JP2016007830A - 熱成形装置及び熱成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な立体形状の基材において容易にシートをカットしトリミングを行うことができる。【解決手段】加熱により軟化したシート3を立体形状の基材2の表面に吸着させて被覆した後に、トリミングする熱成形を行うための装置であって、基材2は、凹部を有する形状をなし、基材2を保持する基材治具4が設けられ、基材治具4は、冶具本体41と、基材2の凹部に着脱自在に係合して基材形状を補完し、且つシート3が被覆される被覆面を有する嵌合部42とを備え、嵌合部42は、基材2に嵌合させた状態で、嵌合部42の被覆面と基材2の表面とが面一になるように設けられ、シート3が被覆された基材2を基材治具4から取り外すと同時に、基材2から離脱される構成の熱成形装置1を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品に関する。
従来、シートを成形基材の外表面に接着する装置として、真空プレス積層型の熱成形装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1に示す従来の熱成形装置は、上下のチャンバーを備え、下側チャンバーは成形する基材を基材治具で保持するとともに、上側チャンバー側の周縁部にシートをセットすることが可能であり、上側チャンバーはヒーターを備えた熱板を有している。上側チャンバーは、真空タンクおよび加圧タンクに接続されており、チャンバー内を真空および加圧可能であり、下側チャンバーは真空タンクに接続されチャンバー内を真空にすることが可能な構成となっている。
このような熱成形装置を用いた成形方法として、先ず、基材を基材治具に保持させておき、シートを上側チャンバーの周縁部にセットする。続いて、上側チャンバーを下降させ、上下のチャンバー内を大気圧状態での気密状態とし、さらに上下チャンバー内を真空状態にして、上側チャンバーの熱板によりシートを加熱する。そして、下側チャンバー内のテーブルを上昇させ、上側チャンバー内のみを大気圧状態にすることにより、熱板で加熱されて軟化したシートが基材(金型)に被覆される。その後、被覆されたシートに対して切断治具を用いて適宜なカットラインでカットすることでトリミングが行われ、その基材を熱成形品として完成される。
特許第3102916号公報
しかしながら、従来の熱成形装置では、以下のような問題があった。
すなわち、シートを被覆する基材は、単純な形状とは限らず、例えば複数の形状の異なる凹部を有する複雑な立体形状である場合や、基材端部の幅寸法が小さい形状である場合がある。このような基材では、切断治具によるカットが難しく、好適なカットライン形状が得られないという問題があった。
そのため、切断治具に複雑な機能をもたせる必要がり、コストがかかるうえ、基材形状が限定されてしまい、複雑な形状の基材に対応できないことから、その点で改善の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、複雑な立体形状の基材において容易にシートをカットしトリミングを行うことができる熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る熱成形品は、立体形状の基材の表面に、加熱により軟化したシートを吸着させることで被覆する熱成形を行うための熱成形装置であって、 前記基材を保持する基材治具が設けられ、該基材治具は、冶具本体と、前記基材の一部に着脱自在に係合して基材形状を補完し、且つ前記シートが被覆される被覆面を有する形状補完部と、を備え、前記形状補完部は、前記基材に係合させた状態で、前記形状補完部の被覆面と前記基材の表面とが面一になるように設けられ、前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記基材から離脱されることを特徴としている。
また、本発明に係る熱成形方法では、上述した熱成形装置を用いて前記基材の表面に前記シートを被覆する熱成形方法であって、前記基材の一部に前記基材治具の前記形状補完部を係合させ、前記基材を前記基材治具に保持する工程と、前記形状補完部の前記被覆面と前記基材の表面とが面一となる状態で、加熱により軟化した前記シートを前記基材の表面に被覆する工程と、前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記形状補完部を前記基材から離脱させる工程と、前記形状補完部が取り除かれた部分に残る残置シート部分を前記基材のシート未接着部に接着する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明に係る熱成形品では、上述した熱成形方法によって成形され、前記基材の表面に前記シートが被覆されていることを特徴としている。
本発明では、基材に形状補完部を係合させた状態で、基材を基材治具に保持し、加熱により軟化したシートを基材の表面に被覆した後、シートが被覆された基材を基材治具から取り外し、熱成形品を成形することができる。この基材を基材治具から取り外す際には、同時に形状補完部が基材から離脱させることができるので、形状補完部が取り除かれた部分に残る残置シート部分を基材のシート未接着部に接着させることができる。
そのため、例えば基材に凹部があるような立体的形状をなす基材であっても、基材へのシートの被覆時において、形状補完部によってその被覆面と基材の表面とが面一となるように基材形状を補完することができるので、複雑な構造の切断治具を用いることがなく、容易に且つ確実にトリミングを行うことができる。
また、本発明に係る熱成形装置では、前記基材は、凹部を有する形状をなし、前記形状補完部は、前記凹部に嵌合可能な嵌合部であることが好ましい。
本発明では、基材を基材治具に保持させたときに、基材の凹部に嵌合部が嵌合され、その嵌合部の被覆面と基材の表面とが面一となる。そのため、被覆されたシート面の凹凸の変化が小さくなるので、トリミングを容易に行うことができる。
また、本発明に係る熱成形装置では、前記形状補完部は、前記基材の端部の厚さ寸法を増大するように補完する添板部であることが好ましい。
本発明では、基材を基材治具に保持させたときに、基材に添板部を添わせて係合され、基材の厚さ寸法を増大するように補完され、このとき添板部の被覆面と基材の表面とが面一となる。そのため、被覆されたシート面の基材の端部の厚さ寸法が切断治具でトリミングすることが可能な十分な厚さ寸法を確保することができ、トリミングを容易に行うことができる。
本発明の熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品によれば、複雑な立体形状の基材において容易にシートをカットしトリミングを行うことができる効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態による熱成形装置で成形された熱成形品を示す斜視図であって、(a)は天板側から見た図、(b)は天板を裏面側から見た図である。 基材治具の側面図である。 図2に示すA−A線矢視図であって、基材治具を上から見た図である。 基材治具に保持された基材を斜め下方より見た部分斜視図である。 熱成形装置の構成を示す縦断面図であって、シートの加熱前の状態を示す図である。 図5に示す熱成形装置を使用した熱成形方法の動作手順を示す縦断面図である。 図6に示す基材治具に保持された基材の要部拡大図であって、(a)は基材の凹部の無い箇所における図、(b)は基材の凹部に嵌合部が嵌合した状態を示す図である。 (a)、(b)は、図7(b)に続く熱成形方法の動作手順を示す図である。 (a)、(b)は、図8(b)に続く熱成形方法の動作手順を示す図である。 第2の実施の形態による基材を斜め下方から見た要部斜視図である。 図10に示す基材を基材治具に保持させた状態を示す斜視図である。 第3の実施の形態による基材を斜め下方から見た要部斜視図である。 図12に示す基材を基材治具に保持させた状態を示す斜視図である。 第3の実施の形態による熱成形方法の動作手順を示す縦断面図である。 図14に続く熱成形方法の動作手順を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品について、図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1乃至図3に示すように、本実施の形態による熱成形装置1(図2及び図3)は、立体形状の基材2の表面2aに、加熱により軟化したシート3を吸着させることで被覆することにより熱成形品20を熱成形するための装置である。
基材2は、図1(a)及び(b)に示すように、矩形状の天板21と、天板21の外周縁から天板21の板面に直交する方向に向けて突出する側板22と、を有している。側板22の突出端縁には、それら側面毎に1又は2の凹部23が形成されている。
ここで、本実施の形態では、天板21を上向きにした姿勢で、天板21の上面21a、側板22の外面22a、及び側板22の下端面22bがシート3の被覆面となる。そして、基材2は、側板22の下端面22bのうち、凹部23の底部23aでは前記下端面22bの厚さ寸法の全体にシート3が被覆され、凹部23の底部23aを除いた部分では同じく下端面22bの厚さ寸法の略半分の範囲にシート3が被覆され、熱成形品20を構成している(図4参照)。
図5及び図6に示すように、熱成形装置1は、基材2を収容可能な空間(収容領域R)を有する下枠11と、この下枠11の枠上縁部11aに対して上方から加熱面12aを密接可能とした熱板12と、下枠11の上方に配置され、下枠11内に設けられて基材2を保持する基材治具4と、基材治具4に保持された基材2に被覆されたシート3の不要部分をトリミングする切断治具13と、を備えている。つまり、熱成形装置1は、下枠11と熱板12との間に樹脂製のシート3を配置させ、そのシート3を加熱により軟化させた状態で基材2に接着させる熱成形が行える構成となっている。
下枠11は、金属製の部材からなり、平面視で四角形状をなす周壁部11bで囲われた前記収容領域Rを有し、底部11cの外周部には収容領域Rに連通する多数の通気孔11dが設けられている。これら通気孔11dは、真空ポンプ51を備えた真空タンク5に接続されている。成形時には、真空ポンプ51を駆動させて真空吸引することで収容領域Rを減圧することができる。
また、下枠11には、平面視で基材治具4の外周側に配置され、基材治具4を上下移動可能に支持する基台40が設けられている。
下枠11は、枠上縁部11aと熱板12の加熱面12aとの間でシート3の外周部3aを挟持して固定することが可能となっている。つまり、下枠11と熱板12との間にシート3を挟持した状態において、シート3の下側に基材治具4が配置される収容領域Rの空間が形成されている。
なお、下枠11は、床上をスライド可能な移動架台14に設けられており、シート3の供給位置P1(図5)と熱板12の下側の成形位置P2(図6)との間で進退可能となっている。
熱板12は、加熱面12aが滑らかな平面を有し、平面視で下枠11よりも大きい形状に形成されている。そして、熱板12は、下枠11に対して近接離反するように上下方向に移動可能に設けられ、下方に移動させたときに下枠11の枠上縁部11aに密接して配置される構成となっている。
また、熱板12は、上側に複数のヒーター12Aが設けられるとともに、加熱面12aに開口する通気孔12bが複数設けられている。加熱面12aの温度として、例えば一般的な熱可塑性シートの軟化温度範囲で80〜250℃に加熱される。
通気孔12bは、加熱面12a側を真空吸引する前記真空ポンプ51を備えた真空タンク5と、コンプレッサ61による圧縮空気を貯める加圧タンク6とに接続されている。つまり、真空タンク5を設けることにより、減圧ロスを小さくすることができる。
このような構成により、熱成形時には、真空状態に維持された真空タンク5を開放してシート3を真空吸引させて加熱面12aに密着させたり、加圧タンク6より通気孔12bを通じて圧縮空気を加熱面12aから収容空間R側に向けて供給し、その収容空間Rを加圧することが可能になっている。
なお、真空タンク5を設けずに、真空ポンプ51の駆動によって直接吸引させることで真空度を高めるようにしてもよい。
基材2の表面に接着されるシート3は、外周部3aが下枠11の枠上縁部11aと熱板12の加熱面12aとの間に挟持され、水平状態で固定される。シート3の下面が接着層となっている。なお、基材2と熱板12(シート3)との間の隙間は、例えば5mm程度あれば成形可能であり、この隙間を小さくすることにより下枠11の凹部(収容領域R)を最小限にすることができる。
そして、熱成形装置1は、下枠11と熱板12とをシート3を挟んで密接させた状態で、熱板12によって吸着・加熱し、これらの動作開始から所定時間後に熱板12による吸着動作を停止し、熱板12とシート3との間を大気開放又は加圧する制御が行われることになる。
基材治具4は、図2〜図4に示すように、冶具本体41と、基材2の凹部23(基材2の一部)に着脱自在に嵌合して基材形状を補完し、且つシート3が被覆される被覆面42aを有する嵌合部42(形状補完部)と、を備えている。
嵌合部42は、治具本体41の側面から突出して設けられている。嵌合部42の突出量は、基材2の側板22の厚さ寸法と同等の寸法となっている。この嵌合部42は、基材2に嵌合させた状態で、嵌合部42の被覆面42aと基材2の表面(ここでは、図1(a)、(b)に示す側板22の外面22a及び下端面22b)とが面一になるように設けられている。また、嵌合部42は、シート3が被覆された基材2を基材治具4から取り外すと同時に、基材2から離脱される。
なお、嵌合部42は、治具本体41に対して一体的に設けられていてもよいし、着脱自在に設けられていてもよい。
図2に示すように、基材治具4は、金属製等であり、その上部に樹脂等からなる基材2を装着させて保持できるようになっている。基材2は、基材治具4に対して上方より被着させた状態で保持されている。
また、基材治具4は、この基材治具4の下面側に装着されたばね部材43を介して下枠11の底部11cに取り付けられ、ばね部材43によって上方に向けて付勢されている。基材治具4は、下向きの力が作用する場合に、ばね部材43の付勢に抗して下降可能に設けられている。
図7(a)、(b)に示すように、基台40の内周面には、全周にわたって治具本体41の側面41aに沿うように前記切断治具13が固定されている。この切断治具13は、刃部13aを上方に向けて配置し、基材治具4に保持されている基材2の側板22の下端面22bに対して所定の間隔をあけて上下方向に対向する位置に配置されている。なお、側板22の下端面22bと切断治具13の刃部13aとの間隔は、基材治具4が下降した状態で、刃部13aが下端面22bに当接する寸法に設定されている。
このように切断治具13が構成されているので、基材治具4を下降させることで、切断治具13の刃部13aが基材2に被覆したシート3に当たってカットし、トリミングすることができる。
次に、上述した熱成形装置1を使用して熱成形品を製造するための熱成形方法について、図面に基づいて説明する。
先ず、図5に示すように、下枠11の底部11cに設けられている基材治具4に基材2を保持する。このとき、図4に示すように、基材2の凹部23に基材治具4の嵌合部42が嵌合し、この状態において、嵌合部42の被覆面42aが基材2の側板22の下端面22bと面一となる。
その後、下枠11の枠上縁部11aにシート3を載置するとともに、図6に示すように、熱板12を下方に移動させ、加熱面12aの外周部をシート3を介して枠上縁部11aに密接させる。このとき、シート3は、熱板12の加熱面12aに沿って全面がほぼ接触した状態に配置され、下枠11と熱板12とによってシート3の外周部3aを挟持する。すなわち、下枠11の枠上縁部11aに収容領域Rの開口を塞ぐようにしてシート3を配置させた後、下枠11に対して当接するまでシート3を介在させた状態で熱板12を下方に移動させる。
続いて、熱板12とシート3との間を減圧し、加熱面12aにシート3を吸着させて加熱する。また、この加熱工程と並行して、シート3の下側の収容空間Rを減圧する。
具体的には、ヒーター12Aによって加熱面12aを加熱するとともに、真空タンク5を開放し、通気孔12bを介してシート3を熱板12の加熱面12a側に移動する方向(上向き)に真空吸引する。これにより、シート3は、加熱面12aに吸着され、加熱により軟化される。
次に、図8(a)、(b)に示すように、熱板12に吸着されたシート3が所定温度に加熱されて軟化したときに、真空吸引を止め熱板12とシート3との間の減圧動作を停止して大気開放することで、シート3を挟んだ上下の空間に圧力差を生じさせる。これにより、加熱により軟化したシート3は、熱板12の加熱面12aから剥離するとともに、基材2側に向けて移動し、基材2の表面に被覆される。
このとき、図5に示すように、加圧タンク6を開放してシート3の上側の圧空とともに、前記真空タンク5を開放し、下枠11の通気孔11dを介してシート3が下方に移動する方向に真空吸引する。これにより、シート3の下側の収容空間Rが減圧されて高真空度状態となり、シート3がさらに基材2側に向かう移動が促進される。
このシート3の被覆と同時に、切断治具13によって基材2の下端面22bに被覆されているシート3がカットされ、トリミングが行われる。具体的には、収容空間Rの減圧により基材治具4がばね部材43の付勢に抗して下降することになり、このとき基材2にシート3が被覆されつつ基材治具4の下降によりシート3が切断治具13の刃部13aに当接してカットされる。
そして、トリミング工程が終了したら、図9(a)に示すように、熱板12を上方に移動させることで、その熱成形品20(シート3を被覆・接着した基材2)を基材治具4から離脱させ、収容空間R内から取り出す。
基材2を基材治具4から取り外すときには、嵌合部42も基材2の凹部23から外れる。そして、図9(b)に示すように、基材2に被覆されるシート3のうち、嵌合部42が取り除かれた部分に残る残置シート部分3Aを基材2のシート未接着部2Aに適宜な接着手段により接着する。この残置シート部分3Aの再接着は、熱成形後の基材2を基材治具4から取り外した後に処理される。
なお、残置シート部分3Aをシート未接着部2Aに再接着する接着手段としては、例えば生産数が多い場合は専用治具などを用いて品質のバラツキが無い方法を採用し、生産数が少ない場合は個々に手作業にて対応するようにしてもよい。
また、さらに再接着によって余った部分は、部分的に切込みを入れて加熱・加圧して再接着するか、ハサミなどでカットして取り除くようにすることもできる。
このように成形される本実施の形態の熱成形装置1では、基材2を自動供給することによって、ロールシートによる連続成形の対応が可能となる。
次に、上述した熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品の作用について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、図5〜図9に示すように、基材2に嵌合部42を嵌合させた状態で、基材2を基材治具4に保持し、熱板12による加熱により軟化したシート3を基材2の表面に被覆した後、シート3が被覆された基材を基材治具4から取り外し、熱成形品20を成形することができる。この基材2を基材治具4から取り外す際には、同時に嵌合部42が基材2から離脱させることができるので、嵌合部42が取り除かれた部分に残る残置シート部分3Aを基材2のシート未接着部2Aに接着させることができる。
そのため、基材2に凹部23があるような立体的形状をなす基材2であっても、基材2へのシート3の被覆時において、嵌合部42によってその被覆面と基材2の表面とが面一となるように基材形状を補完することができるので、複雑な構造のカッタを用いることがなく、容易に且つ確実にトリミングを行うことができる。
また、本実施の形態では、基材2が凹部23を有する形状をなし、嵌合部42が凹部23に嵌合可能な構成であり、基材2を基材治具4に保持させたときに、基材2の凹部23に嵌合部42が嵌合され、その嵌合部42の被覆面42aと基材2の表面とが面一となるため、被覆されたシート面の凹凸の変化が小さくなるので、トリミングを容易に行うことができる。
上述のように本実施の形態による熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品では、複雑な立体形状の基材2において容易にシート3のトリミングを行うことができる効果を奏する。
(第2の実施の形態)
図10及び図11に示すように、第2の実施の形態による熱成形品20の基材2は、側板22の下端面22bに複雑な形状の段部24が形成されている。段部24は、複数(図示例では2つ)の角部を有している。そして、基材治具4Aは、図11に示すように、段部24に嵌合可能な側面視で略台形状の嵌合部45(形状補完部)が治具本体41の側面から突出して構成されている。
第2の実施の形態では、前述の第1の実施の形態と同様に、熱成形時に基材2を基材治具4Aに保持させた状態で、基材2の段部24に嵌合部45が嵌合され、加熱され軟化したシート3が被覆される。そのため、嵌合部45によってその被覆面と基材2の表面とが面一となるように基材形状を補完することができるので、複雑な構造のカッタを用いることがなく、容易に且つ確実にトリミングを行うことができる。
(第3の実施の形態)
また、第3の実施の形態は、図12及び図13に示すように、基材2の側板22の厚さ寸法が小さい場合であって、側板22の下端面22b(端部)の厚さ寸法を増大するように添板部46(形状補完部)が補完されるように構成されている。つまり、本実施の形態の基材治具4Bは、治具本体41の側面において、全周にわたって添板部46が一体的に設けられている。添板部46の下端46aは、シート3の被覆面に相当し、基材2が基材治具4Bに保持された状態で側板22の下端面22bと面一となる。
この場合、図14及び図15に示すように、被覆されたシート面における基材2の側板22の下端面22bの厚さ寸法が刃部13aでトリミング可能な十分な厚さ寸法を確保することができ、トリミングを容易に行うことができる。そして、シート3のトリミングが終わった後には、その基材2を基材治具4Bより離脱し、収容空間R内から取り出す。基材2を基材治具4から取り外すときには、添板部46も基材2から外れる。
そして、基材2に被覆されるシート3のうち、添板部46が取り除かれた部分に残る残置シート部分を基材2のシート未接着部(ここでは、側板22の裏面側)に適宜な接着手段により接着する。つまり、残置シート部分は、側板22の下端面22bを内側に巻き込むように被覆し、接着することで、熱成形品20が完成となる。
以上、本発明による熱成形装置、熱成形方法、及び熱成形品の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、基材治具に設ける基材の形状補完部として、凹部23や段部24に嵌合可能な嵌合部42、45や、厚さ寸法の小さい基材2の側板22に係合される添板部46としているが、これらに限定されることはない。形状補完部は、シート3を被覆する過程において一時的に基材2の一部に係合して補完されば良く、基材2における形状補完部が係合される位置や形状もとくに制限されることはない。
また、本実施の形態では、形状補完部(嵌合部42、45、添板部46)が治具本体41に一体的に設けられた基材治具としているが、これに限らず、形状補完部を治具本体41に対して着脱自在に設けられていてもよい。
また、本実施の形態の熱成形装置では、上側に熱板12を配置し、下側に下枠11を配置した構成としているが、このような形態に限らず、上下を逆にして下側に熱板を配置する装置であっても良い。
また、本実施の形態では、熱板12の上側にヒーター12Aを設けているが、この形態に限定されることはなく、熱板12の内部にヒーターを埋め込む構造であってもかまわない。
また、本発明において、基材に対するシートの「接着」とは、本実施の形態のようにシート3自体を基材2に接着する貼り合わせ成形の場合のみならず、転写トリムレスによりシート最上層のキャリアフィルムを剥離させて加飾層のみ(本発明のシートに相当する)を基材に転写させる場合も含んでいる。
さらに、本実施の形態の熱成形装置では、トリミングの際に、上述したような形状補完部(嵌合部42、45、添板部46)を使用してもシート3を完全に全周カットすることができない複雑な形状の基材を対象とすることも可能である。このような複雑な形状の基材の場合には、シートの外周の一部に切り残し部分があってもよく、その切り残し部分のみを後工程で例えば手作業等によりカットすればよい。
また、下枠11、熱板12の形状、大きさ、シート3の固定手段、切断手段、及び基材治具の昇降手段(前述のばね部材43)などの構成は、適宜、設定することができる。
例えば、本実施の形態では、基材治具4が収容領域Rの減圧に伴って下降し、この下降によって基材治具4と共に下降する基材2に被覆されたシート3に刃部13aが当接してカットされる構成となっているが、基材治具4を固定し、切断治具13を上下に移動可能に設けるようにしてもよい。つまり、固定された基材治具4に保持された基材2にシート3を被覆させた後に、切断治具13をシート3のカットラインに向けて上昇させてカットする構成とすることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 熱成形装置
2 基材
3 シート
4 基材治具
5 真空タンク
6 加圧タンク
23 凹部
24 段部
11 下枠
12 熱板
13 切断治具
13a 刃部
12a 加熱面
41 治具本体
42、45 嵌合部(形状補完部)
42a 被覆面
46 添板部(形状補完部)
R 収容領域
上記目的を達成するため、本発明に係る熱成形品は、加熱により軟化したシートを立体形状の基材の表面に吸着させて被覆した後に、トリミングする熱成形を行うための熱成形装置であって、前記基材を保持する基材治具が設けられ、該基材治具は、冶具本体と、前記基材の一部に着脱自在に係合して基材形状を補完し、且つ前記シートが被覆される被覆面を有する形状補完部と、を備え、前記基材は、天板と、該天板の外周縁から突出する側板と、を有し、前記側板の突出端縁には、凹部又は段部が形成され、前記形状補完部は、前記凹部又は前記段部に嵌合可能な嵌合部であり、前記基材に係合させた状態で、前記形状補完部の被覆面と前記基材の表面とが面一になるように設けられ、前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記基材から離脱されることを特徴とする。
本発明では、基材に形状補完部を係合させた状態で、基材を基材治具に保持し、加熱により軟化したシートを基材の表面に被覆した後、シートが被覆された基材を基材治具から取り外し、熱成形品を成形することができる。この基材を基材治具から取り外す際には、同時に形状補完部が基材から離脱させることができるので、形状補完部が取り除かれた部分に残る残置シート部分を基材のシート未接着部に接着させることができる。
そのため、例えば基材に凹部又は段部があるような立体的形状をなす基材であっても、基材へのシートの被覆時において、形状補完部によってその被覆面と基材の表面とが面一となるように基材形状を補完することができるので、複雑な構造の切断治具を用いることがなく、容易に且つ確実にトリミングを行うことができる。
また、本発明では、基材を基材治具に保持させたときに、基材の凹部又は段部に嵌合部が嵌合され、その嵌合部の被覆面と基材の表面とが面一となる。そのため、被覆されたシート面の凹凸の変化が小さくなるので、トリミングを容易に行うことができる。
また、本発明に係る熱成形装置では、加熱により軟化したシートを立体形状の基材の表面に吸着させて被覆した後に、トリミングする熱成形を行うための熱成形装置であって、 前記基材を保持する基材治具が設けられ、該基材治具は、冶具本体と、前記基材の一部に着脱自在に係合して基材形状を補完し、且つ前記シートが被覆される被覆面を有する形状補完部と、を備え、前記基材は、天板と、該天板の外周縁から突出する側板と、を有し、前記形状補完部は、前記基材に係合させた状態で、前記形状補完部の被覆面と前記基材の表面とが面一になるように設けられ、前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記基材から離脱され、前記側板の下端面の厚さ寸法を増大するように補完する添板部であり、該添板部の下端と前記側板の下端面とが面一となることを特徴とする。

Claims (5)

  1. 加熱により軟化したシートを立体形状の基材の表面に吸着させて被覆した後に、トリミングする熱成形を行うための熱成形装置であって、
    前記基材を保持する基材治具が設けられ、
    該基材治具は、冶具本体と、前記基材の一部に着脱自在に係合して基材形状を補完し、且つ前記シートが被覆される被覆面を有する形状補完部と、を備え、
    前記形状補完部は、
    前記基材に係合させた状態で、前記形状補完部の被覆面と前記基材の表面とが面一になるように設けられ、
    前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記基材から離脱されることを特徴とする熱成形装置。
  2. 前記基材は、凹部を有する形状をなし、
    前記形状補完部は、前記凹部に嵌合可能な嵌合部であることを特徴とする請求項1に記載の熱成形装置。
  3. 前記形状補完部は、前記基材の端部の厚さ寸法を増大するように補完する添板部であることを特徴とする請求項1に記載の熱成形装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱成形装置を用いて前記基材の表面に前記シートを被覆し、トリミングする熱成形方法であって、
    前記基材の一部に前記基材治具の前記形状補完部を係合させ、前記基材を前記基材治具に保持する工程と、
    前記形状補完部の前記被覆面と前記基材の表面とが面一となる状態で、加熱により軟化した前記シートを前記基材の表面に被覆する工程と、
    前記シートが被覆された前記基材を前記基材治具から取り外すと同時に、前記形状補完部を前記基材から離脱させる工程と、
    前記形状補完部が取り除かれた部分に残る残置シート部分を前記基材のシート未接着部に接着する工程と、
    を有することを特徴とする熱成形方法。
  5. 請求項4に記載の熱成形方法によって成形され、前記基材の表面に前記シートが被覆されていることを特徴とする熱成形品。
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