JP2016051922A - 動画像符号化装置、動画像復号装置、動画像処理システム、動画像符号化方法、動画像復号方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】符号化性能の向上と、動き補償の予測性能の低下の抑制と、適用可能範囲の拡大と、を実現する。
【解決手段】動画像符号化装置は、第1のインター予測値SIG4を求める第1のインター予測値生成部10を備える。第1のインター予測値生成部10は、小数精度動きベクトル決定部11、動きベクトル精度整数化部12、および動きベクトル最適化部13を備える。小数精度動きベクトル決定部は、小数精度の動きベクトルを求める。動きベクトル精度整数化部は、小数精度動きベクトル決定部により求められた小数精度の動きベクトルに最近傍である整数精度の動きベクトルを求める。動きベクトル最適化部は、動きベクトル精度整数化部により求められた整数精度の動きベクトルを用いて動画像復号装置で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4とする。
【選択図】図3
【解決手段】動画像符号化装置は、第1のインター予測値SIG4を求める第1のインター予測値生成部10を備える。第1のインター予測値生成部10は、小数精度動きベクトル決定部11、動きベクトル精度整数化部12、および動きベクトル最適化部13を備える。小数精度動きベクトル決定部は、小数精度の動きベクトルを求める。動きベクトル精度整数化部は、小数精度動きベクトル決定部により求められた小数精度の動きベクトルに最近傍である整数精度の動きベクトルを求める。動きベクトル最適化部は、動きベクトル精度整数化部により求められた整数精度の動きベクトルを用いて動画像復号装置で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、動画像符号化装置、動画像復号装置、動画像処理システム、動画像符号化方法、動画像復号方法、およびプログラムに関する。
非特許文献1や非特許文献2に代表される映像圧縮に関する標準方式では、フレーム間の冗長性を抑制するための技術として、動き補償が採用されている。この動き補償では、処理ブロックごとに、符号化済みのフレームの適切な箇所を参照して予測値を求めることで、高い予測性能を実現する。なお、動き補償により動画像符号化装置で求められた動きベクトルに関する情報は、動画像復号装置に送られる。
また、一般的な映像の各フレームは、格子状に並んだ画素ごとに設定された各成分(輝度や色差など)の値により構成されているが、動き補償の際には、オブジェクトの動きやフレームレートなどによっては、上述の参照する符号化済みのフレームの適切な箇所を、格子状の座標では表現できない場合がある。そこで、非特許文献1や非特許文献2に代表される映像圧縮に関する標準方式では、動き補償における動きベクトルについて、格子状(整数精度)の座標だけでなく、中間的な(小数精度)の座標も許容されている。
一方、特許文献1、2、3には、動き補償を動画像復号装置で行うことで、動きベクトルに関する情報を動画像符号化装置から動画像復号装置に送る必要のない技術が示されている。特に特許文献3には、動画像復号装置における動き補償において、動画像符号化装置で推定された動きベクトルを用いるのか、動画像復号装置で推定された動きベクトルを用いるのかを、ビットストリームの情報に基づいて動画像復号装置が決定する技術が示されている。
また、非特許文献3、4には、Bピクチャにおける動きベクトルを動画像復号装置で決定する技術が示されている。この技術では、復号済みピクチャの動きベクトルのうち、Bピクチャにおける処理ブロックを通過する動きベクトルに基づいて、Bピクチャにおける動きベクトルを決定する。
"High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft10," JCT-VC 12th meeting, JCTVC-L1003 v34, Jan. 2013.
Joint Video Team(JVT) of ISO/IEC MPEG and ITU-T VCEG, "Text of ISO/IEC 14496-10 Advanced Video Coding,"
Sven Klomp, Marco Munderloh, Yuri Vatis, Jorn Ostermann, "Decoder side block motion estimation for H.264/MPEG-4 AVC based video coding," ISCAS2009, pp1641-1644, May 2009.
Yi-Jen Chiu, Lidong Xum Wenhao Zhang, Hong Jiang, "Decoder side motion estimation and wiener filter for HEVC," VCIP2013, pp1-6, Nov. 2013.
非特許文献1、2に示されている技術では、動画像符号化装置から動画像復号装置に動きベクトルを送らなくてはならない。このため、動画像符号化装置から動画像復号装置に送る情報量が増大してしまうため、符号化性能の向上が困難であった。
一方、特許文献1から3に示されている技術では、動きベクトルに関する情報を動画像符号化装置から動画像復号装置に送る必要がないため、符号化性能を向上させることが可能である。しかし、動き補償を動画像復号装置で行う場合、低ビットレート符号化のように復号画像の劣化が大きいと、動画像符号化装置で決定された動きベクトルとは大きく異なる動きベクトルを用いて動画像復号装置が動き補償を行うことになってしまい、動き補償の予測性能が著しく低下してしまうおそれがあった。
また、非特許文献3、4に示されている技術は、Bピクチャにしか適用することができず、適用可能範囲が限定的であった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、符号化性能の向上と、動き補償の予測性能の低下の抑制と、適用可能範囲の拡大と、を実現することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
(1) 本発明は、動き補償を行う動画像符号化装置であって、動き補償予測値(例えば、図2、6の第1のインター予測値SIG4に相当)を求めるインター予測値生成手段(例えば、図2の第1のインター予測値生成部10や、図6の第1のインター予測値生成部10Aに相当)を備え、前記インター予測値生成手段は、第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)から、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて前記動き補償予測値を求める動きベクトル最適化手段(例えば、図3の動きベクトル最適化部13や、図7の動きベクトル最適化部13Aに相当)を備え、前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
(1) 本発明は、動き補償を行う動画像符号化装置であって、動き補償予測値(例えば、図2、6の第1のインター予測値SIG4に相当)を求めるインター予測値生成手段(例えば、図2の第1のインター予測値生成部10や、図6の第1のインター予測値生成部10Aに相当)を備え、前記インター予測値生成手段は、第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)から、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて前記動き補償予測値を求める動きベクトル最適化手段(例えば、図3の動きベクトル最適化部13や、図7の動きベクトル最適化部13Aに相当)を備え、前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
この発明によれば、動画像符号化装置に、動き補償予測値を求めるインター予測値生成手段を設け、このインター予測値生成手段に、動きベクトル最適化手段を設けることとした。また、動きベクトル最適化手段により、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。
このため、動画像符号化装置から動画像復号装置に第1の動きベクトルを送ったり、動画像復号装置で第1の動きベクトルを生成させたりすることで、第1の動きベクトルよりも情報量の多い動きベクトルを動画像符号化装置から動画像復号装置に送る場合と比べて、動画像符号化装置から動画像復号装置に送る情報量を削減することができる。したがって、符号化性能を向上させることができる。
また、動画像符号化装置から動画像復号装置に第1の動きベクトルを送ったり、動画像復号装置で第1の動きベクトルを生成させたりするとともに、動きベクトル最適化手段における処理と同様の処理を動画像復号装置で行うことで、動画像復号装置でも、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを得ることができる。このため、動画像符号化装置で決定された動きベクトルである第2の動きベクトルを用いて、動画像復号装置が動き補償を行うことができるので、動き補償の予測性能の低下を抑制することができる。
また、Bピクチャにしか適用することができないといった制約がない。このため、適用可能範囲を拡大することができる。
(2) 本発明は、(1)の動画像符号化装置について、前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の符号化済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、当該第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、当該処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
この発明によれば、(1)の動画像符号化装置において、動きベクトル最適化手段により、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の符号化済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することとした。このため、第2の動きベクトルとして、第1の動きベクトルよりも高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルを推定することができるので、動き補償の予測性能の低下をさらに抑制することができる。
(3) 本発明は、(1)または(2)の動画像符号化装置について、前記インター予測値生成手段は、前記第2の情報量を有する第3の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を求める動きベクトル決定手段(例えば、図3の小数精度動きベクトル決定部11に相当)と、前記第3の動きベクトルを、前記第1の情報量を有する動きベクトルで表現して、前記第1の動きベクトルとする動きベクトル表現手段(例えば、図3の動きベクトル精度整数化部12に相当)と、を備えることを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
この発明によれば、(1)または(2)の動画像符号化装置において、インター予測値生成手段に、動きベクトル決定手段および動きベクトル表現手段を設け、動きベクトル決定手段により、第2の情報量を有する第3の動きベクトルを求めることとした。また、動きベクトル表現手段により、第3の動きベクトルを、第1の情報量を有する動きベクトルで表現して、第1の動きベクトルとすることとした。このため、高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルとして第3の動きベクトルを求め、求めた第3の動きベクトルよりも少ない情報量で第3の動きベクトルを表現して第1の動きベクトルとすることができる。
(4) 本発明は、(3)の動画像符号化装置について、前記第3の動きベクトルおよび前記第2の動きベクトルは、n画素精度(nは、n>0を満たす任意の実数)の動きベクトルであり、前記第1の動きベクトルは、m画素精度(mは、m>nを満たす任意の実数)の動きベクトルであることを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
この発明によれば、(3)の動画像符号化装置において、第3の動きベクトルおよび第2の動きベクトルを、n画素精度の動きベクトルとし、第1の動きベクトルを、m画素精度の動きベクトルとすることとした。このため、第3の動きベクトルおよび第2の動きベクトルと比べて、第1の動きベクトルの情報量を少なくすることができる。
(5) 本発明は、(1)または(2)の動画像符号化装置について、前記第1の動きベクトルは、スキップベクトルであり、前記第2の動きベクトルは、小数精度の動きベクトルであることを特徴とする動画像符号化装置を提案している。
この発明によれば、(1)または(2)の動画像符号化装置において、第1の動きベクトルを、スキップベクトルとし、第2の動きベクトルを、小数精度の動きベクトルとすることとした。このため、第2の動きベクトルとして、第1の動きベクトルよりも高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルを推定することができる。
(6) 本発明は、動き補償を行う動画像復号装置であって、符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)を求める動きベクトル取得手段(例えば、図4、8のエントロピー復号部110に相当)と、前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値(例えば、図4、8の第1のインター予測値SIG54に相当)を求めるインター予測値生成手段(例えば、図4の第1のインター予測値生成部130や、図8の第1のインター予測値生成部130Aに相当)と、を備え、前記インター予測値生成手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像復号装置を提案している。
この発明によれば、動画像復号装置に、動きベクトル取得手段およびインター予測値生成手段を設け、動きベクトル取得手段により、第1の動きベクトルを求め、インター予測値生成手段により、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。
このため、動画像符号化装置から動画像復号装置に第1の動きベクトルを送らせたり、動画像復号装置で第1の動きベクトルを生成したりすることで、第1の動きベクトルよりも情報量の多い動きベクトルを動画像符号化装置から動画像復号装置に送る場合と比べて、動画像符号化装置から動画像復号装置に送る情報量を削減することができる。したがって、符号化性能を向上させることができる。
また、動画像符号化装置から動画像復号装置に第1の動きベクトルを送らせたり、動画像復号装置で第1の動きベクトルを生成したりすることで、動画像復号装置で、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを得ることができる。このため、動画像符号化装置でも、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを得て、この第2の動きベクトルを用いて動き補償を行うことで、動画像符号化装置と動画像復号装置とで、同じ動きベクトルを用いて動き補償を行うことができる。したがって、動き補償の予測性能の低下を抑制することができる。
また、Bピクチャにしか適用することができないといった制約がない。このため、適用可能範囲を拡大することができる。
(7) 本発明は、(6)の動画像復号装置について、前記インター予測値生成手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の復号済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、当該第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、当該処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することを特徴とする動画像復号装置を提案している。
この発明によれば、(6)の動画像復号装置において、インター予測値生成手段により、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の復号済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することとした。このため、第2の動きベクトルとして、第1の動きベクトルよりも高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルを推定することができるので、動き補償の予測性能の低下をさらに抑制することができる。
(8) 本発明は、(6)または(7)の動画像復号装置について、前記第2の動きベクトルは、p画素精度(pは、p>0を満たす任意の実数)の動きベクトルであり、前記第1の動きベクトルは、q画素精度(qは、q>pを満たす任意の実数)の動きベクトルであることを特徴とする動画像復号装置を提案している。
この発明によれば、(6)または(7)の動画像復号装置において、第2の動きベクトルを、p画素精度の動きベクトルとし、第1の動きベクトルを、q画素精度の動きベクトルとすることとした。このため、第2の動きベクトルと比べて、第1の動きベクトルの情報量を少なくすることができる。
(9) 本発明は、(6)または(7)の動画像復号装置について、前記第1の動きベクトルは、スキップベクトルであり、前記第2の動きベクトルは、小数精度の動きベクトルであることを特徴とする動画像復号装置を提案している。
この発明によれば、(6)または(7)の動画像復号装置において、第1の動きベクトルを、スキップベクトルとし、第2の動きベクトルを、小数精度の動きベクトルとすることとした。このため、第2の動きベクトルとして、第1の動きベクトルよりも高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルを推定することができる。
(10) 本発明は、動画像を符号化して符号化データを生成する動画像符号化装置と、当該動画像符号化装置により生成された当該符号化データを復号する動画像復号装置と、を備える動画像処理システムであって、前記動画像符号化装置は、動き補償予測値(例えば、図2、6の第1のインター予測値SIG4に相当)を求める符号化側インター予測値生成手段(例えば、図2の第1のインター予測値生成部10や、図6の第1のインター予測値生成部10Aに相当)を備え、前記符号化側インター予測値生成手段は、第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)から、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて前記動き補償予測値を求める動きベクトル最適化手段(例えば、図3の動きベクトル最適化部13や、図7の動きベクトル最適化部13Aに相当)を備え、前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定し、前記動画像復号装置は、前記符号化データを復号して前記第1の動きベクトルを求める動きベクトル取得手段(例えば、図4、8のエントロピー復号部110に相当)と、前記第1の動きベクトルから、前記第2の情報量を有する第4の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第4の動きベクトルを用いて動き補償予測値(例えば、図4、8の第1のインター予測値SIG54に相当)を求める復号側インター予測値生成手段(例えば、図4の第1のインター予測値生成部130や、図8の第1のインター予測値生成部130Aに相当)と、を備え、前記復号側インター予測値生成手段は、前記第4の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第4の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像処理システムを提案している。
この発明によれば、動画像処理システムに、動画像符号化装置および動画像復号装置を設け、動画像符号化装置に、動き補償予測値を求める符号化側インター予測値生成手段を設け、この符号化側インター予測値生成手段に、動きベクトル最適化手段を設けることとした。また、動きベクトル最適化手段により、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。また、動画像復号装置に、動きベクトル取得手段および復号側インター予測値生成手段を設け、動きベクトル取得手段により、第1の動きベクトルを求め、復号側インター予測値生成手段により、第4の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第4の動きベクトルを推定し、推定した第4の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(11) 本発明は、インター予測値生成手段(例えば、図2の第1のインター予測値生成部10や、図6の第1のインター予測値生成部10Aに相当)を備え、動き補償を行う動画像符号化装置における動画像符号化方法であって、前記インター予測値生成手段が、第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)から、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を用いて動き補償予測値(例えば、図2、6の第1のインター予測値SIG4に相当)を求める第1のステップを備え、前記第1のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像符号化方法を提案している。
この発明によれば、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(12) 本発明は、動きベクトル取得手段(例えば、図4、8のエントロピー復号部110に相当)およびインター予測値生成手段(例えば、図4の第1のインター予測値生成部130や、図8の第1のインター予測値生成部130Aに相当)を備え、動き補償を行う動画像復号装置における動画像復号方法であって、前記動きベクトル取得手段が、符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)を求める第1のステップと、前記インター予測値生成手段が、前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値(例えば、図4、8の第1のインター予測値SIG54に相当)を求める第2のステップと、を備え、前記第2のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像復号方法を提案している。
この発明によれば、第1の動きベクトルを求め、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(13) 本発明は、インター予測値生成手段(例えば、図2の第1のインター予測値生成部10や、図6の第1のインター予測値生成部10Aに相当)を備え、動き補償を行う動画像符号化装置における動画像符号化方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記インター予測値生成手段が、第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)から、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を用いて動き補償予測値(例えば、図2、6の第1のインター予測値SIG4に相当)を求める第1のステップを、コンピュータに実行させ、前記第1のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定するためのプログラムを提案している。
この発明によれば、コンピュータを用いてプログラムを実行することで、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(14) 本発明は、動きベクトル取得手段(例えば、図4、8のエントロピー復号部110に相当)およびインター予測値生成手段(例えば、図4の第1のインター予測値生成部130や、図8の第1のインター予測値生成部130Aに相当)を備え、動き補償を行う動画像復号装置における動画像復号方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記動きベクトル取得手段が、符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトル(例えば、後述の整数精度の動きベクトルや、後述のスキップベクトルに相当)を求める第1のステップと、前記インター予測値生成手段が、前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトル(例えば、後述の小数精度の動きベクトルに相当)を推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値(例えば、図4、8の第1のインター予測値SIG54に相当)を求める第2のステップと、をコンピュータに実行させ、前記第2のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定するためのプログラムを提案している。
この発明によれば、コンピュータを用いてプログラムを実行することで、第1の動きベクトルを求め、第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、第1の動きベクトルから第2の動きベクトルを推定し、推定した第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めることとした。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、符号化性能の向上と、動き補償の予測性能の低下の抑制と、適用可能範囲の拡大と、を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る動画像処理システムAAのブロック図である。動画像処理システムAAは、動画像を符号化して符号化データ(図2、4の符号化データSIG2参照)を生成する動画像符号化装置1と、動画像符号化装置1により生成された符号化データを復号する動画像復号装置100と、を備える。これら動画像符号化装置1と動画像復号装置100とは、上述の符号化データを、例えば伝送路を介して送受信する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る動画像処理システムAAのブロック図である。動画像処理システムAAは、動画像を符号化して符号化データ(図2、4の符号化データSIG2参照)を生成する動画像符号化装置1と、動画像符号化装置1により生成された符号化データを復号する動画像復号装置100と、を備える。これら動画像符号化装置1と動画像復号装置100とは、上述の符号化データを、例えば伝送路を介して送受信する。
[動画像符号化装置1の構成および動作]
図2は、動画像符号化装置1のブロック図である。動画像符号化装置1は、第1のインター予測値生成部10、第2のインター予測値生成部20、イントラ予測値生成部30、DCT/量子化部40、逆DCT/逆量子化部50、エントロピー符号化部60、およびローカルメモリ70を備える。
図2は、動画像符号化装置1のブロック図である。動画像符号化装置1は、第1のインター予測値生成部10、第2のインター予測値生成部20、イントラ予測値生成部30、DCT/量子化部40、逆DCT/逆量子化部50、エントロピー符号化部60、およびローカルメモリ70を備える。
第1のインター予測値生成部10は、入力画像SIG1と、ローカルメモリ70から供給される後述の符号化済み画像SIG12と、を入力とする。この第1のインター予測値生成部10は、入力画像SIG1および符号化済み画像SIG12に基づいて小数精度の動きベクトルを求めた後に、求めた小数精度の動きベクトルに最近傍である整数精度の動きベクトルを求め、第1のインター予測に関する制御情報SIG3として出力する。また、第1のインター予測値生成部10は、第1のインター予測に関する制御情報SIG3を用いて動画像復号装置(図4参照)で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4として出力する。以上の第1のインター予測値生成部10について、図3を用いて以下に詳述する。
図3は、第1のインター予測値生成部10のブロック図である。第1のインター予測値生成部10は、小数精度動きベクトル決定部11、動きベクトル精度整数化部12、および動きベクトル最適化部13を備える。
小数精度動きベクトル決定部11は、入力画像SIG1と、符号化済み画像SIG12と、を入力とする。この小数精度動きベクトル決定部11は、入力画像SIG1に含まれる処理ブロックの画像と、符号化済み画像SIG12に含まれる参照フレームの画像と、に基づいて小数精度の動き補償を行って小数精度の動きベクトルを求め、小数精度の動きベクトルSIG13として出力する。
動きベクトル精度整数化部12は、小数精度の動きベクトルSIG13を入力とする。この動きベクトル精度整数化部12は、小数精度の動きベクトルSIG13に最近傍である整数精度の動きベクトルを求め、第1のインター予測に関する制御情報SIG3として出力する。小数精度の動きベクトルSIG13に最近傍である整数精度の動きベクトルは、例えば、小数精度の動きベクトルSIG13からのベクトル間距離が最も小さい整数精度の動きベクトルを求めることによって、求められる。
動きベクトル最適化部13は、第1のインター予測に関する制御情報SIG3と、符号化済み画像SIG12と、を入力とする。この動きベクトル最適化部13は、第1のインター予測に関する制御情報SIG3を用いて動画像復号装置(図4参照)で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4として出力する。動きベクトル最適化部13における処理について、以下に詳述する。
動きベクトル最適化部13は、まず、第1のインター予測に関する制御情報SIG3に含まれる整数精度の動きベクトルに対して小数精度補正を行って、小数精度の動きベクトルを求める。なお、小数精度補正を行う際には、符号化済み画像SIG12に含まれる処理ブロック周辺の画像に対して、参照フレームから得られる予測値が適切な値になるようにする。これによれば、動きベクトル最適化部13により求められた小数精度の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めた場合に、この動き補償予測値は、処理ブロック周辺の画像に対して適切な値となる。
具体的には、第1のインター予測に関する制御情報SIG3に含まれる整数精度の動きベクトルのことを、整数精度の動きベクトルMV1とし、整数精度の動きベクトルMV1に対して小数精度補正を行ったことによって得られた小数精度の動きベクトルのことを、小数精度の動きベクトルMV2とし、小数精度の動きベクトルMV2により得られる予測値を、動き補償予測値P1とし、処理ブロック周辺の符号化済み画素値を、画素値C1とする。すると、動きベクトル最適化部13は、整数精度の動きベクトルMV1を基準として、処理ブロックと、処理ブロック周辺の符号化済み画素と、の境界で動き補償予測値P1と画素値C1とが連続となるような小数精度の動きベクトルMV2を求める。
動き補償予測値P1と画素値C1とが連続であるか否かは、例えば、以下の第1の方法や、第2の方法や、第3の方法で判定することができる。第1の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の符号化済み画素と、の境界で隣接する画素間の画素値差分の絶対値平均または二乗平均を求め、求めた値が最小となる場合に、動き補償予測値P1と画素値C1とが最も連続していると判定する。第2の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の符号化済み画素と、の境界で隣接する画素間の相関性が最大となる場合に、動き補償予測値P1と画素値C1とが最も連続していると判定する。第3の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の符号化済み画素と、の境界で隣接する画素間の画素値勾配の変化が最小となる場合に、動き補償予測値P1と画素値C1とが最も連続していると判定する。
動きベクトル最適化部13は、次に、上述の小数精度補正により求められた小数精度の動きベクトルMV2を用いて動き補償予測値P1を求め、上述の第1のインター予測値SIG4とする。
図2に戻って、第2のインター予測値生成部20は、入力画像SIG1と、符号化済み画像SIG12と、を入力とする。この第2のインター予測値生成部20は、インター予測に基づいて予測値を生成し、第2のインター予測値SIG6として出力するとともに、第2のインター予測に関する制御情報(動きベクトルなど)SIG5を出力する。
イントラ予測値生成部30は、入力画像SIG1と、符号化済み画像SIG12と、を入力とする。このイントラ予測値生成部30は、イントラ予測に基づいて予測値を生成し、イントラ予測値SIG8として出力するとともに、イントラ予測に関する制御情報(イントラ予測方向など)SIG7を出力する。
DCT/量子化部40は、予測残差信号を入力とする。予測残差信号とは、入力画像SIG1と、予測値SIG9と、の差分信号のことであり、予測値SIG9とは、第1のインター予測値SIG4と、第2のインター予測値SIG6と、イントラ予測値SIG8と、のうち最も高い符号化性能の期待される予測方法による予測値のことである。このDCT/量子化部40は、予測残差信号に対して直交変換処理を行い、この直交変換処理により得られた変換係数について量子化処理を行って、量子化された変換係数SIG10として出力する。
逆DCT/逆量子化部50は、量子化された変換係数SIG10を入力とする。この逆DCT/逆量子化部50は、量子化された変換係数SIG10に対して逆量子化処理を行い、この逆量子化処理により得られた変換係数に対して逆変換処理を行って、逆直交変換された変換係数SIG11として出力する。
エントロピー符号化部60は、第1のインター予測に関する制御情報SIG3と、第2のインター予測に関する制御情報SIG5と、イントラ予測に関する制御情報SIG7と、量子化された変換係数SIG10と、を入力とする。このエントロピー符号化部60は、これら入力された情報に対してエントロピー符号化処理を行って、その結果について、符号化データへの記述規則(符号化シンタックス)にしたがって符号化データに記述し、符号化データSIG2として出力する。
ローカルメモリ70は、符号化済み画像SIG12を入力とする。符号化済み画像SIG12とは、予測値SIG9と、逆直交変換された変換係数SIG11と、を加算した信号のことである。このローカルメモリ70は、入力された符号化済み画像SIG12を蓄積し、次の符号化処理単位ブロック以降において過去の符号化済み画像SIG12を参照する必要がある場合に、適宜、第1のインター予測値生成部10と第2のインター予測値生成部20とイントラ予測値生成部30とに符号化済み画像SIG12を供給する。
[動画像復号装置100の構成および動作]
図4は、動画像復号装置100のブロック図である。動画像復号装置100は、エントロピー復号部110、逆DCT/逆量子化部120、第1のインター予測値生成部130、第2のインター予測値生成部140、イントラ予測値生成部150、およびローカルメモリ160を備える。
図4は、動画像復号装置100のブロック図である。動画像復号装置100は、エントロピー復号部110、逆DCT/逆量子化部120、第1のインター予測値生成部130、第2のインター予測値生成部140、イントラ予測値生成部150、およびローカルメモリ160を備える。
エントロピー復号部110は、符号化データSIG2を入力とする。このエントロピー復号部110は、符号化データSIG2に記載されている内容を符号化データ構造にしたがって解析してエントロピー復号し、残差信号SIG51と、インター予測またはイントラ予測のための制御情報SIG52と、を取得して出力する。
逆DCT/逆量子化部120は、残差信号SIG51を入力とする。この逆DCT/逆量子化部120は、残差信号SIG51に対して逆量子化処理を行い、この逆量子化処理より得られた結果に対して逆変換処理を行って、逆直交変換結果SIG53として出力する。
第1のインター予測値生成部130は、予測のための制御情報SIG52と、ローカルメモリ160から供給される後述の復号済み画像SIG57と、を入力とする。この第1のインター予測値生成部130は、予測のための制御情報SIG52を用いて小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG54として出力する。第1のインター予測値生成部130における処理について、以下に詳述する。
第1のインター予測値生成部130は、まず、予測のための制御情報SIG52に含まれる整数精度の動きベクトルに対して小数精度補正を行って、小数精度の動きベクトルを求める。なお、小数精度補正を行う際には、復号済み画像SIG57に含まれる処理ブロック周辺の画像に対して、参照フレームから得られる予測値が適切な値になるようにする。
具体的には、予測のための制御情報SIG52に含まれる整数精度の動きベクトルのことを、整数精度の動きベクトルMV101とし、整数精度の動きベクトルMV101に対して小数精度補正を行ったことによって得られた小数精度の動きベクトルのことを、小数精度の動きベクトルMV102とし、小数精度の動きベクトルMV102により得られる予測値を、動き補償予測値P100とし、処理ブロック周辺の復号済み画素値を、画素値C100とする。すると、第1のインター予測値生成部130は、整数精度の動きベクトルMV101を基準として、処理ブロックと、処理ブロック周辺の復号済み画素と、の境界で動き補償予測値P100と画素値C100とが連続となるような小数精度の動きベクトルMV102を求める。
動き補償予測値P100と画素値C100とが連続であるか否かは、例えば、以下の第4の方法や、第5の方法や、第6の方法で判定することができる。第4の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の復号済み画素と、の境界で隣接する画素間の画素値差分の絶対値平均または二乗平均を求め、求めた値が最小となる場合に、動き補償予測値P100と画素値C100とが最も連続していると判定する。第5の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の復号済み画素と、の境界で隣接する画素間の相関性が最大となる場合に、動き補償予測値P100と画素値C100とが最も連続していると判定する。第6の方法では、処理ブロックと、処理ブロック周辺の復号済み画素と、の境界で隣接する画素間の画素値勾配の変化が最小となる場合に、動き補償予測値P100と画素値C100とが最も連続していると判定する。
第1のインター予測値生成部130は、次に、上述の小数精度補正により求められた小数精度の動きベクトルMV102を用いて動き補償予測値P100を求め、上述の第1のインター予測値SIG54とする。
第2のインター予測値生成部140は、予測のための制御情報SIG52と、復号済み画像SIG57と、を入力とする。この第2のインター予測値生成部140は、予測のための制御情報SIG52に基づいて動きベクトルを求め、求めた動きベクトルにしたがって復号済み画像SIG57の画素値を参照して、第2のインター予測値SIG55を生成して出力する。
イントラ予測値生成部150は、予測のための制御情報SIG52と、復号済み画像SIG57と、を入力とする。このイントラ予測値生成部150は、予測のための制御情報SIG52に基づいてイントラ予測方向を求め、求めたイントラ予測方向にしたがって復号済み画像SIG57の画素値を参照して、イントラ予測値SIG56を生成して出力する。
第1のインター予測値SIG54と、第2のインター予測値SIG55と、イントラ予測値SIG56と、のうちいずれかと、逆直交変換結果SIG53と、を加算した信号は、復号済み画像SIG57として、動画像復号装置100から出力されるとともに、ローカルメモリ160に供給される。
ローカルメモリ160は、復号済み画像SIG57を入力とする。このローカルメモリ160は、入力された復号済み画像SIG57を蓄積し、次の復号処理単位ブロック以降において過去の復号済み画像SIG57を参照する必要がある場合に、適宜、第1のインター予測値生成部130と第2のインター予測値生成部140とイントラ予測値生成部150とに供給する。
以上の動画像符号化装置1および動画像復号装置100によれば、以下の効果を奏することができる。
動画像符号化装置1は、動きベクトル最適化部13により求められた小数精度の動きベクトルMV2を用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、動きベクトル精度整数化部12により求められた整数精度の動きベクトルMV1から小数精度の動きベクトルMV2を推定し、推定した小数精度の動きベクトルMV2を用いて動き補償予測値P1を求める。また、動画像復号装置100は、符号化データSIG2から整数精度の動きベクトルMV101を得て、小数精度の動きベクトルMV102を用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、整数精度の動きベクトルMV101から小数精度の動きベクトルMV102を推定し、推定した小数精度の動きベクトルMV102を用いて動き補償予測値P100を求める。
このため、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に送られる符号化データSIG2に整数精度の動きベクトルが含まれることになるので、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に送られる符号化データSIG2に小数精度の動きベクトルが含まれる場合と比べて、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に送る情報量を削減することができる。したがって、符号化性能を向上させることができる。
また、動画像符号化装置1と動画像復号装置100とは、同じ小数精度の動きベクトルを用いて動き補償を行うことができる。したがって、動き補償の予測性能の低下を抑制することができる。
さらに、Bピクチャにしか適用することができないといった制約がない。このため、適用可能範囲を拡大することができる。
また、動画像符号化装置1は、小数精度の動きベクトルMV2を用いて求めた動き補償予測値P1と、処理ブロック周辺の符号化済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、小数精度の動きベクトルMV2を用いて求めた動き補償予測値P1が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定する。また、動画像復号装置100は、小数精度の動きベクトルMV102を用いて求めた動き補償予測値P100と、処理ブロック周辺の復号済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、小数精度の動きベクトルMV102を用いて求めた動き補償予測値P100が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定する。このため、小数精度の動きベクトルとして、整数精度の動きベクトルよりも高い動き補償予測性能を実現する動きベクトルを推定することができるので、動き補償の予測性能の低下をさらに抑制することができる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る動画像処理システムBBのブロック図である。動画像処理システムBBは、図1に示した本発明の第1実施形態動画像処理システムAAとは、動画像符号化装置1の代わりに動画像符号化装置1Aを備える点と、動画像復号装置100の代わりに動画像復号装置100Aを備える点と、で異なる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る動画像処理システムBBのブロック図である。動画像処理システムBBは、図1に示した本発明の第1実施形態動画像処理システムAAとは、動画像符号化装置1の代わりに動画像符号化装置1Aを備える点と、動画像復号装置100の代わりに動画像復号装置100Aを備える点と、で異なる。
[動画像符号化装置1Aの構成および動作]
図6は、動画像符号化装置1Aのブロック図である。動画像符号化装置1Aは、図2に示した本発明の第1実施形態に係る動画像符号化装置1とは、第1のインター予測値生成部10の代わりに第1のインター予測値生成部10Aを備える点が異なる。なお、動画像符号化装置1Aにおいて、動画像符号化装置1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図6は、動画像符号化装置1Aのブロック図である。動画像符号化装置1Aは、図2に示した本発明の第1実施形態に係る動画像符号化装置1とは、第1のインター予測値生成部10の代わりに第1のインター予測値生成部10Aを備える点が異なる。なお、動画像符号化装置1Aにおいて、動画像符号化装置1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
第1のインター予測値生成部10Aは、ローカルメモリ70から供給される符号化済み画像SIG12を入力とする。この第1のインター予測値生成部10Aは、処理ブロック周辺の符号化済みブロックにおける動きベクトルに基づいてスキップベクトルを求め、求めたスキップベクトルを用いて動画像復号装置(図8参照)で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4として出力する。以上の第1のインター予測値生成部10Aについて、図7を用いて以下に詳述する。
図7は、第1のインター予測値生成部10Aのブロック図である。第1のインター予測値生成部10Aは、スキップベクトル決定部14および動きベクトル最適化部13Aを備える。
スキップベクトル決定部14は、符号化済み画像SIG12を入力とする。このスキップベクトル決定部14は、符号化済み画像SIG12に含まれている処理ブロック周辺の符号化済みブロックにおける動きベクトルに基づいて、スキップベクトルを求め、スキップベクトルSIG14として出力する。なお、処理ブロック周辺の符号化済みブロックにおける制御情報(動きベクトルを含む)を蓄積するメモリを動画像符号化装置1Aに設けた場合には、スキップベクトル決定部14は、処理ブロック周辺の符号化済みブロックにおける制御情報をこのメモリから読み出して、処理ブロック周辺の符号化済みブロックにおける動きベクトルを取得するものとしてもよい。
動きベクトル最適化部13Aは、符号化済み画像SIG12と、スキップベクトルSIG14と、を入力とする。この動きベクトル最適化部13Aは、スキップベクトルSIG14を用いて動画像復号装置(図8参照)で求められるであろう小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG4として出力する。動きベクトル最適化部13Aにおける処理について、以下に詳述する。
動きベクトル最適化部13Aは、まず、スキップベクトルSIG14に対して小数精度補正を行って、小数精度の動きベクトルを求める。なお、小数精度補正を行う際には、符号化済み画像SIG12に含まれる処理ブロック周辺の画像に対して、参照フレームから得られる予測値が適切な値になるようにする。これによれば、動きベクトル最適化部13Aにより求められた小数精度の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めた場合に、この動き補償予測値は、処理ブロック周辺の画像に対して適切な値となる。
具体的には、スキップベクトルSIG14のことを、スキップベクトルMV201とし、スキップベクトルMV201に対して小数精度補正を行ったことによって得られた小数精度の動きベクトルのことを、小数精度の動きベクトルMV202とし、小数精度の動きベクトルMV202により得られる予測値を、動き補償予測値P201とし、処理ブロック周辺の符号化済み画素値を、画素値C201とする。すると、動きベクトル最適化部13Aは、スキップベクトルMV201を基準として、処理ブロックと、処理ブロック周辺の符号化済み画素と、の境界で動き補償予測値P201と画素値C201とが連続となるような小数精度の動きベクトルMV202を求める。なお、動き補償予測値P201と画素値C201とが連続であるか否かは、上述の第1の方法や、第2の方法や、第3の方法で判定することができる。
動きベクトル最適化部13Aは、次に、上述の小数精度補正により求められた小数精度の動きベクトルMV202を用いて動き補償予測値P201を求め、上述の第1のインター予測値SIG4とする。
[動画像復号装置100Aの構成および動作]
図8は、動画像復号装置100Aのブロック図である。動画像復号装置100Aは、図4に示した本発明の第1実施形態に係る動画像復号装置100とは、第1のインター予測値生成部130の代わりに第1のインター予測値生成部130Aを備える点が異なる。なお、動画像復号装置100Aにおいて、動画像復号装置100と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図8は、動画像復号装置100Aのブロック図である。動画像復号装置100Aは、図4に示した本発明の第1実施形態に係る動画像復号装置100とは、第1のインター予測値生成部130の代わりに第1のインター予測値生成部130Aを備える点が異なる。なお、動画像復号装置100Aにおいて、動画像復号装置100と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
第1のインター予測値生成部130Aは、予測のための制御情報SIG52と、ローカルメモリ160から供給される復号済み画像SIG57と、を入力とし、エントロピー復号部110によるエントロピー復号によりスキップフラグが得られた場合に動作する。この第1のインター予測値生成部130Aは、予測のための制御情報SIG52を用いて小数精度の動きベクトルを推定し、推定した小数精度の動きベクトルによる予測値を求め、第1のインター予測値SIG54として出力する。第1のインター予測値生成部130Aにおける処理について、以下に詳述する。
第1のインター予測値生成部130Aは、まず、復号済み画像SIG57に含まれている処理ブロック周辺の復号済みブロックにおける動きベクトルに基づいて、スキップベクトルを求める。なお、処理ブロック周辺の復号済みブロックにおける制御情報(動きベクトルを含む)を蓄積するメモリを動画像復号装置100Aに設けた場合には、第1のインター予測値生成部130Aは、処理ブロック周辺の復号済みブロックにおける制御情報をこのメモリから読み出して、処理ブロック周辺の復号済みブロックにおける動きベクトルを取得するものとしてもよい。
第1のインター予測値生成部130Aは、次に、求めたスキップベクトルに対して小数精度補正を行って、小数精度の動きベクトルを求める。なお、小数精度補正を行う際には、復号済み画像SIG57に含まれる処理ブロック周辺の画像に対して、参照フレームから得られる予測値が適切な値になるようにする。
具体的には、上述のようにして求めたスキップベクトルのことを、スキップベクトルMV301とし、スキップベクトルMV301に対して小数精度補正を行ったことによって得られた小数精度の動きベクトルのことを、小数精度の動きベクトルMV302とし、小数精度の動きベクトルMV302により得られる予測値を、動き補償予測値P300とし、処理ブロック周辺の復号済み画素値を、画素値C300とする。すると、第1のインター予測値生成部130Aは、スキップベクトルMV301を基準として、処理ブロックと、処理ブロック周辺の復号済み画素と、の境界で動き補償予測値P300と画素値C300とが連続となるような小数精度の動きベクトルMV302を求める。なお、動き補償予測値P300と画素値C300とが連続であるか否かは、上述の第4の方法や、第5の方法や、第6の方法で判定することができる。
以上の動画像符号化装置1Aおよび動画像復号装置100Aによれば、本発明の第1実施形態に係る動画像符号化装置1および動画像復号装置100が奏することのできる上述の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
動画像符号化装置1および動画像復号装置100では、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に整数精度の動きベクトルを送り、この整数精度の動きベクトルから小数精度の動きベクトルを動画像復号装置100で求めることができた。一方、動画像符号化装置1Aおよび動画像復号装置100Aでは、スキップモードにおいて、動画像符号化装置1Aから動画像復号装置100Aに動きベクトルを送ることなく、スキップベクトルから小数精度の動きベクトルを動画像復号装置100Aで求めることができる。
なお、本発明の動画像符号化装置1、1Aや動画像復号装置100、100Aの処理を、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを動画像符号化装置1、1Aや動画像復号装置100、100Aに読み込ませ、実行することによって、本発明を実現できる。
ここで、上述の記録媒体には、例えば、EPROMやフラッシュメモリといった不揮発性のメモリ、ハードディスクといった磁気ディスク、CD−ROMなどを適用できる。また、この記録媒体に記録されたプログラムの読み込みおよび実行は、動画像符号化装置1、1Aや動画像復号装置100、100Aに設けられたプロセッサによって行われる。
また、上述のプログラムは、このプログラムを記憶装置などに格納した動画像符号化装置1、1Aや動画像復号装置100、100Aから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネットなどのネットワーク(通信網)や電話回線などの通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上述のプログラムは、上述の機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述の機能を動画像符号化装置1、1Aや動画像復号装置100、100Aにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計なども含まれる。
例えば、上述の第1実施形態では、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に整数精度の動きベクトルを送り、この整数精度の動きベクトルから小数精度の動きベクトルを動画像復号装置100で求めることとした。しかし、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に送る動きベクトルの情報量が、動画像復号装置100で求める動きベクトルの情報量よりも少なければよい。具体的には、動画像符号化装置1から動画像復号装置100に送る動きベクトルと、動画像復号装置100で求める動きベクトルと、の組み合わせは、例えば、1/2画素精度の動きベクトルと1/4画素精度の動きベクトルとの組み合わせや、整数精度で1ピクセル飛ばしの座標における動きベクトルと整数精度で各座標における動きベクトルとの組み合わせなどであってもよい。
AA、BB・・・動画像処理システム
1、1A・・・動画像符号化装置
10、10A、130、130A・・・第1のインター予測値生成部
11・・・小数精度動きベクトル決定部
12・・・動きベクトル精度整数化部
13、13A・・・動きベクトル最適化部
14・・・スキップベクトル決定部
20・・・第2のインター予測値生成部
100、100A・・・動画像復号装置
1、1A・・・動画像符号化装置
10、10A、130、130A・・・第1のインター予測値生成部
11・・・小数精度動きベクトル決定部
12・・・動きベクトル精度整数化部
13、13A・・・動きベクトル最適化部
14・・・スキップベクトル決定部
20・・・第2のインター予測値生成部
100、100A・・・動画像復号装置
Claims (14)
- 動き補償を行う動画像符号化装置であって、
動き補償予測値を求めるインター予測値生成手段を備え、
前記インター予測値生成手段は、第1の情報量を有する第1の動きベクトルから、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて前記動き補償予測値を求める動きベクトル最適化手段を備え、
前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像符号化装置。 - 前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の符号化済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、当該第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、当該処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
- 前記インター予測値生成手段は、
前記第2の情報量を有する第3の動きベクトルを求める動きベクトル決定手段と、
前記第3の動きベクトルを、前記第1の情報量を有する動きベクトルで表現して、前記第1の動きベクトルとする動きベクトル表現手段と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の動画像符号化装置。 - 前記第3の動きベクトルおよび前記第2の動きベクトルは、n画素精度(nは、n>0を満たす任意の実数)の動きベクトルであり、
前記第1の動きベクトルは、m画素精度(mは、m>nを満たす任意の実数)の動きベクトルであることを特徴とする請求項3に記載の動画像符号化装置。 - 前記第1の動きベクトルは、スキップベクトルであり、
前記第2の動きベクトルは、小数精度の動きベクトルであることを特徴とする請求項1または2に記載の動画像符号化装置。 - 動き補償を行う動画像復号装置であって、
符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトルを求める動きベクトル取得手段と、
前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求めるインター予測値生成手段と、を備え、
前記インター予測値生成手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像復号装置。 - 前記インター予測値生成手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値と、処理ブロック周辺の復号済み画像の画素値と、の連続性に基づいて、当該第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、当該処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となっているか否かを判定することを特徴とする請求項6に記載の動画像復号装置。
- 前記第2の動きベクトルは、p画素精度(pは、p>0を満たす任意の実数)の動きベクトルであり、
前記第1の動きベクトルは、q画素精度(qは、q>pを満たす任意の実数)の動きベクトルであることを特徴とする請求項6または7に記載の動画像復号装置。 - 前記第1の動きベクトルは、スキップベクトルであり、
前記第2の動きベクトルは、小数精度の動きベクトルであることを特徴とする請求項6または7に記載の動画像復号装置。 - 動画像を符号化して符号化データを生成する動画像符号化装置と、当該動画像符号化装置により生成された当該符号化データを復号する動画像復号装置と、を備える動画像処理システムであって、
前記動画像符号化装置は、動き補償予測値を求める符号化側インター予測値生成手段を備え、
前記符号化側インター予測値生成手段は、第1の情報量を有する第1の動きベクトルから、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて前記動き補償予測値を求める動きベクトル最適化手段を備え、
前記動きベクトル最適化手段は、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定し、
前記動画像復号装置は、
前記符号化データを復号して前記第1の動きベクトルを求める動きベクトル取得手段と、
前記第1の動きベクトルから、前記第2の情報量を有する第4の動きベクトルを推定し、当該第4の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求める復号側インター予測値生成手段と、を備え、
前記復号側インター予測値生成手段は、前記第4の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第4の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像処理システム。 - インター予測値生成手段を備え、動き補償を行う動画像符号化装置における動画像符号化方法であって、
前記インター予測値生成手段が、第1の情報量を有する第1の動きベクトルから、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求める第1のステップを備え、
前記第1のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像符号化方法。 - 動きベクトル取得手段およびインター予測値生成手段を備え、動き補償を行う動画像復号装置における動画像復号方法であって、
前記動きベクトル取得手段が、符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトルを求める第1のステップと、
前記インター予測値生成手段が、前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求める第2のステップと、を備え、
前記第2のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定することを特徴とする動画像復号方法。 - インター予測値生成手段を備え、動き補償を行う動画像符号化装置における動画像符号化方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記インター予測値生成手段が、第1の情報量を有する第1の動きベクトルから、当該第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求める第1のステップを、コンピュータに実行させ、
前記第1のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の符号化済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定するためのプログラム。 - 動きベクトル取得手段およびインター予測値生成手段を備え、動き補償を行う動画像復号装置における動画像復号方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記動きベクトル取得手段が、符号化データを復号して第1の情報量を有する第1の動きベクトルを求める第1のステップと、
前記インター予測値生成手段が、前記第1の動きベクトルから、前記第1の情報量よりも情報量の多い第2の情報量を有する第2の動きベクトルを推定し、当該第2の動きベクトルを用いて動き補償予測値を求める第2のステップと、をコンピュータに実行させ、
前記第2のステップでは、前記第2の動きベクトルを用いて求めた動き補償予測値が、処理ブロック周辺の復号済み画像に対して適切な値となるように、前記第1の動きベクトルから当該第2の動きベクトルを推定するためのプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2014174464A JP2016051922A (ja) | 2014-08-28 | 2014-08-28 | 動画像符号化装置、動画像復号装置、動画像処理システム、動画像符号化方法、動画像復号方法、およびプログラム |
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