JP2016054333A - データ転送制御装置、方法及びプログラム - Google Patents

データ転送制御装置、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークにおけるトラフィックの増加を抑制しつつ、受信側におけるデータ処理のゆらぎの低減及びデータ処理の信頼性の向上を図る。
【解決手段】送信元と送信先との間のネットワーク上にメディエータMDを配置し、送信元から送信されたパケットをメディエータMDで受信する。そして、送信元の送出レート及び送信先の受信レートと、送信元からメディエータMDまでの区間のパケットロス及びメディエータMDから送信先までの区間のパケットロスに基づいて送出レートrmed.transを可変設定し、この送出レートrmed.transに従い上記パケットを送信先へ送信する。さらに、上記パケットには上記送出レートrmed.transに応じて再送タイムアウトRTOを設定し、このRTOと送信先までの区間の伝送遅延とに基づいて上記パケットを選択的に再送制御する。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えばデバイスをサーバがネットワークを介して遠隔制御するシステムに用いられるデータ転送制御装置、方法及びプログラムに関する。
近年、ユーザが所有するウエアラブル端末やサービスロボット等のデバイスを、サーバからネットワークを介して動的に遠隔制御するシステムが提案されている。この種のシステムでは、アクチュエーション(サーバがデバイスに送信する動作指令)と、センシング(動作後のデバイスに関する観測)のための時系列データが、デバイスとサーバとの間或いはデバイス相互間で伝送されて適切なタイミングで処理されることが重要である。そのためには、サーバからデバイスへ伝送される複数のパケットデータの到達間隔が一定で、かつ正確に制御可能であることが必要である。
ところで、ネットワークにおいてデータ伝送品質を高める方式としては、以下のような方式が提案されている。すなわち、第1の方式は、データを運ぶパケットのQoSクラスを高く設定し、ルータ等のスイッチを経由する際に当該パケットを優先的に処理されるキューへ割り当てるものである。この方式によれば、データの到達のジッタの問題を解決することができる。
第2の方式は、トークンバケット方式やリーキーバケット方式によるポリシングやシェーピングを行うものである。この方式を用いると、ポリサやシェーパを通過したトラフィックの流出量を一定値に近づけることが可能である。
第3の方式は、伝送途中のデータがロスしないようにシーケンス番号を参照してデータの再送を行ったり、細かい間隔で冗長に多くのデータを送信し、受信側で最終的にデータを間引いて処理するものである。
また、情報蓄積サーバと端末との間に先読み代理サーバを配置し、当該先読み代理サーバと情報蓄積サーバとの間でTCPコネクションとUDPコネクションの組を確立し、先読みしたWEB情報を転送する際にTCPプロトコルとUDPプロトコルを適宜選択して伝送効率を高める方式も提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2013−127719号公報
ところが、従来の各方式にはそれぞれ以下のような解決すべき課題があった。すなわち、先ず第1の方式は、サーバとデバイスとの間のネットワークを単一の事業者が運用しているであれば、有効な対策になる。しかし、複数の事業者のネットワークを経由する場合には、他のネットワークの通信品質を制御することはできないため、要件を満たすことができない。
ポリシングやシェーピングを用いる第2の方式では、バースト的なパケットに対する流量の一定化には効果がある。しかし、流出後のネットワークのジッタやパケットロス等については考慮されていないため、データの最終的な到達の間隔を制御することはできない。
再送制御を行う第3の方式では、データを確実に到達させるためには再送タイムアウトを伝送遅延RTTより長く設定する必要がある。ところが、このようにすると再送タイムアウトがタイムオーバするまでの間に同一のデータが数回送られてしまい、その結果データの到達間隔が狭くなり過ぎて、データの到達間隔についての要求を満たさなくなることがある。また、データを受信側で間引く方法は、バッファを設けて処理を行うために、その分遅延が生じることになる。また、受け手にリアルタイムに間引くデータを判断し棄却するための計算リソースが必要となる。さらに、ネットワークに最終的には間引いてしまう無駄なトラフィックが流れることになり、ネットワークにおけるトラフィックの増加を招く。
WEB情報を転送する際にTCPプロトコルとUDPプロトコルを適宜選択する方式では、伝送効率を高めることは可能であるが、UDPプロトコルを選択した場合には再送制御が行われないため、通信品質を維持できなくなる場合がある。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ネットワークにおけるトラフィックの増加を抑制しつつ、受信側におけるデータ処理のゆらぎの低減及びデータ処理の信頼性の向上を図ったデータ転送制御装置、方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の観点は、第1の装置から第2の装置へネットワークを介してデータを伝送するシステムの上記ネットワーク上に、データ転送制御装置を配置する。そして、このデータ転送制御装置において、第1の装置の送出レートとこの第1の装置から伝送されたデータの受信レートをもとに、第1の装置からデータ転送制御装置までの第1の伝送区間における伝送損失を算出すると共に、データ転送制御装置の送出レートと第2の装置の受信レートとをもとに、データ転送制御装置から第2の装置までの第2の伝送区間における伝送損失を算出し、さらに第2の装置へデータを送信してからその応答を受信するまでの時間差から上記第2の伝送区間における伝送遅延量を算出する。そして、第1の装置の送出レート及び第2の装置の受信レートと、上記算出された第2の伝送区間の伝送損失とに基づいてデータ転送制御装置の送出レートを算出し、当該算出された送出レートを維持するように第1の装置から伝送されたデータを間引き処理し、この間引き処理により間引きの対象とならなかったデータを上記第2の装置へ送信する。さらに、上記第2の装置へ送信するデータごとに、上記算出された送出レートに基づいて再送判定時間を設定し、当該再送判定時間内に第2の装置から応答が返送されない場合に当該再送判定時間を上記算出された伝送遅延量と比較し、再送判定時間が伝送遅延量より短い場合には再送を行わず、再送判定時間が伝送遅延量より長い場合に上記データの再送を行うようにしたものである。
この発明の第2の観点は、上記データを再送する際に、上記再送対象のデータに対し設定される再送判定時間を、再送前の値より短い値に変更するようにしたものである。
この発明の第3の観点は、上記第1の装置からデータが再送手順を持たない伝送プロトコルを使用して送信された場合に、当該データを第2の装置へ伝送するための伝送プロトコルを、再送手順を持つ伝送プロトコルに変換する処理を、さらに実行するようにしたものである。
この発明の第1の観点によれば、ネットワーク上に配置したデータ転送制御装置において、送信先となる第2の装置に対する送出レートの制御と再送制御が行われる。このため、異なる通信事業者が運用する複数のネットワークを経由する場合でも、第2の伝送区間における伝送損失及び伝送遅延を考慮した送出レートの制御及び再送制御を行うことが可能となる。
また、送出レートが、第1の装置の送出レートと第2の装置の受信レートだけではなく、第2の伝送区間の伝送損失も考慮して可変制御するようにしているので、第2の伝送区間における伝送品質の変化を考慮した間引き処理を行うことができる。
さらに、データを再送する際に、再送判定時間内に応答が返送されない場合に、第2の伝送区間の伝送遅延が再送判定時間より長いときは再送が行われない。このため、伝送遅延が大き過ぎてデータを再送しても当該データが送信先で適切に受信される可能性が低い場合には、データの再送を行わないようにすることができ、これによりトラフィックの増加を抑制することができる。
また第2の観点によれば、伝送遅延が再送判定時間より短い場合には、再送判定手時間の長さが短縮されたのち再送が行われる。このため、次のデータの送信タイミング前により確実にデータを再送することが可能となり、これにより送信先におけるデータの受信順序を正しく維持させることが可能となる。
さらに第3の観点によれば、第1の装置が再送手順を持たない伝送プロトコルを使用してデータを送信した場合でも、第2の装置へデータを伝送する際には再送手順を持つ伝送プロトコルに変換される。このため、第1の装置が使用する伝送プロトコルによらず、再送制御を実施することができる。
すなわちこの発明によれば、ネットワークにおけるトラフィックの増加を抑制しつつ、受信側におけるデータ処理のゆらぎの低減及びデータ処理の信頼性の向上を図ったデータ転送制御装置、方法及びプログラムを提供することができる。
この発明の一実施形態に係るデータ転送制御装置を備えたシステムの概略構成図。 図1に示したデータ転送制御装置の機能構成を示すブロック図。 図2に示したデータ転送制御装置による転送制御動作の処理手順と処理内容の前半部分を示すフローチャート。 図2に示したデータ転送制御装置による転送制御動作の処理手順と処理内容の後半部分を示すフローチャート。 図2に示したデータ転送制御装置の動作イメージを示す図。 図2に示したデータ転送制御装置の効果を説明するための図。 従来方式の課題を説明するための図。 従来方式の課題を説明するための図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の一実施形態に係る遠隔制御システムの概略構成図である。
このシステムは、各々ユーザが所有する複数のデバイスDV1〜DVnを広域ネットワークNWを介してサーバSVに接続している。そして、サーバSVから各デバイスDV1〜DVnに対しそれぞれ動作指令を表すデータを送信してデバイスDV1〜DVnを動作させ、その動作後のデバイスDV1〜DVnの状態をセンシングしてそのデータをサーバSV又は他のデバイスへ送信するようにしたものである。
サーバSVは、例えばサービス事業者が運用するサーバコンピュータからなり、デバイスDV1〜DVnを遠隔制御するためにアクチュエーションのための動作指令を生成する。そして、この生成された動作指令を表すデータをパケット化し、予め決められた伝送プロトコルを用い、かつ予め決められた送出レートrsrc.transで、デバイスDV1〜DVnに向け広域ネットワークNWへ送信する機能を有する。
デバイスDV1〜DVnは、例えばユーザに装着されるウエアラブル端末、家電機器や住宅設備機器等に付設される端末からなり、サーバSVから広域ネットワークNWを介して伝送されたパケットを予め決められたプロトコルに従い、かつ予め決められた受信レートrdst.recにより受信する機能を有する。
またデバイスDV1〜DVnは、例えばセンシングにより得られた計測データをサンプリングしさらに圧縮符号化した後パケット化し、当該パケットを予め決められた伝送プロトコルを用い、かつ予め定められた送出レートrsrc.transにより、サーバSV又は他のデバイスに向けて広域ネットワークNWへ送信する機能を有する。
なお、広域ネットワークNWは、インターネットに代表されるIP網と、当該IP網にアクセスするためのアクセス網とから構成される。アクセス網としては、例えば公衆の固定電話網や移動通信網、LAN(Local Area Network)、無線LAN、CATV(Cable Television)網が用いられる。また、伝送プロトコルとしては、例えばTCP(Transmission Control Protocol)及びUDP(User Datagram Protocol)が選択的に用いられる。
ところで、上記広域ネットワークNWには、データ転送制御装置としてのメディエータMDが設置されている。メディエータMDは、上記サーバSVとデバイスDV1〜DVnとの間及びデバイスDV1〜DVn相互間の伝送系路上において、パケットの間引き及び選択的な再送制御を行う機能を備えたもので、例えば以下のように構成される。図2はその機能構成を示すブロック図である。
すなわち、メディエータMDはCPU(Central Processing Unit)を備え、この発明を実施する上で必要な機能として、マッチング部1と、モニタリング部2と、ポリシング部3と、プロトコル変換部4と、再送制御部5と、記憶部6を有している。このうち記憶部6を除いた各部1〜5は、図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
記憶部6には、パケットの送信元となるサーバSV又はデバイスDV1〜DVnにおけるパケットの送出レートrsrc.transと、当該パケットの送信先となるデバイスDV1〜DVnにおけるパケットの受信レートrdst.recを表す情報が、予め記憶される。なお、上記送出レートrsrc.trans及び受信レートrdst.recは、伝送開始前にその都度サーバSV又はデバイスDV1〜DVnから取得して保存するようにしてもよく、また固定値であればネットワーク事業者が予め保存しておくようにしてもよい。
マッチング部1は、送信元のサーバSV又はデバイスDV1〜DVnから送信されたパケットを受信する処理と、フローの識別を行う。
モニタリング部2は、パケットの受信レートrmed.recを計測する受信レート計測部と、送信元のサーバSV又はデバイスDV1〜DVnからメディエータMDまでの伝送区間において発生するパケットロスPsrc-medを算出するパケットロス算出部を有する。
ポリシング部3は、送信先のデバイスDV1〜DVnに対するパケットの送出レートrmed.transを算出する送出レート算出部と、送出レート制御部を備えている。
送出レート算出部は、上記モニタリング部2で算出されたパケットロスpsrc-medと、後述する再送制御部5で算出されるメディエータMDから宛先のデバイスDV1〜DVnまでの伝送区間におけるパケットロスpmed-dstと、記憶部6に事前に記憶された送出レートrsrc.trans及び受信レートrdst.recとを用いて、送出レートrmed.transを算出する。
送出レート制御部は、送出レートが上記算出された送出レートrmed.transとなるように、間引き処理を行う。間引き処理の手法としては、例えばトークンバケットを用いたポリシングを使用する。なお、リーキーバケットを用いたシェーピングを使用してもよい。
プロトコル変換部4は、メディエータMDから送信先のデバイスDV1〜DVnにパケットを送信するための通信プロトコルを到達の信頼性の高いもの、例えば再送制御手順を有するプロトコルに変換する。
再送制御部5は、パケットの送信制御機能と、Ackの受信制御機能を有する。パケットの送信制御機能は、送信対象のパケットごとに再送タイムアウトRTOを設定して送信する。その際、再送タイムアウトRTOは、上記ポリシング部4により設定された送出レートrmed.transに基づいて設定する。
またパケットの送信制御機能は、上記パケットの送信後、Ackの返送を監視し、返送されなかった場合に、メディエータMDと送信先のデバイスDV1〜DVnとの間における伝送遅延RTTmed-dstと上記再送タイムアウトRTOとの大小関係を考慮した上でパケットの再送処理を行う。
Ack受信制御機能は、送信先のデバイスDV1〜DVnから返送されるAckを受信すると共に、Ackを受信するごとにメディエータMDから送信先までの伝送区間において発生するパケットロスPmed-dstと伝送遅延RTTmed-dstを算出し、前回の算出値を当該新たな算出値に更新する。
(動作)
次に、以上のように構成されたメディエータMDによるデータ転送制御動作を説明する。図3及び図4はその処理手順と処理内容を示すフローチャート、図5はデータ転送制御の概要を示す図である。
(1)マッチング処理
メディエータMDは、先ずステップS1においてマッチング部1の制御の下、以下のようにパケットの受信処理を行う。すなわち、先ずステップS11においてパケットの到達を監視し、パケットが到達するとステップS12により当該パケットの受信処理を行う。このとき、上記パケットの伝送プロトコルがTCP等のAckの返送を必要とする伝送プロトコルであれば、自身がプロキシとして機能してAckを返送する。
また、上記ステップS12によるパケット受信処理を行いながら、上記受け取ったパケットの送信元又は送信先のアドレス情報をもとにステップS13においてフローを識別する。例えば、IPパケットのペイロードの情報、又はTCP/UDPパケットの送信元アドレスsrcと宛先アドレスdst、さらに上位レイヤの情報を参照してフローを識別する。そして、これらの処理が終了すると、上記受け取ったパケットをモニタリング部2に渡す。
(2)モニタリング処理
次にメディエータMDは、ステップS2によりモニタリング部2の制御の下、以下のようにモニタリング処理を行う。すなわち、先ずパケットの受信レートrmed.recを計測する。例えば、フローごとに、ステップS22である一定の時間(例えば1秒)を計時しながらステップS21で上記パケットの受信数をカウントし、1秒あたりのカウント数が得られると過去のカウント値を当該新たなカウント値に更新する。
次に、ステップS23において、送信元のサーバSV又はデバイスDV1〜DVnからメディエータMDまでの伝送区間におけるパケットロスPsrc-medを算出する。このパケットロスPsrc-medの算出は、上記ステップS21,S22でパケットの受信レートrmed.recが更新されたことをポーリング等により検知するごとに、当該更新後の受信レートrmed.recと、記憶部6に事前に記憶されている送信元の送出レートrsrc.transとをもとに、
Psrc-med=rmed.rec/rsrc.trans
として算出する。
(3)ポリシング処理
次にメディエータMDは、ステップS3においてポリシング部3の制御の下、以下のように送信パケットに対するポリシング処理を行う。すなわち、先ずステップS31により上記モニタリング部2からパケットロスPsrc-medを受け取る。またそれと共にステップS32により再送制御部5から、メディエータMDから送信先のデバイスDV1〜DVnまでの伝送区間における直近のパケットロスPmed-dstを取得する。そして、ステップS33において、直近の送信先のデバイスDV1〜DVnに対するパケットの送出レートrmed.transを算出する。この送出レートrmed.transの算出は、記憶部6から読み出された送信先のデバイスDV1〜DVnにおける受信レートrdst.recに、上記パケットロスPmed-dstの値を反映することによりなされる。
続いてステップS34において、送出レートが上記算出された送出レートrmed.transとなるように、パケットの間引き処理を行う。例えば、トークンバケットを使用し、バケットサイズnのバケットに1/rmed.trans秒の間にバケットが満杯になるようにトークンを追加し、Non-comformant状態のパケットを破棄することにより行う。ここで、一般的なトークンバケットのアルゴリズムと異なる点は、しきい値として用いる上記1/rmed.transの値が送信先のデバイスDV1〜DVnまでの区間におけるパケットロスPmed-dstの応じて動的に変化する点である。このようにすることで、パケットロスPmed-dstの変化を考慮して最適な送出レートrmed.transの制御を行うことが可能となる。
なお、リーキーバケットによるシェーピングを使用する場合には、バケットサイズnのバケットが上記送出レートrmed.transの流出量を維持するようにパケットをバッファリングするが、この場合もしきい値として使用する上記送出レートrmed.transの値がパケットロスPmed-dstの応じて動的に変化する点が、一般的なリーキーバケットのアルゴリズムと異なる。
(4)プロトコル変換
メディエータMDは、続いてステップS4においてプロトコル変換部4の制御の下、メディエータMDから送信先のデバイスDV1〜DVnにパケットを送信するための通信プロトコルを変換する。例えば、再送機能を持たないUDPから再送機能を有するTCPに、或いは再送機能を持たないCoAP(Constrained Application Protocol)から再送機能を有するCoAPに変換する。
(5)再送制御
メディエータMDは、次にステップS5により再送制御部5の制御の下、以下のようにパケットの選択的な再送制御を行う。すなわち、先ずステップS51において、上記ポリシング部3による間引き処理後に送信対象となったパケットの各々に対し再送タイムアウトRTOを設定し、当該パケットをステップS52により送信先となるデバイスDV1〜DVnに向け送信する。例えば、ポリシング部3により算出された送出レートrmed.transをもとに、
RTO=1/rmed.trans−α(例:α=1/2rmed.trans)
となるように再送タイムアウトRTOを設定し、当該パケットを送信する。
そして、上記パケットの送信後、ステップS53において上記設定した再送タイムアウトRTO以内にAckが返送されたか否かを監視し、返送された場合にはステップS56に移行する。このステップS56では、上記ポリシング部3で算出された送出レートrmed.transと上記記憶部6に記憶された送信先のデバイスDV1〜DVnにおける受信レートrdst.recとから、メディエータMDから送信先までの伝送区間において発生するパケットロスPmed-dstが算出される。また、上記パケットの送信タイミングと上記Ackの受信タイミングとから、メディエータMDから送信先のデバイスDV1〜DVnまでの伝送区間における伝送遅延RTTmed-dstが算出される。そして、前回の算出値がこれらの新たな算出値に更新される。
一方、Ackが返送されなかった場合には、ステップS54において、上記伝送遅延RTTmed-dstが上記再送タイムアウトRTOより長いか否かを判定する。そして、長い場合は伝送遅延RTTmed-dstが大き過ぎてパケットを再送しても当該パケットが送信先のデバイスDV1〜DVnで適切に受信される可能性が低いと判断し、再送しない。
これに対し伝送遅延RTTmed-dstが再送タイムアウトRTO以下の場合には、ステップS55によりRTOを予め定めた一定値、例えばRTO/2だけ短い値に設定し直した後、ステップS52により当該パケットを再送する。このように再送に際しRTOを短く設定し直すと、次のパケットの送信タイミング前により確実にパケットを再送することが可能となり、これにより送信先のデバイスDV1〜DVnにおいて受信パケットの順番が前後する不具合を低減できる。
なお、パケットの再送に際して、再送対象のパケットは必ずしも同一のものとは限らず、ポリシング部3で間引きされた前後のパケットを選択して送信するようにしてもよい。
上記パケットの再送後には、ステップS56において、上記したように最新のパケットロスPmed-dstと伝送遅延RTTmed-dstが算出され、前回の算出値が当該最新の算出値に更新される。
(効果)
以上詳述したように本実施形態では、図6に示すように送信元と送信先との間のネットワーク上にメディエータMDを配置し、送信元から送信されたパケットをこのメディエータMDで一旦受信する。そして、送信元の送出レートrsrc.trans及び送信先の受信レートrdst.recと、送信元からメディエータMDまでの伝送区間のパケットロスPsrc-med及びメディエータMDから送信先までの伝送区間のパケットロスPmed-dstに基づいて送出レートrmed.transを可変設定し、この送出レートrmed.transに従いポリシングを行って上記パケットを送信先に向け送信する。さらに、上記パケットには上記送出レートrmed.transに応じて再送タイムアウトRTOを設定し、このRTOと送信先までの伝送区間の伝送遅延RTTmed-dstの長さの比較結果に基づいて、上記パケットの選択的な再送制御を行うようにしている。
したがって、本実施形態によれば以下のような効果が奏せられる。すなわち、ネットワークNW上に配置したメディエータMDにおいて送信先に対する送出レートの制御と再送制御を行うようにしたことで、異なる通信事業者が運用する複数のネットワークを経由する場合でも、送信先までの伝送区間におけるパケットロスPmed-dst及び伝送遅延RTTmed-dstを考慮した送出レートrmed.transの制御及び再送制御を行うことができる。
また、送出レートrmed.transを、送信元の送出レートrsrc.transと送信先の受信レートrdst.recだけではなく、メディエータMDから送信先までの伝送区間のパケットロスPmed-dstも考慮して可変制御するようにしているので、送信先までの区間における伝送路の状況を考慮したポリシング又はシェーピングを行うことができる。
さらに、パケットを再送する際に、再送タイムアウトRTO内にACKが返送されない場合に、送信先までの伝送区間の伝送遅延RTTmed-dstがRTOより長いときは再送が行われない。このため、伝送遅延RTTmed-dstが大き過ぎてパケットを再送しても当該パケットが送信先で適切に受信される可能性が低い場合には、パケットの再送を行わないようにすることができ、これによりトラフィックの増加を抑制することができる。
また、伝送遅延RTTmed-dstがRTOより短い場合には、RTOの長さが短縮された後再送が行われる。このため、次のパケットの送信タイミング前により確実にパケットを再送することが可能となり、これにより送信先におけるパケットの受信順序を正しく維持させることが可能となる。
ちなみに、送信元から送信されたパケットを送信先がそのまま受信する場合には、図7に示すように伝送路上で発生する伝送遅延やパケットロスにより影響により、送信先におけるパケットの到達タイミングに大きな粗密が発生し、これにより当該パケットから再生したデータと送信元のデータとの相違が大きくなって、制御対象が異常動作を起こす心配があった。
また、送信元が送信先に対応する低いレートでパケットを送信した場合には、図8に示すように伝送路上においてパケットがロストした場合に、送信元のデータを送信先が正しく再生できなくなって誤動作の原因になる。また、パケットがロストした場合に送信元と送信先との間、つまりEnd-to-Endで再送を行うと、その再送タイミングと伝送路における遅延の影響により、送信先においてパケットの到達順序が逆転してしまう可能性があり、この場合も送信先ではデータを正しく再生できなくなって誤動作を起こすおそれがある。
[その他の実施形態]
前記実施形態では、1つのメディエータMD内にマッチング部1、モニタリング部2、ポリシング部3、プロトコル変換部4及び再送制御部5を設けた場合を例にとって説明した。しかし、これらの機能部の少なくとも1つを別の装置に分散して配置するようにしてもよく、またすべての機能部をそれぞれ別々の装置に分散して配置するようにしてもよい。
また、伝送経路を構成する通信事業者が3以上の場合や伝送経路が長い場合には、伝送系路上にメディエータを2台以上直列に配置するようにしてもよい。その他、メディエータの構成や動作手順と動作内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
SV…サーバ、DV1〜DVn…デバイス、NW…ネットワーク、MD…メディエータ、1…マッチング部、2…モニタリング部、3…ポリシング部、4…プロトコル変換部、5…再送制御部、6…記憶部。

Claims (7)

  1. 第1の装置から第2の装置へネットワークを介してデータを伝送するシステムの前記ネットワーク上に配置されるデータ転送制御装置であって、
    前記第1の装置の送出レートと当該第1の装置から伝送されたデータの受信レートとをもとに、前記第1の装置から前記データ転送制御装置までの第1の伝送区間における伝送損失を算出する手段と、
    前記データ転送制御装置の送出レートと前記第2の装置の受信レートとをもとに、前記データ転送制御装置から前記第2の装置までの第2の伝送区間における伝送損失を算出すると共に、第2の装置へデータを送信してからその応答を受信するまでの時間差から前記第2の伝送区間における伝送遅延量を算出する手段と、
    前記第1の装置の送出レート及び前記第2の装置の受信レートと、前記算出された第2の伝送区間の伝送損失とに基づいて、前記データ転送制御装置の送出レートを算出し、当該算出された送出レートを維持するように前記第1の装置から伝送されたデータを間引き処理し、この間引き処理により間引きの対象とならなかったデータを前記第2の装置へ送信する手段と、
    前記第2の装置へ送信するデータごとに、前記算出された送出レートに基づいて再送判定時間を設定し、当該再送判定時間内に前記第2の装置から応答が返送されない場合に当該再送判定時間を前記算出された伝送遅延量と比較し、再送判定時間が伝送遅延量より短い場合には再送を行わず、再送判定時間が伝送遅延量より長い場合に前記データの再送を行う再送制御手段と
    を具備することを特徴とするデータ転送制御装置。
  2. 前記再送制御手段は、前記再送対象のデータに対し設定される再送判定時間を、再送前の値より短い値に変更することを特徴とする請求項1記載のデータ転送制御装置。
  3. 前記第1の装置からデータが再送手順を持たない伝送プロトコルを使用して送信された場合に、当該データを前記第2の装置へ伝送するための伝送プロトコルを再送手順を持つ伝送プロトコルに変換するプロトコル変換手段を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ転送制御装置。
  4. 第1の装置から第2の装置へネットワークを介してデータを伝送するシステムの前記ネットワーク上に配置されるデータ転送制御装置が実行するデータ転送制御方法であって、
    前記第1の装置の送出レートと当該第1の装置から伝送されたデータの受信レートとをもとに、前記第1の装置から前記データ転送制御装置までの第1の伝送区間における伝送損失を算出する過程と、
    前記データ転送制御装置の送出レートと前記第2の装置の受信レートとをもとに、前記データ転送制御装置から前記第2の装置までの第2の伝送区間における伝送損失を算出すると共に、第2の装置へデータを送信してからその応答を受信するまでの時間差から前記第2の伝送区間における伝送遅延量を算出する過程と、
    前記第1の装置の送出レート及び前記第2の装置の受信レートと、前記算出された第2の伝送区間の伝送損失とに基づいて、前記データ転送制御装置の送出レートを算出し、当該算出された送出レートを維持するように前記第1の装置から伝送されたデータを間引き処理し、この間引き処理により間引きの対象とならなかったデータを前記第2の装置へ送信する過程と、
    前記第2の装置へ送信するデータごとに、前記算出された送出レートに基づいて再送判定時間を設定し、当該再送判定時間内に前記第2の装置から応答が返送されない場合に当該再送判定時間を前記算出された伝送遅延量と比較し、再送判定時間が伝送遅延量より短い場合には再送を行わず、再送判定時間が伝送遅延量より長い場合に前記データの再送を行う過程と
    を具備することを特徴とするデータ転送制御方法。
  5. 前記データを再送する過程は、前記再送対象のデータに対し設定される再送判定時間を再送前の値より短い値に変更することを特徴とする請求項4記載のデータ転送制御方法。
  6. 前記第1の装置から前記データが再送手順を持たない伝送プロトコルを使用して送信された場合に、前記データを第2の装置へ伝送するための伝送プロトコルを再送手順を持つ伝送プロトコルに変換する過程を、さらに具備することを特徴とする請求項4又は5記載のデータ転送制御方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれかに記載のデータ転送制御装置が具備する手段による処理を、当該データ転送装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。
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