一実施形態によれば、複数の光パルスを生成するように構成された光源と、各光パルスの位相が続いて生成される各光パルスの位相とランダムな関係を有するように、且つ、各光パルスが時間的強度プロフィール(temporal intensity profile)に少なくとも2つの極大を有して生成されるように、光源を駆動する駆動部と、を具備する乱数発生システムが提供される。
一実施形態では、1つの極大は光パルスの前期部分(earlier part)に関連し、第2の極大は、光パルスの後期部分(later part)に関連する。一実施形態では、光パルスの後期部分は光パルスの前期部分より長い持続期間(duration)を有する。一実施形態では、光パルスの後期部分は前期部分より大きな半値全幅(FWHM)を有する。一実施形態では、光パルスの後期部分は光パルスの前期部分よりシャープな波長分布を有する。
一実施形態では、各光パルスは、スパイク状の時間的強度プロフィールに続いてスパイク状特徴(feature)より大きなFWHMを有する第2の強度ピークがあるように生成される。第1の極大はスパイク状特徴に関連し、第2の極大は第2の強度ピークに関連する。
一実施形態では、生成された光パルスの各々の時間的強度プロフィールは、強度が増大する部分と、強度が低下するそれに続く部分と、強度が増大するそれに続く部分と、を含む。
一実施形態では、各光パルスは、プラトー状の(plateau-like)時間的強度プロフィールが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成される。極大はスパイク状特徴に関連し、第2の極大はプラトー状特徴に関連する。光パルスのプラトー状部分の強度は実質的に一定である。一実施形態では、光パルスのプラトー状部分の強度は20%を超えて変化しない。
一実施形態では、プラトー状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分は、スパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分より長い持続期間を有する。一実施形態では、プラトー状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分は、スパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分よりシャープな波長分布を有する。
一実施形態では、光源はレーザーである。一実施形態では、光源は利得スイッチ(gain-switched)半導体レーザーである。一実施形態では、光源は電気的にパルス駆動される半導体レーザーダイオードである。
一実施形態では、駆動部はレーザーに駆動信号を適用する。レーザーが半導体利得スイッチレーザーである場合、駆動部は、例えば時間変化電圧又は時間変化電流をレーザーに適用するように、時間変化電気信号を適用することができる。時間変化電気信号は、実質的に平坦なトップを有する電流又は電圧パルスの連続を含むことができる。一実施形態では、パルストップの振幅における変化量は20%未満である。一実施形態では、駆動信号は、適用される時間変化電圧又は電流であり、最大の適用電圧又は電流の振幅は、DC電圧又は電流のみで動作するときに発振閾値(lasing threshold)に到達するために必要とされる適用電圧又は電流より少なくとも25%大きい。
駆動部は、各光パルスの生成の間の時間が、光パルスが自然放出によって生じるのに十分長くなるように、光源を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部は、10GHz未満の周波数を有する時間とともに変わる信号を適用することによって、光源を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部は、2.5GHz未満の周波数を有する時間とともに変わる信号を適用することによって、光源を駆動するように構成される。
一実施形態では、RNGは、生成された他の光パルスの位相に対する各光パルスのランダムな位相がランダム振幅に変換されるように構成された干渉モジュールをさらに含む。
一実施形態では、干渉モジュールは、非対称マッハツェンダー干渉計(AMZI)を含む。AMZIは、第1の光路と第2の光路との間に光路長差がある第1の光路及び第2の光路を含む。光源から放射された光パルスはAMZIを入る。AMZIの光路長差は、クロック周期の20%の許容範囲内で光パルス放射の1クロック周期の整数倍に対応する。一実施形態では、光源から放射された1対の光パルス間の遅延の整数倍は、光パルスが干渉計を出るときに結合及び干渉するのに十分に、干渉計内の第1及び第2の光路間の光路長差によって生じる遅延と一致する(match)。
一実施形態では、干渉モジュールは、第2の光源及びビームスプリッターを含む。光源から放射された光パルスは、ビームスプリッターの一方の入力に入り、第2の光源から放射された光は、ビームスプリッターの他方の入力に入る。光源から放射された光パルスは、ビームスプリッターで第2の光源からの光と干渉する。
第2の光源は連続波光を生成するように構成されることができる。第2の光源は任意の時間的強度プロフィールを有する光パルスを生成するように構成されてもよい。
一実施形態では、第2の光源は、時間的強度プロフィールにおいて少なくとも2つの極大を有する光パルスを生成するように構成される。一実施形態では、1つの極大は光パルスの前期部分に関連し、第2の極大は光パルスの後期部分に関連する。一実施形態では、光パルスの後期部分は光パルスの前期部分より長い持続期間を有する。一実施形態では、光パルスの後期部分は前期部分より大きいFWHMを有する。一実施形態では、光パルスの後期部分は光パルスの前期部分よりシャープな波長分布を有する。一実施形態では、各光パルスは、スパイク状特徴より大きなFWHMを有する第2の強度ピークが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成される。極大はスパイク状特徴に関連し、第2の極大は第2の強度ピークに関連する。一実施形態では、生成された光パルスの各々の時間的強度プロフィールは、強度が増大する部分と、強度が低下するそれに続く部分と、強度が増大するそれに続く部分と、を含む。一実施形態では、各光パルスは、プラトー状の時間的強度プロフィールが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成される。極大はスパイク状特徴に関連し、第2の極大はプラトー状特徴に関連する。一実施形態では、プラトー状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分の強度は20%を超えて変化しない。一実施形態では、プラトー状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分は、スパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分より長い持続期間を有する。一実施形態では、プラトー状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分は、スパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスの部分よりシャープな波長分布を有する。
一実施形態では、第2の光源はレーザーである。一実施形態では、第2の光源は利得スイッチ半導体レーザーである。
一実施形態では、第2の駆動部は第2の光源に駆動信号を適用する。あるいは、1つの駆動部が両方の光源に駆動信号を適用する。駆動信号は時間変化電気信号であり得る。時間変化電気信号は、実質的に平坦なトップを有する一連の電流又は電圧パルスを含むことができる。一実施形態では、駆動信号は時間変化電圧又は電流であり、最大の電圧又は電流の振幅は、DC電圧又は電流のみで動作するときに発振閾値に到達するために必要とされる適用電圧又は電流より少なくとも25%大きい。
一実施形態では、光源からの光パルス及び第2の光源からの光パルスが、光源のクロック周期の20%の許容範囲内で同時にビームスプリッターに入るように、光源のための駆動信号及び第2の光源のための駆動信号は同期される。
一実施形態では、干渉モジュールは光ファイバーリング共振器を含む。光ファイバーリング共振器は、ビームスプリッターと、ビームスプリッターの1つの出力をビームスプリッターの1つの入力に接続しそれによりリングを形成する光ファイバーケーブルと、を含むことができる。一実施形態では、リングの光路長は、レーザークロック周期の20%の許容範囲内でレーザークロック周期の整数倍である光学遅延をもたらす。リングの光学遅延の値は、ビームスプリッターまでの光源の光路長をさらに考慮に入れてもよい。
一実施形態では、RNGは光電気信号変換器をさらに含む。光電気信号変換器は、干渉モジュールの出力で光の強度を測定し、この強度を電気信号に変換するように構成される。一実施形態では、光電気信号変換器は、半導体フォトダイオード又は半導体アバランシェフォトダイオードなどのフォトダイオードである。代替の実施形態では、光源及び光電気信号変換器は、単一モジュール、例えば、スモールフォームプラガブル(small-form-pluggable)モジュールのようなテレコムトランシーバ(telecom transceiver)によって提供される。一実施形態では、光電気信号変換器は光子検出器である。
一実施形態では、RNGは、光電気変換器の出力をサンプリングし、Nビット整数のシーケンスを生成するアナログデジタル変換器をさらに含む。
一実施形態では、RNGのコンポーネントは、導波路、例えば、光ファイバーによって接続される。あるいは、RNGはマイクロオプティクス(micro-optics)を使用して構築され、光パルスは自由空間によって乱数発生器のコンポーネント間に移動する。これは導波路がコンポーネントを接続するために必要とされないことを意味する。あるいは、RNGは単一のフォトニックチップに統合されることができ、フォトニックチップにおいては、コンポーネント間の導波路はフォトニックチップの一部であり光ファイバーではない。
一実施形態では、RNGは、ビットのシーケンスにおけるバイアス及び/又は相関を低減するように構成された後処理部をさらに含む。一実施形態では、後処理部は、アナログデジタル変換器の出力におけるバイアス及び/又は相関を低減するように構成された有限インパルス応答フィルタである。
一実施形態では、有限インパルス応答フィルタの出力は、
である。ここでx[n]はアナログデジタル変換器のn番目の出力である。Mは1以上の整数である。一実施形態では、M=2である。係数Ciは任意の実数であり得る。一実施形態では、Ciは整数である。kの値は、ADCのビット深度以下である。一実施形態では、ADCのビット深度は8であり、k≦8である。
一実施形態では、M=1、C0=C1=0である。
一実施形態では、
である。
一実施形態では、
である。
一実施形態では、
である。
一実施形態によれば、各光パルスの位相が続いて生成される各光パルスの位相とランダムな関係を有するように且つ各光パルスが時間的強度プロフィールに少なくとも2つの極大を有して生成されるように、光源が複数の光パルスを生成するように、光源に駆動信号を適用することを具備する乱数発生方法が提供される。
図1は、実施形態に係る乱数発生器(RNG)10の概略図である。RNG10は、放射された他の光パルスの位相に対する光源1から放射された各光パルスのランダムな位相に基づいている。光パルスは干渉計2の出力において干渉し、それにより、各光パルスが干渉する他の光パルスの位相に対する各光パルスのランダムな位相がランダム振幅に変換される。光源1は駆動部6によって駆動される。駆動部6は、各光パルスが時間的強度プロフィールにおいて少なくとも2つの極大を有して生成されるように、光源1における光パルスの生成を駆動する。そのような光パルスの時間的強度プロフィールの一例は図6(a)(ii)に示されている。そのような光パルスの時間的強度プロフィールの第2の例は図6(a)(iii)に示されている。
一実施形態では、各光パルスは、プラトー状の時間的強度プロフィールが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成される。プラトー状の強度プロフィールを有する光パルスの部分(プラトー状部分を称する)は、スパイク状の強度プロフィールを有する光パルスの部分(スパイク状部分と称する)の後に放射される。光パルスのプラトー状部分は、光パルスのスパイク状部分より長い持続期間を有する。より長い持続期間は、パルスが干渉するために駆動周波数に対する干渉計の遅延差の一致の精度に大きな許容範囲があることを意味する。低精度の干渉計は製造コストが低いので、これは柔軟な動作状況及び低価格をもたらす。それはまた、信号のデジタル化の同期の精度に大きな許容範囲をもたらす。これはRNG実装が容易になり得ることを意味する。光パルスのプラトー状部分は、定常状態で放射され、シャープな波長分布を有する。良好な時間的オーバーラップを伴ったシャープな波長分布は干渉が高品質であることを意味する。
乱数発生器10は光源1を含み、光源1は、例えば、利得スイッチレーザー(gain-switched laser)などのレーザーであり得る。駆動部6は光のパルスを生成するために光源1を駆動するように構成される。利得スイッチレーザーは、レーザーが発振閾値を超えて切り替えられる場合に光を生成し、レーザーが発振閾値未満に切り替えられる場合にほとんど光を生成しない。駆動部6は、ポンプパワーの変更によってレーザーの利得を変調することができる。
一実施形態では、光源1は半導体利得スイッチレーザーである。半導体レーザーは、電流又は電圧を適用することによって電気的にポンプされる(pumped)。光源が半導体レーザーである実施形態では、駆動部6は、電流又は電圧を適用する駆動回路を含む。光のパルスが生成されるように半導体レーザーを駆動するために、時間変化電流又は電圧が駆動部6によって供給される。例えば、駆動部6は、図2(b)に関連して後述するように、バイアスティを含むことができる。
一実施形態では、光源1は、光学的にポンプされるファイバーレーザー又は固体レーザーである。ファイバーレーザー又は固体レーザーの利得を変調するために、駆動部6は、レーザーに適用される光入力を変調する。
一実施形態では、光源1は電動の利得スイッチ半導体レーザーダイオードである。一実施形態では、利得スイッチレーザーダイオードは10GHzの帯域幅を有する。一実施形態では、利得スイッチレーザーダイオードは2.5GHzの帯域幅を有する。ここで、帯域幅は、利得スイッチレーザーダイオードが直接変調下で達成可能な最も高いビットレートを意味する。特定の帯域幅のレーザーはより低いクロックレートで動作されることができる。
光源1は、導波路、例えば、光ファイバーによって非対称マッハツェンダー干渉計(AMZI)2に接続される。あるいは、乱数発生器10はマイクロオプティクスを使用して構築され、光パルスは自由空間によって乱数発生器10のコンポーネント間に移動する。これは導波路がコンポーネントを接続するために必要とされないことを意味する。あるいは、乱数発生器10は単一フォトニックチップに統合されることができ、フォトニックチップにおいては、コンポーネント間の導波路がフォトニックチップの一部であって光ファイバーではない。例えば、レーザーは平面導波路光回路(PLC)に統合されることができる。
一実施形態では、AMZI2は光ファイバーAMZIである。AMZI2は、短い光路長と短い光路長に対する光学遅延Δtを有するより長い光路長との両方によって接続される入力ビームスプリッター及び出力ビームスプリッターを含む。短い光路長はショートアームと称され、長い光路長はロングアームと称される。光源1は入力ビームスプリッターの1つの入力に接続される。出力ビームスプリッターの1つの出力は光電気信号変換器(O/E)3に接続される。AMZI2の一方のアームは、光学遅延の調節を可能にするために、調整可能なエアギャップ又は調整可能な遅延線を含むことができる。
AMZI2の出口ビームスプリッターにおいて、ショートアーム及びロングアームを通じて移動する光パルスは、よい干渉のために同じ偏光を有するべきである。これは、偏光保持導波路及びコンポーネントを使用して達成されることができる。あるいは、アームの一方における光子の偏光は偏光コントローラを使用して制御されることができる。
O/E3は光子検出器である。O/E3は、例えば、半導体フォトダイオード又は半導体アバランシェフォトダイオードなどのフォトダイオードであり得る。代替の実施形態では、光源1及びO/E3は、単一のモジュール、例えば、スモールフォームプラガブル(SFP)モジュールのようなテレコムトランシーバによって提供される。SFPモジュールは光源及び光子検出器を統合する。AMZI2はSFPの外部に設けられることができ、AMZI2とSFPとの間の接続はファイバー接続によってなされることができる。
O/E3の出力はアナログデジタル変換器(ADC)4に接続される。O/E3の出力は電圧パルスのシーケンスであり、各電圧パルスが2つの光パルスの干渉に対応する。ADCは、各入射電気パルスをデジタル整数値に変換するデジタル化デバイスである。ADC4は、O/E3から出力される各電圧パルスをデジタル整数に変換する。ADC4は整数を出力する。例えば、8ビットのADCにおいては、出力は0から255までの範囲の整数である。ADCは多くの出力レベルを有する。デバイスは、サンプリングポイントごとに、どのレベルが電圧の振幅に最も緊密に対応するかを決定する。このレベルに対応する整数がADC4から出力される。整数はバイナリ型で出力される。各出力整数のビット数はADC4の分解能に依存する。例えば、整数は8ビット又は12ビットであり得る。ADC4は、サンプリングレートとして知られる特定の周波数でO/E3からの信号をサンプリングする。ADC4は、それが光パルスの干渉部分をサンプリングできるように、光源1と同期される。言い換えると、ADC4は、それがO/E3の出力信号をサンプリングする時間が2つの光パルスの干渉によって生成される電圧と一致するように、同期される。
一実施形態では、ADC4は、1GS/sのサンプリングレートを有する8ビットのADCである。
いくつかの実施形態では、ADC4の出力は、バイアスを取り除くためにデジタル的にフィルタ処理されることができる。図1に示されるシステムでは、ADC4の出力は、アンバイアス(unbiasing)プロセスを行うデジタルフィルタ5に接続される。フィルタは相関及び/又はバイアスを低減し、高品質のランダム性をもたらす。フィルタは、図14に関連してより詳細に説明される。いくつかの実施形態では、RNG10はフィルタを含まず、ADC4の出力がRNG10の出力である。
光源1は光パルスを生成するために駆動部6によって駆動される。駆動部6は、駆動周波数が2.5GHz以下である場合に光パルスがランダムな位相で放射されるように、光源1を駆動する。これは、光源1から放射された各光パルスの位相が予測不可能であり、放射された他の光パルスの各々の位相との相関がないことを意味する。レーザーでは、各光パルスが自然放出によって生じるので、生成された各光パルスの位相のランダム性が生じる。自然放出は光場の真空ゆらぎによるものであるので、自然放射は量子ランダム性を生成するのに有用な機構である。利得スイッチレーザーダイオードでは、自然放出は、生成された各パルスの電磁気的位相に影響を及ぼす。レージング(lasing)前のレーザーキャビティが空である、すなわち、真空状態にある場合、レージングアクションは完全に自然放出によって引き起こされる。自然放出は、位相が全体的にアンバイアスされてランダムである真空から電磁気的位相を受け継ぐ。
キャビティ光子が各レージングイベントの前に崩壊するのに充分な時間を有する場合、空キャビティ状態は達せられることができる。例えば、レーザーダイオードが2.5GHzの矩形波で利得を切り替えられる場合、各パルスの生成前のキャビティの平均残存光子数は10−10である(表1を参照)。この強度は自然放出よりも数桁弱い。一実施形態では、4.0GHz以下の駆動周波数の下では、各レーザパルスはランダムな電磁気的位相を持つ。
駆動部6は、光パルスが残存キャビティ光子の代わりに自然放出によって生じる各レージングイベント間に残存キャビティ光子が崩壊するのに十分な時間があるように、光源1を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部6は、4.0GHz以下の周波数を有する時間変化電流又は電圧で光源1を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部6は、2.5GHz以下の周波数を有する時間変化電流又は電圧で光源1を駆動するように構成される。一実施形態では、生成される各光パルスの間の時間ギャップは125ps以上である。一実施形態では、生成された各光パルスの間の時間ギャップは200ps以上である。
駆動部6は、各光パルスが時間的強度プロフィールに2つの極大を有して生成されるように、光源1を駆動するようにさらに構成される。一実施形態では、駆動部6は、各光パルスがプラトー状の時間的強度プロフィールが後続するスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成されるように、光源1を駆動するように構成される。光パルスのプラトー状部分は定常状態で放射される。これはプラトー状部分の強度が実質的に一定であることを意味する。プラトー状部分のFWHMは、スパイク状部分のFWHMより大きい。一実施形態では、プラトー状部分のFWHMは、スパイク状部分のFWHMより少なくとも3倍大きい。光パルスの時間的プロフィールは、図4に関連してより詳細に説明される。プラトー状部分はスパイク状部分より長い持続期間及びより小さい強度変化を有する。さらに、図6(a)に関連して後述するように、それはまた、よりシャープな波長分布を有する。
一実施形態では、駆動部6は、光源1に駆動信号を適用するように構成される。駆動信号の振幅は、放射された光パルスがスパイク状のより狭い部分及びプラトー状のより広い部分を含むように、設定される。レーザーが利得スイッチ半導体レーザーである場合、駆動部はレーザーに時間変化電圧又は電流を適用するように構成される。例えば、レーザーに適用される時間変化電圧又は電流は、DCバイアス電圧又は電流を矩形AC電圧又は電流と結合したものであり得る。
一実施形態では、駆動信号は、2つの振幅の間で切り替わる時間変化信号である。第1の振幅状態にある場合の時間変化信号の振幅変化は、振幅の20%未満である。一実施形態では、駆動部は、トップが実質的に平坦である電気パルス(すなわち電圧又は電流パルス)、例えば、矩形パルスである駆動信号でレーザーを駆動するように構成される。一実施形態では、平坦なパルストップの振幅は20%を超えて変化しない。実施的に平坦なトップを有し且つ十分な振幅及びDCバイアスを有する電気パルスの列でレーザーを駆動することにより、光パルスが図4に示されるようなプロフィールを有して放射される。
光源1から放射された光パルスは、AMZI2の入力ビームスプリッターに導かれる。一実施形態では、光パルスの光パワーは1マイクロワットと100ミリワットとの間にある。入力ビームスプリッターは、各光パルスの第1の部分をAMZI2のロングアームで送り、各光パルスの第2の部分をショートアームで送る。ロングアームは、放射時間間の遅延の20%以内で光源1からのパルスの放射間の遅延(又はその整数倍)と一致する光学遅延Δtを含む。光源1から放射された第1のパルスの第1の部分及び光源1から放射された第2のパルスの第2の部分は、出力ビームスプリッターで干渉する。
出力ビームスプリッターの1つの出力に接続されたフォトダイオードによって検出された光の強度は、第1の光パルスと第2の光パルスとの間の位相差(それはランダムである)に依存する。したがって、干渉するパルスの各対については、ランダムな強度が出力ビームスプリッターの出力においてフォトダイオードで測定される。
光パルスの位相ランダム性は、AMZI2を使用して、直接測定可能な強度変動に変換される。他のタイプの干渉計、例えば、マイケルソン干渉計又はリング共振器が使用されることもできる。これらのタイプの干渉計は光ファイバーを用いて構築することができる。干渉計の長いパスと短いパスとの間の光学遅延は、干渉が光源から異なる時間に放射された光パルス間で生じるようにされる。干渉計遅延差(すなわちロングアームとショートアームとの間の光学遅延)を光源1のクロック周波数(すなわち駆動部6によって光源1に適用される時間変化信号の周波数)の整数倍に一致させることによって、干渉は、異なるクロックサイクルで放射される光パルス間でAMZIの出力50/50ビームスプリッターにおいて生じる。例えば、AMZIの遅延は、光源1から放射されてロングアームを移動する光パルスが光源から次に放射されてショートアームを移動する光パルスと干渉するように、セットされることができる。プラトー状パルスの放射によって、AMZIの遅延は、光源の放射周期の20%以内で光源1のクロック周期の整数倍に一致するように設定される。
AMZIはそれ自体、パルス間のさらなる位相差を加えるかもしれない。
出力ビームスプリッターに到着するときにパルス間の位相差が(AMZIの異なるアームを移動することによって生じる任意のさらなる位相差を考慮して)ゼロになる2つの放射パルス間の位相差は、建設的干渉となり、最大の強度がフォトダイオード(O/E3)で測定される(あるいは、AMZIがどのようにセットアップされるか及び出力ビームスプリッターのどの出力がフォトダイオードに接続されるに依存して、出力ビームスプリッターにおけるゼロの位相差がフォトダイオードで最小の強度をもたらし得る)。他方では、πの位相差がある場合、相殺的干渉が出力ビームスプリッターで生じ、最小の強度が測定される(又は、ビームスプリッターのどの出力かに依存して、最大の強度が測定される)。位相差の他の値については、中間の強度がフォトダイオードで測定される。
AMZI2の2つのアーム間の位相差は時間とともにドリフトする(drift)可能性がある。少量のドリフトは、その有限の分解能のためにADC4読み出しに影響しないだろう。例えば、AMZI2の位相は10〜100秒当たり約2πのレートでドリフトすることがある。このドリフトは、1GHzでクロックされる光源1によって放射される2つの隣接するパルス間に10−9未満の追加出力変動を発生させ、それは8ビットADCの読み出しに影響しないだろう。いくつかの実施形態では、温度安定化はこのドリフトを補うために含まれることができる。
図1に示されるシステムでは、レーザーダイオードは定常状態パルス放射を達成するために駆動される。そして、放射されたパルスは、異なる駆動クロックサイクルにおいて生成された光パルスと干渉させるために、粗いAMZI2に供給される。AMZI2は、非対称であり、すなわち、一方のアームの光学長が他方よりも長い。各入力パルスは2つに分割され、パルスの1つの部がショートアームを移動し、1つの部分がロングアームを移動する。両方の部分は同じ時間的プロフィールを有し、すなわち、両方の部分はスパイク状のより狭い部分及びプラトー状のより広い部分を含む。ショートアーム及びロングアームを通過した光パルス間に時間的オーバーラップがある場合に、光パルスはAMZI2の出口ビームスプリッターで互いに干渉する。光学干渉出力はO/E3によって電気信号に変換される。そして、電気信号はADC4によってデジタル化される。
いくつかの実施形態では、ADC4の出力は、ビット相関を低減し且つアンバイアスされた乱数の出力を生成するために、デジタルフィルタ5によってフィルタ処理されることができる。
この実施形態では、AMZI2は、光パルスを干渉させるために使用される。代替の実施形態では、AMZI2は、マイケルソン干渉計又はリング共振器のような他のタイプの干渉計に置き換えられる。干渉計は、ファイバーに基づくものであってもよく、自由空間干渉計であってもよい。
O/E3は線形素子と見なすことができる。O/E3の出力範囲は、光入力、すなわち、干渉出力範囲によって決定される。しかしながら、ADC4は、プリセット範囲、例えば、0〜800mVを有する。良好な抽出率のためには、O/E3の出力は可能な限り近くADC入力に一致すべきである。一実施形態では、O/Eの出力範囲は、ADCのプリセット範囲の100mV以内である。一実施形態では、O/E3及びADC4の範囲は、O/E3の前段の光減衰器及びO/E3の後段の電気的な増幅器/減衰器のいずれかを使用して、最良の乱数抽出率を達成するために一致される。抽出率は次のものを超えることができない。
ここで、Eは最大の抽出率であり、NはADCのビット深度である。
O/E出力がADC入力と一致しない極端な例では、O/E出力範囲は0〜1mVであり、ADC範囲は0〜800mVであり、すなわち、アンダーフィリング(underfilling)がある。8ビットADC出力は、この場合、ゼロ又は800mV範囲の1/256の2つの可能性がある。したがって、干渉の出力は、この極端な例においては1つの干渉当たり高々1ビットを含むことができる。
RNG10は、パルスレーザーダイオードの定常状態放射を使用して高速且つロバストな干渉法による乱数発生を達成することができる。RNG10は、利得スイッチレーザーからの長いレーザパルスの定常状態放射に基づいている。レーザーダイオードは定常状態放射を達成するために大振幅の電気信号で駆動される。駆動部6は、各パルスがより広いプラトー状部分を有するように、光源1を駆動するように構成される。各パルスの定常状態放射の持続期間は、例えば、数百ピコセカンドであり得る。閾値を超えて及び未満に利得を切り替えることは、生成された光学のパルスの電磁気的位相のランダム性を可能にする。(スパイク状部分の持続期間より長い第2のプラトー状部分の持続期間によってもたらされる)パルスの長い持続期間は、付随する狭いスペクトル幅による良好な視認性(visibility)を意味し、干渉を意味し、時間的オーバーラップが達成される。干渉は、干渉計ミスアライメント(misalignment)があったとしてもなおも達成され、したがって、低精度の干渉計が使用されることができる。定常状態放射を使用する乱数発生は、大きな時間的なパルスミスアライメントを許容することができ、高い干渉品質を有する。RNGはフレキシブルな(flexible)クロック周波数で動作することができ、システムクロック周波数の変動及びADCサンプリングの時間変動に対してロバストである。クロック周波数は、用途に応じて調整することができ、より大きなシステム、例えば、量子鍵配送システムに統合されることができる。同期8ビットディジタイザー及び後処理(これは図14に関連して後述される)を使用して、ランダム性に関する厳しい統計検定に合格する20Gb/sまでのランダムビットレートは達成されることができる。
図2(a)は、直流源と交流源の組み合わせ36によって駆動される半導体レーザーダイオード35の概略図を示す。電流源36は、図1に示されるような駆動部6の一例である。電流源は、図2(b)に示されるようなバイアスティを通じて電流を提供することができる。電流源36は、光パルスが放射されるように、レーザーダイオード35を駆動する。放射される光パルスは光学的出力である。
図2(b)は、半導体利得スイッチレーザーのための電気駆動回路の一部の概略図を示す。半導体利得スイッチレーザーはレーザーダイオード31である。レーザーダイオード(31)のカソードは、インダクター(33)と抵抗器又はコンデンサー(34)とを含むバイアスティ(32)に接続される。インダクター(33)を介して、DCバイアス電圧はレーザーダイオードへと送られる。これは利得バイアス(電圧の中間レベル)を提供する。抵抗器又はコンデンサー(34)を介して、AC変調電圧はレーザーダイオードへと送られ、それにより、レーザーの利得を発振閾値の上下に切り替えるために必要な利得変調が提供される。
直流源はそのバイアス電流又は電圧によって調整可能である。
図3(a)は、スパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスを生成するために利得スイッチレーザーに適用される時間変化電圧信号、並びに、利得スイッチレーザーの対応するキャリア密度及びレーザー強度の概略図である。
上段のグラフは、利得スイッチレーザーに適用される駆動電圧を示す。縦軸は、印加電圧バイアスの振幅を示す。3つのグラフすべてにおいて横軸は時間である。電圧は矩形波の形を有する。図2(b)に示される結合方式により、AC変調電圧は、利得スイッチレーザーに適用されるバイアスを、DCバイアス値を超えて周期的に増大させる。DCバイアス値VDCは点線で示されている。ピークトゥピークAC振幅はVACである。「オン」状態にあるときに利得スイッチレーザーに適用される全電圧の大きさは、ピークトゥピークAC振幅の半分とDCレベルの和であり、図中でVTOTALと示され、ここで、VTOTAL=VDC+VAC/2である。
中段のグラフは、適用される駆動電圧バイアスに対するキャリア密度の変化を示す。この駆動電圧によって誘起される電流はキャリアをレージングキャビティ領域に入れる。電圧が適用されると、キャリア密度は増大する。発振閾値は破線で示されている。
下段のグラフは時間の関数としてレーザー強度を示す。電流変調パルスがレーザーに適用されると、注入キャリアはキャリア密度を増大させる。キャリア密度が発振閾値を超える場合、レージングアクションはレーザーキャビティ内で自然放出された光子によって引き起こされることができる。自然放出の時間不確定性により、キャリア密度は、レージングの前に発振閾値よりもだいぶ高く達することができる。図3(a)に示される駆動条件下では、キャリア密度はゆっくり増大し、発振閾値は交流電圧パルスの終わり近くで達せられる。キャリア密度は、発振閾値を超えてピークに達し、それから低下する。短いレーザパルスは単一のスパイク状の強度特徴を有して得られる。
図3(b)は、少なくとも2つの極大を有し且つプラトー状部分及びスパイク状部分を有する光パルスを生成するために利得スイッチレーザーに適用される時間変化電圧信号、並びに、対応するキャリア密度及びレーザー強度の概略図である。
上段のグラフは、利得スイッチレーザーに適用される駆動電圧を示す。縦軸は印加電圧バイアスの振幅を示す。3つのグラフすべてにおいて横軸は時間を示す。図3(b)のバイアシング条件は、矩形波の形を有する印加電圧パルスを含む。図2(b)に示される結合方式により、AC変調電圧は、利得スイッチレーザーに適用されるバイアスを、DCバイアス値を超えて周期的に増大させる。直流バイアス値VDCは点線で示されている。ピークトゥピークAC振幅はVACである。「オン」状態にある利得スイッチレーザーに適用される全電圧の大きさは、ピークトゥピークAC振幅の半分とDCレベルとの和であり、図中でVTOTALと示されており、VTOTAL=VDC+VAC/2である。一実施形態では、全バイアスVTOTALはDCバイアスのみで動作する場合に発振閾値に達するのに必要なバイアスより少なくとも25%大きい。一実施形態では、電圧パルスは実質的に平坦なトップのプロフィールを有する。一実施形態では、パルスの振幅における変化は振幅の20%未満である。
一実施形態では、バイアス電圧はVDC−VAC/2<Vth<VDC+VAC/2となるように選ばれ、ここでVthはDCバイアスのみで動作する場合の発振閾値である。レーザーはAC駆動パルスのトラフ(trough)の間にはその発振閾値未満にバイアスされなければならない。
図3(b)のDCバイアスは、図3(a)のDCバイアスより高い。その結果、キャリア密度は、より急速に増大し、ずっと早い時間で発振閾値に達する。キャリア密度が発振閾値を超えている場合、レージングアクションはレーザーキャビティ内で自然放出された光子によって引き起こされることができる。自然放出の時間不確定性により、キャリア密度はレージングが始まる前に発振閾値より非常に高く達することができる。
最初に、光強度は、オーバーシュートし、キャリア密度を急速に低下させる。これは光パルスのスパイク状部分を生成する。電圧変調パルスの適用と出力光の生成との間の遅延の長さは、レーザータイプ、キャビティ長及びAC駆動電流などのいくつかのパラメータに依存する。
キャリア密度の低下は、レーザーキャビティ中の光子密度を低下させる。レージングは誘発放出プロセスであるので、放出レートはキャビティ光子密度に比例する。したがって、光子放出レートは、キャリア密度の再増大を可能としそれにより光強度を増大させるために、低下する。この競合過程は光強度の振動をもたらす。これは、ピークから成る光パルスのスパイク状部分のプロフィールをもたらす。したがって、光パルスのスパイク状部分は、光子密度の最初の増大と次の低下とを含む。
光子密度が二度目に増大するポイントでは、これはプラトー状部分の始まりである。光子密度の振動は強く減衰され、したがって、このポイントでは、強度が実質的に一定である定常状態放射がある。一実施形態では、強度は、極大値の20%を超えて変わらない。レーザーパルスは、電圧パルスが終了して電圧をバイアス値に再び切り替えると終了する。
図3(a)及び図3(b)では、電圧バイアスが説明のために使用される。電流バイアスは、図3(a)及び図3(b)に示されるレーザー放出を生成するために同様の方法で使用することもできる。
図4は、スパイク状の時間的強度プロフィールの後にプラトー状の時間的強度プロフィールが続く光パルスに関して、時間(ns)に対する光パワー(任意単位)のグラフを示す。光パルスはスパイク状のより狭い部分とより広いプラトー状部分とを含む。光パワーは、メインフレームサンプリングオシロスコープ内の20GHzの帯域幅のフォトダイオードを使用して測定される。グラフは、時間の経過とともに測定される光パワーを示す。
光パルスの2つの部分は異なる強度プロフィールを有する。プラトー状部分はスパイク状部分の後に光源1から放射される。プラトー状部分に重畳された第2のスパイク状特徴がさらにあってもよい。図4に示される光パルスのプロフィールでは、最初のスパイク状部分があり、より小さいピークを形成する強度の増加が後続し、プラトー状部分が後続する。より小さなピークは光パルスのプラトー状部分に重畳されている。プラトー状部分はスパイク状部分より長い持続期間を有し、言い換えると、プラトー状部分はスパイク状部分より広い時間幅を有する。この場合、スパイク状部分の持続期間は約40psであり、プラトー状部分の持続期間は約400psである。
プラトー状部分の最大強度はスパイク状部分の最大強度より小さい。プラトー状部分は定常状態で放射され、言い換えると、プラトー状部分の持続期間にわたる強度変化は、プラトー状部分の最大強度の20%未満である。光パルスのプラトー状部分はより小さい第2のピークを含まず、したがって、プラトー状部分の持続期間にわたる強度変化はより小さなピークの強度を含んでいない。プラトー状部分のFWHMは、スパイク状の部分FWHMより大きい。一実施形態では、プラトー状部分のFWHMは、スパイク状部分のFWHMより少なくとも3倍大きい。プラトー状部分はスパイク状部分よりも長い持続期間及びより小さい強度変化を有する。さらに、それはよりシャープな波長分布を有する。
2つの光パルスがAMZI2の出力ビームスプリッターで干渉するために、それらの間に十分なオーバーラップがなければならない。光パルスのプラトー状部分はスパイク状部分より長い持続期間を有し、したがって、そのような強度プロフィールを有する2つのパルスがオーバーラップする長い期間がある。
図5は、時間に対する出力ビームスプリッターに到着する光の強度を示す。これらの図は、AMZI2のショートアーム及びロングアームから到着する光パルスの列を示す。図5(a)はAMZI2のショートアームからの光を示し、図5(b)はAMZI2のロングアームからの光を示す。両方の図において縦軸は強度を示す。両方の図において横軸は時間である。両方の図において、光は、スパイク状の時間的強度プロフィールの後にプラトー状の時間的強度プロフィールが続くパルスの形態で到着する。出力ビームスプリッターに到着する各光パルスの第1の部分はスパイク状部分である。出力ビームスプリッターに到着する各光パルスの第2の部分はプラトー状部分である。レーザー源は、T0のクロック周期で繰り返し駆動される。ショートアームから到着する1つの光パルスのスパイク状部分のピークとショートアームから到着する次の光パルスのスパイク状部分のピークとの間の期間T0が示されている。各光パルスの持続期間Tsも示されている。
AMZI2のショートアームから到着する光は、パルスi、パルスi+1及びパルスi+2という3つのパルスのシーケンスを含む。語「i」は、i番目のクロックで放射された光学のパルスを表す整数値である。言い換えると、第1のクロック周期についてはi=1、第2のクロック周期についてはi=2などである。シーケンス中の第1のパルスはi番目のクロック周期で放射される。したがって、シーケンスの第2のパルスはi+1番目のクロック周期で放射される。ロングアームの遅延により、ロングアームを通過するより早いクロック周期で放射された光パルスは、ショートアームを通過するより遅いクロック周期で放射された光パルスと一致するだろう。クロック番号間の違いは整数「j」である。言い換えると、ロングアームを通る光パルスは、ショートアームを通る一致する光パルスが放射されたクロック周期のjクロック周期前に放射された。したがって、AMZI2のロングアームから到着する光は、パルスi−j、パルスi−j+1及びパルスi−j+2という3つのパルスのシーケンスを含む。
一実施形態では、干渉計は、ロングアームとショートアームとの間の遅延差がj=1を与えるようにされる。他の実施形態では、j≧2である。
出力ビームスプリッターに到着する第1の光はAMZI2のショートアームからのものである。AMZI2のロングアームからの光が次に到着する。ショートアームからの第1の光パルスのスパイク状部分のピークの到着とロングアームからの第1の光パルスのスパイク状部分のピークの到着との間の時間の長さはΔtである。ロングアームはjT0+Δtの遅延を生じる。Δtが光パルス全体の持続期間よりも小さい場合にオーバーラップ及び干渉があるだろう。Δt<tsの場合に干渉が起こる。
ショートアームからの光パルスのスパイク状部分とロングアームからの光パルスのスパイク状部分との間にオーバーラップはない。しかしながら、全体として光パルス間にオーバーラップがある。プラトー状部分のより長い持続期間は、たとえパルスがΔtだけずれたとしてもショートアームから到着するパルスとロングアームから到着するパルスとの間に大きなオーバーラップがあることを意味する。
各アームからの第2のパルス間のオーバーラップは灰色の領域で示される。この領域は、干渉が起こる時間的なオーバーラップである。
プラトー状部分の持続期間はスパイク状部分よりも長い。これは、パルスがオーバーラップするためにAMZI遅延差がレーザークロック周波数に正確に一致する必要がないことを意味する。
図6(a)は、異なる駆動条件下でレーザーから放射されたパルスの光放射スペクトルの組を示す。
左側のグラフは放射された光パルスに関して時間に対する光パワー(任意単位)を示す。左側のグラフは、横軸にns単位の時間を示し、横軸に任意単位の光パワーを示す。右側のグラフは、横軸にnm単位の波長及び縦軸に対数尺度でmW単位の光パワーをとって、パルスの波長スペクトルを示す。
各対のグラフは、同じレーザーを使用するが異なる駆動信号で生成された光パルスの特性を示す。レーザーは、DC源及び2V、1GHzの電圧矩形波によって駆動される1550nmの利得スイッチレーザー(帯域幅10GHz)である。発振閾値は、1550nmのテレコム波長で放射するレーザーダイオードに関して約0.8Vである。DCバイアスはスペクトルの各セット間で変えられる。
シーケンス中の1つ目の2つのスペクトル(i-t及びi-w)は、レーザーが0.8VのDCバイアスに重畳された2V、1GHzの矩形波で駆動される場合に放射される光パルスに関するものである。0.8VのDCバイアス下では、レーザーダイオードは、クロックサイクルで短いスパイク状のパルスを放射する。2VのAC信号は、DCバイアスの上下に±1Vの電圧振幅を与える。AC電流のパルスが1.8Vである間に全電圧がレーザーに適用される。
対の左側のグラフは光パルスの時間的プロフィールである。パルスはFWHMで37psである。光パルスは単一のスパイク状部分のみからなる。パルスは、発振閾値へのキャリアの緩やかな再増大の結果として生成される。
右側のグラフは光パルスの波長スペクトルである。周波数チャープは、波長スペクトルが広いことを意味する。パルスの波長スペクトルは、約1nmのFWHMを有する広いピークを含む。
シーケンス中の2つ目の2つのグラフ(ii-t及びii-w)は、レーザーが0.85VのDCバイアスに重畳された2V、1GHzの矩形波によって、すなわち、1つ目の2つのグラフに示される光パルスを生成するために使用されるDCバイアスに比べて増大したDCバイアスを用いて、駆動されるときに放射される光パルスに関するものである。
左側のグラフは、光パルスの時間的プロフィールを示す。増大したDCバイアスを用いることで、光パルスは2つの部分に分割し始める。どちらの部分もプラトー状部分ではない。後期部分は前期部分より長い持続期間を有する。前側のピークはスパイク状の時間的強度プロフィールを有する。後期部分は前期部分より大きなFWHMを有するピークである。
右側のグラフは光パルスの波長スペクトルである。波長スペクトルはここでは2つのコンポーネントを含む。より短い波長における滑らかな肩部は光パルスの前側のスパイク状部分に対応し、より長い波長におけるスペクトル的にノイズのある放射は後側のピークに対応する。後側のピークは第1のスパイク状の部分より長い持続期間がある。したがって、後側のピークはより狭いスペクトル分布を有する。
図6(a)(ii-t)に示されるような時間的強度プロフィールを有する光パルスは、ランダムな強度を生成するためにAMZIを使用して干渉される。光パルスのスパイク状部分と比べて光パルスの後期部分のより広い時間的幅は、AMZIが低精度であることができることを意味する。AMZIの遅延差の正確な制御は、大きい光学コンポーネントを要求し、多くの時間を必要とする。光パルスの広い時間的幅は、遅延差に有意な許容範囲があることを意味する。したがって、乱数発生器のセットアップは簡単である。
シーケンス中の最後の2つのスペクトル(iii-t及びiii-w)は、レーザーが1VのDCバイアスに重畳された2V、1GHzの矩形波によって駆動されるときに放射される光パルスに関するものである。
左側のグラフは、光パルスの時間的プロフィールを示す。AC電流のパルスの間にレーザーに適用される全電圧は2Vである。電圧が上がっているので、レージングは、急速なキャリア増大のために非常に早く開始する。強度は、最初は振動するが、約100ps後に定常状態へと急速に緩む。光パルスは、2つの部分、すなわち、強度増大が速いスパイク状部分と、それに後続する強度増大が比較的により遅いプラトー状部分と、を有する。1Vのより高いDCバイアスの下では、後期部分は定常状態放射へと発展する。スパイク状部分はプラトー状部分より短い。スパイク状部分の持続期間は約40psである。プラトー状部分の持続期間は約400psである。定常状態は、電気的注入と荷電キャリアの放射的減少との間でのおおよその平衡の結果である。言い換えると、定常状態の形成は、レーザーキャビティ媒体における電気的注入とキャリアの放射的減少との間のバランスに起因する。プラトー状部分の強度は、駆動矩形波の立下がりエッジで減衰するまでは、実質的に変わらない。
右側のグラフは光パルスの波長スペクトルである。光パルスの波長スペクトルは1553.04nmにシャープで激しい特徴を有し、周波数チャープがほとんどないように図示されている。このシャープで激しい特徴は、図(iii-t)の光パルスのプラトー状部分に対応する。シャープなピークは高品質の干渉を可能にする。このピークはレーザーが0.8VのDCバイアスで駆動されるときに放射される光パルスのものよりも狭い。より低い波長の広い肩部は光パルスのスパイク状部分に対応する。
定常状態パルス放射は、乱数発生のための干渉に使用される。図6(a)(iii-t)に示されるような時間的強度プロフィールを有する光パルスは、ランダムな強度を生成するためにAMZIを使用して干渉されることができる。光パルスのスパイク状部分と比べて光パルスのプラトー状部分のより広い時間的幅は、AMZIが低精度であることができることを意味する。AMZIの遅延差の正確な制御は、大きい光学コンポーネントを要求し、多くの時間を必要とする。光パルスのプラトー状部分の広い時間的幅は、遅延差に有意な許容範囲があることを意味する。したがって、乱数発生器のセットアップは簡単である。シャープな波長分布は高品質の干渉をもたらす。
図6(b)は、リアルタイムオシロスコープを使用して、時間に対するAMZI2の出力ビームスプリッターで測定された強度の3つのグラフを示す。すべてのグラフにおいて縦軸は強度を示す。横軸は時間である。オシロスコープは、多数の波形が同じグラフに重ねられる持続表示モードに設定される。干渉がない場合、各時間遅延での強度は固定される。干渉が生じる場合、干渉は、建設的干渉に対応するものと相殺的干渉に対応するものとの間で任意の強度を生成することができる。
3つのケースすべてにおいて、レーザーは1GHzで計測される。レーザー周波数と正確に一致するためには、AMZI遅延差は1nsであるべきである。3つのケースすべてにおいて、AMZIは800psの遅延差を有し、これはAMZIが200psだけレーザー周波数に対してデチューンされる(detuned)ことを意味する。AC駆動信号は、3つのケースすべてに関して同じであり、2V、1GHzの矩形波である。干渉は、DCバイアスを、(i)に示されるケースの0.8Vから(ii)に示されるケースの0.9Vに増大させ、干渉強度が乱数発生に十分である(iii)示されるケースの1Vに増大させることによって、3つのケース間でその場でデチューンされる。
図6(b)(i)では、0.8VのDCバイアスが光源1に適用される。光源1はスパイク状パルスを放射する。デチューンされたAMZIを通過すると、レーザパルスは2つの部分に分割される。1つの光パルスからの第1の部分及び第2の光パルスからの第2の部分は、約200ps離間して出力ビームスプリッターに到着し、時間的にオーバーラップしない。AMZIの出力ビームスプリッターで測定された光強度は図6b(i)に示されている。2つのスパイク状のパルスが測定される。パルスは干渉しない。
図6(b)(ii)では、0.9Vの増大したDCバイアスが光源1に適用される。放射光パルスはプラトー状部分を有し、1つの光パルスからの第1の部分と出力ビームスプリッターに到着する第2の光パルスからの第2の部分との間の時間的オーバーラップは図6(b)(i)のものと比較して増大される。2つのパルス間の干渉は、生じ、グラフ上で暗い領域によって示される。
図6b(iii)では、1VのDCバイアスが光源1に適用される。放射光パルスはプラトー状部分を有し、1つの光パルスからの第1の部分と出力ビームスプリッターに到着する第2の光パルスからの第2のフラクションとの間の時間的オーバーラップは図6(b)(ii)のものと比較して増大される。時間的オーバーラップは1.0VのDCバイアス下で有意になり、干渉は顕著になる。2つのパルス間の干渉はグラフ上で暗い領域によって示され、それは図6(b)(iii)に示されるものより大きい。
その場調整(in-situ tuning)は、DC信号を一定に保ちながら、AC駆動信号の振幅を調整することによって達成されることができる。言い換えると、レーザーに適用されるAC電圧の振幅は増大されることができ、DC信号は、乱数発生に十分になるように出力ビームスプリッターでの干渉を増大させるために、一定に保たれることができる。
スパイク状の時間的強度プロフィールの後にプラトー状の時間的強度プロフィールが続くパルスのための実験装置においては、より長い持続期間は、AMZIの遅延差のミスアライメントに大きな許容範囲が可能であることを意味する。例えば、AMZI遅延は20%デチューンされることができる。これは、1nsのレーザークロック周期に対する200psのセットオフをもたらし、これは、40nm程度のファイバー長に対応し、エアギャップなどの調整可能な遅延素子なしで容易に達成可能である(10nm内のミスマッチは、エアギャップを使用せずに達成することが容易である)。図7は、このデチューンされた条件下で1GHzでサンプリングされた100μsのADCレコードを示す。強度変動は建設的又は相殺的干渉で密に分布し、これは干渉品質の僅かな劣化を示唆する。これは、RNGが、高安定性を有し、その中心動作周波数に対して±20%の変動を許容することを実証する。
図8は、未加工(raw)RNGデータの強度相関を示す。この未加工データは、一連の8ビット整数/(t)の形態で1GHzのサンプリングレートでADCによって記録される。ここで、tは時間である。強度相関は次式を使用して計算される。
ここで、I0は平均出力強度であり、<・>は統計平均を意味する。0から1までの強度相関が縦軸である。ns単位の遅延が横軸である。ゼロの時間遅延すなわちτ=0では、任意のデータがそれ自体と完全に相関するので、C=1の相関値が得られる。絶対値|C(τ)|≦1は、ある遅延τを有するエレメント間の相関レベルを評価する。挿入図は、ゼロ遅延の周辺の拡大領域を示す。相関は非常に小さく、これはランダムソースの高品質を示す。
図9は、AMZI2が1GHzのレーザークロックレートに対して200psだけデチューンされた図1に示されるような乱数発生器に関して、フィルタ処理の前後のビット相関を示す。各光パルスがプラトー状の時間的強度プロフィールが後続するスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成されるように、レーザーが駆動される。横軸はビット単位の遅延を示す。縦軸はビット相関を示す。RNGからの未加工データは正方形のデータ系列である。未加工データは、デジタルフィルタ処理前のADC出力であり、1サンプル当たり8ビットを含む。デジタルフィルタ処理後のデータは丸のポイント系列である。
データは、一連の8ビットの整数の形で1GHzのサンプリングレートでADCによって記録される。RNG未加工出力は、各ADCサンプルから得られた8ビットを含む。デジタルフィルタ処理前に得られたデータ(すなわち正方形のデータ系列)に関して、ビット相関は、ADC4から直接に出力されたビットに関するものである。デジタルフィルタ処理後に得られたデータ(すなわち丸のデータ系列)に関して、ADC4から出力されたビットは、相関が決定される前にデジタルフィルタ5に入力される。図14に関連して説明されるタイプのデジタルフィルタが使用されることができる。
各ビットの値はb(n)である。nはビット数に対応する離散ビットインデックスであり、すなわち、第1の出力ビットについてはn=1であり、第2の出力ビットについてはn=2である、などである。ビット相関の計算は強度相関の計算に似ているが、I(t)はビット値すなわちb(n)に置き換えられる。ビット相関は次式を使用して計算される。
ここで、b0が出力ビットの平均値であり、<・>は統計的平均を意味する。各ビットは0又は1の値を持つ。したがって、出力ビットの平均値は0と1の間にある。0から1までのビット相関は縦軸である。ビットにおける遅延τは横軸である。τはビット数遅延である。ゼロビット遅延、すなわち、τ=0では、任意のデータがそれ自体と完全に相関するので、C=1の相関値が得られる。絶対値|C(τ)|≦1は、あるビット数遅延τを有するエレメント間の相関レベルを評価する。
ビット相関は未加工RNGビットに存在することができ、この場合、0.01程度の小さいが統計的に有意な振幅を有する8ビットの繰返周期の振動が見られる。
振動は、主としてO/E3出力に対するADC4範囲の不完全な一致から主に生じる。例えば、8ビットADCが半分満たされるとき、最上位ビットは常にゼロになるだろう。これは、8ビット周期の振動をもたらすだろう。計算された強度自己相関(図8に示される)はいかなる振動も示さず、それは相関がサンプリングミスマッチから生じることを裏付ける。使用される実験装置に関して、O/E3のピークトゥピーク信号振幅は、ADC4の範囲よりわずかに小さかった(すなわちアンダーフィリングがある)。しかしながら、異なる実験装置を使用すると、O/E3のピークピーク信号振幅は、ADC4の範囲より大きいことがある。これはまた、ビット相関に振動を引き起こすだろう。図14に関連して説明されるタイプのデジタルフィルタも、この相関を除去するために使用されることができる。
小さいが統計的に有意な相関はデータ後処理によって除去されることができる。後処理はデータ中のバイアス及び/又は相関を除去することができる。ここでいうバイアスは各ビット値の相対数を指し、すなわち、0及び1がデータセット中で同数でない場合、データはバイアスされる。アンバイアスされたデータは、0と1が同数である。例えば、RNGの出力が010101010101010101…のバイナリパターンである場合、0と1の数が同じであるので、これはアンバイアスである。しかしながら、出力に強い相関があり、2×nビットのビット遅延に関して相関C=1である。バイアス又は相関のような欠陥は、光源又は測定又はそれら両方から生じ得る。後処理は、アンバイアスアルゴリズム、すなわち、未加工ビットに適用される論理又は算術演算に基づくことができる。このタイプのデータ後処理はデジタルフィルタを使用して行うことができる。デジタルフィルタの一例は図14に関連して説明される。
図10は、図1に示される実験装置の干渉出力及び非干渉出力に関するヒストグラムを示す。横軸はO/E3からの信号出力の振幅(任意単位)を示す。縦軸は、各振幅を測定する百分率の確率を示す。非干渉出力確率は、より容易に同じ軸に表示することができるように、12分の1に縮小されている。非干渉出力は干渉計の1つのアームの接続を切ることによって得られる。干渉出力の確率は、ゼロの振幅(相殺的干渉に対応する)の近く及び1の振幅(建設的干渉に対応する)の近くで大きい。非干渉出力は約0.25の振幅において確率スパイクを示す。
図11は、ランダムビットに関する米国国立標準技術研究所(NIST)特別刊行物(Special Publication)800−22統計検定を使用して得られた検定結果を示す。乱数は、半導体利得スイッチレーザーダイオードを有する図1に示されるようなRNGを使用して生成される。レーザーは、1GHzのクロックレートで動作され、放射されたパルスがプラトー状の時間的強度プロフィールが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを有して生成されるように駆動される。AMZIはレーザークロックに対して200psだけデチューンされる。RNGは、8ビットADCを含み、M=2、c0=c2=1、c1=1、k=8であるデジタルフィルタ処理を使用する。フィルタの詳細は図14に関連して説明される。1000×1メガビットランダムビットシーケンスすべてが検定を受ける。データの1000×1メガビットは8Gb/sのレートで得られる。
検定一式は、p値(p-value)に帰着する15の検定を含む。図11(a)は、得られたp値を示す。各検定のp値は、「検定によって評価される非ランダム性のタイプを踏まえて、完全なRNGが、検定されるシーケンスよりもランダム性の低いシーケンスを生成する確率」と定義される。α=0.01のp値のための有意水準が選択されている。p値が特定の検定についてαより大きい場合、検定に合格したと判断される。p値の一様性であるP値は、0.0001を超えるべきである。
検定が有限シーケンスに対して行われるので、統計的に、合格のいくらかの失敗確率が見込まれる。この確率を反映するパラメータは合格の比率(proportion)によって与えられる。図11(b)は、検定に合格するシーケンスの比率を示す。分析されたRNGデータについては、合格比率は0.980を超えるべきである。
表1は、NIST検定一式を使用して、8及び20Gb/sの様々なレートでのRNGのランダム性検定結果を示す。複数のP値を生成する検定については、Kolmogorov−Smirnov[KS]非一様性検定が実行されることができる。複数の比率値については、平均値が示されている。それぞれのレーザー特性及びAMZIデチューニングも示されている。
表1に要約されるように、8Gb/sのRNGはランダム性の統計検定に合格している。
ランダムビットレートは、より高い繰り返し率でレーザーをクロックすることによって8Gb/sから増大されることができる。レーザーが2.5GHzで駆動される場合、定常放射の持続期間は短縮するが、依然としてAMZIにおける20%のデチューニング(80psに対応する)で動作に十分である。このクロック周波数では、20GB/sのRNGレートが得られる。このビットレートは、GHzクロックQKD(GHz-clocked QKD)を含む最も要求の厳しい応用にリアルタイム供給を提供することができる。
図12は、他の実施形態に係る乱数発生器63の概略図である。乱数発生器63は第1の光源1を含み、第1の光源1は例えばレーザーであり得る。駆動部6は、時間的強度プロフィールに少なくとも2つの極大を有するパルスを生成するために光源1を駆動するように構成される。一実施形態では、光源1は利得スイッチ半導体レーザーダイオードである。乱数発生器は第2の光源61を含む。第2の光源61は、同様に、例えば、利得スイッチレーザーなどのレーザーであり得る。第2の光源は同様に駆動部64を含む。一実施形態では、駆動部64は光のパルスを生成するために光源61を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部64は、光のパルスがスパイク状のより狭い部分とプラトー状のより広い部分を有するように、第2の光源61を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部64は、光のパルスが一部分だけ有しプラトー状のより広い部分を有しないように、第2の光源61を駆動するように構成される。一実施形態では、駆動部64は、連続波動作で第2の光源61を駆動するように構成される。
光源1は50/50ビームスプリッター62の第1の入力に接続され、第2の光源61は50/50ビームスプリッター62の第2の入力に接続される。コンポーネントは、導波路、例えば、光ファイバーによって接続されることができる。あるいは、乱数発生器63はマイクロオプティクスを使用して構築され、光パルスは自由空間によって乱数発生器63のコンポーネント間を移動する。このことは、導波路がコンポーネントを接続するために必要とされないことを意味する。あるいは、乱数発生器63はフォトニックチップに統合されることができ、フォトニックチップではコンポーネント間の導波路はフォトニックチップの一部であって光ファイバーではない。
50/50ビームスプリッター62の1つの出力はO/E3に接続される。O/E3は例えば半導体フォトダイオード又は半導体アバランシェフォトダイオードであり得る。代替の実施形態では、光源1及びO/E3は、単一モジュール、例えば、スモールフォームプラガブルモジュール(SFP)のようなテレコムトランシーバによって提供される。SFPは安価なテレコムコンポーネントである。第2のレーザー、すなわち、光源61は、光源1と同じSFPモジュールに組み込まれることができる。
O/E3の出力はADC4に接続される。O/E3、ADC4及びフィルタ5は、図1に関して説明したものと同じである。
光源1は、光パルスを生成し放射するために、駆動部6によって駆動される。光源1から放射された光パルスは、50/50ビームスプリッター62の第1の入力へ導かれる。光源61は、光を生成し放射するために、駆動部64によって駆動される。光源61から放射された光は、50/50ビームスプリッター62の第2の入力へ導かれる。光源1から放射された光パルス及び光源61から放射された光が50/50ビームスプリッター62で干渉するように、光パルスの放射が調整される。光源1よって放射された光パルス及び光源61によって放射された光は、高視認性の干渉を保証するために、50/50ビームスプリッター62で会うときに比較可能な強度を有していてもよい。一実施形態では、強度差は駆動条件によって3dB以内に制御することができる。一実施形態では、出力ビームスプリッターにおける2つの光源からの光の強度は3dB以内で同じである。
50/50ビームスプリッター62の1つの出力に接続されたO/E3によって検出された光の強度は、光源1からの光パルスと光源61からの光との間の位相差(それはランダムである)に依存する。したがって、各干渉については、ランダムな強度は、出力ビームスプリッターの1つの出力のO/E3で測定される。例えば、50/50ビームスプリッター62におけるゼロの位相差は建設的干渉をもたらし、最大強度がフォトダイオードで測定される。他方では、πの位相差がある場合、相殺的干渉が出力ビームスプリッターで生じ、最小強度が測定される。他の値については、フォトダイオードで測定された中間の強度があるだろう。両方の光源がプラトー状の時間的強度プロフィールが後続するスパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスを放射するために駆動される場合、O/E3の出力は、光源がプラトー状の時間的強度プロフィールが後続するスパイク状の時間的強度プロフィールを有する光パルスを放射するために駆動される場合における図1に示される乱数発生器10のものと同じである。
この実施形態では、同じレーザーダイオードからの干渉する連続的な(又は任意のその後の)光パルスの代わりに、第2のレーザーが導入され、干渉は2つの独立したレーザーダイオードから放射された光の間で起こる。1つのレーザーダイオードから放射された光パルス及び他のレーザーダイオードから放射された光パルスが50/50ビームスプリッター62で干渉するように、駆動部は同期されることができる。光パルスは50/50ビームスプリッター62で干渉するためにレーザーダイオードから同時に放射される必要はない。タイミングは、50/50出力ビームスプリッター62までの各光源の光路長に依存することができる。
図13は、他の実施形態に係る乱数発生器65の概略図である。乱数発生器65は光ファイバーリング共振器66を含む。光ファイバーリング共振器66は、同じ光ファイバービームスプリッター62の1つの入力及び1つの出力を接続することによって形成される。RNG65では、ビームスプリッター62は光ファイバービームスプリッターである。ビームスプリッター62の第1の入力は、ファイバーコネクタ又はスプライシングを介してビームスプリッター62の第1の出力に接続され、それにより連続的なリングが形成される。
乱数発生器63は第1の光源61を含み、第1の光源61は例えばレーザーであり得る。駆動部64は、時間的強度プロフィールにおいて少なくとも2つの極大を有する光のパルスを生成するために、光源61を駆動するように構成される。一実施形態では、光源61は利得スイッチ半導体レーザーダイオードである。
光源61はビームスプリッター62の残りの第2の入力に接続される。ビームスプリッター62の第1の入力は光ファイバーケーブルによってビームスプリッターの第1の出力に接続される。ビームスプリッター62及び光ファイバーケーブルはリング共振器66を形成する。
RNG65のコンポーネントは、導波路、例えば、光ファイバーによって接続されることができる。あるいは、乱数発生器63は、マイクロオプティクスを使用して構築され、自由空間を通じて乱数発生器63のコンポーネント間に移動する。これは、導波路がコンポーネントを接続するために必要とされないことを意味する。あるいは、乱数発生器63は、コンポーネント間の導波路がフォトニックチップの一部であり光ファイバーではない単一のフォトニックチップ上に統合されることができる。
リング共振器65内のビームスプリッター62の残りの第2の出力はO/E3に接続される。O/E3は、例えば、半導体フォトダイオード又は半導体アバランシェフォトダイオードであり得る。代替の実施形態では、光源1及びO/E3は、単一モジュール、例えば、スモールフォームプラガブルモジュール(SFP)のような例えばテレコムトランシーバによって提供される。SFPは安価なテレコムコンポーネントである。
O/E3の出力はADC4に接続される。O/E3、ADC4及びフィルタ5は、図1に関連して説明したものと同じである。
光源61は、光パルスを生成し放射するために駆動部6によって駆動される。光源61から放射された光パルスは、リング共振器66のビームスプリッター62の第2の入力に導かれる。光源61は、光を生成し放射するために駆動部64によって駆動される。
ビームスプリッター62では、入力光パルスは、リング中を循環する光子と干渉する。干渉は、蓄えられた光子と新たに入力されたパルスの両方を含む光エネルギーの一部をリングリング共振器出力に導く。残りの光子は、次の入力光パルスと干渉するために、ビームスプリッター62の第1の出力からビームスプリッター62の第1の入力へと再循環される。
リングを形成する光ファイバーケーブルの長さが光源61の1クロック周期に対応する場合、再循環するパルスは、光源61から放射されてビームスプリッター62の第2の入力を通じて入射する次の入力パルスと時間的にオーバーラップする。干渉は、第2の入力を通じてビームスプリッター62を出る光の一部を導き、強度は、O/E3で測定される。光の残りの部分は、第1の出力を通じてビームスプリッター62を出て、光ファイバーリングを通って移動する。その後、光の第2の部分は、ビームスプリッター62の第2の入力を通じて入射するときに、光源61から放射された第3の光パルスと干渉するだろう。
ファイバーリングの長さは、クロック周期の20%以内でレーザーのクロック周期(又はその整数倍)と一致するよう設定されるべきである。一実施形態では、リングの光路長は、クロック周期の20%以内でクロック周期の整数倍である遅延をもたらす。リングの光路長の値は、ビームスプリッター62までの光源の光路長を考慮に入れてもよい。一実施形態では、リング共振器66内のビームスプリッター62のO/E3への出力に対するリングへの出力の分割比は、20/80と80/20との間である。
ビームスプリッター62の1つの出力に接続されたO/E3によって検出された光の強度は、リングからの光パルスと光源61からの光パルスとの間の位相差(それはランダムである)に依存する。リングを循環する光パルスの強度は一定ではない。O/Eによって検出される光の強度は、リングからの干渉する光パルスの強度と、新しい入力パルスとリングからの干渉する光パルスとの間の電磁気的位相差と、の両方に依存する。したがって、各対の干渉するパルスに関して、ランダムな強度が出力ビームスプリッターの1つの出力においてO/E3で測定される。スパイク状の時間的強度プロフィールの後にプラトー状の時間的強度プロフィールが続く光パルスを放射するように光源が駆動される場合、O/E3の出力は、図1に示される乱数発生器10のものと同じである。
この実施形態では、同じレーザーダイオードからの連続する(又は任意のその後の)光パルスはリング共振器を使用して干渉される。ビームスプリッターに入る各光パルスの一部は、光ファイバーリングを移動し、続いて放射される光パルスと干渉するためにビームスプリッター62に再び入る。したがって、1つのレーザーダイオードから放射された後続の光パルスは、ビームスプリッター62で干渉する。
デジタルフィルタの一例が図14に関連して説明される。図14に関連して説明されるデジタルフィルタは、図1、12及び13に関連して説明されたようなRNGのデジタルフィルタ5として使用されることができる。デジタルフィルタはADC4の出力のデータ後処理を行う。あるいは、データ後処理は、量子力学的効果からランダム性への寄与を定量化するために、現実的な量子RNGをモデル化するための理論的枠組みから開始するアプローチに基づくことができる。このアプローチは、厳密であるが、特別のランダムネス抽出器(randomness extractor)を必要とし、ランダムネス抽出器の速度は超高速RNGのものと一致しなくてもよい。代替の実施形態では、データ後処理は使用されず、ADC4の出力がRNG10の出力になる。
図14に関連して説明されるようなフィルタは、他のタイプの乱数発生器、例えば、カオスレーザー又は半導体熱雑音に基づいた乱数発生器に使用することもできる。図14に関連して説明されるようなフィルタは、他の応用、例えば、他のデジタル信号処理応用に使用することもできる。
実施形態に係る乱数発生器は、雑音源生成器及びアンバイアスプロセスという2つの機能部を含むことができる。一実施形態では、乱数発生器は、アンバイアスプロセスを行うデジタルフィルタを含む。図14はそのようなデジタルフィルタの概略図である。図14に示されるデジタルフィルタは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)のような標準のデジタルエレクトロニクスを使用して実施することができる。フィルタは有限インパルス応答(FIR)フィルタである。それは次式の数学的変換を行う。
ここで、Mは1以上の整数であり、x[n]はn番目の入力すなわちADCのn番目の出力であり、y[n]は対応するn番目の出力である。フィルタは、RNGの未加工出力、すなわち、8ビット整数x[n]のストリームをy[n]に変換する。各出力は前のM個の入力に依存する。係数ciは任意の実数であり得る。容易な実施では、ciは整数として選ばれる。
kの値は圧縮又は膨張係数に関連する。それはADCのビット深度と比較されることができ、例えば、kの値は、ADCのビット深度が8ビットである場合にkが8となるように、ビット深度と等しくなるように選択されることができる。あるいは、ビット深度未満のkの値が使用されることができる。例えば、ADCが8ビットADCである場合、各出力は形式b0b1b2b3b4b5b6b7を持ち、ここでbは8ビットの単一のADC出力を表す。8ビットのすべてが入力として使用されることができ、すなわち、x[n]=b0b1b2b3b4b5b6b7であり得る。あるいは、8ビットのサブセットが入力として使用されることができ、例えば、中間の4ビットは各サンプルについて使用されることができ、x[n]=b2b3b4b5である。出力y[n]のビット数はkである。kの値は入力のビット長以下でなければならない。mod2k演算は下位のkビットをフィルタ出力としてとる。ビットの他の選択が使用されることもできる。例えば、上位のkビットが使用されることができる。
一実施形態では、2つの入力サンプルのみを使用する単純なフィルタ、すなわち、M=1かつc0=c1=1である単純なフィルタは、ADCからの未加工出力データをフィルタ処理するために使用される。フィルタの出力y[n]は次の通りである。
このフィルタは近傍平均フィルタである。上記のような単純なフィルタは単一のより高性能なフィルタを形成するためにカスケード接続される(cascaded)ことができる。
一実施形態、次式の形式のデジタルフィルタが使用される。
このフィルタは未加工データをフィルタ処理するために使用される。図9に示される「デジタルフィルタ処理後」の黒丸のデータ系列は、y[n]であり、白抜きの四角い点によって図9に示される未加工データ系列に適用した場合のこのフィルタの出力である。このフィルタは、2つの平均化関数のカスケードである。このデータの例では、kを8にしており、これは出力が入力と同じビット長を持つことを意味する。図9からわかるように、周期的な相関がフィルタ処理後の出力において除去されている。
図9に示されるように、FIRは、残りの相関が統計変動の範囲内にあるように、ビット相関を効果的に除去する。
一実施形態では、次式の形式のデジタルフィルタは、ADCからの未加工出力データを処理するために使用される。
この実施形態では、フィルタは、単に、隣接するエレメントのM次加算である。演算は、異なる重要度のビットを結合させ、それにより、未加工データの無相関を達成することができる。
他の係数が選択されることもできる。例えば、干渉出力が本質的に非決定性であるので、任意の符号が各ciについて選択されることができる。言い換えると、各ciについて符号がランダムに選択されることができる。
一実施形態では、誘導法はADCからの未加工出力データを処理するために使用され、デジタルフィルタは次式の形式である。
Mの最小値は、O/Eがどれくらい緊密にADC範囲と一致するかに依存する。干渉が強度に多くの揺れ(full swing)を引き起こすので、O/E出力がADC範囲とほぼ一致するいくつかの場合には、M=2は無相関に十分であることができる。
図1、12及び13に関連して説明したようなRNGは、干渉するレーザパルスの大きな時間的デチューニングを許容するロバストな干渉法によるRNGである。FIRアンバイアスアルゴリズムが後に続く8ビットディジタイザーを備えるRNGは、1及び2.5GHzのレーザー繰り返し率に関してそれぞれ、8及び20Gb/sの乱数発生レートを達成するために示されている。単純なFIRフィルタリング技術を備えるRNGは20GB/sまでのビットレートでランダム性に関する統計的検定に合格するために示される。
説明されたRNGは、少なくとも1つの光源を含む。光源に関する異なる駆動条件は干渉特性に重大な影響がある。図1に関連して説明されたRNGでは、O/E3で測定された強度は、AMZI2内部での連続する(又は任意の後の)光パルスの干渉に依存する。高い強度は建設的干渉に対応する。低い強度は相殺的干渉に対応する。AMZI遅延差は、クロック周期の20%の許容範囲内でレーザークロック周波数と一致するために調整される。ADC4は、例えば1GHzのサンプリングレートで、干渉出力信号をデジタル化するために同期される。1つの極大がスパイク状の強度特徴に対応し、もう1つの極大がプラトー状の強度特徴に対応する少なくとも2つの極大を有する光パルスを生成するために、光源が駆動される場合に、上質の干渉が生じる。干渉の質が高い場合、O/Eで測定された強度は光パルスのランダムフェージング(random phasing)によるものである。
O/Eで測定された強度は、建設的干渉に対応する最大値と相殺的干渉に対応する最小値との間の全範囲にわたって変わる。
干渉は、時間変動(τ)及び周波数チャープ(β)のようなレーザー放射の特性に依存することができる。ある到着時間差Δtがある場合、周波数チャープは、干渉するパルス間の共通の位相差を防止することができる。この時間差は、AMZIにおける系統的なミスアライメント又はレーザー時間変動から生じることができる。位相差は、時間的オーバーラップにわたってΔΦ=βΔt・tと発展する。そのような位相が2πを超えて発展する極端な場合、パルスの一部が建設的干渉を経験し、他の一部が相殺的干渉を経験し、それにより、干渉全体が劣化する。良好な干渉を達成するために、周波数チャープ(β)又は時間的ミスアライメント(Δt)のいずれかは小さいべきである。一般に、位相発展が大きいほど、干渉はより劣化する。2つのパルスが時間的にそろえられる場合、すなわち、それらがΔt=0となるように同時に到着する場合、完全な建設的又は相殺的干渉が起こることができる。
しかしながら、光パルスがプラトー状の時間的強度プロフィールが後に続くスパイク状の時間的強度プロフィールを備えて放射されるような駆動条件である場合、周波数チャープは無視可能である(β≒0)。無視できる周波数チャープでは、パルスは常に同一の位相発展を経験する(すなわち、位相差は、ΔΦ=0となるように時間的オーバーラップにわたって変化しない。Δt≠0である場合にも完全な干渉は可能である。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実際に、ここに説明した新規な方法及び装置は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、ここに説明した新規な方法及び装置の形態に種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲とその均等は、発明の範囲及び要旨を含むように、添付された特許請求の範囲とそれらの均等は、発明の範囲及び意図に含まれる変形を含むように意図される。