JP2016039012A - ヒータ用発熱基板 - Google Patents

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Katsuya Kamitsukuri
克也 神作
祐作 阿部
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祐作 阿部
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Abstract

【課題】温度分布を均一化し耐久性を向上することができるヒータ用発熱基板を提供すること。
【解決手段】ヒータ用発熱基板1は、電気絶縁性を有する基板21と、基板21の表面に形成され通電することにより発熱する発熱体とを備えている。発熱体は、直線状に形成された複数の直線部と、各発熱体における直線部の端部同士を直列につなぐ円弧状の複数の屈曲部とを有している。複数の屈曲部の少なくとも一部は、直線部の間において分岐して形成された内側通電部と内側通電部の径方向外側に形成された外側通電部とを有する分岐屈曲部からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気絶縁性を有する基板と、通電することにより発熱する発熱体とを備えたヒータ用発熱基板に関する。
暖房器具の一つとしてパネルヒータが知られている。パネルヒータは、セラミックス等の電気絶縁性を備えた材料によって形成された基板と、この基板上に形成された発熱体とを備えたヒータ基板とを有している。ヒータ基板において、発熱体に通電することにより生じる熱は、基板へと伝達され、加熱された基板から照射される遠赤外線によって周囲の空気を温める。
パネルヒータに用いられるヒータ基板としては、例えば特許文献1に示されたものがある。このヒータ基板は、結晶化ガラスに金属抵抗発熱体からなるパターン層を焼き付けて形成されている。金属抵抗発熱体は、互いに平行に配置された複数の直線部と、複数の直線部を直列に接続する接続部とを有する略矩形波形状をなしている。
特開2001−319761号公報
しかしながら、特許文献1のヒータ基板において、金属抵抗発熱体における接続部の近傍は、接続部及び直線部が互いに近接しているため熱が集中して高温となりやすい。このように金属抵抗発熱体が局部的に高温となると、高温にさらされた部位に熱劣化が生じ、金属抵抗発熱体の耐久性が低下しやすい。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、温度分布を均一化し耐久性を向上することができるヒータ用発熱基板を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電気絶縁性を有する基板と、
該基板の表面に形成され通電することにより発熱する発熱体とを備えており、
該発熱体は、直線状に形成された複数の直線部と、各直線部の端部同士を直列につなぐ円弧状の複数の屈曲部とを有しており、
該複数の屈曲部の少なくとも一部は、上記直線部の間において分岐して形成された内側通電部と該内側通電部の径方向外側に形成された外側通電部とを有する分岐屈曲部からなることを特徴とするヒータ用発熱基板にある。
上記ヒータ用発熱基板においては、上記分岐屈曲部を形成することにより、上記発熱体における熱の集中を抑制することができる。すなわち、上記発熱体を流通する電流は、上記分岐屈曲部において上記内側通電部と上記外側通電部へと分れて流通する。したがって、上記分岐屈曲部においては、総発熱量を維持しながら、上記内側通電部及び上記外側通電部へと熱を分散することができる。これにより、熱の集中を抑制して熱分布を均一化することができる。それゆえ、上記発熱体における局部的な加熱を抑制し、上記ヒータ用発熱基板の耐久性を向上することができる。
また、上記発熱体における熱分布を均一化することにより、上記発熱体を効率良くかつ安定して発熱させることができる。
以上のごとく、上記ヒータ用発熱基板によれば、温度分布を均一化し耐久性を向上することができる。
実施例1における、ヒータ用発熱基板を示す平面図。 実施例1における、発熱体の部分拡大図。 実施例1における、補助発熱体の部分拡大図。 実施例1における、接続端部近傍の断面図(図1における、A−A矢視断面相当)。 実施例1における、第1電極近傍の断面図(図1における、A−A矢視断面相当)。 確認試験における、比較例のヒータ用発熱基板を示す平面図。 熱解析シミュレーションにおける、略U字型の発熱体のモデルを示す説明図。 熱解析シミュレーションにおける、略L字型の発熱体のモデルを示す説明図。 略U字型発熱体の解析モデルにおける、解析結果を示すグラフ。 略L字型の発熱体の解析モデルにおける、解析結果を示すグラフ。 実施例1における、ヒータ用発熱基板の発熱体を示す部分拡大図。
上記ヒータ用発熱基板において、上記複数の屈曲部のうち少なくとも上記分岐屈曲部を除く上記屈曲部は、該屈曲部の内周縁における半径が上記直線部の幅よりも大きい大径屈曲部からなることが好ましい。この場合には、上記大径屈曲部と上記直線部との間の距離を増大させることができる。これにより、上記大径屈曲部及び上記直線部からの熱集中を低減し、熱分布を均一化することができる。
また、分岐屈曲部において、上記外側通電部における最大幅は、上記内側通電部における最大幅よりも大きいことが好ましい。上記外側通電部は、上記内側通電部の径方向外側に形成されているため、上記内側通電部に比べて全長が長くなり電気抵抗が増大する傾向にあり、この場合、上記内側通電部と上記外側通電部とに流通する電流量に差が生じる。したがって、上記外側通電部の最大幅を上記内側通電部の最大幅よりも大きくし、上記外側通電部における電気抵抗を低減することで、上記内側通電部と上記外側通電部とにおける電流の流通量を均一化することができる。これにより、上記内側通電部と上記外側通電部とにおける発熱量をより均一化することができる。
また、上記直線部の長手方向において、上記内側通電部の中心点と上記外側通電部の中心点との間の距離Oは、上記直線部の幅W及び上記屈曲部の内周縁の半径Rに対して、W≦O≦W+2Rの関係を満たしていることが好ましい。この場合には、上記内側通電部と上記外側通電部とを互いに適当な位置に配置することにより、上記内側通電部と上記外側通電部とにおける発熱量をより均一化することができる。また、上記距離Oは、1.1W≦O≦W+Rの関係を満たしていることが好ましい。この場合には、上記内側通電部と上記外側通電部との間の距離をより最適化しつつ、上記発熱体の小型化が可能となる。
(実施例1)
上記ヒータ用発熱基板にかかる実施例について図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すごとく、ヒータ用発熱基板1は、電気絶縁性を有する基板21と、基板21の表面に形成され通電することにより発熱する発熱体(3、5、6)とを備えている。発熱体は、直線状に形成された複数の直線部(32、41、51、61)と、各発熱体における直線部の端部同士を直列につなぐ円弧状の複数の屈曲部(33、42、52、62)とを有している。複数の屈曲部の少なくとも一部は、直線部の間において分岐して形成された内側通電部(341、431a、432b,631)と内側通電部の径方向外側に形成された外側通電部(342、431b、432b、632)とを有する分岐屈曲部(34、43a、43b、63)からなる。
図1に示すごとく、本例のヒータ用発熱基板1は、暖房機器としてのパネルヒータに用いられるものである。ヒータ用発熱基板1は、電気絶縁性を有する基板21と、基板21上に設けられた発熱回路22とを有している。尚、本例においては、ヒータ用発熱基板1をパネルヒータに用いたが、これ以外にも、床暖房等のパネルヒータ以外の暖房器具や、ホットプレート等の調理器具等に用いてもよい。
基板21は、耐熱ガラスを四角形の板状に形成してなり、発熱回路22によって加熱された基板21は遠赤外線を発生させる。本例においては、基板21を耐熱ガラスによって形成したが、セラミックスなどの種々の無機材料を用いることができる。
図1、図4及び図5に示すごとく、発熱回路22は、基板21の表面に形成され通電することにより発熱する第1発熱体3、第2発熱体5及び第3発熱体6からなる3つの発熱体と、この3つの発熱体と電気的に接続された4つの電極とを有している。3つの発熱体は、銀ペーストを基板21上にスクリーン印刷した後、焼成することによって形成される。4つの電極は、第1電極71、第2電極72、第3電極73及び共通電極74からなる。本例において、3つの発熱体は、共通電極74と接続された1つの接続端部66から分岐して形成されている。また、第1発熱体3〜第3発熱体6における接続端部66と反対側の端部は、第1電極71〜第3電極73にそれぞれ接続されている。
また、図4及び図5に示すごとく、第1発熱体3、第2発熱体5、第3発熱体6及び接続端部66の表面は、絶縁性ガラスからなる保護層23によって覆われている。
本例のヒータ用発熱基板1は、第1電極71と共通電極74との間に100Vの電圧を印加することで第1発熱体3が発熱し、パネルヒータの出力を350Wとすることができる。また、第1電極71及び第2電極72と共通電極74との間に100Vの電圧を印加することで第1発熱体3及び第2発熱体5が発熱し、パネルヒータの出力を500wとすることができる。また、第1電極71〜第3電極73と共通電極74との間に100Vの電圧を印加することで第1発熱体3〜第3発熱体6が発熱し、パネルヒータの出力を750Wとすることができる。
図1及び図2に示すごとく、第1発熱体3は、主発熱体31と補助発熱体4とに分岐している。尚、補助発熱体4は、発熱回路22における抵抗調整のために設けてある。
主発熱体31は、直線状に形成された複数の主直線部32と、複数の主直線部32を直列に接続する複数の主屈曲部33と、第1電極71に接続される主接続部36とを有している。本例において主直線部32は、10本形成されており、各主直線部32は9つの主屈曲部33によって接続されている。主発熱体31において、主直線部32、主屈曲部33、主接続部36における幅Waは、8mmである。
主屈曲部33は、主直線部32における一端側を接続する主分岐屈曲部34と、主直線部32における他端側を接続する主大径屈曲部35とを有している。
主分岐屈曲部34は、主内側通電部341と、主内側通電部341の径方向外側に形成された主外側通電部342とを有している。主内側通電部341及び主外側通電部342は、いずれも円弧状をなしており、内周縁の半径Ra1は、11.9mmである。したがって、主分岐屈曲部34においては、半径Ra1>幅Waとなる。また、主内側通電部341の内周縁の中心点Pa1と主外側通電部342の内周縁の中心点Pa2との間の距離Oa1は、12mmとした。したがって、距離Oa1は、Wa≦Oa1≦Wa+2Ra1の関係を満たしている。
主大径屈曲部35は、円弧状をなしており、内周縁の半径Ra2は17.5mmである。したがって、主大径屈曲部35においては半径Ra2>幅Waとなる。
直列に接続された主直線部32のうち、共通電極74側に配置された主直線部32の一端は、共通電極74と接続されている。また、直列に接続された主直線部32のうち、共通電極74と反対側に配置された主直線部32の一端は、主接続部36を介して第1電極71と接続されている。主接続部36は、第1電極71と接続された主接続直線部361と、主接続直線部361と主直線部32とを繋ぐ主接続屈曲部362とを有している。主接続屈曲部362の内周縁の半径は、46.5mmである。
図1〜図3に示すごとく、補助発熱体4は、主直線部32と平行に形成された複数の補助直線部41と、複数の補助直線部41を直列に接続する補助屈曲部42と、第1電極71と接続される補助接続部45とを有している。補助発熱体4において、補助直線部41、補助屈曲部42及び補助接続部45の幅Wbは3mmである。本例において、補助直線部41は、20本形成されており、補助直線部41は、19個の補助屈曲部42によって接続されている。
補助屈曲部42は、補助直線組410における4本の補助直線部41を接続する補助分岐屈曲部43a、43bと、補助直線組410の間を接続する補助大径屈曲部44とを有している。本例においては、4本の補助直線部41を補助直線組410として、隣り合う補助直線部41間を補助分岐屈曲部43a、43bによって接続し、補助直線組410の間を補助大径屈曲部44によって接続した。
補助分岐屈曲部43a、43bは、補助内側通電部431a、431bと、補助内側通電部431a、431bの径方向外側にそれぞれ形成された補助外側通電部432a、432bとを有している。補助内側通電部431a、431b及び補助外側通電部432a、432bは、いずれも円弧状をなしている。尚、補助内側通電部431a及び補助外側通電部432aの内周縁の半径Rb1は、1mmである。また、補助内側通電部431b及び補助外側通電部432bの内周縁の半径Rb2は、1.879mmである。したがって、補助分岐屈曲部43a、43bにおいては、半径Rb1<幅Wb、半径Rb2<幅Wbとなる。
また、補助内側通電部431aの内周縁の中心点Pb1と補助外側通電部432aの内周縁の中心点Pb2との間の距離Ob1及び、補助内側通電部431bの内周縁の中心点Pb3と補助外側通電部432bの内周縁の中心点Pb4との間の距離Ob2はいずれも5mmとした。したがって、距離Ob1は、幅Wb≦Ob1≦Wb+2Rb1の関係を満たしている。また、距離Ob2は、幅Wb≦Ob2≦Wb+2Rb2の関係を満たしている。
補助大径屈曲部44は、円弧状をなしており、内周縁の半径Rb3は、27.5mmである。したがって、補助大径屈曲部44においては、半径Rb3>幅Wbとなる。
直列に接続された補助直線部41のうち、共通電極74側の端部は、共通電極74と接続されている。また、直列に接続された補助直線部41のうち、共通電極74と反対側の端部は、補助接続部45を介して第1電極71と接続されている。補助接続部45は、第1電極71と接続された補助接続直線部451と、補助接続直線部451とを繋ぐ補助接続屈曲部452とを有している。補助接続屈曲部452は円弧状をなしており、内周縁の半径は、41.4mmである。
図1及び図2に示すごとく、第2発熱体5は、直線状に形成された複数の第2直線部51と、複数の第2直線部51を直列に接続する複数の第2屈曲部52と、第2電極72と接続される第2接続部54とを有している。本例において第2直線部51は、10本形成されており、各第2直線部51は9つの第2屈曲部52によって接続されている。第2直線部51、第2屈曲部52及び第2接続部54における幅Wdは3.6mmである。
第2屈曲部52は、円弧状をなしており、内周縁の半径が異なる2つの第2大径屈曲部53a、53bからなる。第2大径屈曲部53aは、第2直線部51における一端側を接続しており、第2大径屈曲部53bは、第2直線部51における他端側を接続している。一方の第2大径屈曲部53aにおける内周縁の半径Rd1は21.9mmである。また、もう一方の第2大径屈曲部53bにおける内周縁の半径Rd2は、11.8mmである。したがって、第2大径屈曲部53aにおいては、半径Rd1>幅Wdとなり、第2大径屈曲部53bにおいては、半径Rd2>幅Wdとなる。
直列に接続された第2直線部51うち、共通電極74側に配置された端部は、共通電極74と接続されている。また、直列に接続された第2直線部51のうち、共通電極74と反対側の端部は、第2接続部54を介して第2電極72と接続されている。第2接続部54は、第2電極72と接続された第2接続直線部541と、第2接続直線部541と第2直線部51とを繋ぐ第2接続屈曲部542とを有している。第2接続屈曲部542の内周縁の半径は、56.5mmである。
図1及び図2に示すごとく、第3発熱体6は、直線状に形成された複数の第3直線部61と、複数の第3直線部61を直列に接続する複数の第3屈曲部62と、第3電極73と接続される第3接続部65とを有している。本例において第3直線部61は、10本形成されており、各第3直線部61は9つの第3屈曲部62によって接続されている。第3発熱体6における第3直線部61、第3屈曲部62及び第3接続部65の幅Weは6mmである。
第3屈曲部62は、第3直線部61における一端側を接続する第3分岐屈曲部63と、第3直線部61における他端側を接続する第3大径屈曲部64とを有している。
第3分岐屈曲部63は、第3内側通電部631と、第3内側通電部631の径方向外側に形成された第3外側通電部632とを有している。第3内側通電部631及び第3外側通電部632は、いずれも円弧状をなしており、内周縁の半径Re1は3.9mmである。したがって、第3分岐屈曲部63においては、半径Re1>幅Weとなる。また、第3内側通電部631の内周縁の中心点と第3外側通電部632の内周縁の中心点との間の距離Oe1は10mmである。したがって、距離Oe1は、We≦Oe1≦We+2Re1の関係を満たしている。
第3大径屈曲部64は、円弧状をなしており、内周縁の半径Re2は、27.5mmである。したがって、第3大径屈曲部64においては、半径Re2>幅Weである。
直列に接続された第3直線部61のうち、共通電極74側の端部は、共通電極74と接続されている。また、直列に接続された第3直線部61のうち、共通電極74と反対側の端部は、第3接続部65を介して第3電極73と接続されている。第3接続部65は、第3電極73と接続された第3接続直線部651と、第3接続直線部651と第3直線部61とを繋ぐと第3接続屈曲部652とを有している。第3接続屈曲部652の内周縁の半径は、62.1mmである。
次に、本例の作用効果について説明する。
ヒータ用発熱基板1においては、分岐屈曲部を形成することにより、発熱体における熱の集中を抑制することができる。すなわち、発熱体を流通する電流は、分岐屈曲部において内側通電部と外側通電部へと分流される。したがって、分岐屈曲部においては、総発熱量を維持しながら、内側通電部及び外側通電部へと熱を分散することができる。これにより、熱の集中を抑制して熱分布を均一化することができる。それゆえ、ヒータ用発熱基板1の耐久性を向上することができる。
また、発熱体における熱分布を均一化することにより、発熱体を効率良くかつ安定して発熱させることができる。
また、複数の屈曲部のうち少なくとも分岐屈曲部を除く屈曲部は、屈曲部の内周縁における半径が直線部の幅よりも大きい大径屈曲部からなる。そのため、大径屈曲部によって接続される直線部の間の距離を増大させることができる。これにより、大径屈曲部及び直線部からの熱集中を低減し、熱分布を均一化することができる。
また、直線部の長手方向において、内側通電部の中心点と外側通電部の中心点との間の距離Oは、直線部の幅W及び屈曲部の内周縁の半径Rに対して、W≦O≦W+2Rの関係を満たしている。そのため、内側通電部と外側通電部とを互いに適当な位置に配置することにより、内側通電部と外側通電部とにおける発熱量をより均一化することができる。
以上のごとく、本例のヒータ用発熱基板1によれば、温度分布を均一化し耐久性に優れるヒータ用発熱基板1を提供することができる。
(確認試験)
本確認試験においては、ヒータ用発熱基板1における耐久性を確認した。
確認試験は、実施例と比較例の2種類のヒータ用発熱基板1を用いて行った。
実施例は、実施例1に示したヒータ用発熱基板1と同様の構成を有しており、第1発熱体3〜第3発熱体6に電圧を印加する。
比較例のヒータ用発熱基板8は、図6に示すごとく、互いに平行に形成された第1平行発熱体81と第2平行発熱体82とを有している。第1平行発熱体81及び第2平行発熱体82は、10本の直線部811、821と、9個の屈曲部812、822とをそれぞれ有している。尚、直線部811、821及び屈曲部812、822の幅は、いずれも10.1mmとした。また、第1平行発熱体81の直線部811は、内周縁の半径が4.8mmの小径屈曲部813と、内周縁の半径が21.8mmの大径屈曲部814とによって直列に接続されている。また、第2平行発熱体82の直線部821は、内周縁の半径3が4.95mmの小径屈曲部823と、内周縁の半径が21.95mmの大径屈曲部824とによって、直列に接続されている。
第1平行発熱体81及び第2平行発熱体82における一端は、接続部815、825を介して電極と接続されている。接続部815は、電極832と接続された接続直線部816と、接続直線部816と直線部811とを繋ぐ接続屈曲部817とを有している。第1平行発熱体81における接続屈曲部817の内周縁の半径は、58.8mmである。また、接続部825は、電極831と接続された接続直線部826と、接続直線部826と直線部821とを繋ぐ接続屈曲部827とを有している。第2平行発熱体82における接続屈曲部の内周縁の半径は、41.95mmである。また、第2平行発熱体82及び第2平行発熱体82における他端は、電極832と接続されている。
本確認試験においては、連続耐久試験、高負荷試験、断続試験の3種類を行った。
連続耐久試験は、実施例及び比較例のヒータ用発熱基板1に、113Vの電圧を印加し断線の有無を確認した。
高負荷試験は、実施例及び比較例のヒータ用発熱基板1に、120Vの電圧を240時間印加し、ヒータ用発熱基板1における電気抵抗の変化率を確認した。
断続試験は、実施例及び比較例のヒータ用発熱基板1に、113Vの電圧を15分ON−15分OFFとなるように断続的に印加し、1000h後のヒータ用発熱基板1における電気抵抗の変化率を確認した。
次に、本確認試験の試験結果について説明する。
連続試験の結果、実施例は3000h経過時においても断線は発生しなかった。比較例は、1931h経過時に断線が発生した。
また、高負荷試験の結果、実施例における電気抵抗の変化率は3.0%であり、比較例における電気抵抗の変化率は5.6%であった。
また、断続試験の結果、実施例における電気抵抗の変化率は13%であり、比較例においては断線が発生した。
本確認試験の結果から、屈曲部が分岐屈曲部及び大径屈曲部からなる実施例1のヒータ用発熱基板1は、小径屈曲部を有する比較例よりも耐久性に優れていることが確認された。
(熱解析シミュレーション)
本熱解析シミュレーションにおいては、屈曲部における内周縁の半径Rと幅Wの比R/Wを変化させた際における発熱集中度をシミュレーションした。発熱集中度は、直線部におけるワット密度As(GW/mm)と、屈曲部近傍における最大ワット密度Am(GW/mm)との比Am/Asで示されるものである。尚、ワット密度は、単位表面積あたりの電力(W)で表される表面負荷の度合いを示すものであり、ワット密度が大きくなるほど温度が高くなる。
図7及び図8に示すごとく本熱解析シミュレーションは、平行に配設された一対の直線部111と1つの半円形状の屈曲部112とを備えた略U字型の発熱体の解析モデル11と、互いに直角に配置された一対の直線部121と一対の直線部121を繋ぐ円弧状の屈曲部122とを備えた略L字型の発熱体の解析モデル12とを用いた。
略U字型の発熱体の解析モデルにおいては、直線部111及び屈曲部112の幅を5mm及び10mmとし、屈曲部112における内周縁の半径R1を、5mm、10mm、20mm、40mmと変化させた。
また、略L字型の発熱体の解析モデル12においては、直線部121及び屈曲部122の幅を10mmとし、屈曲部122における内周縁の半径R2を、0mm(直角)、1mm、2mm、5mm、10mm、20mm、40mmと変化させた。
図9は、縦軸を解析モデル11における発熱集中度Am/Asとし、横軸を内周縁の半径R1と幅W1の比R1/W1としたグラフである。尚、図9のS1〜S4はW1=5mmのデータを示し、S5〜S8はW1=10mmのデータを示している。また、図10は、縦軸を解析モデル12における発熱集中度Am/Asとし、横軸を内周縁の半径R2と幅W2の比R2/W2としたグラフである。
図9及び図10に示すごとく、略U字型の発熱体の解析モデル11及び略L字型の発熱体の解析モデル12のいずれにおいても、比R/Wが小さいほど発熱集中度が大きくなり、比R/Wが大きくなるにつれて発熱集中度が小さくなる。また、比R/Wが1を下回ると発熱集中度の上昇率が増大しており、屈曲部における熱の集中が発生していると言える。したがって、比R/Wを1以上とすることにより、熱の集中を抑制しヒータ用発熱基板の耐久性を向上することができる。
(実施例2)
本例は、図11に示すごとく、実施例1のヒータ用発熱基板1における構造を一部変更した例である。
本例のヒータ用発熱基板1において、第1発熱体3の主発熱体31を構成する分岐屈曲部34の外側通電部342における最大幅W3を10mmに設定してある。つまり、外側通電部342における最大幅W3が、内側通電部341における最大幅W4(8mm)よりも大きく設定してある。外側通電部342は、分岐屈曲部34によって接続された一対の主直線部32の中間位置に向かうにつれて徐々に幅が拡大し、中間位置において最大幅となるように形成されている。また、外側通電部342における最小幅は8mmである。
その他の構成は実施例1と同様である。
外側通電部342は、内側通電部341の径方向外側に形成されているため、内側通電部341に比べて全長が長くなり、電気抵抗が増大する傾向にある。この場合、内側通電部341と外側通電部342とに流通する電流量に差が生じる。本例においては、外側通電部342の最大幅を内側通電部341の最大幅よりも大きくし、外側通電部342における電気抵抗を低減することができる。これにより、内側通電部341と外側通電部342とにおける電流の流通量を均一化することができる。これにより、内側通電部341と外側通電部342とにおける発熱量をより均一化することができる。
1 ヒータ用発熱基板1
21 基板21
3、4、5、6 発熱体
32、41、51、61 直線部
33、42、52、62 屈曲部
34、43a、43b、63 分岐屈曲部
341、431a、431b、631 内側通電部
342、432a、432b、632 外側通電部
35、44、53、64 大径屈曲部

Claims (4)

  1. 電気絶縁性を有する基板と、
    該基板の表面に形成され通電することにより発熱する発熱体とを備えており、
    該発熱体は、直線状に形成された複数の直線部と、該複数の直線部を直列につなぐ円弧状の複数の屈曲部とを有しており、
    該複数の屈曲部の少なくとも一部は、円弧状の内側通電部と該内側通電部の径方向外側に形成された円弧状の外側通電部とに分岐する分岐屈曲部からなることを特徴とするヒータ用発熱基板。
  2. 上記複数の屈曲部のうち少なくとも上記分岐屈曲部を除く上記屈曲部は、該屈曲部の内周縁における半径が上記直線部の幅よりも大きい大径屈曲部からなることを特徴とする請求項1に記載のヒータ用発熱基板。
  3. 上記分岐屈曲部において、上記外側通電部における最大幅は、上記内側通電部における最大幅よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒータ用発熱基板。
  4. 上記直線部の長手方向において、上記内側通電部の中心点と上記外側通電部の中心点との間の距離Oは、上記直線部の幅W及び上記屈曲部の内周縁の半径Rに対して、W≦O≦W+2Rの関係を満たしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のヒータ用発熱基板。
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