JP2016015057A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のストリームデータを同時に書き込む場合の書き込み速度の低下を防ぐ。【解決手段】データの書き込みがページ単位で行われ、データの消去がブロック単位で行われる記録媒体に対して、ストリームデータを記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されたストリームデータを、所定のファイルシステムに従い、ファイルとして管理する管理手段と、前記記録媒体に対して、複数のストリームデータを並列に記録する場合に、前記ファイルシステムに従って新たに一つのディレクトリを生成し、同時に記録される前記複数のストリームデータのファイルを前記一つのディレクトリに格納して記録し、前記複数のストリームデータの記録が終了した後、前記複数のストリームデータのファイルをそれぞれ、前記一つのディレクトリから、各ストリームデータのファイルに対応したディレクトリに移動させるように、前記記録手段と前記管理手段とを制御する制御手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、記録装置に関する。
近年、メモリカードなど、ファイルシステムを搭載した記録媒体に対してファイルとして動画や静止画を記録するデジタルカメラやデジタルビデオカメラが広く普及してきている。このような機器では種々のファイルに対するランダムアクセスが可能であるため、従来のテープ式カムコーダのような記録メディアに対して利便性が向上している。
さて、動画や静止画をメモリカードに記録するには、これらのデータ以外にファイルシステムの管理情報も書き込む必要がある。一般にファイルシステムの管理情報は更新当たりの書き込みサイズが小さく、更新頻度が高いという特徴がある。
現在広く用いられているFAT32システムの場合、メディア上には図2のように各種情報が配置されている。このうち、システム領域に含まれる管理情報のひとつであるFAT(File Allocation Table)はメディア上の領域の使用・未使用の割り当て状態を管理するものであり、動画ファイルなどを記録する際、小さな単位での書き込みが頻繁に行われる。
一方、メモリカード等で一般的に用いられているNAND 型フラッシュメモリにおいて、1回の書き込み要求で書き換え可能な最小単位はページと呼ばれている。書き込み済みのページを上書きするには事前に消去を行う必要があるが、消去はページよりも大きなブロックと呼ばれる単位でしか行えない。
したがって、ブロックサイズが大きなメモリに対してファイルシステムの管理情報のように小さなサイズの書き込みを行った場合、書き換えたいのはブロック内部の一部のページのみであるにも関わらず、ブロック全体のデータを読み出し、更新された部分のみ書き換えたうえでブロック全体を消去して書き戻すという動作が必要になるため、ブロック単位の大きなサイズの書き込みに比べて速度が低下する。さらに、近年のフラッシュメモリの大容量化に伴い、ブロックサイズが大きくなってきていることから、小さな単位の書き込み速度はますまず低下する傾向にある。
このような書き込み速度の低下はビデオカメラのように継続して記録を行う必要のある機器において問題である。データのビットレートより記録メディアへの書き込みの平均レートが下回ると記録を続行できなくなってしまう。
このような問題に対し、特許文献1や特許文献2では1つのメモリカードを消去ブロックサイズなどが異なる2種類の領域で構成し、ファイルシステムの管理データを相対的に消去ブロックサイズの小さい第1の領域に、ストリームなどの実データを相対的に消去ブロックサイズの大きな第2の領域に格納するようにファイルシステムを配置する方法が開示されている。このような方法を用いることで、ファイルの実データやファイルシステムの管理データなどの書き込みサイズ・頻度が異なるデータの書き込みを高速に行うことができる。
FATファイルシステムにおけるFATやルートディレクトリエントリは、その位置がフォーマット時に決定されるものであり、固定であるため上記方法を適用可能であるが、ルートディレクトリ以下に階層的に作成されるサブディレクトリのディレクトリエントリは位置が固定でなく、ユーザ領域内の任意の場所に作成される可能性があるため、この方法を適用することができない。
この問題に対して、特許文献3では、書き込み要求のアドレス、サイズおよびそれらの履歴からサブディレクトリのディレクトリエントリへの書き込みをカード側で検出し、カード内部で通常のデータ書き込みとは異なる制御を行うことで高速書き込みを実現する方法について開示されている。この方法では、ディレクトリエントリの書き込み時はその都度消去を行わず、消去済みのページに追記していくことで高速な書き込みを実現している。
特開2006−40168号公報 特開2005−92677号公報 特開2006−18471号公報
しかし、特許文献3の方法を用いたとしてもサブディレクトリのディレクトリエントリ用に割り当てられる領域には限りがある。
このことは、例えばビデオカメラにおいて動画撮影中に静止画を記録する、或いは解像度等の異なる複数の動画データを同時に記録するなどの機能を実現する際に問題となる。すなわち、動画や静止画はそれぞれ記録メディアに書き込む際のディレクトリ構成やファイル名などについて標準規格に則った形で記録するため、それぞれが異なるディレクトリに記録される場合があるが、カード側が複数ディレクトリへの高速書き込みをサポートしていない場合は書き込み速度が低下し、記録を継続できないという問題が存在した。
本発明は、複数のストリームデータを同時に記録媒体に書き込む場合に、書き込み速度の低下を防ぐことができる装置を提供することを目的とする。
本発明に係る記録装置の構成は、それぞれが、複数のページを含む、複数のブロックから構成される記録媒体であって、データの書き込みがページ単位で行われ、データの消去がブロック単位で行われる記録媒体に対して、ストリームデータを記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されたストリームデータを、所定のファイルシステムに従い、ファイルとして管理する管理手段と、前記記録媒体に対して、複数のストリームデータを並列に記録する場合に、前記ファイルシステムに従って新たに一つのディレクトリを生成し、同時に記録される前記複数のストリームデータのファイルを前記一つのディレクトリに格納して記録し、前記複数のストリームデータの記録が終了した後、前記複数のストリームデータのファイルをそれぞれ、前記一つのディレクトリから、各ストリームデータのファイルに対応したディレクトリに移動させるように、前記記録手段と前記管理手段とを制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数のストリームデータを同時に記録媒体に書き込む場合に、書き込み速度の低下を防ぐことができる。
記録装置の構成を示す図である。 記録媒体のデータ配置の例を説明する図である。 ディレクトリ構成の例を示す図である。 FATの概念を説明する図である。 ディレクトリエントリの内容を説明する図である。 記録開始時におけるディレクトリエントリの配置を示す図である。 記録中におけるディレクトリエントリの配置を示す図である。 記録中におけるディレクトリエントリの配置を示す図である。 記録中におけるディレクトリエントリの配置を示す図である。 ファイル管理部の処理を示すフローチャートである。 記録中のファイル管理部の処理を示すフローチャートである。 記録先ファイルの切り替え処理を示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施形態について説明する。図1は本実施形態が適用されるビデオカメラ100の構成を示したものである。ビデオカメラ100は、メモリカード113に対して撮影した動画データを記録することができる。
ビデオカメラ100は、撮像部101、映像信号処理部102、フレームメモリ103、マイク104、音声信号処理部105、PCMバッファ106、JPEGコーデック(CODEC)107,MPEG CODEC108,H.264 CODEC109、AUDIO CODEC110、多重化(MUX)処理部111、メモリカード I/F 112、メモリカード113、操作部114、表示部115、CPU(中央演算処理装置)116、ファイル管理部117、ファイルシステム118およびデータバッファ119から成る。
図1において、撮像部101は被写体像を捉えて電気信号に変換するものである。映像信号処理部102は撮像部101で得られた映像信号にA/D変換および適切な画像処理を施すものである。フレームメモリ103は記録時、映像信号処理部にて生成されたビデオフレームデータを格納するものである。マイク104は外部の音声を取り込むものであり、音声信号処理部105はマイク104で得られた音声信号にA/D変換および適切な信号処理を施すものである。
PCMバッファ106は記録時、マイク104から取り込んでAD変換されたPCMデータを格納するものである。JPEG CODEC107はフレームメモリ103に格納されたビデオフレームデータに対してJPEG圧縮符号化を施し、JPEGデータを出力するものである。MPEGコーデック(CODEC)108は記録時、フレームメモリ103に格納されたビデオフレームデータに対して圧縮符号化を施しMPEGビデオストリームとして出力するものである。H.264CODEC109は記録時、フレームメモリ103に格納されたビデオフレームデータに対して圧縮符号化を施しH.264ビデオストリームとして出力するものである。
AUDIO CODEC110はPCMバッファ106に格納されたPCMデータに対して圧縮符号化を施し、圧縮符号化データを出力するものである。多重化(MUX)処理部111はMPEG CODEC108が出力するMPEGビデオストリームとAUDIO CODEC110が出力したオーディオストリームを多重化し、SDVIDEO規格準拠のAVストリームとして出力するものである。多重化処理部111は同様にH.264 CODEC109が出力するビデオストリームとAUDIO CODEC110が出力するオーディオストリームを多重化してAVCHD規格準拠のAVストリームを生成することができる。メモリカードI/F112は装着されたメモリカード113に対して読み書きを行うものであり、メモリカード113はビデオカメラ100で撮影した動画像データを記録するものである。
操作部114はユーザからの操作を受け付けて、ビデオカメラ100を操作するためのものである。表示部115は液晶画面(図示しない)を有し、記録時は撮像部101によって取り込まれた映像、再生時は再生映像を表示するものである。またビデオカメラ100に対する設定メニュー等あるいは記録時間やバッテリ残量等の情報を表示する機能も有する。CPU(中央演算処理装置)116はソフトウェアによって各部の動作を制御するものである。ファイル管理部117は記録時、ファイルレベルの書き込みを制御するものである。ファイルシステム118は記録媒体に対するファイルアクセスを行うものであり、FATファイルシステムを扱うことができる。データバッファ119は記録時、生成されたストリームを格納するバッファである。
ビデオカメラ100は生成したAVストリームをSDVIDEO形式およびAVCHD形式でメモリカード113に記録することができるほか、生成したJPEGデータをDCF(Design rule for Camera File system)準拠の形式で記録することできる。ファイル管理部117は記録時、メモリカード113へのファイル読み書きを制御するものである。メモリカードへのファイルアクセスはファイルシステム118を経由して行う。
ビデオカメラ100は動画や静止画ファイルをSDVIDEO形式、AVCHD形式およびDCF規格準拠のコンテンツとして記録可能である。それぞれの方式においてファイルの格納場所が決められている。各方式におけるファイル・ディレクトリ構成の例を図3に示す。
(FATファイルシステムについて)
FATファイルシステムは、メディア上の領域がファイル等に割り当てられているか否かをクラスタと呼ばれる単位で管理している。各クラスタの使用状況はFAT(File Allocation Table)と呼ばれる領域に記録されており、クラスタ数と同じだけのFATエントリが存在する。ファイルが複数のクラスタにまたがる場合、ファイルは一連のクラスタのつながり(クラスタチェーンと呼ばれる)で表現される。FATではこのようなクラスタチェーンのつながりに関する情報も保持している。
すなわち、FATエントリはクラスタの割り当て状態に応じて下記のような値を持つ。
1.該当クラスタが未割り当ての場合、FATエントリには「0」が格納される
2.該当クラスタが割り当て済みで
2−1.クラスタチェーンにおける後続クラスタが存在する場合、後続クラスタの番号が格納される
2−2.ファイルの最終クラスタである場合、終端を示す特別な値が格納される。
FATエントリにおいて「0」は未割り当てという意味を持つため、クラスタ番号0番は存在せず、実際には先頭クラスタのクラスタ番号は「2」と定められている。
FATファイルシステムはFATエントリのビット数に応じてFAT12、FAT16、FAT32の3つが存在し、それぞれFATエントリのビット数は12、16、32ビットとなっている。
図4にFAT32におけるFATエントリの概念図を示す。あるファイルAの先頭クラスタが「2」である場合、クラスタ番号2に対応するFATエントリ(図中「P」)の値は「3」となっている。これはファイルAの先頭クラスタ2の後続クラスタが「3」であることを示している。さらにクラスタ番号3に対応するFATエントリ(図中「Q」)の値は「4」であるから、2→3→4…とクラスタチェーンが続いていることがわかる。このようにクラスタチェーンを辿っていくと、クラスタ番号20でファイルの終端に達する(図中「R」)ことが見て取れる。
ファイルに対して割り当てられたクラスタチェーンにはファイルの中身が書き込まれるが、ファイルがディレクトリである場合は、ディレクトリ内に存在するファイルの情報が書き込まれる。このファイル情報はディレクトリエントリと呼ばれ、1ファイルあたり32バイトの大きさを持っている。ディレクトリエントリの内容は図5に示すようにファイル名やファイルサイズ、タイムスタンプのほか、該当ファイルの先頭クラスタ番号が書かれている。ルートディレクトリは下位ディレクトリと異なり親ディレクトリを持たないため、ルートディレクトリだけはその位置がシステム領域に記録されている。
したがって、フルパスで与えられた所望のファイルへのアクセスは、ルートディレクトリのディレクトリエントリから下位ディレクトリへと順にたどっていき、各階層でパス名に一致するファイルを探すことで実現できる。
(メモリカード特性)
メモリカード113は内部に特性の異なる2種類のフラッシュメモリを備えており、一方はファイルシステムの管理情報のように小さな単位の書き込みに適した第1の領域、他方は動画ストリームのような大きな単位の書き込みに適した第2の領域となっている。それぞれの領域は、書き込みを適切な単位(消去ブロック)で行うことで高速に書き込むことが可能である。
メモリカード113はフォーマット時、ブートセクタやFATなどの管理領域は第1の領域上、ユーザ領域は第2の領域上になるよう配置される。FATファイルシステムの仕組み上、ディレクトリエントリはユーザエリア上に作成されるため、第2の領域に存在する。
さて、動画ストリームをストリームファイルとしてメモリカード113に記録する際、ファイル管理部117はファイルシステム118を通してファイルを書き込むのであるが、その際ストリームデータの書き込み毎に以下のような書き込みを行う必要がある。
1.FATの更新に伴う書き込み(第1の領域)→書き込みサイズ:小
2.ストリームデータそのものの書き込み(第2の領域)→書き込みサイズ:大
3.ディレクトリエントリ更新に伴う書き込み(第2の領域)→書き込みサイズ:小
これらのうち、1および2の書き込みについてはそれぞれの領域のブロックサイズを最小単位として書き込むことで高速な書き込みを実現する。3はファイルサイズやタイムスタンプの更新に伴う書き込みであるが、32バイトの領域の更新であるため、書き込みサイズはブロックサイズよりも小さくなる。この書き込みを第2の領域のブロックサイズで行うことも可能であるが、そのような大きな書き込みを行うと逆にストリーム実データの書き込みレートを圧迫してしまうので実際には適用できない。
そこでメモリカード113は3の書き込みを高速に行うための仕組みを有している。メモリカード113は書き込み要求のアドレス、サイズおよびそれらの履歴からディレクトリエントリへの書き込みであることを検出し、カード内部で通常のデータ書き込みとは異なる制御を行うことで高速書き込みを実現する。カード内部ではディレクトリエントリの書き込み時はその都度消去を行わず、消去済みのページに追記していくことで高速な書き込みが可能となっている。実際、3の書き込みは同一アドレスに繰り返し行われるため、この仕組みは有効に機能し、ディレクトリエントリを高速に書き込むことができる。
但し、本実施例においては、異なるディレクトリ上に存在する複数のファイルに対して、このような高速なディレクトリエントリ書き込みを並行して行うことはできない。
(AVCHD/SDVIDEO同時記録)
以下では、AVCHDとSDVIDEO形式の両方で動画を記録する際のファイル書き込み制御について説明する。
上述したとおり、記録中にAVCHDおよびSDVIDEOの規格どおりの記録場所にファイルを書き込んでしまうと両者のストリームファイルのディレクトリエントリを同時に高速に書き込むことができないため、記録可能速度が低下してしまう。この問題を解消するため、ファイル管理部117は以下のようなファイル書き込み制御を行う。
(撮影開始時)
撮影開始時のファイル管理部117の処理を図10に示す。記録が開始されると一時用のディレクトリ(Aとする)が作成され(図10Step1)、動画記録中のストリームファイル記録先がディレクトリAに設定される。ディレクトリA内は作成直後、何もファイルが存在しないため、ここにファイルを記録することで、AVCHD/SDVIDEOのストリームファイルを同一ページ内に配置することができる。このときのディレクトリA内のディレクトリエントリの配置を図6に示す。同図ではAVCHDのストリームファイル「00000.MTS」およびSDVIDEOのストリームファイル「MOV001.MOD」が作成されており、それ以降はページ終端まで未使用で何も書かれていない状態である。
(撮影中)
撮影中は、AVCHD/SDVIDEOそれぞれのストリームファイルに対して、一定量のストリームデータが蓄積される毎に追記を行う。この書き込みはファイルシステム上のユーザ領域、すなわちメモリカード113の第2の領域に対して行われ、書き込みはブロックサイズを単位として行うことで高速に行われる。
(ファイルブレイク(同一ページ内))
さて、本実施例で使用しているFATファイルシステムでは4GB以上のサイズのファイルを作成することができない。そのため、記録中はストリームファイルのサイズが4GBに達する前に記録先のファイルを別ファイル切り替えることで記録を続行することが一般に行われている。以後、この記録先ファイルの切り替えをファイルブレイクと表記する。記録開始後、AVCHDのストリームファイル「00000.MTS」のサイズが所定値を超えてファイル管理部117がファイルブレイクを実行した場合ディレクトリAの状況を図7に示す。この例では記録中であった「00000.MTS」をクローズし、新たに「00001.MTS」を作成し、このファイルを記録先としている。ファイルシステム118はディレクトリ内の先頭の未使用領域を「00001.MTS」用に割り当てる。この時点では全てのファイルのディレクトリエントリは同一ページ上に存在している。
(ファイルブレイク(ページ境界またぎ))
さらに記録を続けてファイルブレイクを重ねると、ディレクトリA内のファイル数は増加していき、ついにはディレクトリエントリがページ終端に到達する(図8)。同図において、記録中のファイルは「ppppp.MTS」および「MOVqqq.MOD」のみであるが、これまでに発生したファイルブレイク時にクローズされたファイルのディレクトリエントリによってページ内が埋まっており、同一ページ内に新たにファイルを追加することができない。ここで、「MOVqqq.MOD」のサイズが所定値を越えてファイルブレイクが発生すると、ファイルブレイクによって新たに作成されるファイルはページ境界を越えた領域に作成される。このままではAVCHDとSDVIDEOのストリームファイルのディレクトリエントリが異なるページ上に存在する状態になってしまい、ディレクトリエントリを高速に書き込めなくなってしまう。
そこで、ファイルブレイクの発生していない「ppppp.MTS」についてもファイルをクローズし、新たにファイル「xxxxx.MTS」を作成したうえで、「MOVqqq.MOD」に関してファイルブレイクを実行し、ファイル「MOVyyy.MOD」に記録先を切り替える。その結果、図9に示す状態となる。同図において、ページ番号iのファイルは全てクローズされており、記録中に更新されるディレクトリエントリは全てページ番号(i+1)に存在することが分かる。ページ境界を越える時は一時的に書き込み速度が低下するが、その後記録を続けると同一ページ上のディレクトリエントリの更新のみ発生するため、ディレクトリエントリ更新の書き込みを高速に行うことができる。なお、ページ境界越えによって強制的にファイルを切り替えた場合、ファイルブレイクのためのファイルサイズ算出は切り替え前後のファイルサイズとする。
(撮影終了)
撮影が終了すると、ファイル管理部117はディレクトリA内のストリームファイルをAVCHD/SDVIDEOの規格で定められたディレクトリへと移動する。この際、ファイルブレイクによって分割されたファイルは移動後もそのまま別ファイルとするが、ページ境界を越えたことで強制的にファイルを切り替えたものについては切り替え前後のファイルを連結し1個のファイルとして書き込む。このファイルの連結はクラスタチェーンの操作によって行われるため、実データのコピーが発生せず、高速に処理することができる。さらに、ストリームファイルに付随する管理データを管理ファイルとして記録することで、規格に適合したコンテンツを生成する。ディレクトリAは不要となるため削除する。
ファイルブレイクに関する処理を図11に示す。記録中、記録対象となるストリームファイルのファイルサイズをチェックしてファイルブレイク条件を満たすか否かを判定し、ファイルブレイク条件を満たさない場合(図11Step1 No)は一定時間待ったうえで(同Step2)ファイルブレイク条件のチェックを繰り返す。一方、ファイルブレイク条件を満たした場合(同Step1 Yes)、ファイルブレイクを行うことで記録中の全ファイルが同一ページ上に存在するか否かを調べる(同Step3)。同一ページ上に存在する場合(同Step3 Yes)は通常のファイルブレイクを行い(同Step4)、同一ページ上に存在しない場合(同Step3 No)はファイルブレイク対象外のファイルについても別ファイルに記録先を切り替えて(同Step5)記録を続行する。
また、記録先のファイルを切り替える際の処理について図12に示す。切り替えを行う時はまずクラスタ境界までファイルを書き込み(図12 Step1)、ファイルをクローズする(同Step2)。こうすることで記録終了後にクラスタチェーン繋ぎかえによるファイル連結が可能となる。その後、新規にファイルを作成し(同Step3)、以後は新しいファイルに記録を続行する(同Step4)。
以上のようにすることで、複数の異なるディレクトリに並行して記録する必要がある場合においても、ディレクトリエントリの更新による速度低下を招くことなく記録することが可能となる。
なお、本実施例ではAVCHDおよびSDVIDEOの動画を同時に記録する例を取り上げたが、本発明の適用範囲は2つの動画の同時記録に限定されるものではなく、例えば動画記録中に静止画ファイルを記録する場合などにも同様に適用することが可能である。
100 ビデオカメラ、113 メモリカード113、101 撮像部、
102 映像信号処理部、103 フレームメモリ、104 マイク、
105 音声信号処理部、106 PCMバッファ、107 JPEGコーデック

Claims (2)

  1. それぞれが、複数のページを含む、複数のブロックから構成される記録媒体であって、データの書き込みがページ単位で行われ、データの消去がブロック単位で行われる記録媒体に対して、ストリームデータを記録する記録手段と、
    前記記録媒体に記録されたストリームデータを、所定のファイルシステムに従い、ファイルとして管理する管理手段と、
    前記記録媒体に対して、複数のストリームデータを並列に記録する場合に、前記ファイルシステムに従って新たに一つのディレクトリを生成し、同時に記録される前記複数のストリームデータのファイルを前記一つのディレクトリに格納して記録し、前記複数のストリームデータの記録が終了した後、前記複数のストリームデータのファイルをそれぞれ、前記一つのディレクトリから、各ストリームデータのファイルに対応したディレクトリに移動させるように、前記記録手段と前記管理手段とを制御する制御手段とを備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記複数のストリームデータの記録中に、新たにストリームデータを追加してする場合、記録中のストリームデータの記録を終了し、異なるページ上に別のファイルを作成し、作成したファイルを新たな記録先として記録を続行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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