JP2016041218A - データ処理方法及びoct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィー(Optical Coherence Tomography:OCT)において、より高精度に固定パターンノイズの除去が可能な技術を提供する。
【解決手段】所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCTの手法によりAラインごとに収集された収集データを処理するデータ処理方法は、所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得し、取得された収集データから所定の波長幅を有し基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する。
【選択図】図5

Description

この発明は、光コヒーレンストモグラフィー(Optical Coherence Tomography:以下、OCT)の手法により収集された収集データを処理するデータ処理方法及びOCT装置に関する。
近年、レーザ光源等からの光ビームを用いて被測定物体の表面形態や内部形態を表す画像を形成するOCTが注目を集めている。OCTは、X線CT(Computed Tomography)のような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。たとえば眼科分野においては、眼底や角膜等の画像を形成する装置が実用化されている。このようなOCTの手法を用いた装置(OCT装置)は被検眼の様々な部位の観察に適用可能であり、また高精細な画像を取得できることから、様々な眼科疾患の診断に応用されている。
OCT装置の中でフーリエドメインOCTの手法を用いた装置では、取得された収集データに固定パターンノイズ(Fixed Pattern Noise:以下、FPN)が潜在し、場合によっては除去しきれずに画像上に顕在化して画質を低下させることが知られている。
図19に、FPNの説明図を示す。図19は、所定の被測定物体の断層像(Bスキャン画像)IMG2の一例を表す。断層像IMG2の縦方向は深度方向(z方向)を表し、横方向は走査方向(xy平面における所定方向)を表す。OCT装置内に設けられた走査手段は、被測定物体に対して信号光の照射位置を走査方向に走査する。断層像IMG2は、各照射位置におけるAスキャン画像を走査方向に並べることにより取得される。図19では、断層像IMG2は、たとえば1024ライン分のAスキャン画像を用いて構成される。Aスキャン画像は、当該Aラインにおける反射強度プロファイルを表し、この反射強度プロファイルは、当該Aラインにおける干渉光のスペクトルに基づいて取得される。断層像IMG2には、被測定物体の形態に対応する信号SG1に加え、ノイズN1、N2が描出されている。ノイズN1、N2は、信号光の照射位置(Aラインの位置)にかかわらず、所定の深度方向の位置におけるFPNとして描出される。
スペクトラルドメインOCTの手法を用いた装置(以下、SD−OCT)では、たとえば各照射位置におけるAライン方向に平均スペクトルを算出し、測定されたスペクトルから平均スペクトルを差し引くことにより、図19に示すようなFPNを除去することができる。
しかしながら、スウェプトソースOCTの手法を用いた装置(以下、SS−OCT)では、SD−OCTと同様の手法を用いても、図19に示すようなFPNを除去することができない。この要因として、光源の制御タイミングと光源からの光の出射タイミングとの間の時間軸方向の揺らぎ(ジッター)等が考えられている。さらに、ジッタ―の影響により、SS−OCTはSD−OCTに比べて位相情報を用いた画像化(Doppler OCT、Phase Variance OCTなど)に不向きであると考えられている。
このようなSS−OCTにおけるジッターの影響を低減する手法については、非特許文献1や非特許文献2に開示されている。非特許文献1や非特許文献2には、ファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating:以下、FBG)によりトリガー信号を生成し、生成されたトリガー信号を基準に干渉光の位相を合わせてから画像を形成することによりFPNの除去を行う手法が開示されている。
しかしながら、非特許文献1や非特許文献2に開示された手法であっても、干渉光のスペクトルの振幅とトリガー信号の振幅との関係やトリガー信号のサンプリング間隔によってはFPNを除去することができない場合がある。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、SS−OCTにおいて、より高精度にFPNの除去が可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCTの手法によりAラインごとに収集された収集データを処理するデータ処理方法であって、前記所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得し、取得された前記収集データから所定の波長幅を有し前記基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された前記処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成するデータ処理方法である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法であって、前記処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に前記基準信号が配置される。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のデータ処理方法であって、前記所定の波長幅を有する窓関数を前記収集データに適用することにより前記処理データを生成する。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のデータ処理方法であって、前記波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における前記所定の波長位置に前記基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、互いの基準信号の位相が一致された前記収集データと前記参照データとの差分データを求め、前記求められた前記差分データに基づいて前記処理データを生成する。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のデータ処理方法であって、取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて前記処理データを生成する。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のデータ処理方法であって、取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記部分データと同じ波長幅を有する前記処理データを生成する。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2に記載のデータ処理方法であって、前記処理データの内部、且つ、その境界近傍に前記基準信号が配置される場合、前記収集データにおける少なくとも前記基準信号の近傍領域のデータを加工する。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のデータ処理方法であって、前記近傍領域の周囲のデータに基づいて前記近傍領域のデータの値域を設定し、設定された前記値域に基づいて前記近傍領域のデータを加工する。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のデータ処理方法であって、前記周囲のデータのうち前記近傍領域に隣接するデータ以外のデータに基づいて前記値域を設定する。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のデータ処理方法であって、取得された前記収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより前記基準信号に相当するデータ位置を特定し、特定された前記データ位置と前記所定の波長位置関係になるように前記処理データを生成する。
また、請求項11に記載の発明は、所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCTの手法により収集データをAラインごとに収集するOCT装置であって、前記所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得する取得部と、取得された前記収集データから所定の波長幅を有し前記基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された前記処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する画像形成部と、を含むOCT装置である。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のOCT装置であって、前記取得部は、前記基準信号の半値幅以下の周期でスウェプトソースOCTの手法によって生成される干渉信号をサンプリングすることにより前記収集データを取得する。
また、請求項13に記載の発明は、請求項11または請求項12に記載のOCT装置であって、前記処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に前記基準信号が配置される。
また、請求項14に記載の発明は、請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載のOCT装置であって、前記画像形成部は、前記所定の波長幅を有する窓関数を前記収集データに適用することにより前記処理データを生成する。
また、請求項15に記載の発明は、請求項11〜請求項14のいずれか一項に記載のOCT装置であって、前記取得部は、前記波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における前記所定の波長位置に前記基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、前記画像形成部は、互いの基準信号の位相が一致された前記収集データと前記参照データとの差分データを求め、求められた前記差分データに基づいて前記処理データを生成する。
また、請求項16に記載の発明は、請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載のOCT装置であって、取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記画像形成部は、前記部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて前記処理データを生成する。
また、請求項17に記載の発明は、請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載のOCT装置であって、取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記画像形成部は、前記部分データと同じ波長幅を有する前記処理データを生成する。
また、請求項18に記載の発明は、請求項13に記載のOCT装置であって、前記処理データの内部、且つ、その境界近傍に前記基準信号が配置される場合、前記画像形成部は、前記収集データにおける少なくとも前記基準信号の近傍領域のデータを加工する。
また、請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のOCT装置であって、前記画像形成部は、前記近傍領域の周囲のデータに基づいて前記近傍領域のデータの値域を設定し、設定された前記値域に基づいて前記近傍領域のデータを加工する。
また、請求項20に記載の発明は、請求項19に記載のOCT装置であって、前記画像形成部は、前記周囲のデータのうち前記近傍領域に隣接するデータ以外のデータに基づいて前記値域を設定する。
また、請求項21に記載の発明は、請求項11〜請求項20のいずれか一項に記載のOCT装置であって、前記画像形成部は、取得された前記収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより前記基準信号に相当するデータ位置を特定し、特定された前記データ位置と前記所定の波長位置関係になるように前記処理データを生成する。
この発明によれば、SS−OCTにおいて、より高精度にFPNの除去が可能になる。これにより、SS−OCTにおいて、従来に比べてより高精度にFPNが除去された画像の取得が可能となる。
第1実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第1実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第1実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第1実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略ブロック図である。 第1実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略ブロック図である。 第1実施形態に係るOCT装置の動作の一例を表すフロー図である。 第1実施形態に係るOCT装置の動作の一例を表すフロー図である。 第1実施形態に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態の第2変形例に係る参照スペクトル及び干渉スペクトルの説明図である。 第1実施形態の第2変形例に係る差分データの説明図である。 第1実施形態の第2変形例に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態の第2変形例に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態の第3変形例に係るOCT装置の動作説明図である。 第1実施形態の第4変形例に係るOCT装置の動作説明図である。 第2実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第2実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第3実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第3実施形態に係るOCT装置の構成の一例を表す概略図である。 第3実施形態に係るOCT装置の動作説明図である。 FPNの説明図である。
この発明に係るOCT装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に係るOCT装置は、OCTの手法を用いて被測定物体の断層像や3次元画像を形成する。この明細書では、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、OCT画像を形成するための計測動作をOCT計測と呼ぶことがある。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
以下の実施形態では、被測定物体を生体眼(被検眼、眼底)とし、フーリエドメインタイプのOCTの手法を用いて眼底のOCT計測を行うOCT装置が適用された眼底撮影装置について説明する。特に、実施形態に係る眼底撮影装置は、スウェプトソースタイプのOCTの手法を用いて眼底のOCT画像を取得することが可能であり、さらに、眼底を撮影することにより眼底像を取得することが可能である。また、この実施形態ではOCT装置と眼底カメラとを組み合わせた装置について説明するが、眼底カメラ以外の眼底撮影装置、たとえばSLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)、スリットランプ、眼科手術用顕微鏡などに、この実施形態に係る構成を有するOCT装置を組み合わせることも可能である。また、この実施形態に係る構成を、単体のOCT装置に組み込むことも可能である。
〔第1実施形態〕
[構成]
図1〜図3に示すように、眼底撮影装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100及び演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
〔眼底カメラユニット〕
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efを角膜側から見た正面画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、又は近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には、照明光学系10と撮影光学系30とが設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ(単にCCDと呼ぶことがある)35、38。)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの信号光を眼底Efに導くとともに、眼底Efを経由した信号光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、たとえばハロゲンランプにより構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19及びリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efを照明する。なお、観察光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いることも可能である。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、たとえば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)が表示される。なお、撮影光学系30のピントが前眼部に合わせられている場合、被検眼Eの前眼部の観察画像が表示される。
撮影光源15は、たとえばキセノンランプにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)が表示される。なお、観察画像を表示する表示装置3と撮影画像を表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、被検眼Eを赤外光で照明して同様の撮影を行う場合には、赤外の撮影画像が表示される。また、撮影光源としてLEDを用いることも可能である。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用指標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための指標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー33Aにて反射され、ミラー32に反射され、合焦レンズ31及びダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。被検眼Eの固視位置としては、たとえば従来の眼底カメラと同様に、眼底Efの黄斑部を中心とする画像を取得するための位置や、視神経乳頭を中心とする画像を取得するための位置や、黄斑部と視神経乳頭との間の眼底中心を中心とする画像を取得するための位置などがある。また、固視標の表示位置を任意に変更することも可能である。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための指標(アライメント指標)を生成する。フォーカス光学系60は、眼底Efに対してフォーカス(ピント)を合わせるための指標(スプリット指標)を生成する。
アライメント光学系50のLED51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53及びリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に投影される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46及び上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を通過し、ミラー32により反射され、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様の操作を行ってアライメントを実施する。また、演算制御ユニット200がアライメント指標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行ってもよい(オートアライメント機能)。
フォーカス調整を行う際には、照明光学系10の光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット指標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65に反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。演算制御ユニット200は、従来と同様に、スプリット指標の位置を解析して合焦レンズ31及びフォーカス光学系60を移動させてピント合わせを行う(オートフォーカス機能)。また、スプリット指標を視認しつつ手動でピント合わせを行ってもよい。
ダイクロイックミラー46は、眼底撮影用の光路からOCT計測用の光路を分岐させている。ダイクロイックミラー46は、OCT計測に用いられる波長帯の光を反射し、眼底撮影用の光を透過させる。このOCT計測用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40と、光路長変更部41と、ガルバノスキャナ42と、合焦レンズ43と、ミラー44と、リレーレンズ45とが設けられている。
光路長変更部41は、図1に示す矢印の方向に移動可能とされ、OCT計測用の光路の光路長を変更する。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、たとえばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含んで構成される。
ガルバノスキャナ42は、OCT計測用の光路を通過する光(信号光LS)の進行方向を変更する。それにより、眼底Efを信号光LSで走査することができる。ガルバノスキャナ42は、たとえば、信号光LSをx方向に走査するガルバノミラーと、y方向に走査するガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、信号光LSをxy平面上の任意の方向に走査することができる。
〔OCTユニット〕
図2を参照しつつOCTユニット100の構成の一例を説明する。OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスウェプトソースタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、波長掃引光源(波長走査光源)からの光を信号光と参照光とに分割し、眼底Efを経由した信号光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光を検出する干渉光学系である。干渉光学系における干渉光の検出結果(検出信号)は、干渉光のスペクトルを示す信号であり、演算制御ユニット200に送られる。
光源ユニット101は、一般的なスウェプトソースタイプのOCT装置と同様に、所定の波長掃引範囲で出射光の波長を掃引(走査)可能な波長掃引光源(波長走査光源)を含んで構成される。光源ユニット101は、人眼では視認できない近赤外の波長帯において、出力波長を時間的に変化させる。光源ユニット101から出力された光を符号L0で示す。
光源ユニット101から出力された光L0は、光ファイバ102により偏波コントローラ103に導かれてその偏光状態が調整される。偏波コントローラ103は、たとえばループ状にされた光ファイバ102に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ102内を導かれる光L0の偏光状態を調整する。
偏波コントローラ103により偏光状態が調整された光L0は、光ファイバ104によりファイバカプラ105に導かれて信号光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバ110によりコリメータ111に導かれて平行光束となる。平行光束となった参照光LRは、光路長補正部材112及び分散補償部材113を経由し、コーナーキューブ114に導かれる。光路長補正部材112は、参照光LRと信号光LSの光路長(光学距離)を合わせるための遅延手段として作用する。分散補償部材113は、参照光LRと信号光LSの分散特性を合わせるための分散補償手段として作用する。
コーナーキューブ114は、コリメータ111により平行光束となった参照光LRの進行方向を逆方向に折り返す。コーナーキューブ114に入射する参照光LRの光路と、コーナーキューブ114から出射する参照光LRの光路とは平行である。また、コーナーキューブ114は、参照光LRの入射光路及び出射光路に沿う方向に移動可能とされている。この移動により参照光LRの光路(参照光路)の長さが変更される。
コーナーキューブ114を経由した参照光LRは、分散補償部材113、及び光路長補正部材112を経由し、コリメータ116によって平行光束から集束光束に変換されて光ファイバ117に入射し、偏波コントローラ118に導かれて参照光LRの偏光状態が調整される。
光路長補正部材112、分散補償部材113、及びコーナーキューブ114は、ファイバカプラ105とコリメータレンズユニット40との間に配置されていてもよい。この場合、コーナーキューブ114は、信号光LS及びその戻り光に双方向に移動可能とされる。この移動により信号光LSの光路(信号光路)の長さが変更される。
偏波コントローラ118は、たとえば、偏波コントローラ103と同様の構成を有する。偏波コントローラ118により偏光状態が調整された参照光LRは、光ファイバ119によりアッテネータ120に導かれて、演算制御ユニット200の制御の下で光量が調整される。アッテネータ120により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ121によりファイバカプラ122に導かれる。
ファイバカプラ105により生成された信号光LSは、光ファイバ127により導かれ、コリメータレンズユニット40により平行光束とされる。平行光束にされた信号光LSは、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、及びリレーレンズ45を経由してダイクロイックミラー46に到達する。そして、信号光LSは、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに照射される。信号光LSは、眼底Efの様々な深さ位置において散乱(反射を含む)される。眼底Efによる信号光LSの後方散乱光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ105に導かれ、光ファイバ128を経由してファイバカプラ122に到達する。
ファイバカプラ122は、光ファイバ128を介して入射された信号光LSと、光ファイバ121を介して入射された参照光LRとを合成して(干渉させて)干渉光を生成する。ファイバカプラ122は、所定の分岐比(たとえば50:50)で、信号光LSと参照光LRとの干渉光を分岐することにより、一対の干渉光LCを生成する。ファイバカプラ122から出射した一対の干渉光LCのうち一方の干渉光LCは、光ファイバ123によりFBG130に導かれる。一対の干渉光LCのうち他方の干渉光LCは、光ファイバ124により検出器125に導かれる。
FBG130は、光ファイバ123により導かれた干渉光LCのうち所定の波長成分だけを反射し、且つ、それ以外の波長成分を透過させる。FBG130は、たとえば光ファイバのコア部の屈折率がグレーティング周期で長手方向に変化するように形成された光学素子である。このようなFBG130に干渉光LCが入射すると、グレーティング周期に対応したブラッグ波長に対してのみ互いに強め合う方向に干渉することにより、ブラッグ波長に対応した波長成分の光だけが反射し、それ以外の波長成分の光が透過する。したがって、ブラッグ波長(所定の波長)に対応したグレーティング周期で光ファイバのコア部の屈折率が変化するように形成することで、当該ブラッグ波長の波長成分だけを反射するFBGが得られる。
この実施形態では、後述の参照スペクトルと干渉スペクトルとの位相補正を行うための後述の基準信号が各スペクトルの所定の波長位置に配置される。そのため、FBG130におけるブラッグ波長は、光源ユニット101内の波長掃引光源による所定の波長掃引範囲内の波長であり、且つ、後述の画像化範囲(Imaging Range)の境界近傍またはその外部の特定波長位置における波長とすることが可能である。このようなFBG130を透過した光は、光ファイバ126により検出器125に導かれる。
検出器125は、光ファイバ124、126により導かれた一対の干渉光をそれぞれ検出する一対のフォトディテクタを有し、これらによる検出信号(検出結果)の差分を出力するバランスドフォトダイオード(Balanced Photo Diode:以下、BPD)である。検出器125は、基準信号を含む収集データ(参照スペクトル、干渉スペクトル)のうち、基準信号が配置された波長位置(たとえば1つの波長位置)における波高値のみが所定の飽和値となり、基準信号以外の信号成分の波高値が飽和値より低くなるように検出信号を出力することが可能である。こうすることで、基準信号と(それ以外の)信号成分との識別が容易になり、基準信号が配置された波長位置の特定が容易になる。
この実施形態では、FBG130は、少なくともブラッグ波長の波長成分を除く波長成分を有する光を透過させる。したがって、波長掃引光源によりブラッグ波長の出射光が出射されたタイミングでは、検出器125は、アンバランス状態の一対の干渉光を検出する。これらを検出した検出器125は、たとえば所定の波高値を有する検出信号を出力する。この実施形態では、たとえば一連の波長掃引毎に(Aライン毎に)、上記の検出信号が、DAQ(Data Acquisition System)140に送られる。
DAQ140は、光源ユニット101からAトリガー信号Atr及びkクロックKCを受け、Aトリガー信号Atr及びkクロックKCに基づいて、検出器125により得られた検出結果を取り込む。Aトリガー信号Atrは、Aライン毎に出力される波長掃引の開始タイミングに対応したトリガー信号である。Aトリガー信号Atrは、たとえば光源ユニット101において生成される。kクロックKCは、掃引される波長の切り替えタイミングに対応したクロックである。画像を形成するために抽出される収集データの波長位置の範囲である画像化範囲は、Aトリガー信号Atrの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのうちタイミングが早い方のエッジを基準に、所定の波長幅を有するように設定される。こうすることで、後述する参照スペクトル及び干渉スペクトルの少なくとも一方の位相の補正量(シフト量)が大きくなった場合であっても、波長掃引光源の波長掃引範囲内で画像化範囲を確保することが可能となる。
光源ユニット101では、図3に示すように、光源装置300は、図示しない光源制御部からの波長掃引開始トリガー信号を受け、所定の波長掃引範囲内で波長掃引を開始する。光源装置300により出射された光は、光ファイバ301により光分岐器302に導かれる。光分岐器302は、光源装置300からの光を所定の分岐比(たとえば95:5)で分岐することにより、光L0(95%)と分岐光(5%)とを生成する。光L0は、光ファイバ303を介して出射端304より出射される。
一方、光分岐器302により生成された分岐光は、光ファイバ305により光分岐器306に導かれる。光分岐器306は、この分岐光を所定の分岐比(たとえば50:50)でさらに分岐することにより、一対のサブ分岐光を生成する。光分岐器306により生成された一対のサブ分岐光の一方は、光ファイバ307により遅延光学素子308に導かれる。遅延光学素子308は、光ファイバ307により導かれた光を所定の光路長分だけ遅延させる。遅延光学素子308により遅延した光は、光ファイバ311によりファイバカプラ310に導かれる。他方のサブ分岐光は、光ファイバ309によりファイバカプラ310に導かれる。ファイバカプラ310は、光ファイバ309、311を介して入射された一対の光を合成して(干渉させて)干渉光を生成する。ファイバカプラ310は、所定の分岐比(たとえば50:50)で干渉光を分岐することにより、一対の干渉光を生成する。ファイバカプラ310から出射した一対の干渉光は、光ファイバにより検出器315に導かれる。検出器315は、たとえばBPDを含むことが可能である。検出器315は、一対の干渉光を検出することにより、遅延光学素子308により遅延させた光路長分の幅を有するパルス状の検出信号を出力する。この検出信号は、光ファイバ312を介して出射端313よりkクロックKCとして出力される。また、光源ユニット101は、波長掃引開始トリガー信号に対応したAトリガー信号Atrを出力端子314より出力する。Aトリガー信号Atrは、波長掃引開始トリガー信号であってもよいし、波長掃引開始トリガー信号に基づいて生成された信号(波長掃引開始トリガー信号から所定の遅延時間だけ遅延した信号)であってもよい。
なお、図3において、検出器315は、フォトダイオード(Photo Diode:以下、PD)であってもよい。PDは、ファイバカプラ310により生成された一対の干渉光の一方のみを検出する。
このように出力されたAトリガー信号Atr及びkクロックKCを受け、DAQ140は、Aトリガー信号Atrにより規定されるAラインの波長掃引開始タイミングを基準に、kクロックKCにより規定される波長の切り替えタイミングで検出器125により得られた検出結果を取り込む。DAQ140は、取り込んだ検出結果を演算制御ユニット200に送る。
演算制御ユニット200は、たとえば一連の波長掃引毎に(Aライン毎に)、検出器125により得られた検出結果に基づくスペクトル分布にフーリエ変換等を施すことで断層像を形成する。演算制御ユニット200は、形成された画像を表示装置3に表示させる。
この実施形態ではマイケルソン型の干渉計を採用しているが、たとえばマッハツェンダー型など任意のタイプの干渉計を適宜に採用することが可能である。OCTユニット100、コリメータレンズユニット40、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、リレーレンズ45、及び対物レンズ22は、この実施形態に係る「干渉光学系」の一例である。この干渉光学系と演算制御ユニット200は、この実施形態に係る「OCT装置」の一例である。この干渉光学系は、この実施形態に係る「取得部」の一例である。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、検出器125から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスウェプトソースタイプのOCT装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3及びOCTユニット100の各部を制御する。たとえば演算制御ユニット200は、眼底EfのOCT画像を表示装置3に表示させる。
また、眼底カメラユニット2の制御として、演算制御ユニット200は、観察光源11、撮影光源15及びLED51、61の動作制御、LCD39の動作制御、合焦レンズ31、43の移動制御、反射棒67の移動制御、フォーカス光学系60の移動制御、光路長変更部41の移動制御、ガルバノスキャナ42の動作制御などを行う。
また、OCTユニット100の制御として、演算制御ユニット200は、光源ユニット101の動作制御、コーナーキューブ114の移動制御、検出器125の動作制御、アッテネータ120の動作制御、偏波コントローラ103、118の動作制御などを行う。
演算制御ユニット200は、たとえば、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼底撮影装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、各種の回路基板、たとえばOCT画像を形成するための回路基板を備えていてもよい。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。
眼底カメラユニット2、表示装置3、OCTユニット100及び演算制御ユニット200は、一体的に(つまり単一の筺体内に)構成されていてもよいし、2つ以上の筐体に別れて構成されていてもよい。
〔制御系〕
眼底撮影装置1の制御系の構成について図4及び図5を参照しつつ説明する。
(制御部)
眼底撮影装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部212が設けられている。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、主制御部211は、眼底カメラユニット2の合焦駆動部31A、光路長変更部41及びガルバノスキャナ42、更にOCTユニット100の光源ユニット101、参照駆動部114A、偏波コントローラ103、118、アッテネータ120、検出器125を制御する。
合焦駆動部31Aは、合焦レンズ31を光軸方向に移動させる。それにより、撮影光学系30の合焦位置が変更される。なお、主制御部211は、図示しない光学系駆動部を制御して、眼底カメラユニット2に設けられた光学系を3次元的に移動させることができる。この制御は、アライメントやトラッキングにおいて用いられる。トラッキングとは、被検眼Eの運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合には、事前にアライメントとピント合わせが実行される。トラッキングは、被検眼Eを動画撮影して得られる画像に基づき被検眼Eの位置や向きに合わせて装置光学系をリアルタイムで移動させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。
参照駆動部114Aは、参照光の光路に設けられたコーナーキューブ114を、この光路に沿って移動させる。それにより、参照光の光路長が変更される。
また、主制御部211は、記憶部212にデータを書き込む処理や、記憶部212からデータを読み出す処理を行う。
(記憶部)
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼底撮影装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
(画像形成部)
画像形成部220は、検出器125からの検出信号に基づいて、眼底Efの断層像の画像データを形成する。すなわち、画像形成部220は、干渉光学系による干渉光LCの検出結果に基づいて被検眼Eの画像を形成する。この処理には、従来のスウェプトソースタイプのOCTと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理に加えて、後述のFPNを除去する処理が含まれている。
画像形成部220は、たとえば、前述の回路基板を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。また、この明細書では、「処理データ」は、FFTを施す前のデータであるものとして説明する。また、「干渉スペクトル」は、説明の便宜上、被検眼Eを経由した信号光の戻り光を用いた干渉光により生成されたスペクトルとして説明する。
この実施形態では、干渉光学系は、波長掃引光源の所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された干渉スペクトルや参照スペクトルを取得する。基準信号は、上記のFBGのブラッグ波長に対応した波長位置に配置された信号である。DAQ140は、検出器125により得られた検出結果を、この基準信号の半値幅以下の周期でサンプリングすることにより干渉スペクトルや参照スペクトルを収集データとして取得することが可能である。また、収集データは、干渉光学系以外の別の装置やユニットや光学系により事前に取得されたものであってもよい。
画像形成部220は、取得された収集データから基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成する。処理データは、波長軸上において、当該Aラインの画像を形成するための画像化範囲に対応した所定の波長幅を有するデータである。基準信号と所定の波長位置関係にある処理データの例として、波長軸上において、処理データが有する画像化範囲の境界近傍に基準信号が配置される場合や処理データが有する画像化範囲の外部の特定波長位置に基準信号が配置される場合などがある。画像形成部220は、生成された処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する。
画像形成部220は、基準信号を基準として設定される画像化範囲の処理データに基づいて画像を形成する。処理データは、基準信号を基準に位相が補正され、参照スペクトルと共通の基準信号とノイズ成分とが除去された干渉スペクトルから生成される。そのため、ジッター等に起因したFPNが除去された画像の取得が可能となる。また、画像化に必要な波長位置に基準信号が配置された場合に比べて、当該波長位置における干渉スペクトルも画像化に寄与することができるため、画質の劣化を防止することが可能となる。さらに、干渉スペクトルの信号成分の振幅に対し基準信号の振幅を十分に大きくすることができるため、信号成分に基準信号が埋もれて基準信号を検出できないといった事態を回避することができ、より高精度にFPNを除去することが可能となる。
このような画像形成部220は、たとえば、スペクトル記憶部221と、位相補正部222と、処理データ生成部223とを設けることにより実現される。処理データ生成部223は、差分算出部223Aと、窓関数適用部223Bとを含んで構成される。
(スペクトル記憶部)
画像形成部220は、被検眼Eに対するOCT計測により得られた干渉スペクトルと別途取得した参照スペクトル(参照データ)とを用いることにより、処理データを生成する。参照スペクトルは、波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光におけるブラッグ波長に対応した波長位置に基準信号を付与して生成された光を、OCTユニット100により検出することによって取得される。たとえば、主制御部211により被検眼Eを経由した信号光LSの戻り光が検出されないようにガルバノスキャナ42を所定の方向に向けた状態で、干渉光学系は、参照スペクトルを取得することが可能である。
参照スペクトルは、たとえば干渉スペクトルの取得直前に取得される。この場合、画像形成部220は、取得された参照スペクトルをスペクトル記憶部221に記憶させる。スペクトル記憶部221に記憶された参照スペクトルは、FFTを施す前のデータである。
なお、OCT計測環境や干渉光学系などの構成部材(特にFBG)の周囲環境が変化すると、処理データやそこに含まれる基準信号も変化することが知られている。そのため、参照スペクトルと干渉スペクトルの取得タイミング差ができるだけ短いことが望ましい。たとえば、FBGの周囲の温度変化の影響を最小限に抑えるため、眼底撮影装置1は、所定の時間(たとえば、10分)ごとに参照スペクトルの取得を自動または手動で行うようにしてもよい。また、光学系の構成部材の配置状態(合焦位置など)が変化する毎に、眼底撮影装置1は、参照スペクトルの取得を自動または手動で行うようにしてもよい。また、被検者が変わる毎に、眼底撮影装置1は、参照スペクトルの取得を自動または手動で行うようにしてもよい。
(位相補正部)
干渉光学系は、波長掃引光源の所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された干渉スペクトル(干渉データ)を収集データとしてAライン毎に取得する。位相補正部222は、取得された干渉スペクトルとスペクトル記憶部221に記憶された参照スペクトルとの位相が一致するように、干渉スペクトル及び参照スペクトルの少なくとも一方の位相を補正する。
また、参照スペクトルは、干渉スペクトルの取得直後に取得されてもよい。この場合、画像形成部220は、事前に取得された干渉スペクトルをスペクトル記憶部221に記憶させる。スペクトル記憶部221に記憶された干渉スペクトルは、FFTを施す前のデータである。位相補正部222は、取得された参照スペクトルとスペクトル記憶部221に記憶された干渉スペクトルとの位相が一致するように、干渉スペクトル及び参照スペクトルの少なくとも一方の位相を補正する。
このように位相補正部222は、互いの基準信号の位相が一致するように、干渉スペクトル及び参照スペクトルの少なくとも一方の位相を補正することが可能である。
たとえば、位相補正部222は、参照スペクトル及び干渉スペクトルの一方に含まれる基準信号について波長軸上おける波長位置を求める。位相補正部222は、信号成分より波高値が大きい信号を基準信号として検出し、検出された基準信号の波長位置を特定することが可能である。位相補正部222は、特定された波長位置を基準に参照スペクトル及び干渉スペクトルの他方を波長軸に沿ってシフトすることにより、互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトル及び参照スペクトルを得ることが可能である。
また、たとえば、位相補正部222は、参照スペクトル及び干渉スペクトルのそれぞれに含まれる基準信号について波長軸上における波長位置を求める。位相補正部222は、両者の波長位置の差がキャンセルされるように、参照スペクトル及び干渉スペクトルの少なくとも一方を波長軸に沿ってシフトすることにより、互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトル及び参照スペクトルを得ることが可能である。
また、たとえば、位相補正部222は、参照スペクトルと干渉スペクトルとの差分を求める。位相補正部222は、求められた各波長位置における差分の和が最小となるように、参照スペクトル及び干渉スペクトルの少なくとも一方を波長軸に沿ってシフトすることにより、互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトル及び参照スペクトルを得ることが可能である。
また、たとえば、位相補正部222は、参照スペクトルと干渉スペクトルとの相関値を求める。位相補正部222は、求められた相関値が最大となるように、参照スペクトル及び干渉スペクトルの少なくとも一方を波長軸に沿ってシフトすることにより、互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトル及び参照スペクトルを得ることが可能である。また、たとえば、参照スペクトルと干渉スペクトルの各々に対しFFTを施した後、位相情報を基に相関を求める、いわゆる位相相関限定法を利用して補正することも可能である。
(処理データ生成部)
処理データ生成部223は、位相補正部222により位相が補正された干渉スペクトル(収集データ)から処理データを生成する。
この実施形態では、差分算出部223Aは、位相補正部222により互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データを算出する。干渉スペクトル及び参照スペクトルの双方に基準信号が含まれ、且つ、両者の基準信号の位相が一致するため、差分データにおいては、基準信号が除去される。また、同一の要因に起因して干渉スペクトル及び参照スペクトルの双方に含まれるノイズ成分についても、差分データにおいては、除去される。したがって、差分データは、実質的に、本来の信号成分だけを含む。
処理データ生成部223(画像形成部220)は、差分算出部223Aにより算出された差分データから処理データを生成する。たとえば、処理データ生成部223は、差分算出部223Aにより算出された差分データを処理データとして生成することが可能である。生成された処理データは、上記のように、基準信号及びノイズ成分が除去され、且つ、本来の信号成分だけが残るデータである。
また、処理データ生成部223は、差分算出部223Aにより算出された差分データに対して窓関数(skew Window)を適用することにより処理データを生成することも可能である。処理データ生成部223では、窓関数適用部223Bが、差分データに対し窓関数を適用することにより処理データを生成する。窓関数は、上記の画像化範囲に対応した所定の波長幅を有する関数である。窓関数の例として、矩形窓、ガウス窓、ハン窓、サイン窓などを表す関数がある。この場合、生成された処理データは、窓関数にしたがって波長位置毎に重み付けされるため、画像化範囲の境界近傍に差分データに基準信号やノイズ成分が残存する場合でも、その影響をより一層低減することができるようになる。
また、窓関数適用部223Bは、位相補正部222により参照スペクトルとの間で互いの基準信号の位相が一致するように位相が補正された干渉スペクトルに対して窓関数を適用することにより処理データを生成することも可能である。
画像形成部220は、処理データ生成部223により生成された処理データ(スペクトル)に基づいて被検眼Eの画像を形成する。すなわち、画像形成部220は、処理データ生成部223により生成された処理データにFFTなどを施すことで被検眼Eの画像を形成する。
(データ処理部)
データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、データ処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の各種補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、データ処理部230は、トラッキングの実行時において、被検眼Eの前眼部を動画撮影して得られた画像を解析して被検眼Eの位置及び向きを求める処理を行う。
データ処理部230は、断層像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行して、眼底Efの3次元画像の画像データを形成する。なお、3次元画像の画像データとは、3次元座標系により画素の位置が定義された画像データを意味する。3次元画像の画像データとしては、3次元的に配列されたボクセルからなる画像データがある。この画像データは、ボリュームデータ或いはボクセルデータなどと呼ばれる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理(ボリュームレンダリングやMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)など)を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像の画像データを形成する。表示部240A等の表示デバイスには、この擬似的な3次元画像が表示される。
また、3次元画像の画像データとして、複数の断層像のスタックデータを形成することも可能である。スタックデータは、複数の走査線に沿って得られた複数の断層像を、走査線の位置関係に基づいて3次元的に配列させることで得られる画像データである。すなわち、スタックデータは、元々個別の2次元座標系により定義されていた複数の断層像を、1つの3次元座標系により表現する(つまり1つの3次元空間に埋め込む)ことにより得られる画像データである。
以上のように機能するデータ処理部230は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をマイクロプロセッサに実行させるコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス240には、表示部240Aと操作部240Bとが含まれる。表示部240Aは、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部240Bは、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部240Bには、眼底撮影装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部240Bは、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部240Aは、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部240Aと操作部240Bは、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。たとえばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部240Bは、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部240Bに対する操作内容は、電気信号として制御部210に入力される。また、表示部240Aに表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部240Bとを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
[動作例]
眼底撮影装置1の動作について説明する。
図6に、眼底撮影装置1の動作例のフロー図を示す。この動作例には、画像に基づく被検眼Eと装置光学系との位置合わせの処理と、画像に基づく走査領域の設定処理とが含まれる。位置合わせの処理には、OCT計測のためのアライメント(オートアライメント)、ピント合わせ(オートフォーカス)、トラッキング(オートトラッキング)が含まれる。
(S1)
まず、観察光源11からの照明光(可視カットフィルタ14により近赤外光となる)で眼底Efを連続照明することにより、眼底Efの近赤外動画像の取得を開始する。この近赤外動画像は、連続照明が終了するまでリアルタイムで得られる。この動画像を構成する各フレームの画像は、フレームメモリ(記憶部212)に一時記憶され、データ処理部230に逐次送られる。
なお、被検眼Eには、アライメント光学系50によるアライメント指標と、フォーカス光学系60によるスプリット指標とが投影されている。よって、近赤外動画像にはアライメント指標とスプリット指標とが描出されている。これら指標を用いてアライメントやピント合わせを行うことができる。また、被検眼Eには、LCD39による固視標も投影されている。被検者は、この固視標を凝視するように指示を受ける。
(S2)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、アライメント視標の位置を求め、光学系の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された光学系の移動量に基づいて図示しない光学系駆動部を制御することにより、オートアライメントを行う。
(S3)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、スプリット視標の位置を求め、合焦レンズ31の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された合焦レンズ31の移動量に基づいて合焦駆動部31Aを制御することにより、オートフォーカスを行う。
(S4)
続いて、制御部210は、オートトラッキングを開始する。具体的には、データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより逐次に得られるフレームをリアルタイムで解析して、被検眼Eの動き(位置の変化)を監視する。制御部210は、逐次に取得される被検眼Eの位置に合わせて光学系を移動させるように図示しない光学系駆動部を制御する。それにより、被検眼Eの動きに対して光学系をリアルタイムで追従させることができ、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持することが可能となる。
(S5)
制御部210は、近赤外動画像を表示部240Aにリアルタイムで表示させる。ユーザは、操作部240Bを用いることにより、この近赤外動画像上に走査領域を設定する。設定される走査領域は1次元領域でも2次元領域でもよい。
なお、信号光LSの走査態様や注目部位(視神経乳頭、黄斑部、病変部等)があらかじめ設定されている場合などには、これら設定内容に基づいて制御部210が走査領域を設定するように構成することも可能である。具体的には、データ処理部230による画像解析により注目部位を特定し、制御部210が、この注目部位を含むように(たとえば、この注目部位が中心に位置するように)所定パターンの領域を設定する。
また、過去に実施されたOCT計測と同じ走査領域を設定する場合(いわゆるフォローアップ)、制御部210は、この過去の走査領域をリアルタイム近赤外動画像上に再現して設定することができる。その具体例として、制御部210は、過去の検査で設定された走査領域を表す情報(走査態様等)と、この走査領域が設定された近赤外眼底像(静止画、たとえばフレームでよい)とを対応付けて記憶部212に記憶している(実用上は、患者IDや左右眼情報とも対応付けられる)。制御部210は、過去の近赤外眼底像と現在の近赤外動画像のフレームとの位置合わせを行い、過去の近赤外眼底像における走査領域に対応する現在の近赤外動画像中の画像領域を特定する。これにより、過去の検査で適用された走査領域が現在の近赤外動画像に対して設定される。
(S6)
制御部210は、光源ユニット101や光路長変更部41を制御するとともに、S5で設定された走査領域に基づいてガルバノスキャナ42を制御することにより、眼底EfのOCT計測を行う。
画像形成部220は、上記のように、参照スペクトルとOCT計測により得られた干渉光のスペクトルとから処理データを生成し、生成された処理データに基づいて眼底Efの当該Aラインの断層像(画像)を形成する。走査態様が3次元スキャンである場合、データ処理部230は、画像形成部220により形成された複数の断層像に基づいて眼底Efの3次元画像を形成する。以上で、この動作例は終了となる(エンド)。
なお、上記のS4、S5の順序を入れ替えてもよい。また、上記のS4、S5では、近赤外動画像を表示させ、この近赤外動画像上に走査領域を設定しているが、走査領域の設定態様はこれに限定されるものではない。たとえば、近赤外動画像における一のフレームの画像(基準画像と呼ぶ)を表示させるとともに、そのバックグラウンドでオートトラッキングを実行する。基準画像上に走査領域が設定されると、制御部210は、基準画像と、現にオートトラッキングに供されている画像との間の位置合わせを行うことにより、基準画像上に設定された走査領域に対応するリアルタイム近赤外動画像中の画像領域を特定する。この処理によっても上記ステップS4、S5と同様にリアルタイム近赤外動画像中に走査領域を設定できる。更に、この方法によれば、静止画像上に走査領域を設定することができるので、現にオートトラッキングされている動画像上に設定する場合よりも作業の容易化や確実化を図ることができる。
図7に、図6のOCT計測(S6)の動作例のフロー図を示す。図7は、事前に参照スペクトルが取得された場合の動作例を表す。図8A及び図8Bに、図7の各ステップの動作説明図を示す。図8A及び図8Bは、プロファイルC1〜C5と、干渉信号プロファイルC6とを表す。プロファイルC1〜C5は、それぞれ横軸がピクセル位置(インデックス)を表し、縦軸が強度を表す。干渉信号プロファイルC6は、横軸が眼底Efの深度(z)方向の座標位置を表し、縦軸がパワーを表す。ピクセル位置は、FFTでの周波数(波長)に対応する変数である。波数は周波数に比例するため、ピクセル位置は波数に対応する変数でもある。また、ピクセル位置は、眼底Efの深度(z)方向の座標位置にも対応する変数である。
(S11)
スペクトル記憶部221には、事前に取得された当該Aラインについての参照スペクトルが記憶されている。この参照スペクトルは、波長λ0に対応する波長位置に基準信号が配置される。図8AのプロファイルC2に示すように、ジッター等に起因して基準信号のピクセル位置がP0となる。また、この参照スペクトルには、ノイズ成分が含まれている。
まず、干渉光学系は、被検眼Eについて当該Aラインの干渉スペクトルを取得する。この干渉スペクトルにもまた、波長λ0に対応する波長位置に基準信号が配置される。しかしながら、図8AのプロファイルC1に示すように、ジッター等に起因して基準信号のピクセル位置がP1となる。また、この干渉スペクトルには、参照スペクトルと同様のノイズ成分が含まれている。
(S12)
位相補正部222は、S11において取得された干渉スペクトルと事前にスペクトル記憶部221に記憶された参照スペクトルとの位相が一致するように、干渉スペクトルの位相を補正する。たとえば、位相補正部222は、スペクトル記憶部221に記憶された参照スペクトルに含まれる基準信号の波長位置(波長位置に対応するピクセル位置)を求め、干渉スペクトルに含まれる基準信号の波長位置が当該求められた波長位置になるように、干渉スペクトルの位相を補正する。
(S13)
差分算出部223Aは、S12において互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データを算出する。たとえば、差分算出部223Aは、波長位置毎に干渉スペクトル(図8AのプロファイルC1)と参照スペクトル(図8AのプロファイルC2)との差分を算出することにより差分データ(図8AのプロファイルC3)を算出する。図8AのプロファイルC3に示す差分データにおいては、基準信号及び両者に共通のノイズ成分が除去され、本来の信号成分だけが残る。
(S14)
窓関数適用部223Bは、S13において差分算出部223Aにより算出された差分データに窓関数を適用することにより処理データを生成する。窓関数は、図8AのプロファイルC4に示すように画像化範囲D1に対応する所定の波長幅を有する。この実施形態では、画像化範囲D1の外部の波長位置(λ0)に基準信号が配置される。たとえば、窓関数適用部223Bは、波長位置毎に差分データ(図8AのプロファイルC3)と窓関数(図8AのプロファイルC4)とを乗算する(畳み込み積分する)ことにより処理データ(図8BのプロファイルC5)を生成する。画像化範囲D1の中央部と比較して画像化範囲D1の境界近傍の重み付けが小さい窓関数を差分データに適用することにより、画像化範囲D1内でその境界近傍に基準信号が配置されノイズ成分が残った場合であっても、その影響を抑え、画質の劣化を防止することができるようになる。
(S15)
画像形成部220は、S14において得られた処理データに対し、公知のFFTを施す。画像形成部220は、FFT処理により得られた実数部と虚数部とを用いて、各ピクセル位置(インデックスの値)について当該Aラインの各画素について振幅成分を求める。図8Bの干渉信号プロファイルC6は、FFT処理により得られた点像分布関数(Point Spread Function:PSF)の一例である。
(S16)
たとえばBスキャン画像を構成するAライン数(1024ライン)分の処理が終了したとき(ステップS16:N)、画像形成部220は、一連の処理を終了する(エンド)。一方、Bスキャン画像を構成するAライン数分の処理が終了していないとき(ステップS16:Y)、画像形成部220は、ステップS11に戻って、次のAラインについて、同様の処理を繰り返す。
1断層像を構成する全画素の振幅成分が求められると、画像形成部220は、たとえば、振幅成分Amに対し20×log10(Am+1)により対数変換を施す。その後、画像形成部220は、1断層像内で基準ノイズレベルを決め、この基準ノイズレベルを基準に、上記のように対数変換された振幅成分に応じて各画素に対し所定の輝度値範囲内のいずれかの値を割り当てる。画像形成部220は、割り当てられた各画素の輝度値を用いて画像を形成する。
図9に、この実施形態に係る処理により取得された断層像の一例を表す。図9は、図19と同様の被測定物体の断層像(Bスキャン画像)であり、縦方向が深度方向(z方向)を表し、横方向が走査方向(xy平面における所定方向)を表す。
図9に示す断層像IMG1は、各照射位置におけるAスキャン画像を走査方向に並べることにより取得される。Aスキャン画像は、上記のように互いの基準信号の位相が一致された干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データに対し窓関数を適用することにより生成された処理データを用いて取得されたものである。この実施形態によれば、図19に現れたFPNが除去された断層像を安定して取得することが可能となる。
[効果]
眼底撮影装置1は、実施形態に係るOCT装置装置が適用された眼底撮影装置の一例である。以下、実施形態に係るOCT装置の効果について説明する。
OCT装置は、所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたSS−OCTの手法により収集データをAラインごとに収集する。OCT装置は、干渉光学系(取得部)と、画像形成部220とを含む。干渉光学系は、たとえば、OCTユニット100、コリメータレンズユニット40、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、リレーレンズ45、及び対物レンズ22を含む。干渉光学系は、所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得する。画像形成部220は、取得された収集データから所定の波長幅を有し基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する。
このような構成によれば、SS−OCTにおいて、波長掃引光源の所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得し、取得された収集データから、所定の波長幅を有する処理データであって基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成するようにしたので、基準信号に基づいてジッターの影響を受けない処理データの生成が可能になる。したがって、このような処理データに基づいて、ジッターに起因したFPNが除去された画像の取得が可能になる。
また、干渉光学系は、基準信号の半値幅以下の周期でSS−OCTの手法によって生成される干渉スペクトルをサンプリングすることにより収集データを取得してもよい。
このような構成によれば、ジッターの影響で基準信号の位相がシフトした場合でも、サンプリングされた干渉スペクトルの位相の変化を低減することができる。
また、処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に基準信号が配置されてもよい。
このような構成によれば、基準信号の付与による画像への影響を最小限にすることが可能である。
また、画像形成部220は、所定の波長幅を有する窓関数を収集データに適用することにより処理データを生成してもよい。
このような構成によれば、窓関数により波長位置毎に重み付けすることが可能であるため、所定の波長幅内の波長位置に基準信号やノイズ成分が残存していた場合であっても、これらの波長位置の重み付けを小さくすることで、画質への影響を最小限にすることができる。
また、干渉光学系は、波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における所定の波長位置に基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、画像形成部220は、互いの基準信号の位相が一致された収集データと参照データとの差分データを求め、求められた差分データに基づいて処理データを生成してもよい。
このような構成によれば、参照データと共通の基準信号やノイズ成分を収集データから除去することが可能になるので、簡素な構成で、従来に比べてより高精度にFPNが除去された画像の取得が可能となる。
また、この実施形態の構成をデータ処理方法に適用することが可能である。この場合、所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたSS−OCTの手法によりAラインごとに収集された収集データを処理するデータ処理方法は、所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得し、取得された収集データから所定の波長幅を有し基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する。
また、このデータ処理方法では、処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に基準信号が配置されてもよい。また、このデータ処理方法では、所定の波長幅を有する窓関数を収集データに適用することにより処理データを生成してもよい。
また、このデータ処理方法では、波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における所定の波長位置に基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、互いの基準信号の位相が一致された収集データと参照データとの差分データを求め、求められた差分データに基づいて処理データを生成してもよい。
〔変形例〕
上記の実施形態の変形例を説明する。以下の各変形例を、上記実施形態で説明した任意の構成に組み合わせることができる。
[第1変形例]
第1実施形態においてジッターの影響が大きい場合、基準信号に基づいて位相を補正すると、差分データや処理データの波長軸方向の幅が所定の画像化範囲に対応した波長幅より狭くなる場合がある。この場合、画像化範囲内のデータの連続性が損なわれ、このデータの不連続性がノイズとして画像に描出されてしまうことがある。
この変形例では、このような場合に、画像形成部220は、取得された収集データのうち、基準信号に基づいて位相が補正されたデータ(部分データ)に対して補間処理を施すことにより得られたデータに基づいて処理データを生成することが可能である。
たとえば、画像形成部220は、当該部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて処理データを生成する。補間データは、画像化範囲に対応した波長幅から当該部分データの波長軸方向の幅を差し引いた波長幅(補間データ波長幅)を有するデータである。このような補間データの例として、補間データ波長幅分の所定値(たとえば「0」)からなるデータや、補間対象の前後の値を用いた公知の補間処理により得られた補間データ波長幅分のデータなどがある。
また、画像形成部220は、補間処理を行うことなく、そのまま所定の波長幅を有する処理データを生成するようにしてもよい。すなわち、取得された収集データのうち、基準信号に基づいて位相が補正された部分データの波長軸方向の幅が画像化範囲に対応した波長幅よりも狭い場合、画像形成部220は、部分データと同じ波長幅を有する処理データを生成することも可能である。これにより、処理負荷の軽減が可能になる。
[効果]
この変形例に係るOCT装置では、取得された収集データのうち基準信号と所定の波長位置関係にある部分データの幅が所定の波長幅よりも狭い場合、画像形成部220は、部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて処理データを生成してもよい。
このような構成によれば、画像化範囲内のデータの不連続性に起因としたノイズが画像に描出されてしまう事態を回避することができる。
また、この変形例に係るOCT装置では、取得された収集データのうち基準信号と所定の波長位置関係にある部分データの幅が所定の波長幅よりも狭い場合、画像形成部は、部分データと同じ波長幅を有する処理データを生成してもよい。
[第2変形例]
第1実施形態またはその第1変形例において、基準信号(トリガー信号)のサンプリング間隔によっては、差分データに基準信号が残存し、このまま差分データに対しFFT処理を施すと、画像にノイズが描出される場合がある。
図10Aに、干渉スペクトルと参照スペクトルのプロファイルの一例を示す。図10Aは、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。また、図10Aは、基準信号が位置するピクセル位置「1258」近傍の干渉スペクトルと参照スペクトルのプロファイルの一例を表す。
図10Bに、差分データのプロファイルの一例を示す。図10Bに示す差分データは、図10Aの干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データである。図10Bは、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。また、図10Bは、ピクセル位置「1258」近傍の差分データの一例を表す。
ジッターやスペクトルのサンプリング間隔等に起因して、参照スペクトルC10に含まれる基準信号及び干渉スペクトルC11に含まれる基準信号は、図10Aに示すように、ピクセル位置「1258」近傍で変化の態様が他の範囲におけるそれと異なる場合がある。このような参照スペクトルC10と干渉スペクトルC11との差分データC12においては、図10Bに示すように、基準信号が残存する。基準信号が残存すると、画像化範囲内のデータの連続性が損なわれ、このデータの不連続性に起因したノイズが画像に描出されてしまうことがある。
この変形例では、画像形成部220は、少なくとも基準信号の近傍領域のデータを加工することで、画像化範囲内のデータの不連続性の解消を図ることが可能である。なお、この明細書では、「基準信号の近傍領域」は、基準信号を含まない領域を意味するものとする。
たとえば、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の参照スペクトルと干渉スペクトルを加工する。基準信号の近傍領域の例として、基準信号が位置するピクセル位置の前後の2ピクセル、3ピクセルまたは5ピクセル分の領域などがある。
図11A及び図11Bに、第2変形例に係る画像形成部220の動作説明図を示す。図11Aは、画像形成部により加工された干渉スペクトルと参照スペクトルのプロファイルの一例を示す。図11Aは、図10A等と同様に、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。また、図11Aは、基準信号が位置するピクセル位置「1258」近傍の干渉スペクトルと参照スペクトルのプロファイルの一例を表す。図11Bは、図11Aの干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データのプロファイルの一例を示す。図11Bは、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。また、図11Bは、ピクセル位置「1258」近傍の差分データの一例を表す。
たとえば、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の参照スペクトルと干渉スペクトルの強度を一致させる。これにより、図11Aに示すように、参照スペクトルC10は参照スペクトルC10´となり、干渉スペクトルC11は干渉スペクトルC11´となる。したがって、図11Bに示すように、差分データC12´は、基準信号の近傍領域において「0」になる。
これにより、差分データに基準信号が残存することがなくなり、ノイズの描出を抑えた画像を安定して取得することが可能になる。特に、画像化範囲内の波長位置に基準信号が配置される場合(すなわち、処理データの内部、且つ、その境界近傍に基準信号が配置される場合)、差分データに基準信号が残存することによるノイズの影響を抑えることが可能になる。
[効果]
この変形例に係るOCT装置では、処理データの内部、且つ、その境界近傍に基準信号が配置される場合、画像形成部220は、収集データにおける少なくとも基準信号の近傍領域のデータを加工してもよい。
このような構成によれば、差分データに基準信号が残存した場合でも、画像へのノイズの描出を抑えることが可能になる。
[第3変形例]
差分データに基準信号が残存し、このまま差分データに対しFFT処理を施すと、画像にノイズが描出される場合に、画像化範囲内のデータの不連続性を解消する手法は、第2変形例に係る手法に限定されるものではない。
第3変形例では、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の周囲のデータに基づいてデータの値域を設定し、設定された値域に基づいて当該周囲のデータを加工する。
図12に、第3変形例に係る画像形成部220の動作説明図を示す。図12は、干渉スペクトルと参照スペクトルとの差分データのプロファイルの一例を示す。図12は、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。また、図12は、ピクセル位置「1258」近傍の差分データの一例を表す。
図12に示す差分データの場合、ピクセル位置「1257」、「1259」におけるデータに起因した画像化範囲内のデータの不連続性により、ノイズが画像に描出されてしまう可能性がある。第3変形例に係る画像形成部220は、基準信号のピクセル位置「1258」から前後の数ピクセル分のデータに基づいて、当該データの値域ARを設定する。
たとえば、画像形成部220は、当該数ピクセル分のデータの最大値及び最小値を検出することにより、値域ARの上限値及び下限値を設定することが可能である。また、たとえば、画像形成部220は、当該数ピクセル分のデータの正方向の平均値及び負方向の平均値を求め、求められた2つの平均値のうち絶対値が大きい方を採用し、採用された絶対値が強度「0」からの絶対値となるように値域ARの上限値及び下限値を設定することが可能である。
画像形成部220は、このように設定された値域AR内に当該周囲のデータが収まるようにデータを加工する。たとえば、図12の場合、画像形成部220は、ピクセル位置「1257」、「1259」におけるデータが値域AR内に収まるように、ピクセル位置「1257」、「1259」におけるデータを加工する。
なお、基準信号(たとえば、ピクセル位置「1258」)の近傍領域(たとえば、ピクセル位置「1257」、「1259」)の周囲のデータ(たとえば、ピクセル位置「1251」〜「1256」、「1260」〜「1265」)のうち基準信号のピクセル位置に近いデータは、差分データに基準信号を残存させる要因となる可能性が高いと考えられる。そこで、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の周囲のデータのうち当該近傍領域から遠い位置のデータを用いて値域ARを設定することも可能である。すなわち、画像形成部220は、当該周囲のデータのうち近傍領域に1以上の波長位置について隣接するデータ(たとえばピクセル位置「1256」や「1260」)を除くデータに基づいて値域ARを設定する。これにより、差分データに基準信号を残存させる要因を減らし、ノイズの描出を抑えた画像を安定して取得することが可能になる。特に、画像化範囲内の波長位置に基準信号が配置される場合、差分データに基準信号が残存することによるノイズの影響を抑えることが可能になる。
また、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の周囲のデータにかかわらず、あらかじめ決められた値域ARの上限値及び下限値を設定してもよい。
[効果]
この変形例に係るOCT装置では、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の周囲のデータに基づいて近傍領域のデータの値域を設定し、設定された値域に基づいて近傍領域のデータを加工してもよい。
また、この変形例に係るOCT装置では、画像形成部220は、基準信号の近傍領域の周囲のデータのうち近傍領域に隣接するデータ以外のデータに基づいて値域を設定してもよい。
上記のような構成によれば、基準信号の前後のデータを加工することによりデータの不連続性を解消することができるので、画像へのノイズの描出を抑えることが可能になる。
[第4変形例]
第1実施形態またはその変形例において、波長掃引光源やその他の光学系を構成する光学部材に起因して、取得された参照スペクトルや干渉スペクトルに基準信号と同様のピーク信号が含まれる場合がある。
図13に、第4変形例における干渉スペクトルのプロファイルの一例を示す。図13は、横軸にピクセル位置を表し、縦軸に強度を表す。
図13に示す干渉スペクトルは、ブラッグ波長に対応したピクセル位置P20に配置された基準信号の他に、波長掃引光源やその他の光学部材に起因したピクセル位置P21に配置されたピーク信号を含む。ピーク信号のピクセル位置P21を基準信号のピクセル位置P20として誤検出すると、参照スペクトルと干渉スペクトルとの位相合わせが失敗し、取得される断層像の画質が劣化する。
第4変形例では、画像形成部220は、取得された収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより基準信号に相当するピクセル位置P20(データ位置)を特定する。所定の方向の例として、ピクセル位置を示すインデックスが単調変化(たとえば単調増加)する方向や、画像化範囲の中央部から画像化範囲の境界に向かう方向などがある。または、波長掃引光源のAトリガー信号に相当する波長λAとサンプリング間隔δλ、ブラッグ波長λBが既知の場合、基準信号が出現するインデックスはおおよそ予想がつき、そのインデックス周囲に限定して参照することも可能である。
画像形成部220は、特定された基準信号を用いて、互いの基準信号の位相が一致するように参照スペクトル及び干渉スペクトルの少なくとも一方の位相を補正する。画像形成部220は、位相が一致された参照スペクトル及び干渉スペクトルから差分データを生成する。画像形成部220は、生成された差分データに対し窓関数を適用することにより処理データを生成する。すなわち、画像形成部220は、特定された基準信号のピクセル位置(波長位置)と所定の波長位置関係になるように処理データを生成する。
これにより、基準信号とピーク信号とがスペクトルに含まれた場合であっても、意図する基準信号を精度良く検出することが可能になり、取得された断層像の画質の劣化を防止することが可能になる。
[効果]
この変形例に係るOCT装置では、画像形成部220は、取得された収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより基準信号に相当するデータ位置を特定し、特定されたデータ位置と所定の波長位置関係になるように処理データを生成してもよい。
このような構成によれば、基準信号を精度良く検出することが可能になり、取得された断層像の画質の劣化を防止することが可能になる。
〔第2実施形態〕
OCT装置が適用された眼底撮影装置の構成は、第1実施形態またはその変形例の構成に限定されるものではない。以下、第2実施形態に係る眼底撮影装置の構成について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図14に、第2実施形態に係る眼底撮影装置の構成例を示す。図14において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第2実施形態に係る眼底撮影装置1aの構成が図1に示す第1実施形態に係る眼底撮影装置1の構成と異なる点は、分散補償部材47が追加された点と、OCTユニット100に代えてOCTユニット100aが設けられた点である。分散補償部材47は、コリメータレンズユニット40と光路長変更部41との間の信号光路に配置される。分散補償部材47は、分散補償部材113と同様に、参照光LRと信号光LSの分散特性を合わせるための分散補償手段として作用する。
図15に、図14のOCTユニット100aの構成例を示す。図15において、図2と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第2実施形態に係るOCTユニット100aの構成が図2に示す第2実施形態に係るOCTユニット100と異なる点は、光源ユニット101と偏波コントローラ103との間にアッテネータ400が配置されている点と、参照光路に配置される光学部材等である。
具体的には、光源ユニット101から出力された光L0は、光ファイバ102によりアッテネータ400に導かれて、演算制御ユニット200の制御の下で光量が調整される。アッテネータ400により光量が調整された光は、光ファイバ401により偏波コントローラ103に導かれて、その偏光状態が調整される。
偏波コントローラ103により偏光状態が調整された光L0は、光ファイバ104によりファイバカプラ105に導かれて信号光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバ110によりアッテネータ120に導かれる。アッテネータ120により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ402により偏波コントローラ118に導かれて、その偏光状態が調整される。
このようなOCTユニット100aを有する眼底撮影装置1aに対し、第1実施形態のいずれかの変形例を適用することが可能である。眼底撮影装置1aの動作は、第1実施形態またはその変形例と同様である。したがって、第2実施形態に係る眼底撮影装置1aによれば、第1実施形態またはその変形例と同様の効果を得ることができる。また、第2実施形態の構成によれば、OCTユニット100aをファイバ系で構成することが可能になり、光学部材の不要な反射等を防止しつつ、OCTユニット100aの小型化を実現することができる。
〔第3実施形態〕
第1実施形態、その変形例、または第2実施形態では、光源ユニット101からAトリガー信号Atr及びkクロックKCを受け、Aトリガー信号Atr及びkクロックKCに基づいて、検出器125により得られた検出結果が取り込まれる場合について説明した。第3実施形態では、kクロックにAトリガー信号を重畳させることにより、光源ユニットからkクロックのみを受け、kクロックに基づいて検出器125により得られた検出結果を取り込むことができる。
以下、第2実施形態に係る眼底撮影装置の構成について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図16に、第3実施形態に係るOCTユニットの構成例を示す。図16において、図2と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第3実施形態に係る眼底撮影装置は、図1の構成においてOCTユニット100に代えて図16に示すOCTユニット100bが適用された構成を有する。
第3実施形態に係るOCTユニット100bの構成が図2に示す第2実施形態に係るOCTユニット100と異なる点は、光源ユニット101に代えて光源ユニット101bが設けられる点と、DAQ140に代えてDAQ140bが設けられる点と、FBG130が削除された点である。光源ユニット101bは、DAQ140bに対しkクロックKC´を供給する。kクロックKC´は、Aトリガー信号Atrと同一タイミングで変化する信号をkクロックKCに重畳することにより得られる。
図17に、図16の光源ユニット101bの構成例を示す。図17において、図3と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図18に、図17に示す光源ユニット101bの動作説明図を示す。図18は、kクロックKC´、Aトリガー信号Atr、kクロックのタイミング、及び干渉信号のそれぞれの波形の一例を表す。図18は、横軸に時間軸を表し、縦軸に強度を表す。
光源ユニット101bの構成が図3に示す光源ユニット101の構成と異なる点は、ファイバカプラ310により生成された一対の干渉光の一方の干渉光の光路にFBGが設けられた点である。具体的には、ファイバカプラ310から出射した一対の干渉光の一方は、光ファイバ500により検出器315に導かれる。ファイバカプラ310から出射した一対の干渉光の他方は、光ファイバ501によりFBG502に導かれる。FBG502は、FBG130と同様の構成を有し、所定の波長位置の波長成分の光を反射するようにブラッグ波長が調整されている。所定の波長位置の例として、Aトリガー信号Atrの変化タイミング(立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジ)に対応した波長位置がある。FBG502を透過した光は、光ファイバ503により検出器315に導かれる。
この実施形態では、FBG502は、少なくともブラッグ波長の波長成分を除く波長成分を有する光を透過させる。したがって、Aトリガー信号Atrの変化タイミングで、検出器315により検出される一対の干渉光はアンバランス状態となる。これを検出した検出器125は、第1実施形態と同様に生成されたパルス状のkクロックに対し、所定の波高値を有する信号が重畳された検出信号を出力する。この検出信号は、光ファイバ312を介して出射端313よりkクロックKC´として出力される。
なお、図17において、検出器315は、PDであってもよい。PDは、FBG502を透過した光を検出する。
DAQ140bは、kクロックKC´のゼロクロス点と、kクロックKC´に重畳された検出信号のピクセル位置(波長位置、重畳タイミング)とを検出する。たとえば、DAQ140bは、kクロックKC´のゼロクロス点を検出するための第1コンパレータと、kクロックKC´に重畳された検出信号のピクセル位置を検出するための第2コンパレータとを含んで構成される。第1コンパレータ及び第2コンパレータには、kクロックKC´が入力され、各コンパレータが独立したコンパレート動作を行うことにより、kクロックKC´のゼロクロス点と、kクロックKC´に重畳された検出信号のピクセル位置とを独立に検出することが可能である。
このような構成によれば、たとえば光学的に生成されたkクロックKC´だけをDAQ140bに供給することができるので、電気的に生成されジッターを含んだAトリガー信号AtrをDAQ140bに供給する必要がなくなり、非常に高精度に位相を補正することが可能になる。そのため、第1実施形態、その変形例、または第2実施形態と比較して、より高精度にFPNが除去された画像の取得が可能になる。また、処理データ内に基準信号を導入する場合に付随するノイズへの対応が不要となり、処理が単純かつ、良好な画像を安定的に取得することが可能になる。また、このような構成の場合、処理データのサンプリング速度より高速にこれらタイミング信号をサンプリングしてもよい。この場合、より高精度なサブピクセル単位での位相補正が可能となる。
なお、第3実施形態では、図16の構成を有するOCTユニット100bにおいてkクロックKC´を用いる場合について説明したが、図15に示す構成を有するOCTユニット100aにおいてkクロックKC´を用いるようにしてもよい。
(その他の変形例)
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
上記の実施形態では、kクロックを用いる場合について説明したが、DAQの内部クロックを利用したサンプリングを適用した場合にも同様の手法を採ることができる。十分高速な内部クロックによって信号及び基準信号を取得して位相を補正することにより、上記の実施形態と同様に、SS−OCT固有の問題である位相の不安定性を解消し、たとえばFPNの除去能力を向上させることができる。
上記の実施形態またはその変形例では、ファイバカプラにより生成された一対の干渉光の一方の光路にFBGを設け、一対の干渉光の他方とFBGを透過した光により基準信号を所望の波長位置に配置する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、光源ユニットからの光L0を分岐することにより得られた分岐光をサーキュレータを介してFBGに導き、FBGにより反射された光により基準信号を所望の波長位置に配置するようにしてもよい。
上記の実施形態においては、光路長変更部41の位置を変更することにより、信号光LSの光路と参照光LRの光路との光路長差を変更しているが、この光路長差を変更する手法はこれに限定されるものではない。たとえば、参照光の光路に反射ミラー(参照ミラー)を配置し、この参照ミラーを参照光の進行方向に移動させて参照光の光路長を変更することによって、当該光路長差を変更することが可能である。また、被検眼Eに対して眼底カメラユニット2やOCTユニット100、100aを移動させて信号光LSの光路長を変更することにより当該光路長差を変更するようにしてもよい。また、特に被測定物体が生体部位でない場合などには、被測定物体を深度方向(z方向)に移動させることにより光路長差を変更することも可能である。
上記の実施形態またはその変形例を実現するためのコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、たとえば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1、1a 眼底撮影装置
2 眼底カメラユニット
10 照明光学系
30 撮影光学系
31 合焦レンズ
31A 合焦駆動部
41 光路長変更部
42 ガルバノスキャナ
50 アライメント光学系
60 フォーカス光学系
100、100a、100b OCTユニット
101、101b 光源ユニット
105、122 ファイバカプラ
114 コーナーキューブ
114A 参照駆動部
125 検出器
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
220 画像形成部
221 スペクトル記憶部
222 位相補正部
223 処理データ生成部
223A 差分算出部
223B 窓関数適用部
230 データ処理部
240A 表示部
240B 操作部
E 被検眼
Ef 眼底
LS 信号光
LR 参照光
LC 干渉光

Claims (21)

  1. 所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCTの手法によりAラインごとに収集された収集データを処理するデータ処理方法であって、
    前記所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得し、
    取得された前記収集データから所定の波長幅を有し前記基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、
    生成された前記処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する
    データ処理方法。
  2. 前記処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に前記基準信号が配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記所定の波長幅を有する窓関数を前記収集データに適用することにより前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ処理方法。
  4. 前記波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における前記所定の波長位置に前記基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、
    互いの基準信号の位相が一致された前記収集データと前記参照データとの差分データを求め、
    前記求められた前記差分データに基づいて前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
  5. 取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
  6. 取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記部分データと同じ波長幅を有する前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
  7. 前記処理データの内部、且つ、その境界近傍に前記基準信号が配置される場合、前記収集データにおける少なくとも前記基準信号の近傍領域のデータを加工する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
  8. 前記近傍領域の周囲のデータに基づいて前記近傍領域のデータの値域を設定し、
    設定された前記値域に基づいて前記近傍領域のデータを加工する
    ことを特徴とする請求項7に記載のデータ処理方法。
  9. 前記周囲のデータのうち前記近傍領域に隣接するデータ以外のデータに基づいて前記値域を設定する
    ことを特徴とする請求項8に記載のデータ処理方法。
  10. 取得された前記収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより前記基準信号に相当するデータ位置を特定し、
    特定された前記データ位置と前記所定の波長位置関係になるように前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
  11. 所定の波長掃引範囲を有する波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCTの手法により収集データをAラインごとに収集するOCT装置であって、
    前記所定の波長掃引範囲内における所定の波長位置に基準信号があらかじめ付与された収集データを取得する取得部と、
    取得された前記収集データから所定の波長幅を有し前記基準信号と所定の波長位置関係にある処理データを生成し、生成された前記処理データに基づいて当該Aラインの画像を形成する画像形成部と、
    を含むOCT装置。
  12. 前記取得部は、前記基準信号の半値幅以下の周期でスウェプトソースOCTの手法によって生成される干渉信号をサンプリングすることにより前記収集データを取得する
    ことを特徴とする請求項11に記載のOCT装置。
  13. 前記処理データの境界近傍またはその外部の特定波長位置に前記基準信号が配置される
    ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載のOCT装置。
  14. 前記画像形成部は、前記所定の波長幅を有する窓関数を前記収集データに適用することにより前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載のOCT装置。
  15. 前記取得部は、前記波長掃引光源から出射して参照光路を通過した光における前記所定の波長位置に前記基準信号を付与して生成された光を検出して得られた参照データを取得し、
    前記画像形成部は、互いの基準信号の位相が一致された前記収集データと前記参照データとの差分データを求め、求められた前記差分データに基づいて前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれか一項に記載のOCT装置。
  16. 取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記画像形成部は、前記部分データに補間データを付加して得られたデータに基づいて前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載のOCT装置。
  17. 取得された前記収集データのうち前記基準信号と前記所定の波長位置関係にある部分データの幅が前記所定の波長幅よりも狭い場合、前記画像形成部は、前記部分データと同じ波長幅を有する前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項15のいずれか一項に記載のOCT装置。
  18. 前記処理データの内部、且つ、その境界近傍に前記基準信号が配置される場合、前記画像形成部は、前記収集データにおける少なくとも前記基準信号の近傍領域のデータを加工する
    ことを特徴とする請求項13に記載のOCT装置。
  19. 前記画像形成部は、前記近傍領域の周囲のデータに基づいて前記近傍領域のデータの値域を設定し、設定された前記値域に基づいて前記近傍領域のデータを加工する
    ことを特徴とする請求項18に記載のOCT装置。
  20. 前記画像形成部は、前記周囲のデータのうち前記近傍領域に隣接するデータ以外のデータに基づいて前記値域を設定する
    ことを特徴とする請求項19に記載のOCT装置。
  21. 前記画像形成部は、取得された前記収集データの強度を所定の方向に沿って順に参照することにより前記基準信号に相当するデータ位置を特定し、特定された前記データ位置と前記所定の波長位置関係になるように前記処理データを生成する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項20のいずれか一項に記載のOCT装置。
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