JP2016004109A - 表示装置 - Google Patents

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裕介 福井
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Abstract

【課題】三層構造の封止構造体を採用しつつ、良好な膜質のチャネル層を含むTFTを備えた表示装置を提供する。【解決手段】表示装置1は、基板10と、封止構造体20と、封止構造体20上に設けられた発光素子30とを備える。封止構造体20は、基板10上に設けられ無機材料で構成される第1封止層21と、第1封止層21の上方に設けられ有機樹脂材料と当該有機樹脂材料より吸湿性の高い吸湿材とで構成される第2封止層22と、第2封止層22の上方に設けられ無機材料で構成される第3封止層23とを積層してなる。発光層30は、下部電極31と有機発光層34と上部電極36とを含む。封止構造体21において、第1封止層21と第2封止層22との間に、薄膜トランジスタ40が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、有機発光層を含む発光素子及び発光素子を駆動するための薄膜トランジスタ(thin film transistor、以下、TFTと称す)を備える表示装置に関する。
昨今、発光素子及びTFTを備えた表示装置、例えば、有機EL(Electro Luminescence)表示パネルの商品化が進んでいる。現状商品化されている主な有機EL表示パネルは、ガラス基板を用いたものである。一方、軽さ、丈夫さ、フレキシブル性の観点から、プラスチック基板を用いた有機EL表示パネルが提案されている。プラスチック基板を用いた有機EL表示パネルは、携帯電話等の用途で商品化も行われている。ところで、プラスチック基板を構成する有機樹脂材料は、水分を透過する性質を有する。そのため、プラスチック基板を用いた有機EL表示パネルとしては、プラスチック基板上に水分バリア性を有する封止構造体が形成され、その上に発光素子が配置される構造が一般的である。
プラスチック基板上に形成する封止構造体として、無機材料で構成される第1封止層と、有機樹脂材料で構成される第2封止層と、無機材料で構成される第3封止層とを積層した三層構造のものが提案されている(特許文献1)。当該三層構造の封止構造体は、無機材料のみで構成される封止構造体よりも水分バリア性が高い。そのため、プラスチック基板上に三層構造の封止構造体を形成した有機EL表示パネルでは、プラスチック基板を透過して発光素子に向かって侵入する水分に対するバリア性が向上する。
一方、有機EL表示パネルの駆動方法として、アクティブマトリクス方式が知られている。アクティブマトリクス方式を採用する場合、発光素子を駆動するためにTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)を用いる。TFTのチャネル層の材料としては、例えば、アモルファスSiと、LTPS(Low Temperature Poly−silicon:低温多結晶シリコン)と、IGZO(酸化物インジウムガリウム亜鉛)のような酸化物半導体とが知られている。
国際公開WO2010/078405号
ところで、封止構造体が形成された基板上に、アモルファスSi、LTPS、酸化物半導体のような材料を用いてチャネル層を形成しようとすると、以下の問題が生じることがある。
アモルファスSi、LTPS、酸化物半導体等を用いる場合、チャネル層の膜質はチャネル層を形成する際のプロセス温度により変化する。アモルファスSi、LTPS、酸化物半導体を用いて、良好な膜質のチャネル層を得るためには、それぞれのプロセス温度が350℃以上、400℃以上、350℃以上であることが望ましい。しかしながら、多くの有機樹脂材料の耐熱温度は350℃よりも低いため、三層構造の封止構造体上にTFTを作製すると、第2封止層がチャネル層を形成するプロセス温度に耐えられないおそれがある。これに対して、第2封止層の耐熱温度にあわせてチャネル層を形成するプロセス温度を低下させると、良好な膜質のチャネル層を得ることができない。
上記課題に鑑み、本発明は、三層構造の封止構造体を採用しつつ、良好な膜質のチャネル層を含むTFTを備えた表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る表示装置は、基板と、前記基板上に設けられ無機材料で構成される第1封止層と、当該第1封止層の上方に設けられ有機樹脂材料と当該有機樹脂材料より吸湿性の高い吸湿材とで構成される第2封止層と、当該第2封止層の上方に設けられ無機材料で構成される第3封止層とを積層してなる封止構造体と、前記封止構造体上に設けられ、下部電極と上部電極と当該下部電極及び上部電極に挟まれた有機発光層とを含む発光素子と、を備え、前記封止構造体における前記第1封止層と前記第2封止層との間に、前記発光素子を駆動するための薄膜トランジスタが設けられている、ことを特徴とする。
また、上記表示装置において、前記吸湿材は、粒子状であり、前記有機樹脂材料に分散されてもよい。
さらに、上記表示装置において、前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の密度は、前記第1封止層に近い側から前記第3封止層に近い側にいくほど小さくなってもよい。
さらに、上記表示装置において、前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の密度の最小値はゼロであってもよい。
また、上記表示装置において、前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の平均粒子径は、前記第1封止層に近い側から前記第3封止層に近い側にいくほど小さくなってもよい。
また、上記表示装置において、前記第2封止層及び前記第3封止層にはコンタクトホールが設けられ、前記コンタクトホールに埋め込まれた導電性材料で構成される接続部材を介して、前記薄膜トランジスタと前記発光素子とが電気的に接続され、前記第2封止層のうち前記接続部材に接する部分は、フッ素を含んでもよい。
また、上記表示装置において、前記発光素子の上方に、無機封止層と有機封止層と無機封止層とを順に積層して構成される多層構造を備えてもよい。
また、上記表示装置において、前記封止構造体はさらに、前記薄膜トランジスタと前記第2封止層との間に設けられ無機材料で構成される第4封止層を含んでもよい。
また、上記表示装置において、前記第2封止層の面積は、前記第1封止層及び前記第3封止層の面積よりもそれぞれ小さく、前記基板には、中央領域と当該中央領域を囲む周辺領域が存在し、前記第1封止層のうち前記基板の中央領域を覆う部分と前記第3封止層のうち前記基板の中央領域を覆う部分とは、前記第2封止層を挟み、前記第1封止層のうち前記基板の周辺領域を覆う部分と前記第3封止層のうち前記基板の周辺領域を覆う部分とは、密着していてもよい。
また、上記表示装置において、前記封止構造体と前記発光素子とを平面視すると、前記封止構造体は前記発光素子に重なっていてもよい。
また、上記表示装置において、前記基板を構成する材料は、樹脂または金属であってもよい。
本発明の一態様に係る表示装置では、封止構造体内における第1封止層の上であり、且つ、第2封止層の下方にTFTが存在する。そのため、表示装置を製造する際には、基板を準備した後、第1封止層とTFTとを順に形成し、さらに、第2封止層、第3封止層、及び発光素子を形成すればよい。そのため、TFTの下層に有機樹脂材料で構成される第2封止層が存在しない状態で、TFTのチャネル層の材料を加熱することができる。従って、十分なプロセス温度でTFTを作製することができるので、TFTの安定動作が可能となる。
このように、三層構造の封止構造体を採用しつつ、良好な膜質のチャネル層を含むTFTを備えた表示装置を提供することができる。
実施の形態1に係る有機EL表示パネルの断面図である。 図1に示した有機EL表示パネルの製造方法を示す図であり、(a)は第1封止層が形成された基板を準備するプロセス、(b)はTFTのゲート電極、ゲート絶縁層及びチャネル層を形成するプロセス、(c)はTFTを完成させた後に第4封止層を形成するプロセスをそれぞれ示す。 図1に示した有機EL表示パネルの製造方法を示す図であり、(a)は第2封止層を形成するプロセス、(b)は第3封止層を形成するプロセス、(c)はコンタクトホールを形成するプロセスをそれぞれ示す。 図1に示した有機EL表示パネルの製造方法を示す図であり、(a)は発光層を形成するプロセス、(b)は無機封止層を形成するプロセス、(c)は上部封止層を形成するプロセスをそれぞれ示す。 実施の形態2に係る有機EL表示パネルの断面図である。 実施の形態3に係る有機EL表示パネルの断面図である。 図6に示した第2封止層の拡大図を示し、(a)は吸湿材の平均粒子径が異なる場合、(b)は吸湿材の密度が異なる場合、(c)は上層に吸湿材が含まれない場合、をそれぞれ示す。 実施の形態4に係る有機EL表示パネルの断面図である。
本発明を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、表示装置として有機EL表示パネルを例示する。
<実施の形態1>
1.有機EL表示パネルの構成
本実施の形態1に係る表示装置として、有機EL表示パネル1について、図1の断面図を参照して説明する。有機EL表示パネル1は、基板10と、封止構造体20と、発光素子30と、TFT40と、無機封止層50と、上部封止層60とを備える。有機EL表示パネル1を平面視すると、複数の発光素子30が、例えば、マトリクス状に配置されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
(1)基板
基板10には、中央領域10aと、中央領域10aを囲む周辺領域10bとが存在する。基板10の中央領域10aに、発光素子30が配置されている。基板10は、プラスチック基板である。プラスチック基板の材料としては、例えば、ポリイミドを用いることができる。プラスチック基板の代わりに、基板10として、アルミニウム等の金属で構成されるフィルム、通常のガラス板、合成石英ガラス板、熱酸化膜付きシリコン板等を用いてもよい。
(2)封止構造体
封止構造体20は、第1封止層21と、第1封止層21の上方に設けられた第2封止層22と、第2封止層22上に設けられた第3封止層23と、第1封止層21と第2封止層22との間に設けられた第4封止層24とを含む。第1封止層21及び第3封止層23を構成する材料は無機材料であり、第2封止層22を構成する主な材料は有機樹脂材料である。第1封止層21と第2封止層22と第3封止層23と第4封止層24とは、基板10側から発光素子30への水分や酸素等に対するバリア層として機能する。封止構造体20の水分バリア性について以下詳しく説明する。
一般に、無機層を形成すると、完成後の無機層にナノサイズのピンホールが発生することがある。仮に、ピンホールを有する第1封止層上にさらに無機材料を積層して第3封止層を形成しようとすると、第1封止層のピンホールの位置に対応して、第3封止層にもピンホールが発生してしまう。この構成では、基板側から第1封止層のピンホールと第3封止層のピンホールとを介して水分が侵入する。そして、第1封止層のピンホールと第3封止層のピンホールとは上下に貫通しているため、水分の進入距離は短い。これに対して、封止構造体20では、第1封止層21と第3封止層23との間に主に有機樹脂材料で構成される第2封止層22が挟まれている。そのため、封止構造体20を形成する場合、仮にピンホールを有する第1封止層21に有機樹脂材料等を塗布して第2封止層22を形成しても、第2封止層22の表面が平坦になる。その後、第2封止層22上に第3封止層23を形成するため、第1封止層21のピンホールの位置に対応して、第3封止層23にピンホールが発生することがない。すなわち、第3封止層23のピンホールの位置は、第1封止層21のピンホールの位置に影響されない。そのため、第1封止層21のピンホールと第3封止層23のピンホールとは上下に貫通せず、これらピンホールが上下に貫通している場合よりも、水分の侵入距離は長い。従って、第1封止層上に直接第3封止層を設けた構成よりも、第1封止層21、第2封止層22、第3封止層23を順に積層した構成では、水分の侵入距離が長くなるため、封止構造体20による水分バリア性を向上できる。また、封止構造体20は、三層構造に加えて第4封止層24を含んでいるため、三層構造のみで構成される封止構造体よりも、さらに水分バリア性を向上できる。
(2−1)第1封止層
第1封止層21は、基板10上に設けられている。第1封止層21の材料としては、例えば、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)等の無機材料を用いることができる。第1封止層21は、基板10側から発光素子30への水分や酸素等に対するバリア層として機能する。そのため、第1封止層21には、ピンホール等の欠陥が少ないことが好ましい。
(2−2)第2封止層
第2封止層22は、第1封止層21の上方にあり、且つ、TFT40を被覆する状態で配置される。第2封止層22は、有機樹脂材料と、有機樹脂材料より吸湿性の高い吸湿材とを含む。そのため、吸湿材を含まず有機樹脂材料のみで構成される樹脂膜よりも、第2封止層22は高い水分バリア性を確保することができる。なお、ここでいう「吸湿性」とは、例えば、25℃での50RHにおける吸湿量をいう。
有機樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等を用いることができる。また、有機樹脂材料としては、吸湿性を有するアクリル酸系ポリマー、リグニン系ポリマー、ポリカルボフィルカルシウム等を用いることが好ましい。
吸湿材として、ゼオライト等の物理的に吸湿を行う物質や、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)等の化学的に吸湿を行う物質を用いることができる。また、吸湿材の形状が粒子状であり、有機樹脂材料に分散されている。第2封止層22では、有機樹脂材料に粒子径が略等しい粒子状のゼオライトが略均一に分散している。さらに、第2封止層上面の平坦性を確保するために、吸湿材の平均粒子径は、メジアン径(D50)で300nm以下であることが好ましい。
(2−3)第3封止層
第3封止層23は、第2封止層22を被覆する状態で配置される。第3封止層23及び第2封止層22にはコンタクトホール38が設けられている。第3封止層23は、第1封止層21と同様に水分や酸素等のバリア層として機能する。そのため、第3封止層23には、ピンホール等の欠陥が少ないことが好ましい。また、第3封止層23は、第3封止層23よりも上層に位置する各部材を形成するプロセスにおいて、第2封止層22に対する水分吸着を抑制するキャップ層としても機能する。第3封止層23の材料としては、例えば、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化チタン(TiOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)等の無機材料を用いることができる。
ところで、封止構造体20を平面視すると、第2封止層22の面積は、第1封止層21及び第3封止層23の面積よりもそれぞれ小さい。さらに、封止構造体20を断面視すると、第1封止層21のうち基板10の中央領域10aを覆う部分と、第3封止層23のうち基板10の中央領域10aを覆う部分とは、第2封止層22を挟んでいる。また、第1封止層21のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分と第3封止層23のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分とは密着している。ところで、仮に第1封止層21のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分と第3封止層23のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分とが密着せず、第2封止層22の側壁が外部に露出していると、第2封止層22の側壁から水分が侵入するおそれがある。これに対して、封止構造体20では、第1封止層21のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分と第3封止層23のうち基板10の周辺領域10bを覆う部分が密着しており、第2封止層22の側壁が他の第3封止層23により覆われているため、第2封止層22の側壁から水分が侵入することを抑制できる。その結果、発光素子30に水分が侵入することを抑制できる。
(2−4)第4封止層
第4封止層24は、TFT40と第2封止層22との間に配置される。第3封止層23の材料としては、例えば、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)等の無機材料を用いることができる。
(3)発光素子
発光素子30は、第3封止層23上に配置される。発光素子30は、下部電極31と、ホール注入層32と、ホール輸送層33と、有機発光層34と、電子輸送層35と、上部電極36と、を備える。発光素子30は、トップエミッション型であり、ホールと電子とが注入されて再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。発光素子30の構造は、公知の発光素子と同様である。隣り合うホール輸送層33及び有機発光層34は、隔壁層37により区切られている。下部電極31は第3封止層23を被覆し、下部電極31からは接続部材39が引き出されている。下部電極31及び接続部材39は、導電性材料で構成されている。接続部材39は、コンタクトホール38に埋め込まれている。そして、コンタクトホール38に埋め込まれた接続部材39を介して、発光素子30とTFT40とは電気的に接続されている。
図1の断面図では、発光素子30の下に封止構造体20が拡がっている。さらに、図示しないが、別の断面図でも同様に、発光素子30の下に封止構造体20が拡がっている。また、平面視において、基板10上の全体を覆うように封止構造体20が配置されており、複数の発光素子30は封止構造体20上にマトリクス上に配置されている。すなわち、平面視において、封止構造体20は、発光素子30に重なっている。
下部電極31及び接続部材39は、同一の材料で同時に形成されている。下部電極31及び接続部材39の材料としては、例えば、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)等を用いることができる。なお、下部電極31及び接続部材39は、別材料で構成したり、別のプロセスで形成したりしてもよい。ホール注入層32の材料としては、例えば、酸化タングステン(WOx)等を用いることができる。ホール輸送層33の材料としては、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体等を用いることができる。有機発光層34の材料としては、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物等を用いることができる。電子輸送層35の材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)等を用いることができる。上部電極36の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)若しくは酸化インジウム亜鉛(IZO)を用いることができる。隔壁層37の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等を用いることができる。
(4)TFT
TFT40は、第1封止層21と第2封止層22との間に配置される。TFT40は、ゲート電極41と、ゲート絶縁層42と、ソース電極43Sと、ドレイン電極43Dと、チャネル層44と、チャネル保護層45とを備える。TFT40は、駆動トランジスタとして機能する。なお、この断面では現れていないが、有機EL表示パネル1には選択トランジスタも存在する。さらに、TFT40のソース電極43S及びドレイン電極43Dと同じ層に、電源線46P及びデータ線46Dが形成されている。電源線46P及びデータ線46Dは、紙面に直交する方向に延びている。なお、ゲート線がゲート電極41と同じ層に形成されているが、ゲート線は電源線46P及びデータ線46Dに直交する方向、すなわち、紙面に平行な方向に延びており、この断面には現れていない。選択トランジスタにおいて、ゲート電極がゲート線に接続され、ソース電極がデータ線46Dに接続されている。一方、TFT40のゲート電極41は、選択トランジスタのソース電極に接続されている。TFT40のソース電極43Sは、電源線46Pに接続されている。TFT40のドレイン電極43Dは、上述のように下部電極31に接続されている。この構成により、TFT40は発光素子30を駆動することができる。
ゲート電極41の材料としては、例えば、銅(Cu)からなる層とモリブデン(Mo)からなる層との積層体を用いることができる。ゲート絶縁層42の材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)と窒化シリコン(SiN)との積層体等の無機材料や、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等の有機材料を用いることができる。ソース電極43S、ドレイン電極43Dの材料としては、銅マンガン(CuMn)とモリブデン(Mo)との積層体を用いることができる。チャネル層44の材料としては、例えば、アモルファスSi、LTPS、酸化物半導体を用いることができる。チャネル保護層45の材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、酸窒化シリコン(SiON)、窒化シリコン(SiN)、あるいは酸化アルミニウム(AlOx)を用いることができる。
(5)無機封止層
無機封止層50は発光素子30上に配置される。無機封止層50の材料としては、例えば、CVD法で作製された窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)を用いることができる。無機封止層50は、上方から発光素子30への水分や酸素等に対するバリア層として機能する。そのため、無機封止層50には、ピンホール等の欠陥が少ないことが好ましい。
(6)上部封止層
上部封止層60は、無機封止層50上に配置される。上部封止層60の材料としては、例えば、ポリイミド等の有機樹脂材料を用いることができる。
2.有機EL表示パネルの製造プロセス
以下、図2〜図4の断面図を参照して、有機EL表示パネル1の製造プロセスを説明する。図2〜図4では、時系列にしたがってプロセス手順図を並べている。
図2(a)に示すように、第1封止層21が形成された基板10を準備する。具体的には、ポリイミドで構成された基板10上に、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法にて、SiOx層を形成する。SiOx層のCVD法による形成は、150℃〜400℃の基板温度とし、反応ガスとしてNO2等を用いて行われる。なお、第1封止層21の水分バリア性を向上させるためには、第1封止層21のピンホールの数を減らすことが好ましい。そのため、成膜温度をできるだけ高温にし、膜密度を向上させる等の手法をとることが好ましい。
図2(b)に示すように、第1封止層21上に、ゲート電極41と、ゲート絶縁層42と、チャネル層44とを形成する。具体的には、第1封止層21上に、銅(Cu)からなる層とモリブデン(Mo)からなる層とを順にそれぞれスパッタリング法で積層する。次に、マスクを用いてドライエッチングすることで、積層体をパターニングしてゲート電極41及びゲート線(不図示)を形成する。その後、ゲート電極41を覆うように、酸化シリコン(SiO)をCVD法で成膜することで、ゲート絶縁層42を形成する。さらに、ゲート絶縁層42上に、アモルファスSi膜をCVD法により形成する。その後、アモルファスSi膜を400℃程度のプロセス温度でアニールして、チャネル層44を形成する。アモルファスSi膜を400℃程度のプロセス温度でアニールすることにより、チャネル層44の膜質が向上する。
次に、図2(c)に示すように、チャネル保護層45と、ソース電極43S、ドレイン電極43D、電源線46P及びデータ線46Dと、第4封止層24とを形成することで、第1封止層21上にTFT40を形成する。具体的には、まず、チャネル層44上に、酸化シリコン(SiO)をCVD法により成膜し、ソース電極43S及びドレイン電極43Dを埋め込む位置に開口を設けることでチャネル保護層45を形成する。次に、銅マンガン(CuMn)とモリブデン(Mo)とを順にそれぞれスパッタリング法で積層する。さらに、マスクを用いてドライエッチングすることで、積層体をパターニングしてソース電極43S、ドレイン電極43D、電源線46P及びデータ線46Dを形成する。これにより、TFT40を形成することができる。最後に、窒化シリコン(SiNx)をCVD法でTFT40上に成膜することで第4封止層24を形成する。
図3(a)に示すように、TFT40上に、第2封止層22を形成する。具体的には、第4封止層24上に、アクリル系樹脂に吸湿材としてゼオライトを分散させた材料を塗布することで、第2封止層22を形成する。塗布法としては、スクリーン印刷、インクジェット、ディスペンサ、バーコート等の各種印刷プロセスを用いればよい。なお、塗布プロセス中における吸湿材の水分吸着による特性劣化を防ぐため、塗布プロセスは、水分の極力少ない環境、例えば、ドライエア、窒素ガス、真空雰囲気等で行うことが好ましい。最後に、マスクを用いてドライエッチングを行うことにより、ゲート絶縁層42から第2封止層22までの積層構造の周辺領域を除去する。
図3(b)に示すように、第2封止層22上に、CVD法によりSiNx層を形成することで、第3封止層23を形成する。これにより、第1封止層21と第2封止層22と第3封止層23と第4封止層とで構成される封止構造体20が完成する。なお、このプロセスでは、下地に第2封止層22が存在しているため、プロセス温度は第2封止層22の耐熱温度以下で形成する必要がある。具体的には、第3封止層23は、200℃以下の温度で形成することが好ましい。
図3(c)に示すように、第2封止層22と第3封止層23と第4封止層24とに、コンタクトホール38を設ける。具体的には、所定のコンタクトホールの形状を得るために、マスクを用いてドライエッチングを行えばよい。なお、コンタクトホールを形成した後は、コンタクトホール周辺の第2封止層22が、外部とむき出しの状態となるため、第2封止層22に含まれる吸湿材に水分吸着による特性劣化が生じる可能性がある。この特性劣化を防ぐために、このプロセスは水分の少ない雰囲気で行うことが好ましい。
次に、図4(a)に示すように、発光素子30を形成する。具体的には、まず、スパッタリング法あるいは真空蒸着法で金属膜を成膜した後、フォトリソグラフィー法およびエッチング法を用いて、パターニングすることにより、下部電極31及び接続部材39を形成する。次に、下部電極31及び接続部材39上に、CVD法により、酸化タングステン膜を成膜することで、ホール注入層32を形成する。さらに、有機発光層34を形成する領域を開口した隔壁層37を形成する。具体的には、ホール注入層32の上を覆うように、隔壁層37の材料を塗布して成膜し、パターニングして開口を設けることによって、隔壁層37は形成される。このパターニングは、隔壁層材料膜上にマスクを配置して露光し、その後、現像することでなされる。その後、隔壁層37で規定された形成領域に、印刷法を用いて、ホール輸送層33と有機発光層34とを形成する。最後に、有機発光層34と隔壁層37とを全体的に被覆するように、スパッタリング法を用いて、電子輸送層35と陰極36とを順に成膜する。
図4(b)に示すように、陰極36上に、無機封止層50を形成する。具体的には、陰極36上に、CVD法を用いてSiNx膜を成膜することで、無機封止層50を形成する。なお、このプロセスでは、下地に有機発光層34が存在しているため、プロセス温度は有機発光層34の耐熱温度以下で形成する必要がある。具体的には、無機封止層50は120℃以下の温度で形成することが好ましい。
最後に、図4(c)に示すように、無機封止層50上に上部封止層60を形成する。具体的には、ポリイミドなどの有機樹脂材料を、スピンコート法により無機封止層50上に塗布することで、上部封止層60を形成する。
これらのプロセスにより、有機EL表示パネル1を形成することができる。
3.効果
有機EL表示パネル1では、無機材料で構成される第1封止層21と有機樹脂材料で主に構成される第2封止層22と無機材料で構成される第3封止層23とで構成される三層構造の封止構造体20が採用され、封止構造体20上に発光素子30が配置されている。そのため、発光素子30に対する基板10側からの水分バリア性を確保することができる。そして、封止構造体20内の第2封止層22よりも下層に、TFT40が存在する。そのため、有機EL表示パネル1を製造する際には、上述のように、基板10を準備した後、第1封止層21を形成し、その後にTFT40を形成すればよい。すなわち、TFT40の下層に有機樹脂材料で構成される第2封止層22が存在しない状態で、TFTのチャネル層の材料を加熱することができる。チャネル層の材料を加熱する段階では、TFT40の下層に存在する層は、基板10及び第1封止層21のみである。そのため、基板10の耐熱温度以下であれば、プロセス温度を上げることができる。基板10をポリイミドで構成すれば、TFT40のプロセス温度として、400℃程度を適用することができる。従って、チャネル層44の材料であるアモルファスSi、LTPS、酸化物半導体等を十分なプロセス温度を形成することができるので、チャネル層44の膜質を向上できる。その結果、TFT40の安定動作が可能となる。
また、第2封止層22は、有機樹脂材料と、吸湿性の高い吸湿材とを含む。そのため、有機樹脂材料のみで構成される封止層よりも、第2封止層22では、発光素子30に対する水分バリア性をさらに向上させることができる。
さらに、第2封止層22は、TFT40が配置された後に形成されるため、チャネル層44のアニールを第2封止層22の前に行う場合では、耐熱性を確保する必要がない。そのため、第2封止層22の母材となる有機樹脂材料の選択性を広げることができる。その結果、よりフレキシブル性の強い有機樹脂材料を第2封止層22に用いる等、需要に応じた有機EL表示パネル1を実現することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態2に係る有機EL表示パネル101について、図5の断面図を参照して説明する。実施の形態2と実施の形態1とで異なる点は、第2封止層の接続部材39に接する領域がフッ素を含む点である。なお、以下の実施の形態の説明では実施の形態1と共通する構成、処理、及び奏される効果については説明を省略する。また、共通する構成には同一の符号を付す。
有機EL表示パネル101は、第1封止層21と、第2封止層122と、第3封止層23と、第4封止層24とで構成される封止構造体120を備える。第2封止層122のうち接続部材39と接する領域122aは、フッ素を含む。そのため、第2封止層122の領域122aは、撥水性及び疎水性を有する。この構成により、第2封止層122、第3封止層23、第4封止層24にコンタクトホール38を形成するプロセス開始から接続部材39の埋め込みプロセス完了までにおける、第2封止層122の領域122aからの水分侵入を抑制することができる。その結果、第2封止層122の水分による劣化を抑制することができる。さらに、この構成では、コンタクトホール38を形成するプロセス開始から接続部材39の埋め込みプロセス完了までにおいて、乾燥雰囲気の必要がなくなるため、プロセスが簡素化する。そのため、有機EL表示パネル101のプロセスコストの削減にも繋がる。
なお、コンタクトホール38に接する領域122aにフッ素を含ませる方法としては、コンタクトホール38の形成の際に、Hを含むトリフルオロメタン(CHF3)等を反応ガスとして用い、比較的早いレートでドライエッチングを行うと、当該領域122aにフッ素が導入される。なお、領域122aにフッ素を含ませる方法はこれ以外であっても良いということは言うまでもない。例えば、反応ガスを四フッ化炭素(CF4)としてドライエッチングを行ってもよい。また、第2封止層122の有機樹脂材料にあらかじめフッ素を導入してもよい。その場合、第2封止層122の全体にフッ素が含まれることとなる。
<実施の形態3>
本実施の形態3に係る有機EL表示パネルについて、図6の断面図及び図7の模式図を参照して説明する。実施の形態3と実施の形態1とで異なる点は、第2封止層に含まれる吸湿材の平均粒子径が均一でない点である。
有機EL表示パネル201は、第2封止層222を含む封止構造体220を備える。第2封止層222は、第1封止層21上に位置する下層222cと、下層222cを覆う上層222dとに分かれている。一点鎖線で囲まれた領域αの模式拡大図を図7(a)に示す。同図では、有機樹脂材料に分散される吸湿材の各粒子を黒色の円状で示す。第2封止層122に含まれる吸湿材の平均粒子径は、下側から上側にいくほど小さくなっている。具体的には、上層222dに含まれる吸湿材の平均粒子径は、下層222cに含まれる吸湿材の粒子径よりも小さい。一方、第2封止層222の上面の表面粗さは、吸湿材の粒子サイズによって異なる。具体的には、吸湿材の平均粒子径が小さいほど、第2封止層222の上面の表面が平坦になる。その結果、第2封止層222上に形成される第3封止層23に、ピンホールが発生するなど等の欠陥の発生を抑制できる。有機EL表示パネル201では、上層222dに含まれる吸湿材の平均粒子径が十分に小さいため、第3封止層23に欠陥の発生することを抑制できる。従って、基板10側からの発光素子30への水分の侵入をさらに抑制することができる。
このように、有機EL表示パネル201では、第2封止層122が上層及び下層の二層に分かれており、それぞれ含まれる吸湿材の平均粒子径が異なっていた。しかしながら、これに限らず、第2封止層122が二層以外の複数の層に分かれていてもよい。
また、上述のように、第2封止層122に含まれる吸湿材の平均粒子径が段階的に異なっている以外にも、第2封止層122に含まれる吸湿材の平均粒子径が連続的に異なっていてもよい。いずれの場合にも、第2封止層122に含まれる吸湿材の平均粒子径が、第2封止層122の下側から上側にいくほど小さくなっていれば、上述した効果が奏される。
また、吸湿材の平均粒子径以外にも、第2封止層222の上面の表面粗さを異ならせるパラメータがある。例えば、有機樹脂材料に含まれる吸湿材の密度が大きいほど、第2封止層222の上面の表面粗さが大きくなる可能性が高まる。ここでいう「吸湿材の密度」とは、吸湿材の粒子の大きさが略均一である場合における第2封止層222の単位体積当たりの吸湿材の個数をいう。
これを踏まえた変形例として、図7(b)に示すように、第2封止層122に含まれる吸湿材の密度が、下側から上側にいくほど小さくなるものが考えられる。具体的には、上層222fに含まれる吸湿材の密度が、下層222eに含まれる吸湿材の密度よりも小さいという例が挙げられる。この場合も、第3封止層23に欠陥が発生することを抑制できる。そして、図7(c)に示すように、吸湿材の密度の最小値がゼロであってもよい。すなわち、第2封止層22の上層222hに全く吸湿材を含まないようにしてもよい。これにより、第3封止層23に欠陥が発生することをさらに抑制できる。なお、吸湿材の密度の場合も、平均粒子径の場合と同様に、第2封止層22が複数の層に分かれ、且つ、含まれる吸湿材の密度が段階的に異なっている以外に、第2封止層22に含まれる吸湿材の密度が連続的に異なっていてもよい。いずれの場合にも、第2封止層22に含まれる吸湿材の密度が、第2封止層22の下側から上側にいくほど小さくなっていれば、上述した効果が奏される。
<実施の形態4>
本実施の形態4に係る有機EL表示パネルについて、図8を参照して説明する。
実施の形態4と実施の形態1とで異なる点は、発光素子30上に、無機封止層と有機封止層と無機封止層とを順に積層して構成される多層構造を備える点である。
有機EL表示パネル301は、無機封止層50と、有機封止層372と、無機封止層373とを順に積層して構成される多層構造370を備える。有機封止層372は、第2封止層22と同じ材料及びプロセスで構成される。有機EL表示パネル301は、トップエミッション型であるため、光取り出しの観点から、有機封止層372は透過性の高い状態であることが好ましい。そのため、例えば、吸湿材による有機発光層34の発光の光散乱を抑制するため、吸湿材の平均粒子径を可視光の波長以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下である必要がある。また、無機封止層373は、第3封止層23と同じ材料及びプロセスで構成される。
有機EL表示パネル301では、多層構造370により発光素子の上方からの水分の侵入を抑制することができる。従って、発光素子30の水分による劣化を抑制することができる。
<変形例>
以上で説明した実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは一例であり、本発明を限定する主旨ではない。
また、発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。なお、上記示した各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
1.第1封止層
第1封止層として、SiNx層を用いる場合、反応ガスとしてNH3等を用いたCVD法を用いて形成することが考えられる。SiNx層の形成の際には、NH3の反応時にNとHとの解離を伴うため、残されたHが雰囲気中に多量に存在することとなる。その結果、第1封止層には多くのHが含まれることになる。一方、TFTのチャネル層の材料に酸化物半導体を用いる場合には、このようにHが多量に含まれる第1封止層が下地層となると、TFT特性の劣化を招くため好ましくない。これに対して、SiNx層の形成の後に、アニールを行うことで第1封止層に含まれることとなるHを減らすことができる。また、CVD法の代わりにスパッタリング法を用いて、SiNx、SiOx、AlOx層を形成することが考えられる。また、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)法等で、AlOx、SiOx、TiOx、ZrOx層を形成しても良い。
2.第4封止層
上記実施の形態等では、TFTと第2封止層との間に第4封止層を配置したが、これは無くてもよい。
3.発光素子
発光素子の構成は、上記実施の形態等で示したものに限られない。発光素子は、少なくとも下部電極と、上部電極と、下部電極及び上部電極に挟まれた有機発光層を備えた構成であればよい。
4.周辺領域
上記実施の形態等では、周辺領域における第1封止層と周辺領域における第3封止膜とが密着していた。しかしながら、これに限らず、例えば、第1封止層、第2封止層、及び第3封止層それぞれの面積を等しくして、第1封止層と第3封止層とが密着しない構成としてもよい。この場合、上部封止層により、第2封止層の端部を被覆していれば、第2封止層に含まれる吸湿材の水分吸着による特性劣化を抑制することができる。
本発明は、例えば、有機EL表示パネルとして利用することができる。
1 有機EL表示パネル(表示装置)
10 基板
20 封止構造体
21 第1封止層
22 第2封止層
23 第3封止層
30 発光素子
31 下部電極
34 有機発光層
36 上部電極
40 薄膜トランジスタ

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ無機材料で構成される第1封止層と、当該第1封止層の上方に設けられ有機樹脂材料と当該有機樹脂材料より吸湿性の高い吸湿材とで構成される第2封止層と、当該第2封止層の上方に設けられ無機材料で構成される第3封止層とを積層してなる封止構造体と、
    前記封止構造体上に設けられ、下部電極と上部電極と当該下部電極及び上部電極に挟まれた有機発光層とを含む発光素子と、
    を備え、
    前記封止構造体における前記第1封止層と前記第2封止層との間に、前記発光素子を駆動するための薄膜トランジスタが設けられている、
    表示装置。
  2. 前記吸湿材は、粒子状であり、前記有機樹脂材料に分散される、
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の密度は、前記第1封止層に近い側から前記第3封止層に近い側にいくほど小さくなる、
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の密度の最小値はゼロである、
    請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記第2封止層に含まれる前記吸湿材の平均粒子径は、前記第1封止層に近い側から前記第3封止層に近い側にいくほど小さくなる、
    請求項2に記載の表示装置。
  6. 前記第2封止層及び前記第3封止層にはコンタクトホールが設けられ、
    前記コンタクトホールに埋め込まれた導電性材料で構成される接続部材を介して、前記薄膜トランジスタと前記発光素子とが電気的に接続され、
    前記第2封止層のうち前記接続部材に接する部分は、フッ素を含む、
    請求項1に記載の表示装置。
  7. 前記発光素子の上方に、無機封止層と有機封止層と無機封止層とを順に積層して構成される多層構造を備える、
    請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記封止構造体はさらに、前記薄膜トランジスタと前記第2封止層との間に設けられ無機材料で構成される第4封止層を含む、
    請求項1に記載の表示装置。
  9. 前記第2封止層の面積は、前記第1封止層及び前記第3封止層の面積よりもそれぞれ小さく、
    前記基板には、中央領域と当該中央領域を囲む周辺領域が存在し、
    前記第1封止層のうち前記基板の中央領域を覆う部分と前記第3封止層のうち前記基板の中央領域を覆う部分とは、前記第2封止層を挟み、
    前記第1封止層のうち前記基板の周辺領域を覆う部分と前記第3封止層のうち前記基板の周辺領域を覆う部分とは、密着している、
    請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記封止構造体と前記発光素子とを平面視すると、前記封止構造体は前記発光素子に重なっている、
    請求項1に記載の表示装置。
  11. 前記基板を構成する材料は、樹脂または金属である、
    請求項1に記載の表示装置。
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