JP2016027338A - インクジェット用の硬化性転相インクの適合性を評価する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化性転相インクで使用するための濾過および安定性の要求を満足するような顔料分散物、この顔料分散物を硬化性転相インクに使用する際の適合性を評価する方法を開発する。【解決手段】顔料分散物は、顔料と、分散剤とを含み、作成された硬化性転相インクは、前記顔料分散物が加えられており、85℃の温度で、1ミクロンフィルタを用いて濾過した場合、≧5g/sの勾配と、T2/T1≦1.6を有し、ここで、T2は、転相インクサンプル100gのうち、最後の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過する時間をあらわしており、一方、T1は、同じ転相インクサンプル100gのうち、最初の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過するのにかかる時間をあらわしている。【選択図】なし

Description

硬化性転相インクで必要とされる顔料分散物は、濾過可能で安定なインクを調製することができるように、特定の要求を満たさなければならない。これらの基準は、顔料分散物を用いて作られる硬化性転相インクを小さな孔径のフィルターを介して濾過すること、長期間(例えば、数週間)にわたって高温で安定であることを含む。
したがって、本明細書の目的の1つは、硬化性転相インクで使用するための濾過および安定性の要求を満足するような顔料分散物を開発することである。さらなる目的は、多くの異なる色に着色した顔料について、すべて同じ顔料分散剤が加えられたシアン、イエロー、マゼンタ、黒のインクのインクセットを調製できるような、同じ分散剤を用いた顔料分散物の開発、この顔料分散物を硬化性転相インクに使用する際の適合性を評価する方法の開発を含む。
これらの目的および他の目的を本発明は満足している。
図1は、異なるシアン顔料を有するアミノアクリレートブロックコポリマー分散剤の第1の分散物を含有する、硬化性転相インクの濾過特性の図である。 図2は、顔料を有するアミノアクリレートブロックコポリマー分散剤の第1の分散物を含有する硬化性転相インクを85℃で7日間エージングした場合と比較して作成した、濾過特性の図である。 図3は、異なる顔料を有するアミノアクリレートブロックコポリマー分散剤の第2の分散物を含有する、硬化性転相インクの濾過特性の図である。 図4は、異なる顔料を有するアミノアクリレートブロックコポリマー分散剤の第2の分散物を含有する硬化性転相インクを、85℃で7日間エージングした後の濾過特性の図である。
本明細書の顔料分散物は、顔料と、分散剤とを含む。顔料分散物は、固形分の割合が約10〜約50%、例えば、約20〜約50%、または約25〜約40%であってもよい。硬化性転相インクに組み込んだ後、分散剤は、インクの約1〜約30重量%、例えば、インクの約5〜約25重量%、または約5〜約20重量%含まれてもよい。
顔料分散物の顔料として、安定な顔料分散物を与える任意の顔料または顔料の組み合わせを利用してもよい。顔料は、シアン、イエロー、マゼンタ、黒、レッド、グリーン、ブルーなどのような色を含む、任意の望ましい色を示してもよい。顔料は、望ましくは、z平均径が、約15nm〜約300nm、例えば、約15nm〜約200nmである。z平均径は、光分散技術(例えば、動的光分散)を使用する方法によって測定される。
いくつかの実施形態では、顔料分散物は、シアン顔料を含む。
また、顔料分散物は、転相インク組成物のモノマー材料および/またはオリゴマー材料のいくつかを含んでいてもよい。転相分散物にモノマー成分および/オリゴマー成分のいくつかを含むことによって、分散物の取り扱いが容易になり、顔料分散物を転相インク組成物にもっと容易に組み込むことができる。
硬化性転相インクに組み込んだ後、顔料は、インク中に、任意の適切な量で、例えば、インクの約0.1〜約25重量%、例えば、インクの約0.5〜約20重量%、または約1重量%、または約15重量%の量で含まれてもよい。
硬化性転相インクの作成において適切な顔料分散物について、顔料分散物を転相インクに組み込んだ後の転相インクは、1ミクロンフィルタで濾過することが可能でなければならない。溶融させた後に転相インクが吐出されるであろうインクジェット印刷ヘッドのジェットノズルが、典型的には、約50μmの大きさだからである。1ミクロンフィルタで十分に濾過されないインクは、印刷ヘッドを詰まらせる可能性があり、吐出が失敗し、印刷性能に重大な影響を与えるであろう。
本明細書で使用される場合、転相インクは、1ミクロンフィルタで適切に濾過することができると考えられ、ここで、生成する硬化性転相インクは、85℃の温度で、1ミクロンフィルタで濾過され、≧5g/sの勾配と、T/T≦1.6を示す。この勾配は、時間経過(秒単位)に伴って、1ミクロンフィルタを通りぬけるインクの量(グラム単位)のプロットの勾配である。望ましくは、この勾配は、時間経過によって平坦にはならず(T/Tが≦1.6であることによって反映されている)、このことは、フィルタの詰まりを示しており、したがって、この勾配は、望ましくは、評価する全サンプル(本明細書では100g)を濾過している間、≧5g/sを維持している。
は、転相インクサンプル100gのうち、最後の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過するのにかかる時間をあらわしており、一方、Tは、同じ転相インクサンプル100gのうち、最初の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過するのにかかる時間をあらわしている。T/Tが1.6より大きい場合、このことは、インクがフィルタを詰まらせ始めているであろうことを示し、そのインクがその印刷ヘッドではうまく働かないであろうことの指標である。
望ましくは、硬化性転相インクは、上述のように濾過することができるだけではなく、転相インクを吐出させるために印刷ヘッドを高温で操作しなければならないため、高温で安定である。例えば、印刷ヘッドは、温度が少なくとも約85℃であってもよく、インク貯蔵器および/または印刷ヘッドの供給ライン中のインクは、長時間にわたって高温にさらされる場合がある。安定であるために、転相インクは、85℃では相分離を示さないべきである。安定性は、転相インクを長時間(本明細書では7日間)85℃にさらすことによって、転相インクをエージングし、このインクについて相分離を観察することによって評価してもよい。
望ましくは、エージングしたインクは、初期の調製したインクと同等か、またはそれより良好な性能を有する。したがって、硬化性転相インクを85℃で7日間エージングした後に、85℃の温度で、1ミクロンフィルタを用いて濾過した場合、≧5g/sの勾配と、T/T≦1.6を有するような顔料分散物も、本発明で実現する。
いくつかの実施形態では、分散剤は、アミノアクリレートブロックコポリマーである。アミノアクリレートブロックコポリマーは、アミノまたはアミノアクリレートのブロックAと、アクリレートブロックBとを含み、アクリレート部分は、分散剤を安定化させ、アミノ部分が顔料表面に十分に吸着しつつ、インク媒剤に十分に分散することができる。本明細書で用いるのに適していることがわかっているブロックコポリマー分散剤の市販例は、DISPERBYK−2001(BYK Chemie GmbH)およびEFKA 4340(Ciba Specialty Chemicals)である。
本明細書の顔料分散物は、顔料と分散剤とを混合することによって作られる。混合は、分散剤存在下、例えば、ステンレス鋼の球を用い、顔料を磨砕することによって行われてもよい。混合は、例えば、顔料表面に分散剤の顔料の親和性基が吸着することによって、分散剤が顔料表面と会合することができるような十分な時間、行われるべきである。例えば、ステンレス鋼の球が存在する状態で磨砕する場合、混合は、約5時間〜約30時間、例えば、約10時間〜約25時間行われてもよい。また、混合は、メディアミルを用いて行われてもよく、または均質化によって行われてもよい。次いで、生成した顔料分散物を、以下に述べるように転相インク組成物の他の成分に加えてもよい。
硬化性転相インクは、顔料分散物だけではなく、インク媒剤も含む。インク媒剤は、インクの硬化性成分を含み、さらに、インクの顔料および分散剤のキャリアとしても作用する。
いくつかの実施形態では、インク媒剤は、硬化性モノマーまたは硬化性オリゴマーを含む。用語「硬化性」は、例えば、重合させることが可能なインク媒剤の成分(例えば、モノマーまたはオリゴマー)、つまり、例えば、遊離ラジカル経路を含む重合および/または放射線感受性の光開始剤を用いることによって光開始されるような重合によって硬化させることが可能な成分を指す。
したがって、例えば、用語「放射線硬化性」は、放射線源(光源および熱源を含み、開始剤が存在する状態または存在しない状態を含む)にさらされると硬化するすべての形態を包含することを意図している。
適切な硬化エネルギー源(例えば、紫外線、電子線エネルギーなど)にさらされると、インクの硬化性成分および/または光開始剤がそのエネルギーを吸収し、吐出されたインク組成物を硬化した材料に変換する反応が始まる。インクの硬化性成分は、典型的には、硬化源にさらされている間に重合し、容易に架橋してポリマーネットワークを形成する官能基を含む。
インク媒剤は、1種以上の反応性オリゴマー、1種以上の反応性モノマー、または1種以上の反応性オリゴマーと1種以上の反応性モノマーとの組み合わせを含んでいてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、インク媒剤は、少なくとも1つの反応性(硬化性)モノマーまたはオリゴマーと、場合により、1種以上のさらなる反応性(硬化性)モノマーおよび/または1種以上の反応性(硬化性)オリゴマーとを含む。インクの硬化性モノマーおよび/または硬化性オリゴマーは、例えば、粘度低下剤として、組成物を硬化させるときにはバインダーとして、接着促進剤として、架橋剤として、さまざまに機能してもよい。適切なモノマーおよび/またはオリゴマーは、低い分子量、低い粘度、低い表面張力を有していてもよく、適切な開始剤存在下、UV光のような放射線をあてると重合する官能基を含んでいてもよい。インク媒剤は、インクセットのインク同士で同じであってもよく、異なっていてもよく、したがって、硬化性モノマーおよび/または硬化性オリゴマーは、インクセットのインク同士で同じであってもよく、異なっていてもよい。
適切な放射線(例えば、UV)硬化性のモノマーおよびオリゴマーとしては、例えば、アクリル酸エステル、アクリル酸ポリエステル、アクリル酸エーテル、アクリル酸ポリエーテル、アクリル酸エポキシ、ウレタンアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。適切なアクリル酸モノマーの特定の例としては、モノアクリレート、ジアクリレート、1個以上のジアクリレートまたはトリアクリレートを含む多官能アルコキシル化アクリルモノマーまたはポリアルコキシル化アクリルモノマーが挙げられる。
適切なモノマーは、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、例えば、SR9003(Sartomer Co.,Inc.(エクストン、PA))である。他の適切な反応性モノマーは、例えば、Sartomer Co.,Inc.、Henkel Corp.、Radcure Specialtiesなどから同様に市販されている。適切なアクリル酸オリゴマーの特定の例としては、例えば、アクリル酸ポリエステルオリゴマー、例えば、CN2262(Sartomer Co.)、EB 812(Cytec Surface Specialties)、EB 810(Cytec Surface Specialties)、CN2200(Sartomer Co.)、CN2300(Sartomer Co.)など、アクリル酸ウレタンオリゴマー、例えば、EB270(UCB Chemicals)、EB 5129(Cytec Surface Specialties)、CN2920(Sartomer Co.)、CN3211(Sartomer Co.)など、アクリル酸エポキシオリゴマー、例えば、EB 600(Cytec Surface Specialties)、EB 3411(Cytec Surface Specialties)、CN2204(Sartomer Co.)、CN110(Sartomer Co.)など;ペンタエリスリトールテトラアクリレートオリゴマー、例えば、SR399LV(Sartomer Co.)などが挙げられる。
少なくとも1つの放射線硬化性モノマーおよび/または放射線硬化性オリゴマーは、カチオン硬化性、ラジカル硬化性などであってもよい。
硬化性モノマーおよび/または硬化性オリゴマーは、インク中に、例えば、インクの約20〜約90重量%、例えば、インクの約30〜約80重量%、またはインクの約50〜約70重量%の量で含まれている。
少なくとも1つのゲル化剤は、インク媒剤に溶解すると、比較的狭い温度範囲で粘度が比較的急激に上昇してゲル状の挙動を示す。
インク媒剤に任意の適切なゲル化剤を用いてもよい。ゲル化剤は、例えば、米国特許第7,279,587号に開示されているゲル化剤、例えば、下式の化合物から選択されてもよく、
Figure 2016027338
式中、
は、以下のとおりである。
(i)1〜約12個の炭素原子、例えば、1〜4個の炭素原子、または1〜2個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキレン基(アルキレン基は、二価脂肪族基または二価アルキル基であると定義され、直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、非環状の置換されているアルキレン基、置換されていないアルキレン基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキレン基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(ii)5〜約14個の炭素原子、例えば、5〜12個の炭素原子、または5〜10個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリーレン基(アリーレン基は、二価芳香族基または二価アリール基であると定義され、置換されているアリーレン基、置換されていないアリーレン基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アリーレン基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(iii)6〜約32個の炭素原子、例えば、6〜22個の炭素原子、または7〜22個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリールアルキレン基(アリールアルキレン基は、二価アリールアルキル基であると定義され、置換されているアリールアルキレン基、置換されていないアリールアルキレン基を含み、アリールアルキレン基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アリールアルキレン基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)、または
(iv)6〜約32個の炭素原子、例えば、6〜22個の炭素原子、または7〜22個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキルアリーレン基(アルキルアリーレン基は、二価アルキルアリール基であると定義され、置換されているアルキルアリーレン基、置換されていないアルキルアリーレン基を含み、アルキルアリーレン基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキルアリーレン基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)。
ここで、置換されたアルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基の置換基は、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルフィド基、ニトロ基、ニトロソ基、アシル基、アゾ基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基が一緒に接続して環を形成していてもよく;
およびR’は、互いにそれぞれ独立して、以下のものからなる群から選択される。
(i)1〜約54個の炭素原子、例えば、1〜36個の炭素原子、または1〜24個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキレン基、
(ii)5〜約14個の炭素原子、例えば、5〜10個の炭素原子、または6〜7個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリーレン基、
(iii)6〜約32個の炭素原子、例えば、6〜22個の炭素原子、または7〜22個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリールアルキレン基、または
(iv)6〜約32個の炭素原子、例えば、6〜22個の炭素原子、または7〜22個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキルアリーレン基。
置換されたアルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基の置換基は、アルキルアリーレン基に関する上の記載と同じであり;
およびR’は、互いにそれぞれ独立して、以下のいずれかである。
(a)光開始基、例えば、下式の1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンから誘導される基、
Figure 2016027338
下式の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンから誘導される基、
Figure 2016027338
下式の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンから誘導される基、
Figure 2016027338
下式のN,N−ジメチルエタノールアミンまたはN,N−ジメチルエチレンジアミンから誘導される基、
Figure 2016027338
など、または、
(b)以下の基である。
(i)2〜100個の炭素原子、例えば、3〜60個の炭素原子、または4〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキル基(直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、非環状の置換されているアルキル基、置換されていないアルキル基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキル基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(ii)5〜約100個の炭素原子、例えば、6〜60個の炭素原子、または7〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリール基(置換されているアリール基、置換されていないアリール基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アリール基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、例えば、フェニルなど、
(iii)6〜約100個の炭素原子、例えば、7〜60個の炭素原子、または8〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリールアルキル基(置換されているアリールアルキル基、置換されていないアリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アリールアルキル基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)、例えば、ベンジルなど、または、
(iv)6〜約100個の炭素原子、例えば、7〜60個の炭素原子、または8〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキルアリール基(置換されているアルキルアリール基、置換されていないアルキルアリール基を含み、アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキルアリール基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)、例えば、トリルなど、ここで、置換されたアルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基の置換基は、例えば、ハロゲン原子、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、サルフェート基、スルホネート基、スルホン酸基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基が一緒に接続して環を形成していてもよく;
但し、XおよびX’は、それぞれ互いに独立して、酸素原子であるか、式−NR−の基であり、ここで、Rは、以下のとおりである。
(i)水素原子;
(ii)直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、非環状の置換されているアルキル基、置換されていないアルキル基を含み、いずれかのヘテロ原子がアルキル基に存在してもよく、存在していなくてもよく、1〜約100個の炭素原子、例えば、2〜60個の炭素原子、または3〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキル基、
(iii)置換されているアリール基、置換されていないアリール基を含み、いずれかのヘテロ原子がアリール基に存在してもよく、存在していなくてもよく、5〜約100個の炭素原子、例えば、6〜60個の炭素原子、または7〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリール基、
(iv)置換されているアリールアルキル基、置換されていないアリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、いずれかのヘテロ原子がアリールアルキル基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在してもよく、存在していなくてもよく、6〜約100個の炭素原子、例えば、7〜60個の炭素原子、または8〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アリールアルキル基、または
(v)置換されているアルキルアリール基、置換されていないアルキルアリール基を含み、アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよく、環状または非環状であってもよく、いずれかのヘテロ原子がアルキルアリール基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在してもよく、存在していなくてもよく、6〜約100個の炭素原子、例えば、7〜60個の炭素原子、または8〜30個の炭素原子を有するが、炭素原子の数がこれらの範囲から外れていてもよい、アルキルアリール基。
ここで、置換されたアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基の置換基は、例えば、ハロゲン原子、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、サルフェート基、スルホネート基、スルホン酸基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基が一緒に接続して環を形成していてもよい。
いくつかの実施形態では、インク媒剤のゲル化剤は、下式のアミドゲル化剤である。
Figure 2016027338
インクは、ゲル化剤(gelling agentまたはgellant)を任意の適切な量で、例えば、インクの約1重量%〜約30重量%、例えば、インクの約2重量%〜約20重量%、例えば、インクの約5重量%〜約12重量%の量で含んでいてもよい。
また、インク媒剤は、ワックス、場合により、硬化性ワックスを含んでいてもよい。硬化性ワックスは、インクの他の成分と混和性であり、インクの他の硬化性成分(例えば、硬化性モノマーまたは硬化性オリゴマー)と重合するであろう、任意のワックス成分であってもよい。用語「ワックス」は、例えば、一般的にワックスと呼ばれる種々の天然材料、改質された天然材料、合成材料のうち任意のものを含む。ワックスは、望ましくは、室温、特定的には25℃で固体である。ワックスを含むことにより、吐出温度から冷却するにつれて、インクの粘度上昇を促進するであろう。
硬化性ワックスの適切な例としては、例えば、硬化性基を含むワックス、または硬化性基を含むように官能基化されるワックスが挙げられる。硬化性基としては、例えば、アクリレート、メタクリレート、アルケン、アリルエーテル、エポキシド、オキセタンなどを挙げることができる。これらのワックスは、変換可能な官能基(例えば、カルボン酸またはヒドロキシル)が接続したワックスの反応によって合成してもよい。
硬化性基で官能基化することが可能な、末端がヒドロキシルのポリエチレンワックスの適切な例としては、例えば、構造CH−(CH−CHOHを有する炭素鎖の混合物(鎖長nの混合物が存在する場合、平均鎖長は、約16〜約50の範囲であってもよい)、同様の平均鎖長を有する直鎖低分子量ポリエチレンが挙げられる。このようなワックスの適切な例としては、限定されないが、Mn(数平均分子量)が、それぞれ約375、460、550、700g/molに等しい、UNILIN(登録商標)350、UNILIN(登録商標)425、UNILIN(登録商標)550、UNILIN(登録商標)700のような材料のUNILIN(登録商標)シリーズが挙げられる。これらのワックスは全て、Baker−Petroliteから市販されている。本明細書の望ましいワックスは、アクリル酸UNILINワックスである。
ワックスは、インク組成物中に、例えば、インクの約1重量%〜約25重量%、例えば、インクの約2重量%〜約15重量%、または約3重量%〜約10重量%、または約4重量%〜約6重量%の量で含まれていてもよい。
また、インク媒剤は、他の添加剤を含んでいてもよい。例えば、インク媒剤は、開始剤(例えば、硬化性モノマーおよび硬化性ワックスを含むインクの硬化性成分の重合を開始させる光開始剤)をさらに含んでいてもよい。開始剤は、インク媒剤に可溶性であるべきである。開始剤は、UVで活性化される光開始剤であってもよい。
開始剤は、ラジカル開始剤であってもよい。ラジカル光開始剤の例としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンジルケトン、ヒドロキシルケトンモノマー、α−アミノケトン、アシルホスフィンオキシド、メタロセン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、CibaからIRGACURE(登録商標)およびDAROCUR(登録商標)の商標名で販売されているアシルホスフィン光開始剤、イソプロピルチオキサンテノンなど、およびこれらの混合物、これらの組み合わせが挙げられる。
開始剤は、カチオン開始剤であってもよい。適切なカチオン光開始剤の例としては、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、トリアリールスルホキソニウム塩、アリールオキシジアリールスルホニウム塩が挙げられる。
インクに含まれる開始剤の合計量は、例えば、インクの約0.5〜約15重量%、例えば、約1〜約12重量%、または約2〜約10重量%であってもよい。
インク媒剤は、さらなる任意要素の添加剤を含んでいてもよい。任意要素の添加剤としては、界面活性剤、入射するUV線を吸収し、これを熱エネルギーに変換して最終的には消散させる光安定化剤、酸化防止剤、画像の外観を高め、黄変を消すことができる蛍光発光剤、チキソトロピー剤、ぬれ防止剤、すべり剤、発泡剤、消泡剤、流動剤、他の非硬化性ワックス、油、可塑剤、バインダー、導電剤、防カビ剤、殺菌剤、有機および/または無機のフィラー粒子、異なる光沢レベルを作り出すか、または減らす薬剤であるレベリング剤、乳白剤、帯電防止剤、分散剤などを挙げることができる。インクは、安定化剤として、ラジカル捕捉剤、例えば、IRGASTAB UV 10(Ciba Specialty Chemicals,Inc.)を含んでいてもよい。また、インクは、貯蔵中のオリゴマー成分およびモノマー成分の重合を抑えるか、または少なくとも遅らせることによって、組成物を安定化させるために阻害剤(例えば、ヒドロキノン)を含んでいてもよく、これにより、組成物の貯蔵寿命が延びる。しかし、添加剤は、硬化速度に悪い影響を与える場合もあり、従って、任意要素の添加剤を用いて組成物を配合する場合には、注意をはらわなければならない。
存在する場合、インク中に含まれる他の添加剤の合計量は、例えば、インクの約1〜約15重量%、例えば、約0.2〜約10重量%であってもよい。
硬化性転相インクは、室温(25℃付近)で固体であるか、または固体様である。硬化性転相インクが、インクの吐出温度で、約30mPas未満、例えば、約20mPas未満、例えば、約3〜約30mPas、約5〜約20mPas、または約8〜約15mPasの粘度を有することが望ましい。したがって、インクは液体状態で吐出され、この状態は、吐出前にインクに熱を加えて溶融させることによって達成される。インクは、望ましくは、低温で、特に、約120℃未満、例えば、約50℃〜約110℃、または約60℃〜約110℃の温度で吐出される。したがって、インクは、理想的には、圧電式インクジェットデバイスで用いるのが適している。
ゲル化剤がインク中で用いられる場合、インクがゲル状態を形成する温度は、インクの吐出温度よりも低い任意の温度であり、例えば、インクの吐出温度よりも約5℃以上低い任意の温度である。いくつかの実施形態では、ゲル状態は、約25℃〜約100℃、例えば、約40℃〜約80℃の温度で形成されてもよい。吐出温度から冷却すると、インクの粘度が迅速に大きく上昇し、この時点で、インクは液体状態であり、ゲル温度まで冷却すると、その時点で、インクはゲル状態である。粘度の上昇は、例えば、少なくとも約102.5倍の粘度上昇である。
インクは、任意の望ましい方法または適切な方法によって調製されてもよい。例えば、インクの成分を一緒に混合した後、この混合物を、インクの融点付近またはそれより高い温度まで、例えば、約60℃〜約125℃の温度まで加熱し、均一なインク組成物が得られるまで撹拌した後、インクを周囲温度(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。上述のように、顔料および分散剤は、望ましくは、他の成分から別個に混合され、製造中に分散物としてインクに加えられる。この製造は、インクが硬化してしまうであろう温度よりも低い温度で行うべきである。
いくつかの実施形態では、本明細書のインクは、少なくとも2色、望ましくは3色または4色の異なる色を有する転相インクを含むインクセットで一緒に用いられる。本明細書の着色したインクは、例えば、このインクが、知覚可能な色を示す着色剤を含む結果として、観察者の肉眼で知覚可能な色を示すインクである。望ましくは、基本的なインクセットは、CYMK色をあらわす4色インクで構成されている。しかし、基本的なインクセットは、これとは異なる色(例えば、ブルー、グリーン、レッド、黒)で構成されていてもよい。それぞれのインクは、異なるインク媒剤を利用していてもよく、同じインク媒剤を利用していてもよい。このインクセットのそれぞれの着色したインクの分散剤は、望ましくは、同じ分散剤である。
インクセットの全ての着色したインクにおいて、同じ顔料分散剤を用いることで、カスタムカラーを作成するためにこれらのインクを混合した際に、分散剤間の相互作用および/または意図せぬ顔料−分散剤相互作用をなくすことができる。インクセットの着色したインクは、沈殿の問題もなく、互いに容易に混和し、したがって、インクセットの少なくとも2個の異なる色に着色したインクを混合することによって、硬化性転相インクのカスタムカラーを製造することができる。カスタムカラーは、望ましくは、インクセットのそれぞれのインクを溶融し、インクを一緒に混合することによって作成される。本明細書のカスタムカラーは、インクセットの既知の基本色とは異なる任意の陰影または色であり、例えば、シアン、イエロー、マゼンタの基本色と、場合により、黒、および/またはレッド、グリーン、ブルーと、場合により、黒である。カスタムカラーの異なる陰影または色は、インクセットの少なくとも2種類の着色したインクを混合することによって達成される。
本明細書に記載のインクを、基板に塗布し、画像を作成してもよい。インクを基板に塗布するために、インクが溶融する温度までインクを加熱する。次いで、溶融したインクを印刷ヘッドを介して吐出してもよく、次いで、場合により、ゲル化および/または固化するまで冷却してもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、本明細書に記載の硬化性インクを与えることと;インクジェット印刷ヘッドを介し、硬化性インクを基板に塗布し、画像を作成することと;硬化性インクに硬化エネルギーをかけ、インクを硬化させることとを含む。硬化プロセスの間、硬化性モノマーと、硬化性ワックスとを、場合により、他の硬化性成分とともに重合させ、硬化した画像を作成する。
直接的な印刷インクジェットプロセスのための装置で、このインクを使用してもよい。また、本明細書に開示したインクを、例えば、ホットメルト音響インクジェット印刷、ホットメルト熱インクジェット印刷、ホットメルト連続流インクジェット印刷または偏向インクジェット印刷などのような他のホットメルト印刷プロセスで使用してもよい。また、本明細書に開示した転相インクを、ホットメルトインクジェット印刷プロセス以外の印刷プロセスで使用してもよい。
または、上述のインクを間接的な(オフセット)印刷インクジェット用途で用いてもよく、溶融したインクの液滴を、記録基板上に画像パターンになるように放出するとき、この記録基板は中間転写体であり、次いで、画像パターンのインクを中間転写体から最終的な記録基板に転写する。
基板上に作成した後、基板の上の画像に硬化エネルギー(例えば、熱、または適切な波長、主に、インク開始剤が放射線を吸収してインクの硬化反応を開始させるような波長を有する放射線)をあてる。放射線をあてるのは、長時間である必要はなく、例えば、約0.05〜約10秒、さらには、例えば、約0.2〜約5秒であってもよい。これらの露光時間は、UVランプの下をインクが通る基板速度であらわされることが多い。インクの重合可能な成分を硬化させるための放射線は、例えば、キセノンランプ、レーザー光、D球またはH球を含む種々の可能な技術によって与えられてもよい。いくつかの実施形態では、硬化性成分の少なくとも75%が硬化した(重合および/または架橋した)とき、硬化は、実質的に終了し、インクはかなり硬くなり、それにより、耐引っかき性がかなり高まり、さらに、基板の透き通り量を十分に制御することもできる。
実施例を以下に記載し、これらは、本開示を実施する際に利用可能な異なる組成物および条件の具体例である。全ての比率は、他の意味であると示されていない限り、重量基準である。しかし、本開示を、多くの種類の組成物を用いて実施することができ、上述の開示にしたがい、以下に指摘するように多くの異なる用途を有していてもよいことが明らかであろう。
表1にしたがって顔料分散物を含む硬化性転相インクを調製した。表1の顔料分散物は、ステンレス鋼の球1,800g、モノマー(SR9003)118g、EFKA 4340(Ciba製のポリマー系分散剤、固体保持量が約32%)56.25gを磨砕機に入れることによって調製された。この成分を200rpmで撹拌し、顔料30.75gを5分間で3回にわけて加えた。この混合物を22時間磨砕し、固体保持量が15%の分散物を得た。この分散物は、ステンレス鋼の球でふるい分けすることによって単離され、分散物172gを得た。
次いで、それぞれの顔料分散物を、硬化性転相インクを作成する際に用いた。UVインク基剤(200g、SR9003モノマー、UV光開始剤、ゲル化剤、アクリル酸ワックスで構成される)のあらかじめ加熱しておいた(85℃)溶液を、ホモジナイザで、3,000RPMで混合し、これに顔料分散物(50g、室温で)を10秒間で加え、次いで、30分間均質化した。インク基剤は、7.5%ゲル化剤(米国特許第7,279,587号の実施例VIIIに記載されるように調製)、5%UNILIN350−アクリレート(米国特許第7,559,639号に記載されるように調製)、54.8% SR9003、5% SR399LV、3% IRGACURE 379、1% IRGACURE 819、3.5% IRGACURE 127、0.2% IRGASTAB UV10で構成されていた。
次いで、それぞれのインク組成物100gを1ミクロンフィルタで濾過した。時間に対する濾過したグラム数の勾配と、TおよびTとをそれぞれのインクについて評価した。また、それぞれのインクを85℃で7日間エージングし、エージングしたインクを作成し、それぞれのエージングしたインクに、上述のと同じ濾過試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2016027338
図1は、実施例1および比較例1のエージングしていないインクのインク濾過結果を示す。比較例1の濾過結果は、この顔料分散物が、勾配が小さいために適しておらず、おそらく、比較例のインクによってフィルタが詰まっていることを示す。図2は、実施例1のエージングしていないインクと、実施例1のエージングしたインクのインク濾過結果を示し、インク濾過特性が、エージング後にも顕著な程度変化していなかったことを示す。
表2にしたがって顔料分散物を含む硬化性転相インクを調製した。表2の顔料分散物は、ステンレス鋼の球1,800g、モノマー(SR9003)118g、DISPERBYK 2001(Byk製のポリマー系分散剤、固体保持量が約38.3%)48.2gを磨砕機に入れることによって調製された。この成分を200rpmで撹拌し、顔料30.75gを5分間で3回にわけて加えた。この混合物を22時間磨砕し、固体保持量が15%の分散物を得た。この分散物は、ステンレス鋼の球でふるい分けすることによって単離され、分散物178.2gを得た。
次いで、それぞれの顔料分散物を、硬化性転相インクを作成する際に用いた。UVインク基剤(200g、SR9003モノマー、UV光開始剤、ゲル化剤、アクリル酸ワックスで構成される)のあらかじめ加熱しておいた(85℃)溶液を、ホモジナイザで、3,000RPMで混合し、これに顔料分散物(50g、室温で)を10秒間で加え、次いで、30分間均質化した。インク基材は、上の実施例1〜5と同じであった。
次いで、それぞれのインク組成物100gを1ミクロンフィルタで濾過した。時間に対する濾過したグラム数の勾配と、TおよびTとをそれぞれのインクについて評価した。また、それぞれのインクを85℃で7日間エージングし、エージングしたインクを作成し、それぞれのエージングしたインクに、上述のと同じ濾過試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2016027338
図3は、実施例6〜9のエージングしていないインクのインク濾過結果を示す。図4は、実施例6、8、9のエージングしたインクのインク濾過結果を示す。

Claims (5)

  1. 顔料分散物であって、顔料と分散剤とを含み、作成された硬化性転相インクは、前記顔料分散物が加えられており、85℃の温度で、1ミクロンフィルタを用いて濾過した場合、≧5g/sの勾配と、T/T≦1.6を有し、ここで、Tは、転相インクサンプル100gのうち、最後の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過する時間をあらわしており、一方、Tは、同じ転相インクサンプル100gのうち、最初の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過するのにかかる時間をあらわしている、顔料分散物。
  2. 前記分散剤が、アミノアクリレートブロックコポリマーである、請求項1に記載の顔料分散物。
  3. 前記アミノアクリレートブロックコポリマーが、アミンまたはアミノアクリレートを含むブロックと、アクリレートを含むブロックとを含む、請求項2に記載の顔料分散物。
  4. 請求項1に記載の顔料分散物が加えられたインク媒剤で構成される、硬化性転相インク。
  5. インクジェット用の硬化性転相インクの適合性を評価する方法であって、前記硬化性転相インク100gを85℃で、1ミクロンフィルタを用いて濾過することと、時間経過(秒単位)に伴って、前記フィルタを通りぬける前記インクの量(グラム単位)の勾配を測定することと、TとTとの比率を測定することとを含み、ここで、前記硬化性転相インクは、前記勾配が≧5g/sであり、前記比率T/Tが≦1.6であるときに、インクジェットに適しており、ここで、Tは、転相インクサンプル100gのうち、最後の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過する時間をあらわしており、一方、Tは、同じ転相インクサンプル100gのうち、最初の25gを85℃で、1ミクロンフィルタで濾過するのにかかる時間をあらわしている、方法。
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