JP2016036644A - 超音波血圧計測装置および血圧計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】血圧計測時の被計測者の姿勢変化の影響を排除することを可能とする技術を提供すること。【解決手段】超音波血圧計測装置10は、超音波プローブによる血管に対する超音波の送信及び反射波の受信を行って、前記血管の血圧を計測する。血管位置判別部204は、前記超音波プローブの受信信号に基づいて、前記超音波プローブに対する前記血管の位置を判別する。血圧計測実行部220は、血管位置判別部204により判別された前記血管の相対位置に基づいて血圧計測を実行する。【選択図】図6
Description
本発明は、超音波を用いて血圧計測を行う超音波血圧計測装置等に関する。
近年、カフを用いずに非加圧で血圧を計測する方法として、超音波を利用した非侵襲的血圧計測法が提案されている。
例えば、特許文献1には、局所部位における血管径変化と血圧変化を非線形関数として捉え、血管の硬さを表すスティフネスパラメーターβ(stiffness parameter β)と血管の直径から血圧を算出する方法が提案されている。これによれば、従来のようにカフの締め付けによる負担を患者に強いることなく、心拍毎の連続的な血圧モニタリングが可能となる。
例えば、特許文献1には、局所部位における血管径変化と血圧変化を非線形関数として捉え、血管の硬さを表すスティフネスパラメーターβ(stiffness parameter β)と血管の直径から血圧を算出する方法が提案されている。これによれば、従来のようにカフの締め付けによる負担を患者に強いることなく、心拍毎の連続的な血圧モニタリングが可能となる。
非侵襲的且つ連続的に血圧計測を実現するにあたっては、超音波センサーを計測部位に常時貼り付けておくのが望ましいが、少なからず身体の姿勢変化の影響を受ける。例えば、計測部位を頸動脈とした場合では、首を捻る等して頭の向きを上下或いは左右に変えると頸動脈が長軸方向に伸縮する。すると、血管壁の厚みが変化したり、血管の硬さが校正時から変化し得る。そのため、血圧と血管径の関係式から算出される血圧値に誤差が含まれる場合がある。なお、血管径の測定精度として許される誤差は、数μm(マイクロメートル)〜数+μm以下とされる場合があるため、血管径の測定精度は重要である。
本発明は、こうした事情を鑑みて、血圧計測時の被計測者の姿勢変化の影響を排除することを可能とする技術を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するための第1の発明は、超音波プローブによる血管に対する超音波の送信及び反射波の受信を行って、前記血管の血圧を計測する超音波血圧計測装置であって、前記反射波の受信信号に基づいて、前記超音波プローブに対する前記血管の位置を判別する血管位置判別部と、前記血管位置判別部の判別結果に基づいて血圧計測を実行する血圧計測実行部と、を備えた超音波血圧計測装置である。
第1の発明によれば、超音波プローブに対する計測対象とする血管の位置を判別して計測の実行を管理することができる。換言すると、計測結果に誤差が含まれるような相対位置関係に有る場合には計測を行わないことが可能になる。よって、被計測者の姿勢変化の影響を排除して、計測精度の高い非侵襲的な血圧計測を実現することができる。連続的且つ継続的な計測を行うのであれば、被計測者の身体の姿勢が計測誤差を生むような状態では計測は行わずに、適切な姿勢になった場合に計測することを繰り返すことが可能になる。
第2の発明は、前記血管位置判別部が、前記血管の中心によって前記血管の位置を判別する、第1の発明の超音波血圧計測装置である。
血管位置を代表する要素として血管の前壁(超音波プローブに近い側の血管壁)や後壁を利用することもできるが、血管壁は拍動により絶えず伸縮拡張をする影響を受ける。これに対して、血管の中心はそうした影響を受けない。よって、計測精度を高く維持することができる。
第3の発明は、前記血圧計測実行部が、前記位置が予め設定された計測許容血管位置範囲に含まれる場合に血圧計測を実行する、第1又は第2の発明の超音波血圧計測装置である。
計測精度の観点からすれば、血圧と血管径の関係式を求めた時の姿勢と、全く同じ姿勢であれば誤差が生じる余地はない。しかし、全く同じ姿勢を再現することも困難を伴うものであり、連続的な計測を予定しているのになかなか計測が行われないといった事態も起こり得る。しかし、第3の発明によれば、血管の位置の判定に適当な許容範囲を設けることができる。計測許容血管位置範囲を設定することで、実用上問題のない誤差範囲を許容しつつ実用性を確保することができる。
第4の発明は、前記位置が前記計測許容血管位置範囲外の場合に所定の通知制御を行う通知制御部、を更に備える第3の発明の超音波血圧計測装置である。
第4の発明によれば、姿勢変化によって計測に誤差が含まれるような状況になっていることを通知することができる。この通知により、被計測者に対して姿勢を正すように促すことができる。また、血管の位置が計測許容血管位置範囲外だからといって計測が行われる状態だけであると、装置が故障したのではないかとの誤解を生みかねない。通知によってその誤解が解消される。
第5の発明は、前記血管は頸動脈であり、前記計測許容血管位置範囲は、前記超音波プローブに対する前記位置の前記超音波の送信方向と交差する方向の範囲が、前記超音波プローブに対する前記位置の前記超音波の送信方向の範囲より大きく定められている、第3又は第4の発明の超音波血圧計測装置である。
頭部の姿勢変化による頸動脈の位置変化は、超音波プローブに対する深さ方向(超音波の送信方向)の変化よりも、超音波プローブに対する平行移動方向(超音波の送信方向と交差する方向)、すなわち超音波振動子の配列に沿った方向の変化のほうが大きい。よって、計測許容血管位置範囲をより実用的に設定することができる。
第6の発明は、超音波プローブによる血管に対する超音波の送信及び反射波の受信を行い、前記反射波の受信信号に基づいて受信データを取得することと、前記受信データに基づいて、前記超音波プローブに対する前記血管の位置を判別することと、前記判別の結果に基づいて血圧計測を実行することと、を含む血圧計測方法である。
第6の発明によれば、第1の発明と同様の効果が得られる。
第7の発明は、前記判別することは、前記血管の中心によって前記血管の位置を判別することである、第6の発明の血圧計測方法である。
第7の発明によれば、第2の発明と同様の効果が得られる。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態における超音波血圧計測システムの構成例を示す図である。
超音波血圧計測システム2は、被計測者3の計測部位(本実施形態では頸動脈5)に常時貼り付けされる超音波プローブ6と、校正用血圧計8と、超音波血圧計測装置10とを含む。
図1は、本実施形態における超音波血圧計測システムの構成例を示す図である。
超音波血圧計測システム2は、被計測者3の計測部位(本実施形態では頸動脈5)に常時貼り付けされる超音波プローブ6と、校正用血圧計8と、超音波血圧計測装置10とを含む。
超音波プローブ6は、超音波の送信及び反射波の受信を行って、受信した反射波の強度に応じた受信信号を生成して超音波血圧計測装置10へ出力する。こうした機能は、公知の超音波計測に係る技術により実現できる。
本実施形態では、左方の頸動脈5の直上に、超音波プローブ6に配列された複数の超音波振動子の列の内の少なくとも1列が血管長軸に沿い、且つ血管短軸像を撮影するように貼り付けされる。なお、ここで言う“直上”とは、理解を容易にするために超音波プローブ6を操作する上での操作マニュアル的な表現で用いているものであり、正確にいうと、超音波プローブ6に配列された超音波振動子から照射される超音波の照射直線上に頸動脈が位置する位置関係のことである。
本実施形態では、左方の頸動脈5の直上に、超音波プローブ6に配列された複数の超音波振動子の列の内の少なくとも1列が血管長軸に沿い、且つ血管短軸像を撮影するように貼り付けされる。なお、ここで言う“直上”とは、理解を容易にするために超音波プローブ6を操作する上での操作マニュアル的な表現で用いているものであり、正確にいうと、超音波プローブ6に配列された超音波振動子から照射される超音波の照射直線上に頸動脈が位置する位置関係のことである。
校正用血圧計8は、血圧と血管径の関係式(以降、「血圧血管径関係式」と呼ぶ。)を求めるための血圧を計測し、計測結果を超音波血圧計測装置10へ出力する。本実施形態では、カフ型電子血圧計とするが、一拍毎の血圧を計測できるトノメトリ血圧計などその他の形式の血圧計でもよい。なお、校正用血圧計8は、計測開始前の校正を行って血圧血管径関係式を求めた後は取り外すことができる。
超音波血圧計測装置10は、血圧計測機能を実現するコンピューターであって、1)超音波プローブ6から得た受信信号に基づいて、超音波プローブ6に対する血管の相対位置を判別する血管位置判別機能と、2)血管位置の判別結果に基づいて超音波プローブ6を用いた血圧計測を実行する血圧計測実行機能と、3)計測された血圧等の情報を所定の計測終了条件が満たされるまで周期的に実行して、計測結果を記憶するデータログ機能と、を実現する。
具体的には、超音波血圧計測装置10は、タッチパネル11と、インターフェース回路12と、スピーカー13と、制御基板20と、内蔵バッテリー(図示略)とを備える。超音波血圧計測装置10は、制御基板20に搭載されたICメモリー22に記憶されているプログラムをCPU(Central Processing Unit)21で実行することにより、インターフェース回路12を介して接続された超音波プローブ6や、校正用血圧計8からの入力データに基づいて、前述の血管位置判別機能と、血圧計測実行機能と、データログ機能と、を実現する。
なお、図示の例では、超音波プローブ6や校正用血圧計8と超音波血圧計測装置10との通信接続は有線で実現しているが、制御基板20に近距離無線器23などを搭載して無線通信により実現するとしてもよい。また、本実施形態の超音波血圧計測装置10は、アプリケーションプログラムを実行可能なスマートフォンやウェアラブルコンピューターなどの携帯型情報端末装置として構成することもできるが、据置型装置や携帯電話網やインターネット、LAN(Local Area Network)を介して接続される外部装置などであってもよい。
図2及び図3は、首振りによる超音波プローブに対する頸動脈の血管位置の変化の一例を示す図であり、図2は首を左右に向けた場合、図3は首を上下に向けた場合である。
血管位置は、超音波プローブ6から生体内部へ超音波ビームが進む方向を軸とする「深さ位置」と、超音波振動子(超音波センサー)の配列方向を軸とする「センサー位置」との2軸の座標値で表す。
そして、本実施形態では血管位置を、血管短軸断面の中心の位置(血管中心位置)で代表することとする。勿論、血管の前壁(超音波プローブ6に近い側の血管壁)や後壁を利用することもできるが、血管壁は拍動により絶えず伸縮拡張をするため、血管位置を正確に比較できるように中心位置を基準とするのが望ましい。また、血管中心位置を用いるとしても、拍動のタイミングよって位置が多少変化する場合も有るので、血管位置を判定する際には、血管径が最小を示す(血圧で言うところの)拡張期或いは血管径が最大を示す収縮期の位置を採用する。
そして、本実施形態では血管位置を、血管短軸断面の中心の位置(血管中心位置)で代表することとする。勿論、血管の前壁(超音波プローブ6に近い側の血管壁)や後壁を利用することもできるが、血管壁は拍動により絶えず伸縮拡張をするため、血管位置を正確に比較できるように中心位置を基準とするのが望ましい。また、血管中心位置を用いるとしても、拍動のタイミングよって位置が多少変化する場合も有るので、血管位置を判定する際には、血管径が最小を示す(血圧で言うところの)拡張期或いは血管径が最大を示す収縮期の位置を採用する。
なお、図示の例では、超音波プローブ6の各超音波振動子からは直線方向に超音波を発信するタイプを想定しているので、超音波が到達する範囲すなわち走査範囲Asを矩形としているが、超音波を斜め方向に発信することのできるタイプであれば走査範囲Asは、図2,3における下側が裾広がりな略台形或いは扇形となる。
さて、図2に示すように、被計測者3が正面を向いた状態の頸動脈5の血管位置を基準(基準血管位置P0)とした場合、被計測者3が頭部を正面に向けた状態から頭部を左右に向けると、皮膚の伸び縮み、筋肉や腱の動きによって頸動脈5の血管位置は、超音波振動子の並びに沿ったセンサー位置方向(超音波プローブ6に対する相対位置の平行移動方向)に移動する。また、図3に示すように、被計測者3が頭部を正面に向けた状態から頭部を上下に向けると、同様の理由から頸動脈5の血管位置は連続的に深さ方向に変化する。
そして、血圧血管径関係式の基礎になる血管の硬さ(例えば、スティフネスパラメーターβ)は、こうした血管位置の変化の影響を受けるため、血管の硬さを定数として血圧血管径関係式を求めたときの姿勢と計測時の姿勢とが違うと、計測誤差が生じる可能性がある。
そこで本実施形態では、被計測者3が特定の姿勢状態である場合にのみ計測を行うことで、被計測者3の姿勢変化に起因する計測誤差の影響を排除する。
そこで本実施形態では、被計測者3が特定の姿勢状態である場合にのみ計測を行うことで、被計測者3の姿勢変化に起因する計測誤差の影響を排除する。
本実施形態における特定姿勢状態は、血圧血管径関係式を求めたときの状態であり、頭部を体の正面に向けた状態とする。そして、血圧血管径関係式を求めたときの血管短軸断面の中心を基準血管位置P0として、血管位置の変位を随時判断する。換言すると、超音波プローブ6に対する頸動脈5の相対位置を判別する。
図4は、本実施形態における血管位置の判別方法について説明する為の図である。
血管中心位置を検出する方法としては、超音波振動子毎の受信信号の強度を用いる。具体的には、超音波の送信波は、血管断面に対して垂直に照射されるほど反射強度は強くなるので、超音波振動子毎の受信信号強度の分布のうち最大を示す超音波振動子の位置を血管中心位置Pのセンサー位置座標値とする。そして、このセンサー位置における超音波ビームの深さ方向の振幅データの信号強度のピーク位置から血管前壁及び後壁を検出し、その中間位置を血管中心位置Pの深さ位置座標値とする。
血管中心位置を検出する方法としては、超音波振動子毎の受信信号の強度を用いる。具体的には、超音波の送信波は、血管断面に対して垂直に照射されるほど反射強度は強くなるので、超音波振動子毎の受信信号強度の分布のうち最大を示す超音波振動子の位置を血管中心位置Pのセンサー位置座標値とする。そして、このセンサー位置における超音波ビームの深さ方向の振幅データの信号強度のピーク位置から血管前壁及び後壁を検出し、その中間位置を血管中心位置Pの深さ位置座標値とする。
図5は、血管位置に基づく特定姿勢状態の判定方法について説明する為の図である。本実施形態では、基準血管位置P0を基準点とする予め設定された所与の計測許容血管位置範囲30に含まれる場合に特定姿勢状態に有ると判断する。
計測許容血管位置範囲30は、事前テストにより被計測者3の姿勢変化が血圧計測結果に及ぼす影響の許容範囲を統計的に求めて設定したものである。
計測許容血管位置範囲30の形状は、適宜設定可能であるが、図2及び図3で示したように、左右の首振りによる血管位置の移動量が上下の首振りによる移動量よりも大きくなる傾向に鑑みれば、左右方向(センサー位置方向)に長く、深さ方向に短い楕円領域とするのができる。
計測許容血管位置範囲30の形状は、適宜設定可能であるが、図2及び図3で示したように、左右の首振りによる血管位置の移動量が上下の首振りによる移動量よりも大きくなる傾向に鑑みれば、左右方向(センサー位置方向)に長く、深さ方向に短い楕円領域とするのができる。
更に言えば、計測精度を優先するならば、計測許容血管位置範囲30を半径1ミリメートル程度の真円領域とすることができる。この場合、ほとんど計測誤差を無視できるレベルになるので「誤差ゼロエリア」と呼ぶこともできる。汎用性と計測精度の両立を望むならば、短軸・長軸がそれぞれ数ミリメートル程度の領域とすることができる。
そして、その時々に判別される血管位置が、この計測許容血管位置範囲30の範囲外であれば計測に影響を及ぼす姿勢変化が有ると判断して血圧計測は行わず、計測許容血管位置範囲30の範囲内であれば計測を行う。
なお、計測許容血管位置範囲30を囲繞するより大きい領域として、環状の誤差小エリア31及び誤差中エリア32、それら以外の走査範囲Asで構成される誤差大エリア33を設定することができる。想定される計測誤差は、「誤差小エリア<誤差中エリア<誤差大エリア」の関係で段階的に大きくなる。なお、これらのエリアの数は適宜設定可能である。計測許容血管位置範囲30のみとして範囲外エリアは設定しないとしてもよい。
次に、本実施形態を実現するための機能構成について説明する。
図6は、本実施形態の超音波血圧計測システム2の機能構成例を示すブロック図である。超音波血圧計測装置10は、操作入力部100と、校正用血圧計測部102と、血管径計測部104と、処理部200と、画像表示部360と、音出力部362と、記憶部500とを備える。
図6は、本実施形態の超音波血圧計測システム2の機能構成例を示すブロック図である。超音波血圧計測装置10は、操作入力部100と、校正用血圧計測部102と、血管径計測部104と、処理部200と、画像表示部360と、音出力部362と、記憶部500とを備える。
操作入力部100は、オペレーターによる各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作入力信号を処理部200へ出力する。ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ、トラックパッド、マウス、などにより実現できる。図1のタッチパネル11がこれに該当する。
校正用血圧計測部102は、血圧血管径関係式を求めるための校正用の血圧を計測して計測結果を処理部200へ出力する。図1の校正用血圧計8がこれに該当する。
血管径計測部104は、超音波を用いて血管径を計測するための手段である。図1の超音波プローブ6がこれに該当し、超音波振動子別の反射強度、深さ方向の振幅データ、血管径などを処理部200へ出力する。
処理部200は、例えば、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサーや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリーなどの電子部品によって実現される。そして、処理部200は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムや各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、超音波血圧計測装置10を統合的に制御する。図1の超音波血圧計測装置10がこれに該当する。より具体的には制御基板20が該当する。
そして、処理部200は、血圧血管径関係式設定部202と、血管位置判別部204と、基準血管位置設定部206と、計測許容血管位置範囲設定部208と、血圧計測実行部220と、範囲外通知制御部222と、計時部224と、表示画像信号生成部260と、音声信号生成部262と、を有する。
血圧血管径関係式設定部202は、校正に係る処理として、校正用血圧計測部102で得られた血圧と血管径計測部104で得られた血管径とに基づいて、収縮期血圧(最大血圧)、拡張期血圧(最小血圧)、収縮期血管径、拡張期血管径を求め、スティフネスパラメーターβを含む血圧血管径関係式を算出・設定する。こうした機能は、適宜公知技術を流用することで実現できる。
血管位置判別部204は、血管径計測部104で連続的に得られた超音波振動子別の受信信号強度、深さ方向の振幅データに基づいて、超音波プローブ6に対する計測対象とする血管(本実施形態では頸動脈5:図1)の相対位置、すなわち、血管位置を代表する血管中心位置を示す座標値を算出する(図4参照)。
基準血管位置設定部206は、基準血管位置P0(図5参照)を設定する。具体的には、血圧血管径関係式を算出する際の血管位置を採用する。
計測許容血管位置範囲設定部208は、計測許容血管位置範囲30を設定する(図5参照)。本実施形態では、基準血管位置P0を基準点とする計測許容血管位置範囲30の幅を定義するパラメーターを設定するものとするが、オペレーターに入力を促し、計測開始前に手動設定可能な構成としてもよい。
血圧計測実行部220は、その時々の最新の血管位置と超音波プローブ6との相対位置関係に基づいて血圧計測を実行する。本実施形態では、最新の血管位置が計測許容血管位置範囲30の範囲内に含まれる場合に、血圧血管径関係式に血管径計測部104で得られるデータを代入して血圧を算出し、算出された血圧を計測日時と共に記憶部500に記憶させる制御を行う。
範囲外通知制御部222は、最新の血管位置と超音波プローブ6との相対位置関係が計測許容条件を満たしていないことを通知するための制御を行う。具体的には、血管位置が計測許容血管位置範囲30の範囲外である場合に、計測許容条件を満たしていないと判断して画像表示部360に所定の通知を行う。これを「範囲外通知」と呼ぶ。
範囲外通知は、音声や画像表示など適宜設定できる。後者であれば、テキスト表示や所定のアイコンの表示をしたり、血圧や血管径のモニター上の表示フォントの変更や、フォントサイズの変更、フォントの表示色や表示明度の変更などにより実現するとしてもよい。範囲外通知により、計測・記録が行われていない状態が装置の故障によるものなのか、被計測者3の姿勢が好ましくないからなのかを知ることができる。
計時部224は、時間経過をカウントする。例えば、システムクロックを利用したカウンターなど公知の計時技術により実現できる。
表示画像信号生成部260は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)などのプロセッサー、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファー等の描画フレーム用ICメモリー等によって実現される。そして、表示画像信号生成部260は、操作案内や計測結果などを表示するための画像信号を生成し画像表示部360へ出力する。
画像表示部360は、表示画像信号生成部260から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図1のタッチパネル11がこれに該当する。
音声信号生成部262は、例えばデジタルシグナルプロセッサー(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサー、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、各種操作音や音声ガイドなどの音声データを生成し、音出力部362に出力する。
音出力部362は、音声信号生成部262から入力される音声信号に基づいて放音する装置によって実現される。図1のスピーカー13がこれに該当する。
記憶部500は、ICメモリーやハードディスク、光学ディスクなどの記憶媒体により実現され、各種プログラムや、処理部200の演算過程のデータなどの各種データを記憶する。図1では、制御基板20に搭載されているICメモリー22がこれに該当する。なお、処理部200と記憶部500の接続は、装置内の内部バス回路による接続に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信回線で実現しても良い。その場合、記憶部500は超音波血圧計測装置10とは別の外部記憶装置により実現されるとしてもよい。
記憶部500は、システムプログラム501と、計測プログラム502と、血圧血管径関係式定義パラメーター510と、基準血管位置定義データ512と、計測許容血管位置範囲定義データ514と、計測経過時間カウンター516と、姿勢案内データ518と、計測ログデータ520と、を含む。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶させることができる。
システムプログラム501は、処理部200が実行することによりコンピューターとしての基本的な入出力機能を実現する。
計測プログラム502は、処理部200が実行することにより、血圧血管径関係式設定部202と、血管位置判別部204と、基準血管位置設定部206と、計測許容血管位置範囲設定部208と、血圧計測実行部220と、範囲外通知制御部222と、計時部224と、表示画像信号生成部260と、音声信号生成部262と、を実装する。なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
計測プログラム502は、処理部200が実行することにより、血圧血管径関係式設定部202と、血管位置判別部204と、基準血管位置設定部206と、計測許容血管位置範囲設定部208と、血圧計測実行部220と、範囲外通知制御部222と、計時部224と、表示画像信号生成部260と、音声信号生成部262と、を実装する。なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
血圧血管径関係式定義パラメーター510は、スティフネスパラメーターβを用いた血圧血管径関係式を定義する各種パラメーター値を格納する。例えば、収縮期血圧、拡張期血圧、収縮期血管径、拡張期血管径、スティフネスパラメーターβ、等を含む。
基準血管位置定義データ512は、基準血管位置P0(図5参照)を定義するデータを格納する。本実施形態では、センサー位置を示す座標値と、深さ位置を示す座標値とを格納する。
計測許容血管位置範囲定義データ514は、計測許容血管位置範囲30を定義するパラメーター値を格納する。例えば、計測許容血管位置範囲30を楕円領域とするならば短軸及び長軸の値などである。
計測経過時間カウンター516は、計測開始からの経過時間を表す。
姿勢案内データ518は、被計測者3に特定姿勢を取らせるための案内を実行するためのデータである。例えば、案内表示するための画像データや、音声案内するための音声データ(例えば、「計測を行うため、正面を向いて下さい。」)などがこれに該当する。
計測ログデータ520は、計測結果を時系列に格納する。本実施形態では、計測順に自動付与される計測番号と、計測日時と、計測結果とを対応づけて、時系列に格納する。
次に、超音波血圧計測装置10の動作について説明する。
図7は、超音波血圧計測装置10による血圧計測に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
超音波血圧計測装置10の処理部200は、先ず校正処理を実行して、血圧血管径関係式を設定し、基準血管位置P0を決定する(ステップS2)。なお、校正に当たっては、オペレーターへ被計測者3に正面を向いた状態をしばらく維持させるように促すオペレーションガイドをタッチパネル11に表示させる。或いは、音声案内をスピーカー13から放音させる制御を行うとしてもよい。校正が完了すると、校正用血圧計8は不要となるので、適宜校正完了を通知すると好ましい。
図7は、超音波血圧計測装置10による血圧計測に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
超音波血圧計測装置10の処理部200は、先ず校正処理を実行して、血圧血管径関係式を設定し、基準血管位置P0を決定する(ステップS2)。なお、校正に当たっては、オペレーターへ被計測者3に正面を向いた状態をしばらく維持させるように促すオペレーションガイドをタッチパネル11に表示させる。或いは、音声案内をスピーカー13から放音させる制御を行うとしてもよい。校正が完了すると、校正用血圧計8は不要となるので、適宜校正完了を通知すると好ましい。
次に、超音波血圧計測装置10は、基準血管位置P0を基準点とした計測許容血管位置範囲30を設定する(ステップS4)。
次に、超音波血圧計測装置10は、計測経過時間の計時を開始するとともに血管位置の検出を開始する(ステップS6)。すなわち、生体情報が所定の条件を満たしたタイミング(例えば、収縮期血圧、拡張期血圧)或いは所定周期(例えば、1秒毎、心周期1拍毎など)で、血管中心位置を算出する。
もし、算出された血管位置が、計測許容血管位置範囲30の範囲外であれば(ステップS10のNO)、超音波血圧計測装置10は、計測は行わずに範囲外通知を行う(ステップS12)。
一方、算出された血管位置が、計測許容血管位置範囲30の範囲内であれば(ステップS10のYSE)、血管径を計測して(ステップS14)、血圧を算出し(ステップS16)、算出した血圧を計測ログデータ520に格納する(ステップS18)。なお、ステップS16の血圧算出には、ステップS14で改めて血管径を計測せずに、血管位置の検出に利用した血管径を用いるとしてもよい。
一方、算出された血管位置が、計測許容血管位置範囲30の範囲内であれば(ステップS10のYSE)、血管径を計測して(ステップS14)、血圧を算出し(ステップS16)、算出した血圧を計測ログデータ520に格納する(ステップS18)。なお、ステップS16の血圧算出には、ステップS14で改めて血管径を計測せずに、血管位置の検出に利用した血管径を用いるとしてもよい。
次に、所定の計測終了条件を満たしたかを判定する(ステップS40)。
計測終了条件は、例えば計測開始から所定時間の経過(例えば、24時間経過)や、計測回数の到達上限、所定の計測終了操作の検出、などを適宜設定することができる。
計測終了条件は、例えば計測開始から所定時間の経過(例えば、24時間経過)や、計測回数の到達上限、所定の計測終了操作の検出、などを適宜設定することができる。
そして、もし計測終了条件が満たされていれば(ステップS40のYES)、一連の処理を終了する。もし計測終了条件が未だ満たされていなければ(ステップS40のNO)、超音波血圧計測装置10は計測経過時間カウンター516と、計測ログデータ520に格納されている最新データの計測日時とを比較して、未記録状態が基準時間以上続いたかを判定する(ステップS50)。基準時間は、計測目的に応じて適宜設定可能である。
そして、未記録状態が基準時間未満であれば(ステップS50のNO)、ステップS10に戻る。未記録状態が基準時間以上続いている場合には(ステップS50のYES)、超音波血圧計測装置10は、姿勢案内データ518に基づいて被計測者3に計測用の特定姿勢状態(本実施形態では頭部が正面を向いた状態)を取るように促す姿勢案内を行って(ステップS52)、ステップS10に戻る。
以上、本実施形態によれば、計測前に血圧血管径関係式を求めた時の計測対象血管の位置が、許容できない計測誤差を生じさせる程度に変化したような場合には計測を行わないように計測管理できる。すなわち、被計測者3の姿勢が血圧血管径関係式を求めた時と異なる状態では計測は行わずに次の適正な計測機会を待つようにして計測精度を高く維持することができる。
〔変形例〕
なお、本発明の実施形態は上記に限らず、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
なお、本発明の実施形態は上記に限らず、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、上記実施形態では血管位置が計測許容血管位置範囲外の場合には計測しない構成としたが、計測誤差が含まれることを承知で計測を行うように構成してもよい。そしてその場合、計測結果がどの程度の誤差を含み得るかの信頼性情報を計測した血圧値とともに提供できるようにすると好適である。
例えば、上記実施形態では血管位置が計測許容血管位置範囲外の場合には計測しない構成としたが、計測誤差が含まれることを承知で計測を行うように構成してもよい。そしてその場合、計測結果がどの程度の誤差を含み得るかの信頼性情報を計測した血圧値とともに提供できるようにすると好適である。
具体的には、図7のステップS4に代えて、計測許容血管位置範囲30とともに、誤差小エリア31と、誤差中エリア32と、誤差大エリア33との範囲外エリア(図5参照)を設定する(ステップS5)。そして、図8に示すように、ステップS18に代えて、最新の血管位置が該当する計測許容血管位置範囲又は範囲外エリアを判定し(ステップS30)、当該判定された計測許容血管位置範囲又は範囲外エリアの識別情報を、算出された血圧に対応づけて計測ログデータ520に格納する(ステップS32)。更に、判定された計測許容血管位置範囲または範囲外エリアに応じた信頼性情報とともに血圧をタッチパネル11に表示するとよい(ステップS34)。
図9は、ステップS34における信頼性情報の表示例を示す図である。
タッチパネル11にて血圧計測のモニター表示を行うこととし、例えば計測された血圧表示70をステップS32で判定された計測許容血管位置範囲または範囲外エリアの種類に応じた表示形態違い(図示の例では表示色違い)で表示する。なお、表示形態の違いは、表示色に限らず、表示文字の大きさや、フォントの種類、反転表示、明度違いなどその他の要素で実現してもよい。また、誤差情報をレベルゲージ72にて表示するとしてもよい。
タッチパネル11にて血圧計測のモニター表示を行うこととし、例えば計測された血圧表示70をステップS32で判定された計測許容血管位置範囲または範囲外エリアの種類に応じた表示形態違い(図示の例では表示色違い)で表示する。なお、表示形態の違いは、表示色に限らず、表示文字の大きさや、フォントの種類、反転表示、明度違いなどその他の要素で実現してもよい。また、誤差情報をレベルゲージ72にて表示するとしてもよい。
[その2]
また、上記実施形態では計測許容血管位置範囲30を予め設定していたが、被計測者3別に設定する構成としてもよい。
具体的には、ステップS4(図7参照)に代えて、図10に示すような自動設定処理を実行する。自動設定処理では、先ず被計測者3に、頭部を左向きから正面を経て右向きに至るまで姿勢変化させ、その間の複数のタイミングで、スティフネスパラメーターβと血管位置とを計測し(ステップS100)、スティフネスパラメーターβを変数として計測された血管位置の超音波振動子配列方向の座標値を算出する関数f(β)を求める(ステップS102)。計測する姿勢は、左向き、正面、右向きの3つでもよく、関数f(β)は、スプライン関数や近似曲線関数など、適宜設定可能である。
また、上記実施形態では計測許容血管位置範囲30を予め設定していたが、被計測者3別に設定する構成としてもよい。
具体的には、ステップS4(図7参照)に代えて、図10に示すような自動設定処理を実行する。自動設定処理では、先ず被計測者3に、頭部を左向きから正面を経て右向きに至るまで姿勢変化させ、その間の複数のタイミングで、スティフネスパラメーターβと血管位置とを計測し(ステップS100)、スティフネスパラメーターβを変数として計測された血管位置の超音波振動子配列方向の座標値を算出する関数f(β)を求める(ステップS102)。計測する姿勢は、左向き、正面、右向きの3つでもよく、関数f(β)は、スプライン関数や近似曲線関数など、適宜設定可能である。
そして、当該関数f(β)からスティフネスパラメーターβが所定のβ許容範囲(血圧血管径関係式にて許容できる誤差で納まるスティフネスパラメーターβの範囲の意)に納まる基準血管位置P0を中心とした血管位置の超音波振動子配列方向の範囲を決定する。これを計測許容血管位置範囲30の超音波振動子配列方向の範囲を示すパラメーター値として、計測許容血管位置範囲定義データ514に設定する(ステップS104)。
計測許容血管位置範囲30の深さ位置方向の範囲も同様にして決定する。
すなわち、被計測者3に、頭部を下向きから正面を経て上向きに至るまで姿勢変化させ、その間の複数のタイミングで、スティフネスパラメーターβと血管位置とを計測し(ステップS106)、スティフネスパラメーターβを変数として計測された血管位置の深さ位置を算出する関数g(β)を改めて求める(ステップS108)。そして、当該関数g(β)からスティフネスパラメーターβが所定のβ許容範囲(血圧血管径関係式にて許容できる誤差で納まるスティフネスパラメーターβの範囲の意)に納まる基準血管位置P0を中心とした血管位置の深さ方向の範囲を決定する。これを計測許容血管位置範囲30の深さ方向の範囲を示すパラメーター値として計測許容血管位置範囲定義データ514に設定する(ステップS110)。
そして、計測許容血管位置範囲を元に範囲外エリアを設定すればよい(ステップS112)。
すなわち、被計測者3に、頭部を下向きから正面を経て上向きに至るまで姿勢変化させ、その間の複数のタイミングで、スティフネスパラメーターβと血管位置とを計測し(ステップS106)、スティフネスパラメーターβを変数として計測された血管位置の深さ位置を算出する関数g(β)を改めて求める(ステップS108)。そして、当該関数g(β)からスティフネスパラメーターβが所定のβ許容範囲(血圧血管径関係式にて許容できる誤差で納まるスティフネスパラメーターβの範囲の意)に納まる基準血管位置P0を中心とした血管位置の深さ方向の範囲を決定する。これを計測許容血管位置範囲30の深さ方向の範囲を示すパラメーター値として計測許容血管位置範囲定義データ514に設定する(ステップS110)。
そして、計測許容血管位置範囲を元に範囲外エリアを設定すればよい(ステップS112)。
[その3]
また、血管位置を求める方法は上記実施形態の例に限らず適宜採用可能である。
例えば、図11に示すように、超音波プローブ6の超音波振動子別に、隣接する2フレーム分(図11中の第1フレーム及び第2フレーム)の反射波信号が得られる都度、深さ別に信号強度差(図11中のフレーム間の差)を算出する。これを所定時間分繰り返して、図12に示すように、超音波振動子別に全深さの信号強度差の合計を積算する。信号強度差の積算値を現わすヒストグラムのピーク値を検索し、ピーク値に対応する超音波振動子を「血管直上にある超音波振動子」として判定する。すなわち、当該超音波振動子が血管中心のセンサー位置を示すこととする。そして、上記実施形態と同様にして、血管前壁・後壁の位置から血管中心を求めるとしてもよい。
また、血管位置を求める方法は上記実施形態の例に限らず適宜採用可能である。
例えば、図11に示すように、超音波プローブ6の超音波振動子別に、隣接する2フレーム分(図11中の第1フレーム及び第2フレーム)の反射波信号が得られる都度、深さ別に信号強度差(図11中のフレーム間の差)を算出する。これを所定時間分繰り返して、図12に示すように、超音波振動子別に全深さの信号強度差の合計を積算する。信号強度差の積算値を現わすヒストグラムのピーク値を検索し、ピーク値に対応する超音波振動子を「血管直上にある超音波振動子」として判定する。すなわち、当該超音波振動子が血管中心のセンサー位置を示すこととする。そして、上記実施形態と同様にして、血管前壁・後壁の位置から血管中心を求めるとしてもよい。
2…超音波血圧計測システム、3…被計測者、5…頸動脈、6…超音波プローブ、8…校正用血圧計、10…超音波血圧計測装置、11…タッチパネル、12…インターフェース回路、13…スピーカー、20…制御基板、22…ICメモリー、23…近距離無線器、30…計測許容血管位置範囲、31…誤差小エリア、32…誤差中エリア、33…誤差大エリア、70…血圧数表示、72…レベルゲージ、100…操作入力部、102…校正用血圧計測部、104…血管径計測部、200…処理部、202…血圧血管径関係式設定部、204…血管位置判別部、206…基準血管位置設定部、208…計測許容血管位置範囲設定部、220…血圧計測実行部、222…範囲外通知制御部、224…計時部、260…表示画像信号生成部、262…音声信号生成部、360…画像表示部、362…音出力部、500…記憶部、501…システムプログラム、502…計測プログラム、510…血圧血管径関係式定義パラメーター、512…基準血管位置定義データ、514…計測許容血管位置範囲定義データ、516…計測経過時間カウンター、518…姿勢案内データ、520…計測ログデータ、As…走査範囲、P…血管中心位置、P0…基準血管位置
Claims (7)
- 超音波プローブによる血管に対する超音波の送信及び反射波の受信を行って、前記血管の血圧を計測する超音波血圧計測装置であって、
前記反射波の受信信号に基づいて、前記超音波プローブに対する前記血管の位置を判別する血管位置判別部と、
前記血管位置判別部の判別結果に基づいて血圧計測を実行する血圧計測実行部と、
を備えた超音波血圧計測装置。 - 前記血管位置判別部は、前記血管の中心によって前記血管の位置を判別する、
請求項1に記載の超音波血圧計測装置。 - 前記血圧計測実行部は、前記位置が予め設定された計測許容血管位置範囲に含まれる場合に血圧計測を実行する、
請求項1又は2に記載の超音波血圧計測装置。 - 前記位置が前記計測許容血管位置範囲外の場合に所定の通知制御を行う通知制御部、
を更に備える請求項3に記載の超音波血圧計測装置。 - 前記血管は頸動脈であり、
前記計測許容血管位置範囲は、前記超音波プローブに対する前記位置の前記超音波の送信方向と交差する方向の範囲が、前記超音波プローブに対する前記位置の前記超音波の送信方向の範囲より大きく定められている、
請求項3又は4に記載の超音波血圧計測装置。 - 超音波プローブによる血管に対する超音波の送信及び反射波の受信を行い、前記反射波の受信信号に基づいて受信データを取得することと、
前記受信データに基づいて、前記超音波プローブに対する前記血管の位置を判別することと、
前記判別の結果に基づいて血圧計測を実行することと、
を含む血圧計測方法。 - 前記判別することは、前記血管の中心によって前記血管の位置を判別することである、
請求項6に記載の血圧計測方法。
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