JP2016031356A - 新燃料棒の表面除染方法及び表面除染装置 - Google Patents

新燃料棒の表面除染方法及び表面除染装置 Download PDF

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由貴 山村
Yuki Yamamura
由貴 山村
拓司 福田
Takuji Fukuda
拓司 福田
木下 英昭
Hideaki Kinoshita
英昭 木下
小口 一成
Kazunari Oguchi
一成 小口
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Abstract

【課題】海水由来の成分を含む放射性クラッドで汚染された新燃料棒に対する新規な表面除染方法、及び、その方法を有効に実施するための新規な表面除染装置を提供する。【解決手段】発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッド2が付着した新燃料棒3の表面を、容器50内で、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液4に接触させ、次いで陽極6及び陰極7を用いて電圧を印可する。【選択図】図1

Description

本発明は、新燃料棒の表面除染方法及び表面除染装置に関する。
発電用原子炉(特に軽水炉)で使用されるウラン等の核燃料物質は、その酸化物ペレットがジルカロイ合金管中に密封された「燃料棒」の形態で用いられる。一般に、原子力発電施設では、複数の未使用の燃料棒(新燃料棒)が格子状に束ねられた燃料集合体を炉心に装荷し、所定期間、発電運転を実施した後、それらをいわゆる使用済燃料棒(核分裂を経験した核燃料物質を含む燃料棒)として炉外に取り出す。
ここで、使用済燃料棒(特に沸騰水型原子炉の場合)には、その表面に放射化生成物を含むいわゆる放射性クラッド(水垢;冷却水中で放射化された金属や放射化された構造材から冷却水中に溶出した金属等に由来する腐食生成物)が付着する傾向にある。しかし、使用済燃料棒は、発電運転により核分裂で生じた放射性物質(核分裂生成物;FP)を含んでおり、それ自体、高強度の放射線源となる。そのため、使用済燃料棒の取り扱いにおいては、通常、その表面の除染処理は行われず、厳格な管理下で移動や保管等が行われる。但し、燃料集合体の長期使用において重要な指標の1つである例えば燃料棒表面の酸化膜の成長挙動を把握するべく、その酸化膜厚さを測定する際に、使用済燃料棒の表面に付着したクラッドを除去する場合がある(例えば特許文献1)。
一方、新燃料棒については、その表面に放射化生成物を含む放射性クラッドが付着するような取り扱いや運用は想定されていないため、そもそも、表面除染の必要性はなく、実際のところ、そのような新燃料棒の表面除染に関する技術開発は重要視されていないといえる。
特開2010−91403号公報
ところで、原子力発電施設において発生し得る偶発的な事象の1つとして、使用済燃料棒が貯蔵・保管されているプール(使用済燃料プール)の水量が過度に減少したり、使用済燃料プールに空きがなくなって更なる燃料棒を受け入れることができなくなったりするケースが想起され得る。かかる非常時には、使用済燃料棒を新燃料棒の保管プールに一時的に移設する事態もあり得る。また、さらに過酷な事象が生じた場合には、そのプール水に、意図的であるか否かに拘わらず、海水が混入するおそれもある。
それらの想定ケースにおいて、新燃料棒は、使用済燃料棒の表面に付着した放射性クラッドにより汚染(二次汚染)されてしまう可能性が非常に高い。また、使用済燃料棒は、それ自体中性子源でもあるため、プール水に含まれる金属成分等が放射化され、その放射化生成物も新燃料棒に付着することが考えられる。しかも、プール水に海水が混入した場合には、放射性クラッド中に、これまで全く想定されていなかった海水由来の成分が取り込まれる可能性もある。
したがって、こうして汚染されてしまった新燃料棒を発電に使用するためには、それを移送したり、種々のハンドリングを行ったりする際に、燃料棒表面の除染が不可欠となる。しかし、上記のような異常事象の発生、それに起因する新燃料棒の汚染の可能性、及びそうして汚染されてしまった新燃料棒の表面除染の必要性は、これまでのところ、想定されてこなかった。しかも、海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒に対して、燃料棒としての健全性を維持しつつ、十分且つ有効な表面除染を行うための手法は、これまでのところ開発されていないのが実情である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、海水由来の成分を含む放射性クラッドで汚染された新燃料棒に対する新規な表面除染方法、及び、その方法を有効に実施するための新規な表面除染装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の新規な課題を解決するために鋭意検討し、その結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒の表面を除染する方法であって、
容器内で、前記新燃料棒の表面を、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液に接触させる第1工程を有する、
新燃料棒の表面除染方法。
〔2〕
前記第1工程においては、前記容器と前記新燃料棒とを、前記新燃料棒の延在方向に相対的に移動させる、
前項〔1〕に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔3〕
前記第1工程においては、前記新燃料棒が鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態を保持する、
前項〔1〕又は〔2〕に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔4〕
前記第1工程においては、前記新燃料棒の一部を前記容器内に収容する、
前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔5〕
前記除染溶液が、有機酸を含む、
前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔6〕
前記第1工程中又は前記第1工程後に、陽極及び陰極を用いて前記除染溶液に電圧を印加する第2工程を有する、
前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔7〕
前記第2工程においては、前記陽極及び前記陰極を前記新燃料棒から離間させて用いる、又は、前記陽極若しくは前記陰極を前記新燃料棒に接触させて用いる、
前項〔6〕に記載の新燃料棒の表面除染方法。
〔8〕
発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒と、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液と、を収容する容器を備える、
新燃料棒の表面除染装置。
〔9〕
前記容器及び前記新燃料棒が、前記新燃料棒の延在方向に相対的に移動可能である、
前項〔8〕に記載の新燃料棒の表面除染装置。
〔10〕
前記容器が、前記新燃料棒を鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態で保持するものである、
前項〔8〕又は〔9〕に記載の新燃料棒の表面除染装置。
〔11〕
前記容器が、前記新燃料棒の一部を収容するものである、
前項〔8〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
〔12〕
前記除染溶液が、有機酸を含む、
前項〔8〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
〔13〕
前記除染溶液に電圧を印加する陽極及び陰極を備える、
前項〔8〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
〔14〕
前記容器内に配置され、前記新燃料棒から離間している前記陽極及び前記陰極、又は、前記新燃料棒に接触する前記陽極若しくは前記陰極を備える、
前項〔13〕に記載の新燃料棒の表面除染装置。
本発明によれば、海水由来の成分を含む放射性クラッドで汚染された新燃料棒に対する新規な表面除染方法、及び、その方法を有効に実施するための新規な表面除染装置を提供することができる。
第1実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。 第2実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部の概略構成を示す模式図である。 第3実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部の概略構成を示す模式図である。 第4実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部の概略構成を示す模式図である。 第5実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。 第6実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。 第7実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部の概略構成を示す模式図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔新燃料棒の表面除染方法〕
新燃料棒が、使用済燃料棒とともに同じ環境下(同じプール水中)に置かれると、使用済燃料棒の被覆管に付着していた放射性クラッドの一部が水中に浮遊し、それが新燃料棒の被覆管表面にも付着することにより、放射性物質によって汚染され得る。また、使用済燃料棒の燃焼度、水中に含まれる金属の種類及び濃度、プール水の量等にもよるが、水中の金属成分やクラッド中の金属成分が放射化され、その放射化生成物も新燃料棒に付着することが考えられる。
加えて、そのプール水に海水が混入した場合、放射性クラッド中には、海水に含まれる種々の成分が取り込まれ得る。発明者の知見によれば、プール水に海水が混入した系(さらに、例えばコンクリート構造体に含まれるアルカリ成分が溶出したような系)においては、海水に含まれる主成分金属元素であるナトリウム、マグネシウム、カルシウム、及びカリウムのうち、マグネシウム(おそらく水酸化物又は酸化物)が、燃料棒の被覆管(ジルカロイ合金製)表面に、固着した状態で有意量存在することが判明した。これは、おそらくマグネシウムが何らかの固体成分として放射性クラッドと同様の挙動を示したり、或いは、放射性クラッドにスキャベンジされたりすることに依るものと推察される。
〔第1工程〕
そこで、マグネシウムが、酸、アンモニウム塩水溶液に可溶な化合物であることに着目し、本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒の表面を除染する方法であって、容器内で、新燃料棒の表面を、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液に接触させる第1工程を有する。
このように、マグネシウムの化合物を含む放射性クラッドが表面に付着した新燃料棒を、除染溶液に接触させることにより、放射性クラッドに含まれるマグネシウム化合物や他の成分がイオンとして除染溶液中に溶解する。或いは、放射性クラッドに含まれるマグネシウムが完全に溶解せずとも、放射性クラッドと新燃料棒の被覆管との固着状態が緩和され得る。その結果、新燃料棒の被覆管表面から放射性クラッドが剥離除去され、これにより、新燃料棒を効果的に除染することができる。
ここで、除染溶液は、酸性溶液でもアンモニウム塩水溶液でも、又はこれらを主成分として含む溶液でもよく、放射性クラッドの構成成分、及び、燃料棒の被覆管材料に応じて適宜選択することができる。より具体的には、燃料棒としての健全性(放射性物質の密封性及び輸送時の安全性)を確保する観点から、ジルカロイ合金、ステンレス鋼等の被覆管材料を実質的に溶解せず、且つ、放射性クラッドを新燃料棒から効率よく剥離除去することが可能な程度に、マグネシウムの化合物を溶解させ得るものが好ましい。このような観点から、除染溶液に適用可能な酸成分としては、特に限定されず、例えば、炭酸、酢酸、及びクエン酸等の有機酸が好ましく、このなかでも炭酸が好ましい。炭酸は、除染作業中の空気雰囲気を損ねるおそれのない成分の一つである。なお、酸成分として、必要に応じて、リン酸、ホウ酸、塩酸、硫酸、及び硝酸等の無機酸を適宜の濃度で用いることもできる。また、除染溶液としてアンモニウム塩水溶液を適宜の濃度で用いることもできる。
また、新燃料棒と除染溶液の接触方法としては、特に限定されず、例えば、容器に収容した除染溶液に新燃料棒を浸漬させる方法、容器内に配置した新燃料の表面に除染溶液を流したり吹きかけたりする方法が挙げられる。この際、除染効率(放射化生成物の溶解効率)を向上させる観点から、除染溶液及び/又は新燃料棒に対して超音波振動を印加してもよく、除染溶液を加熱してもよい。また、除染溶液は、容器内に貯留された状態であっても、容器に連続的又は断続的に供給及び排出され続けている状態であってもよい。さらに、除染効率を考慮して、容器内において、1本の燃料棒を単独で保持しても、複数本の燃料棒を同時に保持してもよい。すなわち、新燃料棒を1本毎に除染してもよいし、複数本まとめて除染してもかまわない。
さらに、新燃料棒と除染溶液の接触の際に、容器と新燃料棒とを、新燃料棒の延在方向に相対的に移動させてもよい。より具体的には、ハンドリング性の観点から、新燃料棒は、容器内で鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態(言わば「縦置き」)で保持されても、水平方向又は略水平方向に延存した状態(言わば「横置き」)で保持されてもよい。例えば、除染前及び/又は除染後の新燃料棒が縦置き状態で輸送される場合には、容器内においても、そのままの状態(つまり新燃料棒を容器内で鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態)で保持すると、取り扱いが比較的平易である。また、新燃料棒をそのように縦置き状態で取り扱うことにより、新燃料棒が自重で撓むことを抑止することができる。
また、第1工程を、異なる複数の容器を用いて複数回実施してもよい。すなわち、第1工程を多段階の除染工程から構成することもできる。例えば、1の新燃料棒をまず1の容器(第1の容器)で除染し、第1の容器で除染された新燃料棒を別の容器(第2の容器)でさらに除染してもよい。この場合においては、ハンドリング性の観点から、第1の容器に存在する新燃料棒を、その延在方向に沿って平行移動させて第2の容器に移すようにすると好適である。
さらに、除染装置の省スペース化の観点から、長尺物である新燃料棒全体を収容する容器に代えて、新燃料棒の一部を収容する容器を用いることもできる。この場合には、当該容器を通過するように、新燃料棒をその延在方向に沿って連続的に又は断続的に移動させながら、或いは,そのように移動させた後に、除染を行ってもよい。
またさらに、容器内における除染溶液は滞留していても、連続的又は断続的に供給及び排出されていてもよい。除染溶液が容器に供給及び排出される場合の容器内における除染液の流通方向は、新燃料棒の延在方向であっても、これと交差する方向であってもよい。例えば、新燃料棒を容器内で縦置き状態(鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態)で保持する場合には、除染溶液を新燃料棒の延在方向(鉛直方向下向き)に流通させることにより、新燃料棒の表面から剥離させた放射性クラッド中の固体成分をより効率良く除去することができる。
〔第2工程〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、第1工程中又は第1工程後に、陽極及び陰極を用いて除染溶液に電圧を印加する第2工程を有してもよい。第1工程において除染溶液に溶解した成分(放射性クラッドに含まれていたマグネシウム化合物や他の成分)は、正に帯電した状態で除染溶液中に存在している。この除染溶液に対して電圧を印加することにより、これらを電気泳動させることができる。したがって、第2工程において、除染溶液に電圧を印加することにより、新燃料棒の表面から剥離させた放射性クラッド中の成分を電極側に移動させ、新燃料棒に再付着することを抑制することができる。
ここで、陽極及び陰極の配置形態は特に制限されず、例えば、陽極及び陰極を新燃料棒から離間させて用いてもよいし、陽極又は陰極を新燃料棒に接触させて用いてもよい。陽極又は陰極を新燃料棒に接触させて用いる場合には、ジルカロイ合金等からなる新燃料棒表面を電気的に正又は負に帯電させることができる。すなわち,新燃料棒が陽極又は陰極として機能する。これにより、除染溶液に溶解した成分が新燃料棒に再付着することを抑制することができる。また、陽極及び陰極を新燃料棒から離間させて用いる場合には、陽極又は陰極を新燃料棒に接触させる工程を省くことができる。
また、除染溶液への電圧の印加は、容器内で行っても、容器外で行ってもよい。容器外における除染溶液への電圧の印加は、例えば、第1工程を経た除染溶液が供給される電気泳動槽において行うことができる。特に、複数の容器を用いて1の新燃料棒に対し第1工程を多段階で行うような場合や、複数の容器を用いて複数の新燃料棒に対し第1工程を並行して行うような場合には、それぞれの容器から排出された除染溶液を1又は複数の電気泳動槽に供給し、そこで第2工程を行うことで、各容器の構成をより簡略化することができる。
〔第2’工程〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、第2工程を実行して除染溶液に電圧を印加した状態で、容器における新燃料棒、並びに、陽極及び陰極の一方を含む第1の領域と、容器における陽極及び陰極の他方を含む第2の領域と、を隔離する第2’工程を有してもよい。第2工程における電圧の印加を停止すると、除染溶液の影響により電極上に析出した成分が再溶解し、再び、新燃料棒の表面に付着する恐れがある。これに対し、第2’工程を実施して、新燃料棒と放射化成生物が析出した電極とを物理的に隔離することにより、除染溶液に対する電圧の印加を停止しても、電極上に固定化された成分が新燃料棒に再付着することを抑制することが可能となる。その結果、電力消費量を低減して経済性を向上させ、且つ、工程管理を簡便化することができる。
〔第3工程〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、第1工程後に、除染溶液を容器から排出する第3工程を有してもよい。なお、この場合、容器中の除染溶液の一部を排出してもよいし、全部を排出してもよい。また、除染溶液の排出は、連続的に行ってもよいし、断続的に行ってもよい。さらに、第3工程は、第1工程後であれば、第2工程と重複して実行してもよいし、又は、第2工程後に実行してもよい。
特に、第2工程を実行して除染溶液に電圧を印加した状態で、第3工程を実行して除染溶液を容器から排出することにより、電極上に析出させた成分の除染溶液への再溶解を抑止することができる。したがって、電極上に固定化された成分が新燃料棒に再付着することをさらに効果的に防止することができる。
また、第2’工程を実行(除染溶液に電圧を印加した状態で第1の領域と第2の領域を隔離する)し、第3工程においては、除染溶液のうち第1の領域の除染溶液の排出と、除染溶液のうち第2の領域の除染溶液の排出とを、独立して行うことが好ましい。これにより、除染溶液に対する電圧の印加を停止した場合であっても、電極上に析出させた成分が再溶解して新燃料棒に再付着することをより一層抑制することができる。
また、そのように除染溶液への電圧の印加を停止してもよいので、第1空間及び第2空間から除染溶液を排出したときに陽極及び陰極が気中に露呈したとしても、作業の安全性を高めることができる。さらに、第1の領域中の除染溶液と、第2の領域中の除染溶液では、放射性物質の濃度が異なり得るものの、それらの除染溶液を独立して排出することができるため、放射性廃液の発生量を低減することができ、且つ、放射線管理及び放射線防護の観点からも有用である。
〔第4工程〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、第3工程において排出した除染溶液を遠心分離処理する等の分離工程として、第4工程を有してもよい。これにより、除染溶液中に含まれる放射性クラッド等の不溶成分を、除染溶液から効率的に除去することができる。その結果、除染溶液の放射能レベルを低下させて、除染溶液を再利用し易くなるとともに、放射性廃液の発生量をさらに減少させることが可能となる。また、除染溶液の遠心分離に先立って、又は、分離した後に、フィルター等を用いて除染溶液をろ過する処理を併用してもよい。
〔第5工程〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染方法は、第4工程において遠心分離処理された除染溶液を、容器に再供給する工程を有してもよい。遠心分離処理後の除染溶液の全部又は一部を容器に再供給して再利用することにより、放射性廃液の発生量をさらに一層減少させることができる。その再供給の際に、除染溶液の液性(pH、伝導率等)を測定し、その測定値に基づいて、新たな除染溶液を追加するといった液性調整により、除染溶液の状態を一定に保つようにしてもよい。
〔新燃料棒の表面除染装置〕
本実施形態の新燃料棒の表面除染装置は、発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒と、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液と、を収容する容器を備える。以下、具体的な装置構成について、図1乃至図8を参照してさらに説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置100は、放射性クラッド2が付着した新燃料棒3及び除染溶液4を収容する容器50を備える。容器50は、例えば、長尺物である新燃料棒3を少なくとも1本収容することが可能な円筒形状又は角筒形状を有しており、その内部には、新燃料棒から離間している陽極6及び陰極7が対向配置されている。また、容器50には、除染溶液4を容器50内に供給するための第1の配管8と、除染溶液4を容器50外へ排出するための第2の配管9を介して、遠心分離機10が接続されている。これらの配管8,9,12には、適宜のバルブ等の開閉手段や、除染溶液を移送するための適宜のポンプ等の液送手段が設けられている(いずれも図示せず)。
さらに、容器50には、必要に応じて、除染溶液4を直接的又は間接的に加熱するための加熱手段11と、容器50内の除染溶液4及び新燃料棒3に超音波振動を印加するための超音波発生手段20と、除染溶液4のpH等の状態を一定に保つために新たな除染溶液を供給するための第3の配管12が設けられていてもよい。
なお、容器内における新燃料棒3の配置形態としては、特に制限されず、例えば、除染溶液4の送液方向(図1中の矢印Y1で示す除染溶液4の流れによって生じる液流方向)に対して、新燃料棒3の延在方向が平行又は略平行になるように配置してもよいし、それらの方向が互いに交差するように配置してもよい。
また、容器50内に配置された陽極6及び陰極7は、除染溶液4と接するように配置されていればよく、陽極6及び陰極7を結ぶ仮想的な直線が、新燃料棒3の延在方向と平行又は略平行になるように配置してもよいし、それらが互いに交差するように配置してもよい。それらが平行になるように配置する場合、除染効率の観点から、陽極6及び陰極7ののべ長さは、長いほうが好ましく、新燃料棒3と同等かそれ以上であることが好ましい。
さらに、容器50への除染溶液4の注入口8a(配管8と容器50の接続部位)と、容器50からの除染溶液4の排出口9a(配管9と容器50の接続部位)を結ぶ仮想的な直線が、新燃料棒3の延在方向と平行又は略平行になるように構成してもよいし、それらが互いに交差するように構成してもよい。またさらに、配管8が容器50の鉛直方向の比較的上部に配置されており、また、配管9が容器50の鉛直方向の比較的下部に配置されてもよい。
このように構成された表面除染装置100においては、例えば、まず、配管12を通して、容器50内に除染溶液4を供給する。このとき、容器50と遠心分離機10を接続する配管8,9のバルブは閉じておく。容器50内に所定量の除染溶液4が貯留された後、新燃料棒3を、適宜のハンドリング手段を用いて容器50内に収容し、除染溶液4に浸漬させる(第1工程)。これにより、新燃料棒3の表面に付着していた放射性クラッド2に含まれるマグネシウム化合物や他の成分が除染溶液4中に溶解する。なお、新燃料棒3が除染溶液4に浸漬させられた後は、配管8,9のバルブは閉じられたままでも、開放されていてもよい。例えば、配管8,9のバルブを開放した場合は、除染溶液4が容器50内を連続的又は断続的に流通することができる。これにより、除染溶液に溶解した成分が新燃料棒に再付着することを抑制することができる。
この状態で、陽極6及び陰極7を用いて、所定の直流電圧を除染溶液4に印加する(第2工程)。これにより、マグネシウム化合物や他の成分が除染溶液4に溶解して生じたイオン13(陽イオン又は陰イオン)は、陰極7側又は陽極6側に電気泳動により移動する。例えば、陽イオン13は、陰極7に向かって図1に矢印Y2で示す方向に移動する。そうして陽極6又は陰極7に達したイオン13は、それらの陽極6又は陰極7との電子の授受による酸化還元反応によって、陽極6又は陰極7上に析出する。
それから、配管9のバルブを開き且つポンプを運転することにより、容器50内の除染溶液4を、配管9を通して遠心分離機10へ移送する(第3工程)。このとき、容器50から排出される除染溶液4と同量の新たな除染溶液4を、配管12を通して容器50内に、連続的又は断続的に補給する。その際、除染溶液4に電圧を印加しておくことにより、陽極6又は陰極7上に析出させた成分が除染溶液4へ再溶解することを、抑止することができる。
次に、配管9のバルブを閉じ、遠心分離機11を運転する。これにより、容器50から配管9を通して遠心分離器11に移送された除染溶液4の遠心分離を行う(第4工程)。その後、配管8のバルブを開き且つポンプを運転して、遠心分離により放射性クラッド2等が分離除去された除染溶液4を、容器50へ返送して再利用する(第5工程)。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部(容器)の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置200は、容器50に代えて容器51を備えること以外は、図1に示す表面除染装置100と同様に構成されたものである。この表面除染装置200において、容器51と配管8との間には、配管8から容器51への除染溶液4の供給を制御するための第1の仕切り15が設けられている。また、容器51と配管9との間には、容器51から配管9への除染溶液4の排出を制御するための第2の仕切り16が設けられている。
それらの第1の仕切り15及び第2の仕切り16を図2に示す状態に配置すること、すなわち、仕切り15を閉じて配管8から容器51への除染溶液4の供給を遮断し、且つ、仕切り16を閉じて容器51から配管9への除染溶液4の排出を遮断することにより、容器51内に所定量の除染溶液4を保持することができる。
かかる構成を有する表面除染装置200においては、図2に示す如く、容器51内に所定量の除染溶液4を保持し、且つ、その除染溶液4中に新燃料棒3を浸漬した状態(第1工程)で、陽極6及び陰極7を用いて、除染溶液4に対して電圧を印加する(第2工程)。次に、仕切り15を閉じたままの状態で、仕切り16のみを開き、容器51から除染溶液4を排出する(第3工程)。それから、今度は、仕切り16を再度閉じた後、仕切り板15を開いて、容器51内に新たな除染溶液4を供給する。或いは、仕切り15、16の両方を開くことにより、除染溶液4を連続的に送液しつつ新燃料棒3の除染を行うことも可能である。このように、仕切り15,16は、それぞれ配管8,9に設けられた開閉手段として機能する。
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部(容器)の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置300は、容器51に代えて容器52を備えること以外は、図1及び図2に示す表面除染装置100,200と同様に構成されたものである。その容器52には、新燃料棒3、並びに、陽極6及び陰極7の一方(ここでは陽極6)を含む第1の領域17と、陽極6及び陰極7の他方(ここでは陰極7)を含む第2の領域18とを隔離するための隔離手段19が設けられている。
かかる構成を有する表面除染装置300においては、図3に示す如く、容器52内に所定量の除染溶液4を保持し、且つ、その除染溶液4中に新燃料棒3を浸漬した状態(第1工程)で、陽極6及び陰極7を用いて、除染溶液4に対して電圧を印加する(第2工程)。次に、そのように電圧を印加した状態で、隔離手段19により領域17,18を隔離する(第2’工程)。さらに、仕切り15を閉じた状態で、仕切り16のみを開き、容器52から領域18内の除染溶液42(例えば、領域17内の除染溶液41よりも放射能レベルが高い)のみを排出する(第3工程)。次いで、隔離手段19による領域17,18の隔離状態を開放して、領域17の除染溶液41(例えば、領域18内の除染溶液42よりも放射能レベルが低い)を排出する(第3工程)。このように、配管9、仕切り16、及び隔離手段19から、除染溶液4の排出手段が構成されている。また、本実施形態では、領域17,18内の除染溶液41,42を、上述の如く、それぞれ独立して容器52から排出する。
(第4実施形態)
図4は、本発明の第4実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部(容器)の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置400は、容器52に代えて容器53を備えること以外は、図1、図2、及び図3に示す表面除染装置100,200,300と同様に構成されたものである。その容器53には、新燃料棒3に接触する陽極6が設けられている。なお、新燃料棒3に接触する陰極7が設けられる構成としてもよい。
かかる構成を有する表面除染装置400においては、図4に示す如く、容器53内に所定量の除染溶液4を保持し、且つ、その除染溶液4中に新燃料棒3を浸漬した状態(第1工程)で、陽極6を新燃料棒3に接触させ、陽極6及び陰極7を用いて、除染溶液4に対して電圧を印加する(第2工程)。このように、陽極6を新燃料棒3に接触させることで、新燃料棒3を陽極6として用いることができる。
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置500は、容器53に代えて容器54を複数備え、電気泳動漕24を備えること以外は、図1、図2、図3、及び図4に示す表面除染装置100,200,300,400と同様に構成されたものである。その容器54には、新燃料棒3を保持する保持具21と、新燃料棒3を容器54に搬入するための搬入口22と、新燃料棒3を容器54から搬出するための搬出口23とが設けられている。また、容器54には、2つの容器54を接続する、第4の配管25が接続されている。第4の配管25により、新燃料棒3は、容器54から他の容器54へと延在方向に水平移動することができる。このような構成とすることにより、新燃料棒3に対し第1工程を多段階で行うことができる。さらに、複数の容器54に対し除染溶液4を供給又は排出可能なように、配管8,9は複数の容器54と接続されている。配管8,9と複数の容器54との接続方法は、特に限定されないが、容器54を直列、並列、又はこれらの組合せにより、他の容器54と接続するようにしてもよい。
電気泳動漕24には、容器54から配管8を介して供給される除染溶液4に電圧を印可するための陽極6及び陰極7と、除染溶液4を直接的又は間接的に加熱するための加熱手段11と、除染溶液4のpH等の状態を一定に保つために新たな除染溶液を供給するための第3の配管12が設けられていてもよい。
かかる構成を有する表面除染装置500においては、図5に示す如く、容器54内に所定量の除染溶液4を保持し、搬入口22を介して新燃料棒3を容器54内に水平方向に搬入し、保持具21に新燃料棒3を保持して、新燃料棒3を除染溶液4に浸漬する(第1工程)。除染溶液4は、分岐を有する配管9により複数の容器54に供給され、各容器54から分岐を有する配管8により排出される。容器54より排出された除染溶液54は、配管8を介して電気泳動漕24に供給され、陽極6及び陰極7を用いて電圧が印加される(第2工程)。これにより、マグネシウム化合物や他の成分が除染溶液4に溶解して生じたイオン13(陽イオン又は陰イオン)は、陰極7側又は陽極6側に電気泳動により移動する。例えば、陽イオン13は、陰極7に向かって図5に示すY2方向に移動する。そうして陰極7に達したイオン13は、陰極7との電子の授受による酸化還元反応によって、陰極7上に析出する。
(第6実施形態)
図6は、本発明の第6実施形態による新燃料棒の表面除染装置の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置600は、容器54に代えて容器55を複数備えること以外は、図1、図2、図3、図4、及び図5に示す表面除染装置100,200,300,400,500と同様に構成されたものである。その容器55には、新燃料棒3を鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態で保持する保持具31が設けられている。
かかる構成を有する表面除染装置600においては、図6に示す如く、容器55内に所定量の除染溶液4を保持し、且つ、その除染溶液4中に新燃料棒3を鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態で浸漬する(第1工程)。
(第7実施形態)
図7は、本発明の第7実施形態による新燃料棒の表面除染装置の一部(容器)の概略構成を示す模式図である。新燃料棒の表面除染装置400は、容器55に代えて容器56を備えること以外は、図1、図2、図3、図4、図5、及び図6に示す表面除染装置100,200,300,400,500,600と同様に構成されたものである。その容器56には、新燃料棒3を保持する保持具32が設けられている。保持具32は、新燃料棒3が嵌合する溝又は孔を有していてもよい。また、容器56は、新燃料棒3の一部を収容するように構成されており、容器56及び新燃料棒3が、新燃料棒3の延在方向に相対的に移動可能であるように構成されていてもよい。容器56が新燃料棒3の一部を収容するように構成されている場合であっても、容器56及び新燃料棒3を新燃料棒3の延在方向に相対的に移動させることにより新燃料棒3の全体を除染することができる。移動は、手動で行っても、その他の移動手段により自動で行ってもよい。
かかる構成を有する表面除染装置700においては、図7に示す如く、保持具32に保持された新燃料棒3に対し、上方から供給される除染溶液4を接触させる(第1工程)。新燃料棒3と接触した除染溶液4は、まず、中空状に構成された保持具32内に貯留され、保持具32に貯留しきれない分については容器56内へと流れる。この際、容器56は、除染溶液4の受け皿として機能する。容器56の除染溶液4は、配管8により排出される。
なお、容器内にある燃料棒表面が全て除染溶液に接触するようにできれば除染効率が良い。そのためには、液面高さを前記溝又は前記孔よりも高くなるよう供給する除染液量を調整すれば良い。この際、前記溝又は前記孔にはパッキンやシールを施して除染溶液の流出を抑えれば、除染溶液の供給量は少なくて済む。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の実施の形態、及び、既に述べた変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変形が可能である。すなわち、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、遠心分離機10を設けなくてもよく、設ける場合、遠心分離機10と容器50を接続する配管8,9のうち、配管8は設けなくてもよい。陽極6及び陰極7の配置形態は、図示に限定されず、また、2対以上設けてもよいし、さらに、容器50,51,52内を複数の区画に分けて、各区画に電極対を設けるようにしても構わない。また、必要に応じて容器に蓋等を設けることで、作業者や作業雰囲気が除染溶液に接することがないよう配慮してもよい。
本発明は、異常事象の発生に起因して汚染された新燃料棒の除染を有効か且つ効果的に実施することができるので、核燃料物質を含む発電用原子炉の燃料を取り扱う分野において広く利用可能である。
100,200,300,400,500,600,700…表面除染装置
2…放射性クラッド
3…新燃料棒
4,41,42…除染溶液
50,51,52,53,54,55,56…容器
6…陽極
7…陰極
8…第1の配管
9…第2の配管
10…遠心分離機
11…加熱手段
12…第3の配管
13…イオン
14…析出物
15…第1の仕切り
16…第2の仕切り
17…第1の領域
18…第2の領域
19…隔離手段
20…超音波発生手段
21…保持具
22…搬入口
23…搬出口
24…電気泳動漕
25…第4の配管
31…保持具
32…保持具

Claims (14)

  1. 発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒の表面を除染する方法であって、
    容器内で、前記新燃料棒の表面を、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液に接触させる第1工程を有する、
    新燃料棒の表面除染方法。
  2. 前記第1工程においては、前記容器と前記新燃料棒とを、前記新燃料棒の延在方向に相対的に移動させる、
    請求項1に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  3. 前記第1工程においては、前記新燃料棒が鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態を保持する、
    請求項1又は2に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  4. 前記第1工程においては、前記新燃料棒の一部を前記容器内に収容する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  5. 前記除染溶液が、有機酸を含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  6. 前記第1工程中又は前記第1工程後に、陽極及び陰極を用いて前記除染溶液に電圧を印加する第2工程を有する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  7. 前記第2工程においては、前記陽極及び前記陰極を前記新燃料棒から離間させて用いる、又は、前記陽極若しくは前記陰極を前記新燃料棒に接触させて用いる、
    請求項6に記載の新燃料棒の表面除染方法。
  8. 発電に使用されておらず且つ海水由来の成分を含む放射性クラッドが付着した新燃料棒と、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液から成る、又は、酸性溶液若しくはアンモニウム塩水溶液を主成分として含む除染溶液と、を収容する容器を備える、
    新燃料棒の表面除染装置。
  9. 前記容器及び前記新燃料棒が、前記新燃料棒の延在方向に相対的に移動可能である、
    請求項8に記載の新燃料棒の表面除染装置。
  10. 前記容器が、前記新燃料棒を鉛直方向又は略鉛直方向に延存した状態で保持するものである、
    請求項8又は9に記載の新燃料棒の表面除染装置。
  11. 前記容器が、前記新燃料棒の一部を収容するものである、
    請求項8〜10のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
  12. 前記除染溶液が、有機酸を含む、
    請求項8〜11のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
  13. 前記除染溶液に電圧を印加する陽極及び陰極を備える、
    請求項8〜12のいずれか1項に記載の新燃料棒の表面除染装置。
  14. 前記容器内に配置され、前記新燃料棒から離間している前記陽極及び前記陰極、又は、前記新燃料棒に接触する前記陽極若しくは前記陰極を備える、
    請求項13に記載の新燃料棒の表面除染装置。
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