以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態では、情報提示装置の一実施の形態としてスマートフォンが示される。当該スマートフォンは、メッセージを受信し、受信されたメッセージの特徴を抽出し、当該特徴をキーワードとして検索を実行し、そして、当該検索結果を提示する。なお、当該検索結果は、受信されたメッセージの返信に利用されるデータの候補である。
<A.提示される情報の概要>
図1は、スマートフォンにおいて提示される情報の一例を説明するための図である。図1の画像900は、SNSにおけるメッセージのやり取りを表示する。
画像900は、メッセージ表示部900Aと情報表示部900Bとを含む。メッセージ表示部900Aは、3個のメッセージのそれぞれを表示する表示欄910〜930と、メッセージを入力するための入力欄950とを含む。
表示欄910は、メッセージ(今、奈良にいるよ。)と、当該メッセージの投稿者(ユーザX)を表わす画像901と、当該メッセージの投稿日時(2014年8月1日10時10分)とを表示する。
表示欄920は、メッセージ(おはよう。)と、当該メッセージの投稿者(ユーザY)を表わす画像902と、当該メッセージの投稿日時(2014年8月1日9時55分)とを表示する。
表示欄930は、メッセージ(おやすみなさい。)と、当該メッセージの投稿者(ユーザX)を表わす画像901と、当該メッセージの投稿日時(2014年7月31日23時55分)とを含む。
メッセージ表示部900Aでは、投稿日時が遅い(投稿が新しい)メッセージほど、上方に表示される。図1の例では、表示欄910に表示されたメッセージが最新のメッセージである。
入力欄950は、入力されたテキストを表示するための欄951と、欄951に表示されたテキストを送信するための送信ボタン952と、ファイルを呼び出すための呼出ボタン953とを含む。スマートフォンは、呼出ボタン953が操作されると、当該スマートフォン内またはネットワーク上に格納されているファイルを呼び出す。呼び出されるファイルは、画像ファイル、動画ファイル、音声ファイルなどのいかなる種類のファイルであってもよい。スマートフォンは、送信ボタン952が操作されると、呼び出されたファイルをSNSの管理サーバ(SNSを管理するサーバ装置)へ送信する。
情報表示部900Bは、5個のサムネイル画像961〜965を含む。スマートフォンは、所与の条件に従って最新のメッセージから特徴を抽出し、当該特徴をキーワードとして、メインユーザに関連付けられているデータを検索する。そして、スマートフォンは、当該検索の結果を、情報表示部900Bに表示する。
スマートフォンは、サムネイル画像961〜965の中の1個以上のサムネイル画像の選択を受け付ける。送信ボタン952が操作されると、スマートフォンは選択されているサムネイル画像に対応する画像をSNSの管理サーバへ送信する。より具体的には、スマートフォンは最新のメッセージへの返信として当該画像をSNSの管理サーバへ送信する。つまり、スマートフォンのユーザは、サムネイル画像961〜965を選択して送信ボタン952を操作するこにより、最新のメッセージに返信できる。このことから、サムネイル画像961〜965は、最新のメッセージへの返信に利用される情報の候補として、情報表示部900Bに表示されていると言える。
本明細書では、「表示」は「提示」の一態様を意味する。検索結果は、「表示」によって提示されてもよいし、音声出力などの他の態様によって提示されてもよい。また、本明細書では、「投稿」はSNSの管理サーバへのメッセージなどの「送信」を意味する。
<B.検索の概要>
第1の実施の形態では、スマートフォンは、提示される候補を取得するために、メッセージから抽出された特徴を用いて検索を行なう。図2は、スマートフォンによって実行される検索の一例を説明するための図である。検索の一例では、メッセージから抽出される特徴が利用される。メッセージから抽出される特徴の一例は、メッセージの投稿日時である。
図2の上部には、時間軸が示されている。当該時間軸の下には、スマートフォンのメインユーザに関連付けられている9個の画像(画像801〜809)が示されている。画像801〜809のそれぞれは、時間軸に対して、画像801〜809のそれぞれが生成された(撮影された)日時に対応する位置に配置されている。
スマートフォンは、最新のメッセージから、投稿日時(図2中の時点T01)を抽出する。投稿日時は、メッセージ自体から抽出されてもよいし、メッセージに付随する情報(当該メッセージに関連付けられてスマートフォンに送信された情報)から抽出されてもよい。
次に、スマートフォンは、上記検索として、メインユーザに関連付けられているデータのうち、抽出された投稿日時から予め定められた時間的な範囲内に生成された画像を選択する。図2では、時点T01から予め定められた範囲の時間が経過する時刻が、時点T02で示されている。そして、サムネイル画像961〜965が、時点T01から時点T02までの範囲内で生成された画像である。したがって、スマートフォンは、上記検索の結果として、画像861〜865を選択する。
そして、情報提示装置は、選択した画像(画像861〜865)のサムネイル画像(サムネイル画像961〜965)を、情報表示部900Bに表示する。
なお、情報表示部900Bでは、サムネイル画像961が、他の4個のサムネイル画像962〜965とは異なる態様(大きさ)で表示されている。サムネイル画像961は、画像804に対応する。画像804は、5個の画像804〜808のうち最も投稿日時に近い時刻に生成された画像である。つまり、情報表示部900Bでは、表示される2以上の候補の中で、投稿日時に最も近い時刻に生成された画像を、他の候補とは異なる態様で表示することができる。
<C.ハードウェア構成>
図3は、スマートフォンの外観の一例を示す図である。図4は、スマートフォン10のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示されるように、スマートフォン10は、その一つの面に、タッチスクリーン159を備える。図4を主に参照して、スマートフォン10のハードウェア構成を詳細に説明する。
スマートフォン10は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)151と、データを不揮発的に格納するROM(Read Only Memory)152と、CPU151によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM(Random Access Memory)153と、データを不揮発的に格納する記憶装置154と、LED(Light Emitting Diode)155と、スイッチ156と、通信IF(Interface)157と、電源回路158と、タッチスクリーン159と、操作キー160と、カメラ161とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。記憶装置154は、たとえばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成される。タッチスクリーンは、ディスプレイ1591と、タッチパネル1592により構成される。
電源回路158は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、スマートフォン10の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ156は、電源回路158に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。
タッチスクリーン159は、各種のデータを表示および入力を受け付けるためのデバイスである。ディスプレイ1591は、画像を表示するための画面を含んで構成されている。
通信IF157は、サーバ装置20に対するデータの送信処理およびサーバ装置20から送信されたデータの受信処理を行なう。LED155は、スマートフォン10の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED155は、スマートフォン10の主電源のオンまたはオフ状態、および記憶装置154への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー160は、スマートフォン10のユーザが主電源のオンまたはオフ等するためのキー(操作ボタン)である。
スマートフォン10における処理は、各ハードウェアおよびCPU151により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、記憶装置154に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF157等を介してダウンロードされた後、記憶装置154に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU151によって記憶装置154から読み出され、RAM153に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU151は、そのプログラムを実行する。
同図に示されるスマートフォン10を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM153、記憶装置154、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、スマートフォン10の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD(Digital Versatile Disk)−RAMに限られず、DVD-ROM、CD(Compact Disk)−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
<D.機能構成>
図5は、スマートフォン10の機能構成の一例を示す図である。図5を参照して、スマートフォン10は、制御部100と、通信IF部110と、撮像部112と、入力処理部114と、表示部116と、記憶部120とを含む。
制御部100は、受信したメッセージから特徴を抽出する情報抽出部102と、抽出された特徴をキーワードとして検索を実行する検索処理部104と、検索処理部104による検索結果を図1の情報表示部900Bにおいて候補として表示する表示制御部106とを含む。制御部100は、たとえばCPU151が適切なプログラムを実行することによって実現される。
通信IF部110は、ネットワークN上の種々の装置との間で情報の送受信の処理を行なう。当該処理は、SNSの管理サーバからメッセージを受信する処理と、SNSの管理サーバへメッセージを送信する処理とを含む。通信IF部110は、たとえば通信IF157によって実現される。
撮像部112は、静止画および/または動画を撮影する。撮像部112は、たとえばカメラ161により構成される。
入力処理部114は、外部からの情報の入力を制御部100へ入力する。制御部100は、入力処理部114から入力された情報に基づいて、プログラムを実行する。入力処理部114は、たとえば、スイッチ156、タッチパネル1592、および操作キー160により構成される。
表示部116は、制御部100からの指示に基づいて、情報を表示する。表示部116は、たとえばディスプレイ1591により構成される。
記憶部120は、プログラム記憶部122とデータ記憶部124とを含む。プログラム記憶部122は、制御部100を構成するCPU151によって実行されるプログラムを記憶する。データ記憶部124は、当該プログラムの実行に利用されるデータを記憶する。記憶部120は、たとえば記憶装置154により構成される。撮像部112によって撮影された静止画および/または動画のデータは、制御部100によって、データ記憶部124に格納される。
<E.ライブラリのデータテーブル>
本明細書では、画像などのデータが格納される記憶装置の領域を「ライブラリ」と称する。ライブラリは、たとえばデータ記憶部124内に位置する。図6は、データ記憶部124内のライブラリ内の画像についてのデータテーブルの一例を示す図である。
図6を参照して、データテーブルは、画像IDと、撮影日時と、データ保存先アドレスとを関連付ける。制御部100は、カメラ161で撮影された画像のそれぞれにIDを付与する。そして、制御部100は、ライブラリに格納する。制御部100は、付与されたIDを、「画像ID」としてデータテーブルに登録する。また、制御部100は、画像が撮影された日時を、「日時」としてデータテーブルに登録する。さらに、制御部100は、画像が格納されたアドレスを、「データ保存先アドレス」としてデータテーブルに登録する。
<F.処理の流れ>
図7は、スマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。以下に、当該処理においてCPU151が実行する処理の流れを説明する。たとえばSNSアプリケーションを起動する指示が入力されたことに応じて、CPU151は図7の処理を開始する。本明細書では、「アプリケーション」を適宜「アプリ」と略す。図7の処理は、SNSアプリの一部として実装されてもよいし、SNSアプリを補助するためのアプリとして実装されてもよい。
図7を参照して、ステップS10で、CPU151は、メッセージ表示の対象となるユーザが指定されたかどうかを判断する。CPU151は、対象となるユーザが指定されたと判断するまでステップS10の制御で留まる。そして、CPU151は、対象となるユーザが指定されたと判断すると、ステップS20へ制御を進める。
ステップS20で、CPU151は、メインユーザと指定されたユーザとの間で送受信されたメッセージの中から最新のメッセージを抽出する。そして、制御はステップS30へ進められる。
ステップS30で、CPU151は、ステップS20で抽出された最新のメッセージが、メインユーザ以外によって投稿されたかどうかを判断する。そして、最新のメッセージがメインユーザによって投稿された場合には、CPU151は、ステップS70へ制御を進める。一方、最新のメッセージがメインユーザ以外によって投稿された場合には、CPU151は、ステップS40へ制御を進める。
ステップS40で、CPU151は、最新のメッセージの投稿日時を抽出する。そして、制御はステップS50へ進められる。
ステップS50で、CPU151は、ステップS40で抽出された投稿日時をキーワードとして、ライブラリの画像を検索する。より具体的には、CPU151は、ライブラリから、その「日時」が抽出された投稿日時から予め定められた範囲内にある画像を抽出する。そして、制御はステップS60へ進められる。
ステップS60で、CPU151は、ディスプレイ1591にステップS50の検索結果をメッセージと共に表示させる。これにより、ディスプレイ1591には、図1の画像900のような画像が表示される。そして、図7の処理は終了する。
なお、SNSアプリにおいて、CPU151は、たとえば、図1のサムネイル画像961〜965の中から画像を選択する操作と、送信ボタン952に対する操作とを受け付けることにより、選択された画像を送信する。これにより、当該画像は、ユーザXからの最新のメッセージの返信としてSNSの管理サーバへ送信される。
一方、ステップS70で、CPU151は、ディスプレイ1591にメッセージを表示する。これにより、ディスプレイ1591には、メインユーザとステップS10で指定されたユーザの間のメッセージのみが表示される。図1の情報表示部900Bとして示されたような、メッセージへの返信の候補を含む情報は表示されない。そして、図7の処理は終了する。
図7の処理は、図5に示した機能ブロック図の各構成に基づいて、以下のように説明される。ユーザは、タッチパネル1592(図4)にSNSアプリの開始を指示する情報を入力する。これにより、入力処理部114は、SNSアプリの開始の指示を受け付ける。これに応じて、CPU151は、SNSアプリを開始し、図7の処理を開始する。
ユーザは、タッチパネル1592(図4)にメッセージの表示対象のユーザを指定する情報を入力する。これにより、入力処理部114は、当該情報を入力を受け付ける。これに応じて、CPU151は、ステップS10でユーザが指定されたと判断する。これにより、制御は、ステップS20へ進められる。
情報抽出部102は、通信IF部110に、メインユーザと表示対象のユーザとの間のメッセージの受信を指示する。これに応じて、通信IF部110は、SNSの管理サーバに対して、メインユーザと表示対象のユーザとの間のメッセージを要求する。そして、通信IF部110は、メインユーザと表示対象のユーザとの間のメッセージを受信する。
ステップS20で、情報抽出部102は、通信IF部110によって受信されたメッセージから最新のメッセージを抽出する。
ステップS30で、検索処理部104は、最新のメッセージがメインユーザ以外によって投稿されたかどうかを判断する。
最新のメッセージがメインユーザ以外によって投稿された場合、ステップS40で、検索処理部104は、最新のメッセージの投稿日時を抽出する。そして、ステップS50で、検索処理部104は、データ記憶部124のライブラリ内の画像から、投稿日時から予め定められた範囲内に日時を有する画像を検索する。そして、検索処理部104は、検索結果を表示制御部106へ渡す。
ステップS60で、表示制御部106は、メインユーザと表示対象のユーザの間のメッセージを表示部116において表示する。さらに、表示制御部106は、ステップS50の検索結果を表示部116において表示する。
一方、最新のメッセージがメインユーザによって投稿された場合、ステップS70で、表示制御部106は、メインユーザと表示対象のユーザとの間のメッセージを表示部116において表示する。
<G.処理のまとめ>
図7の処理のステップS60では、ディスプレイ1591に、表示対象のユーザについて、当該ユーザから送信されたメッセージの返信に利用される情報の候補が表示される。候補の一例は、スマートフォン10のライブラリ内の画像の中で、当該最新のメッセージの投稿日時に対して予め定められた範囲内に生成された画像である。
図1に示された例では、ユーザAがメインユーザである。表示欄910は、ユーザXの最新のメッセージを表示する。当該メッセージの投稿日時は2014年8月1日10時10分である。スマートフォン10は、当該スマートフォン10に登録された画像のうち、当該投稿日時に対して予め定められた関係の範囲内(たとえば、投稿時から1時間内)に撮影(登録)された画像を選択する。情報表示部900Bは、当該選択された画像を、メッセージの返信に利用される情報の候補として表示する。なお、本実施の形態において、「メインユーザ」は、「メッセージの受信者」の一例である。当該メッセージの受信者は、メッセージの送信先によって特定される。
表示された候補は、ユーザXの最新のメッセージが投稿された頃に、ユーザAによって撮影された画像である。したがって、このような候補を提示されることにより、ユーザAは、その頃にユーザA自身が何をしていたかを容易に思い返すことができる。
また、ユーザAは、提示された候補を、ユーザXの最新のメッセージに対する返信に利用できる。つまり、たとえば、提示された画像を使用しながらユーザXの投稿の時のユーザAの行動を説明することによって、ユーザAは、ユーザXのメッセージに対して返信できる。このことから、ユーザAに提示された候補は、ユーザAがユーザXに返信することについての具体的な動機付けとなり得る。
<H.変形例>
ステップS70では、情報表示部900B(図1)に相当する部分に、上記の候補以外の情報(広告など)が表示され得る。
受信されたメッセージの投稿日時に対して予め定められた関係の範囲内に撮影された画像が予め定められた数以上存在する場合、CPU151は、その中から候補として表示する画像を当該予め定められた数に絞り込んでもよい。この場合、CPU151は、投稿日時に近い時間に撮影された順で絞り込んでもよいし、他の条件(たとえば、各画像にタグが付されている場合、なるべく多くの種類のタグが付された画像を選択する)に従って絞り込んでもよい。
「受信されたメッセージの投稿日時に対して予め定められた関係の範囲」は、図1で示されたような「投稿日時以降」に限定されない。当該範囲は、当該投稿日時より前の時間を含んでいてもよく、また当該投稿日時より前の時間のみを含む場合もあり得る。
候補の検索のためにメッセージから抽出される特徴は、メッセージの投稿日時以外の情報であってもよい。投稿日時以外の情報の一例は、投稿に添付されたデータ(たとえば、画像データ、動画データ、音声データ、など)の生成日時である。
第1の実施の形態では、検索の対象は、スマートフォン10のライブラリ内の画像である。ユーザAは、スマートフォン10のメインユーザである。これにより、スマートフォン10のライブラリ内の画像は、ユーザAに関連付けられたデータの一例である。なお、ユーザAがスマートフォン10のメインユーザであることは、たとえば、データ記憶部124にユーザAに関連付けられた情報(たとえばユーザAが登録したパスコード)が格納されていることを意味する。
検索の対象は、スマートフォン10内のライブラリに限定されない。検索対象は、SNSアプリのメインユーザに関連付けられた情報を格納している記憶領域であればよい。つまり、メインユーザであるユーザAが受信したメッセージを表示するスマートフォン10以外の記憶装置が、上記した候補の検索の対象とされる場合もあり得る。
受信されるメッセージは、SNS上のメッセージに限定されない。受信されるメッセージは、電子メールなどの他の形態のメッセージであってもよい。図8は、受信されるメッセージが電子メールである場合の、返信に利用される情報の候補の表示の一例を示す図である。
図8を参照して、画像970は、電子メールメッセージを表示する。より具体的には、画像970は、差出人972と件名974と本文976と送信日時978とを含む。そして、画像970は、候補表示部980をさらに含む。候補表示部980は、画像970のメッセージへの返信に利用される画像の候補(サムネイル画像982〜988)を含む。CPU151は、たとえば送信日時978によって特定される日時に対して予め定められた関係を有する範囲内に撮影された画像を、候補表示部980内に表示する。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、情報提示装置は、ネットワークを介してSNSの管理サーバに接続されている。そして、第2の実施の形態では、情報提示装置と当該管理サーバとが、情報提示システムを構成する。
第1の実施の形態では、情報提示装置は、受信されたメッセージの返信に利用される情報の候補を提示するために、当該メッセージの特徴を抽出した。これに対して、第2の実施の形態では、情報提示装置ではなく、サーバ装置が、受信されたメッセージの特徴を抽出する。
<A.情報提示システムの構成>
図9は、第2の実施の形態の情報提示システムの構成の一例を概略的に示す図である。図9を参照して、情報提示システム1では、情報提示装置の一例であるスマートフォン10は、ネットワークNを介して、サーバ装置20(管理サーバ)と接続されている。
<B.ハードウェアの構成>
第2の実施の形態のスマートフォン10のハードウェア構成は、第1の実施の形態のものと同様とされ得る。図10は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
図10を参照して、サーバ装置20は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU251と、データを不揮発的に格納するROM252と、CPU251によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM253と、データを不揮発的に格納するHDD254と、LED255と、スイッチ256と、通信IF(Interface)257と、電源回路258と、ディスプレイ259と、操作キー260とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
電源回路258は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、サーバ装置20の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ256は、電源回路258に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。ディスプレイ259は、各種のデータを表示するためのデバイスである。
通信IF257は、スマートフォン10に対するデータの送信処理およびスマートフォン10から送信されたデータの受信処理を行なう。
LED255は、サーバ装置20の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED255は、サーバ装置20の主電源のオンまたはオフ状態、およびHDD254への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー260は、サーバ装置20のユーザがサーバ装置20へデータを入力するための用いるキー(キーボード)である。
サーバ装置20における処理は、各ハードウェアおよびCPU251により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD254に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF257等を介してダウンロードされた後、HDD254に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU251によってHDD254から読み出され、RAM253に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU251は、そのプログラムを実行する。
図10に示されるサーバ装置20を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM253、HDD254、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、サーバ装置20の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
<C.処理の流れ>
上述の第1の実施の形態では、サーバ装置20は、スマートフォン10に対して、SNS上で当該スマートフォン10のメインユーザに向けられたメッセージを送信する。第2の実施の形態では、サーバ装置20は、スマートフォン10に対して、メッセージに関連付けて、当該メッセージから抽出された特徴をさらに送信する。
第2の実施の形態において、スマートフォン10の情報抽出部102は、第1の実施の形態のステップS40でメッセージから特徴(投稿日時)を抽出する代わりに、サーバ装置20から特徴として送信されてきた情報を抽出する。その他の制御内容は、図7に示された第1の実施の形態における処理と同様とすることができる。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態においてスマートフォン10が実行していた処理の一部をサーバ装置20が実行する。これにより、サーバ装置20は、スマートフォン10における処理の負担を軽減できる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、情報提示装置(スマートフォン10)は、ネットワークを介してSNSの管理サーバ(サーバ装置20)に接続される。そして、情報提示システム1は、スマートフォン10とサーバ装置20とを含む。
上述された第1の実施の形態では、情報提示装置が、メッセージを受信し、当該メッセージの特徴を抽出し、当該特徴をキーワードとして検索し、そして、検索結果を当該メッセージの返信に利用される情報の候補として提示した。第3の実施の形態では、情報提示装置ではなく、サーバ装置が、特徴をキーワードとした検索を行なう。
第3の実施の形態において、情報提示装置の一例であるスマートフォン10およびサーバ装置20のハードウェア構成は、第2の実施の形態のものと同様とすることができる。
<A.機能構成>
図11は、第3の実施の形態のスマートフォン10とサーバ装置20の機能構成の一例を示す図である。図11に示されたスマートフォン10は、図5に示されたものと比較して、検索処理部104の代わりに検索指示部105を含む。第3の実施の形態では、スマートフォン10は、受信されたメッセージから特徴を抽出し、当該特徴をキーワードとした検索をサーバ装置20へ指示する。
サーバ装置20は、図11に示されるように、制御部200と、通信IF部210と、記憶部220とを含む。制御部200は、検索部202を含む。検索部202は、第1の実施の形態において検索処理部104が行なっていた検索を行なう。
通信IF部210は、スマートフォン10(通信IF部110)を含む他の機器から情報を受信し、また、他の機器に対して情報を送信する。通信IF部210は、たとえば通信IF257によって実現される。
記憶部220は、プログラム記憶部222とデータ記憶部224とを含む。プログラム記憶部222は、CPU251によって実行されるプログラムを記憶する。データ記憶部224は、当該プログラムの実行に利用される種々のデータを記憶する。データ記憶部224は、たとえばオンラインストレージとして利用され得る。これにより、データ記憶部224は、スマートフォン10のメインユーザであって、スマートフォン10において実行されるSNSアプリのメインユーザに関連付けられたデータ(画像データ等)を格納し得る。記憶部220は、たとえばROM252およびHHD254により実現される。
<B.処理の流れ>
図12は、第3の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。図12には、スマートフォン10側の処理のフローチャート(左側)と、サーバ装置20側の処理のフローチャート(右側)とが示されている。
図12を参照して、スマートフォン10のCPU151は、タッチパネル1592等においてSNSアプリを起動させる操作がなされると、第1の実施の形態と同様に、ステップS10〜S40の制御を実行する。より具体的には、CPU151は、ステップS10で対象となるユーザの指定を受付けるとステップS20へ制御を進める。CPU151は、ステップS20で、対象となるユーザとメインユーザとの間のメッセージの中から最新のメッセージを抽出する。CPU151は、ステップS30で、最新の投稿者がメインユーザ以外のユーザであるかどうかを判断する。そして、CPU151は、最新の投稿者がメインユーザであると判断すると、ステップS70へ制御を進める。一方、CPU151は、最新の投稿者がメインユーザ以外のユーザであると判断すると、ステップS40へ制御を進める。CPU151は、ステップS40で、最新のメッセージから投稿日時を抽出する。そして、制御はステップS52へ進められる。
ステップS52で、CPU151は、サーバ装置20に対して、メッセージの検索を依頼する情報を送信する。このときに送信される情報は、少なくともステップS40で抽出された特徴(投稿日時)を含む。
ステップSA10で、サーバ装置20のCPU251は、スマートフォン10から送信された特徴(投稿日時)を受信する。そして、制御はステップSA20へ進められる。
ステップSA20で、CPU251は、データ記憶部224内の画像データから、スマートフォン10から受信した投稿日時から予め定められた範囲内に生成された画像データを検索する。ここで、検索対象となるデータ記憶部224内の画像データは、メインユーザに関連付けられて格納されている画像データである。「メインユーザ」とは、スマートフォン10および当該スマートフォン10において実行されているSNSアプリのメインユーザである。そして、制御は、ステップSA30へ進められる。
ステップSA30で、CPU251は、ステップSA20における検索の結果を、スマートフォン10へ送信する。
これに応じて、ステップS54で、スマートフォン10のCPU151は、サーバ装置20から送信された検索結果を受信する。
そして、ステップS60で、CPU151は、受信した検索結果とメッセージ(メインユーザとステップS10で指定を受付けたユーザとの間のメッセージ)を表示する。これにより、ディスプレイ1591には、図1の画像900が表示される。そして、図12の処理は終了する。
第3の実施の形態では、スマートフォン10の代わりにサーバ装置20が、スマートフォン10によって受信されるメッセージから特徴を抽出してもよい。これにより、サーバ装置20は、スマートフォン10における処理の負担をさらに軽減できる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、情報提示装置の一実施の形態であるスマートフォンは、メッセージを受信し、受信されたメッセージの特徴を抽出し、当該特徴をキーワードとして検索を実行し、そして、受信されたメッセージの返信に利用される情報の候補として検索結果を提示する。第4の実施の形態では、スマートフォンは、抽出した特徴を利用して、2種類以上の検索を実行する。
<A.概要>
図13は、第4の実施の形態のスマートフォンの動作を説明するための図である。第4の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。そして、図13に示されるように、第4の実施の形態のスマートフォン10のデータ記憶部124は、SNSアプリのメインユーザに関連付けて、画像データの他にライフログ810を格納する。
ライフログ810は、スマートフォン10において起動されたアプリの種類(図13中の「アラーム」「ブラウザ」「天気予報」「電話」)を、各アプリが起動された時刻に関連付けて格納する。図13のライフログ810は、2013年8月1日に、スマートフォン10において、6時00分に目覚まし時計アプリ(「アラーム」)が起動し、6時30分にWebブラウザ(「ブラウザ」)が起動し、6時50分に天気予報アプリ(「天気予報」)が起動し、また、8時00分に電話アプリ(「電話」)が起動したことを示す。
ライフログ810は、さらに、各アプリで処理されたデータを含む。たとえば、ライフログ810は、8時00分の電話アプリの通話相手として、電話帳内の「Aさん」のデータが参照されたことを示す。
第4の実施の形態では、CPU151は、第1の実施の形態と同様に図7のフローチャートに沿って、処理を実行する。なお、CPU151は、ステップS50において、データ記憶部124に格納された画像において投稿日時から予め定められた範囲で生成された画像データを検索し、さらに、ライフログ810において投稿日時から予め定められた範囲に記録されているログを検索する。
図13の例では、予め定められた範囲は、2014年8月1日の午前8時00分から午前10時00分であるとする。これにより、CPU151は、図13のライフログ810から枠F1で囲われた部分のログを検索結果として抽出する。これにより、第4の実施の形態では、検索結果として、図13の画像990が表示される。
<B.表示例>
画像990の情報表示部900Bは、図1の画像900の情報表示部900Bと比較して、さらに欄991を含む。欄991は、ライフログ810における検索結果を表示する。より具体的には、欄991には、枠F1内の3個のログ、つまり、8時00分と8時30分と10時00分のログが表示される。これにより、スマートフォン10は、メインユーザに対して、最新のメッセージが投稿された時点での当該メインユーザの行動をより確実に思い出させる情報を提供できる。欄991に表示された3個のログのそれぞれは、テキスト情報として欄951にコピーされ得る。また、各ログに対して操作することにより、各ログに関連付けられたアプリを起動でき、また、各ログに関連付けられたファイルを再生し、また、各ログに関連付けられたファイルを最新のメッセージへの返信として送信することができる。
各ログに関連付けられたファイルとは、当該ログにおいて、アプリで処理されたことが記録されているファイルである。たとえば、一例において、あるログが、Webブラウザであるウェブページが閲覧されたことを示す場合、当該ログに関連付けられたファイルは、閲覧されたウェブページのファイルである。より具体的には、Webブラウザでニュースを閲覧したことを示すログに関連付けられたファイルは、閲覧されたニュースを示すWebページのファイルである。なお、Webブラウザのログには、閲覧されたファイルの代わりに、当該閲覧されたファイルのURL(Uniform Resource Locator)が関連付けられていてもよい。また、他の例において、あるログが、動画を閲覧するアプリである動画ファイルが再生されたことを示す場合、当該ログに関連付けられたファイルは、当該動画ファイルである。
第4の実施の形態によれば、スマートフォン10は、メインユーザに、最新のメッセージが投稿日時に基づいてメインユーザのライフログの一部を提示する。これにより、メインユーザは、投稿日時あたりの時間帯の自身の行動内容をより具体的に思い出し、これにより、最新のメッセージに返信することについての動機付けを得る。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態では、最新のメッセージから抽出される特徴として、第1の実施の形態の投稿日時の代わりに、位置情報が抽出される。SNSアプリのメッセージは、位置情報を含む。メッセージに含まれる位置情報は、たとえばメッセージを送信したユーザが当該メッセージを送信する操作を行なった場所を示す。位置情報は、メッセージを構成する情報に含まれていてもよいし、メッセージに関連付けられた情報としてSNSの管理サーバからスマートフォンに送信されてもよい。また、スマートフォンが、メッセージに含まれるテキストおよび/または画像などから位置情報を抽出してもよい。さらには、位置情報は、メッセージに添付されたファイル(画像等)に対してタグ等として付された情報であってもよい。
第5の実施の形態では、情報提示装置の一例であるスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。
<A.ライブラリのデータテーブル>
第5の実施の形態では、スマートフォン10のプログラム記憶部122に格納される画像の少なくとも一部は、位置情報を含む。図14は、第5の実施の形態のデータ記憶部124に格納される画像のライブラリのデータテーブルの一例を示す図である。当該データテーブルは、たとえばデータ記憶部124に格納される。図14のデータテーブルでは、図6のデータテーブルと比較すると、プログラム記憶部122内の各画像が、画像IDと日時とデータ保存先アドレスとに加えて、位置情報に関連付けられている。
<B.処理の流れ>
図15は、第5の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。図15のフローチャートを図7のフローチャートと比較すると、スマートフォン10のCPU151は、第1の実施の形態のCPU151と同様にステップS10〜S30を実行する。つまり、CPU151は、メッセージ表示の対象となるユーザの指定が入力されるまでステップS10の制御に留まり、当該指定を受け付けるとステップS20へ制御を進める。ステップS20で、CPU151は、メインユーザと指定されたユーザとの間のメッセージの中の最新のメッセージを抽出するい。ステップS30で、CPU151は、最新のメッセージを投稿(送信)した者がメインユーザ以外であるかどうかを判断する。そして、CPU151は、メインユーザであると判断するとステップS70へ制御を進め、メインユーザ以外であると判断するとステップS42へ制御を進める。
ステップS42で、CPU151は、最新のメッセージから位置情報を抽出する。位置情報は、メッセージを構成するデータに含まれていてもよいし、メッセージに関連付けられた情報としてメッセージとは別に送受信されてもよいし、メッセージのテキスト等から抽出されてもよい。メッセージのテキストからの抽出において、CPU151は、たとえばデータ記憶部124に格納された位置情報用の辞書を利用する。当該辞書には、位置情報を特定する文字列(たとえば、都道府県名を表わす文字列)が登録されている。CPU151は、メッセージ内のテキストのうち当該辞書に含まれる文字列に基づいて位置情報を特定する。そして、制御は、ステップS56へ進められる。
ステップS56で、CPU151は、ライブラリ内の画像において、ステップS42で抽出された位置情報から予め定められた範囲内の位置情報を有する画像を検索する。そして、制御はステップS60へ進められる。「抽出された位置情報から予め定められた範囲内の位置情報を有する」ことの一例は、抽出された位置情報から予め定められた距離の範囲内に位置することである。
「抽出された位置情報から予め定められた範囲内の位置情報を有する」ことの他の例は、抽出された位置情報によって特定される場所に対して予め定められた関係にある場所に位置することである。より具体的な例として、抽出された位置情報によって特定される場所が「奈良駅」である例が示される。予め定められた関係の一例は、「同じ種類の場所であること」である。「奈良駅」の種類は、「駅」である。したがって、この例では、ライブラリの中で「駅」に対応する位置情報を有する画像が、検索結果として選出される。
図15に戻って、ステップS60で、CPU151は、ステップS56における検索の結果をメッセージとともに表示する。また、ステップS70で、CPU151は、メッセージのみを表示する。
以上説明した第5の実施の形態によれば、メッセージを受信したユーザは、当該ユーザに関連付けられたデータの中で、受信したメッセージに地理的に関連するデータを提示される。これにより、メッセージを受信したユーザは、提示されたデータを利用して、受信したメッセージに対してより容易に返信できる。
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態のスマートフォンは、最新のメッセージの特徴として、第1の実施の形態の投稿日時の代わりに、テキスト情報を抽出する。そして、スマートフォンは、当該テキスト情報をキーワードとして検索を行ない、その結果を、メッセージの返信に利用するデータの候補として提示する。
SNSアプリのメッセージは、テキストを含む。メッセージに含まれるテキストは、メッセージに添付された画像から文字認識処理によって抽出されたテキストであってもよい。
<A.概要>
図16は、第6の実施の形態における、候補の提示の概要を説明するための図である。図16を参照して、画像1000は、スマートフォン10においてメッセージの表示のためのディスプレイ1591における表示の一例である。画像1000は、メッセージ表示部900Aと情報表示部900Bとを含む。メッセージ表示部900Aは、3個のメッセージのそれぞれを表示する表示欄910〜930と、メッセージを入力するための入力欄950とを含む。図16では、図1と同様に、表示欄930はユーザXのメッセージを示し、表示欄920はユーザAのメッセージを示し、表示欄930はユーザXのメッセージを示す。なお、図16の表示欄910〜930のそれぞれに表示されるメッセージは、図1の各メッセージとは異なる。
画像1000では、表示欄930のメッセージが最新のメッセージである。スマートフォン10は、表示欄930のメッセージからテキスト「決裁書」を抽出する。図16では、ライブラリ内のファイルが、ファイル群820で示されている。スマートフォン10は、テキスト「決裁書」をキーワードとしてライブラリを検索し、検索結果である1以上のファイル821を取得する。そして、スマートフォン10は、画像1000の情報表示部900Bに、メッセージとともに、ファイル821に含まれる各ファイルのアイコン(図16では3個のアイコン1061〜1063)を表示する。
第6の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。
<B.処理の流れ>
図17は、第6の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。図17のフローチャートを図7のフローチャートと比較すると、CPU151は、ステップS40の代わりにステップS44の制御を実行し、また、ステップS50の代わりにステップS58の制御を実行する。
ステップS44で、CPU151は、最新のメッセージからテキスト情報を抽出する。より具体的には、たとえば、データ記憶部124は、キーワード抽出用の辞書を格納している。当該辞書は、たとえば検索に利用可能な名詞のリストを含む。CPU151は、最新のメッセージのテキストから上記辞書に含まれる名詞を抽出する。そして、制御はステップS58へ進められる。
ステップS58で、CPU151は、ステップS44で抽出したテキストをキーワードとして、ライブラリを検索する。ライブラリは、ファイルを含む。CPU151は、検索結果として1以上のファイルを取得する。そして、制御はステップS60へ進められる。
ステップS60で、CPU151は、ステップS58で取得したファイルのアイコンをメッセージとともに表示する。メッセージを見たユーザは、たとえば当該メッセージとともに表示されているアイコンをクリックすることにより、メッセージの返信として当該アイコンに対応するファイルを送信できる。
第6の実施の形態では、スマートフォン10は、最新のメッセージから抽出されたテキスト情報を用いて、返信に利用される情報の候補を選択する。テキスト情報は、多くの場合、メッセージの内容を具体的に示す。これにより、第6の実施の形態では、提示される候補が最新のメッセージと確実に関連する確率が高くなる。したがって、提示される候補がメインユーザの返信への動機付けを高める確率が高くなる。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態のスマートフォンは、最新のメッセージから複数の特徴を抽出する。そして、複数の特徴をキーワードとしてライブラリを検索し、その結果をメッセージとともに表示する。
<A.概要>
図18は、第7の実施の形態における、候補の提示の概要を説明するための図である。第7の実施の形態では、スマートフォンは、最新のメッセージから、第1の特徴として時間情報を抽出し、第2の特徴してテキスト情報を抽出する。そして、スマートフォン10は、ライブラリにおいて、第1の特徴である時間情報をキーワードとしてファイルを選択する。たとえば、スマートフォンは、時間情報で特定される時刻から予め定められた範囲内に生成されたファイルを選択する。このようなファイルの選択は、図18において「1)時間情報に基づくファイルの選択」として示されている。この選択により、ライブラリ内のファイル831〜839から、ファイル834〜838が選択される。
次に、スマートフォンは、上記のように選択されたファイルから、第2の特徴であるテキスト情報をキーワードとして検索を行なうことにより、さらにファイルを選択する。このようなファイルの選択は、図18において「2)ファイルの検索」として示されている。この選択により、ファイル834〜838からファイル835,838が選択される。ファイル835,838が、第7の実施の形態の最終的な検索結果840である。第7の実施の形態では、検索結果840に含まれる各ファイルのアイコンが、メッセージとともに表示される。
第7の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。
<B.処理の流れ>
図19は、第7の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。図19のフローチャートを図7のフローチャートと比較すると、CPU151は、ステップS40に加えてステップS44の制御を実行し、また、ステップS50の代わりにステップS59の制御を実行する。
図19を参照して、ステップS40で、CPU151は、最新のメッセージの投稿日時を抽出する。そして、制御はステップS44へ進められる。
ステップS44で、CPU151は、最新のメッセージからテキスト情報を抽出する。ステップS44の制御内容は、第6の実施の形態のステップS44(図17参照)と同様とすることができる。そして、制御はステップS59へ進められる。
ステップS59で、CPU151は、ステップS40で抽出した投稿日時を用いて、ライブラリからファイルを選択する(時間情報に基づくファイルの選択)。そして、当該選択されたファイルから、CPU151は、ステップS44で抽出したテキスト情報をキーワードとしてファイルを検索する(ファイルの検索)。そして、制御はステップS60へ進められる。
ステップS60で、CPU151は、メッセージとともに、ステップS59の検索結果に含まれるファイルのアイコンを提示する。
第7の実施の形態によれば、メッセージの返信に利用される情報の候補として、複数の特徴のそれぞれを用いた複数の段階で選択されたファイルが提示される。これにより、提示される候補の数を絞ることができる。
<C.変形例>
第7の実施の形態では、提示される候補は、スマートフォン10におけるファイルの閲覧履歴など、ユーザの処理内容から選択されてもよい。図20は、第7の実施の形態の変形例を説明するための図である。
図20に示されるように、スマートフォン10には、ファイルの閲覧履歴850が記録される。閲覧履歴850は、閲覧時刻と、閲覧されたファイルのURLとを含む。たとえば、ファイルの閲覧履歴850は、6月14日8時00分に閲覧されたURL「\\server\xxx.pdf」を含む。
図20に示された変形例では、ファイルの閲覧履歴850から、メッセージから抽出された時間情報に基づいて履歴に対応するファイルが選択される。たとえば、6月14日の8時00分から同日10時00分の範囲内のファイルが選択されることにより、枠F2で囲われた3個の履歴に対応するファイルが選択される。3個のファイルは、URL「\\server\xxx.pdf」で特定されるファイル(6月20日8時00分に閲覧された)と、URL「\\server\aaa.pdf」で特定されるファイル(6月20日8時30分に閲覧された)と、URL「\\server\bbb.pdf」で特定されるファイル(6月20日10時00分に閲覧された)とを含む。図20では、これらのファイルが3個のアイコン851〜853で示されている。
図20の変形例では、これらの3個のファイルから、キーワードを用いた検索によりさらにファイルが検索される。図20では、検索結果860は、ファイル851とファイル852とを含む。そして、当該変形例では、2個のファイル851,852を示すアイコンが、最新のメッセージの返信に利用される情報の候補として表示される。
[第8の実施の形態]
第8の実施の形態では、スマートフォンは、最新のメッセージの投稿者に応じて候補の選択対象を設定する。第8の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。
第8の実施の形態のデータ記憶部124には、画像を格納するための2以上のフォルダが設定されている。2以上のフォルダの組合せの一例は、3個のフォルダ「旅行記」「レシピ」「仕事」である。そして、データ記憶部124は、メッセージが誰から送信されたかによって候補の選択対象のフォルダを変更するためのフォルダ設定テーブルを格納する。
<A.概要>
図21は、フォルダ設定テーブルの一例を模式的に示す図である。図21のフォルダ設定テーブルでは、ユーザXに対して、2個のフォルダ「旅行記」「レシピ」が設定されている。ユーザYに対して、1個のフォルダ「仕事」が設定されている。フォルダ設定テーブルは、たとえばスマートフォン10のメインユーザによって設定れる。
第8の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理は、第1の実施の形態と同様に、図7のフローチャートで示されることができる。ただし、第8の実施の形態では、ステップS50の画像の検索では、最新のメッセージを投稿したユーザごとに、フォルダ設定テーブルに基づいて、検索対象のフォルダが設定される。
たとえば、最新のメッセージの投稿者がユーザXである場合、ステップS50において、CPU151は、フォルダ「旅行記」とフォルダ「レシピ」の中から、投稿日時に対して予め定められた範囲内に生成された画像を選択する。
第8の実施の形態では、SNSにおける最新のメッセージへの返信に利用される情報の候補として、当該最新のメッセージから抽出された特徴を用いた検索の結果が提示される。なお、検索の対象は、当該最新のメッセージを投稿したユーザによって変更され得る。これにより、提示される情報は、情報が提示されるユーザ(メインユーザ)と返信の送信先のユーザとの関係に即したものとされ得る。
フォルダ設定テーブルは、たとえばスマートフォン10のタッチパネル1592に入力された情報に基づいて、生成される。つまり、スマートフォン10のユーザは、タッチパネル1592を操作することにより、メッセージの送信者ごとに検索対象のフォルダを設定することができる。
<B.変形例>
ある変形例では、各ユーザに属性が割り当てられ、フォルダ設定テーブルはユーザの属性をフォルダに関連付ける。以下、当該変形例について説明する。
スマートフォン10内に格納される電話帳において、各ユーザに属性が割り当てられている。たとえばユーザXおよびユーザYのそれぞれに、以下の属性が割り当てられる。
ユーザX:属性「ワイン同好会」
ユーザY:属性「仕事」
フォルダ設定テーブルは、たとえば各属性に以下のフォルダを割り当てる。
属性「ワイン同好会」:フォルダ「旅行記」,フォルダ「レシピ」
属性「仕事」:フォルダ「仕事」
そして、この変形例では、最新のメッセージの投稿者がユーザXである場合、ステップS50において、CPU151は、フォルダ「旅行記」とフォルダ「レシピ」の中から、投稿日時に対して予め定められた範囲内に生成された画像を選択する。ユーザXの属性が「ワイン同好会」であり、属性「ワイン同好会」に割り当てられたフォルダがフォルダ「旅行記」とフォルダ「レシピ」だからである。
他の変形例では、フォルダ設定テーブルは、メッセージが送信された時間帯に応じて、検索対象のフォルダを選択する。これにより、たとえば、同じ送信者によって送信されたメッセージであっても、当該送信者がプライベートを楽しんでいると考えられる時間帯に送信したメッセージに対する返信用の候補と、当該送信者が仕事をしていると考えられる時間帯に送信したメッセージに対する返信用の候補とは、異なるフォルダから検索される。したがって、より返信に適したデータが、候補として選択され得る。
さらに他の変形例では、フォルダ設定テーブルは、ユーザごとに、検索対象のファイルの種類を設定する。これにより、返信に利用される情報の候補として、返信先のユーザに適した種類のファイルが提示される。返信先のユーザが利用する端末の種類によって再生されるファイルの種類が異なる場合があり得る。したがって、この変形例によれば、返信先のユーザが利用する端末の種類に応じた候補が提示され得る。
[第9の実施の形態]
<A.概要>
第9の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。そして、第9の実施の形態のスマートフォンは、メッセージの表示後、特定の操作がなされたことを条件として、表示されたメッセージへの返信に利用される情報の候補を提示する。
図22は、第9の実施の形態のスマートフォンにおける上記候補の提示の態様を説明するための図である。スマートフォン10は、ディスプレイ1591に図22の画像1100を表示する。これにより、スマートフォン10においてメッセージが表示される。画像1100は、3個の表示欄911,920,930を含む。表示欄911,920,930のそれぞれは、メッセージを表示する。
図22の表示欄911は、図1の表示欄910と比較して、「その時自分は」ボタン911Aを含む。そして、スマートフォン10は、「その時自分は」ボタン911Aを操作されると、ディスプレイ1591に図22の画像900を表示させる。図22の画像900は、図1の画像900と同様に、メッセージ表示部900Aと情報表示部900Bとを含む。
第1の実施の形態で説明されたように、情報表示部900Bは、メッセージ表示部900Aに表示されたメッセージの返信に利用される情報の候補を表示する。第9の実施の形態では、スマートフォン10は、「その時自分は」ボタン911Aを操作されたことを条件として、情報表示部900Bを表示する。
<B.処理の流れ>
図23は、第9の実施の形態のスマートフォン10においてSNSのメッセージが表示されるときの処理のフローチャートである。図23のフローチャートは、図7のフローチャートと比較すると、3個の制御(ステップS32,ステップS34,ステップS36)をさらに備える。
より具体的には、CPU151は、ステップS30で最新のメッセージの投稿者がメインユーザ以外のユーザであると判断した場合、ステップS32へ制御を進める。
ステップS32で、CPU151は、最新のメッセージとともに「その時自分は」ボタンを表示する。これにより、図22に示されたように、画像1100において、「その時自分は」ボタン911Aが表示される。そして、制御はステップS34へ進められる。
ステップS34で、CPU151は、スマートフォン10においてなされた操作の内容をチェックする。そして、CPU151は、なされた操作が「その時自分は」ボタンに対する操作であれば、ステップS40へ制御を進める。一方、CPU151は、なされた操作が「その時自分は」ボタンに対する操作以外の操作であれば、ステップS36へ制御を進める。
ステップS36で、CPU151は、なされた操作の内容に従った制御を実行する。これにより、図23の処理は終了する。
ステップS40で、CPU151は、第1の実施の形態において説明されたように、最新のメッセージの投稿日時を抽出する。そして、制御はステップS50へ進められる。
第9の実施の形態では、スマートフォン10は、ユーザが特定の操作(「その時自分は」ボタン911Aに対する操作)を行なうまでは、メッセージの返信に利用される情報の候補を表示しない。これにより、ユーザに無駄な情報が提示されることが回避され、また、スマートフォン10によって実行される処理が必要最小限に抑えられる。
[第10の実施の形態]
第10の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。第10の実施の形態のスマートフォン10は、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様に、最新のメッセージを受信し、最新のメッセージの投稿日時から予め定められた範囲内に生成された画像データを選択して、最新のメッセージの返信に利用される情報の候補として提示する。なお、第10の実施の形態では、スマートフォン10のメインユーザが最新のメッセージの投稿者にメッセージを送信した時以前に生成された画像は提示されない。
図24は、第10の実施の形態における候補の提示の一例を説明するための図である。図25は、第10の実施の形態における候補の提示の一例を説明するための図である。第10の実施の形態では、ユーザA(メインユーザ)がユーザXからメッセージを受信する。図24および図25を参照して、ユーザXへの返信に利用される情報の候補のユーザAへの提示ついて説明する。なお、図24と図25の双方において、時点T23は、ユーザXによるメッセージの投稿時を示す。時点T22から時点T24は、時点T23に対して予め定められた範囲を示す。また、時点T21は、ユーザAが、前回ユーザXへメッセージを送信した日時を表わす。
図24の例では、ライブラリ内の9個の画像871〜879のうち、5個の画像873〜877が、時点T23に対して予め定められた範囲内に生成された画像ファイルである。図24の例では、時点T21は、時点T23に対して予め定められた範囲外にある。したがって、図24の例では、CPU151は、枠F3で示されるように、画像873〜877のすべてを候補として提示する。
図25の例でも、図24の例と同様に、ライブラリ内の9個の画像871〜879のうち、5個の画像873〜877が、時点T23に対して予め定められた範囲内に生成された画像ファイルである。しかしながら、図24の例では、時点T21は、時点T23に対して予め定められた範囲内にある。より具体的には、時点T21は、画像874が生成された時点よりも前ではあるが、画像873が生成された時点よりも後である。したがって、図25の例では、CPU151は、上記範囲内の5個の画像873〜877のうち、画像873を、提示される候補から除外する。つまり、図25の例では、CPU151は、枠F4で示されるように、4個の画像874〜877を候補として提示する。
第10の実施の形態において、スマートフォン10は、ユーザAからユーザXへの返信に利用される情報の候補を、ユーザAがそれ以前にユーザXにメッセージを送信した時刻以降の時刻に関連する情報に限定する。つまり、ユーザAがそれ以前にユーザXにメッセージを送信した時刻以前に関連する情報を、当該候補から除外する。これにより、既にユーザAがユーザXに既に送信されている情報を再度ユーザXに送信する事態がより確実に回避される。
[第11の実施の形態]
第11の実施の形態のスマートフォンは、第1の実施の形態のスマートフォン10と同様のハードウェア構成(図4参照)および機能構成(図5参照)を有し得る。第11の実施の形態では、返信に利用される情報の候補の提示の対象が、最新のメッセージに限定されない。たとえば、メインユーザが2以上のユーザとメッセージを交換する場合、スマートフォン10は、メインユーザ以外の各ユーザのメッセージについて、返信に利用される情報の候補を提示する。
図26および図27は、第11の実施の形態における、返信に利用される情報の候補の提示を説明するための図である。まず、図26を参照して、候補の提示を説明する。
図26において、画像1200は、スマートフォン10のディスプレイ1591における表示の一例を示す。画像1200は、メッセージ表示部900Aと情報表示部900Bを含む。メッセージ表示部900Aは、3個の表示欄912,922,932を含む。
表示欄932は、スマートフォン10およびSNSアプリのメインユーザ(ユーザA)の投稿を表示する。表示欄930は、画像902を含む。画像902は、ユーザAに関連付けられた画像である。
表示欄922は、ユーザN(メインユーザ以外のユーザの一例)から送信されたメッセージを表示する。表示欄922は、画像903とボタン922Aとを含む。画像903は、ユーザNに関連付けられた画像である。
表示欄912は、ユーザM(メインユーザ以外のユーザの一例)から送信されたメッセージを表示する。表示欄912は、画像904とボタン912Aとを含む。画像904は、ユーザMに関連付けられた画像である。
第11の実施の形態のCPU151は、ボタン922Aを操作されると、表示欄922内のメッセージの送信者(ユーザN)への返信に利用される情報の候補を情報表示部900Bに表示する。また、CPU151は、ボタン912Aを操作されると、表示欄912内のメッセージの送信者(ユーザM)への返信に利用される情報の候補を情報表示部900Bに表示する。
図27を参照して、各ユーザに対する候補の選択を説明する。図27には、時間軸と、当該時間軸に対して生成された日時に対応する位置に配置された9個の画像881〜889とが示されている。画像881〜889は、たとえばスマートフォン10のデータ記憶部124内にスマートフォン10のメインユーザに関連付けられて格納されている。
また、図27において、時点T31は、表示欄922に表示されたメッセージ(ユーザNのメッセージ)の投稿日時を示す。時点T32は、表示欄912に表示されたメッセージ(ユーザMのメッセージ)の投稿日時を示す。
図27では、時点T31から時点T33までの範囲P1によって、時点T31から予め定められた範囲が示される。また、時点T32から時点T34までの範囲P2によって、時点T32から予め定められた範囲が示される。
図26および図27を参照して、ユーザNのメッセージに関するボタン922Aを操作されると、CPU151は、ユーザNに対応する範囲P1内で生成された画像(5つの画像882〜886)を、ユーザNへの返信に利用される情報の候補として情報表示部900Bに表示する。一方、ユーザMのメッセージに関するボタン912Aを操作されると、CPU151は、ユーザMに対応する範囲P2内で生成された画像(5つの画像884〜888)を、ユーザMへの返信に利用される情報の候補として情報表示部900Bに表示する。
第11の実施の形態によれば、返信に利用される情報の候補が返信の対象となるユーザごとに設定される。これにより、ユーザにおける返信の動機付けが、より確実に高められる。
[まとめ]
(1)本開示のある局面に従うと、メッセージを受信し、メッセージに返信するために利用される情報の候補を提示する、情報提示装置(スマートフォン10)が提供される。
情報提示装置は、メッセージの特徴を抽出するように構成された抽出手段(情報抽出部102)を備える。
また、情報提示装置は、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータ(スマートフォン10のデータ記憶部124(図5)および/またはデータ記憶部224内のライブラリの画像)の中から、特徴を用いた検索(図2)の結果として、候補を取得するように構成された取得手段(検索処理部104)とを備える、情報提示装置。
(2)好ましくは、受信されたメッセージ(図1の表示欄910内のメッセージ)と、受信者に関連付けられて格納されているデータ(図6)とは、時間情報、位置情報、およびテキスト情報のいずれかの中の少なくとも一つを含む。取得手段は、特徴に対して予め定められた関係を有する時間情報、位置情報、およびテキスト情報のいずれかの中の少なくとも一つを含むデータを、検索の結果として取得するように構成されている。
(3)好ましくは、予め定められた関係(図2の「投稿日時から予め定められた範囲内」)は、データの時間情報が特徴の時間情報によって特定される時刻から予め定められた範囲内の時刻を特定することを含む。
(4)好ましくは、予め定められた関係(図25)は、少なくとも、メッセージの受信者がメッセージの送信者に対して情報を送信した時刻以前の時刻を特定する時間情報に関連付けられているデータを排除する。
(5)好ましくは、受信者に関連付けられて格納されているデータは、メッセージの受信者の行動を時間情報に関連付けて特定する行動情報(図13のライフログ)を含む。取得手段は、検索の結果として行動情報を取得するように構成されている。
(6)好ましくは、行動情報は、情報提示装置において起動されたアプリケーションの種類(図13のライフログの「電話」等)を含む。
(7)好ましくは、行動情報は、情報提示装置において起動されたアプリケーションによって処理されたデータを特定する情報(図13のライフログのアプリ「電話」の「Aさん」)を含む。
(8)好ましくは、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータは、予め定められた態様で2以上のグループに分類される(第8の実施の形態の3個のフォルダ「旅行記」「レシピ」「仕事」)。取得手段は、メッセージの送信者および特徴の少なくとも一方に応じて、データのうち検索の対象となるグループを選択するように構成されている。
(9)好ましくは、2以上のグループは、メッセージの受信者によって指定された態様(図21)で、メッセージの受信者に関連付けられているデータを分類する。
(10)好ましくは、情報提示装置は、入力を受け付けるように構成された操作手段(タッチパネル1592)をさらに備える。候補は、操作手段が入力を受け付けたことを条件として提示される(図22)。
(11)好ましくは、取得手段は、2以上の種類のデータ(図13の「画像」と「ライフログ」からの特徴を用いた検索の結果として候補を取得するように構成されている(図13))。
(12)本開示の他の局面に従うと、情報を提示する情報提示装置のコンピュータによって実行される、当該情報提示装置の制御方法が提供される。制御方法は、メッセージを受信するステップと、メッセージの特徴を抽出するステップ(ステップS40,S42,S44)と、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータの中から、特徴を用いた検索の結果として、メッセージに返信するために利用される情報の候補を取得するステップ(ステップS50,S56,S58)と、候補を提示するステップ(ステップS60)とを備える。
(13)本開示のさらに他の局面に従うと、情報を提示する情報提示装置のコンピュータによって実行される、当該情報提示装置を制御するためのプログラムが提供される。プログラム(プログラム記憶部122内のプログラム)は、コンピュータに、メッセージを受信するステップと、メッセージの特徴を抽出するステップ(ステップS40,S42,S44)と、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータの中から、特徴を用いた検索の結果として、メッセージに返信するために利用される情報の候補を取得するステップ(ステップS50,S56,S58)と、候補を提示するステップ(ステップS60)とを実行させる。
(14)本開示のさらに他の局面に従うと、情報を提示する情報提示装置(スマートフォン10)と、情報提示装置と通信可能なサーバ装置(サーバ装置20)とを備える情報提示システム(情報提示システム1)が提供される。情報提示装置は、メッセージを受信するための受信手段(図11の通信IF部110)を含む。サーバ装置は、メッセージの特徴を抽出し、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータの中から、特徴を用いた検索の結果として、メッセージに返信するために利用される情報の候補を生成するように構成された生成手段(図11の検索部202)と、情報提示装置に候補を送信するための送信手段(図11の通信IF部210)とを含む。受信手段は、送信手段から送信された候補を受信する。情報提示装置は、受信手段によって受信された候補を表示するための提示手段((図11の表示制御部106))をさらに備える。
(15)本開示のさらに他の局面に従うと、情報を提示する情報提示装置と通信可能なサーバ装置(サーバ装置20)が提供される。サーバ装置は、情報提示装置において表示されるメッセージの特徴を抽出し、メッセージの受信者に関連付けられて格納されているデータの中から、特徴を用いた検索の結果として、メッセージに返信するために利用される情報の候補を生成するように構成された送信手段(図11の通信IF部210)とを備える。
(16)本開示のさらに他の局面に従うと、メッセージとメッセージに返信するために利用される情報の候補とを受信するための受信手段と、メッセージと候補とを提示するように構成されている提示手段とを備える、情報提示装置(第3の実施の形態のスマートフォン10)が提供される。
(17)好ましくは、情報提示装置は、メッセージの特徴を抽出するように構成された抽出手段(図11の情報抽出部102)と、特徴を用いた候補の生成を他の装置に指示するように構成されている指示手段(図11の検索指示部105)とをさらに備える。
今回開示された実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。