JP2016053854A - 表示パターン制御装置、トータリゼータ表示モニタシステム、及び表示モニタの開催場情報の切替方法 - Google Patents

Abstract

【課題】ファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムで判断し、その判断に基づいて、投票場の表示モニタで表示する開催場情報を自動切替えする。
【解決手段】表示パターン制御装置は、投票所内に設置されている投票端末から投票された開催場毎の発売金額の情報である発売金額データに基づいて、投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、その判断結果に基づいて投票所における発売金額の多い開催場の情報を優先して表示モニタに表示させる。これにより、ファンへのサービスの向上が図れると共に、主催者側の売上向上が期待できる。
【選択図】図２

Description

本発明は、表示パターン制御装置、トータリゼータ表示モニタシステム、及び表示モニタの開催場情報の切替方法に関する。

日本各地に分布する公営競技の投票券売場（投票所）には、ファンが投票をする際の情報（オッズ情報）を表示する複数の表示モニタが設置されている。投票券売場毎に、ファンが投票券の購入を希望する競技の開催場がほぼ固定しているため、表示モニタ毎に、どこの開催場のオッズ情報を表示するかは、投票券売場毎に予め設定されている。

特許文献１には、映像信号の送信元であるセンター装置が、情報表示端末装置の表示部に表示するチャンネルを指定する従来技術と、この従来技術に対し、利用者が競技投票情報を自由に検索できる競技情報システムが提案されている。

又、特許文献２には、投票券から読み取った投票データを用いて、購入者が投票券を購入した開催場のレースを表示させるスケジュールを生成して、表示装置に表示させるチャンネルを自動的に切替えることが提案されている。

特開２０００−４７７８１号公報 特開２０１４−９２８１２号公報

投票所毎に、ファンが投票券の購入を希望する競技の開催場がほぼ固定しているものの、重賞レースが開催される日には、ファンが投票券の購入を希望する競技の開催場の傾向が変動するため、ファンの多くが情報を得たい開催場が表示モニタに表示されないことがある。

現状の表示モニタにおける開催場表示では、ファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムに判断することができず、手動操作による切替えは手間がかかる。

そこで、本発明は、投票所内のファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムで判断し、この判断に基づいて、投票場の表示モニタで表示する開催場を自動で切替える表示パターン制御装置、トータリゼータ表示モニタシステム、及びトータリゼータ表示モニタの映像切替方法を提供することを目的とする。

本発明の第１の側面の表示パターン制御装置は、トータリゼータシステムの投票所内に設置され、前記投票所内に設置されている投票端末から投票された開催場毎の発売金額の情報である発売金額データを取得する発売金額取得部と、取得した前記発売金額データに基づいて、前記投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて、前記投票所内に設置されている表示モニタに開催場の情報を表示させる表示パターンを生成する表示パターン生成手段と、を有することを特徴とする。

第２の側面のトータリゼータ表示モニタシステムは、トータリゼータシステムにおける１つの投票所内を統括するホストシステムと、前記ホストシステムから提供される情報から開催場毎の映像信号に編集するＴＶオッズ制御装置と、前記投票所内の複数の表示モニタへ前記映像信号を分配する映像切替装置と、前記ホストシステムと前記映像切替装置との間に配置され、前記ホストシステムから提供される開催場毎の発売金額の情報である発売金額データを受信し、前記投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて前記映像切替装置を制御して、前記投票所における発売金額の多い開催場の映像を優先して表示モニタに表示させる表示パターン制御装置と、を有することを特徴とする。

第３の側面の表示モニタの開催場情報の切替方法は、前記第１の側面の表示パターン制御装置を用いたトータリゼータ表示モニタの開催場情報の切り替方法であって、表示パターンの設定データを読み込む第１処理と、ホストシステムから開催場毎の発売金額を取得する第２処理と、前記開催場毎の発売金額から表示パターンの比率を選択する第３処理と、前記第３処理により選択された前記比率に基づいて表示モニタの表示パターンを自動切替する第４処理と、を有することを特徴とする。

本発明によれば、表示パターン制御装置は、投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて、投票所において発売金額の多い開催場の映像を優先して表示モニタに表示させる。これにより、投票所内のファンへのサービスの向上が図れると共に、主催者側の売上向上が期待できる。

本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタシステムのシステム構成図である。 図１中の表示パターン制御装置１５の概略を示す機能ブロック図である。 図２中の映像切替データ生成部５１ｂにおける映像切替データの生成例を示す図である。 図１中の表示モニタの画面表示例を示す図である。 従来のトータリゼータ表示モニタシステムの概略を示すシステム構成図である。 本発明の実施形態１の表示モニタの映像切替方法の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態１における発売金額に応じた表示パターンの時間的推移を示す図である。 本発明の実施形態２における映像切替データの算出例を示す図である。 本発明の実施形態３における各装置の配置例を示す図である。

以下、図面に従って本発明の実施形態を説明する。

（実施形態１の構成）
図１は、本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタシステムの概略を示すシステム構成図である。

公営競技の投票所は、各投票所内の投票に関する情報を統括すると共に、上位システムとの間で情報の授受を行うトータリゼータホストシステム１１を有している。トータリゼータホストシステム１１には、端末接続装置１２と、ＴＶオッズ制御装置１３と、表示パターン制御装置１５と、が接続されている。

端末接続装置１２は、複数の投票端末１０（＝１０−１、１０−２、・・・）に接続され、投票所へ来場したファンが各投票端末１０から行う投票結果を集計した投票データをトータリゼータホストシステム１１へ出力すると共に、トータリゼータホストシステム１１から与えられるオッズ情報や払戻金情報等を各投票端末１０へ出力する装置である。投票端末１０は、投票所へ来場したファンからの投票を受け付けると共に、レース終了後の払戻金の精算を行う端末である。

ＴＶオッズ制御装置１３は、トータリゼータホストシステム１１から与えられる出走表、三連単人気順画面、馬連単画面、残時間画面等を含む映像情報を編集して、映像切替装置１４へ出力する装置である。映像切替装置１４は、接続されている複数の表示モニタ（以下、単に「モニタ」という。）１〜９に、開催場の映像情報を切替えて出力する装置である。各モニタ１〜９は、映像切替装置１４から与えられる映像情報を画面に表示するものである。

表示パターン制御装置１５は、トータリゼータホストシステム１１から与えられる発売金額データＸに基づいて、映像切替装置１４の映像情報の切替えを制御して、モニタ１〜９に表示する映像情報の内容（どの開催場の映像情報を表示するか）を制御する装置である。ここで、発売金額データＸは、投票所における開催場毎の発売金額を示すデータであり、例えば、Ａ場￥700,000、Ｂ場￥200,000、Ｃ場￥100,000である。この発売金額データＸにおけるＡ場、Ｂ場、Ｃ場の発売金額の比は、投票所におけるファンが必要としている開催場情報の比を表していると考えられる。そこで、表示パターン制御装置１５は、発売金額データＸに基づいて、どのモニタにどの開催場の映像情報を割り振るかを表す映像切替データＺ、例えば、映像切替データＺ（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）を生成し、生成した映像切替データＺを映像切替装置１４へ出力する。映像切替データＺの生成方法については後述する。

映像切替装置１４は、映像切替データＺに従って開催場Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の映像情報をモニタ１〜９に割り振る。モニタ１〜９は、映像切替装置１４から配信された開催場の映像情報を表示画面に表示する。

図２は、図１中の表示パターン制御装置１５の概略を示す機能ブロック図である。
表示パターン制御装置１５は、全体の制御を司る中央演算処理装置（Central Processing Unit：以下「ＣＰＵ」という。）５１と、設定情報入力部５２と、設定情報及びプログラム等の記憶領域である記憶部５３と、ホストシステム通信処理部５４と、発売金額取得部５１ａと、映像切替データ生成部５１ｂと、映像切替装置通信処理部５５と、を有している。

設定情報入力部５２は、マウスキーボードから主催者側のシステム管理者が設定情報を入力するためのインタフェースである。記憶部５３は、設定情報やＣＰＵ５１に読み込ますプログラム等を記憶する領域であり、メモリ、記憶ディスク等で構成される。

ホストシステム通信処理部５４は、トータリゼータホストシステム１１からの情報をＣＰＵ５１へ取り込むインタフェースであり、映像切替装置通信処理部５５は、映像切替装置１４へのインタフェースである。ホストシステム通信処理部５４及び映像切替装置通信処理部５５は、例えば、ＬＡＮ（Local Area Network）インタフェース等により構成される。

又、発売金額取得部５１ａは、ホストシステム通信処理部５４を介して発売金額データＸを取得すると共にタイミングを計って出力するものであり、映像切替データ生成部５１ｂは、入力される発売金額データＸ及び設定情報に基づいて映像切替データＺを生成して出力するものである。発売金額取得部５１ａ及び映像切替データ生成部５１ｂは、記憶部５３に記憶されたプログラムをＣＰＵ５１に読み込ますことにより実現される機能ブロックである。本発明の実施形態１の表示パターン制御装置１５では、投票所内に設置されている表示モニタに開催場の情報を表示させる表示パターンを生成する表示パターン生成手段は、映像切替データ生成部５１ｂと記憶部５３等により構成されている。

図３は、図２中の映像切替データ生成部５１ｂにおける映像切替データの生成例を説明する図である。

図３において、Ｄ（０，１）〜Ｄ（９，１）には、発売金額取得部５１ａから映像切替データ生成部５１ｂへ入力される条件データＹの例が示され、Ｄ（０，２）〜Ｄ（９，２）には、条件データＹ＝Ｄ（０，１）〜Ｄ（９，１）に対応する映像切替データＺの例が示されている。

条件データＹ＝Ｄ（０，１）は、初期値であり、この初期値に対応する映像切替データＺ＝Ｄ（０，２）は、モニタ１、２、３にＡ場の映像情報を、モニタ４、５、６にＢ場の映像情報を、モニタ７、８、９にＣ場の映像情報を表示させるデータとなっている。

どの条件データＹのとき、Ａ場〜Ｃ場の映像情報をどのモニタに表示するかの設定情報は、表示パターン制御装置１５に接続されている図示しないマウスキーボード等から予め設定される。

例えば、図２中の発売金額取得部５１ａで発売比率が算出され、発売金額データＸが（Ａ場、Ｂ場、Ｃ場）＝（￥700,000、￥200,000、￥100,000）である場合、Ａ場が７０％以上、Ｃ場が１０％以下であるので、条件データＹ＝Ｄ（１，１）となり、モニタ１〜９へ割り振る映像情報の開催場を示す映像切替データＺ＝Ｄ（１，２）は、（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となる。

同様に、条件データＹ＝Ｄ（２，１）であれば、映像切替データＺ＝Ｄ（２，２）＝（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ，Ｃ）、条件データＹ＝Ｄ（３，１）であれば、映像切替データＺ＝Ｄ（３，２）＝（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となる。以下、省略する。

図４（ａ）〜（ｄ）は、図１中の表示モニタの画面表示例を示す図である。図４（ａ）は出走表であり、図４（ｂ）は三連単人気順画面であり、図４（ｃ）は馬連単画面であり、図４（ｄ）は残時間画面を示している。

図４（ａ）に示された出走表には、馬番順に、馬名、馬体重、前回差（前出走レースからの馬体重の差）、単勝（予想当選倍率値）、及び複勝（予想当選倍率値）が表示されている。図４（ｂ）に示された三連単人気順画面には、三連単の人気が高い順上位３０組の馬番の組合せと、その組合せに対応する予想当選倍率値が表示されている。図４（ｃ）に示された馬連単画面には、１着の馬番と２着の馬番との縦横の組合せの位置に、（１００円に対する）予想当選配当金額が表示されている。更に、図４（ｄ）に示された残時間画面には、Ａ場競馬１０レースの投票締切までの時間が「Ａ場競馬１０Ｒ締切５分前です。」と表示されている。

図４（ａ）〜図４（ｄ）に示した図１中の表示モニタの画面表示は、代表的な表示例であるが、図１中の表示モニタの画面表示は、図４（ａ）〜図４（ｄ）に限定されない。又、図４（ａ）〜図４（ｄ）の表示例は、説明の都合上、開催場をＡ場として説明した。

映像切替装置１４からＡ場の映像情報が与えられた場合には、例えば、表示モニタ１は、図４（ａ）〜図４（ｄ）に示されたようなＡ場の映像情報を表示する。映像切替装置１４からＢ場の映像情報が与えられた場合には、表示モニタ１はＢ場の映像情報を表示する。更に、映像切替装置１４からＣ場の映像情報が与えられた場合には、表示モニタ１はＣ場の映像情報を表示する。

（実施形態１の動作）
本発明の実施形態１の動作について、（Ｉ）従来のトータリゼータ表示モニタシステムの動作と、（II）本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタの映像の切り替方法の処理と、（III）本発明の実施形態１の表示パターンの時間的推移と、に分けて説明する。

（Ｉ）従来のトータリゼータ表示モニタシステムの動作
図５は、従来のトータリゼータ表示モニタシステムの概略を示すシステム構成図であり、本発明の実施形態のトータリゼータ表示モニタシステムを示す図１と共通の要素には共通の符号が付されている。

従来のトータリゼータ表示モニタシステムは、図１に示されたトータリゼータ表示モニタシステムと異なり、表示パターン制御装置１５を有していない。

従来の表示モニタにおける開催場表示では、ファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムに判断することができず、手動操作による切り替えは手間がかかる。そのため、モニタ１〜９へ表示される開催場の毎の比率は、初期設定のままであり、投票所でファンに人気が高く発売金額の比率が高い開催場があっても、ファンの人気に合わせてモニタ数を可変するといった調整は行われていなかった。

そこで、本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタシステムでは、従来のトータリゼータ表示モニタシステムの課題を解決するため、表示パターン制御装置１５が追加さている。表示パターン制御装置１５の追加されたトータリゼータ表示モニタシステムでは、ファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムに判断し、ファンの要望に沿うように、表示モニタ１〜９へ表示する開催場情報を調整している。

（II）本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタの映像の切替方法の処理
図６は、本発明の実施形態１のトータリゼータ表示モニタの映像切替方法の処理を示すフローチャートである。

図１〜図４を参照しつつ、図６に示されたフローチャートの流れに沿って、本発明の実施形態１のモニタの映像の切替方法の処理について説明する。

処理が開始されると、ステップＳ１へ進み、ステップＳ１において、主催者側の管理者により、図２中の設定情報入力部５２を介して設定される表示パターンの設定データが、図２中の記憶部５３中のテーブルに記憶され、ステップＳ２へ進む。

ステップＳ２において、図２中の発売金額取得部５１ａは、図２中のホストシステム通信処理部５４を介して、トータリゼータホストシステム１１から開催場別の発売金額データＸを取得し、ステップＳ３へ進む。ステップＳ３において、発売金額取得部５１ａは、映像切替データＺを選択するための条件データＹを算出し、ステップＳ４へ進む。例えば、発売金額データＸ（Ａ場、Ｂ場、Ｃ場）＝（￥700,000、￥200,000、￥100,000）である場合、条件データＹは、図３中のＤ（１，１）＝Ａ場：７０％以上、Ｂ場：−、Ｃ場：１０％以下となる。

ステップＳ４において、映像切替データ生成部５１ｂは、発売金額取得部５１ａから入力される条件データＹに基づいて記憶部５３内のテーブルを参照し、条件データＹに合致する映像切替データＺを選択し、ステップＳ５へ進む。図３において、例えば、条件データＹ＝Ｄ（１，１）に合致する映像切替データＺ＝Ｄ（１，２）＝（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となる。

ステップＳ５において、図２中の映像切替装置通信処理部５５は、映像切替装置１４へ映像切替データＺを送信し、ステップＳ６へ進む。図１中の映像切替装置１４は、映像切替データＺに基づいて、モニタ１〜９へ開催場毎の映像情報を出力し、図１中のモニタ１〜９は、映像切替装置１４から入力される開催場毎の映像情報に基づいて、例えば、図４に示されたような開催場毎の映像情報を表示する。

ステップ６において、ＣＰＵ５１は、トータリゼータシスムが終了したか否かを判定し、終了でなければ（Ｎｏ）、ステップＳ２へ戻り、システム終了（Ｙｅｓ）まで、ステップＳ２〜Ｓ５の処理を繰り返し、システム終了となると（Ｙｅｓ）、処理を終了する。

（III）本発明の実施形態１の表示パターンの時間的推移
図７（ａ），（ｂ）は、本発明の実施形態１における発売金額に応じた表示パターンの時間的推移を示す図であり、図７（ａ）は、発売金額の時間的推移の例を示す図であり、図７（ｂ）は、モニタの表示パターンの時間的推移の例を示す図である。

先ず、図７（ａ）を見ると、３つの開催場、Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の投票券の発売が、１０時に開始されている。３つの開催場、Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の終了時刻は、それぞれ１６時、２０時、２２時である。

１０時から１６時までの間の発売金額の推移♯１〜♯３を見ると、Ａ場の発売金額の大半を占め、♯１〜♯３で、Ｂ場及びＣ場の発売金額の比率が変化している。Ａ場の終了時刻１６時から２０時までの間の発売金額の推移♯４，♯５を見ると、Ｂ場の発売金額の大半を占め、Ｃ場の発売金額の比率が変化している。更に、Ｂ場の終了時刻２０時以降の発売金額の推移♯６を見ると、Ｃ場の発売金額のみとなっている。

次に、図７（ｂ）を見ると、投票券の発売開始時刻１０時前は、モニタ１〜９の表示パターンは、初期設定であり、（Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ，Ｃ）となっている。１２時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯１におけるＡ場、Ｂ場、Ｃ場の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となっている。

以下同様に、１４時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯２の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となり、１６時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯３の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ，Ｃ）となり、１８時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯４の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ）となり、２０時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯５の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ，Ｃ）となり、更に、２２時少し前のモニタ１〜９の表示パターンは、発売金額の推移♯６の発売金額の比率が反映され、（Ａ，Ａ，Ｂ，Ｂ，Ｃ，Ｃ，Ｃ，Ｃ，Ｃ）となっている。

図７（ａ），（ｂ）に示された表示パターンの時間的推移の例では、１開催場当たり最低２台のモニタに、開催場の映像情報を割当てる表示パターンとなっている。これは、サービスが終了した開催場についても、当日のレース結果や次回開催のレース等のインフォメーション情報を配信することを想定している。

尚、Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の発売金額に応じて、モニタ１〜９の表示パターンをどのようにするかは、主催者側のシステム管理者が自由に決めることができる。

（実施形態１の効果）
本発明の実施形態１によれば、表示パターン制御装置が、投票所内の開催場毎の発売金額を示す発売金額データＸに基づいて、映像切替データＺを生成している。これにより、投票所内のファンがどの開催場の情報を要望しているかをリアルタイムで判断することができる。

又、映像切替装置１４は、映像切替データＺに基づいてモニタ１〜９の表示パターンを切替えている。これにより、投票所内のファンの開催場の映像情報の要望がモニタ１〜９の表示パターンに反映されるので、投票所内のファンへのサービスの向上が図れると共に、主催者側の売上向上が期待できる。

（実施形態２）
本発明の実施形態１の表示パターン制御装置１５は、図２に示された発売金額取得部５１ａが、発売金額データＸに基づいて、条件データＹを算出し、映像切替データ生成部５１ｂが、予め設定されている条件データＹに対応する映像切替データＺを選択して生成している。これに対し、本発明の実施形態２では、映像切替データ生成部５１ｂが、所定の演算式に従って、映像切替データＺを算出するようにしている。本発明の実施形態２では、映像切替データ生成部５１ｂ単独により、投票所内に設置されている表示モニタに開催場の情報を表示させる表示パターンを生成する表示パターン生成手段が構成されている。

ある投票所において、例えば、投票券の発売を行っている開催場をＡ場、Ｂ場、Ｃ場の３場とすると、Ｘ場（Ｘは、Ａ，Ｂ，Ｃのいずれか）を表示するモニタ台数は、
Ｘ場を表示するモニタ台数
＝Ｘ場固定数＋
（全モニタ数−Ａ場固定数−Ｂ場固定数−Ｃ場固定数）＊Ｘ場発売比率・・・式１
より算出することができる。尚、式１において、Ｘ場は、Ａ場、Ｂ場又はＣ場とし、小数点以下は切り捨てる。最終的に、Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の表示台数を算出すると、切捨て分が不足し、１台未割り当てとなるので、未割り当ての台数は発売台数が大きい場に１台割当てるものとする。

例えば、全モニタ数＝９台、Ａ場固定数（必ず表示する数）＝Ｂ場固定数＝Ｃ場固定数＝２台、Ａ場発売比率＝７０％、Ｂ場発売比率＝２０％、Ｃ場発売比率＝１０％のとき、
Ａ場を表示する台数＝２＋（９−２−２−２）×０．７
＝４．１→４台→５台（切捨て分の調整により＋１台とする）
Ｂ場を表示する台数＝２＋（９−２−２−２）×０．２
＝２．６→２台
Ｃ場を表示する台数＝２＋（９−２−２−２）×０．１
＝２．３→２台
となる。

図８は、本発明の実施形態２における映像切替データの算出例を示す図である。
図８には、条件データＹ：Ｄ（１，１）、Ｄ（２，１）、Ｄ（３，１）、Ｄ（４，１）、Ｄ（５，１）、Ｄ（６，１）に対するそれぞれの映像切替データＺ：Ｄ（１，２）、Ｄ（２，２）、Ｄ（３，２）、Ｄ（４，２）、Ｄ（５，２）、Ｄ（６，２）が示されている。

本発明の実施形態２によれば、式１における全モニタ数、各場固定数を設定することにより、各場の売上比率に応じたモニタの表示台数を算出することができる。これにより、投票所内のファンが要望している開催場の情報をリアルタイムでモニタの表示台数に反映することができので、投票所内のファンへのサービスの向上が図れると共に、主催者側の売上向上が期待できる。

（実施形態３）
本発明の実施形態１及び２は、１つの業種の投票所に来場するファンが要望する開催場の情報を投票券の販売金額比率からリアルタイムで把握し、ファンの要望に合うように、モニタの表示台数を制御している。これに対し、全国の投票所の中には、例えば、投票所の１階フロア、２階フロア、３階フロアで、それぞれ異業種の競馬、競輪、競艇の投票券を販売する所がある。このように、フロア毎に、異業種の投票券を販売する投票所では、各フロア毎のファンの要望に合うように、モニタの表示台数を制御することが望ましい。

図９は、本発明の実施形態３における各装置の配置例を示す図である。
本発明の実施形態３のトータリゼータ表示モニタシステムは、１階フロアに、６台のモニタ１−１〜１−６と、６台の投票端末１０−１〜１０−６が設置されている。端末接続装置１２−１は、投票端末１０−１〜１０−６の投票結果を集計した投票データをトータリゼータホストシステム１１−１へ出力する。トータリゼータホストシステム１１−１は、各開催場の映像情報をＴＶオッズ制御装置１３−１へ出力すると共に、発売金額データＸを表示パターン制御装置１５−１へ出力する。

ＴＶオッズ制御装置１３−１は、各開催場の映像情報を編集して映像切替装置１４−１へ出力する。表示パターン制御装置１５−１は、入力された発売金額データＸに基づいて、映像切替データＺを生成して映像切替装置１４−１へ出力する。映像切替装置１４−１は、映像切替データＺに従って、開催場の映像情報を６台のモニタ１−１〜１−６へ分配する。６台のモニタ１−１〜１−６は、映像切替装置１４−１から入力される開催場の映像情報を表示する。

２階フロア、３階フロアも、１階フロアと同様に、フロア毎の発売金額に応じた映像切替データＺが生成され、フロア毎に生成された映像切替データＺに基づいて、開催場を表示するモニタ数が決定される。

尚、２階フロアで競輪の投票券を販売し、２階フロアで競艇の投票券を販売する場合、２階フロアのモニタ２−１〜２−６及び３階フロアのモニタ３−１に表示される開催場毎の映像情報は、競輪及び競艇の映像情報となる。

本発明の実施形態３によれば、フロア毎に異業種の投票券の販売を行う投票所においても、フロア（業種）毎のファンが望む開催場の情報をリアルタイムで把握し、その結果に基づいて、開催場毎のモニタ台数を調整するので、異業種のファンへのサービスの向上が図れると共に、投票所全体の売上向上が期待できる。

（変形例）
本発明の変形例として、例えば、以下の（ａ）〜（ｄ）のようなものがある。

（ａ） 実施形態１及び２の説明では、競馬に適用したトータリゼータ表示モニタシステムの例を説明したが、複数の開催場で実施される他の公営競技、例えば、競輪、競艇、オートレース等にも適用可能である。

（ｂ） 実施形態１及び２の説明では、モニタの台数を９台、Ａ場、Ｂ場、Ｃ場の３開催場として説明したが、モニタ台数及び開催場数は、適宜変更してシステムを構成することが可能である。

（ｃ） 実施形態２の説明では、Ｘ場開催場の発売比率からＸ場のモニタ台数を算出する演算式の式１における小数点以下は切り捨てるとして説明したが、これに限らず、小数点以下の取扱を四捨五入としても良いし、小数点以下の数字の最大数の場に割り振ってもよい。また、ガウス記号により整数化するようにしても良い。

（ｄ） 実施形態３の説明では、異業種の投票券売場が異なる階のフロアにあるとして説明したが、同一フロア内の異なるエリアに異業種の投票券売場がある投票所にも適用可能である。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。

１，・・，９，１−１，・・，１−６，２−１，・・，２−６，３−１，・・，３−６
表示モニタ
１０，１０−１,・・・，１０−１８ 投票端末
１１，１１−１，１１−２，１１−３ トータリゼータホストシステム
１２，１２−１，１２−２，１２−３ 端末接続装置
１３，１３−１，１３−２，１３−３ ＴＶオッズ制御装置
１４，１４−１，１４−２，１４−３ 映像切替装置
１５，１５−１，１５−２，１５−３ 表示パターン制御装置
５１ ＣＰＵ
５１ａ 発売金額取得部
５１ｂ 映像切替データ生成部
５２ 設定情報入力部
５３ 記憶部
５４ ホストシステム通信処理部
５５ 映像切替装置通信処理部
Ｄ（０，１）〜Ｄ（９，１） 条件
Ｄ（０，２）〜Ｄ（９，２） 映像切替データ

Claims (8)

1. トータリゼータシステムの投票所内に設置され、
   前記投票所内に設置されている投票端末から投票された開催場毎の発売金額の情報である発売金額データを取得する発売金額取得部と、
   取得した前記発売金額データに基づいて、前記投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて、前記投票所内に設置されている表示モニタに開催場の情報を表示させる表示パターンを生成する表示パターン生成手段と、
   を有することを特徴とする表示パターン制御装置。
2. 前記開催場毎の発売金額の比率に応じて、前記投票所内のどの表示モニタにどの開催場の映像データを割り振るかを示す映像切替データを設定したテーブルを有し、
   前記発売金額データに基づいて、前記テーブルを参照して、前記映像切替データを出力し、前記映像切替データにより前記投票所における発売金額の多い開催場の情報を優先して表示モニタに表示させることを特徴とする請求項１に記載の表示パターン制御装置。
3. 前記トータリゼータシステムの投票所内に設置されている複数の表示モニタの内のある開催場Ｘの映像情報を表示する表示モニタの台数は、
   Ｘ場を表示する台数
   ＝Ｘ場を表示する最少台数＋{全表示モニタ数−Σ各開催場を表示する最少台数}×Ｘ場発売金額比率
   で与えられることを特徴とする請求項１に記載の表示パターン制御装置。
4. トータリゼータシステムにおける１つの投票所内の投票に関する情報を統括するホストシステムと、
   前記ホストシステムから提供される情報から開催場毎の映像信号に編集するＴＶオッズ制御装置と、
   前記投票所内の複数の表示モニタへ前記映像信号を分配する映像切替装置と、
   前記ホストシステムと前記映像切替装置との間に配置され、前記ホストシステムから提供される開催場毎の発売金額の情報である発売金額データを受信し、前記投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて前記映像切替装置を制御して、前記投票所における発売金額の多い開催場の映像を優先して表示モニタに表示させる表示パターン制御装置と、
   を有することを特徴とするトータリゼータ表示モニタシステム。
5. 前記投票所内に設置されているホストシステムと複数の前記投票端末との間を接続する端末接続装置が、前記開催場毎の発売金額をリアルタイムに算出し、
   前記ホストシステムは、
   前記開催場毎のリアルタイムの発売金額から前記発売金額データを生成し、前記表示パターン制御装置へ与えることを特徴とする請求項４に記載のトータリゼータ表示モニタシステム。
6. 前記表示モニタは、
   選択された開催場のレースの進行に伴い、画面表示を遷移させることを特徴とする請求項４に記載のトータリゼータ表示モニタシステム。
7. 複数のエリアから構成され、前記エリア毎に異業種の投票券を発売するトータリゼータシステムの投票所において、
   前記エリア毎に、発売金額の多い開催場の情報を優先して表示モニタに表示させることを特徴とする請求項４に記載のトータリゼータ表示モニタシステム。
8. 投票所内に設置されている投票端末から投票された開催場毎の発売金額の情報である発売金額データに基づいて、前記投票所における発売金額の多い開催場をリアルタイムで判断し、この判断結果に基づいて、前記投票所内に設置されている表示モニタに開催場の情報を表示させる表示パターン制御装置を用いたトータリゼータ表示モニタの開催場情報の切り替方法であって、
   表示パターンの設定データを読み込む第１処理と、
   ホストシステムから開催場毎の発売金額を取得する第２処理と、
   前記開催場毎の発売金額から表示パターンの比率を選択する第３処理と、
   前記第３処理により選択された前記比率に基づいて表示モニタの表示パターンを自動切替する第４処理と、
   を有することを特徴とする表示モニタの開催場情報の切替方法。