JP5693628B2 - 画像復号装置 - Google Patents
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Description
画像符号化装置及び画像復号装置における動き補償処理では、前方または後方のピクチャを参照して、マクロブロック単位で動きベクトルの検出や予測画像の生成を行う。
このとき、1枚のピクチャのみを参照して、画面間予測符号化を行うものをPピクチャと称し、同時に2枚のピクチャを参照して、画面間予測符号化を行うものをBピクチャと称する。
即ち、符号化対象のマクロブロックには、動きベクトルの符号化データを持たず、符号化済みの他のピクチャのマクロブロックの動きベクトルや、周囲のマクロブロックの動きベクトルを用いる所定の演算処理で、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを生成する符号化モードを選択することができる。
時間ダイレクトモードでは、符号化済みの他ピクチャの動きベクトルを参照し、符号化済みピクチャと符号化対象のピクチャとの時間差に応じて動きベクトルのスケーリング処理を行うことで、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを生成する。
空間ダイレクトモードでは、符号化対象のマクロブロックの周囲に位置している少なくとも1つ以上の符号化済みマクロブロックの動きベクトルを参照し、それらの動きベクトルから符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを生成する。
このダイレクトモードでは、スライスヘッダに設けられたフラグである“direct_spatial_mv_pred_flag”を用いることにより、スライス単位で、時間ダイレクトモード又は空間ダイレクトモードのいずれか一方を選択することが可能である。
図6において、「P」はPピクチャを表し、「B」はBピクチャを表している。
また、数字0−3はピクチャの表示順を示し、時間T0,T1,T2,T3の表示画像であることを表している。
ピクチャの符号化処理は、P0,P3,B1,B2の順番で行われているものとする。
この場合、ピクチャB2の時間軸上後方にある符号化済みピクチャのうち、ピクチャB2に一番近いピクチャP3において、マクロブロックMB1と空間的に同じ位置にあるマクロブロックMB2の動きベクトルMVを用いる。
この動きベクトルMVはピクチャP0を参照しており、マクロブロックMB1を符号化する際に用いる動きベクトルMVL0,MVL1は、以下の式で求められる。
MVL1=MV×(T3−T2)/(T3−T0)
したがって、時間ダイレクトモードで、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを求めるには、符号化済みピクチャの動きベクトルMVを1画面分必要とするため、動きベクトルを保持するメモリが必要となる。
図7において、currentMBは、符号化対象のマクロブロックを表している。
このとき、符号化対象のマクロブロックの左横の符号化済マクロブロックAの動きベクトルをMVa、符号化対象のマクロブロックの上の符号化済マクロブロックBの動きベクトルをMVb、符号化対象のマクロブロックの右上の符号化済マクロブロックCの動きベクトルをMVcとすると、下記の式に示すように、これらの動きベクトルMVa,MVb,MVcのメディアン(中央値)を求めることにより、動きベクトルMVを算出することができる。
MV=median(MVa、MVb、MVc)
したがって、空間ダイレクトモードで、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを求めるには、周囲のマクロブロックの動きベクトルのみが必要であり、符号化済みのピクチャのマクロブロックの動きベクトルは不要である。
図1はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置を示す構成図である。
図1において、動き補償予測部1はメモリ10に格納されている1フレーム以上の動き補償予測用の参照画像の中から1フレームの参照画像を選択し、マクロブロックの単位で、色成分毎に動き補償予測処理を実行(全ブロックサイズ、ないしは、サブブロックサイズで、所定の探索範囲のすべての動きベクトル及び選択可能な1枚以上の参照画像に対して動き補償予測処理を実行)して、当該マクロブロック(符号化対象のマクロブロック)の動きベクトルを生成して予測画像を生成し、それぞれのマクロブロック毎に選択した参照画像の識別番号、動きベクトル及び予測画像を出力する処理を実施する。
一方、時間ダイレクトモードフラグが時間ダイレクトモードの使用を許可しない旨を示している場合、空間ダイレクトモードで、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを生成して予測画像を生成する処理を実施する。
なお、動き補償予測部1は予測画像生成手段を構成している。
符号化モード判定部3は符号化制御部13の制御の下、減算器2から出力された予測差分信号の予測効率を評価して、減算器2から出力された少なくとも1以上の予測差分信号の中で、最も予測効率が高い予測差分信号を選択し、動き補償予測部1で当該予測差分信号に係る予測画像の生成に用いられた動きベクトル、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ(ダイレクトモードの種類として、例えば、当該マクロブロックでは、時間ダイレクトモード又は空間ダイレクトモードが用いられている旨を示す情報)及び参照画像の識別番号を可変長符号化部11に出力し、また、最も予測効率が高い予測差分信号を直交変換部4に出力する処理を実施する。
なお、減算器2及び符号化モード判定部3から予測画像選択手段が構成されている。
量子化部5は符号化制御部13により決定された量子化パラメータを用いて、直交変換部4から出力された直交変換係数を量子化し、その直交変換係数の量子化係数を逆量子化部6及び可変長符号化部11に出力する処理を実施する。
なお、直交変換部4及び量子化部5から量子化手段が構成されている。
逆直交変換部7は逆量子化部6から出力された局部復号直交変換係数を逆直交変換することで局部復号予測差分信号(符号化モード判定部3から出力された予測差分信号に相当する信号)を復号し、その局部復号予測差分信号を加算器8に出力する処理を実施する。
デブロッキングフィルタ9は外部から入力されたフィルタ制御フラグがオンであれば、加算器8により生成された局部復号画像に対するフィルタリング処理を実施して符号化歪みを解消し、フィルタリング処理後の局部復号画像を動き補償予測用の参照画像としてメモリ10に出力する処理を実施する。
メモリ10は動き補償予測部1が動き補償処理を実施する際に参照する動き補償予測用の参照画像を格納する記録媒体である。
なお、可変長符号化部11はビットストリーム生成手段を構成している。
符号化制御部13は送信バッファ12により格納されているビットストリームを監視して、適正な量子化パラメータを決定するとともに、符号化モード判定部3における評価対象の予測差分信号を切り換えるなどの処理を実施する。
図2において、可変長復号部21は図1の画像符号化装置により生成されたビットストリームを解読して、最も予測効率が高い予測差分信号に係る予測画像の生成に用いられた動きベクトル、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ及び参照画像の識別番号と、量子化係数及び量子化パラメータと、時間ダイレクトモードフラグ及びフィルタ制御フラグとを抽出して出力する処理を実施する。
なお、可変長復号部21は可変長復号手段を構成している。
逆直交変換部23は逆量子化部22から出力された局部復号直交変換係数を逆直交変換することで局部復号予測差分信号(図1の符号化モード判定部3から出力された予測差分信号に相当する信号)を復号し、その局部復号予測差分信号を加算器25に出力する処理を実施する。
なお、逆量子化部22及び逆直交変換部23から逆量子化手段が構成されている。
また、動き補償部24は動きベクトルを生成すると、その動きベクトルを用いて、予測画像を生成する処理を実施する。
なお、動き補償部24は動きベクトル生成手段及び予測画像生成手段を構成している。
なお、加算器25は加算手段を構成している。
メモリ27は動き補償部24が動き補償処理を実施する際に参照する動き補償予測用の参照画像を格納する記録媒体である。
図3において、動きベクトルメモリ部31は可変長復号部21により抽出された時間ダイレクトモードフラグが時間ダイレクトモードの使用を許可する旨を示している場合、復号済みピクチャの動きベクトルと復号済みマクロブロックの動きベクトルを格納する領域を確保している。
即ち、動きベクトルメモリ部31は可変長復号部21により抽出された時間ダイレクトモードフラグが時間ダイレクトモードの使用を許可する旨を示している場合、復号済みピクチャの動きベクトルを格納する復号済み画像動きベクトルメモリ31aと、復号済みマクロブロックの動きベクトルを格納する周囲動きベクトルメモリ31bとを確保するようにする。
動きベクトル生成部34は予測ベクトル生成部33により生成された予測ベクトルと可変長復号部21により抽出された動きベクトルをベクトル加算することで、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成するとともに、その動きベクトルを復号済み画像動きベクトルメモリ31a及び周囲動きベクトルメモリ31bに格納する処理を実施する。
動き補償予測部36は動きベクトル生成部34又はダイレクトモードベクトル生成部35により生成された動きベクトルを用いて、予測画像を生成する処理を実施する。
時間ダイレクトモードフラグが時間ダイレクトモードの使用を許可しない旨を示している場合、動きベクトルメモリ部31は、復号済みマクロブロックの動きベクトルを格納する領域のみを確保している。
即ち、動きベクトルメモリ部31は復号済み画像動きベクトルメモリ31aを確保せずに、周囲動きベクトルメモリ31bのみを確保するようにする。
図5は図1の画像符号化装置の動き補償予測部1におけるダイレクトモードの決定処理を示すフローチャートである。
この実施の形態1では、入力画像である映像フレームを16×16画素の矩形領域(マクロブロック)に均等分割し、そのマクロブロックの単位で、フレーム内で閉じた符号化を行う画像符号化装置と、その画像符号化装置に対応している画像復号装置について説明する。
なお、画像符号化装置と画像復号装置は、例えば、上記の非特許文献1に開示されているMPEG−4 AVC(ISO/IEC 14496−10)/ITU−T H.264規格の符号化方式を採用するものとする。
まず、動き補償予測部1は、入力画像である映像フレームを16×16画素の矩形領域(マクロブロック)に均等分割する。
動き補償予測部1は、入力画像をマクロブロック毎に分割すると、メモリ10に格納されている1フレーム以上の動き補償予測用の参照画像の中から1フレームの参照画像を選択し、マクロブロックの単位で、色成分毎に動き補償予測処理を実行(全ブロックサイズ、ないしは、サブブロックサイズで、所定の探索範囲のすべての動きベクトル及び選択可能な1枚以上の参照画像に対して動き補償予測処理を実行)して、当該マクロブロック(符号化対象のマクロブロック)の動きベクトルを生成して予測画像を生成する。
時間ダイレクトモードフラグの選択方法の一例について図8に示す。時間ダイレクトモードを使用すると、参照ピクチャの動きベクトル情報用のメモリが必要であり、また効果のある画像として動きが単調な映像を符号化する場合が考えられる。そのため、画像符号化装置において、使用するメモリ量に制限がない場合(ステップST11:YES)や動きが単調な画像を符号化する場合(ステップST12:YES)には時間ダイレクトモードフラグをオン(時間ダイレクトモードの使用を許可する)にする(ステップST13)。
一方、画像符号化装置において、使用可能なメモリ量が限られている状況下や、動きが大きい映像を符号化する場合では、オフ(時間ダイレクトモードの使用を許可しない)の時間ダイレクトモードフラグが入力される(ステップST14)。
例えば、使用可能なメモリ量に余裕がある状況下や、時間ダイレクトモードを使用すれば、高い符号化効率が得られる可能性が高い状況下では(ステップST2:YES)、Bピクチャを符号化する際に使用するダイレクトモードとして、時間ダイレクトモードを選択する(ステップST3)。
ここでは、動き補償予測部1が自ら判断して、時間ダイレクトモード又は空間ダイレクトモードを選択するものについて示したが、符号化モード判定部3の指示によって、時間ダイレクトモード又は空間ダイレクトモードを選択するようにしてもよい。
動き補償予測部1は、外部から入力される時間ダイレクトモードフラグがオフであれば(ステップST1:NO)、Bピクチャを符号化する際に使用するダイレクトモードとして、空間ダイレクトモードを選択する(ステップST4)。
動き補償予測部1は、Bピクチャを符号化する際に使用するダイレクトモードとして、空間ダイレクトモードを選択すると、符号化対象のマクロブロックの周囲に位置している符号化済みマクロブロックの動きベクトルを参照して、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルを生成して予測画像を生成する(図7を参照)。
また、動き補償予測部1は、符号化対象のマクロブロックの動きベクトルと、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ(使用しているダイレクトモードの種類)と、参照画像の識別番号とを符号化モード判定部3に出力する。
さらに、動き補償予測部1は、外部から入力されたフィルタ制御フラグ(デブロッキングフィルタ9のフィルタリング処理を制御するフラグ)を可変長符号化部11に出力する。
なお、動き補償予測部1は、符号化モード判定部3の指示の下、複数の条件で予測画像を生成する。例えば、異なるマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ、動きベクトルや参照画像で予測画像を生成する。
符号化モード判定部3は、減算器2から予測差分信号を受けると、符号化制御部13の制御の下、減算器2から出力された予測差分信号の予測効率を評価する。
予測差分信号の予測効率を評価する方法については、公知の技術を使用すればよく、ここでは、詳細な説明を省略する。
符号化モード判定部3は、最も予測効率が高い予測差分信号を選択すると、動き補償予測部1において、その予測差分信号に係る予測画像の生成に用いられた動きベクトル、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ及び参照画像の識別番号を可変長符号化部11に出力する。
また、符号化モード判定部3は、最も予測効率が高い予測差分信号を直交変換部4に出力する。
量子化部5は、直交変換部4から直交変換係数を受けると、符号化制御部13により決定された量子化パラメータを用いて、その直交変換係数を量子化し、その直交変換係数の量子化係数を逆量子化部6及び可変長符号化部11に出力する。
逆直交変換部7は、逆量子化部6から局部復号直交変換係数を受けると、その局部復号直交変換係数を逆直交変換することで局部復号予測差分信号(符号化モード判定部3から出力された予測差分信号に相当する信号)を復号し、その局部復号予測差分信号を加算器8に出力する。
デブロッキングフィルタ9は、外部から入力されたフィルタ制御フラグがオンであれば、加算器8により生成された局部復号画像に対するフィルタリング処理を実施して符号化歪みを解消し、フィルタリング処理後の局部復号画像を動き補償予測用の参照画像としてメモリ10に格納する。
一方、外部から入力されたフィルタ制御フラグがオフであれば、加算器8により生成された局部復号画像に対するフィルタリング処理を実施せずに、その局部復号画像を動き補償予測用の参照画像としてメモリ10に格納する。
符号化制御部13は、送信バッファ12により格納されているビットストリームを監視して、適正な量子化パラメータを決定するとともに、符号化モード判定部3における評価対象の予測差分信号の切り換え等を行う。
また、時間ダイレクトモードフラグがオンの場合、スライス単位で、時間ダイレクトモードと空間ダイレクトモードを切り換えるものについて示したが、マクロブロック単位やピクチャ単位などの他の単位で、時間ダイレクトモードと空間ダイレクトモードを切り換えるようにしてもよい。
可変長復号部21は、図1の画像符号化装置により生成されたビットストリームを入力すると、そのビットストリームを解読して、最も予測効率が高い予測差分信号に係る予測画像の生成に用いられた動きベクトル、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ及び参照画像の識別番号と、量子化係数及び量子化パラメータと、時間ダイレクトモードフラグ及びフィルタ制御フラグとを抽出する。
可変長復号部21により抽出された量子化係数及び量子化パラメータは、逆量子化部22に出力され、予測画像の生成に用いられた動きベクトル、マクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプ、参照画像の識別番号及び時間ダイレクトモードフラグは、動き補償部24に出力され、フィルタ制御フラグは、デブロッキングフィルタ26に出力される。
逆直交変換部23は、逆量子化部22から局部復号直交変換係数を受けると、その局部復号直交変換係数を逆直交変換することで、局部復号予測差分信号(図1の符号化モード判定部3から出力された予測差分信号に相当する信号)を復号し、その局部復号予測差分信号を加算器25に出力する。
最初に、時間ダイレクトモードフラグがオンである場合の予測画像の生成処理について説明する。
時間ダイレクトモードフラグがオンである場合、図1の画像符号化装置が、Bピクチャを符号化する際に使用するダイレクトモードとして、時間ダイレクトモードが選択されている可能性がある。
この場合、Bピクチャを復号する際、復号対象のマクロブロックの時間的に近傍にある復号済みピクチャの動きベクトルを参照する必要があるので、図3に示すように、動き補償部24が、復号済みマクロブロックの動きベクトルを格納する領域(周囲動きベクトルメモリ31b)だけでなく、復号済みピクチャの動きベクトルを格納する領域(復号済み画像動きベクトルメモリ31a)を確保する。
Pピクチャを復号する場合、動き補償部24のマクロブロックタイプ判別部32が予測ベクトル生成部33を起動する。
動き補償部24の予測ベクトル生成部33は、マクロブロックタイプ判別部32により起動されると、可変長復号部21により抽出されたマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプにしたがって予測ベクトルを生成する。
動き補償部24の動きベクトル生成部34は、予測ベクトル生成部33が予測ベクトルを生成すると、その予測ベクトルと可変長復号部21により抽出された動きベクトルをベクトル加算することで、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成し、その動きベクトルを動き補償予測部36に出力する。
また、動きベクトル生成部34は、その動きベクトルを復号済み画像動きベクトルメモリ31a及び周囲動きベクトルメモリ31bに格納する。
Bピクチャを復号する場合、動き補償部24のマクロブロックタイプ判別部32は、可変長復号部21により抽出されたマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプが、時間ダイレクトモード又は空間ダイレクトモードが用いられている旨を示している場合、ダイレクトモードベクトル生成部35を起動する。
そのマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプが、ダイレクトモード以外のモードが用いられている旨を示している場合、予測ベクトル生成部33を起動する。
そのマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプが、空間ダイレクトモードが用いられている旨を示している場合、周囲動きベクトルメモリ31bにより格納されている動きベクトル(復号対象のマクロブロックの周囲に位置している復号済みマクロブロックの動きベクトル)を参照して、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成する。
動き補償部24の動きベクトル生成部34は、予測ベクトル生成部33が予測ベクトルを生成すると、その予測ベクトルと可変長復号部21により抽出された動きベクトルをベクトル加算することで、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成し、その動きベクトルを動き補償予測部36に出力する。
また、動きベクトル生成部34は、その動きベクトルを復号済み画像動きベクトルメモリ31a及び周囲動きベクトルメモリ31bに格納する。
また、動き補償予測部36は、ダイレクトモードベクトル生成部35が動きベクトルを生成すれば、その動きベクトルを用いて、予測画像を生成する。
時間ダイレクトモードフラグがオフである場合、図1の画像符号化装置が、Bピクチャを符号化する際に使用するダイレクトモードとして、時間ダイレクトモードが選択されている可能性がない。
この場合、Bピクチャを復号する際、復号対象のマクロブロックの時間的に近傍にある復号済みピクチャの動きベクトルを参照する必要がないので、図4に示すように、動き補償部24が、復号済みマクロブロックの動きベクトルを格納する領域(周囲動きベクトルメモリ31b)だけを確保して、復号済みピクチャの動きベクトルを格納する領域(復号済み画像動きベクトルメモリ31a)を確保しない。
Pピクチャを復号する場合、動き補償部24のマクロブロックタイプ判別部32が予測ベクトル生成部33を起動する。
動き補償部24の予測ベクトル生成部33は、マクロブロックタイプ判別部32により起動されると、可変長復号部21により抽出されたマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプにしたがって予測ベクトルを生成する。
動き補償部24の動きベクトル生成部34は、予測ベクトル生成部33が予測ベクトルを生成すると、その予測ベクトルと可変長復号部21により抽出された動きベクトルをベクトル加算することで、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成し、その動きベクトルを動き補償予測部36に出力する。
また、動きベクトル生成部34は、その動きベクトルを周囲動きベクトルメモリ31bに格納する。
Bピクチャを復号する場合、動き補償部24のマクロブロックタイプ判別部32は、可変長復号部21により抽出されたマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプが、空間ダイレクトモードが用いられている旨を示していれば(時間ダイレクトモードフラグがオフであるため、時間ダイレクトモードが用いられている旨を示していることはない)、ダイレクトモードベクトル生成部35を起動する。
そのマクロブロックタイプ/サブマクロブロックタイプが、ダイレクトモード以外のモードが用いられている旨を示している場合、予測ベクトル生成部33を起動する。
動き補償部24の動きベクトル生成部34は、予測ベクトル生成部33が予測ベクトルを生成すると、その予測ベクトルと可変長復号部21により抽出された動きベクトルをベクトル加算することで、復号対象のマクロブロックの動きベクトルを生成し、その動きベクトルを動き補償予測部36に出力する。
また、動きベクトル生成部34は、その動きベクトルを周囲動きベクトルメモリ31bに格納する。
また、動き補償予測部36は、ダイレクトモードベクトル生成部35が動きベクトルを生成すれば、その動きベクトルを用いて、予測画像を生成する。
一方、可変長復号部21により抽出されたフィルタ制御フラグがオフであれば、加算器25により生成された局部復号画像に対するフィルタリング処理を実施せずに、その局部復号画像を動き補償予測用の参照画像としてメモリ27に格納するとともに、その局部復号画像を復号画像(図1の画像符号化装置に入力される入力画像に相当する画像)として出力する。
さらに、スライス単位でダイレクトモードを切り換える煩雑な処理がなくなるため、演算量を削減することができる効果を奏する。
Claims (1)
- ビットストリームから、復号対象のブロックの単位で予測画像の生成に用いられた動き予測モードと量子化係数を抽出するとともに、異なる時刻の復号済みピクチャの動きベクトルをもとにカレントの動きベクトルを定める動き予測モードの使用を、シーケンスの単位で許可するか否かを示す制御信号を抽出する可変長復号手段を備え、
前記制御信号が前記動き予測モードの使用を許可しない旨を示している場合、予測画像生成手段に異なる時刻の復号済みの前記ピクチャの動きベクトルを参照せずにカレントの動きベクトルを生成させ、前記動きベクトルを用いて予測画像を生成させることを特徴とする画像復号装置。
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