図1は、本発明の実施の形態における遊技機を適用して構成した遊技機1の装置構成図の一例であって、図2は、本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は、1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。
これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、一対の第2始動口用可動片15bを有しており、これら一対の第2始動口用可動片15bが閉状態に維持される「第1の態様」と、一対の第2始動口用可動片15bが開状態となる「第2の態様」とに可動制御される。
このとき、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の第2始動口用可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには第1の態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、遊技領域6の左側の領域に遊技球を打ち出すよりも大きな力で打ち出されないと、普通図柄ゲート13と大入賞口16とにはその遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側の領域に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の第2始動口用可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。この普通図柄ゲート13は、遊技領域の右側の領域にも設けられている。
大入賞口16は、通常は大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉16bが遊技球を大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口16に入球可能となる。大入賞口16には大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、大入賞口16のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される第1液晶表示装置31(以下、「メイン液晶」とも称する)が設けられており、この第1液晶表示装置31の上方には、装飾装置33aが設けられている。また、この第1液晶表示装置31の上方には第1液晶表示装置31に比べて小さいサイズの第2液晶表示装置37(33b)(以下、「サブ液晶」とも称する)が設けられている。
装飾装置33aおよび第2液晶表示装置37(33b)は、演出用駆動装置33によって駆動されるものであって、すなわち、第2液晶表示装置37(33b)は、演出画像を表示する機能と駆動する機能とを有していることとなる。この第2液晶表示装置37(33b)は、画像制御基板150からの信号によって演出画像を表示し、演出用駆動装置33によって駆動される。
上記および図1では、その一例として第1液晶表示装置31のサイズ(19インチ)よりも小さいサイズ(4.3インチ)の第2液晶表示装置37の例を示しているが、これに限定されることなく、同サイズの表示装置であってもよく、さらには、第2液晶表示装置37の方が第1液晶表示装置31よりも大きいサイズであってもよい。
第1液晶表示装置31には、演出が行われていない待機中にデモ画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。中でも、後述する大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果として大当たりが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄38をそれぞれスクロール表示(回転表示)による変動表示を行うとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄38を停止表示するものである。また、この演出図柄38の変動表示中に、キャラクタ等によって構成される演出画像を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33a等は、その演出画像を用いた動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。
この演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33aは、第2液晶表示装置37(33b)と同時に上下方向に移動することが可能(もちろん上下方向に限定されず上下左右に移動可能)であって、この上下方向の移動によって第1液晶表示装置31の前面に移動することとなる。また、装飾装置33aには、演出用照明装置34が搭載されており、装飾装置33aの移動と連動して若しくは単独で点灯する。
第2液晶表示装置37(33b)も装飾装置33aと同様に、演出用駆動装置33によって駆動されることにより移動することが可能であって、図1に示す第2液晶表示装置37は長辺を上下方向にした横向きの横向き態様で格納された状態を示している。
この横向き態様となっている状態で、第2液晶表示装置37は、下降する動作によって第1液晶表示装置の略中央部分の前面に移動することとなる。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の結果を報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の結果に応じて所定の1又は複数の点灯部材が点滅することとなり、点滅状態にある点灯部材が演出図柄38の停止表示と同時に点灯することとなる。
この第1特別図柄表示装置20は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、16回)行う。各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間は予め定められた時間が設定されており、この開放時間内に大入賞口16に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留(第1保留および第2保留)は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の第2始動口用可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉扉16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
このメインCPU110aでは、保留球における大当たり抽選を当該保留球における抽選処理よりも前に行い、抽選結果を先取得する(先読みする)ことも可能であって、このとき、先取得した抽選結果を演出制御基板120を介して画像制御基板150へと送出する。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、(1)大当たり抽選に参照される大当たり判定テーブル、(2)普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル、(3)特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、(4)大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル、(5)大入賞口16の開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、(6)大入賞口16の開放態様を指定する大入賞口開放態様決定テーブル、(6)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
次に、図5から図12を参照して、主制御基板110のメインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図5は、本発明の実施の形態における遊技機において行う特別図柄および普通図柄ごとの当たり判定に用いる判定テーブルの一例を示す図である。
図5(a−1)および図5(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当たり判定テーブルを示す図である。また、図5(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
このうち、図5(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当たり判定テーブル(第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル)であって、図5(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当たり判定テーブル(第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル)である。
この図5(a−1)と図5(a−2)に示している大当たり判定テーブルは、各テーブルにおいて設定された小当たりの当選確率が相違しているが、大当たり確率は同一に設定されている。
具体的には、大当たり判定テーブルは、現在の確率遊技状態と、主制御基板110のメインCPU110aにおいて取得した(発生させた)特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」を判定する際に用いられるテーブルである。
例えば、確率遊技状態が「低確率遊技状態」にある場合に、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを用いることで、「7」および「8」という全2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。その一方で、確率遊技状態が「高確率遊技状態」にある場合に、同様に図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを用いることで、「7」乃至「26」の全20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、この図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルによれば、確率遊技状態が「低確率遊技状態」および「高確率遊技状態」のいずれかの場合であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」および「200」の全4個の特別図柄判定用乱数値であったときには「小当たり」と判定されることとなる。なお、図5(a−1)および図5(a−2)のいずれにおいても図示していないが、上記に示す特別図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「大当たり」および「小当たり」以外の他の判定結果であることを示しており、例えば、その判定結果として「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の取り得る乱数範囲が「0」から「598」の全599通りであるから、確率遊技状態が「低確率遊技状態」のときに行われる抽選処理により「大当たり」と判定される確率は「1/299.5」である。また、確率遊技状態が「高確率遊技状態」のときに行われる抽選処理により「大当たり」と判定される確率は、確率遊技状態が「低確率遊技状態」のときに行われる抽選処理における同確率の略10倍である「1/29.9」である。
また、第1特別図柄表示装置20において参照される大当たり判定テーブルによって「小当たり」と判定される確率は、確率遊技状態が「低確率遊技状態」および「高確率遊技状態」のいずれであっても「1/149.75」となる。同様に、第2特別図柄表示装置21において参照される大当たり判定テーブルによって「小当たり」と判定される確率は、確率遊技状態が「低確率遊技状態」および「高確率遊技状態」のいずれであっても「1/599」となる。
このことから、図5(a−1)および図5(a−2)に示す第1特別図柄表示装置20および第2特別図柄表示装置21において参照される大当たり判定テーブルごとに、確率遊技状態が「低確率遊技状態」であるか「高確率遊技状態」であるかを問わず同一の確率が設定されていることとなる。
続いて、図5(b)に示す「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルは、遊技状態が「時短遊技状態」若しくは「非時短遊技状態」のいずれかであるかと、主制御基板110のメインCPU110aで取得した(発生させた)普通図柄判定用乱数値とに基づいて「当たり」か「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、遊技状態が「非時短遊技状態」であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。その一方で、遊技状態が「時短遊技状態」であるときには、「0」乃至「65534」の全65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、図示していないが、上記に示す普通図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「当り」以外の他の判定結果であることを示しており、例えば、その判定結果として「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の取り得る乱数範囲が「0」から「65535」までの全65536通りであるから、遊技状態が「非時短遊技状態」のときに「当たり」と判定される確率は全65536通り中の「1」通りであって、「ハズレ」と判定される確率は全65536通り中の「65535」通りである。それに対して、遊技状態が「時短遊技状態」のときに「当たり」と判定される確率は全65536通り中の「65535」通りであって、「ハズレ」と判定される確率は全65536通り中の「1」通りである。
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、図5(a−1)および図5(a−2)に示す大当たり判定テーブル用いて決定した判定結果が「大当たり」であるときに特別図柄の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブルであって、図6(b)は、図5(a−1)および図5(a−2)に示す大当たり判定テーブル用いて決定した判定結果が「小当たり」であるときに特別図柄の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブルであって、図6(c)は、図5(a−1)および図5(a−2)に示す大当たり判定テーブル用いて決定した判定結果が「大当たり」および「小当たり」以外の「ハズレ」であるときに特別図柄の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブルである。
図6に示す図柄決定テーブルは、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口(第1始動口14、第2始動口15)に対する特別図柄表示装置)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する際に用いるテーブルである。
第1始動口14に対する第1特別図柄表示装置20に遊技球が入賞して取得した乱数値によって「大当たり」と判定されるときは、図6(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照することとなる。例えば、主制御基板110のメインCPU110aにおいて取得した大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、この図6(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照することにより、停止図柄データを「03」(特別図柄3(第1確変大当たり3))に決定する。
例えば、図6(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルでは、「0〜99」の全100通りの大当たり図柄用乱数値が取り得る範囲であって、そのうち「0〜7」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01a」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「11H」」が決定される。
他の乱数値の場合も同様に、「8〜14」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01b」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「12H」」が決定され、「15〜21」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01c」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「13H」」が決定され、「22〜28」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01d」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「14H」」が決定され、「29〜35」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01e」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「15H」」が決定され、「36〜42」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01f」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「16H」」が決定され、「43〜49」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「01g」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「17H」」が決定され、「50」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「02a」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「21H」」が決定され、「51、52」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「02b」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「22H」」が決定され、「53、54」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「02c」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「23H」」が決定され、「55〜59」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「03」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「03H」」が決定され、「60〜99」の大当たり図柄用乱数値を取得すると、停止図柄データとして「04」が決定され、演出図柄指定コマンドとして「MODE=「E0H」、DATA=「04H」」が決定される。
また、主制御基板110のメインCPU110aでは、これらの判定結果が「大当たり」であるときには、大当たり遊技におけるオープニングコマンドを決定する。この決定処理によって、確変長当たり用オープニングコマンド、通常長当たり用オープニングコマンド、短当たり用オープニングコマンドのいずれかが決定されることとなる。これらを総称して、「オープニングコマンド」と称する。よって、オープニングコマンドは、主制御基板110において特定した特別図柄に基づく遊技状態(確率遊技状態、時短/非時短遊技状態)と、大入賞口の開放態様を指定した情報とを示している。
主制御基板110は、大当たり遊技の開始時にオープニングコマンドを演出制御基板120へと出力する。
演出制御基板120では、主制御基板110から受信したオープニングコマンドによって、大当たり(長当たり、短当たり、発展当たり)や小当たりなどの種類を判別するほか、大入賞口の開放態様を特定する。
そして、演出制御基板120では、このオープニングコマンドに基づいて大当たりの遊技において行う演出の演出パターンを決定し、画像制御基板150に対してその演出パターンにおける演出画像の表示指示を行う演出パターン指定コマンドを特定する。そして、演出制御基板120では、大当たりの遊技の開始時にその演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンにおける演出画像の表示指示を行う。
演出制御基板120では、オープニングコマンドに対して、そのオープニングコマンドに基づく当たりの種類や大入賞口の開放態様の情報に基づいて行う演出パターンが指定されており、大当たりの遊技開始時主制御基板110からオープニングコマンドを受信することによって演出パターンで大当たり遊技における演出を行う。
このとき、演出制御基板120によって行われる演出の処理フローを図29に示しており、後述する。
また、第1始動口14に対する第1特別図柄表示装置20に遊技球が入賞して取得した乱数値によって「小当たり」と判定されるときには、図6(b)に示す小当たりにおける図柄決定テーブルを参照することとなる。例えば、主制御基板110のメインCPU110aにおいて取得した小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データを「08」(特別図柄B(小当たりB))に決定する。
さらに、第1始動口14に対する第1特別図柄表示装置20に遊技球が入賞して取得した乱数値によって「ハズレ」と判定されるときには、図6(c)に示すハズレにおける図柄決定テーブルを参照することとなる。この図6(c)に示すハズレにおける図柄決定テーブルでは、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))の1種類のみが設定されていることから図柄用乱数値を新たに取得する必要はなく、「ハズレ」と判定されたときは停止図柄データを「00」に決定する。
そして、特典の抽選における遊技の開始とともに特別図柄の変動開始された時には、上記に示すようなテーブルを用いて決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、主制御基板110のメインCPU110aが、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを生成する。
ここで、演出図柄指定コマンドは、単位コマンドが「2バイト(16ビット)」のデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため「1バイト(8ビット)」分のMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す「1バイト(8ビット)」分のDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)や大当たり遊技の種類(図8参照)が決定される。よって、この特別図柄の種類(停止図柄データ)が、「大当たり遊技終了後の遊技状態」と、「大当たり遊技の種類」とを決定するものである。
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
この図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルでは、特別図柄表示装置ごと(第1特別図柄表示装置、第2特別図柄表示装置)に、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された状態との組合せを指定しており、また、このテーブルでは、各組合せに対して「高確率遊技フラグ」、「高確率遊技回数(X)」、「時短遊技フラグ」、「時短回数(J)」を指定している。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。
そして、この「高確率遊技フラグ」および「高確率遊技回数(X)」によって確率遊技状態が「高確率」であるか「低確率」であるかを指定し、また、この「時短遊技フラグ」および「時短回数(J)」によって遊技状態が「時短」であるか「非時短」であるかを指定している。
このことから、遊技状態とは、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せによって指定される状態を示しており、この組合せによる遊技状態を「遊技状態バッファ」として記憶している。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない「低確率遊技状態かつ非時短遊技状態」の遊技状態であることを示す。
また、遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている「高確率遊技状態かつ非時短遊技状態」の遊技状態であることを示す。また、遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない「低確率遊技状態かつ時短遊技状態」の遊技状態であることを示す。さらに、遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている「高確率遊技状態かつ時短遊技状態」の遊技状態であることを示す。
図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルでは、所定の特別図柄に対して複数種類の遊技状態バッファを指定していることから、同じ特別図柄の種類であっても時短遊技状態や時短回数(J)のほか、確率遊技状態や確率遊技回数(X)を異ならせることを可能にしている。
具体的には、特別図柄の種類が特別図柄1(停止図柄データ01a〜01g、第1確変大当たり「1a〜1g」に対応)の場合には、時短遊技状態および時短回数(J)のほか、高確率遊技フラグおよび高確率遊技回数(X)に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技状態で時短遊技状態が「10000」回行われることとなる。
また、特別図柄の種類が特別図柄3(停止図柄データ03、第1確変大当たり「3」に対応)の場合には、高確率遊技フラグ及び高確率遊技回数(X)に関しては、遊技状態バッファに記憶されている情報に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技フラグをセットされ、高確率遊技回数(X)を「10000回」に設定した遊技が行われる。
その一方で、時短遊技フラグ及び時短回数(J)に関しては、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されていない遊技状態を示す情報(「00H」または「01H」)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグの設定は行わず、時短回数(J)も「0回」に設定する。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されている遊技状態を示す情報(「02H」または「03H」)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を「10000回」に設定した遊技が行われる。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
図8は、大入賞口開放態様決定テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。
図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルでは、特別図柄表示装置ごと(第1特別図柄表示装置、第2特別図柄表示装置)の特別図柄の種類(および停止図柄データ)に対して大入賞口の作動態様が指定されている。
後述するように、この大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて大当たり遊技が実行されることから、この図8に示す大入賞口開放態様決定テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。
この図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルは、図6(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルおよび図6(b)に示す小当たりにおける図柄決定テーブルにおいて決定した特別図柄(停止図柄データ)それぞれに対して特別電動役物である大入賞口の作動態様を指定している。
図8では、大入賞口の作動態様として、ラウンド遊技回数およびそのラウンド遊技回数の各ラウンド遊技の際における大入賞口の開放態様を指定している。このときの大入賞口の開放態様の詳細については図9乃至図11に示すような開放態様決定テーブルにおいて示していることから、この開放態様決定テーブルで示されたいずれかの開放態様を指定したものである。図8に示す例では、テーブル名称によって開放態様を指定している。
なお、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴としては、第2始動口15に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成されている。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口15に、ほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口15に遊技球が入球した場合に「短当たり」が決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。
本実施形態では、第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成したが、もちろん、この第2特別図柄表示装置21においても「短当たりテーブル」を決定するように構成しても構わない。ただし、第2特別図柄表示装置21において「短当たりテーブル」を決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置20と比べて、上記のような理由によって「短当たりテーブル」が決定されにくく構成することで遊技意欲の減退を防止することができる。
図9乃至図11は、大入賞口の開放態様を決定する際に用いられる大入賞口開放態様決定テーブルを示す図である。
まず、図9および図10は、大入賞口開放態様決定テーブルによって大入賞口開閉扉16bの開閉条件が決定されるテーブルを示す図であって、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群である。特に、図9は、図6に示す図柄決定テーブル等によって決定した特別図柄が「特別図柄1a〜特別図柄1g、特別図柄4」である場合に参照されるテーブルを示し、図10は、図6に示すテーブル等によって決定した特別図柄が「特別図柄2a〜特別図柄2c、特別図柄3」である場合に参照されるテーブルを示している。
図11は、大入賞口開放態様決定テーブルによって大入賞口開閉扉16bの開閉条件が決定されるテーブルを示す図であって、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群である。
まず、図9および図10に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが指定されている。
このことから、特別図柄(停止図柄データ)が決定すれば、1回の大当たり遊技において行われる最大ラウンド遊技回数(「総ラウンド遊技回数」ともいう)のほか、各ラウンド遊技における大入賞口の開放回数や大入賞口の開放時間等の開放態様が決定されることとなる。言い換えれば、特別図柄(停止図柄データ)に対応する大入賞口の開放態様が決定することとなる。
図9および図10に示す大入賞口開放態様決定テーブルは、特別図柄(停止図柄データ)に対する開放態様を指定した複数の開放態様テーブルによって構成されている。
この図9に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、「長当たりTBL1」、「長当たりTBL2」、「長当たりTBL3」、「長当たりTBL4」、「長当たりTBL5」、「長当たりTBL6」、「長当たりTBL7」の全7個の開放態様テーブルが示されている。
このうち、「長当たりTBL1」の開放態様テーブルは、特別図柄1a(停止図柄データ「01a」、停止図柄データ「04」、停止図柄データ「05」、停止図柄データ「06」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL1」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において大入賞口に最大「9」個の入賞があることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が「29.0秒」のロング開放(第2の開放態様)の開放パターンで開放することを示している。すなわち、1回の大当たり遊技において大入賞口が「16」回、ロング開放することとなる。
また、「長当たりTBL2」の開放態様テーブルは、特別図柄1b(停止図柄データ「01b」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL2」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が開放することを示している。このときの開放パターンは、全「16」ラウンドの各ラウンドにおける1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)と2回目のラウンド遊技(第2ラウンド)がロング開放(第2の開放態様)とは異なるそのロング開放よりも短いショート開放(第1の開放態様)で開放し、その後、全「16」ラウンドからショート開放で行ったラウンド遊技回数を差し引いた(減算した)残りの「14」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。
また、「長当たりTBL3」の開放態様テーブルは、特別図柄1c(停止図柄データ「01c」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL3」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が開放することを示している。このときの開放パターンは、全「16」ラウンドの各ラウンドにおける1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)から4回目のラウンド遊技(第4ラウンド)がロング開放(第2の開放態様)とは異なるそのロング開放よりも短いショート開放(第1の開放態様)で開放し、その後、全「16」ラウンドからショート開放で行ったラウンド遊技回数を差し引いた(減算した)残りの「12」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。
また、「長当たりTBL4」の開放態様テーブルは、特別図柄1d(停止図柄データ「01d」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL4」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が開放することを示している。このときの開放パターンは、全「16」ラウンドの各ラウンドにおける1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)から6回目のラウンド遊技(第6ラウンド)がロング開放(第2の開放態様)とは異なるそのロング開放よりも短いショート開放(第1の開放態様)で開放し、その後、全「16」ラウンドからショート開放で行ったラウンド遊技回数を差し引いた(減算した)残りの「10」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。
また、「長当たりTBL5」の開放態様テーブルは、特別図柄1e(停止図柄データ「01e」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL5」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が開放することを示している。このときの開放パターンは、全「16」ラウンドの各ラウンドにおける1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)から8回目のラウンド遊技(第8ラウンド)がロング開放(第2の開放態様)とは異なるそのロング開放よりも短いショート開放(第1の開放態様)で開放し、その後、全「16」ラウンドからショート開放で行ったラウンド遊技回数を差し引いた(減算した)残りの「8」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。
また、「長当たりTBL6」の開放態様テーブルは、特別図柄1f(停止図柄データ「01f」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL6」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が開放することを示している。このときの開放パターンは、全「16」ラウンドの各ラウンドにおける1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)から10回目のラウンド遊技(第10ラウンド)がロング開放(第2の開放態様)とは異なるそのロング開放よりも短いショート開放(第1の開放態様)で開放し、その後、全「16」ラウンドからショート開放で行ったラウンド遊技回数を差し引いた(減算した)残りの「6」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。
また、「長当たりTBL7」の開放態様テーブルは、特別図柄1g(停止図柄データ「01g」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「長当たりTBL7」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「4」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「4」ラウンドのうち1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)において大入賞口を「12」回ショート開放させた後に「1」回ロング開放することを示している。その後、全「4」ラウンドからこの開放態様にて開放させたラウンド遊技回数「1」を差し引いた残りの「3」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。すなわち、単一のラウンドにおいて複数回開放させるものであって、後述する図10に示す「発展当たりTBL2」の開放態様テーブルと類似する開放態様にて開放させたものである。
これによって、遊技者が開放パターンによるラウンド遊技における総ラウンド遊技回数が不明となり、多くのラウンド遊技回数によるラウンド遊技を遊技者に期待させることができる。
続いて、図10に示す大入賞口開放態様テーブルには、「短当たりTBL」、「発展当たりTBL1」、「発展当たりTBL2」、「発展当たりTBL3」の全4個の開放態様テーブルが示されている。
このうち、「短当たりTBL」の開放態様テーブルは、特別図柄3(停止図柄データ「03」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「短当たりTBL」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドの各ラウンドにおいて1回だけ大入賞口が「0.052秒」のショート開放(第1の開放態様)の開放パターンで開放することを示している。すなわち、1回の大当たり遊技において大入賞口が「16」回、ショート開放することとなる。
また、「発展当たりTBL1」の開放態様テーブルは、特別図柄2a(停止図柄データ「02a」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「発展当たりTBL1」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドのうち1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)において大入賞口を「13」回ショート開放させた後に、全「16」ラウンドからこの開放態様にて開放させたラウンド遊技回数「1」を差し引いた残りの「15」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放することとなる。
また、「発展当たりTBL2」の開放態様テーブルは、特別図柄2b(停止図柄データ「2b」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「発展当たりTBL2」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドのうち1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)において大入賞口を「12」回ショート開放させた後に「1」回ロング開放することを示している。その後、全「16」ラウンドからこの開放態様にて開放させたラウンド遊技回数「1」を差し引いた残りの「15」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。すなわち、単一のラウンドにおいて複数回開放させるものであって、総ラウンド遊技回数とは異なる開放回数で開放することとなる。なお、この「発展当たりTBL2」は、図9に示す「長当たりTBL7」の開放態様テーブルと類似する開放態様にて開放させたものである。
また、「発展当たりTBL3」の開放態様テーブルは、特別図柄2c(停止図柄データ「2c」)に基づいてラウンド遊技を行うことが決定されたときに参照するテーブルである。この「発展当たりTBL3」の開放態様テーブルは、総ラウンド遊技回数が「16」であって、各ラウンド遊技において最大入賞個数が「9」個であることを示し、また、全「16」ラウンドのうち1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)において大入賞口を「2」回ショート開放させ、2回目のラウンド遊技(第2ラウンド)において大入賞口を「1」回ショート開放させることを示している。その後、全「16」ラウンドからこの開放態様にて開放させたラウンド遊技回数「2」を差し引いた残りの「14」ラウンドをロング開放する開放パターンで開放させることを示している。すなわち、ショート開放させるラウンドにおいて大入賞口を1又は複数回の開放を行うものであって、かつ、ラウンドにおける開放態様の(ショート開放での開放態様における)回数が異なっていることを示している。このことから、総ラウンド遊技回数以上で大入賞口を開放させ、さらに、ラウンド遊技回数以上で大入賞口を開放させることとなる。
このため、最初は遊技者に「短当たり遊技」または「小当たり遊技」のいずれかであると認識させた後、遊技者に遊技球が獲得可能な大当たり遊技であると認識させる遊技(以下、「発展当たり遊技」と称する)を行うことができる。
これによって、総ラウンド遊技回数をより不明とすることができ、多くのラウンド遊技回数によるラウンド遊技を遊技者に期待させることができる。
このような大入賞口の開放態様テーブルを用いて行うラウンド遊技における大入賞口の開放状態を図27および図28に示している。
図27および図28には、図9および図10に示す大入賞口の開放態様を決定する大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて大入賞口を開放させた状態を示している。
図27において、図27(a)は、特別図柄1aが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1a」に対する「長当たりTBL1」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。
この図27(a)では、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、各ラウンドに対して大入賞口を1回、「29秒」間のロング開放させた状態を示している。また、第1ラウンド目から第4ラウンド目までの全4ラウンドのラウンド遊技において行われる演出として、キャラクタ演出が指定されており、第5ラウンド目以降ラウンド遊技における演出では2ラウンド単位でキャラクタを紹介する演出が行われることが示されている。
図27(b)は、特別図柄1bが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1b」に対する「長当たりTBL2」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図27(b)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目と第2ラウンド目は「0.052秒」のショート開放を行い、その後の第3ラウンド目以降の残りの14ラウンドについては大入賞口をロング開放させた状態を示している。
また、第1ラウンド目と第2ラウンド目の全2ラウンドのラウンド遊技において行われる演出では、第1ラウンド目と第2ラウンド目の大入賞口の開放態様(第1の開放態様(ショート開放))とは異なる開放態様(第2の開放態様(ロング開放))にて行われる第3ラウンド目以降のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
より具体的には、カウントダウン演出として、ロング開放して行われるラウンド遊技の開始までの残ラウンド数をカウントダウン(減算)していく演出を予め指定されたキャラクタ(演出オブジェクト)を用いて報知する演出がある。
図30は、大入賞口を所定の開放態様にて開放させて行うラウンド遊技に用いられる画面の例を示す図である。この図30に示す画面には、ラウンド遊技において行われるラウンド数に対応する数量の演出に対応するキャラクタ画像(以下、「ラウンドオブジェクト」とも称する)を画面左方に縦表示している。
図30(a)、図30(b)、図30(c)および図30(d)は、図9に示す「長当たりTBL2」の大入賞口開放態様決定テーブルで大入賞口を開放させて報知演出を行ったときに表示される画面の例を示している。
図27(b)に示す開放状態は、図9に示す「長当たりTBL2」で大入賞口を開放させた状態であることから、図27(b)に示す開放態様にて大入賞口を開放させる場合には図30(a)、図30(b)、図30(c)および図30(d)に示すような画面が表示されることとなる。
この「長当たりTBL2」の大入賞口開放態様テーブルは、全16ラウンドからなるラウンド遊技において第1ラウンドおよび第2ラウンドをショート開放させ、第3ラウンドから第16ラウンドまでをロング開放させることが指定されている。
図30(a)には、全16ラウンドのラウンド数に対応するキャラクタ画像が表示されており、すなわち、16個のキャラクタ画像が表示された状態を示している。ラウンド遊技において行われるラウンド数が「4」であれば、4個のキャラクタ画像が表示されることとなる。
図30(b)は、第1ラウンドおよび第2ラウンドを消化(ラウンド遊技を終了)した状態、すなわち、大入賞口をショート開放させて消化するラウンド遊技が終了した状態を示している。言い換えれば、大入賞口をロング開放させて行う第3ラウンド以降のラウンド遊技を消化する直前の状態を示したものである。
図30(b)に示すように、大入賞口をショート開放させて消化したラウンド遊技に対応するラウンド数のキャラクタ画像は、そのキャラクタ画像に上書きすることでラウンド消化を示す画像を重畳させた「第1のラウンド消化表示態様」で表示している。
図30(b)には、さらに、大入賞口をショート開放させて消化するラウンド遊技から、大入賞口をロング開放させて消化するラウンド遊技への切り替えを遊技者に報知する画像として、演出ボタンを押下することを指示するボタン押下指示画像を表示している。
これによって、遊技者は、大入賞口をロング開放させて消化するラウンド遊技が行われることを期待することとなる。
もちろん、大入賞口をロング開放させて消化するラウンド遊技への切り替えを行う場面に限らず、ショート開放させて行う各ラウンドの度にこのボタン押下指示画像を表示するようにしてもよい。
これによって、遊技者は、各ラウンド遊技の度に大入賞口をロング開放させて消化するラウンド遊技が行われることを期待することとなる。
そのほか、大入賞口をショート開放させて消化するラウンドごとに演出制御基板120においてボタン押下指示画像の表示抽選を行い、この表示抽選に当選したときにこのボタン押下指示画像を表示するようにしてもよい。
図30(c)は、大入賞口をショート開放させて第1ラウンドおよび第2ラウンドを消化後、大入賞口をロング開放させる第3ラウンドが開始された状態を示した画面である。
この図30(c)に示す画面は、大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技におけるラウンド数に対応する数量のキャラクタ画像(ラウンドオブジェクト)を画面下方に横表示した状態を示している。図30(c)に示す例では、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、大入賞口をショート開放させて消化した第1ラウンドおよび第2ラウンドの全2ラウンドを全16ラウンドから減算した残りの14ラウンドに対応するキャラクタ画像の数量を表示している。すなわち、図30(c)には、14個のキャラクタ画像が表示されている状態である。
この図30(c)に示す表示態様は、図30(a)および図30(b)に示すような、大入賞口をショート開放させて行うラウンド遊技におけるラウンドオブジェクトの表示態様(第1オブジェクト表示態様)とは異なるものであって、大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技におけるラウンドオブジェクトの表示態様(第2オブジェクト表示態様)である。
このようにして、大入賞口をショート開放させて行うラウンド遊技と、大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技とにおけるラウンドオブジェクトの表示態様を異なるものとすることにより、遊技者は、ラウンド遊技における大入賞口の開放状態(ショート開放、ロング開放)を一見して認識することができるようになる。
なお、図30(c)では、後述する図30(d)も同様に、消化するラウンドに対応するキャラクタ画像を遊技者に注目させるために、他のキャラクタ画像とは異なる態様で表示している。すなわち、図30(c)では、消化するラウンドに対応するキャラクタ画像を半透明円形画像で覆った態様で遊技者に注目させている。
図30(d)は、図30(c)に示すような表示態様でキャラクタ画像を表示後、大入賞口をロング開放させることによって第3ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンドの全3個のラウンド遊技を消化した際のキャラクタ画像の表示態様を示している。
図30(d)には、キャラクタ画像として全11個のキャラクタ画像が表示された状態を示しており、これは、ロング開放させて消化するラウンド遊技のラウンド数が全14ラウンドであって、このうち、上記に示すように、第3ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンドの全3個のラウンドを消化した状態を示している。
この図30(d)に示すように、大入賞口をロング開放させて消化したラウンド遊技に対応するラウンド数のキャラクタ画像は、そのキャラクタ画像を非表示にした「第2のラウンド消化表示態様」としている。
すなわち、この「第2のラウンド消化表示態様」は、「第1のラウンド消化表示態様」と異なるものである。「第1のラウンド消化表示態様」では、遊技者に対して大入賞口をロング開放させて行うラウンド数が決定するまでの状態を報知しているのに対して、「第2のラウンド消化表示態様」は、大入賞口をロング開放させて行う残りのラウンド数を報知している。
図27(c)は、特別図柄1cが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1c」に対する「長当たりTBL3」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図27(b)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目から第4ラウンド目までは「0.052秒」のショート開放を行い、その後の第5ラウンド目以降の残りの12ラウンドについては大入賞口をロング開放させた状態を示している。
また、第1ラウンド目から第4ラウンド目までの全4ラウンドのラウンド遊技において行われる演出では、第1ラウンド目から第4ラウンド目までの大入賞口の開放態様(第1の開放態様(ショート開放))とは異なる開放態様(第2の開放態様(ロング開放))にて行われる第5ラウンド目以降のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
より具体的には、カウントダウン演出として、ロング開放して行われるラウンド遊技の開始までの残ラウンド数をカウントダウン(減算)していく演出を予め指定されたキャラクタ(演出オブジェクト)を用いて報知する演出がある。
図27(d)は、特別図柄1dが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1d」に対する「長当たりTBL4」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図27(d)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目から第6ラウンド目までは「0.052秒」のショート開放を行い、その後の第7ラウンド目以降の残りの10ラウンドについては大入賞口をロング開放させた状態を示している。
また、第1ラウンド目から第6ラウンド目までの全6ラウンドのラウンド遊技において行われる演出では、第1ラウンド目から第6ラウンド目までの大入賞口の開放態様(第1の開放態様(ショート開放))とは異なる開放態様(第2の開放態様(ロング開放))にて行われる第7ラウンド目以降のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
より具体的には、カウントダウン演出として、ロング開放して行われるラウンド遊技の開始までの残ラウンド数をカウントダウン(減算)していく演出を予め指定されたキャラクタ(演出オブジェクト)を用いて報知する演出がある。この演出においても、図30に示す画面と類似する画面を用いることができる。
図27(e)は、特別図柄1eが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1e」に対する「長当たりTBL5」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図27(e)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目から第8ラウンド目までは「0.052秒」のショート開放を行い、その後の第9ラウンド目以降の残りの8ラウンドについては大入賞口をロング開放させた状態を示している。
また、第1ラウンド目から第8ラウンド目までの全8ラウンドのラウンド遊技において行われる演出では、第1ラウンド目から第8ラウンド目までの大入賞口の開放態様(第1の開放態様(ショート開放))とは異なる開放態様(第2の開放態様(ロング開放))にて行われる第9ラウンド目以降のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
より具体的には、カウントダウン演出として、ロング開放して行われるラウンド遊技の開始までの残ラウンド数をカウントダウン(減算)していく演出を予め指定されたキャラクタ(演出オブジェクト)を用いて報知する演出がある。この演出においても、図30に示す画面と類似する画面を用いることができる。
図27(f)は、特別図柄1fが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1f」に対する「長当たりTBL6」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図27(f)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目から第10ラウンド目までは「0.052秒」のショート開放を行い、その後の第11ラウンド目以降の残りの6ラウンドについては大入賞口をロング開放させた状態を示している。
また、第1ラウンド目から第10ラウンド目までの全10ラウンドのラウンド遊技において行われる演出では、第1ラウンド目から第10ラウンド目までの大入賞口の開放態様(第1の開放態様(ショート開放))とは異なる開放態様(第2の開放態様(ロング開放))にて行われる第11ラウンド目以降のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
より具体的には、カウントダウン演出として、ロング開放して行われるラウンド遊技の開始までの残ラウンド数をカウントダウン(減算)していく演出を予め指定されたキャラクタ(演出オブジェクト)を用いて報知する演出がある。この演出においても、図30に示す画面と類似する画面を用いることができる。
そして、図28において、図28(a)は、特別図柄1gが特定されたときに行われる「第1確変大当たり1g」に対する「長当たりTBL7」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。
この図28(a)では、オープニング演出に続いて全4ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目では「0.052秒」のショート開放を全12回行った後に全1回のロング開放を行う状態を示しており、その後の第2ラウンド目以降の残りの3ラウンドの各ラウンドについては大入賞口1回だけをロング開放させた状態を示している。
これによって、大入賞口は当該大当たり遊技中に「16回」開放することとなり、遊技者にとっては上記において示す開放パターンと同様に、「16回」のラウンド遊技が行われたと認識させることができる。
また、第1ラウンド目のラウンド遊技において行われる演出では、大入賞口をショート開放する際に行われる演出とロング開放する際に行われる演出とを変更しており、ショート開放の際の演出ではロング開放するラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
この場合、第1ラウンド目において「25秒」のロング開放がされることから、ショート開放のときに行われる演出として、全4ラウンド分のラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出を行う。
この図28(a)に示す例では、単位ラウンド中(第1ラウンド中)に開放態様の異なる2つの開放態様で大入賞口を異ならせており、この単位ラウンド中に行われる演出が変更されることを示している。
図28(b)は、特別図柄3が特定されたときに行われる「第1確変大当たり3」に対する「短当たりTBL」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。
この図28(b)では、カウントダウン演出として全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示している。この16ラウンドのラウンド遊技では、1回のショート開放を行う状態を示しており、全16回のショート開放を行うことでラウンド遊技が終了することを示している。この図28(b)に示す開放態様においては、カウントダウン演出が行われるのみであってキャラ演出が行われることなく、終了することを示している。
図28(c)は、特別図柄2aが特定されたときに行われる「第1確変大当たり2a」に対する「発展当たりTBL1」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。
この図28(c)では、全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目では「0.052秒」のショート開放を全13回行う状態を示しており、その後の第2ラウンド目以降の残りの15ラウンドの各ラウンドについては大入賞口1回だけをロング開放させた状態を示している。
これによって、大入賞口は当該大当たり遊技中に「16回」開放することとなり、遊技者にとっては、第1のラウンド遊技において、図28(b)に示す開放パターンである短当たりとなるか発展当たりとなるかの認識を困難とすることができる。
図28(d)は、特別図柄2bが特定されたときに行われる「第1確変大当たり2b」に対する「発展当たりTBL2」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図28(d)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目では「0.052秒」のショート開放を全12回行った後に全1回のロング開放を行う状態を示しており、その後の第2ラウンド目以降の残りの15ラウンドの各ラウンドについては大入賞口1回だけをロング開放させた状態を示している。
これによって、大入賞口の開放パターンを図28(a)に示す「第1確変大当たり1g」に基づく大入賞口の開放態様と類似させることができる。
また、第1ラウンド目のラウンド遊技において行われる演出では、大入賞口をショート開放する際に行われる演出とロング開放する際に行われる演出とを変更しており、ショート開放の際の演出ではロング開放するラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
図28(a)および図28(d)に示す開放態様は、遊技者にとってみれば、一見して同一の開放態様であると認識される。これは、第1ラウンドにおける大入賞口の開放態様が同一であって、その第1ラウンドにおいて行われる演出についても同一にしているためである。
図28(e)は、特別図柄2cが特定されたときに行われる「第1確変大当たり2c」に対する「発展当たりTBL3」で大入賞口を開放させた状態と、そのときのラウンド遊技の状態を示している。この図28(e)には、オープニング演出に続いて全16ラウンドのラウンド遊技が行われる状態を示し、さらに、全ラウンド遊技における最初の第1ラウンド目では「0.052秒」のショート開放を全2回行った後に第2ラウンド目では「0.052秒」のショート開放を全1回行う状態を示している。
そして、第3ラウンド以降の全14ラウンドの各ラウンドについては大入賞口1回だけをロング開放させた状態を示している。
このことから、図28(e)は、ショート開放(第1の開放態様)で大入賞口を開放させるラウンドが複数設けられており、これらのラウンド間の大入賞口の開放回数が異なっている状態を示している。
また、第1ラウンド目のラウンド遊技において行われる演出では、大入賞口をショート開放する際に行われる演出とロング開放する際に行われる演出とを変更しており、ショート開放の際の演出ではロング開放するラウンド遊技に関する遊技情報を報知する報知演出としてカウントダウン演出を行う。
これによって、遊技者は、1ラウンド当たりの大入賞口の開放回数が不明となり、残りのラウンド遊技を期待させることができる。
続いて、図11に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、大入賞口1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当たり遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが指定されている。
ここで、図9および図10に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの長当たりテーブル(「長当たりTBL1」〜「長当たりTBL7」)によれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1ラウンドあたり最大「略29秒」まで開放させることができる。
ただし、開放時間が「略29秒」を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、大入賞口開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンド分の遊技が終了することになる。
ここで、図9および図10に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの短当たりテーブルと図11の小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ大入賞口16が同じ開放態様による開閉動作を行い(「0.052秒」間の開放と「2.0秒」間の閉鎖とを「16回」繰り返し)、遊技者は外見から「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを判別することはできない。
これにより、遊技者に「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを推測させることができる。
なお、本実施形態では、「短当たり遊技」における開放時間と「小当たり遊技」における開放時間とを同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、「短当たり遊技」における閉鎖時間と「小当たり遊技」における閉鎖時間とを同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した例を示している。
もちろん、これに限定されることなく、「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けた構成であってもよい。
なお、本実施形態では、発展当たり遊技を短当たり遊技と小当たり遊技とから判別不能となる大入賞口の開放までは、発展当たり遊技の大入賞口の開放時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の開放時間と同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、発展当たり遊技の大入賞口の閉鎖時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の閉鎖時間と同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した。
しかしながら、同じ時間に設定せずとも、発展当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技のいずれであるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けてもよい。
また、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の短い開放時間(「0.052秒」)、「発展当たり遊技」の前半部の短い開放時間(「0.052秒」)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも短いため、大入賞口16に入賞することが困難である。
このため、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の開放態様、「発展当たり遊技」の前半部の開放態様は遊技者にとって「不利な開放態様」といえる。
一方、「長当たり遊技」の長い開放時間(「略29秒」)、「発展当たり遊技」の後半部の長い開放時間(「略29秒」)は、遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも長いため、遊技者にとって「有利な開放態様」といえる。
図12は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
具体的には、図12に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルによって、作動する特別図柄表示装置(遊技球が入賞した始動口の種別)、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、時短遊技状態の有無、特別図柄保留数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが特定される。この変動パターン指定コマンドの一例を図13に示す。
したがって、「特別図柄の変動パターン」によって、特別図柄の変動時間が特定されるものといえる。
また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0から99)に設定されている。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、全2バイト(16ビット)からなるコマンドであって、コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成されている。
図12において、MODEデータが「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータが「E7H」であるときには第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置21)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、この図12に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは、大当たりの判定結果がハズレの場合であって時短遊技状態であるときに、特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。例えば、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が「2」のときには、時短遊技状態であればリーチ判定用乱数値に基づいて「95%」の確率で変動時間が「3000ms」の変動パターン「9」(短縮変動)が決定される。
それに対して、非時短遊技状態であるときには、変動時間が「3000ms」を超える変動パターンが決定される。
このように、時短遊技状態になると変動時間が短くなるように設定されている。
以上に示すようなテーブルを主制御基板110のメインROM110bに記憶している。
続いて、主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
このときの記憶領域の例として、例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口16の大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。
この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)をランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、第1液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37に所定の演出を実行させるためのデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)を特定する。そして、特定したデータ(演出パターン指定コマンド等)を画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
このときの変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターン指定コマンドを特定する際に用いるテーブルの一例を図13に示している。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄38の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
このときの演出パターン決定テーブルには、大当たり抽選がリーチ状態にあってそのリーチ状態におけるリーチ演出において大当たり抽選結果が、「ハズレ」であることを示唆させた後に、復活して大当たり抽選結果が「大当たり」となった演出を行う演出パターン(復活大当たり演出パターン)が設定されているほか、遊技状態(遊技モード)を切り替える演出の演出パターン等をも設定されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120は、図13に示すような演出パターン決定テーブル等を用いて演出パターン指定コマンドを作成してランプ制御基板140や画像制御基板150へと送出する。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
図13は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37において表示する演出図柄38の変動態様を決定するための演出パターン決定テーブルを示す図である。
図13に示す変動パターン指定コマンドは、主制御基板110のメインCPU110aにおいて特定した変動パターン指定コマンドであって、演出制御基板120において主制御基板110から受信する情報である。
この図13に示す演出パターン決定テーブルには、変動パターン指定コマンドに対して演出用乱数値1と、その演出用乱数値1に対する変動演出パターンと、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドとが設定されている。
この演出用乱数値1(0から99)は、乱数発生器(図示せず)によって発生される情報であって、行われる演出(サブCPU120aが変動演出パターン(およびその変動演出パターンにおける演出パターン指定コマンド)を決定する際に用いられる乱数値である。
この図13では、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドをサブCPU120aが受信した場合であっても演出用乱数値1に基づいて異なる変動演出パターンが決定可能に構成されていることから、演出制御基板120で記憶する変動演出パターンに比べて主制御基板110で記憶する特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させている。
これにより、主制御基板110における記憶容量の削減を図ることができるとともに、バリエーション豊富な演出が可能となる。
この「変動演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる演出内容(第1液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37)における具体的な演出態様をいう。例えば、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37においては、この変動演出パターンによって表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が決定される。
また、本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せの一部が停止表示され、他の演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3つの演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で停止表示され、残りの演出図柄38が変動表示を行っている状態を「リーチ」という。
このようにして、変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1を元に、サブCPU120aが変動演出パターンを決定すると、サブCPU120aは、この変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを特定して画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
具体的には、演出パターン指定コマンドは、「1コマンド」が2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成される。
また、図13に示す変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときに、「MODE」が「A1H」で設定されており、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときに、「MODE」が「B1H」で設定されている。
図示は省略するが、演出パターン指定コマンドは、変動演出パターンに対応するもの以外にも、MODEの設定値を変化させて、「デモ演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=01H)」、「当たり開始演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=02H)」、「大当たり演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=03H)」、「当たり終了演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=04H)」等があり、サブCPU120aは、この各種の演出パターン指定コマンドを画像制御基板150に送信する。
この図13に示す演出パターン決定テーブルでは、演出制御基板120において主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに対する演出内容を特定するものであって、この演出内容に応じた演出画像の表示指示を行う演出パターン指定コマンドを特定するものである。
演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=01H」を受信すると、発生させた演出用乱数値1に応じて変動演出パターンを決定する。このときの演出用乱数値1として、「0〜49」のいずれかを発生させた場合、演出制御基板120は、変動演出パターンを「変動演出パターン1a」と特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを「MODE=A1H、DATA=01H」と特定する。
また、演出用乱数値1として、「50〜99」のいずれかを発生させた場合、演出制御基板120は、変動演出パターンを「変動演出パターン2」と特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを「MODE=A1H、DATA=02H」と特定する。
この他、演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=12H」、「MODE=E6H、DATA=13H」、「MODE=E6H、DATA=14H」、「MODE=E6H、DATA=15H」、「MODE=E6H、DATA=16H」、「MODE=E6H、DATA=17H」のいずれかを受信した場合、演出用乱数値1がいずれであるかを問わず、変動パターン指定コマンドに対応して指定された変動演出パターンを特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを特定することとなる。
より詳細には、演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=12H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1b」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=12H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=13H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1c」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=13H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=14H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1d」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=14H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=15H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1e」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=15H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=16H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1f」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=16H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=17H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン1g」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=17H」を特定する。
上記に示す例は、大当たりにおける演出内容の一部を示しているが、これらの各演出内容と同様若しくは類似する演出によってハズレにおける演出内容を行う場合の演出パターン指定コマンドを特定する例を以下に示す。
演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=07H」を受信すると、発生させた演出用乱数値1に応じて変動演出パターンを決定する。このときの演出用乱数値1として、「0〜49」のいずれかを発生させた場合、演出制御基板120は、変動演出パターンを「変動演出パターン8」と特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを「MODE=A1H、DATA=08H」と特定する。
また、演出用乱数値1として、「50〜99」のいずれかを発生させた場合、演出制御基板120は、変動演出パターンを「変動演出パターン9」と特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを「MODE=A1H、DATA=09H」と特定する。
この他、演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=72H」、「MODE=E6H、DATA=73H」、「MODE=E6H、DATA=74H」、「MODE=E6H、DATA=75H」、「MODE=E6H、DATA=76H」、「MODE=E6H、DATA=77H」のいずれかを受信した場合、演出用乱数値1がいずれであるかを問わず、変動パターン指定コマンドに対応して指定された変動演出パターンを特定し、この変動演出パターンに対する演出パターン指定コマンドを特定することとなる。
より詳細には、演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=72H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8b」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=72H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=73H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8c」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=13H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=14H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8d」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=74H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=15H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8e」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=75H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=16H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8f」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=76H」を特定する。また、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「MODE=E6H、DATA=17H」を受信すると、変動演出パターンとして「変動演出パターン8g」を特定し、演出パターン指定コマンドとして「MODE=A1H、DATA=77H」を特定する。
この図13に示す演出パターン決定テーブルを用いることによって、演出制御基板120は、主制御基板110において決定した特別図柄に対する変動演出パターンを決定することができ、また、その変動演出パターンにおける演出パターン指定コマンドを決定することができるようになる。
続いて、図4に示す払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。
この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。
このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、装飾装置33aを動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板150は、上記第1液晶表示装置31および音声出力装置32および第2液晶表示装置37が接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37における画像の表示制御や、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
この画像制御基板150は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示する演出画像の画像表示制御を行うため液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、RTC装置154、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000を備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「演出パターン指定コマンド」に基づいて後述するディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に表示させる指示を行う。
この画像制御基板150では、2つの非同期の計数装置(このほか、「計数機」、「数取器」、「カウンタ」とも称される)を有している。
一方の計数装置は、演出に用いられる第1カウンタ値(以下、「フレームカウンタ値」と称する)を計数する第1計数装置150d(「第1カウンタ制御装置」若しくは「フレームカウンタ制御装置」とも称され、以下では「フレームカウンタ150d」と称する)であって、他方の計数装置は、フレームカウンタ150dにおいて計数する計数間隔(計数幅)とは異なる計数間隔で第2カウンタ値(以下では「RTCカウンタ値」と称する)を計数するRTC装置154(「第2計数装置154」とも称する)である。
このフレームカウンタ150dは、液晶制御CPU150aが具備している。また、RTC装置154は、画像制御基板150が具備しており、このRTC装置154と液晶制御CPU150aとはバスを介して接続されている。
もちろん、この構成は一例であって、フレームカウンタ150dを液晶制御CPU150aに接続した構成としてもよいし、RTC装置154を液晶制御CPU150aが具備していてもよい。
さらに、RTC装置154は、画像制御基板150が備えるのではなく、演出制御基板120が具備していてもよい。この場合、後述するように、RTCカウンタ値に基づく演出時間情報を画像制御基板150における演出制御CPU150aの液晶制御RAM150bで記憶するのではなく、演出制御基板120のサブRAM120cにおいて記憶する。
このときのフレームカウンタ150dは、後述する電源基板170からの電力供給を受け付けることにより、電力が供給されていない状態(電断状態)から電力が供給された状態(通電状態)へと復帰する際に、後述するRTC装置154において不揮発性メモリに記憶されたRTCカウンタ値を元に、演出に用いられる演出時間情報を所定の演出時間情報へと更新する「電断対応処理」を行う。
この所定の演出時間情報は、一定時間内の電断状態である場合に、電断状態とならずに通電状態が継続したときに計時される演出時間情報(本演出時間情報)を示しており、電断対応処理によってこの本演出時間情報を液晶制御RAM150bに記憶させることが可能となる。なお、この電断対応処理の詳細については後述する。
次に、フレームカウンタ150dは、後述する電源基板170からの電力供給を受け付けると、そのときからのフレームカウンタ値を計数するものであって、この電源基板170からの電力の供給が停止されると、フレームカウンタ値の計数を停止する。
これに対して、RTC装置154は、電池やコンデンサなどの内部電源を備えており、フレームカウンタ150dとは異なり電源基板170による電力の供給が停止されることによっても内部電源を利用してRTCカウンタ値を継続して計数する。
また、このRTC装置154は、フレームカウンタ150dへの電源基板170からの電力供給状態を監視しており、フレームカウンタ150dを具備する液晶制御CPU150aからの電力供給状態の変更が通知されるとこれを検知して電断状態からの復帰における「電断復帰処理」を行う。
この「電断復帰処理」は、電力供給状態の変更を検知し、この検知によって電力供給状態が変更された際のRTCカウンタ値を不揮発性メモリに登録して記憶する処理である。この電断復帰処理の詳細については後述する。
このときの不揮発性メモリは、RTC装置154において設けられたメモリ領域(図示せず)若しくは画像制御基板150上に設けられたメモリ領域(図示せず)のいずれかであって、電力供給しない状態としても情報を記憶し続けるメモリを示すものである。
このことから、フレームカウンタ150dは、電源基板170による電力供給状態に応じてフレームカウンタ値の計数処理が実行若しくは停止されるものであるが、RTC装置154は、電源基板170による電力供給状態の如何に直接的に関わらずRTCカウンタ値の計数処理が行われることを示している。
この液晶制御CPU150aが具備するフレームカウンタ150dは、水晶発振器152において発生させるVブランク割込信号に基づく所定の割込タイミング(後述する「演出処理タイミング通知信号受信時」)をVDP2000から受信したときにフレームカウンタ値を計数する。
すなわち、Vブランク割込信号が発生するたびにVDP2000から「演出処理タイミング通知信号」が通知されることで、フレームカウンタ150dは、フレームカウンタ値を計数するほか、所定回数のVブランク割込信号が発生したときにVDP2000によって通知される「演出処理タイミング通知信号」を受け付けることによりフレームカウンタ値を計数するようにしてもよい。
また、RTC装置154は、高周波モジュールである水晶振動体(「水晶振動子」とも称する)による発振周波数(例えば、32768Hz)に基づいてRTCカウンタ値を計数するRTC(Real Time Clock)であって、計数したRTCカウンタ値をRTCカウンタ値レジスタ(以下では、「時刻情報記憶部」とも称している)へと記憶する。
このRTCカウンタ値レジスタに記憶される情報は、RTCカウンタ値である時刻情報となる。RTCカウンタ値レジスタは、時刻情報を構成する時刻構成情報(時、分、秒など)ごとの詳細なレジスタによって構成されている。RTC装置154に、水晶振動体を用いることでフレームカウンタ150dに比べて高精度でRTCカウンタ値を計数することが可能となる。
上記に示す例では、RTC装置154によって計数されるRTCカウンタ値が時刻情報としているが、これに限定されることなく、RTC装置154は、所定の時間間隔を示すRTCカウンタ値を計数することによって時刻情報を設定するような構成とし、結果として、時刻情報を計時するようなものであってもよい。
このとき、液晶制御CPU150aのフレームカウンタ150dとRTC装置154は、相互通信が可能であって、フレームカウンタ150dは、RTC装置154へとRTCカウンタ値を要求することにより、RTC装置154からRTCカウンタ値として時刻情報を読み取る。
また、RTC装置154は、「アラート機能」を有している。このRTC装置154は、RTCカウンタ値を計数することによりフレームカウンタ150dに対してRTCカウンタ値の読み取りを指示する(アラート機能)。そして、この読み取り指示を受け付けたフレームカウンタ150dは、RTC装置154へとRTCカウンタ値を要求することによってそのRTCカウンタ値を読み取る。
RTC装置154において計数したRTCカウンタ値は、演出に用いられる時刻情報(時間情報)であって「演出時間情報」として登録される。
このRTC装置154において計数されるRTCカウンタ値は、フレームカウンタ150dが意図しない状態で演出時間情報が登録されて不定となることを防止するために、フレームカウンタ150dがホストとなって「演出時間情報」として管理する必要がある。
よって、RTC装置154がフレームカウンタ150dに対してRTCカウンタ値を出力するのではなく、フレームカウンタ150dが、RTC装置154において計数したRTCカウンタ値の読み取りを行うことで演出時間情報として記憶する。
このようにしてRTCカウンタ値を読み取ったフレームカウンタ150dは、読み取ったRTCカウンタ値で後述する液晶制御RAM150bにおいて記憶する「演出時間情報」を更新する。
この演出時間情報は、液晶制御CPU150aにおける処理および演出制御基板120によって行われる演出制御処理において用いられる情報である。
フレームカウンタ150dが液晶制御RAM150bにおいて記憶する演出時間情報を更新するたびに、液晶制御CPU150aは、その演出時間情報が、液晶制御ROM150cにおいて記憶している特定演出に関する情報が対応付けられた時間情報となったかを判定する。
その演出時間情報が特定演出に関する情報が対応付けられた時間情報となったと判定することにより、液晶制御CPU150aは、特定演出が行われる特定演出モードを液晶制御RAM150bに設定する。さらに、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120へと特定演出モードとなったことを通知する。
なお、上記において示すように、RTCカウンタ値に基づく演出時間情報を、演出制御基板120のサブRAM120cにおいて記憶する場合、演出制御CPU150aは、サブRAM120cから演出時間情報を読み出して処理を行うこととなる。
このときの特定演出が対応付けられた時間情報は、液晶制御ROM150cで記憶しており、その時間情報を計時することにより行われる特定演出の演出内容に関する情報が対応付けられている。
演出制御基板120では、液晶制御CPU150aから特定演出モードが設定されたことが通知されると、特定演出モードに関するモードフラグ情報をサブRAM120cに設定記憶する。
演出制御基板120では、サブRAM120cに特定演出モードに関するモードフラグ情報が設定されていることにより、この特定演出モードに関するモードフラグ情報が設定されていない状態において変動演出パターンを決定するテーブルとは異なるテーブルを用いて変動演出パターンを決定する。
すなわち、特定演出モードに関する情報がサブRAM120cに設定されていない状態では、図13に示す変動演出パターン決定テーブルを用いて画像制御基板150へと出力する演出パターン指定コマンドを決定する。それに対して、特定演出モードに関するモードフラグ情報がサブRAM120cに設定されている状態では、図示していないが図13とは異なる変動演出パターン決定テーブル(特定演出モード用)を用いて画像制御基板150へと出力する演出パターン指定コマンドを決定する。
このときの液晶制御ROM150cに記憶された特定演出は、例えば、キャラクタによる楽曲公演を行う演出であって、遊技球を用いて行われる特典の抽選遊技における演出とは異なる演出である。
このときの特定演出は、遊技球を用いて行われる特典の抽選遊技における演出と連動して行われるものではないものであって、特典の抽選遊技の抽選結果とは関係しない演出である。
ただし、特典の抽選遊技における演出と特定演出とは共通のコンテンツ(題材)を用いることができ、この場合、特典の抽選遊技における演出とは異なる種類の興趣性を提供することができ、その特典の抽選遊技における演出をより盛り上げることとすることができる。
よって、特定演出モードに関するモードフラグ情報がサブRAM120cに設定されている状態で用いる特定演出モード用の変動演出パターン決定テーブルは、キャラクタによる楽曲公演を行う演出パターンが指定されているテーブルである。
液晶制御CPU150aは、さらに、音制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
このとき液晶制御RAM150bに記憶する情報として、所定時間を計時することによって行われる特定演出を実行するために用いられる「演出時間情報」がある。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報、特定演出に関する特定演出情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
このアニメーション情報の一例を図15に示し、以下で説明する。
また、液晶制御ROM150cに記憶する特定演出情報は、特定演出を行う特定演出モードの時間情報とその時間情報となることによって行う特定演出に関する情報(映像データ、音データ等からなるムービーデータ)からなり、さらに、その特定演出におけるスタンバイ演出(事前特定演出)の「スタンバイ演出時間情報(日付、時刻情報)」および楽曲公演演出の「楽曲公演演出時間情報(日付、時刻情報)」を対応付けた構成であってもよい。
液晶制御CPU150aでは、画像制御基板150において演出画像を第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示させるときの表示形態を決定する際に用いる「演出状態情報」を、フレームカウンタ150dがRTC装置154から読み出したRTCカウンタ値における時刻情報を用いて決定し、その演出状態情報を液晶制御RAM150bへと記憶する。
このときの演出状態情報は、スタンバイ演出時間情報による時間を計時後、楽曲公演演出時間情報による時間を計時するまでのスタンバイ演出状態にあることを示すスタンバイフラグ情報、楽曲公演演出時間情報による時間を計時してからその楽曲公演演出が終了する終了時間を計時するまでの楽曲公演演出状態にあることを示す楽曲公演演出フラグ情報によって構成される。
すなわち、液晶制御CPU150aは、スタンバイ演出時間情報を計時するとスタンバイ演出状態であることを示すスタンバイフラグ情報を「有効(ON)」に設定し、この状態で、楽曲公演演出時間情報を計時すると楽曲公演演出状態であることを示す楽曲公演演出フラグ情報を「有効(ON)」に設定する。
これにより、スタンバイフラグ情報が「有効(ON)」となっている場合若しくは楽曲公演演出フラグ情報が「有効(ON)」となっている場合、画像制御基板150において「特別演出モード」となっていることを示している。
このときスタンバイフラグ情報と楽曲公演演出フラグ情報のいずれか少なくとも一方が「有効(ON)」となっているような場合、すなわち、「特定演出モード」となっている場合、上述するように、図13に示すような変動演出パターン決定テーブルに代えて、この変動演出パターン決定テーブルとは異なる図示しない特定演出モードにおける変動演出パターン決定テーブルを用いて画像制御基板150に対して演出パターン指定コマンドを出力する。
また、液晶制御CPU150aでは、特定演出の終了時間を計時することによりこれらのフラグ情報(「スタンバイフラグ情報」および「楽曲公演演出フラグ情報」)全てを「無効(OFF)」と設定(初期設定)する。これにより、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120へと演出状態情報として、「特別演出モード」以外の演出モードである「非特定演出モード」を通知する。
これにより、演出制御基板120は、画像制御基板150における演出状態情報(非特定演出モード)を受け付けて記憶する。
汎用基板39は、画像制御基板150と、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37との間に設けられ、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有している。
この汎用基板39は、画像データを表示する第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
続いて、CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、約16.6ミリ秒ごとにパルス信号(Vブランク割込信号)をVDP2000に出力し、VDP2000が、このパルス信号を分周することで制御を行うためのシステムクロック、第1液晶表示装置31や第2液晶表示装置37と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。また、このVRAM153は、図14に示すようなメモリマップによって構成されている。
図14は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において用いるフレームバッファの構成を示す構成図の例である。
図14(a)は、第1液晶表示装置31若しくは第2液晶表示装置37のいずれかを用いて画像データを表示する場合であって、特に、第1液晶表示装置31のみが画像制御基板150から受信した画像データを表示するような構成である場合、すなわち、図4に示しているように第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37が接続された構成でなく、この第2液晶表示装置37を有していない場合の構成におけるメモリマップである。
図14(a)に示すメモリマップは、任意領域からなる画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域によって構成されている。
画像データ展開領域153bは、VDP2000に含まれる後述するような伸長回路により伸長された画像データを記憶する領域であって、ディスプレイリスト記憶領域153aは、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶する領域である。
また、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153dは、ディスプレイリスト記憶領域153aに記憶しているディスプレイリストに基づいて第1液晶表示装置31に表示する演出画像を描画するための作業領域である。
ちなみに、その他の領域には、例えば、パレットデータ等が記憶される。
なお、このメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cとメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dの2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。すなわち、一方のフレームバッファが描画用フレームバッファとして機能しているときには他方のフレームバッファが表示用フレームバッファとして機能することとなる。
図14(b)は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の両表示装置に画像制御基板150から受信した画像データを表示するような構成である場合、すなわち、図4に示しているように第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37が接続された構成におけるメモリマップである。
この図14(b)においても、図14(a)に示すメモリマップと同様、任意領域からなる画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域を具備し、さらに、サブ液晶用第1フレームバッファ153e、サブ液晶用第2フレームバッファ153fを具備して構成されている。
画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域については、上記に示すと同様であり、サブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fは、ディスプレイリスト記憶領域153aに記憶しているディスプレイリストに基づいて第2液晶表示装置37に表示する演出画像を描画するための作業領域である。
なお、このサブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fの2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。すなわち、一方のフレームバッファが描画用フレームバッファとして機能しているときには他方のフレームバッファが表示用フレームバッファとして機能することとなる。
以上に示す以外にも、第2液晶表示装置37を有しない構成、すなわち、第1液晶表示装置31のみを有する構成であっても、図14(b)に示すような第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37のフレームバッファを有するメモリマップを用いることも可能である。
この場合、サブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fのフレームバッファは作業領域として用いられることはない。
続いて、VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示に基づいて、第1液晶表示装置31についてはメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cとメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dとのいずれか、第2液晶表示装置37についてはサブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fのいずれか、のフレームバッファのうち「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。
そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に出力して表示させるものである。
このVDP2000は、図示しない制御レジスタ、CGバス I/F、CPU I/F、クロック生成回路、伸長回路、描画回路、表示回路、メモリコントローラを備えており、これらはバスによって接続されている。
制御レジスタは、VDP2000が描画や表示の制御を行うためのレジスタであり、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。液晶制御CPU150aは、CPU I/Fを介して、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタは、VDP2000が動作するために必要な基本的な設定を行う「システム制御レジスタ」と、データの転送に必要な設定をする「データ転送レジスタ」と、描画の制御をするための設定をする「描画レジスタ」と、バスのアクセスに必要な設定をする「バスインターフェースレジスタ」と、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする「伸長レジスタ」と、表示の制御をするための設定をする「表示レジスタ」との6種類のレジスタを備えている。
CGバス I/Fは、CGROM151との通信用のインターフェース回路であり、CGバス I/Fを介して、CGROM151からの画像データがVDP2000に入力される。
また、CPU I/Fは、液晶制御CPU150aとの通信用のインターフェース回路であり、このCPU I/Fを介して液晶制御CPU150aがVDP2000にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP2000からの各種の割込信号を液晶制御CPU150aに入力したりする。
データ転送回路は、各種デバイス間のデータ転送を行う。具体的には、液晶制御CPU150aとVRAM153とのデータ転送、CGROM151とVRAM153とのデータ転送、VRAM153の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路は、水晶発振器152よりパルス信号(Vブランク割込信号)を入力し、VDP2000の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を第1液晶表示装置31に出力する。
伸長回路は、CGROM151に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを画像データ展開領域153bに記憶させる。
描画回路は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路は、VRAM153にあるメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cおよびメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dおよびサブ液晶用第1フレームバッファ153eおよびサブ液晶用第2フレームバッファ153fのうち、「表示用フレームバッファ」として機能するフレームバッファに記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示す映像信号を生成する。
そして、表示回路は、生成した映像信号を第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に出力する回路である。さらに、この表示回路は、第1液晶表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も出力し、第2液晶表示装置37と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も出力する。
メモリコントローラは、液晶制御CPU150aからフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを相互に役割を切り替える制御を行うものである。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROM(図示せず)が備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信された音声出力指示のコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
図15は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において用いるアニメーション情報を示す図である。
図15(a)に示すアニメパターンは、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示する演出画像を構成する構成情報であるオブジェクト等のほか、その演出画像の表示を行うタイミングや場面であるシーンが指定された情報であって、演出に際して表示する演出画像を成形する画像成形情報である。
このアニメパターンが1または複数、束ねられることによってグループ(以下、「アニメグループ」ともいう)を形成しており、例えば、図15(a)では、背景のアニメーションを表示するための背景グループ、予告Aに用いるキャラクタのアニメーションを表示するための予告Aグループ、予告Bに用いるキャラクタのアニメーションを表示するための予告Bグループ、リーチキャラクタのアニメーションを表示するためのリーチグループ、大当たり演出のアニメーションを表示するための大当たり演出グループ、演出図柄38のアニメーションを表示するための演出図柄グループを示している。
もちろん、これらはグループの一例を示したものに過ぎず、その他多数のグループが設けられているものである。
このアニメグループは、液晶制御ROM150cに記憶されている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120におけるサブCPU120aから演出パターン指定コマンドを受信し、この演出パターン指定コマンドに基づいて実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。
図15(b)から図15(d)および図15(e)は、図13に示す演出パターン決定テーブルにおいて指定された演出パターン指定コマンドのうち、「A1H07H」の演出パターン指定コマンドを受信したときに、決定されるアニメパターンの一例を示している。
この演出パターン指定コマンド(A1H07H)は、図13の変動パターン指定コマンドテーブルに示す通り、通常変動演出を「変動演出パターン7」の変動演出パターンによって行うことを指示するコマンドであって、例えば、その通常変動演出を行う際に用いる構成要素が属するアニメグループであって、変動演出に用いられる役割ごとに別けたアニメグループの少なくとも1つを特定するものである。
すなわち、液晶制御ROM150cには、演出パターン指定コマンドとその演出パターン指定コマンドの演出パターンに用いるアニメグループとが対応付けられたアニメグループ対応テーブル(図示せず)を記憶しておき、液晶制御CPU150aでは、このアニメグループ対応テーブルを用いて演出パターン指定コマンドに対して用いるアニメグループを決定する。
例えば、変動演出パターン「7」に対応する演出パターン指定コマンド(A1H07H)を受信すると、液晶制御CPU150aは、「背景グループ、予告Aグループ、予告Bグループ、演出図柄グループ」の4つのグループを決定し、これら各アニメグループからアニメパターンの決定を可能とする。
一例として、背景グループから「アニメパターン1」を決定し、予告Aグループから「アニメパターン11」を決定し、予告Bグループから「アニメパターン21」を決定し、演出図柄グループから「アニメパターン501」を決定する。
このアニメパターンは、図15(b)から図15(d)および図15(e)に示すように、アニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序や表示する表示装置を指定した情報等を記憶している。
例えば、図15(e)に示す演出図柄グループのアニメパターンでは、表示する表示装置を指定した情報において「サブ液晶(第2液晶表示装置37)」が指定されていることから、1番目にアニメシーン501が実行され、このアニメシーン501に続いて2番目にアニメシーン511が実行されて、サブ液晶(第2液晶表示装置37)にアニメパターンの演出画像が表示されることとなる。
液晶制御RAM150bには、1フレーム毎に計数して更新する「シーン切換カウンタ」を有しており、1番目のアニメシーン501を実行している間にこの「シーン切換カウンタ」が540を計数することによって、2番目のアニメシーン511へとアニメシーンが切り替わる。
そして、2番目のアニメシーン511を実行している間に「シーン切換カウンタ」によって「60」(60フレーム分)を計数されると、演出図柄グループのアニメパターンのアニメシーンが終了する。
なお「1フレーム」とは、表示装置の更新タイミング(垂直同期信号の更新タイミング)であって、例えば、第1液晶表示装置31が1秒間に60フレームを表示する場合には、「1/60秒(約16.6ms)」ごとに1フレームが更新されて行く。
上記の例では、「1/60秒(約16.6ms)」ごとに1フレームが更新されていく例を示しているが、これに限定されることなく、「1/30秒(約33.3ms)」ごとに1フレームが更新されていくような構成であってもよい。この場合、表示装置は1秒間に30フレームを表示することとなる。
また、各アニメシーンには、アニメシーン情報が記憶されており、アニメーション情報として、1フレーム毎に更新されるウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定する情報等などを記憶している。
例えば、図15(e)に示すアニメシーンでは、最初に、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が所定の座標(第1図柄は座標(x30、y30)、第2図柄は座標(x40、y40)、第3図柄は座標(x50、y50)、第4図柄は座標(x60、y60))に20フレーム(約0.33秒)分、表示され続ける。
その後、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が別の座標(第1図柄は座標(x31、y31)、第2図柄は座標(x41、y41)、第3図柄は座標(x51、y51)、第4図柄は座標(x61、y61))に15フレーム(約0.25秒)分、表示され続ける。
以降も同様に、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が予め定められたフレーム分、指定された座標に表示され続けていくと、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が移動して表示していくようなアニメーションとなる。
また、図15(b)から図15(d)に示す「背景グループ、予告Aグループ、予告Bグループ」の各アニメパターンでは、表示する表示装置を指定した情報において「メイン液晶(第1液晶表示装置31)」が指定されており、背景グループでは図15(b)に示すようにアニメシーン1が「600」フレーム実行され、予告Aグループでは図15(c)に示すようにアニメ−シーン0が「120」フレーム実行された後にアニメシーン11が「180」フレーム実行され、予告Bグループでは図15(d)に示すようにアニメシーン0が「180」フレーム実行された後にアニメシーン21が「240」フレーム実行されて、メイン液晶(第1液晶表示装置31)にアニメパターンの演出画像が表示されることとなる。
以上のようなことから、図15(b)から図15(d)に示すように「背景グループのアニメパターン1と、予告Aグループからはアニメパターン11と、予告Bグループからはアニメパターン21と」の複数のアニメパターンが決定されてこれらのアニメパターンのアニメーションが時系列に並列して実行されることでメイン液晶(第1液晶表示装置31)にアニメパターンに基づく演出画像が表示され、図15(e)に示すように、「演出図柄グループからはアニメパターン501」のアニメパターンが決定され、このアニメパターンのアニメーションが実行されることでサブ液晶(第2液晶表示装置37)にアニメパターンに基づく演出画像が表示される。
これによって、第1液晶表示装置31の表示領域には、アニメパターンの開始から終了に至るまで、背景としてBG1(山)とBG2(雲)の画像が表示され続け、アニメパターンの開始から2秒(120フレーム)後にキャラAの予告表示のアニメーションを行う画像が3秒(180フレーム)表示され、アニメパターンの開始から3秒(180フレーム)後に、キャラBの予告表示のアニメーションを行う画像が4秒(240フレーム)表示される。
なお、これらの画像は、第1液晶表示装置31の表示領域に重複して表示されることになり、最初に描画された画像は、後に描画された画像によって上書きされて画像として視認できない状態となる。
さらに、第2液晶表示装置37の表示領域には、演出図柄の通常変動表示のアニメーションを行う画像が9秒間(540フレーム)行われ、その後1秒間(60フレーム)(停止時間)の仮停止表示のアニメーションを行う画像が表示される。なお、第2液晶表示装置37には演出図柄のみを表示する例を示しているが、これに限定することなく、例えば、第1液晶表示装置31において表示した背景グループからなるアニメパターン1と演出図柄グループからはアニメパターン501とを時系列的に並行して表示するようにしてもよい。
図16は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの例であって、表示する表示装置ごとのディスプレイリストの例を示している。
図16(a)は、第1液晶表示装置31において表示する演出画像を成形するための画像成形情報である第1ディスプレイリストの一例であり、図16(b)は、第2液晶表示装置37において表示する演出画像を成形するための画像成形情報である第2ディスプレイリストの一例である。
液晶制御CPU150aにおいて、上記で説明した図15に示すようなアニメーション情報を元にアニメパターンを決定すると、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37それぞれに表示する所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)にディスプレイリストをそれぞれ生成する。すなわち、表示装置の数に応じて単位フレームごとにディスプレイリストが生成されることとなる。
液晶制御CPU150aは、このようにして生成したディスプレイリストそれぞれをVDP2000に出力する。
ここで、ディスプレイリストの生成方法は、液晶制御CPU150aが、現在のフレームを示す「フレームカウンタ」と、決定されたアニメパターン(アニメシーン)とに基づいて、現在のフレーム数におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを、各アニメグループの優先順位(描画順序)に従って生成することで現在のフレーム数におけるディスプレイリストが生成される。
以下に、第1液晶表示装置31において表示する演出画像を構成するディスプレイリストの例を示す。
図16(a)では、上記の図15(a)に示すアニメグループの優先順位として、背景グループには最も低い「優先順位9」のデータが対応づけられ、予告Aグループには「優先順位8」のデータが対応づけられ、予告Bグループには「優先順位7」のデータが対応づけられ、・・(中略)・・、大当たり演出グループには最も高い「優先順位1」のデータが対応づけられているものとする。
また、図16(b)では、上記の図15(a)に示すアニメグループの優先順位として、背景グループには優先順位の低い「優先順位2」のデータが対応づけられ、演出図柄グループには優先順位の高い「優先順位1」のデータが対応づけられているものとする。この図16(b)に示す例では、上記において、背景グループからなるアニメパターン1と演出図柄グループからはアニメパターン501とを時系列的に並行して第2液晶表示装置37に表示する場合におけるディスプレイリストの例を示している。もちろん、背景グループからなるアニメパターン1のみを表示するような場合には演出図柄グループのアニメシーン501のみを指定したディスプレイリスト、すなわち、図16(b)のアニメグループのカラムで「背景グループ」が指定されているレコードを含まないディスプレイリストとする。
そして、図16(a)では、上記の図15(b)から図15(d)に示すように、背景グループのアニメパターン1と、予告Aグループからはアニメパターン11と、予告Bグループからはアニメパターン21との複数のアニメパターンが決定されたものとし、図16(b)では、上記の図15(e)に示すように、背景グループのアニメパターン1と、演出図柄グループからはアニメパターン501との複数のアニメパターンが決定されたものとする。
次に、第1液晶表示装置31に表示する演出画像に対応するディスプレイリストとして、最も低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン1から、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していき、決定したアニメグループのうちで最も高い優先順位のアニメグループ(大当たり演出グループ)までの描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成することによって図16(a)に示すようなディスプレイリストを完成させる。
次に、第2液晶表示装置37に表示する演出画像に対応するディスプレイリストとして、低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン1と、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していき、決定したアニメグループのうちで高い優先順位のアニメグループ(演出図柄グループ)との描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成することによって図16(b)に示すようなディスプレイリストを完成させる。
この図16(a)および図16(b)に示すようなディスプレイリストは、液晶制御CPU150aが必要なデータを参照しながら生成される。
このように、所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)に描画制御コマンド群をまとめた表示装置ごとのディスプレイリスト(第1ディスプレイリストおよび第2ディスプレイリスト)を、液晶制御CPU150aがVDP2000に出力することによってVDP2000を構成する描画回路がディスプレイリストごとに演出画像を描画する描画処理を行い、描画処理された演出画像を対応する表示装置(第1液晶表示装置31若しくは第2液晶表示装置37)に表示する。
続いて、以下では、図17から図26までの全10図を用いて、本発明の実施の形態における遊技機において行われる各種の処理について説明する。
図17は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、初期化処理を行う(S1701)。この初期化処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されているフラグなどの初期化を行う処理を行う。
続いて、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う(S1702)。
そして、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う(S1703)。
このような処理が行われると、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断し(S1704)、電断処理が行われるまで(S1704でNO)は割り込み処理が行われることによって演出用乱数値更新処理(S1702)以降を繰り返し行う。
また、電断処理が行われると(S1704でYES)、メインCPU110aは、予め指定された情報のバックアップ処理等を行ってメイン処理を終了する。
図18は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる(S1801)。
メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから「1」を減算する処理を行う(S1802)。
メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う(S1803)。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタをインクリメント(単位数加算)して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを「0(ゼロ)」に戻してその時の初期乱数値「0(ゼロ)」からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
続いて、メインCPU110aは、S1703と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う(S1804)。
メインCPU110aは、入力制御処理を行う(S1805)。
この入力制御処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。
具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15aからの各種検出信号を入力した場合には、それぞれの入賞口毎に設けられた賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
同様に、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
また、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
さらに、大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口16に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新する。
次に、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う(S1806)。続いて、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う(S1807)。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を「29秒」に設定し、「当たり」であると第2始動口15を「0.2秒」間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を「0.2秒」に設定し、「当たり」であると第2始動口15を「3.5秒」間、第2の態様に制御する。
そして、メインCPU110aは、払出制御処理を行う(S1808)。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う(S1809)。
メインCPU110aは、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させる出力制御処理を行う(S1810)。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
メインCPU110aは、S1801で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる(S1811)。
図19は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われる特図特電制御処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、主制御基板110は、特図特電処理データの値をロードし(S1901)、ロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する(S1902)。
このとき、特図特電処理データが「0(ゼロ)」であれば、主制御基板110は、特別図柄記憶判定処理を行い(S1903)、また、特図特電処理データが「1」であれば、特別図柄変動処理を行い(S1904)、さらに、特図特電処理データが「2」であれば、特別図柄停止処理を行う(S1905)。
また、特図特電処理データが「3」であれば、大当たり遊技処理を行い(S1906)、主制御基板110は、特図特電処理データが「4」であれば、大当たり遊技終了処理を行い(S1907)、特図特電処理データが「5」であれば、小当たり遊技処理を行う(S1908)。
この「特図特電処理データ」は、特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
このときの特別図柄記憶判定処理として、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを図20を用いて説明する。
図20は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われる特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する(S2001)。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ(S2001でNO)、特図特電処理データが「0(ゼロ)」を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば(S2001でYES)、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う(S2002)。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
これに限定されることなく、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
次に、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う(S2003)。
この特別図柄決定処理では、上記大当たり判定処理(S2002)において、「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。
また、上記大当たり判定処理(S2002)において、「小当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄を決定する。
さらに、上記大当たり判定処理(S2002)において、「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。
以上のようにして決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う(S2004)。
具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。
これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記の処理によってLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータが出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
さらに、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が開始されるとき(S2005)に、決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、「特図特電処理データ=0」から「特図特電処理データ=1」にセットして(S2006)、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行って特別図柄記憶判定処理を終了する。
図21は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、サブCPU120aは、初期化処理を行う(S2101)。この初期化処理は、サブCPU120aが、電源投入に応じてサブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化して設定する処理を行う。
次に、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う(S2102)。この演出用乱数更新処理は、サブCPU120aが、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
続いて、サブCPU120aは、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断する(S2103)。サブCPU120aが、電断処理が行われたと判断する場合(S2103でNO)には、所定の割込み処理が行われるまで演出用乱数更新処理以降を繰り返し行う。また、電断処理が行われたと判断する場合(S2103でYES)、サブCPU120aは、処理を終了する。
図22は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ(S2201)、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う(S2202)。
次に、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う(S2203)。
このコマンド解析処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図23および図24を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36aの信号のチェックを行い、演出ボタン35に関する演出入力制御処理を行い(S2204)、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う(S2205)。
そして、サブCPU120aは、S2201で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる(S2206)。
図23は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるコマンド解析処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例であって、図24は、図23に示すコマンド解析処理の続きを示すフローチャートである。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する(S2301)。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければ(S2301でNO)、コマンド解析処理を終了する。また、受信バッファにコマンドがあれば(S2301でYES)続いて、受信バッファに格納されているそのコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する(S2302)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば(S2302でYES)、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う(S2303)。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドでもなければ(S2302でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する(S2304)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば(S2304でYES)、その特別図柄記憶指定コマンドを解析して第1液晶表示装置31及び/又は第2液晶表示装置37に表示させる特図保留画像の表示個数を決定するとともに、決定した特図保留画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する特別図柄記憶数決定処理を行う(S2305)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドでもなければ(S2304でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する(S2306)。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(S2306でYES)、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、第1液晶表示装置31及び/又は第2液晶表示装置37に停止表示させる演出図柄38を決定する演出図柄決定処理を行う(S2307)。
この演出図柄決定処理は、具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データを示している停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
このとき、サブCPU120aは、さらに、上記において示すように更新されている演出モード決定用乱数値から1つの乱数値を取得し、取得した演出モード決定用乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、複数の演出モード(例えば、ノーマル演出モードやチャンス演出モード)の中から1つの演出モードを決定する演出モード決定処理を行う(S2308)。また、決定した演出モードは、演出モード記憶領域にセットされる。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでもなければ(S2306でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する(S2309)。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(S2309でYES)、サブCPU120aは、更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得し、取得した演出用乱数値1、受信した変動パターン指定コマンド及び演出モード記憶領域にセットされている演出モードに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う(S2310)。
その後、かかる演出パターンに基づいて、第1液晶表示装置31、音声出力装置32、装飾装置33a、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄38の変動態様が決定されることとなる。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドでもなければ(S2309でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する(S2311)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(S2311でYES)、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う(S2312)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドでもなければ(S2311でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する(S2313)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(S2313でYES)、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域に設定する(S2314)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドでもなければ(S2313でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する(S2315)。
受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(S2315でYES)、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う(S2316)。
具体的には、主制御基板110から受信して受信バッファに格納されているオープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターン(大当たり開始演出パターン、小当たり開始演出パターン等)を決定する。この当たり開始演出パターンは、演出制御基板120が主制御基板110から受信したオープニングコマンドに対応付けて記憶している情報である。
このオープニングコマンドは、主制御基板110において特定した特別図柄に基づく遊技状態(確率遊技状態、時短/非時短遊技状態)と、大入賞口の開放態様を指定した情報とを示すものであって、演出制御基板120では、このオープニングコマンドによって、大当たり(長当たり、短当たり、発展当たり)や小当たりなどの種類を判別するほか、大入賞口の開放態様を特定する。
例えば、主制御基板110において、特別図柄1aに基づく大入賞口開放態様決定テーブル「長当たりTBL1」によって大入賞口を開放させて大当たり(長当たり)遊技を行うようなことが特定され、その大当たり遊技の開始時にその特別図柄1aに対応して指定されたオープニングコマンドが「MODE=EBH、DATA=11H」である場合、演出制御基板120は、主制御基板110からこのオープニングコマンドを受信する。
この演出制御基板120では、このオープニングコマンドに基づいて予め指定されている大当たり演出を行う。上記の例では、「長当たりTBL1」に基づいて大入賞口を開放させて行う長当たり遊技における演出を行う。また、演出制御基板120では、オープニングコマンドに対応付けて行う演出の演出パターン(当たり開始演出パターン)を決定するほか、画像制御基板150に送信する当該演出に対する演出パターン指定コマンドを特定することとなる。
すなわち、演出制御基板120のサブROM120cには、例えば、オープニングコマンドに対して行う当たり演出(当たり開始演出パターン)が指定されているとともに、その演出に基づく演出画像の表示指示を画像制御基板150へと行う演出パターン指定コマンドが指定されたテーブル情報を記憶している。
このようにして演出制御基板120において、オープニングコマンドに対する当たり開始演出パターンが決定すると、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
この当たり開始演出パターン決定処理において、演出パターンが決定されたときに演出制御基板120において行われる演出制御の処理フローを図29に示し、後述する。
続いて、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドでもなければ(S2315でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口16の開放を指示する大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する(S2317)。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(S2317でYES)、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う(S2318)。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定する。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当たり遊技におけるラウンド遊技の各ラウンドの開始時に主制御基板110から受信するコマンドであって、そのラウンドにおける大当たり演出パターンが決定される。そして、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドでもなければ(S2317でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する(S2319)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(S2319でYES)、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う(S2320)。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
また、いずれのコマンドでもない場合(S2319でNO)には、本処理を終了することによってコマンド解析処理を終了する。
次に、図25は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、液晶制御CPU150aにシステムリセットが発生し、液晶制御CPU150aは、以下に示すようなメイン処理を行う。
液晶制御CPU150aは、初期化処理を行う(S2501)。
この初期化処理において、液晶制御CPU150aは、電源投入に応じて、液晶制御ROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、液晶制御CPU150aの各種モジュールやVDP2000の初期設定を指示する。
ここで、液晶制御CPU150aは、VDP2000の初期設定の指示として、(1)VDP2000を構成する表示回路に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示をしたり(表示レジスタの0bit目に「1」をセットしたり)、(2)VDP2000を構成する伸長回路に使用頻度の高い画像データ(演出図柄38等の画像データ)をVRAM153の画像データ展開領域153bに伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データをセットしたり、(3)VDP2000を構成する描画回路に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストを出力したりする。
続いて、液晶制御CPU150aは、描画実行開始処理を行う(S2502)。
この描画実行開始処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP2000に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記のステップ(S2501)で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS2050で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
次に、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(液晶制御RAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析制御処理を行う(S2503)。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、継続して行うが、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込む処理を行う。読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。
そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
次に、液晶制御CPU150aは、アニメーション制御処理を行う(S2504)。
このアニメーション制御処理において、後述する、更新される上記の「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記に示すような処理によって決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
これにより、液晶制御CPU150aは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していき、ディスプレイリストの生成が完了することによってそのディスプレイリストをVDP2000に出力する(S2505)。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP2000におけるCPU I/F2030を介して、VRAM153のディスプレイリスト記憶領域153aに記憶される。
そして、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する(S2506)。
ここで、FB切換えフラグは、図26(b)で後述するように、「1/60秒(約16.6ms)」毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
FB切換えフラグが「01」であれば(S2506でYES)、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグを「00」に設定して(S2507)(FB切換えフラグをオフにして)処理を終了する。
それに対して、FB切換えフラグが「00」であれば(S2506でNO)、FB切換えフラグが「01」になるまで待機をする。
次に、図26は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われる割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理と、コマンドを受信したことで行われるコマンド受信割込処理とを、少なくとも備えている。
なお、描画終了割込処理とVブランク割込処理とは、図26を用いて説明を行うが、コマンド受信割込処理については、上記において説明をした通りであることから図示は省略する。
図26(a)は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われる描画終了割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
VDP2000は所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、液晶制御CPU150aに描画終了割込信号を出力する。
液晶制御CPU150aは、VDP2000から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する
描画終了割込処理においては、液晶制御CPU150aは、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する(S2601)。すなわち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
図26(b)は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われるVブランク割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
画像制御基板150を構成する水晶発振器152は、「1/60秒(約16.6ms)」毎にパルス波形のVブランク割込信号(垂直同期信号)を発生させ、このVブランク割込信号を検知したVDP2000が所定のタイミングにおいて液晶制御CPU150aに対してそのVブランク割込信号に基づく「演出処理タイミング通知信号」を出力する。
これにより、液晶制御CPU150aでは、VDP2000からVブランク割込信号に基づく「演出処理タイミング通知信号」を受信し、この演出処理タイミング通知信号を受け付けることによって演出を行うために割込処理を行う。この割込処理による割込タイミングに演出処理が行われることとなる。
なお、VDP2000が「演出処理タイミング通知信号」を液晶制御CPU150aに対して出力する所定のタイミングとは、発生させたVブランク割込信号に基づいて決定される。
画像制御基板150によって行われる割り込み処理として、まず、液晶制御CPU150aは、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを既存の値から単位数量だけ更新する処理を行う(S2602)。
続いて、液晶制御CPU150aは、これらの各種カウンタを更新する処理を行うと、「描画終了フラグ」に「01」が設定されているか否かを判断する(S2603)。この「描画終了フラグ」は、直前のフレームにおける演出画像の描画処理が終了しているか否かを判断するフラグ情報である。
液晶制御CPU150aは、「描画終了フラグ」が「01」であると判定する場合(S2603でYES)、すなわち、フレームにおける演出画像の描画が終了していると判断する場合には、「描画終了フラグ」に「00」を設定する(S2604)。
それに対して、「描画終了フラグ」に「01」が設定されていない場合(S2603でNO)、すなわち、フレームにおける演出画像の描画が終了していないと判断する場合には、今回のVブランク割込処理を終了する。これは、VDP2000からVブランク割込信号に基づく演出処理タイミング通知信号を受信したとしても、液晶制御CPU150aにおいて直前のフレームにおける演出画像の描画処理が終了していなければ以降の割り込み処理が行われないことを示している。
そして、直前のフレームにおける演出画像の描画が終了しており、「描画終了フラグ」に「00」が設定される(S2604)と、続いて、液晶制御CPU150aは、VDP2000を構成するメモリコントローラに対して、「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示とともに「演出処理タイミング通知信号」を出力する(S2605)。
この「演出処理タイミング通知信号」は、液晶制御CPU150aにおける演出処理タイミングを通知する信号である。
そして、液晶制御CPU150aは、「FB切換えフラグ」に「01」を設定し(FB切換えフラグをオンにし)(S2606)、待機状態を解除してVブランク割込処理を終了する。
これによって、液晶制御CPU150aでは、VDP2000のメモリコントローラに対して切替後の描画用フレームバッファに演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに対応するフレーム単位の演出画像の生成を指示する。
これにより、VDP2000では、CGROM151に記憶しているその演出画像を構成する画像情報を読み出してVRAM153上の描画用フレームバッファにフレームからなる演出画像を記憶する。
このほか、VDP2000では、水晶発振器152によって発生されたVブランク割込信号を検出しても直前にVブランク割込信号を検出したときに液晶制御CPU150aに対して演出処理タイミング通知信号を通知している場合には当該Vブランク割込信号のときには演出処理タイミング通知信号の通知を行わないようにし、反対に、直前にVブランク割込信号を検出したときに液晶制御CPU150aに対して演出処理タイミング通知信号を通知していない場合には当該Vブランク割込信号のときには演出処理タイミング通知信号の通知を行うこととしてもよい。
これは、例えば、VDP2000においてVブランク割込信号を検出したときに割込フラグが「有効(ON)」となっていることから演出処理タイミング通知信号を液晶制御CPU150aに通知し、その後、その割込フラグを「有効(ON)」から「無効(OFF)」と設定する。続いて、次のVブランク割込信号を受信したときには割込フラグが「無効(OFF)」と設定されていることから演出処理タイミング通知信号を液晶制御CPU150aに対して通知せずに割込フラグを「有効(ON)」と設定することによって、一回おきに(間隔をあけて)演出処理タイミング通知信号を通知することができるようになる。
図29は、図27に示すラウンド遊技において行われる演出制御の流れを示すフローチャートを示す図である。
図29において、遊技機における演出制御基板120のサブCPU120aは、オープニングコマンドを主制御基板110から受信すると、大当たり(長当たり、短当たり、発展当たり)や小当たりなどの種類を判別するほか、大入賞口の開放態様を特定し、大当たり遊技において行われる演出の演出パターンを決定する。
この演出パターンを決定すると、サブCPU120aは、特定した大入賞口の開放態様でのラウンド遊技の開始に際してオープニング演出を行う(S2901)。このオープニング演出は、その後に開始されるラウンド遊技において行われるラウンド演出よりも前に行われる演出であって、遊技者にラウンド遊技の開始を示す演出である。
このオープニング演出が行われると、サブCPU120aは、第1ラウンドのラウンド遊技において装飾装置を用いた煽り演出を行うか否かを判断する(S2902)。この煽り演出は、遊技者に対して大入賞口が第2の開放態様(ロング開放)にて開放することで遊技球の払出を受ける出玉有りのラウンド遊技が開始されることを遊技者が期待する演出である。
サブCPU120aは、メインCPU110aから図9に示す「長当たりTBL1」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させることが指定された特別図柄に対する変動パターン指定コマンドを受信したときに、装飾装置を用いた煽り演出を行う。
「長当たりTBL1」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて煽り演出を行う場合(S2902でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技において、全16ラウンド全てのラウンド遊技において大入賞口をロング開放させる。
このとき、演出制御CPU120aは、この大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行い(S2909)、その後、全16ラウンドから脱出演出を行ったラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りの全12ラウンドでキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
このことから、サブCPU120aでは、ショート開放する4ラウンド分のラウンド遊技(第1のラウンド遊技)においてショート開放するラウンドにおけるラウンド数等の遊技情報を報知する演出を行うことができ、全ラウンド数(16ラウンド)からショート開放にて行うラウンド数(4ラウンド)(第1ラウンド回数)を減算することで算出したロング開放するラウンド遊技(第2のラウンド遊技)におけるラウンド数(12ラウンド分)を報知する演出を行うことができる。
続いて、「長当たりTBL1」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて煽り演出を行わない場合(S2902でNO)、サブCPU120aは、続いて、第1ラウンドおよび第2ラウンドのラウンド遊技において自キャラクタ(味方キャラクタ)の登場演出を行うか否かを判断する(S2903)。この登場演出は、画面奥から手前方向に向かって登場してくるシーンであって自キャラクタ若しくは相手キャラクタ(敵キャラクタ)が登場する演出である。
「長当たりTBL2」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させ、自キャラクタ(味方キャラクタ)の登場演出を行う場合(S2903でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、自キャラクタの登場演出を行う第1ラウンドおよび第2ラウンドの2ラウンドをショート開放させ、また、全16ラウンドからこの2ラウンドを差し引いた14ラウンドをロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2909)。その後、サブCPU120aは、ロング開放させる全14ラウンドのうちから脱出演出を行うラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りのラウンド数(10ラウンド)でキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
続いて、「長当たりTBL3」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて自キャラクタの登場演出を行わない場合(S2903でNO)、すなわち、相手キャラクタが登場する登場演出が行われる場合、サブCPU120aは、続いて、第1ラウンド乃至第4ラウンドのラウンド遊技において、自キャラクタと相手キャラクタの戦闘演出を行って自キャラクタが優勢となる戦闘演出が行われるか否かを判断する(S2904)。この戦闘演出は、自キャラクタが相手キャラクタに攻撃を加える演出か、相手キャラクタが自キャラクタに攻撃を加える演出かのいずれかである。
「長当たりTBL3」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させ、自キャラクタ(味方キャラクタ)が優勢となる戦闘演出が行われる場合(S2904でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、自キャラクタが優勢となる戦闘演出を行う第1ラウンド乃至第4ラウンドの4ラウンドをショート開放させ、また、全16ラウンドからこの4ラウンドを差し引いた12ラウンドをロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2909)。その後、サブCPU120aは、ロング開放させる全12ラウンドのうちから脱出演出を行うラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りのラウンド数(8ラウンド)でキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
続いて、「長当たりTBL4」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて自キャラクタが優勢となる戦闘演出を行わない場合(S2904でNO)、すなわち、相手キャラクタが優勢となる戦闘演出が行われる場合、サブCPU120aは、続いて、第1ラウンド乃至第6ラウンドのラウンド遊技において、自キャラクタと相手キャラクタのいずれかによる勝敗を決定する攻撃演出が行われるか否かを判断する(S2905)。この勝敗を決定する攻撃演出は、自キャラクタが相手キャラクタに勝敗を決定する攻撃を加える演出か、相手キャラクタが自キャラクタに勝敗を決定する攻撃を加える演出かのいずれかである。
「長当たりTBL4」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させ、自キャラクタ(味方キャラクタ)が勝敗を決定する攻撃演出が行われる場合(S2905でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、自キャラクタが優勢となる戦闘演出を行う第1ラウンド乃至第6ラウンドの6ラウンドをショート開放させ、また、全16ラウンドからこの6ラウンドを差し引いた10ラウンドをロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2909)。その後、サブCPU120aは、ロング開放させる全10ラウンドのうちから脱出演出を行うラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りのラウンド数(6ラウンド)でキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
続いて、「長当たりTBL5」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて自キャラクタが勝敗を決定する攻撃演出を行わない場合(S2905でNO)、すなわち、相手キャラクタが勝敗を決定する攻撃演出が行われる場合、サブCPU120aは、続いて、第1ラウンド乃至第8ラウンドのラウンド遊技において、相手キャラクタからの攻撃を防御する防御演出が行われるか否かを判断する(S2906)。この防御演出は、相手キャラクタから勝敗を決定する攻撃演出が行われたときに自キャラクタがその攻撃を防御する(回避する)演出であるか、その攻撃を受ける(防御できない)演出であるかのいずれかである。
「長当たりTBL5」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させ、相手キャラクタからの攻撃を防御する防御演出が行われる場合(S2906でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、相手キャラクタからの攻撃を防御する防御演出を行う第1ラウンド乃至第8ラウンドの8ラウンドをショート開放させ、また、全16ラウンドからこの8ラウンドを差し引いた8ラウンドをロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2909)。その後、サブCPU120aは、ロング開放させる全8ラウンドのうちから脱出演出を行うラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りのラウンド数(4ラウンド)でキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
続いて、「長当たりTBL6」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて相手キャラクタによる攻撃を防御する防御演出を行わない場合(S2906でNO)、すなわち、相手キャラクタによる攻撃を自キャラクタが受ける演出が行われる場合、サブCPU120aは、続いて、第1ラウンド乃至第10ラウンドのラウンド遊技において、その相手キャラクタによる攻撃を自キャラクタが受けても復活する復活演出を行うか否かを判断する(S2907)。この復活演出は、相手からの攻撃を防御できずに自キャラクタが攻撃を受けたものの復活した演出であるか、その攻撃によって復活できない演出であるかのいずれかである。
「長当たりTBL6」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させ、攻撃を受けた自キャラクタが復活する復活演出が行われる場合(S2907でYES)、メインCPU110aは、全16ラウンドからなるラウンド遊技のうち、相手キャラクタからの攻撃を防御する防御演出を行う第1ラウンド乃至第10ラウンドの10ラウンドをショート開放させ、また、全16ラウンドからこの10ラウンドを差し引いた6ラウンドをロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、先頭4ラウンド分の第1ラウンドから第4ラウンドまでの大入賞口をロング開放させて行うラウンド遊技における演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2909)。その後、サブCPU120aは、ロング開放させる全6ラウンドのうちから脱出演出を行うラウンド数(4ラウンド)を差し引いた残りのラウンド数(2ラウンド)でキャラクタ(自キャラクタおよび相手キャラクタ)を紹介する紹介演出を行う(S2910)。
続いて、「長当たりTBL7」の開放態様テーブルで指定された開放態様で大入賞口を開放させて相手キャラクタからの攻撃を受けて復活する復活演出を行わない場合(S2907でNO)、すなわち、相手キャラクタによる攻撃によって自キャラクタが復活できない場合、メインCPU110aは、全4ラウンドからなるラウンド遊技のうち、第1のラウンドにおいて、全12回のショート開放と全1回からなるロング開放とから構成される全13回、大入賞口を開放させ、残りの第2のラウンドから第4のラウンドにおいてロング開放させるラウンド遊技を行う。
このとき、サブCPU120aは、第1のラウンド乃至第4のラウンドにおける全4ラウンドにおける演出として、自キャラクタが敵陣から脱出する脱出演出を行う(S2908)。
以上に示す実施の形態は、本発明の実施の一形態であって、これらの実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。