JP2016004029A - 地盤の判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地盤の露出状態を容易に且つ確実に判別することができ、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができる。
【解決手段】判別対象地盤である支持地盤G1の熱エネルギーを熱測定手段(サーモグラフィ3)を用いて測定する熱測定工程と、測定した支持面G1aの熱エネルギーを熱画像として抽出する画像処理工程と、熱画像に基づいて支持面G1aの露出状態を判別する判別工程とを有し、地盤を支持地盤G1まで掘削して、支持地盤G1上に改良体1を支持させる施工に用いられる支持地盤の判別方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、地盤の判別方法に関する。
従来、建物、工作物(例えば、擁壁、鉄塔、支柱など)、或いはボックスカルバート等の基礎工事として、地盤を支持地盤まで掘り下げて、その支持地盤上に、改良体を施工したり、ラップルコンクリートや置換コンクリートなどのブロック状の直接支持体を支持させる施工が知られている。
この場合、地盤掘削装置を使用して地盤を支持地盤が完全に露出するまで掘削し、その支持地盤上に前記直接支持体を設置した後に、その直接支持体の周囲に掘削した土砂で埋め戻す施工が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−371588号公報
しかしながら、従来のように支持地盤に直接支持体を支持させる施工では、以下のような問題があった。
すなわち、直接支持体は、その載置面が全体にわたって支持地盤に対して直接、載置された状態で設置する必要がある。例えば、掘削する表層地盤が例えば2〜10cm残った状態で支持地盤上に直接支持体が設置されていると、施工後の直接支持体に残置された地盤の影響により不等沈下が生じるという問題があった。この場合、施工をやり直す必要があり、多大な手間と時間、コストがかかる。
ここで、支持地盤が完全に露出したどうかの確認作業は、作業員が掘り下げた掘削地盤面を地上から目視により判断するか、支持地盤とその上層の軟弱地盤とが混じりあっていてその境界が目視では判断し難い場合が多い。このような場合には、掘り下げた掘削地盤面上に下りて水洗い等を行いつつチェックする必要があった。しかも、支持地盤の露出状態が不十分な場合には、確実に露出されるまで掘削を繰り返すこととなり、作業効率が低いうえ、露出状態の判断の確度が低くなるといった問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、地盤の露出状態を容易に且つ確実に判別することができ、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができる地盤の判別方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地盤の判別方法は、地盤を所定深さまで掘削したときの掘削面を露出させる施工に用いられる地盤の判別方法であって、前記掘削面を含む判別対象地盤の熱特性を熱測定手段によって測定する熱測定工程と、測定した前記判別対象地盤の熱特性を熱画像として処理し抽出する画像処理工程と、該熱画像に基づいて前記掘削面の露出状態を判別する判別工程と、を有することを特徴としている。
本発明では、地盤を所定の深さまで掘り下げたときに、その掘削面を含む判別対象地盤を熱測定手段で測定し、その測定した地盤の熱エネルギー等の熱特性を熱画像として抽出することができるので、その熱画像より掘削面の露出状態を容易に判別することができる。つまり、地盤の熱エネルギーの特性を利用して得られる熱画像より、掘削面の露出状態を判別することができる。そして、掘削面が完全に露出していることを確認したときに、例えば掘削面に対して次工程の施工を速やかに且つ確実に行うことができるので、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る地盤の判別方法は、地盤を支持地盤まで掘削して、該支持地盤上に直接支持体を支持させる施工に用いられ、前記熱測定工程では、前記支持地盤を含む判別対象地盤の熱特性が熱測定手段によって測定され、前記判別工程では、前記画像処理工程で抽出された熱画像に基づいて前記支持地盤の露出状態が判別されるようにしてもよい。
本発明では、地盤を支持地盤まで掘り下げたときに、判別対象地盤を熱測定手段で測定し、その測定した地盤の熱エネルギー等の熱特性を熱画像として抽出することができるので、その熱画像より支持地盤の露出状態を容易に判別することができる。つまり、支持地盤の熱エネルギーの特性を利用して得られる熱画像より、支持地盤の表面(支持面)の露出状態を判別することができる。そして、支持面が完全に露出していることを確認したときに、その支持面に直接支持体を設ける作業を行うことができる。
つまり、支持地盤上にその上層の地盤が残っていると、その支持地盤と直接支持体との間にその上層地盤が介在し、両者の密着が不十分となるのを抑えることができ、地震時に両者が水平方向に相対移動したり、構造物の基礎として極めて軟弱な構造となることがなくなり、支持地盤と直接支持体とを確実に接着させることで、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができる。
このように、完全に露出した状態の支持面を容易に判別でき、且つ露出状態を精度よく確認することができるので、作業の効率化を図ることができる。そのうえ、支持面に軟弱地盤が混在していたり、残っていたりすることを防ぐことが可能となるので、直接支持体の施工後の沈下を抑制することができ、品質の高い施工を行うことができる。
また、本発明に係る地盤の判別方法は、前記判別対象地盤のうち前記支持地盤の熱特性と、該支持地盤の直上における上層地盤の側壁の熱特性と、を比較して前記熱画像より判別するようにしてもよい。
この場合、例えば、砂礫層などからなる硬い支持地盤は、その上層に位置し掘削対象となる軟弱地盤に比べて土密度が大きく、熱伝導率が高く、表面温度も高くなる。そのため、支持地盤と軟弱地盤との温度差を利用した熱画像を抽出することができ、より精度の高い判別を行うことができる。
また、本発明に係る地盤の判別方法は、前記判別工程において、前記支持地盤の露出が確認されない場合には、さらに地盤を掘削した後、前記測定工程、前記画像処理工程、及び前記判別工程が繰り返し行われることが好ましい。
この場合には、熱測定手段より判別対象地盤の測定と、この測定による熱画像の抽出を容易に行うことができるので、前記判別工程で支持面の露出状態が完全でない場合であっても、これらの作業を繰り返して行うことが容易である。
また、本発明に係る地盤の判別方法は、地盤を支持地盤まで掘削した第1掘削穴の第1熱画像を抽出し、該第1熱画像から前記第1掘削穴における支持地盤の第1熱特性を識別し、該第1熱特性を支持地盤の露出状態の基準として設定し、前記第1掘削穴とは別の第2掘削穴の第2熱画像を抽出し、該第2熱画像から前記第2掘削穴における支持地盤の第2熱特性を識別し、該第2熱特性と前記第1熱特性とを比較することにより前記第2掘削穴の支持地盤の露出状態が判別されることが好ましい。
本発明では、複数の掘削穴を掘削し、それぞれの掘削穴の支持地盤の露出状態を判別する場合に、最初に掘削した掘削穴(第1掘削穴)の第1熱画像を熱測定手段により抽出し、その第1熱画像から第1掘削穴における支持地盤の第1熱特性を支持地盤の露出状態の基準として設定する。そして、第1掘削穴とは別の第2掘削穴における判別対象地盤の第2熱画像を抽出し、支持地盤の第2熱特性を識別し、この第2熱特性と基準となる第1熱特性とを比較することにより第2掘削穴の支持地盤の露出状態を判別することができる。
この場合、第2掘削穴における支持地盤とその周囲の他の地盤とを比較する必要がなく、第2熱特性が基準となる第1掘削穴の支持地盤の第1熱特性と同じか否かを判別することになるので、第2掘削穴ごとに判別する基準を設定する必要がなくなり、作業の簡略化を図ることができるうえ、判別精度も高めることができる。
また、本発明に係る地盤の判別方法は、前記熱測定手段は、前記判別対象地盤の放射熱を熱画像として画像表示するサーモグラフィであることが好ましい。
この場合、サーモグラフィで測定した熱画像を、そのサーモグラフィで画像表示できるので、短時間で支持面の露出状態を判別することができ、作業効率の向上を図ることができる。
本発明の地盤の判別方法によれば、地盤の露出状態を容易に且つ確実に判別することができ、施工後の直接支持体の沈下を防止することが可能となり、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態による支持地盤に施工される改良体の施工状態を示す縦断面図である。 支持地盤の判別方法を説明するための模式図である。 サーモグラフィによる測定範囲の写真を示す図である。 図4で測定した熱画像を示す図である。 サーモグラフィによる測定範囲の写真を示す図である。 図5で測定した熱画像を示す図である。 サーモグラフィによる測定範囲の写真を示す図である。 図7で測定した熱画像を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による地盤の判別方法について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態による地盤の判別方法は、地盤Gを支持地盤G1(判別対象地盤)まで掘り下げて掘削して、支持地盤G1上にブロック状の改良体1(直接支持体)を支持させる施工に用いられる。ここで、本実施の形態の地盤Gは、例えば層厚が2〜6m程度の軟弱層をなすローム層からなる上層地盤G0と、その上層地盤G0の下層において、砂礫や砂利等の硬い地盤であって構造物の基礎を支持する支持地盤G1が設けられた地盤を対象としている。つまり、支持地盤G1の表面(支持面G1a)は、地表面Gaから上層地盤G0の深さだけ掘り下げることで露出される。
改良体1は、例えば住宅等の建物の基礎体2を下方から支持するものであり、基礎体2と支持地盤G1との間に介在され、その支持地盤G1の支持面G1aに直接、設置されている。
改良体1は、例えば掘削した上層地盤G0を仮置きしておき、その掘削土に地盤改良材を混合し、撹拌することにより作成される。そして、この改良体1は、ブロック状に掘り下げた空間に改良材として充填され固化することにより、支持地盤G1に接合される。これにより建物の鉛直荷重は、基礎体2および改良体1を介して支持地盤G1に確実に伝達される。
このような改良体1の施工方法としては、先ず、改良体1の設置箇所を重機を使用して掘り下げる。そして、図2に示すように、支持地盤G1が露出したことを後述する熱測定手段(サーモグラフィ3)を用いて判別し、完全に露出した状態を確認した後、その支持地盤G1の支持面G1a(掘削面)上に改良体1を設置する。つまり、上層地盤G0の掘り下げた空間内に、掘削土を戻すとともに地盤改良材を混合して撹拌することで改良材1aとして充填し、固化させることでブロック状(平面視で正方形状)の改良体1が構築されることになる。このとき、掘削された上層地盤G0の掘削側面G0a(側壁、掘削面)は、前記改良材1aが打設される際の型枠として機能する。
次いで、改良体1の上に建物の基礎体2を設置し、沈下が無いことを確認した後、建物を施工する。なお、建物における基礎体2及び改良体1の数量は、その建物の形状、大きさによって適宜設定されるものであり、通常は複数設けられている。
次に、前述した熱測定手段を用いた支持地盤G1の判別方法は、支持地盤G1の支持面G1aの放射熱(熱伝導率)、すなわち熱エネルギー(熱特性)をサーモグラフィ3(熱測定手段)を用いて測定する熱測定工程と、測定した支持地盤G1の熱エネルギーを熱画像4(図4、図6、図8参照)として抽出する画像抽出工程と、前記熱画像4に基づいて支持面G1aの露出状態を判別する判別工程と、を有している。
サーモグラフィ3による測定範囲は、判別対象地盤となる支持地盤G1の支持面G1aと、少なくともその支持面G1aに連接する上層地盤G0の掘削側面G0aとすることが好ましい。このより、支持地盤G1の支持面G1aの熱エネルギーと、この支持面G1aに到達するまでの上層地盤G0の掘削側面G0aの熱エネルギーと、の差を前記熱画像4より判別することができる。
サーモグラフィ3は、赤外線を利用した赤外線サーモグラフィであって、市販されている公知のものを使用することができ、測定(撮影)と同時にサーモグラフィ3に装備される表示画面31に熱エネルギー(すなわち対象物から放射される赤外線)を可視化した温度分布(熱画像4)としてリアルタイムで表示されるものを採用することができる。なお、サーモグラフィ3として、表示画面31を備えていないものであっても良く、その場合にはサーモグラフィ3に測定データを蓄積しておき、別で設けたモニタ32に無線又は有線で伝送し、そのモニタ32に熱画像4を表示して支持面G1aの露出状態を確認するようにしてもよい。
なお、前述の判別工程において、表示される熱画像4により支持地盤G1の露出が十分に確認されない場合には、さらに上層地盤G0の掘削を行い、その後、サーモグラフィ3を用いて支持面G1aの熱エネルギーを測定して熱画像4を抽出し、支持面G1aの露出状態を確認することを繰り返し行う。
ここで、支持面G1aの露出状態の判別について、具体的に説明する。
ローム層等の軟弱地盤である上層地盤G0は、一般的に、砂礫層からなる硬い支持地盤G1に比べて、土密度が小さく、また水分、空気の含有量が多くなっている。そのため、支持地盤G1は、上層地盤G0よりも熱伝導率(熱拡散率)が大きくなり表面温度が高くなり温度差が生じる。本実施の形態の支持地盤の判別方法は、前記温度差に着目した判別する方向を採用している。
なお、この温度差を利用せずに、支持面G1aのみの熱画像4の温度分布(色合い)に基づいて、支持面G1aの露出状態を判別することも可能である。
図3及び図4は、支持地盤G1の支持面G1aが完全に露出した状態を示している。すなわち、図3の掘り下げた地盤をサーモグラフィ3(図2)で測定した第1熱画像4Aが図4に示されている。ここで、図4の熱画像中の下側には、この熱画像で表示される温度分布が示されている。つまり、図4は、12.4〜17.4℃の温度レンジによるものであり、最高温度が画像中の矢印の位置で19.1℃、画像の中心部で15.5℃を示している。なお、後述する図6及び図8の熱画像についても同様である。
この第1熱画像4Aにおいて、支持面G1aが全体にわたって一様に濃い色に表示されているうえ、支持面G1aと上層地盤G0の掘削側面G0aとの色の差、すなわち境界線が明確になっている。この状態では、支持面G1aに上層地盤G0が残っていたり混在していない状態であり、支持面G1aが完全に露出した状態であるという判別をすることができる。
一方、図5及び図6は、支持地盤G1の支持面G1aに上層地盤G0の一部が混じっている状態を示している。図6に示す第2熱画像4Bにおいて、支持面G1aと上層地盤G0の掘削側面G0aとの色の差が確認できるものの、支持面G1aの一部に色の薄い部分(図6の符号Pa)が混ざって斑状になっていることが確認できる。つまり、この状態では、支持面G1aに上層地盤G0が残っていたり混在した状態であり、支持面G1aが完全に露出した状態とはいえず、再掘削が必要という判別となる。
さらに、図7及び図8は、支持地盤G1の支持面G1aに上層地盤G0が例えば2〜10cm程度の厚さで一様に残っていて、上層地盤G1の掘削が不十分な状態を示している。図8に示す第3熱画像4Cにおいて、支持面G1aと上層地盤G0の掘削側面G0aとの色の差が無く、全体的に色が薄くなっていることが確認できる。つまり、この状態では、支持面G1aに上層地盤G0が残っている状態であり、支持面G1aが露出した状態ではなく、再掘削が必要という判別となる。
次に、上述した地盤の判別方法による作用について、図面に基づいて具体的に説明する。
図2に示すように、本実施の形態では、地盤Gを支持地盤G1まで掘り下げたときに、判別対象地盤となる支持地盤G1の支持面G1aと上層地盤G0の掘削側面G0aをサーモグラフィ3で測定し、その測定した地盤の熱エネルギーを熱画像4として抽出することができるので、その熱画像4より支持面G1aの露出状態を容易に判別することができる。つまり、支持地盤G1の熱エネルギーの特性を利用して得られる熱画像4より、支持地盤G1の表面(支持面G1a)の露出状態を判別することができる。そして、支持面G1aが完全に露出していることを確認したときに、その支持面G1aに改良体1を設ける作業を行うことができる。
このように、完全に露出した状態の支持面G1aを容易に判別でき、且つ露出状態を精度よく確認することができるので、作業の効率化を図ることができる。
そのうえ、支持面G1aに軟弱地盤である上層地盤G0が混在していたり、残っていたりすることを防ぐことが可能となるので、改良体1の施工後の建物の沈下を抑制することができ、品質の高い施工を行うことができる。
また、本実施の形態では、砂礫層などからなる硬い支持地盤G1は、その上層に位置し掘削対象となる軟弱地盤(上層地盤G0)に比べて土密度が大きく、熱伝導率が高く、表面温度も高くなる。そのため、支持地盤G1と軟弱地盤G0との温度差を利用した熱画像4を抽出することができ、より精度の高い判別を行うことができる。
また、本実施の形態では、サーモグラフィ3より支持地盤G1等の判別対象地盤の測定と、この測定による熱画像4の抽出を容易に行うことができるので、前記判別工程で支持面G1aの露出状態が完全でない場合であっても、これらの作業を繰り返して行うことが容易である。
また、本実施の形態では、サーモグラフィ3で測定した熱画像4を、そのサーモグラフィ3の表示画面31で画像表示できるので、短時間で支持面G1aの露出状態を判別することができ、作業効率の向上を図ることができる。
上述のように本実施の形態による支持地盤の判別方法では、支持地盤G1の露出状態を容易に且つ確実に判別することができ、支持地盤G1と改良体1とを確実に接着させることで、施工後の改良体1の沈下を防止することが可能となり、施工にかかる工期やコストの低減を図ることができるという効果を奏する。
以上、本発明による地盤の判別方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態では熱測定手段としてサーモグラフィ3を採用しているが、これに限定されることがない。要は、判別対象地盤の熱特性を測定でき、測定したデータを熱画像として抽出できるものであれば良いのであって、他の熱測定手段を用いることもできる。
つまり、別対象地盤の熱特性として、上述した実施の形態では地盤から放射される赤外線(熱エネルギー)を対象としているが、これに限らず、熱伝導率、温度などを熱特性とすることができる。
また、本実施の形態では、支持地盤G1の支持面G1aを掘削面とした支持地盤G1の判別方法を使用する施工、すなわち支持地盤G1に直接支持体を支持する施工を対象としているが、このような施工であることに限定されることはない。
要は、地盤を所定深さまで掘削したときの掘削面を露出させる施工に用いられる地盤の判別方法であって、掘削面を含む判別対象地盤の熱特性を熱測定手段によって測定し、測定した判別対象地盤の熱特性を熱画像として処理し抽出し、この熱画像に基づいて掘削面の露出状態を判別する判別方法であれば良いのである。
また、本実施の形態では、直接支持体として地盤改良された改良体としているが、これに限定されず、コンクリート(例えばラップルコンクリート、置換コンクリート)を掘り下げた地盤に打設する直接支持体であってもよい。または、建物等の基礎を直接支持体とし、支持地盤G1の支持面G1aに直接設置する施工を対象とすることができる。
さらに、本実施の形態では、直接支持体が建物の基礎を対象としているが、これに限定されることはなく、この他に擁壁、鉄塔、看板の支柱などの工作物の基礎、ボックスカルバート、橋脚などを対象とすることができる。
また、支持地盤の判別方法として、上述した実施の形態のように1箇所の掘削穴における支持地盤の判別方法に限定されることはない。
例えば、複数の掘削穴を掘削し、それぞれの掘削穴の支持地盤の露出状態を判別する場合には、最初に掘削した掘削穴(第1掘削穴)の第1熱画像を熱測定手段により抽出し、その第1熱画像から第1掘削穴における支持地盤の第1熱特性を支持地盤の露出状態の基準として設定する。そして、第1掘削穴とは別の第2掘削穴における判別対象地盤の第2熱画像を抽出し、支持地盤の第2熱特性を識別し、この第2熱特性と基準となる第1熱特性とを比較することにより第2掘削穴の支持地盤の露出状態を判別することができる。
この場合、第2掘削穴における支持地盤とその周囲の他の地盤とを比較する必要がなく、第2熱特性が基準となる第1掘削穴の支持地盤の第1熱特性と同じか否かを判別することになるので、第2掘削穴ごとに判別する基準を設定する必要がなくなり、作業の簡略化を図ることができるうえ、判別精度も高めることができる。
さらにまた、地盤の掘り下げの掘削に必要な重機や、改良体1を施工するための地盤改良装置の構成などについても、とくに制限されるものではない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 改良体(直接支持体)
2 基礎体
3 サーモグラフィ(熱測定手段)
4、4A、4B、4C 熱画像
G 地盤
G0 上層地盤(判別対象地盤)
G0a 掘削側面(側壁、掘削面)
G1 支持地盤(判別対象地盤)
G1a 支持面(掘削面)

Claims (6)

  1. 地盤を所定深さまで掘削したときの掘削面を露出させる施工に用いられる地盤の判別方法であって、
    前記掘削面を含む判別対象地盤の熱特性を熱測定手段によって測定する熱測定工程と、
    測定した前記判別対象地盤の熱特性を熱画像として処理し抽出する画像処理工程と、
    該熱画像に基づいて前記掘削面の露出状態を判別する判別工程と、
    を有することを特徴とする地盤の判別方法。
  2. 地盤を支持地盤まで掘削して、該支持地盤上に直接支持体を支持させる施工に用いられ、
    前記熱測定工程では、前記支持地盤を含む判別対象地盤の熱特性が熱測定手段によって測定され、
    前記判別工程では、前記画像処理工程で抽出された熱画像に基づいて前記支持地盤の露出状態が判別されることを特徴とする請求項1に記載の地盤の判別方法。
  3. 前記判別対象地盤のうち前記支持地盤の熱特性と、該支持地盤の直上における上層地盤の側壁の熱特性と、を比較して前記熱画像より判別することを特徴とする請求項2に記載の地盤の判別方法。
  4. 前記判別工程において、前記支持地盤の露出が確認されない場合には、さらに地盤を掘削した後、前記測定工程、前記画像処理工程、及び前記判別工程が繰り返し行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の地盤の判別方法。
  5. 地盤を支持地盤まで掘削した第1掘削穴の第1熱画像を抽出し、該第1熱画像から前記第1掘削穴における支持地盤の第1熱特性を識別し、該第1熱特性を支持地盤の露出状態の基準として設定し、
    前記第1掘削穴とは別の第2掘削穴の第2熱画像を抽出し、該第2熱画像から前記第2掘削穴における支持地盤の第2熱特性を識別し、該第2熱特性と前記第1熱特性とを比較することにより前記第2掘削穴の支持地盤の露出状態が判別されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の地盤の判別方法。
  6. 前記熱測定手段は、前記判別対象地盤の放射熱を熱画像として画像表示するサーモグラフィであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の地盤の判別方法。
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