<<<<本実施の形態の展示パネルの概略>>>>
図1は、本実施の形態の展示パネル10の展示状態の正面を示す斜視図である。
本実施の形態の展示パネル(たとえば、後述する展示パネル10など)は、
磁性材料を含む金属性のパネル部(たとえば、後述する載置パネル100やパネル体120やパネル130〜160など)であって、パネル表面(たとえば、後述するパネル体120の表面122など)と前記パネル表面の反対側に形成されたパネル裏面(たとえば、後述すパネル体120の裏面124など)とを有し、展示体(たとえば、後述する展示体EXなど)を前記パネル表面に載置するパネル部と、
前記パネル裏面に連結されて前記パネル部を支持する支持フレーム(たとえば、後述する支持フレーム200など)と、
前記パネル部と着脱可能な磁性材料(たとえば、後述する永久磁石510など)を含む磁性保持体(たとえば、後述する展示体支え500など)と、を備え、
磁性材料を含み、前記パネル部と着脱可能な磁性保持体(たとえば、後述する展示体支え500など)と、を備え、
前記磁性保持体は、前記パネル部に取り付けられたときに前記パネル表面から突出して前記展示体の下部を保持する。
展示パネルは、パネル部と、支持フレームと、磁性保持体とを備える。
パネル部は、磁性材料を含む金属性である。パネル部は、薄板状の形状を有することが好ましい。パネル部は、磁性材料を含む金属性であるので、永久磁石などを吸着することができる。パネル部は、たとえば、鉄などの材料からなる。パネル部は、パネル表面とパネル裏面とを有する。パネル表面に展示体が取り付けられる。具体的には、展示体は、パネル表面に沿って伸展させた状態で保持される。展示体は、美術館などで見学者に視認させるための媒体であり、絵画などの紙や繊維などからなることができる。展示体は、絵画などであるので、パネル表面上に配置する必要があり、パネル表面に伸展されて展示状態となる。
支持フレームは、パネル部のパネル裏面に連結されて、パネル部を支持する。さらに、支持フレームは、パネル部が所定の角度で傾いた状態を維持してパネル部を支持することが好ましい。具体的には、パネル表面が斜め上方向に向かうようにパネル部は傾斜するようにすることが好ましい。
支持フレームは、パネル表面が斜め上方向に向かうようにパネルを支持するので、パネル部を傾けた分、展示体を見学者に近づけることができるとともに、展示体を見学者の視線に向けるため、見学者は展示体を視認しやすくできる。
磁性保持体は、パネル部と着脱可能な磁性材料を含む。たとえば、磁性保持体は、永久磁石などからなる。磁性保持体は、パネル部に吸着されて着脱可能に取り付けられることができる。磁性保持体は、パネル部に取り付けられたときには、パネル部から突出する。パネル表面から突出した磁性保持体によって、パネル表面に載置された展示体の下部が保持される。このようにすることで、展示体の下部から支えるので、展示体をパネル表面に押さえつけることなく載置することができ、展示体を損傷させずに展示体を展示することができる。
また、パネル部から突出した磁性保持体によって、吊設された展示体の下部を保持することができる。磁性保持体は、展示体の下部を保持するので、展示体を持ち上げるような状態で展示体を支持することができ、展示体の自重によって展示体が損傷することを防止できる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記パネル部と別体のエクステンションパネルであって、前記パネル部に連結して前記パネル部から延出可能なエクステンションパネル(たとえば、後述するエクステンション400など)をさらに備える。
パネル部から延出可能なエクステンションパネルをパネル部に取り付けることができる。エクステンションパネルを取り付けることによって、展示パネルの全体の長さを長くすることができる。展示体の長さがパネル部よりも長い場合でも、展示パネルを長くすることによって、展示パネルに沿って展示体を配置することができ、展示体を安定的に展示パネルに取り付けることができる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記支持フレームが、
離隔した位置で互いに向かい合い、上端部と下端部とを有する2つの脚部(たとえば、後述する2本の脚体210a及び210bなど)と、
前記2つの脚部の上端部を接続する上端保持体(たとえば、後述する第1の連結体220aなど)と、
前記2つの脚部の下端部を接続する下端保持体(たとえば、後述する第2の連結体220bなど)と、を有し、
前記2つの脚部の上端部は、前記パネル裏面に連結され(たとえば、後述する取り付け部170a及び170b、並びに貫通孔212a及び212bなど)、
前記支持フレームは、前記パネル部を立てた状態で支持する。
支持フレームは、2つの脚部と、2つの脚部を連結する上端保持体及び下端保持体とによって形成されるので、支持フレームに加わった力を適宜に分散することができ、支持フレームの全体の剛性を高めることができる。剛性を高めることで、支持フレームに荷重が加わっても変形しにくくできる。パネル部が立てられた状態で展示パネルに重い展示体が取り付けられても、支持フレームによって展示パネルを安定的に支持することができる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記パネル部と前記支持フレームとの間の角度を保持するための角度保持体(たとえば、後述する角度調整パーツ700など)を、さらに備え、
前記角度保持体は、前記パネル裏面の下端部(たとえば、後述する中央パネルフレーム112eの下端部など)と、前記下端保持体(たとえば、後述する第3の連結体220cなど)との間に配置される。
角度保持体は、パネル裏面の下端部と、下端保持体との間に配置される。角度保持体は、展示パネルの下部に配置されるので、展示パネルの重心の位置を低くすることができ、展示パネルをより安定化させることができる。
角度保持体によって、パネル部と支持フレームとの間の角度を保持することができる。パネル部と支持フレームとの間の角度を保持できるので、パネル部と支持フレームとの開放状態が変化することを防止でき、展示パネルの設置状態を安定にすることができ、展示パネルの転倒などによって展示体が破損することを防止できる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記パネル部と前記支持フレームと載置される載置台に固定するための固定部材(たとえば、後述する固定用ブラケット800など)を、さらに備え、
前記固定部材は、前記下端保持体を係止する。
固定部材によって展示パネルを載置台に固定することができるので、載置台に展示パネルを安定して配置することができる。展示体が重い場合でも展示体を安定して展示することができる。また、地震などの外部からの振動や衝撃が載置台に加えられても、展示パネルを安定化させることができ、展示パネルの転倒などによって展示体が破損することを防止できる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記パネル表面が布(たとえば、後述するクロスCなど)によって被覆されたことである。
パネル表面が布によって被覆されているので、結露などでパネル表面に湿気が生じた場合でも、布によって湿気を吸収することで、展示体が湿気で痛むことを防止することができる。また、パネル表面が布によって被覆されているので、金属性のパネル部に展示体が直接接触しないようにでき、金属との接触で展示体が破損することを防止することができる。
本実施の形態の展示パネルは、さらに、
前記パネル部は、前記パネル表面が斜め上方向に向かうように前記支持フレームによって支持され、
前記展示体を前記パネル表面に沿って伸展させた状態で保持する。
パネル部は、パネル表面が斜め上方向に向かうように支持フレームによって支持されるので、展示体の全面をパネル表面によって支持することができ、展示体の自重をパネル部に分散させることができ、展示体が自重によって破損することを防止することができる。
<<<展示パネル10>>>
図1は、展示体EXを展示パネル10に吊設した展示状態を示す斜視図である。なお、図1は、エクステンション400を設けた状態を示す。図2は、展示パネル10の表側を示す斜視図である。図3は、展示パネル10の裏側を示す斜視図である。図4は、目隠しパネル600を外した裏側の状態を示す斜視図である。
図1、図2、図3及び図4に示すように、展示パネル10は、主に、載置パネル100と支持フレーム200と展示体支え500と目隠しパネル600と角度調整パーツ700と固定用ブラケット800とを有する。
<<載置パネル100>>
図2は、展示パネル10の表側を示す斜視図である。図3は、展示パネル10の裏側を示す斜視図である。図4は、目隠しパネル600を外した裏側の状態を示す斜視図である。
載置パネル100は、パネルフレーム体110とパネル体120とを含む。
<パネルフレーム体110>
図5は、パネルフレーム体110の構成を示す斜視図である。パネルフレーム体110は、後述するパネル体120(パネル130〜160)を一定の位置に配置するためのフレームである。
パネルフレーム体110は、5本の上パネルフレーム112aと下パネルフレーム112bと右パネルフレーム112cと左パネルフレーム112dと中央パネルフレーム112eとからなる。本明細書では、これらの5本のパネルフレーム112a〜112eを特に区別する必要がない場合には、単にパネルフレーム112と称する。
パネルフレーム112は、長尺で断面が四角形の四角柱パイプからなる。中空にすることで、パネルフレーム112を軽くすることができる。パネルフレーム112は、アルミなどの金属や、プラスチックの樹脂や、木材などからなる。パネルフレーム112は、剛性が高く撓みにくく腐食しにくい材料から構成されればよい。
図5に示すように、パネルフレーム体110は、外形が長方形状の形状を有する。4本の上パネルフレーム112aと下パネルフレーム112bと右パネルフレーム112cと左パネルフレーム112dとによってパネルフレーム体110の外形を構成する。
上パネルフレーム112aの右端部に右パネルフレーム112cの上端部が連結される。上パネルフレーム112aの左端部に左パネルフレーム112dの上端部が連結される。下パネルフレーム112bの右端部に右パネルフレーム112cの下端部が連結される。下パネルフレーム112bの左端部に左パネルフレーム112dの下端部が連結される。パネルフレーム112同士の連結は、ネジの締結や溶接などによって互いに固定するものや、フックなどによって互いに掛止するものなどにできる。
上パネルフレーム112aは、水平方向に配置され、パネルフレーム体110の上側の辺を構成する。下パネルフレーム112bは、水平方向に配置され、パネルフレーム体110の下側の辺を構成する。上パネルフレーム112aと下パネルフレーム112bとは平行であり互いに向かい合って配置される。
右パネルフレーム112cは、おおよそ鉛直方向に配置され、パネルフレーム体110の右側の辺を構成する。左パネルフレーム112dは、おおよそ鉛直方向に配置され、パネルフレーム体110の左側の辺を構成する。右パネルフレーム112cと左パネルフレーム112dとは平行であり互いに向かい合って配置される。
中央パネルフレーム112eは、おおよそ鉛直方向に配置される。中央パネルフレーム112eの上端部は、上パネルフレーム112aの中央部に連結される。中央パネルフレーム112eの下端部は、下パネルフレーム112bの中央部に連結される。上述したように、パネルフレーム112同士の連結は、ネジの締結や溶接などによって互いに固定するものや、フックなどによって互いに掛止するものなどにできる。中央パネルフレーム112eは、右パネルフレーム112c及び左パネルフレーム112dと平行である。
<パネル体120>
図6は、パネル体120を示す斜視図である。図7は、パネル体120を構成する4枚のパネル130とパネル140とパネル150とパネル160を示す斜視図である。
図6及び図7に示すように、パネル体120は、4枚のパネル130とパネル140とパネル150とパネル160とからなる。パネル130は、パネルフレーム体110の最も上に取り付けられる。パネル140は、パネル130の下側にパネルフレーム体110に取り付けられる。パネル150は、パネル140の下側にパネルフレーム体110に取り付けられる。パネル160は、パネルフレーム体110の最も下に取り付けられる。
パネル130は、表面132(おもて面132)と裏面134とを有する。パネル140は、表面142(おもて面142)と裏面144とを有する。パネル150は、表面152(おもて面152)と裏面154とを有する。パネル160は、表面162(おもて面162)と裏面164とを有する。
パネル130の表面132とパネル140の表面142とパネル150の表面152とパネル160の表面162とによって、パネル体120の表面122が構成される。パネル130の裏面134とパネル140の裏面144とパネル150の裏面154とパネル160の裏面164とによって、パネル体120の裏面124が構成される。なお、本実施の形態で、主として、表とは見学者が視認できる側や、展示体EXが設けられる側であり、裏とは見学者が視認できない側や視認しにくい側である。
パネル130〜160は、薄く平板状に形成された金属板M(図7参照)と、金属板Mの表面を覆うクロスC(図2参照)とからなる。本実施の形態では、金属板Mは、強磁性を有するものが好ましい。パネル130〜160に強磁性を有する金属板Mを用いることによって、永久磁石をパネル130〜160に吸着させることができる。
クロスCは、金属板Mを覆うように貼設されている。クロスCは、パネル130の表面132とパネル140の表面142とパネル150の表面152とパネル160の表面162とに貼設されていればよく、パネル130の裏面134とパネル140の裏面144とパネル150の裏面154とパネル160の裏面164とに貼設される必要はない。
金属板Mを覆うようにクロスCを貼設することによって、結露などで金属板Mに湿気が生じた場合でも、クロスCによって湿気を吸収することで、展示体EXが湿気で痛み劣化することを防止することができる。また、展示体EXが金属板Mに直接に接触することを妨げ、展示体EXが痛むことを防止することができる。このように、クロスCの貼設によって展示体EXを保護することができる。展示体EXとしては、各種の材料からなるものが想定されるが、紙、特に古い和紙なども想定される。古い材料からなる展示体EXも、クロスCによって保護することができる。
クロスCは、耐久性及び可撓性を有するとともに、変質しにくくかつ伸張しにくい繊維が好ましい。地震などによってなんらかの振動が展示体EXに印加された場合でも、クロスCが振動を吸収して、展示体EXが金属板Mやパネル130〜160に強く衝突しないようにできる。
クロスCは、パネル130〜160に接着剤によって貼設される。クロスCが接着剤によって貼設された後、接着剤は十分に乾燥される。接着剤を十分に乾燥させることによって、十分に脱気や脱泡させることができ、接着剤の各種の成分による展示体EXへの影響を保護することができる。接着剤は、展示体EXに与える影響が少なく、かつ、脱気や脱泡のために要する時間について事前に調査されたものを用いればよい。
パネル130は、おおよそ四角形の形状を有する。パネル130の4つの辺の各々は、おおよそ90度に裏側に向かって折り曲げられている。折り曲げられた部分は、パネル130の各辺に沿って形成され長尺な形状を有する。折り曲げられた部分によって取り付け辺136a、136b、136c、136dを構成する。取り付け辺136a、136b、136c、136dは、おおよそ一定の幅を有する。幅は、パネルフレーム体110の幅とおおよそ同じである。
取り付け辺136aは、パネル130の上側の辺に沿って形成されている。取り付け辺136aは、上パネルフレーム112aに取り付けられる。取り付け辺136bは、パネル130の下側の辺に沿って形成されている。取り付け辺136bは、後述するパネル140の取り付け辺146aに取り付けられる。取り付け辺136cは、パネル130の右側の辺に沿って形成されている。取り付け辺136cは、右パネルフレーム112cに取り付けられる。取り付け辺136dは、パネル130の左側の辺に沿って形成されている。取り付け辺136dは、左パネルフレーム112dに取り付けられる。
取り付け辺136bの中央部には、凹部が形成されている。パネル130をパネルフレーム体110に取り付けたときには、中央パネルフレーム112eが凹部を通過する。凹部を形成したことにより、中央パネルフレーム112eが取り付け辺136bと干渉することを防止することができる。
パネル140は、おおよそ四角形の形状を有する。パネル140の4つの辺の各々は、おおよそ90度に裏側に向かって折り曲げられている。折り曲げられた部分は、パネル140の各辺に沿って形成され長尺な形状を有する。折り曲げられた部分によって取り付け辺146a、146b、146c、146dを構成する。取り付け辺146a、146b、146c、146dは、おおよそ一定の幅を有する。幅は、パネルフレーム体110の幅とおおよそ同じである。
取り付け辺146aは、パネル140の上側の辺に沿って形成されている。取り付け辺146aは、パネル130の取り付け辺136bに取り付けられる。取り付け辺146bは、パネル140の下側の辺に沿って形成されている。取り付け辺146bは、後述するパネル150の取り付け辺156aに取り付けられる。取り付け辺146cは、パネル140の右側の辺に沿って形成されている。取り付け辺146cは、右パネルフレーム112cに取り付けられる。取り付け辺146dは、パネル140の左側の辺に沿って形成されている。取り付け辺146dは、左パネルフレーム112dに取り付けられる。
取り付け辺146a及び146bの中央部には、凹部が形成されている。パネル140をパネルフレーム体110に取り付けたときには、中央パネルフレーム112eが凹部を通過する。凹部を形成したことにより、中央パネルフレーム112eが取り付け辺146a及び146bと干渉することを防止することができる。
パネル150は、おおよそ四角形の形状を有する。パネル150の4つの辺の各々は、おおよそ90度に裏側に向かって折り曲げられている。折り曲げられた部分は、パネル150の各辺に沿って形成され長尺な形状を有する。折り曲げられた部分によって取り付け辺156a、156b、156c、156dを構成する。取り付け辺156a、156b、156c、156dは、おおよそ一定の幅を有する。幅は、パネルフレーム体110の幅とおおよそ同じである。
取り付け辺156aは、パネル150の上側の辺に沿って形成されている。取り付け辺156aは、パネル140の取り付け辺146bに取り付けられる。取り付け辺156bは、パネル150の下側の辺に沿って形成されている。取り付け辺156bは、後述するパネル160の取り付け辺166aに取り付けられる。取り付け辺156cは、パネル150の右側の辺に沿って形成されている。取り付け辺156cは、右パネルフレーム112cに取り付けられる。取り付け辺156dは、パネル150の左側の辺に沿って形成されている。取り付け辺156dは、左パネルフレーム112dに取り付けられる。
取り付け辺156a及び156bの中央部には、凹部が形成されている。パネル150をパネルフレーム体110に取り付けたときには、中央パネルフレーム112eが凹部を通過する。凹部を形成したことにより、中央パネルフレーム112eが取り付け辺156a及び156bと干渉することを防止することができる。
パネル160は、おおよそ四角形の形状を有する。パネル160の4つの辺の各々は、おおよそ90度に裏側に向かって折り曲げられている。折り曲げられた部分は、パネル160の各辺に沿って形成され長尺な形状を有する。折り曲げられた部分によって取り付け辺166a、166b、166c、166dを構成する。取り付け辺166a、166b、166c、166dは、おおよそ一定の幅を有する。幅は、パネルフレーム体110の幅とおおよそ同じである。
取り付け辺166aは、パネル160の上側の辺に沿って形成されている。取り付け辺166aは、パネル150の取り付け辺156bに取り付けられる。取り付け辺166bは、パネル160の下側の辺に沿って形成されている。取り付け辺166bは、下パネルフレーム112bに取り付けられる。取り付け辺166cは、パネル160の右側の辺に沿って形成されている。取り付け辺166cは、右パネルフレーム112cに取り付けられる。取り付け辺166dは、パネル160の左側の辺に沿って形成されている。取り付け辺166dは、左パネルフレーム112dに取り付けられる。
取り付け辺166aの中央部には、凹部が形成されている。パネル160をパネルフレーム体110に取り付けたときには、中央パネルフレーム112eが凹部を通過する。凹部を形成したことにより、中央パネルフレーム112eが取り付け辺166aと干渉することを防止することができる。
上述したように、パネル130〜160をパネルフレーム112に取り付けることにより、パネル130の表面132とパネル140の表面142とパネル150の表面152とパネル160の表面162とによって、パネル体120の表面122を構成することができる。表面122を構成したときには、表面132と表面142との境界は密着し、表面142との表面152との境界は密着し、表面152と表面162との境界は密着するとともに、表面132と表面142と表面152と表面162との4つの面の間には段差が無く、表面132と表面142と表面152と表面162とによって平坦な一体的な面を形成することができる。後述するように、この表面132と表面142と表面152と表面162とによって形成される平坦な表面122に展示体EXが載置される。
上述した例では、4枚のパネル130〜160によって載置パネル100を形成する場合を示したが、パネルの枚数は4枚に限られない。
<エクステンション400>
エクステンション400は、展示パネル10を長手方向に長くするための補助部材である。展示体EXが長い場合であっても、エクステンション400を取り付けることによって、展示体EXが展示パネル10から食み出ることなく取り付けることができる。展示体EXの長さに応じて、エクステンション400を取り付けることができる。エクステンション400は、ピクチャーフレーム300を介して取り付けられる。
エクステンション400は、エクステンションフレーム体410とエクステンションパネル420とを有する。
エクステンションフレーム体410は、4本の上エクステンションフレーム412aと下エクステンションフレーム412bと右エクステンションフレーム412cと左エクステンションフレーム412dとからなる。エクステンションフレーム体410は、おおよそ四角形の形状を有する。本明細書では、これらの4本のエクステンションフレーム412a〜412dを特に区別する必要がない場合には、単にエクステンションフレーム412と称する。エクステンションフレーム412は、パネルフレーム112と同様の材料で同様に構成されている。
上エクステンションフレーム412aの右端部に右エクステンションフレーム412cの上端部が連結される。上エクステンションフレーム412aの左端部に左エクステンションフレーム412dの上端部が連結される。下エクステンションフレーム412bの右端部に右エクステンションフレーム412cの下端部が連結される。下エクステンションフレーム412bの左端部に左エクステンションフレーム412dの下端部が連結される。エクステンションフレーム412同士の連結は、ネジの締結や溶接などによって互いに固定するものや、フックなどによって互いに掛止するものなどにできる。
エクステンションパネル420は、パネル体120と同じ構成を有する。具体的には、エクステンションパネル420は、パネル130〜160と同じ構成を有する。
エクステンションパネル420は、表面422(おもて面422)と裏面424とを有する。エクステンション400が載置パネル100に取り付けられたときには、パネル130の表面132とパネル140の表面142とパネル150の表面152とパネル160の表面162とエクステンションパネル420の表面422とによって、パネル体120の平坦な表面122が構成される。
エクステンションパネル420も、パネル130〜160と同様に、薄く平板状に形成された金属板Mと、金属板Mの表面を覆うクロスCとからなる。金属板MとクロスCとによって、エクステンションパネル420もパネル130〜160と同様の機能を有する。
エクステンションパネル420も、おおよそ四角形の形状を有する。エクステンションパネル420の4つの辺の各々は、おおよそ90度に裏側に向かって折り曲げられている。折り曲げられた部分は、エクステンションパネル420の各辺に沿って形成され長尺な形状を有する。折り曲げられた部分によって取り付け辺436a、436b、436c、436dを構成する。取り付け辺436a、436b、436c、436dは、おおよそ一定の幅を有する。幅は、パネルフレーム体110の幅とおおよそ同じである。
取り付け辺436aは、エクステンションパネル420の上側の辺に沿って形成されている。取り付け辺436bは、エクステンションパネル420の下側の辺に沿って形成されている。取り付け辺436cは、エクステンションパネル420の右側の辺に沿って形成されている。取り付け辺436dは、エクステンションパネル420の左側の辺に沿って形成されている。
取り付け辺436bは、ピクチャーフレーム300を介して上パネルフレーム112aに取り付けることができる。このようにして、エクステンションパネル420によって載置パネル100を延長することができる。
<ピクチャーフレーム300>
図9に示すように、ピクチャーフレーム300は、長尺な形状を有する。ピクチャーフレーム300は、上パネルフレーム112aの長さと、下エクステンションフレーム412bの長さと同じ長さを有する。ピクチャーフレーム300を間に挟んで、上パネルフレーム112aと下エクステンションフレーム412bとを連結することができる。上パネルフレーム112aに下エクステンションフレーム412bを連結することにより、エクステンション400によって載置パネル100を延長することができる。
上述した例では、1枚のエクステンション400を載置パネル100に取り付ける場合を示したが、ピクチャーフレーム300介してエクステンション400を順次に取り付け、所望する枚数のエクステンション400を、展示体EXの長さに応じて取り付けることができる。
<<支持フレーム200>>
図2、図4及び図10に示すように、載置パネル100の裏面124に支持フレーム200が取り付けられる。
支持フレーム200は、2本の脚体210a及び210bと、2本の脚体を連結する3本の第1の連結体220a、第2の連結体220b及び第3の連結体220cとを有する。
2本の脚体210a及び210b、並びに2本の第1の連結体220a及び第2の連結体220bは、長尺で断面が四角形の四角柱パイプからなる。第3の連結体220cは、長尺で断面が円形の円柱パイプからなる。いずれも中空にすることで、支持フレーム200を軽くすることができる。脚体210a及び210b、並びに連結体220a〜220cは、アルミなどの金属や、プラスチックの樹脂や、木材などからなる。脚体210a及び210b、並びに連結体220a〜220cは、剛性が高く撓みにくく腐食しにくい材料から構成されればよい。
脚体210a及び210b、並びに連結体220a〜220cは、載置パネル100を安定して支持できる程度の強度や剛性などを有すればよく、さらに軽量であれば支持フレーム200の取り扱いを容易にすることができる。
2本の脚体210a及び210bは互いに離隔しかつ平行に配置される。第1の連結体220aは、2本の脚体210a及び210bの上端部を連結する。第2の連結体220bは、2本の脚体210a及び210bの中間部を連結する。第3の連結体220cは、2本の脚体210a及び210bの下端部を連結する。連結体220a、連結体220b及び連結体220cは互いに平行にかつ2本の脚体210a及び210bに対して直角に配置される。
2本の脚体210a及び210bと、第1の連結体220a及び第3の連結体220cとによって、支持フレーム200は、全体として、外形が長方形状で、いわゆる梯子状の形状を有する。
図10に示すように、脚体210aの上端部には、貫通孔212aが形成されている。脚体210bの上端部には、貫通孔212bが形成されている。
図11に示すように、右パネルフレーム112cの上部には、取り付け部170aが設けられている。なお、左パネルフレーム112dの上部にも、同様に、取り付け部170b(図3及び図4参照)が設けられている。取り付け部170aは、脚体210aを脚体210aの上端部で回転可能に支持し、取り付け部170bは、脚体210bを脚体210bの上端部で回転可能に支持するためのものである。
取り付け部170aは、2枚の長尺な金属板180と190とからなる。金属板180は、L字状に折れ曲がった第1の端部180aと第2の端部180bと、第1の端部180a及び第2の端部180bの間に中間182とを有する。金属板190は、金属板180よりも長い。金属板190は、L字状に折れ曲がった第1の端部190aと第2の端部190bと、第1の端部190a及び第2の端部190bの間に中間192とを有する。
金属板180の第1の端部180aと金属板190の第1の端部190aとは互いに重ね合わされて右パネルフレーム112cに接合されている。金属板190は金属板180よりも長く、金属板180の第2の端部180bと金属板190の第2の端部190bとの間には間隙172が形成されている。間隙172は、脚体210aの幅より若干大きく形成される。第2の端部180bには貫通孔184が形成され、第2の端部190bには、ネジ穴194が形成されている。脚体210aの貫通孔212aと、第2の端部180bの貫通孔184と、第2の端部190bのネジ穴194と連通するように脚体210aを位置づけ、ネジ174をネジ穴に螺合することによって、脚体210aを間隙172で回転可能な状態を維持して右パネルフレーム112cに着脱可能に取り付けることができる。
取り付け部170bも同様の構成を有し、脚体210bを間隙172で回転可能な状態にして左パネルフレーム112dに着脱可能に取り付けることができる。このようにすることで、支持フレーム200を載置パネル100に対して回転可能にでき、載置パネル100に対して支持フレーム200を開いた状態にしたり閉じた状態にしたりすることができる。支持フレーム200を載置パネル100に対して開いた状態にすることで、展示体EXを展示できる状態に展示パネル10をすることができる。また、支持フレーム200を載置パネル100に対して閉じた状態にすることで、展示パネル10を収納したり保管したり持ち運んだりしやすくできる。
また、支持フレーム200は載置パネル100から着脱可能であるので、いずれかが破損した場合には、一方のみを交換すればよく、現場での対応を容易にすることができる。
<<展示体支え500>>
展示体支え500は、おおよそ円柱状の外形を有する。展示体支え500は、円筒状の側面502と、円形状の第1の底面504及び第2の底面506とを有する。展示体支え500は、プラスチックなどの樹脂からなるものが好ましい。展示体EXを的確に支持することができるとともに、展示体EXと接触しても展示体EXを破損させないようにできる。図12(a)に示すように、展示体支え500の第1の底面504に、永久磁石510が配置されている。図12では、明瞭のために永久磁石510を透過して示した。
永久磁石510はおおよそ円板状の外形を有する。永久磁石510の一方の底面がN極で、他方の底面S極である。永久磁石510のいずれかの底面が、展示体支え500の第1の底面504の一部を構成する。展示体支え500の第1の底面504は、パネル体120に吸着できるならば、永久磁石510のS極でもN極でもよい。
展示体支え500の第1の底面504を載置パネル100に向けて配置することで、永久磁石510の磁力によって展示体支え500を載置パネル100に着脱可能に取り付けることができる。図12(b)に示すように、展示体支え500を載置パネル100に取り付けたときには、展示体支え500は載置パネル100からおおよそ垂直に延出する。
図12(b)及び図13に示すように、展示体支え500の側面502が展示体EXの下部EBに当接するように、展示体支え500を載置パネル100に取り付ける。展示体支え500を展示体EXの下部EBを若干持ち上げるように取り付けることで、展示体支え500によって展示体EXの下部EBを支持することができる。展示体EXの下部EBを若干持ち上げるようにすることで、展示体EXを展示したときに展示体EXの自重によって展示体EXが引き伸ばされて傷むことを防止できる。
図13に示した例では、2つの展示体支え500によって展示体EXの下部EBを支持する。展示体支え500の数は、展示体EXの重量及び大きさや、永久磁石510の磁力や、見栄えなどによって適宜決定すればよい。展示体支え500によって展示体EXが若干持ち上げるように支持できればよい。
上述した例では、展示体支え500は、円筒状の側面502を有する場合を示したが、側面502の一部に平坦面を形成することが好ましい。側面502の一部に平坦面に展示体EXの下部EBに位置づけることによって、展示体EXの下部EBを安定的に支持することができる。展示体支え500は、展示体EXを破損させることなく支持できれば、三角柱や四角柱などの柱体でもよい。
<<目隠しパネル600>>
目隠しパネル600は、支持フレーム200を見学者から視認できないようにするためのパネルである。いわゆる目隠しのためのパネルである。美術館などでは、複数の展示体EXが並設されている。このため、隣の展示体EXが載置された載置パネル100の支持フレーム200を斜め方向から見学者が視認できる可能性がある。支持フレーム200は、強度や剛性などを確保するため、美観を感じさせない可能性が高い。このため、美術館などにそぐわない外観となり得、目隠しパネル600によって、支持フレーム200の側部を覆うようにするのが好ましい。
目隠しパネル600は、おおよそ三角形状で薄板の形状を有する。三角形状にすることによって、支持フレーム200のみならず、載置パネル100と支持フレーム200との間も覆うことができ、美観を高めることができる。
目隠しパネル600は、たとえば、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックや、発泡スチロールなどの軽い樹脂によって形成されている。軽くすることによって目隠しパネル600の着脱作業を容易にすることができる。目隠しパネル600は、クロスが貼り付けられている。目隠しパネル600にクロスを貼り付けることによって、目隠しパネル600の美観を高めることができるとともに、目隠しパネル600を強度を高めることができる。クロスの色は、展示体EXの色や載置パネル100の色や美術館の展示台Rなどに応じた色を選択することができる。目隠しパネル600は、支持フレーム200を覆うことができれば、金属製や木材製などであってもよい。
目隠しパネル600は、パネル体120の裏面124と当接する3箇所に、3つの当接片610a、610b及び610cが設けられている。当接片610a、610b及び610cは、長尺で断面がL字状の形状を有する。当接片610a、610b及び610cの各々には、パネル体120の裏面124と当接する面に平板状の永久磁石が設けられている。当接片610a、610b及び610cの各々に設けられた永久磁石によって、目隠しパネル600をパネル体120の裏面124に吸着させることができ、目隠しパネル600を安定させて配置することができる。
目隠しパネル600は、支持フレーム200の2本の脚体210a及び210bと当接する4箇所に、平板状の永久磁石606a、606b、606c、606dが設けられている。永久磁石によって、目隠しパネル600を脚体210a及び210bに吸着させることができ、目隠しパネル600を安定させて配置することができる。
目隠しパネル600は、パネル体120の裏面124と当接する3箇所に凹部604a、604b及び604cが形成されている。凹部604aを形成したことにより、パネル140の取り付け辺146b及びパネル150の取り付け辺156aと干渉しないように、目隠しパネル600を安定させて配置することができる。凹部604bを形成したことにより、パネル150の取り付け辺156b及びパネル160の取り付け辺166aと干渉しないように、目隠しパネル600を安定させて配置することができる。凹部604cを形成したことにより、パネル160の取り付け辺166b及び下パネルフレーム112bと干渉しないように、目隠しパネル600を安定させて配置することができる。
<<角度調整パーツ700>>
図14は、角度調整パーツ700の全体を示す斜視図である。角度調整パーツ700は、図15に示すように、載置パネル100の中央パネルフレーム112eの最下端部と、支持フレーム200の第3の連結体220cとの間に亘って取り付けられる。
図14に示すように、角度調整パーツ700は、第1の端部710と第2の端部720とを有する。図15に示すように、角度調整パーツ700の第1の端部710は、載置パネル100の中央パネルフレーム112eにネジによって着脱可能に連結され、角度調整パーツ700の第2の端部720は、支持フレーム200の第3の連結体220cに着脱可能に嵌合されて連結される。
図14に示すように、角度調整パーツ700は、一定の長さで長尺な形状を有する。角度調整パーツ700は、金属によって構成される。角度調整パーツ700は、平板によって成形されており、断面がおおよそコの字状(U字状)の形状を有する。角度調整パーツ700は、1つの長尺な天面730と、2つの長尺な側面740a及び740bとを有する。2つの側面740a及び740bは、互いに離隔しかつ平行に、かつ、天面730に対して垂直に形成されている。
角度調整パーツ700の第1の端部710では、2つの側面740a及び740bが長手方向に沿って延出している。側面740aには、延出部742aが形成されている。側面740bには、延出部742bが形成されている。2つの延出部742a及び延出部742bは、離隔して形成されており、2つの延出部742a及び延出部742bが向かい合う箇所に、間隙748が形成される。間隙748に、中央パネルフレーム112eの最下端部が嵌合される。
延出部742aには貫通孔712aが形成され、延出部742bにはネジ穴712bが形成されている。中央パネルフレーム112eの最下部には貫通孔114(図5参照)が、下パネルフレーム112bの長手方向に沿って形成されている。延出部742aの貫通孔712aと、延出部742bのネジ穴712bと、中央パネルフレーム112eの貫通孔114とが連通するように、第1の端部710を中央パネルフレーム112eの最下部に取り付ける。互いに連通する貫通孔712aとネジ穴712bと中央パネルフレーム112eの貫通孔114とに、ネジ(図15参照)を挿通する。このようにすることで、角度調整パーツ700の第1の端部710が、中央パネルフレーム112eの最下部から抜けにくい状態を形成することができる。
角度調整パーツ700の第2の端部720は、2つの側面740a及び740bが長手方向に対して垂直方向に沿って(下方に向かって)延出している。側面740aには、延出部744aが形成されている。側面740bには、延出部744bが形成されている。2つの延出部744a及び延出部744bは、離隔して形成されている。延出部744aには、U字状の嵌合溝746aが形成され、延出部744bには、U字状の嵌合溝746bが形成されている。嵌合溝746a及び嵌合溝746bは、下方向に開口しており、嵌合溝746a及び嵌合溝746bは、連通するように形成されている。嵌合溝746a及び嵌合溝746bに第3の連結体220cを嵌合することができ、角度調整パーツ700の第2の端部720が、第3の連結体220cに着脱可能に連結される。このようにすることで、角度調整パーツ700の第2の端部720が、第3の連結体220cから抜けにくい状態を形成することができる。
角度調整パーツ700の第2の端部720は、補強面750が形成されている。補強面750は、天面730と延出部744a及び延出部744bとを互いに連結する。補強面750と天面730との間が直角に、補強面750と延出部744aとの間が直角に、補強面750と延出部744bとの間が直角になるように、補強面750は形成されている。補強面750を形成したことにより、第2の端部720に力が加えられた場合であっても、天面730と延出部744a及び延出部744bとが変形しないようにでき、第2の端部720の強度を高めることができる。
中央パネルフレーム112eの下端部と、第3の連結体220cとの間に、角度調整パーツ700を取り付けることによって、載置パネル100の角度を鉛直に対して約8度に維持することができる。すなわち、載置パネル100を約8度だけ斜め上向きに保持することができる。載置パネル100を斜め上向きにすることによって、展示体EXを見学者の目の方向に向けることができる。
さらに、載置パネル100と支持フレーム200とのなす角を一定に保つことができる。載置パネル100を安定して設置することができ、地震などの振動が生じても被展示物を保護しつつ、展示状態を維持することができる。
<<固定用ブラケット800>>
図16(a)は、固定用ブラケット800の全体を示す斜視図である。固定用ブラケット800は、図15に示すように、展示台Rに固定されるとともに、第3の連結体220cを着脱可能に保持する。載置パネル100は、固定用ブラケット800によって展示台Rに支持することができる。
固定用ブラケット800は、第3の連結体220cに取り付けるための連結体接続体802と、展示台Rに取り付けるための展示台接続体804とを有する。連結体接続体802は、展示台接続体804に2つのねじ860a及び860bによって取り付けられて、固定用ブラケット800として一体化する。
固定用ブラケット800は、金属によって構成される。固定用ブラケット800は、平板を折り曲げて成形されており、断面がおおよそコの字状(U字状)の形状を有する。固定用ブラケット800は、1つの天面810と、2つの側面820及び830と、1つの接合面840とを有する。2つの側面820及び830は、互いに離隔しかつ平行に、かつ、天面810に対して垂直に形成されている。1つの天面810と、2つの側面820及び830によって、第3の連結体220cを保持して第3の連結体220cの移動を防止することができる。接合面840は、側面830から垂直方向に延出して形成されている。接合面840と側面830との間には、2つの補強部850a及び850bが形成されている。
接合面840は、おおよそU字状の形状を有する。接合面840は、2つの脚部842a及び842bと、2つの脚部842a及び842bを連結する連結部844とを有する。2つの脚部842a及び842bは、互いに離隔し平行に配置されている。脚部842a及び842bの各々には、貫通孔846a及び846bが形成されている。2つの脚部842a及び842bは、連結部844から延出するように形成されている。
2つの補強部850a及び850bは、接合面840と側面830とを互いに連結する。接合面840と側面830との間が90度になるように形成されている。2つの補強部850a及び850bは、外から力や振動が加えられた場合でも、接合面840と側面830とが変形することを防止する。
天面810と側面820及び830とによって、おおよそU字状の溝状の形状を有する溝部860が形成される。図15及び図16に示すように、溝部860に第3の連結体220cが挿嵌されて、第3の連結体220cを連結体接続体802に取り付けることができる。側面820及び830によって、第3の連結体220cが、前後方向に移動することを防止する。天面810によって、第3の連結体220cが、上方向に浮き上がることを防止する。
図16(b)に示すように、美術館の展示台Rは突出部E及び間隙Dを有する。間隙Dは、展示体EXを固定するために用いられる。図15及び図16(a)に示すように、展示台接続体804は間隙Dに挿入されて突出部Eに取り付けられる。
展示台接続体804は、金属板によって構成される。展示台接続体804は、おおよそU字状の形状を有する。展示台接続体804は、2つの脚部822a及び822bと、2つの脚部822a及び822bを連結する連結部824とを有する。2つの脚部822a及び822bは、互いに離隔し平行に配置されている。脚部822a及び822bの各々には、ねじ孔826a及び826bが形成されている。2つの脚部822a及び822bは、連結部824から延出するように形成されている。
展示台接続体804を、展示台Rの間隙Dに挿入し、2つの脚部822a及び822bが間隙Dから突出するように配置する。次に、第3の連結体220c(載置パネル100)を連結体接続体802に取り付け、展示台接続体804の脚部822aに、連結体接続体802の脚部842aを載置し、展示台接続体804の脚部822bに、連結体接続体802の脚部842bを載置し、ねじ孔826aに貫通孔846aが連通するように、ねじ孔826bに貫通孔846bが連通するように位置づける。貫通孔846aを介してねじ孔826aにねじ860aを螺合し、貫通孔846bを介してねじ孔826bにねじ860bを螺合することによって、美術館の展示台Rに載置パネル100を取り付けることができる。
図17は、美術館における展示パネル10(展示体EX)と見学者との位置を示す略図である。
一般的に美術館では、展示体EXの保護の観点から、見学者から離隔した位置に展示体EXが配置される場合が多い。また、展示体EXは、吊設されて鉛直方向に沿って配置される場合が多く、見学者の視線の向きとは異なる方向に向かうように配置される。このため、見学者にとって展示体EXを視認しやすい状態になっていない状態になり得る。
展示パネル10に展示体EXを載置した場合には、図16及び図17に示すように、展示パネル10は、固定用ブラケット800によって、展示台Rの最も奥側の突出部Eに配置される。具体的には、支持フレーム200第3の連結体220cが、展示台Rの最も奥側の突出部Eに位置するように、展示パネル10が配置される。
図17に示すように、角度調整パーツ700によって、鉛直に対して約8度で斜め上方向に向かうように載置パネル100を見学者の視線に向かうように(見学者の目の位置に近づくように)傾けることができる(図17の矢印A参照)。さらに、上述したように、支持フレーム200の第3の連結体220cが、展示台Rの最も奥側の突出部Eに位置するので、載置パネル100を見学者の視線に向けて傾けた場合には、載置パネル100は、見学者側に移動する。載置パネル100を見学者側に移動させることによって、見学者に近づくように展示体EXを変位させることができ、見学者は展示体EXを視認しやすくできる。
たとえば、展示パネル10の高さHを1メートルとした場合には、載置パネル100を約8度で傾けることにより、パネル160の下側の辺166bを約14cm(W1)分見学者に近づけることができる(図17参照)。さらに、載置パネル100を約8度で傾けることにより、支持フレーム200も傾くので、パネル160の下側の辺166bは、全体として、突出部Eから14+W2(cm)近く、たとえば30cm近く見学者に近づき、展示体EXを見学者に近づけることができる(図17参照)。
上述した例では、載置パネル100の形状を平坦な場合を示したが、全体として若干突出するように円滑に湾曲する形状にすることができる。展示体EXの裏面の全体を載置パネル100の表面に接触させることができ、接触面積を大きくすることにより、展示体EXの裏面の全面を載置パネル100によって支持することができ、展示体EXの全体を保護することができる。