JP2016004700A - 導光板および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、比較的簡易な構成で小型化でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる導光板および照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の導光板1aは、光を入射するための入射面SFinと、互いに対向する第1および第2主面SF1、SF2と、第1および第2主面SF1、SF2のうちの少なくとも一方であって複数に分割した複数の領域ARそれぞれに設けられ、光の進行方向を変える複数の光路変更部11とを備え、これら複数の光路変更部11は、少なくとも2つの領域で互いに異なることを特徴とする。そして、本発明の照明装置Daは、このような導光板1aを用いる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の導光板1aは、光を入射するための入射面SFinと、互いに対向する第1および第2主面SF1、SF2と、第1および第2主面SF1、SF2のうちの少なくとも一方であって複数に分割した複数の領域ARそれぞれに設けられ、光の進行方向を変える複数の光路変更部11とを備え、これら複数の光路変更部11は、少なくとも2つの領域で互いに異なることを特徴とする。そして、本発明の照明装置Daは、このような導光板1aを用いる。
【選択図】図1
Description
本発明は、入射面から入射された入射光を導光して出射面から出射する導光板および前記導光板を用いた照明装置に関する。
照明装置は、広く普及し、その1つに、照明装置から射出される照明光の照度分布を変更できる照明装置が知られている。このような照明装置は、例えば、特許文献1および特許文献2に開示されている。
この特許文献1に開示された照明装置は、光源と、透光性の材料で形成された筒形状を有し、前記光源を覆うように回転可能に設けられ、少なくとも周方向で屈折率が異なるカバーと、前記カバーを回転させる駆動部と、を備えている。このような構成の照明装置は、前記特許文献1によれば、光源自体の光量を変化させることなく、周方向で屈折率の異なるカバーを回転させることによって、周囲の光量を変化させて光のゆらぎを表現できる。
前記特許文献2に開示された照明装置は、光色・配光可変用光源と、照明用光源と、前記光色・配光可変用光源からの光の放射状態と前記照明用光源からの光の放射状態を制御する制御装置とを備え、照射される光の光度、配光、色温度を種々変化可能としたものである。このような構成の照明装置は、前記特許文献2によれば、光の光度、配光、色温度の条件を簡便かつ安価に変化させることができる。
ところで、前記特許文献1に開示された照明装置は、前記カバーを回転させる駆動部を必要としている。このため、前記駆動部を構成するために、前記特許文献1に開示された照明装置は、複数種の部品を必要とし、複雑で動的な機械構造も必要となってしまう。また、動的な機械構造は、故障の原因になり得、また、照明装置を大型化してしまう。
また、前記特許文献2に開示された照明装置は、配光を種々変化させるために、光色・配光可変用光源と照明用光源との2種類の光源を必要とし、そのため、複雑な構造になってしまい、また、大型化してしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、比較的簡易な構成で小型化でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる導光板および照明装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる導光板は、光を入射するための入射面と、互いに対向する第1および第2主面と、前記第1および第2主面のうちの少なくとも一方であって複数に分割した複数の領域それぞれに設けられ、光の進行方向を変える複数の光路変更部とを備え、前記複数の光路変更部は、少なくとも2つの領域で互いに異なることを特徴とする。
このような導光板は、複数の光路変更部を備え、前記複数の光路変更部は、少なくとも2つの領域で互いに異なっている。このため、入射面から入射した光は、前記少なくとも2つの領域それぞれにおいて、互いに異なる光路変更部それぞれによって互いに異なった状態でそれぞれ進行するようになる。したがって、上記導光板は、1つの領域で1つの配光分布(配光機能)を実現でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる。そして、その実現には、複数の光路変更部を設けるという比較的簡単な構成で達成されており、したがって、小型化も可能である。
また、他の一態様では、上述の導光板において、前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることを特徴とする。
このような導光板は、光路変更部における形状および拡散度のうちの少なくとも一方を異ならせるので、前記配光分布を比較的細かく制御でき、また、拡散度を適宜に設計することによって、導光板の出射面の美観も向上できる。
また、他の一態様では、上述の導光板において、前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、最大強度の出射角度が異なるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることを特徴とする。
このような導光板は、最大強度の出射角度(主照明方向)を規定できる。
また、他の一態様では、これら上述の導光板において、前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることを特徴とする。
このような導光板は、所定の閾値以上である出射強度の幅(照明幅)を規定できる。
また、他の一態様では、これら上述の導光板において、前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、中央位置に近い領域から出射される第1光束における最大強度の第1出射角度が前記中央位置から遠い第2領域の第2光束における最大強度の第2出射角度より大きく、かつ、前記第1光束における強度の半値幅が前記第2光束における強度の半値幅より小さくなるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることを特徴とする。
このような導光板は、いわゆるcos2の原理を考慮することで、効率よく所望の配光分布を実現できる。
また、他の一態様では、これら上述の導光板において、前記入射面は、凹凸形状の凹凸部を備えることを特徴とする。
このような導光板は、入射面に凹凸形状の凹凸部を備えることによって入射面でも入射光を制御できるので、配光分布を制御する上で、光路変更部に加えて入射面の前記凹凸構造も設計対象にできるから、設計対象の自由度が増え、配光分布の制御がより容易になる。また、上記導光板は、入射面の前記凹凸構造によって入射光を拡散できるので、導光板の出射面の美観も向上できる。
また、他の一態様では、これら上述の導光板において、前記入射面は、前記第1および第2主面それぞれに対する側面であり、前記複数の光路変更部は、前記第2主面に設けられ、前記複数の光路変更部それぞれは、前記入射面にから遠ざかるに従って前記第1主面に接近する第1斜面と、前記第1斜面に連接し前記入射面にから遠ざかるに従って前記第1主面から離間する第2斜面とを持つ凹状体であることを特徴とする。
このような導光板は、凹状体で光路変更部を形成できるので、設計がし易く、そして、製造もし易い。
そして、本発明の他の一態様にかかる照明装置は、これら上述のいずれかの導光板を備える。
このような照明装置は、これら上述のいずれかの導光板を備えるので、比較的簡易な構成で小型化でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる。したがって、上記照明装置は、例えば、照射位置を変更できるタスクライトを実現できる。
また、本発明の他の一態様にかかる照明装置は、これら上述のいずれかの導光板と、前記複数の領域に対応するように前記入射面を複数に分割した複数の入射面領域それぞれに対応して設けられ、出射光を、前記出射光の特性を前記入射面領域ごとに変更可能に出射できる複数の光源部とを備えることを特徴とする。
このような照明装置は、これら上述のいずれかの導光板を備えるので、比較的簡易な構成で小型化でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる。したがって、上記照明装置は、例えば、照射位置を変更できるタスクライトを実現できる。そして、上記照明装置は、出射光の特性、例えば、強度(点灯、消灯を含む)、発光色および色温度等を、入射面領域ごとに変更するという比較的簡易な手法によって、前記複数の配光分布を実現できる。
また、他の一態様では、これら上述の照明装置において、前記第1主面側に配置された拡散板をさらに備え、前記拡散板は、前記少なくとも2つの領域では、互いに拡散度が異なることを特徴とする。
このような照明装置は、拡散板をさらに備えるので、拡散板を介して当該導光板から出射された出射光の照射面での照度分布をより均一にできる。
また、他の一態様では、これら上述の照明装置において、前記第2主面側に配置された反射板、拡散板、または、反射拡散板をさらに備え、前記反射板、拡散板、または、反射拡散板は、前記少なくとも2つの領域では、互いに、反射率、拡散度、または、反射率および拡散度のうちのいずれか一方、が異なることを特徴とする。
このような照明装置は、前記反射板をさらに備える場合には、反射することで、出射効率を向上できる。ここで、前記出射効率は、入射面から入射された入射光の強度(総エネルギー)に対する出射面から出射された出射光の強度(総エネルギー)の割合である(出射効率=出射光の強度/入射光の強度)。また、上記照明装置は、前記拡散板をさらに備える場合には、拡散することで、導光板の出射面の美観も向上できる。また、上記照明装置は、前記反射拡散板をさらに備える場合には、拡散反射することで、出射効率の向上を図ることでき、そして、導光板の出射面の美観も向上できる。
本発明にかかる導光板およびこれを用いた照明装置は、比較的簡易な構成で小型化でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。また、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
本実施形態における照明装置Dは、所定の照射面を所定の照度分布で照明する装置である。そして、本実施形態における照明装置Dは、自機1つによって複数の配光分布を実現でき、したがって、複数の照度分布を実現できる装置である。以下、このような照明装置Dの各実施形態およびその一実施例を順に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における照明装置の構成を示す側面図である。図2は、第1実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図2(A)は、主に導光板1aの構成を示す正面図であり、図2(B)は、導光板1aの側面図(左側面図)である。なお、図2(A)には、複数の光源部2(2−1〜2−18)および点消灯制御部5も模式的にあるいはブロック図で図示されている。
図1は、第1実施形態における照明装置の構成を示す側面図である。図2は、第1実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図2(A)は、主に導光板1aの構成を示す正面図であり、図2(B)は、導光板1aの側面図(左側面図)である。なお、図2(A)には、複数の光源部2(2−1〜2−18)および点消灯制御部5も模式的にあるいはブロック図で図示されている。
第1実施形態における照明装置Daは、例えば、図1および図2に示すように、導光板1aと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。
導光板1aは、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1aは、例えば、図1および図2に示すように、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11aとを備える。より具体的には、導光板1aは、図1および図2に示す例では、大略、一方向に沿って長尺な厚さの比較的薄い直方体の板状体である。導光板1aは、少なくとも導光すべき光の波長帯に対し、透光性を有する材料から形成される。
入射面SFinは、導光すべき光を入射するための面である。本実施形態では、第1および第2主面SF1、SF2それぞれに対する側面が入射面SFinとなっている。図1および図2に示す例では、前記板状体の一側面が入射面SFinとなっている。なお、第1および第2主面SF1、SF2の少なくとも一方の一部分に入射面が設けられ、光が前記入射面に対し斜めに入射されても良い。
第1および第2主面SF1、SF2は、互いに対向する面である。図1および図2に示す例では、前記板状体の一方主面、例えば、図1および図2の紙面下側の下面が第1主面SF1となっており、前記板状体の他方主面、例えば、図1および図2の紙面上側の上面が第2主面SF2となっている。
複数の光路変更部11aは、光の進行方向を変えるものであり、第1および第2主面SF1、SF2のうちの少なくとも一方に設けられている。そして、この複数の光路変更部11aが設けられる主面は、複数の領域ARに分割され、複数の光路変更部11aは、この複数に分割した複数の領域ARそれぞれに設けられている。そして、これら複数の光路変更部11aは、例えばその形状や拡散度等が異なることによって光の進行方向を変えるための光に対する作用が少なくとも2つの領域で互いに異なる。
図1および図2に示す例では、複数の光路変更部11aは、3個の第1ないし第3光路変更部111a、112a、113aを備え、複数の領域ARは、これに対応して3個の第1ないし第3領域AR1、AR2、AR3を備える。第1光路変更部111aは、第1領域AR1に設けられ、第2光路変更部112aは、第2領域AR2に設けられ、そして、第3光路変更部113aは、第3領域AR3に設けられている。すなわち、第1光路変更部111aの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第2光路変更部112aが設けられ、この第2光路変更部112aの前記長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第3光路変更部113aが設けられている。したがって、第2光路変更部112aは、第1および第3光路変更部113aの間に設けられている。これら第1ないし第3光路変更部111a〜113aは、図1および図2に示す例では、第2主面SF2上に形成されている。そして、第1ないし第3光路変更部111a〜113aそれぞれは、前記長尺方向に沿って直線的に延びるとともに前記長尺方向に直交する短尺方向に互いに平行となるように所定の間隔(ピッチ)で並設された断面V字状の複数のV条溝である。このV条溝は、凹状体の一例である。第1および第3光路変更部111a、113aにおける各V条溝は、その最深部の深さが第2光路変更部112aにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、そして、第1ないし第3光路変更部111a〜113aの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。そして、この例では、第1および第3光路変更部111a、113aは、互いに同じであり、第1および第3光路変更部111a、113aは、第2光路変更部112aと異なる。
より具体的には、第1ないし第3光路変更部111a〜113aそれぞれにおける各V状溝は、それぞれ、入射面SFinから遠ざかるに従って第1主面SF1に接近する第1斜面SS1と、第1斜面SS1に連接し入射面SFinにから遠ざかるに従って第1主面SF1から離間する第2斜面SS2とを持ち、その最深部に対し非対称な凹条体である。すなわち、第1斜面SS1は、一側面の入射面SFinからこれに対向する他の側面へ向かうに従って第2主面SF2から離間するように形成され、第2斜面SS2は、一側面の入射面SFinからこれに対向する他の側面へ向かうに従って第2主面SF2に接近するように形成されている。第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度は、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度より小さい。すなわち、第1斜面SS1は、第2斜面SS2に較べて緩やかに傾斜している。したがって、第1斜面SS1のその傾斜方向(第1傾斜方向)の長さは、第2斜面SS2のその傾斜方向(第2傾斜方向)の長さよりも長い。そして、上述したように、この例では、第1および第3光路変更部111a、113aにおける各V条溝の最深部の深さは、第2光路変更部112aにおける各V条溝の最深部の深さより深く、第1ないし第3光路変更部111a〜113aにおける各V条溝の各ピッチは、互いに等しいので、第1および第3光路変更部111a、113aにおける第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度は、第2光路変更部112aにおける第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度より大きい。そして、第1ないし第3光路変更部111a〜113aにおける各第1斜面SS1および各第2斜面SS2は、互いに同じ拡散度になるように、形成されている。
したがって、第1実施形態の照明装置Daにおける導光板1aでは、第1および第3光路変更部111a、113aは、互いに同じ形状および拡散度であり、第2光路変更部112aと異なる形状で同じ拡散度である。
複数の光源部2それぞれは、点消灯制御部5に接続され、点消灯制御部5の制御に従って出射光として所定の特性で光を放射する装置である。複数の光源部2それぞれは、例えば、発光ダイオード(LED)、電球(ランプ)および蛍光灯等を備えて構成される。前記所定の特性には、例えば、強度(点灯、消灯を含む)、発光色(例えば、白色、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)等)および色温度(例えば電球色系の3000K、白昼色系の5000Kや6500K等)等が含まれる。複数の光源部2それぞれは、前記複数の光路変更部11aが設けられた前記複数の領域ARに対応するように前記入射面SFinを複数に分割した複数の入射面領域ARinそれぞれに対応して設けられている。そして、複数の光源部2それぞれは、その出射光を、前記出射光の特性を前記入射面領域ARinごとに変更可能に出射できるようになっている。
より具体的には、図1および図2に示す例では、複数の光源部2は、18個の光源部2−1〜2−18を備え、これら18個の光源部2−1〜2−18それぞれは、所定の色温度で発光する例えば砲弾型の白色LEDおよびその周辺回路を備えて構成され、これらは、基板6上に配設されている。そして、光源部2−1〜2−18それぞれは、光を射出する射出面が導光板1aの入射面SFinに臨むように、導光板1aに対して配設されている。より詳しくは、導光板1aの入射面SFinには、凹部が形成されており、各光源部2−1〜2−18における各白色LEDの各射出面の各部分が入射面SFinの前記凹部に入り込むように、導光板1aに対して配設されている。このため、各光源部2−1〜2−18における各射出面から放射された出射光は、より効率よく、導光板1a内に入射できる。また、入射面SFinは、3個の第1ないし第3光路変更部111a〜113aそれぞれを設けた3個の第1ないし第3領域AR1〜AR3に対応して3個の入射面領域ARin1〜ARin3に分割されている。これに対応して18個の光源部2−1〜2−18は、3個の第1ないし第3グループGr1〜Gr3に分割されており、紙面左から右へ順に、5個の光源部2−1〜2−5は、第1グループGr1に割り当てられ、8個の光源部2−6〜2−13は、第2グループGr2に割り当てられ、5個の光源部2−14〜2−18は、第3グループGr3に割り当てられている。そして、これら18個の光源部2−1〜2−18は、そのグループごとに点消灯制御部5に接続され、グループGrごとに点消灯制御部5によって制御される。
拡散板(拡散シート)3は、入射光を拡散して拡散光として射出する板状(シート状)の光学部品である。拡散板3は、導光板1aの第1主面SF1側に配設される。より詳しくは、拡散板3は、導光板1aの第1主面SF1上に、当接して、あるいは、離間して配設される。
反射板(反射シート)4aは、入射光を反射する板状(シート状)の光学部品である。反射板4aは、導光板1aの第2主面SF2側に配設される。より詳しくは、反射板4aは、導光板1aの第2主面SF2上に、当接して、あるいは、離間して配設される。
なお、導光板1aの第2主面SF2側には、反射板4aに代え、拡散板(拡散シート)4bが配設されてもよく、あるいは、反射拡散板(反射拡散シート)4cが配設されてもよい。反射拡散板4cは、入射光を拡散して反射する板状(シート状)の光学部品である。後述する各実施形態でも同様である。
点消灯制御部5は、所定の特性で出射光を放射するように複数の光源部2をそれぞれ制御する回路である。点消灯制御部5は、本実施形態では、複数の光源部2を入射面領域ARinごとに、すなわち、グループGrごとに制御する。
より具体的には、点消灯制御部5は、例えば、入射面領域ARinの個数(グループGr数)に応じた個数のスイッチを備え、各スイッチのオンオフをそれぞれ制御することで、複数の光源部2を入射面領域ARごと(グループGrごと)に制御する。これによって複数の光源部2は、入射面領域ARごと(グループGrごと)にその点消灯が制御される。例えば、複数の光源部2それぞれが上述のように白色LEDを備える場合では、点消灯制御部5によって、複数の光源部2は、入射面領域ARごと(グループGrごと)にその点消灯が制御される。また例えば、他の一態様として複数の光源部2それぞれが複数色の光を発光できる例えばフルカラーLED等の多色発光LEDを備える場合には、点消灯制御部5は、複数の光源部2の発光色も制御するように構成され、点消灯制御部5によって、複数の光源部2は、入射面領域ARごと(グループGrごと)に、制御された色の光の点消灯が制御される。なお、この場合において、多色発光LEDに代え、複数の光源部2それぞれは、赤色光を発光する赤色LED、緑色光を発光する緑色LEDおよび青色光を発光する青色LEDを備え、点消灯制御部5は、赤色LEDの点消灯、緑色LEDの点消灯および青色LEDの点消灯をそれぞれ制御するように構成されても良い。また例えば、他の一態様として複数の光源部2それぞれが色温度の異なる複数のLEDを備える場合には、点消灯制御部5は、色温度の異なる各LEDの各点消灯をそれぞれ制御するように構成され、点消灯制御部5によって、複数の光源部2は、入射面領域ARごと(グループGrごと)に、制御された色温度の光の点消灯が制御される。なお、これら各場合において、点消灯制御部5は、点消灯の制御や色の制御だけでなく、光の強度を制御する調光制御するように構成されても良い。
このような構成の照明装置Daでは、点消灯制御部5の制御によって、第1および第3グループGr1、Gr3に属する複数の光源部2−1〜2−5、2−14〜2−18が点灯され、第2グループGr2に属する複数の光源部2−6〜2−13が消灯されると、第1および第3グループGr1、Gr3に属する複数の光源部2−1〜2−5、2−14〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1aにおける入射面SFinの第1および第3入射面領域ARin1、ARin3から入射され、導光板1a内を導光する。導光板1a内を導光すると、前記各出射光は、第1および第3領域AR1、AR3に設けられた第1および第3光路変更部111a、113aによって光路変更され、主に第1主面SF1から出射する。一方、導光板1a内を導光した前記各出射光は、上述のように主に第1主面SF1から出射するが、第2主面SF2からも出射する。この第2主面SF2から出射した各出射光は、反射板4aに入射し、反射板4aによって反射され、再び導光板1a内に入射し、第1主面SF1から出射する。そして、これら第1主面SF1から出射した各出射光は、拡散板3に入射し、拡散板3によって拡散され、拡散板3から第1配光分布で出射し、所定の面に第1照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2グループGr2に属する複数の光源部2−6〜2−13が点灯され、第1および第3グループGr1、Gr3に属する複数の光源部2−1〜2−5、2−14〜2−18が消灯されると、第2グループGr2に属する複数の光源部2−6〜2−13それぞれから放射された各出射光は、導光板1aにおける入射面SFinの第2入射面領域ARin2から入射され、導光板1a内を導光する。導光板1a内を導光すると、前記各出射光は、第2領域AR2に設けられた第2光路変更部112aによって光路変更され、主に第1主面SF1から出射する。一方、導光板1a内を導光した前記各出射光は、上述のように主に第1主面SF1から出射するが、第2主面SF2からも出射する。この第2主面SF2から出射した各出射光は、反射板4aに入射し、反射板4aによって反射され、再び導光板1a内に入射し、第1主面SF1から出射する。そして、これら第1主面SF1から出射した各出射光は、拡散板3に入射し、拡散板3によって拡散され、拡散板3から第2配光分布で出射し、所定の面に第2照度分布で照明する。
ここで、第1および第3光路変更部111a、113aと第2光路変更部112aとは、互いに異なるので、第1配光分布と第2配光分布とは、互いに異なり、したがって、第1照度分布と第2照度分布とは、互いに異なるものとなる。
なお、点消灯制御部5によって複数の光源部2−1〜2−18全てが点灯された場合(全点灯の場合)、照明装置Daは、上記第1および第2配光分布の和の配光分布となり、したがって、第1および第2照度分布の和の照度分布で照明面を照明する。以下に説明する各実施形態でも、全点灯の場合は、同様である。
また、上述では、照明装置Daは、1つの領域ARに対し複数の光源部2を備えるように構成されたが、1つの領域ARに対し1つの光源部2を備えるように構成されても良い。また、上述では、照明装置Daは、1つのグループGrに属する全ての光源部2を一括に点消灯するように制御したが、1つのグループGrに属する複数の光源部2それぞれを個別に点消灯するように制御してもよい。以下に説明する各実施形態でも、同様である。
以上説明したように、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、複数の光路変更部11aを備え、これら複数の光路変更部11aは、少なくとも2つの領域ARで互いに異なっている。上述の例では、第1および第3領域AR1、AR3に設けられた第1および第3光路変更部111a、113aと第2領域AR2に設けられた第2光路変更部112aとが互いに異なっている。このため、入射面SFinから入射した光は、前記少なくとも2つの領域ARそれぞれにおいて、互いに異なる光路変更部11aそれぞれによって互いに異なった状態でそれぞれ進行するようになる。したがって、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、1つの領域ARで1つの配光分布(配光機能)を実現でき、自機1つによって複数の配光分布を実現できる。したがって、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、例えば、照射位置を変更できるタスクライトを実現できる。また、上述の通り、自機1つによって複数の配光分布を実現できるので、点消灯する領域を連続的に変化させることによって、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、照射面で光が揺らぐ照明も実現できる。そして、その自機1つによって複数の配光分布を実現するためには、複数の光路変更部11aを設けるという比較的簡単な構成で達成されており、したがって、小型化も可能である。そして、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、V条溝で各光路変更部11aを形成できるので、設計がし易く、そして、製造もし易い。
また、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、光路変更部11aにおける形状および拡散度のうちの少なくとも一方、上述の例ではそれらの形状を異ならせるので、前記配光分布を比較的細かく制御でき、また、拡散度を適宜に設計することによって、照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aの出射面の美観も向上できる。
また、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、拡散板3を備えるので、拡散板3を介して当該導光板1aから出射された出射光の照射面での照度分布をより均一にできる。
また、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、反射板4aを備えるので、反射することで、出射効率を向上できる。ここで、前記出射効率は、入射面から入射された入射光の強度(総エネルギー)に対する出射面から出射された出射光の強度(総エネルギー)の割合である(出射効率=出射光の強度/入射光の強度)。
なお、反射板4aに代え、拡散板4bを備える場合には、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、拡散することで、照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aの出射面の美観も向上できる。また、反射板4aに代え、反射拡散板4cを備える場合には、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、拡散反射することで、出射効率の向上を図ることでき、そして、照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aの出射面の美観も向上できる。
なお、上述の実施形態において、拡散板3は、光路変更部11aの異なる前記少なくとも2つの領域では、互いに拡散度が異なってもよい。このような照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aは、このような拡散板3をさらに備えるので、拡散板3を介して当該導光板1aから出射された出射光の照射面での照度分布をより均一にできる。以下に説明する各実施形態でも同様である。
次に、別の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図3(A)は、主に導光板1bの構成を示す正面図であり、図3(B)は、導光板1bにおける第1領域AR11での断面図であり、図3(C)は、導光板1bにおける第2領域AR12での断面図である。なお、図3(A)には、複数の光源部2(2−1〜2−18)も模式的に図示されている。
図3は、第2実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図3(A)は、主に導光板1bの構成を示す正面図であり、図3(B)は、導光板1bにおける第1領域AR11での断面図であり、図3(C)は、導光板1bにおける第2領域AR12での断面図である。なお、図3(A)には、複数の光源部2(2−1〜2−18)も模式的に図示されている。
第1実施形態における照明装置Daは、導光板1aの第2主面SF2を3個の第1ないし第3領域AR1〜AR3に分割し、そのそれぞれに第1ないし第3光路変更部111a〜113aを設けたが、第2実施形態における照明装置Dbは、導光板1bの第2主面SF2を2個の第1および第2領域AR11、AR12に分割し、そのそれぞれに第1および第2光路変更部111b、112bを設けた装置である。
このような第2実施形態における照明装置Dbは、第1実施形態における照明装置Daに類似し、例えば、導光板1bと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。これら第2実施形態の照明装置Dbにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5は、それぞれ、第1実施形態の照明装置Daにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5と同様であるので、その説明を省略する。したがって、第2実施形態における照明装置Dbは、第1実施形態における照明装置Daにおいて、導光板1aに代え導光板1bを備え、これに応じて複数の光源部2−1〜2−18のグループGr分けを変更し、この変更したグループGrごとに複数の光源部2−1〜2−18を点消灯制御部5によって制御するものである。
導光板1bは、導光板1aに類似し、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1bは、例えば、図3に示すように、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11bとを備える。より具体的には、導光板1bは、図3に示す例では、大略、一方向に沿って長尺な厚さの比較的薄い直方体の板状体であり、少なくとも導光すべき光の波長帯に対し、透光性を有する材料から形成される。第2実施形態の導光板1bにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2は、それぞれ、光路変更部11bの点を除き、第1実施形態の導光板1aにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2と同様であるので、その説明を省略する。
複数の光路変更部11bは、光の進行方向を変えるものであり、少なくとも2つの領域ARで互いに異なる。そして、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11bは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。図3に示す例では、第2主面SF2上に形成された2個の第1および第2光路変更部111b、112bを備え、複数の領域ARは、これに対応して2個の第1および第2領域AR11、AR12を備える。第1光路変更部111bは、第1領域AR11に設けられ、第2光路変更部112bは、第2領域AR12に設けられている。すなわち、第1光路変更部111bの長尺方向に沿って隣接する位置には、第2光路変更部112bが設けられている。そして、第1および第2光路変更部111b、112bそれぞれは、前記長尺方向に沿って直線的に延びるとともに前記長尺方向に直交する短尺方向に互いに平行となるように所定のピッチで並設された断面V字状の複数のV条溝である。これら第1および第2光路変更部111b、112bにおける各V条溝は、第1実施形態の第1ないし第3光路変更部111a〜113aにおける各V条溝と同様である。第1光路変更部111bにおける各V条溝は、その最深部の深さが第2光路変更部112bにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、そして、第1および第2光路変更部111b、112bの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。したがって、この例では、第1光路変更部111bは、第2光路変更部112bと異なる。また、第1および第2光路変更部111b、112bにおける各第1斜面SS1および各第2斜面SS2は、互いに同じ拡散度になるように、形成されている。
したがって、第2実施形態の照明装置Dbにおける導光板1bでは、第1光路変更部111bは、第2光路変更部112bと異なる形状で同じ拡散度である。
なお、この第2実施形態では、上述の導光板1bに対応するように、入射面SFinは、2個の第1および第2光路変更部111b、112bそれぞれを設けた2個の第1および第2領域AR11、AR12に対応して2個の入射面領域ARin11、ARin12に分割されている。これに対応して18個の光源部2−1〜2−18は、2個の第1および第2グループGr11、Gr12に分割されており、紙面左から右へ順に、9個の光源部2−1〜2−9は、第1グループGr11に割り当てられ、9個の光源部2−10〜2−18は、第2グループGr12に割り当てられている。そして、これら18個の光源部2−1〜2−18は、そのグループGrごとに点消灯制御部5に接続され、グループGrごとに点消灯制御部5によって制御される。
このような構成の照明装置Dbでは、点消灯制御部5の制御によって、第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9が点灯され、第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18が消灯されると、第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9それぞれから放射された各出射光は、導光板1bにおける入射面SFinの第1入射面領域ARin11から入射され、導光板1b内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第3配光分布で出射し、所定の面に第3照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18が点灯され、第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9が消灯されると、第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1bにおける入射面SFinの第2入射面領域ARin12から入射され、導光板1b内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第4配光分布で出射し、所定の面に第4照度分布で照明する。
ここで、第1光路変更部111bと第2光路変更部112bとは、互いに異なるので、第3配光分布と第4配光分布とは、互いに異なり、したがって、第3照度分布と第4照度分布とは、互いに異なるものとなる。
第2実施形態の一実施例では、次に示す第3および第4配光分布、ならびに、第3および第4照度分布となっている。
図4は、照度分布を測定するための測定系を説明するための図である。図4(A)は、側面図であり、図4(B)は、上面図である。図5は、出射角度強度分布の角度の定義を説明するための図である。図5(A)は、ZY断面における第1角度強度方向を示し、図5(B)は、ZX断面における第2角度強度方向を示す。図6は、第1領域に対応する光源を点灯させた場合において、第2実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図7は、第1領域に対応する光源を点灯させた場合において、第2実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図8は、第2領域に対応する光源を点灯させた場合において、第2実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図9は、第2領域に対応する光源を点灯させた場合において、第2実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図6および図8における各横軸は、度単位で示す角度であり、これら各縦軸は、cd(カンデラ)単位で示す出射光強度である。図7および図9において、紙面下側に図示されたグラフの各横軸は、後述するように評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるX軸であり、これら各縦軸は、照度であり、紙面右側に図示されたグラフの各横軸は、照度であり、これらの各縦軸は、後述するように評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるY軸である。
この一実施例では、導光板1bは、長尺方向の長さが250mmであり、短尺方向の長さが56mmであり、厚さが13mmである。第1光路変更部111bは、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が30度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が60度であり、その頂角が90度であるように形成された複数のV条溝であり、第2光路変更部112bは、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が10度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が80度であり、その頂角が90度であるように形成された複数のV条溝である。そして、第1および第2光路変更部111bの各拡散度は、それぞれ、第1および第2斜面SS1、SS2が表面粗さRa0.025以下の鏡面である。拡散板3の拡散度は、ガウス分布で表現されるσ2となっている。また、第1領域AR11と第2領域AR12とは、互いに同じ面積である。
このような寸法の導光板1bを用いた照明装置Dbが所定の評価面(照明装置Dbの照明面)に対し配置され、照度分布が評価された。前記評価面は、高さ方向をZとしたXYZ直交座標系を設定した場合、図4(B)に示すように、X方向に沿った長さが4000mmであり、Y方向に沿った長さが2000mmである。なお、前記XYZ直交座標系の原点は、前記評価面の中央位置である。このような評価面に対し、導光板1bを用いた照明装置Dbは、図4(A)および図4(B)に示すように、その導光板1bがその長尺方向をX軸方向に沿うように、(0、−1000、400)の座標位置に配置された。すなわち、評価面のX軸方向における中央の位置(X=0)であって、評価面のY軸方向における一方端の位置(Y=−1000mm)であって、そして、高さ400mmの位置(Z=400mm)に、導光板1bの長尺方向の中央位置が一致するように、照明装置Dbは、配置された。
このように配置された導光板1bを用いた照明装置Dbにおいて、第1領域AR11に対応する第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9を点灯させるとともに、第2領域AR12に対応する第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図6に示す分布であり、照度分布は、図7に示す分布であった。
ここで、出射強度分布は、出射角度とその強度(光強度)との対応関係であり、出射角度に対する強度を示す。ZY断面における出射角度を第1出射角度とすると、第1出射角度は、図5(A)に示すように、導光板1の第1主面SF1における法線方向(すなわち、Z軸方向)を基準に、出射光束と前記法線(Z軸)とのなす角度であり、ZX断面における出射角度を第2出射角度とすると、第2出射角度は、図5(B)に示すように、導光板1の第1主面SF1における法線方向(すなわち、Z軸方向)を基準に、出射光束と前記法線(Z軸)とのなす角度である。図6には、各第1出射角度における各測定結果が◆で示されており、各第2出射角度における各測定結果が▲で示されている。したがって、図6において、各◆を結んだグラフは、ZY断面での出射角度強度分布(第1方向の強度分布)を示し、各▲を結んだグラフは、ZX断面での出射角度強度分布(第2方向の強度分布)を示す。なお、後述の図8、図10、図12、図15、図17、図19、図22、図24、図26、図29、図31および図33も同様である。
また、照度分布は、出射角度とその照度との対応関係であり、出射角度に対する照度を示す。図7の中央には、XY平面での照度分布がグレースケースで示されており、白くなるほど照度が強く明るいことを示す(黒くなるほど照度が弱く暗いことを示す)。図7の紙面下側に示すグラフは、照度のピーク(最も白い部分)を含むX軸方向での照度分布であり、図7の紙面右側に示すグラフは、照度のピークを含むY軸方向での照度分布である。図7の中央におけるXY平面での照度分布には、これら各軸方向での各照度分布の各断面線が図示されている。なお、後述の図9、図11、図13、図16、図18、図20、図23、図25、図27、図30、図32および図34も同様である。
一方、上述のように配置された導光板1bを用いた照明装置Dbにおいて、第2領域AR12に対応する第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18を点灯させるとともに、第1領域AR11に対応する第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図8に示す分布であり、照度分布は、図9に示す分布であった。
これら図6および図8から分かるように、第1領域AR11に対応する第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9のみを点灯させた場合、出射光束は、30度方向にピークを持ち、一方、第2領域AR12に対応する第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18のみを点灯させた場合、出射光束は、60度方向にピークを持ち、それぞれ、異なる配光分布が得られている。その結果、図7および図9に示すように、これら各場合における照度分布も異なる。第1領域AR11に対応する第1グループGr11に属する複数の光源部2−1〜2−9のみを点灯させた場合、照明装置Dbは、Y軸方向において、照明装置Dbに相対的に近い位置を照明し、一方、第2領域AR12に対応する第2グループGr12に属する複数の光源部2−10〜2−18のみを点灯させた場合、照明装置Dbは、Y軸方向において、照明装置Dbに相対的に遠い位置を照明している。
以上説明したように、第2実施形態における照明装置Dbおよびこれに用いられた導光板1bは、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aと同様の作用効果を奏している。
また、第2実施形態における照明装置Dbおよびこれに用いられた導光板1bでは、第1および第2光路変更部111b、112bは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、上述では、その形状が異なることで、最大強度の出射角度(主照明方向)を規定できている。
次に、別の実施形態について説明する。
(第3実施形態)
第2実施形態における照明装置Dbは、第1および第2光路変更部111b、112bの各拡散度が互いに同じであったが、第3実施形態における照明装置Dcは、第1および第2光路変更部111c、112cの各拡散度が互いに異なる装置である。
第2実施形態における照明装置Dbは、第1および第2光路変更部111b、112bの各拡散度が互いに同じであったが、第3実施形態における照明装置Dcは、第1および第2光路変更部111c、112cの各拡散度が互いに異なる装置である。
このような第3実施形態における照明装置Dcは、第2実施形態における照明装置Dbに類似し、例えば、導光板1cと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。これら第3実施形態の照明装置Dbにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5は、それぞれ、第1および第2実施形態の照明装置Da、Dbにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5と同様であるので、その説明を省略する。したがって、第3実施形態における照明装置Dcは、第2実施形態における照明装置Dbにおいて、導光板1bに代え導光板1cを備えるものである。
導光板1cは、導光板1bに類似し、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1cは、例えば、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11cとを備える。第3実施形態の導光板1cにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2は、それぞれ、光路変更部11cの点を除き、例えば第2実施形態の導光板1bにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2と同様であるので、その説明を省略する。
複数の光路変更部11cは、例えば複数の光路変更部11bに類似し、光の進行方向を変えるものであり、少なくとも2つの領域ARで互いに異なる。そして、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11cは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。さらに、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11cは、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。一例では、第2主面SF2上に形成された2個の第1および第2光路変更部111c、112cを備え、複数の領域ARは、これに対応して2個の第1および第2領域AR21、AR22を備える。第1光路変更部111cは、第1領域AR21に設けられ、第2光路変更部112cは、第2領域AR22に設けられている。これら第1および第2光路変更部111c、112cは、拡散度の点を除き、第2実施形態における第1および第2光路変更部111b、112bと同様である。すなわち、第2実施形態では、第1光路変更部111bと第2光路変更部112bとは、互いに形状が異なり拡散度が同じであったが、第3実施形態では、第1光路変更部111cと第2光路変更部112cとは、互いに形状および拡散度が異なるものである。したがって、第3実施形態における第1光路変更部111cは、第2実施形態における第1光路変更部111bと同様(形状および拡散度が同じ)であるので、その説明を省略し、第3実施形態における第2光路変更部112cは、拡散度が異なる点を除き、第2実施形態における第2光路変更部112bと同様(形状が同じ)であるので、その説明を省略する。第3実施形態における第2光路変更部112cの拡散度は、第3実施形態における第1光路変更部111bに較べ、例えば、その表面粗さRaを変えることで互いに拡散度を異ならせて形成されている。
したがって、第3実施形態の照明装置Dcにおける導光板1cでは、第1光路変更部111cは、第2光路変更部112cと異なる形状で異なる拡散度である。
なお、この第3実施形態では、上述の導光板1cに対応するように、入射面SFinは、2個の第1および第2光路変更部111c、112cそれぞれを設けた2個の第1および第2領域AR21、AR22に対応して2個の入射面領域ARin21、ARin22に分割されている。これに対応して18個の光源部2−1〜2−18は、2個の第1および第2グループGr21、Gr22に分割されており、紙面左から右へ順に、9個の光源部2−1〜2−9は、第1グループGr21に割り当てられ、9個の光源部2−10〜2−18は、第2グループGr22に割り当てられている。そして、これら18個の光源部2−1〜2−18は、そのグループGrごとに点消灯制御部5に接続され、グループGrごとに点消灯制御部5によって制御される。
このような構成の照明装置Dcでは、点消灯制御部5の制御によって、第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9が点灯され、第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18が消灯されると、第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9それぞれから放射された各出射光は、導光板1cにおける入射面SFinの第1入射面領域ARin21から入射され、導光板1c内を導光し、第2実施形態と同様に作用し、拡散板3から第5配光分布で出射し、所定の面に第5照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18が点灯され、第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9が消灯されると、第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1cにおける入射面SFinの第2入射面領域ARin22から入射され、導光板1c内を導光し、第2実施形態と同様に作用し、拡散板3から第6配光分布で出射し、所定の面に第6照度分布で照明する。
ここで、第1光路変更部111bと第2光路変更部112bとは、互いに異なるので、第5配光分布と第6配光分布とは、互いに異なり、したがって、第5照度分布と第6照度分布とは、互いに異なるものとなる。
第3実施形態の一実施例では、次に示す第5および第6配光分布、ならびに、第5および第6照度分布となっている。
図10は、第1領域に対応する光源を点灯させた場合において、第3実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図11は、第1領域に対応する光源を点灯させた場合において、第3実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図12は、第2領域に対応する光源を点灯させた場合において、第3実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図13は、第2領域に対応する光源を点灯させた場合において、第3実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図10および図12における各横軸は、度単位で示す角度であり、これら各縦軸は、cd(カンデラ)単位で示す出射光強度である。図11および図13において、紙面下側に図示されたグラフの各横軸は、後述するように評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるX軸であり、これら各縦軸は、照度であり、紙面右側に図示されたグラフの各横軸は、照度であり、これらの各縦軸は、後述するように評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるY軸である。
この一実施例では、導光板1cは、拡散度の点を除き、導光板1bと同じ諸元である。第1領域AR21に設けられる第1光路変更部111cの拡散度は、ガウス分布で表現されるσ2であり、第2領域AR22に設けられる第2光路変更部112cの拡散度は、ガウス分布で表現されるσ4である。
このような導光板1cを用いた照明装置Dcが、照明装置Dbと同様に、図4に示す上述の所定の評価面(照明装置Dcの照明面)に対し配置され、照度分布が評価された。
第1領域AR21に対応する第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9を点灯させるとともに、第2領域AR22に対応する第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図10に示す分布であり、照度分布は、図11に示す分布であった。
一方、第2領域AR22に対応する第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18を点灯させるとともに、第1領域AR21に対応する第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図12に示す分布であり、照度分布は、図13に示す分布であった。
これら図10および図12から分かるように、第1領域AR21に対応する第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9のみを点灯させた場合、出射光束は、30度方向にピークを持ち、一方、第2領域AR22に対応する第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18のみを点灯させた場合、出射光束は、60度方向にピークを持ち、それぞれ、異なる配光分布が得られている。その結果、図11および図13に示すように、これら各場合における照度分布も異なる。第1領域AR21に対応する第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9のみを点灯させた場合、照明装置Dcは、Y軸方向において、照明装置Dcに相対的に近い位置を照明し、一方、第2領域AR22に対応する第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18のみを点灯させた場合、照明装置Dcは、Y軸方向において、照明装置Dcに相対的に遠い位置を照明している。
そして、第2実施形態と比較すると、第1領域AR21に対応する第1グループGr21に属する複数の光源部2−1〜2−9のみを点灯させた場合では、図6および図10から分かるように、出射角度強度分布は、ZY断面およびZX断面ともに滑らかに、そして、0度付近にも光が出射している。また、拡散させたことによって、ZX断面では、所定の閾値以上である出射強度の幅がより広くなっており、照明装置Dcは、より広い範囲で照明できている。
また、第2実施形態と比較すると、第2領域AR22に対応する第2グループGr22に属する複数の光源部2−10〜2−18のみを点灯させた場合では、図8および図12から分かるように、同様に、出射角度強度分布は、ZY断面およびZX断面ともに滑らかに、そして、0度付近にも光が出射している。また、拡散させたことによって、ZX断面では、所定の閾値以上である出射強度の幅がより広くなっており、照明装置Dcは、より広い範囲で照明できている。
以上説明したように、第3実施形態における照明装置Dcおよびこれに用いられた導光板1cは、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aと同様の作用効果を奏している。
また、第3実施形態における照明装置Dcおよびこれに用いられた導光板1cでは、第1および第2光路変更部111c、112cは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、上述では、その形状が異なることで、最大強度の出射角度(主照明方向)を規定できている。
また、第3実施形態における照明装置Dcおよびこれに用いられた導光板1cでは、第1および第2光路変更部111c、112cは、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、上述では、その拡散度が異なることで、所定の閾値以上である出射強度の幅(照明幅)を規定できている。
なお、上述では、最大強度の出射角度(主照明方向)は、第1および第2光路変更部111c、112cの形状を異ならせることで、規定したが、それらの拡散度を異ならせることでも、あるいは、それらの形状および拡散度を異ならせることでも、規定できる。
また、上述では、所定の閾値以上である出射強度の幅(照明幅)は、第1および第2光路変更部111c、112cの拡散度を異ならせることで、規定したが、それらの形状を異ならせることでも、あるいは、それらの形状および拡散度を異ならせることでも、規定できる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第4実施形態)
図14は、第4実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図14(A)は、主に導光板1dの構成を示す正面図であり、図14(B)は、導光板1dにおける第1および第5領域AR31、AR35での断面図であり、図14(C)は、導光板1dにおける第2および第4領域AR32、AR34での断面図であり、図14(D)は、導光板1dにおける第3領域AR33での断面図であり、そして、図14(E)導光板1dにおける入射面FSinの部分を拡大して示す一部拡大正面図である。
図14は、第4実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図14(A)は、主に導光板1dの構成を示す正面図であり、図14(B)は、導光板1dにおける第1および第5領域AR31、AR35での断面図であり、図14(C)は、導光板1dにおける第2および第4領域AR32、AR34での断面図であり、図14(D)は、導光板1dにおける第3領域AR33での断面図であり、そして、図14(E)導光板1dにおける入射面FSinの部分を拡大して示す一部拡大正面図である。
第1ないし第3実施形態における照明装置Da〜Dcは、長尺方向に直線的に沿った2種類の光路変更部11a〜11cを備えたが、第4実施形態における照明装置Ddは、長尺方向につづら折りで屈曲を重ねながら沿う3種類の光路変更部11dを備える装置である。
このような第4実施形態における照明装置Ddは、第1ないし第3実施形態における照明装置Da〜Dcに類似し、例えば、導光板1dと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。これら第4実施形態の照明装置Ddにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5は、それぞれ、第1ないし第3実施形態の照明装置Da〜Dcにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5と同様であるので、その説明を省略する。したがって、第4実施形態における照明装置Dbは、第1ないし第3実施形態における照明装置Da〜Dcにおいて、導光板1a〜1cに代え導光板1dを備え、これに応じて複数の光源部2−1〜2−18のグループGr分けを変更し、この変更したグループGrごとに複数の光源部2−1〜2−18を点消灯制御部5によって制御するものである。
導光板1dは、導光板1a〜1cに類似し、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1dは、例えば、図14に示すように、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11dとを備える。より具体的には、導光板1dは、図14に示す例では、大略、一方向に沿って長尺な厚さの比較的薄い直方体の板状体であり、少なくとも導光すべき光の波長帯に対し、透光性を有する材料から形成される。第4実施形態の導光板1dにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2は、それぞれ、入射面SFinの凹凸部17および光路変更部11dの点を除き、第1ないし第3実施形態の導光板1a〜1cにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2と同様であるので、その説明を省略する。
第4実施形態では、導光板1dの入射面SFinに、図14に示すように、凹凸形状を持つ凹凸部17がさらに設けられている。より具体的には、図14(E)に示すように、凹凸部17は、厚さ方向に沿って延びるとともに長尺方向に沿って互いに平行となるように所定の第2間隔(第2ピッチ)で並設されたXY平面で断面V字状の複数の第2V条溝である。
複数の光路変更部11dは、複数の光路変更部11a〜11cに類似し、光の進行方向を変えるものであり、少なくとも2つの領域ARで互いに異なる。そして、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11dは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。さらに、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11cは、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。図14に示す例では、第2主面SF2上に形成された5個の第1ないし第5光路変更部111d、112d、113d、114d、115dを備え、複数の領域ARは、これに対応して5個の第1ないし第5領域AR31、AR32、AR33、AR34、AR35を備える。第1光路変更部111dは、第1領域AR31に設けられ、第2光路変更部112dは、第2領域AR32に設けられ、第3光路変更部113dは、第3領域AR33に設けられ、第4光路変更部114dは、第4領域AR34に設けられ、第5光路変更部115dは、第5領域AR35に設けられている。すなわち、第1光路変更部111dの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第2光路変更部112dが設けられ、第2光路変更部111dの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第2光路変更部112dが設けられ、第2光路変更部112dの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第3光路変更部113dが設けられ、第3光路変更部113dの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第4光路変更部114dが設けられ、第4光路変更部114dの長尺方向に沿って一方に隣接する位置には、第5光路変更部115dが設けられている。そして、第1ないし第5光路変更部111d〜115dそれぞれは、所定の第3間隔(第3ピッチ)ごとに方向を変えながら前記長尺方向に沿って斜めに延びるとともに前記長尺方向に直交する短尺方向に互いに平行となるように所定のピッチで並設された断面V字状の複数のV条溝である。すなわち、第1ないし第5光路変更部111d〜115dそれぞれにおいて、V条溝は、XY平面内では、前記長尺方向に対し+所定角度で(+Y軸方向へ)斜めに所定距離だけ延び、その位置で屈曲し、続いて前記長尺方向に対し−所定角度(−Y軸方向へ)で斜めに所定距離だけ延び、これを繰り返している。第3光路変更部113dにおける各V条溝は、その最深部の深さが第2および第4光路変更部112d、114dにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、そして、第2ないし第4光路変更部112d〜114dの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。さらに、第2および第4光路変更部112d、114dにおける各V条溝は、その最深部の深さが第1および第5光路変更部111d、115dにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、そして、第1、第2、第4および第5光路変更部111d、112d、114d、115dの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。この例では、第1および第5光路変更部111d、115dは、互いに同じであり、第2および第4光路変更部112d、114dは、互いに同じであり、第1および第5光路変更部111d、115dは、第2および第4光路変更部112d、114dと異なるとともに第3光路変更部113dとも異なり、第2および第4光路変更部112d、114dは、第3光路変更部113dと異なる。また、第1ないし第5光路変更部111d〜115dにおける各第1斜面SS1および各第2斜面SS2は、互いに同じ拡散度になるように、形成されている。
したがって、第4実施形態の照明装置Ddにおける導光板1dでは、第1および第5光路変更部111d、115dと、第2および第4光路変更部112d、114dと、第3光路変更部113dは、互いに異なる形状で同じ拡散度である。
なお、この第4実施形態では、上述の導光板1dに対応するように、入射面SFinは、5個の第1ないし第5光路変更部111d〜115dそれぞれを設けた5個の第1ないし第5領域AR31〜AR35に対応して5個の入射面領域ARin31〜ARin35に分割されている。これに対応して18個の光源部2−1〜2−18は、5個の第1ないし第5グループGr31〜Gr35に分割されており、紙面左から右へ順に、3個の光源部2−1〜2−3は、第1グループGr31に割り当てられ、3個の光源部2−4〜2−6は、第2グループGr32に割り当てられ、6個の光源部2−7〜2−12は、第3グループGr33に割り当てられ、3個の光源部2−13〜2−15は、第4グループGr34に割り当てられ、3個の光源部2−16〜2−18は、第5グループGr35に割り当てられている。そして、これら18個の光源部2−1〜2−18は、そのグループGrごとに点消灯制御部5に接続され、グループGrごとに点消灯制御部5によって制御される。
このような構成の照明装置Ddでは、点消灯制御部5の制御によって、第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18が点灯され、第2ないし第4グループGr32〜Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−15が消灯されると、第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1dにおける入射面SFinの第1および第5入射面領域ARin31、ARin35から入射され、導光板1d内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第7配光分布で出射し、所定の面に第7照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2および第4グループGr32、Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15が点灯され、第1、第3および第5グループGr31、Gr33、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18が消灯されると、第2および第4グループGr32、Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15それぞれから放射された各出射光は、導光板1dにおける入射面SFinの第2および第4入射面領域ARin32、ARin34から入射され、導光板1d内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第8配光分布で出射し、所定の面に第8照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第3グループGr33に属する複数の光源部2−7〜2−12が点灯され、第1、第2、第4および第5グループGr31、Gr32、Gr34、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18が消灯されると、第3グループGr33に属する複数の光源部2−7〜2−12それぞれから放射された各出射光は、導光板1dにおける入射面SFinの第3入射面領域ARin33から入射され、導光板1d内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第9配光分布で出射し、所定の面に第9照度分布で照明する。
ここで、第1および第5光路変更部111d、115dと、第2および第4光路変更部112d、114dと、第3光路変更部113dとは、互いに異なるので、第7配光分布と第8配光分布と第9配光分布とは、互いに異なり、したがって、第7照度分布と第8照度分布と第9照度分布とは、互いに異なるものとなる。
第4実施形態の一実施例では、次に示す第7ないし第9配光分布、および、第7ないし第9照度分布となっている。
図15は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図16は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図17は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図18は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図19は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図20は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第4実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図15、図17および図19における各横軸は、度単位で示す角度であり、これら各縦軸は、cd(カンデラ)単位で示す出射光強度である。図16、図18および図20において、紙面下側に図示されたグラフの各横軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるX軸であり、これら各縦軸は、照度であり、紙面右側に図示されたグラフの各横軸は、照度であり、これらの各縦軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるY軸である。
この一実施例では、導光板1dは、長尺方向の長さが250mmであり、短尺方向の長さが56mmであり、厚さが13mmである。第1および第5光路変更部111d、115dは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が10度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が80度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第2および第4光路変更部112d、114dは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が20度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が70度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第3光路変更部113dは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が30度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が60度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第1、第2、第4および第5領域AR31、AR32、AR34、AR35は、互いに同じ面積であり、第3領域AR35は、第1領域AR31の面積の2倍である。
このような寸法の導光板1dを用いた照明装置Ddが、照明装置Dbと同様に、図4に示す上述の所定の評価面(照明装置Ddの照明面)に対し配置され、照度分布が評価された。
第1および第5領域AR31、AR35に対応する第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18を点灯させるとともに、第2ないし第4領域AR32〜AR34に対応する第2ないし第4グループGr32〜Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−15を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図15に示す分布であり、照度分布は、図16に示す分布であった。
また、第2および第4領域AR32、AR34に対応する第2および第4グループGr32、Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15を点灯させるとともに、第1、第3および第5領域AR31、AR33、AR35に対応する第1、第3および第5グループGr31、Gr33、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図17に示す分布であり、照度分布は、図18に示す分布であった。
また、第3領域AR33に対応する第3グループGr33に属する複数の光源部2−7〜2−12を点灯させるとともに、第1、第2、第4および第5領域AR31、AR32、AR34、AR35に対応する第1、第2、第4および第5グループGr31、Gr32、Gr34、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図19に示す分布であり、照度分布は、図20に示す分布であった。
これら図15、図17および図19から分かるように、第1および第5領域AR31、AR35に対応する第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+60度方向にピークを持ち、第2方向では+60度方向および−60度方向それぞれにピークを持ち(図15参照)、また、第2および第4領域AR32、AR34に対応する第2および第4グループGr32、Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+35度方向ないし+60度方向の範囲にピークを持ち、第2方向では+50度方向および−50度方向それぞれにピークを持ち(図17参照)、また、第3領域AR33に対応する第3グループGr33に属する複数の光源部2−7〜2−12のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+20度方向にピークを持ち、第2方向では+40度方向および−40度方向それぞれにピークを持ち(図19参照)、それぞれ、異なる配光分布が得られている。また、第1方向だけでなく第2方向にも光が射出されている。その結果、図16、図18および図20に示すように、これら各場合における照度分布も異なる。
さらに、第2および第4領域AR32、AR34に対応する第2および第4グループGr32、Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15のみを点灯させた場合、出射光束は、上述に加えてさらに第1方向において+60度方向にもピークを持っている(図17参照)。光源部2から出射された出射光が拡がりを持つ場合、当該入射面領域ARinに対応する領域ARの光路変更部11dだけでなく、他の領域ARの光路変更部11dでも光路変更され、上記ピークを持つ。図19に示す場合も同様である。このように当該入射面領域ARinに対応する領域ARの光路変更部11dだけでなく、他の領域ARの光路変更部11dでも光路変更される場合、光源部2の強度変化に対し、照射面での強度変化は、緩やかとなるので、例えば照射面が揺らいでいるかのような照明を実現する際には、効果的である。なお、これに反し、当該入射面領域ARinに対応する領域ARの光路変更部11dだけで光路変更したい場合には、例えば、光源部2の出射角度を制限することによって、あるいは、各領域AR間を離間することによって、実現できる。この光源部2の出射角度の制限は、配光を制限する砲弾型のLEDを用いる方法、入射面SFinに集光機能を持つ凹凸部を形成する方法、光源部2の光路中に集光機能を有するレンズを配置する方法等によって実現できる。
以上説明したように、第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板1dは、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aと同様の作用効果を奏している。
また、第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板1cでは、第1ないし第5光路変更部111d〜115dは、最大強度の出射角度が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、上述では、その形状が異なることで、最大強度の出射角度(主照明方向)を規定できている。
また、第3実施形態における照明装置Dcおよびこれに用いられた導光板1cでは、第1および第2光路変更部111c、112cは、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、その形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、上述では、その形状が異なることで、所定の閾値以上である出射強度の幅(照明幅)を規定できている。
また、第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板1dは、入射面SFinに凹凸部17を備えることによって入射面SFinでも入射光を制御できるので、配光分布を制御する上で、光路変更部11dに加えて入射面SFinの凹凸部17も設計対象にできるから、設計対象の自由度が増え、配光分布の制御がより容易になる。また、第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板1dは、入射面SFinの凹凸部17によって入射光を拡散できるので、導光板1dの出射面の美観も向上できる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第5実施形態)
図21は、第5実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図21(A)は、主に導光板1eの構成を示す正面図であり、図21(B)は、導光板1eにおける第1および第5領域AR41、AR45での断面図であり、図21(C)は、導光板1eにおける第2および第4領域AR42、AR44での断面図であり、図21(D)は、導光板1eにおける第3領域AR43での断面図であり、そして、図21(E)は、V凸条体の第1ないし第5光路変更部111e〜115eを拡大して示す一部拡大図である。
図21は、第5実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図21(A)は、主に導光板1eの構成を示す正面図であり、図21(B)は、導光板1eにおける第1および第5領域AR41、AR45での断面図であり、図21(C)は、導光板1eにおける第2および第4領域AR42、AR44での断面図であり、図21(D)は、導光板1eにおける第3領域AR43での断面図であり、そして、図21(E)は、V凸条体の第1ないし第5光路変更部111e〜115eを拡大して示す一部拡大図である。
第1ないし第4実施形態における照明装置Da〜Ddは、凹条体で形成した複数の光路変更部11a〜11dを備えたが、第5実施形態における照明装置Deは、凸条体で形成した複数の光路変更部11eを備える装置である。以下では、第5実施形態における照明装置Deについて、凹状体(その一例としてV条溝)で形成した複数の光路変更部11dを備えた第4実施形態の照明装置Ddを第5実施形態の照明装置Deに変形した場合について説明するが、凹状体(その一例としてV条溝)で形成した複数の光路変更部11a〜11cを備えた第1ないし第3実施形態の照明装置Da〜Dcそれぞれも、同様に、第5実施形態の照明装置Deに変形できる。
このような第5実施形態における照明装置Deは、第4実施形態における照明装置Ddに類似し、例えば、導光板1eと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。これら第5実施形態の照明装置Deにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5は、それぞれ、第4実施形態の照明装置Ddにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5と同様であるので、その説明を省略する。したがって、第5実施形態における照明装置Deは、第4実施形態における照明装置Ddにおいて、導光板1dに代え導光板1eを備え、これに応じて複数の光源部2−1〜2−18のグループGr分けを変更し、この変更したグループGrごとに複数の光源部2−1〜2−18を点消灯制御部5によって制御するものである。
導光板1eは、導光板1dに類似し、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1eは、例えば、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11eとを備える。第5実施形態の導光板1eにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2は、それぞれ、第2主面SF2ではなく第1主面SF1に形成された光路変更部11eの点を除き、第4実施形態の導光板1dにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2と同様であるので、その説明を省略する。
複数の光路変更部11eは、例えば複数の光路変更部11dに類似し、光の進行方向を変えるものであり、少なくとも2つの領域ARで互いに異なる。一例では、第1主面SF1上に形成された5個の第1ないし第5光路変更部111e、112e、113e、114e、115eを備え、複数の領域ARは、これに対応して5個の第1ないし第5領域AR41、AR42、AR43、AR44、AR45を備える。これら第5実施形態における複数の光路変更部11e(一例では111e〜115e)は、図21に示すように、第4実施形態における複数の光路変更部11d(一例では111d〜115d)が複数のV条溝であったが、複数のV突条である点を除き、第4実施形態における複数の光路変更部11d(一例では111d〜115d)と同様である。
すなわち、第1ないし第5光路変更部111e〜115eそれぞれは、所定の第3間隔(第3ピッチ)ごとに方向を変えながら前記長尺方向に沿って斜めに延びるとともに前記長尺方向に直交する短尺方向に互いに平行となるように所定のピッチで並設された断面V字状(三角形状)の複数のV突条である。すなわち、第1ないし第5光路変更部111e〜115eそれぞれにおいて、V突条は、XY平面内では、前記長尺方向に対し+所定角度で(+Y軸方向へ)斜めに所定距離だけ延び、その位置で屈曲し、続いて前記長尺方向に対し−所定角度(−Y軸方向へ)で斜めに所定距離だけ延び、これを繰り返している。そして、第1ないし第5光路変更部111e〜115eそれぞれにおける各V突条は、それぞれ、互いに隣接する屈曲点間では、入射面SFinから遠ざかるに従って第1主面SF1から離間する第1斜面SS1と、第1斜面SS1に連接し入射面SFinにから遠ざかるに従って第1主面SF1に近接する第2斜面SS2とを持ち、その最頂部に対し非対称な突条体である。言い換えれば、第1斜面SS1は、一側面の入射面SFinからこれに対向する他の側面へ向かうに従って第1主面SF1から離間するように形成され、第2斜面SS2は、一側面の入射面SFinからこれに対向する他の側面へ向かうに従って第1主面SF1に接近するように形成されている。第1主面SF1と第1斜面SS1とのなす角度は、第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度より大きい。すなわち、第2斜面SS2は、第1斜面SS1に較べて緩やかに傾斜している。したがって、第2斜面SS2のその傾斜方向(第2傾斜方向)の長さは、第1斜面SS1のその傾斜方向(第1傾斜方向)の長さよりも長い。第3光路変更部113eにおける各V突条は、その最頂部の高さが第2および第4光路変更部112e、114eにおける各V突条の最頂部の高さより高くなるように、そして、第2ないし第4光路変更部112e〜114eの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。さらに、第2および第4光路変更部112e、114eにおける各V突条は、その最頂部の高さが第1および第5光路変更部111e、115eにおける各V突条の最頂部の高さより高くなるように、そして、第1、第2、第4および第5光路変更部111e、112e、114e、115eの各ピッチが互いに等しくなるように、形成されている。この例では、第1および第5光路変更部111e、115eは、互いに同じであり、第2および第4光路変更部112e、114eは、互いに同じであり、第1および第5光路変更部111e、115eは、第2および第4光路変更部112e、114eと異なるとともに第3光路変更部113eとも異なり、第2および第4光路変更部112e、114eは、第3光路変更部113eと異なる。第3光路変更部113eにおける第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度は、第2および第4光路変更部112e、114eにおける第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度より大きく、第2および第4光路変更部112e、114eにおける第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度は、第1および第5光路変更部111e、115eにおける第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度より大きい。また、第1ないし第5光路変更部111e〜115eにおける各第1斜面SS1および各第2斜面SS2は、互いに同じ拡散度になるように、形成されている。
したがって、第5実施形態の照明装置Deにおける導光板1eでは、第1および第5光路変更部111e、115eと、第2および第4光路変更部112e、114eと、第3光路変更部113eは、互いに異なる形状で同じ拡散度である。
このような構成の照明装置Deでは、点消灯制御部5の制御によって、第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18が点灯され、第2ないし第4グループGr32〜Gr34に属する複数の光源部2−4〜2−15が消灯されると、第1および第5グループGr31、Gr35に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1eにおける入射面SFinの第1および第5入射面領域ARin41、ARin45から入射され、導光板1e内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第10配光分布で出射し、所定の面に第10照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2および第4グループGr42、Gr44に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15が点灯され、第1、第3および第5グループGr41、Gr43、Gr45に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18が消灯されると、第2および第4グループGr42、Gr44に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15それぞれから放射された各出射光は、導光板1eにおける入射面SFinの第2および第4入射面領域ARin42、ARin44から入射され、導光板1e内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第11配光分布で出射し、所定の面に第11照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第3グループGr43に属する複数の光源部2−7〜2−12が点灯され、第1、第2、第4および第5グループGr41、Gr42、Gr44、Gr45に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18が消灯されると、第3グループGr33に属する複数の光源部2−7〜2−12それぞれから放射された各出射光は、導光板1eにおける入射面SFinの第3入射面領域ARin43から入射され、導光板1e内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第12配光分布で出射し、所定の面に第12照度分布で照明する。
ここで、第1および第5光路変更部111e、115eと、第2および第4光路変更部112e、114eと、第3光路変更部113eとは、互いに異なるので、第10配光分布と第11配光分布と第12配光分布とは、互いに異なり、したがって、第10照度分布と第11照度分布と第12照度分布とは、互いに異なるものとなる。
第5実施形態の一実施例では、次に示す第10ないし第12配光分布、および、第10ないし第12照度分布となっている。
図22は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図23は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図24は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図25は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図26は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図27は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第5実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図22、図24および図26における各横軸は、度単位で示す角度であり、これら各縦軸は、cd(カンデラ)単位で示す出射光強度である。図23、図25および図27において、紙面下側に図示されたグラフの各横軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるX軸であり、これら各縦軸は、照度であり、紙面右側に図示されたグラフの各横軸は、照度であり、これらの各縦軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるY軸である。
この一実施例では、導光板1eは、長尺方向の長さが250mmであり、短尺方向の長さが56mmであり、厚さが13mmである。第1および第5光路変更部111e、115eは、ZY断面において、第1主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が80度であり、第1主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が10度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV突条である。第2および第4光路変更部112e、114eは、ZY断面において、第1主面SF1と第1斜面SS1とのなす角度が70度であり、第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度が20度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV突条である。第3光路変更部113eは、ZY断面において、第1主面SF1と第1斜面SS1とのなす角度が60度であり、第1主面SF1と第2斜面SS2とのなす角度が30度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV突条である。第1、第2、第4および第5領域AR41、AR42、AR44、AR45は、互いに同じ面積であり、第3領域AR45は、第1領域AR41の面積の2倍である。
このような寸法の導光板1eを用いた照明装置Deが、照明装置Dbと同様に、図4に示す上述の所定の評価面(照明装置Deの照明面)に対し配置され、照度分布が評価された。
第1および第5領域AR41、AR45に対応する第1および第5グループGr41、Gr45に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18を点灯させるとともに、第2ないし第4領域AR42〜AR44に対応する第2ないし第4グループGr42〜Gr44に属する複数の光源部2−4〜2−15を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図22に示す分布であり、照度分布は、図23に示す分布であった。
また、第2および第4領域AR42、AR44に対応する第2および第4グループGr42、Gr44に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15を点灯させるとともに、第1、第3および第5領域AR41、AR43、AR45に対応する第1、第3および第5グループGr41、Gr43、Gr45に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図24に示す分布であり、照度分布は、図25に示す分布であった。
また、第3領域AR43に対応する第3グループGr43に属する複数の光源部2−7〜2−12を点灯させるとともに、第1、第2、第4および第5領域AR41、AR42、AR44、AR45に対応する第1、第2、第4および第5グループGr41、Gr42、Gr44、Gr45に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図26に示す分布であり、照度分布は、図27に示す分布であった。
これら図22、図24および図26と、図15、図17および図19と比較すると分かるように、第5実施形態における照明装置Deは、第4実施形態における、第2主面SF2に設けたV条溝を備える第1ないし第5光路変更部111d〜115dに代え、略同様に機能する、第1主面SF1に設けたV突条を備える第1ないし第5光路変更部111e〜115eを用いたので、第4実施形態における照明装置Ddの出射強度分布と大略同じ出射強度分布を持ち、したがって、第4実施形態における照明装置Ddの照度分布と大略同じ照度分布を持つ。
以上説明したように、第5実施形態における照明装置Deおよびこれに用いられた導光板1eは、上述では第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板1dの変形であるので、第4実施形態における照明装置Ddおよびこれに用いられた導光板daと同様の作用効果を奏している。
次に、別の実施形態について説明する。
(第6実施形態)
図28は、第6実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図28(A)は、主に導光板1fの構成を示す正面図であり、図28(B)は、導光板1fにおける第1および第5領域AR51、AR55での断面図であり、図28(C)は、導光板1fにおける第2および第4領域AR52、AR54での断面図であり、そして、図28(D)は、導光板1fにおける第3領域AR53での断面図である。
図28は、第6実施形態の照明装置における導光板の構成を主に示す図である。図28(A)は、主に導光板1fの構成を示す正面図であり、図28(B)は、導光板1fにおける第1および第5領域AR51、AR55での断面図であり、図28(C)は、導光板1fにおける第2および第4領域AR52、AR54での断面図であり、そして、図28(D)は、導光板1fにおける第3領域AR53での断面図である。
第4実施形態における照明装置Ddは、両端の第1および第5領域AR31、AR35から中央の第3領域AR33へ向けて光路変更部11dの最深部が順に深くなったが、第6実施形態における照明装置Dfは、逆に、両端の第1および第5領域AR31、AR35から中央の第3領域AR33へ向けて光路変更部11dの最深部が順に浅くなる装置である。
このような第6実施形態における照明装置Dfは、第4実施形態における照明装置Ddに類似し、例えば、導光板1fと、複数の光源部2と、拡散板(拡散シート)3と、反射板(反射シート)4aと、点消灯制御部5とを備える。これら第6実施形態の照明装置Dfにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5は、それぞれ、第4実施形態の照明装置Ddにおける複数の光源部2、拡散板3、反射板4aおよび点消灯制御部5と同様であるので、その説明を省略する。したがって、第6実施形態における照明装置Dfは、第4実施形態における照明装置Ddにおいて、導光板1dに代え導光板1fを備え、これに応じて複数の光源部2−1〜2−18のグループGr分けを変更し、この変更したグループGrごとに複数の光源部2−1〜2−18を点消灯制御部5によって制御するものである。
導光板1fは、導光板1dに類似し、所定の面から入射された光を導光し、前記導光した光を所定の他の面から出射する光学部品である。このような導光板1fは、例えば、入射面SFinと、第1および第2主面SF1、SF2と、複数の光路変更部11fとを備える。第6実施形態の導光板1fにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2は、それぞれ、光路変更部11fの点を除き、第4実施形態の導光板1dにおける入射面SFin、第1主面SF1および第2主面SF2と同様であるので、その説明を省略する。
複数の光路変更部11fは、例えば複数の光路変更部11dに類似し、光の進行方向を変えるものであり、少なくとも2つの領域ARで互いに異なる。そして、この少なくとも2つの領域ARで互いに異なる前記複数の光路変更部11fは、中央位置に近い領域ARから出射される第1光束における最大強度の第1出射角度が前記中央位置から遠い第2領域ARの第2光束における最大強度の第2出射角度より大きく、かつ、前記第1光束における強度の半値幅が前記第2光束における強度の半値幅より小さくなるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なっている。図28に示す例では、第2主面SF2上に形成された5個の第1ないし第5光路変更部111f、112f、113f、114f、115fを備え、複数の領域ARは、これに対応して5個の第1ないし第5領域AR51、AR52、AR53、AR54、AR55を備える。これら第5実施形態における複数の光路変更部11f(一例では111f〜115f)は、図28に示すように、各領域ARに設けられた各光路変更部11dの深さの関係の点を除き、第4実施形態における複数の光路変更部11d(一例では111d〜115d)と同様である。
前記深さの関係の点について説明すると、第2および第4光路変更部112f、114fにおける各V条溝は、その最深部の深さが第3光路変更部113fにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、形成されている。第1および第5光路変更部111f、115fにおける各V条溝は、その最深部の深さが第2および第4光路変更部112f、114fにおける各V条溝の最深部の深さより深くなるように、形成されている。
なお、第1ないし第5光路変更部111f〜115fの各ピッチは、互いに等しい。この例では、第1および第5光路変更部111f、115fは、互いに同じであり、第2および第4光路変更部112f、114fは、互いに同じであり、第1および第5光路変更部111f、115fは、第2および第4光路変更部112f、11fdと異なるとともに第3光路変更部113fとも異なり、第2および第4光路変更部112f、114fは、第3光路変更部113fと異なる。そして、第1ないし第5光路変更部111f〜115fにおける各第1斜面SS1および各第2斜面SS2は、互いに同じ拡散度になるように、形成されている。
したがって、第6実施形態の照明装置Dfにおける導光板1fでは、第1および第5光路変更部111f、115fと、第2および第4光路変更部112f、114fと、第3光路変更部113fは、互いに異なる形状で同じ拡散度である。
なお、この第6実施形態では、上述の導光板1fに対応するように、入射面SFinは、5個の第1ないし第5光路変更部111f〜115fそれぞれを設けた5個の第1ないし第5領域AR51〜AR55に対応して5個の入射面領域ARin51〜ARin55に分割されている。これに対応して18個の光源部2−1〜2−18は、5個の第1ないし第5グループGr51〜Gr55に分割されており、紙面左から右へ順に、3個の光源部2−1〜2−3は、第1グループGr51に割り当てられ、3個の光源部2−4〜2−6は、第2グループGr52に割り当てられ、6個の光源部2−7〜2−12は、第3グループGr53に割り当てられ、3個の光源部2−13〜2−15は、第4グループGr54に割り当てられ、3個の光源部2−16〜2−18は、第5グループGr55に割り当てられている。そして、これら18個の光源部2−1〜2−18は、そのグループGrごとに点消灯制御部5に接続され、グループGrごとに点消灯制御部5によって制御される。
このような構成の照明装置Dfでは、点消灯制御部5の制御によって、第1および第5グループGr51、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18が点灯され、第2ないし第4グループGr52〜Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−15が消灯されると、第1および第5グループGr51、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18それぞれから放射された各出射光は、導光板1fにおける入射面SFinの第1および第5入射面領域ARin51、ARin55から入射され、導光板1f内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第13配光分布で出射し、所定の面に第13照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第2および第4グループGr52、Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15が点灯され、第1、第3および第5グループGr51、Gr53、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18が消灯されると、第2および第4グループGr52、Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15それぞれから放射された各出射光は、導光板1fにおける入射面SFinの第2および第4入射面領域ARin52、ARin54から入射され、導光板1f内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第14配光分布で出射し、所定の面に第14照度分布で照明する。
また、点消灯制御部5の制御によって、第3グループGr53に属する複数の光源部2−7〜2−12が点灯され、第1、第2、第4および第5グループGr51、Gr52、Gr54、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18が消灯されると、第3グループGr53に属する複数の光源部2−7〜2−12それぞれから放射された各出射光は、導光板1fにおける入射面SFinの第3入射面領域ARin53から入射され、導光板1f内を導光し、第1実施形態と同様に作用し、拡散板3から第15配光分布で出射し、所定の面に第15照度分布で照明する。
ここで、第1および第5光路変更部111f、115fと、第2および第4光路変更部112f、114fと、第3光路変更部113fとは、互いに異なるので、第13配光分布と第14配光分布と第15配光分布とは、互いに異なり、したがって、第13照度分布と第14照度分布と第15照度分布とは、互いに異なるものとなる。
第6実施形態の一実施例では、次に示す第13ないし第15配光分布、および、第13ないし第15照度分布となっている。
図29は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図30は、第1および第5領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図31は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図32は、第2および第4領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図33は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における出射角度強度分布を示す図である。図34は、第3領域に対応する光源を点灯させた場合において、第6実施形態の照明装置における照度分布を示す図である。図29、図31および図33における各横軸は、度単位で示す角度であり、これら各縦軸は、強度である。図30、図32および図34において、紙面下側に図示されたグラフの各横軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるX軸であり、これら各縦軸は、照度であり、紙面右側に図示されたグラフの各横軸は、照度であり、これらの各縦軸は、前記評価面に設定されたXYZ直交座標系におけるY軸である。
この一実施例では、導光板1fは、長尺方向の長さが250mmであり、短尺方向の長さが56mmであり、厚さが13mmである。第1および第5光路変更部111f、115fは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が30度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が60度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第2および第4光路変更部112f、114fは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が20度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が70度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第3光路変更部113fは、ZY断面において、第2主面SF2と第1斜面SS1とのなす角度が10度であり、第2主面SF2と第2斜面SS2とのなす角度が80度であり、その頂角が90度であるように、そして、XY平面において、屈曲点の頂角が140度であり第3ピッチが14mmであるように、形成された複数のV条溝である。第1、第2、第4および第5領域AR51、AR52、AR54、AR55は、互いに同じ面積であり、第3領域AR55は、第1領域AR51の面積の2倍である。
このような寸法の導光板1fを用いた照明装置Dfが、照明装置Dbと同様に、図4に示す上述の所定の評価面(照明装置Dfの照明面)に対し配置され、照度分布が評価された。
第1および第5領域AR51、AR55に対応する第1および第5グループGr51、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18を点灯させるとともに、第2ないし第4領域AR52〜AR54に対応する第2ないし第4グループGr52〜Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−15を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図29に示す分布であり、照度分布は、図30に示す分布であった。
また、第2および第4領域AR52、AR54に対応する第2および第4グループGr52、Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15を点灯させるとともに、第1、第3および第5領域AR51、AR53、AR55に対応する第1、第3および第5グループGr51、Gr53、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−7〜2−12、2−16〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図31に示す分布であり、照度分布は、図32に示す分布であった。
また、第3領域AR53に対応する第3グループGr53に属する複数の光源部2−7〜2−12を点灯させるとともに、第1、第2、第4および第5領域AR51、AR52、AR54、AR55に対応する第1、第2、第4および第5グループGr51、Gr52、Gr54、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−6、2−13〜2−18を消灯させた場合、出射角度強度分布は、図33に示す分布であり、照度分布は、図34に示す分布であった。
これら図29、図31および図33から分かるように、第1および第5領域AR51、AR55に対応する第1および第5グループGr51、Gr55に属する複数の光源部2−1〜2−3、2−16〜2−18のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+20度方向にピークを持ち、第2方向では−35度方向にピークを持ち(図29参照)、また、第2および第4領域AR52、AR54に対応する第2および第4グループGr52、Gr54に属する複数の光源部2−4〜2−6、2−13〜2−15のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+40度方向ないし+60度方向の範囲にピークを持ち、第2方向では+50度方向および−50度方向にピークを持ち(図31参照)、また、第3領域AR33に対応する第3グループGr53に属する複数の光源部2−7〜2−12のみを点灯させた場合、出射光束は、第1方向では+60度方向にピークを持ち、第2方向では+60度方向および−60度方向それぞれにピークを持ち(図33参照)、それぞれ、異なる配光分布が得られている。また、第1方向だけでなく第2方向にも光が射出されている。その結果、図30、図32および図34に示すように、これら各場合における照度分布も異なる。
そして、第4実施形態(または第5実施形態)と比較すると、図19および図26から分かるように、本実施形態では、導光板1fの中央の領域ARに第1方向への出射角度強度分布のピーク位置が遠くに(本実施形態では第3領域AR53からの出射光束が60°であるのに対し、第4実施形態では第3領域AR33からの出射光束が15°である)、かつ、そのピーク値に対する半値幅が小さく成っている。角度強度分布の角度が大きくなるほど、cos2の原理で照度が低くなるためである。
以上説明したように、第6実施形態における照明装置Dfおよびこれに用いられた導光板1fは、第1実施形態における照明装置Daおよびこれに用いられた導光板1aと同様の作用効果を奏している。
また、第6実施形態における照明装置Dfおよびこれに用いられた導光板1fでは、第1ないし第5光路変更部111f〜115fは、中央位置に近い領域から出射される第1光束における最大強度の第1出射角度が前記中央位置から遠い第2領域の第2光束における最大強度の第2出射角度より大きく、かつ、前記第1光束における強度の半値幅が前記第2光束における強度の半値幅より小さくなるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なることで、いわゆるcos2の原理を考慮して効率よく所望の配光分布を実現できる。
なお、上述の第1ないし第6実施形態では、光路変更部11は、第2主面SF2に設けられたが、これに代え、第1主面SF1に設けられて良く、あるいは、光路変更部11は、これに追加して第1主面SF1にも設けられて良い(すなわち、光路変更部11は、第1および第2主面SF1、SF2それぞれに設けられる)。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
D、Da〜Df 照明装置
SFin 入射面
SF1 第1主面
SF2 第2主面
SS1 第1斜面
SS2 第2斜面
AR、AR1〜AR3、AR11、AR12、AR21、AR22、AR31〜AR35、AR41〜AR45、AR51〜AR55 領域
1、1a〜1f 導光板
2、2−1〜2−18 光源部
11、11a〜11f 光路変更部
17 凹凸部
SFin 入射面
SF1 第1主面
SF2 第2主面
SS1 第1斜面
SS2 第2斜面
AR、AR1〜AR3、AR11、AR12、AR21、AR22、AR31〜AR35、AR41〜AR45、AR51〜AR55 領域
1、1a〜1f 導光板
2、2−1〜2−18 光源部
11、11a〜11f 光路変更部
17 凹凸部
Claims (11)
- 光を入射するための入射面と、
互いに対向する第1および第2主面と、
前記第1および第2主面のうちの少なくとも一方であって複数に分割した複数の領域それぞれに設けられ、光の進行方向を変える複数の光路変更部とを備え、
前記複数の光路変更部は、少なくとも2つの領域で互いに異なること
を特徴とする導光板。 - 前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なること
を特徴とする請求項1に記載の導光板。 - 前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、最大強度の出射角度が異なるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なること
を特徴とする請求項2に記載の導光板。 - 前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、所定の閾値以上である出射強度の幅が異なるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なること
を特徴とする請求項2または請求項3に記載の導光板。 - 前記少なくとも2つの領域で互いに異なる前記複数の光路変更部は、中央位置に近い領域から出射される第1光束における最大強度の第1出射角度が前記中央位置から遠い第2領域の第2光束における最大強度の第2出射角度より大きく、かつ、前記第1光束における強度の半値幅が前記第2光束における強度の半値幅より小さくなるように、前記形状および拡散度のうちの少なくとも一方が異なること
を特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の導光板。 - 前記入射面は、凹凸形状の凹凸部を備えること
を特徴とする請求項1または請求項5に記載の導光板。 - 前記入射面は、前記第1および第2主面それぞれに対する側面であり、
前記複数の光路変更部は、前記第2主面に設けられ、
前記複数の光路変更部それぞれは、前記入射面にから遠ざかるに従って前記第1主面に接近する第1斜面と、前記第1斜面に連接し前記入射面にから遠ざかるに従って前記第1主面から離間する第2斜面とを持つ凹状体であること
を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の導光板。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の導光板を備えること
を特徴とする照明装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の導光板と、
前記複数の領域に対応するように前記入射面を複数に分割した複数の入射面領域それぞれに対応して設けられ、出射光を、前記出射光の特性を前記入射面領域ごとに変更可能に出射できる複数の光源部とを備えること
を特徴とする照明装置。 - 前記第1主面側に配置された拡散板をさらに備え、
前記拡散板は、前記少なくとも2つの領域では、互いに拡散度が異なること
を特徴とする請求項8または請求項9に記載の照明装置。 - 前記第2主面側に配置された反射板、拡散板、または、反射拡散板をさらに備え、
前記反射板、拡散板、または、反射拡散板は、前記少なくとも2つの領域では、互いに、反射率、拡散度、または、反射率および拡散度のうちのいずれか一方、が異なること
を特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014124986A JP2016004700A (ja) | 2014-06-18 | 2014-06-18 | 導光板および照明装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014124986A JP2016004700A (ja) | 2014-06-18 | 2014-06-18 | 導光板および照明装置 |
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JP2016004700A true JP2016004700A (ja) | 2016-01-12 |
Family
ID=55223844
Family Applications (1)
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JP2014124986A Pending JP2016004700A (ja) | 2014-06-18 | 2014-06-18 | 導光板および照明装置 |
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JP (1) | JP2016004700A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115144949A (zh) * | 2021-03-31 | 2022-10-04 | 松下知识产权经营株式会社 | 导光板及照明装置 |
JP7580048B2 (ja) | 2021-03-31 | 2024-11-11 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 導光板、及び、照明装置 |
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2014
- 2014-06-18 JP JP2014124986A patent/JP2016004700A/ja active Pending
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