JP2016023981A - 環境試験装置及び環境試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 供試体の内外を異なる温度にする試験を行う環境試験装置に関し、供試体の温度変化を急激に行わしめ、より強い熱衝撃を与えることができる環境試験装置を提供することを目的とする。
【解決手段】液体の熱媒体を使用し熱媒体の温度を調整可能な低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3及び高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5と、テスト槽2と、供試体40と接続される供試体接続部17,18とを有している。テスト槽2と低温側温度調整装置3との間で熱媒体を循環させるテスト槽側循環回路32と、供試体40と高温側温度調整装置5との間で熱媒体を循環させる供試体側循環回路38とを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、環境試験装置に関するものである。本発明は、特に冷熱衝撃試験装置として好適である。また本発明は、環境試験方法に関するものである。
環境試験の一つとして冷熱衝撃試験がある。冷熱衝撃試験は、供試体に熱ストレスを与え、供試体を評価する試験である。
冷熱衝撃試験を実施する環境試験装置の1つとして、供試体が配される試験室と、その試験室を冷却するために雰囲気温度を低温に保つ低温室と、試験室を加熱するために雰囲気温度を高温に保つ高温室とを備えた冷熱衝撃試験装置がある(特許文献1)。
特許文献1に開示された冷熱衝撃試験装置では、試験室内に、低温室から低温空気、高温室から高温空気を交互に送り込んで、供試体を急速に冷却又は加熱して熱ストレスを与える。即ち特許文献1に開示された冷熱衝撃試験装置は、特定のダンパを開いて試験室と低温室とを連通状態にし、試験室を急速に冷却する低温さらし運転を行うことができる。また特許文献1に開示された冷熱衝撃試験装置は、他の特定のダンパを開いて試験室と高温室とを連通状態にし、試験室を急速に加熱する高温さらし運転を行うことができる。冷熱衝撃試験では、特定のダンパを開閉して低温さらし運転と高温さらし運転を交互に行う。
また、高温の液体が内蔵された水槽と高温の液体が内蔵された水槽を有し、供試体を高温の液体と低温の液体に交互に浸漬させて低温さらし試験や高温さらし試験を行う冷熱衝撃試験装置もある(特許文献2)。
特許文献3には、液体の熱媒体を使用する環境試験装置が開示されている。特許文献3に開示された環境試験装置は、「蟻ノ巣状腐食試験装置」であり、極めて特殊な環境を作るものである。
特開平5−203555号公報 特開平2−96634号公報
特許文献1に開示された冷熱衝撃試験装置は、空気を熱媒体としている。そのため単位時間当たりに供試体に与えることができる熱量や冷熱量が小さい。そのため試験室の温度が例えば高温から低温に切り換わったとしても、供試体の温度変化は緩やかである。
即ちダンパ等を切り換えることにより、試験室内の温度は急激に変化するものの、供試体に与えうる冷熱量は小さく、供試体の温度低下は試験室の温度低下に比べて緩慢である。そのため従来技術の冷熱衝撃試験装置では、供試体に希望する熱衝撃を与えることができない場合があった。
また供試体の温度変化を急速に行わしめるためには、試験室に供給する空気の温度を本来の供試体の目標温度よりも厳しい温度にする必要がある。例えば、供試体の目標温度が摂氏120度であるならば、摂氏140度という様なより高温の空気を試験室に供給する必要がある。ところがそうすると、供試体の耐熱温度や耐寒温度を越えてしまう場合があり、冷熱衝撃以外の理由によって供試体が破損してしまうおそれがあった。
ここで新規性のある環境試験として、供試体の温度を部分的に異なるものとする試験が想定される。例えば管体の内部を高温にし、管体の外部を低温にさらすことによって熱ストレスや熱衝撃を与える試験が考えられる。
特許文献1に開示された様な空気を熱媒体とする環境試験装置では、供試体に与えうる熱量や冷熱量が小さいので、供試体の内外を目標温度に維持することが困難であった。
特許文献2に開示された環境試験装置は、液体を熱媒体とするものであるが、管体の内外を異なる温度にすることはできない。
そこで本発明は上記した問題点に注目し、供試体の内外を異なる温度にする試験を行う環境試験装置に関し、供試体により多くの熱や冷熱を与えることができ、供試体の内外を目標温度に保つことができる環境試験装置を提供することを目的とする。
また本発明は、供試体の温度変化を急激に行わしめ、より強い熱衝撃を与えることができる環境試験装置を提供することを目的とする。
また本発明は、従来に比べてより強い熱衝撃を与えることができる環境試験方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、内部に流路又は空間を有する供試体を試験対象とする環境試験装置であって、液体の熱媒体の温度を調整可能な2系統以上の液温調整部と、供試体を浸漬することが可能なテスト槽と、供試体の流路又は空間と接続される供試体接続部と、前記テスト槽と1系統以上の液温調整部との間で熱媒体を循環させるテスト槽側循環回路と、供試体接続部を経由して供試体と1系統以上の液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体側循環回路とを有することを特徴とする環境試験装置である。
本発明の環境試験装置は、液体の熱媒体を使用している。そのため供試体に与え得る熱量や冷熱量が大きく、供試体の温度を急激に変化させることができる。
また本発明の環境試験装置は、供試体の流路内の温度とそれ以外の部位の温度を異ならせることができる。そして本発明の環境試験装置は、供試体の流路内の温度と、それ以外の部位の温度を適切に保つことができる。
請求項2に記載の発明は、液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、流路切替え手段を有し、テスト槽及び/又は供試体は、高温側液温調整部及び低温側液温調整部の双方との間で熱媒体を循環させることが可能であり、流路切替え手段を切り換えることによってテスト槽及び/又は供試体に高温の熱媒体又は低温の熱媒体を選択的に循環させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置は、冷熱衝撃試験装置として使用することができるものである。本発明の環境試験装置は、流路切替え手段を切り換えることによってテスト槽等に流れる熱媒体の温度を切り換える。
請求項3に記載の発明は、液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、テスト槽側循環回路としてテスト槽と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の少なくとも一方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有し、供試体側循環回路として供試体と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の少なくとも一方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有し、さらにテスト槽側循環回路又は供試体側循環回路としてテスト槽又は供試体の少なくとも一方と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の他方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有していてテスト槽又は供試体の少なくとも一方は高温側液温調整部及び低温側液温調整部の双方との間で熱媒体を循環可能であり、複数の弁を有し、特定の弁を開閉することにより下記の内外異温運転と内外同温運転を切り換えることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
(1)内外異温運転
高温側液温調整部又は低温側液温調整部の一方によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、他方の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
(2)内外同温運転
高温側液温調整部又は低温側液温調整部の一方によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、同一の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度と同一の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
本発明の環境試験装置によると、供試体の内外を異なる温度にする内外異温運転と、供試体の内外を同じ温度にする内外同温運転を切り換えることができる。
本発明の環境試験装置は、冷熱衝撃試験装置として好適に使用することができるものである。
本発明の環境試験装置では、テスト槽側循環回路及び供試体側循環回路は、高温側液温調整部又は低温側液温調整部の少なくとも一方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有する。そのためテスト槽内及び供試体に対して高温の熱媒体又は低温の熱媒体を供給することができる。
また本発明の環境試験装置では、テスト槽側循環回路又は供試体側循環回路として高温側液温調整部又は低温側液温調整部の他方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有している。
例えば二系統のテスト槽側循環回路を有し、一方はテスト槽と高温側液温調整部との間で熱媒体を循環し、他方はテスト槽と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環する。
あるいは二系統の供試体側循環回路を有し、一方は供試体と高温側液温調整部との間で熱媒体を循環し、他方は供試体と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環する。
そのためテスト槽又は供試体の少なくとも一方には高温の熱媒体と低温の熱媒体を選択的に供給することができる。
二系統のテスト槽側循環回路及び二系統の供試体側循環回路は、完全に独立したものであってもよく、流路の一部が他の流路と重複したものであってもよい。
またテスト槽側循環回路及び供試体側循環回路は、一つの液温調整部とテスト槽及び供試体の三者を環状に結ぶものであっもてよい。この構成を採用する場合、当該流路はテスト槽側循環回路でもあり、供試体側循環回路でもある。
本発明の環境試験装置では、内外異温運転と内外同温運転とを切り換えることにより、供試体に熱衝撃を与えることができる。即ち内外異温運転では、供試体の内外が異なる温度環境にさらされる。一方、内外同温運転では、供試体の内外が同じ温度環境下に置かれる。
請求項4に記載の発明は、液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、前記テスト槽側循環回路はテスト槽と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環させるテスト槽側冷熱循環主流路を有し、前記供試体側循環回路は供試体接続部を経由して供試体と高温側液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体側温熱循環主流路を有し、前記テスト槽側冷熱循環主流路から分岐されると共に供試体側温熱循環主流路との間で流路の一部が重複し供試体接続部とテスト槽とを経由して供試体と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体/テスト槽循環回路を有し、複数の弁を有し、特定の弁を開閉することにより下記の内高外低運転と内外低温運転を切り換えることが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置である。
(1)内高外低運転
前記テスト槽側冷熱循環主流路及び供試体側温熱循環主流路を開通させると共に供試体/テスト槽循環回路を閉塞してテスト槽に低温側液温調整部で調整された熱媒体を供給すると共に供試体に高温側液温調整部で調整された熱媒体を供給する。
(2)内外低温運転
前記テスト槽側冷熱循環主流路及び供試体側温熱循環主流路を閉塞させると共に供試体/テスト槽循環回路を開通してテスト槽と供試体に低温側液温調整部で調整された熱媒体を供給する。
「供試体/テスト槽循環回路」は、「テスト槽側循環回路」でもある。また「供試体/テスト槽循環回路」は供試体側循環回路でもある。
供試体/テスト槽循環回路において熱媒体が各機器を巡る順番は任意であり、供試体接続部の下流側にテスト槽があってもよく、テスト槽の下流側に供試体接続部があってもよい。
本発明の環境試験装置は、冷熱衝撃試験装置として好適に使用することができるものである。
本発明の環境試験装置では、テスト槽側冷熱循環主流路を有し、当該テスト槽側冷熱循環主流路によって低温側液温調整部からテスト槽に低温の熱媒体が供給される。また本発明の環境試験装置では、供試体側温熱循環主流路を有し、当該供試体側温熱循環主流路によって高温側液温調整部から供試体に高温の熱媒体が供給される。
さらに本発明の環境試験装置では、供試体/テスト槽循環回路を有し、当該供試体/テスト槽循環回路によって低温側液温調整部からテスト槽及び供試体に低温の熱媒体が供給される。
本発明の環境試験装置では、内高外低運転と内外低温運転とを切り換えることにより、供試体に熱衝撃を与えることができる。即ち内外低温運転では、供試体の外側表面が低温環境に置かれ、且つ供試体の内部についても低温状態となる。一方、内高外低運転では、供試体の外側表面は低温環境に置かれるが、供試体の内部は高温状態となる。
請求項5に記載の発明は、テスト槽とは別途に熱媒体槽を有し、少なくとも1系統の液温調整部との間で熱媒体を循環させる熱媒体槽循環回路を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置では、テスト槽とは別途に熱媒体槽を有しているから、テスト槽又は供試体に供給する熱媒体を蓄え、予め温度調整をしておくことができる。
請求項6に記載の環境試験装置は、テスト槽を複数有しており、液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有し、同一の高温側液温調整部から複数のテスト槽に高温に調整された熱媒体が循環され、同一の低温側液温調整部から複数のテスト槽に低温に調整された熱媒体が循環されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置は、テスト槽を複数有するので、複数の供試体に対して同時に環境試験を行うことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置を使用し、供試体の流路又は空間と供試体接続部とを接続した状態で供試体をテスト槽に浸漬し、一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整し、他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させることを特徴とする環境試験方法である。
本発明の環境試験方法によると、供試体の内外を異なる温度とすることが可能であり、供試体に熱ストレスを与えることができる。
本発明においては、テスト槽側を低温にして供試体内を高温にするか、あるいはテスト槽側を高温にして供試体内を低温にするかは任意である。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置を使用し、供試体の流路又は空間と供試体接続部とを接続した状態で供試体をテスト槽に浸漬し、下記の内外異温運転と内外同温運転を繰り返すことを特徴とする環境試験方法である。
(1)内外異温運転
一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
(2)内外同温運転
一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、同一系統の液温調整部又は他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度と同一の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
本発明の環境試験方法によると、供試体に強い熱衝撃を与えることができる。
本発明の環境試験装置は、供試体の内外を異なる温度にする試験を行うことができる。そしてその際に供試体に多くの熱や冷熱を与えることができ、供試体の内外を目標温度に保つことができる。
また本発明の環境試験装置は、供試体の温度変化を急激に行わしめてより強い熱衝撃を与えることができる効果がある。
また本発明の環境試験方法は、従来に比べてより強い熱衝撃を与えることができる。
本発明の実施形態の環境試験装置の斜視図である。 本発明の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 図1の環境試験装置の作動原理図であり、テスト槽に低温の熱媒体を満たし、供試体内に高温の熱媒体を流す状態を示す。 図1の環境試験装置の作動原理図であり、テスト槽に低温の熱媒体を満たし、供試体内に低温の熱媒体を流す状態を示す。 図1の環境試験装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、左テスト槽側冷熱循環主流路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、左供試体/左テスト槽循環回路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、左供試体側温熱循環主流路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、右テスト槽側温熱循環主流路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、右供試体/右テスト槽循環回路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、右供試体/左テスト槽循環回路を太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、特定の運転状況における熱媒体の流れを太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、他の特定の運転状況における熱媒体の流れを太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、さらに特定の運転状況における熱媒体の流れを太線で示したものである。 図8の環境試験装置の作動原理図であり、さらに特定の運転状況における熱媒体の流れを太線で示したものである。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の作動原理図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の環境試験装置1は、冷熱衝撃試験を実施することができる装置である。本実施形態の環境試験装置1は、配管や熱交換器の様に内部に流路があるものや、タンクや圧力容器の様な内部に空間があるものを試験対象とするものである。
また本実施形態の環境試験装置1では、液体の熱媒体を使用する。熱媒体の主体は、水であっても油等の有機物であってもよい。
低温側の設定温度が氷点下である場合は、不凍液を使用することが望ましい。また高温側の設定温度が摂氏100度を越える場合は、沸点の高い液体有機物を熱媒体として採用することが望ましい。
供試体40が鉄等の錆びるおそれがある素材である場合は、防錆剤を配合した水又は油等の有機物を熱媒体として使用することが推奨される。
以下に示す実施形態では、低温系の熱媒体が通過する流路と、高温系の熱媒体が通過する流路が一部重複するので、低温系の熱媒体と高温系の熱媒体は同一のものを採用することが望ましい。
本実施形態の環境試験装置1は、図1の様に、テスト槽2と、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3と、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5及び熱媒タンク6を有している。なお作図の関係上、図1においては開閉弁等の図示を省略している。
テスト槽2は開放タンクであり、試験対象たる供試体40(図2)を浸漬することができるだけの容積を有している。テスト槽2には図示しない蓋がある。
テスト槽2には、タンク側熱媒体導入口7と、タンク側熱媒体排出口8が設けられている。
またテスト槽2には、供試体側熱媒体導入口10と供試体側熱媒体排出口11が設けられている。そしてテスト槽2の中では、供試体側熱媒体導入口10と連通するフレキシブルチューブ15と、供試体側熱媒体排出口11と連通するフレキシブルチューブ16が設けられている。各フレキシブルチューブ15,16の先端には、供試体接続部17,18が設けられている。供試体接続部17,18は、ユニオン継ぎ手やフランジ継ぎ手等の配管継ぎ手である。
フレキシブルチューブ15,16の基端は、テスト槽2の側面に取り付けられており、フレキシブルチューブ15,16の管路はテスト槽2の内外を連通する。
テスト槽2の底には手動弁13が設けられている。手動弁13は排水弁である。
低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3は、図2の様に、ポンプ20と、冷却用熱交換器21と、加熱器22を有している。ポンプ20は、インバータ制御されており、流量を変更することができる。
冷却用熱交換器21は、冷凍装置(図示せず)の蒸発器である。加熱器22は、電気ヒータである。低温側温度調整装置3は、ポンプ20と、冷却用熱交換器21と、加熱器22が直列に配管接続されたものである。本実施形態では、ポンプ20側から加熱器22側に向かって熱媒体が流れる。
低温側温度調整装置3には、図示しない温度センサーが設けられており、低温側温度調整装置3から吐出される熱媒体が所定の温度となる様に冷凍装置(図示せず)及び加熱器22が制御される。
高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5は、図2の様に、ポンプ25と、冷却用熱交換器26と、加熱器27を有している。冷却用熱交換器26は、冷凍装置(図示せず)の蒸発器である。加熱器27は、電気ヒータである。高温側温度調整装置5の加熱器27は、その容量が低温側温度調整装置3の加熱器22よりも大きい。また高温側温度調整装置5の冷凍装置は、その容量が低温側温度調整装置3の冷凍装置よりも小さい。ポンプ25は、インバータ制御されており、流量を変更することができる。
本実施形態では、ポンプ25側から加熱器27側に向かって熱媒体が流れる。
高温側温度調整装置5には、図示しない温度センサーが設けられており、高温側温度調整装置5から吐出される熱媒体が所定の温度となる様に冷凍装置(図示せず)及び加熱器27が制御される。なお高温側温度調整装置5から吐出される熱媒体の温度は、少なくとも低温側温度調整装置3から吐出される熱媒体の温度よりも高い。
熱媒タンク6は開放タンクであるが、図示しない蓋がなされている。熱媒タンク6の底には手動弁14が設けられている。手動弁14は排水弁である。
本実施形態の環境試験装置1は、図2の様に、テスト槽2と低温側温度調整装置3と高温側温度調整装置5及び熱媒タンク6が配管接続されたものである。
より詳細には、低温側温度調整装置3の加熱器22側(吐出側)とテスト槽2のタンク側熱媒体導入口7との間が冷熱媒往き配管30によって接続され、テスト槽2のタンク側熱媒体排出口8と低温側温度調整装置3のポンプ20側(戻り側)が冷熱媒戻り配管31によって接続されている。
そのため低温側温度調整装置3、冷熱媒往き配管30、テスト槽2及び冷熱媒戻り配管31が環状に接続され、テスト槽側循環回路32が構成されている。低温側温度調整装置3、冷熱媒往き配管30、テスト槽2及び冷熱媒戻り配管31によって構成される流路は、テスト槽2と低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3との間で熱媒体を循環させるテスト槽側冷熱循環主流路でもある。
また冷熱媒往き配管30の一部に分岐部33が設けられ、後記する供試体側循環回路38の高熱媒体往き配管35との間に渡り配管45が設けられている。渡り配管45には開閉弁46が設けられている。
また前記した分岐部33とテスト槽2のタンク側熱媒体導入口7との間にも開閉弁47が設けられている。
一方、高温側温度調整装置5の加熱器27側(吐出側)とテスト槽2の供試体側熱媒体導入口10が高熱媒体往き配管35によって接続され、テスト槽2の供試体側熱媒体排出口11と熱媒タンク6との間が高熱媒体戻り配管(前半)36によって接続され、さらに熱媒タンク6と高温側温度調整装置5のポンプ25側(戻り側)が高熱媒体戻り配管(後半)37によって接続されている。
またテスト槽2の供試体側熱媒体導入口10と供試体側熱媒体排出口11には、前記した様にフレキシブルチューブ15,16が設けられ、フレキシブルチューブ15,16の供試体接続部17,18には、供試体40内の流路が接続される。
そのため高温側温度調整装置5、高熱媒体往き配管35、供試体40、高熱媒体戻り配管(前半)36、熱媒タンク6及び高熱媒体戻り配管(後半)37が環状に接続され、供試体側循環回路38が構成されている。供試体側循環回路38は、供試体側温熱循環主流路でもある。
また高熱媒体往き配管35の一部に分岐部34が設けられ、高熱媒体戻り配管(前半)36には合流部43があり、両者の間にバイパス流路41が形成されている。バイパス流路41には開閉弁42が設けられている。
また高熱媒体往き配管35の一部であって分岐部34とテスト槽2の供試体側熱媒体導入口10の間には開閉弁56が設けられている。
供試体側熱媒体排出口11と、高熱媒体戻り配管(前半)36のバイパス流路41との合流部43との間に、開閉弁50が設けられている。また供試体側熱媒体排出口11と開閉弁50の間がさらに分岐され、冷熱媒往き配管30との間に合流流路51が設けられている。合流流路51には開閉弁52が設けられている。
本実施形態では、前記した様に回路中に開閉弁42,46,47,56,50,52を有している。
即ち冷熱媒往き配管30と高熱媒体往き配管35との間の渡り配管45に開閉弁46が設けられている。渡り配管45が分岐された分岐部33とタンク側熱媒体導入口7との間に開閉弁47が設けられている。
また高熱媒体往き配管35と高熱媒体戻り配管(前半)36との間のバイパス流路41に開閉弁42が設けられている。高熱媒体往き配管35のバイパス流路41の分岐部34と渡り配管45の合流部60の間に開閉弁56が設けられている。
供試体側熱媒体排出口11と、高熱媒体戻り配管(前半)36のバイパス流路41の合流部43との間に、開閉弁50が設けられている。また高熱媒体戻り配管(前半)36と冷熱媒往き配管30との間の合流流路51に開閉弁52が設けられている。
前記した開閉弁42,46,47,56,50,52はいずれも電動弁であり、動力をもっており、電気信号によって開閉される。また本実施形態では、開閉弁42,46,47,56,50,52が流路切替え手段として機能する。
即ち本実施形態の環境試験装置1では、流路切替え手段たる開閉弁46,47,42,56,50,52を切り換えることにより、テスト槽2に低温の熱媒体を満たす一方で供試体40内に高温の熱媒体を通過させて、供試体40の周囲を低温に保持しつつ内部を高温にする内高外低運転(内外異温運転)と、テスト槽2に低温の熱媒体を満たし、且つ供試体40内にも低温の熱媒体を通過させて、供試体40の周囲と内部を共に低温に維持する内外低温運転(内外同温運転)とを実施することができる。
以下、内高外低運転と、内外低温運転における熱媒体の流れについて説明する。
内高外低運転は、高温さらし運転を行う際の運転方法である。内高外低運転では、図3で太線で表した流路に熱媒体が流れる。即ち低温側温度調整装置3とテスト槽2を冷熱媒往き配管30と冷熱媒戻り配管31によって環状に接続するテスト槽側循環回路(テスト槽側冷熱循環主流路)32が形成され、低温側温度調整装置3で調整される低温の熱媒体がテスト槽2と低温側温度調整装置3との間を循環する。
より具体的には、テスト槽側循環回路32上の開閉弁47が開かれ、テスト槽側循環回路32から分岐する流路の開閉弁46が閉鎖される。その結果、低温側温度調整装置3とテスト槽2との間を結ぶ環状流路たるテスト槽側循環回路32が開通し、これから分岐する流路(渡り配管45)が閉じられる。
この状態で低温側温度調整装置3のポンプ20を起動することにより、テスト槽側循環回路32を熱媒体が循環し、テスト槽2が低温の熱媒体で満たされる。
また内高外低運転では、高温側温度調整装置5と供試体40を、高熱媒体往き配管35、高熱媒体戻り配管(前半)36、熱媒タンク6及び高熱媒体戻り配管(後半)37によって環状に接続する供試体側循環回路(供試体側温熱循環主流路)38が開かれ、高温側温度調整装置5で調整される高温の熱媒体が供試体40と高温側温度調整装置5の間を循環する。
より具体的には、供試体側循環回路38上の開閉弁56,50が開かれて供試体側循環回路38が連通する。その一方で、テスト槽側循環回路32をバイパスするバイパス流路41の開閉弁42と、高熱媒体戻り配管(前半)36と冷熱媒往き配管30を繋ぐ合流流路51に設けられた開閉弁52が閉鎖される。その結果、供試体40をバイパスする流路(バイパス流路41)と、供試体側循環回路38から分岐する流路(合流流路51)が閉じられる。
この状態で高温側温度調整装置5のポンプ25を起動することにより、供試体側循環回路38を熱媒体が循環し、供試体40の内部が高温の熱媒体で満たされる。
その結果、高温側温度調整装置5又は低温側温度調整装置3の内の一方(低温側温度調整装置3)によって所定の低温に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路32に循環させてテスト槽2内の環境を所定の低温環境に調整すると共に、他方の液温調整部(高温側温度調整装置5)によってテスト槽側循環回路32を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路38に循環させて供試体40の内部に前記熱媒体を循環させることとなる。
次に内外低温運転における熱媒体の流れについて説明する。内外低温運転は、低温さらし運転を行う際の運転である。内外低温運転では、図4で太線で表した流路に熱媒体が流れる。
即ち内外低温運転では、高温側温度調整装置5と供試体40を繋ぐ流路が全て遮断され、供試体40を迂回する流路(バイパス流路41)が開かれる。
より具体的には、図4の様に高熱媒体往き配管35の分岐部34とテスト槽2の供試体側熱媒体導入口10の間に設けられた開閉弁56が閉じられ、高温側温度調整装置5から供試体40に向かって熱媒体を供給する流路が遮断される。また高熱媒体戻り配管(前半)36の供試体40とバイパス流路41の合流部43の間の開閉弁50が閉じられ、供試体40から高温側温度調整装置5に熱媒体を戻す流路が遮断される。その結果、供試体40を迂回して高温側温度調整装置5と熱媒タンク6との間を環状に繋ぐ熱媒体槽循環回路57が形成される。
そのため高温側温度調整装置5のポンプ25を起動することにより、熱媒体槽循環回路57を熱媒体が循環する。
一方、低温側温度調整装置3を中心とする回路は、前記した内高外低運転の状態では閉じられていた渡り配管45の開閉弁46が開かれ、さらに供試体40と冷熱媒往き配管30を繋ぐ合流流路51に設けられた開閉弁52が開かれる。
渡り配管45の開閉弁46を開くことにより、冷熱媒往き配管30を分岐して供試体40に至る流路が開く。また合流流路51に設けられた開閉弁52を開くことにより、供試体40から排出される熱媒体が、冷熱媒往き配管30の一部と合流流路51を経由してテスト槽2に抜ける流路が開かれる。
その一方で、この一連の流路から分岐する流路に設けられた開閉弁47,56,50を閉鎖する。
その結果、供試体40とテスト槽2を直列に繋ぎ、低温側温度調整装置3と供試体40及びテスト槽2との間を冷熱媒往き配管30の前半と、渡り配管45と、高熱媒体往き配管35の一部と、合流流路51と、冷熱媒戻り配管31によって環状に接続する供試体/テスト槽循環回路58が開通される。
供試体/テスト槽循環回路58は、テスト槽側循環回路(テスト槽側冷熱循環主流路)32(図3参照)から分岐された流路である。供試体/テスト槽循環回路58は、供試体側循環回路(供試体側温熱循環主流路)38と、合流部60以降の部分が重複する。供試体/テスト槽循環回路58は、低温側温度調整装置3を起点とし、供試体側循環回路(供試体側温熱循環主流路)38の一部を通過し、供試体接続部17を経由して供試体40に入り、さらにテスト槽2を経由して低温側温度調整装置3に戻る循環流路である。
より具体的に説明すると、冷熱媒往き配管30の分岐部33からテスト槽2の間に設けられた開閉弁47が閉じられ、低温側温度調整装置3から直接テスト槽2に至る流路が閉塞される。これに代わって渡り配管45の開閉弁46と、供試体40からテスト槽2に繋がる合流流路51に設けられた開閉弁52が開かれ、低温側温度調整装置3から、供試体40を経由してテスト槽2に至る流路が開かれる。
そのためこの状態で低温側温度調整装置3のポンプ20を起動することにより、供試体/テスト槽循環回路58を熱媒体が循環し、供試体40とテスト槽2が低温の熱媒体で満たされる。
また高温側温度調整装置5と供試体40とを繋ぐ高熱媒体往き配管35に設けられた開閉弁56が閉じられるので、高温側温度調整装置5のポンプ25を起動しても高温側温度調整装置5側からの熱媒体が低温の熱媒体に混じることはない。
なお供試体/テスト槽循環回路58は、テスト槽2と低温側温度調整装置3との間で熱媒体を循環させるものであるからテスト槽側循環回路でもある。さらに供試体/テスト槽循環回路58は、供試体40と低温側温度調整装置3との間で熱媒体を循環させるものであるから供試体側循環回路でもある。
内外低温運転では、高温側温度調整装置5又は低温側温度調整装置3の内の一方(低温側温度調整装置3)によって所定の低温に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路32に循環させてテスト槽2内の環境を所定の低温環境に調整すると共に、同一の液温調整部によってテスト槽側循環回路32を循環する熱媒体の温度と同一の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路(供試体/テスト槽循環回路58)に循環させて供試体40の内部に前記熱媒体を循環させている。
次に、環境試験装置1の一連の動作を、環境試験の手順に沿って説明する。以下に説明する環境試験では、供試体40は熱交換器として説明する。
最初に環境試験を行うに際しての準備作業について説明する。
環境試験を行うに際しては、テスト槽2の底に設けられた手動弁13を開き、テスト槽2に残っている熱媒体を排出する。
そしてテスト槽2の中に、供試体40たる熱交換器を入れ、熱交換器の管路に、フレキシブルチューブ15,16の先端に設けられた供試体接続部17,18を接続する。
その後に、テスト槽2に熱媒体を注入して供試体40をテスト槽2の熱媒体に浸漬させる。
準備作業が完了すると、環境試験が開始され、図5のフローチャートに従って環境試験装置1が自動的に動作する。
所定の開始スイッチがオンされると、環境試験装置1が準備運転を開始する(ステップ1)。
準備運転は、流路切替え手段たる開閉弁46,47,42,56,50,52を図4に示す内外低温運転状態に切り換えて実施する。
準備運転は、熱媒体を予熱及び予冷する工程であり、低温側温度調整装置3のポンプ20、冷凍装置、加熱器22を起動しつつ、図4の供試体/テスト槽循環回路58に熱媒体を循環させる。準備運転においては、定められた設定値に基づき、供試体/テスト槽循環回路58を流れる熱媒体の流量と温度が制御される。準備運転においては、ポンプ20は比較的低速で運転される。
そして供試体/テスト槽循環回路58を流れる熱媒体の温度を設定温度まで低下させる。熱媒体は、特にテスト槽2に大量に存在するから、テスト槽2内の熱媒体を一定の低温にすることとなる。
また高温側温度調整装置5についても、ポンプ25、冷凍装置(図示せず)、加熱器27を起動し、熱媒体槽循環回路57を流れる熱媒体の温度を設定温度まで上昇させる。熱媒体は特に熱媒タンク6に大量に存在するから、熱媒タンク6内の熱媒体を一定の高温にすることとなる。
回路内の熱媒体が所定の設定温度に達すると、ステップ2からステップ3以降に進み、低温さらし運転と、高温さらし運転が交互に所定回数実施される。低温さらし運転と、高温さらし運転が実施されている際にも、定められた設定値に基づき、低温側温度調整装置3及び高温側温度調整装置5が制御され、熱媒体の温度と循環量が制御される。
ステップ3で低温さらし運転を開始する。より具体的には、流路切替え手段たる開閉弁46,47,42,56,50,52を図4に示す内外低温運転状態とした状態で、低温側温度調整装置3の各機器を動作する。具体的には、低温側温度調整装置3のポンプ20を低温さらし運転に適した回転数とし、図4に示す様な供試体/テスト槽循環回路58に熱媒体を循環させる。即ちテスト槽2と、供試体40に共に低温の熱媒体を供給する。
なおステップ3で低温さらし運転が実施されている際においても、高温側温度調整装置5は運転を維持しており、熱媒体槽循環回路57に熱媒体を流して熱媒タンク6内の熱媒体の温度を設定温度に維持している。
そして低温さらし運転の開始から一定時間が経過するとステップ4からステップ5に移行し、高温さらし運転が実施される。
具体的には、開閉弁46,47,42,56,50,52が、内高外低運転可能な状態に切り換えられる。そして図3に示す様に熱媒体が流される。具体的には、低温側温度調整装置3のポンプ20を高温さらし運転に適した回転数に変更し、図3に示す様なテスト槽側循環回路(テスト槽側冷熱循環主流路)32に熱媒体を循環させる。即ちテスト槽2に低温の熱媒体が供給される。
一方、供試体40には高温の熱媒体が通過する。即ち高温さらし運転の際には、開閉弁46,47,42,56,50,52が、内高外低運転可能な状態に切り換えられている。そのため供試体側循環回路(供試体側温熱循環主流路)38に高温の熱媒体が流れ、供試体40の内部流路を高温の熱媒体が通過する。
その結果、供試体40に流す熱媒体の切替えによる温度衝撃と、供試体40の内外の温度が相違することによる温度衝撃が供試体40に掛かる。
なお高温側温度調整装置5のポンプ25は、高温さらし運転に適した回転数に変更される。
本実施形態の環境試験装置1は、液体を熱媒体としているので、供試体40を流れる熱媒体を低温から高温に切り換えると、供試体40の内部の温度が急速に上昇し、供試体40に強烈な熱衝撃が掛かる。
また本実施形態の環境試験装置1は、液体を熱媒体としているので、供試体40の外部はテスト槽2の熱媒体によって低温に保たれ、供試体40の内部は、高温に保たれる。そのため供試体40の内外には、大きな温度差が生じ、供試体40の内部にストレスが掛かる。
そして一定時間が経過するとステップ6からステップ7に進み、カウント数が1加算され、ステップ8に進んでカウント数が確認される。ここでカウント数は、冷熱衝撃試験の繰り返し回数であり、予め設定された繰り返し回数に達していなければ、ステップ3に戻って冷熱衝撃試験を繰り返す。
そして所定の回数、冷熱衝撃試験が繰り返されると、ステップ9に進み、ステップ1と同様の準備運転を行う。そしてその後に、ステップ10に進み、熱媒体の温度を常温に戻し、試験を終了する。
試験終了後は、テスト槽2から供試体40を取り出す。供試体40を取り出す際に、テスト槽2から熱媒体を排出してもよい。また供試体40内をエアブローすることも推奨される。
以上説明した実施形態は、熱媒タンク6を備えた環境試験装置1であるが、熱媒タンク6は必須でなく、図6に示す環境試験装置80の様に熱媒タンクを省略してもよい。なお図6に示す環境試験装置80の説明は、先の実施形態と共通する部材に共通の番号を付することによって省略する。
また以上説明した環境試験装置1は、供試体40を流れる熱媒体を高温の熱媒体と低温の熱媒体に切り換えることができるものであるが、テスト槽2に供給される熱媒体を高温の熱媒体と低温の熱媒体に切り換えるものであってもよい。
また、テスト槽2には高温の熱媒体を満たし、供試体40内に供給される熱媒体を高温の熱媒体と低温の熱媒体とで切り替えるものであってもよい。
即ち前記した環境試験装置1では、テスト槽2に低温の熱媒体を満たす一方で供試体40内に高温の熱媒体を通過させる内高外低運転(内外異温運転)と、テスト槽2に低温の熱媒体を満たし、且つ供試体40内にも低温の熱媒体を通過させて、供試体40の周囲と内部を共に低温に維持する内外低温運転(内外同温運転)とを実施するものであるが、逆にテスト槽2に高温の熱媒体を供給し、供試体40内に低温の熱媒体を通過させる内低外高運転(内外異温運転)や、テスト槽2に高温の熱媒体を満たし、且つ供試体40内にも高温の熱媒体を通過させて、供試体40の周囲と内部を共に高温に維持する内外高温運転(内外同温運転)を実施するものであってもよい。
内高外低運転、内外低温運転、内低外高運転、内外高温運転の全てを実施可能であることが望ましいが、内外異温運転たる内高外低運転と内低外高運転のいずれかが実施可能であれば実用上問題は生じない。
もちろん供試体40を流れる熱媒体と、テスト槽2に供給される熱媒体を、共に高温と低温に切り換えることができるものであってもよい。
例えば、テスト槽2内の熱媒体の温度を調節するために、図7に示す環境試験装置65の様に独立した低温側温度調整装置(低温側液温調整部)61と、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)62を設ける。また供試体40を通過する熱媒体の温度を調節するために、別途独立した低温側温度調整装置(低温側液温調整部)63と、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)64を設ける。
この様に、熱媒体の温度を調整可能な液温調整部をそれぞれ2系統ずつ、合計4系統設けてもよい。
図7に示す環境試験装置では、各温度調整装置61,62,63,64の前後に開閉弁74,75,76,77,78,79,87,89を設け、テスト槽2及び供試体40に繋がる温度調整装置61,62,63,64を切り換える構成を採用している。
また分岐流路を多数設けて、一つの低温側温度調整装置から供試体40とテスト槽2の双方に低温の熱媒体を循環させることができると共に、一つの高温側温度調整装置から供試体40とテスト槽2の双方に高温の熱媒体を循環させることができる回路構成を作ってもよい。この場合、各分岐流路と、主流たる流路に開閉弁を設け、開閉弁を切り換えることによって供試体40を流れる熱媒体と、テスト槽2に供給される熱媒体を、高温の熱媒体としたり低温の熱媒体としたりすることもできる。
例えば図8に示す環境試験装置100の様に、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3と、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5を一台ずつ備え、これらから2基のテスト槽2a,2bに熱媒体を供給する。説明の便宜上、図8の左側に図示されたテスト槽2aを左テスト槽2aと称し、右側に図示されたテスト槽2bを右テスト槽2bと称する。
環境試験装置100は、多数の分岐流路を有し、これらの分岐流路を切り換える手段として開閉弁101乃至113を備えている。
以下、環境試験装置100の流路について説明する。
環境試験装置100は、図9に太線を示した左テスト槽側冷熱循環主流路120を備えている。左テスト槽側冷熱循環主流路120は、前記した実施形態と同様、左テスト槽2aと低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3との間で熱媒体を循環させる流路である。
また環境試験装置100は、図10に太線で示した左供試体/左テスト槽循環回路121を備えている。左供試体/左テスト槽循環回路121は、左テスト槽側冷熱循環主流路120(図9参照)から分岐された流路である。左供試体/左テスト槽循環回路121は、後記する左供試体側温熱循環主流路122(図11参照)と一部が重複する。左供試体/左テスト槽循環回路121は、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3を起点として、左供試体側温熱循環主流路122(図11参照)の一部を通過し、供試体接続部17aを経由して供試体40aに入り、さらに左テスト槽2aを経由して低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3に戻る循環流路である。
左供試体/左テスト槽循環回路121は、テスト槽側循環回路でもあり、供試体側循環回路でもある。
また環境試験装置100は、図11に太線で示した左供試体側温熱循環主流路122を備えている。左供試体側温熱循環主流路122は、高温側温度調整装置5、左テスト槽2a内の供試体40a、右テスト槽2bが環状に接続されたものである。
左供試体側温熱循環主流路122は、高温側温度調整装置5で調整される高温の熱媒体を左テスト槽2a内の供試体40aと高温側温度調整装置5との間で循環させる流路である。
また環境試験装置100は、図12に太線で示した右テスト槽側温熱循環主流路125を備えている。右テスト槽側温熱循環主流路125は、右テスト槽2bと高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5との間で熱媒体を循環させる流路である。
また環境試験装置100は、図13に太線で示した右供試体/右テスト槽循環回路126を備えている。右供試体/右テスト槽循環回路126は、右テスト槽側温熱循環主流路125(図12参照)から分岐された流路である。右供試体/右テスト槽循環回路126は、後記する右供試体/左テスト槽循環回路127(図14参照)と一部が重複する。右供試体/右テスト槽循環回路126は、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5を起点として、右供試体/左テスト槽循環回路127(図14参照)の一部を通過し、供試体接続部17bを経由して供試体40bに入り、さらに右テスト槽2bを経由して高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5に戻る循環流路である。
右供試体/右テスト槽循環回路126は、テスト槽側循環回路でもあり、供試体側循環回路でもある。
また環境試験装置100は、図14に太線で示した右供試体/左テスト槽循環回路127を備えている。右供試体/左テスト槽循環回路127は、左テスト槽側冷熱循環主流路120(図9参照)から分岐された流路である。右供試体/左テスト槽循環回路127は、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3を起点として、右供試体40bを通過し、右テスト槽2bに入り、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3に戻る循環流路である。
右供試体/左テスト槽循環回路127は、テスト槽側循環回路でもあり、供試体側循環回路でもある。
次に、環境試験装置100の動作について説明する。
環境試験装置100は、前記した様に2台のテスト槽2a,2bを備えているので、2個の供試体40a,40bを同時に試験することができる。
図15に示す運転状況は、左テスト槽2a側では、左テスト槽2a及び左供試体40aに低温の熱媒体を循環させ、右テスト槽2bでは、右テスト槽2b及び右供試体40bに高温の熱媒体を循環させたものである。
図15に示す運転状況は、図10に示す左供試体/左テスト槽循環回路121と、図13に示す右供試体/右テスト槽循環回路126を開き、他の分岐回路を閉鎖して熱媒体を循環させている。
図15に示す運転状況は、左右のテスト槽2a,2b内で、内外同温運転を行うものである。より具体的には、左テスト槽2a内では、左供試体40aの内外を共に低温環境として低温さらし運転が行われている。右テスト槽2b内では、右供試体40bの内外を共に高温環境として高温さらし運転が行われている。
図16に示す運転状況は、左テスト槽2a側では、左テスト槽2aに低温の熱媒体を循環させ、左供試体40aに高温の熱媒体を循環させている。また右テスト槽2bでは、右テスト槽2b及び右供試体40bに高温の熱媒体を循環させている。
図16に示す運転状況は、図9に示す左テスト槽側冷熱循環主流路120と、図11に示す左供試体側温熱循環主流路122と、図13に示す右供試体/右テスト槽循環回路126を開き、他の分岐回路を閉鎖して熱媒体を循環させている。
図16に示す運転状況は、左テスト槽2aで内外異温運転を行い、右テスト槽2bで内外同温運転を行うものである。より具体的には、左テスト槽2a内では、左供試体40aの外面側を低温環境とし、内部を高温環境として高温さらし運転が行われている。右テスト槽2b内では、右供試体40bの内外を共に高温環境として高温さらし運転が行われている。
図17に示す運転状況は、左テスト槽2a側では、左テスト槽2aに低温の熱媒体を循環させ、左供試体40aに高温の熱媒体を循環させている。また右テスト槽2bでは、右テスト槽2bに高温の熱媒体を循環させ、右供試体40bには低温の熱媒体を循環させている。
図17に示す運転状況は、図14に示す右供試体/左テスト槽循環回路127と、図11に示す左供試体側温熱循環主流路122を開き、他の分岐回路を閉鎖して熱媒体を循環させている。
図17に示す運転状況は、左テスト槽2aで内外異温運転を行い、右テスト槽2bでも内外異温運転を行うものである。より具体的には、左テスト槽2a内では、左供試体40aの外面側を低温環境とし、内部を高温環境として高温さらし運転が行われている。右テスト槽2b内では、右供試体40bの外面側を高温環境とし、内部を低温環境として低温さらし運転が行われている。
図18に示す運転状況は、左テスト槽2a側では、左テスト槽2aに低温の熱媒体を循環させ、左供試体40aにも低温の熱媒体を循環させている。また右テスト槽2bでは、右テスト槽2bに高温の熱媒体を循環させ、右供試体40bには低温の熱媒体を循環させている。
図18に示す運転状況は、図10に示す左供試体/左テスト槽循環回路121と、図14に示す右供試体/左テスト槽循環回路127と、図12に示す右テスト槽側温熱循環主流路125を開き、他の分岐回路ほ閉鎖して熱媒体を循環させている。
図18に示す運転状況は、左テスト槽2aで内外同温運転を行い、右テスト槽2bでは内外異温運転を行うものである。より具体的には、左テスト槽2a内では、左供試体40aの外面側を低温環境とし、内部も低温環境として低温さらし運転が行われている。右テスト槽2b内では、右供試体40bの外面側を高温環境とし、内部を低温環境として低温さらし運転が行われている。
また供試体40を流れる熱媒体やテスト槽2に供給される熱媒体を高温の熱媒体と低温の熱媒体とに切り換えることができないものであってもよい。
具体的には、図19に示す試験装置81の様に流路切替え手段やバイパス流路を持たないシンプルな構造であってもよい。
図19に示す環境試験装置81では、テスト槽側循環回路82と、供試体側循環回路83が共に独立した配管となっている。
図20に示す環境試験装置86の様にテスト槽2とは別に高温側の熱媒タンク6と低温側の熱媒タンク85を備えるものであってもよい。
図20に示す環境試験装置86は、流路切替え手段やバイパス流路を持たない構造であり、テスト槽側循環回路82と、供試体側循環回路83が共に独立した配管となっている。
図20に示す環境試験装置86では、テスト槽2と低温側の熱媒タンク85の間にもポンプ87が設けられている。
以上説明した実施形態の多くは、供試体40にテスト槽2と同一温度の熱媒体を循環させる場合、供試体40から吐出された熱媒体を一旦テスト槽2に導入し、テスト槽2から温度調整装置3,5に戻しているが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、供試体40から直接温度調整装置3,5に戻してもよい。
以上説明した各実施形態において、低温側温度調整装置(低温側液温調整部)3と、高温側温度調整装置(高温側液温調整部)5とが逆に設置されるものであってもよい。例えば前記した図2に示す環境試験装置1において、図21に示す様に低温側温度調整装置3と、高温側温度調整装置5とを逆に設置することにより、テスト槽2に高温の熱媒体を供給して供試体40の外部を高温環境にする構成としてもよい。
図5に示すフローチャートでは、最初に低温さらし運転を実施したが、最初に高温さらし運転を行ってもよい。
1,80,81,86,100 環境試験装置
2 テスト槽
3 低温側温度調整装置(低温側液温調整部)
5 高温側温度調整装置(高温側液温調整部)
6 熱媒タンク
7 タンク側熱媒体導入口
8 タンク側熱媒体排出口
10 供試体側熱媒体導入口
11 供試体側熱媒体排出口
17,18 供試体接続部
32 テスト槽側循環回路(低温側液温調整部)
35 高熱媒体往き配管
38 供試体側循環回路(供試体側温熱循環主流路)
40 供試体
46,47,42,56,50,52 開閉弁(流路切替え手段)
57 熱媒体槽循環回路
58 供試体/テスト槽循環回路
82 テスト槽側循環回路
83 供試体側循環回路
85 熱媒タンク
120 左テスト槽側冷熱循環主流路
121 左供試体/左テスト槽循環回路
122 左供試体側温熱循環主流路
125 右テスト槽側温熱循環主流路
126 右供試体/右テスト槽循環回路
127 右供試体/左テスト槽循環回路

Claims (8)

  1. 内部に流路又は空間を有する供試体を試験対象とする環境試験装置であって、液体の熱媒体の温度を調整可能な2系統以上の液温調整部と、供試体を浸漬することが可能なテスト槽と、供試体の流路又は空間と接続される供試体接続部と、前記テスト槽と1系統以上の液温調整部との間で熱媒体を循環させるテスト槽側循環回路と、供試体接続部を経由して供試体と1系統以上の液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体側循環回路とを有することを特徴とする環境試験装置。
  2. 液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、流路切替え手段を有し、テスト槽及び/又は供試体は、高温側液温調整部及び低温側液温調整部の双方との間で熱媒体を循環させることが可能であり、流路切替え手段を切り換えることによってテスト槽及び/又は供試体に高温の熱媒体又は低温の熱媒体を選択的に循環させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、
    テスト槽側循環回路としてテスト槽と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の少なくとも一方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有し、
    供試体側循環回路として供試体と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の少なくとも一方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有し、
    さらにテスト槽側循環回路又は供試体側循環回路としてテスト槽又は供試体の少なくとも一方と高温側液温調整部又は低温側液温調整部の他方との間で熱媒体を循環させることが可能な流路を有していてテスト槽又は供試体の少なくとも一方は高温側液温調整部及び低温側液温調整部の双方との間で熱媒体を循環可能であり、
    複数の弁を有し、特定の弁を開閉することにより下記の内外異温運転と内外同温運転を切り換えることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
    (1)内外異温運転
    高温側液温調整部又は低温側液温調整部の一方によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、他方の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
    (2)内外同温運転
    高温側液温調整部又は低温側液温調整部の一方によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、同一の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度と同一の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
  4. 液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有するものであり、前記テスト槽側循環回路はテスト槽と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環させるテスト槽側冷熱循環主流路を有し、前記供試体側循環回路は供試体接続部を経由して供試体と高温側液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体側温熱循環主流路を有し、前記テスト槽側冷熱循環主流路から分岐されると共に供試体側温熱循環主流路との間で流路の一部が重複し供試体接続部とテスト槽とを経由して供試体と低温側液温調整部との間で熱媒体を循環させる供試体/テスト槽循環回路を有し、複数の弁を有し、特定の弁を開閉することにより下記の内高外低運転と内外低温運転を切り換えることが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置。
    (1)内高外低運転
    前記テスト槽側冷熱循環主流路及び供試体側温熱循環主流路を開通させると共に供試体/テスト槽循環回路を閉塞してテスト槽に低温側液温調整部で調整された熱媒体を供給すると共に供試体に高温側液温調整部で調整された熱媒体を供給する。
    (2)内外低温運転
    前記テスト槽側冷熱循環主流路及び供試体側温熱循環主流路を閉塞させると共に供試体/テスト槽循環回路を開通してテスト槽と供試体に低温側液温調整部で調整された熱媒体を供給する。
  5. テスト槽とは別途に熱媒体槽を有し、少なくとも1系統の液温調整部との間で熱媒体を循環させる熱媒体槽循環回路を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置。
  6. テスト槽を複数有しており、液温調整部として熱媒体の温度を高温に調整する高温側液温調整部と、熱媒体の温度を高温側液温調整部よりも低温に調整する低温側液温調整部を有し、同一の高温側液温調整部から複数のテスト槽に高温に調整された熱媒体が循環され、同一の低温側液温調整部から複数のテスト槽に低温に調整された熱媒体が循環されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置を使用し、供試体の流路又は空間と供試体接続部とを接続した状態で供試体をテスト槽に浸漬し、一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整し、他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させることを特徴とする環境試験方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置を使用し、供試体の流路又は空間と供試体接続部とを接続した状態で供試体をテスト槽に浸漬し、下記の内外異温運転と内外同温運転を繰り返すことを特徴とする環境試験方法。
    (1)内外異温運転
    一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度とは異なる所定の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
    (2)内外同温運転
    一系統の液温調整部によって所定の温度に調整された熱媒体をテスト槽側循環回路に循環させてテスト槽内の環境を所定の温度環境に調整すると共に、同一系統の液温調整部又は他の一系統の液温調整部によってテスト槽側循環回路を循環する熱媒体の温度と同一の温度に調整された熱媒体を供試体側循環回路に循環させて供試体の内部に前記熱媒体を循環させる。
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