JP2016002251A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】生体内の対象部位の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が実現され得る技術を提供する。
【解決手段】生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する移動変形部分が捉えられた動態画像が取得される。そして、該動態画像を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、該フレーム画像のうちの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す位置情報、ならびに該フレーム画像のうちの移動変形部分に対応するエッジ領域の形状を示す形状情報の少なくとも一方の情報を含む、移動変形部分の形状に関する形状関連情報が認識される。ここで各フレーム画像を対象として認識された形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた移動変形部分の変形の度合いに係る変形評価値が算出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体の部位が捉えられた動態画像を対象とした画像処理を行うための画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
慢性閉塞性疾患(COPD)の診断は、スパイロメーターを用いた呼吸機能の検査(スパイロ検査とも言う)によって行われることが多い。このスパイロ検査では、肺活量および息を吐くときの空気の通り易さが調べられる。但し、スパイロ検査では、努力して呼吸を行うことが患者に強いられるため、患者への負担が大きく、患者の恣意によって検査結果が変わるため、検査結果の再現性および信頼性が低かった。
ところで、近年では、デジタル技術の適用によって、X線撮影によって患部の動きを捉えた画像(X線動態画像とも言う)が比較的容易に得られる。例えば、FPD(flat panel detector)等の半導体イメージセンサーを用いた撮影によって、検査および診断の対象となる部位(対象部位とも言う)を含む構造物を捉えたX線動態画像が取得される(例えば、特許文献1等)。これにより、造影剤を用いることなく、比較的簡易な構成によって、X線動態画像が取得され得る。また、従来のX線撮影によって得られる静止画像を用いた診断では実施できなかった、対象部位の動きの解析による診断が可能となる。
特開2009−136573号公報
しかしながら、FPD等によって得られるX線動態画像を用いた診断については、医師の視覚的な判断に依るところが大きく、医師の熟練度等によって診断結果にばらつきが生じ易い。
このような問題は、X線撮影によって得られるX線動態画像に限られず、例えば、超音波および核磁気共鳴等と言ったその他の手法によって得られる生体内の部位の動きが捉えられた動態画像一般に共通する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、生体内の対象部位の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が実現され得る技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様に係る画像処理装置は、生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する移動変形部分が捉えられた動態画像を取得する取得部と、前記動態画像を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す位置情報、ならびに該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に対応するエッジ領域の形状を示す形状情報の少なくとも一方の情報を含む、前記移動変形部分の形状に関する形状関連情報を認識する認識部と、前記認識部によって前記各フレーム画像を対象として認識された前記形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた前記移動変形部分の変形の度合いに係る変形評価値を算出する算出部と、を備える。
第2の態様に係る画像処理装置は、第1の態様に係る画像処理装置であって、前記認識部が、前記動態画像を構成する、2以上のフレーム画像をそれぞれ含む2以上の組のフレーム画像における各フレーム画像を対象として、前記形状関連情報を認識し、前記算出部が、前記2以上の組のフレーム画像のうちの各組のフレーム画像を対象として、前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記変形評価値を算出する。
第3の態様に係る画像処理装置は、第2の態様に係る画像処理装置であって、前記動態画像において、前記各組のフレーム画像を構成する2以上のフレーム画像におけるフレーム画像の間隔が一定である。
第4の態様に係る画像処理装置は、第2または第3の態様に係る画像処理装置であって、前記算出部が、前記2以上の組のフレーム画像を対象として算出した複数の前記変形評価値に係る統計値を算出する。
第5の態様に係る画像処理装置は、第4の態様に係る画像処理装置であって、前記統計値には、前記複数の変形評価値の最大値、最小値、中央値および平均値の少なくとも1つの値が含まれる。
第6の態様に係る画像処理装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係る画像処理装置であって、前記算出部が、前記2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記エッジ領域の形状に対応する形状指標値をそれぞれ算出する指標算出部と、前記2以上のフレーム画像の間における前記形状指標値の変化の度合いに係る前記変形評価値を算出する評価値算出部と、を有する。
第7の態様に係る画像処理装置は、第6の態様に係る画像処理装置であって、前記形状指標値には、前記2以上の点または前記エッジ領域に対する、近似直線の傾き、近似円の曲率および近似関数の係数、ならびに前記近似直線と前記移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点とのずれの度合いを示す値の少なくとも1つの数値が含まれる。
第8の態様に係る画像処理装置は、第7の態様に係る画像処理装置であって、前記ずれの度合いを示す値が、前記2以上の点または前記エッジ領域における複数の点と前記近似直線との距離に係る統計値を含む。
第9の態様に係る画像処理装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係る画像処理装置であって、前記形状関連情報が、前記移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点の絶対的な位置を示す位置情報を含み、前記算出部が、前記2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記2以上の点または前記エッジ領域における複数の点を対象として、前記2以上のフレーム画像の間における変位に応じた変位指標値をそれぞれ算出する指標算出部と、前記2以上の点または前記複数の点の間における前記変位指標値のばらつきの度合いを示す前記変形評価値を算出する評価値算出部と、を有する。
第10の態様に係る画像処理装置は、第9の態様に係る画像処理装置であって、前記ばらつきの度合いには、前記2以上の点または前記複数の点の間における前記変位指標値についての差分値、比率および統計値の少なくとも1つの値が含まれる。
第11の態様に係る画像処理装置は、第1から第10の何れか1つの態様に係る画像処理装置であって、前記エッジ領域には、線状の領域および面状の領域の少なくとも一方の領域が含まれる。
第12の態様に係る画像処理装置は、第1から第11の何れか1つの態様に係る画像処理装置であって、前記対象部位には、横隔膜および心臓のうちの少なくとも1つの部位が含まれる。
第13の態様に係るプログラムは、画像処理装置に含まれる制御部において実行されることにより、前記画像処理装置を、第1から第12の何れか1つの態様に係る画像処理装置として機能させるプログラムである。
第14の態様に係る画像処理方法は、(a)生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する移動変形部分が捉えられた動態画像を取得する取得ステップと、(b)前記取得ステップにおいて取得された前記動態画像を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す位置情報、ならびに該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に対応するエッジ領域の形状を示す形状情報の少なくとも一方の情報を含む、前記移動変形部分の形状に関する形状関連情報を認識する認識ステップと、(c)前記認識ステップにおいて前記各フレーム画像を対象として認識された前記形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた前記移動変形部分の変形の度合いに係る変形評価値を算出する算出ステップと、
を備える。
第1から第12の何れの態様に係る画像処理装置によっても、生体内の対象部位の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が実現され得る。
第2から第5の何れの態様に係る画像処理装置によっても、時間の経過に応じて変化する対象部位の変形に係る評価値が得られるため、高精度な診断が容易に実現され得る。
第3の態様に係る画像処理装置によれば、時間の経過に応じた対象部位の変形に係る情報が容易に取得され得る。
第4および第5の何れの態様に係る画像処理装置によっても、対象部位の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が容易に実現され得る。
第6から第10の何れの態様に係る画像処理装置によっても、対象部位の変形に係る評価値が容易に算出され得る。
第12の態様に係る画像処理装置によれば、横隔膜および心臓等の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が実現され得る。
第13の態様に係るプログラムによれば、第1から第12の態様のそれぞれに係る画像処理装置と同様な効果を得ることができる。
第14の態様に係る画像処理方法によれば、第1の態様に係る画像処理装置と同様な効果を得ることができる。
一実施形態に係る画像処理装置の構成を例示するブロック図である。 変形解析処理に係る機能的な構成を例示するブロック図である。 動態画像を構成する複数のフレーム画像を例示する図である。 各フレーム画像から横隔膜の外縁が線状に認識される一例を示す図である。 各フレーム画像から横隔膜の外縁が線状に認識される一例を示す図である。 各フレーム画像から横隔膜の外縁が点状に認識される一例を示す図である。 横隔膜の外縁に係る近似直線が求められる一態様を例示する図である。 横隔膜の外縁に係る近似直線が求められる一態様を例示する図である。 横隔膜の外縁に係る近似円が求められる一態様を例示する図である。 横隔膜の外縁に係る近似関数が求められる一態様を例示する図である。 横隔膜の外縁に係る変位指標値の算出方法を説明するための図である。 フレームの順番と変位指標値との関係を例示するグラフである。 フレームの順番と変位指標値との関係を例示するグラフである。 変形解析処理の動作フローを例示するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態および変形例を図面に基づいて説明する。なお、図面においては、同様な構成および機能を有する部分については同じ符号が付されており、下記説明では重複する説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、異なる図面にそれぞれ示されている画像のサイズおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されたものではなく、適宜変更され得る。なお、図3から図6には、画像の左上を原点とし、右方向をX方向、下方向をY方向とするXY座標系が付されている。また、図7から図11には、右方向をX方向、下方向をY方向とするXY座標系が付されている。さらに、図3および図4には、各フレーム画像Fxの撮影時刻に対応する時間軸が付されている。
<(1)画像処理装置の概要>
図1は、一実施形態に係る画像処理装置1の構成を例示するブロック図である。図1で示されるように、画像処理装置1は、制御部2、記憶部3、インターフェイス(I/F)部4、表示部5および操作部6がバスライン7に接続された一般的なコンピューターと同様な構成を有する。
制御部2は、例えば、CPU等のプロセッサー2a、および揮発性のRAM等のメモリー2b等を有する。プロセッサー2aは、記憶部3に記憶されているプログラムP1を読み出して、該プログラムP1に従った各種処理を実行する。これにより、動態画像で捉えられた生体内の診断の対象となる部位(対象部位とも言う)の動きを解析する処理(変形解析処理とも言う)が実現される。すなわち、プログラムP1がプロセッサー2aで実行されることにより、変形解析処理を実行する画像処理装置1の機能が実現される。
記憶部3は、例えば、不揮発性の半導体メモリーあるいはハードディスク等を備えており、プログラムP1および各種データを記憶する。各種データには、プログラムP1に従った処理の実行に必要なパラメーター等を示すデータ、および演算処理の結果として少なくとも一時的に生成されるデータ等が含まれ得る。
I/F部4は、画像処理装置1の外部に配されている各種機器に対し、各種通信回線を介して、データの送受信が可能に接続される。例えば、I/F部4は、該I/F部4に対してデータの送受信が可能に接続されている外部装置100から、動態画像D1を取得する。ここで、外部装置100には、モダリティー、サーバーおよび他のパーソナルコンピューター(パソコンとも言う)等の各種機器が含まれ得る。なお、モダリティーには、例えば、FPD(flat panel detector)等のX線を用いた動態画像の撮影が可能な医用の撮影装置が含まれ得る。
また、動態画像D1は、生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する部分(移動変形部分とも言う)が捉えられた画像である。生体には、例えば、ヒト等を含む各種動物が含まれ得る。対象部位には、例えば、横隔膜および心臓等と言った時間の経過に応じて外縁が体内を移動しながら変形する部位が含まれ得る。対象部位の外縁は、例えば、対象部位と他の部位との境界部分によって形成され得る。本実施形態では、生体が被検者としてのヒトであり、対象部位が左右の横隔膜である。
表示部5は、各種画像データを可視的に出力する。該表示部5は、例えば、液晶表示ディスプレイ(LCD)等の各種ディスプレイ装置を有する。
操作部6は、例えば、キーボードおよびマウス等のポインティングデバイス等を有する。操作部6では、キーボードおよびマウス等に対する操作に応じて生じる信号(指示信号とも言う)が制御部2に出力される。なお、操作部6には、タッチパネル等の構成が採用されても良い。
<(2)変形解析処理に係る機能的な構成>
変形解析処理では、動態画像D1(図3)が取得され、該動態画像D1を構成する各フレーム画像F(Xは、1〜Nの自然数)が対象とされて、移動変形部分の形状に関する情報(形状関連情報とも言う)が認識される。そして、認識された形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた移動変形部分の変形の度合いに係る評価値(変形評価値とも言う)が算出される。これにより、変形評価値を用いた診断によって、生体内の対象部位の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が実現され得る。
図2は、制御部2で実現される変形解析処理に係る機能的な構成を例示するブロック図である。図2で示されるように、制御部2は、該制御部2で実現される機能的な構成として、取得部21、認識部22、算出部23および出力制御部24を有している。
本実施形態では、動態画像D1のデータが取得部21に入力されると、例えば、認識部22および算出部23において順に演算処理が行われ、出力制御部24によって演算処理の結果に係る情報が出力される。図3は、動態画像D1を構成する複数のフレーム画像F〜F(Nは自然数)を例示する図である。
<(2−1)取得部>
取得部21は、動態画像D1を取得する。ここで取得される動態画像D1は、例えば、モダリティーで得られた直後のものであっても良いし、モダリティーで予め得られてサーバーまたはパソコン等の各種機器に記憶されているものであっても良い。
なお、動態画像D1の撮影時には、少なくとも診断の対象となる対象部位が動態画像D1で捉えられれば良い。このとき、対象部位以外の他の部位が動態画像D1で極力捉えられないようにすることで、他の部位における被爆量が低減され、被検者に対する負担が低減され得る。一方、対象部位以外の他の部位が動態画像D1で捉えられていれば、対象部位だけでなく、他の部位も含めた総合的な解析および診断の実現が可能となる。また、動態画像D1のフレームレートは、対象部位の移動および変形におけるスピードおよび周期に応じて、変形解析処理に適した値域内の値に設定され得る。
<(2−2)認識部>
認識部22は、取得部21で取得された動態画像D1を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像Fを対象として、移動変形部分の形状に関する形状関連情報を認識する。形状関連情報には、位置情報および形状情報の少なくとも一方の情報が含まれ得る。
位置情報は、フレーム画像Fのうちの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す情報である。なお、点の絶対的な位置は、例えば、フレーム画像Fにおける画素の座標等で示され得る。相対的な位置は、例えば、2以上の点のうちの1点が基準とされて他の点の位置が座標の差分等で示され得る。また、形状情報は、フレーム画像Fのうちの移動変形部分に対応する領域(エッジ領域とも言う)Lの形状を示す情報である。本実施形態では、エッジ領域Lは、線状の形状を有する。
ここで、認識部22による位置情報の認識には、例えば、移動変形部分に対応する線状に配されている2カ所以上の画素の位置の認識(線状認識とも言う)、および移動変形部分に含まれる離散的な2カ所以上の画素の位置の認識(点状認識とも言う)等が含まれる。なお、移動変形部分に対応する線状に配されている2カ所以上の画素は、エッジ領域Lを成す。また、認識部22による形状情報の認識には、例えば、線状のエッジ領域(線状エッジ領域とも言う)Lの形状を示す関数の認識等が含まれる。
また、本実施形態では、認識部22によって、動態画像D1を構成する、2以上のフレーム画像Fをそれぞれ含む2以上の組のフレーム画像Fにおける各フレーム画像Fが対象とされて、形状関連情報が認識される。これにより、時間の経過に応じて変化する対象部位の変形に係る評価値が、算出部23において算出され、高精度な診断が容易に実現され得る。ここで、動態画像D1において、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fにおけるフレーム画像Fの間隔が一定であれば、時間の経過に応じた対象部位の変形に係る情報が容易に取得され得る。
<(2−2−1)位置情報の線状認識>
図4は、動態画像D1の各フレーム画像Fから、横隔膜の外縁の移動変形部分に対応する線状エッジ領域L(Xは1〜Nの自然数)が認識される様子を例示する図である。図4では、健常者の一般的な横隔膜の外縁に対応する線状エッジ領域Lが例示されている。一方、図5では、重症の慢性閉塞性疾患(COPD)の患者における横隔膜の外縁に対応する線状エッジ領域Lが例示されている。
位置情報の線状認識は、例えば、画像からエッジを抽出する種々の処理が採用されることで実現され得る。例えば、公知の画像処理技術(例えば、“Image feature analysis and computer-aided diagnosis: Accurate determination of ribcage boundary in chest radiographs”, Xin-Wei Xu and Kunio Doi, Medical Physics, Volume 22(5), May 1995, pp.617-626.等参照)が採用されることで、画像から対象部位と他の部位との境界線が自動的に認識され得る。
また、各フレーム画像Fから横隔膜に係る線状エッジ領域Lを抽出する他の処理としては、例えば、画像で捉えられている被写体のエッジ(輪郭)を抽出する公知の処理(エッジ抽出処理とも言う)等も考えられる。具体的には、例えば、各フレーム画像Fについて、フレーム画像Fを対象としたエッジ抽出処理によって、対象部位としての横隔膜を含む肺野のエッジが抽出される。そして、該エッジのうち、横隔膜の移動方向に略垂直であるX軸方向にある程度沿って伸びる部分が、各X座標について+Y側から−Y側に向けて探索される。これにより、フレーム画像Fから横隔膜の外縁に係る線状エッジ領域Lが抽出され得る。
このとき、図4で示されるように、健常者については、左右の横隔膜の外縁に対応する線状エッジ領域Lがそれぞれ一本の連続する曲線として検出され得る。図4には、左横隔膜に係る線状エッジ領域LXLおよび右横隔膜に係る線状エッジ領域LXRが例示されている。一方、図5で示されるように、重症のCOPDの患者については、左右の横隔膜の外縁に対応する線状エッジ領域Lが、それぞれ複数本の連続する曲線が不連続な状態で連結された態様で検出され得る。図5には、2本の連続する曲線が不連続な状態で連結されている右横隔膜に係る線状エッジ領域LXRが例示されている。
なお、例えば、各フレーム画像Fが順に表示部5に可視的に出力され、ユーザーによる操作部6の操作に応答して各フレーム画像F上において線状エッジ領域Lがそれぞれ手動で指定されることで、各線状エッジ領域Lが認識される態様が採用されても良い。
<(2−2−2)位置情報の点状認識>
図6は、動態画像D1の各フレーム画像Fから、移動変形部分としての左右の横隔膜のそれぞれの外縁の2カ所以上に対応する2以上の点P(Xは1〜Nの自然数)の位置情報が認識される様子を例示する図である。図6には、右横隔膜に係る2以上の点PXR(具体的には、3つの点PXR1〜PXR3)および左横隔膜に係る2以上の点PXL(具体的には、3つの点PXL1〜PXL3)が例示されている。
ここでは、例えば、上述した位置情報の線状認識が行われた後に、線状エッジ領域L上において、2以上の所望の点Pが認識され得る。また、位置情報の線状認識が行われていない場合には、例えば、1つのフレーム画像F上で指定された2以上の所望の点Pにそれぞれ対応する点が、他の各フレーム画像F上において認識される態様が採用されても良い。ここで、1つのフレーム画像F上における2以上の所望の点Pの指定は、例えば、該1つのフレーム画像Fが表示部5に可視的に出力された状態で、ユーザーによる操作部6の操作によって実現され得る。この場合、他の各フレーム画像F上において2以上の所望の点Pにそれぞれ対応する点は、例えば、テンプレートマッチングまたは位相限定相関法(POC)等と言った対応点を探索する公知の各種処理によって認識され得る。なお、例えば、各フレーム画像Fが順に表示部5に可視的に出力され、ユーザーによる操作部6の操作に応答して各フレーム画像F上において2以上の所望の点Pがそれぞれ手動で指定されることで、各所望の点Pが認識される態様が採用されても良い。
所望の点Pは、例えば、算出部23で算出される変形評価値の種類に応じた点に設定され得る。具体的には、例えば、呼吸が行われている際の横隔膜に係る線状エッジ領域Lの傾きの変化に基づいて横隔膜の変形が評価される場合であれば、線状エッジ領域Lのうちの少なくとも両端の近傍の2点が、所望の点Pとして認識される態様が採用され得る。ところで、横隔膜が捉えられたフレーム画像Fでは、肋横角の付近が不明瞭となり易いため、線状エッジ領域Lのうちの両端よりも中央に寄った点が、所望の点Pとして認識されれば、算出部23で算出される変形評価値の信頼性が向上し得る。なお、図6には、右横隔膜に係る両端の近傍の点PXR1,PXR3および左横隔膜に係る両端の近傍の点PXL1,PXL3が例示されている。
また、線状エッジ領域Lが、上に凸の曲線であり且つ両端の近傍以外の部分において頂点部を有する場合には、該頂点部が、2以上の所望の点Pの1つとして設定されても良い。なお、図6には、右横隔膜に係る頂点部の点PXR2および左横隔膜に係る頂点部の点PXL2が例示されている。なお、2以上の所望の点Pは、例えば、線状エッジ領域Lのうちの両端の近傍の2点のうちの何れか一方の点と頂点部の点とからなる2点であっても良いし、線状エッジ領域Lのうちの両端の近傍の2点と頂点部の点とからなる3点であっても良い。また、2以上の所望の点Pは、2点および3点に限られず、4点以上であっても良い。
<(2−2−3)形状情報の認識>
認識部22において線状エッジ領域Lの形状情報が認識される処理としては、例えば、上述した位置情報の線状認識によって線状エッジ領域Lが認識された後に、線状エッジ領域Lの形状を示す関数が求められる処理が採用され得る。ここで、線状エッジ領域Lの形状を示す関数としては、例えば、フレーム画像上におけるX座標とY座標との関係を示す2次以上の関数が採用され得る。なお、このとき、線状エッジ領域Lの形状情報としての線状エッジ領域Lの形状を示す関数は、線状エッジ領域L上の全ての点についての絶対的な位置および相対的な位置関係を示し得る。
<(2−3)算出部>
算出部23は、認識部22によって各フレーム画像Fを対象として認識された形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた移動変形部分の変形の度合いに係る評価値(変形評価値)を算出する。変形評価値は、対象部位としての横隔膜の変形を評価する値であり、2以上のフレーム画像Fに係る形状関連情報から算出され得る。本実施形態では、算出部23によって、2以上の組のフレーム画像Fのうちの各組のフレーム画像Fが対象とされて、認識部22によって認識された形状関連情報に基づき、変形評価値が算出される。これにより、時間の経過に応じて変化する対象部位としての横隔膜の変形の度合いに係る変形評価値の情報が得られる。その結果、高精度な診断が容易に実現され得る。
また、算出部23は、上述したように2以上の組のフレーム画像Fを対象として算出した複数の変形評価値について、統計値(変形評価統計値とも言う)を算出する。ここで、変形評価統計値は、対象部位としての横隔膜の変形が解析された値であり、例えば、複数の変形評価値から算出され得る。そして、複数の変形評価値に係る統計値(変形評価統計値)の算出によって、対象部位の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が容易に実現され得る。
算出部23は、図2で示されるように、指標算出部231、評価値算出部232および統計値算出部233を有している。
<(2−3−1)指標算出部>
指標算出部231は、2以上のフレーム画像Fの各フレーム画像Fを対象として、認識部によって認識された形状関連情報に基づき、線状エッジ領域Lの形状に対応する該形状を表す指標となる値(形状指標値とも言う)をそれぞれ算出する。形状指標値には、例えば、移動変形部分に係る近似直線の傾き、近似円の曲率および近似関数の係数、ならびに該近似直線と移動変形部分上の複数箇所に対応する複数の点とのずれの度合い(近似直線とのずれ度合いとも言う)を示す値のうちの1種類以上の数値が含まれる。本実施形態では、形状指標値として、1種類の数値が算出される。
ここでは、例えば、フレーム画像Fのうちの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lに対する近似直線の傾きが、移動変形部分に係る近似直線の傾きとして算出され得る。このような形状指標値としての近似直線の傾きは、横隔膜の外縁の移動変形部分における変形に応じて変化し得る。
また、例えば、フレーム画像Fの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lに対する近似円の曲率が、移動変形部分に係る近似円の曲率として算出され得る。このような形状指標値としての近似円の曲率も、横隔膜の外縁の移動変形部分における変形に応じて変化し得る。
また、例えば、フレーム画像Fの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lに対する近似関数の係数が、移動変形部分に係る近似関数の係数として算出され得る。このような形状指標値としての近似関数の係数も、横隔膜の外縁の移動変形部分における変形に応じて変化し得る。
また、上記近似直線と、フレーム画像Fの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lにおける複数の点とのずれの度合いを示す値が、近似直線とのずれ度合いを示す値として算出され得る。このような形状指標値としての近似直線とのずれ度合いを示す値は、横隔膜の外縁の移動変形部分における平坦度に対応しており、横隔膜の外縁の移動変形部分における変形に応じて変化し得る。
また、指標算出部231は、2以上のフレーム画像Fの各フレーム画像Fを対象として、認識部22によって認識された形状関連情報に基づき、2以上のフレーム画像Fの間における複数点の変位に応じた値(変位指標値とも言う)をそれぞれ算出しても良い。ここで、複数点としては、例えば、フレーム画像Fのうちの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点、または線状エッジ領域Lにおける複数の点等が採用され得る。つまり、各変位指標値は、例えば、フレーム画像Fの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lにおける複数の点が対象とされて、2以上のフレーム画像Fの間における変位に応じた値として算出され得る。ここでは、形状関連情報に、移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点の絶対的な位置を示す位置情報が含まれることで、変位指標値が算出され得る。
以下、形状指標値としての、近似直線の傾き、近似円の曲率、近似関数の係数、および近似直線とのずれ度合いを示す値の算出方法について順に説明し、その後、変位指標値の算出方法について説明する。
<(2−3−1−1)近似直線の傾きの算出方法>
近似直線は、認識部22で認識された形状関連情報に基づいて算出され得る。
ここで、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて線状エッジ領域Lの位置情報および形状情報の1以上の情報が形状関連情報として認識されていれば、線状エッジ領域Lは、複数の画素の集合であり、複数の点の集合としてみなされ得る。そこで、例えば、線状エッジ領域Lを構成する複数の点の集合について、最小二乗法等を用いて近似直線が算出され得る。
図7および図8は、横隔膜の外縁の移動変形部位に係る近似直線がそれぞれ求められる様子を示す図である。図7および図8では、破線で示される線状エッジ領域LXRに対する近似直線L1XRがそれぞれ太線で示されている。
また、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて移動変形部分の2カ所以上に対応するフレーム画像Fの2以上の点に係る位置情報が形状関連情報として認識されていれば、該2以上の点について、最小二乗法等を用いて近似直線L1が算出され得る。
<(2−3−1−2)近似円の曲率の算出方法>
近似円は、認識部22で認識された形状関連情報に基づいて算出され得る。
ここで、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて線状エッジ領域Lの位置情報および形状情報の1以上の情報が形状関連情報として認識されていれば、線状エッジ領域Lを構成する複数の点の集合について、最小二乗法等を用いて近似円が算出され得る。また、例えば、認識部22において各フレーム画像Fについて移動変形部分の2カ所以上に対応するフレーム画像Fの2以上の点に係る位置情報が形状関連情報として認識されていれば、該2以上の点について、最小二乗法等を用いて近似円が算出され得る。そして、例えば、近似円の半径の逆数が、近似円の曲率として算出され得る。
図9は、横隔膜の外縁の移動変形部位に係る近似円が求められる様子を示す図である。図9では、破線で示される線状エッジ領域LXRに対する近似円C1XRが太線で示されている。
<(2−3−1−3)近似関数の係数の算出方法>
近似関数は、認識部22で認識された形状関連情報に基づいて算出され得る。ここで、近似関数は、上述した近似直線としての1次関数とは異なる他の関数である。該近似関数としては、例えば、2次関数および該2次関数よりも高次の関数が採用され得る。ここでは、移動変形部分の形状を近似的に表現することが可能な次数の関数が採用されれば良い。例えば、横隔膜の外縁の移動変形部分については、2次関数によって形状が近似的に表現され得る。
ここで、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて線状エッジ領域Lの位置情報および形状情報の1以上の情報が形状関連情報として認識されていれば、線状エッジ領域Lを構成する複数の点の集合に対し、最小二乗法等を用いて近似関数が算出され得る。また、例えば、認識部22において各フレーム画像Fについて移動変形部分の3カ所以上に対応するフレーム画像Fの3以上の点に係る位置情報が形状関連情報として認識されていれば、該3以上の点について、最小二乗法等を用いて近似関数が算出され得る。
図10は、横隔膜の外縁の移動変形部位に係る近似関数が求められる様子を示す図である。図10では、破線で示される線状エッジ領域LXRに対する近似関数F1XRが太線で示されている。
<(2−3−1−4)近似直線とのずれ度合いを示す値の算出方法>
近似直線とのずれ度合いを示す値は、認識部22で認識された形状関連情報に基づいて算出され得る。ここでは、まず、上述した近似直線の算出方法と同様な方法で近似直線が算出され得る。そして、該近似直線と、フレーム画像Fの移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点または線状エッジ領域Lにおける複数の点とのずれの度合い(近似直線とのずれ度合い)を示す値が算出され得る。
ここで、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて線状エッジ領域Lの位置情報および形状情報の1以上の情報が形状関連情報として認識されていれば、線状エッジ領域Lを構成する複数の点について、該複数の点と近似直線とのずれ度合いを示す値が算出され得る。また、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて移動変形部分の2カ所以上に対応するフレーム画像Fの2以上の点に係る位置情報が形状関連情報として認識されていれば、該2以上の点と、近似直線とのずれ度合いを示す値が算出され得る。
このとき、例えば、2以上の点または複数の点と近似直線との距離に係る統計値が、近似直線とのずれ度合いを示す値として算出され得る。ここで、統計値として、例えば、2以上の点または複数の点と近似直線との距離の平均値、最大値、あるいは分散または標準偏差等のばらつきを示す値等が採用されれば、ずれ度合いを示す値は、横隔膜のうちの移動変形部分の外縁の平坦度を良好に表現し得る。
<(2−3−1−5)変位指標値の算出方法>
変位指標値は、認識部22で認識された形状関連情報に基づいて算出され得る。
ここで、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて線状エッジ領域Lの位置情報および形状情報の1以上の情報が形状関連情報として認識されていれば、各線状エッジ領域L上において、複数点Pが認識され得る。また、例えば、認識部22で各フレーム画像Fについて移動変形部分の2カ所以上に対応するフレーム画像Fの2以上の点に係る位置情報が形状関連情報として認識されていれば、該2以上の点が、複数点Pとして扱われ得る。
そして、例えば、2以上のフレーム画像Fの間における複数点Pの変位に応じた変位指標値がそれぞれ算出され得る。2以上のフレーム画像Fが、2つのフレーム画像Fであれば、例えば、2つのフレーム画像Fの間における複数点Pの変位量がそれぞれ複数点Pの変位に応じた変位指標値として算出され得る。
図11は、横隔膜の外縁の移動変形部位に係る変位指標値の算出方法を説明するための図である。
図11には、動態画像D1を構成する複数のフレーム画像Fのうち、フレーム画像F(mは自然数)および該フレーム画像Fよりもa番目後のフレーム画像Fm+aにおける右横隔膜の線状エッジ領域LmR,L(m+a)Rがそれぞれ破線で示されている。ここで、aは予め設定された自然数であれば良い。また、図11には、各線状エッジ領域LXR上の複数点Pとしての両端近傍の2点PXR1,PXR3が示されている。具体的には、線状エッジ領域LmR上の両端近傍の2点PmR1,PmR3および線状エッジ領域L(m+a)R上の両端近傍の2点P(m+a)R1,P(m+a)R3がそれぞれ示されている。点P(m+a)R1と点PmR1とは対応する点であり、横隔膜の同一箇所が捉えられている点である。また、点P(m+a)R3と点PmR3とは対応する点であり、横隔膜の他の同一箇所が捉えられている点である。
図11で示される例では、例えば、2つのフレーム画像F,F(m+a)の間において、複数点Pとしての2点PXR1,PXR3の変位量Tr1,Tr3が変位指標値としてそれぞれ算出される。例えば、点PmR1と点P(m+a)R1との間における距離が、例えば、変位量Tr1として算出され得る。また、点PmR3と点P(m+a)R3との間における距離が、例えば、変位量Tr3として算出され得る。距離は、例えば、座標値等に基づいて算出され得る。
ところで、例えば、複数点Pの変位に応じた各変位指標値の算出対象としての2以上のフレーム画像Fが、3つのフレーム画像Fであれば、該3つのフレーム画像Fの間における変位の変化の加速度が変位評価値として算出される態様も考えられる。このとき、変位の変化の加速度としては、例えば、3つのフレーム画像Fのうちの第1フレーム画像と第2フレーム画像との間における変位と、該3つのフレーム画像Fのうちの第2フレーム画像と第3フレーム画像との間における変位との差が採用され得る。
<(2−3−2)評価値算出部>
評価値算出部232は、指標算出部231によって各フレーム画像Fが対象とされて形状指標値が算出されていれば、2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値の変化の度合いに係る評価値を変形評価値として算出する。これにより、2以上のフレーム画像Fの間における対象部位の変形に係る評価値が容易に算出され得る。そして、本実施形態では、評価値算出部232が、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値の変化の度合いに係る評価値を変形評価値として算出する。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
ここで、例えば、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fが、2つのフレーム画像Fであれば、該2つのフレーム画像Fの間における形状指標値の変化の度合いを示す値が変形評価値として算出され得る。このとき、形状指標値の度合いを示す値としては、例えば、一方の形状指標値から他方の形状指標値が減じられることで得られる形状指標値の差分、および一方の形状指標値が他方の形状指標値で除されることで得られる形状指標値の比率等が採用され得る。
また、例えば、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fが、3つのフレーム画像Fであれば、該3つのフレーム画像Fの間における形状指標値の変化の度合いを示す値が変形評価値として算出され得る。このとき、形状指標値の変化の度合いを示す値としては、例えば、形状指標値の変化の加速度等が採用され得る。形状指標値の変化の加速度としては、例えば、3つのフレーム画像Fのうちの第1フレーム画像と第2フレーム画像との間における形状指標値の差分と、該3つのフレーム画像Fのうちの第2フレーム画像と第3フレーム画像との間における形状指標値の差分との差が採用され得る。
また、評価値算出部232は、指標算出部231によって2以上のフレーム画像Fの間における複数点の変位に応じた変位指標値が算出されていれば、該複数点の間における変位指標値のばらつきの度合いを示す評価値を変形評価値として算出する。そして、本実施形態では、評価値算出部232が、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fに係る変位指標値の複数点の間におけるばらつきの度合いを示す評価値を変形評価値として算出する。
ここで、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fの間隔が適宜異なっていれば、補正係数の乗算等の補正処理が適宜施されることで、比較可能な複数の変形評価値が算出され得る。但し、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fの間隔が一定であれば、特別な補正処理が施されることなく容易に比較可能な複数の変形評価値が精度良く算出され得る。
また、該2以上のフレーム画像Fの間隔は、例えば、動態画像D1を構成する隣接するフレーム画像Fの間隔であっても良いし、動態画像D1を構成するある程度離れたフレーム画像Fの間隔であっても良い。そして、各組のフレーム画像Fを構成する2以上のフレーム画像Fの間隔は、例えば、移動変形部位としての横隔膜の変形の早さおよび周期、ならびに動態画像D1におけるフレームレートに応じて適宜設定されれば良い。ここで、該2以上のフレーム画像Fの間隔が、横隔膜の動きの1周期よりも明らかに短ければ、横隔膜の動きの適切な評価が可能となる。具体的には、例えば、横隔膜の動きの1周期が3秒程度であり、動態画像D1におけるフレームレートが15枚/秒であれば、2以上のフレーム画像Fの間隔が、1/3秒に対応する5フレーム間隔等に設定される態様が採用され得る。
また、動態画像D1の各フレーム画像Fがそれぞれ基準とされて、各組のフレーム画像Fが設定されれば、変形評価値の詳細な変化に係る情報が得られる。例えば、動態画像D1の予め設定された所定数のフレーム画像F毎に、各組のフレーム画像Fが設定されても良い。このとき、例えば、動態画像D1において、複数の組のフレーム画像Fのうちの1組のフレーム画像Fに挟まれる1以上のフレーム画像Fが他の組のフレーム画像Fを構成する態様が採用され得る。
なお、評価値算出部232による変形評価値の算出対象となる全ての組のフレーム画像Fが、移動変形部分が一方向に移動する期間(半周期)よりも短い期間に対応していれば、変形方向の切り替わりに因る悪影響が生じ難い。
ここで、形状指標値としての近似直線の傾き、近似円の曲率、近似関数の係数、および近似直線とのずれ度合いを示す値に係る変形評価値の算出、ならびに変位指標値に係る変形評価値の算出について説明する。
<(2−3−2−1)近似直線の傾きに係る変形評価値の算出>
横隔膜の外縁の移動変形部分に係る近似直線の傾きが急激に変化する場合、呼吸に伴って横隔膜の角度が急激に変化しているものと推察される。このため、時間の経過に応じた近似直線の傾きの変化が評価されれば、横隔膜の外縁の移動変形部分における動きの異状が容易に認識され得る。
そこで、指標算出部231によって近似直線の傾きが形状指標値として算出される場合、評価値算出部232では、近似直線の傾きの変化の度合いに係る変形評価値が算出される。例えば、本実施形態では、評価値算出部232において、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値としての近似直線の傾きの変化の度合いに係る変形評価値が算出される。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
<(2−3−2−2)近似円の曲率に係る変形評価値の算出>
横隔膜の外縁の移動変形部分に係る近似円の曲率が急激に変化する場合、呼吸に伴って横隔膜の曲がり度合い(すなわち形)が急激に変化しているものと推察される。このため、時間の経過に応じた近似円の曲率の変化が評価されれば、横隔膜の外縁の移動変形部分における動きの異状が容易に認識され得る。
そこで、指標算出部231によって近似円の曲率が形状指標値として算出される場合、評価値算出部232では、近似円の曲率の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。例えば、本実施形態では、評価値算出部232において、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値としての近似円の曲率の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
<(2−3−2−3)近似関数の係数に係る変形評価値の算出>
横隔膜の外縁の移動変形部分に係る近似関数の係数が急激に変化する場合、呼吸に伴って横隔膜の曲がり度合い(すなわち形)が急激に変化しているものと推察される。例えば、近似関数が2次関数であれば、2次関数の2次項の係数が急激に変化する場合、呼吸に伴って横隔膜の曲がり度合いが急激に変化しているものと推察される。このため、時間の経過に応じた近似関数としての2次関数の2次項の係数の変化が評価されれば、横隔膜の外縁の移動変形部分における動きの異状が容易に認識され得る。
そこで、例えば、指標算出部231によって近似関数である2次関数の2次項の係数が形状指標値として算出される場合、評価値算出部232では、近似関数である2次関数の2次項の係数の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。例えば、本実施形態では、評価値算出部232において、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値としての近似関数の係数の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
<(2−3−2−4)近似直線とのずれ度合いに係る変形評価値の算出>
横隔膜の外縁の移動変形部分に係る近似直線と移動変形部分上の複数箇所に対応する複数の点とのずれの度合い(近似直線とのずれ度合い)によって、横隔膜の平坦度が評価され得る。そして、近似直線とのずれ度合いが急激に変化する場合、呼吸に伴って横隔膜の平坦度(すなわち形)が急激に変化しているものと推察される。例えば、近似直線とのずれ度合いが小さければ横隔膜の平坦度が大きく、近似直線とのずれ度合いが大きければ横隔膜の平坦度が小さいものと推察される。このため、時間の経過に応じた近似直線とのずれ度合いの変化が評価されれば、横隔膜の外縁の移動変形部分の平坦度が如何に変化したのかが評価され得る。その結果、横隔膜の外縁の移動変形部分における動きの異状が容易に認識され得る。
そこで、指標算出部231によって近似直線とのずれ度合いに係る値が形状指標値として算出される場合、評価値算出部232では、近似直線とのずれ度合いに係る値の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。例えば、本実施形態では、評価値算出部232において、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fの間における形状指標値としての近似直線とのずれ度合いに係る値の変化の度合いに係る変形評価値が算出される。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
<(2−3−2−5)変位指標値からの変形評価値の算出方法>
2以上のフレーム画像Fの間において、横隔膜の外縁の移動変形部分に対応する複数点Pについての変位が類似していれば、呼吸の実行にも拘わらず、横隔膜の形状が余り変化していないものと推察される。逆に、2以上のフレーム画像Fの間において、横隔膜の外縁の移動変形部分に対応する複数点Pについての変位が大きく異なっていれば、呼吸に伴って、横隔膜の形状が急激に変化しているものと推察される。このため、複数点Pについての変位に係るばらつきの度合いが評価されれば、横隔膜の外縁の移動変形部分における動きの異状が容易に認識され得る。
そこで、指標算出部231によって複数点に係る変位指標値が算出される場合、評価値算出部232では、該複数点に係る変位指標値のばらつきの度合いに係る評価値が算出される。例えば、本実施形態では、評価値算出部232において、動態画像D1において複数組のフレーム画像Fをそれぞれ構成する2以上のフレーム画像Fに係る変形指標値の複数点の間におけるばらつきの度合いを示す変形評価値が算出される。これにより、時間方向に変化する複数の変化評価値が取得され得る。
ここで、ばらつきの度合いには、例えば、複数点の間における変位指標値についての差分値、比率および統計値の少なくとも1つの値等が含まれ得る。また、該統計値には、例えば、分散、標準偏差、最大値と最小値との差、および最大値と最小値との比率等が含まれ得る。なお、図11で示される例では、複数点PXR1,PXR3の間における変位指標値についての差分値は、変位量Tr1から変位量Tr3が減じられた値となる。なお、複数点PXR1,PXR3の間における変位指標値についての比率としては、例えば、変位量Tr1を変位量Tr3で除した値、または変位量Tr3を変位量Tr1で除した値等が採用され得る。
ここで、ばらつきの度合いが小さければ、横隔膜の外縁の移動変形部分は殆ど変形することなく、横隔膜の外縁の移動変形部分に対応する複数点Pは略平行に移動しているものと推察される。一方、ばらつきの度合いが大きければ、横隔膜の外縁の移動変形部分は、変形しながら移動しているものと推察される。
<(2−3−3)統計値算出部>
統計値算出部233は、動態画像D1における2以上の組のフレーム画像Fを対象として評価値算出部232で算出された複数の変形評価値に係る統計値(変形評価統計値)を算出する。この変形評価統計値を適宜参照することで、対象部位としての横隔膜の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が容易に実現され得る。ここで算出される変形評価統計値には、複数の変形評価値の最大値、最小値、中央値および平均値の少なくとも1つの値が含まれ得る。これにより、複数の変形評価値に係る統計値が容易に算出され得る。
ここで、例えば、変形評価統計値として、複数の変形評価値の最大値が算出されると、対象部位としての横隔膜における顕著な変形を伴う動きが捉えられ得る。また、例えば、変形評価統計値として、複数の変形評価値の最小値が算出されると、対象部位としての横隔膜が大きく変形する期間に変形評価値の最小値が小さ過ぎる異状が捉えられ得る。
図12および図13は、時間の経過に応じた変形評価値の変化の一例を示す図である。図12および図13には、2点の変位指標値の時間的な変化が示されており、各タイミングにおける2点の変位指標値のばらつきの程度を示す変位指標値の差が変形評価値に相当する。そして、図12には、健常者についての時間の経過に応じた変形評価値の変化の一例が示されており、図13には、COPDの患者についての時間の経過に応じた変形評価値の変化の一例が示されている。
具体的には、図12および図13には、横隔膜の外縁の移動変形部分における両端近傍の2カ所に対応する2点の変位指標値について、安静呼吸時の呼気が行われている際における時間的な変化が例示されている。図12および図13では、横軸が、変位指標値の算出対象としての各組のフレーム画像Fのうちの前側の順番(基準フレーム順とも言う)を示し、縦軸が、各組のフレーム画像Fについての2点それぞれに係る変位指標値を示す。ここでは、図11で示された右横隔膜の外縁の移動変形部分に係る両端の近傍の点PXR1,PXR3についての変位指標値が例示されている。具体的には、肋横角側の点PXR1に係る変位指標値が、黒塗りの四角印で示され、その基準フレーム順に応じた変位指標値の変化が実線で描かれている。また、心臓側の点PXR3に係る変位指標値が、黒塗りの三角印で示され、その基準フレーム順に応じた変位指標値の変化が太い破線で示されている。そして、変形評価統計値としての、2点に係る変形指標値の差における最大値が、図12および図13では、両矢印の長さで示されている。
図12および図13で示されるように、健常者とCOPDの患者との間で、変形評価統計値としての2点に係る変形指標値の差の最大値が、大きく異なる。このため、このような変形評価統計値を適宜参照することで、対象部位としての横隔膜の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が容易に実現され得る。
<(2−4)出力制御部>
出力制御部24は、表示部5における情報の可視的な出力、およびI/F部4による外部装置100への情報の出力を制御する。ここで、表示部5において可視的に出力される情報、およびI/F部4によって外部装置100に出力される情報には、例えば、算出部23における演算処理の結果に係る情報が含まれる。演算処理の結果に係る情報には、例えば、統計値算出部233で算出される統計値、および評価値算出部232で算出される変形評価値等が含まれ得る。このとき、統計値と、予め設定された値域あるいは閾値とが比較されて、対象部位に異状が生じている旨、および対象部位に生じている可能性がある異状の種類等と言った情報が出力されても良い。
<(3)変形解析処理の動作フロー>
図14は、画像処理装置1において実行される変形解析処理の動作フローの一例を示すフローチャートである。本動作フローは、例えば、プログラムP1を実行する制御部2によって実現され得る。ここでは、ユーザーによる操作部6の操作に応じて、変形解析処理が開始され、ステップS1〜S4の処理が順に行われる。
ステップS1では、取得部21によって、動態画像D1が取得される。
ステップS2では、認識部22によって、ステップS1で取得された動態画像D1を構成する2以上のフレーム画像Fの各フレーム画像Fが対象とされて、移動変形部分の形状に関する形状関連情報が認識される。
ステップS3では、算出部23によって、ステップS2によって各フレーム画像Fを対象として認識された形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた移動変形部分の変形に係る変形評価値が算出される。さらに、本実施形態に係るステップS3では、算出部23によって、動態画像D1における2以上の組のフレーム画像Fを対象として算出された複数の変形評価値の統計値が算出される。
ステップS4では、出力制御部24によって、ステップS3で算出された演算処理の結果に係る情報が出力される。
<(4)まとめ>
以上のように、一実施形態に係る画像処理装置1では、動態画像D1を構成する2以上のフレーム画像Fの各フレーム画像Fが対象とされて、移動変形部分の形状に関する形状関連情報が認識される。そして、認識された複数の形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた移動変形部分の変形に係る変形評価値が算出される。また、動態画像D1における2以上の組のフレーム画像Fを対象として算出された複数の変形評価値の統計値(変形評価統計値)が算出される。これにより、変形評価値および変形評価統計値等と言った診断に資する客観的な指標が得られることで、生体としてのヒトの体内の対象部位としての横隔膜の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が実現され得る。
<(5)変形例>
なお、本発明は上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上記一実施形態では、動態画像D1における2以上の組のフレーム画像Fを対象として算出された複数の変形評価値の統計値が算出されたが、これに限られない。例えば、動態画像D1における1組のフレーム画像Fのみが対象とされて変形評価値が算出されても良い。具体例としては、1組のフレーム画像Fが、最大呼気時に対応するフレーム画像Fと、最大吸気時に対応するフレーム画像Fとの組であれば、算出される変形評価値が診断に資する客観的な指標となり得る。その結果、生体としてのヒトの体内の対象部位としての横隔膜の動きが捉えられた動態画像D1を用いた高精度な診断が実現され得る。
また、上記一実施形態では、動態画像D1における2以上の組のフレーム画像Fを対象として算出された複数の変形評価値についての統計値が算出されたが、これに限られない。例えば、複数の変形評価値についての統計値までは算出されることなく、複数の変形評価値が算出される態様が採用されても良い。このような場合には、例えば、時間の経過に応じた複数の変形評価値の変化がグラフ等の形態で可視的に出力されれば、診断に資する客観的な指標となり得る。また、複数点に係る変位指標値から変形評価値が算出されることなく、図12および図13で示されるように、時間の経過に応じた各点に係る変位指標値の変化が可視的に出力されても、診断に資する客観的な指標となり得る。このため、高精度な診断が実現され得る。
また、上記一実施形態では、動態画像D1を構成する各フレーム画像Fが2次元の画像であったが、これに限られない。例えば、各フレーム画像Fが3次元の画像であっても良い。3次元の画像は、例えば、コンピューター断層撮影法(CT:Computed Tomography)等によって取得され得る。各フレーム画像Fが3次元の画像であれば、フレーム画像Fのうちの移動変形部分に対応するエッジ領域は、例えば、面状の領域として認識されても良いし、1つの断面像の線状の領域として認識されても良い。すなわち、移動変形部分に対応するエッジ領域には、例えば、線状の領域および面状の領域の少なくとも一方の領域が含まれ得る。
また、上記一実施形態では、認識部22による位置情報の認識には、線状認識および点状認識が含まれたが、これに限られない。例えば、各フレーム画像Fが3次元の画像であれば、認識部22による位置情報の認識として、移動変形部分に対応する面状に配されている2カ所以上の画素の位置の認識(面状認識とも言う)が採用されても良い。また、面状の移動変形部分に含まれる離散的な2カ所以上の画素の位置の認識(点状認識)が採用されても良い。
また、上記一実施形態では、動態画像D1における全てのフレーム画像Fに関して、形状表現情報が認識されたが、これに限られない。例えば、動態画像D1を構成する複数のフレーム画像Fのうちの評価対象としての複数組のフレーム画像Fについて、形状表現情報が認識されれば、不要な演算の省略によって、演算速度の向上が図られ得る。
また、上記一実施形態では、形状指標値および変位指標値のうちの何れか一方の数値が算出され、また、形状指標値としては、1種類の数値が算出されたが、これに限られない。例えば、形状指標値および変位指標値の少なくとも一方の数値が算出されても良いし、形状指標値として、2種類以上の数値が算出されても良い。そして、例えば、形状指標値および変位指標値の双方が算出される場合には、例えば、形状指標値に基づく変形評価値および変位指標値に基づく変位評価値の双方が算出されても良い。また、形状指標値として、2種類以上の数値が算出される場合には、例えば、形状指標値の種類毎に変形評価値が算出されても良い。
上記一実施形態では、近似直線とのずれ度合いを示す値が、近似直線と移動変形部分上の複数箇所に対応する複数の点とのずれの度合いを示す値であったが、これに限られない。例えば、近似直線と移動変形部分に含まれる1カ所に対応する1点とのずれの度合いを示す値であっても良い。すなわち、近似直線とのずれ度合いを示す値は、近似直線と移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点とのずれの度合いであれば良い。該1以上の点としては、例えば、近似直線を算出する際に用いられた2以上の点およびエッジ領域に含まれる点(例えば、頂点部等)等が採用され得る。なお、近似直線と移動変形部分に含まれる1カ所に対応する1点とのずれの度合いを示す値としては、例えば、近似直線と該1点との距離等が採用され得る。
また、上記一実施形態では、対象部位が、横隔膜であったが、これに限られない。例えば、対象部位が、外縁が時間の経過に応じて移動しながら変形する心臓等と言った生体の他の部位であっても良い。つまり、対象部位に、例えば、横隔膜および心臓のうちの少なくとも1つの部位が含まれる態様が採用され得る。これにより、横隔膜および心臓等の動きが捉えられた動態画像を用いた高精度な診断が実現され得る。
また、上記一実施形態では、形状指標値の1例として、近似円の曲率が挙げられたが、これに限られず、例えば、近似円の曲率半径が形状指標値として採用されても良い。
また、上記一実施形態では、X線を用いた撮影によって動態画像D1が得られたが、これに限られない。例えば、核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置および超音波診断装置(エコー)等のその他のモダリティーによって動態画像D1が取得されても良い。
なお、上記一実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1 画像処理装置
2 制御部
2a プロセッサー
2b メモリー
3 記憶部
5 表示部
6 操作部
21 取得部
22 認識部
23 算出部
24 出力制御部
100 外部装置
231 指標算出部
232 評価値算出部
233 統計値算出部
D1 動態画像
P1 プログラム

Claims (14)

  1. 生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する移動変形部分が捉えられた動態画像を取得する取得部と、
    前記動態画像を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す位置情報、ならびに該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に対応するエッジ領域の形状を示す形状情報の少なくとも一方の情報を含む、前記移動変形部分の形状に関する形状関連情報を認識する認識部と、
    前記認識部によって前記各フレーム画像を対象として認識された前記形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた前記移動変形部分の変形の度合いに係る変形評価値を算出する算出部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記認識部が、
    前記動態画像を構成する、2以上のフレーム画像をそれぞれ含む2以上の組のフレーム画像における各フレーム画像を対象として、前記形状関連情報を認識し、
    前記算出部が、
    前記2以上の組のフレーム画像のうちの各組のフレーム画像を対象として、前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記変形評価値を算出することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記動態画像において、前記各組のフレーム画像を構成する2以上のフレーム画像におけるフレーム画像の間隔が一定であることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記算出部が、
    前記2以上の組のフレーム画像を対象として算出した複数の前記変形評価値に係る統計値を算出することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置であって、
    前記統計値には、
    前記複数の変形評価値の最大値、最小値、中央値および平均値の少なくとも1つの値が含まれることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記算出部が、
    前記2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記エッジ領域の形状に対応する形状指標値をそれぞれ算出する指標算出部と、
    前記2以上のフレーム画像の間における前記形状指標値の変化の度合いに係る前記変形評価値を算出する評価値算出部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項6に記載の画像処理装置であって、
    前記形状指標値には、
    前記2以上の点または前記エッジ領域に対する、近似直線の傾き、近似円の曲率および近似関数の係数、ならびに前記近似直線と前記移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点とのずれの度合いを示す値の少なくとも1つの数値が含まれることを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置であって、
    前記ずれの度合いを示す値が、
    前記2以上の点または前記エッジ領域における複数の点と前記近似直線との距離に係る統計値を含むことを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記形状関連情報が、
    前記移動変形部分に含まれる1カ所以上に対応する1以上の点の絶対的な位置を示す位置情報を含み、
    前記算出部が、
    前記2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として前記認識部によって認識された前記形状関連情報に基づき、前記2以上の点または前記エッジ領域における複数の点を対象として、前記2以上のフレーム画像の間における変位に応じた変位指標値をそれぞれ算出する指標算出部と、
    前記2以上の点または前記複数の点の間における前記変位指標値のばらつきの度合いを示す前記変形評価値を算出する評価値算出部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項9に記載の画像処理装置であって、
    前記ばらつきの度合いには、
    前記2以上の点または前記複数の点の間における前記変位指標値についての差分値、比率および統計値の少なくとも1つの値が含まれることを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項1から請求項10の何れか1つの請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記エッジ領域には、
    線状の領域および面状の領域の少なくとも一方の領域が含まれることを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れか1つの請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記対象部位には、
    横隔膜および心臓のうちの少なくとも1つの部位が含まれることを特徴とする画像処理装置。
  13. 画像処理装置に含まれる制御部において実行されることにより、前記画像処理装置を、請求項1から請求項12の何れか1つの請求項に記載の画像処理装置として機能させるプログラム。
  14. (a)生体における対象部位の外縁のうちの時間の経過に応じて移動しながら変形する移動変形部分が捉えられた動態画像を取得する取得ステップと、
    (b)前記取得ステップにおいて取得された前記動態画像を構成する2以上のフレーム画像の各フレーム画像を対象として、該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に含まれる2カ所以上に対応する2以上の点の絶対的な位置および相対的な位置関係の少なくとも一方を示す位置情報、ならびに該フレーム画像のうちの前記移動変形部分に対応するエッジ領域の形状を示す形状情報の少なくとも一方の情報を含む、前記移動変形部分の形状に関する形状関連情報を認識する認識ステップと、
    (c)前記認識ステップにおいて前記各フレーム画像を対象として認識された前記形状関連情報に基づき、時間の経過に応じた前記移動変形部分の変形の度合いに係る変形評価値を算出する算出ステップと、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
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