JP2016016281A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技興趣を向上させることができる遊技機を提供すること。【解決手段】演出実行手段は、複数のタイミングで保留表示を第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示することが可能であり、保留表示が特殊態様で表示されたときは、保留表示に対応する保留記憶にもとづく識別情報の可変表示が開始されるまでに保留表示を特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示する。【選択図】図27

Description

本発明は、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示手段に、表示結果として予め定められた特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口(始動領域)に遊技球が入賞し、所定の開始条件が成立したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様(特定表示結果)が導出表示された場合に、「大当り(特定遊技状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
そのような遊技機において、始動入賞口(始動領域)に遊技球が入賞したことにもとづく可変表示を開始する前に、乱数値を先読みして表示結果が特定表示結果となるか否かを判定し、判定結果にもとづいて予告演出を実行するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、始動領域を遊技球が通過したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない可変表示について、保留記憶として記憶するとともに保留表示として表示し、所定の場合に、特定の保留表示を指差すキャラクタ画像を表示する演出を行い、この演出が行われているときに遊技者が所定の操作を行うと、特定の保留表示の表示態様を通常態様から特別態様に変化させる演出を行うことが記載されている。
2004−357878号公報
しかしながら上記特許文献1に記載された遊技機は、遊技者の操作にもとづいて保留表示の表示態様を通常態様から特別態様に変化させる演出を行い、操作有効期間内に操作が行われなかった場合には変化させないように構成されている。上記特許文献1には操作有効期間内に操作が行われなかった場合にも変化させるようにしてもよいとも記載されているが、いずれにしても保留表示の表示態様が変化するタイミングは固定されている。具体的には、遊技者による操作時または操作有効期間終了時に保留表示の表示態様を変化させる演出が行われる。したがって、上記特許文献1に記載された遊技機では、保留表示の表示態様を変化させる演出が行われるものの、変化させるタイミングが固定されているため、十分に遊技興趣を向上させることができない。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や演出図柄)の可変表示を行う可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bや演出表示装置9)に、表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
未だ開始されていない識別情報の可変表示について、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、保留特定領域、保存領域や入賞時判定結果記憶バッファ)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の各々に対応した保留表示を表示する保留表示手段(例えば、演出制御用CPU101がS67113やS67116を実行して新たな保留表示を合算保留記憶表示部18cに表示する部分)と、
識別情報の可変表示の開始条件が成立したこと(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)にもとづいて、識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段(例えば、CPU56が特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段(例えば、CPU56が入賞時判定処理を実行する部分)と、
識別情報の可変表示の表示結果を停止表示した後に次の可変表示を開始するまでの結果表示期間(例えば、図柄確定時間)を、前記特定判定手段の判定結果(例えば、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当りのいずれか)に応じて複数の異なる期間(例えば、0.5秒、5秒や10秒)のうちから1の期間に決定する結果表示期間決定手段(例えば、CPU56が図柄確定時間決定処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変表示手段は、前記結果表示期間決定手段によって決定された前記結果表示期間に亘って識別情報の可変表示の表示結果を停止表示し(例えば、CPU56が特別図柄停止処理のS130、S153〜S155を実行する部分や、演出制御用CPU101が図柄確定演出処理のS913〜S920を実行する部分)、
保留表示の表示態様は、通常態様(例えば、「○」や黄色点灯の表示態様)と、該通常態様とは異なる態様である特殊態様(例えば、「○」の外側に6本の線が描かれていたり、白色点灯の表示態様)と、該通常態様および該特殊態様とは異なる態様である特別態様(例えば、「○」内に「バツ」が含まれたり赤色点灯の表示態様や、「○」内に「2重バツ」が含まれたり赤色点滅の表示態様)を含み、
特定判定手段の判定結果に応じて、異なる割合で該特定判定手段の判定対象となった保留記憶に対応する保留表示を特別態様で表示する保留予告演出(例えば、先読み予告演出)を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU101が先読み演出決定処理を実行する部分)をさらに備え、
演出実行手段は、複数のタイミングで保留表示を特別態様に変化させて表示することが可能であり、保留表示が特殊態様で表示されたとき(例えば、演出制御用CPU101がS67106で先読み演出を第2先読み演出パターンで実行すると決定し、S67113を実行したとき)は、該保留表示に対応する保留記憶にもとづく識別情報の可変表示が開始されるまでに該保留表示を該特殊態様から特別態様に変化させて表示する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄確定演出処理のS910〜〜918を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数のタイミングで保留表示を特別態様に変化させて表示することが可能であるため、保留表示の表示態様を変化させるタイミングに多様性を持たせることができるとともに、保留表示が特殊態様で表示されたときには、保留表示を特殊態様から特別態様に変化させて表示するため、遊技興趣を向上させることができる。
本発明の請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記結果表示期間中において結果表示期間中演出を実行可能な結果表示期間中演出実行手段(例えば、CPU56が図柄確定時間決定処理を実行する部分と演出制御用CPU101が図柄確定演出処理を実行する部分)をさらに備え、
前記特定判定手段は、少なくとも前記特定表示結果となることを含む対象条件(例えば、保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータがあること)を満たすか否かを判定可能であり(例えば、CPU56が図柄確定時間決定処理のC1163を実行する部分)、
前記結果表示期間決定手段は、前記結果表示期間として、第1期間(例えば、0.5秒)と該第1期間よりも長い第2期間(例えば、5秒や10秒)を決定可能であって、前記特定判定手段により前記対象条件を満たすと判定された保留記憶が記憶されている場合には、前記第2期間を前記第1期間よりも高い割合で決定し(例えば、保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータがある場合は、CPU56がS1175において図柄確定時間を5秒と10秒とから決定する)、
前記結果表示期間中演出実行手段は、前記結果表示期間決定手段にて決定された場合に、該第2期間の前記結果表示期間中において前記結果表示期間中演出を実行する(例えば、演出制御用CPU101は、図柄確定演出処理のS902を実行して図柄確定演出種別を決定した後、S912〜S920を実行する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、対象条件を満たすと判定された保留記憶が存在するときに、期間の長い第2期間の結果表示期間となって結果表示期間中演出が実行されるため、少なくとも特定表示結果となることを含む対象条件を満たす保留記憶が記憶されていることが示唆されるので、遊技興趣を向上できる。
本発明の請求項3の遊技機は、請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
保留表示の表示態様には、前記通常態様、前記特殊態様、前記特別態様とは異なる特有態様(例えば、第1特有態様と第2特有態様)が含まれ、
前記通常態様で保留表示が行われているときよりも前記特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となり(たとえば、図26(A)に示すように、表示結果がはずれである場合に比べて、表示結果が当りである場合の方が、先読み演出が実行される割合が高くなっている部分)、さらに、前記特有態様で前記保留表示が行われているときよりも前記特別態様で前記保留表示が行われているときの方が高い割合で保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となり(たとえば、図27(A)、(B)に示すように、保留表示が特有態様から特別態様に変化する第4先読み演出パターンや第6先読み演出パターンは、特有態様から変化しない第3先読み演出パターンや第5先読み演出パターンと比べて、予告対象の変動表示において当りが発生する割合が高くなるように判定値が設定されている部分)、
前記演出実行手段は、前記特有態様のうち第1特有態様(例えば、青色点灯や「○」内に「△」を含む表示態様)で前記保留表示を行っているときよりも前記特有態様のうち当該第1特有態様とは異なる第2特有態様(例えば、青色点滅や「○」内に「○」を含む表示態様)で前記保留表示を行っているときの方が高い割合で前記保留表示を前記特別態様に変化させる(たとえば、図27(A)、(B)に示すように、第1特有態様から特別態様への変化率よりも第2特有態様から特別態様への変化率の方が高くなるように判定値が設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明の手段1の遊技機は、請求項2または請求項3に記載の遊技機であって、
前記結果表示期間中演出実行手段は、前記第2期間による前記結果表示期間中に実行する前記結果表示期間中演出として、該結果表示期間の直前の可変表示および直後の可変表示に関連する演出を実行可能である(例えば、CPU56は、図20に示すように、今回実行した変動パターンと保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータの組合せにより図柄確定時間を決定し、演出制御用CPU101は、図柄確定演出処理のS902において、該決定した図柄確定時間が5秒である場合は図柄確定演出Aの実行を決定し、該決定した図柄確定時間が10秒である場合は図柄確定演出Bの実行を決定する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、連続する可変表示の期間が短い場合であっても、これら連続する可変表示の期間に第2期間の結果表示期間を加えた演出期間を確保できるため、該演出期間において関連した演出を実行できるので、遊技興趣を向上させることができる。尚、第2期間の結果表示期間は1のみであっても良いし、連続する複数の第2期間の結果表示期間であっても良い。
本発明の手段2の遊技機は、請求項1〜請求項3、手段1のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記保留予告演出を前記結果表示期間中において実行可能である(例えば、演出制御用CPU101は、図柄確定演出処理のS910を実行した後にS911〜S920を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示が行われていないときに保留予告演出が実行されるので、保留表示の表示態様を遊技者が認識し易くなるので、遊技興趣を向上させることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 図柄確定時間決定処理を示すフローチャートである。 図柄確定時間変更開始タイミングを示す説明図である。 図柄確定時間の決定組合せを示す説明図である。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 先読み演出決定処理を示すフローチャートである。 先読み演出実行決定テーブル及び最終表示態様決定テーブルを示す説明図である。 先読み演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 先読み演出変化タイミング決定テーブルを示す説明図である。 先読み演出変化タイミング決定テーブルを示す説明図である。 示唆演出態様決定テーブルを示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 図柄確定演出処理を示すフローチャートである。 図柄確定時間と図柄確定演出の関係を示す説明図である。 第1先読み演出パターンにもとづく先読み演出の具体例を示す説明図である。 第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出の具体例を示す説明図である。 第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出の具体例を示す説明図である。 第3〜6先読み演出パターンに基づく先読み演出の具体例を示す説明図である。 変形例における図柄確定演出を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
なお、本実施例では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、本実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。本実施例では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とに対応する保留表示が第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示される。なお、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示されるようにしてもよい(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示されるようにしてもよい)。また、合算保留記憶表示部18cに代えて、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「バツ」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。本実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、本実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。本実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
本実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMは、その一部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMの一部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態を示すデータ(後述する、確変状態フラグや時短状態フラグ)は、バックアップRAMに保存される。ただし、本実施例では、後述する時短状態移行後の変動表示回数をカウントするための時短後回数カウンタの値は、バックアップRAMには保存されない。
本実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
中継基板77から入力される演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。
さらに、演出制御用CPU101は、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポートを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声合成用ICに接続された音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。主基板31では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM55がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図10に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
本実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「バツ」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「バツ」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、本実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
本実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、本実施例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図3は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図3に示すように、本実施例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様がリーチ状態を伴わない場合に対応した変動パターンとして、短縮非リーチはずれ及び非リーチはずれが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様がリーチ状態を伴う場合に対応した変動パターンとして、ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ及び擬似連3スーパーはずれが用意されている。なお、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマルはずれを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパーはずれを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパーはずれを用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。また、図3に示す変動パターンのうち、短縮非リーチはずれは、非リーチはずれに対応して設けられた、非リーチはずれよりも変動時間が短い短縮用の変動パターンである。
また、図3に示すように、本実施例では、特別図柄の可変表示結果が通常大当りまたは確変大当りになる場合に対応した変動パターンとして、ノーマル当り、擬似連1当り、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当りが用意されている。また、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマル当りを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパー当りを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパー当りを用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図3に示すように、本実施例では、特別図柄の可変表示結果が突然確変大当りまたは小当りになる場合に対応した変動パターンとして、特殊当りが用意されている。
なお、本実施例では、図3に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連(3回)ありのスーパーリーチの場合には変動時間が40秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチの場合には変動時間が25秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とで、変動時間が異なるように構成されているが(図3に示す例では、時短状態である場合には、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が、図6に示すように、高くなるように判定値が設定されている)、これに限らず、通常状態(または時短状態)であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間が異なる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が異なる)ように構成してもよい。例えば、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高くなる)ようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるように構成するときには、例えば、表示結果がはずれであって、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となる割合が少なくなるように判定値が割り当てられる。また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が高くなるように判定値が設定される。このことによって、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルとには、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴う変動パターン(またはそのような変動パターンの集合)に対して、共通の判定値(例えば、950〜997など)が割り当てられる。そのため、合算保留記憶数にかかわらず(つまり用いる変動パターン判定テーブルが異なっても)、始動入賞時において、抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値さえ確認すれば、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うことを報知することができ(例えば、その旨を示す演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、演出制御コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100において先読み演出等の演出を実行することによって実現される)、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、判定値の割り当てを異ならせる場合を示したが、これに限らず、例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に割り当てを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用の変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用の変動パターン判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターンや短縮変動の変動パターンに対する判定値の割り当てさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定
用)
(3)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、本実施例では、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、変動パターン判定テーブルに含まれるいずれかの変動パターンに決定する。
図10に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、本実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図5(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図5(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図5(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図5(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図5(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図5(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本実施例では、図5(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図5(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図5(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図5(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、本実施例では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。なお、テーブルに設定される判定値は、個数が異なるとともに重複して割り当てられないようになっている。
なお、本実施例では、図5(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、本実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
本実施例では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(本実施例では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するS142〜S145参照)。なお、本実施例では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、本実施例では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(本実施例では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
なお、前述したように、本実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図6は、ROM54に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。変動パターン判定テーブルは、大当り種別や遊技状態などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。CPU56は、抽出したランダム3の(1〜997)の値が変動パターンごとに割り当てられたデータ(判定値)と一致した場合に、変動パターンを、一致した変動パターンの判定値に対応するパターンに決定する。なお、図6に示す例では、変動パターンごとに割り当てられる判定値の割合が示されている。例えば、通常遊技状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、ランダム3の値(1〜997)に対応する判定値のうちの50%が、変動パターン「非リーチはずれ」に設定されている。つまり、図6に示す例では、変動パターン判定テーブルに設定された各値は、可変表示結果が「はずれ」、「はずれ(時短時)」、「通常大当り/確変大当り」または「突然確変大当り/小当り時」である場合に、対応付けられた変動パターンに決定される割合を示している。
図6に示すように、例えば、通常遊技状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、複数種類の変動パターンのうち、「非リーチはずれ」と判定される割合が最も高く、「擬似連3スーパーはずれ」と判定される割合が最も低い。また、例えば、時短状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ(時短時)」フィールド)においては、「はずれ」フィールドとは異なり、「非リーチはずれ」と判定されることがなく、「短縮非リーチはずれ」と判定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このように設定することによって、時短状態においては変動時間が短い変動パターンが選択されやすくなる。
また、可変表示結果を「通常大当り」または「確変大当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「通常大当り/確変大当り」フィールド)においては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち、「擬似連3スーパー当り」と判定される割合が最も高く、「擬似連1ノーマル当り」と判定される割合が最も低くなるように判定値が割り当てられている。すなわち、「通常大当り/確変大当り」フィールドにおいては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち擬似連回数が多い方の変動パターンが選択されやすい。したがって、擬似連演出は、擬似連回数が多い方が、可変表示結果が大当りとなる期待度が高い。また、図6に示す例では、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当り及び擬似連1ノーマル当り)は、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当り)よりも、可変表示結果が「はずれ」のに選択されやすい。逆に、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当り)は、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当り及び擬似連1ノーマル当り)よりも、可変表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」のときに選択されやすい。したがって、本実施例では、ノーマルリーチを伴う変動パターンよりもスーパーリーチを伴う変動パターンの方が、可変表示結果が大当りとなる期待度が高い。
また、図6に示す例では、可変表示結果を「突然確変大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「突然確変大当り/小当り」フィールド)においては、変動パターンは「特殊当り」と判定される。
図7および図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7および図8に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図3に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。本実施例では、後述する入賞時判定処理(図14参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターンとなるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターンを指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信するための制御(送信設定)を行う。
図9は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9に示すように、本実施例では、始動入賞時にいずれの変動パターンになると判定したとかに応じて、EXTデータに値が設定され、入賞時判定結果指定コマンドが送信される。例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターンが「短縮非リーチはずれ」となると判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターンが「特殊当り」となると判定した場合には、EXTデータに「13(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
また、コマンドA401(H)は、図柄確定時間が0.5秒であることを指定する演出制御コマンド(図柄確定時間1指定コマンド)である。コマンドA402(H)は、図柄確定時間が5秒であることを指定する演出制御コマンド(図柄確定時間2指定コマンド)である。コマンドA403(H)は、図柄確定時間が10秒であることを指定する演出制御コマンド(図柄確定時間3指定コマンド)である。尚、図柄確定時間とは、変動表示が終了してから次の変動表示を開始するまでの間に変動表示結果を表示する結果表示期間の時間である。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図7および図8に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
本実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図7および図8に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図11は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、先ず始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにクリアされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図12は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
本実施例では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図13(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。また、保留特定領域には、後述する入賞時判定処理において判定した変動パターンを示すデータが入賞順にセットされるようになっている。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。本実施例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S1218)。
なお、S1218の処理を実行することによって、本実施例では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず第1保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
なお、本実施例では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合には、S1215の処理を省略可能であるとともに、図13(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)が不要となる。また、この場合には、CPU56は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定処理(S1217)を行うようにしてもよい。すなわち、条件を満たさない場合には、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限するようにし、特定の変動表示の表示結果が大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出(詳細については後述する)を実行させないようにしてもよい。第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成において、第2始動入賞口14に始動入賞しやすい遊技状態では、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示が後回しにされ続けることがあるため、先読み演出を実行しても、予告対象の変動表示がなかなか実行されない状態が生じてしまう可能性がある。しかし、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限することで、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく先読み演出を実行させないようにすることができ、そのような状態を回避することができる。また、高ベース状態や大当り遊技中に入賞時判定処理を制限することによって、大当りとなる保留記憶が記憶されていることが認識できる状態で遊技が行われることを防止することができる。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値で確認される。その場合、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるときに大当り遊技中であると判定する。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では入賞時判定処理を常に行い、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、高ベース状態であるか否か、大当り遊技中であるか否かを判定し、先読み演出の実行を制限するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S1229)。
なお、S1229の処理を実行することによって、本実施例では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず第2保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
図14は、S1217,S1228の入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。本実施例では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターンとなるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターンを予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。なお、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(S223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(S224)。本実施例では、CPU56は、S224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS224で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU56は、S224の判定結果に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する(S225)。具体的には、CPU56は、遊技状態が確変状態もしくは時短状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する。また、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(S223のY)、CPU56は、図6に示す変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。(S226)。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(S227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、S227で判定した大当り種別に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する。(S228)。具体的には、CPU56は、「通常大当り」または「確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択する。また、「突然確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。
次いで、CPU56は、S225,S226,S228で設定した変動パターン判定テーブルのフィールドと、S1216,S1227で抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)とを用いて、変動パターンを判定する(S229)。
そして、CPU56は、判定した変動パターンを入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(S230)。具体的には、CPU56は、S229でいずれの変動パターンになると判定したかに応じて、図9に示すような「00(H)」〜「13(H)」のいずれかの値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
例えば、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、S229で「非リーチはずれ」の変動パターンになると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、S229で「擬似連3スーパー当り」の変動パターン種別になると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「12(H)」を設定する処理を行う。
そして、CPU56は、保留特定領域において、合算保留記憶数カウンタの値が示す領域にS229において判定した変動パターンを示すデータをセットして入賞時判定処理を終了する(S231)。
なお、本実施例では、保留記憶数が異なっていても同じ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンが判定されるが、保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合には、保留記憶数にかかわらず、例えば、ノーマルリーチやスーパーリーチなどを伴う変動パターンになるか否かを変動パターン判定用乱数(または変動パターン種別判定用乱数)から判定し、判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよいし、特定の変動パターン(例えば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になると判定されたときに、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、例えば、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であるか否かを判定し、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図13(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
S52〜S54の処理が実行されることによって、本実施例では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、本実施例では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、S52において第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数が1以上であるか否かを確認し、1以上であればS54に移行し、0であればS53に移行するようにする。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
なお、CPU56は、S56において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算すると、減算された保留記憶数カウンタのカウント値にもとづいて第1特別図柄保留記憶表示器18aまたは第2特別図柄保留記憶表示器18bの表示を変更する制御も行う。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216やS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにクリアされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでクリアされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図5(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(S63)、S75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(S62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図5(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216やS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図5(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りである場合には(S92のY)、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択し(S93)、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りでない場合には(S92のN)、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S96)。そして、S101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S97)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにクリアされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでクリアされる。時短フラグがセットされていれば(S97のY)、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する(S98)。そして、S101に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(S97のN)、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する(S99)。そして、S101に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し(S101)、S93、S94、S96,S98またはS99の処理で選択した変動パターン判定テーブルのフィールドを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定して記憶する(S102)。
次いで、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S103)。また、CPU56は、特別図柄ポインタが示す図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S104)。
また、特別図柄の変動を開始する(S105)。例えば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S106)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S107)。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、先ず、図柄確定時間タイマが動作中であるか否かを判定する(S130)。図柄確定時間タイマが動作中でない場合は(S130;N)、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S140に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをクリアし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S139)。
S140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(S144)、時短フラグをクリアする(S145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(S148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(S150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(S308)に対応した値に更新する(S151)。
小当りフラグもセットされていなければ(S147のN)、CPU56は、次の変動表示を実行するまでの図柄確定時間を決定するための図柄確定時間決定処理を実行する。尚、図柄確定時間決定処理では、決定した図柄確定時間に応じた値を図柄確定時間タイマにセットする処理等を実行する。
一方、S130において図柄確定時間タイマが動作中である場合は(S130;Y)、CPU56は、図柄確定時間タイマを−1し(S153)、図柄確定時間が経過したか否か、つまり、図柄確定時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S154)。図柄確定時間が経過した場合は(S154;Y)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新して特別図柄停止処理を終了し、(S155)、図柄確定時間が経過していない場合は(S154;N)、S155を経由せずに特別図柄停止処理を終了する。
図18は、特別図柄停止処理における図柄確定時間決定処理(S152)を示すフローチャートである。図柄確定時間決定処理においてCPU56は、先ず、次回変動停止時図柄確定時間変更フラグがセットされているか否かを判定する(S1161)。次回変動停止時図柄確定時間変更フラグがセットされている場合は(S1161;Y)、S1175に移行し、次回変動停止時図柄確定時間変更フラグがセットされていない場合は(S1161;N)、図柄確定時間変更開始カウンタの値が0であるか否かを判定する(S1162)。
図柄確定時間変更開始カウンタの値が0でない場合は(S1162;N)、S1181に移行し、図柄確定時間変更開始カウンタの値が0である場合は(S1162;Y)、CPU56は、保留特定領域において、領域1〜4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータの記憶が有るか否かを判定する(S1163)。保留特定領域における領域1〜4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータの記憶が無い場合は(S1163;N)、S1185に移行し、保留特定領域における領域1〜4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータの記憶が有る場合は(S1163;Y)、保留特定領域における領域1〜4にリーチの変動パターンを示すデータが複数記憶されているか否かを判定する(S1164)。
保留特定領域における領域1〜4にリーチの変動パターンを示すデータが1つのみ記憶されている場合は(S1164;N)、CPU56は、該リーチの変動パターンを示すデータが記憶されている領域を領域1〜4より特定してS1171に移行する(S1165)。また、保留特定領域における領域1〜4にリーチの変動パターンを示すデータが複数記憶されている場合は(S1164;Y)、CPU56は、これらリーチの変動パターンを示す複数のデータの内に大当りの変動パターンを示すデータが有るか否かを判定する(S1166)。リーチの変動パターンを示す複数のデータの内に大当りの変動パターンを示すデータが有る場合は(S1166;Y)、CPU56は、大当りの変動パターンを示すデータが記憶されている領域のうち、最上位の領域を領域1〜4より特定してS1171に移行する(S1167)。例えば、S1167では、保留特定領域の領域1と領域4とに大当りの変動パターンを示すデータが記憶されている場合は、領域4よりも上位の領域である領域1を特定すれば良い。
また、リーチの変動パターンを示す複数のデータの内に大当りの変動パターンを示すデータが無い場合は(S1166;N)、CPU56は、リーチの変動パターンを示す複数のデータ内にスーパーリーチはずれの変動パターンを示すデータが有るか否かを判定する(S1168)。リーチの変動パターンを示す複数のデータ内にスーパーリーチはずれの変動パターンを示すデータが有る場合は(S1168;Y)、CPU56は、スーパーリーチはずれを示すデータが記憶されている領域のうち、最上位の領域を領域1〜4より特定してS1171に移行する(S1169)。例えば、S1169では、保留特定領域の領域1と領域4とにスーパーリーチはずれの変動パターンを示すデータが記憶されている場合は、領域4よりも上位の領域である領域1を特定すれば良い。
また、リーチの変動パターンを示す複数のデータ内にスーパーリーチはずれの変動パターンを示すデータが無い場合は(S1168;N)、CPU56は、ノーマルリーチはずれの変動パターンを示すデータが記憶されている領域のうち、最下位の領域を領域1〜4より特定してS1171に移行する(S1170)。例えば、S1170では、保留特定領域の領域1と領域4とにノーマルリーチはずれの変動パターンを示すデータが記憶されている場合は、領域1よりも下位の領域である領域4を特定すれば良い。
S1171において、CPU56は、特定した領域に応じた値を被特定対象領域判定カウンタにセットする(S1171)。例えば、特定した領域が領域1である場合は、被特定対象領域判定カウンタに1をセットし、特定した領域が領域2である場合は、被特定対象領域判定カウンタに2をセットし、特定した領域が領域3である場合は、被特定対象領域判定カウンタに3をセットし、特定した領域が領域4である場合は、被特定対象領域判定カウンタに4をセットすれば良い。
そしてS1171の実行後、CPU56は、S1165、S1167、S1169またはS1170において特定した領域に応じて、図柄確定時間の5秒または10秒への変更を開始するタイミングを決定する。具体的には、図19に示すように、特定した領域が領域1である場合は、100%の割合で当該図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定し、特定した領域が領域2である場合は、50%の割合で当該図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定し、50%の割合で1回の変動表示終了後の図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定する。特定した領域が領域3である場合は、33%の割合で当該図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定し、33%の割合で1回の変動表示終了後の図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定し、34%の割合で2回の変動表示終了後の図柄確定時間を5秒または10秒に変更することを決定する。
そしてCPU56は、S1172において決定したタイミングに応じた値を図柄確定時間変更開始カウンタにセットし(S1173)、図柄確定時間変更開始カウンタの値が0であるか否か、つまり、該図柄確定時間を5秒または10秒に変更するか否かを判定する(S1174)。図柄確定時間変更開始カウンタの値が0である場合は(S1174;Y)、CPU56は、今回の変動表示において実行した変動パターンと、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンを示すデータとの組合せにより図柄確定時間を5秒または10秒に決定する。
具体的には、図20に示すように、今回実行した変動パターンが非リーチはずれである場合、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータが非リーチはずれであれば図柄確定時間を5秒に決定し、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータがノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当りのいずれかのデータであれば図柄確定時間を10秒に決定する。また、今回実行した変動パターンがノーマルリーチはずれである場合、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータが非リーチはずれまたはノーマルリーチはずれのデータであれば図柄確定時間を5秒に決定し、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータがノーマルリーチ当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当りのいずれかのデータであれば図柄確定時間を10秒に決定する。
また、今回実行した変動パターンがスーパーリーチはずれである場合、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータが非リーチはずれであれば図柄確定時間を5秒に決定し、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータがノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当りのいずれかのデータであれば図柄確定時間を10秒に決定する。
そしてCPU56は、被特定対象領域判定カウンタの値を−1し(S1176)、被特定対象領域判定カウンタの値が0であるか否かを判定する(S1177)。被特定対象領域判定カウンタの値が0であれば(S1177;Y)、次回変動停止時図柄確定時間変更フラグをクリアしてS179に移行する(S1178)。また、被特定対象領域判定カウンタの値が0でない場合は(S1177;N)、S1178を経由せずにS1179に移行する。
また、CPU56は、図柄確定時間タイマにS1175において決定した図柄確定時間に応じた値をセットするとともに(S1179)、S1175において決定した図柄確定時間に応じた図柄確定時間指定コマンドの送信設定を実行して図柄確定時間決定処理を終了する(S1180)。
一方、CPU56は、S1181において、図柄確定時間変更開始カウンタを−1するとともに(S1181)、被特定対象領域判定カウンタの値を−1し(S1182)、図柄確定時間変更開始カウンタの値が0であるか否かを判定する(S1183)。図柄確定時間変更開始カウンタの値が0である場合は(S1183;Y)次回変動停止時図柄確定時間変更フラグをセットしてS1185に移行し、図柄確定時間変更開始カウンタの値が0でない場合は(S1183;N)、S1184を経由せずにS1185に移行する。
そして、CPU56は、図柄確定時間を0.5秒に決定し(S1185)、S1179において図柄確定時間タイマに決定した図柄確定時間に応じた値(この場合はS1185にて決定した0.5秒)をセットするとともに、S1180において、S1185にて決定した0.5秒に応じた図柄確定時間指定コマンドの送信設定を実行して図柄確定時間決定処理を終了する(S1180)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをクリアし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(S166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(S167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(S168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S169)。そして、S173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(S171)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S172)。そして、S173に移行する。
なお、本実施例では、S167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(S27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、S167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S173)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図22は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグのセットやデータを格納する処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。その後、S702に移行する。
図23〜図24は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド受信バッファは、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S622)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S623)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S626)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S627)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数として第1保留記憶数保存領域に格納する(S652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(S654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数として第2保留記憶数保存領域に格納する(S655)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(S664)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた領域に保存し(S665)、先読み演出決定処理を行う(S671)。
また、受信した演出制御コマンドが図柄確定時間指定コマンドであれば(S672)、演出用図柄確定時間タイマに図柄確定時間指定コマンドが示す図柄確定時間に応じた値をセットし(S673)、受信した演出制御コマンドがその他のコマンドである場合は、該受信した演出制御コマンドに対応するフラグをセットする(S674)。そして、S611に移行する。
なお、本実施例では、合算保留記憶数は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と、第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数とを合算することで求められる。第1保留記憶数は、第1保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S652において更新され、第2保留記憶数は、第2保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S655において更新されるため、合算保留記憶数も同じタイミングで更新される。また、入賞時判定結果指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理のS1218においては、第1保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信され、S1229においては、第2保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信される。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を更新した後に、入賞時判定結果指定コマンドを受信する。なお、演出制御用CPU101は、S665の処理で、例えば、入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータを入賞時判定結果バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた保存領域にセットする。入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で、入賞時判定結果が特定されるからである(図9参照)。また、入賞時判定結果バッファにセットされたデータは、後述する演出図柄変動開始処理(S801の処理が実行されるタイミングなど)において、先にセットされたものから順に削除される。
図24(A)は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図24(A)に示すように、本実施例では、入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた8個の保存領域が確保されている。なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、いずれの入賞時判定結果であるかを区別するために、第1始動入賞口13への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第1入賞時判定結果記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第2入賞時判定結果記憶バッファとを用意するようにしてもよい。この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良く、また、第2入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良い。また、この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、入賞時判定結果記憶バッファ(第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファ)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されれば良い。
次に、先読み演出について説明する。先読み演出とは、演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行され、演出の対象となる変動表示が大当りとなることや特定の変動(たとえば、リーチ演出を含むなど)となることを予告する予告演出のことである。本実施例では、先読み演出として、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象となる変動表示(保留記憶)に対応する保留表示(保留記憶表示ともいう)が、通常の表示態様(以下、通常態様)とは異なる表示態様(後述する特殊態様、第1特有態様、第2特有態様、第1特別態様、第2特別態様)で表示される演出が行われる。
通常態様、特殊態様、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)、および特別態様(第1特別態様、第2特別態様)には、一部の態様が互いに共通する共通態様部分が存在し、それ以外の態様が互いに異なる相違態様部分が存在する。本実施例では、各表示態様で保留表示が行われたときに、当該保留表示の形が丸である点で共通する。すなわち、通常態様、特殊態様、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)、および特別態様(第1特別態様、第2特別態様)における共通態様部分は保留表示の形である。一方、本実施例では、各表示態様で保留表示が行われたときに、当該保留表示の色が互いに異なる。たとえば、通常態様では黄色で保留表示が行われ、特殊態様では白色で保留表示が行われ、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)では青色で保留表示が行われ、特別態様(第1特別態様、第2特別態様)では赤色で保留表示が行われる。すなわち、通常態様、特殊態様、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)、および特別態様(第1特別態様、第2特別態様)における相違態様部分は保留表示の色である。
さらに、特有態様の中でも、第1特有態様と第2特有態様とで、互いに異なる部分が存在する。たとえば、第1特有態様では点灯によって保留表示が行われるのに対して、第2特有態様では点滅によって保留表示が行われる。すなわち、第1特有態様および第2特有態様は、発光形態(保留表示における光の発し方とも言える)が異なる。このように、第1特有態様および第2特有態様は、共通態様部分(保留表示の形)および相違態様部分(保留表示の色)が共通するが、それら以外の発光形態が異なる。
このように、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)と、通常態様および特別態様(第1特別態様、第2特別態様)との間に異なる部分があるため、保留表示が特有態様となったことを遊技者に認識させやすい。さらに、第1特有態様と第2特有態様との間にも異なる部分があるため、保留表示が特有態様となったときに、当該特有態様が第1特有態様および第2特有態様のいずれであるかを遊技者に認識させやすい。これにより、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせつつも分かりやすい演出を行うことができる。以下、第1特有態様と第2特有態様とを特有態様と総称することがあり、第1特別態様と第2特別態様とを特別態様と総称することがある。
図25は、先読み演出決定処理を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU101は、先読み演出の実行が制限されていることを示す先読み演出制限フラグがセットされているか否かを確認する(S67101)。なお、先読み演出制限フラグは、後述するS67112においてセットされる。先読み演出制限フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合には、演出制御用CPU101は、6つ目の保留表示を通常態様で表示するように制御する。
先読み演出制限フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する過去の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果を除く)を全て抽出する(S67102)。
次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S67103)。S67103において合算保留記憶数が2以上である場合には、演出制御用CPU101は、S67104に移行する。一方、合算保留記憶数が1以下である場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。すなわち、本実施例では、合算保留記憶数が1以下である場合は先読み演出を実行しないように構成されている。
S67104では、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する最新の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果)を抽出し、抽出した入賞時判定結果にもとづいて、先読み演出を実行するか否かを決定する(S67104)。
本実施例では、演出制御用CPU101は、図26(A)に示す先読み演出実行決定テーブルを用いて、先読み演出を実行するか否かを決定する。
図26(A)は、先読み演出実行決定テーブルを示す説明図である。先読み演出実行決定テーブルには、入賞時判定結果ごとに決定事項(「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」)に対応する判定値が割り当てられているが、図26(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、先読み演出を実行するか否かを決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項(「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」)に決定する。したがって、図26(A)に示す例では、各入賞時判定結果における「先読み演出を実行する」と「先読み演出を実行しない」とに対応する数値は、決定事項として「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」が選択される割合(%)を示している。
なお、本実施例では、図26(A)に示す先読み演出実行決定テーブルの他に、図26(B)に示す最終表示態様決定テーブル、図27に示す先読み演出パターン決定テーブル、図28及び図29に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルおよび図30に示す示唆演出態様決定テーブルについても、実際には判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために割り当てられた判定値の割合が示されている。また、それらのテーブルが用いられる後述するS67106、S67107、S67108、S67110においても、S67104と同様に、演出制御用CPU101は、例えば、最終表示態様、先読み演出パターン、変化タイミング(変動表示回数)または示唆演出の演出態様を決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている事項に決定する。
S67104では、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果にもとづいて、図26(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて入賞時判定結果ごとに定められた割合で、先読み演出を実行するか否かを決定する。例えば、入賞時判定結果で「短縮非リーチはずれ」であることが示されているときには、演出制御用CPU101は、100%の割合で先読み演出を実行しないと決定する。また、例えば、入賞時判定結果で「擬似連3スーパー当り」であることが示されているときには、演出制御用CPU101は、99%の割合で先読み演出を実行すると決定する。
図26(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)の方が、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。また、図26(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて特徴的なことは、同じ表示結果であっても、期待度が高いリーチ演出が行われる方が(例えばノーマルリーチよりもスーパーリーチが行われる方が)、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、先読み演出が実行されたときには、先読み演出が実行されないときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることや、大当りとなる期待度が高いリーチ演出が行われる割合を高くすることができる。したがって、先読み演出が実行されることに対して遊技者に期待感を持たせることができる。
なお、図26(A)に示す例では、入賞時判定結果で「非リーチはずれ」である場合にも1%の割合で先読み演出を実行すると決定されるが、「非リーチ」(「短縮非リーチはずれ」または「非リーチはずれ」)の場合には、先読み演出を実行すると決定されないようにしてもよい。また、図26(A)に示す例では、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されているが、例えば、表示結果ごと(例えば、「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み演出を実行すると決定した場合には(S67105のY)、S67105aに移行する。一方、先読み演出を実行しないと決定した場合には(S67105のN)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。
S67105aでは、演出制御用CPU101は、先読み演出の対象となる保留表示を特定するための演出用合算保留記憶数カウンタに、合計保留記憶数をセットする(S67105a)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み演出の演出パターン(以下、先読み演出パターンともいう)を決定する(S67106)。
本実施例では、図27に示すように、先読み演出パターンとして、第1先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンが設けられている。
第1先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様や特有態様で表示されることなく、通常態様から特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化して表示される。第1先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特別態様または第2特別態様となる。具体的には、第1先読み演出パターンでは、合計保留記憶数が2以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様または特別態様(第1特別態様または第2特別態様)で表示される。始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示された場合は、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間において、予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。
保留表示のシフトタイミングとは、後述する演出図柄変動開始処理において、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新するタイミング(具体的には、S1800が実行されるタイミング)である。たとえば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合に、シフトタイミングで1つ目の保留表示が消去されるとともに、2つ目に表示されていた保留表示が1つ目の表示領域にシフトされ、3つ目に表示されていた保留表示が2つ目の表示領域にシフトされ、4つ目に表示されていた保留表示が3つ目の表示領域にシフトされ、5つ目に表示されていた保留表示が4つ目の表示領域にシフトされる。
第2先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示され、その後特殊態様から特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化して表示される。第2先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特別態様または第2特別態様となる。具体的には、第2先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が2の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が特殊態様で表示され、その後、次の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。また、第2先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が3以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から特殊態様に変化して表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が2の場合に限らず、3以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が特殊態様で表示されてもよい。
第3先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、通常態様から第1特有態様に変化して表示され、そのまま予告対象の変動表示が開始される。第3先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特有態様となる。具体的には、第3先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が2の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示される。また、第3先読み演出パターンでは、合計保留記憶数が3以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第1特有態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が2の場合に限らず、3以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示されてもよい。
第4先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、一旦第1特有態様で表示され、その後第1特有態様から特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化して表示される。第4先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特別態様または第2特別態様となる。具体的には、第4先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が2の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示され、その後次の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第1特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。また、第4先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が3以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第1特有態様に変化して表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が2の場合に限らず、3以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示されてもよい。
第5先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、通常態様から第2特有態様に変化して表示され、そのまま予告対象の変動表示が開始される。第5先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第2特有態様となる。具体的には、第5先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が2の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第2特有態様で表示される。また、第5先読み演出パターンでは、合計保留記憶数が3以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第2特有態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が2の場合に限らず、3以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第2特有態様で表示されてもよい。
第6先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、一旦第2特有態様で表示され、その後第2特有態様から特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化して表示される。第6先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特別態様または第2特別態様となる。具体的には、第6先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が2の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第2特有態様で表示され、その後次の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第2特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。また、第6先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が3以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第2特有態様に変化して表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が第2特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が2の場合に限らず、3以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第2特有態様で表示されてもよい。
第7先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、一旦第1特有態様で表示され、その後第1特有態様から第2特有態様に変化して表示される。第7先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第2特有態様となる。具体的には、第7先読み演出パターンでは、合計保留記憶数が2の場合には選択されない。また、第7先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が3の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示され、その後次の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第1特有態様から第2特有態様に変化して表示される。また、第7先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が4以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第1特有態様に変化して表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様から第2特有態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が3の場合に限らず、4以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示されてもよい。
第8先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、一旦第1特有態様で表示され、その後第1特有態様から第2特有態様に変化して表示され、さらにその後第2特有態様から特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化して表示される。第8先読み演出パターンにおける最終表示態様は、第1特別態様または第2特別態様となる。具体的には、第8先読み演出パターンでは、合計保留記憶数が2の場合には選択されない。また、第8先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が3の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第1特有態様から第2特有態様に変化して表示され、さらにその後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第2特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。また、第8先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が4以上の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様で表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が通常態様から第1特有態様に変化して表示され、その後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様から第2特有態様に変化して表示され、さらにその後予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間で保留表示が第2特有態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。なお、入賞時の合計保留記憶数が3の場合に限らず、4以上の場合であっても始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特有態様で表示されてもよい。
図27は、先読み演出パターン決定テーブルを示す説明図である。S67106において、演出制御用CPU101は、先読み演出パターン決定テーブルと合計保留記憶数とに基づいて、先読み演出パターンを決定する。具体的には、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合(すなわち、入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果13指定の場合)、図27(A)に示す当り時先読み演出パターン決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図27(A)に示す当り時先読み演出パターン決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出パターンを第1先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンのうちいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果がはずれである場合、図27(B)に示すはずれ時先読み演出パターン決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図27(B)に示すはずれ時先読み演出パターン決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出パターンを第1先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンのうちいずれかに決定する。
たとえば、入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が4である場合には、演出制御用CPU101は、先読み演出パターンを、5%の割合で第1先読み演出パターンに、10%の割合で第2先読み演出パターンに、5%の割合で第3先読み演出パターンに、16%の割合で第4先読み演出パターンに、5%の割合で第5先読み演出パターンに、26%の割合で第6先読み演出パターンに、5%の割合で第7先読み演出パターンに、28%の割合で第8先読み演出パターンに決定する。また、たとえば、入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、演出制御用CPU101は、先読み演出パターンを、10%の割合で第1先読み演出パターンに、5%の割合で第2先読み演出パターンに、26%の割合で第3先読み演出パターンに、5%の割合で第4先読み演出パターンに、16%の割合で第5先読み演出パターンに、5%の割合で第6先読み演出パターンに、28%の割合で第7先読み演出パターンに、5%の割合で第8先読み演出パターンに決定する。
図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合の方が、第2先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定され、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合に比べて、変動表示の表示結果がはずれである場合の方が、第1先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化して表示されるとき)には、第1先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が一旦特殊態様で表示されることなく特別態様で表示されたとき)に比べて、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。なお、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたときには、第1先読み演出パターンで先読み演出が行われたときに比べて、決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になる割合が高くなるものであってもよい。
また、後述する図26(B)に示すように、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終表示態様が特別態様になったときに、第1特別態様よりも第2特別態様に決定される割合が高いため、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化して表示されるとき)には、特殊態様で表示された保留表示が、第1特別態様よりも「通常大当り」または「確変大当り」となる期待度が高い第2特別態様に変化する割合が高くなる。したがって、先読み演出がどの先読み演出パターンで実行されるかについて着目させることができる。なお、決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になる場合には、最終表示態様が特別態様になったときに、第1特別態様よりも第2特別態様に決定される割合が高くなるものであってもよい。また、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が特殊態様で表示されたとき)には、特殊態様で表示された保留表示が第1特別態様よりも期待度が高い第2特別態様に変化しやすいため、期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、本実施例では、特殊態様で表示された保留表示は、その保留表示(保留情報)に対応する変動表示が開始されるまでに、第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるため、保留表示が特殊態様で表示されてから特別態様に変化するまで、期待感を持続させることができる。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であるときには、変動表示の表示結果がはずれであるときよりも、保留表示が最終的に第2特有態様となる第5先読み演出パターンまたは一旦第2特有態様となる第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。たとえば、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、31%(5+26)の割合で第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定されるのに対して、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、21%(16+5)の割合で第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果が当りであるときには、変動表示の表示結果がはずれであるときよりも、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。このような特徴を備えていることによって、表示結果が当りであるときには、表示結果がはずれであるときよりも高い割合で、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われることになる。これにより、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われたときには、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。
さらに、保留表示が最終的に第2特有態様となる第7先読み演出パターンおよび一旦第2特有態様となる第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、表示結果が当りであるときには、表示結果がはずれであるときよりも高い割合で、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われる。たとえば、合計保留記憶数が4である場合には、当りのときにもはずれのときにも、同じ33%(5+28)の割合で第7先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、当りのときとはずれのときとで、同じ割合で第7先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される。そのため、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンに決定される割合は、上記のように、当りのときには、はずれのときよりも、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるという関係性に影響しない。したがって、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、表示結果が当りであるときには、表示結果がはずれであるときよりも高い割合で、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われることになる。これにより、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われたときには、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。なお、決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になるときには、特定の変動パターンにならないときよりも高い割合で、対象となる保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われるものであってもよい。また、変動表示の表示結果が「確変大当り」など、遊技者にとって有利な当りになるときには、有利な当りにならないときよりも高い割合で、対象となる保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われるものであってもよい。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合には、保留表示が最終的に第1特有態様となる第3先読み演出パターンまたは一旦第1特有態様となる第4先読み演出パターンよりも、保留表示が最終的に第2特有態様となる第5先読み演出パターンまたは一旦第2特有態様となる第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。たとえば、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、21%(5+16)の割合で第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンに決定されるのに対して、31%(5+26)の割合で第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果が当りである場合には、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンよりも、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。このような特徴を備えていることによって、表示結果が当りである場合には、保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われるよりも一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われる割合を高くすることができる。これにより、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われたときには、保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われたときよりも、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。
なお、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンにおいては、いずれも保留表示が第1特有態様にも第2特有態様にも変化する。そのため、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンに決定される割合は、上記のように、当りの場合には、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンよりも、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるという関係性に影響しない。したがって、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、表示結果が当りである場合には、保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われるよりも一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われる割合が高くなる。これにより、保留表示が一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われたときには、保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われたときよりも、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。なお、決定された変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になるときには、対象となる保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われるよりも一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われる割合が高くなるものであってもよい。また、変動表示の表示結果が「確変大当り」など、遊技者にとって有利な当りになるときには、対象となる保留表示が一旦もしくは最終的に第1特有態様で行われるよりも一旦もしくは最終的に第2特有態様で行われる割合が高くなるものであってもよい。
さらに、後述する図26(B)に示すように、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終表示態様が特別態様になったときに、第1特別態様よりも第2特別態様に決定される割合が高いため、保留表示が第2特有態様となる第6先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が第2特有態様で表示され、その後、特別態様に変化して表示されるとき)には、第2特有態様で表示された保留表示が、第1特別態様よりも「通常大当り」または「確変大当り」となる期待度が高い第2特別態様に変化する割合が高くなる。したがって、先読み演出がどの先読み演出パターンで実行されるかについて着目させることができる。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合には、保留表示が特有態様(第1特有態様、第2特有態様)から変化しない第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンよりも、保留表示が特有態様(第1特有態様、第2特有態様)から特別態様に変化する第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。たとえば、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、10%(5+5)の割合で第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンに決定されるのに対して、42%(16+26)の割合で第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果が当りである場合には、第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンよりも、第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。一方、変動表示の表示結果が「はずれ」である場合には、保留表示が特有態様(第1特有態様、第2特有態様)から特別態様に変化する第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンよりも、保留表示が特有態様(第1特有態様、第2特有態様)から変化しない第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。たとえば、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、42%(26+16)の割合で第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンに決定されるのに対して、10%(5+5)の割合で第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果がはずれである場合には、第4先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンよりも、第3先読み演出パターンまたは第5先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。このような特徴を備えていることによって、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で保留記憶に基づく可変表示の表示結果が当りとなる。これにより、保留表示が最終的に特別態様で変動開始したときには、保留表示が最終的に特有態様で変動開始したときよりも、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。
さらに、保留表示が最終的に特有態様となる第7先読み演出パターンおよび一旦特有態様となり最終的に特別態様になる第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で保留記憶に基づく可変表示の表示結果が当りとなる。たとえば、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、5%の割合で第7先読み演出パターンに決定されるのに対して、28%の割合で第8先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果が当りである場合には、第7先読み演出パターンよりも、第8先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。一方、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、28%の割合で第7先読み演出パターンに決定されるのに対して、5%の割合で第8先読み演出パターンに決定される。合計保留記憶数が4以外の場合においても、変動表示の表示結果がはずれである場合には、第7先読み演出パターンよりも、第8先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。そのため、第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンに決定される割合は、上記のように、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で保留記憶に基づく可変表示の表示結果が当りとなるという関係性に影響しない。したがって、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で保留記憶に基づく可変表示の表示結果が当りとなる。これにより、保留表示が最終的に特別態様で変動開始したときには、保留表示が最終的に特有態様で変動開始したときよりも、遊技者に対して表示結果が当りになることを期待させることができる。なお、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で、当該保留表示に対応する変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になるものであってもよい。また、保留表示が最終的に特有態様で変動開始するときよりも最終的に特別態様で変動開始するときの方が高い割合で、当該保留表示に対応する変動表示の表示結果が「確変大当り」など、遊技者にとって有利な当りになるものであってもよい。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、第1特有態様で保留表示が行われているときよりも、第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が最終的に特別態様に変化するように判定値が設定されていることである。
たとえば、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンに決定される場合における第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約76%(16/(5+16))である。一方、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される場合における第6先読み演出パターンに決定される割合)は、約84%(26/(5+26))である。このように、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、第1特有態様よりも第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が最終的に特別態様に変化する。合計保留記憶数が4以外の場合においても、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率よりも、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率の方が高い。
同様に、たとえば、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンに決定される場合における第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約16%(5/(5+26))である。一方、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第5先読み演出パターンまたは第6先読み演出パターンに決定される場合における第6先読み演出パターンに決定される割合)は、約24%(5/(5+16))である。このように、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、第1特有態様よりも第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化する。合計保留記憶数が4以外の場合においても、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率よりも、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率の方が高い。
これにより、保留表示が特有態様となったときに、当該特有態様が第1特有態様および第2特有態様のいずれであるかに対して遊技者に注目させることができ、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、保留表示が一旦第2特有態様となりその後最終的に特別態様に変化する第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、第1特有態様よりも第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化する。たとえば、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンに決定される場合における第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約76%(16/(5+16))である。一方、変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第5先読み演出パターン、第6先読み演出パターン、および第8先読み演出パターンのいずれかに決定される場合における第6先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される割合)は、約91%((26+28)/(5+26+28))である。このように、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、第1特有態様よりも第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が最終的に特別態様に変化する。合計保留記憶数が4以外の場合においても、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率よりも、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率の方が高い。
同様に、たとえば、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第3先読み演出パターンまたは第4先読み演出パターンに決定される場合における第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約16%(5/(5+26))である。一方、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率(つまり、第5先読み演出パターン、第6先読み演出パターン、および第8先読み演出パターンのいずれかに決定される場合における第6先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される割合)は、約38%((5+5)/(16+5+5))である。このように、変動表示の表示結果がはずれであり、合計保留記憶数が4である場合には、第1特有態様よりも第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化する。合計保留記憶数が4以外の場合においても、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化する変化率よりも、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化する変化率の方が高い。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、第1特有態様から最終的に特別態様に変化したときよりも、第2特有態様から最終的に特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)になるように判定値が設定されていることである。
たとえば、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化した場合における予告対象の変動表示の表示結果が当りになる割合(つまり、当り時の第4先読み演出パターンまたははずれ時の第4先読み演出パターンに決定される場合における当り時の第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約52%(16/(16+5))である。一方、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化した場合における予告対象の変動表示の表示結果が当りになる割合(つまり、当り時の第6先読み演出パターンまたははずれ時の第6先読み演出パターンに決定される場合における当り時の第6先読み演出パターンに決定される割合)は、約84%(26/(26+5))である。このように、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。合計保留記憶数が4以外の場合においても、第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。
これにより、保留表示の表示態様が特有態様となったときに、当該特有態様が第1特有態様および第2特有態様のいずれであるかに対して遊技者に注目させて予告対象の変動表示の表示結果が当りとなることに期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、保留表示が一旦第2特有態様となりその後最終的に特別態様に変化する第8先読み演出パターンを考慮した場合でも、第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。たとえば、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化した場合における予告対象の変動表示の表示結果が当りになる割合(つまり、当り時の第4先読み演出パターンまたははずれ時の第4先読み演出パターンに決定される場合における当り時の第4先読み演出パターンに決定される割合)は、約52%(16/(16+5))である。一方、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第2特有態様から特別態様に変化した場合における予告対象の変動表示の表示結果が当りになる割合(つまり、当り時の第6先読み演出パターン、第8先読み演出パターン、およびはずれ時の第6先読み演出パターン、第8先読み演出パターンのいずれかに決定される場合における当り時の第6先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される割合)は、約87%((26+28)/(26+28+4+4))である。このように、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。合計保留記憶数が4以外の場合においても、第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。なお、保留表示が第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、当該保留表示に対応する変動パターンが特定の変動パターン(たとえば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になるものであってもよい。また、留表示が第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、当該保留表示に対応する変動表示の表示結果が「確変大当り」など、遊技者にとって有利な当りになるものであってもよい。
また、図27に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、保留表示が一旦第1特有態様になったとしても、その後に、第1特有態様から第2特有態様に変化する先読み演出パターン(第7先読み演出パターン、第8先読み演出パターン)が設けられていることである。
前述したように、本実施例では、第1特有態様で保留表示が行われているときよりも、第2特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で当該保留表示が最終的に特別態様に変化するようになっており、さらに、第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる。このことから、遊技者にとっては、第1特有態様で保留表示が行われるよりも、第2特有態様で保留表示が行われる方が、より当りに対する期待が大きい。言い換えると、第1特有態様で保留表示が行われたときには、第2特有態様で保留表示が行われたときよりも、遊技者を落胆させてしまうことがある。しかしながら、本実施例では、保留表示の表示態様が第1特有態様であったとしても、さらに第2特有態様に変化することがあるため、遊技者を落胆させることなく、保留表示の表示態様に対して継続して遊技者に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、保留表示が通常態様から第2特有態様に変化したときや保留表示が入賞時から第2特有態様であるときよりも、保留表示が一旦第1特有態様となり、その後に第2特有態様に変化したときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化する。
たとえば、変動表示の表示結果が当りであり、合計保留記憶数が4である場合には、保留表示が一旦第1特有態様となりその後に第2特有態様に変化したときに、さらに最終的に特別態様に変化する変化率(つまり、第7先読み演出パターンまたは第8先読み演出パターンに決定される場合における第8先読み演出パターンに決定される割合)は、約85%(28/(5+28))である。つまり、保留表示が通常態様から第2特有態様に変化したときもしくは保留表示が入賞時から第2特有態様であるときにおける特別態様への変化率(第5先読み演出パターンおよび第6先読み演出パターンの判定値によって算出される変化率である約84%)よりも、保留表示が第1特有態様から第2特有態様に変化したときにおける特別態様への変化率(第7先読み演出パターンおよび第8先読み演出パターンの判定値によって算出される変化率である約85%)の方が高くなっている。合計保留記憶数が4以外の場合においても、保留表示が通常態様から第2特有態様に変化したときや保留表示が入賞時から第2特有態様であるときよりも、保留表示が一旦第1特有態様となり、その後に第2特有態様に変化したときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化する。
これにより、保留表示の表示態様が第1特有態様であったとしても、さらに第2特有態様に変化したときには、一旦第1特有態様にならずに第2特有態様であるとき(通常態様から第2特有態様に変化したときもしくは入賞時から第2特有態様であるとき)よりも、予告対象の変動表示の表示結果が当りとなることに期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施例では、説明を簡略化するために、保留表示の表示態様が変化して表示されるタイミングを、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の特別図柄停止時の図柄確定時間としているが、これに限らず、他のタイミングであってもよい。たとえば、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される変動表示中(1つの変動表示または複数の変動表示にまたがった期間)の任意のタイミングで表示態様を変化させるようにしてもよい。この場合には、たとえば、合計保留記憶数が1の場合にも、第2先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンのいずれかに決定してもよい。さらに、保留表示の表示態様が変化して表示されるタイミングは、予告対象の変動表示中や当該変動表示中以外(たとえば、大当り遊技中)であってもよい。
なお、図27に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果が当りの場合とはずれの場合とに対応する先読み演出パターン決定テーブルがそれぞれ設けられているが、たとえば、表示結果が当りであっても、「通常大当り」または「確変大当り」の場合と、「突然確変大当り」または「小当り」の場合とで、異なる割合でいずれかの先読み演出パターンに決定する先読み演出パターン決定テーブルを設けるようにしてもよい。また、たとえば、図26(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに、異なる割合でいずれかの先読み演出パターンに決定する先読み演出パターン決定テーブルを設けるようにしてもよい。そのようにすることで、先読み演出が第1先読み演出パターンで実行されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
図25に戻り、演出制御用CPU101は、S67106において最終表示態様が特別態様になる先読み演出パターン(つまり、第1先読み演出パターン、第2先読み演出パターン、第4先読み演出パターン、第6先読み演出パターン、および第8先読み演出パターンのいずれか)に決定したか否かを確認する(S67106a)。演出制御用CPU101は、最終表示態様が特別態様でない場合には、S67108に移行する。一方、演出制御用CPU101は、最終表示態様が特別態様である場合には、特別態様の種類を決定する(S67107)。
図26(B)は、最終特別態様決定テーブルを示す説明図である。S67106aにおいて、演出制御用CPU101は、図29(B)に示す最終表示態様決定テーブルを用いて、最終表示態様を特別態様としたときに、第1特別態様および第2特別態様のいずれの表示態様で表示するかを決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果に基づいて、最終特別態様決定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、特別態様時における最終表示態様(最終特別態様ともいう)を決定する。たとえば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で特別態様時における最終表示態様を第1特別態様に決定する。また、たとえば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で特別態様時における最終表示態様を第2特別態様に決定する。
図26(B)に示す最終表示態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果がはずれである場合に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合の方が、第2特別態様に決定される割合が高くなるように判定値が設定され、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合に比べて、表示結果がはずれである場合の方が、第1特別態様に決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、保留表示が第2特別態様で表示されたときには、第1特別態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、第1特別態様よりも第2特別態様で表示された方が大当りとなる期待度を高くすることができ、先読み演出が実行されたときに、保留表示がどの表示態様で表示されるかについて着目させることができる。
なお、図26(B)に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果ごと(「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されているが、たとえば、図26(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。そのようにすることで、保留表示が第2特別態様で表示されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示の表示態様を変化させる変化タイミング(本例では、変動表示の実行回数)を決定し、決定した変化タイミングを、変化タイミングを特定するための変動表示回数カウンタにセットする(S67108)。本実施例では、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示の表示態様が変化するタイミングは、任意の保留表示の特別図柄停止時の図柄確定時間である。したがって、変化タイミングを決定することによって、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して何回目のシフトが行われた後に表示態様を変化させるかが決定される。たとえば、変化タイミング(変動表示回数)を2と決定すると、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して2回のシフトが行われてから実行する特別図柄停止時の図柄確定時間で、その保留表示の表示態様を変化させる。決定された先読み演出パターンの種類によっては、保留表示の表示態様を変化させる回数が2回または3回になるときがある。たとえば、第8先読み演出パターンに決定されたときには、通常態様から第1特有態様に変化し、当該第1特有態様から第2特有態様に変化し、さらに当該第2特有態様から特別態様に変化するといったように、保留表示の表示態様が3回変化する。このような場合、演出制御用CPU101は、複数回の変化タイミングを決定し、決定した当該複数回の変化タイミングを、変動表示カウンタにセットする。たとえば、通常態様から第1特有態様への変化タイミング(変動表示回数)を1と決定し、第1特有態様から第2特有態様への変化タイミング(変動表示回数)を2と決定し、第2特有態様から特別態様への変化タイミング(変動表示回数)を3と決定したときには、各々の変化タイミング(「1」、「2」、「3」)が変動表示回数カウンタにセットされる。
そして、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して1回目のシフトが行われたときには、1回目の変動に対応する後述する図35のS905の処理において、通常態様から第1特有態様への変化タイミング(変動表示回数)が0に更新され、第1特有態様から第2特有態様への変化タイミング(変動表示回数)が1に更新され、第2特有態様から特別態様への変化タイミング(変動表示回数)が2に更新される。この場合、通常態様から第1特有態様への変化タイミング(変動表示回数)が0であるため、1回目の変動に対応する図35のS906の処理でYESと判断され、保留表示が通常態様から第1特有態様へと変化する先読み演出が実行される。次に、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して2回目のシフトが行われたときには、2回目の変動に対応する図35のS905の処理において、第1特有態様から第2特有態様への変化タイミング(変動表示回数)が0に更新され、第2特有態様から特別態様への変化タイミング(変動表示回数)が1に更新される。この場合、第1特有態様から第2特有態様への変化タイミング(変動表示回数)が0であるため、2回目の変動に対応する図35のS906の処理でYESと判断され、保留表示が第1特有態様から第2特有態様へと変化する先読み演出が実行される。次に、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して3回目のシフトが行われたときには、3回目の変動に対応する図35のS905の処理において、第2特有態様から特別態様への変化タイミング(変動表示回数)が0に更新される。この場合、第2特有態様から特別態様への変化タイミング(変動表示回数)が0であるため、3回目の変動に対応する図35のS906の処理でYESと判断され、保留表示が第2特有態様から特別態様へと変化する先読み演出が実行される。
図28及び図29は、変化タイミング決定テーブルの一例を示す説明図である。図28及び図29には、先読み演出パターンが第1先読み演出、第2先読み演出、および第6先読み演出に決定された場合における変化タイミング決定テーブルの一例が示されている。S67108において、演出制御用CPU101は、変化タイミング決定テーブルと合計保留記憶数とに基づいて、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(変動表示回数)を決定する。具体的には、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、S67106で決定した先読み演出パターンが第1先読み演出パターンである場合に、図28(A)に示す当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図28(A)に示す当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
なお、図28及び図29に示す例において、変化タイミングが0であるということは、始動入賞のタイミングで保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示されることである。たとえば、第1先読み演出パターンでは、入賞時の合計保留記憶数が1の場合において、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示される。始動入賞のタイミングで第1特別態様または第2特別態様で保留表示を表示させる場合には、たとえば、新たな保留表示を最初から第1特別態様または第2特別態様で表示することによって実現してもよいし、新たな保留表示を一旦通常態様で表示し、直後に第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示することによって実現してもよい。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果がはずれであり、S67106で決定した先読み演出パターンが第1先読み演出パターンである場合に、図28(B)に示すはずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図28(B)に示すはずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
たとえば、当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、50%の割合で変化タイミングを0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミングを1と決定し、20%の割合で変化タイミングを2と決定する。また、はずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、20%の割合で変化タイミングを0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミングを1と決定し、50%の割合で変化タイミングを2と決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、S67106で決定した先読み演出パターンが第2先読み演出パターンである場合に、図28(C)に示す当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。図28(C)に示す当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルは、特殊態様から特別態様への変化タイミングを決定する際に用いられるテーブルである。演出制御用CPU101は、図28(C)に示す当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果がはずれであり、S67106で決定した先読み演出パターンが第2先読み演出パターンである場合に、図28(D)に示すはずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。図28(D)に示すはずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルは、特殊態様から特別態様への変化タイミングを決定する際に用いられるテーブルである。演出制御用CPU101は、図28(D)に示すはずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
たとえば、当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、30%の割合で変化タイミングを1と決定し、70%の割合で変化タイミングを2と決定する。また、はずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、70%の割合で変化タイミングを1と決定し、30%の割合で変化タイミングを2と決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(たとえば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、S67106で決定した先読み演出パターンが第6先読み演出パターンである場合に、図29(A)に示す当り時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。図29(A)に示す当り時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルは、第2特有態様から特別態様への変化タイミングを決定する際に用いられるテーブルである。演出制御用CPU101は、図29(A)に示す当り時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果がはずれであり、S67106で決定した先読み演出パターンが第6先読み演出パターンである場合に、図29(B)に示すはずれ時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。図29(B)に示すはずれ時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルは、第2特有態様から特別態様への変化タイミングを決定する際に用いられるテーブルである。演出制御用CPU101は、図29(B)に示すはずれ時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングを0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
たとえば、当り時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、30%の割合で変化タイミングを1と決定し、70%の割合で変化タイミングを2と決定する。また、はずれ時第6先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、70%の割合で変化タイミングを1と決定し、30%の割合で変化タイミングを2と決定する。
図28及び図29に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、第1先読み演出パターンの場合には、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数がより少ない変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第1先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち保留表示が一旦特殊態様で表示されることなく特別態様で表示されるとき)には、保留表示がより少ない変動表示回数で通常態様から特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができ、さらに始動入賞時(変動表示回数0)に特別態様で表示された方が、より当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示が変化するタイミングに関心を持たせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
図28及び図29に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、第2先読み演出パターンの場合には、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数がより多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち始動入賞時に保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化されるとき)には、特殊態様の保留表示がより多くの変動表示回数で(つまり多くの変動表示が行われた後に)特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。すなわち、保留表示が特殊態様で表示されてから特別態様に変化するまでの期間が長くなるほど(つまり変化のタイミングが遅くなるほど)、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示を複数のタイミングで変化させることができるとともに、特殊態様で表示された保留表示が変化するタイミングに注目させることができ、遊技の興趣を高めることができる。
図28及び図29に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、第6先読み演出パターンの場合には、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数がより多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第6先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち、保留表示が、一旦第2特有態様で表示され、その後、特別態様に変化されるとき)には、第2特有態様の保留表示がより多くの変動表示回数で(つまり多くの変動表示が行われた後に)特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。すなわち、保留表示が第2特有態様で表示されてから特別態様に変化するまでの期間が長くなるほど(つまり変化のタイミングが遅くなるほど)、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示を複数のタイミングで変化させることができるとともに、第2特有態様で保留表示が行われたときに、どのタイミングで表示態様が変化するかに注目させることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施例では、説明を簡略化するために、保留表示の表示態様を変化させるタイミングを、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意の変動表示終了後の図柄確定時間中としているが、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミングで表示態様を変化可能とする場合には、たとえば、変化させるタイミング(特定の変動表示終了後の図柄確定時間中や特定の変動表示中など)を特定可能な複数種類の変化タイミングパターンを設け、入賞時判定結果に応じていずれかを選択するようにしてもよい。
また、図28及び図29に示す例では、第1先読み演出パターンの場合には変動表示回数が少ない方(つまり変化のタイミングが早いほど)が有利になり、第2先読み演出パターンや第6先読み演出パターンの場合には変動表示回数が多い方(つまり変化のタイミングが遅いほど)が有利になるように設定されているが、遊技者にわかりやすくするため、たとえば、第1先読み演出パターンの場合にも変動表示回数が多い方(つまり変化のタイミングが遅いほど)が有利になるように設定してもよい。また、たとえば、第2先読み演出パターンや第6先読み演出パターンの場合にも変動表示回数が少ない方(つまり変化のタイミングが早いほど)が有利になるように設定してもよい。たとえば、第6先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち、保留表示が、一旦第2特有態様で表示され、その後、特別態様に変化されるとき)には、第2特有態様の保留表示がより少ない変動表示回数で特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くしてもよい。すなわち、保留表示が第2特有態様で表示されてから特別態様に変化するまでの期間が短いほど、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くしてもよい。
また、図28及び図29に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果が当りの場合とはずれの場合とに対応する先読み演出パターン決定テーブルがそれぞれ設けられているが、たとえば、表示結果が当りであっても、「通常大当り」または「確変大当り」の場合と、「突然確変大当り」または「小当り」の場合とで、異なる割合でいずれかの変化タイミングに決定する変化タイミング決定テーブルを設けるようにしてもよい。また、たとえば、図26(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに、異なる割合でいずれかの変化タイミングに決定する変化タイミング決定テーブルを設けるようにしてもよい。そのようにすることで、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングに応じて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を異ならせるとともに、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も異ならせることができる。
なお、図28及び図29には、先読み演出パターンが第1先読み演出、第2先読み演出、および第6先読み演出に決定された場合における変化タイミング決定テーブルの一例が示されていたが、その他の先読み演出パターン(第3先読み演出パターン、第4先読み演出パターン、第5先読み演出パターン、第7先読み演出パターン、第8先読み演出パターン)に決定された場合における変化タイミング決定テーブルも設けられている。さらに、全ての先読み演出パターンにおける保留表示の変化態様(最終表示態様に変化する場合および最終表示態様に至るまでの途中で変化する場合)においても、各々の変化タイミング決定テーブルが設けられている。たとえば、第8先読み演出パターンに決定された場合であれば、第8先読み演出パターンにおける、通常態様から第1特有態様への変化に対する変化タイミング決定テーブルと、第1特有態様から第2特有態様への変化に対する変化タイミング決定テーブルと、第2特有態様から特別態様への変化に対する変化タイミング決定テーブルとが設けられ、各々の変化に対して変化タイミング(変動表示回数)が決定される。さらに、これら全ての変化タイミング決定テーブルにおいては、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数がより少ない変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていてもよい。あるいは、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数がより多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていてもよい。さらに、表示結果が当りであっても、「通常大当り」または「確変大当り」の場合と、「突然確変大当り」または「小当り」の場合とで、異なる割合でいずれかの変化タイミングに決定されてもよい。
変化タイミングを決定すると、演出制御用CPU101は、保留表示が変化するパターンであるか否かを確認する(S67109)。演出制御用CPU101は、保留表示が変化するパターンでない場合には、S67111に移行する。一方、演出制御用CPU101は、保留表示が変化するパターンである場合には、保留表示の変化タイミングで行う示唆演出の演出態様を決定する(S67110)。本実施例では、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が図柄確定時間(最終表示態様に変化する図柄確定時間および最終表示態様に至るまでの途中で変化する図柄確定時間)で実行可能である。より具体的には、特殊態様、第1特有態様、および第2特有態様のいずれかで保留表示が行われたときに、当該保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が図柄確定時間で実行される。また、示唆演出は、第1演出態様または第2演出態様で実行される。S67110では、保留表示の変化タイミング(図柄確定時間中)で実行される示唆演出の演出態様が、第1演出態様または第2演出態様に決定される。
本実施例では、最終表示態様が特別態様となる先読み演出パターンに決定されたときには、示唆演出の演出態様に応じて、異なる割合で保留表示が第1特別態様または第2特別態様に変化する。具体的には、特別態様に変化する直前の保留表示において、示唆演出が第1演出態様で実行される場合には、最終的な保留表示が第1特別態様に変化する割合が高く、示唆演出が第2演出態様で実行される場合には、最終的な保留表示が第2特別態様に変化する割合が高い。したがって、示唆演出が実行されることによって、保留表示の表示態様が変化することが示唆され、示唆演出がいずれの演出態様で実行されるかに応じて、いずれの特別態様に変化しやすいかが示唆される。詳細については後述するが、示唆演出は、保留表示の変化タイミング以外の変動表示終了後の図柄確定時間中でも実行される。そのため、これらを区別するために、保留表示の変化タイミングで実行される示唆演出を示唆演出(成功パターン)ともいい、保留表示の変化タイミング以外の変動表示終了後の図柄確定時間中で実行される示唆演出を示唆演出(通過パターン)ともいう。本実施例では、示唆演出(成功パターン)と示唆演出(通過パターン)とのいずれについても、第1演出態様または第2演出態様で実行される。そのため、示唆演出の演出態様に応じて、保留表示の表示態様が変化する割合が異なるようにしてもよい。たとえば、示唆演出が第1演出態様(たとえば、本実施例の第1演出態様および第2演出態様とは異なる第1演出態様Aとしてもよい)で実行される場合には、保留表示が変化する割合が低く、示唆演出が第2演出態様(たとえば、本実施例の第1演出態様、第2演出態様および第1演出態様Aとは異なる第1演出態様Bとしてもよい)で実行される場合には、保留表示が変化する割合が高くなるようにしてもよい。すなわち、示唆演出が第1演出態様(第1演出態様A)で実行される場合には、示唆演出(成功パターン)である割合が高く、示唆演出が第2演出態様(第1演出態様B)で実行される場合には、示唆演出(通過パターン)である割合が高くなるようにしてもよい。
図30は、示唆演出態様決定テーブルを示す説明図である。S67110において、演出制御用CPU101は、図30に示す示唆演出態様決定テーブルを用いて、保留表示の変化タイミングで行う示唆演出の演出態様を決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果に基づいて、最終表示態様決定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、演出態様を第1演出態様または第2演出態様に決定する。たとえば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で演出態様を第1演出態様に決定し、20%の割合で演出態様を第2演出態様に決定する。また、たとえば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、演出制御用CPU101は、20%の割合で演出態様を第1演出態様に決定し、80%の割合で演出態様を第2演出態様に決定する。また、たとえば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果13指定に相当)には、演出制御用CPU101は、50%の割合で演出態様を第1演出態様に決定し、50%の割合で演出態様を第2演出態様に決定する。
図30に示す示唆演出態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合の方が、第2演出態様に決定される割合が高くなるように設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、第1演出態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることができる。ここで、変動表示の表示結果が当りの場合には、はずれの場合に比べて、最終的な保留表示が特別態様になる割合が高い。そのため、たとえば、通常態様、特殊態様、および特有態様(第1特有態様、第2特有態様)のいずれかで保留表示が行われている場合に示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、第1演出態様で実行されたときよりも保留表示の表示態様が特別態様に変化する割合が高くなる。さらに、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終的な保留表示が第1特別態様よりも第2特別態様になる割合が高い。そのため、たとえば、通常態様、特殊態様、および特有態様(第1特有態様、第2特有態様)のいずれかで保留表示が行われている場合に示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、保留表示の表示態様が第1特別態様よりも期待度が高い第2特別態様に変化する割合が高くなる。したがって、示唆演出に多様性を持たせることができるとともに、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかに着目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、変動表示の表示結果が当りの場合には、はずれの場合に比べて、保留表示が特有態様になる割合が高い。そのため、たとえば、通常態様で保留表示が行われている場合に示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、第1演出態様で実行されたときよりも保留表示の表示態様が特有態様に変化する割合が高くなる。さらに、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、保留表示が第1特有態様よりも第2特有態様になる割合が高い。そのため、たとえば、通常態様で保留表示が行われている場合に示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、保留表示の表示態様が第1特有態様よりも期待度が高い第2特有態様に変化する割合が高くなる。したがって、示唆演出に多様性を持たせることができるとともに、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかに着目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図30に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果ごとに示唆演出の演出態様を決定するための割合が定められているが、たとえば、図26(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに示唆演出の演出態様を決定するための判定値(割合)を設定するようにしてもよい。そのようにすることで、示唆演出が第2演出態様で実行されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
なお、本実施例では、保留表示の表示態様が変化する図柄確定時間中で、示唆演出が必ず実行されるように構成されているが、示唆演出が実行されないことがあってもよい。この場合には、示唆演出によって示唆されることなく、保留表示の表示態様を突然変化させることができるため、意外感を高めることができる。
また、本実施例では、示唆演出の演出態様として第1演出態様と第2演出態様との2種類の演出態様が設けられているが、これに限らず、3種類以上の演出態様を設け、それぞれ期待度が異なる(表示結果に応じて選択される割合が異なる)ようにしてもよい。
示唆演出の演出態様を決定すると、演出制御用CPU101は、S67106において決定した先読み演出パターンが、第2先読み演出パターン、および第5先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンのいずれであるかを確認する(S67111)。演出制御用CPU101は、S67106において決定した先読み演出パターンが、第2先読み演出パターン、および第5先読み演出パターン〜第8先読み演出パターンのいずれかである場合には、先読み演出の実行が制限されていることを示す先読み演出制限フラグをセットする(S67112)。
先読み演出制限フラグがセットされると、S67101の処理によって、先読み演出を重ねて実行しないように制御される。すなわち、本実施例では、いずれかの保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されている場合には、新たに先読み演出を実行しないように制御される。そのため、複数の保留表示が特殊態様で表示されることが制限される。したがって、複数の保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されることで、どの保留表示に注目すればよいか遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
なお、本実施例では、いずれかの保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されている場合には、先読み演出を重ねて実行しないように制御されるが、これに限らず、先読み演出を重ねて実行することを一定の割合で許容してもよいし、完全に許容してもよい。すなわち、S67112の処理を一定の割合または完全に省略することで、複数の保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されることを一定の割合または完全に許容するようにしてもよい。また、たとえば、いずれかの保留表示が、特殊態様または第2特有態様に限らず、第1特有態様や第1特別態様または第2特別態様で表示されている場合にも、先読み演出を重ねて実行しないように制御してもよい。たとえば、S67116の処理を実行するとき、または後述する演出図柄変動開始処理で保留表示を通常態様から特別態様に変化させるタイミングであると判断したとき(たとえば、S1803など)に先読み演出制限フラグをセットすることによって実現できる。また、この場合には、特有態様や特別態様で表示された保留表示が消去されたときに先読み演出制限フラグをリセットするようにしてもよい(すなわち、保留表示が特有態様や特別態様で表示されている間は先読み演出の実行が制限される)。このようにすることで、いずれかの保留表示が通常態様以外の表示態様で表示されているときには、新たな先読み演出によって他の保留表示が通常態様以外の表示態様で表示されることが制限されるため、どの保留表示に注目すればよいか遊技者が分かりやすくなる。
また、たとえば、いずれかの保留表示が特殊態様、特有態様、および特別態様のいずれかで表示されている場合には、新たな先読み演出が実行されやすくなるようにしてもよい。すなわち先読み演出が重ねて実行されやすくなるようにしてもよい。また、たとえば、特定の遊技状態(たとえば、確変状態や時短状態)の場合には、先読み演出が重ねて実行されやすくなるようにしてもよい。たとえば、先読み演出を重ねて実行することを一定の割合で許容する構成において、特定の遊技状態である場合には、許容する割合を高くすることによって実現できる。
次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、新たな保留表示をS67106で決定した先読み演出パターンに応じた態様で表示させるように制御する(S67113)。たとえば、第2先読み演出パターンに決定された場合であって、かつ変化タイミングが入賞時(変動表示回数カウンタの値が0である場合)であれば、新たな保留表示を特殊態様で表示する。また、たとえば、第5先読み演出パターンに決定された場合であって、かつ変化タイミングが入賞時でなければ、新たな保留表示を通常態様で表示する。S67113では、演出制御用CPU101は、新たな保留表示を先読み演出パターンに応じた態様で表示させるように制御するとともに、S67107で決定した最終表示態様を示す情報と、S67108で決定した先読み演出パターンの種類を示す情報と、S67110で決定した示唆演出の演出態様を示す情報とを、RAMに形成された保存領域に格納する。これらの情報を記憶させておくことで、後述する演出図柄変動開始処理において、いずれの最終表示態様と示唆演出の演出態様とに決定されているかを特定することができる。
また、S67106において決定した先読み演出パターンが、第2先読み演出パターン、および第5先読み演出パターン〜第8先読み演出パターン以外である場合には、すなわち第1先読み演出パターン、第3先読み演出パターン、および第4先読み演出パターンのいずれかに決定した場合には、合算保留記憶表示部18cにおいて、新たな保留表示をS67106で決定した先読み演出パターンに応じた態様で表示させるように制御する(S67113)。たとえば、第3先読み演出パターンに決定された場合であって、かつ変化タイミングが入賞時(変動表示回数カウンタの値が0である場合)であれば、新たな保留表示を第1特有態様で表示する。
以上のように、本実施例では、入賞時判定結果指定コマンドを受信すると、先読み演出決定処理において、新たな保留表示を通常態様、第1特有態様、第2特有態様、特殊態様、第1特別態様、および第2特別態様のいずれかで表示する処理が行われる。
なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、(1)第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(2)第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(3)第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行うように構成することとの3種類の構成が考えられる。
第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加えた場合には、第1保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、変動表示回数カウンタには最大4がセットされる。ただし、上記(1)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行しても、第2始動入賞口14への入賞が発生すると、第2特別図柄の変動表示が割り込んで(入賞順ではなく優先して)実行されるため、たとえば、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の終了時であっても、後述する図柄確定演出処理のS905で変動表示回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。また、上記(3)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、後述する図柄確定演出処理のS905で変動表示回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。
また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(2)の構成を加えた場合には、第2保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、変動表示回数カウンタには最大4がセットされる。この場合には、上記(1)の構成とは異なり、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、変動表示の終了時になれば変動表示回数カウンタの値を減算する。また、上記(3)の構成で、第2特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、変動表示の終了時になれば変動表示回数カウンタの値を減算する。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、高ベース中には、第1特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行わないように構成してもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、大当り遊技中の第1始動入賞口13への入賞に基づく先読み演出を行わないように構成してもよい。このような構成は、たとえば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、第1始動入賞口13への入賞が発生しても、S1217及びS1228の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用マイクロコンピュータ100において受信した入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に上記(3)の構成を加える場合に、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口13への入賞に基づく先読み演出を行わないが、第2始動入賞口14への入賞に基づく先読み演出は行うようにしてもよい。このような構成は、たとえば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、第1始動入賞口13への入賞が発生しても、S1217及びS1228の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用マイクロコンピュータ100において受信した第1始動入賞口13への入賞に基づく入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第2始動入賞口14への入賞に基づく保留記憶が存在している状態で、第1始動入賞口13への入賞が発生したときには、その第1始動入賞口13への入賞に基づく保留記憶を対象とした先読み演出を実行しないようにしてもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第1始動入賞口13への入賞に基づく保留記憶を対象とした先読み演出の実行を決定している状態で、第2始動入賞口14への入賞が発生したときには、すでに決定していた先読み演出の実行をキャンセルするようにしてもよい。
なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(1))、または第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(2))を加えるようにしてもよい。また、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、たとえば、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口13への入賞に基づく先読み演出を行わないようにしてもよい。
図31は、図22に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S809のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を図柄確定演出処理(S803a)、大当り表示処理(S804)、小当り表示処理(S807)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図柄確定演出処理(S803a):変動時間の終了後、図柄確定時間中において保留表示の表示態様の変化や、図柄確定時間(演出用図柄確定時間)に応じた図柄確定演出を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行うとともに、セットされていれば、先読み演出制限フラグをクリアする処理を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S807):変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S808)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S808):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9における小当りに応じた表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S809)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S809):演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図32は、図31に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果(最も古い判定結果)を削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトするとともに、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(S1800)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合に、シフトタイミングで1つ目の保留表示が消去されるとともに、2つ目に表示されていた保留表示が1つ目の表示領域にシフトされ、3つ目に表示されていた保留表示が2つ目の表示領域にシフトされ、4つ目に表示されていた保留表示が3つ目の表示領域にシフトされ、5つ目に表示されていた保留表示が4つ目の表示領域にシフトされる。なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第1入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第2入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。
また、S1804では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S1804)。
次いで、演出制御用CPU101は、S1804で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S1805)。すなわち、演出制御用CPU101によってS1805の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を以下に説明する。本実施例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りまたは小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄として3図柄が「1」「2」「3」や「4」「5」「6」等の階段状に並んだチャンス目図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、決定した示唆演出(通過パターン)の演出態様と変動パターンとに応じたプロセステーブルを選択する(S1807)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S1812)。
尚、プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様や、合算保留記憶表示部18cにおける先読み演出の態様を示すデータ、示唆演出の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、先読み演出が実行されないときに用いられるプロセステーブルの表示制御実行データに記載された先読み演出の態様を示すデータ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
これらのプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(S1813)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、本実施例では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S1814)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S1815)。
図33は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S1841)、変動時間タイマの値を1減算する(S1842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S1843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S1844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(S1845)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S1849)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S1851)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S1850)、S1851に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、本実施例では、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて先読み演出を行うか否かを含む決定処理を、先読み演出決定処理において実行しているが、それらの処理を演出図柄変動中処理において実行するようにしてもよい。例えば、演出図柄変動中処理において、入賞時判定結果記憶バッファを監視する処理を含めることで先読み演出を行うか否かを含む決定処理を実行するこができる。
図34は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをクリアし(S852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(S853)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(S855a)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、本実施例では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されている場合には、S858に進み、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する。
一方、大当りとすることに決定されていない場合には、更に、小当りとすることに決定されているか否か確認する(S855b)。小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、本実施例では、決定されている停止図柄によって、小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(S807)に応じた値に更新する(S856)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(S855bのN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を図柄確定演出処理(S803a)に応じた値に更新する(S857)。
なお、本実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄の変動(可変表示)を終了させる(S1851参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図35は、図31に示された演出制御プロセス処理における図柄確定演出処理(S803a)。を示すフローチャートである。S901において、演出制御用CPU101は、先ず、図柄確定演出プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(S901)。図柄確定演出プロセスタイマが動作中である場合は(S901;Y)S913に移行し、図柄確定演出プロセスタイマが動作中でない場合は(S901;N)、演出制御用CPU101は、演出用図柄確定時間タイマが示す図柄確定時間に応じて図柄確定演出種別を決定する(S902)。
具体的には、演出制御用CPU101は、図36に示すように、演出用図柄確定時間タイマが示す図柄確定時間が0.5秒を示す場合は、図柄確定演出種別を「実行せず」(図柄確定演出の非実行)に決定し、演出用図柄確定時間タイマが示す図柄確定時間が5秒を示す場合は、図柄確定演出種別を「図柄確定演出A」に決定し、演出用図柄確定時間タイマが示す図柄確定時間が10秒を示す場合は、図柄確定演出種別を「図柄確定演出B」に決定する。尚、図柄確定演出Aとは、図37(D1)に示すように、演出表示装置9の表示画面をキャラクタAが横切る演出であり、図柄確定演出Bとは、図37(D2)に示すように、演出表示装置9の表示画面をキャラクタBが横切る演出である。
そして、演出制御用CPU101は、変動表示回数カウンタの値が0よりも大きいか否かを判定する(S903)。変動表示回数カウンタの値が0である場合は(S903;N)、S907に移行し、変動表示回数カウンタの値が0より大きい場合は(S903;Y)、演出用合算保留記憶数カウンタの値と変動表示回数カウンタの値を−1し(S904,S905)、変動表示回数カウンタの値が0よりも大きいか否かを判定する(S906)。変動表示回数カウンタの値が0よりも大きい場合は(S906;Y)、S909に移行し、変動表示回数カウンタの値が0である場合は(S906;N)、S907に移行する。
S907において、演出制御用CPU101は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出の演出態様を決定する(S907)。ここで、S907の処理は、先読み演出によって保留表示の表示態様が変化するタイミングで実行されるものではない。したがって、S907では、保留表示の表示態様が変化することを示唆するものの、結果的には表示態様が変化しないときに実行される示唆演出の演出態様を決定する。保留表示の表示態様が変化するときに実行される示唆演出(成功パターン)と区別するために、表示態様が変化しないときに実行される示唆演出を示唆演出(通過パターン)ともいう。
S907では、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされていないとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれの保留表示も特殊態様で表示されていないときには、図35(A)に示す示唆演出(通過パターン)決定テーブルの割合で、示唆演出(通過パターン)を実行しない、または第1演出態様もしくは第2演出態様で実行すると決定する。また、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされているとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されているときには、図35(B)に示す示唆演出(通過パターン)決定テーブルの割合で、示唆演出(通過パターン)を実行しない、または第1演出態様もしくは第2演出態様で実行すると決定する。示唆演出(通過パターン)決定テーブルには、決定事項(「演出なし」、「第1演出態様」または「第2演出態様」)に対応する判定値が割り当てられているが、図35(A)、(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、たとえば、示唆演出(通過パターン)の演出態様を決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項(「演出なし」、「第1演出態様」または「第2演出態様」)に決定する。
たとえば、先読み演出制限フラグがセットされていないとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれの保留表示も特殊態様で表示されていないときには、60%の割合で示唆演出(通過パターン)を実行しないと決定され、30%の割合で示唆演出を第1演出態様で実行すると決定され、10%の割合で示唆演出を第2演出態様で実行すると決定される。また、先読み演出制限フラグがセットされているとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されているときには、0%の割合で示唆演出(通過パターン)を実行しないと決定され、60%の割合で示唆演出を第1演出態様で実行すると決定され、40%の割合で示唆演出を第2演出態様で実行すると決定される。
図35(A)、(B)に示すように、本実施例では、先読み演出制限フラグがセットされている場合、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されている場合には、そうでない場合に比べて高い割合で示唆演出が実行される。したがって、保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されているときの期待感を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。なお、本実施例では、保留表示の表示態様が変化するタイミングでも示唆演出が実行されるため、保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されているときには、常に示唆演出が実行されるように構成されているが、保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されているときであっても、示唆演出が実行されないことがあってもよい。ただし、この場合にも、保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されていないときに比べて高い割合で示唆演出が実行されることが望ましい。
また、先読み演出制限フラグがセットされている場合、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様または第2特有態様で表示されている場合には、その保留表示の最終表示態様が第1特別態様または第2特別態様のいずれであるかに応じて、異なる割合で示唆演出の演出態様を第1演出態様または第2演出態様に決定するようにしてもよい。たとえば、最終表示態様が第1特別態様よりも期待度が高い第2特別態様に決定されている場合には、示唆演出の演出態様が第1演出態様よりも期待度が高い第2演出態様に決定される割合を高くするようにしてもよい。また、本実施例では、後述するように、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から矢が飛んでくる表示制御が行われ、保留表示の表示態様が変化する場合(示唆演出(成功パターン)の場合)には、飛んできた矢が予告対象となる保留情報に対応する保留表示に突き刺さる表示制御が行われる。また、保留表示の表示態様が変化しない場合(示唆演出(通過パターン)の場合)には、飛んできた矢がそのまま表示領域を通過する表示制御が行われる。したがって、S907では、後述するS910のように、演出用合算保留記憶数カウンタを用いて予告対象となる保留情報に対応する保留表示を特定する必要はない。なお、たとえば、保留表示の表示態様を変化させるタイミングであるときと、そのタイミングではないときとの両方で、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から矢が飛んできた矢が予告対象となる保留情報に対応する保留表示に突き刺さる表示制御を行い、保留表示の表示態様を変化させるタイミングであるときには、矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化させ(示唆演出(成功パターン)に相当)、保留表示の表示態様を変化させるタイミングではないときには、矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化させない(本例の示唆演出(通過パターン)に相当)ようにしてもよい。この場合には、演出制御用CPU101は、S907において、後述するS910のように、演出用合算保留記憶数カウンタを用いて予告対象となる保留情報に対応する保留表示を特定し、S908において特定した保留表示に対する示唆演出を実行するためのプロセステーブルを選択するようにしてもよいし、表示されている保留表示の中から矢が突き刺さる保留表示をランダムに決定し、決定した保留表示に対する示唆演出を実行するためのプロセステーブル(図柄確定演出プロセステーブル)を選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、決定した示唆演出(通過パターン)の演出態様と図柄確定演出種別とに応じた図柄確定演出プロセステーブルを選択する(S908)。そして、選択した図柄確定演出プロセステーブルのプロセスデータ1における図柄確定演出プロセスタイマをスタートさせる(S911)。
尚、図柄確定演出プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が図柄確定時間中に演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、図柄確定演出プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9などの演出装置(演出用部品)の制御を行う。図柄確定演出プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、図柄確定時間中の態様や、合算保留記憶表示部18cにおける先読み演出の態様を示すデータ、示唆演出の態様を示すデータなどが記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、図柄確定演出プロセスタイマ設定値には、その図柄確定時間中での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、図柄確定演出プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で図柄確定演出や先読み演出を表示させる制御を行う。なお、プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(たとえば、先読み演出が実行されないときに用いられるプロセステーブルの表示制御実行データに記載された先読み演出の態様を示すデータ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
尚、図柄確定演出プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、図柄確定演出プロセステーブルは、各図柄確定時間に応じて用意されている。
また、演出制御用CPU101は、図柄確定演出プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(S912)。たとえば、演出表示装置9において図柄確定演出種別に応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
S909において、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされていれば、該先読み演出制限フラグをクリアする(S909)。そして、示唆演出態様及び示唆演出の演出態様と、演出用合算保留記憶数カウンタによって特定される保留表示の最終表示態様と、図柄確定演出種別とに応じた表示態様変化時用の図柄確定演出プロセステーブルを選択する(S910)。そして、前述したS911及びS912を実行する。
また、S901において図柄確定演出プロセスタイマが動作中であると判定した場合は(S901;Y)、演出制御用CPU101は、演出用図柄確定時間タイマと図柄確定演出プロセスタイマの値を−1し(S913,S914)、図柄確定演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か、つまり、図柄確定演出プロセスタイマが0となったか否かを判定する(S915)。図柄確定演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S915;N)、S919に移行し、図柄確定演出プロセスタイマがタイマアウトした場合は(S915;Y)、図柄確定演出プロセスデータの切替を行う。すなわち、図柄確定演出プロセステーブルにおける次に設定されている図柄確定演出プロセスタイマ設定値を図柄確定演出プロセスタイマに設定する(S917)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更してS919に移行する(S918)。
S919において演出制御用CPU101は、演出用図柄確定時間タイマがタイマアウトしたかいなか、つまり、演出用図柄確定時間タイマが0となったか否かを判定する(S919)。演出用図柄確定時間タイマがタイマアウトしていない場合は(S919;N)、図柄確定演出処理を終了し、演出用図柄確定時間タイマがタイマアウトしている場合は(S9191;Y)、演出制御プロセスフラグに変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値をセットして図柄確定演出処理を終了する(S920)。
次に、先読み演出の具体例について説明する。図37は、第1先読み演出パターンにもとづく先読み演出の具体例を示す説明図である。図37(A)に示されるように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出の態様(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。図37に示す例では、先読み演出パターンを第1先読み演出パターンと決定し、最終表示態様を第1特別態様または第2特別態様と決定し、変化タイミングを始動入賞時(変動表示回数0)または変動表示回数1と決定する。また、示唆演出(成功パターン)の演出態様を、第1演出態様または第2演出態様と決定する。
本実施例では、第1先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される。また、保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングまたは任意の変動表示終了後の図柄確定時間中である。そこで、変化タイミングが始動入賞時(変動表示回数0)に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定された場合には、図37(B1)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「バツ」が含まれる)で表示される。また、変化タイミングが始動入賞時(変動表示回数0)に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定された場合には、図37(B2)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「二重バツ」が含まれる)で表示される。
また、最終表示態様が第1特別態様または第2特別態様であっても、変化タイミングが始動入賞のタイミング(変動表示回数0)ではなく、任意の変動表示終了後の図柄確定時間中(ここでは、変動表示回数1)に決定された場合には、図37(B3)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止する(図37(C))。このとき、図37(B3)の始動入賞のタイミングで実行中の変動表示の終了後から図柄確定時間を5秒または10秒に変更すると決定されていた場合は、図柄確定時間が5秒であれば、該図柄確定時間中においてキャラクタAが表示画面を右側から左側にかけて横切る図柄確定演出Aが実行される(図37(D1))。また、図柄確定時間が10秒であれば、該図柄確定時間中においてキャラクタBが表示画面を右側から左側にかけて横切る図柄確定演出Bが実行される(図37(D2))。
また、図37(D1)においては、変化タイミングが変動表示回数1に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第1演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から黒い矢が飛んでくる表示制御がおこなわれる。
そして、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図37(E1)に示すように、図37(C)に示す変動表示終了後の図柄確定時間中に、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図37(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「バツ」が含まれる)に変化して表示される。また、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図37(E2)に示すように、図37(C)に示す変動表示終了後の図柄確定時間中に、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図37(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「二重バツ」が含まれる)に変化して表示される。
また、図37(D2)においては、変化タイミングが変動表示回数1に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御がおこなわれる。
そして、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図37(E3)に示すように、変動表示終了後の図柄確定時間中に、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図37(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「バツ」が含まれる)に変化して表示される。また、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図37(E4)に示すように、変動表示終了後の図柄確定時間中に、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図37(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「二重バツ」が含まれる)に変化して表示される。
既に説明しているように、本実施例では、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様であるときには、第1演出態様であるときに比べて、保留表示の表示態様が第1特別態様よりも大当りとなる期待度が高い第2特別態様になる割合が高くなるように構成されている。したがって、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第1演出態様であるとき、すなわち黒い矢が飛んできて保留表示に刺さったときには、保留表示が期待度の低い第1特別態様に変化する割合が高い。つまり図37(D1)から図37(E1)に移行する割合が高い。一方、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様であるとき、すなわち白い矢が飛んできて保留表示に刺さったときには、保留表示が期待度の高い第2特別態様に変化する割合が高い。つまり図37(D2)から図37(E4)に移行する割合が高い。このように構成されることによって、矢が飛んできて保留表示に刺さる示唆演出(成功パターン)であっても、第2演出態様で行われて欲しいと感じさせるとともに、示唆演出が第1演出態様で行われたとき、すなわち黒い矢が飛んできたときには、保留表示に刺さらずに通過して欲しい(示唆演出(通過パターン)であってほしい)と感じさせることができる。
図38、図39は、第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出の具体例を示す説明図である。図38(A)に示されるように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。また、図柄確定時間を0.5秒から変更するか否かと、図柄確定時間を変更するタイミングを決定する。図38、図39に示す例では、先読み演出パターンを第2先読み演出パターンと決定し、最終表示態様を第1特別態様または第2特別態様と決定し、変化タイミングを変動表示回数1または変動表示回数2と決定する。また、示唆演出の演出態様を、第1演出態様または第2演出態様と決定する。また、図柄確定時間を当該変動表示の終了後から変更すると決定する。
本実施例では、第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、始動入賞のタイミングにおいて特殊態様で表示され、任意の変動表示終了後の図柄確定時間中に、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。そのため、先読み演出パターンが第2先読み演出パターンと決定されると、図38(B)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が特殊態様(本例では「○」の外側に6本の線が描かれている)で表示される。
そして、演出図柄の変動表示が停止すると(図38(C))、図柄確定時間に亘って図柄確定演出(図38(D)に示す例では図柄確定演出A)が実行される。このとき、示唆演出の演出態様が第2演出態様に決定されていると、保留表示が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる(第2演出態様)表示制御がおこなわれる(図32(D)。
ここで、変化タイミングが変動表示回数1に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図38(E1)に示すように、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図38(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第1特別態様(本例では「○」内に「バツ」が含まれる)に変化して表示される。また、変化タイミングが変動表示回数1に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図38(E2)に示すように、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図32(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第2特別態様(本例では「○」内に「二重バツ」が含まれる)に変化して表示される。
また、変化タイミングが変動表示回数2に決定されているときには、図38(E3)に示すように、白い矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過する示唆演出(第2演出態様の示唆演出(通過パターン))が行われる。なお、図38(E3)に示す示唆演出は、演出図柄変動開始処理において示唆演出(通過パターン)を第2演出態様で実行すると決定されたときに行われる。このように、本実施例では、示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)または白い矢(第2演出態様)が飛んでくる表示制御を行うことで、保留表示の表示態様が変化することを示唆し、矢が保留表示に刺さると(示唆演出(成功パターン)が行われると)表示態様が変化し、矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過すると(示唆演出(通過パターン)が行われると)表示態様が変化しない。
その後、図柄確定時間が経過することにより1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目以降の保留表示がシフトされる(図39(F)及び図39(G))。
そして、演出図柄の変動表示が停止すると、演出表示装置9において、図柄確定時間において図柄確定演出が実行されるとともに、保留表示が変化することを示唆する示唆演出として、表示領域の右側から黒い矢が飛んでくる(第1演出態様)表示制御がおこなわれる(図39(H))。
そして、変化タイミングが変動表示回数2に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図39(I1)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図38(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第1特別態様(本例では「○」内に「バツ」が含まれる)に変化して表示される。また、変化タイミングが変動表示回数2に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図39(H2)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図38(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第2特別態様(本例では「○」内に「二重バツ」が含まれる)に変化して表示される。
図37に示すように、本実施例では、第1先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される。このとき、最終表示態様に表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングの他に、任意の図柄確定時間中を含む。また、図38および図39に示すように、第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、始動入賞のタイミングで特殊態様で表示され、任意の図柄確定時間中で最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される。このように、本実施例では、複数のタイミングで保留表示を第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示することが可能であるため、保留表示の表示態様を変化させるタイミングに多様性を持たせることができるとともに、保留表示が特殊態様で表示されたときには、保留表示に対応する保留記憶にもとづく可変表示が開始されるまでに、保留表示を特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示するため、遊技興趣を向上させることができる。
図40は、第3先読み演出パターン〜第6先読み演出パターンに基づく先読み演出の具体例を示す説明図である。図40(A)に示されるように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに3つの保留表示が黄色である通常態様で点灯する通常態様で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様と、図柄確定時間を0.5秒から変更するか否かと、図柄確定時間を変更するタイミングとが決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。図40では、第3先読み演出パターン〜第6先読み演出パターンの各パターンについての例を示す。また、示唆演出の演出態様を第2演出態様と決定する例を示す。
図40に示す第3先読み演出パターン〜第6先読み演出パターンに基づく先読み演出の例では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、始動入賞のタイミングで通常態様で表示され、任意の図柄確定時間で、第1特有態様または第2特有態様に変化して表示され、その後、さらに任意の図柄確定時間で、第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。
まず、先読み演出パターンが第3先読み演出パターンに決定された場合について説明する。先読み演出パターンが第3先読み演出パターンに決定された場合には、図40(B)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに4つ目の保留表示が通常態様で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(C))。
このとき、1回目の変化タイミングが変動表示回数1に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cにおける4つ目の保留表示が青色で点灯する第1特有態様(本例では「○」内に「△」が含まれる)で表示される(図40(D1))。そして、演出図柄の変動表示が開始され(図40(E1))、1つ目の保留表示に対応する保留情報に基づく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目から4つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(F1))。このとき、図40(B)の始動入賞のタイミングで2回の変動表示の終了後から図柄確定時間を5秒または10秒に変更すると決定されていた場合は、該図柄確定時間中において図柄確定演出が実行される(図40(F1)は図柄確定演出Aの実行を例示)。
また、2回目の変化タイミングが変動表示回数2に決定され、示唆演出(通過パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、前記図柄確定演出とともに、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御が行われる(図40(F1))。そして、シフトのタイミングで、白い矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過する示唆演出(第2演出態様の示唆演出(通過パターン))が行われる(図40(G3))。このように、先読み演出パターンが第3先読み演出パターンに決定された場合には、保留表示は、通常態様で行われた後に最終表示態様として第1特有態様に変化して行われる。
次に、先読み演出パターンが第4先読み演出パターンに決定された場合について説明する。先読み演出パターンが第4先読み演出パターンに決定された場合には、図40(B)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに4つ目の保留表示が通常態様で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(C))。
このとき、1回目の変化タイミングが変動表示回数1に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cにおける4つ目の保留表示が青色で点灯する第1特有態様(本例では「○」内に「△」が含まれる)で表示される(図40(D1))。そして、演出図柄の変動表示が開始され(図40(E1))、1つ目の保留表示に対応する保留情報に基づく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目から4つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(F1))。このとき、図40(B)の始動入賞のタイミングで2回の変動表示の終了後から図柄確定時間を5秒または10秒に変更すると決定されていた場合は、該図柄確定時間中において図柄確定演出が実行される(図40(F1)は図柄確定演出Aの実行を例示)。
また、2回目の変化タイミングが変動表示回数2に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御が行われる(図40(F1))。さらに、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図40(B)で新たに表示された通常態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第1特有態様から第1特別態様に変化して表示される(図40(G1))。一方、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図40(B)で新たに表示された通常態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第1特有態様から第2特別態様に変化して表示される(図40(G2))。このように、先読み演出パターンが第4先読み演出パターンに決定された場合には、保留表示は、通常態様で行われた後に一旦第1特有態様に変化して行われ、その後さらに最終表示態様として第1特別態様または第2特別態様に変化して行われる。
次に、先読み演出パターンが第5先読み演出パターンに決定された場合について説明する。先読み演出パターンが第5先読み演出パターンに決定された場合には、図40(B)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに4つ目の保留表示が通常態様で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(C))。
このとき、1回目の変化タイミングが変動表示回数1に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cにおける4つ目の保留表示が青色で点滅する第2特有態様(本例では「○」内に「○」が含まれる)で表示される(図40(D2))。そして、演出図柄の変動表示が開始され(図40(E2))、1つ目の保留表示に対応する保留情報に基づく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目から4つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(F2))。このとき、図40(B)の始動入賞のタイミングで2回の変動表示の終了後から図柄確定時間を5秒または10秒に変更すると決定されていた場合は、該図柄確定時間中において図柄確定演出が実行される(図40(F2)は図柄確定演出Aの実行を例示)。
また、2回目の変化タイミングが変動表示回数2に決定され、示唆演出(通過パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御が行われる(図40(F2))。そして、白い矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過する示唆演出(第2演出態様の示唆演出(通過パターン))が行われる(図40(G3))。このように、先読み演出パターンが第5先読み演出パターンに決定された場合には、保留表示は、通常態様で行われた後に最終表示態様として第2特有態様に変化して行われる。
次に、先読み演出パターンが第6先読み演出パターンに決定された場合について説明する。先読み演出パターンが第6先読み演出パターンに決定された場合には、図40(B)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに4つ目の保留表示が通常態様で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(C))。
このとき、1回目の変化タイミングが変動表示回数1に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cにおける4つ目の保留表示が青色で点滅する第2特有態様(本例では「○」内に「○」が含まれる)で表示される(図40(D2))。そして、演出図柄の変動表示が開始され(図40(E2))、1つ目の保留表示に対応する保留情報に基づく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目から4つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
そして、演出図柄の変動表示が停止する(図40(F2))。このとき、図40(B)の始動入賞のタイミングで2回の変動表示の終了後から図柄確定時間を5秒または10秒に変更すると決定されていた場合は、該図柄確定時間中において図柄確定演出が実行される(図40(F2)は図柄確定演出Aの実行を例示)。
このとき、2回目の変化タイミングが変動表示回数2に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御が行われる(図40(F2))。さらに、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図45(B)で新たに表示された通常態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第2特有態様から第1特別態様に変化して表示される(図40(G1))。一方、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、合算保留記憶表示部18cの3つ目の保留表示(図40(B)で新たに表示された通常態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第2特有態様から第2特別態様に変化して表示される(図40(G2))。このように、先読み演出パターンが第6先読み演出パターンに決定された場合には、保留表示は、通常態様で行われた後に一旦第2特有態様に変化して行われ、その後さらに最終表示態様として第1特別態様または第2特別態様に変化して行われる。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、複数のタイミングで保留表示を第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示することが可能であるため、保留表示の表示態様を変化させるタイミングに多様性を持たせることができるとともに、保留表示が特殊態様で表示されたときには、保留表示を特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示するため、遊技興趣を向上させることができる。
更に、本実施例のパチンコ遊技機1では、従来のパチンコ遊技機1では一定(本実施例における0.5秒)である図柄確定時間を5秒や10秒等に変更することができるので、これら5秒や10秒に変更された図柄確定時間において遊技に関する演出を実行することにより遊技興趣を向上させることができる。
また、保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにリーチの変動パターンを示す保留記憶が存在するときに、期間の長い5秒や10秒等の結果表示期間となって図柄確定演出が実行されるため、少なくとも大当りとなることを含むリーチの変動パターンの保留記憶が記憶されていることが示唆されるので、遊技興趣を向上できる。
また、保留表示が第2特有態様で表示されている場合の方が、保留表示が第1特有態様で表示されている場合よりも高い割合で保留表示が第1特別態様や第2特別態様に変化するので、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、連続する変動表示の期間が短い場合であっても、これら連続する変動表示の期間に5秒や10秒の結果表示期間を加えた演出期間を確保できるため、該演出期間において図柄確定演出を実行できるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、変動表示が行われていないときに保留表示の表示態様を変化させる先読み予告演出が実行されるので、保留表示の表示態様を遊技者が認識し易くなるので、遊技興趣を向上させることができる。
以上に説明したように、本実施例では、変動表示が終了した後、次の変動表示が開始されるまでの図柄確定時間を0.5秒から5秒や10秒に変更すると決定した場合、各図柄確定時間中において個別に図柄確定演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回の図柄確定時間中において演出内容が関連する連続演出を実行するようにしても良い。具体的には、変形例1として図41に示す。
先ず、図41(A)に示すように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。また、図柄確定時間を0.5秒から変更するか否かと、図柄確定時間を変更するタイミングを決定する。図41に示す例では、先読み演出パターンを第1先読み演出パターンと決定し、最終表示態様を第1特別態様と決定し、変化タイミングを変動表示回数0と決定する。また、図柄確定時間を当該変動表示の終了後から変更すると決定する。尚、図41(A)に示すように、該始動入賞では、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りと判定される。
この状態において演出図柄の変動表示が停止すると(図41(B))、図柄確定時間において、最初(1回目)の図柄確定演出として、味方キャラクタが登場する演出(ストーリー1演出)が実行される(図41(C))。図柄確定時間が経過することにより1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目と3つ目の保留表示がシフトされる(図41(D))。そして、再び演出図柄の変動表示が停止すると(41(E))、図柄確定時間において、2回目の図柄確定演出として、敵キャラクタが登場する演出(ストーリー演出2)が実行される(図41(F))。
更に、図柄確定時間が経過することにより1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目の保留表示がシフトされる(図41(G))。そして、演出図柄の変動表示が停止すると(41(H))、図柄確定時間において、3回目の図柄確定演出として、敵キャラクタが味方キャラクタと対峙する演出(ストーリー演出3)が実行される(図41(I))。
更に、図柄確定時間が経過することにより1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示(入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りの変動表示)が開始されると、1つ目の保留表示が消去される(図41(J))。また、図41(I)に示すように、敵キャラクタと味方キャラクタが図柄確定演出において対峙する場合は、スーパーリーチ演出として、これら敵キャラクタと味方キャラクタとが戦闘を行うバトル演出を実行する。そして、該バトル演出結果として味方キャラクタが敵キャラクタを倒すことにより演出図柄が大当りを示す組合せで導出表示されれば良い(図41(L))。
また、前記実施例では、第1先読み演出パターンにおいて、保留表示が特別態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングと、通常態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される図柄確定時間中とのいずれかであったが、これに限らず、他のタイミングを含むようにしてもよい。例えば、変動表示を開始する際の合算保留記憶表示部18cにおける保留表示をシフトするタイミングで保留表示を特別態様で表示するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2先読み演出パターンにおいて、保留表示が特殊態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングのみであったが、これに限らず、始動入賞のタイミングでは通常態様で表示し、任意の図柄確定時間中に特殊態様に変化して表示するようにしてもよいし、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミング(具体的には、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される合算保留記憶表示部18cにおける保留表示をシフトするタイミング)で保留表示を特殊態様で表示するようにしてもよい。また、第2先読み演出パターンにおいて、特殊態様で表示された保留表示が特別態様に変化するタイミングについても、図柄確定時間中に限らず、保留表示が特殊態様で表示されてから、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミング(具体的には、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される合算保留記憶表示部18cにおける保留表示をシフトするタイミング)であってもよい。
また、前記実施例では、先読み演出の演出パターンとして、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される第1先読み演出パターンと、始動入賞のタイミングで予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が特殊態様で表示され、任意の図柄確定時間中に最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される第2先読み演出パターンとを含むが、第2先読み演出パターンのみ含むようにしてもよい。この場合であっても、先読み演出が行われると、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されるが、特殊態様から特別態様には複数のタイミング(図柄確定時間中等の任意のタイミング)で変化されるため、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技興趣を向上させることができる。
また、前記実施例では、保留表示が特殊態様で表示されたときには、保留表示は、必ず特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示されるが、例えば、特殊態様のまま変化させないようにしてもよい。この場合には、保留表示が特殊態様から特別態様に変化されることなく、その保留表示(保留情報)に対応する変動表示が開始されたときには、特殊態様から特別態様に変化されたときに比べて大当りとなる割合が低くなるように構成することが望ましい。このようにすることで、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化することに対して、より関心を持たせることができる。また、この場合には、保留表示が特殊態様で表示されている状態の方が、通常状態で表示されている状態に比べて、特別態様に変化して表示される割合が高くなるように構成することが望ましい。このようにすることで、保留表示の表示態様が通常態様から特殊態様に変化することに対して関心を持たせることができ、さらに特殊態様で表示されているときの期待感を高めることもできる。
なお、前記実施例では、示唆演出として、演出表示装置9において所定の表示制御が行われているが、これとともに(またはこれに代えて)、スピーカから音声を出力する演出や、ランプを点灯させる演出などを行うようにしてもよい。また、本実施例では、示唆演出は、保留表示の変化に作用する演出(矢が突き刺さる(または通過する))であり、演出結果に応じて保留表示が変化するが(矢が突き刺さると保留表示が変化する)、必ずしも保留表示の変化に作用する演出としなくてもよい。例えば、保留表示の表示態様を変化させる場合と変化させない場合とのいずれであっても、示唆演出として、特定の保留表示に矢が突き刺さる演出を行う。そして、保留表示を変化させる場合には、示唆演出によって矢が突き刺さった保留表示を変化させ、変化させない場合には、示唆演出によって矢が突き刺さった保留表示を変化させないようにしてもよい。すなわち、保留表示が変化するときと変化しないときとで、示唆演出の態様(飛んできた矢が特定の保留表示に突き刺さる)は同じであるが、結果(矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化するか否か)が異なるような保留変化演出を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1特有態様から特別態様に変化したときよりも第2特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになる形態を例示したが、本発明はこれに限定されず、第2特有態様から特別態様に変化したときよりも第1特有態様から特別態様に変化したときの方が高い割合で、予告対象の変動表示の表示結果が当りになるものであってもよい。
また、前記実施例では、図25のS67109に示すように、最終表示態様が特別態様となる先読み演出パターンに決定されたときに限り、図26(B)に示す最終特別態様決定テーブルを用いて、第1特別態様とするか、第2特別態様とするかを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、最終表示態様が特有態様となる先読み演出パターンに決定されたときにも、変動表示の表示結果が「はずれ」、「通常大当り/確変大当り」、および「突然確変大当り/小当り」のいずれであるかに応じて異なる割合で、第1特有態様とするか、第2特有態様とするかを決定してもよい。この場合において、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終表示態様が特有態様になったときに、第1特有態様よりも第2特有態様に決定される割合を高くしてもよい。これにより、保留表示が第2特有態様で表示されたときには、第1特有態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において通常大当りまたは確変大当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、第1特有態様よりも第2特有態様で表示された方が通常大当りまたは確変大当りとなる期待度を高くすることができ、先読み演出が実行されたときに、保留表示がどの表示態様で表示されるかについて着目させることができる。なお、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終表示態様が特有態様になったときに、第2特有態様よりも第1特有態様に決定される割合を高くしてもよい。また、最終表示態様が特有態様である場合に限らず、保留表示の変化の途中で特有態様となる場合においても、変動表示の表示結果が「はずれ」、「通常大当り/確変大当り」、および「突然確変大当り/小当り」のいずれであるかに応じて異なる割合で、第1特有態様とするか、第2特有態様とするかを決定してもよい。さらに、保留表示の変化の途中で保留表示が第2特有態様で表示されたときには、保留表示が途中で第1特有態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において通常大当りまたは確変大当りが発生する割合を高くしてもよい。
また、前記実施例では、図25のS67106に示すように先に先読み演出パターンを決定し、その後、S67107に示すように最終表示態様の種類を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先に最終表示態様の種類を決定し、その後、決定された最終表示態様となる先読み演出パターンの中から一の先読み演出パターンを決定するものであってもよい。たとえば、まず、変動表示の表示結果が「はずれ」、「通常大当り/確変大当り」、および「突然確変大当り/小当り」のいずれであるかに応じて、最終表示態様を特殊態様、特有態様、および特別態様のいずれにするかを決定し、次に、特殊態様に決定したときには最終表示態様が特殊態様となる先読み演出パターンの中から一の先読み演出パターンを決定し、特有態様に決定したときには最終表示態様が特殊態様となる先読み演出パターンの中から一の先読み演出パターンを決定し、特別態様に決定したときには最終表示態様が特殊態様となる先読み演出パターンの中から一の先読み演出パターンを決定するものであってもよい。さらに、最終表示態様を特有態様としたときには、第1特有態様および第2特有態様のいずれにするかを最終表示態様を決定するときに同時に決定してもよい。また、最終表示態様を特別態様としたときには、第1特別態様および第2特別態様のいずれにするかを最終表示態様を決定するときに同時に決定してもよい。また、上記のように先に最終表示態様を決定する場合においても、保留表示の最終表示態様の種類に応じて、「はずれ」、「通常大当り/確変大当り」、および「突然確変大当り/小当り」のいずれになるかの期待度を異ならせてもよい。たとえば、最終表示態様が第2特別態様、第1特別態様、第2特有態様、第1特有態様、特殊態様の順で大当り期待度が高くなるものであってもよい。
また、前記実施例では、通常態様、特殊態様、特有態様(第1特有態様、第2特有態様)、および特別態様(第1特別態様、第2特別態様)における共通態様部分が保留表示の形であり、相違態様部分が保留表示の色であり、さらに、第1特有態様と第2特有態様とで互いに異なる部分が発光形態である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、共通態様部分、相違態様部分、および1特有態様と第2特有態様とで互いに異なる部分は、その他の態様であってもよい。たとえば、共通態様部分が保留表示の色であり、相違態様部分が発光形態であり、第1特有態様と第2特有態様とで互いに異なる部分が保留表示の形であってもよい。さらに、通常態様と特殊態様とでは、保留表示の形以外の一部の態様が同じであり、その他の部分で異なるものであってもよい。たとえば、特殊態様は、通常態様と同様に、保留表示の形が丸で色が黄色であるが、発光形態が異なるものであってもよい(たとえば、通常態様は黄色点灯、特殊態様は黄色点滅)。なお、表示形態における共通態様部分および相違態様部分は、形や色、発光形態に限らず、保留表示の模様や大きさなどであってもよい。また、保留表示の表示形態は、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示自体の形態が変化するものに限らず、付随演出(たとえば、キャラクタ画像などが追加される演出)が追加されるものであってもよい。
また、前記実施例では、通常態様(黄色点灯)、特殊態様(白色点灯)、第1特有態様(青色点灯)、第2特有態様(青色点滅)、第1特別態様(赤色点灯)、および第2特別態様(赤色点滅)といった保留表示の表示形態が設けられており、通常態様からは、特殊態様(白色点灯)、第1特有態様(青色点灯)、および第2特有態様(青色点滅)のいずれかに変化可能であり、特殊態様(白色点灯)、第1特有態様(青色点灯)、および第2特有態様(青色点滅)のいずれかからは、第1特別態様(赤色点灯)または第2特別態様(赤色点滅)に変化可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常態様から変化可能な表示形態として、特定様態(第1特定態様、第2特定態様)が設けられていてもよい。特定態様のうち、第1特定態様と第2特定態様とは、共通態様部分である保留表示の形が丸である点で同一であり、相違態様部分である保留表示の色が緑色である点で同一であってもよい。また、第1特定態様と第2特定態様とで互いに異なる部分として発光形態が存在するものであってもよい。たとえば、第1特定態様は、保留表示の形が丸であり、かつ緑色に点灯するのに対して、第2特定態様は、保留表示の形が丸であり、かつ緑色に点滅するものであってもよい。さらに、緑色点灯である第1特定態様で保留表示が行われているときよりも、緑色点滅である第2特定態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化するものであってもよい。さらに、青色点滅である第2特有態様で保留表示が行われているときよりも、緑色点滅である第2特定態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で、当該保留表示が特別態様に変化するものであってもよい。これにより、特有態様に限らず、保留表示の表示態様が特定態様のうちの第1特定態様および第2特定態様のいずれであるかに対しても遊技者に注目させることができ、さらに、特別態様に変化する割合が高い表示態様の中でも、保留表示の表示態様が第2特有態様および第2特定態様のいずれであるかに対しても遊技者に注目させることができるため、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前記実施例では、変化タイミング決定テーブルの一例として、図28及び図29において、第1先読み演出パターン、第2先読み演出パターン、および第6先読み演出パターンのいずれかに決定されたときの変化タイミング決定テーブルを示しているが、その他の先読み演出パターン(第3先読み演出パターン、第4先読み演出パターン、第5先読み演出パターン、第7先読み演出パターン、第8先読み演出パターン)においても、変化タイミング決定テーブルは設けられているものである。さらに、いずれの変化タイミング決定テーブルにおいても、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数が多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていてもよい。あるいは、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数が少ない変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていてもよい。さらに、第2特有態様から特別態様への変化タイミングに限らず、第1特有態様から特別態様への変化タイミングについても、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数が多い変化タイミングに決定する割合が高くなる、あるいは、変動表示の表示結果がはずれである場合に比べて、変動表示の表示結果が当りである場合の方が、変動表示回数が少ない変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていてもよい。
また、前記実施例では、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、入賞判定を行い、先読み演出決定処理によって先読み演出パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出パターンを決定するタイミングは、これに限らない。たとえば、始動入賞した後に、演出図柄の変動表示が停止するタイミング(例えば、1回目の演出図柄の変動表示が停止するタイミングや2回目の演出図柄の変動表示が停止するタイミング)で先読み演出パターンを決定してもよい。この場合、始動入賞時には一律に通常態様で保留表示を行い、演出図柄の変動表示が停止するタイミングで先読み演出パターンが決定されたときには、それ以降、決定した先読み演出パターンに応じた表示態様で保留表示を行うものであってもよい。
また、前記実施例では、通常態様からは、特殊態様(白色点灯)、第1特有態様(青色点灯)、および第2特有態様(青色点滅)のいずれかに変化可能であり、特殊態様(白色点灯)、第1特有態様(青色点灯)、および第2特有態様(青色点滅)のいずれかからは、第1特別態様(赤色点灯)または第2特別態様(赤色点滅)に変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特殊態様から第1特有態様または第2特有態様に変化し、当該第1特有態様または第2特有態様を経由して第1特別態様または第2特別態様に変化するものであってもよい。この場合において、特殊態様で保留表示が行われているときには、第1特有態様または第2特有態様に変化することを示唆する示唆演出が実行されるものであってもよい。さらに、前述したように、第1特定態様(緑色点灯)および第2特定態様(緑色点滅)を設ける場合、特殊態様から第1特定態様または第2特定態様に変化し、当該第1特定態様または第2特定態様を経由して第1特別態様または第2特別態様に変化するものであってもよい。この場合においても、特殊態様で保留表示が行われているときには、第1特定態様または第2特定態様に変化することを示唆する示唆演出が実行されるものであってもよい。
また、前記実施例では、保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更するタイミングを決定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにスーパーリーチ(スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更するタイミングを決定するようにしてもよく、また、保留特定領域の領域1〜領域3のいずれかまたは領域2〜領域8のいずれか等、任意の領域の範囲にリーチの変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更するタイミングを決定するようにしても良い。
また、前記実施例では、保留特定領域にリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留特定領域にリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に、該リーチの変動パターンの変動表示を実行するまでに実行される特別図柄の変動時間(変動表示時間)を30秒や40秒等の特定の時間に変更しても良い。
また、前記実施例では、保留特定領域にリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留特定領域にリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に、該リーチの変動パターンの変動表示を実行するまでの特別図柄の変動表示において、短縮非リーチはずれの変動パターンが選択されないようにしても良い。
また、前記実施例では、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞が発生した順に保留記憶を記憶し、これら保留記憶に基づく特別図柄の変動表示を始動入賞が発生した始動入賞口に関係なく始動入賞順に実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、記憶されている保留記憶のうち、第1特別図柄の変動表示と第2特図の変動表示とのいずれか一方を優先して実行するようにしても良い。このように、第1特別図柄の変動表示と第2特図の変動表示とのいずれか一方を優先して実行する場合は、保留特定領域にリーチ(ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ大当り)の変動パターンを示すデータの記憶が有ることを条件に、第1特別図柄の変動表示と第2特図の変動表示との優先順位を逆転して変動表示を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、今回変動表示を実行した変動パターンと、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータ、つまり、次回の変動表示において実行する変動パターンとの組み合わせにより図柄確定時間を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、今回変動表示を実行した変動パターンと保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータとのどちらか一方のみに基いて図柄確定時間を決定するようにしてもよく、また、今回変動表示を実行した変動パターンと保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータとのどちらにも関係なく図柄確定時間を決定するようにしても良い。
また、前記実施例では、今回変動表示を実行した変動パターンと、保留特定領域の領域1に記憶されている変動パターンのデータ、つまり、次回の変動表示において実行する変動パターンとの組み合わせにより図柄確定時間を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターゲットとなる保留記憶の変動パターンのデータ、つまり、図18に示す図柄確定時間決定処理のS1163において保留特定領域の領域1〜領域4のいずれかにリーチの変動パターンを示すデータの記憶があると判定した場合に、S1165、S1167、S1169にて特定された変動パターンのデータに応じて図柄確定時間を決定するようにしても良い。尚、この場合は、S1165、S1167、S1169にて特定された変動パターンのデータが大当りの変動パターン(ノーマルリーチ大当りやスーパーリーチ大当り)である場合は、はずれの変動パターン(ノーマルリーチはずれやスーパーリーチはずれ)である場合よりも高い割合で図柄確定時間を5秒と10秒の内から10秒に決定するようにしても良い。
また、前記実施例では、図柄確定時間を0.5秒から5秒または10秒に変更する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図柄確定時間は、0.5秒から5秒や10秒以外の時間に変更するようにしても良い。
また、前記実施例では、CPU56が決定した5秒または10秒の図柄確定時間において図柄確定演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら5秒または10秒の図柄確定時間においては、図柄確定演出を実行しない場合を設けても良い。
また、前記実施例では、図柄確定時間決定処理において、CPU56が通常の図柄確定時間である0.5秒とは異なる5秒や10秒の図柄確定時間を決定した場合は、図柄確定時間タイマにこれら決定した図柄確定時間に応じた値をセットした後、特別図柄停止処理を実行する毎に図柄確定時間タイマの値を−1することによって図柄確定時間が経過したか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図柄確定時間を0.5秒から該0.5秒の整数倍の値である5秒や10秒に変更する場合は、図柄確定時間決定処理において図柄確定時間タイマに0.5秒に応じた値をセットするとともに、特別図柄停止処理を実行する毎に図柄確定時間タイマの値を−1し、該0.5秒に応じた値がセットされた図柄確定時間タイマがタイマアウトした回数(0.5秒が経過した回数)によって5秒や10秒の図柄確定時間が経過したか否かを判定するようにしても良い。
また、前記実施例では、図柄確定時間を0.5秒から5秒や10秒に変更することで、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が存在することを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図柄確定時間を0.5秒から5秒や10秒に変更することで、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が存在すること以外を示唆するようにしても良い。例えば、変動表示結果が大当りとなった場合に、大当り種別が確変大当りとなることや、大当り遊技終了後に実行される時短回数が多い(例えば、100回)こと、大当り遊技において実行されるラウンド数が多い(例えば、16ラウンド)こと、現在の遊技状態が突然確変大当り後の潜伏確変状態であること等を示唆しても良い。
尚、上記の実施例において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=40%:60%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用CPU101に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図2に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用CPU101に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用CPU101に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用CPU101は、前記実施例における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、前記実施例においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU101に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU101に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU101の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (3)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示手段に、表示結果として予め定められた特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    未だ開始されていない識別情報の可変表示について、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の各々に対応した保留表示を表示する保留表示手段と、
    識別情報の可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて、識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段と、
    識別情報の可変表示の表示結果を停止表示した後に次の可変表示を開始するまでの結果表示期間を、前記特定判定手段の判定結果に応じて複数の異なる期間のうちから1の期間に決定する結果表示期間決定手段と、
    を備え、
    前記可変表示手段は、前記結果表示期間決定手段によって決定された前記結果表示期間に亘って識別情報の可変表示の表示結果を停止表示し、
    保留表示の表示態様は、通常態様と、該通常態様とは異なる態様である特殊態様と、該通常態様および該特殊態様とは異なる態様である特別態様を含み、
    特定判定手段の判定結果に応じて、異なる割合で該特定判定手段の判定対象となった保留記憶に対応する保留表示を特別態様で表示する保留予告演出を実行可能な演出実行手段をさらに備え、
    演出実行手段は、複数のタイミングで保留表示を特別態様に変化させて表示することが可能であり、保留表示が特殊態様で表示されたときは、該保留表示に対応する保留記憶にもとづく識別情報の可変表示が開始されるまでに該保留表示を該特殊態様から特別態様に変化させて表示する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記結果表示期間中において結果表示期間中演出を実行可能な結果表示期間中演出実行手段をさらに備え、
    前記特定判定手段は、少なくとも前記特定表示結果となることを含む対象条件を満たすか否かを判定可能であり、
    前記結果表示期間決定手段は、前記結果表示期間として、第1期間と該第1期間よりも長い第2期間を決定可能であって、前記特定判定手段により前記対象条件を満たすと判定された保留記憶が記憶されている場合には、前記第2期間を前記第1期間よりも高い割合で決定し、
    前記結果表示期間中演出実行手段は、前記結果表示期間決定手段にて決定された場合に、該第2期間の前記結果表示期間中において前記結果表示期間中演出を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 保留表示の表示態様には、前記通常態様、前記特殊態様、前記特別態様とは異なる特有態様が含まれ、
    前記通常態様で保留表示が行われているときよりも前記特有態様で保留表示が行われているときの方が高い割合で保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となり、さらに、前記特有態様で前記保留表示が行われているときよりも前記特別態様で前記保留表示が行われているときの方が高い割合で保留記憶にもとづく識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となり、
    前記演出実行手段は、前記特有態様のうち第1特有態様で前記保留表示を行っているときよりも前記特有態様のうち当該第1特有態様とは異なる第2特有態様で前記保留表示を行っているときの方が高い割合で前記保留表示を前記特別態様に変化させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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