JP2016011858A - 風洞実験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気搬送における動力ロスを低減しながら測定室の乱流度を小さくすることができる風洞実験装置を提供する。【解決手段】吸込風路5Aの風路壁5wに吸収用開口6を形成するのに対し、集風口4の前方近傍箇所に整風翼7aからなる整風枠7を形成し、この整風枠7の内側を通過する空気流の空気流れ方向視における外周部分を整風翼7aの案内作用により、整風翼7aと集風口4との間の隙間を通じて集風口4の外側へ逸散させる。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車、航空機、列車などの空力特性の測定や発生騒音の測定などを行う風洞実験装置に関し、詳しくは、送風機により供給される空気を開放型の測定室に噴出する噴出口、及び、この噴出口に対向する状態で前記測定室の内方に向かってコーン状に開口する集風口を設け、前記噴出口から噴出した空気を前記集風口から吸込風路に吸い込む風洞実験装置に関する。
この種の風洞実験装置では、空力特性の測定や発生騒音の測定などの風洞実験において正確で精度の高い測定結果を得るため、次の式1で表される乱流度I(即ち、噴出口から測定室に噴出されて集風口に流入する空気流の風速変動の度合)を極力小さくすることが要求される。
I=u′×100/Uav ………(式1)
ここで、I:乱流度[%]
u′:風速変動の2乗平均平方根[km/h]
Uav:平均風速[km/h]
しかし、この種の風洞実験装置では、図8に模式的に示す如く、噴出口3から噴出された空気流Aは、その周囲に渦流Tを次々と発生させて、これら渦流Tの成長を伴う状態で集風口に向かうため、その空気流Aが到達する集風口部分では、渦流Tが集風口のコーン状集風部などに衝突することによる圧力変動が生じるとともに、渦流Tの周期的な到達で集風口からの流入風量が変動することによる吸込風路での圧力変動も生じ、視覚的には集風口4部分において図9(a),(b)に示す如き空気流Aの乱れが周期的に生じる。
そして、このことが原因で、噴出口3から噴出されて集風口4に向かう空気流Aには、図10や図11に示す如き特定周波数にピークを持つ風速変動が生じ、このことで測定室1における乱流度Iが高くなる問題があった。
なお、図9(a),(b)は、集風口4近傍での周期的な気流変動を可視化したものであり、また、図10は空気流Aの経時的な風速変動を示すグラフ、図11はその風速変動を周波数解析したグラフである。
そして従来、この問題を解消するために(図12参照)、集風口4に流入した空気流Aの一部を吸込風路5Aの外部へ逃がすことで上記の如き圧力変動を緩和する吸収用開口6(6x又は6y又は6z)を、集風口4の近傍で吸込風路5Aの風路壁5wに形成することが提案されている。
具体的には、特許文献1では、吸込風路5Aの風路壁5wのうち風路音響固有値成分の音圧ピークが生じる箇所に外部開放の吸収用開口6xを形成することが提案されている。
また、特許文献2では、連通路6aを通じて測定室1に連通する吸収用開口6yを集風口4近傍で吸込風路5Aの風路壁5wに形成することが提案されている。
さらに、特許文献3では、吸込風路5Aの風路壁5wのうち測定室1内に位置する部分に吸収用開口6zを形成することが提案されている。
特開2010−175422号 特開2008−76304号 特開2006−162310号
しかし、集風口4に続く吸込風路5Aの風路壁5wに吸収用開口6を形成する従来の提案装置では、前述の如き圧力変動を緩和するのに有効であるものの、吸収用開口6を通じて吸込風路5Aから逃がす分だけ余分な風量の空気流を集風口4に流入させるため、集風口4と吸収用開口6との間の風路部分における圧力損失が大きくなり、その分、空気搬送における動力ロスが大きくなって、送風機の運転コストが嵩む、また、高出力の送風機が必要になって装置コストが嵩む問題があった。
そして、この圧力損失は、緩和効果を高めるため吸収用開口6からの逃がし風量を大きくするほど増大して動力ロスが一層大きくなる傾向があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な構成を採ることで上記問題を解消して、圧力損失を低減しながら測定室における乱流度を小さくすることができる風洞実験装置を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は風洞実験装置に係り、その特徴は、
送風機により供給される空気を開放型の測定室に噴出する噴出口、及び、この噴出口に対向する状態で前記測定室の内方に向かってコーン状に開口する集風口を設け、
前記噴出口から噴出した空気を前記集風口から吸込風路に吸い込む風洞実験装置であって、
前記集風口に流入した空気流の一部を前記吸込風路の外部へ逃がして空気流の圧力変動を緩和する吸収用開口を、前記吸込風路の風路壁において前記集風口の近傍に形成し、
前記集風口に向かう空気流に対して案内作用する整風翼を前記集風口の前方近傍箇所において枠状に配置することで、前記整風翼からなる整風枠を前記測定室における前記集風口の前方近傍箇所に形成し、
この整風枠の内側を通過する空気流の空気流れ方向視における外周部分を前記整風翼の案内作用により、その整風翼と前記集風口との間の隙間を通じて前記集風口の外側へ逸散させる構成にしてある点にある。
この構成によれば(図5参照)、整風枠7の内側を通過する空気流Aの外周部分を整風翼7aの案内作用により上記隙間Sを通じて集風口4の外側へ逸散させる分だけ、集風口4に流入する空気流Aの風量を制限することができ、また、その制限において整風翼7aの案内作用により空気流Aの外周部分を集風口4の外側へ滑らかに逸散させることができる。
そして、この流入風量の制限により、整風枠7を設けない場合に比べ、吸収用開口6を通じて吸込風路5Aから逃がす風量を小さくして、集風口4と吸収用開口6との間の風路部分での圧力損失を小さくしながらも、この吸収用開口6により前述の如き圧力変動を効果的に緩和することができる。
したがって、空気搬送における動力ロスが小さくて運転コスト及び装置コストが安価でありながら、測定室における乱流度Iが小さくて実験性能に優れた風洞実験装置にすることができる。
なお、整風翼は空気流れ方向における投影面積が小さいことから、この整風翼に渦流が衝突することで生じる圧力変動は無視できる程度のものである。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記整風枠は空気流れ方向視において前記集風口に対応する形状にし、
前記整風枠の横断面積は、前記集風口の奥部と同等の横断面積又はそれよりも小さい横断面積にしてある点にある。
この構成によれば、集風口に流入する空気流の風量を一層効果的に制限することができ、これにより、空気搬送における動力ロスを一層小さくしながら、測定室における乱流度Iを小さくすることができる。
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記集風口に流入する空気流に対して通風抵抗を付与する抵抗体を、空気流れ方向において前記整風枠と前記吸収用開口との間に配置してある点にある。
この構成によれば、上記抵抗体が流入空気流に付与する通気抵抗により、前記隙間を通じて集風口の外側へ空気流の一部を逸散させる機能を促進することができる。
なお、抵抗体による通風抵抗の付与により集風口と吸収用開口との間の風路部分における圧力損失が多少増大するにしても、その圧力損失の増大は、集風口に流入する空気流の風量を整風枠により制限することで得られる圧力損失の低減により十分に吸収することができる。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記抵抗体として、空気流れ方向に対して直交又は斜交する姿勢の複数の棒状体を前記集風口の開口面方向に並列状態で並べて配置してある点にある。
この構成によれば、複数の棒状体を並列配置するだけの簡単な構造ながら、前記隙間を通じて集風口の外側へ空気流の一部を逸散させる機能を効果的に促進することができる。
なお、棒状体の横断面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、中実形状、中空形状など、どのようなものであってもよい。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記集風口に流入した空気流のうち前記吸収用開口から前記吸込風路の外部へ逃がす空気流の風量比率である逃がし風量比率の変化に応じて、風速変動が卓越的に生じる周波数成分での風速変動パワースペクトルが変化することに対し、
前記吸収用開口は、前記集風口に流入した空気流のうち、風速変動が卓越的に生じる周波数成分での風速変動パワースペクトルが最小値又はその近傍値となるときの前記逃がし風量比率の風量の空気流を前記吸込風路の外部へ逃がすものにしてある点にある。
この構成によれば、集風口と吸収用開口との間の風路部分での圧力損失を低減しながら、測定室における乱流度Iを効果的に低減することができる。
本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記集風口のコーン状集風部は、前記整風翼との間の隙間に向かって凸となる円弧状の断面形状にしてある点にある。
この構成によれば、円弧状断面形状のコーン状集風部による案内で、空気流の一部を集風口と整風翼との間の隙間に対して円滑に通過させることができ、これにより、この隙間を通じて集風口の外側へ空気流の一部を逸散させる機能を高めることができる。
本発明の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記整風翼は、前記集風口に向かう空気流に対する傾斜角度の調整が可能な構成にしてある点にある。
この構成によれば、上記傾斜角度の調整により、整風翼と集風口との間の隙間を通じて集風口の外側へ空気流の一部を逸散させる機能を最適化することができ、これにより、空気搬送における動力ロスを一層効果的に低減することができる。
風洞実験装置の全体を示す平面視断面図 集風口部の斜視図 集風口部の平面視断面図 集風口部の側面視断面図 空気の流れ形態の説明図 卓越周波数成分での風速変動パワースペクトルと圧力損失との相関を示すグラフ 卓越周波数成分での風速変動パワースペクトルと吸収用開口からの逃がし風量比率との相関を示すグラフ 噴出空気流の進行形態を示す模式図 空気流の乱れを可視化した側面図 風速と時間との相関を示すグラフ 風速変動を周波数解析したグラフ 従来装置を示す側面視断面図
図1は実験物の空力特性の測定や発生騒音の測定などを行う風洞実験装置を示し、この風洞実験装置では開放型の測定室1を設け、この測定室1には、室内における実験物の設置部2に向けて空気Aを設定風速で噴出する噴出口3、及び、実験物の設置部2を通過した噴出空気流Aを流入させる集風口4を設けてある。
噴出口3と集風口4とは測定室1の外部において回流風路5を通じ連通させてあり、この回流風路5の途中には、噴出口3に空気送給してその送給空気Aを噴出口3から噴出させる送風機Fを介装してある。
つまり、この風洞実験装置は、回流風路5における送風機Fと集風口4との間の部分を吸込風路5Aにするとともに、回流風路5における送風機Fと噴出口3との間の部分を給気風路5Bにして、送風機Fの運転により集風口4を通じて吸込風路5Aに吸い込んだ空気流Aを給気風路5Bを通じて噴出口3から測定室1に噴出する回流式の風洞実験装置にしてある。
噴出口3及び集風口4はともにその正面視において矩形状の開口にしてあり、給気風路5Bにおける噴出口3の近傍部分(即ち、給気風路5Bの出口近傍部)は、空気流れ方向の下流側ほど風路断面積が漸次的に小さくなって噴出口3に至る縮風部5bにしてある。
一方、集風口4は、図2〜図4に示す如く、測定室1における実験物の設置部2に向かって拡がるコーン状集風部4aを備えるものにしてあり、吸込風路5Aにおける集風口4の近傍部分(即ち、吸込風路5Aの入口近傍部)は、空気流れ方向の下流側ほど風路断面積が漸次的に大きくなる拡風部5aにしてある。
そして、噴出口3とコーン状集風部4aを備える集風口4とは、いずれも測定室1の内部に突出させた状態で、実験物の設置部2を挟んで正対的に対向させてある。
この種の風洞実験装置では、図8において模式的に示すように、噴出口3から噴出された空気流Aは、その周囲に渦流Tを次々と発生させて、これら渦流Tの成長を伴う状態で集風口4に向かう。
この為、空気流Aが到達する集風口4部分では、渦流Tが集風口4のコーン状集風部4aに衝突することによる圧力変動が生じるとともに、渦流Tの周期的な到達で集風口4にからの流入風量が変動することによる吸込風路5Aでの圧力変動も生じ、これらの圧力変動により視覚的には集風口4部分において図9(a),(b)に示す如き空気流Aの乱れが周期的に生じる。
そして、このことが原因で、噴出口3から測定室1に噴出されて集風口4に向かう空気流Aには、図10や図11に示す如き特定周波数にピークを持つ風速変動が生じ、このことで、次の式1に示す乱流度Iが高くなって、風洞実験装置の性能が低く制限される問題があった。
I=u′×100/Uav ………(式1)
I:乱流度[%]
u′:風速変動の2乗平均平方根[km/h]
Uav:平均風速[km/h]
これに対し、本例の風洞実験装置では、図2〜図4に示す如く、集風口4に流入した空気流Aの一部を吸込風路5Aの外部へ逃がして、上記の如き圧力変動を緩和する吸収用開口6を集風口4の近傍で吸込風路5Aの風路壁5wに形成してある。
しかし、この吸収用開口6の設置だけでは、上記の如き圧力変動を効果的に低減して測定室1における乱流度Iを小さくするのに、吸収用開口6を通じて吸込風路5Aの外部へ逃がす風量が大きくなって、集風口4と吸収用開口6との間の風路部分での圧力損失が大きくなる。
このことから、本例の風洞実験装置では、吸収用開口6を形成するのに加えて、集風口4に向かう空気流Aに対して案内作用する整風翼7aを集風口4の前方近傍箇所において枠状に配置することで、測定室1における集風口4の前方近傍箇所に門型の整風枠7を形成してある。
つまり、図5に示すように、整風枠7の内側を通過する空気流Aの空気流れ方向視における外周部分を整風翼7aの案内作用により、整風翼7aと集風口4におけるコーン状集風部4aとの間の隙間Sを通じて測定室1における集風口4の外側へ逸散させるようにし、その逸散風量分だけ集風口4に流入する空気流Aの風量を制限する。
そして、この流入風量の制限により、整風枠7を設けない場合に比べ、吸収用開口6を通じて吸込風路5Aから逃がす風量を小さくし、そのことで集風口4と吸収用開口6との間の風路部分での圧力損失を小さくしながら、吸収用開口6により上述の如き圧力変動を抑制する。
整風枠7は、空気流れ方向視で集風口4に対しラップさせる状態に枠形状を設定して集風口4の前方近傍箇所に配置するが、各部の寸法例を記入した図3,図4に示すように、整風枠7の横断面積(具体的には整風枠7の内側に形成される気流通過路の横断面積)は、集風口4の奥部の横断面積よりもやや小さくしてある。
集風口4のコーン状集風部4aは、その断面形状を対向する整風翼7aとの間の隙間Sに向かって凸となる円弧状の断面形状にしてあり、これにより、その隙間Sを通じて空気流Aの外周部分を集風口4の外側へ円滑に逸散させる。
整風枠7を形成する各整風翼7aは、集風口4に向かう空気流Aに対する傾斜角度θの調整操作を可能にしてあり、この傾斜角度θの調整により、空気流Aの外周部分を上記隙間Sを通じて集風口4の外側へ逸散させる機能を最適化する。
また、空気流れ方向において整風枠7と吸収用開口6との間には、集風口4に流入する空気流Aに対して通風抵抗を付与する抵抗体8として、空気流れ方向に対して直交する縦姿勢の複数の棒状体8aを、等間隔の並列配置で集風口4の開口面方向に並べて配置してある。
つまり、これら棒状体8aにより流入空気流Aに通風抵抗を付与することで、空気流Aの外周部分を上記隙間Sを通じて集風口4の外側へ逸散させる機能を促進する。
図6は、図3,図4に示す各部寸法の風洞実験装置において、整風翼7aの翼幅LをL=300mmにした場合と、L=450mmにした場合と、整風枠7を設けない場合との夫々についての卓越周波数成分での風速変動パワースペクトルと圧力損失との相関を示す。
この図6から判るように、図3、図4に示す各部寸法の風洞実験装置では、整風枠7を設けない場合、集風口4から吸収用開口6にかけての風路部分における圧力損失が60Pa強の状態において風速変動パワースペクトルの最小値が得られるのに対し、整風翼7aの翼幅LをL=450mmにして整風枠7を形成した場合、集風口4から吸収用開口6にかけての風路部分における圧力損失が40Pa弱の状態において同等の風速変動パワースペクトル値を得ることができる。
図7は、図3,図4に示す各部寸法の風洞実験装置において、整風翼7aの翼幅LをL=150mmにした場合と、L=300mmにした場合と、L=450mmにした場合との夫々についての卓越周波数成分での風速変動パワースペクトルと吸収用開口6からの逃がし風量比率との相関を示す。
この図7から判るように、図3、図4に示す各部寸法の風洞実験装置では、整風翼7aの翼幅LをL=450mmにして整風枠7を形成した場合、集風口4に流入する空気流Aの4%程度の風量を吸収用開口6から吸込風路5Aの外部へ逃がすようにすることで、風速変動パワースペクトルを最小化することができる。
これらの実験結果から図3,図4に示す各部寸法の風洞実験装置では、整風翼7aの翼幅L=450mmで整風枠7を形成して、集風口4に流入する空気流Aの4%程度の風量を吸収用開口6を通じ吸込風路5Aから逃がすようにすることで、集風口4と吸収用開口6との間の風路部分における圧力損失を小さくしながら、空気流Aの圧力変動を従前と同等程度にまで抑止できることが判る。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
整風翼7aの翼幅Lは、集風口4部分の各部寸法や空気流Aの平均風速などの種々の条件に応じて好適値を選定すればよい。
集風口4に向かう空気流Aに対する整風翼7aの傾斜角度θは、θ=3°程度が好適であるが、これも圧力損失の低減度や圧力変動の低減度に応じて好適値を選定すればよい。
また、整風翼7aは、上記傾斜角度θの調整操作が可能な構成にするのに代えて、固定された一定傾斜角度θの状態で整風枠7を形成するものであってもよい。
集風口4に流入する空気流Aに対して通風抵抗を付与する抵抗体8は、棒状体8aを並設する構造に限らず、網状構造や多孔構造にしてもよい。
前述の実施形態では、回流式の風洞実験装置を示したが、本発明は測定室に対して一過的に空気通過させる形式の風洞実験装置にも適用することができる。
本発明による風洞実験装置は、空力特性の測定や発生騒音の測定など種々の測定に利用することができる。
F 送風機
A 空気流
1 開放型測定室
3 噴出口
4 集風口
5A 吸込風路
6 吸収用開口
5w 風路壁
7a 整風翼
7 整風枠
S 隙間
8 抵抗体
8a 棒状体
4a コーン状集風部
θ 傾斜角度

Claims (7)

  1. 送風機により供給される空気を開放型の測定室に噴出する噴出口、及び、この噴出口に対向する状態で前記測定室の内方に向かってコーン状に開口する集風口を設け、
    前記噴出口から噴出した空気を前記集風口から吸込風路に吸い込む風洞実験装置であって、
    前記集風口に流入した空気流の一部を前記吸込風路の外部へ逃がして空気流の圧力変動を緩和する吸収用開口を、前記吸込風路の風路壁において前記集風口の近傍に形成し、
    前記集風口に向かう空気流に対して案内作用する整風翼を前記集風口の前方近傍箇所において枠状に配置することで、前記整風翼からなる整風枠を前記測定室における前記集風口の前方近傍箇所に形成し、
    この整風枠の内側を通過する空気流の空気流れ方向視における外周部分を前記整風翼の案内作用により、その整風翼と前記集風口との間の隙間を通じて前記集風口の外側へ逸散させる構成にしてある風洞実験装置。
  2. 前記整風枠は空気流れ方向視において前記集風口に対応する形状にし、
    前記整風枠の横断面積は、前記集風口の奥部と同等の横断面積又はそれよりも小さい横断面積にしてある請求項1記載の風洞実験装置。
  3. 前記集風口に流入する空気流に対して通風抵抗を付与する抵抗体を、空気流れ方向において前記整風枠と前記吸収用開口との間に配置してある請求項1又は2記載の風洞実験装置。
  4. 前記抵抗体として、空気流れ方向に対して直交又は斜交する姿勢の複数の棒状体を前記集風口の開口面方向に並列状態で並べて配置してある請求項3記載の風洞実験装置。
  5. 前記集風口に流入した空気流のうち前記吸収用開口から前記吸込風路の外部へ逃がす空気流の風量比率である逃がし風量比率の変化に応じて、風速変動が卓越的に生じる周波数成分での風速変動パワースペクトルが変化することに対し、
    前記吸収用開口は、前記集風口に流入した空気流のうち、風速変動が卓越的に生じる周波数成分での風速変動パワースペクトルが最小値又はその近傍値となるときの前記逃がし風量比率の風量の空気流を前記吸込風路の外部へ逃がすものにしてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の風洞実験装置。
  6. 前記集風口のコーン状集風部は、前記整風翼との間の隙間に向かって凸となる円弧状の断面形状にしてある請求項1〜5のいずれか1項に記載の風洞実験装置。
  7. 前記整風翼は、前記集風口に向かう空気流に対する傾斜角度の調整が可能な構成にしてある請求項1〜6のいずれか1項に記載の風洞実験装置。
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