JP2016032281A - 通信装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信装置が周波数チャネルを切り替えて通信を行う場合に、切り替え先の周波数チャネルにおける通信速度の低下を防止すること。【解決手段】第1の他の通信装置との第1の無線通信を行うと共に、第1の他の通信装置を介して設定される第2の他の通信装置との間の直接通信である第2の無線通信であって、第1の無線通信に係る第1の周波数と、第1の周波数と異なる第2の周波数とのいずれかを用いることが可能な第2の無線通信を行うことができる通信装置は、第2の無線通信において第2の周波数が用いられる場合に、第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を第2の周波数において送信するように、制御を行う。【選択図】 図5
Description
本発明は、無線通信における周波数チャネル切り替え制御技術に関する。
IEEE802.11規格シリーズに代表される無線LAN通信システムが広く利用されている。無線LANでは、アクセスポイント(以後、「AP」と呼ぶ。)と呼ばれる基地局と、APの電波到達範囲内に存在し、無線接続状態のステーション(以後、「STA」と呼ぶ。)とが接続を確立してネットワークを確立し、無線通信を行う。そして、近年では、上述のアクセスポイント機能とステーション機能とを有する無線通信装置が登場している。このような無線通信装置は、端末として他のアクセスポイントが構成したネットワークに接続しながら、自らがアクセスポイントとしてネットワークを構成し、他の端末との間で接続を確立することができる。
また、従来型のAPとSTAによる単純な無線ネットワーク構成だけでなく、さまざまな無線LANネットワークの形態で通信を行う方法が出現している(特許文献1参照)。例えば、APに接続しているSTA同士が、直接接続(ダイレクトリンク)を用いて通信するための技術として、Tunneled Direct Link Setup(TDLS)がある。IEEE std 802.11−2012には、無線LAN端末間でAPを介してTDLS設定用の制御データを送受信することによって、無線STA間の直接接続を形成する技術が規定されている。直接接続を形成することにより、無線LAN端末が相手端末と直接通信することとなるため、APの能力に縛られない通信が可能となる。
また、TDLSでは、APが構成している無線ネットワークのチャネル(以下、「ベースチャネル」と呼ぶ。)に縛られずに、STA同士の直接通信のためにチャネルを別のチャネル(以下、「オフチャネル」と呼ぶ。)に切り替えることが可能である。これにより、例えば、APが2.4GHz帯で動作している場合でも、STAは、相手方のSTAとの間で、5GHz帯のチャネルを用いて直接通信をすることができる。
IEEE Std 802.11z−2010
TDLSによる直接接続を確立したSTA同士が、チャネルスイッチを行ってオフチャネルで通信を行っている場合、これらのSTA以外の通信装置は、そのオフチャネルで無線通信が行われていることを検知できない。このため、それらの通信装置がオフチャネルを空いていると認識し、新たに無線ネットワークを形成してしまう場合がある。この結果、TDLSによる直接接続を確立したSTAは、比較的空いているチャネルで高速な通信を行うようにオフチャネルを選択したとしても、新たに形成されたネットワークによりオフチャネルが混雑し、通信速度が低下してしまう場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、通信装置が周波数チャネルを切り替えて通信を行う場合に、切り替え先の周波数チャネルにおける通信速度の低下を防止する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による通信装置は、第1の他の通信装置との第1の無線通信を行うと共に、前記第1の他の通信装置を介して設定される第2の他の通信装置との間の直接通信である第2の無線通信であって、前記第1の無線通信に係る第1の周波数と当該第1の周波数と異なる第2の周波数とのいずれかを用いることが可能な前記第2の無線通信を行うための通信手段と、前記第2の無線通信において前記第2の周波数が用いられる場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する制御手段と、を有する。
本発明によれば、通信装置が周波数チャネルを切り替えて通信を行う場合に、切り替え先の周波数チャネルにおける通信速度の低下を防止することができる。
以下、本実施形態に係る通信装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、IEEE802.11規格シリーズに準拠する無線LANが用いられる場合について説明する。ただし、以下の実施形態は一例を示すものであって、本発明はこれに限られず、他の同様のシステムが用いられる場合にも適用可能である。
<<実施形態1>>
以下では、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANシステム上でWi−Fi Displayを用いたストリーミング通信を行う例について説明する。Wi−Fi DisplayとはWi−Fi Allianceが規格化した無線ダイレクトストリーミング技術である。Wi−Fi Displayでは、無線リンクレイヤ接続にWi−Fi DirectまたはTDLSのいずれかを使用する。TDLSを使用する場合には、ダイレクトリンクを確立することにより、無線LANアクセスポイントを介さずにストリーミングデータを効率的に送受信することができる。
以下では、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANシステム上でWi−Fi Displayを用いたストリーミング通信を行う例について説明する。Wi−Fi DisplayとはWi−Fi Allianceが規格化した無線ダイレクトストリーミング技術である。Wi−Fi Displayでは、無線リンクレイヤ接続にWi−Fi DirectまたはTDLSのいずれかを使用する。TDLSを使用する場合には、ダイレクトリンクを確立することにより、無線LANアクセスポイントを介さずにストリーミングデータを効率的に送受信することができる。
(無線通信システムの構成)
図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。無線通信システムは、例えば、無線LANによって通信を行う複数の無線通信装置を含む。図1の例では、第1の端末装置101及び第2の端末装置103が、それぞれアクセスポイント(AP)102との間で無線通信104及び106を行い、さらに、第1の端末装置101と第2の端末装置103との間での直接通信105が行われる。なお、第1の端末装置101はWi−Fi Display規格の映像送信側の端末(Source)として動作可能であり、第2の端末装置103はWi−Fi Display規格の映像受信側の端末(Sink)として動作可能である。
図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。無線通信システムは、例えば、無線LANによって通信を行う複数の無線通信装置を含む。図1の例では、第1の端末装置101及び第2の端末装置103が、それぞれアクセスポイント(AP)102との間で無線通信104及び106を行い、さらに、第1の端末装置101と第2の端末装置103との間での直接通信105が行われる。なお、第1の端末装置101はWi−Fi Display規格の映像送信側の端末(Source)として動作可能であり、第2の端末装置103はWi−Fi Display規格の映像受信側の端末(Sink)として動作可能である。
なお、第1の端末装置101及び第2の端末装置103と、AP102との間の無線通信104及び106のための接続は、インフラストラクチャモードで確立される。この第1の端末装置101及び第2の端末装置103とAP102との間の無線通信104及び106で使用される周波数帯域(周波数チャネル)は、ベースチャネルと呼ばれる。
また、第1の端末装置101と第2の端末装置103との間の直接通信105のための接続は、IEEE802.11zで規定されたシーケンスによりAP102を介して直接接続を設定するTDLSを用いて、設定される。直接通信105では、無線通信104及び106で使用されるベースチャネルを用いることが可能であるほか、ベースチャネルから、ベースチャネルとは異なる周波数チャネルへ遷移して、その遷移先のチャネルを用いることも可能である。この遷移先の周波数チャネルは、オフチャネルと呼ばれる。また、無線通信104及び106と直接通信105とにおいて異なる周波数チャネルを使用するために、直接通信105において使用する周波数チャネルを遷移させることをチャネルスイッチと呼ぶ。
(端末装置の構成)
図2に、端末装置(第1の端末装置101と第2の端末装置103)のハードウェア構成例を示す。端末装置201は、例えば、表示部202、制御部203、記憶部204、入力部205、無線部206、アンテナ制御部207及びアンテナ208を有する。
図2に、端末装置(第1の端末装置101と第2の端末装置103)のハードウェア構成例を示す。端末装置201は、例えば、表示部202、制御部203、記憶部204、入力部205、無線部206、アンテナ制御部207及びアンテナ208を有する。
表示部202は、各種表示を行う機能を有し、LCD及びLEDのように視覚で認知可能な情報の出力、またはスピーカなどの音出力を行うことができる。制御部203は、記憶部204に記憶される制御プログラムを実行することにより端末装置201全体を制御する。記憶部204は、制御部203が実行する制御プログラムを記憶する。なお、後述の各種動作は、例えば、記憶部204に記憶された制御プログラムを制御部203が実行することにより行われる。入力部205は、ユーザが各種入力を行うための操作受付機能を有し、無線部206は無線通信を行う機能を有する。アンテナ制御部207は、アンテナ208を制御して、無線部206による無線通信のための信号の送受信を行う。
図3に、端末装置201の制御部203が実行する、ソフトウェア機能構成の一例を示す。端末装置201は、そのソフトウェア機能構成として、例えば、共通制御部301、TDLS通信制御部302、及びインフラ通信制御部303を有する。共通制御部301は、TDLSによる無線LANの直接通信機能と、インフラモードによる無線LANの通信機能とに共通して、無線部206を制御する。TDLS通信制御部302は、TDLSによる無線LANの直接通信機能により無線部206を制御する。インフラ通信制御部303は、インフラモードによる無線LANの通信機能により、無線部206を制御する。
共通制御部301は、さらに、パケット受信部304、パケット送信部305、及びチャネル制御部306を有する。パケット受信部304は、無線LANで他の通信装置から送信されたパケットを受信する。パケット送信部305は、無線LANで他の通信装置へパケットを送信し、又は相手を指定せずにパケットを送出する。チャネル制御部306は、無線LANの通信で用いるチャネルを制御する。
TDLS通信制御部302は、さらに、TDLS管理部307、TDLSチャネルスイッチ制御部308、チャネル使用周知処理部309、及び視聴予測処理部310を有する。TDLS管理部307は、TDLSによる無線LANの直接通信のためのネットワークを構築して管理する。TDLSチャネルスイッチ制御部308は、TDLSによる無線LANの直接通信で行われるチャネルスイッチの制御を行う。チャネル使用周知処理部309は、後述する報知信号や、他の通信装置からの探索要求に対する探索応答の送信を制御する。なお、本実施形態では、報知信号、探索信号、探索応答はそれぞれIEEE802.11規格のBeacon、Probe Request、Probe Responseに対応するものとする。視聴予測処理部310は、後述するTDLSチャネルスイッチを利用して、データ送受信の発生を予測する。
インフラ通信制御部303は、さらに、インフラモード無線LAN通信ネットワークを構築し、管理するためのインフラ管理部311を有する。
(処理の流れ)
続いて、上述のような端末装置を含む無線通信ネットワークにおける処理の流れについて、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る無線通信ネットワークにおいて実行される処理の流れを示すシーケンス図である。無線通信ネットワークでは、まず、第1の端末装置101が、「Associate」を送信して(M401)、AP102との間でインフラモードによる無線通信104を確立する。第2の端末装置103も、同様に「Associate」を送信して(M402)、AP102との間でインフラモードによる無線通信106を確立する。
続いて、上述のような端末装置を含む無線通信ネットワークにおける処理の流れについて、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る無線通信ネットワークにおいて実行される処理の流れを示すシーケンス図である。無線通信ネットワークでは、まず、第1の端末装置101が、「Associate」を送信して(M401)、AP102との間でインフラモードによる無線通信104を確立する。第2の端末装置103も、同様に「Associate」を送信して(M402)、AP102との間でインフラモードによる無線通信106を確立する。
なお、第1の端末装置101は、音声データや映像データを第2の端末装置103に送信しようとするものとする。また、第1の端末装置101は、周囲のデバイスやデバイスが持つサービスを探索するような、マルチキャストパケットを接続先のネットワークに送信しようとするものとする。ここで、マルチキャストパケットは、例えば、Universal Plug and Play (UPnP)に基づくDevice Discovery、Service Discoveryなどである。
また、AP102は、混雑している(利用している通信装置が多い)2.4GHz帯の周波数チャネルのみを用いて動作するものとする。第1の端末装置101及び第2の端末装置103は、2.4GHz帯の周波数のみならず、比較的空いている(利用している通信装置が少ない)5GHz帯の周波数でも動作可能であるものとする。
このような場合に、電波の混雑による音声や映像データの乱れを回避するために、第1の端末装置101と第2の端末装置103との間で、TDLSによる直接通信105を用いて映像データを送信することができる。第1の端末装置101と第2の端末装置103との間でTDLSによる直接通信105を設定する手順を以下に説明する。なお、第1の端末装置101において、TDLSによる直接通信105を設定する以下の手順は、例えば、TDLS管理部307が制御する。
AP102を介して送信されるTDLSのメッセージは、IPパケットのエリアにマッピングされる。したがって、AP102は、TDLSのメッセージを受信すると、宛先のMACアドレスに対して、そのメッセージをそのまま転送する。したがって、第1の端末装置101は、第2の端末装置103のMACアドレスを指定してAP102へ送信することによって、TDLSメッセージを第2の端末装置103に送信することができる。逆に第2の端末装置103は、第1の端末装置101のMACアドレスを指定してAP102へ送信することによって、TDLSメッセージを第1の端末装置101に送信することができる。
第1の端末装置101は、インフラモードによる無線通信104を用いて、AP102経由で、「TDLS設定要求」を第2の端末装置103に対して送信する(M403)。第2の端末装置103は、TDLS設定要求を受信すると、TDLSによる直接通信105を設定することが可能な場合は、AP102経由で、「TDLS設定応答」を第1の端末装置101に対して送信する(M404)。第1の端末装置101は、TDLS設定応答を受信すると、TDLS管理部307によりTDLSによる直接通信105を起動し、AP102経由で、「TDLS設定確認」を第2の端末装置103に送信する(M405)。第2の端末装置103は、TDLS設定確認を受信すると、TDLSによる直接通信105を設定する。以上の手順によって、第1の端末装置101と第2の端末装置103との間でTDLSによる直接通信105を行うことが可能となる。TDLSによる直接通信105が設定されている間も、第1の端末装置101はインフラモードによる無線通信104を用いてAP102と通信を行うことができる。第2の端末装置103も、同様に、インフラモードによる無線通信106を用いてAP102と通信を行うことができる。
次に、第1の端末装置101は、比較的電波が空いている5GHz帯の周波数チャネルにおけるデータ送信のために、チャネルスイッチを試みる。第1の端末装置101と第2の端末装置103との間でTDLSによる直接通信のチャネルスイッチを設定する手順を以下に説明する。なお、第1の端末装置101において、TDLSによる直接通信のチャネルスイッチを設定する以下の手順は、例えば、TDLSチャネルスイッチ制御部308が制御する。
第1の端末装置101は、TDLSによる直接通信のチャネルスイッチを設定する前に、インフラモードによる無線通信104を用いて、AP102に対して「スリープ通知」を送信する(M406)。AP102は、スリープ通知を受信すると、第1の端末装置101がスリープ状態に入ったことを認識する。第1の端末装置101は、続いて、TDLSによる直接通信105を用いて、「TDLSチャネルスイッチ要求」を第2の端末装置103に送信する(M407)。このとき、TDLSチャネルスイッチ要求には、切り替え先の周波数チャネルの情報であるオフチャネル情報、チャネルスイッチするタイミング、スイッチ後から最初のデータを送信するまでのタイムアウト情報が含まれる。第2の端末装置103は、TDLSチャネルスイッチ要求を受信すると、チャネルスイッチが可能で、かつ参加する場合は、OKのステータスコードを含む「TDLSチャネルスイッチ応答」を第1の端末装置101に送信する(M408)。なお、TDLSチャネルスイッチ応答は、TDLSによる直接通信105によって送信される。その後、第2の端末装置103は、インフラモードによる無線通信104で、AP102に「スリープ通知」を送信する(M409)。第1の端末装置101と第2の端末装置103は、M407で送信されたTDLSチャネルスイッチ要求に含まれるオフチャネル情報、チャネルスイッチタイミングに基づいてチャネルスイッチを実行する。なお、本実施形態では、第1の端末装置101が第2の端末装置103とのTDLSチャネルスイッチの処理を開始したが、第2の端末装置103がチャネルスイッチの処理を開始してもよい。その場合、M406〜M409のメッセージシーケンスは宛先と送信元とが逆になる。
以上のようなTDLSのチャネルスイッチにより、無線LANアクセスポイントが2.4GHz帯のみのチャネルに対応している場合でも、端末装置同士の直接通信では5GHz帯のチャネルを使用して高速に通信を行うことができる。
次に、第1の端末装置101と第2の端末装置103が、チャネルスイッチを行った後、オフチャネルにおいて通信を行い、かつ第1の端末装置101が周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周知する手順を説明する。なお、第1の端末装置101において、周波数帯域の使用を周知する以下の手順は、例えば、チャネル使用周知処理部309が制御する。
第1の端末装置101は、オフチャネルにスイッチした直後、周囲にBeaconを送信する(M410)。なお、Beaconは、チャネルスイッチをしている間、周期的に送信されうる。これにより、第1の端末装置101は、例えば図1に示されない通信装置110又はAP111などの周囲の通信装置に、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることを通知することができる。第1の端末装置101は、Beaconの送信後、第2の端末装置103とストリーミングデータ通信を行う(M411)。また、第1の端末装置101は、TDLSのチャネルスイッチを行っている間、例えば通信装置110又はAP111などの周囲の通信装置から、通信装置の探索要求であるProbe Requestを受信しうる(M412)。この場合、第1の端末装置101は、送信相手に対しProbe Responseを送信する(M413)。これにより、第1の端末装置101は、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることを、周囲の通信装置に通知することができる。ただし、それらのBeacon、Probe Responseを受信した通信装置110が第1の端末装置101に接続しようとしても、第1の端末装置101は、通信装置110からの認証、接続要求の接続シーケンスを行わない。なお、第1の端末装置101は、通信装置110からの接続を防止するために、送信するBeacon及びProbe Responseのネットワーク識別子(SSID)の情報部分を空にして送信してもよい。
TDLSのチャネルスイッチは、第1の端末装置101と第2の端末装置103のいずれかが、他方の端末装置に、「TDLSチャネルスイッチ応答」を送信する(M414)のを機に終了する。チャネルスイッチが終了すると、第1の端末装置101と第2の端末装置103は、それぞれインフラモードによる無線通信104及び106で用いられているベースチャネルに戻る。なお、第1の端末装置101と第2の端末装置103がベースチャネルへ戻った直後は、AP102は、第1の端末装置101と第2の端末装置103をスリープ状態であると認識している。このため、第1の端末装置101及び第2の端末装置103はAP102にスリープ状態を終了したことを通知するため、「ウェイクアップ通知」を送信する(M415)。これにより、AP102は、第1の端末装置101と第2の端末装置103をアクティブ状態であると認識することとなる。
以上で、第1の端末装置101と第2の端末装置103とのTDLSによる直接通信のチャネルスイッチに関する一連の処理を完了する。再度、TDLSのチャネルスイッチを行う場合は、上述の手順を繰り返す。
続いて、第1の端末装置101が実行する処理の流れについて、図5を用いて説明する。図5は、第1の端末装置101が、Wi−Fi Displayのストリーミングを行う中で、上記の周波数帯域の使用周知処理を行う際の処理の流れの例を示すフローチャートである。第1の端末装置101は、第2の端末装置との間でTDLSによる直接接続を確立し、チャネルスイッチ機能を用いてオフチャネルでストリーミングデータ通信を行う。ストリーミングデータは一般的に容量が大きく、かつ高速性が重視されるため、インフラモードによる無線通信104及び106を経由して通信を行うよりも、TDLSによる直接通信105を行うほうが遅延防止の点で効果的である。さらに、TDLSのチャネルスイッチ機能を利用して、(例えば5GHz帯のような)より混雑しておらず、電波干渉が少ない周波数帯域へ切り替え、ストリーミングをするほうが、より効率的である。
Wi−Fi Displayのストリーミングを行う場合、Sourceである第1の端末装置101は、Sinkである第2の端末装置103とのTDLS設定を完了した後、チャネルスイッチを行って送信するデータがあるか判断する(S501)。すなわち、第1の端末装置101は、例えばストリーミングデータのような、チャネルスイッチを行って第2の端末装置103へ送信すべきデータが存在するかを判定する。第1の端末装置101は、そのようなデータが存在する場合(S501でYES)、第2の端末装置103に対して、TDLSチャネルスイッチ要求を送信する(S502)。なお、第1の端末装置101は、上述のように、TDLSチャネルスイッチ要求を送信する前に、インフラモードによる無線通信104を用いてAP102にスリープ通知を送信する(M406)。また、TDLSチャネルスイッチ要求は、TDLSによる直接通信105を用いて、第2の端末装置103に送信される(M407)。
第1の端末装置101は、オフチャネルにスイッチした後、周囲にBeaconを送信し、周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを通知する(M410、S503)。そして、第1の端末装置101は、Beaconの送信後、Sinkである第2の端末装置103にストリーミングデータを送信する(S504)。また、第1の端末装置101は、チャネルスイッチを行っている間に周囲の通信装置からProbe Requestを受信すると(M412、S505でYES)、その送信相手に対しProbe Responseを送信する(M412、S506)。これにより、第1の端末装置101は、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることをProbe Requestの送信元の通信装置に通知することができる。その後、図5では示されていないが、第1の端末装置101と第2の端末装置103のいずれかが、他方の端末装置に対してTDLSチャネルスイッチ応答を送信して(M414)、チャネルスイッチを終了する。そして、第1の端末装置101及び第2の端末装置103は、ベースチャネルに復帰後、AP102にウェイクアップ通知を送信する(M415)。
なお、Wi−Fi Displayのストリーミングデータ通信を開始する前に、Sourceを操作するユーザは視聴したいコンテンツを検索する。例えば、Wi−Fi Display規格に対応したモバイル端末のユーザは、その端末を用いて、その端末のストレージ領域に保存した動画の一覧をチェックし、又は動画サイトにアクセスして所望の動画データを検索する。このような場合、コンテンツ検索後にそれを視聴する、すなわちストリーミングデータ通信が行われることを見込んで、オフチャネルにおいて前もって周囲の通信装置にそのオフチャネルを使用していることを周知しておいてもよい。さらに、コンテンツ視聴中のユーザが、ストリーミングを一時停止する場合がある。一時停止中はストリーミングデータの送信は行われないため、オフチャネルを使用していることの周知も中断してしまう。このような場合においても、視聴再開を見込んで、オフチャネルを使用していることの周知を継続してもよい。
例えば、第1の端末装置101は、チャネルスイッチを行って第2の端末装置103へ送信すべきデータがない場合(S501でNO)、上記のようなユーザによる視聴コンテンツの検索又はストリーミングの一時停止等があるかを判定する(S507)。すなわち、第1の端末装置101は、チャネルスイッチを行って第2の端末装置103へ送信すべきデータが見込まれるかを判定する。なお、この判定は、例えば、視聴予測処理部310が行う。また、この判定では、ユーザアプリケーションによるユーザ操作の解析、又はWi−Fi Displayで用いられるプロトコルの解析などが用いられてもよい。そして、チャネルスイッチを行って送信すべきデータが見込まれる場合(S507でYES)、第1の端末装置101は、オフチャネルにおいて、前もって周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周知しておく。より詳細には、第1の端末装置101は、インフラモードによる無線通信104を用いてスリープ通知をAP102に送信し(M406)、オフチャネルにチャネルスイッチする。そして、第1の端末装置101は、周囲にBeaconを送信し(M410)、周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを通知する(S508)。また、第1の端末装置101は、チャネルスイッチを行っている間に周囲の通信装置からProbe Requestを受信すると(M412、S505でYES)、その送信相手に対しProbe Responseを送信する(M412、S506)。これにより、第1の端末装置101は、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることをProbe Requestの送信元の通信装置に通知することができる。その後、第1の端末装置101と第2の端末装置103のいずれかが、他方の端末装置に対してTDLSチャネルスイッチ応答を送信して(M414)、チャネルスイッチを終了する。そして、第1の端末装置101及び第2の端末装置103は、ベースチャネルに復帰後、AP102にウェイクアップ通知を送信する(M415)。
以上のように、本実施形態では、TDLSのチャネルスイッチ機能を使用してWi−Fi Displayを行う通信装置が、周囲にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周知する。これにより、スイッチ先の周波数チャネルが使用されていることに応じて、新たに無線ネットワークが形成される確率を低減することができる。この結果、オフチャネルの帯域が混雑して無線通信のスループットが低下することを防止することが可能となる。
<<実施形態2>>
以下では、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANシステム上でDLNA(Digital Living Network Alliance)認証を取得した通信装置同士によるストリーミング通信を行う例について説明する。なお、このようなDLNA認証を取得した通信装置を、以下では「DLNA端末」と呼ぶ。DLNA端末は互いに互換性を持ち、シームレスな装置間のネットワーク構築が可能である。また、無線リンクレイヤレベルの構成に特定の仕様がないため、本実施形態ではこの構成としてTDLSを使用するものとし、DLNA端末は、ダイレクトリンクを確立して、無線LANアクセスポイントを介さずにストリーミングデータを送受信するものとする。
以下では、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANシステム上でDLNA(Digital Living Network Alliance)認証を取得した通信装置同士によるストリーミング通信を行う例について説明する。なお、このようなDLNA認証を取得した通信装置を、以下では「DLNA端末」と呼ぶ。DLNA端末は互いに互換性を持ち、シームレスな装置間のネットワーク構築が可能である。また、無線リンクレイヤレベルの構成に特定の仕様がないため、本実施形態ではこの構成としてTDLSを使用するものとし、DLNA端末は、ダイレクトリンクを確立して、無線LANアクセスポイントを介さずにストリーミングデータを送受信するものとする。
なお、本実施形態2におけるネットワークシステムの構成、端末装置の構成、周波数チャネルの使用を周知する際の処理の流れは、図1から図4を用いて説明した実施形態1と同様であるため、説明を省略する。ただし、第1の端末装置101は、映像・音楽・静止画コンテンツの検索、取得、表示を行うことが可能な、コンテンツ受信側のDLNA端末(Sink)であるものとする。また、第2の端末装置103は、映像・音楽・静止画のコンテンツを保存するストレージ機能を持ったコンテンツ送信側のDLNA端末(Source)であるものとする。
図6は、第1の端末装置101が、DLNA端末同士によるストリーミング通信を行う中で、上記の周波数帯域の使用周知処理を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。第1の端末装置101は、第2の端末装置103との間でTDLSによる直接接続を確立し、チャネルスイッチ機能を用いてオフチャネルでストリーミングデータ通信を行う。なお、ストリーミングデータの送受信には、TDLSによる直接通信105を行うほうが効果的であり、さらに、TDLSのチャネルスイッチ機能を利用して、電波干渉が少ない周波数帯域へ切り替えるのがより効率的であるのは上述の通りである。
DLNA端末同士によるストリーミング通信では、SinkがコントローラとなってSourceからコンテンツを取得することができる。この場合、Sinkである第1の端末装置101は、Sourceである第2の端末装置103とのTDLS設定を完了後、SourceからTDLSチャネルスイッチ要求を受信したかを判定する(S601)。第1の端末装置101は、TDLSチャネルスイッチ要求を受信したと判定すると(S601でYES)、第2の端末装置103へ、TDLSによる直接通信105を用いてTDLSチャネルスイッチ応答を送信する(S602)。なお、第1の端末装置101は、TDLSチャネルスイッチ応答を送信すると、続いて、インフラモードによる無線通信104を用いてスリープ通知をAP102に送信する。第1の端末装置101は、オフチャネルにスイッチした後、周囲にBeaconを送信し、周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを通知する(S603)。そして、第1の端末装置101は、Beacon送信後、Sourceである第2の端末装置103からのストリーミングデータを受信する(S604)。なお、第1の端末装置101が、チャネルスイッチを行っている間に、周囲の通信装置からProbe Requestを受信した場合の処理(S605及びS606)は図5のS505及びS506と同様であるため、説明を省略する。
また、DLNA端末同士でストリーミングデータ通信を開始する前に、コントローラとなるSinkを操作するユーザは視聴したいコンテンツを検索する。例えば、SinkであるDLNA端末のユーザは、ストレージ機能付きのDLNA端末からコンテンツリストを取得、表示し、所望のコンテンツを検索する。また、コンテンツ視聴中のユーザが、ストリーミングを一時停止する場合がある。したがって、実施形態1でも述べたように、ストリーミングデータ通信が行われることを見込んで、オフチャネルにおいて前もって周囲の通信装置にそのオフチャネルを使用していることを周知しておくことができる。
例えば、第1の端末装置101は、SourceからTDLSチャネルスイッチ要求を受信しなかった場合(S601でNO)、上記のようなユーザによる視聴コンテンツの検索又はストリーミングの一時停止等があるかを判定する(S607)。すなわち、第1の端末装置101は、チャネルスイッチを行って第2の端末装置103から受信すべきデータが見込まれるかを判定する。なお、この判定は、例えば、視聴予測処理部310が行う。また、この判定では、ユーザアプリケーションによるユーザ操作の解析、又はDLNAで用いられるプロトコルの解析などが用いられてもよい。そして、チャネルスイッチを行って受信すべきデータが見込まれる場合(S607でYES)、第1の端末装置101は、オフチャネルにおいて、前もって周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周知しておく。より詳細には、第1の端末装置101は、インフラモードによる無線通信104を用いてスリープ通知をAP102に送信し(M406)、オフチャネルにチャネルスイッチする。そして、第1の端末装置101は、周囲にBeaconを送信し(M410)、周囲の通信装置にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを通知する(S508)。なお、第1の端末装置101が、チャネルスイッチを行っている間に、周囲の通信装置からProbe Requestを受信した場合の処理(S605及びS606)は図5のS505及びS506と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態では、DLNA端末同士によるストリーミングをTDLSのチャネルスイッチ機能を使用して行う通信装置が、周囲にスイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周知する。これにより、スイッチ先の周波数チャネルが使用されていることに応じて、新たに無線ネットワークが形成される確率を低減することができる。この結果、オフチャネルの帯域が混雑して無線通信のスループットが低下することを防止することが可能となる。
なお、上述の各実施形態では、第1の端末装置101は、Beacon、Probe Responseを用いて、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周囲の通信装置に周知したが、これら以外の信号が用いられてもよい。すなわち、スイッチ先の周波数チャネルを使用していることを周囲の通信装置に通知するような通知信号であれば、どのような信号が用いられてもよい。
<<その他の実施形態>>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101:端末装置、203:制御部、204:記憶部、206:無線部、307:TDLS管理部、308:TDLSチャネルスイッチ制御部、309:チャネル使用周知処理部、310:視聴予測処理部
Claims (12)
- 第1の他の通信装置との第1の無線通信を行うと共に、前記第1の他の通信装置を介して設定される第2の他の通信装置との間の直接通信である第2の無線通信であって、前記第1の無線通信に係る第1の周波数と当該第1の周波数と異なる第2の周波数とのいずれかを用いることが可能な前記第2の無線通信を行うための通信手段と、
前記第2の無線通信において前記第2の周波数が用いられる場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記制御手段は、前記通知信号を周期的に送信するように、前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記通知信号は、IEEE802.11規格におけるBeaconである、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記通信手段において前記第3の他の通信装置からの探索信号を受信した場合に、当該探索信号に対する探索応答として、前記通知信号を送信するように、前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記探索信号は、IEEE802.11規格におけるProbe Requestであり、前記探索応答はIEEE802.11規格におけるProbe Responseである、
ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。 - 前記通知信号は、前記第3の他の通信装置が当該通知信号に基づいて前記通信装置との間で接続を確立することができないように構成される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記通知信号は、前記通信装置の前記第2の他の通信装置との間の接続に関するネットワーク識別子を含まないように構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記第2の他の通信装置との間で前記第2の周波数で通信されるべきデータがある場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記第2の他の通信装置との間で通信されるべきデータが発生すると予測される場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記通信手段が前記第2の他の通信装置からの周波数の切り替え要求を受信した場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。 - 第1の他の通信装置との第1の無線通信を行うと共に、前記第1の他の通信装置を介して設定される第2の他の通信装置との間の直接通信である第2の無線通信であって、前記第1の無線通信に係る第1の周波数と当該第1の周波数と異なる第2の周波数とのいずれかを用いることが可能な前記第2の無線通信を行うための通信手段を有する通信装置の制御方法であって、
制御手段が、前記第2の無線通信において前記第2の周波数が用いられる場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する制御工程を有する、
ことを特徴とする制御方法。 - 第1の他の通信装置との第1の無線通信を行うと共に、前記第1の他の通信装置を介して設定される第2の他の通信装置との間の直接通信である第2の無線通信であって、前記第1の無線通信に係る第1の周波数と当該第1の周波数と異なる第2の周波数とのいずれかを用いることが可能な前記第2の無線通信を行うための通信手段を有する通信装置に備えられたコンピュータに、
前記第2の無線通信において前記第2の周波数が用いられる場合に、当該第2の周波数を使用していることを第3の他の通信装置に通知するための通知信号を前記第2の周波数において送信するように、前記通信手段を制御する制御工程を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2014155449A JP2016032281A (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 通信装置、制御方法、及びプログラム |
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JP2014155449A Pending JP2016032281A (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 通信装置、制御方法、及びプログラム |
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