JP2016039586A - アナログデジタル変換回路、電子回路、および、アナログデジタル変換回路の制御方法 - Google Patents

アナログデジタル変換回路、電子回路、および、アナログデジタル変換回路の制御方法 Download PDF

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大輝 井口
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Abstract

【課題】アナログデジタル変換回路のAD変換精度を向上させる。【解決手段】判定部は、2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する。電圧制御部は、前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する。更新部は、前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した新たな入力電圧により更新する。【選択図】図2

Description

本技術は、アナログデジタル変換回路、電子回路、および、アナログデジタル変換回路の制御方法に関する。詳しくは、コンパレータを備えるアナログデジタル変換回路、電子回路、および、アナログデジタル変換回路の制御方法に関する。
従来より、アナログ信号をデジタル信号に変換して処理する電子装置には、アナログ信号をデジタル信号に変換するためにアナログデジタル変換回路が設けられている。特に消費電力やサイズの小さなアナログデジタル変換回路として、SARADC(Successive Approximation Register Analog to Digital Converter)が広く用いられている。
このSARADCには、コンパレータ、論理回路およびDAC(Digital to Analog Converter)などが設けられる(例えば、非特許文献1参照。)。この構成において、変換対象の電圧VinとDACからの電圧VDACとがコンパレータに入力されると、そのコンパレータは、それらの入力電圧の大小関係を判定する。論理回路は、その判定結果に基づいてDACを制御して、電圧VDACを昇圧または降圧させる。
"逐次比較型ADCについて理解する"、[online]、マキシム・ジャパン株式会社、[平成26年6月18日検索]、インターネット<URL: http://pdfserv.maximintegrated.com/jp/an/A4506J.pdf>
しかしながら、上述の従来技術では、コンパレータに入力される2つの入力電圧(VinおよびVDAC)の一方(VDAC)のみを論理回路が制御するため、その制御の際に、それらの入力電圧のコモン電圧Vcmが変動する。ここで、コンパレータでは、一般に、同相利得をAcmとして、コモン電圧Vcmにより、Vcm×Acmの入力オフセット電圧が生じる。このため、コモン電圧Vcmの変動により入力オフセット電圧が変動し、その入力オフセット電圧の変動によりコンパレータが誤動作するおそれがある。
例えば、差動利得をAvとして、入力オフセット電圧が発生しない際にコンパレータがAv×1/2(Vin−VDAC)の電圧を出力する場合を想定する。このコンパレータに―+1.4VのVinが入力され、DACがVDACを+1.5Vに昇圧すると、オフセット電圧が発生しなければ、差動成分により生じる電圧は、−0.05×Avの負の値となる。ところが、実際には+1.45×Acmの正の入力オフセット電圧が発生するため、Acmが比較的大きいと、この入力オフセット電圧によりコンパレータの出力が正の値となり、誤った判定結果が得られるおそれがある。
このような誤動作が生じるとSARADCのAD変換精度が低下する。同相利得Acmが十分に小さいコンパレータや、入力オフセット電圧を補償する回路を内蔵したコンパレータを用いれば、上述の誤動作を防止することができるが、そのようなコンパレータは消費電力やコストが高いことが多い。したがって、アナログデジタル変換回路のAD変換精度を向上させることが困難である。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、アナログデジタル変換回路のAD変換精度を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、上記2つの入力電圧のうち上記判定部により高いと判定された方の降圧と上記2つの入力電圧のうち上記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、上記2つの入力電圧のそれぞれを上記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新部とを具備するアナログデジタル変換回路、および、その制御方法である。これにより、2つの入力電圧のうち高いと判定された方が降圧され、高いと判定されなかった方が昇圧されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記電圧制御部は、所定の変換精度が要求された場合には上記降圧および上記昇圧の一方を指示する上記制御信号を生成し、上記所定の変換精度より高い精度が要求された場合には上記降圧および上記昇圧の両方を指示する上記制御信号を生成してもよい。これにより、所定の変換精度が要求された場合には降圧および昇圧の一方が指示され、所定の変換精度より高い精度が要求された場合には降圧および昇圧の両方が指示されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、複数のタイミングのそれぞれにおいて上記判定結果を示すビットを信号ビットとして生成して出力し、上記複数のタイミングと異なるタイミングにおいて上記判定結果を示すビットを冗長ビットとして生成して出力する出力部と、上記冗長ビットに基づいて上記信号ビットのそれぞれにおけるエラーを補償するエラー補償部とをさらに具備してもよい。これにより、冗長ビットに基づいて信号ビットのそれぞれにおけるエラーが補償されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記更新部は、上記2つの入力電圧を減衰させる減衰部をさらに備えてもよい。これにより、2つの入力電圧が減衰されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記更新部は、上記2つの入力電圧の一方を保持する第1コンデンサと、上記2つの入力電圧の他方を保持する第2のコンデンサと、上記第1および第2のコンデンサのそれぞれの電荷量の制御により上記昇圧または上記降圧を行う電荷量制御部とを備えてもよい。これにより、第1および第2のコンデンサのそれぞれの電荷量の制御により昇圧または降圧が行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記電圧制御部は、上記制御信号を複数回生成し、当該制御信号を生成するたびに上記昇圧および上記降圧のそれぞれにおける制御量を減少させてもよい。これにより、制御信号が生成されるたびに制御量が減少するという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、上記2つの入力電圧のうち上記判定部により高いと判定された方の降圧と上記2つの入力電圧のうち上記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、上記2つの入力電圧のそれぞれを上記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新部と、上記判定結果を示すビットからなるデータを処理する処理部とを具備する電子装置である。これにより、所定の変換精度が要求された場合には降圧および昇圧の一方が指示され、所定の変換精度より高い精度が要求された場合には降圧および昇圧の両方が指示されるという作用をもたらす。
本技術によれば、アナログデジタル変換回路のAD変換精度を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
第1の実施の形態における受信装置の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるコンパレータの一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるコンパレータの動作の一例を示す表である。 第1の実施の形態におけるコンパレータの動作の一例を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態におけるホールド制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 第1の実施の形態におけるホールド制御信号生成部の動作の一例を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態における保持部の一構成例を示す回路図である。 第1の実施の形態における保持部の動作の一例を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態における電圧制御部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における正相側制御部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における正相側制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 第1の実施の形態における正相側制御信号生成部の動作の一例を示す表である。 第1の実施の形態における逆相側制御部の一構成例を示す回路図である。 第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路のAD変換処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態におけるLSB生成処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路の2ビット目までの電圧制御を説明するための図である。 第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路の最終ビットまでの電圧制御を説明するための図である。 第1の実施の形態におけるグランドサンプリングを行う際の正相側制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 第1の実施の形態における3ビット目までの電圧変動の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態における最終ビットまでの電圧変動の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態の比較例における2ビット目までの電圧変動の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態の比較例における最終ビットまでの電圧変動の一例を示すグラフである。 第2の実施の形態における受信装置の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における正相側制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 第2の実施の形態における正相側制御信号生成部の動作の一例を示す表である。 第2の実施の形態におけるグランドサンプリングを行う際の正相側制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 第3の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部の一構成例を示すブロック図である。 第4の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部の一構成例を示すブロック図である。 第4の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路の一構成例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(入力電圧の昇圧と降圧とを行う例)
2.第2の実施の形態(イネーブル信号に従って入力電圧の昇圧と降圧とを行う例)
3.第3の実施の形態(減衰コンデンサを設けて入力電圧の昇圧と降圧とを行う例)
4.第4の実施の形態(冗長コンデンサを設けて入力電圧の昇圧と降圧とを行う例)
<1.第1の実施の形態>
[受信装置の構成例]
図1は、実施の形態における受信装置100の一構成例を示すブロック図である。この受信装置100は、無線信号を受信する装置であり、RF(Radio Frequency)部110、サンプリングクロック生成回路120および受信回路130を備える。また、受信装置100は、アナログデジタル変換回路200を備える。
RF部110は、アンテナなどを介して無線信号を受信するものである。このRF部110は、受信したアナログの無線信号を増幅してアナログデジタル変換回路200に信号線119を介して供給する。
サンプリングクロック生成回路120は、アナログ信号をデジタル信号に変換するタイミングを示すサンプリングクロック信号SAMP_CLKを生成するものである。このサンプリングクロック生成回路120は、生成したサンプリングクロック信号SAMP_CLKをアナログデジタル変換回路200に信号線129を介して供給する。
アナログデジタル変換回路200は、RF部110からのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。このアナログデジタル変換回路200は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKに同期して、アナログ信号をデジタル信号に変換し、信号線209を介して受信回路130に供給する。
受信回路130は、デジタル信号に対して所定の受信処理を行うものである。例えば、重畳されたデータを取り出す復調処理や、暗号化されたデータを復号する復号処理などが受信処理として行われる。
なお、アナログデジタル変換回路200を受信装置100に設ける構成としているが、アナログ信号をデジタル信号に変換して処理する電子装置であれば、受信装置100以外の装置にアナログデジタル変換回路200を設けてもよい。例えば、撮像装置や表示装置にアナログデジタル変換回路200を設ける構成とすることもできる。なお、受信装置100は、特許請求の範囲に記載の電子装置の一例である。
[アナログデジタル変換回路の構成例]
図2は、第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路200の一構成例を示すブロック図である。このアナログデジタル変換回路200は、デジタルアナログ変換部300、コンパレータ400、保持部210、コンパレータ制御クロック生成部220、ホールド制御信号生成部230および電圧制御部500とを備える。
デジタルアナログ変換部300は、電圧制御部500からのデジタルの電圧制御信号を電圧に変換して、その電圧によりコンパレータ400の入力電圧を更新するものである。このデジタルアナログ変換部300には、RF部110からのアナログ信号と、サンプリングクロック信号SAMP_CLKと、電圧制御部500からの電圧制御信号とが入力される。ここで、アナログ信号は、例えば差動信号であり、正相入力電圧Vinpと逆相入力電圧Vinnとを含む。なお、アナログ信号は、差動信号でなくシングルエンド信号でもよい。この場合には、デジタルアナログ変換部300には、差動信号の代わりに、シングルエンド信号と電位とが入力される。
デジタルアナログ変換部300は、サンプリング期間において、最初の電圧制御信号に従って、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnを保持(言い換えれば、サンプリング)してコンパレータ400に供給する。ここで、サンプリング期間は、例えば、サンプリングクロック信号SAMP_CLKがハイレベルの期間である。また、デジタルアナログ変換部300は、サンプリング期間以外の期間に電圧制御信号が供給されると、その電圧制御信号に従って正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnを更新する。なお、デジタルアナログ変換部300は、特許請求の範囲に記載の更新部の一例である。
コンパレータ制御クロック生成部220は、コンパレータ400が動作するタイミングを示すコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKを生成するものである。このコンパレータ制御クロック生成部220は、例えば、サンプリングクロック信号SAMP_CLKがローレベルである期間内において、その信号より周波数の高いクロック信号をコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKとして生成する。コンパレータ制御クロック生成部220は、生成したコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKをコンパレータ400に供給する。
コンパレータ400は、コンパレータ制御クロック信号COMP_CLKに同期して正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnを比較し、それらの一方が他方より高いか否かを判定するものである。このコンパレータ400は、正相出力電圧Voutpおよび逆相出力電圧Voutnからなる判定結果を生成して保持部210およびホールド制御信号生成部230に供給する。
ホールド制御信号生成部230は、コンパレータ400からの判定結果を保持するタイミングを示すホールド制御信号を生成するものである。ホールド制御信号生成部230は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKと正相出力電圧Voutpおよび逆相出力電圧Voutnとから、互いに異なるタイミングを示すホールド制御信号HOLD_0乃至HOLD_5を生成する。ここで、ホールド制御信号HOLD_i(iは0乃至5の整数)は、i番目の判定結果を保持するタイミングを示す信号である。これらの信号により、6ビットのデジタル信号が保持部210に保持される。ホールド制御信号生成部230は、生成したホールド制御信号を保持部210および電圧制御部500に供給する。
保持部210は、ホールド制御信号の示すタイミングにおいて、コンパレータ400からの判定結果を示すビットを生成して保持するものである。保持部210は、保持したビットを受信回路130および電圧制御部500に供給する。
電圧制御部500は、電圧制御信号により正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnを制御するものである。この電圧制御部500は、最初のホールド制御信号HOLD_0の示すタイミングにおいて、サンプリングを指示する電圧制御信号を生成する。また、ホールド制御信号HOLD_1乃至HOLD_4のそれぞれの示すタイミングにおいて、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnのうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧とを指示する電圧制御信号を生成する。また、最後のホールド制御信号HOLD_5の示すタイミングにおいて、電圧制御部500は、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnのうち高くない方の昇圧を指示する電圧制御信号を生成する。
ここで、HOLD_2以降の電圧制御信号のそれぞれの指示する電圧の制御量には、前回の半分の値が設定される。例えば、HOLD_1の示すタイミングにおいて、高い方に−1/4Vrefを印加し、高くない方に+1/4Vrefを印加するための制御信号が生成される。次のHOLD_2の示すタイミングにおいて、高い方に−1/8Vrefを印加し、高くない方に+1/8Vrefを印加するための制御信号が生成される。HOLD_3以降も、同様に前回の半分の制御量が設定される。
このように、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnの高い方を降圧しつつ、高くない方を昇圧する制御により、次の式で表されるコモン電圧Vcmの変動が抑制される。
cm=1/2(Vinp+Vinn) ・・・式1
ここで、コンパレータの正相出力電圧Voutpは、次の式により表される。
outp=1/2Av(Vinp−Vinn)+1/2Acm(Vinp+Vinn
=1/2Av(Vinp−Vinn)+Acm×Vcm ・・・式2
上式において、Avは、差動利得であり、Acmは同相利得である。また、Acm×Vcmは、入力オフセット電圧である。
式2より、コモン電圧Vcmの変動を抑制すると、コンパレータ400の入力オフセット電圧の変動が抑制され、コンパレータ400の誤動作が防止される。
[デジタルアナログ変換部の構成例]
図3は、第1の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部300の一構成例を示すブロック図である。このデジタルアナログ変換部300は、正相側スイッチ311および逆相側スイッチ312と、正相側スイッチ321乃至325と、正相側コンデンサアレイ330と、逆相側コンデンサアレイ340と、逆相側スイッチ351乃至355とを備える。正相側コンデンサアレイ330は、正相側コンデンサ331、332、333、334および335を備える。逆相側コンデンサアレイ340は、逆相側コンデンサ341、342、343、344および345を備える。
正相側スイッチ311は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKに従って、正相入力電圧Vinpを正相側コンデンサアレイ330に入力するものである。この正相側スイッチ311の一端は、RF部110に接続され、他端は正相側コンデンサアレイ330とコンパレータ400の非反転入力端子とに接続される。
逆相側スイッチ312は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKに従って、逆相入力電圧Vinnを逆相側コンデンサアレイ340に入力するものである。この逆相側スイッチ312の一端は、RF部110に接続され、他端は逆相側コンデンサアレイ340とコンパレータ400の反転入力端子とに接続される。
これらの正相側スイッチ311および逆相側スイッチ312は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKに従って端子間を開閉する。例えば、正相側スイッチ311および逆相側スイッチ312は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKがハイレベルであれば閉状態に移行し、ローレベルであれば開状態に移行する。
正相側スイッチ321乃至325は、電圧制御信号に従って正相側コンデンサ331乃至335に、異なる2つの参照電位のいずれかを接続するものである。低い方の参照電位として、例えば、接地電位が参照される。高い方の参照電位として、例えば、接地電位より高い電位Vrefが参照される。また、電圧制御信号は、それぞれ1ビットの電圧制御信号DACp1乃至DACp5と、それぞれ1ビットの電圧制御信号DACn1乃至DACn5とを含む。
正相側スイッチ32j(jは、1乃至5の整数)は、例えば、電圧制御信号DACpjがハイレベルである場合に正相側コンデンサ33jに高い方の参照電圧Vrefを接続し、ローレベルである場合に低い方の参照電圧(接地電圧)を接続する。
逆相側スイッチ351乃至355は、電圧制御信号に従って逆相側コンデンサ341乃至345に、異なる2つの参照電位のいずれかを接続するものである。逆相側スイッチ35jは、例えば、電圧制御信号DACnjがハイレベルである場合に逆相側コンデンサ34jに高い方の参照電圧Vrefを接続し、ローレベルである場合に低い方の参照電圧(接地電圧)を接続する。
正相側コンデンサ331乃至335は、コンパレータ400の非反転入力端子に並列に接続されたコンデンサである。これらの正相側コンデンサ331乃至335の静電容量は互いに異なり、j番目の正相側コンデンサは、例えば、j+1番目の正相側コンデンサの2倍の静電容量であるものとする。
逆相側コンデンサ341乃至345は、コンパレータ400の反転入力端子に並列に接続されたコンデンサである。これらの逆相側コンデンサ341乃至345の静電容量は互いに異なり、j番目の逆相側コンデンサは、例えば、j+1番目の逆相側コンデンサの2倍の静電容量であるものとする。
所定の単位容量をCとした場合、正相側コンデンサ331および逆相側コンデンサ341の静電容量は、例えば、16Cであり、正相側コンデンサ332および逆相側コンデンサ342の静電容量は、例えば、8Cである。また、正相側コンデンサ333および逆相側コンデンサ343の静電容量は、例えば、4Cであり、正相側コンデンサ334および逆相側コンデンサ344の静電容量は、例えば、2Cである。正相側コンデンサ335および逆相側コンデンサ345の静電容量は、例えば、Cである。
なお、正相側コンデンサ331乃至335は、特許請求の範囲に記載の第1のコンデンサの一例である。また、逆相側コンデンサ341乃至345は、特許請求の範囲に記載の第2のコンデンサの一例である。
また、正相側コンデンサアレイ330および逆相側コンデンサアレイ340には、j−+1番目に対してj番目の静電容量が2倍のコンデンサが設けられているが、倍率は2倍以外の値であってもよい。例えば、j+1番目に対してj番目の静電容量が1.9倍のコンデンサが設けられてもよい。
上述の正相側スイッチ321乃至325と逆相側スイッチ351乃至355とが電圧制御信号に従って動作することにより、正相側コンデンサアレイ330および逆相側コンデンサアレイ340の電荷量が制御される。クーロンの法則により、コンデンサの電荷量Qは、そのコンデンサの両端の電圧Vと静電容量Cとの積に等しいため、電荷量Qの制御により、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnが昇圧または降圧される。なお、正相側スイッチ321乃至325と逆相側スイッチ351乃至355とは、特許請求の範囲に記載の電荷量制御部の一例である。
[コンパレータの構成例]
図4は、第1の実施の形態におけるコンパレータ400の一構成例を示すブロック図である。このコンパレータ400は、トランジスタ411、412、413、414、415、421、422、431、432、441、442、443、444、445、446、447および448を備える。
トランジスタ411、412、421、431、441、442、443および444として、例えば、p型のMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタが用いられる。また、トランジスタ413、414、415、422、432、445、446、447および448としてn型のMOSトランジスタが用いられる。
トランジスタ411および412のゲートにはコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKが入力され、ソースは電源に接続される。トランジスタ411のドレインは、トランジスタ413のドレインとトランジスタ421および422のゲートとに接続され、トランジスタ412のドレインは、トランジスタ414のドレインとトランジスタ431および432のゲートとに接続される。
トランジスタ413のゲートには、正相入力電圧Vinpが入力され、トランジスタ414のゲートには、逆相入力電圧Vinnが入力される。また、これらのトランジスタ413および414のソースは、トランジスタ415に接続される。トランジスタ415のゲートにはコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKが入力され、ソースには接地電位が印加される。
これらのトランジスタ411乃至415により、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnの差を増幅する差動増幅回路が構成される。
トランジスタ421のソースは電源に接続され、ドレインはトランジスタ422のドレインとトランジスタ445のゲートとに接続される。また、トランジスタ422のソースには接地電位が印加される。トランジスタ431のソースは電源に接続され、ドレインはトランジスタ432のドレインとトランジスタ448のゲートとに接続される。また、トランジスタ432のソースには接地電位が印加される。
これらのトランジスタ421および422により、前段の差動増幅回路からの正相側の電圧を反転するインバータが構成される。また、トランジスタ431および432により、前段の差動増幅回路からの逆相側の電圧を反転するインバータが構成される。
トランジスタ441のゲートにはコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKが入力され、ドレインはトランジスタ442、443、446および447と保持部210とに接続され、ソースには電源が接続される。また、トランジスタ442のゲートはトランジスタ443、444、446、447および保持部210に接続され、ドレインにはトランジスタ441、443、446および447と保持部210とに接続され、ソースには電源が接続される。
トランジスタ446のゲートは、トランジスタ442、443、444および447と保持部210とに接続され、ドレインはトランジスタ441、442、443および447と保持部210とに接続され、ソースはトランジスタ445に接続される。トランジスタ445のゲートはトランジスタ431および432に接続され、ドレインはトランジスタ446に接続され、ソースには接地電位が印加される。
トランジスタ443のゲートはトランジスタ441、442、446および447と保持部210とに接続され、ドレインはトランジスタ442、444、446および447と保持部210とに接続され、ソースには電源が接続される。また、トランジスタ444のゲートにはコンパレータ制御クロック信号COMP_CLKが入力され、ドレインはトランジスタ442、443、446および447と保持部210とに接続され、ソースには電源が接続される。
トランジスタ447のゲートは、トランジスタ441、442、443および446と保持部210とが接続され、ドレインはトランジスタ442、443、444および446と保持部210とに接続され、ソースはトランジスタ448に接続される。トランジスタ448のゲートはトランジスタ431および432に接続され、ドレインはトランジスタ447に接続され、ソースには接地電位が印加される。
これらのトランジスタ441乃至448により、前段のインバータからの2つの電圧の差を増幅する差動増幅回路が構成される。
トランジスタ441、442および446のドレインからは、逆相出力電圧Voutnが出力される。また、トランジスタ443、444および447のドレインからは、正相出力電圧Voutpが出力される。
図5は、第1の実施の形態におけるコンパレータ400の動作の一例を示す表である。コンパレータ制御クロック信号COMP_CLKがハイレベルである場合には、ハイレベルの正相出力電圧Voutpおよび逆相出力電圧Voutnが生成される。
一方、コンパレータ制御クロック信号COMP_CLKがローレベルである場合には、正相入力電圧Vinpおよび逆相入力電圧Vinnの大小関係が判定される。正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinnより大きければ、ローレベルの正相出力電圧Voutpとハイレベルの逆相出力電圧Voutnが生成される。また、正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinn以下であれば、ハイレベルの正相出力電圧Voutpとローレベルの逆相出力電圧Voutnが生成される。
図6は、第1の実施の形態におけるコンパレータ400の動作の一例を示すタイミングチャートである。サンプリングクロック信号CLK_CLKがタイミングT0においてローレベルになると、コンパレータ制御クロック生成部220は、コンパレータ制御クロック信号COMP_CLKの生成を開始する。
コンパレータ制御クロック信号COMP_CLKが、タイミングT0でローレベルになると、コンパレータ400は、ハイレベルまたはローレベルの正相出力電圧Voutpを生成する。タイミングT0以降のタイミングT1乃至T5のそれぞれにおいても、同様に、ハイレベルまたはローレベルの正相出力電圧Voutpが生成される。なお、逆相出力電圧Voutnは、図6において省略されている。
[ホールド制御信号生成部の構成例]
図7は、第1の実施の形態におけるホールド制御信号生成部230の一構成例を示す回路図である。同図におけるaに示すように、ホールド制御信号生成部230は、インバータ231、XOR(排他的論理和)ゲート232およびシフトレジスタ233を備える。
インバータ231は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKを反転してリセット信号RSTとしてシフトレジスタ233に供給するものである。
XORゲート232は、正相出力電圧Voutpおよび逆相出力電圧Voutnの排他的論理和を出力するものである。XORゲートは、その排他的論理和の信号を内部クロック信号COMP_rdyとしてシフトレジスタ233に供給する。
シフトレジスタ233は、ホールド制御信号を生成するものである。同図におけるbは、シフトレジスタ233の一構成例を示す回路図である。シフトレジスタ233は、i(iは、0乃至5の整数)段のフリップフロップ234と、i個のバッファ235とを備える。それぞれのフリップフロップ234は、入力端子D、リセット端子、出力端子Qおよびクロック端子を備える。初段のフリップフロップ234の入力端子Dには、リセット信号RSTが入力される。2段目以降のフリップフロップ234の入力端子Dは、前段のフリップフロップ234の出力端子Qと接続される。また、フリップフロップ234のそれぞれのリセット端子には、リセット信号RSTを反転した信号が入力され、クロック端子には、内部クロック信号COMP_rdyが入力される。また、i段目のフリップフロップ234の出力端子Qは、i個目のバッファ235にも接続される。リセット信号RSTがハイレベルの際にi段目のフリップフロップ234は、内部クロック信号COMP_rdyに同期して前段から入力された信号を保持しバッファ235を介して、ホールド制御信号HOLD_iとして出力する。また、フリップフロップ234のそれぞれは、リセット信号RSTがローレベルである場合には、保持した信号の値を「0」に初期化する。
図8は、第1の実施の形態におけるホールド制御信号生成部230の動作の一例を示すタイミングチャートである。
サンプリング期間経過後のタイミングT0'乃至T5'において、XORゲート232は、正相出力電圧Voutpおよび逆相出力電圧Voutnから、内部クロック信号COMP_rdyを生成する。ここで、タイミングT0'乃至T5'は、前述のタイミングT0乃至T5のそれぞれから、XORゲート232の伝搬遅延時間が経過したタイミングである。その内部クロック信号COMP_rdyに同期してシフトレジスタ233は、ホールド制御信号HOLD_0乃至HOLD_5を生成する。ホールド制御信号HOLD_iは、例えば、タイミングTi'から、サンプリングクロック信号SAMP_CLKの立上りのタイミングT6までの間において、ハイレベルに設定され、それ以外の期間においてローレベルに設定される。
「保持部の構成例]
図9は、第1の実施の形態における保持部210の一構成例を示す回路図である。この保持部210は、複数のフリップフロップ211と、複数のフリップフロップ212とを備える。フリップフロップ211は、例えば、6個設けられ、フリップフロップ212は、例えば、5個設けられる。
フリップフロップ211は、正相側の判定結果(正相出力電圧Voutp)を示すビットを保持するものである。6個のフリップフロップ211の入力端子Dには、正相出力電圧Voutpが入力され、i(iは、0乃至5の整数)個目のフリップフロップ211のクロック端子には、ホールド制御信号HOLD_iが入力される。i個目のフリップフロップ211は、ホールド制御信号HOLD_iの示すタイミングで判定結果を示すビットを保持し、そのビットをBとして受信回路130に出力する。また、ビットB乃至Bは、受信回路130の他、電圧制御部500にも出力される。
フリップフロップ212は、逆相側の判定結果(逆相出力電圧Voutn)を示すビットを保持するものである。5個のフリップフロップ211の入力端子Dには、逆相出力電圧Voutnが入力され、0乃至4個目のフリップフロップ212のクロック端子には、ホールド制御信号HOLD_0乃至HOLD_4が入力される。0乃至4個目のフリップフロップ212は、ホールド制御信号HOLD_0乃至HOLD_4の示すタイミングで逆相側の判定結果を示すビットを保持し、そのビットをxB乃至xBとして電圧制御部500に出力する。
図10は、第1の実施の形態における保持部210の動作の一例を示すタイミングチャートである。i個目のフリップフロップ211は、ホールド制御信号HOLD_iがハイレベルになるタイミングでBを保持する。そして、ホールド制御信号HOLD_iがローレベルとなるタイミングT6までの間、それらのビットBが保持される。なお、ビットxB乃至xBの保持については、同図において省略されている。
[電圧制御部の構成例]
図11は、第1の実施の形態における電圧制御部500の一構成例を示すブロック図である。この電圧制御部500は、正相側制御部510および逆相側制御部530を備える。
正相側制御部510は、保持部210からのビットxB乃至xBとホールド制御信号とから、電圧制御信号DACp1乃至DACp5を生成するものである。逆相側制御部530は、保持部210からのビットB乃至Bとホールド制御信号とから、電圧制御信号DACn1乃至DACn5を生成するものである。
[正相側制御部の構成例]
図12は、第1の実施の形態における正相側制御部510の一構成例を示すブロック図である。この正相側制御部510は、複数(例えば、5個)の正相側制御信号生成部520を備える。
正相側制御信号生成部520は、電圧制御信号を生成するものである。2番目の以降のj(jは1乃至5の整数)番目の正相側制御信号生成部520は、ホールド制御信号HOLD_(j−1)とホールド制御信号HOLD_jと、ビットxB(j−1)とから、電圧制御信号DACpjを生成してデジタルアナログ変換部300に供給する。ただし、j−1に対応するホールド制御信号が無いため、最初(j=0)の正相側制御信号生成部520には、j−1に対応するホールド制御信号の代わりにホールド制御信号HOLD_0が入力される。
[正相側制御信号生成部の構成例]
図13は、第1の実施の形態における正相側制御信号生成部520の一構成例を示す回路図である。この正相側制御信号生成部520は、NAND(否定論理積)ゲート521および524と、OR(論理和)ゲート522および523とを備える。
NANDゲート521は、ホールド制御信号HOLD_(j−1)とホールド制御信号HOLD_jとの否定論理積をORゲート523に出力するものである。ただし、j−1に対応するホールド制御信号が無いため、最初(j=0)の正相側制御信号生成部520では、j−1に対応するホールド制御信号の代わりにホールド制御信号HOLD_0がNANDゲート521に入力される。
ORゲート522は、ホールド制御信号HOLD_(j−1)とホールド制御信号HOLD_jとの論理和をNANDゲート524に出力するものである。ただし、j−1に対応するホールド制御信号が無いため、最初(j=0)の正相側制御信号生成部520では、j−1に対応するホールド制御信号の代わりにホールド制御信号HOLD_0がORゲート522に入力される。
ORゲート523は、保持部210からのビットB(j−1)とNANDゲート521の出力値との論理和をNANDゲート524に出力するものである。
NANDゲート524は、ORゲート523および524のそれぞれの出力値の否定論理積を電圧制御信号DACpjとしてデジタルアナログ変換部300に出力するものである。なお、正相側制御信号生成部520の回路構成は、正相側および逆相側の高い方を降圧させ、そうでない方を昇圧させることができるものであれば、図13に例示した構成に限定されない。例えば、2つの入力値のそれぞれを反転した信号の論理和を出力するORゲートによりNANDゲート521を置きかえてもよい。
図14は、第1の実施の形態における正相側制御信号生成部520の動作の一例を示す表である。ホールド制御信号HOLD_jおよびHOLD_(j−1)がいずれもローレベルである場合には、ビットB(j−1)の値に関わらず、ハイレベルの電圧制御信号DACpjが生成される。このハイレベルのDACpjにより、j個目の正相側コンデンサの一端に参照電位Vrefが印加される。
また、ホールド制御信号HOLD_jがローレベルで、HOLD_(j−1)がハイレベルである場合には、ビットB(j−1)の値に関わらず、ローレベルの電圧制御信号DACpjが生成される。このローレベルのDACpjにより、j個目の正相側コンデンサの一端に接地電位が印加される。
また、ホールド制御信号HOLD_jおよびHOLD_(j−1)がいずれもハイレベルである場合には、ビットB(j−1)を反転した信号がホールド電圧制御信号DACpjとして生成される。
[逆相側制御部の構成例]
図15は、第1の実施の形態における逆相側制御部530の一構成例を示す回路図である。この逆相側制御部530は、複数(例えば、5個)の逆相側制御信号生成部540を備える。
逆相側制御信号生成部540は、電圧制御信号を生成するものである。j(jは1乃至5の整数)番目の逆相側制御信号生成部540は、ホールド制御信号HOLD_(j−1)とホールド制御信号HOLD_jと、ビットBとから、電圧制御信号DACnjを生成してデジタルアナログ変換部300に供給する。ただし、j−1に対応するホールド制御信号が無いため、最初(j=0)の逆相側制御信号生成部540には、j−1に対応するホールド制御信号の代わりにホールド制御信号HOLD_0が入力される。この逆相側制御信号生成部540は、ビットxBの代わりに、ビットBが入力される点以外は、正相側制御信号生成部520と同様の構成である。
[アナログデジタル変換部の動作例]
図16は、第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路200のAD変換処理の一例を示すフローチャートである。このAD変換処理は、例えば、受信装置100に電源が投入されたときに開始する。
アナログデジタル変換回路200は、サンプリングクロック信号SAMP_CLKがローレベルであるか否かを判断する(ステップS901)。サンプリングクロック信号SAMP_CLKがハイレベルであれば(ステップS901:No)、アナログデジタル変換回路200は、サンプリングを行ってステップS901に戻る。
サンプリングクロック信号SAMP_CLKがローレベルであれば(ステップS901:Yes)、アナログデジタル変換回路200において、iが「0」に初期化され、制御電圧Vsに1/4Vrefが設定される(ステップS902)。アナログデジタル変換回路200は、ビットBを生成する(ステップS903)。そして、アナログデジタル変換回路200は、iが4であるか否かを判断する(ステップS904)。iが4であれば(ステップS904:Yes)、アナログデジタル変換回路200は、LSB(least significant bit)生成処理を実行する(ステップS910)。ステップS910の後、アナログデジタル変換回路200は、ステップS901に戻る。
一方、iが4でない場合に(ステップS904:No)、アナログデジタル変換回路200は、正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinnより高いか否かを判断する(ステップS905)。正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinnより高い場合には(ステップS905:Yes)、アナログデジタル変換回路200は、正相入力電圧Vinpに−Vsを印加し、逆相入力電圧Vinnに+Vsを印加する(ステップS906)。一方、正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinn以下の場合には(ステップS905:No)、アナログデジタル変換回路200は、正相入力電圧Vinpに+Vsを印加し、逆相入力電圧Vinnに−Vsを印加する(ステップS907)。
ステップS906またはS907の後にアナログデジタル変換回路200において、iがインクリメントされ、Vsが前回値の1/2の値により更新される(ステップS908)。ステップS908の後、アナログデジタル変換回路200は、ステップS903に戻る。
図17は、第1の実施の形態におけるLSB生成処理を示すフローチャートである。アナログデジタル変換回路200において、iがインクリメントされ、Vsが前回値の1/2の値により更新される(ステップS911)。ステップS911の後、アナログデジタル変換回路200は、正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinnより高いか否かを判断する(ステップS912)。正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinnより高い場合には(ステップS912:Yes)、アナログデジタル変換回路200は、逆相入力電圧Vinnに+Vsを印加する(ステップS913)。一方、正相入力電圧Vinpが逆相入力電圧Vinn以下の場合には(ステップS912:No)、アナログデジタル変換回路200は、正相入力電圧Vinpに+Vsを印加する(ステップS914)。ステップS913およびS914の後、アナログデジタル変換回路200は、ビットBを生成し(ステップS915)、LSB生成処理を終了する。
図18は、第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路の2ビット目までの電圧制御を説明するための図である。同図におけるaは、サンプリング期間における電圧制御を説明するための図である。この期間において電圧制御部500は、静電容量が32Cの正相側コンデンサ331および逆相側コンデンサ341の一端に接地電位を印加し、それ以外のコンデンサの一端に参照電位Vrefを印加する。この制御により、次の式に示す電荷量が各コンデンサに充電され、入力電圧が保持(すなわち、サンプリング)される。そして、サンプリング後に最初のAD変換が行われ、ビットBが生成される。
ps=16C(+Vin_d/2+Vcm
+16C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref ・・・式3
ns=16C(−Vin_d/2+Vcm
+16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(−Vin_d/2+Vcm)−16Cref ・・・式4
式3において、Qpsは、サンプリング後の正相側コンデンサ331乃至335の電荷量の合計である。また、+Vin_d/2+Vcmsは、正相入力電圧Vinpの初期値である。式4において、Qnsは、サンプリング後の逆相側コンデンサ341乃至345の電荷量の合計である。また、−Vin_d/2+Vcmsは、逆相入力電圧Vinnの初期値である。
ここで、正相側コンデンサ332乃至335の静電容量の合計は実際には15Cであるものの、計算を簡易にするため16Cとしている。逆相側コンデンサ342乃至345についても同様である。なお、容量Cのコンデンサをさらに設けて、実際の静電容量の合計を16Cに調整してもよい。
式3および式4より、サンプリング後における同相成分の電荷量Qcmsは、次の式により求められる。
cms=(Qps+Qns)/2
=32Ccm−16Cref ・・・式5
図18におけるbは、ビットB生成後の電圧制御を説明するための図である。ビットB生成後に電圧制御部500は、入力電圧が高くない方の逆相側において、静電容量が32Cの逆相側コンデンサ341の接続先を参照電位Vrefに切り替えさせる。また、電圧制御部500は、静電容量が8Cの正相側コンデンサ332および逆相側コンデンサ342の接続先を接地電位に切り替えさせる。これらの制御は実際には同時に行われているが、考察を容易にするため、まず、逆相側コンデンサ341の接続先を参照電位Vrefに切り替えた場合の電荷量のみを考える。この場合の正相側の電荷量Qp1と逆相側の電荷量Qn1とは次の式に示す値に制御される。
p1=16C(+Vin_d/2+Vcm
+16C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(+Vin_d/2+Vcm)−32Cref ・・・式6
n1=16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
+16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(−Vin_d/2+Vcm)−32Cref ・・・式7
式3、式4、式6および式7より、次の式が導かれる。
ps−Qp1=32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref
−{32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref}
=0 ・・・式8
ns−Qn1=32C(−Vin_d/2+Vcm)−16Cref
−{32C(−Vin_d/2+Vcm)−32Cref}
=16Cref ・・・式9
逆相側のコンデンサの静電容量の合計は、32Cであるから、式8および式9は、逆相側コンデンサ341の接続先を参照電位Vrefに切り替える制御により、+1/2Vrefが逆相側に加算されたことを示す。
次に、静電容量が16Cの正相側コンデンサ332および逆相側コンデンサ342の接続先を接地電位に切り替えた場合の電荷量を考える。この場合の正相側の電荷量Qp1aと逆相側の電荷量Qn1aとは次の式に示す値に制御される。
p1a=16C(+Vin_d/2+Vcm)+8C(+Vin_d/2+Vcm
+8C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(+Vin_d/2+Vcm)−8Cref ・・・式10
n1a=16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
+8C(−Vin_d/2+Vcm
+8C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref ・・・式11
式6、式7、式10および式11より、次の式が導かれる。
p1−Qp1a=32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref
−{32C(+Vin_d/2+Vcm)−8Cref
=−8Cref ・・・式12
n1−Qn1a=32C(−Vin_d/2+Vcm)−32Cref
−{32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref}
=−8Cref ・・・式13
式12および式13は、正相側コンデンサ332および逆相側コンデンサ342の接続先を接地電位に切り替える制御により、−1/4Vrefの電圧が正相側および逆相側に加算されたことを示す。
+1/2Vrefが逆相側に加算されたことを示す式9と、−1/4Vrefの電圧が正相側および逆相側に加算されたことを示す式12および式13とから、正相側が−1/4Vref変動し、逆相側が+1/4Vref変動したことが導かれる。そして、AD変換によりビットBが生成される。
ここで、ビットB生成前の同相成分の電荷量は、式10および式11より、次の式によって表される。
cm1=(Qp1a+Qn1a)/2
=32Ccm−16Cref ・・・式14
式5および式14より、同相成分の電荷量の変動は、次の式によって求められる。
cms−Qcm1=0 ・・・式15
上式は、コモン電圧の変動が生じないことを示す。
図18におけるcは、ビットB生成後の電圧制御を説明するための図である。ビットB生成後に電圧制御部500は、入力電圧が高くない方の正相側において、静電容量が16Cの正相側コンデンサ332の接続先を参照電位Vrefに切り替えさせる。この制御により、正相側の電荷量Qp2と逆相側の電荷量Qn2とは次の式に示す値に制御される。
p2=16C(+Vin_d/2+Vcm
+16C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref ・・・式16
n2=16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref)+8(−Vin_d/2+Vcm
+8C(−Vin_d/2+Vcm−Cref
=32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref ・・・式17
式10、式11、式16および式17より次の式が導かれる。
p1a−Qp2=32C(+Vin_d/2+Vcm)−8Cref
−{32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref}
=8Cref ・・・式18
n1a−Qn2=32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref
−{32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref}
=0 ・・・式19
また、電圧制御部500は、静電容量が8Cの正相側コンデンサ333および逆相側コンデンサ343の接続先を接地電位に切り替えさせる。この制御により正相側の電荷量Qp2aと逆相側の電荷量Qn2aとは次の式に示す値に制御される。
p2a=16C(+Vin_d/2+Vcm
+8C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
+4C(+Vin_d/2+Vcm
+4C(+Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(+Vin_d/2+Vcm)−12Cref ・・・式20
n2a=16C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
+8C(−Vin_d/2+Vcm
+4C(−Vin_d/2+Vcm
+4C(−Vin_d/2+Vcm−Vref
=32C(−Vin_d/2+Vcm)−20Cref ・・・式21
式6、式7、式20および式1より、次の式が導かれる。
p1−Qp2a=32C(+Vin_d/2+Vcm)−16Cref
−{32C(+Vin_d/2+Vcm)−12Cref}
=−4Cref ・・・式22
n1−Qn2a=32C(−Vin_d/2+Vcm)−24Cref
−{32C(−Vin_d/2+Vcm)−20Cref}
=−4Cref ・・・式23
式18と、式22および式23とから、正相側が+1/8Vref変動し、逆相側が−1/8Vref変動したことが導かれる。そして、AD変換によりビットBが生成される。
ここで、ビットB生成前の同相成分の電荷量は、式20および式21より、次の式によって表される。
cm2=(Qp2a+Qn2a)/2
=32Ccm−16Cref ・・・式24
式14および式24より、同相成分の電荷量の変動は、次の式によって求められる。
cm1−Qcm2=0 ・・・式25
上式は、コモン電圧の変動が生じないことを示す。
図19は、第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路200の最終ビットまでの電圧制御を説明するための図である。同図におけるaは、ビットB生成後の電圧制御を説明するための図である。ビットB生成後に電圧制御部500は、入力電圧が高くない方の逆相側において、逆相側コンデンサ343の接続先を参照電位Vrefに切り替えさせる。また、電圧制御部500は、正相側コンデンサ334および逆相側コンデンサ344の接続先を接地電位に切り替えさせる。これらの制御により、正相側が−1/16Vref変動し、逆相側が+1/16Vref変動する。そして、AD変換によりビットBが生成される。なお、−1/16Vなどの各ビット生成後の電圧の制御量は、特許請求の範囲に記載の制御量の一例である。
図19におけるbは、ビットB生成後の電圧制御を説明するための図である。ビットB3生成後に電圧制御部500は、入力電圧が高くない方の正相側において、正相側コンデンサ334の接続先を参照電位Vrefに切り替えさせる。また、電圧制御部500は、正相側コンデンサ335および逆相側コンデンサ345の接続先を接地電位に切り替えさせる。これらの制御により、正相側が+1/32Vref変動し、逆相側が−1/32Vref変動する。そして、AD変換により、ビットBが生成される。
図19におけるcは、ビットB生成後の間の電圧制御を説明するための図である。ビットB生成後に電圧制御部500は、入力電圧が高くない方の正相側において、正相側コンデンサ335の接続先を参照電位Vrefに切り替えさせる。この制御により、正相側が+1/64Vref変動する。そして、最終のビットBが生成される。
最後の電圧制御においては、図19におけるcに例示したように、正相側および逆相側の一方のみの電圧が変動する。これは、正相側コンデンサ335および逆相側コンデンサ345の接続先の切り替えの際に、それらよりも容量の小さなコンデンサが設けられておらず、その切り替えによる電圧変動を相殺することができないためである。しかしながら、最後の電圧制御では、電圧の変動量は+1/64Vrefであり、最も小さいため、現実的なコンパレータにおいては、ほとんど問題とならない。
なお、静電容量Cの正相側コンデンサおよび逆相側コンデンサと、それらの接続先を切り替える正相側スイッチおよび逆相側スイッチとをさらに設け、最後の電圧制御における電圧変動を相殺してもよい。この場合には、追加された正相側スイッチおよび逆相側スイッチを制御する正相側制御信号生成部および逆相側制御信号生成部がさらに設けられる。
また、AD変換の分解能を6ビットとしているが、分解能は6ビットに限定されない。6ビット以外の分解能とする際には、その分解能に応じた個数のコンデンサ等が設けられる。例えば、k(kは整数)ビットの分解能とする際には、正相側コンデンサ、逆相側コンデンサ、正相側スイッチおよび逆相側スイッチ、正相側制御信号生成部および逆相側制御信号生成部がそれぞれk−1個設けられる。
また、アナログデジタル変換回路200は、正相側コンデンサ332乃至335と逆相側コンデンサ342乃至345とを参照電位Vrefに接続してサンプリングを行っていたが、これらのコンデンサを接地電位に接続してサンプリングを行ってもよい。この場合には、図20に例示するように、ORゲート522の前段にホールド制御信号HOLD_jを反転するインバータ525を追加すればよい。
また、アナログデジタル変換回路200は、低い方の参照電位として接地電位を印加し、高い方の参照電位として接地電位より高い電位Vrefを印加しているが、印加する参照電位は、これらに限定されない。例えば、高い方の参照電位として電位Vrefを印加し、低い方の参照電位として、高い方の電位と絶対値が同一で符号の異なる電位−Vrefを印加してもよい。
図21は、第1の実施の形態における3ビット目までの電圧変動の一例を示すグラフである。同図における縦軸は電圧であり、横軸は時間である。同図において太い実線は、正相入力電圧Vinpを示し、一点鎖線は、逆相入力電圧Vinnを示す。また、太い点線は、コモン電圧Vcmを示す。同図におけるaは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。タイミングT1'までに最初のビットBが生成されたものとする。このタイミングT1'において、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方(Vinn)を1/4Vref上昇させ、高い方(Vinp)を1/4Vref降下させる制御を行う。この制御により、例えば、逆相側の方が電圧が高くなる。ただし、逆相側および逆相側の電圧のうち高くない方が上昇した分、高い方が降下したため、コモン電圧は制御前と同一で変動しない。
図21におけるbは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT2'において、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方(Vinp)を1/8Vref上昇させ、高い方(Vinn)を1/8Vref降下させる制御を行う。この制御により、例えば、正相側の方が電圧が高くなる。ただし、逆相側および逆相側の電圧のうち高くない方が上昇した分、高い方が降下したため、コモン電圧は制御前と同一で変動しない。
図21におけるcは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT3'において、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方(Vinn)を1/16Vref上昇させ、高い方(Vinp)を1/16Vref降下させる制御を行う。この制御により、例えば、逆相側の方が電圧が高くなる。同図におけるaおよびbと同様に、コモン電圧は制御前と同一である。
図22は、第1の実施の形態における最終ビットまでの電圧変動の一例を示すグラフである。同図における縦軸は電圧であり、横軸は時間である。同図において太い実線は、正相入力電圧Vinpを示し、一点鎖線は、逆相入力電圧Vinnを示す。また、太い点線は、コモン電圧Vcmを示す。同図におけるaは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT4'において、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方(Vinp)を1/32Vref上昇させ、高い方(Vinn)を1/32Vref降下させる制御を行う。この制御により、例えば、逆相側の方が電圧が高くなる。図20と同様に、コモン電圧は制御前と同一である。
図22におけるbは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT5'において、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方(Vinn)を1/64Vref上昇させる制御を行う。
図23は、第1の実施の形態の比較例における2ビット目までの電圧変動の一例を示すグラフである。ここでは、非特許文献1に記載のように、正相側および逆相側の一方の電圧を制御する回路を比較例として想定する。同図における縦軸は電圧であり、横軸は時間である。同図において太い実線は、正相入力電圧Vinpを示し、一点鎖線は、逆相入力電圧Vinnを示す。同図におけるaは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。タイミングT1'までに最初のビットBが生成されたものとする。このタイミングT1において、電圧が高くない方である逆相側の電圧は1/2Vref上昇する。この結果、例えば、逆相側の方が電圧が高くなる。
図23におけるbは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT2'において、電圧の高い逆相側の電圧が1/4Vref降下する。この結果、例えば、正相側の方が電圧が高くなる。
図24は、第1の実施の形態の比較例における最終ビットまでの電圧変動の一例を示すグラフである。同図における縦軸は電圧であり、横軸は時間である。同図において太い実線は、正相入力電圧Vinpを示し、一点鎖線は、逆相入力電圧Vinnを示す。同図におけるaは、ビットBが生成されるまでの電圧変動の一例を示すグラフである。ビットB生成後のタイミングT3'、T4'およびT5'のそれぞれにおいて、正相側および逆相側のうち電圧の高い方が降下する。
図24におけるbは、比較例におけるコモン電圧の変動の一例を示すグラフである。同図におけるaに例示したように、正相側および逆相側の一方の電圧が上昇または降下したため、コモン電圧は、タイミングT1'乃至T5'のそれぞれにおいて変動する。この結果、AD変換精度が低下してしまう。
これに対して、第1の実施の形態では、図21および図22に例示したように、電圧制御部500は、逆相側および正相側の電圧のうち高くない方を上昇させ、高い方を降下させるため、コモン電圧の変動を抑制することができる。この結果、AD変換の精度が向上する。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、電圧制御部500が、2つの入力電圧のうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧との両方をアナログデジタル変換部300に指示するため、それらの入力電圧のコモン電圧の変動を抑制することができる。これにより、コンパレータ400の入力オフセット電圧の変動を抑制して、AD変換精度を向上させることができる。
<2.第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、アナログデジタル変換回路200は、2つの入力電圧のうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧との両方を行っていたが、高いAD変換精度が要求されない場合には、いずれか一方のみを行ってもよい。降圧および昇圧の両方を行うには、アナログデジタル変換回路200は正相側および逆相側の両方のコンデンサの電荷量の制御を行う必要があるが、降圧および昇圧の一方のみを行う際には、正相側および逆相側の一方のコンデンサの電荷量のみを制御すればよい。第2の実施の形態のアナログデジタル変換回路200は、高いAD変換精度が要求されない場合には、2つの入力電圧のうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧との一方のみを行う点において第1の実施の形態と異なる。
図25は、第2の実施の形態における受信装置100の一構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態の受信装置100は、ADC(Analog to Digital Converter)制御部140をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。このADC制御部140は、アナログデジタル変換回路200のAD変換精度をイネーブル信号ENにより制御するものである。このイネーブル信号は、2つの入力電圧のうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧との両方を行う制御を有効にするか否かを指示する信号である。イネーブル信号ENは、高いAD変換精度が要求される際にイネーブルに設定され、低いAD変換精度が要求される際にディセーブルに設定される。また、イネーブル信号ENは、信号線149を介してアナログデジタル変換回路200に供給される。
図26は、第2の実施の形態における正相側制御信号生成部520の一構成例を示す回路図である。第2の実施の形態における正相側制御信号生成部520は、インバータ526およびNANDゲート527をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。
インバータ526は、イネーブル信号ENを反転してNANDゲート527に供給するものである。
NANDゲート527は、インバータ526からの信号とイネーブル信号ENとの否定論理積をNANDゲート521およびORゲート522に供給するものである。また、第2の実施の形態のNANDゲート521は、NANDゲート527からの信号とホールド制御信号HOLD_jとの否定論理積を生成する。第2の実施の形態のORゲート522は、ANDゲート527からの信号とホールド制御信号HOLD_(j−1)との論理和を生成する。
図27は、第2の実施の形態における正相側制御信号生成部520の動作の一例を示す表である。イネーブル信号ENがイネーブル(例えば、ハイレベル)に設定されている場合の正相側制御信号生成部520の動作は、第1の実施の形態と同様である。
一方、イネーブル信号がディセーブル(例えば、ローレベル)に設定され、ホールド制御信号HOLD_jがローレベルである場合、ローレベルの電圧制御信号DACpjが生成される。イネーブル信号がディセーブルに設定され、ホールド制御信号HOLD_jがハイレベルである場合、ビットB(j−1)を反転した値の電圧制御信号DACpjが生成される。
なお、第2の実施形態においても、アナログデジタル変換回路200は、正相側コンデンサ332乃至335と逆相側コンデンサ342乃至345とを接地電位に接続してサンプリングを行ってもよい。この場合には、図28に例示するように、NANDゲート527からの信号を反転してORゲート522供給するインバータ528をさらに追加すればよい。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、高いAD変換精度が要求されていない場合に電圧制御部500は、2つの入力電圧のうち高い方の降圧と、そうでない方の昇圧との一方を制御する。
<3.第3の実施の形態>
第1の実施の形態では、 デジタルアナログ変換部300は、アナログ信号(VinpおよびVinn)を減衰せずにそのままコンパレータ400に供給していたが、アナログ信号を減衰してもよい。アナログ信号の減衰により、許容される入力電圧のレンジが小さいコンパレータをコンパレータ400として設けることができる。第3の実施の形態のデジタルアナログ変換部300は、アナログ信号を減衰する点において第1の実施の形態と異なる。
図29は、第3の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部300の一構成例を示すブロック図である。第3の実施の形態のデジタルアナログ変換部300は、正相側減衰コンデンサ361および逆相側減衰コンデンサ371をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。
正相側減衰コンデンサ361の一端は、コンパレータ400の非反転入力端子に接続され、他端は、基準端子に接続される。逆相側減衰コンデンサ371の一端は、コンパレータ400の反転入力端子に接続され、他端は、基準端子に接続される。これらのコンデンサにより、サンプリング後に正相側および逆相側において固定の電圧が生じ、その電圧の分、アナログ信号が減衰される。正相側減衰コンデンサ361および逆相側減衰コンデンサ371は、特許請求の範囲に記載の減衰部の一例である。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、入力電圧を減衰するコンデンサを設けたため、コンパレータにおいて許容される入力電圧のレンジを小さくすることができる。
<4.第4の実施の形態>
第1の実施の形態では、 分解能がkビットである際に(k−1)個のコンデンサを設けていたが、分解能がkビットである際に(k−1)より多くのコンデンサを設けてもよい。アナログデジタル変換回路200は、余分に設けたコンデンサにより冗長ビットを生成し、その冗長ビットを用いてデジタル信号のエラーを補償することができる。第4の実施の形態のアナログデジタル変換回路200は、冗長ビットをさらに生成してエラー補償を行う点において第1の実施の形態と異なる。
図30は、第4の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部300の一構成例を示すブロック図である。第4の実施の形態のデジタルアナログ変換部300は、正相側コンデンサ336乃至339と、正相側冗長コンデンサ363、366および369と、正相側スイッチ326乃至329、383、386および389とをさらに備える。また、第4の実施の形態のデジタルアナログ変換部300は、逆相側コンデンサ346乃至349と、逆相側冗長コンデンサ373、376および379と、逆相側スイッチ356乃至359、393、396および399とをさらに備える。なお、正相側コンデンサ332乃至338と逆相側コンデンサ342乃至348と正相側スイッチ322乃至328と、逆相側スイッチ352乃至358とは、同図において省略されている。
k(kは1乃至9の整数)番めの正相側コンデンサ33kの静電容量は、例えば、k+1番目の正相側コンデンサの2倍である。また、最も容量の小さな正相側コンデンサ339の容量は、例えば、2Cであり、k番目の逆相側コンデンサの静電容量は、k番目の正相側コンデンサと同一である。
また、正相側冗長コンデンサ363の静電容量は、正相側コンデンサ333と同一であり、正相側冗長コンデンサ366の静電容量は、正相側コンデンサ336と同一である。また、正相側冗長コンデンサ369の静電容量は、正相側コンデンサ339と同一である。逆相側冗長コンデンサ373の静電容量は、逆相側コンデンサ343と同一であり、逆相側冗長コンデンサ376の静電容量は、逆相側コンデンサ346と同一である。また、逆相側冗長コンデンサ379の静電容量は、逆相側コンデンサ349と同一である。
正相側コンデンサ33kは、コンパレータ400の非反転入力端子と正相側スイッチ32kとに接続され、正相側冗長コンデンサ36kは、コンパレータ400の非反転入力端子と正相側スイッチ38kとに接続される。また、逆相側コンデンサ34kは、コンパレータ400の反転入力端子と逆相側スイッチ35kとに接続され、逆相側冗長コンデンサ37kは、コンパレータ400の反転入力端子と逆相側スイッチ39kとに接続される。
正相側スイッチ32kは、電圧制御信号DACpkに従って、対応するコンデンサの接続先を切り替える。また、正相側スイッチ383、386および389は、電圧制御信号DACp3C、DACp6CおよびDACp9cに従って、対応するコンデンサの接続先を切り替える。
逆相側スイッチ35kは、電圧制御信号DACnkに従って、対応するコンデンサの接続先を切り替える。また、正相側スイッチ393、396および399は、電圧制御信号DACn3C、DACn6CおよびDACn9cに従って、対応するコンデンサの接続先を切り替える。
保持部210は、ビットB、B、B、B3C、B、B、B、B6C、B、B、B、B9CおよびB10を順に生成する。B乃至Bは、AD変換したデータとして出力される信号ビットである。B3C、B6CおよびB9Cは、B乃至Bのエラー補償に用いられる冗長ビットである。なお、保持部210は、特許請求の範囲に記載の出力部の一例である。
電圧制御信号DACp1乃至DACp3は、図14に例示した第1の実施の形態と同様のアルゴリズムにより生成される。電圧制御信号DACp3Cは、ホールド制御信号HOLD_3Cと、前段のホールド制御信号HOLD_3と、Bとから、図14と同様のアルゴリズムにより生成される。また、電圧制御信号DACp4以降の電圧制御信号も同様に、図14のアルゴリズムにより生成される。逆相側の電圧制御信号についても同様である。
図31は、第4の実施の形態におけるアナログデジタル変換回路200の一構成例を示すブロック図である。第4の実施の形態のアナログデジタル変換回路200は、エラー補償部240をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。
エラー補償部240は、冗長ビットB3C、B6CおよびB9Cを用いて、信号ビットB乃至B10のエラーを補償するものである。例えば、「Chun-Cheng, et al., A 10b 100MS/s 1.13mW SAR ADC with Binary-Scaled Error Compensation, ISSCC 2010」に記載された方法が用いられる。詳細には、同文献のFigure 21.5.3に記載された回路および数式が用いられる。
このように本技術の第4の実施の形態によれば、アナログデジタル変換回路200は、冗長ビットをさらに生成して、その冗長ビットを用いて信号ビットのエラーを補償するため、AD変換精度をさらに向上させることができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、
前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、
前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新部と
を具備するアナログデジタル変換回路。
(2)前記電圧制御部は、所定の変換精度が要求された場合には前記降圧および前記昇圧の一方を指示する前記制御信号を生成し、前記所定の変換精度より高い精度が要求された場合には前記降圧および前記昇圧の両方を指示する前記制御信号を生成する
前記(1)記載のアナログデジタル変換回路。
(3)複数のタイミングのそれぞれにおいて前記判定結果を示すビットを信号ビットとして生成して出力し、前記複数のタイミングと異なるタイミングにおいて前記判定結果を示すビットを冗長ビットとして生成して出力する出力部と、
前記冗長ビットに基づいて前記信号ビットのそれぞれにおけるエラーを補償するエラー補償部とをさらに具備する
前記(1)または(2)に記載のアナログデジタル変換回路。
(4)前記更新部は、前記2つの入力電圧を減衰させる減衰部をさらに備える
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のアナログデジタル変換回路。
(5) 前記更新部は、
前記2つの入力電圧の一方を保持する第1コンデンサと、
前記2つの入力電圧の他方を保持する第2のコンデンサと、
前記第1および第2のコンデンサのそれぞれの電荷量の制御により前記昇圧または前記降圧を行う電荷量制御部と
を備える前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のアナログデジタル変換回路。
(6)前記電圧制御部は、前記制御信号を複数回生成し、当該制御信号を生成するたびに前記昇圧および前記降圧のそれぞれにおける制御量を減少させる
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載のアナログデジタル変換回路。
(7)2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、
前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、
前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した新たな入力電圧により更新する更新部と、
前記判定結果を示すビットからなるデータを処理する処理部と
を具備する電子装置。
(8)判定部が、2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定手順と、
電圧制御部が、前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御手順と、
更新部が、前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新手順と
を具備するアナログデジタル変換回路の制御方法。
100 受信装置
110 RF部
120 サンプリングクロック生成回路
130 受信回路
140 ADC制御部
200 アナログデジタル変換回路
210 保持部
211、212、234 フリップフロップ
220 コンパレータ制御クロック生成部
230 ホールド制御信号生成部
231、525、526、528 インバータ
232 XORゲート
233 シフトレジスタ
235 バッファ
240 エラー補償部
300 デジタルアナログ変換部
311、321、322、323、324、325、326、327、328、329、383、386、389 正相側スイッチ
312、351、352、353、354、355、356、357、358、359、393、396、399 逆相側スイッチ
330 正相側コンデンサアレイ
331、332、333、334、335、336、337、338、339 正相側コンデンサ
340 逆相側コンデンサアレイ
341、342、343、344、345、346、347、348、349 逆相側コンデンサ
361 正相側減衰コンデンサ
363、366、369 正相側冗長コンデンサ
371 逆相側減衰コンデンサ
373、376、379 逆相側冗長コンデンサ
400 コンパレータ
411、412、413、414、415、421、422、431、432、441、442、443、444、445、446、447、448 トランジスタ
500 電圧制御部
510 正相側制御部
520 正相側制御信号生成部
521、524、527 NANDゲート
522、523 ORゲート
530 逆相側制御部
540 逆相側制御信号生成部

Claims (8)

  1. 2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、
    前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、
    前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新部と
    を具備するアナログデジタル変換回路。
  2. 前記電圧制御部は、所定の変換精度が要求された場合には前記降圧および前記昇圧の一方を指示する前記制御信号を生成し、前記所定の変換精度より高い精度が要求された場合には前記降圧および前記昇圧の両方を指示する前記制御信号を生成する
    請求項1記載のアナログデジタル変換回路。
  3. 複数のタイミングのそれぞれにおいて前記判定結果を示すビットを信号ビットとして生成して出力し、前記複数のタイミングと異なるタイミングにおいて前記判定結果を示すビットを冗長ビットとして生成して出力する出力部と、
    前記冗長ビットに基づいて前記信号ビットのそれぞれにおけるエラーを補償するエラー補償部とをさらに具備する
    請求項1記載のアナログデジタル変換回路。
  4. 前記更新部は、前記2つの入力電圧を減衰させる減衰部をさらに備える
    請求項1記載のアナログデジタル変換回路。
  5. 前記更新部は、
    前記2つの入力電圧の一方を保持する第1コンデンサと、
    前記2つの入力電圧の他方を保持する第2のコンデンサと、
    前記第1および第2のコンデンサのそれぞれの電荷量の制御により前記昇圧または前記降圧を行う電荷量制御部と
    を備える請求項1記載のアナログデジタル変換回路。
  6. 前記電圧制御部は、前記制御信号を複数回生成し、当該制御信号を生成するたびに前記昇圧および前記降圧のそれぞれにおける制御量を減少させる
    請求項1記載のアナログデジタル変換回路。
  7. 2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定部と、
    前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御部と、
    前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した新たな入力電圧により更新する更新部と、
    前記判定結果を示すビットからなるデータを処理する処理部と
    を具備する電子装置。
  8. 判定部が、2つの入力電圧の一方が他方より高いか否かを判定して当該判定結果を供給する判定手順と、
    電圧制御部が、前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定された方の降圧と前記2つの入力電圧のうち前記判定部により高いと判定されなかった方の昇圧との両方を指示する制御信号を生成する電圧制御手順と、
    更新部が、前記2つの入力電圧のそれぞれを前記制御信号に従って昇圧または降圧した電圧により更新する更新手順と
    を具備するアナログデジタル変換回路の制御方法。
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