JP2016010774A - テイラー反応装置 - Google Patents

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修平 中倉
Shuhei Nakakura
修平 中倉
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Abstract

【課題】所望の粒子径と粒度分布が得られるテイラー反応装置を提供する。【解決手段】外筒1と内筒2との間に形成された隙間空間10をテイラー渦発生領域とし、外筒1の長手方向一端部に外部から隙間空間に反応前溶液を供給する供給管3を設け、同長手方向他端部に隙間空間から外部に反応後溶液を排出する排出口4を設けたテイラー反応装置であって、供給管3は、隙間空間の長手方向において、互いに離間して複数個(2本)が設けられている。2本の供給管3a、3bは、その離間間隔が隣接するテイラー渦Ta、Tbの発生間隔に対応している。2本の供給管3a、3bにより反応前溶液はテイラー渦Ta、Tbの発生している場所に直接供給されるので、隣接するテイラー渦が接触し合って混合していき局部的な濃度上昇が生じない。このため、しだいに完全混合状態に至るので、均一な微粒子が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、テイラー反応装置に関するものである。
粒度分布に特長を有するミクロンメートルスケールの微粒子を製造するためには、ガスや溶液の化学反応を利用する“成長法”が一般的に用いられる。この成長法は2段階の工程を踏むものであり、第1段階で微粒子の核を生成させ、第2段階で核を成長させ、所望な粒子径にするものである。この溶液同士の“成長法”では、供給液同士が化学反応を起こす局所的な場所での濃度変化を制御することが重要である。
しかるに、従来から成長法によく利用されている撹拌槽では、ア)撹拌槽内にデッドゾーンが生じる、イ)せん断が弱い、ウ)滞留時間が不均一等、の原因により化学反応の引き起こされる撹拌槽内部の領域において供給液の濃度が不均一となるという欠点があり、そのため所望の粒子径と粒度分布を有する微粒子が得られないことがあった。
このような欠点を解消するため、特許文献1の従来技術ではテイラー反応装置を2台用いることで粒子の成長を制御する方法が提案された。
上記従来技術は、供給液同士を反応させ、核を生成させる第1段目のテイラー反応装置と粒子の結晶成長を行う第2段目のテイラー反応装置の2台を備えている。第1段目のテイラー反応装置における流動状態は、やや斜めのドーナツ状の擬似管路が形成され、供給液は螺旋状に併走して化学反応が引き起こされる。この結果、化学反応の生成箇所における濃度変化を制御し、良好な微粒子の製造を可能としたと説明されている。
しかしながら、特許文献1の従来技術では、テイラー反応装置を2台用いるので、設置スペースが大きくなるとか、2台のテイラー反応装置の間で順序よく化学反応させることが困難とかの問題があり、現実には所望の粒子径や粒度分布を得ることが困難であった。
さらに、上記従来例に限らず、一般にテイラー反応装置では、つぎのような問題があった。
図3に示すように、一般的なテイラー反応装置は、静止させた外筒101と回転させる内筒102を有し、外筒101と内筒102との間の隙間空間である槽110の一端に供給管103を取付け、他端に排出口104を設けている。槽110に溶液を入れて内筒102を回転させ、回転数が一定の範囲内において槽110内にテイラー渦が発生する。図4(A)に示すように、テイラー渦Tはドーナツ状の旋回する流体であり、一つ一つのテイラー渦Tは独立した流動体である。そして、隣接するテイラー渦Tに対しては、内筒まわりの旋回方向も逆であり、同図(B)に示すように、各テイラー渦Tの断面内の流れも互いに逆向きである。
こうしたテイラー渦が槽110内で隣接して何本も発生し、溶液自体は少しづつ隣のテイラー渦に移っていって、溶液同士が撹拌される。このため、入口付近では二種以上の溶液が未混合であるが、出口付近では充分に混合されることになる。
このようなテイラー反応装置では、このリング状のテイラー渦Tに反応前の溶液を供給すると、図5(A)に示すように、隣のリング状テイラー渦Tbに溶液が拡散する量よりも供給液は同じテイラー渦Taに滞留する量の方が多い。このため、供給液に近接しているリング状テイラー渦Ta内の溶液濃度が平均濃度よりも上昇し、所望としない粒径を有する微粒子を製造してしまうという問題点があった。つまり、濃度の高い間に核が大きく成長し核発生するだけでなく、核自体が大きく成長し、次の粒子成長段階で所望の粒子径よりも大きい粒子となってしまったり、あるいは粒度分布が大きく広がる等の問題が生じていた。
特開2011−83768号公報
本発明は上記事情に鑑み、所望の粒子径と粒度分布が得られるテイラー反応装置を提供することを目的とする。
第1発明のテイラー反応装置は、外筒と、該外筒内で回転する内筒とを備え、前記外筒と前記内筒との間に形成された隙間空間をテイラー渦発生領域とし、前記外筒の長手方向一端部に外部から前記隙間空間に反応前溶液を供給する供給管を設け、同長手方向他端部に前記隙間空間から外部に反応後溶液を排出する排出口を設けたテイラー反応装置であって、前記供給管は、前記隙間空間の長手方向において、互いに離間して複数個設けられていることを特徴とする。
第2発明のテイラー反応装置は、第1発明において、前記複数個の供給管は、その離間間隔が隣接するテイラー渦の発生間隔に対応していることを特徴とする。
第3発明のテイラー反応装置は、第2発明において、前記複数個の供給管は、2本であることを特徴とする。
第1発明によれば、複数の供給管により反応前溶液が隙間空間に対し離間した位置に供給されるので、互いに混合し合って平均的な濃度に落ち着き、局部的な濃度上昇を抑制することができる。
第2発明によれば、複数の供給管により反応前溶液はテイラー渦の発生している場所に直接供給されるので、隣接するテイラー渦が接触し合って混合していき局部的な濃度上昇が生じない。このため、しだいに完全に混合した状態に至るので、所望の粒子径と粒度分布の微粒子が得られる。
第3発明によれば、2本の供給管は隣接するテイラー渦に対応しているので、供給された反応前溶液が直接隣接する2本のテイラー渦に入っていく。このため、隣接する2本のテイラー渦が接触し合って混合していき、局部的な濃度上昇が生じない。そして、排出口のテイラー渦に向かってしだいに完全に混合した状態に至るので、所望の粒子径と粒度分布の微粒子が得られる。
本発明の一実施形態に係るテイラー反応装置の概略断面図である。 (A)は図1のテイラー反応装置における供給管付近の拡大断面図、(B)は供給管付近のテイラー渦2本の濃度の説明図である。 従来より一般的なテイラー反応装置の断面図である。 テイラー渦の説明図であって、(A)はドーナツ状流動の説明図、(B)は断面流れの説明図である。 (A)は従来のテイラー反応装置における供給管付近の拡大断面図、(B)は供給管付近のテイラー渦2本の濃度の説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を説明する。
まず、図1および図2に基づき、本実施形態におけるテイラー反応装置Aの基本構造を説明する。
1は外筒で、2は内筒である。外筒1は外板1aと内板1bとから二重筒に構成されており、空洞1cは加温媒体を通すために利用される。また、この外筒1は静止状態で用いられる。
内筒2は中実または中空の軸状物であって外筒1内に同心状で挿入されている。そして、モータ等の駆動源に接続されて、回転可能となっている。外筒1の内壁面と内筒2の外表面との間には隙間空間10が形成されており、その隙間空間10は筒軸方向に延びている。すなわちドーナツ状の隙間空間10が長く延びた形状となっている。そして、この隙間空間10がテイラー渦発生領域であり撹拌槽として機能する。
外筒1の長手方向一端部(図面中の右端部)には供給管3が設けられている。供給管3は外部から隙間空間10に反応前溶液を供給するパイプである。
外筒1の長手方向他端部(図面中の左端部)には、排出口4が設けられている。排出口4からは隙間空間10内の反応後溶液が排出される。
本実施形態のテイラー反応装置Aでは、内筒2を適当な回転数で回転させることにより、隙間空間10に充填された溶液にテイラー渦Tを生成させることができる。
テイラー渦Tは、図4に基づき既述したように、隙間空間10内において生ずるドーナツ状の流動体であって、内筒2のまわりで周方向に流動し、周方向の流れの向きが隣接するテイラー渦T間で逆向きである。また、各テイラー渦Tの断面内でも渦状に流動しているが、その向きも隣接するテイラー渦T間で逆向きである。
つぎに、本発明の特徴を説明する。
図1に示すように、本実施形態のテイラー反応装置Aでは、外筒1の長手方向一端部(図面中の右端部)において、供給管3が複数本設けられている。図示の実施形態では、隙間空間10の長手方向において、互いに離間して2本の供給管3a、3bが設けられている。また、図2に示すように、この2本の供給管3a、3bの離間間隔dは隣接するテイラー渦Ta、Tbの発生間隔に対応している。
図示の実施形態において、供給管3a、3bは、2本であるが、3本以上であってもよい。その場合も、複数本の供給管の間の距離はテイラー渦Tの発生間隔に対応させておくのが好ましい。
つぎに、本実施形態におけるテイラー反応装置Aの使用方法を説明する。
外筒1が静止した状態で、内筒2をモータ等で回転させる。反応前の溶液は供給管3a、3bから流入させ、化学反応を終えた生成物は排出口4から排出される。
本実施形態では、2本の供給管3a、3bから反応前溶液を供給するが、その溶液量Qは、図3の従来例のように1本の供給管103から供給する場合に比べて、1本の供給管(3aまたは3b)当りの流量は1/2でよい。
そして、2本の供給管3a、3bから供給される反応前溶液は隣接する2本のテイラー渦Ta、Tbに直接入っていく。この場合、反応前溶液の供給量は1本の供給管(3aまたは3b)当り1/2でよいので、2本のテイラー渦Ta、Tb内の濃度に局所的な濃度上昇は生じにくい。つまり、反応前溶液の供給を受けた反応前溶液の濃度は、図5に示す1本のテイラー渦Taに反応前溶液を全量供給した場合の濃度に比べ、単純計算で1/2となる。
このため、1本のテイラー渦に局所的な高濃度が発生する不都合はなくなるので、生成する粒子核が大きく成長しすぎる等の不都合は生じず、均一な粒径の粒子核が得られる。
下流側のテイラー渦Tbには上流側のテイラー渦Taからも反応前溶液の流入があるため、Tbに対応する供給管の反応前溶液の供給量は、Taに対応する供給管の反応前溶液の供給量よりも少ない方が望ましく、全体の反応前液の供給量の1/3〜1/2の範囲とすることが望ましい。
しかも、隣接するテイラー渦Ta、Tbの濃度が元々低いことに加え、2本のテイラー渦Ta、Tbが互いに接触し合ってしだいに混合していく。そして、この現象が排出口4付近のテイラー渦Tに至るまで続いていくので、反応前溶液が隙間空間10内の溶液に対し徐々に完全混合状態に至ることになる。そして、この間に均一な粒子径の核が成長していくので、得られる粒子径の分布が狭い範囲に収まることになる。このようにして排出時には所望の粒子径と粒度分布の微粒子が得られることになる。
以上のように、本発明のテイラー反応装置Aでは、供給管3(3a、3c)に近接しているドーナツ状のテイラー渦Ta、Tbにおける供給液の濃度上昇を抑制して理想的な完全混合状態における平均濃度に漸近するため、均一な微粒子を得ることができる。
Ansys社製の流体解析ソフトCFXを用いて、図1に示すように複数の供給管3a、3bを設けたときの装置内部の濃度推移を計算した。化学反応は考慮せず、供給管3a、3bから供給された溶液の拡散のみ評価した。また、テイラー反応装置の外筒1と内筒2内部にあるテイラー渦発生領域10のみをモデル化した。計算メッシュ数は40万ノード程度。供給管3a、3bからの供給を開始した後、1[s]間の非定常解析を実施した。実験条件は、内筒2の径をDとしたとき、外筒1の径を1.13D、回転数1500[rpm]とし図1のテイラー反応装置Aを実施例1とし、図3のテイラー反応装置を比較例1とした。
反応前溶液を、1点から添加した場合(図5に示す比較例1)と2点(図2に示す実施例1)から添加した場合を比較した。実施例1の平均濃度推移を図2(B)に示し、比較例1の平均濃度推移を図5(B)に示す。
図2(B)および図5(B)において、1[s]後の濃度を比較すると、比較例1ではリング状テイラー渦Taの濃度が7[−]まで増加し隣のリング状テイラー渦Tbとの濃度差が大きいのに対して、実施例1ではリング状テイラー渦Taの濃度が6[−]までと低く、しかも隣のリング状テイラー渦Tbとの間の濃度差も小さかった。以上により、本発明のテイラー反応装置では局部濃度の上昇が解消されていることが分る。
1 外筒
2 内筒
3 供給管
4 排出口
Ta リング状のテイラー渦
Tb リング状のテイラー渦

Claims (3)

  1. 外筒と、該外筒内で回転する内筒とを備え、前記外筒と前記内筒との間に形成された隙間空間をテイラー渦発生領域とし、前記外筒の長手方向一端部に外部から前記隙間空間に反応前溶液を供給する供給管を設け、同長手方向他端部に前記隙間空間から外部に反応後溶液を排出する排出口を設けたテイラー反応装置であって、
    前記供給管は、前記隙間空間の長手方向において、互いに離間して複数個設けられている
    ことを特徴とするテイラー反応装置。
  2. 前記複数個の供給管は、その離間間隔が隣接するテイラー渦の発生間隔に対応していることを特徴とする請求項1記載のテイラー反応装置。
  3. 前記複数個の供給管は、2本である
    ことを特徴とする請求項2記載のテイラー反応装置。
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