JP2016052002A - 表示制御装置、表示制御方法、及びプログラム - Google Patents

表示制御装置、表示制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することが可能な端末装置及びプログラムを提供する。【解決手段】クライアント端末は、映像データを再生させ、映像データを構成するそれぞれの画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させ、現在の表示範囲内に、現在の再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定したとき、表示画面に表示させる表示範囲を変更する。【選択図】図3

Description

本発明は、映像中の特定の被写体の表示を制限することが可能な方法等の技術分野に関する。
従来から、インターネットを介してサーバにアップロードされた映像データを、端末装置からの配信要求に応じてストリーミング配信するWebサイトが知られている。このように配信される映像データにおいて、例えば映像の出演者サイドの事情で、映像の一部、または映像の詳細が視聴されることを制限したい場合がある。一般的な撮像形態であれば、撮影時にカメラマンが制限対象の被写体をフレームアウトさせること、撮影時にスイッチャーが制限対象からカメラを外すこと、または映像の編集時に制限対象が映らないように編集することなどの対応が可能である。
例えば、特許文献1には、動画ストリームにおいて、マスク処理の対象に関する所定の条件を満たす全ての対象物に対してマスク処理を施すのではなく、出力する動画像の解像度等を考慮して決定した一部の対象物のみに対してマスク処理を施す技術が開示されている。これにより、出力する動画像の解像度に応じて決定した必要最低限の対象物に対してのみ、プライバシーや肖像権を保護することが可能になっている。
特開2014−42234号公報
しかしながら、特許文献1のように、出力する動画像における制限対象の被写体に対してマスク処理を施すと、ユーザは一部領域のみがマスク処理された動画像を見ることになり、ユーザに対して見難いなどの違和感を与える可能性がある。特許文献1の場合と同様に、配信された映像データにおいて、例えばユーザがカメラワークにより映像の一部領域を表示領域として自由に選択することが可能なシステムでは、配信時に映像の一部領域を、ユーザに違和感を与えることなく視認できない状態にするということが困難であった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することが可能な端末装置及びプログラムを提供する。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶手段と、前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる制御手段と、前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記制御手段により表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、前記表示制御装置は、前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、を更に備え、前記第2判定手段により前記操作が無いと判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記画像フレームに対する視点の方向を変更して前記表示範囲から前記表示制限領域を外す視点変更制御、または前記画像フレームに対する視点からの画角を前記表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、前記表示制御装置は、前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、前記取得手段により取得された操作の種別を判定する第3判定手段と、を更に備え、前記第2判定手段により前記操作が有ると判定され、且つ、前記第3判定手段により前記操作が、前記画像フレームに対する視点の方向を変更する操作であると判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記方向の変更を停止させる視点変更停止制御、または前記画像フレームに対する視点からの画角を前記表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、前記表示制御装置は、前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、前記取得手段により取得された操作の種別を判定する第3判定手段と、を更に備え、前記第2判定手段により前記操作が有ると判定され、且つ、前記第3判定手段により前記操作が、前記画像フレームに対する視点からの画角を変更する操作であると判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御であって前記表示範囲から前記表示制限領域を外す視点変更制御を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の表示制御装置において、前記第1判定手段は、現在の再生時点から所定時間後に再生される前記画像フレームにおける表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至4の何れか一項に記載の表示制御装置において、前記第1判定手段は、前記第2判定手段により前記操作が有ると判定された時点から所定時間後に再生される前記画像フレームにおける表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、コンピュータにより実行される表示制御方法であって、複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶ステップと、前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる表示ステップと、前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記表示ステップにより表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更ステップと、を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶手段を備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる表示ステップと、前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記表示ステップにより表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1、7、または8に記載の発明によれば、ユーザに対して見たい画面に専念して見ることができる状況を提示できることゆえに違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
請求項2に記載の発明によれば、表示範囲を変更する操作が無い場合であっても、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
請求項3に記載の発明によれば、視点の方向を変更する操作中に、視点変更停止制御、または画角拡大制御を行うことで映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
請求項4に記載の発明によれば、視点からの画角を変更する操作中に、視点変更制御を行うことで映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
請求項5に記載の発明によれば、現在の再生時点から所定時間後に表示範囲内に表示制限領域が表示されることが予測される場合であっても、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
請求項6に記載の発明によれば、現在の再生時点から所定時間後に表示範囲内に表示制限領域が表示されることが予測される場合であっても、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。さらに、表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する負荷を低減することができる。
本実施形態の通信システムSの概要構成例を示す図である。 (A)は、1つの画像フレームを例に、仮想カメラの操作により、表示範囲を変更する操作の種類を説明する図である。(B)は、表示制限データの一例を示す図である。(C)は、ある画像フレームにおける表示制限領域を示す概念図である。 実施例1におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施例2におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の第1の例を示すフローチャートである。 実施例2におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の第2の例を示すフローチャートである。 視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理、視点変更制御を伴うズームイン処理及びズームアウト処理を分かり易くするための概念図である。 視点変更制御を伴うズームイン処理の詳細を示すフローチャートである。 視点変更制御を伴うズームアウト処理の詳細を示すフローチャートである。 視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理の詳細を示すフローチャートである。 (A)は、従来のズームイン例を示し、(B)は、図7に示すズームイン処理によるズームイン例を示す概念図である。 (A)は、従来のズームアウト例を示し、(B)は、図8に示すズームアウト処理によるズームアウト例を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[1.通信システムの構成概要]
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態の通信システムSの構成概要について説明する。図1に示すように、通信システムSは、コンテンツ配信サーバ1、表示制限データ登録サーバ2、管理者端末3、及びクライアント端末4を含んで構成される。クライアント端末4は、本発明の表示制御装置の一例である。コンテンツ配信サーバ1、表示制限データ登録サーバ2、管理者端末3、及びクライアント端末4は、それぞれ、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット等により構成される。
コンテンツ配信サーバ1は、例えば撮影装置により撮影された映像データを含むコンテンツを、配信用のコンテンツとして記憶する。映像データは、複数の画像フレームにより構成される。このようなコンテンツには、コンテンツIDが付与される。コンテンツIDは、コンテンツを識別する識別情報である。なお、コンテンツには、音声データが含まれてもよい。表示制限データ登録サーバ2は、コンテンツの表示制限データをコンテンツIDに対応付けて登録する。表示制限データは、制限情報の一例である。表示制限データは、映像データを構成する複数の画像フレームの中の少なくとも1つの画像フレームにおける表示制限領域を示す。表示制限データは、例えば、コンテンツの管理者の作成指示にしたがって管理者端末3により作成される。
クライアント端末4は、指定されたコンテンツの表示制限データの送信要求を表示制限データ登録サーバ2へ送信する。この送信要求には、指定されたコンテンツのコンテンツIDが含まれる。表示制限データ登録サーバ2は、受信した送信要求に含まれるコンテンツIDが対応付けられた表示制限データをクライアント端末4へ送信する。これにより、クライアント端末4は、指定されたコンテンツの表示制限データを取得して記憶する。そして、クライアント端末4は、指定されたコンテンツの配信要求をコンテンツ配信サーバ1へ送信する。この配信要求には、指定されたコンテンツのコンテンツIDが含まれる。コンテンツ配信サーバ1は、受信した配信要求に含まれるコンテンツIDが付与されたコンテンツをクライアント端末4へ送信する。コンテンツの送信は、例えば、ネットワークNWを介してストリーミング配信により行われる。これにより、クライアント端末4は、コンテンツ配信サーバ1からストリーミング配信されたコンテンツを受信して記憶する。
クライアント端末4は、記憶されたコンテンツを再生する。例えば、コンテンツのストリーミング再生が行われる。そして、クライアント端末4は、コンテンツに含まれる映像データを構成する各画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる。ここで、画像フレームにおける所定の表示範囲は、画像フレーム内で表示画面に描画される描画領域に相当する。言い換えれば、所定の表示範囲は、画像フレームから切り出される画素領域である。この表示範囲は、疑似的なカメラワーク(以下、「疑似カメラワーク」という)により決定される。疑似カメラワークは、例えば、仮想カメラの操作により行われる。ここで、仮想カメラとは、二次元平面または三次元仮想空間における仮想スクリーンに投影される動画に対して仮想的に設定された視点をいう。仮想カメラの操作は、映像データの再生中に画像フレームにおける所定の表示範囲を変更する操作の一例である。図2(A)は、1つの画像フレームを例に、仮想カメラの操作により、表示範囲を変更する操作の種類を説明する図である。仮想カメラの操作の種別として、例えば、パン・チルト操作とズーム操作とがある。パン・チルト操作は、画像フレームに対する視点の方向を変更する操作の一例である。パンとは、図2(A)にX方向で示すように、仮想カメラの左右振りをいう。チルトとは、図2(A)にY方向で示すように、仮想カメラの上下振りをいう。視点の方向は、言い換えれば、仮想カメラの向き(アングル)である。ズーム操作は、画像フレームに対する視点からの画角を変更する操作の一例である。ズーム操作には、ズームイン操作とズームアウト操作とがある。ズームインとは、図2(A)にZ1方向で示すように、画角を狭める動作をいう。これにより、画像フレームにおける所定の表示範囲が縮小される。ズームアウトとは、図2(A)にZ2方向で示すように、画角を広げる動作をいう。これにより、画像フレームにおける所定の表示範囲が拡大される。なお、視点からの画角は、仮想カメラの画角である。本発明では、画像フレーム内で、表示画面に表示する表示範囲に、表示制限領域が含まれる場合に、視点の方向および画角を変更する操作を行い、表示制限領域を含まない表示範囲を、表示画面に表示させる制御を行う。
具体的には、クライアント端末4は、映像データの再生中に、映像データの再生進度と上記表示制限データとに基づいて、表示画面に表示される画像フレームの何れかにおける所定の表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する。ここで、映像データの再生進度とは、映像データの現在の再生位置(再生時点)、または現在の再生位置から所定時間後の再生位置、または仮想カメラの操作が有ると判定された操作時点を示す。再生位置とは、映像データの再生開始からの再生時間である。例えば、クライアント端末4は、現在の再生位置に対応する画像フレームにおける所定の表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する。或いは、クライアント端末4は、現在の再生位置から所定時間後の再生位置に対応する画像フレームにおける所定の表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する。そして、クライアント端末4は、上記表示範囲内に上記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された画像フレームについて、表示画面に表示させる表示範囲を変更する。
[2.各装置の構成]
次に、図1を参照して、本実施形態の通信システムSに含まれる各装置の構成について説明する。コンテンツ配信サーバ1は、図1に示すように、制御部11、記憶部12、及びインターフェース部13等を備えて構成される。これらの構成要素は、バス14に接続されている。インターフェース部13は、ネットワークNWに接続される。制御部11は、コンピュータとしてのCPU(Center Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部11は、コンテンツの送受信を制御する。記憶部12は、例えばハードディスクドライブにより構成される。記憶部12には、OS(Operating System)、及びサーバプログラム等が記憶される。記憶部12には、例えば撮影装置から送信されたコンテンツがコンテンツIDに対応付けられて記憶される。
表示制限データ登録サーバ2は、図1に示すように、制御部21、記憶部22、及びインターフェース部23等を備えて構成される。これらの構成要素は、バス24に接続されている。インターフェース部23は、ネットワークNWに接続される。制御部21は、コンピュータとしてのCPU、ROM、及びRAM等により構成される。制御部21は、表示制限データの送受信を制御する。記憶部22は、例えばハードディスクドライブにより構成される。記憶部22には、OS、及びサーバプログラム等が記憶される。記憶部22には、例えば管理者端末3から送信された表示制限データがコンテンツIDに対応付けられて記憶される。
図2(B)は、表示制限データ登録サーバ2の記憶部22に記憶される表示制限データの一例を示す図である。図2(C)は、ある画像フレームにおける表示制限領域を示す概念図である。図2(B)に示す表示制限データは、表示制限領域ごとに、表示制限領域ID、表示制限開始時間、表示制限終了時間、表示制限領域の中心方向角、表示制限領域のサイズ、及び表示制限領域の制限画角が対応付けられて構成されている。ここで、表示制限領域IDは、表示制限領域を識別する識別情報である。表示制限開始時間は、表示制限領域の表示が開始する再生時間である。再生時間の単位は、例えば秒である。表示制限終了時間は、表示制限領域の表示が終了する再生時間である。表示制限領域の中心方向角は、後述する図6(A)にθavoidCで示すように、視点(つまり、仮想カメラ)から表示制限領域の中心への方向角を意味する。表示制限領域の中心方向角は、例えば図2(B)に示すように、パン及びチルト(pan,tilt)で表される。パン及びチルトの単位は、図2(B)の例では、deg(degree)であるが、rad(ラジアン)であってもよい。表示制限領域のサイズは、例えば図2(B)に示すように、表示制限領域の縦横寸法(w,h)で表される。縦横寸法の単位は、例えばピクセルである。なお、図2(B)の例では、表示制限領域の平面形状は、矩形であるが円形等であってもよい。この場合、表示制限領域のサイズは、例えば半径等で表される。表示制限領域の制限画角は、表示制限領域が表示画面に表示されることを許容する最小限度の画角である。画角の単位は、図2(B)の例では、deg(degree)であるが、rad(ラジアン)であってもよい。画角が小さいほど、例えば画像フレームにおける制限対象の被写体が、よりアップで詳細に表示される。最小限度の画角とは、制限対象の被写体が詳細に表示されない限度の画角を意味する。
次に、クライアント端末4は、図1に示すように、制御部41、記憶部42、ビデオRAM43、映像処理部44、操作処理部45、音声処理部46、及びインターフェース部47等を備えて構成される。これらの構成要素は、バス48に接続されている。映像処理部44には、ディスプレイを備える表示部44aが接続される。制御部41は、コンピュータとしてのCPU、ROM、及びRAM等により構成される。制御部41は、本発明の制御手段、第1判定手段、第2判定手段、第3判定手段、取得手段、及び変更手段の一例である。操作処理部45には、操作部45aが接続される。操作部45aは、ユーザにより操作される。操作部45aには、例えば、マウス、キーボード、リモコン等がある。表示部44aと操作部45aとを兼ねるタッチパネルディスプレイが適用されてもよい。音声処理部46には、スピーカ46aが接続される。インターフェース部47は、ネットワークNWに接続される。記憶部42は、例えば、ハードディスクドライブにより構成される。記憶部42、及び制御部41のRAMは、本発明の記憶手段の一例である。記憶部42には、OS、及びプレイヤープログラム等が記憶されている。プレイヤープログラムは、コンテンツの受信及び再生処理、及び表示制御処理をCPUに実行させるプログラムである。
制御部41は、プレイヤープログラムを実行することで、受信されたコンテンツを再生するプレイヤーとして機能する。また、プレイヤーの機能により、表示部44aにおけるディスプレイには、表示画面が表示される。表示画面は、ウインドウともいう。制御部41は、プレイヤーの機能により、再生されたコンテンツに含まれる映像データを構成する各画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる。より具体的には、制御部41のRAMにはバッファメモリが設けられている。バッファメモリには、受信されたコンテンツ及び表示制限データが一時的に記憶される。制御部41は、バッファメモリに記憶されたコンテンツに含まれる映像データを再生する。再生された映像データに含まれる画像フレームはビデオRAM43に書き込まれる。映像処理部44は、制御部41からの制御信号に従って、ビデオRAM43に書き込まれる画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる。また、制御部41は、映像データの再生進度と表示制限データとに基づいて、ビデオRAM43に書き込まれる何れかの画像フレームの所定の表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する。そして、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、制御部41は、判定された画像フレームについて、表示画面に表示させる表示範囲を変更する。なお、バッファメモリに保持されたコンテンツに音声データが含まれる場合がある。この場合、制御部41は、バッファメモリから音声データを再生して音声処理部46へ出力する。音声処理部46は、音声データからアナログ音声信号を生成し、生成したアナログ音声信号をスピーカ46aへ出力する。
また、制御部41は、ユーザによる操作部45aの操作を、操作処理部45を介して取得する。制御部41は、操作部45aの操作の取得結果から、仮想カメラの操作の有無を判定する。仮想カメラの操作が無いと判定され、且つ、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、制御部41は、上記判定された画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御、または上記判定された画像フレームに対する視点からの画角を表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行う。ここでの視点変更制御は、表示範囲から表示制限領域を外す制御である。また、制御部41は、仮想カメラの操作の種別を判定してもよい。カメラ操作の種別とは、ズームアップ操作、ズームアウト操作、パン・チルト操作のいずれかである。なお、パン・チルト操作は、操作指示に操作後の方向を示す方向指示が含まれる。この場合、仮想カメラの操作が有ると判定され、且つ、この仮想カメラの操作がパン・チルト操作であると判定され、且つ、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、制御部41は、上記判定された画像フレームに対する視点の方向の変更を停止させる視点変更停止制御、または上記判定された画像フレームに対する視点からの画角を表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行う。或いは、仮想カメラの操作が有ると判定され、且つ、この仮想カメラの操作がズーム操作であると判定され、且つ、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、制御部41は、上記判定された画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御を行う。
[3.通信システムSの動作]
次に、本実施形態の通信システムSで実施される動作内容について、実施例1と実施例2に分けて説明する。
(実施例1)
先ず、図3を参照して、実施例1について説明する。図3は、実施例1におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。例えば、ユーザにより操作部45aを介してプレイヤーの起動指示が行われると、制御部41は、コンテンツの受信及び再生処理(図示せず)と、図3に示す表示制御処理とを開始する。コンテンツ受信及び再生処理と、表示制御処理とは、例えばOSのマルチタスク機能により並列的に行われる。コンテンツの受信及び再生処理では、制御部41は、例えばユーザにより操作部45aから指定されたコンテンツの表示制限データを表示制限データ登録サーバ2から取得し、例えばRAMのバッファメモリに記憶する(本発明の記憶ステップの一例)。また、制御部41は、上記指定されたコンテンツの配信要求をコンテンツ配信サーバ1へ送信する。これにより、コンテンツ配信サーバ1からストリーミング配信されたコンテンツがクライアント端末4のインターフェース部47を介して受信される。制御部41は、受信されたコンテンツをRAMのバッファメモリに記憶し(本発明の記憶ステップの一例)、記憶されたコンテンツを再生する。
図3に示す表示制御処理が開始されると、制御部41は、操作処理部45を介して操作部45aの操作の取得を開始する。そして、制御部41は、再生されたコンテンツに含まれる映像データを構成する複数の画像フレームの中で現在の再生位置に対応する画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる(ステップS1:本発明の表示ステップの一例)。
次いで、制御部41は、コンテンツの再生を終了するか否かを判定する(ステップS2)。例えば、コンテンツが最後まで再生された場合、コンテンツの再生を終了すると判定される。また、例えば、ユーザにより操作部45aを介して再生終了指示が行われた場合、コンテンツの再生を終了すると判定される。制御部41は、コンテンツの再生を終了しないと判定した場合(ステップS2:NO)、ステップS3へ進む。一方、制御部41は、コンテンツの再生を終了すると判定した場合(ステップS2:YES)、コンテンツの受信及び再生処理と、図3に示す表示制御処理を終了する。
ステップS3では、制御部41は、現在の表示範囲と、現在の再生位置に対応する表示制限領域とを比較する。ここで、現在の表示範囲と、現在の再生位置に対応する表示制限領域とは、例えば、画像フレームの左上頂点を原点とするX,Y座標により特定される。そして、表示範囲内のX,Y座標と、表示制限領域内のX,Y座標とが比較される。なお、表示制限領域のX,Y座標は、表示制限データに含まれる表示制限領域の中心方向角及び表示制限領域のサイズに基づき所定の変換式により算出される。そして、制御部41は、現在の表示範囲内に、現在の再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する(ステップS4:本発明の判定ステップの一例)。つまり、制御部41は、映像データの再生進度と表示制限データとに基づいて、現在の再生位置(再生時点)に対応する画像フレームにおける現在の表示範囲内に、現在の再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する。なお、実施例1における再生進度は、映像データの現在の再生位置を示す。例えば、ステップS3での比較結果、表示範囲内のX,Y座標と、表示制限領域内のX,Y座標との少なくとも一部が一致する場合、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定される。制御部41は、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定した場合(ステップS4:YES)、ステップS5へ進む。一方、制御部41は、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれないと判定した場合(ステップS4:NO)、ステップS1に戻る。
ステップS5では、制御部41は、仮想カメラの現在の画角は、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角より狭いか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭いと判定した場合(ステップS5:YES)、ステップS6へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭くないと判定した場合(ステップS5:NO)、ステップS1に戻る。ステップS6では、制御部41は、仮想カメラの操作中であるか否かを判定する。つまり、制御部41は、操作部45aの操作の取得結果から、表示範囲を変更する操作の有無を判定する。制御部41は、仮想カメラの操作中でないと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS7へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作中であると判定した場合(ステップS6:YES)、ステップS8へ進む。
ステップS7では、制御部41は、仮想カメラの画角を表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行う(本発明の変更ステップの一例)。この画角拡大制御により、表示画面に表示される表示範囲が変更される。これにより、仮想カメラの操作が無い場合であっても、映像における制限対象の被写体の詳細が表示されることを回避することができる。なお、ステップS7において、制御部41は、画角拡大制御に代えて、現在の再生位置に対応する画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御を行うことで現在の表示範囲から表示制限領域を外すように構成してもよい。これにより、映像における制限対象の被写体が表示(フレームイン)されることを回避することができる。ステップS8では、制御部41は、仮想カメラの操作の種別を判定する。次いで、制御部41は、仮想カメラの操作がズーム操作であるか否かを判定する(ステップS9)。制御部41は、仮想カメラの操作がズーム操作であると判定した場合(ステップS9:YES)、ステップS10へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作がズーム操作でないと判定した場合(ステップS9:NO)、ステップS11へ進む。
ステップS10では、制御部41は、視点変更制御を伴うズーム処理を行う(本発明の変更ステップの一例)。このズーム処理において、制御部41は、仮想カメラの操作に従って仮想カメラの画角を変更しながら、現在の再生位置における画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御を行うことで現在の表示範囲から表示制限領域を外す。この視点変更制御により、表示画面に表示される表示範囲が変更される。これにより、ズーム操作中に、映像における制限対象の被写体が表示されることを回避することができる。
ステップS11では、制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作であるか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作であると判定した場合(ステップS11:YES)、ステップS12へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作でないと判定した場合(ステップS11:NO)、ステップS1に戻る。ステップS12では、制御部41は、画角拡大制御を伴うパン・チルト処理を行う(本発明の変更ステップの一例)。このパン・チルト処理において、制御部41は、仮想カメラの操作に従って視点の方向を変更しながら、仮想カメラの画角を表示制限領域の制限画角より広げる。この画角拡大制御により、表示画面に表示される表示範囲が変更される。これにより、パン・チルト操作中に、映像における制限対象の被写体の詳細が表示されることを回避することができる。
以上説明したように、実施例1によれば、クライアント端末4は、現在の表示範囲内に、現在の再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定したとき、表示画面に表示させる表示範囲を変更するように構成した。このため、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
(実施例2)
次に、図4及び図5等を参照して、実施例2について説明する。実施例1では、映像データの再生進度は、現在の再生位置(再生時点)を示すものとした。しかし、実施例2では、映像データの再生進度は、現在の再生位置から所定時間後までの再生位置、または仮想カメラの操作が有ると判定された操作時点を示すものとする。図4は、実施例2におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の第1の例を示すフローチャートである。図4に示す表示制御処理の第1の例では、映像データの再生進度は、現在の再生位置から所定時間後までの再生位置を示す。図5は、実施例2におけるクライアント端末4の制御部41の表示制御処理の第2の例を示すフローチャートである。図5に示す表示制御処理の第2の例では、映像データの再生進度は、仮想カメラの操作が有ると判定された操作時点を示す。なお、コンテンツの受信及び再生処理は、実施例1と同様である。
始めに、図4に示す表示制御処理の第1の例について説明する。図4に示すステップS20〜S23の処理は、図3に示すステップS1〜S4の処理と同様である。図4に示すステップS24では、制御部41は、仮想カメラの現在の画角は、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角より狭いか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭いと判定した場合(ステップS24:YES)、ステップS25へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭くないと判定した場合(ステップS24:NO)、ステップS20に戻る。ステップS25では、制御部41は、現在の再生位置に対応する画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御を行うことで現在の表示範囲から表示制限領域を外す。
図4に示すステップS26では、制御部41は、現在の再生位置からTx時間(例えば、1秒)後の再生位置までの表示範囲と、現在の再生位置からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域とを比較する。そして、制御部41は、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示範囲内に、現在の再生位置からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する(ステップS27)。制御部41は、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示範囲内に、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定した場合(ステップS27:YES)、ステップS28へ進む。つまり、制御部41は、現在の再生位置からTx時間後までに、表示範囲内に表示制限領域が入ってくると予測する。一方、制御部41は、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれないと判定した場合(ステップS27:NO)、ステップS20に戻る。なお、図4に示すステップS26では、制御部41は、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示範囲と、現在の再生位置からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域とを比較したが、これに限らない。例えば、現在の再生位置からTx時間後の時点における表示予定範囲と、現在の再生位置からTx時間後の時点における表示制限領域とを比較し、Tx時間後の時点における表示範囲内に表示制限領域が含まれるか否かを判断してもよい。また、例えば、制御部41は、再生進度に応じてTx時間を変更してもよい。Tx時間は、仮想カメラの画角を変更するために要する時間に応じた時間を設定するほか、仮想カメラの画角を変更するために要する時間より長い時間または短い時間を設定してもよい。
ステップS28では、制御部41は、仮想カメラの操作中であるか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの操作中でないと判定した場合(ステップS28:NO)、ステップS29へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作中であると判定した場合(ステップS28:YES)、ステップS31へ進む。ステップS29では、制御部41は、仮想カメラの現在の画角は、現在からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域の制限画角より狭いか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭いと判定した場合(ステップS29:YES)、ステップS30へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭くないと判定した場合(ステップS29:NO)、ステップS20に戻る。ステップS30では、制御部41は、現在の再生位置からTx時間までに仮想カメラの画角を表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行う。これにより、例えば、現在からTx時間まで間に、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より徐々に広げられる。
ステップS31では、制御部41は、仮想カメラの操作の種別を判定する。次いで、制御部41は、仮想カメラの操作がズームイン操作であるか否かを判定する(ステップS32)。制御部41は、仮想カメラの操作がズームイン操作であると判定した場合(ステップS32:YES)、ステップS33へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作がズームイン操作でないと判定した場合(ステップS32:NO)、ステップS34へ進む。ステップS33では、制御部41は、視点変更制御を伴うズームイン処理を行う(本発明の変更ステップの一例)。これにより、ズームイン操作中に、映像における制限対象の被写体が表示されることを回避することができる。視点変更制御を伴うズームイン処理については後述する。
ステップS34では、制御部41は、仮想カメラの操作がズームアウト操作であるか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの操作がズームアウト操作であると判定した場合(ステップS34:YES)、ステップS35へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作がズームアウト操作でないと判定した場合(ステップS34:NO)、ステップS36へ進む。ステップS35では、制御部41は、視点変更制御を伴うズームアウト処理を行う(本発明の変更ステップの一例)。これにより、ズームアウト操作中に、映像における制限対象の被写体が表示されることを回避することができる。視点変更制御を伴うズームアウト処理の詳細については後述する。
ステップS36では、制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作であるか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作であると判定した場合(ステップS36:YES)、ステップS37へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの操作がパン・チルト操作でないと判定した場合(ステップS36:NO)、ステップS20に戻る。ステップS37では、制御部41は、視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理を行う(本発明の変更ステップの一例)。これにより、パン・チルト操作中に、映像における制限対象の被写体が表示されることを回避することができる。視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理の詳細については後述する。
次に、図5に示す表示制御処理の第2の例について説明する。図5に示すステップS40〜S43の処理は、図3に示すステップS1〜S4の処理と同様である。図5に示すステップS44では、制御部41は、仮想カメラの現在の画角は、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角より狭いか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭いと判定した場合(ステップS44:YES)、ステップS45へ進む。一方、制御部41は、仮想カメラの画角が表示制限領域の制限画角より狭くないと判定した場合(ステップS44:NO)、ステップS40に戻る。ステップS45では、制御部41は、現在の再生位置に対応する画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御を行うことで現在の表示範囲から表示制限領域を外す。
図5に示すステップS46では、制御部41は、仮想カメラの操作中であるか否かを判定する。制御部41は、仮想カメラの操作中でないと判定した場合(ステップS46:NO)、ステップS47へ進む。なお、ステップS47及びS48の処理は、図4に示すステップS29及びS30の処理と同様である。一方、制御部41は、仮想カメラの操作中であると判定した場合(ステップS46:YES)、ステップS49へ進む。
ステップS49では、制御部41は、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示範囲と、仮想カメラの操作が有ると判定された操作時点からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域とを比較する。そして、制御部41は、現在の再生位置からTx時間後の再生位置までの表示範囲内に、上記操作時点からTx時間後の再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する(ステップS50)。制御部41は、現在からTx時間後までの表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定した場合(ステップS50:YES)、ステップS51へ進む。一方、制御部41は、現在からTx時間後までの表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれないと判定した場合(ステップS50:NO)、ステップS40に戻る。なお、ステップS51〜S57の処理は、図4に示すステップS31〜S37の処理と同様である。
次に、図6〜図9等を参照して、視点変更制御を伴うズームイン処理、視点変更制御を伴うズームアウト処理、及び視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理の詳細について説明する。図6は、視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理、視点変更制御を伴うパン・チルト処理、ズームイン処理及びズームアウト処理を分かり易くするための概念図である。図7は、視点変更制御を伴うズームイン処理の詳細を示すフローチャートである。図8は、視点変更制御を伴うズームアウト処理の詳細を示すフローチャートである。図9は、視点変更停止制御を伴うパン・チルト処理の詳細を示すフローチャートである。
図6(A)は、視点と表示制限領域との関係を示している。表示制限領域には、パン(水平)方向と、チルト(垂直)方向との2次元の方向に制限がある。図6(A)の例では、パン(水平)方向と、チルト(垂直)方向との2次元の特定方向のうち、パン(水平)方向を、左右方向に正(+)方向と負(−)方向とからなる1次元の特定方向により示す。図示しないチルト(垂直)方向の場合は、上下方向に、正(+)方向と負(−)方向とがある。図6(A)には、パン(水平)方向における表示制限領域の一例を示す。図6(A)に示す例においては、表示制限領域の負(−)方向に表示回避領域Aがあり、表示制限領域の正(+)方向に表示回避領域Bがある。すなわち、図6(A)において、表示回避領域A及び表示回避領域Bは、表示制限領域を挟む領域である。なお、図6(A)に示す例では、表示回避領域A及び表示回避領域Bは、表示制限領域に隣接しているが、離れていてもよい。図6(A)に示す視点から表示制限領域を視る角度θavoidCは、表示制限領域の中心方向角を示す。図6(A)に示すθWavoidは、視点から表示制限領域を視る角度において、表示制限領域の負(−)方向の境界から正(+)方向の境界までの画角を示す。図6(A)に示す視点から表示回避領域Aを視る角度θavoidAは、表示回避領域Aの中心方向角を示す。図6(A)に示す視点から表示回避領域Bを視る角度θavoidBは、表示回避領域Bの中心方向角を示す。θavoidA及びθavoidBは、表示制限領域の表示を回避するための最小限度の方向角である。θWlは、視点から表示回避領域Aまたは表示回避領域Bを視た場合に、表示制限領域との境界を示す制限画角である。この例では、θWlは、表示回避領域Aの負(−)方向の境界から正(+)方向の境界までの画角と、表示回避領域Bの正(+)方向の境界から負(−)方向の境界までの画角とを示す。なお、θavoidA、θavoidB、θavoidC、θWavoid、θWlの単位は、degまたはradである。
図6(B)は、ズームイン中における仮想カメラによる表示範囲の時間変化を示す図である。図6(B)の上段の図は、ズームイン中における仮想カメラの画角θwの時間変化を示し、下段の図は、ズームイン中における仮想カメラの中心方向角の時間変化を示す。また、図6(C)は、ズームアウト中における仮想カメラによる表示範囲の時間変化を示す図である。図6(C)の上段の図は、ズームアウト中における仮想カメラの画角の時間変化を示し、図6(C)の下段の図は、ズームアウト中における仮想カメラの中心方向角θdの時間変化を示す。図6(B)および(C)の例では、説明の便宜上、1次元の特定方向の中心方向角θdを示しているが、実際には、2次元の特定方向である。tは、ズーム経過時間を示す変数である。この例では、ズーム経過時間tは、0から1秒(=Tx)まで変化するようになっている。θWt0は、ズーム開始時の仮想カメラの画角を示す。Δθwは、仮想カメラの単位時間あたりの画角の変化量である。θdt0は、ズーム開始時の仮想カメラの中心方向(パン方向またはチルト方向)角を示す。Δθdは、仮想カメラの単位時間あたりの中心方向角の変化量を示す。tlは、ズーム開始時の仮想カメラの画角θWt0から、制限画角θWlに達するまでの推定時間を示す。
図7に示す処理では、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの画角θWt0が、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角θWlより広いか(θWt0>θWl)否かを判定する(ステップS101)。制御部41は、θWt0がθWlより広いと判定した場合(ステップS101:YES)、ステップS102へ進む。一方、制御部41は、θWt0がθWlより広くないと判定した場合(ステップS101:NO)、ステップS108へ進む。仮想カメラの画角θWt0が表示制限領域の制限画角θWlより狭い場合、ズームインにより表示範囲内に表示制限領域が入ってこない。これは、ステップS25またはS45の表示範囲変更処理により現在の表示範囲内から表示制限領域が外されるからである。そのため、この場合、ステップS108へ進み、Δθdは0に設定される。
ステップS102では、制御部41は、表示回避領域Aの中心方向角θavoidAと、表示回避領域Bの中心方向角とを算出する。図6(A)の例の場合、θavoidAは、下記(1)式により算出される。また、θavoidBは、下記(2)式により算出される。
θavoidA=θavoidC-(θWavoid/2)-(θWl/2)・・・(1)
θavoidB=θavoidC+(θWavoid/2)+(θWl/2)・・・(2)
つまり、図6(A)の例によれば、θavoidAは、θavoidCから負(−)方向にθWavoid/2及びθWl/2だけシフトされた方向になる。一方、θavoidBは、θavoidCから正(+)方向にθWavoid/2及びθWl/2だけシフトされた方向になる。なお、θavoidA及びθavoidBは、パン方向及びチルト方向の双方について算出されてもよい。
次いで、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの画角θWt0から、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角θWlに達するまでの推定時間tlを算出する(ステップS103)。図6(A)の例の場合、tlは、下記(3)式により算出される。
tl=(θWt0-θWl)/Δθw・・・(3)
次いで、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの中心方向角θdt0が、表示回避領域Aの中心方向角θavoidAより大きく、且つ、表示回避領域Bの中心方向角θavoidBより小さいか(θavoidA<θdt0<θavoidB)否かを判定する(ステップS104)。制御部41は、θdt0がθavoidAより大きく、且つ、θavoidBより小さいと判定した場合(ステップS104:YES)、ステップS105へ進む。一方、制御部41は、θdt0がθavoidAより大きくないか、または、θavoidBより小さくないと判定した場合(ステップS104:NO)、ステップS108へ進む。
ステップS105では、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの中心方向角θdt0が、表示回避領域Aの中心方向角θavoidAより大きく、且つ、現在の再生位置に対応する表示制限領域の中心方向角θavoidCより小さいか(θavoidA<θdt0<θavoidC)否かを判定する(ステップS105)。制御部41は、θdt0がθavoidAより大きく、且つ、θavoidCより小さいと判定した場合(ステップS105:YES)、ステップS106へ進む。一方、制御部41は、θdt0がθavoidAより大きくないか、または、θavoidCより小さくないと判定した場合(ステップS105:NO)、ステップS107へ進む。
ステップS106,S107では、制御部41は、仮想カメラの単位時間あたりの中心方向角の変化量Δθdを算出する。図6(A)の例の場合、ステップS106では、Δθd は、下記(4)式により算出される。一方、ステップS107では、Δθd は、下記(5)式により算出される。
Δθd=(θavoidA-θdt0)/tl・・・(4)
Δθd=(θavoidB-θdt0)/tl・・・(5)
なお、θavoidA及びθavoidBが、パン方向及びチルト方向の双方について算出された場合、Δθdは、パン方向及びチルト方向のそれぞれについて算出される。ステップS108では、制御部41は、Δθdを0に設定する。この場合、ズームイン処理において視点変更制御は行われないことになる。
そして、制御部41は、ズームインを開始し、仮想カメラの現在の画角θw(初期値はθWt0)をΔθwだけ狭め(θw=θw-Δθw)、且つ、仮想カメラの現在の中心方向角θd(初期値はθdt0)をΔθdだけ上記特定方向にシフト(θd=θd+Δθd)させる(ステップS109)。なお、ステップS108でΔθdが0に設定された場合、仮想カメラの中心方向角θdはシフトされない。次いで、制御部41は、ズーム経過時間tを単位時間Δtだけ進める(ステップS110)。次いで、制御部41は、ズームイン停止指示があったか否かを判定する(ステップS111)。例えば、ユーザにより操作部45aを介してズームイン停止指示が行われた場合、ズームイン停止指示があったと判定される。制御部41は、ズームイン停止指示があったと判定した場合(ステップS111:YES)、図4または図5に示す処理に戻る。一方、制御部41は、ズームイン停止指示がないと判定した場合(ステップS111:NO)、ステップS112へ進む。
ステップS112では、制御部41は、ズーム経過時間tがTx時間に達したか否かを判定する。なお、Txは、ステップS103で算出された推定時間tlであってもよい。制御部41は、ズーム経過時間tがTx時間に達したと判定した場合(ステップS112:YES)、図4または図5に示す処理に戻る。一方、制御部41は、ズーム経過時間tがTx時間に達していないと判定した場合(ステップS112:NO)、ステップS109に戻る。つまり、ズーム経過時間tがTx時間に達するまで、仮想カメラの現在の画角θwが縮小され、且つ、仮想カメラの現在の中心方向角θdが上記特定方向にシフトされることになる。
図10(A)は、従来のズームイン例を示し、図10(B)は、図7に示すズームイン処理によるズームイン例を示す概念図である。従来のズームイン例では、図10(A)に示すように、ズームイン後の表示範囲内に表示制限領域の一部が入っている。一方、図7に示すズームイン処理によるズームイン例では、ズームインの過程において表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が表示されることが予測される場合、図10(B)に示すように、表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が表示されないように、徐々に仮想カメラの中心方向が変化する。このため、ズームインにより表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が表示されることを回避することができる。
次に、図8に示す処理では、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの画角θWt0が、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角θWlより狭いか(θWt0<θWl)否かを判定する(ステップS201)。制御部41は、θWt0がθWlより狭いと判定した場合(ステップS201:YES)、ステップS202へ進む。一方、制御部41は、θWt0がθWlより狭くないと判定した場合(ステップS201:NO)、ステップS208へ進む。仮想カメラの画角θWt0が表示制限領域の制限画角θWlより広い場合、表示範囲内に表示制限領域が入っていたとしてもズームアウトによる影響はない。そのため、この場合、ステップS208へ進み、Δθdは0に設定される。なお、ステップS202〜S207の処理は、図7に示すステップS102〜S107の処理と同様である。
そして、制御部41は、ズームアウトを開始し、仮想カメラの現在の画角θw(初期値はθWt0)をΔθwだけ広め(θw=θw+Δθw)、且つ、仮想カメラの現在の中心方向角θd(初期値はθdt0)をΔθdだけ上記特定方向にシフト(θd=θd+Δθd)させる(ステップS209)。なお、ステップS208でΔθdが0に設定された場合、仮想カメラの中心方向角θdはシフトされない。次いで、制御部41は、ズーム経過時間tを単位時間Δtだけ進める(ステップS210)。次いで、制御部41は、ズームアウト停止指示があったか否かを判定する(ステップS211)。例えば、ユーザにより操作部45aを介してズームアウト停止指示が行われた場合、ズームアウト停止指示があったと判定される。制御部41は、ズームアウト停止指示があったと判定した場合(ステップS211:YES)、図4または図5に示す処理に戻る。一方、制御部41は、ズームアウト停止指示がないと判定した場合(ステップS211:NO)、ステップS212へ進む。なお、ステップS212の処理は、図7に示すステップS112の処理と同様である。
図11(A)は、従来のズームアウト例を示し、図11(B)は、図8に示すズームアウト処理によるズームアウト例を示す概念図である。従来のズームアウト例では、図11(A)に示すように、ズームアウト中、表示範囲内に表示制限領域の一部が入ってくる。一方、図8に示すズームアウト処理によるズームアウト例では、ズームアウトの過程において表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が入ってくると予測される場合、図11(B)に示すように、制限画角以下で表示制限領域が表示範囲内に入ってこないように、徐々に仮想カメラの中心方向が変化する。このため、ズームアウト中に表示制限領域が表示範囲内に入ってくることを回避することができる。
次に、図9に示す処理では、制御部41は、ズーム開始時の仮想カメラの画角θWt0が、現在の再生位置に対応する表示制限領域の制限画角θWlより狭いか(θWt0<θWl)否かを判定する(ステップS301)。制御部41は、θWt0がθWlより狭いと判定した場合(ステップS301:YES)、ステップS302へ進む。一方、制御部41は、θWt0がθWlより狭くないと判定した場合(ステップS301:NO)、ステップS308へ進む。
ステップS302では、制御部41は、パン・チルト操作開始時の仮想カメラの中心方向角θdt0が、現在の再生位置に対応する表示制限領域の中心方向角θavoidCより小さいか(θdt0<θavoidC)否かを判定する。制御部41は、θdt0がavoidCより小さいと判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS303へ進む。一方、制御部41は、θdt0がavoidCより小さくないと判定した場合(ステップS302:NO)、ステップS304へ進む。
ステップS303では、制御部41は、仮想カメラの単位時間あたりの中心方向角の変化量Δθdが0より大きいか(θdt0>0)否かを判定する。このΔθdは、パン・チルト操作により仮想カメラの中心方向角θdが上記特定方向にシフトされたときの変化量である。パン・チルト操作がパン方向及びチルト方向の双方について行われた場合、Δθdは、パン方向及びチルト方向のそれぞれについて特定される。制御部41は、Δθdが0より大きいと判定した場合(ステップS303:YES)、ステップS305へ進む。Δθdが0より大きいとは、パン・チルト操作により正(+)方向に、仮想カメラの中心方向角θdがシフトされたことを意味する。一方、制御部41は、Δθdが0より大きくないと判定した場合(ステップS303:NO)、ステップS308へ進む。
ステップS304では、制御部41は、仮想カメラの単位時間あたりの中心方向角の変化量Δθdが0より小さいか(θdt0<0)否かを判定する。制御部41は、Δθdが0より小さいと判定した場合(ステップS304:YES)、ステップS306へ進む。Δθdが0より小さいとは、パン・チルト操作により負(−)方向に、仮想カメラの中心方向角θdがシフトされたことを意味する。一方、制御部41は、Δθdが0より大きくないと判定した場合(ステップS304:NO)、ステップS308へ進む。
ステップS305では、制御部41は、下記(6)式で示す条件を満たすか否かを判定する。制御部41は、下記(6)式で示す条件を満たすと判定した場合(ステップS305:YES)、ステップS308へ進む。一方、制御部41は、下記(6)式で示す条件を満たさないと判定した場合(ステップS305:NO)、ステップS307へ進む。
θWt0/2+θdt0+Δθd<θavoidC-θWavoid/2・・・(6)
この(6)式で示す条件を満たす場合、仮想カメラの中心方向角θdt0から正(+)方向に変化量Δθdだけシフトされた中心方向角θdが、未だ、図6(A)に示す画角θWavoid内に入っていないことを示す。つまり、表示制限領域の一部が表示範囲内に入っていないことを示す。そのため、この場合、パン・チルト操作による仮想カメラの方向の変更は停止されない。
ステップS306では、制御部41は、下記(7)式で示す条件を満たすか否かを判定する。制御部41は、下記(7)式で示す条件を満たすと判定した場合(ステップS306:YES)、ステップS307へ進む。一方、制御部41は、下記(7)式で示す条件を満たさないと判定した場合(ステップS306:NO)、ステップS308へ進む。
θWt0/2+θdt0+Δθd<θavoidC+θWavoid/2・・・(7)
この(7)式で示す条件を満たす場合、仮想カメラの中心方向角θdt0から負(−)方向に変化量Δθdだけシフトされた中心方向角θdが、図6(A)に示す画角θWavoid内に入ったことを示す。つまり、表示制限領域の一部が表示範囲内に入ったことを示す。そのため、この場合、パン・チルト操作による仮想カメラの方向の変更は停止される。
ステップS307では、制御部41は、仮想カメラの単位時間あたりの中心方向角の変化量Δθを0に設定する。ステップS308では、制御部41は、視点の方向を変更する動作を開始し、仮想カメラの現在の中心方向角θd(初期値はθdt0)をΔθdだけ上記特定方向にシフト(θd=θd+Δθd)させる。パン・チルト操作がパン方向及びチルト方向の双方について行われた場合、パン方向及びチルト方向のそれぞれについてカメラの現在の中心方向角θdがシフトされる。なお、ステップS307で変化量Δθが0に設定された場合、仮想カメラの現在の中心方向角θdは変化しない。つまり、仮想カメラの方向の変更を停止させる視点変更停止制御が行われる。
次いで、制御部41は、パン・チルト操作の経過時間tを単位時間Δtだけ進める(ステップS309)。次いで、制御部41は、パン・チルト操作が終了したか否かを判定する。制御部41は、パン・チルト操作が終了したと判定した場合(ステップS310:YES)、図4または図5に示す処理に戻る。一方、制御部41は、パン・チルト操作が終了していないと判定した場合(ステップS310:NO)、ステップS302に戻る。つまり、パン・チルト操作が終了するまで、ステップS302以降の処理が単位時間Δtごとに繰り返し行われる。パン・チルト操作の途中で、例えば、仮想カメラの中心方向角θdt0から負(−)方向に変化量Δθdだけシフトされた中心方向角θdが、図6(A)に示す画角θWavoid内に入った場合、上述したように、視点変更停止制御が行われる。
以上説明したように、実施例2によれば、クライアント端末4は、現在からTx時間後までの表示範囲内に、現在の再生位置からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定したとき、表示画面に表示させる表示範囲を変更するように構成した。このため、現在の再生位置からTx時間後までに表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が表示されることが予測される場合であっても、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。
また、実施例2によれば、クライアント端末4は、現在からTx時間後までの表示範囲内に、仮想カメラの操作時点からTx時間後までの再生位置に対応する表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定したとき、表示画面に表示させる表示範囲を変更するように構成した。このため、仮想カメラの操作時点からTx時間後までに表示範囲内に制限画角以下で表示制限領域が表示されることが予測される場合であっても、ユーザに対して違和感等を与えることなく、映像における制限対象の被写体の表示を制限することができる。さらに、表示範囲内に表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定するCPU負荷を低減することができる。
1 コンテンツ配信サーバ
2 表示制限データ登録サーバ
3 管理者端末
4 クライアント端末
41 制御部
42 記憶部
43 ビデオRAM
44 映像処理部
45 操作処理部
46 音声処理部
47 インターフェース部
48 バス

Claims (8)

  1. 複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶手段と、
    前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる制御手段と、
    前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記制御手段により表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更手段と、
    を備えることを特徴とする表示制御装置。
  2. 前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、
    前記表示制御装置は、
    前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、
    前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、を更に備え、
    前記第2判定手段により前記操作が無いと判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記画像フレームに対する視点の方向を変更して前記表示範囲から前記表示制限領域を外す視点変更制御、または前記画像フレームに対する視点からの画角を前記表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、
    前記表示制御装置は、
    前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、
    前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、
    前記取得手段により取得された操作の種別を判定する第3判定手段と、を更に備え、
    前記第2判定手段により前記操作が有ると判定され、且つ、前記第3判定手段により前記操作が、前記画像フレームに対する視点の方向を変更する操作であると判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記方向の変更を停止させる視点変更停止制御、または前記画像フレームに対する視点からの画角を前記表示制限領域の制限画角より広げる画角拡大制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  4. 前記制限情報は、前記表示制限領域と、前記表示制限領域の制限画角とを示し、
    前記表示制御装置は、
    前記表示範囲を変更する操作を取得する取得手段と、
    前記取得手段による取得結果から、前記表示範囲を変更する操作の有無を判定する第2判定手段と、
    前記取得手段により取得された操作の種別を判定する第3判定手段と、を更に備え、
    前記第2判定手段により前記操作が有ると判定され、且つ、前記第3判定手段により前記操作が、前記画像フレームに対する視点からの画角を変更する操作であると判定され、且つ、前記第1判定手段により前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、前記変更手段は、前記画像フレームに対する視点の方向を変更する視点変更制御であって前記表示範囲から前記表示制限領域を外す視点変更制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  5. 前記第1判定手段は、現在の再生時点から所定時間後に再生される前記画像フレームにおける表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の表示制御装置。
  6. 前記第1判定手段は、前記第2判定手段により前記操作が有ると判定された時点から所定時間後に再生される前記画像フレームにおける表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定することを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の表示制御装置。
  7. コンピュータにより実行される表示制御方法であって、
    複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶ステップと、
    前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる表示ステップと、
    前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記表示ステップにより表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更ステップと、
    を含むことを特徴とする表示制御方法。
  8. 複数の画像フレームから構成される映像データと、前記複数の画像フレームの中の少なくとも1つの前記画像フレームにおける表示制限領域を示す制限情報とを記憶する記憶手段を備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記映像データを再生させ、それぞれの前記画像フレームにおける所定の表示範囲を表示画面に表示させる表示ステップと、
    前記映像データの再生進度と前記制限情報とに基づいて、前記表示ステップにより表示画面に表示される何れかの前記画像フレームの所定の表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより前記表示範囲内に前記表示制限領域の少なくとも一部が含まれると判定されたとき、判定された前記画像フレームについて、前記表示画面に表示させる前記表示範囲を変更する変更ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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