JP2016049046A - 画像管理装置及びプログラム - Google Patents

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Moeko Ono
萌子 大野
小野 徹太郎
Tetsutaro Ono
徹太郎 小野
智哉 立川
Tomoya Tachikawa
智哉 立川
将慶 籠田
Shokei Kagota
将慶 籠田
智紀 赤井
Tomonori Akai
智紀 赤井
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Takuma Baba
琢磨 馬塲
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Abstract

【課題】観察した細胞の画像を、当該細胞を識別する情報と好適に関連付けて保存することが可能な画像管理装置及びプログラムを提供する。【解決手段】顕微鏡画像Im中の識別ドット検出することで、顕微鏡5で観察中のマイクロウェルのマイクロウェルIDを認識するコンピュータ装置3。そして、顕微鏡5で撮影したマイクロウェル内の画像を、マイクロウェルの識別情報であるマイクロウェルIDと、シャーレIDと、日時情報と関連付けて保存するコンピュータ装置3。前記マイクロウェルのIDを認識し、識別し、日時情報等と関連付けるコンピュータプログラム。【選択図】図1

Description

本発明は、受精卵などの個別管理が必要な細胞を撮影した画像を管理する技術に関する。
従来から、受精卵同士の相互作用(パラクライン効果)を利用し受精卵の培養効果を効率的にする目的で、シャーレの底面に受精卵のサイズと同程度のマイクロウェルを形成し、培養液で満たされたマイクロウェルに受精卵を配置して培養を行うシステムが知られている。例えば、特許文献1には、最も低い位置から外縁に進むに従って高くなるような傾斜した壁面を有するマイクロウェルが配置された培養容器が開示されている。
特許第4724854号公報
顕微鏡下で細胞容器の任意のマイクロウェルを拡大して観察した場合、どのマイクロウェルを観察しているか観察者がわからなくなる場合があり、この場合、観察者は、観察中のマイクロウェルから観察位置をずらして観察中のマイクロウェルを確認する必要があった。また、観察者が観察したマイクロウェルの画像を保存する際に、観察したマイクロウェルの識別情報を手作業により関連付ける必要があり、画像の保存作業が煩雑化していた。そこで、本発明は、観察した細胞の画像を、当該細胞を識別する情報と好適に関連付けて保存することが可能な画像管理装置及びプログラムを提供することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、顕微鏡により撮影した画像を管理する画像管理装置であって、細胞を収容するマイクロウェルが配列された細胞容器が前記顕微鏡に載置された状態において、当該顕微鏡が撮影したマイクロウェルの画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段が取得した画像に基づき、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルの識別情報を認識するマイクロウェル識別手段と、前記画像取得手段が取得した画像又は当該画像を補正した画像に対し、少なくとも、前記マイクロウェル識別手段が認識したマイクロウェルの識別情報を関連付けて記憶部に記憶する画像保存手段と、を有する。
上記画像管理装置は、画像取得手段と、マイクロウェル識別手段と、画像保存手段とを備える。画像取得手段は、細胞を収容するマイクロウェルが配列された細胞容器が顕微鏡に載置された状態において、当該顕微鏡が撮影したマイクロウェルの画像を取得する。マイクロウェル識別手段は、画像取得手段が取得した画像に基づき、画像中のマイクロウェルの識別情報を認識する。画像保存手段は、画像取得手段が取得した画像又は当該画像を補正した画像に対し、少なくとも、マイクロウェル識別手段が認識したマイクロウェルの識別情報を関連付けて記憶部に記憶する。このようにすることで、画像管理装置は、顕微鏡で観察した細胞の画像を、当該細胞が格納されたマイクロウェルの識別情報と関連付けて保存することができる。従って、観察者は、画像を確認する際に、いずれのマイクロウェルに格納された細胞を示した画像であるかを好適に確認することができる。
上記画像管理装置の一態様では、前記細胞容器内に配列されたマイクロウェルの各々には、当該マイクロウェルを識別するための識別部が設けられ、前記マイクロウェル識別手段は、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルに対応する識別部を前記画像から検出することで、当該マイクロウェルの識別情報を認識する。画像管理装置は、この態様により、顕微鏡が撮影した画像に基づき、撮影されたマイクロウェルの識別情報を好適に認識することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記細胞容器内に配列されたマイクロウェルの各々には、前記識別部を検出する際の基準となる位置を示す位置決め部が設けられ、前記マイクロウェル識別手段は、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルに対応する位置決め部の前記画像中の位置に基づき、前記画像内での前記識別部が存在する範囲を認識する。この態様により、画像管理装置は、識別部の個数や配置がマイクロウェルごとに異なっている場合であっても、位置決め部を検出し、位置決め部の位置に基づき識別部を好適に検出することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記位置決め部は、前記識別部と少なくとも形状、大きさ、色、厚み、表面のテクスチャ、反射率のいずれかが異なる。この態様により、画像管理装置は、識別部と位置決め部とを好適に識別することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記画像取得手段が取得した画像内での前記位置決め部の位置又は形状に基づき、前記画像取得手段が取得した画像を回転させる画像補正手段をさらに備える。この態様により、画像管理装置は、識別部を検出しやすいように画像取得手段が取得した画像を好適に補正することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記マイクロウェル識別手段は、前記画像取得手段が取得した画像から前記マイクロウェルと前記位置決め部とを検出できた場合に限り、前記マイクロウェルの識別情報を認識する処理を行う。マイクロウェル又は位置決め部が画像から検出できない場合、顕微鏡の撮影位置が適切に設定されておらず、マイクロウェル内の細胞が適切に撮影できなかったり、マイクロウェルの識別情報を適切に認識することができなかったりする可能性が高い。よって、画像管理装置は、この態様により、保存した画像に不備があったり、マイクロウェルの識別情報を誤認識したりするのを好適に抑制することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記マイクロウェル識別手段は、前記画像中から検出した前記識別部の個数及び配置に基づき、前記マイクロウェルの識別情報を認識する。この態様により、画像管理装置は、マイクロウェルの識別情報を好適に認識することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記画像保存手段は、前記画像取得手段が取得した画像に対し、前記マイクロウェル識別手段が認識したマイクロウェルの識別情報と、前記顕微鏡に載置された前記細胞容器の識別情報と、前記マイクロウェルを観察した日時を示す情報とを関連付けて前記記憶部に記憶する。この態様により、画像管理装置は、保存する画像に写された細胞の格納場所及び撮影日時を好適に画像と関連付けて記録することができる。
上記画像管理装置の他の一態様では、前記細胞容器には、当該細胞容器の識別情報を示す機械可読標識が設けられ、前記画像管理装置は、前記顕微鏡に載置された前記細胞容器に設けられた機械可読標識を検出する検出器から取得した情報に基づき、前記細胞容器の識別情報を認識する細胞容器認識手段をさらに備える。この態様により、画像管理装置は、顕微鏡に載置された細胞容器を自動認識し、撮影した画像と好適に関連付けて保存することができる。
本発明の他の観点では、プログラムは、上記記載のいずれか一つの画像管理装置としてコンピュータを機能させる。これらのプログラムをコンピュータにインストールして機能させることで、本発明に係る画像管理装置を構成させることができる。
本発明によれば、画像管理装置は、顕微鏡で観察した細胞の画像を、当該細胞が格納されたマイクロウェルの識別情報と自動的に関連付けて保存することができる。従って、撮影した画像とマイクロウェルの識別情報を手動により関連付ける場合と比較して、作業効率を向上させることができ、かつ、作業者のミスによる関連付けの誤りの発生を好適に抑制することができる。
実施形態に係る画像管理システムの概略構成を示す。 シャーレの平面図及び断面図を示す。 細胞収容部を拡大した図である。 コンピュータ装置のブロック図である。 画像管理データベースのデータ構造を示す。 顕微鏡画像の保存処理の概要を示すフローチャートである。 マイクロウェル及び位置ドットのガイドラインを表示した画面例である。 グレースケールで表した顕微鏡画像の例である。 顕微鏡画像を二値化した画像の例である。 傾きを調整した後の二値化画像の例である。 変形例に係る細胞収容部の上面図である。 変形例に係る細胞収容部の上面図である。 変形例に係る細胞収容部の上面図である。 変形例においてマイクロウェル及び識別ドットのガイドラインを表示した画面例である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る画像管理システム10の概略構成を示す図である。画像管理システム10は、細胞容器であるシャーレ1と、コンピュータ装置3と、カメラ4と、顕微鏡5とを備え、シャーレ1に格納された細胞を顕微鏡5で撮影し、その撮影画像を管理するシステムである。
シャーレ1には、個別管理が必要な細胞(ここでは受精卵とする)が培養されている。後述するように、シャーレ1の底面には、受精卵のサイズと同程度のマイクロウェルが複数個形成され、培養液で満たされた各マイクロウェルに受精卵が配置される。また、後述するように、シャーレ1の底面には、シャーレ1の識別情報(「シャーレID」とも呼ぶ。)を示すシール(「IDシール」とも呼ぶ。)が貼り付けられている。IDシールは、本発明における「機械可読標識」の一例である。
コンピュータ装置3は、ディスプレイ40を有し、カメラ4及び顕微鏡5と電気的に接続する。コンピュータ装置3は、カメラ4が撮影した画像(「カメラ画像Ic」とも呼ぶ。)をカメラ4から受信し、カメラ画像Icに基づきIDシール部分を画像認識することでシャーレIDを認識する。また、コンピュータ装置3は、顕微鏡5が受精卵等を撮影した画像(「顕微鏡画像Im」とも呼ぶ。)を顕微鏡5から受信し、ディスプレイ40に表示したり、日時情報等と関連付けて記憶したりする。
カメラ4は、顕微鏡5のステージ51に載置されたシャーレ1に貼り付けられたIDシールを撮影可能な位置に設置され、生成したカメラ画像Icをコンピュータ装置3へ送信する。顕微鏡5は、レンズにより拡大したステージ51上の対象物の画像を顕微鏡画像Imとしてコンピュータ装置3へ送信する。本実施形態では、顕微鏡5は、ステージ51に載置されたシャーレ1内の受精卵が格納されたマイクロウェルを1つずつ撮影するために用いられる。カメラ4は、本発明における「検出器」の一例である。
[シャーレの構造]
次に、シャーレ1の構造について、図2及び図3を参照して説明する。図2(A)は、シャーレ1の上面図を示し、図2(B)は、図2(A)のXY切断面における断面図を示す。
図2に示すように、シャーレ1は、底部12及び側壁13を有し、底部12には、複数のマイクロウェル14と、マイクロウェル14が配列された細胞収容部15と、細胞収容部15を囲む内壁18とが設けられている。
マイクロウェル14は、受精卵を個別に収容するために好適な凹部を形成する。本実施形態では、一例として、細胞収容部15には計8個のマイクロウェル14が形成されている。各マイクロウェル14には、固有の識別情報(「マイクロウェルID」とも呼ぶ。)が割り当てられ、コンピュータ装置3により管理されている。
シャーレ1の底部12の裏側には、円環状のIDシール6が底部12の形状に沿って貼り付けられている。IDシール6には、図示しないシャーレID又はシャーレIDを表すコードが印刷されている。なお、IDシール6は、底部12の裏面に代えて、側壁13に貼り付けられていてもよい。
図3は、細胞収容部15を拡大した図である。図3に示すように、各マイクロウェル14A〜14H(14)の近傍には、各マイクロウェル14を識別するための識別ドット8と、顕微鏡画像Im上で識別ドット8を検出する際の基準となる位置を示す位置ドット9とが設けられている。なお、各マイクロウェル14A〜14Hの右側に描かれた各破線枠17は、識別ドット8が設けられる場所を示した仮想線であり、上段、中段、及び下段に分けられている。以後では、破線枠17の上段部分を「上段位置」と呼び、破線枠17の中段部分を「中段位置」、破線枠17の下段部分を「下段位置」と呼ぶ。
識別ドット8は、同一形状を有し、各マイクロウェル14の右側の破線枠17内に最大3個まで設けられる。そして、各マイクロウェル14は、対となる識別ドット8の個数及び破線枠17内の配置に基づき識別可能となっている。例えば、図3の右上に配置されたマイクロウェル14Aには、上段位置に識別ドット8が設けられ、一行目の中央に配置されたマイクロウェル14Dには、上段位置、中段位置及び下段位置に識別ドット8が設けられている。また、三行目の中央に配置されたマイクロウェル14Eには、識別ドット8が設けられていない。このように、識別ドット8が対となるマイクロウェル14ごとに異なる個数及び配置の組み合わせに設定される。よって、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imから識別ドット8の個数及び位置を検出することで、好適に撮影中のマイクロウェル14を認識することが可能となる。識別ドット8は、本発明における「識別部」の一例である。
位置ドット9は、それぞれ同一形状を有し、かつ、対となるマイクロウェル14に対する相対位置が等しい。図3の例では、各位置ドット9は、対となるマイクロウェル14に対して右下の位置に設けられている。位置ドット9は、コンピュータ装置3が識別ドット8と識別可能なように、略円形である識別ドット8とは異なる楕円形状を有する。位置ドット9は、本発明における「位置決め部」の一例である。
[コンピュータ装置の構成]
図4は、コンピュータ装置3のブロック図である。コンピュータ装置3は、ディスプレイ40などの表示部31と、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力部32と、記憶部33と、通信部34と、制御部35とを備える。これらの各要素は、バスライン30を介して相互に接続されている。
入力部32は、ディスプレイ40に表示中のマイクロウェル14内の受精卵を示す顕微鏡画像Imを保存する指示の入力等を受け付ける。通信部34は、カメラ4からカメラ画像Icを取得し、制御部35に供給する。また、通信部34は、顕微鏡5から顕微鏡画像Imを受信し、制御部35に供給する。
記憶部33は、ROMやRAMといったメモリによって構成される。記憶部13は、マイクロウェルIDごとの識別ドット8の配置及び個数に関する情報(「ウェルID判定情報」とも呼ぶ。)331を記憶する。また、記憶部33は、マイクロウェル14内の受精卵を撮影した顕微鏡画像Imに対し、撮影時刻の情報、シャーレID、及びマイクロウェルIDを関連付けたデータベース(「画像管理DB」とも呼ぶ。)332を記憶する。また、記憶部33は、顕微鏡画像Im中の識別ドット8及び位置ドット9を検出する画像認識処理に必要な情報を記憶する。
制御部35は、図示しないCPU(Central Processing Unit)などを備え、コンピュータ装置3内の各構成要素に対して種々の制御を行う。そして、制御部35は、本発明における「画像取得手段」、「マイクロウェル識別手段」、「画像保存手段」、「画像補正手段」、「細胞容器認識手段」、及びプログラムを実行するコンピュータとして機能する。
図5は、画像管理DB332のデータ構造の一例である。図5に示す画像管理DB332では、シャーレIDと、マイクロウェルIDと、撮影日時と、保存した顕微鏡画像Imの格納場所(即ちパス)とが関連付けられている。図5の例では、マイクロウェル14A〜14HのマイクロウェルIDは、それぞれ、「MWA」、「MWB」、…、「MWH」に設定されている。
なお、シャーレIDは、受精卵の供給元である患者の識別情報(「患者ID」とも呼ぶ。)と一意に対応し、採取された各受精卵は、シャーレID及びマイクロウェルIDの組み合わせにより一意に特定される。
[処理フロー]
図6は、受精卵を撮影した顕微鏡画像Imの保存処理の概要を示すフローチャートである。コンピュータ装置3は、図6に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。
まず、コンピュータ装置3は、ステージ51上にシャーレ1が置かれたか否か判定する(ステップS101)。例えば、コンピュータ装置3は、カメラ画像Icに基づきシャーレ1がステージ51上に置かれたか判定してもよく、入力部31へのユーザ入力に基づきシャーレ1がステージ51上に置かれたか判定してもよい。
そして、ステージ51上にシャーレ1が置かれた場合(ステップS101;Yes)、コンピュータ装置3は、コンピュータ装置3から取得したカメラ画像Icに基づき、シャーレ1に貼り付けられたIDシール6からシャーレIDを認識する(ステップS102)。例えば、IDシール6にシャーレIDと共に位置検出用マーカが印刷されている場合、コンピュータ装置3は、カメラ画像Icから位置検出マーカを探索し、探索した位置検出マーカの位置を基準とした所定エリア内をシャーレIDが印刷されているエリアであると判断する。そして、コンピュータ装置3は、対象のエリアに対して必要に応じて回転処理やアフィン変換等の画像処理を行い、シャーレIDが読み取り易いように画像を補正した後、シャーレIDを読み取る。なお、シャーレIDは、一次元又は二次元バーコード等により表されていてもよい。
次に、コンピュータ装置3は、ステップS102で認識したシャーレIDを記憶部33に記憶し、ディスプレイ40上に表示させる(ステップS103)。これにより、コンピュータ装置3は、観察対象となるシャーレ1をユーザに明確に認識させる。その後、ユーザは、任意の1つのマイクロウェル14が顕微鏡5による観察対象となるように、シャーレ1の位置調整等を行う。
ステップS103の実行後、コンピュータ装置3は、顕微鏡5から顕微鏡画像Imを受信して顕微鏡画像Imを表示すると共に、当該顕微鏡画像Imの位置合わせ用のガイドラインを表示する(ステップS104)。この場合、コンピュータ装置3は、マイクロウェル14及び位置ドット9の適切な位置を示すガイドラインを顕微鏡画像Imに重ねて表示する。これにより、コンピュータ装置3は、観察対象とするマイクロウェル14の顕微鏡画像Im内での表示位置が、識別ドット8を検出するのに適切な位置になるように、ユーザにシャーレ1の位置調整を的確に実行させる。ステップS104の処理の具体例については、図7を参照して後述する。
そして、コンピュータ装置3は、シャーレ1の位置調整終了を示す所定の入力があったか否か判定する(ステップS105)。そして、コンピュータ装置3は、シャーレ1の位置調整終了を示す所定の入力がない場合(ステップS105;No)、引き続きステップS104で位置合わせ用のガイドラインを表示する。
次に、コンピュータ装置3は、顕微鏡5のレンズに対するシャーレ1の位置調整終了を示す所定の入力があった場合(ステップS105;Yes)、顕微鏡画像Imからマイクロウェル14及び位置ドット9が検出できたか否か判定する(ステップS106)。そして、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imからマイクロウェル14及び位置ドット9が検出できた場合(ステップS106:Yes)、顕微鏡画像Imを回転する処理(「画像回転処理」とも呼ぶ。)を適宜実行し、顕微鏡画像Imを補正する(ステップS107)。画像回転処理では、コンピュータ装置3は、検出したマイクロウェル14及び位置ドット9の相対位置に基づき、顕微鏡画像Imに表示されたマイクロウェル14及び位置ドット9の傾きを推定することで、顕微鏡画像Imの回転角度及び回転方向を決定する。ステップS106及びステップS107の処理については、図9を参照して後述説明する。
一方、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imからマイクロウェル14及び位置ドット9が検出できない場合(ステップS106:No)、再びステップS104に処理を戻して、ユーザにマイクロウェル14及び位置ドット9の位置調整を実行させる。このとき、好適には、コンピュータ装置3は、マイクロウェル14及び位置ドット9が検出できなかった旨の警告を出力するとよい。
次に、コンピュータ装置3は、位置ドット9の位置に基づき、顕微鏡画像Im中の識別ドット8の存在範囲(「識別ドット存在範囲Rtag」とも呼ぶ。)を認識し、識別ドット存在範囲Rtag内の識別ドット8を検出する。そして、コンピュータ装置3は、検出した識別ドット8の個数及び配置に基づき、顕微鏡画像Imに表示中のマイクロウェル14のマイクロウェルIDを認識する(ステップS108)。ステップS108の処理については、図10を参照して後述説明する。
次に、コンピュータ装置3は、ステップS108で認識したマイクロウェルIDをディスプレイ40に表示する(ステップS109)。そして、コンピュータ装置3は、ステップS103で最後に保存したシャーレIDとステップS109で認識したマイクロウェルIDと現在時刻情報とを、顕微鏡画像Imに関連付けて画像管理DB332に記憶する(ステップS110)。なお、好適には、コンピュータ装置3は、ステップS107で画像回転処理を行った場合には、画像回転処理が適用された後の顕微鏡画像Imを記憶するとよい。これにより、コンピュータ装置3は、常に適正な向きで撮影された受精卵の画像を保存することができる。
その後、コンピュータ装置3は、受精卵が入った全てのマイクロウェル14の観察が終了したか否か判定する(ステップS111)。例えば、コンピュータ装置3は、明示的なユーザ入力に基づき、受精卵が入った全てのマイクロウェル14の観察が終了したか否か判定してもよい。なお、受精卵が格納されたマイクロウェル14のマイクロウェルIDがコンピュータ装置3に登録されている場合には、コンピュータ装置3は、当該登録情報を参照して受精卵が入った全てのマイクロウェル14の観察が終了したか否か判定してもよい。そして、コンピュータ装置3は、受精卵が入った全てのマイクロウェル14の観察が終了した場合(ステップS111;Yes)、フローチャートの処理を終了する。一方、コンピュータ装置3は、受精卵が入った全てのマイクロウェル14の観察が終了していない場合(ステップS111;No)、ステップS104へ処理を戻す。この場合、ユーザは、画像を保存していないマイクロウェル14及び対となる位置ドット9が顕微鏡画像Im中の適切な位置に表示されるように、シャーレ1の位置調整を行う。
[具体例]
次に、図6のフローチャートの各ステップにおける処理の具体例について説明する。
(1)ガイドラインの表示
まず、図6のステップS104での位置合わせ用のガイドライン表示の具体例について説明する。図7は、図6のステップS104でのディスプレイ40の表示例を示す。
図7に示すディスプレイ40では、コンピュータ装置3は、顕微鏡5から受信した顕微鏡画像Imに重ねて、マイクロウェル14の適正位置を示すガイドラインLg1と、位置ドット9の適正位置を示すガイドラインLg2とを表示している。なお、顕微鏡画像Im中には、マイクロウェル14Aと、マイクロウェル14Aの対となる識別ドット8及び位置ドット9が表示されている。また、コンピュータ装置3は、位置調整の完了を指定するための完了ボタン50を表示している。
この場合、ユーザは、顕微鏡画像Im中のマイクロウェル14の外枠とガイドラインLg1とが重なり、かつ、顕微鏡画像Im中の位置ドット9とガイドラインLg2とが重なるように、顕微鏡5を操作することで、シャーレ1の位置調整を行う。そして、ユーザは、ガイドラインLg1、Lg2を参照してシャーレ1の位置調整後、完了ボタン50を選択する。そして、コンピュータ装置3は、完了ボタン50が選択されたことを検出した場合、図6のステップS105で位置調整終了の入力があったと判断し、ステップS107以降の処理を行う。
(2)マイクロウェルと位置ドットの検出
次に、図6のステップS106で実行するマイクロウェル14及び位置ドット9の検出処理の具体例について説明する。
図8は、顕微鏡画像Imをグレースケールにより表した図である。マイクロウェル14Aの内部、識別ドット8の中心部、及び位置ドット9の中心部は、シャーレ1の底面に対して傾斜が緩いことに起因して光が透過する。よって、図8の例では、これらの部分は相対的に明るくなっている。一方、マイクロウェル14の側面、識別ドット8の周辺部、及び位置ドット9の周辺部については、光の屈折に起因して、相対的に暗くなる。よって、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imの各画素を、色情報(画素値)により二値化することで、マイクロウェル14、識別ドット8、及び位置ドット9の領域を抽出することが可能である。
図9は、図7の完了ボタン50が選択された後にコンピュータ装置3が取得した顕微鏡画像Imを二値化した画像(単に「二値化画像」とも呼ぶ。)を示す。コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Im中でのマイクロウェル14及び位置ドット9の位置調整の終了後、顕微鏡5から受信する顕微鏡画像Imの各画素の色情報に基づき2値化を行う。例えば、コンピュータ装置3は、所定の輝度の範囲又は/及び所定の色相の範囲を有する画素を黒とし、それ以外の画素を白とする。これにより、コンピュータ装置3は、マイクロウェル14及び位置ドット9の所定部分(図9では縁部分)が顕微鏡画像Im中の他の領域と異なる値となるように、顕微鏡画像Imを二値化する。図9の例では、マイクロウェル14の縁部分に相当する領域A14と、位置ドット9の縁部分に相当する領域A9と、識別ドット8の縁部分に相当する領域A8とが黒となり、他の顕微鏡画像Im中の領域が白となっている。
そして、コンピュータ装置3は、例えば、予め記憶部33に記憶したマイクロウェル14の縁部分を表すテンプレート画像と、位置ドット9の縁部分を表すテンプレート画像とを用いて、二値化画像を対象とした公知のテンプレートマッチングを行う。これにより、コンピュータ装置3は、領域A14がマイクロウェル14の縁部分に相当すると認識し、領域A9が位置ドット9の縁部分に相当すると認識する。なお、コンピュータ装置3は、マイクロウェル14の縁部分を細分化した複数のテンプレート画像を記憶しておき、当該テンプレート画像が最も一致する部分を検出することで、マイクロウェル14の縁部分の領域を部分ごとに認識してもよい。
(3)画像回転処理
次に、画像回転処理の具体例について、引き続き図9を参照して説明する。
コンピュータ装置3は、領域A14に属する画素のX座標の平均値をX座標とし、領域A14に属する画素のY座標の平均値をY座標とした領域A14の重心C14を算出する。同様に、コンピュータ装置3は、領域A9に属する画素のX座標の平均値をX座標とし、領域A9に属する画素のY座標の平均値をY座標とした領域A9の重心C9を算出する。また、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Im中でマイクロウェル14及び位置ドット9が傾いていないときのこれらの重心の相対位置関係を予め記憶しておく。
そして、コンピュータ装置3は、算出した重心C14、C9の相対位置と、マイクロウェル14及び位置ドット9が傾いていないときのこれらの重心の相対位置との違いに基づき、マイクロウェル14及び位置ドット9の傾きを検出する。例えば、コンピュータ装置3は、算出した重心C14、C9を結ぶ線の傾きを算出し、マイクロウェル14及び位置ドット9の傾きがないときの重心を結ぶ傾きと比較することで、顕微鏡画像Im中でのマイクロウェル14及び位置ドット9の傾きを検出する。
そして、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Im中でのマイクロウェル14及び位置ドット9の傾きを補正するように、二値化画像及び二値化画像の基となる顕微鏡画像Imを回転させる。図9の例では、マイクロウェル14及び位置ドット9は、時計周りに角度「θ」だけ傾いていることから、コンピュータ装置3は、二値化画像及び二値化画像の基となる顕微鏡画像Imを反時計回りに角度θだけ回転させる。なお、コンピュータ装置3は、画像回転処理に加えて、重心C14、C9間の距離に基づき、顕微鏡画像Imのスケーリングを行ってもよい。この場合、コンピュータ装置3は、上述の距離が予め記憶した基準の距離より長いほど、撮影倍率を小さくする。
(4)マイクロウェルIDの認識
次に、図6のステップS108で実行するマイクロウェルIDの認識処理の具体例について説明する。
図10は、画像回転処理を実行した後の二値化画像を示す。コンピュータ装置3は、図10に示す二値化画像中の位置ドット9に相当する領域A9の位置及び範囲に基づき、識別ドット8が表示される可能性がある範囲である識別ドット存在範囲Rtagを定める。図10の例では、コンピュータ装置3は、領域A9と底辺及び側辺が接し、縦幅が領域A9の長径(即ち長手方向の幅)の3倍となる矩形領域を、識別ドット存在範囲Rtagとして認識している。このように、コンピュータ装置3は、位置ドット9に対する識別ドット存在範囲Rtagの相対位置を予め記憶しておき、二値化画像中で検出した位置ドット9に相当する領域から識別ドット存在範囲Rtagを決定する。
そして、コンピュータ装置3は、例えば、予め記憶した識別ドット8のテンプレート画像を参照し、識別ドット存在範囲Rtag内でテンプレートマッチングを行うことで、識別ドット8の位置及び個数を認識する。図10の例では、コンピュータ装置3は、識別ドット存在範囲Rtag内の領域A8を、識別ドット8の一部として認識し、領域A8の重心位置等を計算することで、識別ドット8が上段位置に1つ設けられていることを認識する。従って、この場合、コンピュータ装置3は、ウェルID判定情報331を参照し、図3の右上に位置するマイクロウェル14AのマイクロウェルID「MWA」を、保存する顕微鏡画像Imと関連付けて記憶するマイクロウェルIDとして認識する。
[本実施形態の作用・効果]
本実施形態によれば、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Im中の識別ドット8を検出することで、顕微鏡5で観察中のマイクロウェル14のマイクロウェルIDを自動認識する。そして、コンピュータ装置3は、顕微鏡5で撮影したマイクロウェル14内の受精卵の画像を、マイクロウェル14の識別情報であるマイクロウェルIDと、シャーレIDと、日時情報と関連付けて保存する。従って、撮影した画像とマイクロウェルID等を手動により関連付ける場合と比較して、作業効率を向上させることができ、かつ、作業者のミスによる関連付けの誤りの発生を好適に抑制することができる。
[変形例]
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施形態に適用することができる。
(変形例1)
図3等に示す識別ドット8の形状や配置は、一例であり、本発明が適用可能な例は、これに限らない。例えば、識別ドット8の形状は、略円形に限らず、種々の形状であってもよい。
図11は、変形例に係る細胞収容部15Aの上面図を示す。図11の例では、識別ドット8として、略円形の識別ドット8Aと、略三角形状の識別ドット8Bとが破線枠17の上段又は下段に設けられている。そして、識別ドット8の配置は、マイクロウェル14ごとにそれぞれ異なる。
この場合、例えば、コンピュータ装置3は、略円形の識別ドット8Aを検出するためのテンプレート画像と、略三角形状の識別ドット8Bを検出するためのテンプレート画像とを予め記憶しておく。そして、図6のステップS108のマイクロウェルIDの認識処理では、識別ドット存在範囲Rtagを対象に上述のテンプレート画像を用いてテンプレートマッチングを行うことで、識別ドット8A、8Bをそれぞれ検出する。このように、識別ドット8は、略円形に限らず、かつ、複数の形状が用いられてもよい。
また、各マイクロウェル14に対し、それぞれ異なる形状の識別ドット8が設けられていてもよい。この場合、例えば、コンピュータ装置3は、各識別ドット8の形状を表すテンプレート画像を用いたテンプレートマッチング等を実行することで、対となるマイクロウェル14のマイクロウェルIDを認識する。
(変形例2)
図3等に示す位置ドット9の形状や配置は、一例であり、本発明が適用可能な例は、これに限らない。例えば、位置ドット9の形状は、惰円形に限らず、識別ドット8と異なる形状又は大きさであればよい。
図12は、変形例に係る細胞収容部15Bの上面図を示す。図12の例では、位置ドット9は、識別ドット8の円が横に2つ連なった形状を有する。この場合であっても、コンピュータ装置3は、図12に示す位置ドット9のテンプレート画像等を予め記憶しておくことで、位置ドット9を検出する。
なお、位置ドット9と識別ドット8とは、平面視において大きさのみが異なる相似形であってもよい。また、画像認識処理により識別ドット8と位置ドット9とが識別可能な態様である場合には、位置ドット9と識別ドット8とが平面視で同一形状であってもよい。例えば、位置ドット9と識別ドット8との形状を同一にする代わりに、識別ドット8と位置ドット9との色を異ならせてもよい。他の例では、識別ドット8を凸状とし位置ドット9を凹状とすることで顕微鏡画像Im上での色を異ならせてもよい。さらに別の例では、識別ドット8と位置ドット9との厚み、表面のテクスチャ、反射率の少なくともいずれかを異ならせることで、顕微鏡画像Im上での表示態様を異ならせてもよい。
また、位置ドット9は、マイクロウェル14ごとに複数個設けられてもよい。図13は、変形例に係る細胞収容部15Cの上面図を示す。図13の例では、各マイクロウェル14の右上及び左下に、位置ドット9Lと位置ドット9Rとが設けられている。この場合、コンピュータ装置3は、画像回転処理では、二値化画像中で検出した位置ドット9L及び位置ドット9Rの各領域に対応する重心を算出し、当該重心の相対位置に基づき、画像回転処理により画像を回転させる角度及び方向を決定する。また、これに加え、コンピュータ装置3は、画像回転処理に加え、二値化画像中で検出した位置ドット9L及び位置ドット9Rの重心間の距離に基づき、顕微鏡画像Imの倍率を調整してもよい。
(変形例3)
コンピュータ装置3は、カメラ4から取得したカメラ画像Icに基づき、IDシール6に印刷されたコード等を読み取ることでシャーレIDを認識した。これに代えて、コンピュータ装置3は、シャーレIDの入力を受け付ける画面をディスプレイ40に表示し、入力された番号等を、ステージ50上に載置されたシャーレ1のシャーレIDとして認識してもよい。他の例では、シャーレ1には、シャーレIDの情報が書き込まれたICタグが付されていてもよい。この場合、図示しないICタグの読取装置は、ステージ51上に載置されたシャーレ1に付されたICタグからシャーレIDを読み取り、コンピュータ装置3へ送信する。
(変形例4)
図9の例では、コンピュータ装置3は、重心C14、C9の相対位置に基づき、顕微鏡画像Imを回転すべき角度及び方向を決定した。これに代えて、コンピュータ装置3は、二値化画像中の位置ドット9の形状に基づき、顕微鏡画像Imを回転すべき角度及び方向を決定してもよい。
この場合、まず、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imが傾いていない適正な状態で位置ドット9の長径方向と画像の横軸とのなす角度が0度であることを予め記憶しておく。そして、図9の例では、コンピュータ装置3は、位置ドット9の縁部分に相当する領域A9を楕円の外縁とみなし、当該楕円の長径方向を認識する。そして、コンピュータ装置3は、認識した長径方向が画像の横軸に対してなす角度θを、調整すべき角度として認識する。また、コンピュータ装置3は、認識した長径方向が画像の横軸に対して時計周りの方向にずれていることから、反時計回りの方向に顕微鏡画像Imを回転すべきと認識する。
他の例では、コンピュータ装置3は、所定の学習器を用いて顕微鏡画像Imの回転角度を決定してもよい。例えば、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Imの各傾き角に応じた二値化画像のサンプルを予め用意し、当該サンプルから所定のアルゴリズムにより算出した特徴量を傾き角ごとに学習して記憶する。そして、コンピュータ装置3は、撮影中の顕微鏡画像Imの二値化画像から算出した特徴量と最も近い特徴量に対応する傾き角を、回転させるべき角度であると認識する。
(変形例5)
図10の説明では、コンピュータ装置3は、2値化画像中の識別ドット存在範囲Rtagを対象に識別ドット8を検出した。これに代えて、コンピュータ装置3は、2値化画像の基となる顕微鏡画像Imに対して識別ドット存在範囲Rtagを設定し、当該識別ドット存在範囲Rtagを対象に識別ドット8を検出する処理を行ってもよい。この場合、コンピュータ装置3は、識別ドット8の色情報(輝度を含む)を予め記憶しておき、当該色情報等を用いて識別ドット8に相当する領域を識別ドット存在範囲Rtagから検出する。
(変形例6)
コンピュータ装置3は、画像回転処理により顕微鏡画像Im及びその二値化画像の角度調整を行うことなく、図6のステップS108の識別ドット8の検出処理等を行ってもよい。例えば、コンピュータ装置3は、図9の例において顕微鏡画像Imの傾きθの検出後、顕微鏡画像Im及びその二値化画像を回転させることなく、傾きθだけ傾けた識別ドット存在範囲Rtagを設定し、当該識別ドット存在範囲Rtag内の識別ドット8を検出する。
(変形例7)
図6のステップS108では、コンピュータ装置3は、顕微鏡画像Im又はその二値化画像から検出した識別ドット8の個数及び配置に基づきマイクロウェルIDを認識した。しかし、本発明が適用可能なマイクロウェルIDの認識方法は、これに限定されない。
例えば、コンピュータ装置3は、識別ドット存在範囲Rtagに対してテンプレートマッチングを行うことで、マイクロウェルIDを認識してもよい。この場合、コンピュータ装置3は、各マイクロウェルIDに対応する識別ドット存在範囲Rtagのテンプレート画像を予め記憶しておき、撮影中の顕微鏡画像Imに対して設定された識別ドット存在範囲Rtagと最も一致するテンプレート画像に対応するマイクロウェルIDを認識する。 他の例では、コンピュータ装置3は、所定の学習器を用いてマイクロウェルIDを識別してもよい。例えば、コンピュータ装置3は、各マイクロウェルIDに対応する識別ドット存在範囲Rtagのサンプル画像から所定のアルゴリズムにより算出した特徴量をマイクロウェルIDごとに学習して記憶しておき、撮影中の顕微鏡画像Imに対して設定された識別ドット存在範囲Rtagから算出した特徴量と最も近い特徴量に対応するマイクロウェルIDを認識する。
(変形例8)
マイクロウェル14に格納する対象は、受精卵に限らず、個別管理が必要な細胞であればよい。
(変形例9)
細胞収容部15には、位置ドット9が設けられていなくともよい。この場合、例えば、コンピュータ装置3は、図6のステップS104での位置合わせ用のガイドライン表示において、識別ドット8の適正位置を示すガイドラインを表示することで、ユーザにシャーレ1の位置調整を実行させるとよい。
図14は、変形例における図6のステップS104でのディスプレイ40の表示例を示す。図14の例では、コンピュータ装置3は、位置ドット9の適正位置を示すガイドラインLg2(図7参照)に代えて、識別ドット8の適正位置を示したガイドラインLg3を表示している。具体的には、コンピュータ装置3は、ガイドラインLg3として、全ての識別ドット8が収まるべき範囲を示すガイドラインLg31と、上段、中段、下段の各識別ドット8の適正位置を示すガイドラインLg32とを表示させている。
この場合、ユーザは、顕微鏡画像Im中のマイクロウェル14の外枠とガイドラインLg1とが重なり、かつ、顕微鏡画像Im中の識別ドット8とガイドラインLg32(図14では上段のガイドラインLg32)とが重なるように、顕微鏡5を操作することで、シャーレ1の位置調整を行う。そして、ユーザは、ガイドラインLg1、Lg3を参照してシャーレ1の位置調整後、完了ボタン50を選択する。そして、コンピュータ装置3は、完了ボタン50が選択されたことを検出した場合、図6のステップS105で位置調整終了の入力があったと判断し、ステップS107以降の処理を行う。
このように、位置ドット9が設けられていない場合であっても、コンピュータ装置3は、シャーレ1の位置調整を好適に実行することができる。従って、本変形例においても、コンピュータ装置3は、識別ドット8を検出してマイクロウェルIDを認識すると共に、常に適正な向きで撮影された受精卵の画像を保存することができる。
1 シャーレ
3 コンピュータ装置
4 カメラ
5 顕微鏡
6 IDシール
8、8A、8B 識別ドット
9、9L、9R 位置ドット
10 画像管理システム

Claims (10)

  1. 顕微鏡により撮影した画像を管理する画像管理装置であって、
    細胞を収容するマイクロウェルが配列された細胞容器が前記顕微鏡に載置された状態において、当該顕微鏡が撮影したマイクロウェルの画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段が取得した画像に基づき、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルの識別情報を認識するマイクロウェル識別手段と、
    前記画像取得手段が取得した画像又は当該画像を補正した画像に対し、少なくとも、前記マイクロウェル識別手段が認識したマイクロウェルの識別情報を関連付けて記憶部に記憶する画像保存手段と、
    を有することを特徴とする画像管理装置。
  2. 前記細胞容器内に配列されたマイクロウェルの各々には、当該マイクロウェルを識別するための識別部が設けられ、
    前記マイクロウェル識別手段は、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルに対応する識別部を前記画像から検出することで、当該マイクロウェルの識別情報を認識することを特徴とする請求項1に記載の画像管理装置。
  3. 前記細胞容器内に配列されたマイクロウェルの各々には、前記識別部を検出する際の基準となる位置を示す位置決め部が設けられ、
    前記マイクロウェル識別手段は、前記顕微鏡が撮影したマイクロウェルに対応する位置決め部の前記画像中の位置に基づき、前記画像内での前記識別部が存在する範囲を認識することを特徴とする請求項2に記載の画像管理装置。
  4. 前記位置決め部は、前記識別部と少なくとも形状、大きさ、色、厚み、表面のテクスチャ、反射率のいずれかが異なることを特徴とする請求項3に記載の画像管理装置。
  5. 前記画像取得手段が取得した画像内での前記位置決め部の位置又は形状に基づき、前記画像取得手段が取得した画像を回転させる画像補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載の画像管理装置。
  6. 前記マイクロウェル識別手段は、前記画像取得手段が取得した画像から前記マイクロウェルと前記位置決め部とを検出できた場合に限り、前記マイクロウェルの識別情報を認識する処理を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  7. 前記マイクロウェル識別手段は、前記画像中から検出した前記識別部の個数及び配置に基づき、前記マイクロウェルの識別情報を認識することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  8. 前記画像保存手段は、前記画像取得手段が取得した画像に対し、前記マイクロウェル識別手段が認識したマイクロウェルの識別情報と、前記顕微鏡に載置された前記細胞容器の識別情報と、前記マイクロウェルを観察した日時を示す情報とを関連付けて前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  9. 前記細胞容器には、当該細胞容器の識別情報を示す機械可読標識が設けられ、
    前記顕微鏡に載置された前記細胞容器に設けられた機械可読標識を検出する検出器から取得した情報に基づき、前記細胞容器の識別情報を認識する細胞容器認識手段をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の画像管理装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像管理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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