JP2016011379A - 研磨液、研磨液用貯蔵液及び研磨方法 - Google Patents

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恵介 井上
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Abstract

【課題】サファイア基板表面を速い研磨速度で平滑に研磨できる研磨液、その貯蔵液及びこれらを用いたサファイアの研磨方法を提供する。
【解決手段】平均一次粒径が20nm以上60nm以下であるシリカと、隣り合う窒素原子を複素環上に有する芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満と、水と、を含み、pHが7.0以上10.5以下である、サファイアを含む基体を研磨するための研磨液。
【選択図】なし

Description

本発明は、サファイアを含む基体を研磨するために使用される研磨液、当該研磨液を得るための貯蔵液及びこれらを使用したサファイアの研磨方法に関する。
サファイアは従来からLEDの基板用途に主に用いられてきたが、近年サファイアは透明で、高い硬度も有し、傷がつきにくいことからスマートフォンに代表される電子機器筐体等のフロントカバーガラスやカメラカバーガラス等にも用いられるようになり、年々その需要が増している。
サファイア基板の製造方法としては、まずベルヌーイ法やチョクラルスキー法、EFG(Edge−defined Film−fed Growth Method)法等でサファイアの塊を作り、次に基板状にくりぬき、薄くスライスして製造する。スライスするときにはダイヤモンド粒が付着した細いワイヤー等(マルチワイヤーソー)を使用して切り出すため、切り出した表面には細かい傷が存在する。
LED基板はサファイア上にGaNを結晶成長させて製造されるため、その用途上、サファイア表面には非常に平滑であることが求められる。またサファイアを電子機器筐体のカバーガラス等に用いる場合でも、サファイア表面に傷等があると意匠性が低下し、見た目にも美しくないことから、傷等が無く平滑であることが求められる。
このようなサファイア表面の傷等を除去し、平滑にするためにはCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)工程が必要不可欠である。CMPとは研磨液によって化学的に被加工物の表面を研磨し易く変質させながら、研磨液に含まれる砥粒と研磨パッドにより機械的に研磨する技術である。しかし、サファイアは化学的、熱的に非常に安定であり、硬度も高いため、CMPが難しく、加工時間が長くかかり、生産コストが高いという問題がある。
その生産コストを下げるため、研磨工程でのサファイアの研磨速度を向上させ、研磨時間を短縮することが望まれている。研磨速度は研磨時の研磨定盤の回転数や圧力を上げることで、高めることができる。しかし、年々必要とされるサファイア基板が薄膜化していく傾向にあり、研磨定盤の回転数や圧力を一定以上に上げるとサファイア基板が割れたり欠けたりする原因となる。そのため、研磨に用いられる研磨液を改善することで研磨速度を向上することが望まれている。
そのサファイア用の研磨液はいくつか知られているが、その種類は豊富とは言えない。例えば特許文献1には、高濃度のコロイダルシリカを含んだ研磨液によってサファイアを研磨することが公開されている。また特許文献2には、アルカノールアミン化合物とパーフルオロアルキル基を有するフッ素系化合物の少なくとも一方と、シリカ粒子、及び水を含有してなるサファイア基板用研磨液が公開されている。しかし、これらに記載された研磨液でサファイアを研磨した結果、比較的研磨速度が遅く、研磨速度は充分とはいえない。
特開2008−44078号公報 特開2014−39056号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、サファイア基板表面を速い研磨速度で平滑に研磨できる研磨液、その貯蔵液及びこれらを用いたサファイアの研磨方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、平均一次粒径が20nm以上60nm以下であるシリカと、隣り合う窒素原子を複素環上に有する芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満と、水と、を含み、pHが7.0以上10.5以下である、サファイアを含む基体を研磨するための研磨液に関する。このような研磨液を用いることにより、サファイアの表面を、優れた研磨速度で研磨できる。
また、前記芳香族複素環化合物は、下記一般式(I)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016011379
(式(I)中、点線で囲まれたArは芳香環を示し、Rは、水素原子、ヒドロキシル基又はアルキル基である。)
本発明の一態様は、更に前記シリカの含有量が、研磨液全質量基準で1〜30質量%であることが好ましい。これによりサファイアの表面を、優れた研磨速度で研磨することができる。
本発明の一態様は、2倍以上に希釈して上記研磨液を得るための貯蔵液に関する。このような貯蔵液によれば、CMP用研磨液の貯蔵・運搬等に係るコストを低減できる。
本発明の一態様は、前記研磨液を用いて、少なくともサファイアを含む基体を研磨する工程を備える研磨方法に関する。このような研磨方法によれば、サファイアを含む基体を、優れた研磨速度で研磨することができる。
本発明の一態様は、前記貯蔵液を水で2倍以上に希釈して研磨液を得て、該研磨液を用いて、少なくともサファイアを含む基体を研磨する工程を備える研磨方法に関する。これにより、CMP用研磨液の貯蔵・運搬・保管等に係るコストを抑制できるため、総合的な製造コストを低減できる。
本発明によれば、サファイア表面を優れた研磨速度で平滑に研磨することができる研磨液、その貯蔵液及びこれらを用いたサファイアの研磨方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
[研磨液]
本実施形態に係る研磨液は、平均一次粒径が20nm以上60nm以下であるシリカと、隣り合う窒素原子を複素環上に有する芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満と、水と、を含み、pHが7.0以上10.5以下である、サファイアを含む基体を研磨するための研磨液である。
(シリカ)
本実施形態に係る研磨液は、シリカを含有する。シリカは砥粒として作用する。砥粒としては、従来から、シリカ、アルミナがよく知られているが、シリカは、サファイア表面の平滑化に優れている。
サファイアに対する研磨速度が向上する観点から、シリカの平均一次粒径は、20nm以上60nm以下である。下限としては、22nm以上が好ましく、24nm以上がより好ましい。上限としては、55nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、48nm以下が更に好ましい。
本発明において平均一次粒径とは、BET比表面積からの等価球換算粒子径であり、凝集したシリカ粒子ではなく、シリカ粒子一つ一つの平均粒径を意味する。
研磨液におけるシリカの含有率は、研磨液の全質量を基準として1〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましい。研磨液が砥粒を含まない場合の研磨速度との有意差がある研磨速度を達成し易い観点において、砥粒の含有率はCMP用研磨液の全質量を基準として1質量%以上であることが好ましい。また、砥粒の含有率が研磨液の全質量を基準として30質量%以下である場合、含有率の増加に伴って研磨速度を向上し易い傾向がある。
(芳香族複素環化合物)
本実施形態に係る研磨液は、隣り合う窒素原子を複素環上に有する芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満含有する。
前記含窒素芳香族複素環化合物の含有量は、優位性のある研磨速度を得る観点から0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましい。また同様に優位性のある研磨速度を得る観点から、0.7質量%以下が好ましい。
前記芳香族複素環化合物は、下記一般式(I)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016011379
(式(I)中、点線で囲まれたArは芳香環を示し、Rは、水素原子、ヒドロキシル基又はアルキル基である。)
前記含窒素芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満の範囲で研磨液に添加することで、サファイアの研磨速度が向上する理由は定かでないが、下記のように考えている。サファイアの研磨は、サファイアに対しシリカが押圧された際に、サファイア上の水酸基とシリカ上の水酸基が水素結合を形成し、続いて反応してアルミノシリケートが生成し、アルミノシリケートが軟質であるためにCMPで機械的に除去され研磨が進行すると考えられる。このとき前記含窒素芳香族複素環化合物が存在することで、水酸基に直結したサファイアのアルミニウム原子、又はシリカのケイ素原子に作用し、水酸基上の電子密度を高め、水素結合が進行しやすくなるために、続くアルミノシリケートの生成反応が速く進み、研磨速度が向上するのではないかと考えている。
一般式(I)で表される含窒素芳香族複素環化合物としては、ピラゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール、シンノリン、これらの誘導体等が上げられる。中でも低コストであり、安全性が高く、水に対して溶解性が高く、サファイアに対する研磨速度が向上する観点から1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1,2,4−トリアゾール及びピラゾールがより好ましい。これらは一種類単独で又は二種類以上混合して用いることができる。
(pH)
本実施形態に係る研磨液のpHは7.0以上10.5以下の範囲である。これにより、研磨速度を向上することができる。同様の観点からpHは7.0以上が好ましく、7.3以上がより好ましく、7.5以上が更に好ましく、8.0以上が特に好ましい。また、pHは10.2以下が好ましく、10.0以下がより好ましく、9.8以下が更に好ましい。
(pH調整)
pHは、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、ピコリン酸等の有機酸、又はアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、イミダゾール等のアルカリ成分などの添加によって調整可能である。また、pHを安定化させるため、研磨液に緩衝液を添加してもよい。このような緩衝液としては、例えば、酢酸塩緩衝液、フタル酸塩緩衝液等が挙げられる。
研磨液のpHは、pHメーター(例えば、電気化学計器株式会社製、型番:PHL−40)で測定することができる。pHの測定値としては、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性りん酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃)、ホウ酸塩pH緩衝液 pH:9.18(25℃))を用いて、3点校正した後、電極を研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値を採用する。
[貯蔵液]
本実施形態に係る研磨液は、貯蔵・運搬・保管等に係るコストを抑制できる観点で、使用時に水等の液状媒体で2倍以上に希釈されて使用される貯蔵液として保管することができる。貯蔵液は、研磨の直前に液状媒体で希釈されて研磨液としてもよいし、サファイアの基体を研磨する場合は、研磨定盤上に貯蔵液と液状媒体を供給し、研磨定盤上で研磨液を調製するようにしてもよい。
貯蔵液の希釈倍率としては、倍率が高いほど貯蔵・運搬・保管等に係るコストの抑制効果が高いため、2倍以上が好ましく、3倍以上がより好ましい。また、希釈倍率の上限としては、特に制限はないが、10倍以下が好ましく、7倍以下がより好ましく、5倍以下が更に好ましい。希釈倍率がこれらの上限値以下である場合、貯蔵液に含まれる砥粒や含窒素化合物の含有率が高くなり過ぎることを抑制し、保管中の貯蔵液の安定性を維持し易い傾向がある。なお、希釈倍率をdとするとき、貯蔵液中の砥粒及び有機酸の各含有率は、研磨液中の砥粒及び有機酸の各含有率のd倍である。
[研磨方法]
本実施形態に係る研磨方法では、公知の研磨装置を広く用いることができる。例えばサファイア基板を研磨する場合、使用できる研磨装置としては、サファイア基板を保持するためのホルダーと、研磨布(研磨パッド)を貼り付けた定盤(プラテン)、又は鋳鉄、銅、錫からなる定盤等とを有する一般的な研磨装置が挙げられる。定盤には、その回転数を変更するためのモータ等が取り付けられている。
研磨パッドとしては、特に限定されないが、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が挙げられる。基体の研磨条件に制限はないが、基体の飛び出しを防止し易い観点において、常盤の回転数は200rpm(min−1)以下であることが好ましい。研磨後の基体表面における傷の発生を抑制し易い観点において、研磨荷重は20psi(34.5kPa)以下であることが好ましい。
本実施形態に係る研磨方法では、定盤に貼り付けられた研磨パッドに、サファイアを含む基体を押圧した状態で、研磨液を基体と研磨パッドとの間にポンプ等により供給しながら、基体と定盤とを相対的に動かす。これらの操作により、基体表面に対する研磨を行う。研磨液を研磨装置に供給する方法は、研磨の間、研磨液を研磨パッドに連続的に供給できるものであれば、特に限定されない。研磨液の供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。貯蔵液と水等の液状媒体とを基体と研磨布との間に供給し、研磨定盤上で貯蔵液を2倍以上に希釈しながら研磨を行なってもよい。また供給した研磨液を回収して再度研磨パッドに供給し、循環して使用してもよい。
研磨終了後の基体は、水、エタノール、イソプロピルアルコールやその他洗浄剤等で洗浄後、スピンドライヤ等を用いて基体上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(実験1:シリカの粒径の影響)
(実施例1)
脱イオン水にシリカA(カタロイドSI−50[「カタロイド」は、登録商標。]、日揮触媒化成株式会社製、平均一次粒径25nm)と、1,2,4−トリアゾールを添加し、実施例1のCMP研磨液1に対応する貯蔵液1を作製した。この貯蔵液1の調製工程では、貯蔵液中のシリカAの含有率を貯蔵液1の全質量を基準として40質量%に、1,2,4−トリアゾールの含有率を貯蔵液1の全質量を基準として0.16質量%添加し調製した。
実施例1の貯蔵液を水で2倍に希釈する(貯蔵液を貯蔵液と同質量の脱イオン水と混合する)ことによって、実施例1のCMP用研磨液1を調製した。すなわち、実施例1のCMP用研磨液1中のシリカAの含有率は研磨液の全質量を基準として20質量%、1,2,4−トリアゾールのCMP用研磨液1中の含有率は研磨液の全質量を基準として0.08質量%であった。また、研磨液1のpHは約9.5であった。
(実施例2)
実施例2では、シリカとしてシリカB(カタロイドSI−45P、日揮触媒化成株式会社製、平均一次粒径45nm)を添加したこと以外は実施例1と同様に実験を行い、貯蔵液2、研磨液2を作製した。また、研磨液2にpH調整剤としてリンゴ酸を0.03質量%加え、pHを約9.5に調整した。
(比較例1)
比較例1では、シリカとしてシリカC(カタロイドSI−40、日揮触媒化成株式会社製、平均一次粒径17nm)を添加した以外は実施例1と同様に実験を行い、貯蔵液3、研磨液3を作製した。また、研磨液3にpH調整剤として25質量%アンモニア水を0.1質量%加え、pHを約9.5に調整した。
(比較例2)
比較例2では、シリカとしてシリカD(スノーテックスYL[「スノーテックス」は、登録商標。]、日産化学株式会社製、平均一次粒径65nm)を添加した以外は実施例1と同様に実験を行い、貯蔵液4、研磨液4を作製した。また、研磨液4にリンゴ酸を0.005質量%加え、pHを約9.5に調整した。
(比較例3)
比較例3では、シリカとしてシリカE(カタロイドSI−80P、日揮触媒化成株式会社製、平均一次粒径80nm)を添加した以外は実施例1と同様に実験を行い、貯蔵液5、研磨液5を作製した。また、研磨液5にリンゴ酸を0.005質量%加え、pHを約9.5に調整した。
[CMP方法及び研磨特性評価方法]
以下の手順で、研磨装置を用いてCMP用研磨液による基体の化学機械研磨を行った。
プラテンに貼り付けられた研磨パッドに、下記の基体を押圧した状態で、CMP用研磨液(研磨液)を40℃に加温した状態で、基体と研磨パッドとの間にポンプにより供給しながら、プラテンを回転させた。このとき研磨液は循環しながら研磨を行った。これらの操作により基体表面のCMPを行った。
研磨する基体としては、研磨面の面方位がC面であるサファイアウエハを使用した。基体のサイズは直径2インチ(50.8mm)、厚さ0.43mmであった。
研磨装置として、株式会社ナノファクター製の型式FACT―200を用いた。研磨パッドとして、ローム・アンド・ハース社製の同心円状の溝を有するIC1000を用いた。研磨条件は以下の通りであった。
<研磨条件>
研磨圧力:500g/cm
プラテン直径:20cm
プラテンの回転数:90rpm(min−1
CMP用研磨液の流量(供給量):100mL/min
研磨時間:20min
<研磨速度>
各研磨液を用いたCMP前後の基体の質量を測定することで研磨された質量を求め、そこから基体研磨面の面積と密度(サファイアの密度3.97g/cmの値を使用)の値を用いて膜厚に換算し、研磨速度を算出した。研磨速度が2.5μm/h以上で良好であるとした。実施例1、2及び比較例1、2、3についての評価結果を表1に示した。
Figure 2016011379
[評価結果]
表1から明らかなように平均一次粒径が20nm以上、60nm以下のシリカを用いることで研磨速度は良好となった。
以上の結果より、平均一次粒径が20nm以上、60nm以下のシリカを用いることでサファイアの表面を、高速に研磨できる研磨液(CMP用研磨液)が得られることが確認された。
(実験2:pHの影響)
(実施例3)
実施例3では、研磨液にpH調整剤としてリンゴ酸を0.1質量%加えた以外は実施例2と同様に貯蔵液6、研磨液6を作製した。また、研磨液6のpHは約8.5であった。
(比較例4)
比較例4では、研磨液にpH調整剤としてリンゴ酸を0.15質量%加えた以外は実施例2と同様に貯蔵液7、研磨液7を作製した。また、研磨液7のpHは約6.6であった。
(比較例5)
比較例5では、研磨液にpH調整剤として25質量%アンモニア水を4.0質量%加えた以外は実施例2と同様に貯蔵液8、研磨液8を作製した。また、研磨液8のpHは約10.7であった。
実施例2、3及び比較例4、5について実施例1と同様に研磨速度を評価した。評価結果を表2に示した。
Figure 2016011379
[評価結果]
表2から明らかなように、研磨液のpHを7.0〜10.5とした研磨液(CMP用研磨液)を用いることで研磨速度は良好となった。
以上の結果より、pHを7.0〜10.5とした研磨液(CMP用研磨液)を用いることで、サファイアの表面を、高速に研磨できるCMP用研磨液が得られることが確認された。
(実験3:含窒素芳香族複素環化合物の影響)
(実施例4)
実施例4では、貯蔵液中の1,2,4−トリアゾール量を0.32質量%、即ち研磨液中の1,2,4−トリアゾール量を0.16質量%とし、研磨液にリンゴ酸を0.015質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例2と同様に実験を行い、貯蔵液9、研磨液9を作製した。
(実施例5)
実施例5では、貯蔵液中の1,2,4−トリアゾール量を1.0質量%、即ち研磨液中の1,2,4−トリアゾール量を0.5質量%とし、研磨液にpH調整剤として25質量%アンモニア水を0.15質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例2と同様に実験を行い、貯蔵液10、研磨液10を作製した。
(実施例6)
実施例6では、1,2,4−トリアゾールの代わりにピラゾールを用い、研磨液にpH調整剤としてリンゴ酸を0.05質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例4と同様に実験を行い、貯蔵液11、研磨液11を作製した。
(実施例7)
実施例7では、1,2,4−トリアゾールの代わりに1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用い、研磨液にpH調整剤として25質量%アンモニア水を0.05質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例4と同様に実験を行い、貯蔵液12、研磨液12を作製した。
(比較例6)
比較例6では、貯蔵液中の1,2,4−トリアゾールの添加量を2質量%、即ち研磨液中の1,2,4−トリアゾール量を1.0質量%とし、研磨液にpH調整剤として25質量%アンモニア水を0.4質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例2と同様に実験を行い、貯蔵液13、研磨液13を作製した。
(比較例7)
比較例7では、貯蔵液中の1,2,4−トリアゾールの代わりに1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用い、研磨液にpH調整剤として25%アンモニア水を0.1質量%加えてpHを9.5に調整した以外は比較例6と同様に実験を行い、貯蔵液14、研磨液14を作製した。
(比較例8)
比較例8では、貯蔵液中、研磨液中に含窒素芳香族複素環化合物を用いず、研磨液にpH調整剤としてリンゴ酸を0.05質量%加えてpHを9.5に調整した以外は実施例2と同様に実験を行い、貯蔵液15、研磨液15を作製した。
実施例2、4、5、6、7及び比較例6、7、8について実施例1と同様に研磨速度を評価した。評価結果を表3に示した。
Figure 2016011379
[評価結果]
表3から含窒素芳香族複素環化合物を研磨液中に1.0質量%未満含む研磨液(CMP用研磨液)を用いることで研磨速度は良好となった。一方、含窒素芳香族複素環化合物を含まないか、含窒素芳香族複素環化合物を研磨液中に1.0質量%超過して含む場合には研磨速度が不良となる結果となった。
以上の結果より、含窒素芳香族複素環化合物を研磨液中に1.0質量%未満含む研磨液(CMP用研磨液)を用いることで、サファイアの表面を、高速に研磨できるCMP用研磨液が得られることが確認された。
本発明に係る研磨液(CMP用研磨液)、貯蔵液及びこれらを用いた研磨方法は、LED基板、スマートフォン等の電子機器筐体に用いられるサファイアのCMPに好適である。

Claims (6)

  1. 平均一次粒径が20nm以上60nm以下であるシリカと、
    隣り合う窒素原子を複素環上に有する芳香族複素環化合物を0.01質量%以上1.0質量%未満と、
    水と、を含み、
    pHが7.0以上10.5以下である、
    サファイアを含む基体を研磨するための研磨液。
  2. 前記複素環化合物は、下記一般式(I)で表される化合物である請求項1に記載の研磨液。
    Figure 2016011379
    (式(I)中、点線で囲まれたArは芳香環を示し、Rは、水素原子、ヒドロキシル基又はアルキル基である。)
  3. 前記シリカの含有量が、研磨液全質量基準で1〜30質量%である請求項1又は2に記載の研磨液。
  4. 2倍以上に希釈して請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨液を得るための貯蔵液。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨液を用いて、少なくともサファイアを含む基体を研磨する工程を備える研磨方法。
  6. 請求項6に記載の貯蔵液を水で2倍以上に希釈して研磨液を得て、該研磨液を用いて、少なくともサファイアを含む基体を研磨する工程を備える研磨方法。
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CN107134002A (zh) * 2017-05-03 2017-09-05 南京晓庄学院 一种基于ar技术的动漫角色制作方法

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CN106952326A (zh) * 2017-05-03 2017-07-14 南京晓庄学院 一种基于ar技术和感光技术的动漫角色制作方法
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