JP2016045655A - 応答生成方法、応答生成装置及び応答生成プログラム - Google Patents

応答生成方法、応答生成装置及び応答生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】応答待ちによる対話の違和感を緩和すること。
【解決手段】応答生成方法は、ユーザの音声を認識するステップと、認識された音声の構造を解析するステップと、解析された音声の構造に基づいて、ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力するステップと、認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成するステップと、音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、生成された繰返しの応答文を出力するステップと、を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザに対して応答を行う応答生成装置、応答生成方法及び応答生成プログラムに関するものである。
ユーザの音声を認識する音声認識手段と、音声認識手段により認識された音声の構造を解析する構造解析手段と、構造解析手段により解析された音声の構造に基づいて、ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した応答文を出力する応答出力手段と、を備える応答生成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−157081号公報
しかしながら、上記のような応答生成装置は、音声の構造解析、及びその応答文の生成に時間を要し、応答待ちが生じる。このため、対話に違和感が生じる虞がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、応答待ちによる対話の違和感を緩和することができる応答生成方法、応答生成装置及び応答生成プログラムを提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ユーザの音声を認識するステップと、 前記認識された音声の構造を解析するステップと、前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力するステップと、を含む応答生成方法であって、前記認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成するステップと、前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記生成された繰返しの応答文を出力するステップと、を含む、ことを特徴とする応答生成方法である。
この一態様において、前記ユーザの音声の音韻を分析するステップと、前記音韻の分析結果に基づいて、前記ユーザの音声に対する相槌の応答を生成するステップと、を更に含み、前記生成される繰返しの応答文を出力する前に、前記生成された相槌の応答を出力してもよい。
この一態様において、前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答候補を複数生成し、該生成した複数の応答候補の中から、前記生成された繰返しの応答文及び前記生成された相槌の応答と重複する応答候補を除外し、該除外した応答候補の中から選択した応答候補を前記随意の応答文としてもよい。
この一態様において、前記認識されたユーザの音声からキーワード及び該キーワードの品詞を抽出し、複数のキーワードと、該各キーワードの品詞と、付加語尾と、を夫々対応付けた付加情報に基づいて前記抽出したキーワード及び品詞に対応した前記付加語尾を選択し、前記抽出したキーワードに対して前記選択した付加語尾を付加することで、繰返しの応答文を生成してもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ユーザの音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段により認識された音声の構造を解析する構造解析手段と、前記構造解析手段により解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力する応答出力手段と、を備える応答生成装置であって、前記音声認識手段により認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成する繰返生成手段を備え、前記応答出力手段は、前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記繰返生成手段により生成された繰返しの応答文を出力する、ことを特徴とする応答生成装置であってもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ユーザの音声を認識する処理と、前記認識された音声の構造を解析する処理と、前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力する処理と、前記認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成する処理と、前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記生成された繰返しの応答文を出力する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする応答生成プログラムであってもよい。
本発明によれば、応答待ちによる対話の違和感を緩和することができる応答生成方法、応答生成装置及び応答生成プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態1に係る応答生成装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る応答生成方法の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る応答生成装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る応答生成方法の処理フローを示すフローチャートである。 メモリに記憶された付加情報の一例である。
実施形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る応答生成装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態1に係る応答生成装置1は、ユーザの音声を認識する音声認識部2と、音声の構造を解析する構造解析部と3、ユーザの音声に対する応答文を生成し、出力する応答出力部4と、繰返しの応答文を生成する繰返生成部5と、を備えている。
なお、応答生成装置1は、例えば、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される演算プログラム、制御プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)からなるメモリ、外部と信号の入出力を行うインターフェイス部(I/F)、などからなるマイクロコンピュータを中心にして、ハードウェア構成されている。CPU、メモリ、及びインターフェイス部は、データバスなどを介して相互に接続されている。
音声認識部2は、音声認識手段の一具体例であり、マイク6により取得されたユーザの音声情報に基づいて音声認識処理を行い、ユーザの音声をテキスト化して文字列情報を生成する。音声認識部2は、マイク6から出力されるユーザの音声情報から発話区間を検出し、検出した発話区間の音声情報に対して、例えば、統計言語モデルを参照してパターンマッチングを行うことで音声認識を行う。ここで、統計言語モデルは、例えば、単語の出現分布やある単語の次に出現する単語の分布等、言語表現の出現確率を計算するための確率モデルであり、形態素単位で連結確率を学習したものである。統計言語モデルは、上記メモリなどに予め記憶されている。音声認識部2は、認識したユーザの音声情報を構造解析部3及び繰返生成部5に出力する。
構造解析部3は、構造解析手段の一具体例であり、音声認識部2により認識された音声情報の構造を解析する。構造解析部3は、例えば、一般的な形態素解析器を用いて音声認識されたユーザの音声情報を示す文字列情報に対して形態素解析などを行い、文字列情報の意味解釈を行う。構造解析部3は、文字列情報の解析結果を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、応答出力手段の一具体例であり、構造解析部3により解析された音声情報の構造に基づいて、ユーザの音声情報に対する応答文(以下、随意応答文と称す)を生成し、該生成した随意応答文を出力する。応答出力部4は、例えば、構造解析部3から出力される文字列情報の解析結果に基づいて、ユーザの音声情報に対する随意応答文を生成する。そして、応答出力部4は、生成した応答文をスピーカ7を用いて出力する。
より、具体的には、構造解析部3は、文字列情報「トンカツ を 食べる」において、述語項構造を抽出し、述語「食べる」と格助詞「を」を特定する。そして、応答出力部4は、構造解析部3により特定された述語「食べる」に係り得る格助詞の種類を、述語と格助詞との対応関係が記憶された不足格辞書データベース8の中から抽出する。なお、不足格辞書データベース8は、例えば、上記メモリに構築されている。
応答出力部4は、例えば、「何 を 食べる」、「どこ で 食べる」、「いつ に 食べる」、「誰 と 食べる」とういう述語項構造を、随意応答文として生成する。さらに、応答出力部4は、上記生成した述語項構造の中で、ユーザの音声と一致しない表層格「を」を除いた、他の述語項構造の中からランダムに選択し、選択した述語項構造を随意応答文とする。このように、応答出力部4は、構造解析部3により解析された音声情報の構造に基づいて音声情報の意味解釈を行い、複数の随意応答候補を生成する。そして、応答出力部4は、生成した複数の随意応答候補の中から最適な候補を選択し、随意応答文とする。応答出力部4は、例えば、「誰と食べたの?」という述語項構造を選択し、随意応答文として出力する。
ところで、上述したような、音声情報の構造解析、及びその応答文の生成には時間を要し(例えば、3秒程度)、処理コストが高い。このため、応答待ちが生じ、対話に違和感が生じる虞がある。
これに対し、本実施の形態1に係る応答生成装置1において、繰返生成部5は、音声認識部2により認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文(以下、繰返応答文と称す)として生成する。そして、応答出力部4は、音声の構造に基づいた随意応答文を出力する前に、繰返生成部5により生成された繰返応答文を出力する。
これにより、繰返応答文は、認識されたユーザの音声をそのまま繰り返すだけなので生成時間を要せず(例えば、1秒程度)、処理コストが低い。したがって、上記処理コストが高い音声の構造に基づいて生成した随意応答文を出力するまでの応答待ちの間に、処理コストが低い繰返応答文を出力することができる。これにより、応答待ちによって生じる対話の間が大きいことによる対話の違和感を緩和することができる。
繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声情報を、所謂オウム返しを行うための繰返応答文として生成する。繰返生成部5は、生成した繰返応答文を応答出力部4に出力する。そして、応答出力部4は、構造解析部3から出力される文字列情報の解析結果に基づいて生成した随意応答文の前に、繰返生成部5から出力された繰返応答文をスピーカ7から出力する。このように、処理コストの異なる複数の応答文を並列で生成し、その生成順に応答文を出力する。これにより、対話の連続性を維持してそのテンポを損なわない対話を実現できる。
図2は、本実施形態1に係る応答生成方法の処理フローを示すフローチャートである。
音声認識部2は、マイク6により取得されたユーザの音声情報の音声認識を行い(ステップS101)、認識したユーザの音声情報を構造解析部3及び繰返生成部5に出力する。
繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声情報を、繰返応答文として生成し(ステップS102)、生成した繰返応答文を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、繰返生成部5から出力された繰返応答文をスピーカ7から出力する(ステップS103)。
上記(ステップ102)及び(ステップ103)と平行して、構造解析部3は、音声認識部2により認識された音声情報の構造を解析し(ステップS104)、その文字列情報の解析結果を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、構造解析部3から出力される文字列情報の解析結果に基づいて随意応答文を生成し(ステップS105)、生成した随意応答文をスピーカ7から出力する(ステップS106)。
以上、本実施形態1において、認識されたユーザの音声を繰返応答文として生成し、音声の構造に基づいた随意応答文を出力する前に、繰返応答文を出力する。これにより、処理コストが高い音声の構造に基づいて生成した随意応答文を出力するまでの応答待ちの間に、処理コストが低い繰返応答文を出力することができる。したがって、応答待ちによって生じる対話の間が大きいことによる対話の違和感を緩和することができる。
実施形態2.
図3は、本発明の実施形態2に係る応答生成装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態2に係る応答生成装置20は、上記実施形態1に係る応答生成装置1の構成に加えて、ユーザの音声情報の音韻を分析する音韻分析部21と、ユーザの音声情報に対する相槌の応答を生成する相槌生成部22と、を更に備える点を特徴とする。
音韻分析部21は、音韻分析手段の一具体例であり、マイク6により取得されたユーザの音声情報に基づいてユーザの音声情報の音韻を分析する。例えば、音韻分析部21は、音声情報の音量レベル変化や周波数変化(基本周波数等)を検出することで、ユーザの音声の切れ目を推定する。音韻分析部21は、音韻の分析結果を相槌生成部22に出力する。
相槌生成部22は、相槌生成手段の一具体例であり、音韻分析部21から出力される音韻の分析結果に基づいて、ユーザの音声に対する相槌の応答(以下、相槌応答と称す)を生成する。例えば、相槌生成部22は、音声情報の音量レベルが閾値以下となったとき、相槌のパターンが記憶された定型応答データベース23を検索する。そして、相槌生成部22は、定型応答データベース23からランダムに相槌応答を選択する。定型応答データベース23は、「うん。うん。」、「なるほど。」、「ふーん。」などの相槌に用いられる複数のパターンが記憶されている。定型応答データベース23は、上記メモリなどに構築されている。相槌生成部22は、生成した相槌応答を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、繰返生成部5により生成された繰返応答文の前に、相槌生成部22により生成された相槌応答をスピーカ7から出力させる。
音韻分析部21は、音量レベル変化をリアルタイムに検出できる。また、音韻分析部21が周波数変化を検出する際の周波数計算量は、パターンマッチングよりも少なく、処理遅延が少ない。このように音韻分析部21は、処理コストの低い特徴量を用いて音韻分析を行っている。このため、その相槌応答の生成時間は、上記繰返応答文の生成時間より短く(例えば、300msec程度)、処理コストがより低い。
したがって、上記繰返応答文を出力するまでの間に、より処理コストが低い相槌応答を出力することができる。これにより、対話間の繋がりがよりスムーズになり、対話の違和感をより緩和することができる。さらに、処理コストの異なるより多くの応答及び応答文を並列で生成し、その生成順に出力する。これにより、対話の連続性をより滑らかに維持しそのテンポ感を損なわないより自然な対話を実現できる。
なお、相槌生成部22は、相槌応答を定型的に生成しており、繰返生成部5は、音声認識結果の表層的な解釈のみを行って繰返応答文を生成している。したがって、応答出力部4は、相槌生成部22により生成された相槌応答および繰返生成部5により生成された繰返応答と同様の随意応答候補を生成することが想定される。
これに対し、応答出力部4は、随意応答候補の中から、相槌生成部22により生成された相槌応答および繰返生成部5により生成された繰返応答と重複する随意応答候補を除外する。そして、応答出力部4は、その除外された随意応答候補の中から最適な候補を選択し、随意応答文とする。これにより、重複する無駄な言葉を排除できより自然な対話を実現できる。
例えば、ユーザの発話「今日は暑いね」に対して、相槌生成部22が相槌応答「うん」を生成する。続いて、繰返生成部5は、繰返応答文「暑いね」を生成する。これに対し、応答出力部4は、随意応答候補「嫌だね」、「いつまで暑いのかな?」、「暑いね」、「そうだね」等を生成する。応答出力部4は、生成した随意応答候補の中から繰返生成部5により生成された繰返応答文と重複する「暑いね」を排除する。そして、応答出力部4は、その除外された随意応答候補の中から、例えば「いつまで暑いのかな?」を選択し、随意応答文とする。
上記のように生成された対話の一例を下記に示す。なお、下記一例において、Mは、応答生成装置20の応答文及び応答であり、Uはユーザの発話である。
U:「今日は暑いね。」
M(相槌応答):「うん。」
M(繰返応答文):「暑いね。」
M(随意応答文):「いつまで暑いのかな?」
このように、対話の連続性をより滑らかに維持しつつ、重複する無駄な言葉を排除できより自然な対話を実現できる。
本実施形態2に係る応答生成装置20において、上記実施形態1に係る応答生成装置1と同一部分に同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図4は、本実施形態2に係る応答生成方法の処理フローを示すフローチャートである。
音韻分析部21は、マイク6により取得されたユーザの音声情報に基づいてユーザの音声情報の音韻を分析し(ステップS201)、その音韻の分析結果を相槌生成部22に出力する。
相槌生成部22は、音韻分析部21から出力される音韻の分析結果に基づいてユーザの音声に対する相槌応答を生成し(ステップS202)、生成した相槌応答を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、相槌生成部22から出力された相槌応答をスピーカ7から出力する(ステップS203)。
上記(ステップS201)乃至(ステップ203)の処理と平行して、音声認識部2は、マイク6により取得されたユーザの音声情報の音声認識を行い(ステップS204)、認識したユーザの音声情報を構造解析部3及び繰返生成部5に出力する。
繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声情報を、繰返応答文として生成し(ステップS205)、生成した繰返応答文を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、繰返生成部5から出力された繰返応答文をスピーカ7から出力する(ステップS206)。
上記(ステップ205)及び(ステップS206)の処理と平行して、構造解析部3は、音声認識部2により認識された音声情報の構造を解析し(ステップS207)、その文字列情報の解析結果を応答出力部4に出力する。
応答出力部4は、構造解析部3から出力される文字列情報の解析結果に基づいて複数の随意応答候補を生成する(ステップS208)。応答出力部4は、随意応答候補の中から、相槌生成部22により生成された相槌応答および繰返生成部5により生成された繰返応答と重複する随意応答候補を除外する。そして、応答出力部4は、その除外された随意応答候補の中から最適な候補を選択し、随意応答文とする(ステップS209)。応答出力部4は、生成した随意応答文をスピーカ7から出力する(ステップS210)。
以下、応答生成装置20とユーザとの対話の一例を示す。
M(話題提供):「お昼何を食べたの?」
U:「トンカツを食べたよ。」
M(相槌応答):「うん。うん。」
M(繰返応答文):「トンカツを食べた。」
M(随意応答文):「誰と食べたのかな?」
U:「友達と食べたよ。」
M(相槌応答):「そうなんだ。」
M(繰返応答文):「友達と食べた。」
M(随意応答文):「どこで食べたのかな?」
U:「矢場とんで食べたよ。」
M(相槌応答):「なるほど。」
M(繰返応答文):「矢場とんで食べた。」
M(随意応答文):「食べたね。」
U:「美味しかったよ。」
M(相槌応答):「ふーん。」
M(繰返応答文):「美味しかった。」
M(随意応答文):「それはいいね。○○さん。」
上記対話の一例が示すように、ユーザが発話すると、この発話に対して、応答生成装置20の相槌応答、繰返応答文、及び随意応答文がテンポよく連続し、対話間の繋がりがよりスムーズになることが分かる。
以上、本実施形態2において、ユーザの音声情報の音韻を分析し、その分析結果に基づいて、ユーザの音声情報に対する相槌応答を生成し、繰返応答文を出力する前に生成した相槌応答を出力する。これにより、繰返応答文を出力するまでの間に、より処理コストが低い相槌応答を出力することができる。これにより、対話間の繋がりがよりスムーズになり、対話の違和感をより緩和することができる。
実施形態3.
本実施形態3に係る繰返生成部5は、音声認識部2により認識されたユーザの音声情報からキーワードを抽出し、抽出したキーワードに対して特定の付加語尾を付加することで、繰返応答文を生成することを特徴とする。
繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声情報を、オウム返しを行うための繰返応答文として生成する。ここで、ユーザの音声を全く変えずにそのままオウム返しするよりも、ユーザの音声情報に特定の付加語尾を付加してオウム返しをした方が、より対話の自然性が向上する。例えば、ユーザの発話「海に行ったよ」に対して、応答生成装置1が単にそのまま「海に行ったよ」と応答するよりも、「海かぁ」と応答した方がより対話の自然性が向上する。
例えば、複数のキーワードと、各キーワードの品詞と、付加語尾と、を夫々対応付けた付加情報がメモリに記憶されている。繰返生成部5は、音声認識部により認識されたユーザの音声情報からキーワード及び該キーワードの品詞を抽出する。繰返生成部5は、メモリに記憶された付加情報に基づいて抽出したキーワード及び品詞に対応した付加語尾を選択する。繰返生成部5は、抽出したキーワードに対して選択した付加語尾を付加することで、繰返応答文を生成する。
より具体的には、繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声の文字列情報「トンカツを食べたよ」から、キーワード「トンカツ」及び該キーワードの品詞「名詞」、キーワード「を」及び該キーワードの品詞「助詞」、キーワード「食べた」及び該キーワードの品詞「動詞」、キーワード「よ」及び該キーワードの品詞「助詞」、を抽出する。さらに、繰返生成部5は、抽出したこれらキーワード及び品詞の中から、キーワード「トンカツ」及び品詞「名詞」を選択し、メモリの付加情報に基づいて、抽出したキーワード「トンカツ」及び品詞「名詞」に対応した付加語尾「かぁ」を選択する。ここで、繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声の文字列情報から、上述のように、名詞又は形容詞のキーワードを任意に抽出し、対応した付加語尾を選択する。
繰返生成部5は、抽出したキーワード及び品詞に対応する付加語尾が複数存在する場合、予め設定された優先順位に従って選択してもよい。同様に、繰返生成部5は、音声認識部2により認識された音声の文字列情報から、例えば、キーワード「やった」及び品詞「感動詞」を選択した場合、付加情報に基づいて、キーワード「やった」及び品詞「感動詞」に対応する付加語尾「ね」を選択する。なお、キーワードだけでなく、品詞も同時に抽出することで、上記のような「やった」を感動詞の「やった」と動詞「やった」とで区別することができる。
音声認識部2は、例えば、認識したユーザの音声の文字列情報「美味しかった」に、その活用前の原型「美味しい」を付加して、繰返生成部5に出力してもよい。この場合、繰返生成部5は、キーワード「美味しい」及び品詞「形容詞」を抽出する。繰返生成部5は、付加情報に基づいて、キーワード「美味しい」及び品詞「形容詞」に対応する付加語尾「のか」を選択する。
図5は、メモリに記憶された付加情報の一例である。図2に示す付加情報において、キーワードがワイルドカード「*」になっている場合、全てのキーワードが対象となる。したがって、繰返生成部5は、キーワード「トンカツ」及び品詞「名詞」を抽出した場合、付加情報を参照して、付加語尾「かぁ」及び「なんだ」のうちの一方をランダムに選択する。
繰返生成部5は、上述のように、キーワード「トンカツ」及び品詞「名詞」を抽出する。そして、繰返生成部5は、付加情報を参照して、キーワード「トンカツ」及び品詞「名詞」に対応する付加語尾「かぁ」をランダムに選択する。最後に、繰返生成部5は、抽出したキーワード「トンカツ」に対して選択した付加語尾「かぁ」を付加することで、繰返応答文「トンカツかぁ」を生成する。ここで、繰返生成部5は、例えば、抽出したキーワードを2回繰返したもの「トンカツ、トンカツ」に付加語尾「かぁ」を付加して繰返応答文「トンカツ、トンカツかぁ」を生成してもよい。これにより、対話のテンポ感が高まり、対話の自然性がより向上する。
本実施形態3によれば、繰返生成部5は、ユーザの音声情報からキーワード及び品詞を抽出し、付加情報に基づいてキーワード及び品詞に対応した付加語尾を選択し、キーワードに付加語尾を付加するだけの処理で繰返応答文を生成する。したがって、簡易な処理で繰返応答文を生成できるため、処理コストを低く抑えることができる。さらに、ユーザの音声を単にオウム返しするだけでなく、ユーザの音声情報に応じて、適切に付加語尾を付加して多様なオウム返しができるため、対話の自然性をより向上させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
上記実施形態において、応答出力部4は相槌生成部22により生成された相槌応答をスピーカ7から出力させているが、これに限られない。応答出力部4は、相槌生成部22により生成された相槌応答に基づいて、処理負荷の低い任意の応答を行っても良い。例えば、応答出力部4は、振動装置の振動、ライト装置の点灯/点滅、表示装置の表示、ロボットの手足、頭部、胴体など各部の動作などをおこなってもよく、これらを任意に組み合わせて行ってもよい。
上記実施形態において、応答出力部4は、繰返生成部5により生成された繰返応答文をスピーカ7から出力させているが、これに限らない。応答出力部4は、繰返生成部5により生成された繰返応答文に基づいて、処理負荷の低い任意の繰返応答文を出力しても良い。例えば、応答出力部4は、表示装置の表示などを用いて繰返応答文を出力してもよく、任意に手段を組み合わせて出力してもよい。
また、本発明は、例えば、図2及び図4に示す処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
1 応答生成装置、2 音声認識部、3 構造解析部、4 応答出力部、5 繰返生成部、6 マイク、7 スピーカ、8 不足格辞書データベース、21 音韻分析部、22 相槌生成部、23 定型応答データベース

Claims (6)

  1. ユーザの音声を認識するステップと、
    前記認識された音声の構造を解析するステップと、
    前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力するステップと、を含む応答生成方法であって、
    前記認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成するステップと、
    前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記生成された繰返しの応答文を出力するステップと、を含む、ことを特徴とする応答生成方法。
  2. 請求項1記載の応答生成方法であって、
    前記ユーザの音声の音韻を分析するステップと、
    前記音韻の分析結果に基づいて、前記ユーザの音声に対する相槌の応答を生成するステップと、を更に含み、
    前記生成される繰返しの応答文を出力する前に、前記生成された相槌の応答を出力する、ことを特徴とする応答生成方法。
  3. 請求項2記載の応答生成方法であって、
    前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答候補を複数生成し、該生成した複数の応答候補の中から、前記生成された繰返しの応答文及び前記生成された相槌の応答と重複する応答候補を除外し、該除外した応答候補の中から選択した応答候補を前記随意の応答文とする、ことを特徴とする応答生成方法。
  4. 請求項3記載の応答生成方法であって、
    前記認識されたユーザの音声からキーワード及び該キーワードの品詞を抽出し、複数のキーワードと、該各キーワードの品詞と、付加語尾と、を夫々対応付けた付加情報に基づいて前記抽出したキーワード及び品詞に対応した前記付加語尾を選択し、前記抽出したキーワードに対して前記選択した付加語尾を付加することで、繰返しの応答文を生成する、ことを特徴とする応答生成方法。
  5. ユーザの音声を認識する音声認識手段と、
    前記音声認識手段により認識された音声の構造を解析する構造解析手段と、
    前記構造解析手段により解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力する応答出力手段と、を備える応答生成装置であって、
    前記音声認識手段により認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成する繰返生成手段を備え、
    前記応答出力手段は、前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記繰返生成手段により生成された繰返しの応答文を出力する、ことを特徴とする応答生成装置。
  6. ユーザの音声を認識する処理と、
    前記認識された音声の構造を解析する処理と、
    前記解析された音声の構造に基づいて、前記ユーザの音声に対する応答文を生成し、該生成した随意の応答文を出力する処理と、
    前記認識されたユーザの音声を、繰返しの応答文として生成する処理と、
    前記音声の構造に基づいた随意の応答文を出力する前に、前記生成された繰返しの応答文を出力する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする応答生成プログラム。
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