JP2016042628A - 無線通信方法及び無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同一エリア内に複数の基地局が設置されるマルチセル環境において、スループットを向上すること。
【解決手段】基地局と端末局とを備える通信セルが複数配置されるマルチセル環境で通信を行う無線通信方法であって、基地局と端末局との間のそれぞれの伝搬チャネルの伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得ステップと、伝搬路情報を統計情報に変換する統計情報変換ステップと、統計情報の解析結果からビーム形成のための送受信ウエイトを算出するウエイト算出ステップと、送受信ウエイトを用いて送受信ビームを形成する送受信ステップと、を有する無線通信方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は無線通信技術に関する。
5GHz(ギガヘルツ)帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11a規格がある。このシステムは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、最大で54Mbps(メガビット毎秒)のスループットを実現している(例えば、非特許文献1参照)。
IEEE802.11nは、複数のアンテナを用いて同一時刻及び同一周波数チャネルを用いて空間多重を実現することが可能なMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術や、これまで個別に用いられていた20MHz(メガヘルツ)の周波数チャネルを2つ同時に利用して40MHzの周波数チャネルを利用するチャネルボンディング技術によって高速通信の実現を目指している。その結果、IEEE802.11nは、最大で600Mbpsの伝送速度を実現することが可能である(例えば、非特許文献1)。
IEEE802.11acでは、20MHzの周波数チャネル4つを同時に利用して80MHzの周波数チャネルとして利用するチャネルボンディング技術や、マルチユーザMIMO技術を用いて同一周波数チャネル及び同一時刻に複数の無線局に対して同時に伝送を行う空間分割多元接続(SDMA:Spatial Division Multiple Access)伝送技術が採用されている。その結果、IEEE802.11acでは、IEEE802.11nより高速かつ高効率な無線通信が実現されている。
MIMO技術を実現するための基地局のビーム形成法として、サブキャリアで共通のウエイトとなるアナログ素子を用いたアナログビーム形成法及びサブキャリア毎に異なるウエイトとなるデジタル信号処理を用いたビーム形成法がある。
図15は、アナログビーム形成法におけるアンテナ装置の構成を示す図である。アンテナ装置は、アンテナ801−1〜801−M(Mはアンテナの数)、ウエイト乗算部802−1〜802−M、ウエイト制御部803、ウエイト算出部804及び伝搬路情報記憶部805を備える。
また、図16は、デジタルビーム形成法におけるアンテナ装置の構成を示す図である。アンテナ装置は、アンテナ901−1〜901−M、ウエイト算出部904、伝搬路情報記憶部905、送信ウエイト演算部906、受信ウエイト演算部907、変調部911、D/A変換部912−1〜912−M、送信部913−1〜913−M、受信部921−1〜921−M、A/D変換部922−1〜922−M及び復調部923を備える。
アナログビーム形成法及びデジタルビーム形成法のための基地局側の伝搬路情報(受信電力や伝搬チャネル特性)の取得方法として、端末側で推定した伝搬路情報を基地局にフィードバックする方法と、端末局の信号から基地局が直接推定する方法とがある。
守倉正博、久保田周治,「改訂三版802.11高速無線LAN教科書」,インプレスR&D,2008年3月27日 Q. H. Spencer, A. L. Swindlehurst, and M. Haardt,"Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels," IEEE Trans. Sig. Processing, vol. 52, issue 2, Feb. 2004, pp. 461-471.
現在、スマートフォンやタブレット端末等の無線通信デバイスの普及に伴い、トラヒックデータが大幅に増加している。このトラヒックデータをオフロードするために無線LANシステムが多く利用されている。その結果、様々な環境に無線LANの基地局の設置が進んでいる。しかしながら、基地局の乱立設置は、セル間干渉を増加させる原因となる。そのため、必ずしも基地局の増加に比例してスループットは増加しない。
本発明は、同一エリア内に複数の基地局が設置されるマルチセル環境において、スループットを向上することを可能とする技術の提供を目的とする。
本発明の一態様は、基地局と端末局とを備える通信セルが複数配置されるマルチセル環境で通信を行う無線通信方法であって、前記基地局と前記端末局との間のそれぞれの伝搬チャネルの伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得ステップと、前記伝搬路情報を統計情報に変換する統計情報変換ステップと、前記統計情報の解析結果からビーム形成のための送受信ウエイトを算出するウエイト算出ステップと、前記送受信ウエイトを用いて送受信ビームを形成する送受信ステップと、を有する無線通信方法である。
本発明の一態様は、上記の無線通信方法であって、前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記端末局側で伝搬路情報を推定し、前記端末局から前記基地局に前記推定した伝搬路情報を送信する。
本発明の一態様は、上記の無線通信方法であって、前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記基地局側で伝搬路情報を推定する。
本発明の一態様は、基地局と端末局とを備える通信セルが複数配置されるマルチセル環境で通信を行う無線通信装置であって、前記基地局は、複数のアンテナと、送受信信号にウエイトを乗算するウエイト乗算部と、ウエイトの制御を行うウエイト制御部と、伝搬チャネルの伝搬路情報を記憶する伝搬路情報記憶部と、前記伝搬路情報を統計情報に変換する統計情報変換部と、統計解析結果からビーム形成のための送受信ウエイトを算出するウエイト算出部と、前記送受信ウエイトを用いて送受信を行う送受信部と、を備える無線通信装置である。
本発明により、同一エリア内に複数の基地局が設置されるマルチセル環境において、スループットを向上することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るシステムモデルの一例のブロック図である。 本発明の第1実施形態における基地局200−1及び200−2の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1実施形態における端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1実施形態における伝搬路情報の取得方法を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。 累積確率分布の一例を示すグラフである。 シミュレーションモデルを示す図である。 本発明の第1実施形態における信号対干渉及び雑音電力比の分布を示す図である。 本発明の第2実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。 本発明の第3実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。 本発明の第5実施形態における基地局500−1及び500−2の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第5実施形態における端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第5実施形態における伝搬路情報の取得方法を示すタイムチャートである。 アナログビーム形成法におけるアンテナ装置の構成を示す図である。 デジタルビーム形成法におけるアンテナ装置の構成を示す図である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るシステムモデルの一例のブロック図である。本発明の第1実施形態に係る無線通信システムは、複数の通信セルからなるマルチセル環境において用いられる。なお、ここでは、説明の簡略化のために2つの通信セルの例を示しているが、3つ以上の通信セルでも構わない。
図1において、基地局200−1と、基地局200−1と無線パケット通信を行っている複数の端末局201−1〜201−Nとから通信セル203−1が構成される。また、基地局200−2と、基地局200−2と無線パケット通信を行っている複数の端末局202−1〜202−Nとから通信セル203−2が構成される。なお、Nは本発明の基地局200−1と通信を行う端末局の個数であり、図1の例では、簡単のため隣接する基地局200−2においてもN個の端末局と通信していることを仮定している。通信セル203−1と通信セル203−2とは隣接して配置されている。
基地局200−1及び200−2は、例えば、無線LANにおけるアクセスポイントなどである。端末局201−1〜201−N及び端末局202−1〜202−Nは、コンピュータや携帯型の情報電子機器などである。
基地局200−1と端末局201−1〜201−Nとの間、及び基地局200−2と端末局202−1〜202−Nとの間の通信方式としては、例えばCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance;搬送波検知多重アクセス/衝突回避)方式が用いられる。CSMA/CAは、同一周波数チャネルを用いて無線パケット通信を行うものである。無線パケット通信において、送受信される無線パケットには、送信局、宛先局を示す識別子が含まれる。ここで、送信局は無線パケットを生成し送信した装置であり、宛先局は無線パケットの宛先となる装置である。また、通信に用いる変調方式としては、例えば、直交周波数分割多重(OFDM)が用いられる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムでは、基地局200−1及び基地局200−2として、複数のアンテナを有し、送受信ウエイトを用いてアナログビーム形成を行えるものが用いられる。第1実施形態では、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−N側において、基地局200−1及び200−2からの計測用のデータを受信して、各伝搬チャネルの伝搬路情報が推定される。そして、この伝搬路情報が端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nから、基地局200−1及び200−2にフィードバックされ、基地局200−1及び200−2は、各端末局の伝搬路情報を取得する。基地局200−1及び200−2は、取得した伝搬路情報を統計情報に変換し、この統計解析結果を基に、アナログビーム形成のためのウエイトを算出している。このようなウエイトを用いて、基地局200−1及び基地局200−2のアナログビームを制御することにより、マルチセル環境において、セル間干渉が低減できる。
なお、以下の説明では、図1に示すように、通信セル203−1にある基地局200−1と、これと同一の通信セル203−1にある端末局201−1〜201−Nとの間の伝搬チャネルの特性をH1,1(k)〜H1,N(k)とする。また、通信セル203−2にある基地局200−2と、これと同一の通信セル203−2にある端末局202−1〜202−Nとの間の伝搬チャネルの特性をH2,1(k)〜H2,N(k)とする。また、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nとの間の伝搬チャネルの特性をG1,1(k)〜G1,N(k)とする。また、通信セル203−2の基地局200−2と、これに隣接する通信セル203−1の端末局201−1〜201−Nとの間の伝搬チャネルの特性をG2,1(k)〜G2,N(k)とする。ここで、kはサブキャリア番号である。
図2は、本発明の第1実施形態における基地局200−1及び200−2の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、基地局200−1及び200−2は、アンテナ101−1〜101−M(Mはアンテナの数)、ウエイト乗算部102−1〜102−M、ウエイト制御部103、ウエイト算出部104、統計情報変換部105、受信部106−1〜106−M、A/D変換部107−1〜107−M、復調部108、伝搬路情報記憶部109、変調部111、D/A変換部112、送信部113、受信部121、A/D変換部122及び復調部123を備える。
アンテナ101−1〜101−Mは、ウエイト乗算部102−1〜102−Mから入力される信号を、送信信号として空間に無線信号として出力する。また、アンテナ101−1〜101−Mは、空間から受信された無線信号を有線信号に変換し、ウエイト乗算部102−1〜102−Mに出力する。
ウエイト乗算部102−1〜102−Mは、送受信信号にウエイトを乗算するアナログ素子である。ウエイト乗算部102−1〜102−Mは、送信信号の振幅及び位相をウエイト制御部103から入力されたウエイト情報に応じて変換する。また、ウエイト乗算部102−1〜102−Mは、アンテナ101−1〜101−Mで受信された信号の振幅及び位相をウエイト情報に応じて変換する。アンテナ101−1〜101−Mのアナログビームは、このウエイト乗算部102−1〜102−Mのウエイトにより設定できる。
受信部106−1〜106−Mは、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nからの伝搬路情報を含む信号を受信する。すなわち、本発明の第1実施形態では、図1における端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nで、各伝搬チャネルの伝搬路情報が推定され、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nから伝搬路情報が送信されてくる。図2における受信部106−1〜106−Mは、この端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nからの伝搬路情報を含む信号を受信する。A/D変換部107−1〜107−Mでは、受信部106−1〜106−Mから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、復調部108に出力する。復調部108は、基地局200−1及び200−2と、各端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nとのそれぞれの間の伝搬路情報を復調し、伝搬路情報記憶部109に出力する。伝搬路情報記憶部109は、復調部108から入力される各伝搬チャネルの伝搬路情報を記憶し、統計情報変換部105に出力する。
統計情報変換部105は、伝搬路情報記憶部109から入力される各伝搬チャネルの伝搬路情報を統計情報に変換し、変換した統計情報をウエイト算出部104に出力を行う。ウエイト算出部104は、この統計情報を用いて、ウエイトを算出する。なお、ウエイト算出手法の詳細は後に説明する。ウエイト制御部103は、ウエイト算出部104から入力されるウエイト情報をウエイト乗算部102−1〜102−Mで制御可能な信号に変換し、ウエイト乗算部102−1〜102−Mそれぞれに個別のウエイト情報を出力する。
変調部111は、入力されたデジタル信号の変調を行い、無線パケットを生成する。D/A変換部112は、変調部111から入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、送信部113に出力する。送信部113は、D/A変換部112から入力される信号を無線システムで規定される周波数への変換や送信電力の調整などを行い無線信号に変換し、ウエイト乗算部102−1〜102−Mに出力する。
受信部121は、ウエイト乗算部102−1〜102−Mから入力される信号の周波数の変換や受信電力の調整などを行い、A/D変換部122に出力を行う。A/D変換部122では、受信部121から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、復調部123に出力する。復調部123は、A/D変換部122から入力される無線パケットのデジタル信号の復調を行う。
以上のように、第1実施形態における基地局200−1及び200−2では、複数のアンテナ101−1〜101−Mが設けられており、ウエイト乗算部102−1〜102−Mのウエイトにより、アナログビームが設定できる。また、受信部106−1〜106−Mにより、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nからそれぞれ送られてくる伝搬路情報が受信され、復調部108により各伝搬チャネルの伝搬路情報が復調され、この各伝搬チャネルの伝搬路情報が伝搬路情報記憶部109に記憶される。統計情報変換部105により、各伝搬チャネルの伝搬路情報が統計情報に変換され、ウエイト算出部104で、この統計情報を用いて、ウエイトが算出される。このようなウエイトを用いてアナログビームを制御することにより、マルチセル環境において、セル間干渉が低減できる。
図3は、本発明の第1実施形態における端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nの構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nは、アンテナ150、変調部151、D/A変換部152、送信部153、受信部160、A/D変換部161、復調部162及び伝搬路推定部163を備える。
アンテナ150は、送信部153から入力される信号を、空間に送信信号として出力する。また、アンテナ150は、空間から受信された無線信号を有線信号に変換し、受信部160に出力する。
変調部151は、入力されたデジタル信号の変調を行い、無線パケットを生成する。D/A変換部152は、変調部151から入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、送信部153に出力する。送信部153は、D/A変換部152から入力される信号を無線システムで規定される周波数への変換や送信電力の調整などを行い無線信号に変換し、アンテナ150に出力する。
受信部160は、アンテナ150から入力される信号の周波数の変換や受信電力の調整などを行い、A/D変換部161に出力を行う。A/D変換部161は、受信部160から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、復調部162に出力する。復調部162は、A/D変換部161から入力される無線パケットのデジタル信号の復調を行う。
伝搬路推定部163は、基地局200−1及び200−2からの計測用のデータを受信して伝搬チャネルの特性の推定や受信電力の計測を行い、伝搬路情報を生成する。この伝搬路情報は、変調部151で所定の信号が含められ、D/A変換部152、送信部153を介して、アンテナ150に送られ、基地局200−1及び200−2にフィードバックされる。
以上のように、第1実施形態における端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nでは、伝搬路推定部163により、基地局200−1及び200−2からの計測用のデータを受信して各伝搬チャネルの伝搬路情報を推定できる。そして、この伝搬路情報は、変調部151、D/A変換部152、送信部153を介して、アンテナ150に送られ、基地局200−1及び200−2にフィードバックできる。
次に、伝搬路情報の取得方法について説明する。図4は、本発明の第1実施形態における伝搬路情報の取得方法を示すタイムチャートである。なお、図4では、基地局200−1と、端末局201−1及び201−2とが存在する場合を想定し、基地局200−1と、端末局201−1及び201−2のそれぞれの間の伝搬チャネルの伝搬路情報を推定する例について説明する。他の伝搬チャネルの伝搬路情報についても、同様に推定できる。
図4に示すように、伝搬路情報を取得するための信号は、ヌルデータパケットの送信を知らせるヌルデータパケットアナウンスメント(NDPA:Null Data Packet Announcement)と、計測用のヌルデータパケット(NDP:Null Data Packet)と、ヌルデータパケットNDPから推定された受信電力を伝搬チャネルとして通知するチャネル状態情報フィードバック(CSI−FB:Channel State Information Feedback)と、伝搬路情報を端末局に要求するビームフォーミングレポートポール(BRP:Beamforming Report Poll)で、構成される。
まず、基地局200−1において、伝搬路情報を取得するトリガが発生したとする。これに応じて、基地局200−1は、ランダムな時間間隔によりキャリアセンスを実行する。キャリアセンスにより、通信周波数帯域が使用されていないアイドル状態と、通信周波数帯域が使用されているビジー状態のいずれであるのかが判定される。例えば、実行したキャリアセンスにより、通信周波数帯域が使用されていないアイドル状態であることが検出されたとする。これに応じて、基地局200−1は、ヌルデータパケットアナウンスメント(NDPA)を生成して送信する(処理PRC101)。
次に、基地局200−1は、計測用のヌルデータパケット(NDP)を生成して送信する(処理PRC102)。この際、基地局200−1は送信対象データとしての宛先の端末局201−1及び201−2を認識する。そして、基地局200−1は、これと同じ端末局201−1及び201−2を宛先として指定して、計測用のヌルデータパケットNDPを送信する。
端末局201−1及び201−2は、基地局200−1からの計測用のヌルデータパケットNDPを受信する。そして、端末局201−1及び201−2は、この計測用のヌルデータパケットNDPの受信に応じて、伝搬路情報を推定する(処理PRC103及びPRC104)。
次に、端末局201−1は、基地局200−1と端末局201−1との間の量子化した伝搬チャネルの伝搬路情報を含むチャネル状態情報フィードバック(CSI−FB)を生成し、このチャネル状態情報フィードバック(CSI−FB)を基地局200−1に送信する(処理PRC105)。
次に、基地局200−1は、端末局201−2に対し、伝搬路情報を要求するビームフォーミングレポートポール(BRP)を生成し、送信を行う(処理PRC106)。端末局201−2は、ビームフォーミングレポートポール(BRP)を受信すると、基地局200−1と端末局201−2との間の量子化した伝搬チャネルの伝搬路情報を含むチャネル状態情報フィードバック(CSI−FB)を基地局200−1に送信する。
以上のような処理により、基地局200−1は、各端末局201−1、201−2の間の伝搬チャネルの伝搬路情報を取得することができる。同様に、基地局200−1及び200−2は、各端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nのそれぞれの間の伝搬チャネルの伝搬路情報を取得することができる。
次に、基地局200−1及び200−2でのウエイト算出処理について説明する。図5は、本発明の第1実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。なお、以降の説明は、基地局200−1に注目して説明を行う。第1実施形態では、基地局200−1と、これに隣接する通信セルの端末局202−1〜202−Nとの間の伝搬路情報を干渉電力の統計情報に変換し、干渉電力を閾値以下とするウエイトを算出する。このようなウエイトを用いてアナログビームを設定することで、隣接する通信セルからの干渉を低減できる。
図5において、ステップS101で、統計情報変換部105は、伝搬路情報記憶部109から、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全てとの間の伝搬チャネルG1,1(k)〜G1,N(k)(k:サブキャリア番号)の伝搬路情報を読み出す(図1参照)。そして、統計情報変換部105は、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全てとの間の伝搬チャネルG1,1(k)〜G1,N(k)から、式(1)を用いて各端末局の干渉電力Iを算出する。
Figure 2016042628
次に、ステップS102で、統計情報変換部105は、算出した干渉電力の情報から、累積確率分布を干渉電力の統計情報として作成する(ステップS102)。図6は、累積確率分布の一例を示すグラフである。図6において、横軸は干渉電力を示し、縦軸は累積確率を示す。
次に、ステップS103で、ウエイト算出部104は、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全ての伝搬チャネルの合成チャネルG(k)を、式(2)のように定義して、生成する。
Figure 2016042628
そして、ウエイト算出部104は、算出した合成チャネルG(k)から相関行列Rを式(3)のように算出する。
Figure 2016042628
次に、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rに対して、式(4)のように固有分解を行う。
Figure 2016042628
ここで、Σは、相関行列Rの固有値(λ<...<λ(Mはアンテナの数))を対角項に有する対角行列であり、Vは各固有値に対応する固有ベクトルの集合体である。
次に、ステップS103で、ウエイト算出部104は、算出した固有値の中から干渉電力の閾値T以下となる固有値を選択し、選択した固有値に対応する固有ベクトルを送受信ウエイトとする。以上により、アナログビーム形成の送受信ウエイトが算出される。
次に、本発明の第1実施形態を用いた場合の効果を示す。図7は、シミュレーションモデルを示す図である。本シミュレーションモデルは、縦20m×横40m×高3mのオフィス環境を想定したシミュレーションモデルであり、基地局AP−1、AP−2の数は2台であり、端末局STAを1m格子間隔に各通信セルに380台配置した。なお、シミュレーション条件は無線LANを想定したパラメータであり、中心周波数を5.2GHz、帯域幅を20MHz(サブキャリア数56),送信電力を100mWとした。Cell−1、Cell−2は、基地局AP−1、AP−2の通信セルを示している。また、基地局AP−1、AP−2及び端末局STAのアンテナはダイポールアンテナとし、基地局AP−1、AP−2のアンテナ配置は垂直方向に8本に配置した。また、干渉電力の閾値Tは雑音電力相当の0dBmとした。
図8は、本発明の第1実施形態における信号対干渉及び雑音電力比の分布を示す図である。また、比較対象として、1本のアンテナを用いた場合の結果も示す。この図からわかる通り、第1実施形態を用いることによって広範囲で信号対干渉及び雑音電力比が改善できていることがわかる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の各端末局202−1〜202−Nの伝搬路情報から干渉電力の統計情報を取得し、干渉電力を閾値以下とするウエイトを算出している。これに対して、第2実施形態では、隣接する通信セル203−2の各端末局202−1〜202−Nの伝搬路情報に加えて、基地局200−1と同一の通信セル203−1内の所望の端末局201−nの伝搬路情報を用いて送受信ウエイトを算出している。
なお、第2実施形態における基地局200−1及び200−2、並びに、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nの構成は、第1実施形態と同様であり、その説明は省略する。
図9は、本発明の第2実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。図9において、ステップS201で、統計情報変換部105は、伝搬路情報記憶部109から各伝搬チャネルの伝搬路情報を読み出し、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全ての伝搬チャネルG1,1(k)〜G1,N(k)(k:サブキャリア番号)から、式(1)を用いて各端末局の干渉電力Iを算出する。
次に、ステップS202で、統計情報変換部105は、算出した各隣接する端末局202−1〜202−Nの干渉電力の情報から、干渉電力の統計情報として累積確率分布を作成する。
そして、ステップS203で、ウエイト算出部104は、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全ての伝搬チャネルの合成チャネルG(k)の生成を式(2)のように定義する。そして、ウエイト算出部104は、算出した合成チャネルG(k)から相関行列Rを式(3)のように算出する。さらに、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rを式(4)のように固有分解を行い、干渉電力の閾値T以下となる固有値から、仮ウエイトを算出する。
次に、ステップS204で、ウエイト算出部104は、仮ウエイトとして算出した固有値の中から干渉電力の閾値T以下となる固有値の和の組み合わせを選択する。干渉電力の閾値T以下となる固有値の一例を式(5)に示す。
Figure 2016042628
次に、ウエイト算出部104は、選択した固有値の組み合わせに対応する固有ベクトルの集合体Vselと、基地局200−1と同一の通信セル203−1にある所望の端末局201−nとの伝搬路情報H1,n(k)から、式(6)のように相関行列を算出する。
Figure 2016042628
そして、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rsel,nを式(7)のように固有分解を行う。
Figure 2016042628
ここで、Σ‘はRsel,nの固有値(λ<...<λ’,M‘は選択した固有ベクトル数)を対角項に有する対角行列であり、V’は各固有値に対応する固有ベクトルの集合体である。
そして、ウエイト算出部104は、算出した固有値の中から最大固有値に対応する固有ベクトルvmaxを送受信ウエイトとする。以上により、アナログビーム形成の送受信ウエイトが算出される。
第2実施形態では、通信セル203−1の基地局200−1に隣接する通信セル203−2の各端末局202−1〜202−Nの伝搬路情報に加えて、基地局200−1と同一の通信セル203−1にある所望の端末局201−nの伝搬路情報を用いて送受信ウエイトを算出しているので、所望の端末局201−nと通信を行う際の信号品質の向上が期待できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、送受信ウエイトを適用した際の干渉電力の累積確率分布を、送受信ウエイトを算出するために用いる基地局200−1と隣接セルの端末局202−1〜202−Nの伝搬路情報の中から選択することで、任意の累積確率分布に変更することができる。
図10は、本発明の第3実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。なお、第3実施形態における基地局200−1及び200−2、並びに、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nの構成は、第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、その説明は省略する。
ステップS301で、統計情報変換部105は、伝搬路情報記憶部109から伝搬路情報を読み出し、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全て、若しくは、一部の伝搬チャネルG1,1(k)〜G1,N(k)(k:サブキャリア番号)から、式(1)を用いて各端末局の干渉電力Iを算出する。
次に、ステップS302で、統計情報変換部105は、算出した各隣接する端末局202−1〜202−Nの干渉電力の情報から、電力累積確率分布を干渉電力の統計情報として作成する。
そして、ステップS303で、統計情報変換部105は、基地局200−1と隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの全て、若しくは、一部の伝搬チャネルの合成チャネルG(k)の生成を式(2)のように定義する。そして、ウエイト算出部104は、算出した合成チャネルG(k)から相関行列Rを式(3)のように算出する。さらに、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rを式(4)のように固有分解を行い、干渉電力の閾値T以下となる固有値から、仮ウエイトを算出する。
次に、ステップS304で、ウエイト算出部104は、仮ウエイトとして算出した固有値の中から干渉電力の閾値T以下となる固有値の和の組み合わせを選択する。そして、ウエイト算出部104は、選択した固有値の組み合わせに対応する固有ベクトルの集合体Vselと、基地局200−1と同一の通信セル203−1内にある所望の端末局201−nとの伝搬路情報H1,n(k)から、式(6)のように相関行列を算出する。次に、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rsel,nを式(7)のように固有分解を行い、送受信ウエイトを算出する。
ステップS305で、基地局200−1と隣接する端末局202−1〜202−Nの全ての伝搬チャネルG1,1(k)〜G1,N(k)及び算出した送受信ウエイトから式(8)を用いて各端末局の干渉電力Iを算出する。
Figure 2016042628
次に、ステップS306で、ウエイト算出部104は、算出した各端末局の干渉電力の情報から累積確率分布を作成し、希望する累積確率分布であるか否かを判定する。もし、希望する累積確率分布であれば(ステップS306:Yes)、ウエイト算出部104は、ここで送受信ウエイトの計算は終了する。希望する累積確率分布でなければ(ステップS306:No)、ウエイト算出部104は、ステップS307において、計算する伝搬路情報の選択を変更し、ステップS301に戻り、再度計算を行う。以上により、アナログビーム形成の送受信ウエイトが算出される。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、干渉電力を選択し算出する際に、通信頻度を考慮して選択する方法であり、より通信頻度が高い端末局に対して干渉電力を抑圧することができる。
図11は、本発明の第4実施形態におけるウエイト算出処理のフローチャートである。なお、第4実施形態における基地局200−1及び200−2、並びに、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nの構成は、第1〜第3実施形態と同様であり、その説明は省略する。
まず、ステップS401で、統計情報変換部105は、伝搬路情報記憶部109から各伝搬チャネルの伝搬路情報を読み出し、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの伝搬チャネルの中から、伝搬チャネルの選択を行う。選択基準は各端末局の通信頻度であり、具体的には通信頻度がC以上となる端末局の伝搬路情報を選択し、その干渉電力を算出する。
次に、ステップS402で、統計情報変換部105は、算出した隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの干渉電力の情報から、式(1)で示したように干渉電力Iを算出し、算出した干渉電力Iから累積確率分布を作成し、干渉電力の統計情報とする。
そして、ステップS403で、ウエイト算出部104は、通信セル203−1の基地局200−1と、これに隣接する通信セル203−2の端末局202−1〜202−Nの伝搬チャネルの合成チャネルG(k)の生成を式(2)のように定義する。そして、ウエイト算出部104は、算出した合成チャネルG(k)から相関行列Rを式(3)のように算出する。さらに、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rを式(4)のように固有分解を行い、干渉電力の閾値T以下となる固有値から、仮ウエイトを算出する。
次に、ステップS404で、ウエイト算出部104は、仮ウエイトとして算出した固有値の中から干渉電力の閾値T以下となる固有値の和の組み合わせを選択する。次に、ウエイト算出部104は、選択した固有値の組み合わせに対応する固有ベクトルの集合体Vselと、基地局200−1と同一の通信セル203−1の所望の端末局201−nとの伝搬路情報H1,n(k)から、式(6)のように相関行列を算出する。そして、ウエイト算出部104は、算出した相関行列Rsel,nを式(7)のように固有分解を行う。そして、ウエイト算出部104は、算出した固有値の中から最大固有値に対応する固有ベクトルvmaxを送受信ウエイトする。以上により、アナログビーム形成の送受信ウエイトが算出される。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、第5実施形態における基地局500−1、基地局500−2、複数の端末局501−1〜501−N、複数の端末局502−1〜502−Nの関係は、第1実施形態における基地局200−1、基地局200−2、複数の端末局201−1〜201−N、複数の端末局202−1〜202−Nの関係と同じである。すなわち、基地局500−1と、基地局500−1と無線パケット通信を行っている複数の端末局501−1〜501−Nとから通信セルが構成される。また、基地局500−2と、基地局500−2と無線パケット通信を行っている複数の端末局502−1〜502−Nとから通信セルが構成される。なお、Nは端末局の個数である。上述した2つの通信セルは隣接して配置されている。
図12は、本発明の第5実施形態における基地局500−1及び500−2の構成を示す概略ブロック図である。図12に示すように、基地局500−1及び500−2は、アンテナ601−1〜601−M(Mはアンテナの数)、ウエイト乗算部602−1〜602−M、ウエイト制御部603、ウエイト算出部604、統計情報変換部605、受信部606−1〜606−M、A/D変換部607−1〜607−M、復調部608、伝搬路推定部630、伝搬路情報記憶部609、変調部611、D/A変換部612、送信部613、受信部621、A/D変換部622及び復調部623を備える。
アンテナ601−1〜601−M、ウエイト乗算部602−1〜602−M、ウエイト制御部603、ウエイト算出部604、統計情報変換部605は、第1実施形態における、アンテナ101−1〜101−M、ウエイト乗算部102−1〜102−M、ウエイト制御部103、ウエイト算出部104、統計情報変換部105と同様である。また、変調部611、D/A変換部612、送信部613、受信部621、A/D変換部622、復調部623は、第1実施形態における、変調部111、D/A変換部112、送信部113、受信部121、A/D変換部122、復調部123と同様である。
受信部606−1〜606−M、A/D変換部607−1〜607−M、復調部608、伝搬路推定部630は、基地局500−1及び500−2側で、各伝搬チャネルの特性を推定するために設けられる。受信部606−1〜606−Mは、端末局501−1〜501−Nからの計測用のデータを受信して、A/D変換部607−1〜607−Mに出力する。A/D変換部607−1〜607−Mでは、受信部606−1〜606−Mから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、復調部608に出力する。復調部608は、端末局501−1〜501−Nからの計測用のデータを復調して、伝搬路推定部630に出力する。伝搬路推定部630は、復調部608の出力から、各伝搬チャネルの特性の推定や受信電力の計測を行い、伝搬路情報を生成する。
図13は、本発明の第5実施形態における端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nの構成を示す概略ブロック図である。図13に示すように、端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nは、アンテナ650、変調部651、D/A変換部652、送信部653、受信部660、A/D変換部661及び復調部662を備える。アンテナ650、変調部651、D/A変換部652、送信部653、受信部660、A/D変換部661、復調部662は、第1実施形態における、アンテナ150、変調部151、D/A変換部152、送信部153、受信部160、A/D変換部161、復調部162と同様である。
図12に示すように、第5実施形態では、基地局500−1及び500−2側に、伝搬路推定部630が設けられている。伝搬路推定部630は、端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nからの計測用のデータを受信して、各伝搬チャネルの特性の推定や受信電力の計測を行い、伝搬路情報を生成する。
次に、第5実施形態における伝搬路情報の取得方法について説明する。図14は、本発明の第5実施形態における伝搬路情報の取得方法を示すタイムチャートである。なお、図14では、基地局500−1、端末局501−1及び501−2が存在する場合を想定し、基地局500−1と、端末局501−1及び501−2のそれぞれの間の伝搬チャネルを推定する例について説明する。なお、基地局500−1及び500−2、端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nは、第1実施形態における、基地局200−1及び200−2、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nと同様に配置される。
図14に示すように、伝搬路情報を取得するための信号は、ヌルデータパケットの送信を要求するヌルデータパケットリクエスト(NDPR:Null Data Packet Request)と、計測用のヌルデータで構成されるヌルデータパケット(NDP:Null Data Packet)で、構成される。
まず、基地局500−1において、伝搬路情報を取得するトリガが発生したとする。これに応じて、基地局500−1は、ランダムな時間間隔によりキャリアセンスを実行する。キャリアセンスにより、通信周波数帯域が使用されていないアイドル状態と、通信周波数帯域が使用されているビジー状態のいずれであるのかが判定される。例えば、実行したキャリアセンスにより、通信周波数帯域が使用されていないアイドル状態であることが検出されたとする。これに応じて、基地局500−1は、ヌルデータパケットリクエスト(NDPR)を生成して送信する(処理PRC501)。この際、基地局500−1は、送信対象データとしての宛先の端末局501−1及び501−2を認識する。そして、基地局500−1は、端末局501−1及び501−2を宛先として指定して、ヌルデータパケットリクエスト(NDPR)を送信する。
端末局501−1は、基地局500−1からのヌルデータパケットリクエスト(NDPR)を受信すると、このヌルデータパケットリクエスト(NDPR)の受信に応じて、計測用のヌルデータパケット(NDP)を生成し、基地局500−1に送信する(処理PRC502)。基地局500−1は、端末局501−1からの計測用のヌルデータパケットNDPを受信し、受信したヌルデータパケットNDPを用いて、基地局500−1と端末局501−1との間の伝搬路情報を推定する(処理PRC503)。
また、端末局501−2は、基地局500−1からのヌルデータパケットリクエスト(NDPR)を受信すると、このヌルデータパケットリクエスト(NDPR)の受信に応じて、計測用のヌルデータパケット(NDP)を生成し、基地局500−1に送信する(処理PRC504)。基地局500−1は、端末局501−2からの計測用のヌルデータパケットNDPを受信し、受信したヌルデータパケットNDPを用いて、基地局500−1と端末局501−2との間の伝搬路情報を推定する(処理PRC505)。
以上のような処理により、基地局500−1は、各端末局501−1、501−2の間の伝搬チャネルの情報を取得することができる。同様に、基地局500−1及び500−2は、各端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nのそれぞれの間の伝搬チャネルの情報を取得することができる。
第1実施形態では、端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−N側において、基地局200−1及び200−2からの計測用のデータを受信して各伝搬チャネルの伝搬路情報が推定され、この伝搬路情報が端末局201−1〜201−N及び202−1〜202−Nから、基地局200−1及び200−2にフィードバックされ、基地局200−1及び200−2は、各端末局の伝搬路情報を取得している。
これに対して、第5実施形態では、端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nが基地局500−1及び500−2に計測用のデータを送信し、基地局500−1及び500−2が端末局501−1〜501−N及び502−1〜502−Nからの計測用のデータを受信することで、基地局500−1及び500−2側において、各伝搬チャネルの伝搬路情報が取得される。基地局500−1及び500−2でのウエイト算出処理については、第1〜第4実施形態と同様に行うことができる。
なお、基地局200−1及び200−2、500−1及び500−2、並びに、端末局201−1〜201−N、202−1〜202−N、501−1〜501−N、502−1〜502−Nの全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
101−1〜101−M,601−1〜601−M:アンテナ
102−1〜102−M,602−1〜602−M:ウエイト乗算部
103,603:ウエイト制御部
104,604:ウエイト算出部
105,605:統計情報変換部
106−1〜106−M,606−1〜606−M:受信部
107−1〜107−M,607−1〜607−M:A/D変換部
108,608:復調部
109,609:伝搬路情報記憶部
111,611:変調部
112,612:D/A変換部
113,613:送信部
121,621:受信部
122,622:A/D変換部
123,623:復調部
150,650:アンテナ
151,651:変調部
152,652:D/A変換部
153,653:送信部
160,660:受信部
161,661:A/D変換部
162,662:復調部
163:伝搬路推定部
630:伝搬路推定部
200−1,200−2,500−1,500−2:基地局
201−1〜201−N,202−1〜202−N:端末局
203−1,203−2:通信セル
501−1〜501−N,502−1〜502−N:端末局

Claims (4)

  1. 基地局と端末局とを備える通信セルが複数配置されるマルチセル環境で通信を行う無線通信方法であって、
    前記基地局と前記端末局との間のそれぞれの伝搬チャネルの伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得ステップと、
    前記伝搬路情報を統計情報に変換する統計情報変換ステップと、
    前記統計情報の解析結果からビーム形成のための送受信ウエイトを算出するウエイト算出ステップと、
    前記送受信ウエイトを用いて送受信ビームを形成する送受信ステップと、
    を有する無線通信方法。
  2. 前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記端末局側で伝搬路情報を推定し、前記端末局から前記基地局に前記推定した伝搬路情報を送信する、請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 前記伝搬路情報取得ステップにおいて、前記基地局側で伝搬路情報を推定する請求項1に記載の無線通信方法。
  4. 基地局と端末局とを備える通信セルが複数配置されるマルチセル環境で通信を行う無線通信装置であって、
    前記基地局は、
    複数のアンテナと、
    送受信信号にウエイトを乗算するウエイト乗算部と、
    ウエイトの制御を行うウエイト制御部と、
    伝搬チャネルの伝搬路情報を記憶する伝搬路情報記憶部と、
    前記伝搬路情報を統計情報に変換する統計情報変換部と、
    統計解析結果からビーム形成のための送受信ウエイトを算出するウエイト算出部と、
    前記送受信ウエイトを用いて送受信を行う送受信部と、
    を備える無線通信装置。
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