JP2016054084A - 光照射装置 - Google Patents

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恵理香 川端
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隆浩 池田
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Abstract

【課題】能力を維持しつつ、閃光放電管の温度上昇を抑制する光照射装置を提供する。
【解決手段】本光照射装置は、閃光放電管10と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサ13と、閃光放電管が発光した光を測光する測光部16と、閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部19であって、測光部により各発光時に測光された光量の総発光量が所定の必要光量となるように閃光放電管を発光させる発光制御部とを備え、発光制御部は、閃光放電管を繰り返し発光させる発光期間の初期段階における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させる構成を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被照射体に光を照射する光照射装置に関する。
従来から、被照射体に塗布された光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化装置や被照射体を殺菌するための殺菌装置に用いられる装置として、被照射体に光を照射する光照射装置が提供されている。
この種の光照射装置は、閃光放電管と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサと、閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部とを備える。発光制御部は、閃光放電管の総発光量が所定の必要光量となるように、閃光放電管を所定の光量で繰り返し発光させる。これにより、光照射装置は、被照射体に必要光量の光を照射し、必要な処理を行うことができる(例えば、特許文献1)。
ところで、閃光放電管は、発光に伴って発熱するため、短い発光間隔で繰り返し発光すると、発熱が蓄積して温度上昇してしまう。そうすると、放電管内に封入されたガス圧が上昇し、閃光放電管を放電開始させるのに必要な最低点灯電圧が高くなってしまう。コンデンサの充電電圧以上の電圧を閃光放電管に印加することはできないため、閃光放電管の温度上昇により最低点灯電圧がコンデンサの充電電圧よりも高くなると、閃光放電管に供給する電力の電圧が不足して、閃光放電管が発光しなくなる。特に、連続発光間隔が短い場合、充電時間も短くなり発光後のコンデンサの充電可能量も少なくなるため、発光直前の充電電圧が次第に低下し、閃光放電管の点灯電圧上昇による不発光が発生する可能性が高くなる。被照射体への光の照射中に閃光放電管が発光しなくなると、閃光放電管の総発光量が必要光量まで満たされず、必要な処理を完了できない。
このような事態になるのを避けるために、光照射装置は、点灯電圧が充電電圧を超過しないように制御する必要がある。そこで、閃光放電管の一回当たりの光量をできるだけ低くし、一回の発光に伴う温度上昇を抑える。これにより、点灯電圧が充電電圧以下に抑えられるため、閃光放電管の不発光が防止できるようになる。
しかし、閃光放電管の一回当たりの発光時の光量が少ないことにより、閃光放電管を発光させる所定期間における総発光量が必要光量まで満たされず、光量が不足する。又は、必要な総発光量を得るための閃光放電管の発光回数を増加させたり、連続発光時間を長くしたりすることになる。つまり、光照射装置の光照射能力や処理能力などの能力が低下する。
特開2013−212326号公報
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、能力を維持しつつ、閃光放電管の温度上昇を抑制する光照射装置を提供することを課題とする。
本発明の光照射装置は、閃光放電管と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサと、前記閃光放電管が発光した光を測光する測光部と、前記閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部であって、前記測光部により各発光時に測光された光量の総発光量が所定の必要光量となるように前記閃光放電管を発光させる発光制御部とを備える光照射装置であって、前記発光制御部は、前記閃光放電管を繰り返し発光させる発光期間の初期段階における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させる、という構成を有している。
かかる構成によれば、初期段階における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させているため、該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量を小さくしても、所定時間又は所定発光回数において閃光放電管を繰り返し発光させた光量の総発光量が所定の必要光量から不足しない。
また、初期段階における少なくとも一回の発光時に閃光放電管から発生する熱量が該少なくとも一回の発光より後の発光時に閃光放電管から発生する熱量より大きい。この初期段階の発光時は、発光期間における初期段階以降の段階の発光時と比較して、閃光放電管の発光回数が少ない。このため、初期段階の閃光放電管の温度は高くないため、点灯電圧が低い状態にある。よって、初期段階における少なくとも一回の発光時に閃光放電管から発生した熱量を、該少なくとも一回の発光より後の発光時に閃光放電管から発生した熱量より大きくしても、点灯電圧が充電電圧を超えにくい。
そして、閃光放電管の温度が発光を繰り返すごとに発生する熱により上昇し、点灯電圧が高くなる。しかし、初期段階における少なくとも一回の発光より後の発光時において、発光制御部は、初期段階における少なくとも一回の発光により光量を確保したことで、小さい光量で閃光放電管を発光させることができる。初期段階における少なくとも一回の発光より後の発光時に閃光放電管の光量を小さくできるため、閃光放電管の発光ごとの温度上昇が小さく、点灯電圧が充電電圧に到達するのを遅らせることができる。
よって、閃光放電管が温度上昇により不発光になるのを防止しつつ、光照射装置の光照射性能が維持できる。
また、請求項2に記載の発明において、前記発光制御部は、前記初期段階における少なくとも一回の発光より後に続いて発光される発光時の光量を、発光を繰り返すごとに少なくする、構成を有することが好ましい。
かかる構成によれば、連続発光におけるコンデンサの充電可能時間が短いため充電電圧が次第に下がる(最大発光可能量が下がっていく)場合でも、発光毎の発光量をバランスよく調節することで、閃光放電管の発光毎の温度上昇が小さくなり、最低点灯電圧が充電電圧に到達するのを遅らせることができる。
本発明によれば、能力を維持しつつ、閃光放電管の温度上昇を抑制する光照射装置を提供することができる。
本実施形態に係る樹脂硬化装置の全体斜視図 同実施形態に係る樹脂硬化装置の縦断面図 同実施形態に係る樹脂硬化装置における光照射部の斜視図 同実施形態に係る樹脂硬化装置の制御回路図 同実施形態に係る樹脂硬化装置の制御フローチャート 同実施形態に係る樹脂硬化装置の制御フローチャート 同実施形態に係る樹脂硬化装置の制御フローチャート 同実施形態に係る樹脂硬化装置における閃光放電管の発光ごとの閾値電圧の違いを示すグラフ 同実施形態に係る樹脂硬化装置における閃光放電管の発光ごとの温度の変化を示すグラフ
以下、本発明の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。本実施形態に係る樹脂硬化装置は、指先の爪に塗布された光硬化樹脂にパルス光を照射して、光硬化樹脂を硬化させる光照射装置である。具体的には、図1〜図3に示すように、樹脂硬化装置1(以下、単に「装置1」とも称する。)は、被照射対象物を挿入する挿入口2及び該挿入口2から挿入された被照射対象物を配置する配置室3を形成した配置室形成部材4と、配置室3に光を照射する光照射部5と、光硬化樹脂を硬化させるために光照射部5を制御する制御部6と、該制御部6を操作する操作部7と、を備える。被照射対象物は、少なくとも光硬化樹脂が塗布された領域を含む部位である。本実施形態に係る被照射対象物は、光硬化樹脂が手の爪に塗布されるため、手の指先である(以下、被照射対象物のことを、「指先」とも称する)。
配置室形成部材4には、挿入口2及び配置室3以外に、光照射部5及び制御部6が備え付けられる光生成室8が形成されている。配置室形成部材4は、略矩形の外観を有する。配置室形成部材4は、指先(被照射対象物)を載置する載置台9を含む。
光照射部5は、少なくとも、閃光放電管と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサと、閃光放電管が発光した光を測光する測光部と、閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部であって、測光部により各発光時に測光された光量の総発光量が所定の必要光量となるように閃光放電管を発光させる発光制御部と、を備える。図4に示すように、本実施形態に係る光照射部5は、閃光放電管10と、スイッチング素子11と、トリガ回路12と、コンデンサ13と、充電回路14と、電圧検知部15と、測光部16と、電圧比較部17と、発光停止部18と、発光制御部19と、を備える。また、閃光放電管10には、図2及び図3に示すように、反射傘20と、波長制限フィルタ21と、保護ガラス22と、が取り付けられている。
閃光放電管10は、紫外線領域から赤外線領域までの広い波長域の光を発光するため、複数種の光硬化樹脂(例えば、UVランプ用の光硬化樹脂、UVLED用の光硬化樹脂等)を硬化することができる。具体的には、閃光放電管10が発する光の波長域には、各光硬化樹脂が硬化する各波長が含まれている。
閃光放電管10は、一方向に延びる所謂線状光源である。発光制御する閃光放電管10は、一つの光照射部5に対して複数設けられている。本実施形態では、二つの閃光放電管10が光照射部5に備えられている。二つの閃光放電管10は、長尺方向を装置1の前後方向と一致するように光生成室8内に配置されている。二つの閃光放電管10は、個体差はあるものの、同一の仕様である。本実施形態の閃光放電管10は、キセノン放電管である。二つの閃光放電管10のうちの一方の閃光放電管10を第一閃光放電管23と呼び、他方の閃光放電管10を第二閃光放電管24と呼ぶ。閃光放電管10は、反射傘20から取り外し可能に構成されている。つまり、閃光放電管10は、別の閃光放電管に交換できる。
尚、閃光放電管10は、紫外線領域の光としては、UV−A及びUV−Bを発光する。ここで、UV−Aとは、波長域が320nm(又は315nm)〜400nmの紫外線であり、UV−Bとは、波長域が280nm〜320nm(又は315nm)の紫外線である。
反射傘20は、閃光放電管10が発した光を配置室3内の指先に向けて反射する。
波長制限フィルタ21は、該波長制限フィルタ21に入射した光(閃光放電管10が発した光)を濾波し、UV−A及び可視光領域の光を選択的に放出する。即ち、波長制限フィルタ21は、閃光放電管10が発する光のうち、光硬化樹脂の硬化に寄与しない赤外線領域の光及び人体に対する影響の大きいUV−Bを遮断する一方、光硬化樹脂の硬化に寄与するUV−A及び人体に対する影響の小さい可視光領域の光を透過する。
保護ガラス22は、光を透過するが、配置室3内に挿入された被照射対象物や、配置室3内のゴミや埃等が反射傘20の内部に進入するのを防ぐ。
スイッチング素子11は、本実施形態では、図4に示すように、絶縁ゲートバイポーラトランジスタIGBTである。スイッチング素子11は、閃光放電管10ごとに直列に接続されている。第一閃光放電管23と直列に接続されるスイッチング素子11は、第一スイッチング素子25と呼び、第二閃光放電管24と直列に接続されるスイッチング素子11は、第二スイッチング素子26と呼ぶ。スイッチング素子11のゲート電極Gは、測光部16を介して発光制御部19に接続されている。スイッチング素子11は、ゲート電極Gに発光信号が入力されると、コレクタ電極Cとエミッタ電極E間が導通して、閃光放電管10の放電を開始させる。スイッチング素子11は、ゲート電極Gへの発光信号の入力が遮断されると、コレクタ電極Cとエミッタ電極E間を流れる電流を遮断して、閃光放電管10の放電を停止させる。
トリガ回路12は、閃光放電管10ごとに設けられており、閃光放電管10に設けられるトリガ電極に印加して、閃光放電管10を励起して放電させる。
コンデンサ13は、閃光放電管10に並列に接続され、閃光放電管10を発光するための電力を供給する。コンデンサ13は、低コスト化のために、二つの閃光放電管10で共用する。
充電回路14は、コンデンサ13を充電する回路である。充電回路14は、発光制御部19からの信号に基づいてコンデンサ13を充電する。
電圧検知部15は、コンデンサ13の電圧を検知する。電圧検知部15は、コンデンサ13の充電電圧を監視しており、発光制御部19にコンデンサ13の充電電圧を出力する。電圧検知部15は、コンデンサ13に並列に接続された抵抗である。電圧検知部15は、二つの抵抗を直列に接続して構成される。電圧検知部15は、電源側の抵抗とGND側の抵抗との間の電圧を出力可能に構成されている。なお、本実施形態の電圧検知部15は、コンデンサ13の充電状態を監視し、充電状態の異常を検出する電圧監視のために従来から存在する構成を流用している。
測光部16は、発光制御する閃光放電管10が発光した光を測光する測光素子27と、該測光素子27から出力された電流を積分する調光用コンデンサ28と、を備える。
測光素子27は、本実施形態では、フォトトランジスタである。測光素子27は、図2に示すように、配置室3内に照射される閃光放電管10の光を測光可能な位置に設けられる。具体的には、測光素子27は、配置室3内に配置される。特に、測光素子27は、配置室3の奥(挿入口2から離間した位置)に設けられるのが好ましい。つまり、測光素子27は、配置室3の外部からの光を測光しにくい位置に設けられるのが好ましい。また、測光素子27は、二つの閃光放電管10のそれぞれと略同一距離離間した位置に設けられる。つまり、測光素子27は、二つの閃光放電管10を測光する条件が異ならないように配置室3内に配置されている。
調光用コンデンサ28は、図4に示すように、測光素子27と直列に接続され、測光素子27が閃光放電管10の光を測光することにより出力された電流を充電する。調光用コンデンサ28の両端電圧は、調光用コンデンサ28に充電された充電電流の積分値を表す。つまり、調光用コンデンサ28の両端電圧は、調光用コンデンサ28に充電された電荷量に対応し、一パルス発光時における閃光放電管10の光量の合計光量に対応する。
電圧比較部17は、調光用コンデンサ28の両端電圧を発光制御部19から入力される閾値電圧と比較する。電圧比較部17は、本実施形態では、コンパレータである。電圧比較部17は、調光用コンデンサ28の両端電圧が発光制御部19から入力される閾値電圧未満のとき、出力信号がON状態となる。一方、電圧比較部17は、調光用コンデンサ28の両端電圧が発光制御部19から入力される閾値電圧以上のとき、出力信号がOFF状態となる。つまり、測光素子27が閾値電圧に対応する光量以上の光量を測光したときに、電圧比較部17は、OFFする。
発光停止部18は、測光部16が測光した閃光放電管10の光量により発光制御部19からの発光信号を遮断して閃光放電管10の発光を停止させる。発光停止部18は、本実施形態では、二つの閃光放電管10のそれぞれに設けられたスイッチング素子11のゲート電極Gに発光信号を出力する論理素子である。発光停止部18は、発光制御部19からの発光信号と電圧比較部17からの出力信号とを入力値とするAND回路である。発光停止部18は、各閃光放電管10に対応して設けられるスイッチング素子11のゲート電極Gに発光信号として出力する。発光停止部18は、第一スイッチング素子25に発光信号を出力する第一切換部29と、第二スイッチング素子26に発光信号を出力する第二切換部30と、を備える。
発光制御部19は、閃光放電管10を繰り返し発光させる発光期間Tの初期段階T1における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させる。
発光制御部19は、所定の発光期間Tの間、閃光放電管10を繰り返し発光させる。発光期間Tは、閃光放電管10が一回発光されてから、次に他方の閃光放電管10の発光が開始されるまでの期間を一周期とする発光を、所定の発光回数もしくは所定の時間に到達するまで繰り返す期間である。本実施形態に係る発光期間Tは、第一閃光放電管23と第二閃光放電管24とを交互に繰り返し発光させる期間である。一周期は、一方の閃光放電管10が一回発光されてから、コンデンサ13が充電され、その後、次に他方の閃光放電管10の発光が開始されるまでの期間である。二つの閃光放電管10のうちの一方の閃光放電管10は、他方の閃光放電管10が発光を停止している間に発光し、他方の閃光放電管10が発光している間、発光を停止している。
本実施形態における必要光量は、光硬化樹脂を硬化させるのに必要となる光量である。必要光量は、硬化させる光硬化樹脂の条件により変更することができる。光硬化樹脂の条件には、例えば、光硬化樹脂の種類、硬化膜厚などの光硬化樹脂の硬化に影響を与える条件が挙げられる。必要光量は、閃光放電管10を所定の発光回数もしくは所定の時間、繰り返し発光させることで実現する。
発光期間Tは、初期段階T1と、該初期段階T1より後の定常発光段階T2とを有する。初期段階T1は、発光期間Tにおける最初(一回目)の発光から開始される。本実施形態に係る初期段階T1は、二つの閃光放電管10,10の中で最初に発光させる第一閃光放電管23の発光のうちの最初の発光時から開始される。定常発光段階T2は、閃光放電管10の一回の発光に伴って消費する電気量と、閃光放電管10の充電量とが吊り合った定常発光状態にある段階である。
定常発光段階T2について、詳細に説明する。コンデンサ13は、一方の閃光放電管10が発光終了後、他方の閃光放電管10が発光するまでの間、充電している。一周期の間に閃光放電管10の発光に伴ってコンデンサ13から消費された電気量は、同じ一周期の間にコンデンサ13を充電することにより補充される。充電電圧は、電圧が高いほど充電速度が遅くなり、電圧が低いほど充電速度が速くなる、傾向にある。特に、コンデンサ13は、発光期間Tに入る前に、満充電状態にされる。そのため、充電電圧が高く、充電するのに時間がかかる。
一方、閃光放電管10は、コンデンサ13の電気により発光しており、発光するたびにコンデンサ13の電気を消費する。コンデンサ13は、閃光放電管10が発光するたびに、コンデンサ13から閃光放電管10に電気を供給し、消費された電気に応じて、充電電圧が降下する。つまり、閃光放電管10の発光開始から発光停止までの期間におけるコンデンサ13の充電電圧の電圧降下量は、閃光放電管10によるコンデンサ13の電気の消費量に対応する。
コンデンサ13は、閃光放電管10の発光終了後、充電回路14を介して再度充電される。一方の閃光放電管10が発光終了してから、他方の閃光放電管10が発光を開始するまでの時間間隔は、初期段階T1におけるコンデンサ13に消費された電気量の分を充電するには至らない程度の間隔で設定されている。前述のとおり、充電電圧が高いときは充電に時間がかかるためである。
よって、コンデンサ13において、一周期の間の充電量が一周期の間に消費された電気量より小さくなる。このため、コンデンサ13の充電電圧は、一周期の間に消費された電気量と一周期の間の充電量との差分量だけ周期を繰り返すごとに消費されたままになる。これにより、周期を繰り返すごとに発光直前での充電電圧が低下する。充電電圧が低下すると、充電速度が速くなるため、閃光放電管10の発光が繰り返されることで、次の周期の発光までの時間内で充電できる電気量が大きくなってくる。一周期の間での充電量が一周期の間に消費される電気量より大きくなった場合は、充電電圧が前回の発光前より上昇するため、充電速度が遅くなり、次の周期の発光までの充電量が低下する。このように充電電圧の変化に応じて充電速度が変化し、いずれ、一周期の間に消費される電気量と一周期の間の充電量とが略吊り合った平衡状態となる。定常発光段階T2は、この平衡状態にある段階である。
また、発光制御部19は、発光期間Tの間に繰り返し発光された総発光量が必要光量となるように閃光放電管10を発光制御する。このため、発光制御部19は、閃光放電管10が一回の発光で発光させる光量を一回の発光ごとに変更できるように構成されている。閃光放電管10の発光期間Tにおける総発光量は、発光期間Tの間に繰り返し発光された閃光放電管10の複数回の発光時のそれぞれの発光時の光量を加算して算出される。閃光放電管10の発光一回ごとの光量は、調光用コンデンサ28の両端電圧から算出される。
更に、発光制御部19は、初期段階T1における少なくとも一回の発光時より後に続いて発光される発光時の光量を、発光を繰り返すごとに少なくする。本実施形態に係る発光制御部19は、初期段階T1における最初の一回目の発光時の次に繰り返し発光させる発光時の光量が初期段階T1における一回目の発光時の光量より低くする。発光制御部19は、初期段階T1の間、閃光放電管10の光量を低下させる。発光制御部19は、定常発光段階T2の直前まで閃光放電管10の光量を低下させる。発光制御部19は、閃光放電管10を一回発光させるたびに光量を少なくする。発光制御部19は、二つの閃光放電管10のそれぞれの特性に合わせて発光させる光量及び光量降下量を設定することができる。発光制御部19は、定常発光段階T2の間に発光させる閃光放電管10の光量を一定に維持させる。
発光制御部19は、図8に示すように、電圧比較部17に出力する閾値電圧により、閃光放電管10の発光一回当たりの光量を設定する。すなわち、閾値電圧を高く設定することにより、電圧比較部17がOFFになり発光停止するまでの時間が長くなるため発光一回当たりの光量が大きくなり、閾値電圧を低く設定することにより、発光停止までの時間が短くなるため発光一回当たりの光量が小さくなる。
発光制御部19は、閃光放電管10から発光される光量が必要光量となるように閃光放電管10の発光を停止させる発光停止光量に基づいて閃光放電管10の発光を制御する。発光制御部19は、閃光放電管10の基準となる他の閃光放電管10を発光させたときのコンデンサ13の電圧降下量と、発光制御する閃光放電管10を発光させたときに電圧検知部15が検知したコンデンサ13の電圧降下量との差分量に相当する発光量の補正値を算出し、他の閃光放電管10に対応して設定された発光停止光量を補正値で補正した補正後の発光停止光量に基づいて閃光放電管10を発光制御する。なお、閃光放電管10の基準となる他の閃光放電管10を発光させたときのコンデンサ13の電圧降下量とは、発光制御部19に初期値として設定されている値であり、具体的には、閃光放電管10の発光において理想とするコンデンサ13の電圧降下量や、複数の閃光放電管10のそれぞれを発光させたときのコンデンサ13の電圧降下量の平均値などである。
発光制御部19は、発光制御する複数の閃光放電管10のそれぞれの閃光放電管10ごとに補正値を算出する。そして、発光制御部19は、閃光放電管10を発光させるときに、該発光制御させる閃光放電管10に対応する補正値に基づいた閾値電圧を電圧比較部17に出力して、発光制御する。なお、補正値は、閾値電圧との差分量に相当する値であってもよいし、閾値電圧に対する差分量の比率(割合)に相当する値であってもよい。
発光制御部19は、閃光放電管10及び他の閃光放電管10を所定時間発光させたときのコンデンサ13の電圧降下量に基づいて補正値を算出する。発光制御する閃光放電管10を発光させる発光時間は、閃光放電管10の基準となる他の閃光放電管10を発光させた発光時間と同じ時間である。発光時間は、各閃光放電管10を発光させる発光時間以下の時間が設定される。つまり、発光時間は、各閃光放電管10が発光している途中で発光が停止される時間となるように設定されている。発光制御部19は、この発光時間(本実施形態では、200μ秒)を記憶している。
発光制御部19は、コンデンサ13が所定の充電電圧のときに閃光放電管10を発光させるために発光信号を出力する。発光制御部19は、二つのスイッチング素子11のゲート電極Gに対して交互に発光信号を出力する。
発光制御部19は、発光量の補正値を算出する補正値算出モードと、算出された補正後の発光停止光量で発光制御する発光制御モードと、を切り換え可能に構成されている。発光制御部19は、発光制御する閃光放電管10を最初に動作させるとき、発光制御する閃光放電管10とは異なる別の閃光放電管に交換して最初に動作させるとき、及び、発光制御する閃光放電管10若しくは別の閃光放電管が経年劣化する所定の動作条件を満たしたときの少なくともいずれか一つのときに対応した補正値を算出する。このため、発光制御部19は、これらのときに、補正値算出モードに切り換わり、これら以外のときに、発光制御モードに切り換わる。発光制御部19は、補正値算出モードから動作する。発光制御部19は、閃光放電管10を最初に動作させるときをセンサなどにより自動検知する。また、装置1には、各種設定値を初期値に戻すリセットスイッチが設けられており、発光制御部19は、このリセットスイッチが操作されたときを、閃光放電管10を最初に動作させるときとみなす。また、所定の動作条件とは、閃光放電管10が経年劣化により発光量が低下したときであり、発光制御する閃光放電管10が最初に動作させてから所定発光回数に達したとき、又は、所定発光時間経過したときなどである。
発光制御部19は、電圧検知部15が検知したコンデンサ13の電圧値が入力される入力部と、該入力部に入力されたコンデンサ13の電圧値から補正値を算出する処理部と、算出した光量の補正値を記憶する記憶部と、光量の補正値に対応した閾値電圧及び発光信号が出力される出力部と、を備える。記憶部には、算出した光量の補正値が書き換え可能に記憶される。また、記憶部は、閃光放電管10に対応した光量の補正値ごとに識別可能に記憶される。
発光制御部19は、コンデンサ13を一定の補正用充電電圧まで充電させてから発光させる。補正用充電電圧は、満充電時の充電電圧と異なる充電電圧値が設定されていてもよいが、満充電時の充電電圧より低い電圧が設定されることが好ましい。具体的には、コンデンサ13の電圧降下量を正確に算出するためには、補正用充電電圧は、充電電圧が定常発光段階T2における発光直前の充電電圧付近であることが望ましい。具体的には、補正用充電電圧は、コンデンサ13の定常発光段階T2における発光直前の充電電圧の平均値から求められる。
制御部6は、図1及び図2に示すように、操作部7からの入力に基づいて光照射部5による光の照射を制御する。本実施形態の制御部6は、例えば、光照射部5からの光における波長域の光の総照射エネルギ、1秒当たりの発光回数、発光1回当たりの波長域の光の照射エネルギ、及び、照射時間等を、光照射部5の発光制御部19に指令して、閃光放電管10を発光させる。
操作部7は、制御部6への入力及び表示等を行う。この操作部7は、発光開始ボタンやランプ交換後のリセットスイッチなどの各種のスイッチや、表示ランプ等を備える。
次に、本実施形態に係る樹脂硬化装置1の動作について図面を参照しつつ説明する。まず、使用者は、配置室形成部材4の挿入口2から、各爪にジェルネイル等の光硬化樹脂を塗布した状態の手の指先を挿入する。このとき、手の爪に塗布された光硬化樹脂を硬化させるときには、載置台9を配置室形成部材4に取り付けた状態で手の指先を配置室3の挿入口2から配置室3内に挿入し、載置台9上に載置する。そして、図5に示すように、使用者は、操作部7の発光開始ボタンを操作して、パルス光の照射を開始させる(ステップS1)。
発光制御部19は、リセットスイッチが操作されたか否かにより、二つの閃光放電管10のうちの少なくともいずれか一方の閃光放電管10が交換されているか否かを判定する(ステップS2)。発光制御部19は、リセットスイッチが操作されて設定値が初期化されているときに、閃光放電管10が交換されていると判定し(ステップS2でYES)、補正値算出モードを実施する(ステップS4へ)。また、発光制御部19は、リセットスイッチが操作されていないため、設定値が初期化されていないときに、閃光放電管10が交換されていないと判定し(ステップS2でNO)、閃光放電管10の発光回数が補正値を更新する補正値更新回数以上か否かを判定する(ステップS3)。発光制御部19は、閃光放電管10の発光回数が補正値更新回数以上であると判定したとき(ステップS3でYES)、補正値算出モードを実施する(ステップS4へ)。一方、発光制御部19は、閃光放電管10の発光回数が補正値更新回数未満であると判定したとき(ステップS3でNO)、発光制御モードを実施する(図7のステップS24へ)。
補正値算出モードにおいて、発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光量の補正値(以下、「第一補正値」と呼ぶ。)を算出し、その後、第二閃光放電管24の発光量の補正値(以下、「第二補正値」と呼ぶ。)を算出する。そして、発光制御部19は、補正値算出モードから発光制御モードに移る。
まず、補正値算出モードにおいて、発光制御部19は、充電回路14に充電開始信号を出力して、コンデンサ13を充電する(ステップS4)。発光制御部19は、コンデンサ13の充電電圧が所定の充電電圧以上になるまで充電を続ける(ステップS5でNO)。電圧検知部15が所定の充電電圧以上になると(ステップS5でYES)、発光制御部19は、電圧検知部15が検知したコンデンサ13の充電電圧を記憶する(ステップS6)。更に、発光制御部19は、第一閃光放電管23を発光する発光時間を設定する(ステップS7)。そして、発光制御部19は、第一閃光放電管23を発光させる第一発光信号をONして、発光停止部18に出力する(ステップS8)。
このとき、調光用コンデンサ28の電圧は、第一閃光放電管23が発光する前であるため、略0Vである。よって、発光制御部19から出力される閾値電圧の方が調光用コンデンサ28の電圧よりも高く、電圧比較部17の出力信号は、ON状態にある。このため、第一切換部29の入力信号が共にONするため、第一切換部29の出力信号がONし、第一スイッチング素子25がONして、第一閃光放電管23が発光を開始する。なお、発光制御部19は、第二閃光放電管24を発光させる第二発光信号をOFFしたままであるため、第二切換部30の出力信号がOFFしたままであり、第二スイッチング素子26がONしない。よって、第二閃光放電管24は、発光しない。
発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光時間が設定した発光時間以上になったか否かを判定する(ステップS9)。発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光時間が設定した発光時間になるまで(ステップS9でNO)、第一発光信号をON状態とする。発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光時間が設定した発光時間以上になったと判定したとき(ステップS9でYES)、第一発光信号をOFFする(ステップS10)。そして、発光制御部19は、電圧検知部15が検知したコンデンサ13の充電電圧を記憶する(ステップS11)。
発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光時間の間に所定の電圧から電圧降下したコンデンサ13の電圧降下量を算出する。つまり、発光制御部19は、コンデンサ13の充電電圧が所定の充電電圧以上になったときに計測した第一充電電圧v11から第一閃光放電管23の発光時間が所定の発光時間になったときに計測した第二充電電圧v12を減算した値を第一電圧降下量Δv1(=v11−v12)として算出する(ステップS12)。
発光制御部19は、第一閃光放電管23の基準となる他の閃光放電管10を発光させたときのコンデンサ13の基準電圧降下量Δv0と、第一閃光放電管23を発光させたときに電圧検知部15が検知したコンデンサ13の第一電圧降下量Δv1との差分量δv1(=Δv0−Δv1)に相当する発光量の第一補正値を算出し、記憶する(ステップS13)。
なお、発光制御部19は、充電するコンデンサ13の電圧降下量が規定の電圧降下量より低かった場合、閃光放電管10が発光していない(不発光)としてエラー信号を出力し、処理が停止される。また、発光制御部19は、コンデンサ13の充電電圧が規定電圧より上昇しなかった場合、コンデンサ13又は充電回路14に異常があるとして、エラー信号を出力し、処理が停止される(図示せず)。
そして、発光制御部19は、第二閃光放電管24の光量の第二補正値の算出に移る。第二閃光放電管24の光量の第二補正値の算出工程は、図6に示すように、第一閃光放電管23の光量の第一補正値の算出工程と同様である(ステップS14〜S23)。発光制御部19は、補正値算出モードにおいて、第一閃光放電管23の光量の第一補正値と、第二閃光放電管24の光量の第二補正値との両方の補正値を算出すると、発光制御モードに移る。
発光制御モードにおいて、図7に示すように、発光制御部19は、充電回路14に充電開始信号を出力して、コンデンサ13を満充電する(ステップS24)。なお、発光制御部19は、コンデンサ13の充電電圧が規定電圧より上昇しなかった場合、コンデンサ13又は充電回路14に異常があるとして、エラー信号を出力し、処理が停止される(図示せず)。
発光制御部19は、第一閃光放電管23及び第二閃光放電管24の発光回数を一つ加算する(ステップS25)。発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光量に対応する第一閾値電圧を発光制御モード内における第一閃光放電管23の最初の発光からの発光回数に応じて設定する(ステップS26)。そして、発光制御部19は、第一閾値電圧を第一補正値で補正して、補正後の第一閾値電圧を電圧比較部17に出力する(ステップS27)。
発光制御部19は、第一閃光放電管23を発光させる第一発光信号をONして、発光停止部18に出力する(ステップS28)。このとき、調光用コンデンサ28の電圧は、第一閃光放電管23が発光する前であるため、略0Vである。よって、発光制御部19から出力される閾値電圧の方が調光用コンデンサ28の電圧よりも高く、電圧比較部17の出力信号は、ON状態にある。このため、第一切換部29の入力信号が共にONするため、第一切換部29の出力信号がONし、第一スイッチング素子25がONして、第一閃光放電管23が発光を開始する。なお、発光制御部19は、第二閃光放電管24を発光させる第二発光信号をOFFしたままであるため、第二切換部30の出力信号がOFFしたままであり、第二スイッチング素子26がONしない。よって、第二閃光放電管24は、発光しない。
第一閃光放電管23が発光すると、反射傘20により、配置室3に配置された指先の爪に向かって光が照射される。この光は、波長制限フィルタ21を透過した光であるため、赤外線領域の光及びUV−Bを含まず、光硬化樹脂の硬化に寄与するUV−A及び人体に対する影響の小さい可視光領域の光である。
第一閃光放電管23が発光している間、測光部16の測光素子27は、第一閃光放電管23の光を受光し、受光量に応じた大きさの電流を発生させる。発生した電流は、調光用コンデンサ28を充電させる。発光制御部19は、第一閃光放電管23が発光する光量が所定の光量に到達するまで(ステップS29でNO)、第一発光信号をON状態とする。
第一閃光放電管23が発光する光量が所定の光量に到達すると、調光用コンデンサ28が補正後の第一閾値電圧以上に充電されて、第一閃光放電管23の光量が補正後の第一閾値電圧に対応する光量に到達する(ステップS29でYES)。このため、第一閾値電圧が調光用コンデンサ28の電圧よりも低くなり、電圧比較部17の出力信号は、ON状態からOFF状態に遷移する。このため、第一切換部29の二つの入力信号のうちの一方の入力信号がOFFするため、第一切換部29の出力信号がOFFし、第一スイッチング素子25がOFFして、第一閃光放電管23の発光が停止する。
発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光制御工程から第二閃光放電管24の発光制御工程に切り換えるために、第一発光信号をOFFする(ステップS30)。なお、第二閃光放電管24の発光制御工程は、図7に示すように、第一閃光放電管23の発光制御工程と同様である(ステップS31〜S36)。
なお、発光制御部19は、充電するコンデンサ13の電圧降下量が規定の電圧降下量より低かった場合、閃光放電管10が発光していない(不発光)としてエラー信号を出力し、処理が停止される(図示せず)。
発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光制御工程と第二閃光放電管24の発光制御工程とを発光制御モードにおける閃光放電管10の発光開始からの発光回数が発光を終了する所定の発光回数となるまで繰り返す(ステップS37でNO)。そして、発光制御部19は、発光制御モードにおける閃光放電管10の発光開始からの発光回数が所定の発光回数(本実施形態では、100Hz×30秒=3000回)となると(ステップS37でYES)、処理が終了される。
次に、本実施形態に係る樹脂硬化装置1において閃光放電管10の発光一回ごとの閾値電圧の設定について図面を参照しつつ説明する。なお、閃光放電管10の特性に応じて閾値電圧を補正することについては、前述の説明のとおりであり、ここでは、電圧比較部17の閾値電圧自体の設定について詳細に説明する。以下の説明では、第一閃光放電管23の閾値電圧a(第一閾値電圧)には補正値算出モードで取得した第一補正値による補正が反映されており、第二閃光放電管24の閾値電圧a(第二閾値電圧)には第二補正値による補正が反映されているものとする。
図8に示すように、発光制御部19は、初期段階T1の間、先に発光させた閃光放電管10の発光時の光量より、その次に発光させる閃光放電管10の発光時の光量が、発光を繰り返すごとに、低くなっていくように、発光制御される。つまり、発光制御部19は、初期段階T1の間、先に発光させた閃光放電管10の発光時の閾値電圧よりその次に発光させる閃光放電管10の発光時の閾値電圧を低い値に変更する。
具体的には、第一閃光放電管23の一回目の発光時の光量が発光期間Tにおいて最も高い光量となるように第一閃光放電管23の発光一回目の閾値電圧を電圧比較部17に設定する。少なくとも第一閃光放電管23の一回目の光量は、同量の総発光量を得られる範囲において発光期間Tにおける発光回数を変更することなく、発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律にしたと仮定した場合の各発光時の光量より大きい光量に設定される。このため、初期段階T1における少なくとも閃光放電管10の発光一回目の閾値電圧a(第一閾値電圧)は、同量の総発光量を得られる範囲において発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律とした場合に想定される閾値電圧bよりも大きい値が設定される。その後、発光が開始されて、測光素子26が受光した光量に相当する調光用コンデンサ28の両端電圧が閾値電圧aを越えたとき発光信号が停止され、発光期間Tにおける一周期の発光が完了する。そして、コンデンサ13の再充電が開始される。
次の周期(第二周期)において、発光制御部19は、第二閃光放電管24の一回目の発光時の光量が第一閃光放電管23の一回目の光量より低い光量となるように第二閃光放電管24の発光一回目の閾値電圧a(第二閾値電圧)を設定して、同様に発光および発光停止、充電を行う。
さらに次の周期(第三周期)では、発光制御部19は、第一閃光放電管23の二回目の発光時の光量を該第二閃光放電管24の一回目の発光時の光量より小さく発光させる。つまり、発光制御部19は、第一閃光放電管23の発光二回目の閾値電圧a(第一閾値電圧)を該第二閃光放電管24の発光一回目の閾値電圧より低い値を設定して発光および発光停止させ、充電する。発光制御部19は、更に次の周期(第四周期)では、第二閃光放電管24の発光二回目の閾値電圧a(第二閾値電圧)を該第一閃光放電管24の発光二回目の閾値電圧より低い値に設定する。以後、発光制御部19は、初期段階T1の間、前周期で設定した閾値電圧より低い閾値電圧を次周期で設定して発光する制御を繰り返す。
発光制御部19は、定常発光段階T2に入ると、各閃光放電管10の発光時の光量が発光期間Tにおいて最も低い光量であり、かつ、同量の総発光量を得られる範囲において発光期間Tにおける発光回数を変更することなく、発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律にしたと仮定した場合の各発光時の光量より低い光量となるように各閃光放電管10の閾値電圧aを固定する。このため、図8に示すように、定常発光段階T2における閾値電圧aは、同量の総発光量を得られる範囲において発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律とした場合に想定される閾値電圧bよりも低い値が設定される。
発光制御部19は、このような発光の周期が発光期間Tにわたって所定の発光回数(本実施形態では、3000回)を超えるまで繰り返す。
このように、初期段階T1における発光時に閃光放電管10から発熱される発熱量が定常発光段階T2における発光時に閃光放電管10から発熱される発熱量より大きい。そして、図9に示すように、初期段階T1における発光時の閃光放電管10の温度aは、同量の総発光量を得られる範囲において発光期間Tにおける発光回数を変更することなく、発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律にしたと仮定した場合における閃光放電管10の温度bよりも一時的に大きい。しかしながら、定常発光段階T2においては、発光期間Tにおける各発光時の光量を全発光で一律にしたと仮定した場合の各発光時の光量での発熱量より低い発熱量となる光量で発光するため、温度aの上昇量は温度bと比較して小さくなる。
すなわち、短い発光間隔のためにコンデンサ13の発光直前の充電電圧が発光を繰り返して低下する場合であっても、閃光放電管10の温度aの上昇に伴い最低点灯電圧が上昇しても、最低点灯電圧が充電電圧以上に到達するのを遅らせることができる。よって、閃光放電管10が不発光になるのを防止できる。
また、初期段階T1における発光時の光量を定常発光段階T2の発光時の光量より大きく発光させているため、定常発光段階T2の発光時の光量を小さくても、閃光放電管10を繰り返し発光させた光量の総発光量が所定の必要光量から不足しない。よって、光照射部5の光照射性能が維持できる。
よって、本実施形態に係る樹脂硬化装置1によれば、能力を維持しつつ、定常発光段階T2における閃光放電管10の温度上昇を抑制することができる。特に、樹脂硬化装置1は、発光期間Tの初期段階T1における閃光放電管10の光量を定常発光段階T2における閃光放電管10の光量より大きく発光させる方が、発光期間Tにおいて閃光放電管10を一律の光量で発光する場合より、閃光放電管10の温度上昇の抑制効果が高い。
尚、本発明の光照射装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態の樹脂硬化装置1では、配置室3は、被照射対象物として人間の手の指先にパルス光を照射するが、この構成に限定されない。配置室は、人間の足の指先にパルス光を照射してもよい。また、配置室は、人間以外の動物の手や足の指先にパルス光を照射してもよい。つまり、被照射対象物は、人間や動物であってもよい。
また、光照射部5が有する閃光放電管10の具体的な数量は限定されない。上記実施形態の樹脂硬化装置1は、二つの閃光放電管23,24を備えるが、閃光放電管の数量は、一つでもよいし、二つ以上の閃光放電管を備えてもよい。
上記実施形態の樹脂硬化装置1では、一つの測光素子27が二つの閃光放電管10,10の光を測光するように構成されていたが、この構成に限定されない。測光素子は、閃光放電管ごとに設けられていてもよい。
上記実施形態の樹脂硬化装置1では、発光制御部19は、二つのスイッチング素子25,26のゲート電極Gに対して交互に発光信号を出力して、二つの閃光放電管23,24を交互に発光させるように構成されていたが、これに限定されない。発光制御部は、二つのスイッチング素子のゲート電極に対して同時に発光信号を出力して、二つの閃光放電管を同時に発光させるように構成されていてもよい。
上記実施形態の樹脂硬化装置1は、指先の爪に光を照射して光硬化樹脂を硬化させる光照射装置として構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、光照射装置は、殺菌装置などの紫外線照射装置として構成されていてもよい。
上記実施形態の発光制御部19は、発光期間Tの初期段階T1における一回目の発光時の光量を二回目以降の発光時の光量より大きく発光させるように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、発光制御部は、発光期間の初期段階における二回目以降の発光時の光量を該二回目以降の発光時より後の発光時(三回目以降の発光時)の光量より大きく発光させてもよい。
上記実施形態の発光制御部19は、発光期間Tの初期段階T1における一回目の一回の発光時の光量を二回目以降の発光時の光量より大きく発光させるように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、発光制御部は、発光期間の初期段階における一回目から複数回の発光時のそれぞれの光量は、同じ光量であって、初期段階における一回目から複数回の発光時のそれぞれの光量を該複数回の発光のうちの最後の発光の次の発光時の光量より大きく発光させてもよい。
上記実施形態の発光制御部19は、発光期間Tを初期段階T1と定常発光段階T2との二段階に分けて閃光放電管10を発光制御するように構成されていたが、この構成に限定されない。つまり、初期段階は、発光期間における定常発光段階より前の段階に限定されない。例えば、発光制御部は、発光期間における初期段階と定常発光段階との間に他の発光段階を設けて、発光期間を三段階に分けて閃光放電管を発光制御するように構成されていてもよい。
本発明の光照射装置は、閃光放電管と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサと、閃光放電管が発光した光を測光する測光部と、閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部であって、測光部により各発光時に測光された光量の総発光量が所定の必要光量となるように閃光放電管を発光させる発光制御部とを備える光照射装置であって、発光制御部は、閃光放電管を繰り返し発光させる発光期間の初期段階における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させることによって、光照射性能を維持しつつ、閃光放電管の温度上昇を抑制する用途に適用することができる。
1 樹脂硬化装置(光照射装置)
10 閃光放電管
13 コンデンサ
16 測光部
19 発光制御部
T 発光期間
T1 初期段階

Claims (2)

  1. 閃光放電管と、該閃光放電管に放電させる電気を蓄えるコンデンサと、前記閃光放電管が発光した光を測光する測光部と、前記閃光放電管を繰り返し発光させる発光制御部であって、前記測光部により各発光時に測光された光量の総発光量が所定の必要光量となるように前記閃光放電管を発光させる発光制御部とを備える光照射装置であって、前記発光制御部は、前記閃光放電管を繰り返し発光させる発光期間の初期段階における少なくとも一回の発光時の光量を該少なくとも一回の発光より後の発光時の光量より大きく発光させることを特徴とする光照射装置。
  2. 前記発光制御部は、前記初期段階における少なくとも一回の発光時より後に続いて発光される発光時の光量を、発光を繰り返すごとに低くする請求項1に記載の光照射装置。
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WO2016203728A1 (ja) * 2015-06-15 2016-12-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 光照射装置とそれを備える樹脂硬化装置、紫外線殺菌装置および光治療装置

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