JP2016011986A - 干渉フィルターの製造方法、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 - Google Patents

干渉フィルターの製造方法、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 Download PDF

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Shigenori Katayama
茂憲 片山
晋 新東
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晋 新東
友樹 坂下
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友樹 坂下
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Abstract

【課題】ヒロックやウィスカーの発生を抑制可能な干渉フィルターの製造方法、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供する。【解決手段】固定基板、固定基板に設けられた固定反射膜54、及び固定反射膜54に対向する可動反射膜を備える波長可変干渉フィルターの製造方法であって、金属材料を用いて固定基板(第一ガラス基板M1)に固定反射膜54を形成する反射膜形成工程と、固定基板(第一ガラス基板M1)を、固定反射膜54が形成された面側が凸に反る方向に変形させる変形工程(加熱工程)と、を実施する。【選択図】図4

Description

本発明は、干渉フィルターの製造方法、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器に関する。
従来、対向する一対の反射体(反射膜)を有し、この反射膜間の距離(ギャップ寸法)を変化させることで、測定対象の光から所定波長の光を選択して射出させるファブリーペロー干渉装置(干渉フィルター)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の干渉フィルターでは、ガラス等の透光性基板に、金属材料(例えば銀)を蒸着させることにより金属反射膜を形成している。
特開昭62−257032号公報
ところで、特許文献1に記載の干渉フィルターのように、銀又は銀を含む合金(以下、銀合金とも称する)を用いて反射膜を形成することで、反射膜の反射率を高くすることができ、透過スペクトルの半値幅を狭くすることができる点で好ましい。
しかしながら、反射膜に金属材料の薄膜を用いた構成では、反射膜にヒロックやウィスカーが発生するおそれがある。特に、銀又は銀合金を用いるとヒロックやウィスカーが発生しやすい。
このように反射膜にヒロックやウィスカーが発生すると、反射膜の反射率が変化したり、透過スペクトルの半値幅が広がったり、干渉フィルターの光学特性が変化するおそれがある。
また、ウィスカーが干渉フィルターの反射膜間のギャップ寸法程度に成長する場合もある。この場合、ギャップ寸法を変更した際に、一方の反射膜から突出したウィスカーが、他方の反射膜に接触し、ギャップ寸法を適切に調整することができないおそれがある。
本発明は、ヒロックやウィスカーの発生を抑制可能な干渉フィルターの製造方法、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一適用例に係る干渉フィルターの製造方法は、基板、前記基板に設けられた第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備える干渉フィルターの製造方法であって、金属材料を用いて前記基板に前記第一反射膜を形成する反射膜形成工程と、前記第一反射膜が形成された面側が凸に反る方向に前記基板を変形させる変形工程と、を実施することを特徴とする。
本適用例では、基板に金属材料を用いて第一反射膜を形成する。その後、第一反射膜が形成された面側が凸に反る方向に基板を変形させる。
このような方法では、第一反射膜は、基板の変形に応じて、基板平面視における外側に向かって引っ張られる。このため、反射膜形成工程で形成された第一反射膜に圧縮応力が発生していたとしても、当該圧縮応力を緩和できる、若しくは基板の変形量によっては圧縮応力を引張応力に変えることができる。ここで、ヒロックやウィスカーは、上記圧縮応力により、成長が促進されることが知られている。すなわち、本発明では、第一反射膜の圧縮応力を緩和、又は引張応力に変えることで、当該圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターの製造方法において、前記変形工程は、前記基板及び前記第一反射膜を加熱する加熱工程であることが好ましい。
本適用例では、干渉フィルターを加熱するという簡単な工程を実施することにより、第一反射膜が形成された基板を変形させることができ、上述のようにヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターの製造方法において、前記加熱工程において、前記基板の前記第一反射膜が形成された面側から加熱することが好ましい。
本適用例では、加熱工程において、基板の第一反射膜が形成された面側から、基板及び第一反射膜を加熱する。これにより、基板の第一反射膜とは反対側の面(以下、裏面とも称する)よりも、基板の第一反射膜側の面(以下、表面とも称する)の熱膨張を促進させることができる。すなわち、より確実に、裏面側よりも表面側の膨張量を大きくすることができ、表面側が凸に反る方向に基板を変形させることができる。したがって、より確実に基板の圧縮応力を緩和することができ、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターの製造方法において、前記第一反射膜の前記第二反射膜側の面に保護膜を形成する保護膜形成工程を実施することが好ましい。
本適用例では、第一反射膜の第二反射膜側の面に保護膜を形成する。これにより、保護膜により第一反射膜の表面から第二反射膜に向かってヒロックやウィスカーが発生することを抑制できる。また、保護膜により第一反射膜の酸化等の劣化を抑制できるので、干渉フィルターの分光特性の劣化を抑制でき、信頼性の低下を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターの製造方法において、前記金属材料は、銀又は銀を含む合金であることが好ましい。
本適用例では、金属材料として銀又は銀を含む合金を用いる。
ここで、銀や銀を含む合金で反射膜を形成すると、他の金属材料に比べて、反射膜の反射率を高くでき、かつ、干渉フィルターの透過スペクトルの半値幅を狭くできるので、干渉フィルターの分解能の向上を図ることができる。一方で、反射膜からヒロックやウィスカーが発生しやすいという問題がある。
これに対して、本適用例は、金属材料として銀又は銀を含む合金を用いて第一反射膜を形成しても、上記のように、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できるので、ヒロックやウィスカーの発生による分解能の低下等の不具合を抑制できる。したがって、高い分解能を有し、かつ、分解能の低下を抑制可能な信頼性の高い干渉フィルターを提供することができる。
本発明の一適用例の干渉フィルターは、基板と、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜と、前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、を備え、前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っていることを特徴とする。
本適用例では、第一反射膜が設けられた基板が、第一反射膜が形成された面側に凸に反っている。このような干渉フィルターは、第一反射膜を基板に形成した後、基板ごと加熱する等の処理を実施して、基板を変形させることにより、形成できる。このように形成された干渉フィルターでは、上記のように基板の変形に応じて第一反射膜の圧縮応力が緩和、若しくは引張応力に変化されることにより、第一反射膜におけるヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本発明の一適用例の干渉フィルターは、基板と、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜と、前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、を備え、前記第一反射膜は、前記第二反射膜側の面に球状の金属析出物を有することを特徴とする。
本適用例では、第一反射膜が球状の金属析出物を有する。この球状の金属析出物は、第一反射膜を加熱することで生成することができる。ここで、第一反射膜に金属析出物を形成するために第一反射膜を加熱するには、第一反射膜を基板に形成した後、基板ごと加熱することになる。そして、第一反射膜が形成された基板の加熱により、第一反射膜の圧縮応力を緩和するように基板が変形することは上述の通りである。
したがって、金属析出物が第一反射膜の表面に形成されている場合、第一反射膜が形成された基板が加熱され、当該加熱によって基板が変形されている。そして、上記のように基板の変形に応じて第一反射膜の圧縮応力が緩和、若しくは引張応力に変化されることにより、第一反射膜におけるヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
また、第一反射膜に球状の金属析出物を形成することにより、第一反射膜の組成を変化させることができ、当該組成変化により第一反射膜の圧縮応力を緩和できる。これにより、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターにおいて、前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っていることが好ましい。
本適用例では、基板は、第一反射膜が形成された面側に凸に反っている。上述のように、基板及び第一反射膜を加熱することで、第一反射膜に球状の金属析出物が形成される。このように基板及び第一反射膜を加熱する際に、基板を第一反射膜が形成された面側が凸となる方向に変形させることができる。このように加熱により基板を変形させて、第一反射膜が形成された面側に凸に反らせることができる。
これにより、上述の本適用例の干渉フィルターの製造方法と同様に、第一反射膜は、基板の変形に応じて、外側に向かって引っ張られ、圧縮応力が緩和、若しくは引張応力に変化される。このため、当該圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本適用例の干渉フィルターにおいて、前記金属材料は、銀又は銀を含む合金であることが好ましい。
本適用例では、金属材料として銀又は銀を含む合金を用いる。
ここで、銀や銀を含む合金で第一反射膜を形成すると、他の金属材料に比べて、第一反射膜の反射率を高くでき、かつ、干渉フィルターの透過スペクトルの半値幅を狭くできるので、干渉フィルターの分解能の向上を図ることができる。一方で、第一反射膜からヒロックやウィスカーが発生し、成長しやすいという問題がある。
これに対して、本適用例は、金属材料として銀又は銀を含む合金を用いて第一反射膜を形成しても、上記のように、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できるので、ヒロックやウィスカーの発生による分解能の低下等の不具合を抑制できる。したがって、高い分解能を有し、かつ、分解能の低下を抑制可能な信頼性の高い干渉フィルターを提供することができる。
本発明の一適用例の光学フィルターデバイスは、基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを収納する筐体と、を具備し、前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っていることを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様の構成により、第一反射膜の圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。したがって、当該干渉フィルターを有する光学フィルターデバイスにおいても、ヒロックやウィスカーの発生を抑制でき、干渉フィルターからの出射光の分解能の低下を抑制できる。
また、干渉フィルターが筐体内に収納されているため、例えば反射膜への異物の付着等を抑制でき、かつ、衝撃等から干渉フィルターを保護することもできる。
本発明の一適用例の光学モジュールは、基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターから出射された光を受光する受光部と、を具備し、前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っていることを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様の構成により、第一反射膜の圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。したがって、当該干渉フィルターを有する光学モジュールにおいても、ヒロックやウィスカーの発生を抑制でき、干渉フィルターからの出射光の分解能の低下を抑制できる。
本発明の一適用例の電子機器は、基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを制御する制御部と、を具備し、前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っていることを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様の構成により、第一反射膜の圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。したがって、当該干渉フィルターを有する電子機器においても、ヒロックやウィスカーの発生を抑制でき、干渉フィルターからの出射光の分解能の低下を抑制できる。
第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 図2におけるIII−III線における断面図。 第一実施形態の固定基板形成工程を示す概略図。 固定反射膜の表面近傍の概略構成を模式的に示す断面図。 本発明の一実施例における固定反射膜の走査型電子顕微鏡(SEM)像。 本発明の一実施例における固定反射膜の走査型電子顕微鏡(SEM)像。 第二実施形態の波長可変干渉フィルターの断面図。 第二実施形態の固定基板形成工程を示す概略図。 第三実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 本発明の電子機器の他の一例である測色装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例であるガス検出装置の概略図。 図12のガス検出装置の制御系を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例である食物分析装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例である分光カメラの概略構成を示す模式図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明の電子機器の一例であり、測定対象Xで反射した測定対象光における各波長の光強度を分析し、分光スペクトルを測定する装置である。なお、本実施形態では、測定対象Xで反射した測定対象光を測定する例を示すが、測定対象Xとして、例えば液晶パネル等の発光体を用いる場合、当該発光体から発光された光を測定対象光としてもよい。
そして、この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、光学モジュール10から出力された信号を処理する制御部20と、を備えている。
[光学モジュールの構成]
光学モジュール10は、波長可変干渉フィルター5と、ディテクター11と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、駆動制御部15とを備える。
この光学モジュール10は、測定対象Xで反射された測定対象光を、入射光学系(図示略)を通して、波長可変干渉フィルター5に導き、波長可変干渉フィルター5を透過した光をディテクター11(受光部)で受光する。そして、ディテクター11から出力された検出信号は、I−V変換器12、アンプ13、及びA/D変換器14を介して制御部20に出力される。
[波長可変干渉フィルターの構成]
図2は、波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図である。図3は、図2のIII−III線を断面した際の波長可変干渉フィルターの断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、本発明の分光フィルターに相当し、波長可変型のファブリーペローエタロンである。この波長可変干渉フィルター5は、例えば矩形板状の光学部材であり、厚み寸法が例えば500μm程度に形成される固定基板51と、厚み寸法が例えば200μm程度に形成される可動基板52を備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶などにより形成されている。そして、これらの固定基板51及び可動基板52は、固定基板51の第一接合部513及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53(第一接合膜531及び第二接合膜532)により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、固定反射膜54が設けられ、可動基板52には、可動反射膜55が設けられている。これらの固定反射膜54及び可動反射膜55は、ギャップG1を介して対向配置されている。そして、波長可変干渉フィルター5には、このギャップG1の寸法を調整(変更)するのに用いられる静電アクチュエーター56が設けられている。
また、波長可変干渉フィルター5を固定基板51(可動基板52)の基板厚み方向から見た図2に示すような平面視(以降、フィルター平面視と称する)において、固定基板51及び可動基板52の平面中心点Oは、固定反射膜54及び可動反射膜55の中心点と一致し、かつ後述する可動部521の中心点と一致するものとする。
なお、後に詳述するが、本実施形態では、固定基板51は、固定反射膜54が形成されている部分において、固定反射膜54側に凸に反っている。また、可動基板52も同様に、可動反射膜55が形成されている部分において、可動反射膜55側に凸に反っている。
(固定基板の構成)
固定基板51には、エッチングにより電極配置溝511及び反射膜設置部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極561及び可動電極562間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
また、固定基板51の頂点C1には、切欠部514が形成されており、波長可変干渉フィルター5の固定基板51側に、後述する可動電極パッド564Pが露出する。
電極配置溝511は、フィルター平面視で、固定基板51の平面中心点Oを中心とした環状に形成されている。反射膜設置部512は、前記平面視において、電極配置溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成されている。この電極配置溝511の溝底面は、固定電極561が配置される電極設置面511Aとなる。また、反射膜設置部512の突出先端面は、反射膜設置面512Aとなる。
また、固定基板51には、電極配置溝511から、固定基板51の外周縁の頂点C1,頂点C2に向かって延出する電極引出溝511Bが設けられている。
電極配置溝511の電極設置面511Aには、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561が設けられている。より具体的には、固定電極561は、電極設置面511Aのうち、後述する可動部521の可動電極562に対向する領域に設けられている。また、固定電極561上に、固定電極561及び可動電極562の間の絶縁性を確保するための絶縁膜が積層される構成としてもよい。
そして、固定基板51には、固定電極561の外周縁から、頂点C2方向に延出する固定引出電極563が設けられている。この固定引出電極563の延出先端部(固定基板51の頂点C2に位置する部分)は、駆動制御部15に接続される固定電極パッド563Pを構成する。
なお、本実施形態では、電極設置面511Aに1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、平面中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。
反射膜設置部512は、上述したように、電極配置溝511と同軸上で、電極配置溝511よりも小さい径寸法となる略円柱状に形成され、当該反射膜設置部512の可動基板52に対向する反射膜設置面512Aを備えている。
この反射膜設置部512には、図3に示すように、金属材料で形成された固定反射膜54が設置されている。この固定反射膜54としては、例えば銀(Ag)を含む膜等の金属膜や、銀(Ag)を含む合金等の合金膜を用いることができる。
なお、固定反射膜54に用いられる銀(Ag)を含む合金膜としては、例えば、銀(Ag)とサマリウム(Sm)と銅(Cu)とを含有するAg−Sm−Cu合金膜、銀(Ag)とビスマス(Bi)とネオジム(Nd)とを含有するAg−Bi−Nd合金膜、銀(Ag)と炭素(C)とを含有するAg−C合金膜、銀(Ag)とパラジウム(Pd)と銅(Cu)とを含有するAg−Pd−Cu合金膜、銀(Ag)とガリウム(Ga)と銅(Cu)とを含有するAg−Ga−Cu合金膜、銀(Ag)と金(Au)とを含有するAg−Au合金膜、銀(Ag)とインジウム(In)とスズ(Sn)とを含有するAg−In−Sn合金膜、並びに、銀(Ag)と銅(Cu)とを含有するAg−Cu合金膜等が例示できる。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜54が設けられない面)には、固定反射膜54に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面のうち、エッチングにより、電極配置溝511、反射膜設置部512、及び電極引出溝511Bが形成されない面は、第一接合部513を構成する。この第一接合部513には、第一接合膜531が設けられ、この第一接合膜531が、可動基板52に設けられた第二接合膜532に接合されることで、上述したように、固定基板51及び可動基板52が接合される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、図2に示すフィルター平面視において、平面中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外側に設けられた基板外周部525と、を備えている。
また、可動基板52には、図2に示すように、頂点C2に対応して、切欠部524が形成されており、波長可変干渉フィルター5を可動基板52側から見た際に、固定電極パッド563Pが露出する。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態
では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも反射膜設置面512Aの外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521には、可動電極562及び可動反射膜55が設けられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。このような反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、可動基板52の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させることができる。
可動電極562は、ギャップG2を介して固定電極561に対向し、固定電極561と同一形状となる環状に形成されている。この可動電極562は、固定電極561とともに静電アクチュエーター56を構成する。また、可動基板52には、可動電極562の外周縁から可動基板52の頂点C1に向かって延出する可動引出電極564を備えている。この可動引出電極564の延出先端部(可動基板52の頂点C1に位置する部分)は、駆動制御部15に接続される可動電極パッド564Pを構成する。
可動反射膜55は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜54とギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
なお、本実施形態では、上述したように、ギャップG2がギャップG1の寸法よりも大きい例を示すがこれに限定されない。例えば、測定対象光として赤外線や遠赤外線を用いる場合等、測定対象光の波長域によっては、ギャップG1の寸法が、ギャップG2の寸法よりも大きくなる構成としてもよい。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が起こらない。したがって、可動部521に設けられた可動反射膜55の撓みも生じず、固定反射膜54及び可動反射膜55を常に平行状態に維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、平面中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
基板外周部525は、上述したように、フィルター平面視において保持部522の外側に設けられている。この基板外周部525の固定基板51に対向する面は、第一接合部513に対向する第二接合部523を備えている。そして、この第二接合部523には、第二接合膜532が設けられ、上述したように、第二接合膜532が第一接合膜531に接合されることで、固定基板51及び可動基板52が接合されている。
[光学モジュールのディテクター、I−V変換器、アンプ、A/D変換器の構成]
次に、図1に戻り、光学モジュール10について説明する。
ディテクター11は、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光(検出)し、受光量に基づいた検出信号をI−V変換器12に出力する。
I−V変換器12は、ディテクター11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
[駆動制御部の構成]
駆動制御部15は、制御部20の制御に基づいて、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に対して駆動電圧を印加する。これにより、静電アクチュエーター56の固定電極561及び可動電極562間で静電引力が発生し、可動部521が固定基板51側に変位する。
[制御部の構成]
次に、分光測定装置1の制御部20について説明する。
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、波長設定部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備えている。また、制御部20のメモリーには、波長可変干渉フィルター5を透過させる光の波長と、当該波長に対応して静電アクチュエーター56に印加する駆動電圧との関係を示すV−λデータが記憶されている。
波長設定部21は、波長可変干渉フィルター5により取り出す光の目的波長を設定し、V−λデータに基づいて、設定した目的波長に対応する駆動電圧を静電アクチュエーター56に印加させる旨の指令信号を駆動制御部15に出力する。
光量取得部22は、ディテクター11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5の製造方法について説明する。
波長可変干渉フィルター5の製造では、まず、固定基板51を形成するための第一ガラス基板M1(図4(A)参照)及び可動基板52を形成するための第二ガラス基板(図示省略)を用意し、基板形成工程を実施する。この後、基板接合工程を実施し、基板形成工程により加工された第一ガラス基板M1と第二ガラス基板とを接合する。さらに、切断工程を実施し、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板を個片化して波長可変干渉フィルター5を形成する。
以下、各工程について説明する。
(基板形成工程)
図4は、固定基板形成工程における第一ガラス基板M1の状態を示す図である。
固定基板形成工程では、まず、図4(A)に示すように、第一ガラス基板M1を用意する。具体的には、固定基板51の製造素材である第一ガラス基板M1の両面を、表面粗さRaが1nm以下となるまで精密研磨し、例えば500μmの厚み寸法にする。
次に、図示を省略するが、第一ガラス基板M1の表面をエッチングにより加工することで、電極配置溝511及び反射膜設置部512を形成する。なお、電極配置溝511及び反射膜設置部512は、例えばフォトリソグラフィ法によりパターニングされたレジストパターンをマスクに用いて、第一ガラス基板M1に対して、例えばフッ酸系(BHF等)を用いたウェットエッチングを繰り返すことで形成される。
上述の第一ガラス基板M1の反射膜設置部512の反射膜設置面512Aに、図4(A)に示すように固定反射膜54を形成する(本発明の反射膜形成工程に相当)。
この固定反射膜54は、銀(Ag)又は銀(Ag)合金を用いて形成される。具体的には、第一ガラス基板M1に対して、スパッタ等により銀(Ag)や銀(Ag)合金等の金属膜を成膜した後、固定反射膜54の形状に応じたパターンのレジストを形成してエッチングを行う。この後、レジスト除去液(例えばアルカリ溶液等)でレジストを除去することで、固定反射膜54が形成される。
次に、図4(B)に示すように、反射膜設置面512Aに形成された固定反射膜54と、当該固定反射膜54が形成された第一ガラス基板M1と、を加熱する(本発明の変形工程(加熱工程)に相当)。本実施形態では、固定反射膜54及び第一ガラス基板M1が、例えば100℃以上の温度で、図4(B)の矢印で示すように固定反射膜54の表面54A(可動反射膜55と対向する方の面)側から加熱する。加熱方法は、例えば、第一ガラス基板M1が収納された加熱炉の中に熱風を送り込むことで加熱する熱風式や、第一ガラス基板M1に赤外線を照射する赤外線式等の方法等である。
ここで、第一ガラス基板M1のうち固定反射膜54が形成された領域は、熱伝導率が高い金属材料で形成された固定反射膜54からの熱伝導により加熱量が大きくなる。このため、第一ガラス基板M1の固定反射膜54が形成された面(以下、表面とも称する)は、当該表面とは反対側の面(以下、裏面とも称する)よりも熱膨張が促進される。
特に、本実施形態では、図4(B)に示すように、第一ガラス基板M1の固定反射膜54が形成された面側から加熱する。これにより、第一ガラス基板M1の表面は、裏面よりも熱膨張がより一層促進される。
第一ガラス基板M1では、加熱された際に裏面側よりも表面側の方において膨張量が大きくなる。このため、加熱後の第一ガラス基板M1は、図4(C)に示すように、固定反射膜54が形成された部分において、固定反射膜54が形成された表面側が凸となるように反っている。これにより、第一ガラス基板M1に設けられている固定反射膜54が、フィルター平面視において外側に向かって引っ張られる。このため、固定反射膜54における圧縮応力(図4(A)の矢印f1参照)が、第一ガラス基板M1の変形量に応じて緩和、若しくは引張応力に変化される。本実施形態では、図4(C)の矢印f2で示すように引張応力に変化する例を示す。
図5は、固定反射膜54の表面(可動反射膜55と対向する方の面)54Aの近傍を模式的に示す断面図である。
固定反射膜54は、図4(B)に示すように加熱されることで、表面54Aに銀(Ag)が析出した析出物541が複数形成されている。析出物541は、数nmから数十nm(例えば5〜50nm)程度の直径を有する球状の析出物である。表面54Aには、複数の析出物541が、全面に亘って不規則に形成される。
次に、図示は省略するが、第一ガラス基板M1に固定電極561及び固定引出電極563を形成する。以上により、固定反射膜54、固定電極561、及び固定引出電極563が配置された固定基板51が複数アレイ状に配置された第一ガラス基板M1が形成される。
また、第二ガラス基板についても、第一ガラス基板M1と同様の手順により可動反射膜55、可動電極562、及び可動引出電極564を形成する。
(基板接合工程)
次に、基板接合工程及び切断工程について説明する。
基板接合工程では、まず、第一ガラス基板M1の第一接合部513と、第二ガラス基板M2の第二接合部523とに、ポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜を、例えばプラズマCVD法等により成膜する。そして、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2のプラズマ重合膜に対して活性化エネルギーを付与するために、Oプラズマ処理又はUV処理を行う。Oプラズマ処理の場合は、O流量1.8×10−3(m/h)、圧力27Pa、RFパワー200Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理の場合は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理する。プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与した後、これらの第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2のアライメント調整を行い、プラズマ重合膜を介して第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2を重ね合わせ、接合部分に例えば98(N)の荷重を10分間かける。これにより、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2同士が接合される。
(切断工程)
次に、切断工程について説明する。
切断工程では、固定基板51及び可動基板52をチップ単位で切り出し、図2に示すような波長可変干渉フィルター5を形成する。第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2の切断には、例えばスクライブブレイクやレーザー切断等を利用することができる。
[実施例]
図6及び図7は、固定反射膜54の表面54Aについての走査型電子顕微鏡(SEM)像である。走査型電子顕微鏡の観察条件として、図6では、作動距離を14.6mmとし、加速電圧を5.0kVとしており、1目盛りが1μmに対応する。また、図7では、作動距離を14.5mmとし、加速電圧を5.0kVとしており、1目盛りが50μmに対応する。
また、本実施例では、ガラス基板である固定基板51上に、銀(Ag)膜である固定反射膜54を形成した後、固定基板51及び固定反射膜54を250℃で、10分間、加熱した。なお、加熱条件は、上記温度及び加熱時間に限らず、例えば、200〜300℃の温度で、10〜60分加熱してもよい。また、加熱温度が低いほど、加熱時間を長くすることで、固定基板51を反らせるのに十分な熱量を、当該固定基板51に付与することができる。
図6に示すように、銀(Ag)膜の表面に、析出物(図5に示す析出物541)が形成されていることがわかる。
また、図7に示すように、当該析出部が、固定反射膜54の表面の観察領域の全体に亘って形成されていることがわかる。さらに、図7に示すように、銀(Ag)膜の表面には、析出物が形成されているが、ヒロック(例えば表面から数百nm以上の高さを有し、数μm以上の範囲に亘って突出する突出部)が形成されていない。
[第一実施形態の作用効果]
上述した波長可変干渉フィルター5では、固定基板51に金属材料を用いて固定反射膜54が形成される(反射膜形成工程)。その後、固定基板51及び固定反射膜54が加熱されて、固定基板51の固定反射膜54が形成された表面側が凸となる方向に、固定基板51が変形される(加熱工程)。
このような方法では、固定反射膜54は、固定基板51の変形に応じて、フィルター平面視における外側に向かって引っ張られる。このため、反射膜形成工程で形成された固定反射膜54に圧縮応力が発生していたとしても、当該圧縮応力を緩和でき、さらに、固定基板51の変形量に応じて引張応力に変えることができる。
ここで、ヒロックやウィスカーは、固定反射膜54の圧縮応力により、成長が促進される。そして、ヒロックやウィスカーは、例えば500〜600nm程度の高さまで成長する場合がある。この場合、反射膜間のギャップG1の寸法を変更しようとした際、固定反射膜54と可動反射膜55とが接触し、ギャップG1の寸法を所望の寸法に設定することができず、波長可変干渉フィルター5から所望の波長の光を透過させることができないおそれがある。
これに対して、本実施形態では、上述のように固定反射膜54の圧縮応力を緩和する、若しくは引張応力に変えることができるので、当該圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。したがって、反射膜が接触するという上述の問題が発生することを抑制できる。
また、本実施形態では、加熱工程において、固定基板51の固定反射膜54が形成された面(表面)側から、固定基板51及び固定反射膜54を加熱する。
これにより、固定基板51の裏面よりも表面の熱膨張を促進させることができる。すなわち、より確実に裏面側よりも表面側の膨張量を大きくすることができ、表面側が凸となる方向に固定基板51を変形させることができる。したがって、より確実に固定基板51の圧縮応力を緩和することができ、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
また、加熱工程によって、球状の析出物541が固定反射膜54の表面54Aに形成される。析出物541を析出させることにより、固定反射膜54の組成を変化させることができ、当該組成変化により固定反射膜54の圧縮応力を緩和することができる。これにより、ヒロックやウィスカーの発生を抑制することができる。
ところで、固定反射膜54の全面に亘って球状の析出物541を形成するために固定反射膜54を加熱するには、固定反射膜54を固定基板51に形成した後、固定基板51ごと加熱することになる。そして、固定基板51が加熱されると、固定反射膜54の圧縮応力を緩和する(さらに引張応力に変える)方向に固定基板51が変形することは上述の通りである。
したがって、本実施形態のように、析出物541が固定反射膜54の表面54Aに形成されている波長可変干渉フィルター5は、その製造時において、上述の加熱工程が実施され、固定基板51が同時加熱されていることになる。このため、析出物541が形成された固定反射膜54を有する波長可変干渉フィルター5では、加熱工程によって固定基板51が変形される。そして、当該変形により、固定反射膜54の圧縮応力が緩和される、若しくは引張応力に変わるため、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
本実施形態では、固定反射膜54を形成する金属材料として銀又は銀を含む合金を用いる。
ここで、銀や銀を含む合金で形成された反射膜は、銀を含まない反射膜と比べて、反射率を高くでき、かつ、波長可変干渉フィルター5の透過スペクトルの半値幅を狭くできるため、波長可変干渉フィルター5の分解能の向上を図ることができる。一方で、銀や銀を含む合金で形成された反射膜は、銀を含まない反射膜と比べて、反射膜からヒロックやウィスカーが発生しやすいという問題がある。
これに対して、本実施形態では、銀又は銀を含む合金を用いて反射膜を形成しても、ヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。これにより、ヒロックやウィスカーがギャップG1の寸法程度に成長して反射膜54,55が接触することで、波長可変干渉フィルター5のギャップG1の寸法の調整精度が低下したり、反射膜の反射率が変化して分解能が低下する等の不具合の発生を抑制できる。
また、固定基板51は、固定反射膜54が形成された部分において、固定反射膜54が形成された表面側に凸に反っている。
上述のように、固定基板51及び固定反射膜54を加熱することで、固定基板51を表面側が凸となる方向に変形させることができ、表面側に凸に反らせることができる。
これにより、固定反射膜54は、固定基板51の変形に応じて、フィルター平面視において外側に向かって引っ張られ、圧縮応力が引張応力に変化する。このため、当該圧縮応力に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
なお、固定基板51及び固定反射膜54について説明したが、可動基板52及び可動反射膜55についても同様である。すなわち、可動反射膜55においてもヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。したがって、波長可変干渉フィルター5では、出射光の分解能の低下を抑制できる。
以上から、本実施形態では、波長可変干渉フィルター5の分解能の向上を図りつつ、分解能の低下を抑制可能な高い信頼性を有する波長可変干渉フィルター5を提供できる。
また、本実施形態の光学モジュール10及び分光測定装置1では、上述のように、当該波長可変干渉フィルター5からの出射光の分解能の低下を抑制できるため、高い分解能で分光画像を取得することができ、高精度の分光測定を実施することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5に対して、本実施形態の波長可変干渉フィルターでは、固定反射膜54の表面54Aに保護膜が形成されている。なお、可動反射膜55についても同様である。それ以外の点は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5と同様である。以下、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5と同様の構成については、同一の符号を付すとともに、その詳細な説明を省略又は簡略化し、相違点について重点的に説明する。
図8は、本発明に係る第二実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5Aは、図8に示すように、固定反射膜54の表面54Aを覆う保護膜57が形成されている。
この保護膜57は、光を透過可能な透光性材料で形成される。この透光性材料としては、インジウム系酸化物である酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、Ceドープ酸化インジウム(ICO)、及びフッ素ドープ酸化インジウム(IFO)や、スズ系酸化物であるアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、及び酸化スズ(SnO)や、亜鉛系酸化物であるAlドープ酸化亜鉛(AZO)、Gaドープ酸化亜鉛(GZO)、フッ素ドープ酸化亜鉛(FZO)、及び酸化亜鉛(ZnO)等が例示できる。また、インジウム系酸化物と亜鉛系酸化物からなるインジウム亜鉛酸化物(IZO:登録商標)等が例示できる。
また、同様に、可動反射膜55の表面(固定反射膜54と対向する方の面)に保護膜58が形成されている。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述した波長可変干渉フィルター5Aの製造方法について、図面に基づいて説明する。なお、波長可変干渉フィルター5Aは、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5の製造方法と基本的に同様であり、保護膜57,58を形成した後に、加熱を行うことが異なる。
波長可変干渉フィルター5Aの製造では、まず、固定基板51を形成するための第一ガラス基板M1(図9(A)参照)及び可動基板52を形成するための第二ガラス基板(図示省略)を用意し、基板形成工程を実施する。この後、基板接合工程を実施し、固定基板形成工程及び可動基板形成工程により加工された第一ガラス基板M1と第二ガラス基板とを接合する。さらに、切断工程を実施して波長可変干渉フィルター5Aを形成する。
以下、各工程について説明する。
(基板形成工程)
図9は、固定基板形成工程における第一ガラス基板M1の状態を示す図である。
固定基板形成工程では、まず、図9(A)に示すように、第一ガラス基板M1を用意し、当該第一ガラス基板M1の反射膜設置部512の反射膜設置面512Aに、固定反射膜54を形成する(本発明の反射膜形成工程に相当)。
次に、図9(B)に示すように、保護膜57を形成する(本発明の保護膜形成工程に相当)。保護膜57は、例えば、スパッタ等によりITOを成膜した後、固定反射膜54の形状に応じたパターンのレジストを形成してエッチングを行う。この後、レジスト除去液(例えばアルカリ溶液等)でレジストを除去することで、保護膜57が形成される。なお、保護膜57のエッチングは、反射膜54に対するエッチングと同時に行うようにしてもよい。
次に、図9(C)に示すように、保護膜57が形成された固定反射膜54と、当該固定反射膜54が形成された第一ガラス基板M1と、を加熱する(本発明の加熱工程に相当)。なお、第一実施形態の加熱工程と同様であるので、その詳細は省略する。
本実施形態においても、第一ガラス基板M1のうち固定反射膜54が形成された領域は、固定反射膜54からの熱伝導により加熱量が大きくなる。このため、第一ガラス基板M1の表面は裏面よりも熱膨張が促進される。特に、本実施形態でも、図9(C)の矢印に示すように、第一ガラス基板M1の表面側から加熱するので、第一ガラス基板M1の表面の熱膨張が裏面よりもより一層促進される。
本実施形態でも、図9(D)に示すように、加熱後の第一ガラス基板M1は、固定反射膜54が形成された部分において表面側が凸となる方向に変形する。これにより固定反射膜54が、フィルター平面視において外側に向かって引っ張られる。このため、固定反射膜54における圧縮応力(図9(A)の矢印f3参照)が、第一ガラス基板M1の変形量に応じて緩和、又は引張応力に変化される。本実施形態では、図9(D)の矢印f4で示すように引張応力に変化している。
なお、本実施形態においても、固定反射膜54の表面54Aに析出物541が形成されている(図5参照)。
次に、第一実施形態同様に、第一ガラス基板M1に固定電極561及び固定引出電極563を形成する。また、第二ガラス基板についても、第一ガラス基板M1と同様の手順により可動反射膜55、保護膜58、可動電極562、及び可動引出電極564を形成する。
そして、基板接合工程及び切断工程を実施することで、波長可変干渉フィルター5Aを形成する。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、固定反射膜54の表面54A(可動反射膜55に対応する方の面)に保護膜57を形成する。これにより、固定反射膜54の表面54Aから可動反射膜55に向かってヒロックやウィスカーが成長することを抑制することができる。したがって、波長可変干渉フィルター5Aの分光特性の劣化を抑制でき、信頼性の低下を抑制できる。
なお、保護膜57を形成した後に、固定基板51及び固定反射膜54を加熱したが本発明はこれに限定されず、固定基板51及び固定反射膜54を加熱した後に、保護膜57を形成してもよい。この場合、固定反射膜54の表面に析出物541をより好適に形成することができ、固定反射膜54の圧縮応力をより好適に緩和することができる。保護膜58についても同様に、可動基板52及び可動反射膜55を加熱した後に、形成してもよい。
[第三実施形態]
上記第一実施形態の分光測定装置1では、光学モジュール10に対して、波長可変干渉フィルター5が直接設けられる構成とした。しかしながら、光学モジュールとしては、複雑な構成を有するものもあり、特に小型化の光学モジュールに対して、波長可変干渉フィルター5を直接設けることが困難な場合がある。本実施形態では、そのような光学モジュールに対しても、波長可変干渉フィルター5を容易に設置可能にする光学フィルターデバイスについて、以下に説明する。なお、本実施形態の光学フィルターデバイスは、波長可変干渉フィルター5の代りに第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aを備える構成としてもよい。
[光学フィルターデバイスの概略構成]
図10は、本発明に係る第三実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
図10に示すように、光学フィルターデバイス600は、筐体610と、筐体610の内部に収納される波長可変干渉フィルター5と、を備えている。
筐体610は、ベース620と、リッド630と、を備えている。これらのベース620及びリッド630が接合されることで、内部に収容空間が形成され、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
(ベースの構成)
ベース620は、例えばセラミック等により構成されている。このベース620は、台座部621と、側壁部622と、を備える。
台座部621は、フィルター平面視において例えば矩形状の外形を有する平板状に構成されており、この台座部621の外周部から筒状の側壁部622がリッド630に向かって立ち上がる。
台座部621は、厚み方向に貫通する開口部623を備えている。この開口部623は、台座部621に波長可変干渉フィルター5を収容した状態で、台座部621を厚み方向から見た平面視において、反射膜54,55と重なる領域を含むように設けられている。
また、台座部621のリッド630とは反対側の面(ベース外側面621B)には、開口部623を覆うガラス部材627が接合されている。台座部621とガラス部材627との接合は、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用できる。本実施形態では、収容空間内が減圧下に維持された状態で気密に維持する。したがって、台座部621及びガラス部材627は、低融点ガラス接合を用いて接合されることが好ましい。
また、台座部621のリッド630に対向する内面(ベース内側面621A)には、波長可変干渉フィルター5の各電極パッド563P,564Pに接続される内側端子部624が設けられている。内側端子部624と、各電極パッド563P,564Pとは、例えばワイヤーボンディングにより、Au等のワイヤーを用いて接続される。なお、本実施形態では、ワイヤーボンディングを例示するが、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits)等を用いてもよい。
また、台座部621は、内側端子部624が設けられる位置に、貫通孔625が形成されている。内側端子部624は、貫通孔625を介して、台座部621のベース外側面621Bに設けられた外側端子部626に接続されている。
側壁部622は、台座部621の縁部から立ち上がり、ベース内側面621Aに載置された波長可変干渉フィルター5の周囲を覆っている。側壁部622のリッド630に対向する面(端面622A)は、例えばベース内側面621Aに平行な平坦面となる。なお、側壁部622のリッド630側の端部は開口し、光源部111からの光が入射される窓部628を形成している。
そして、ベース620には、例えば接着剤等の固定材を用いて、波長可変干渉フィルター5が固定される。この際、波長可変干渉フィルター5は、台座部621に対して固定されていてもよく、側壁部622に対して固定されていてもよい。固定材を設ける位置としては、複数個所であってもよいが、固定材の応力が波長可変干渉フィルター5に伝達するのを抑制するべく、1か所で波長可変干渉フィルター5を固定することが好ましい。
(リッドの構成)
リッド630は、平面視において矩形状の外形を有する透明部材であり、例えばガラス等により構成される。
リッド630は、図10に示すように、ベース620の側壁部622の開口部である窓部628を覆い、側壁部622に接合されている。この接合方法としては、例えば、低融点ガラスを用いた接合等が例示できる。
[第三実施形態の作用効果」
上述したような本実施形態の光学フィルターデバイス600では、筐体610により波長可変干渉フィルター5が保護されているため、外的要因による波長可変干渉フィルター5の破損を防止できる。また、光学フィルターデバイス600の内部が密閉された構成となるため、水滴や帯電物質等の異物の侵入を抑制でき、固定反射膜54や可動反射膜55にこれらの異物が付着する不都合も抑制することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、固定基板51の変形量に応じて固定反射膜54の圧縮応力を引張応力に変化させる構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、固定基板51の変形量を、固定反射膜54の圧縮応力が緩和する程度としてもよい。この場合でも、圧縮応力が緩和されるので、ヒロックやウィスカーの発生及び成長を抑制できる。なお、可動反射膜55についても同様である。
上記各実施形態では、固定反射膜54は、銀(Ag)又は銀(Ag)を含む合金膜に限定されず、ヒロックやウィスカーが発生するおそれがある金属材料を用いて反射膜を形成する場合にも本発明を適用することができる。このような金属材料としては、アルミニウム(Al)、金(Au)、プラチナ(Pt)等の金属膜や、これら金属を含む合金膜が例示できる。例えば、アルミニウム(Al)を用いる場合、低温スパッタ法により形成することが好ましい。アルミニウム(Al)を低温スパッタ法により粒成長させずに平坦性を上げることで、反射率を向上させることができる。
なお、銀(Ag)又は銀(Ag)を含む合金膜では、銀(Ag)が凝集することによりヒロックやウィスカーが発生しやすい。したがって、銀(Ag)又は銀(Ag)を含む合金を用いて反射膜を形成する場合において、本発明を適用することにより、より効果的にヒロックやウィスカーの発生を抑制できる。
上記各実施形態では、基板を加熱することにより変形させ、これにより反射膜の圧縮応力を緩和させていたが、本発明はこれに限らず、反射膜の圧縮応力を緩和可能なほど基板を反らせることができればよく、加熱することに限定されない。例えば、基板における反射膜が設けられている位置を、基板の反対側から反射膜に向かう方向に押圧し、反射膜側凸となるように基板を反らせてもよい。また、基板を反らせるための応力を基板に付与した状態を維持し続けることで、基板が反った状態を維持してもよいし、基板を不可逆的に変形させてもよい。
上記各実施形態では、固定基板51及び可動基板52は各反射膜54,55が形成された部分で、各反射膜54,55側に凸に反っているとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、固定反射膜54の圧縮応力を所望の程度で緩和可能なように、固定反射膜54が形成されている固定基板51を、固定反射膜54側が凸となる方向に変形させればよい。すなわち、固定基板51は、最終的に平坦でもよく、固定反射膜54とは反対側に凸に反っていてもよい。
上記各実施形態では、静電アクチュエーター56により、反射膜54,55間のギャップ寸法を変更可能な構成としたが、これに限定されない。例えば、波長固定型のファブリーペローエタロンに対しても、本発明を適用することができる。波長固定型の干渉フィルターでは、上記実施形態のような可動部521や保持部522が設けられず、固定基板51と可動基板52との間隔が一定に維持される。このような場合でも、固定反射膜54や可動反射膜55のヒロックやウィスカーの発生及び成長を抑制することにより、各反射膜54,55の光学特性の変化を抑制できる。例えば、各反射膜54,55の反射率が低下することによる分解能の低下を抑制できる。
本発明の電子機器として、上記各実施形態では、分光測定装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の光学モジュール、及び電子機器を適用することができる。
例えば、図11に示すように、本発明の電子機器を、色を測定するための測色装置に適用することもできる。
図11は、波長可変干渉フィルターを備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
この測色装置400は、図11に示すように、測定対象Xに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を測定対象Xにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー420にて受光させ、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち測定対象Xの色を分析して測定する装置である。
光源装置410、光源411、複数のレンズ412(図11には1つのみ記載)を備え、測定対象Xに対して例えば基準光(例えば、白色光)を射出する。また、複数のレンズ412には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置410は、光源411から射出された基準光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置410を備える測色装置400を例示するが、例えば測定対象Xが液晶パネルなどの発光部材である場合、光源装置410が設けられない構成としてもよい。
測色センサー420は、本発明の光学モジュールであり、図11に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過する光を受光するディテクター11と、波長可変干渉フィルター5で透過させる光の波長を可変する駆動制御部15とを備える。また、測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Xで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光をディテクター11にて受光する。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
制御装置430は、測色装置400の全体動作を制御する。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図11に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、及び測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の駆動制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、ディテクター11により検出された受光量から、測定対象Xの色度を分析する。
また、本発明の電子機器の他の例として、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムが挙げられる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の光学モジュールを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図12は、本発明の光学モジュールを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図13は、図12のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図12に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(受光部)等を含む検出装置(光学モジュール)と、受光素子137で受光された光に応じて出力された信号の処理や検出装置や光源部の制御を実施する制御部138(処理部)、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図13に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
さらに、ガス検出装置100の制御部138は、図13に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための駆動制御部15、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気などが除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光、及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、駆動制御部15に対して制御信号を出力する。これにより、駆動制御部15は、上記第一実施形態と同様にして波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56を駆動させ、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。この場合、波長可変干渉フィルター5から目的とするラマン散乱光を精度よく取り出すことができる。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、上記図12及び図13において、ラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示したが、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルターを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図14は、本発明の光学モジュールを利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図14に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(受光部)と、を備えている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する駆動制御部15と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って波長可変干渉フィルター5に入射する。波長可変干渉フィルター5は駆動制御部15の制御により、上記第一実施形態に示すような駆動方法で駆動される。これにより、波長可変干渉フィルター5から精度よく目的波長の光を取り出すことができる。そして、取り出された光は、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、駆動制御部15を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。さらに、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、さらには、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図14において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
さらには、本発明の光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の光学モジュールにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機などにも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図15は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図15に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図15に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
さらには、本発明の光学モジュールをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の光学モジュールを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
さらには、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記のように、本発明の光学モジュール、及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、本発明の光学モジュールは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。したがって、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の光学デバイスとして好適に用いることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
1…分光測定装置(電子機器)、5,5A…波長可変干渉フィルター(干渉フィルター)、10…光学モジュール、11…ディテクター(受光部)、15…駆動制御部、20…制御部、51…固定基板(基板)、54…固定反射膜(第一反射膜)、55…可動反射膜(第二反射膜)、100…ガス検出装置、137…受光素子、138…制御部、200…食物分析装置、210…検出器、220…制御部、300…分光カメラ、330…撮像部、400…測色装置、420…測色センサー、430…制御装置、541…析出物(金属析出物)、600…光学フィルターデバイス、610…筐体。

Claims (12)

  1. 基板、前記基板に設けられた第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備える干渉フィルターの製造方法であって、
    金属材料を用いて前記基板に前記第一反射膜を形成する反射膜形成工程と、
    前記第一反射膜が形成された面側が凸に反る方向に前記基板を変形させる変形工程と、を実施する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  2. 請求項1に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記変形工程は、前記基板及び前記第一反射膜を加熱する加熱工程である
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  3. 請求項2に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記加熱工程において、前記基板の前記第一反射膜が形成された面側から加熱する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記第一反射膜の前記第二反射膜側の面に保護膜を形成する保護膜形成工程を実施する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記金属材料は、銀又は銀を含む合金である
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  6. 基板と、
    前記基板に金属材料で形成された第一反射膜と、
    前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、を備え、
    前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っている
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  7. 基板と、
    前記基板に金属材料で形成された第一反射膜と、
    前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、を備え、
    前記第一反射膜は、前記第二反射膜側の面に球状の金属析出物を有する
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  8. 請求項7に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っている
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記金属材料は、銀又は銀を含む合金である
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  10. 基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを収納する筐体と、を具備し、
    前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っている
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  11. 基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターから出射された光を受光する受光部と、を具備し、
    前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っている
    ことを特徴とする光学モジュール。
  12. 基板、前記基板に金属材料で形成された第一反射膜、及び、前記第一反射膜に対向する第二反射膜を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを制御する制御部と、を具備し、
    前記基板は、前記第一反射膜が形成された面側に凸に反っている
    ことを特徴とする電子機器。
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