JP2016032531A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、上述のような遊技機においては、始動領域へ遊技球が進入することを条件として、停止表示される大当たり図柄が決定されるため、遊技者は、停止表示された大当たり図柄により、獲得可能な賞球数や特別遊技終了後に設定される遊技状態を判断可能となっていた。従って、遊技者にとって有利とはいえない大当たり図柄が停止表示された場合には、その後に実行される特別遊技に対する遊技者の興趣を低下させてしまうというおそれが生じていた。
そこで、近年では、大入賞口へ入球した遊技球が進入可能な特定領域を設け、特定のラウンド遊技において大入賞口へ入球した遊技球が特定領域へ進入することにより、特別遊技終了後に遊技者にとって有利な遊技状態を設定するような遊技機が考案されている(特許文献1参照)。このような遊技機によれば、遊技者に対し、特別遊技中において特定領域へ遊技球を進入させることについて関心を抱かせることができ、特別遊技に対する遊技者の興趣を高めることができる。
ここで、上述のような遊技機においては、遊技の進行を制御する主制御部(主制御基板)と、主制御部から一方向に通信可能となるように接続された副制御部(副制御基板)とを備え、副制御部が、主制御部での遊技の進行に応じた演出の実行を制御するようになっている。また、上述のような遊技機においては、特定領域への遊技球の進入の有無は主制御部により把握されるようになっている。したがって、上述のような演出を実行するには、当該演出を実行する時点において、特定領域への遊技球の進入の有無を副制御部に確実に把握させる必要がある。
しかし、上述のような遊技機においては、ノイズ等の発生により副制御部にシステムリセットが生じるような場合があり、このシステムリセットが生じると副制御部における記憶データがクリアされる。そのため、たとえば、副制御部が特定領域への遊技球の進入の有無を把握していたものの、その後、上述の演出が実行される前にシステムリセットが生じたような場合には、特定領域への遊技球の進入の有無に関するデータがクリアされることとなる。ここで、上述の如く、主制御部から副制御部へ一方向に通信可能となっているため、主制御部は、副制御部に発生したシステムリセットを把握することができず、主制御部は、特定領域への遊技球の進入の有無を副制御部に把握させることができない。
したがって、このような場合には、特定領域への遊技球の進入の有無に応じた演出を適切に行うことができなくなるとのおそれが生じていた。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
このように、本発明に係る遊技機によれば、副制御部にシステムリセットが発生したか否かを問わず、特別遊技の実行中の所定の時点において特定領域通過状態指定コマンドが副制御部へ送信されるため、このタイミングで、特定領域への遊技球の進入の有無に応じた演出を適切かつ確実に実行することができるのである。
(3)また、本発明に係る遊技機は、前記特定領域進入記憶手段が、電断が発生した場合に、当該電断の発生時に記憶されていた前記特定領域への所定数の遊技球の進入の有無を保持可能に設定されており、前記コマンド送信手段が、電断から復帰した時点で、前記特定領域通過状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
ここで、電断には、電源のオンオフを行うための電源スイッチがオフとなったことや、不測の電源断が発生したことが含まれる。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
そして、常態においては、第1開閉扉18bが閉位置に位置し(すなわち、第1開閉扉18bが閉じられ)第1大入賞口18は閉鎖されているため、当該第1大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、後述の第2入賞口55が開放される特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技(本形態では、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンド)において、第1開閉扉18bが開位置に位置し(すなわち、第1開閉扉18bが開き)第1大入賞口18が開放されるとともに、第1開閉扉18bが遊技球を第1大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、第1大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、当該第1大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、特に図示していないが、第1大入賞口18内には、第1大入賞口18へ入球した遊技球を第1大入賞口18外へ排出するための第1大入賞口排出口も設けられている。
そして、常態においては、第2開閉扉55bが閉位置に位置し(すなわち、第2開閉扉55bが閉じられ)第2大入賞口55は閉鎖されているため、当該第2大入賞口55への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、特定のラウンド遊技(本形態では、4ラウンド及び5ラウンド)において、第2開閉扉55bが開位置に位置し(すなわち、第2開閉扉55bが開き)第2大入賞口55が開放されるとともに、第2開閉扉55bが遊技球を第2大入賞口55へ導く受皿部材として機能することにより、第2大入賞口55への遊技球の入球が可能となる。
また、当該第2大入賞口55へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
また、図4(a)〜(c)に示すように、第2アタッカー装置54の内部には、特別領域57を開閉可能なシャッター部59が設けられている。このシャッター部59は、遊技盤11に対して突没可能な板部材となっており、特別遊技の実行中は、予め定められた作動パターンで突没を繰り返すようになっている。そして、シャッター部59が遊技盤11から突出しているときには特別領域57が閉状態となり、第2アタッカー装置54内の底部を転動してきた遊技球は、特別領域57へ進入することができず、一般領域58へ進入することとなる。これに対して、シャッター部59が遊技盤11に没入しているときには特別領域57が開状態となり、第2アタッカー装置54内の底部を転動してきた遊技球は、特別領域57又は一般領域58のいずれかに進入することとなる。このように、第2アタッカー装置54の内部に進入した(第2大入賞口55へ入球した)遊技球が特別領域57へ進入するか否かは、第2アタッカー装置54内に遊技球が進入するタイミング、シャッター部59の突没のタイミング等に委ねられることとなる。
なお、シャッター部59は上述のような構成に限定されるものではなく、たとえば、特定領域57と一般領域58とを交互に開閉するような構成としてもよい。また、シャッター部59は設けなくてもよい。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定のラウンド遊技中に所定数(本形態では1個)の遊技球が特定領域57へ進入した場合、特別遊技の終了後の遊技状態が、遊技者にとって有利な遊技状態である高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。これに対して、特定のラウンド遊技中に所定数(1個)の遊技球が特定領域57へ進入しなかった場合(すなわち、第2大入賞口55へ入球した遊技球がすべて一般領域58へ進入した場合)、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。
第2開閉扉55bの開閉パターン、及び、遊技状態の設定に関しては、後程詳述する。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図5に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出装置制御基板400を備えている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
この主制御基板100は、図5に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
なお、特に図示していないが、上述の特定領域検出センサ57aは、特定領域57と特定領域排出口57bとをつなぐ排出通路57c(図4(b)及び(c)参照)内に設けられており、上述の一般領域検出センサ58aは、一般領域58と一般領域排出口58bとをつなぐ排出通路58c(図4(b)及び(c)参照)内に設けられている。そして、上述の如く、特定領域57へ進入した遊技球は特定領域排出口57bから第2大入賞口55の外部へ排出され、一般領域58へ進入した遊技球は一般領域排出口58bから第2大入賞口55の外部へ排出されるようになっている。したがって、第2大入賞口55から排出される遊技球は、必ず、上述の特定領域検出センサ57a及び一般領域検出センサ58aにより検出されることとなる。すなわち、上述の特定領域検出センサ57a及び一般領域検出センサ58aは、第2大入賞口55から遊技球が排出されたことを検出するセンサとして機能するようにもなっている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16、第1大入賞口18、第2大入賞口55の開閉制御やシャッター部59の突没制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、図5に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
この副制御基板300は、図5に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
そして、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、主制御基板100には、供給される電源の電圧値を検知するための電断検知回路が設けられている。この電断検知回路は、供給される電源の電圧値が所定値以下となった場合(たとえば、電源スイッチがオフとなった場合や不測の電源断が発生した場合)に電断と判断して、主制御基板100へ電断発生信号を出力するとともに、電圧値が所定値よりも大きくなった場合(たとえば、電源スイッチがオンとなった場合や不測の電源断から復帰した場合)には電断から復帰したと判断して、主制御基板100への電断発生信号の出力を停止する。
そして、メインCPU101は、上述の電断発生信号を検出している場合には、メインRAM103へのアクセスを禁止することにより、メインRAM103の記憶領域に記憶されている遊技の進行に係る各種データを保持する処理(すなわち、バックアップ処理)を行い、電断発生信号を検出しなくなった場合には、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスの禁止を解除するとともに、電断からの復帰時における演出の制御に必要なデータの内容を示す各種コマンドを副制御基板300へ送信するようになっている。
ここで、電断発生時の処理が複雑になるのを防止すべく、本形態における副制御基板300には電断検知回路が設けられておらず、当該副制御基板300においては上述のようなバックアップ処理は行われない。そのため、電断から復帰した際には、サブCPU301がメインCPU101から送信される上述の各種コマンドに基づいて演出の制御を行うことにより、当該時点で適切な演出が実行できるようになっている。なお、電断から復帰した際に送信される各種コマンドについては、後述する。
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pは、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行するものである。これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。すなわち、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合せた遊技状態が設定されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係る乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間の組み合わせ)の決定に用いられるリーチグループ決定乱数及びリーチモード決定乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、上述の大当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンは、変動演出の態様及び変動時間の組み合わせにより構成されるものである。すなわち、変動演出の態様及び変動時間の組み合わせを決定することによって、変動演出パターンが決定されるようになっている。この変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の2種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1の乱数を用いてもよい。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pが有するテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
なお、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合に参照される当たり図柄乱数判定テーブル111をそれぞれ設け、ハズレの場合にも、当該当たり図柄判定テーブル111及び当たり図柄乱数に基づいて、ハズレ図柄を決定するようにしてもよい。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態ごと、及び、保留記憶領域に記憶されている乱数の組数(以下、保留数という)ごとに複数設けられている。ここでは、図8(a)及び(b)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112についてのみ詳述し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブル112の説明は省略する。
また、図8(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0〜8999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006であった場合に「第3グループ」が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、遊技状態ごと、及び、保留数ごとにリーチグループ決定乱数判定テーブル112が設けられているが、遊技状態、保留数に加え、始動入賞口の種別ごとにリーチグループ決定乱数判定テーブル112を設けるようにしてもよい。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
また、図9(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0〜1499であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定される。また、リーチモード決定乱数が1500〜2038であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定される。
さらに、図9(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」という変動モード番号が決定される。
ここでは、図10(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において第1始動入賞口15への遊技球の入球により特別図柄X1が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113d、及び、非時短遊技状態において第1始動入賞口15への遊技球の入球により特別図柄X2が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113eについて説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
また、図10(b)に示すように、第2大当たり用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0〜1399であった場合に、「30H」という変動モード番号が決定される。また、リーチモード決定乱数が1400〜2038であった場合に、「31H」という変動モード番号が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、始動入賞口の種別ごと、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別は考慮せず、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われることにより、変動モード番号が決定されるようになっている。変動モード番号は、変動演出パターンを特定するためのものであり、本形態に係るパチンコ機Pでは、各変動モード番号に対応して、変動演出の態様及び変動時間が定められている。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の決定処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル114、特別電動役物作動テーブル115、及び、遊技状態設定テーブル116等を備えている。
図11に示すように、本形態における変動時間決定テーブル114によれば、たとえば、決定された変動モード番号が「00H」であった場合に「3秒」の変動時間が決定され、決定された変動モード番号が「30H」であった場合に「45秒」の変動時間が決定される。そして、この決定された変動時間が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の時間となる。
なお、変動演出パターンは、変動モードコマンドのみに基づいて決定するものに限られない。たとえば、変動モードコマンド以外に、所定の乱数に基づいて所定のコマンドを決定しておき、変動モードコマンド及びこの所定のコマンドに基づいて変動演出パターンを決定するようにしてもよい。また、変動演出を前半部分と後半部分とに分け、変動モードコマンド及び所定のコマンドのいずれか一方に基づいて変動演出の前半部分の変動演出パターンを決定し、他方に基づいて変動演出の後半部分の変動演出パターンを決定するようにしてもよい。
第1大入賞口18が開放されるラウンド遊技は、第1アタッカー装置17の第1開閉扉18bが開くことにより第1大入賞口18が開放されてから、第1大入賞口18へ所定数の遊技球が入球するか、若しくは、予め定められた開放時間が経過することによって、開放されていた第1大入賞口18が閉鎖されて終了する。また、第2大入賞口55が開放されるラウンド遊技は、第2アタッカー装置54の第2開閉扉55bが開くことにより第2大入賞口55が開放されてから、第2大入賞口55へ所定数の遊技球が入球するか、若しくは、予め定められた開放時間が経過することによって、開放されていた第2大入賞口55が閉鎖されて終了する。
これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が、まず、20.0秒開放された後5.0秒閉鎖され、この後、0.5秒開放された後5.0秒閉鎖されるというパターンが18回繰り返されるように設定されている。すなわち、上述のラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉扉55bが、閉位置から開位置に変位して開位置に20.0秒位置した後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に5.0秒位置するという態様で1回作動し、その後、閉位置から開位置に変位して開位置に0.5秒位置した後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に5.0秒位置するという態様での作動を18回繰り返すようになっている。
これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55は、0.5秒開放された後2.0秒閉鎖されるというパターンが10回繰り返される。すなわち、上述のラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉扉55bが、閉位置から開位置に変位して開位置に0.5秒位置した後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に2.0秒位置するという態様での作動を10回繰り返すようになっている。
すなわち、特別図柄X2が決定された場合には、特別図柄X1が決定された場合よりも、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に、特定領域57へ遊技球を進入させることが困難となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、図13(a)及び(b)に示すように、遊技状態設定テーブル116として、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合に参照される第1状態設定テーブル116aと、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合に参照される第2状態設定テーブル116bと、が設けられている。
また、図13(a)に示すように、上述の場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定され、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/59となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率遊技状態及び時短遊技状態が継続することとなる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄X1が決定された場合には、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができる。したがって、特別図柄X1が決定された場合には、ほぼ確実に、特別遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されることとなる。これに対して、特別図柄X2が決定された場合には、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができない。したがって、特別図柄X2が決定された場合には、ほぼ確実に、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されることとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル117に基づいて、行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル117aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル117aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル117bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル117bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
また、時短判定テーブル117bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル117bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図15に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には変動時間が0.6秒に決定される。そして、変動時間が決定されると、この決定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル119に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図16に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図16に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図17のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ130において、メインCPU101は、メインROM102から起動プログラムを読み込む等、電断復帰時(電源スイッチがオンとなった場合、不測の電源断から復帰した場合)における各種処理を実行するために必要な初期設定処理を実行する。そして、次のステップ131に進む。
ステップ131において、メインCPU101は、電断復帰後に上述の各種処理の実行を開始するまでの待機時間である電断監視時間を、電断監視時間タイマにセットする。そして、次のステップ132に進む。
ステップ133において、メインCPU101は、上述のステップ131で設定された電断監視時間を経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ132に戻る。一方、経過したと判定した場合、次のステップ134に進む。なお、電断監視時間タイマには減算タイマを採用しており、上述の電断発生信号の検出の判定が実行されるごとにタイマカウンタが1ずつ減算され、0となった場合に電断監視時間が経過したと判定されるようになっている。
ステップ135において、メインCPU101は、リセット処理の条件を満たしているか否かを判定する。ここで、リセット処理は、メインRAM103に記憶されているデータをクリアして初期化するものである。このリセット処理の条件としては、たとえば、電源基板に設けられたリセットスイッチ(特に図示しておらず)が操作された状態で電源の投入(電源スイッチのオン)が行われたこと、不測の電源断発生時におけるメインRAM103の記憶データと不測の電源断からの復帰時におけるメインRAM103の記憶データとに不整合が生じたこと等が挙げられ、これらの事象が発生した場合に、リセット処理の条件を満たしていると判定する。これに対して、リセットスイッチが操作されずに電源投入された場合や、メインRAM103の記憶データに不整合が生じることなく不測の電源断から復帰した場合に、リセット処理の条件を満たしていないと判定する。なお、記憶データの不整合は、たとえば、電断時のチェックサムと電断復帰時のチェックサムとを比較することにより判断することができる。
そして、リセット処理の条件を満たしていないと判定した場合、ステップ138に進む。一方、リセット処理の条件を満たしていると判定した場合、次のステップ136に進む。
ステップ137において、メインCPU101は、リセット処理が実行されたことを示すRAMクリアコマンドを発射払出制御基板200や副制御基板300へ送信する。そして、ステップ140に進む。
ステップ139において、メインCPU101は、電断から復帰したことを示す電断復帰コマンドを発射払出制御基板200や副制御基板300へ送信する。そして、次のステップ140に進む。
ここで、電源復帰時に副制御基板300へ送信されるコマンドとしては、第1特図保留数を示す第1特図保留数指定コマンド、第2特図保留数を示す第2特図保留数指定コマンド、遊技球の打ち出しの方向(すなわち、右打ち又は左打ちのいずれか)を示す発射位置指定コマンド、後述する特図関連制御処理の実行フェーズを示す実行フェーズ指定コマンド、電断発生時にデモ表示状態(いわゆる客待ち状態)であったことを示す客待ち指定コマンド等が挙げられる。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の各種コマンドに加え、特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無を示す特定領域通過状態指定コマンドも副制御基板300へ送信されるようになっている。この特定領域通過状態指定コマンドは、2バイトのデータにより構成されるものであり、2バイトのうちの上位バイトによって特定領域通過状態指定コマンドである旨が示され、下位バイトによって特定領域57へ所定数の遊技球が進入した状態か進入していない状態であるかが示されるようになっている。なお、後述の如く、特定領域57へ所定数の遊技球が進入するとその旨を示す進入フラグがオンとなるようになっており、この進入フラグがオンであるか否かに基づいて特定領域通過状態指定コマンドが設定されることとなる。
なお、この進入フラグがオンであるか否かの情報は、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶されており、電断発生信号を検出した際(すなわち、電断発生時)には後述の電断退避処理が行われることにより保持されるようになっている。すなわち、この進入フラグがオンであるか否かの情報は、電断発生によってはクリアされない。
そして、初期化処理を終了する。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、供給される電源の電圧が所定値以下となると、上述の主制御基板100のメイン処理に割り込んで、図19のフローチャートに示す電断退避処理が実行される。
ステップ151において、メインCPU101は、割り込みを許可するための処理を行う。そして、電断退避処理を終了する。
ステップ153において、メインCPU101は、電断監視時間を、電断監視時間タイマにセットする。そして、次のステップ154に進む。
ステップ155において、メインCPU101は、上述のステップ153で設定された電断監視時間を経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ154に戻る。一方、経過したと判定した場合、電断退避処理を終了し、上述の初期化処理を実行する。電断監視時間の経過の判定は、上述の初期化処理における判定と同様に行われる。
なお、電断が発生した場合には、上述のステップ153からステップ155までをループしている間、パチンコ機Pの作動が停止することとなる。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図20のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する乱数更新処理を実行する。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等を作成するデータ作成処理を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、遊技球が第2大入賞口55へ入球したことに基づいて、第2大入賞口入出球カウンタを更新するための第2大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ305において、メインCPU101は、遊技球が一般領域58へ進入したことに基づいて、第2大入賞口入出球カウンタを更新するための一般領域検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ630において、メインCPU101は、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2大入賞口検出時処理を終了する。一方、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ631に進む。
ステップ631において、メインCPU101は、現時点が特別遊技中であるか否かを判定する。ここで、特別遊技中においては、後述する実行フェーズデータの値が「03」又は「04」となっているため、この実行フェーズデータの値を確認することにより、現時点が特別遊技中であるか否かを判定することができるようになっている。
そして、特別遊技中でないと判定した場合、第2大入賞口検出時処理を終了する。一方、特別遊技中であると判定した場合、次のステップ632に進む。
ステップ632において、メインCPU101は、第2大入賞口入出球カウンタの値を「1」インクリメントする。これにより、第2大入賞口55へ入球した遊技球の数がカウントされることとなる。そして、第2大入賞口検出時処理を終了する。
ステップ650において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、現時点が特別遊技中であるか否かを判定する。そして、特別遊技中でないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特別遊技中であると判定した場合、次のステップ652に進む。
ステップ652において、メインCPU101は、第2大入賞口入出球カウンタの値を「1」デクリメントする。これにより、第2大入賞口55の外部へ排出された(すなわち、第2大入賞口55から出球した)遊技球の数がカウントされる。
ここで、何らかの不具合等により第2大入賞口入出球カウンタの値が「0」となっていた場合には、メインCPU101は、デクリメントを行わず、エラーが発生していると判断して所定の処理(エラー発生の旨の記憶処理等)を実行する。なお、当該エラーが発生しているとの判断時においては、外部情報端子基板500への所定のエラー信号の送信や、副制御基板300への所定のエラーコマンドの送信は行わないようになっている。
そして、次のステップ653に進む。
ステップ654において、メインCPU101は、特別遊技中において特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを示す進入フラグをオンにする。なお、上述の如く、この進入フラグがオンであるか否かの情報は、電断発生によってはクリアされないようになっている。
そして、次のステップ655に進む。
ステップ656において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄がX1であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄がX1でない(すなわち、X2である)と判定した場合、ステップ658に進む。一方、停止表示されている特別図柄がX1であると判定した場合、次のステップ657に進む。
また、上述のステップ655で4ラウンド及び5ラウンドのいずれのラウンド遊技中でもないと判定した場合、又は、上述のステップ656で停止表示されている特別図柄がX1でないと判定した場合に進むステップ658において、メインCPU101は、特別遊技中において不正に特定領域57へ遊技球が進入した可能性があることを副制御基板300へ伝達するための進入エラーコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、特定領域検出時処理を終了する。
ステップ670において、メインCPU101は、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、一般領域検出時処理を終了する。一方、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ671に進む。
ステップ671において、メインCPU101は、現時点が特別遊技中であるか否かを判定する。そして、特別遊技中でないと判定した場合、一般領域検出時処理を終了する。一方、特別遊技中であると判定した場合、次のステップ672に進む。
ステップ672において、メインCPU101は、第2大入賞口入出球カウンタの値を「1」デクリメントする。これにより、第2大入賞口55の外部へ排出された(すなわち、第2大入賞口55から出球した)遊技球の数がカウントされる。
なお、上述同様、何らかの不具合等により第2大入賞口入出球カウンタの値が「0」となっていた場合には、メインCPU101は、デクリメントを行わず、エラーが発生していると判断して所定の処理を実行する。この場合にも、外部情報端子基板500への所定のエラー信号の送信や、副制御基板300への所定のエラーコマンドの送信は行わない。
そして、一般領域検出時処理を終了する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数及びリーチモード決定乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間の間、特別図柄の変動表示が行われない場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ805で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。一方、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、上述のステップ805で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定し、この決定された変動モード番号を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ805で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間カウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。そして、次のステップ1106に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、次のステップ1108に進む。
また、上述のステップ1104で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合に進むステップ1109において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、ステップ1108に進む。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1106でタイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、各ラウンド遊技における第1大入賞口18や第2大入賞口55の開閉制御等を行うラウンド遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、特定領域通過状態指定コマンド演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、ここで記憶された特定領域通過状態指定コマンドは、上述のステップ208の出力制御処理により副制御基板300へ送信される。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、後述する如く、全ラウンド遊技の終了後に行われるエンディング処理中に、特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無に応じた演出(後述のエンディング演出)が実行されるようになっている。換言すれば、特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無に応じた演出が実行されるタイミングとして、全ラウンド遊技の終了後に行われるエンディング処理中が予め定められている。そのため、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時のみならず、上述の全ラウンド遊技の終了時(すなわち、エンディング処理の開始前の時点)にも、特定領域通過状態指定コマンドが副制御基板300へ送信されるようになっている。これにより、全ラウンド遊技が終了するまでに、主制御基板100が認識し得ない、副制御基板300のみのシステムリセットが発生して主制御基板100から送信された進入コマンドがクリアされてしまった場合であっても、上述の特定領域通過状態指定コマンドに基づいて、適切なエンディング演出が実行できることとなる。
そして、次のステップ1206に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1209に進む。
ステップ1250において、メインCPU101は、最初のラウンド遊技(すなわち、1ラウンド)が開始された時点であるか否かを判定する。そして、1ラウンドが開始された時点でないと判定した場合、ステップ1253に進む。一方、1ラウンドが開始された時点であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
ステップ1251において、メインCPU101は、ラウンド遊技が開始される旨を示す開始フラグをオンにする。そして、次のステップ1252に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、開始フラグがオンであるか否かを判定する。そして、開始フラグがオンでない(すなわち、開始フラグがオフである)と判定した場合、ステップ1261に進む。一方、開始フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1254に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1256に進む。
ステップ1257において、メインCPU101は、ラウンド遊技中において第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cを通電制御するために参照する特別電動役物作動テーブル115として、第1作動テーブル115aを取得する。そして、ステップ1259に進む。
ステップ1259において、メインCPU101は、上述のステップ1257又はステップ1258で取得された特別電動役物作動テーブル115を参照して、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開放時間(すなわち、第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電時間)をタイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1260に進む。
なお、ここでタイマカウンタにセットされた開放時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。
具体的には、メインCPU101は、取得された特別電動役物作動テーブル115及び上述のタイマカウンタの値に基づいて、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御を行う。
たとえば、停止表示されている特別図柄がX1である場合、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18について、29.0秒開放が行われる。これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55について、20.0秒開放及び5.0秒閉鎖が行われた後、0.5秒開放及び5.0秒閉鎖が繰り返し18回行われる。
また、停止表示されている特別図柄がX2である場合、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18について、29.0秒開放が行われる。これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55について、0.5秒開放及び2.0秒閉鎖が繰り返し10回行われる。
そして、次のステップ1261に進む。
ステップ1262において、メインCPU101は、タイマカウンタにセットされた開放時間の経過、若しくは、第1大入賞口18又は第2大入賞口55への所定数(10個)の遊技球の入球のいずれかの条件を満たしたか否かを判定する。そして、いずれの条件も満たしていないと判定した場合、ラウンド遊技制御処理を終了する。一方、いずれかの条件を満たしたと判定した場合、次のステップ1263に進む。
ステップ1264において、メインCPU101は、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1265に進む。
ステップ1266において、メインCPU101は、上述のステップ1257又はステップ1258で取得された特別電動役物作動テーブル115を参照して、各ラウンド遊技の終了後に設定されるインターバル時間をタイマカウンタにセットする。
具体的には、3ラウンド終了後には、10.0秒のインターバル時間がセットされ、3ラウンド以外のラウンド遊技(1ラウンド、2ラウンド、4ラウンド〜9ラウンド)終了後には、2.0秒のインターバル時間がセットされる。
なお、ここでタイマカウンタにセットされたインターバル時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。
そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
ステップ1268において、メインCPU101は、終了フラグをオフにする。そして、次のステップ1269に進む。
ステップ1269において、メインCPU101は、開始フラグをオンにする。そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンでない(すなわち、進入フラグがオフである)と判定した場合、ステップ1307に進む。一方、進入フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1302に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、高確回数として10000をセットする。そして、次のステップ1304に進む。
ステップ1305において、メインCPU101は、時短回数として10000をセットする。そして、次のステップ1306に進む。
また、上述のステップ1301で進入フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ1307において、メインCPU101は、高確遊技フラグをオフにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定される。そして、次のステップ1308に進む。
ステップ1309において、メインCPU101は、時短回数として50をセットする。そして、次のステップ1310に進む。
ステップ1311において、メインCPU101は、特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球の数と第2大入賞口55から排出された(すなわち、第2大入賞口55から出球した)遊技球の数とが一致しているか否かを判定する第2大入賞口入出球不一致判定処理を実行する。そして、次のステップ1312に進む。
ステップ1330において、メインCPU101は、第2大入賞口入出球カウンタの値が0であるか否かを判定する。そして、0であると判定した場合、第2大入賞口入出球不一致判定処理を終了する。一方、0でないと判定した場合、次のステップ1331に進む。
ステップ1331において、メインCPU101は、第2大入賞口入出球カウンタの値を0クリアする。そして、次のステップ1332に進む。
ステップ1333において、メインCPU101は、特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球の数と第2大入賞口55から排出された遊技球の数とが一致していない旨を示す不一致エラーコマンドを、演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第2大入賞口入出球不一致判定処理を終了する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御終了処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域シフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ1504に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。一方、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、ステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル119を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出、特別遊技中に実行され、特別遊技の進行や特定領域57への遊技球の進入に関する所定の報知を行う特別遊技中演出、及び、特別遊技の終了後に実行され、特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球の数と第2大入賞口55から排出された遊技球の数とが一致していない場合にその旨を報知する不一致エラー演出について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出では、演出表示装置21に表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、特別図柄の変動表示の開始とともに、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(図42(a)及び(b)参照)。なお、図中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。
その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図42(c)〜(e)参照)。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、特に図示していないが、大当たりに対する遊技者の期待感を高めるべく、演出図柄50の変動表示中に演出表示装置21の背景画像に重ねて所定の表示を行う予告演出や、リーチ表示後に演出表示装置21に所定の動画等を表示するリーチ発展演出等を実行できるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中演出として、特定領域57への遊技球の進入に関し種々の報知を行う特定演出や、特別遊技の進行に伴い所定の画像表示やBGMの出力を行う一般演出が実行されるようになっている。
特定演出としては、第2大入賞口55の開放パターンの決定に関する報知を行う開放判定演出、特定領域57への遊技球の進入を促す進入実行演出、特定領域57へ所定数の遊技球が進入していない旨の警告を行う警告演出、特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合に報知を行う進入時報知演出、特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合に報知を行う非進入時報知演出、特定領域57への遊技球の進入が実質的に不可能な状態であるにもかかわらず特定領域57へ遊技球が進入した場合に、所定の報知を行うエラー報知演出等が挙げられる。なお、特定演出はこれらに限定されるものではなく、他の演出を設けてもよい。
以下、上述の各特定演出の内容について詳述する。
そして、特別図柄X1が決定されていた場合には、4ラウンドが開始されるまでのインターバル時間(本形態では10.0秒)内において、既定時間(たとえば、9.0秒)が経過した時点、若しくは、当該既定時間が経過するまでに操作ボタン9bが所定回数(たとえば、50回)操作された時点で、第2大入賞口55の開放パターンとして、特定領域57へ遊技球を進入させることができる開放パターンが決定された旨を示す表示が行われる(図43(b)参照)。これに対して、特別図柄X2が決定されていた場合には、上述と同様の時点で、第2大入賞口55の開放パターンとして、特定領域57へ遊技球を進入させることができない開放パターンが決定された旨を示す表示が行われる(図43(c)参照)。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技において開放される第2大入賞口55の開放パターンが遊技者に対して報知されることとなる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の開放判定演出の実行結果が表示されるまで、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技において開放される第2大入賞口55の開放パターンを気付かれにくくすることができるため、特別遊技に対する遊技者の興趣を高めることができるのである。
また、この開放判定演出においては、操作ボタン9bを連打させることで、遊技者に対して、あたかも操作ボタン9bの連打により第2大入賞口55の開放パターンが決定されたような印象を与えることができる。これにより、特別遊技中の遊技性を向上させることができるのである。
具体的には、図44(a)に示すように、特定領域57へ遊技球を進入させるべく、遊技者に対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上となるような操作ハンドル5の操作(いわゆる、右打ち)を行わせる旨の表示が行われる。
なお、進入実行演出は、4ラウンドのラウンド遊技開始時のみならず、5ラウンドのラウンド遊技開始時に行ってもよい。
これに対して、特定領域57へ遊技球を進入させることができない開放パターンが決定された場合(すなわち、特別図柄X2が決定されていた場合)には、4ラウンドのラウンド遊技開始時に、上述の進入実行演出は実行されず、その代わりに、実行されている特別遊技において特定領域57への遊技球の進入が失敗となる旨を示唆する失敗表示が行われる(図44(b)参照)。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、この失敗表示が行われると、6ラウンドのラウンド遊技において、遊技者に、特別遊技終了後における時短遊技状態中の演出で使用されるキャラクターを遊技者に選択させる等の時短遊技状態準備演出が実行されるようになっている。
そして、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することなく4ラウンドのラウンド遊技の開始時から20.0秒を経過した場合には、図45(a)に示すように、警告を示すマーク(感嘆符が1個付された三角形)を表示するとともに、特定領域57へ遊技球を進入させる旨を表示する第1警告表示が行われる。
また、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することなく5ラウンドのラウンド遊技が開始された場合には、図45(b)に示すように、第1警告表示よりも重度の警告を示すマーク(感嘆符が2個付された三角形)を表示するとともに、特定領域57へ遊技球を進入させる旨を表示し、さらには、トラブルが発生している場合には係員を呼ぶべき旨を表示する第2警告表示が行われる。
さらに、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することなく5ラウンドのラウンド遊技の開始時から20.0秒を経過した場合には、図45(c)に示すように、第2警告表示よりも重度の警告を示すマーク(WARNING!との文字が付された星形)を表示するともに、特定領域57へ遊技球を進入させる旨を表示し、さらには、係員を呼ぶ旨を表示する第3警告表示が行われる。
したがって、4ラウンドのラウンド遊技開始から20.0秒経過するまでに特定領域57へ所定数の遊技球が進入していなかった場合には、発射装置や第2大入賞口55への流下経路において何らかのトラブルが発生している可能性が高い。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように、特定領域57へ遊技球を進入させる必要がある4ラウンドのラウンド遊技の開始前に、遊技者に操作ボタン9bを連打させる開放判定演出が実行される。この開放判定演出は、10.0秒という比較的長いインターバル時間において実行されるものであり、操作ボタン9bの連打に遊技者が熱中していたような場合には、4ラウンドのラウンド遊技が開始された後も、遊技球を発射することなく、操作ボタン9bを連打し続けてしまう可能性がある。このときにも、4ラウンドのラウンド遊技開始から20.0秒経過するまでに特定領域57へ所定数の遊技球が進入していない可能性がある。
そこで、上述のような警告演出を実行することで、特定領域57へ遊技球を進入させることができなかったことにより、特別遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(高確率遊技状態及び時短遊技状態)に設定されなくなってしまうという不利益が生じるのを防止することができるのである。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特定領域57へ遊技球を進入させることができる開放パターンが決定された場合、4ラウンド又は5ラウンドのラウンド遊技においては、第2大入賞口55は、20.0秒開放が行われた後、0.5秒開放及び5.0秒閉鎖を計18回繰り返すようになっている。すなわち、これらのラウンド遊技においては、第2大入賞口55について20.0秒開放が行われた後、当該18回の開放及び閉鎖が行われて当該ラウンド遊技が終了するまでに、約90秒程度の時間がかかることとなる。これにより、上述の警告表示が行われた後に、パチンコ機Pに何らかのトラブルが発生していることが判明した場合であっても、当該ラウンド遊技が終了するまでに、係員を呼び当該トラブルを解消するための十分な時間を確保することができ、上述のような不利益が生じるのをより確実に防止することができるのである。
また、警告表示を行うための実行条件についても、上述の内容に限定されるものではなく、たとえば、ラウンド遊技が開始されてから発射された遊技球の総数を実行条件として定めてもよい。すなわち、特定領域57へ所定数の遊技球が進入することなく、ラウンド遊技の開始時から発射された遊技球の総数が所定数(たとえば、30球等)に達した場合に、警告表示を行うように設定してもよい。
具体的には、図46に示すように、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを祝福する旨(「Congulatulation!!」の文字)の表示とともに、当該特別遊技の終了後に遊技者にとって有利な遊技状態が設定される旨の表示が行われる。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、この進入時報知演出が実行されると、6ラウンドのラウンド遊技において、遊技者に、特別遊技終了後における高確率遊技状態中の演出で使用されるキャラクターを遊技者に選択させる等の高確率遊技状態準備演出が実行されるようになっている。
具体的には、図44(a)に示す進入実行演出の表示がブラックアウト表示に切り替わった後、図44(b)と同様の失敗表示が行われる(図47(a)及び(b)参照)。なお、この非進入時報知演出において失敗表示が行われた場合にも、上述と同様に、6ラウンドのラウンド遊技において、遊技者に、特別遊技終了後における時短遊技状態中の演出で使用されるキャラクターを遊技者に選択させる等の時短遊技状態準備演出が実行されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技における第2大入賞口55の開放パターンとして、特定領域57へ遊技球を進入させることができない開放パターンが決定されたにもかかわらず、特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合や、4ラウンド及び5ラウンド以外のラウンド遊技において特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合等に、エラー報知演出が実行される。
そして、その後、進入時報知演出の表示の上下において、係員に至急の確認を促す文字(「係員は至急確認」との文字)を横スクロール表示するとともに(図48(c)参照)、音声出力装置10としてのスピーカから所定の警告音を出力し、かつ、演出照明装置23としてのランプを所定パターンで点滅発光させるエラー報知演出が実行される。
なお、このエラー報知演出は、当該演出が行われているパチンコ機Pにおいて所定の終了操作(たとえば、電源のオフ等)が行われるまで、継続して実行されるようになっている。
また、所定数(有利な遊技状態が設定されるために必要な特定領域57への遊技球の進入数)が2以上に設定されているときには、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことに基づいて上述のエラー報知演出を実行してもよいし、特定領域57へ所定数未満(たとえば、1個)の遊技球が進入したことに基づいて上述のエラー報知演出を実行してもよい。
したがって、これらの場合に特定領域57へ所定数の遊技球が進入したときは、何らかの不正行為(いわゆるゴト行為)より遊技球を強制的に特定領域57へ進入させたものと、ほぼ断定することができる。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pによれば、上述のエラー報知演出を実行可能とすることで、特定領域57へ遊技球を進入させることができない状況において、遊技球を特定領域57へ進入させる不正行為を発見でき、ひいては、このような不正行為が行われるのを抑止することができるのである。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技における第2大入賞口55の開放パターンにかかわらず、特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合には、図46及び図48(b)に示すような進入時報知演出の表示が行われるとともに、6ラウンドのラウンド遊技において、高確率遊技状態準備演出が実行される。また、特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合には、図44(b)及び図47(b)に示すような失敗表示が行われるとともに、6ラウンドのラウンド遊技において、時短遊技状態準備演出が実行される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したか否かに応じて、異なる演出が実行されるようになっている。したがって、遊技者は、当該演出の種類により、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したか否かを判断することができ、ひいては、特別遊技終了後に設定される遊技状態を確実かつ容易に把握することができるのである。
一般演出としては、たとえば、特別遊技の開始時に所定のオープニング画像を表示するオープニング演出、ラウンド遊技中にパチンコ機Pの機種に応じた動画を表示するラウンド遊技中演出、特別遊技中における全ラウンド遊技の終了後(すなわち、特別遊技の終了時)に所定のエンディング画像を表示するエンディング演出等が挙げられる。なお、一般演出はこれらに限定されるものではなく、種々のタイミング及び種々の内容で実行される他の演出を設けてもよい。
以下、一般演出のうちのエンディング演出について説明する。
具体的には、上述の如く、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合には、実行中の特別遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定される。そのため、特別遊技中の全ラウンド遊技が終了すると、図49(a)に示すように、上述の遊技状態が設定される旨(「確変モード突入!」の文字)を示すエンディング画像が表示される。これに対して、4ラウンド及び5ラウンドのラウンド遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合には、実行中の特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定される。そのため、特別遊技中の全ラウンド遊技が終了すると、図49(b)に示すように、上述の遊技状態が設定される旨(「時短モード突入!」の文字)を示すエンディング画像が表示される。
しかし、電断が発生した場合、上述の如く、副制御基板300では電断発生時にバックアップ処理が行われないため、受信した進入コマンドがクリアされることとなる。
そこで、メインCPU101が電断復帰時に特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無を示す特定領域通過状態指定コマンドを副制御基板300へ送信することで、電断が発生した場合であっても、サブCPU301が、この特定領域通過状態指定コマンドに基づいて特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無を把握できるようになっている。そして、これにより、上述のエンディング演出を適切に実行できるのである。
しかし、本形態に係るパチンコ機Pでは主制御基板100から副制御基板300への一方向にのみ通信可能となっていることから、副制御基板300にシステムリセットが発生した旨を主制御基板100へ伝達することができない。そのため、副制御基板300のみにシステムリセットが発生した場合には、主制御基板100においてこれを認識することができず、メインCPU101は、副制御基板300のシステムリセット発生時に、特定領域通過状態指定コマンドを副制御基板300へ送信することができない。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中における全ラウンド遊技の終了時点(すなわち、エンディング処理の開始時点)を、特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無に応じた演出が実行されるタイミングとして予め定めておき、メインCPU101は、当該時点に、特定領域通過状態指定コマンドを副制御基板300へ送信するようになっている。これにより、サブCPU301が、受信した特定領域通過状態指定コマンドに基づいて特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無を把握でき、上述のエンディング演出を適切に実行できるのである。
不一致エラー演出は、特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球の数と第2大入賞口55から排出された遊技球の数とが一致していない場合にその旨を報知するものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別遊技の終了時(すなわち、エンディング処理の終了時)に、特別遊技中における第2大入賞口55へ入球した遊技球の数と第2大入賞口55から排出された遊技球の数とが一致しているか否かが判定される。そして、一致していないと判定された場合には、図50に示すように、不一致エラーが発生した旨を示す表示(不一致エラー発生との文字が付された星形マークの表示)が行われるとともに、係員に至急の確認を促す文字(「係員は至急確認」との文字)が横スクロール表示される。また、これに併せて、音声出力装置10としてのスピーカから所定の警告音が出力され、かつ、演出照明装置23としてのランプが所定パターンで点滅発光する。
したがって、上述のような不一致エラー演出を実行することにより、上述のラウンド遊技中に行われた特定領域57に対するゴト行為や、特定領域57への遊技球の進入に影響する故障の発生を確実に把握することができるのである。
しかし、第2大入賞口55の構造は、パチンコ機Pの機種ごとに種々のものを採用することができ、この構造によっては、第2大入賞口55の入口から特定領域57や一般領域58までの距離が長かったり、第2大入賞口55の内部に設けられたシャッター部材等に遊技球が挟みこまれやすかったりすることによって、遊技球が第2大入賞口55へ入球してから特定領域57や一般領域58へ進入するまでの時間が長くなりやすい場合がある。このような第2大入賞口55の構造が採用されているパチンコ機Pでは、ラウンド遊技の終了間際に第2大入賞口55へ入球した遊技球が、ラウンド遊技の終了時までに特定領域検出センサ57aや一般領域検出センサ58aにより検出されないような事態が発生しやすく、不一致の判定が適切に行われないおそれがある。
そこで、このような事態の発生を防止するためにも、上述の各ラウンド遊技が終了するごとに当該ラウンド遊技中の全入球数及び全排出数に基づいて不一致の判定を行うのではなく、特別遊技の終了時に当該特別遊技中の全入球数及び全排出数に基づいて1回のみ不一致の判定を行うのが望ましい。
そして、副制御基板300のサブCPU301は、種々のタイミングで、対応する演出テーブルを選択し、この選択された演出テーブルから演出データを取得する。これにより、取得された演出データに基づいて、特別遊技中演出や不一致エラー演出等が演出表示装置21において実行されることとなる。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図51に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数を更新する演出用乱数更新処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。本形態に係るパチンコ機Pには、変動演出の態様を決定するために用いられる演出乱数等が設けられている。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301は
タイマ割込処理プログラムを読み込んで、図52に示すタイマ割込処理を開始する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置9の操作(操作ダイヤル9aの回転操作、操作ボタン9bの押下操作)の受け付け可否を判定するとともに、演出操作装置9の操作を検出するセンサ(回転操作検出センサ9c、押下操作検出センサ9d)の信号の有無をチェックする。そして、当該センサからの信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置9が操作されたことを、画像制御基板(特に図示しておらず)や音声制御基板(特に図示しておらず)に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2104に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、演出決定テーブルを取得し、この演出決定テーブル、上述の変動モードコマンド、演出乱数に基づいて、変動演出パターンを決定する。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、決定された(停止表示している)特別図柄がX1であるか否かを判定する。そして、決定された特別図柄がX1でないと判定した場合、ステップ2304に進む。一方、決定された特別図柄がX1であると判定した場合、次のステップ2302に進む。
ステップ2303において、サブCPU301は、開放判定演出により特定領域57へ遊技球を進入させることができる開放パターンが決定された旨を報知するための進入可能開放演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入可能開放演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した進入可能開放演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。
ステップ2305において、サブCPU301は、開放判定演出により特定領域57へ遊技球を進入させることができない開放パターンが決定された旨を報知するための進入不可開放演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入不可開放演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した進入不可開放演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。
ステップ2307において、サブCPU301は、進入可能開放フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入可能開放フラグがオンでない(すなわち、進入可能開放フラグがオフである)と判定した場合、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。一方、進入可能開放フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2308に進む。
ステップ2309において、サブCPU301は、進入実行演出の表示をブラックアウト表示に切り替えた後、失敗表示を行う(すなわち、非進入時報知処理を行う)ための非進入切り替え表示実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた非進入切り替え表示実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した非進入切り替え表示実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、ラウンド終了コマンド受信処理を終了する。
なお、上述のように、進入実行演出の表示を一旦ブラックアウト表示に切り替えた後、失敗表示を行うようにすることで、遊技者に対して演出の違和感を与えることを防止することができる。
ステップ2401において、サブCPU301は、進入可能開放フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入可能開放フラグがオンでない(すなわち、進入可能開放フラグがオフである)と判定した場合、ステップ2404に進む。一方、進入可能開放フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2402に進む。
ステップ2403において、サブCPU301は、4ラウンドのラウンド遊技において第1警告表示を行うまでの時間である第1警告時間をタイマカウンタにセットする。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2400でラウンド開始コマンドが4ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合に進むステップ2405において、サブCPU301は、受信したラウンド開始コマンドが5ラウンドのラウンド遊技に対応するものであるか否かを判定する。そして、5ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合、ステップ2411に進む。一方、5ラウンドのラウンド遊技に対応するものであると判定した場合、次のステップ2406に進む。
ステップ2407において、サブCPU301は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンであると判定した場合、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。一方、進入フラグがオンでない(すなわち、進入フラグがオフである)と判定した場合、次のステップ2408に進む。
ステップ2409において、サブCPU301は、5ラウンドのラウンド遊技において第3警告表示を行うまでの時間である第3警告時間をタイマカウンタにセットする。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2405でラウンド開始コマンドが5ラウンドのラウンド遊技に対応するものでないと判定した場合に進むステップ2411において、サブCPU301は、対応するラウンド遊技の開始後に所定の演出を実行するための開始後演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた開始後演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した開始後演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、ラウンド開始コマンド受信処理を終了する。
ステップ2501において、サブCPU301は、進入フラグをオンにする。そして、進入コマンド受信処理を終了する。
なお、この進入フラグは、サブRAM303の所定の記憶領域により構成されるものであって、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを副制御基板300において把握するためのものである。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、主制御基板100のみならず、副制御基板300にも進入フラグが設けられている。
なお、上述のように、失敗表示を一旦所定の表示に切り替えた後、進入時報知演出の表示を行うようにすることで、遊技者に対して演出の違和感を与えることを防止することができる。
ステップ2601において、サブCPU301は、エラー報知演出を実行するためのエラー報知演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたエラー報知演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信したエラー報知演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、次のステップ2602に進む。
ステップ2701において、サブCPU301は、進入可能開放フラグをオフにする。特別遊技終了コマンド受信処理を終了する。
ステップ2731において、サブCPU301は、進入フラグをオンにする。そして、特定領域通過状態指定コマンド受信処理を終了する。
また、上述のステップ2730で特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを示すものでないと判定した場合に進むステップ2732において、サブCPU301は、進入フラグをオフにする。そして、特定領域通過状態指定コマンド受信処理を終了する。
ステップ2751において、サブCPU301は、特別遊技終了後の遊技状態が高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定される旨を報知するエンディング演出を実行するための進入時エンディング演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた進入時エンディング演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した進入時エンディング演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、エンディングコマンド受信処理を終了する。
ステップ2770において、サブCPU301は、不一致エラー演出を実行するための不一致エラー演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた不一致エラー演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した不一致エラー演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、不一致エラーコマンド受信処理を終了する。
ステップ2800において、サブCPU301は、4ラウンドのラウンド遊技中であるか否かを判定する。そして、4ラウンドのラウンド遊技中でないと判定された場合、ステップ2805に進む。一方、4ラウンドのラウンド遊技中であると判定された場合、次のステップ2801に進む。
ステップ2801において、サブCPU301は、進入可能開放フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入可能開放フラグがオンでない(すなわち、進入可能開放フラグがオフである)と判定した場合、ラウンド遊技中警告演出制御処理を終了する。一方、進入可能開放フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2802に進む。
ステップ2803において、サブCPU301は、タイマカウンタにセットした第1警告時間が経過したか否かを判定する。そして、第1警告時間を経過していないと判定した場合、ラウンド遊技中警告演出制御処理を終了する。一方、第1警告時間を経過したと判定した場合、次のステップ2804に進む。
ステップ2805において、サブCPU301は、5ラウンドのラウンド遊技中であるか否かを判定する。そして、5ラウンドのラウンド遊技中でないと判定された場合、ラウンド遊技中警告演出制御処理を終了する。一方、5ラウンドのラウンド遊技中であると判定された場合、次のステップ2806に進む。
ステップ2807において、サブCPU301は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンであると判定した場合、ラウンド遊技中警告演出制御処理を終了する。一方、進入フラグがオンでない(すなわち、進入フラグがオフである)と判定した場合、次のステップ2808に進む。
ステップ2809において、サブCPU301は、第3警告表示を実行するための第3警告演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた第3警告演出実行コマンドは、上述のステップ2104において、画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)へ送信されるとともに、これらの制御基板において、受信した第3警告演出実行コマンドに対応する演出が実行されることとなる。そして、ラウンド遊技中警告演出制御処理を終了する。
上述の実施の形態では、第2大入賞口55へ入球した遊技球は特定領域57又は一般領域58を介して、第2大入賞口55外へ排出されるようになっているとともに、第2大入賞口検出センサ55aの検出によって第2大入賞口55への遊技球の入球を検出したものとし、特定領域検出センサ57a又は一般領域検出センサ58aの検出によって第2大入賞口55からの遊技球の排出(出球)を検出したものとしていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、特定領域57へ進入した遊技球を第2大入賞口55外へ排出する特定領域排出口57b及び一般領域58へ進入した遊技球を第2大入賞口55外へ排出する一般領域排出口58bのそれぞれに、当該各排出口を通過する遊技球を検出する排出口センサを別途設けるとともに、第2大入賞口検出センサ55aではなく、特定領域検出センサ57a又は一般領域検出センサ58aの検出によって第2大入賞口55への遊技球の入球を検出したものとし、上述の各排出口センサの検出によって第2大入賞口55からの遊技球の排出(出球)を検出したものとしてもよい。すなわち、特定領域57又は一般領域58への遊技球の進入をもって、第2大入賞口55へ遊技球が入球したものと判定し、各排出口からの遊技球の排出をもって、第2大入賞口55から遊技球が排出されたものと判定してもよい。
たとえば、特別遊技中に第2大入賞口55へ入球した遊技球をカウントする入球カウンタと、特別遊技中に第2大入賞口55から排出された遊技球をカウントする出球カウンタとを別個に設け、特別遊技の終了時にこれらのカウンタの値を比較することにより上述の不一致の判定を行ってもよい。
また、上述の実施の形態では、特定領域57への所定数の遊技球の進入の有無に応じた演出が実行されるタイミングとして、全ラウンド遊技の終了時点(すなわち、エンディング処理の開始時点)が予め定められていたが、これに限定されるものではなく、たとえば、特定のラウンド遊技の開始時点等、種々のタイミングを定めておくことができる。
たとえば、上述の場合には、特別遊技終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようにしてもよい。
このようにすることで、特定領域57へ所定数の遊技球を進入させることの重要度が高まることとなるため、特別遊技に対する遊技者の興趣をより向上させることができる。
このようにすることで、特定のラウンド遊技において第2大入賞口55がいずれの開閉パターンで開閉するかについて遊技者の興趣を高めることができ、ひいては、特別遊技に対する遊技者の興趣をより向上させることができる。
このようにすることで、特定領域57への遊技球の進入について遊技性が高まることとなるため、特別遊技に対する遊技者の興趣をより向上させることができる。
このようにすることで、特定のラウンド遊技についての設定のバリエーションを増加させることができるため、特別遊技における遊技性を向上させることができる。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
17 第1アタッカー装置
18 第1大入賞口
21 演出表示装置
54 第2アタッカー装置
55 第2大入賞口
57 特定領域
58 一般領域
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM
Claims (3)
- 遊技球が流下可能な遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態及び遊技球が入球不可能な閉状態のいずれかになり得る大入賞口と、
前記大入賞口内に設けられ、前記大入賞口へ入球した遊技球が進入可能な特定領域と、
遊技の進行を制御する主制御装置と、
前記主制御装置から送信されるコマンドに基づいて演出の実行を制御する副制御装置と、を備え、
前記主制御装置は、
前記始動領域への遊技球の進入を条件として、前記大入賞口が開状態となる特別遊技の実行の可否を抽選により決定する特別遊技実行決定手段と、
前記特別遊技実行決定手段により特別遊技の実行が決定されたことを条件として、特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記特別遊技実行手段による特別遊技の実行中に前記特定領域へ所定数の遊技球が進入したか否かに応じて、前記実行中の特別遊技が終了した後の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
前記特定領域への所定数の遊技球の進入の有無を記憶する特定領域進入記憶手段と、
前記特別遊技実行手段による特別遊技の実行中における所定の時点で、前記特定領域進入記憶手段により記憶されている前記特定領域への所定数の遊技球の進入の有無を示す特定領域通過状態指定コマンドを、前記副制御装置へ送信するコマンド送信手段と、を備え、
前記副制御装置は、
前記コマンド送信手段により送信された特定領域通過状態指定コマンドに基づいた所定の演出を実行する演出実行手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記コマンド送信手段は、
前記演出実行手段による前記所定の演出を実行するタイミングとして予め定められた時点で、前記特定領域通過状態指定コマンドを送信することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記特定領域進入記憶手段は、
電断が発生した場合に、当該電断の発生時に記憶されていた前記特定領域への所定数の遊技球の進入の有無を保持可能に設定されており、
前記コマンド送信手段は、
電断から復帰した時点で、前記特定領域通過状態指定コマンドを送信することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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