JP2016041166A - X線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

X線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より精度の高い位置合わせを可能にするX線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法を提供すること。【解決手段】実施形態のX線診断装置は、X線画像生成部と、投影画像生成部と、位置合わせ部と、重畳画像生成部とを備える。X線画像生成部は、医療器具が所定の部位に挿入された被検体を透過したX線に基づいて、当該部位のX線画像データを生成する。投影像生成部は、前記部位が撮像された3次元医用画像データに基づいて、前記X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する。位置合わせ部は、前記X線画像データにおける前記医療器具の形状と、前記投影像データにおける前記部位の輪郭とを用いて、当該X線画像データ及び当該投影像データの位置合わせを行う。重畳画像生成部は、前記X線画像データと、前記3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、X線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
従来、医師による診断や手術を支援するために、X線透視画像上に、予め撮像された立体画像等を重畳表示させる技術が存在する。例えば、カテーテル手術等においては、手術中に撮影したX線透視画像と、CT(Computed Tomography)血管造影によるボリュームデータとの間で位置合わせを行って、X線透視画像上に3次元の血管像を重畳表示させることが行われている。これにより、医師は身体的構造物の認識が容易になり、手技の正確性や安全性を向上させることが可能となる。
X線透視画像とボリュームデータとの位置合わせにおいては、関心領域の周囲にある特徴的な構造物や造影により得られる血管や心臓内腔の形状が特徴点として用いられる。このため、適切な特徴点が得られれば高精度に位置合わせできるものの、得られなければ精度が低くなる場合がある。
特開2013−212364号公報 特開2013−039274号公報 特開2009−106502号公報
本発明が解決しようとする課題は、より精度の高い位置合わせを可能にするX線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法を提供することである。
実施形態のX線診断装置は、X線画像生成部と、投影画像生成部と、位置合わせ部と、重畳画像生成部とを備える。X線画像生成部は、医療器具が所定の部位に挿入された被検体を透過したX線に基づいて、当該部位のX線画像データを生成する。投影像生成部は、前記部位が撮像された3次元医用画像データに基づいて、前記X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する。位置合わせ部は、前記X線画像データにおける前記医療器具の形状と、前記投影像データにおける前記部位の輪郭とを用いて、当該X線画像データ及び当該投影像データの位置合わせを行う。重畳画像生成部は、前記X線画像データと、前記3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する。
図1は、第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る画像処理システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。 図4は、X線CT画像データに基づくレンダリング画像の一例を示す図である。 図5は、TAVRにおいて撮影されるX線画像データの一例を示す図である。 図6は、ピッグテールカテーテルについて説明するための図である。 図7Aは、ピッグテールカテーテルの形状の検出について説明するための図である。 図7Bは、ピッグテールカテーテルの形状の検出について説明するための図である。 図8は、X線CT画像データに基づく投影像データの一例を示す図である。 図9は、重畳画像データの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係るX線診断装置、画像処理装置及び画像処理方法を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る画像処理システムは、X線CT(Computed Tomography)装置10と、画像保管装置20と、画像処理装置30と、X線診断装置100とを備える。図1に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)5により、直接的、又は、間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像処理システムにPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像データ等を相互に送受信する。
なお、図1は一例に過ぎない。例えば、画像処理システムは、図1に例示する各装置以外にも、超音波診断装置や磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置等の他の医用画像診断装置を備えていても良い。
X線CT装置10は、X線を照射するX線管と、被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを対向する位置に支持して回転可能な回転フレームを有する。X線CT装置10は、X線管からX線を照射させながら回転フレームを回転させることで、透過、吸収、減衰を受けたX線のデータを収集し、収集したデータから3次元ボリュームデータであるX線CT画像データを再構成する。なお、X線CT画像データは、3次元医用画像データの一例である。
画像保管装置20は、医用画像データを保管するデータベースである。具体的には、画像保管装置20は、X線診断装置100から送信されるX線画像データやX線CT装置10から送信されるX線CT画像データを自装置の記憶部に格納し、保管する。画像保管装置20に保管された医用画像データは、例えば、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等の付帯情報と対応付けて保管される。
画像処理装置30は、例えば、病院内に勤務する医師や検査技師が医用画像の閲覧に用いるワークステーションやPC(Personal Computer)等である。画像処理装置30の操作者は、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等を用いた検索を行なうことで、必要な医用画像データを画像保管装置20から取得することができる。或いは、画像処理装置30は、X線診断装置100やX線CT装置10から直接、医用画像データを受信しても良い。また、画像処理装置30は、医用画像データを閲覧用に表示する他に、医用画像データに対して各種画像処理を行っても良い。
X線診断装置100は、X線管とX線検出器とを支持するCアームの位置を固定した状態で撮影を行なうことで、2次元のX線画像データを生成する。
図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、X線高電圧装置111と、X線管112と、X線絞り装置113と、天板114と、Cアーム115と、X線検出器116とを備える。また、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、Cアーム回転・移動機構117と、天板移動機構118と、Cアーム・天板機構制御部119と、絞り制御部120と、システム制御部121と、入力部122と、表示部123とを備える。また、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、画像データ生成部124と、画像データ記憶部125と、画像処理部126とを備える。
X線高電圧装置111は、システム制御部121の制御に基づいて、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管112に供給する。X線管112は、X線高電圧装置111から供給される高電圧を用いて、X線を発生する。
X線絞り装置113は、絞り制御部120の制御に基づいて、X線管112が発生したX線を、被検体Pの関心領域に対して選択的に照射されるように絞り込む。例えば、X線絞り装置113は、スライド可能な4枚の絞り羽根を有する。X線絞り装置113は、絞り制御部120の制御に基づいて、これらの絞り羽根をスライドさせることで、X線管112が発生したX線を絞り込んで被検体Pに照射させる。天板114は、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台の上に配置される。
X線検出器116は、被検体Pを透過したX線を検出する。例えば、X線検出器116は、マトリックス状に配列された検出素子を有する。各検出素子は、被検体Pを透過したX線を電気信号に変換して蓄積し、蓄積した電気信号を画像データ生成部124に送信する。
Cアーム115は、X線管112、X線絞り装置113及びX線検出器116を保持する。X線管112及びX線絞り装置113とX線検出器116とは、Cアーム115により被検体Pを挟んで対向するように配置される。
Cアーム回転・移動機構117は、Cアーム115を回転及び移動させるための機構であり、天板移動機構118は、天板114を移動させるための機構である。Cアーム・天板機構制御部119は、システム制御部121の制御に基づいて、Cアーム回転・移動機構117及び天板移動機構118を制御することで、Cアーム115の回転や移動、天板114の移動を調整する。絞り制御部120は、システム制御部121の制御に基づいて、X線絞り装置113が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
画像データ生成部124は、X線検出器116によってX線から変換された電気信号を用いてX線画像データを生成し、生成したX線画像データを画像データ記憶部125に格納する。例えば、画像データ生成部124は、X線検出器116から受信した電気信号に対して、電流・電圧変換やA(Analog)/D(Digital)変換、パラレル・シリアル変換を行なって、X線画像データを生成する。
画像データ記憶部125は、画像データ生成部124によって生成された画像データを記憶する。画像処理部126は、画像データ記憶部125が記憶する画像データに対して各種画像処理を行う。画像処理部126が行なう画像処理については後に詳述する。
入力部122は、X線診断装置100を操作する医師や技師等の操作者から各種指示を受け付ける。例えば、入力部122は、マウス、キーボード、ボタン、トラックボール、ジョイスティック等を有する。入力部122は、操作者から受け付けた指示を、システム制御部121に転送する。
表示部123は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、画像データ記憶部125が記憶する画像データ等を表示する。例えば、表示部123は、モニタを有する。なお、表示部123は、複数のモニタを有しても良い。
システム制御部121は、X線診断装置100全体の動作を制御する。例えば、システム制御部121は、入力部122から転送された操作者の指示に従ってX線高電圧装置111を制御し、X線管112に供給する電圧を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量や、X線照射のON/OFFを制御する。また、例えば、システム制御部121は、操作者の指示に従ってCアーム・天板機構制御部119を制御し、Cアーム115の回転や移動、天板114の移動を調整する。また、例えば、システム制御部121は、操作者の指示に従って絞り制御部120を制御し、X線絞り装置113が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
また、システム制御部121は、操作者の指示に従って、画像データ生成部124による画像データ生成処理や、画像処理部126による画像処理等を制御する。また、システム制御部121は、操作者の指示を受け付けるためのGUIや画像データ記憶部125が記憶する画像データなどを、表示部123のモニタに表示するように制御する。
第1の実施形態に係るシステム制御部121は、取得部121Aと、投影像生成部121Bと、位置合わせ部121Cと、重畳画像生成部121Dとを備える。なお、システム制御部121が備える各部が行う処理については後述する。
インターフェース部127は、院内LAN5、X線診断装置100、X線CT装置10、画像保管装置20及び画像処理装置30に対するインターフェースである。例えば、本実施形態に係るインターフェース部127は、X線CT装置10が出力した出力データを受信し、受信した出力データをシステム制御部121が有する取得部121Aに転送する。
以上、第1の実施形態に係る画像処理システムの全体構成について説明した。かかる構成において、第1の実施形態に係る画像処理システムは、X線画像データ及びX線CT画像データを重畳表示する場合に、より精度の高い位置合わせを可能にする。
ところで、従来、X線画像データ及びX線CT画像データの位置合わせにおいては、関心領域の周囲にある特徴的な構造物や造影により得られる血管や心臓内腔の形状が特徴点として用いられる。このため、適切な特徴点が得られれば高精度に位置合わせできるものの、得られなければ精度が低くなる場合がある。
位置合わせの精度が低い場合の一例として、経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR:Transcatheter Aortic Valve Replacement)におけるX線画像データ及びX線CT画像データの重畳表示が挙げられる。このTAVRは、大動脈弁狭窄症等の患者に対してカテーテルを用いて人工弁を埋め込む手術であって、低侵襲な大動脈弁置換術である。TAVRでは、X線画像データのみで医師が大動脈弁の位置を認識することが困難であるため、X線画像データにX線CT画像データを重畳表示できれば有用である。
しかしながら、TAVRの場合、X線画像上で認識できる大動脈弁の周辺臓器に乏しいため、精度良く位置合わせを行うことが難しかった。また、大動脈弁の付近には、バルサルバ洞と呼ばれる特徴的な血管構造が存在するものの、血流の向きの関係上、バルサルバ洞には造影剤が入りにくく、入ったとしても一様に広がらないため、その形状を認識するのが難しい。このため、造影剤を用いたとしても、精度良く位置合わせを行うことが難しかった。
そこで、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、バルサルバ洞まで挿入されたピッグテールカテーテルを含むX線画像データを撮影し、これを予め撮像したX線CT画像データのバルサルバ洞と位置合わせする。このピッグテールカテーテルは、その先端が円構造であり、バルサルバ洞の内壁に密着可能である。これにより、X線診断装置100は、より精度の高い位置合わせを可能にする。
具体的には、X線診断装置100において、画像データ生成部124は、ピッグテールカテーテルがバルサルバ洞に挿入された被検体を透過したX線に基づいて、バルサルバ洞を含むX線画像データを生成する。取得部121Aは、X線CT画像データを取得する。投影像生成部121Bは、X線CT画像データに基づいて、X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する。位置合わせ部121Cは、X線画像データにおけるピッグテールカテーテルの形状と、投影像データにおけるバルサルバ洞の輪郭とを用いて、X線画像データ及び投影像データの位置合わせを行う。重畳画像生成部121Dは、X線画像データと、X線CT画像データに基づく画像(例えば、レンダリング画像)とを重畳させた重畳画像データを生成する。
図3を用いて、TAVRにおけるX線画像データ及びX線CT画像データの重畳表示について、より精度の高い位置合わせを実現する場合を説明する。図3は、第1の実施形態に係る画像処理システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。図3において、ステップS105〜ステップS111の処理はTAVRにおける画像処理システムの処理に対応し、ステップS101〜S104の処理は事前に行われる処理に対応する。なお、図3では、TAVRが行われる場合の画像処理システムの処理を説明するが、実施形態はこれに限定されるものではなく、X線画像データ及び3次元医用画像データが位置合わせされる際に広く適用可能である。
以下の説明では、図4〜図9を参照しつつ、画像処理システムの処理を説明する。図4は、X線CT画像データに基づくレンダリング画像の一例を示す図である。図5は、TAVRにおいて撮影されるX線画像データの一例を示す図である。図6は、ピッグテールカテーテルについて説明するための図である。図7A及び図7Bは、ピッグテールカテーテルの形状の検出について説明するための図である。図8は、X線CT画像データに基づく投影像データの一例を示す図である。図9は、重畳画像データの一例を示す図である。
図3に示すように、例えば、X線CT装置10は、造影CTA(Computed Tomography Angiography)撮影を行う(ステップS101)。例えば、医師は、TAVRを行う数時間〜数日前に、被検体の大動脈弁を含む領域(例えば心臓上部)の造影CTA撮影を行う旨のオーダを出す。このオーダに従い、検査技師は、X線CT装置10を用いて被検体の心臓上部の造影CTA撮影行う。これにより、被検体の心臓上部のX線CT画像データが生成され、画像保管装置20に格納される。そして、X線診断装置100において、取得部121Aは、X線診断装置100の操作者により指定されたX線CT画像データを画像保管装置20(若しくはX線CT装置10)から取得する。
次に、X線診断装置100は、X線CT装置10によって生成されたX線CT画像データから大動脈を抽出する(ステップS102)。例えば、X線診断装置100は、取得したX線CT画像データに対して、セグメンテーションや閾値処理等の公知の技術を適用することで、図4に例示するように、大動脈を抽出する。なお、図4に例示のレンダリング画像40は、X線CT画像データに対してボリュームレンダリング処理を行って立体的に表示された画像であり、心臓上部から伸びる大動脈のうち大動脈弁を含む領域を抜き出したものである。レンダリング画像40の下方において、大動脈から隆起した部位がバルサルバ洞に対応する。
続いて、X線診断装置100は、大動脈弁の位置を判定する(ステップS103)。例えば、X線診断装置100は、大動脈が抽出されたX線CT画像データに対して、複数の特徴点を用いたパターンマッチング等の公知の技術を適用することで、大動脈弁の位置を判定する。なお、ここで判定された大動脈弁の位置は、操作者(例えば医師)の判断で適宜調整されて良い。また、パターンマッチング等の技術を用いることなく、医師がX線CT画像データの断面を閲覧して大動脈弁の位置を判断しても良い。
そして、X線診断装置100は、大動脈弁の位置を示す表示マーカ41を生成する(ステップS104)。なお、図4の例では説明の都合上、大動脈弁の位置を表す線分で表示マーカ41を示したが、これに限定されるものではない。例えば、表示マーカ41は、大動脈弁の中心を通る面状のマーカであっても良いし、大動脈弁を含む領域を囲む立方体状のマーカであっても良い。
以上、TAVRに先だって行われる処理について説明した。次に、TAVRが行われる際の処理について説明する。
X線診断装置100において、画像データ生成部124は、X線画像データを撮影する(ステップS105)。例えば、TAVRにおいて、医師は、大動脈弁を撮影しやすい位置及び角度にCアーム115を固定し、心臓上部の撮影を行う。これにより、画像データ生成部124は、図5に例示するように、大動脈弁を含む領域のX線画像データ50を生成する。ここで、大動脈と心臓の結合部にある隆起構造がバルサルバ洞である。なお、図5の例では説明の都合上、大動脈及び心臓(左心室、左心房)を線図で示したが、これらの組織のみが図示のように明確に撮影されることは稀であり、実際には他の周辺組織を含む透過像が得られる。また、このX線画像データ50の撮影は、このタイミングのみならず、任意のタイミングで適宜繰り返されるものである。例えば、医師は、カテーテルや人工弁等のデバイスが大動脈弁付近に到達したか確認するために、デバイスを徐々に挿入しながら数回に分けてX線画像データ50を撮影する。
続いて、医師は、ピッグテールカテーテル60をバルサルバ洞へ挿入する(ステップS106)。図6に例示するように、ピッグテールカテーテル60は、その先端部61が豚の尻尾のように1周分湾曲した形状(ピッグテール形状)である。この先端部61は、カテーテルの内針が挿入された状態では直線形状であるが、内針を抜去することでピッグテール形状となる。この先端部61は、適度な柔軟性を有し、血管の内壁に密着(フィット)する性質を有する。例えば、医師は、被検体の上腿からピッグテールカテーテル60を挿入する。そして、医師は、ピッグテールカテーテル60がバルサルバ洞に到達した段階で内針を抜去して、その先端部61をバルサルバ洞の内壁に密着させる。なお、ここで言う密着とは、先端部61の全てが完全に密着することを意味するのではなく、以下の処理に影響の無い範囲内であれば、その一部が密着していなくても良い。
そして、画像データ生成部124は、X線画像データ上でピッグテールカテーテル60の形状を検出する(ステップS107)。例えば、医師は、ピッグテールカテーテル60がバルサルバ洞へ挿入された状態で、X線画像データ50を撮影する。これにより、画像データ生成部124は、図7Aに例示するように、ピッグテールカテーテル60の投影像を含むX線画像データ50を生成する。そして、画像データ生成部124は、低信号(画像の黒い部分)を識別するための閾値を用いた閾値処理や、管状(Tube状)の構造物を抽出するVesselness filterを用いることで、ピッグテールカテーテル60を抽出する。そして、画像データ生成部124は、ピッグテールカテーテル60の挿入前後の画像で差分処理(図7AのX線画像データ50と図5のX線画像データ50との差分を求める処理)を行うことで、図7Bに例示するように、ピッグテールカテーテル60のみを抽出した差分画像データ70を生成する。なお、差分処理の対象となる2つの画像データは、同じ角度で撮影された画像である。
そして、投影像生成部121Bは、X線CT画像データに基づいて、X線画像データ50の撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する(ステップS108)。例えば、投影像生成部121Bは、Cアーム・天板機構制御部119から撮影時のCアーム115の位置及び角度を取得する。そして、投影像生成部121Bは、取得したCアーム115の位置及び角度から被検体に対する撮影方向を推定し、推定した撮影方向からX線CT画像データを投影した投影像データ80を生成する(図8参照)。なお、投影像データ80は、造影CTA撮影により得られたX線CT画像データに基づく画像データであるので、位置合わせ処理可能な程度の輪郭が描出されている。また、ここで言う略同一とは、被検体に対する撮影方向が完全に同一であることに限らず、処理に影響の無い範囲で多少のずれが許容されることを意味する。
そして、位置合わせ部121Cは、X線画像データ50におけるピッグテールカテーテル60の形状と、投影像データ80におけるバルサルバ洞の輪郭とを用いて、X線画像データ50及び投影像データ80の位置合わせを行う(ステップS109)。例えば、位置合わせ部121Cは、まず、X線画像データ50及び投影像データ80について、両画像データの特徴点を相互に参照する処理(相互相関)等の公知の技術を適用することで、初期の位置合わせを行う。これにより、位置合わせ部121Cは、X線画像データ50の座標と、投影像データ80の座標とを対応づける。なお、この初期の位置合わせにおいて、投影像データ80については位置合わせ処理可能な程度の輪郭が描出されているものの、X線画像データ50(図5参照)については他の周辺組織を含む透過像であるため、位置合わせの精度が十分ではない。そこで、位置合わせ部121Cは、初期の位置合わせを行った後に、ピッグテールカテーテル60の投影像を用いた位置合わせを行う。
具体的には、位置合わせ部121Cは、バルサルバ洞の特徴のパターンを記憶する。そして、位置合わせ部121Cは、このパターンを用いて投影像データ80からバルサルバ洞を含む大動脈部の輪郭を抽出する。そして、位置合わせ部121Cは、抽出した投影像データ80における大動脈部の輪郭と、差分画像データ70に描出されたピッグテールカテーテル60の先端の円構造とを位置合わせする。ここで、ピッグテールカテーテル60の先端部61は、大動脈部のバルサルバ洞の内壁に密着しているので、大動脈部の輪郭と略一致する。これにより、位置合わせ部121Cは、初期の位置合わせによって対応づけられたX線画像データ50の座標と投影像データ80の座標とを補正する。なお、上記の位置合わせ部121Cの処理は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、位置合わせ部121Cは、初期の位置合わせを行わず、ピッグテールカテーテル60の投影像を用いた位置合わせのみを行う場合であっても良い。
そして、重畳画像生成部121Dは、重畳画像データを生成する(ステップS110)。例えば、重畳画像生成部121Dは、図4に示したレンダリング画像40及び表示マーカ41の座標を、同じくX線CT画像データから生成された投影像データ80の座標を用いることで、X線画像データ50の座標と対応づける。そして、重畳画像生成部121Dは、図9に例示するように、X線画像データ50上の対応する位置に、レンダリング画像40及び表示マーカ41を重畳させた重畳画像データ90を生成する。なお、図9は一例に過ぎず、例えば、レンダリング画像40及び表示マーカ41のいずれか一方のみがX線画像データ50上に重畳されても良い。また、例えば、レンダリング画像40及び表示マーカ41に限らず、X線CT画像データに基づく画像であれば重畳可能である。
そして、重畳画像生成部121Dは、重畳画像データ90を表示させる(ステップS111)。例えば、重畳画像生成部121Dは、X線診断装置100の表示部123やインターフェース部127を介して接続された表示端末(図示せず)に図9に例示の重畳画像データ90を送信し、表示させる。
このように、第1の実施形態に係る画像処理システムは、TAVRにおけるX線画像データ及びX線CT画像データの重畳表示について、より精度の高い位置合わせを実現する。なお、上述したように、X線画像データ50の撮影は、適宜繰り返されるものである。このため、X線診断装置100は、X線画像データ50の再撮影が行われるごとに、上記のステップS108〜S111の処理を再度実行して、現在のX線画像データ50上にレンダリング画像40や表示マーカ41を重畳させる。
なお、図3は一例に過ぎない。例えば、上記の処理手順は、処理内容が矛盾しない範囲で適宜変更可能である。一例としては、投影像データ80を生成する処理であるステップS108の処理は、Cアーム115の位置及び角度が決まってから(ステップS105の処理後)、位置合わせが行われるまで(ステップS109の処理前)の間であれば、任意のタイミングで実行されて良い。
上述してきたように、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、ピッグテールカテーテル60がバルサルバ洞に挿入された被検体を透過したX線に基づいて、バルサルバ洞を含むX線画像データ50を生成する。X線診断装置100は、X線CT画像データを取得する。X線診断装置100は、取得したX線CT画像データに基づいて、X線画像データ50の撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データ80を生成する。X線診断装置100は、X線画像データ50におけるピッグテールカテーテル60の形状と、投影像データ80におけるバルサルバ洞の輪郭とを用いて、X線画像データ50及び投影像データ80の位置合わせを行う。X線診断装置100は、X線画像データ50と、X線CT画像データに基づく画像(例えば、レンダリング画像)とを重畳させた重畳画像データ90を生成する。これによれば、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、より精度の高い位置合わせを可能にする。例えば、X線診断装置100は、TAVRに適用することで、医師によるTAVRの手技を安全かつ正確に行わせることを可能にする。
(その他の実施形態)
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されて良いものである。
例えば、上記の実施形態では、X線画像データ50上に、X線CT画像データに基づく画像を重畳表示させる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、X線画像データ50と位置合わせされる画像データは、MRI装置や超音波診断装置等、他の医用画像診断装置によって撮像された3次元医用画像データであっても良い。これにより、各種の医用画像診断装置によって撮像された3次元医用画像データであっても、X線画像データ50上に重畳表示可能となる。
また、例えば、上記の実施形態では、バルサルバ洞に挿入されたピッグテールカテーテル60の投影像を用いて位置合わせを行う場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、被検体に挿入されるものはピッグテールカテーテル60に限らず、被検体の体外から挿入可能な医療器具であれば良いし、医療器具が挿入される部位はバルサルバ洞に限らず、如何なる部位であっても良い。ただし、医療器具が挿入される部位は、その周囲の組織とは異なる特徴的な構造を有することが好ましい。また、医療器具は、柔軟性及び特徴的な形状(ピッグテール形状等)の少なくとも一方を有することが好ましい。また、医療器具は、挿入される部位の輪郭の少なくとも一部に接触可能であることが好ましい。
また、例えば、上記の実施形態では、TAVRにおける位置合わせに適用される場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、手術に限らず、医師や読影医による診断が行われる場合等、X線画像データ及び他の3次元医用画像データを重畳表示する場合に広く適用可能である。
また、上述した処理は、ワークステーションやPC等の画像処理装置30によって実行される場合であっても良い。この場合、例えば、画像処理装置30は、システム制御部121が備える各部を有する。そして、画像処理装置30において、取得部121Aは、医療器具が所定の部位に挿入された被検体が撮影されたX線画像データと、その部位が撮像された3次元医用画像データとを取得する。そして、投影像生成部121Bは、3次元医用画像データに基づいて、X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する。そして、位置合わせ部121Cは、X線画像データにおける医療器具の形状と、投影像データにおける部位の輪郭とを用いて、X線画像データ及び投影像データの位置合わせを行う。そして、重畳画像生成部121Dは、X線画像データと、3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、より精度の高い位置合わせを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 X線診断装置
121A 取得部
121B 投影像生成部
121C 位置合わせ部
121D 重畳画像生成部

Claims (6)

  1. 医療器具が所定の部位に挿入された被検体を透過したX線に基づいて、当該部位のX線画像データを生成するX線画像生成部と、
    前記部位が撮像された3次元医用画像データに基づいて、前記X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する投影像生成部と、
    前記X線画像データにおける前記医療器具の形状と、前記投影像データにおける前記部位の輪郭とを用いて、当該X線画像データ及び当該投影像データの位置合わせを行う位置合わせ部と、
    前記X線画像データと、前記3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する重畳画像生成部と
    を備えることを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記医療器具は、柔軟性及び特徴的な形状の少なくとも一方を有し、
    前記所定の部位は、当該部位の周囲の組織とは異なる特徴的な構造を有することを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記医療器具は、前記部位の輪郭の少なくとも一部に接触可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線診断装置。
  4. 前記医療器具は、ピッグテールカテーテルであり、
    前記所定の部位は、バルサルバ洞であることを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
  5. 医療器具が所定の部位に挿入された被検体が撮影されたX線画像データと、当該部位が撮像された3次元医用画像データとを取得する取得部と、
    前記3次元医用画像データに基づいて、前記X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成する投影像生成部と、
    前記X線画像データにおける前記医療器具の形状と、前記投影像データにおける前記部位の輪郭とを用いて、当該X線画像データ及び当該投影像データの位置合わせを行う位置合わせ部と、
    前記X線画像データと、前記3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する重畳画像生成部と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 医療器具が所定の部位に挿入された被検体が撮影されたX線画像データと、当該部位が撮像された3次元医用画像データとを取得し、
    前記3次元医用画像データに基づいて、前記X線画像データの撮影方向と略同一の方向から投影した投影像データを生成し、
    前記X線画像データにおける前記医療器具の形状と、前記投影像データにおける前記部位の輪郭とを用いて、当該X線画像データ及び当該投影像データの位置合わせを行い、
    前記X線画像データと、前記3次元医用画像データに基づく画像とを重畳させた重畳画像データを生成する
    ことを含んだことを特徴とする画像処理方法。
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