JP2016053685A - 偏波切替え回路 - Google Patents

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【課題】偏波回転を行う状態とそれを行わない状態とを選択することができる偏波切替え回路を提供すること。【解決手段】偏波切替え回路は、2つの異なる偏波のモード光に応じて調整されるモード光を出力する第1の偏波変換回路10と、第1の偏波変換回路10の出力が予め設定された偏波のモード光のときに、当該モード光をそのまま出力し、あるいは当該モード光を入れ替えて出力するように設定するモード切替え回路11と、モード切替え回路11の出力に応じて調整されるモード光を出力する第2の偏波変換回路12とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、光偏波を切り替える回路に関し、詳細にはシリコン導波路で形成された平面型の光偏波切替え回路に関する。
シリコン導波路による光回路は、石英などの材料に比べて回路サイズを飛躍的に小さくできる利点があり、研究開発が盛んに行われている。通過する光の偏波の制御、特に偏波回転および偏波分離は、光回路の重要な機能である。
偏波回転回路は、入力されたある偏波の光に対し、その偏波と直交する偏波の光を出力する回路である。平面基板上に形成される光回路においては、基板に水平な電界成分を有するTE(Transverse Electric)偏波の光を、基板に垂直な電界成分を有するTM(Transverse Magnetic)偏波の光に変換する光回路としたり、あるいはTM偏波の光をTE偏波に変化する光回路としたりするのが一般的である。
従来の偏波回転回路としては、シリコン導波路の上部にSiOx材料等で形成された第2コアの構造を付加する回路が提案されている(特許文献1)。
図1は、従来の偏波回転回路の構成を示す図であって、(a)は偏波回転回路全体の構成を示す平面図、(b)は(a)に示したA−A’の断面図、(c)は(a)に示したB−B’の断面図、を示す。
図1(a)において、偏波回転回路は、シリコンで形成された入力導波路9101、シリコンで形成された出力導波路9106、テーパ導波路9102,9105と、導波路9103と、導波路9103の第2コア9104と、出力導波路9106とを備える。各導波路9101〜9103,9105,9106はシリコンで形成され、第2コア9104はSiOx材料で形成された導波路のコアである。
入出力導波路9101,9106の各コア幅は0.5μmである。導波路9103のコア幅は0.22μm、長さは80μmである。テーパ導波路9102,9105の各コア幅は、幅の異なる導波路9101,9106の各々と導波路9103とを光学的に接続するように0.5μmから0.22μmまで変化する。テーパ導波路9102,9105の各長さは100μmである。
第2コア9104の長さは、導波路9103と同じ80μmである。第2コア9104のコア幅は3μmである。第2コア9104の一端は、導波路9103のコアの一端と一致するように形成される。
図1(b)において、偏波回転回路は、上部クラッド9107と、下部クラッド9108と、シリコン基板9109とを備える。各クラッド9107,9108は、石英で形成される。上部クラッド9107の厚さは7μmで、下部クラッド9108の厚さは3μmである。
シリコン導波路9103のコア厚さは0.22μm、第2コア9104のコア厚は3μmである。
図1(b)に示したものと同様に、図1(c)においても、各クラッド9107,9108が形成される。図1(c)において、入出力導波路9101のコア厚さは0.22μmである。
次に、この偏波回転回路における偏波回転の動作原理について、図1を参照して説明する。実際に、この偏波回転を実現するのは、導波路コアが2重に形成される導波路9103および第2コア9104における部分である。
図1(b)に示すように、SiOxで形成された正方形の第2コア9104の中において、中心が偏った状態で、シリコンで形成された正方形の第1コアが存在する。SiOx材料の屈折率は石英の屈折率とシリコンの屈折率と中間に設計される。このとき、図1(b)に示すように、2重コア9103,9104と周囲のクラッド9107,9108とで構成される導波路は、シリコン基板の水平方向に対して電界が45度傾いた固有モードpと、この固有モードpと直交する固有モードqとを有する.
ここで、TE偏波(シリコン基板に水平な電界の偏波)の光波が、テーパ導波路9102を経て、2重コア9103,9104に進入すると、光波のエネルギーは、モードpとモードqとに等分配される。
モードpとモードqは、各々の実効屈折率が僅かに異なるため、光波が進行するに従い、分配された各モードの光波には位相差が生じる。しかし、位相差がちょうど90度になるよう2重コア9103,9104の長さを設定した場合は、光波がテーパ導波路9105に進入する際に、光のエネルギーはすべてTM偏波(シリコン基板に垂直な電界の偏波)に結合して伝搬する。
同様に、テーパ導波路9102からTM偏波の光波が進入する場合には、テーパ導波路9105へはTE偏波の光波が出力される。このようにして、2重コア9103,9104の部分では、45度傾斜した2つの固有モード間の干渉を利用することで、偏波回転が実現される。
偏波分離回路は、同時に入力されたTE偏波およびTM偏波の光に対し、TE偏波をTM偏波に分離して出力する回路である。特に、出力する偏波を入れ替えることができる回路は偏波分離スイッチとも呼ばれる。
従来の偏波分離スイッチとしては、石英導波路で形成されたマッハツェンダ干渉回路の双方のアーム導波路に特定の複屈折を与えておき、一方のアーム導波路上に位相シフタを設置する回路が提案されている(非特許文献1)。
図2は、従来の偏波分離スイッチの構成を示す図であって、(a)は偏波分離スイッチ全体を示す平面図、(b)は(a)に示したC−C´の断面、(c)は(a)に示したD−D´の断面、を示す。
図2(a)において、偏波分離スイッチは、マッハツェンダ干渉(MZI)回路である。この偏波分離スイッチは、石英系材料で形成された入出力導波路9201,9202と、石英系材料で形成された2x2のカプラ9203,9204と、石英系材料で形成されたMZIのアーム導波路9205,9206とを備える。
図2(a)において、アーム導波路9206上には、薄膜ヒータ9207が形成され、アーム導波路9205上にはアモルファスシリコン膜9208が形成される。
アーム導波路9205,92106の各導波路幅は8μm、薄膜ヒータの長さは5000μmである。アモルファスシリコン膜9208の幅は50μm、長さは5000μmである。
図2(b)に示すように、偏波分離スイッチは、石英で形成された上部クラッド9209と、石英で形成された下部クラッド9210と、シリコン基板9211とを備える。
上部クラッド9209の厚さは25μm、下部クラッド9210の厚さは25μmである。アーム導波路9205のコア厚さは8μmである。アモルファスシリコン膜9208は上部クラッド9209上に形成され、その厚さは7μmである。
図2(b)に示したものと同様に、図2(c)においても、偏波分離スイッチは、上部クラッド9209と、下部クラッド9210と、シリコン基板9211とを備える。アーム導波路9206のコア厚さは8μmであり、薄膜ヒータ9207は上部クラッド9209上に形成される。
次に、この偏波分離スイッチの動作原理について、図2を参照して説明する。MZI回路のアーム導波路9205,9206は等長に設計されている。薄膜ヒータ9207)に電力が印加されておらず、仮にアモルファスシリコン膜9208が無い場合には、入出力導波路9201の上方のポートから入力された光は、その偏光に依らず、入出力導波路9202の下方のポートから100%出力される。
ここで、アモルファスシリコン膜9208によって生じる応力は、その下部にあるアーム導波路9205の実効屈折率を増加させ、かつ大きな複屈折を生じさせる。図2ではアモルファスシリコン膜9208の下部のアーム導波路9205を通過した光波は、アーム導波路9205を通過する光波に対して、TE偏波では位相180度(1波長の1/2)、TM偏波では位相360度(1波長)の遅延が生じるよう設計されている。よって、薄膜ヒータ9207に電力が印加されていなければ、入出力導波路9201の上方のポートから入力されたTE偏波の光は、入出力導波路9202の上方のポートから100%出力され、入出力導波路9201の上方のポートから入力されたTM偏波の光は、入出力導波路9202の下方のポートから100%出力される。すなわち、偏波分離が実現される。
更に、薄膜ヒータ9207に電力を印加すると、加熱によって下部にあるアーム導波路9206の実効屈折率を増加させることができる。この屈折率増加は、殆ど偏波に依存しない。これは、アモルファスシリコン膜9208によって与えられた遅延量を減少させることになる。
薄膜ヒータ9207に徐々に電力を印加し、印加しない状態に比べて光波を位相180度まで遅延させる。その時、TE偏波の光が、入出力導波路9201の上方のポートから入力された場合、印加する電力に従って、TE偏波の光は入出力導波路9202の上方のポートから出力される強度が減少し、下方のポートから出力される強度が増加する。一方、TM偏波の光が、入出力導波路9201の上方のポートから入力された場合、TM偏波の光は、入出力導波路9202の下方のポートから出力される強度が減少し、上方のポートから出力される強度が増加して、最終的には、TE偏波およびTM偏波の各光を出力するポートが入れ替わる。すなわち、偏波分離スイッチングが実現される。
特開2006-330109号
M. Okuno et al, "Birefringence control of silica waveguide on Si and its application to a polarization-beam splitter/switch", Journal of Lightwave Technology, Vol. 12, pp.625-633, 1994
従来の偏波回転回路は、完全に受動的な光回路であり、常に入力した偏波を直交する偏波に回転させて出力する。しかしながら、偏波回転を行う状態と行わない状態とを選択する偏波の切替えができなかった。
また、従来の偏波分離スイッチは、直交する偏波が2つの出力のいずれかに出力するかを切り替えることができる。しかしながら、入力偏波と出力偏波は常に同じとなっており、偏波回転を行う状態とそれを行わない状態とを切替えることができないという問題があった。
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、偏波回転を行う状態とそれを行わない状態とを選択することができる偏波切替え回路を提供することにある。
上記の課題を解決するための発明は、2つの異なる偏波のモード光に応じて調整されるモード光を出力する第1の偏波変換回路と、前記第1の偏波変換回路の出力が予め設定された偏波のモード光のときに、当該モード光をそのまま出力し、あるいは当該モード光を入れ替えて出力するモード切替え回路と、前記モード切替え回路の出力に応じて調整されるモード光を出力する第2の偏波変換回路と含む。
前記モード切替え回路は、前記第1偏波変換回路の出力を分岐させる1×2光スプリッタと、前記1×2光スプリッタの出力の位相差を遅延させる位相シフタと、前記位相シフタおよび前記1×2光スプリッタの各出力を入力する2×1スプリッタとを含むようにしてもよい。
前記第1の偏波変換回路は、入力したTE偏波の0次モード光をTE偏波の0次モード光のまま出力し、入力したTM偏波の0次モード光をTE偏波の1次モード光に変換して出力し、前記モード切替え回路は、入力したTE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光を、TE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光のまま出力し、または、入力したTE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光をTE偏波の1次モード光およびTE偏波の0次モード光に入れ替えて出力し、前記第2の偏波変換回路は、入力したTE偏波の0次モード光をTE偏波の0次モード光のまま出力し、入力したTE偏波の1次モード光をTM偏波の0次モード光に変換して出力するようにしてもよい。
前記位相シフタは、導波路に設けられたヒータによって機能するようにしてもよい。
前記発明は、前記ヒータの両側に形成された断熱溝をさらに含むようにしてもよい。
本発明によれば、偏波回転を行う状態とそれを行わない状態とを選択することができる。
従来の偏波回転回路の構成を示す図である。 従来の偏波分離スイッチの構成を示す図である。 第1実施形態の偏波切替え回路の全体的な機能構成例を示す図である。 第1実施形態の偏波切替え回路のうちの一部の構成例を示す平面図である。 図4に示したA−A’における偏波切替え回路の断面図である。 図4に示したB−B’における偏波切替え回路の断面図である。 図4に示したC−C’における偏波切替え回路の断面図である。 第1および第2の偏波変換回路において、リブ型導波路の周辺部コア幅に対する実効屈折率の一例を説明するための図である。 図8に示した第2モードにおける導波路幅と実効屈折率との関係から、TE偏波成分およびTM偏波成分の強度比率を表した図である。 第1実施形態の偏波切替え回路において、図4に示した部分以外の構成例を示す図である。 図10に示したE−E’におけるモード切替スイッチの断面図である。 第1実施形態における偏波切替え回路の変形例1を示す模式図である。 第1実施形態における偏波切替え回路の変形例2を示す模式図である。 第2実施形態における偏波切替え回路の変形例3を示す平面図である。 図16に示したF−F’断面図である。 第2実施形態の偏波切替え回路の構成例を示す平面図である。 図14に示した偏波切替え回路のG−G’断面図である。 第2実施形態における偏波切替え回路の変形例1を示す平面図である。 第2実施形態における偏波切替え回路の変形例2を示す平面図である。 第3実施形態の偏波切替え回路の構成例を示す平面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の一実施形態における偏波切替え回路について説明する。
[偏波切替え回路の全体構成]
図3は、偏波切替え回路の全体的な機能構成例を示す図であって、(a)は偏波切替え回路の全体的な構成、(b)は状態1の場合の偏波切替え回路の切り替えの様子、(c)は状態2の場合の偏波切替え回路の切り替えの様子、を示す。
図3(a)に示すように、偏波切替え回路は、2つの偏波変換回路10,12と、モード切替えスイッチ11とを縦列に接続して構成される。
各偏波変換回路10,12およびモード切替えスイッチ11はいずれも、1入力1出力の回路である。
偏波変換回路10は、入力したTE0次モード光をTE0次モードのまま出力する。また、偏波変換回路10は、入力したTM0次モード光をTE1次モードに変換して出力する。
偏波変換回路12は、入力したTE0次モード光をTE0次モードのまま出力する。また、偏波変換回路10は、入力したTE1次モード光をTM0次モードに変換して出力する。
モード切替えスイッチ11は、入力したTE0次モード光をTE0次モードのまま出力する。また、モード切替えスイッチ11は、TE1次モード光をTE1次モードのまま出力する。この実施形態の説明では、この切り替え状態を、「状態1」と称する(図3(b))。
さらに、モード切替えスイッチ11は、入力したTE0次モード光をTE1次モードに変換して出力する。また、モード切替スイッチ11は、TE1次モード光をTE0次モードに変換して出力する。この実施形態の説明では、この切り替え状態を、「状態2」と称する(図3(c))。
この切り替えを実現するための偏波切替え回路について、図4を参照して説明する。図4は、偏波切替え回路のうちの偏波変換回路10,12の構成例を示す平面図であって、(a)は第1の偏波変換回路10に対応する構成、(b)は第2の偏波変換回路12に対応する構成、を示す。
図4に示すように、この偏波切替え回路は、入力導波路1101と、出力導波路1120とを備える。これらの導波路1101,1120は、矩形のコアから成るチャネル型の導波路である。この実施形態では、入出力導波路1101,1120の幅は、それぞれ0.5μmに設定する。
第1の偏波変換回路1104は、コアの厚い中央部と、コアの薄い周辺部から成るリブ型シリコン導波路とで形成される。周辺部のコア幅はw1からw2まで広がるテーパ導波路となる。
第1の偏波変換回路1104では、入力したTE偏波の0次モード光をそのままTE偏波の0次モード光として出力する。また、第1の偏波変換回路1104では、TM偏波の0次モード光を、TE偏波の1次モード光に変換して出力する。
第2の偏波変換回路1117は、第1の偏波変換回路1104と左右対称な構造となっており、コアの厚い中央部と、コアの薄い周辺部から成るリブ型シリコン導波路とで形成される。周辺部のコア幅は幅がw2からw1まで狭まるテーパ導波路となる。
第2の偏波変換回路1117では、入力したTE偏波の0次モード光をそのままTE偏波の0次モード光として出力する。また、第2の偏波変換回路1117では、TE偏波の1次モード光を、TM偏波の0次モード光に変換して出力する。
この実施形態では、偏波変換回路1104,1117の長さは100μm、中央部のコア幅は0.15μm、周辺部のコア幅はw1=0.9μm、w2=2.2μmである。
リブ型−チャネル型変換導波路1102,1103は、それぞれ、入力導波路1101と第1の偏波変換回路1104とに光学的に接続される。リブ型−チャネル型変換導波路1118,1119は、それぞれ、第2の偏波変換回路1117と出力導波路1120とに光学的に接続される。各変換導波路1102,1119は、チャネル型からリブ型に導波路構造を変換するように構成され、各変換導波路1103,1118は、リブ型導波路の中央部のコア幅を変化させるように構成される。
一般に、他の回路と接続するために、入出力導波路は、本実施形態のものと同様に、チャネル型とする場合が多いが、本実施形態では、チャネル型である入出力導波路1101,1120は、リブ型導波路構造である各偏波変換回路1104,1117と直接接続される。そのため、導波路構造の非連続性のために大きな損失や反射を生じる。この観点から、これらの損失や反射を抑制し、導波路同士を効率良く接続するため、各偏波変換回路1104,1117は、リブ型−チャネル型変換導波路(1102,1103)あるいは(1118,1119)が用いられる。
上述の変換導波路1102,1103において、導波路1102の長さは50μm、中央部のコア幅は0.5μm、周辺部のコア幅は0.5μm〜0.9μmとなる。
導波路1103の長さは100μm、中央部のコア幅は0.5μm〜0.15μm、周辺部のコア幅は0.9μmとなる。
また、変換導波路1118,1119においては、導波路1118の長さは100μm、中央部のコア幅は0.15μm〜0.5μm、周辺部のコア幅は0.9μmとなる。
導波路1119の長さは50μm、中央部のコア幅は0.5μm、周辺部のコア幅は0.9μm〜0.5μmとなる。
光スプリッタ1106は1入力2出力を構成し、光カプラ1115は2入力1出力を構成する。1×2光スプリッタ1106および2×1光カプラ1115は、厚いコア部を2つ有するリブ型の導波路である。
導波路1105は、第1の偏波変換回路1104と光スプリッタ1106とを光学的に接続する中間導波路である。なお、導波路1105は不要とすることもできるが、偏波変換回路1104と光スプリッタ1106とが構造上、不連続性を有するので、発生する損失や反射を抑制するため、導波路1105を設けるのが好ましい。
中間導波路1107,1108は、1×2光スプリッタ1106と、その後段のリブ型導波路1109,1110と光学的に接続するように構成される。
第1の偏波変換回路1104から中間導波路1105を経て、TE偏波の0次モード光が光スプリッタ1106に入力すると、2つの同位相であるTE偏波の0次モード光に分離される。
また、TE偏波の1次モード光が光スプリッタ1106に入力した場合には、2つの位相がπ異なるTE偏波の0次モード光に分離される。このとき分離された2つのTE偏波の0次モード光は、2つの厚いコア部にそれぞれエネルギーが集中するように分離される。
中間導波路1107,1108は、それぞれリブ型の導波路であり、リブ型導波路1106で分離されたTE偏波の0次モード光を後続する導波路に伝搬させる。この実施形態では、後続するリブ型導波路1109,1110と光学的に接続するために、リブ型導波路1106では、リブ構造の厚いコアの幅を変化させるように構成される。
中間導波路1107,1108は、周辺部の薄いコアの幅を変化させるテーパ導波路になっている。
光スプリッタであるリブ型導波路1106の長さは25μm、2つの厚いコア部のテーパ形状幅はそれぞれ0.15μm〜0.5μmとなる。コア部間の間隔は1.2μm、周辺部のコア幅は2.2μmに設定される。リブ型のテーパ導波路1107,1108の長さは10μm、中央の厚いコアの幅は0.5μmで、周辺部のコア幅は1.0μm〜0.8μmとなる。
リブ型導波路1109,1110は中央の厚いコア幅が0.5μm、周辺部のコア幅は0.8μmである。
図4において、中間導波路1113,1114、光カプラ1115および中間導波路1116は、構成要素1105〜1108と左右対称の構造を有する。リブ型導波路1113,1114は、前段の導波路1111,1112と、2つの厚いコア部を有するリブ型導波路1115と光学的に接続するテーパ導波路である。
リブ型導波路1115は、2つの厚いコア部それぞれにエネルギーを集中させて2つのTE偏波の0次モード光を伝搬させるが、2つのTE偏波の0次モード光が同位相である場合、後続する中間導波路1116から第2の偏波変換回路1117に入力すると、合流して1つのTE偏波の0次モード光になる。
一方、2つのTE偏波の0次モード光の位相がπ異なっている場合、後続する中間導波路1116から第2の偏波変換回路1117に入力すると、合流して1つのTE偏波の1次モード光になる。
図5は、図4に示した入力導波路1101のA-A’断面を示している。
図5において、シリコン基板1123上には、基板側から、下部クラッド1122、上部クラッド1121が順に形成される。各クラッド1121,1122は、石英ガラスで形成される。
入力導波路1101は、チャネル型導波路のコアである。この入力導波路1101は、シリコンで形成される。入力導波路1101のコア厚さは0.22μm、上部クラッド1121の厚さは1.5μm、下部クラッド1122の厚さは2μmである。
図6は、図4に示した偏波変換回路1104のB-B’断面を示している。
図6においても、図5に示したものと同様に、シリコン基板1123上には、基板側から、下部クラッド1122、上部クラッド1121が順に形成される。各クラッド1121,1122は、石英ガラスで形成される。
リブ型導波路の中央部コア1104aは、シリコンで形成され、中央部コア1104aの周辺には周辺部コア1104bが中央部コア1104aと同様にシリコンで形成される。
上部クラッド1121の厚さは1.5μm、下部クラッド1122の厚さは2μmである。
図7は、図4に示したリブ型導波路1109,1110のC-C’断面を示している。
図7においても、図5に示したものと同様に、シリコン基板1123上には、基板側から、下部クラッド1122、上部クラッド1121が順に形成される。各クラッド1121,1122は、石英ガラスで形成される。
リブ型導波路の中央部コア1109a,1110aは、それぞれシリコンで形成され、中央部コア1109a,1110aの周辺には、それぞれ周辺部コア1109b,1110bが中央部コア1109a,1110aと同様にシリコンで形成される。
上部クラッド1121の厚さは1.5μm、下部クラッド1122の厚さは2μmである。
図8は、偏波変換回路1104,1117の変換機能の概略を説明するための図である。図8において、横軸はリブ型導波路の周辺部コア幅w、横軸はwに対する実効屈折率、を示す。各部材の材料および導波路の断面構造は、図6のB-B’断面と同様である。図8では、周辺部のコア幅wだけを変化させ、「w」に応じた実効屈折率を3つ算出した。
第1モードは、「w」によらずTE偏波の基底モードが保持されるが、第2モードおよび第3モードは「w」の変化によってTE偏波成分とTM偏波成分とが混合した複合モードとなる。
「w」が0.8μm付近のときは、第2モードはほぼTM偏波の0次モード、第3モードはほぼTE偏波の1次モードとなる。一方、「w」が2.4μm付近のときは、第2モードはほぼTE偏波の1次モード、第3モードはほぼTM偏波の基底モードになる。
図9は、図8に示した特に第2モードの計算結果から、TE偏波成分とTM偏波成分との強度比を表している。
「w」が大きくなるにつれ、TM偏波成分の強度比が減少する一方、TE偏波成分の強度比が増加する。つまり、TMとTEとで偏波成分が入れ替わる。
偏波変換回路1104,1117では、狭い方のコア幅w1と広い方のコア幅w2が、第2モードの偏波成分が入れ替わる領域をなるべく含むように設計される。このような「w1」と「w2」の値は、w1=0.9μm、w2=2.2μmである。
図4において、偏波変換回路1104にTM偏波の0次モード光が紙面左側から入力した場合、コア幅がw1からw2に徐々に拡大することで、伝搬する光波は、TE偏波の1次モードに変換され、紙面右側から出力する。また、中間導波路1117の紙面左側からTE偏波の1次モード光が入力した場合、コア幅がw2からw1に徐々に縮小することで、伝搬する光波は、TM偏波の0次モードに変換され、紙面右側から出力する。
図10は、図4と同様の偏波切替え回路であって、図4に示した部分以外の構成を示す図である。
リブ導波路1109,1110,1111,1112は、図4に示したものと同様である。
リブ導波路1109と接続される第1のアーム導波路1131、および、リブ導波路1110と接続される第2のアーム導波路1132は、各々の両端が、中間導波路1107,1108を介して1×2光スプリッタ1106と、中間導波路1113,1114を介して2×1光カプラ1115とに接続される。
また、図10において、ヒータ1133は、第1のアーム導波路1131上に形成される。ヒータ1133に電力が印加されることによって、第1のアーム導波路1131の一部を加熱して実効屈折率を増加させて伝搬する光を位相遅延させる。すなわち、ヒータ1133は、位相シフタの機能を有する。
図11は、図10に示したE-E’断面を示している。
図11において、シリコン基板1139上には、基板側から、下部クラッド1138、上部クラッド1137が順に形成される。各クラッド1137,1138は、石英ガラスで形成される。
リブ型導波路の中央部コア1131aは、シリコンで形成され、中央部コア1131aの周辺には周辺部コア1131bが中央部コア1131aと同様にシリコンで形成される。
またヒータ1133は上部クラッド1137の更に上部に形成される。
第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132ともに、リブ型の導波路で等しい長さに設計される。各アーム導波路1131,1132において、中央の厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。ヒータ1133の長さは100μm、幅は3μmである。
図4および図10において、光スプリッタ1106、中間導波路1107,1108、光カプラ1115、中間導波路1113,1114、第1のアーム導波路1131、および第2のアーム導波路1132は、干渉計を構成しており、位相シフタであるヒータ1133を加えることで、モード切替えスイッチとして機能する。
[モード切替えスイッチの動作]
上述したモード切替えスイッチの動作について図4および図10を参照して説明する。
スプリッタ1106にTE偏波の0次モードが入力した場合、2つの同位相であるTE偏波の0次モード光に分離され、分離された光が、それぞれ、第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132に入力される。
また、スプリッタ1106にTE偏波の1次モードが入力した場合、2つの逆位相である(π位相が異なる)TE偏波の0次モード光に分離され、分離された光が、それぞれ、第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132に入力される。各アーム導波路1131,1132は等長に設計されているため、位相シフタに電力を印加しない状態では、アームの導波路間の光の位相差は保たれ、光は、2×1光カプラ1115に到達する。
光カプラ1115では、前述のように、2つの同位相であるTE偏波の0次モード光が入力した場合には、TE偏波の0次モード光に合流され、2つの逆位相であるTE偏波の0次モード光が入力した場合には、TE偏波の1次モード光に合流され、出力する。すなわち、位相シフタに電力を印加しない状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光は、TE偏波の0次モード光のまま、TE偏波の1次モード光はTE偏波の1次モード光のまま出力される。
ここで、位相シフタに電力を印加し、第1のアーム導波路1131を通過する光が、第2のアーム導波路1132を通過する光に対して位相πの差がつくように調整される。この場合、同位相で、第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132の入力したTE偏波の0次モード光は、位相シフタを経て、逆位相で光カプラ1115に到達する。また、逆位相で、第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132の入力したTE偏波の0次モード光は、同位相で光カプラ1115に到達し、合流されて出力される。すなわち、位相πを与えるよう位相シフタに電力を印加した状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光はTE偏波の1次モード光に、TE偏波の1次モード光はTE偏波の0次モード光に、それぞれモード変換されて出力される。
このようにして、モード切替えスイッチでは、位相シフタに電力を印加することにより、TE偏波の0次モード光および1次モード光のスイッチング(切替え)が実現される。
次に、本実施形態の偏波切替え回路の変形例について説明する。変形例の以下の説明では、特に記述しない限り、本実施形態の説明で用いた符号等をそのまま用いる。
(変形例1)
以上では、図10を参照して、本実施形態の偏波切替え回路の構成について説明した。これとは別に、図10に示した構成に代えて、図12に示すように構成してもよい。
図12は、図4と同様の偏波切替え回路であって、図4に示した部分以外の構成例を示す図である。
図12が図10と異なるのは、第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132の各長さが異なる点である。それ以外の構成は、図10と同じである。
各アーム導波路1131,1132は、リブ型の導波路である。各アーム導波路1131,1132において、図10に示したものと同様に、中央の厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。
一方、図10に示したものと異なり、第2のアーム導波路1132は、第1のアーム導波路1131よりも、0.306μm長く設定される。これにより、波長1.55μm付近の光に対して、位相πの遅延を与えることができる。
このとき、位相シフタに電力を印加しない状態では、第1のアーム導波路1131と第2のアーム導波路1132とに入力した同位相のTE偏波の0次モード光は、逆位相になって各アーム導波路から出力される。一方、逆位相のTE偏波の0次モード光が入力した場合には、同位相になって各アーム導波路から出力される。これにより、位相シフタに電力を印加しない状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光はTE偏波の1次モード光に、TE偏波の1次モード光はTE偏波の0次モード光に、それぞれモード変換されて出力される。
位相シフタに電力を印加し、第1のアーム導波路1131を通過する光に位相πが付与されるよう調整すると、同位相で第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132の各々に入力したTE偏波の0次モード光は、そのまま同位相で出力される。
逆位相で第1のアーム導波路1131および第2のアーム導波路1132の各々に入力したTE偏波の0次モード光は、逆位相のままで出力される。すなわち、位相πを与えるよう位相シフタに電力を印加した状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光はそのままTE偏波の0次モード光に、TE偏波の1次モード光はそのままTE偏波の1次モード光に、それぞれモード変換されて出力される。
このように、図12の変形例1のモード切替えスイッチでは、無電力でTE偏波の0次モード光と1次モード光とが切替わる状態において、位相シフタに電力を印加することにより、TE偏波の0次モード光と1次モード光とを切替えずにそのまま通過する状態になる。
(変形例2)
図13は、図4と同様の偏波切替え回路であって、図4に示した部分以外の構成例を示す図である。構成要素1109〜1112,1131〜1133は、図10に示したものと同様である。
図13に示した変形例2が図10と異なるのは、第2のアーム導波路の途中に中央部コアの幅が広い箇所が設けられている点である。
各アーム導波路1131,1132は、リブ型の導波路である。各アーム導波路1131,1132において、図10に示したものと同様に、中央の厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。
一方、図10に示したものと異なり、第2のアーム導波路1132において、中央部コア幅の広い導波路1135と、この導波路1135の前後でアーム導波路の他の部分と光学的に接続するためのテーパ導波路1134,1136とが設けられる。
導波路1135の長さは7μmで、中央部のコア幅は0.6μm、周辺部のコア幅は0.8μmある。テーパ導波路1134,1136の長さはそれぞれ2.5μmである。導波路1134〜1136の構造により、波長が1.55μm付近の光に対して、位相πの遅延を与えることができる。
この図13に示した変形例2におけるモード切替えスイッチの動作は、図12に示したものと同様であるものの、第2のアーム導波路1132の長さを長くすることなく位相の遅延を付加できるので、回路の小型化が実現できる。
(変形例3)
図14は、図4と同様の偏波切替え回路であって、図4に示した部分以外のアーム導波路近傍の構成例を示す図である。
導波路3101,3102,3108,3109はリブ導波路である。リブ導波路3101,3102はそれぞれ、図4に示した中間導波路1107、1108を介して光スプリッタ1106に接続され、リブ導波路3108,3109はそれぞれ、中間導波路1113、1114を介して光カプラ1115に接続される。
第1のアーム導波路3103および第2のアーム導波路3104は、それぞれリブ型の導波路構造を有する。ヒータ3105は第1のアーム導波路3103上に形成され、位相シフタとして機能する。
断熱溝3106,3107は、ヒータ3105の両側に形成される。
各アーム導波路3103,3104は、リブ型の導波路で等しい長さに設定されており、中央の厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。
ヒータ3105の長さは100μm、幅は3μmである。断熱溝3106,3107の幅はそれぞれ10μmである。断熱溝3106,3107間の距離は5μmである。
図15は、図14の第1のアーム導波路3103のF-F’断面が示されている。
シリコン基板3112上には、基板側から、下部クラッド3111と上部クラッド3110とが順に形成される。各クラッド3110,3111は、石英ガラスで形成される。断熱溝3106,3107は、各クラッド3110,3111を取り除くことで形成される。
導波路のコア3103aの厚さは0.22μm、周辺コア3103bの厚さは0.06μmである。上部クラッド2115の厚さは1.5μm、下部クラッド2116の厚さは2μmである。
図4および図14において、光スプリッタ1106、中間導波路1107、1108、リブ導波路3101、3102、光カプラ1115、中間導波路1113、1114、リブ導波路3108、3109、第1のアーム導波路3103、および第2のアーム導波路3104は干渉計を構成しており、位相シフタであるヒータ3105によって、モード切替えスイッチとして機能する。その動作は第1実施形態において説明した通りである。本変形例では断熱溝3106,3107によって、スイッチングに要するヒータへの印加電力を低減することができる。第1実施形態においてスイッチング(波長1.55μnmで位相差πを与える)に要する電力は20mWであったが、本変形例においては8mWと50%以下に低減できた。
<第2実施形態>
第2実施形態の偏波切替え回路は、第1および第2のアーム導波路として、チャネル型導波路を採用した点が第1実施形態と異なる。チャネル型導波路は、リブ型導波路に比べて小さい曲げ半径で曲線導波路を設計できるため、より一層の回路の小型化が実現できる。
本実施形態における偏波切替え回路について、図4および図16を参照して説明する。
図16は、本実施形態における偏波切替え回路のアーム導波路近傍の構成を示す平面図である。
図16において、リブ導波路2101,2102,2110,2111はリブ導波路である。リブ導波路2101,2102はそれぞれ、中間導波路1107,1108を介して光スプリッタ1106に接続され、リブ導波路2110,2111はそれぞれ、中間導波路1113,1114を介して光カプラ1115に接続される。
第1のアーム導波路2105および第2のアーム導波路2106は、それぞれチャネル型の導波路構造を有する。ヒータ2107は第1のアーム導波路2105上に形成され、位相シフタとして機能する。
中間導波路2103,2104,2108,2109は、リブ型−チャネル型の導波路を光学的に接続するように構成される。
各アーム導波路2105,2106は、互いに等しい長さに設定されており、導波路コアの幅は0.5μmである。リブ導波路2101,2102,2110,2111の各中央部において、厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。
中間導波路2103,2104,2108,2109は、それぞれ長さが25μm、中央部コアの幅は0.5μm、周辺部のコア幅は0.5μm(チャンネル導波路)〜0.8μmとなる。ヒータ2107の長さは100μmで、幅は3μmである。
光スプリッタ1106、中間導波路1107,1108、リブ導波路2101,2102、中間導波路2103,2104、光カプラ1115、中間導波路1113,1114、リブ導波路2110,2111、中間導波路2108,2109、第1のアーム導波路2105、および第2のアーム導波路2106は干渉計を構成しており、位相シフタであるヒータ2107によって、モード切替えスイッチとして機能する。このモード切替えスイッチの動作は第1実施形態において説明した通りである。
図17は、図14の第1のアーム導波路2105のG-G’断面を示されている。
シリコン基板2117上には、基板側から、下部クラッド2116と上部クラッド2115とが順に形成される。各クラッド2115,2116は、石英ガラスで形成される。
アーム導波路のコア2105は、シリコンで形成されたチャネル型導波路であるアーム導波路のコアである.コア2105の厚さは0.22μm、上部クラッド2115の厚さは1.5μm、下部クラッド2116の厚さは2μmである。
本実施形態では、アーム導波路2105,2106としてチャネル型導波路を採用することにより、第1実施形態で示したリブ型導波路に比べて、より小さい曲げ半径で曲線導波路を設計できるため、より小型に回路をレイアウトできる。
次に、本実施形態の偏波切替え回路の変形例について説明する。変形例の以下の説明では、特に記述しない限り、本実施形態の説明で用いた符号等をそのまま用いる。
(変形例1)
図18は、本実施形態の変形例1の構成例を示す図である。
図18が図16と異なるのは、アーム導波路2105,2106の長さが異なる点である。それ以外の構成は、図16と同じである。
各アーム導波路2105,2106は、チャネル型の導波路である。各アーム導波路2105,2106において、図16に示したものと同様に、中央の厚いコアの幅は0.5μmである。
一方、図16に示したものと異なり、第2のアーム導波路2106は、第1のアーム導波路2105よりも、0.314μm長く設定される。これにより、波長1.55μm付近の光に対して、位相πの遅延を与えることができる。
このとき、位相シフタに電力を印加しない状態では、第1のアーム導波路2106および第2のアーム導波路2105の各々に入力した同位相のTE偏波の0次モード光は、逆位相になって各アーム導波路から出力される。一方、逆位相のTE偏波の0次モード光が第1のアーム導波路2106および第2のアーム導波路2105の各々に入力した場合には、同位相になって各アーム導波路から出力される。これにより、位相シフタに電力を印加しない状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光はTE偏波の1次モード光に、TE偏波の1次モード光はTE偏波の0次モード光に、それぞれモード変換されて出力される。
位相シフタに電力を印加し、第1のアーム導波路2105を通過する光に位相πが付与されるよう調整すると、同位相で、第1のアーム導波路2105および第2のアーム導波路2106の各々に入力したTE偏波の0次モード光は、そのまま同位相で出力される。
また、逆位相で、第1のアーム導波路2105および第2のアーム導波路2106の各々に入力したTE偏波の0次モード光は、逆位相のままで出力される。すなわち、位相πを与えるよう位相シフタに電力を印加した状態では、モード切替えスイッチに入力したTE偏波の0次モード光はそのままTE偏波の0次モード光に、TE偏波の1次モード光はそのままTE偏波の1次モード光に、それぞれモード変換されて出力される。
このように、変形例1は、モード切替えスイッチは無電力でTE偏波の0次モード光と1次モード光とが切替わる状態において、位相シフタに電力を印加することにより、TE偏波の0次モード光と1次モード光とを切替えずにそのまま通過する状態になる。
(変形例2)
図19は、本実施形態の変形例2の構成例を示す図である。構成要素2101〜2111は、図16に示したものと同様である。
図19が図16と異なるのは、第2のアーム導波路において、中央部コアの幅が広い箇所が設けられている点である。
各アーム導波路2105,2106はチャネル型の導波路である。各アーム導波路2105,2106において、図16に示したものと同様に、中央の厚いコアの幅は0.5μmである。
一方、図16に示したものと異なり、第2のアーム導波路2106において、中央部コア幅の広い導波路2113と、この導波路2113の前後でアーム導波路の他の部分と光学的に接続するためのテーパ導波路2112,2114とが設けられる。
導波路2113の長さは5μmで、コア幅は0.6μmである。テーパ導波路2112,2114の長さはそれぞれ2.5μmである。各導波路2112〜2114によって、波長1.55μm付近の光に対して、位相πの遅延を与えることができる。この変形例2のモード切替えスイッチにより、第2のアーム導波路2106の長さを長くすることなく位相の遅延を付加できるので、回路の小型化が実現できる。
<第3実施形態>
第3実施形態における偏波切替え回路は、位相シフタであるヒータの近傍に断熱溝が形成されている点が、上記第1または第2実施形態と異なる。これにより、各実施形態の効果を有するほか、ヒータ直下のアーム導波路をより効率的に加熱することができ、より低い消費電力でスイッチング動作を実現できる。
本実施形態における偏波切替え回路について、図4および図20を参照して説明する。
図20は、本実施形態における偏波切替え回路のアーム導波路近傍の構成例を示す平面図である。導波路3201,3202,3210,3211はリブ導波路である。
導波路3201,3202はそれぞれ、中間導波路1107、1108を介して光スプリッタ1106に接続され、導波路3210,3211はそれぞれ、中間導波路1113、1114を介して光カプラ1115に接続される。
第1のアーム導波路3205および第2のアーム導波路3206は、それぞれチャネル型の導波路構造を有する。チャネル型導波路は、リブ型導波路に比べて、小さい曲げ半径で曲線導波路を設計できるため、より小型に回路をレイアウトできる。
中間導波路3203,3204,3208,3209は、リブ型−チャネル型の導波路と光学的に接続するように構成される。
ヒータ3207は第1のアーム導波路3205上に形成され、位相シフタとして機能する。断熱溝3212,3213は、ヒータ3207の両側に形成される。
各アーム導波路3205,3206は等しい長さに設定される。導波路コアの幅は0.5μmである。リブ導波路3201,3202,3210,3211において、中央部の厚いコアの幅は0.5μm、コアの薄い周辺部の幅は0.8μmである。
中間導波路3203,3204,3208,3209はそれぞれ長さ25μm、中央部コアの幅は0.5μm、周辺部のコア幅は0.5μm(チャンネル導波路)〜0.8μmである。
ヒータ3207の長さは100μm、幅は3μmである。断熱溝3212,3213の幅はそれぞれ10μmである。断熱溝3212,3213の間の距離は5μmである。
図4および図20において、光スプリッタ1106、中間導波路1107,1108、リブ導波路3201,3202、中間導波路3203,3204、光カプラ1115、中間導波路1113,1114、リブ導波路3210,3211、中間導波路3208,3209、第1のアーム導波路3205、および第2のアーム導波路3206は干渉計を構成しており、位相シフタであるヒータ3207によって、モード切替えスイッチとして機能する。その動作は上記各実施形態において説明した通りである。
本実施形態ではヒータ3207の両側に断熱溝3212,3213が形成されていることで、スイッチングに要するヒータへの印加電力を低減することができる。第2実施形態においてスイッチング(波長1.55μnmで位相差πを与える)に要する電力は20mWであったが、本実施形態においては8mWと50%以下に低減できた。
このように、本実施形態の偏波切替え回路においても、偏波回転を行う状態と行わない状態とを選択することができる。また、断熱溝3212,3213によって、スイッチングに要するヒータへの印加電力を低減させることができる。
上記各実施形態および各変形例では、上部クラッドおよび下部クラッドとして石英ガラスを用いたが、これに限られず、シリコンより屈折率の低い材料を用いるようにすれば良い。
また、上部クラッドおよび下部クラッドの厚さは、各実施形態および各変形例に限られず、変更してもよい。
上記各実施形態および上記各変形例の偏波切替え回路では、シリコン導波路の設計パラメータを特定の値に設定した場合について例示したが、このパラメータは変更することができる。TMの基底モード光とTEの1次モード光との間で変換が生じるシリコン導波路の幅は、導波路コアの厚さと、上部クラッドおよび下部クラッドの各材料の屈折率とによって決まる。テーパ導波路の端点の導波路幅w1,w2は、変換が生じる導波路幅の変化領域をなるべく包含するよう設定すれば良い。
上記各実施形態および上記各変形例の偏波切替え回路では、光スプリッタ、第1および第2のアーム導波路、および光カプラの設計パラメータを設定したが、パラメータは変更することができる。
上記各実施形態および上記各変形例では、位相シフタとしてヒータによる加熱を適用したが、この方法に限定されるものではない。例えば、シリコン導波路の屈折率を変調する任意の手法が適用可能である。第1または第2のアーム導波路のコアの一部にイオンを注入してP型とN型の領域を形成してダイオードを構成し、電流を注入して屈折率を変化させる手法や、逆電圧をかけて屈折率を変化させる手法は一般に知られている。これらの手法は、導波路の伝搬損失が増大する一方で、高速に位相をシフトできる利点があり、用途に応じて適用可能である。
1101 入力導波路
1120 出力導波路
1102,1103,1118,1119,2103,2104,2108,2109,3203,3204,3208,3209 リブ型−チャネル型導波路変換回路
1104,1116 偏波変換回路
1104a,1109a,1110a,1131a,3103a 中央部コア
1104b,1109b,1110b,1131b,3103b 周辺部コア
1105,1117 中間導波路
1121,1137,2115,3110 上部クラッド
1122,1138,2116,3111 下部クラッド
1123,1139,2117,3112 シリコン基板
1107,1108,1113,1114 テーパ導波路
1106 光スプリッタ
1115 光カプラ
1131〜1136,2105,2112〜2114,3103,3215 第1のアーム導波路
1131,1132,2106,3104,3206 第2のアーム導波路
1132,1133,2107,3105,3207 ヒータ
3106,3107,3212,3213 断熱溝

Claims (5)

  1. 2つの異なる偏波のモード光に応じて調整されるモード光を出力する第1の偏波変換回路と、
    前記第1の偏波変換回路の出力が予め設定された偏波のモード光のときに、当該モード光をそのまま出力し、あるいは当該モード光を入れ替えて出力するように設定するモード切替え回路と、
    前記モード切替え回路の出力に応じて調整されるモード光を出力する第2の偏波変換回路と
    を含むことを特徴とする偏波切替え回路。
  2. 前記モード切替え回路は、前記第1偏波変換回路の出力を分岐させる1×2光スプリッタと、前記1×2光スプリッタの出力の位相差を遅延させる位相シフタと、前記位相シフタおよび前記1×2光スプリッタの各出力を入力する2×1スプリッタとを含むことを特徴とする請求項1に記載の偏波切替え回路。
  3. 前記第1の偏波変換回路は、入力したTE偏波の0次モード光をTE偏波の0次モード光のまま出力し、入力したTM偏波の0次モード光をTE偏波の1次モード光に変換して出力し、
    前記モード切替え回路は、入力したTE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光を、TE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光のまま出力し、または、
    入力したTE偏波の0次モード光およびTE偏波の1次モード光をTE偏波の1次モード光およびTE偏波の0次モード光に入れ替えて出力し、
    前記第2の偏波変換回路は、入力したTE偏波の0次モード光をTE偏波の0次モード光のまま出力し、入力したTE偏波の1次モード光をTM偏波の0次モード光に変換して出力することを特徴とする請求項1に記載の偏波切替え回路。
  4. 前記位相シフタは、導波路に設けられたヒータによって機能することを特徴とする請求項2に記載の光偏波切替え回路。
  5. 前記ヒータの両側に形成された断熱溝をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の光偏波切替え回路。
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