JP2016000620A - ラップケース - Google Patents
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Abstract
【課題】刃部材とラップ滑り止め部材の取付け作業が容易であり、かつ、ラップフィルムの切断後もラップフィルムの先端部がラップ滑り止め部に貼りつかずに次回以降ラップフィルムを容易に引き出すことができるラップケースを提供すること。【解決手段】収納ケース部11と、蓋部12とを備え、収納ケース部11の幅方向前端部には、所定間隔を空けて起立した一対の起立壁部11a,11bが設けられ、蓋部12の刃部材収容部12aには、刃部材13の基部を支持する刃部材支持部14と、刃部材13がラップフィルム21を切断する際、その先端部がラップフィルム21に21に接触してラップフィルム21との間の摩摺力によりラップフィルム21が滑ることを防止して刃部材13によるラップフィルム21の切断を補助する弾性体からなるラップ滑り止め部材15とが設けられている。【選択図】図6
Description
本発明は、ラップフィルムを円筒状に巻き付けられたラップを収容し、収容したラップからラップフィルムを少しずつ引き出して使用するためのラップケースに関する。
円筒状に巻き付けられたラップを収容し少しずつ引き出して使用するためのラップケースとして、例えば、再利用可能なように合成樹脂製であって、円筒状のラップを収納する収納ケース部と、この収納ケース部に回動可能に取り付けられ、前記収納ケース部を開閉可能に覆いうると共に、引き出されたラップフィルムを切断しうる刃部材を有する蓋部とを備え、蓋部は引き出されたラップフィルムを収納ケース部を閉止する際に刃部材により切断しうるように構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前述の特許文献1に記載されたラップケースでは、ラップフィルムを切断する刃部材を蓋部自体に直接設けるように構成しているため、刃部材の設置作業が困難であるという問題がある。
また、前述の特許文献1に記載されたラップケースでは、収納ケース部の前後一対の刃部収納壁部における後方の刃部収納壁部の上面部、前側面部及び後側面部に、前側面部及び後側面部の間においてラップを緊張状態で固定するラップ滑り止め部を設けているが、ラップ滑り止め部の取付け作業が困難であるという問題もある。
さらに、ラップフィルムの切断後には、ラップフィルムの先端部がラップ滑り止め部に貼りつくため、次回以降ラップフィルムを引き出して使用する際に、引き出し難く、使用し難いという問題もある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、刃部材とラップ滑り止め部材の取付け作業が容易であり、かつ、ラップフィルムの切断後もラップフィルムの先端部がラップ滑り止め部に貼りつかずに次回以降ラップフィルムを容易に引き出すことができるラップケースを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るラップケースは、合成樹脂製であって、円筒状のラップを収納する収納ケース部と、この収納ケース部に回動可能に取り付けられ、前記収納ケース部を開閉可能に覆うと共に、引き出されたラップフィルムを切断しうる刃部材を刃部材収容部に設けた蓋部とを備え、前記収納ケース部は、前記円筒状のラップを収納可能なように上方部が開放された箱状に形成され、前記ラップを内部で回転可能に支持して前記収納ケース部の幅方向前方へ引き出し可能に構成され、前記収納ケース部の幅方向前端部には、所定間隔を空けて起立した一対の起立壁部が設けられ、前記蓋部を前記収納ケース部に対し回動させて閉塞した際に、その一対の起立壁部の間の隙間に前記蓋部に設けられた前記刃部材が移動して前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断するように構成される一方、前記蓋部は、前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを前記収納ケース部が閉止する際に前記刃部材により切断できるよう前記収納ケース部の幅方向後端部に回動可能に固定され、前記蓋部の刃部材収容部には、前記刃部材の基部を支持する刃部材支持部と、前記刃部材がラップフィルムを切断する際、その先端部がラップフィルムに接触してラップフィルムとの間の摩摺力によりラップフィルムが滑ることを防止して前記刃部材によるラップフィルムの切断を補助する弾性体からなるラップ滑り止め部材とが設けられていることを特徴とする。
ここで、前記蓋部の刃部材収容部における前記刃部材支持部に対向する上側面の内側には、刃部材収容部側凹部が設けられている一方、前記刃部材支持部における前記蓋部の刃部材収容部の上側面の内側に対向する前記刃部材支持部の上側面には、前記刃部材収容部側凹部に嵌る刃部材支持部側凸部が形成されており、前記刃部材支持部が前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部の刃部材支持部側凸部が、前記蓋部の刃部材収容部の刃部材収容部側凹部に嵌ると良い。
また、前記刃部材支持部における前記ラップ滑り止め部材に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部が形成されている一方、前記ラップ滑り止め部材における前記刃部材支持部の横側面に対向する横側面には、前記刃部材支持部側凹部に嵌るラップ滑り止め部材側凸部が形成されており、前記刃部材支持部と前記ラップ滑り止め部材とが前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部側凹部と前記ラップ滑り止め部材側凸部とが嵌るとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、基部と、その基部よりも厚さの薄い舌片部とから構成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むと良い。
また、前記ラップ滑り止め部材の舌片部は、予めその基部から先端部に向かうに従って前記刃部材に近付くように傾斜した形状に形成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、前記刃部材よりも長く、前記蓋部を前記収納ケース部に対し回動させて前記一対の起立壁部の間の隙間に前記蓋部に設けられた前記刃部材を移動させて前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際、前記刃部材支持部の先端部は、前記刃部材の先端部よりも先にラップフィルムの表面に接触するように前記刃部材の先端部よりも長く構成されているとさらに良い。
また、前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部における刃部材に対向した内側面と反対側の外側面は、下方に向かうに従い刃部材から離れるように前記舌片部に近付くように傾斜しており、前記舌片部と前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部の外側面は、蓋部を閉めるに従ってラップフィルムを強固に挟むようにするとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、ポリプロピレンから構成されているとさらに良い。
ここで、前記蓋部の刃部材収容部における前記刃部材支持部に対向する上側面の内側には、刃部材収容部側凹部が設けられている一方、前記刃部材支持部における前記蓋部の刃部材収容部の上側面の内側に対向する前記刃部材支持部の上側面には、前記刃部材収容部側凹部に嵌る刃部材支持部側凸部が形成されており、前記刃部材支持部が前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部の刃部材支持部側凸部が、前記蓋部の刃部材収容部の刃部材収容部側凹部に嵌ると良い。
また、前記刃部材支持部における前記ラップ滑り止め部材に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部が形成されている一方、前記ラップ滑り止め部材における前記刃部材支持部の横側面に対向する横側面には、前記刃部材支持部側凹部に嵌るラップ滑り止め部材側凸部が形成されており、前記刃部材支持部と前記ラップ滑り止め部材とが前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部側凹部と前記ラップ滑り止め部材側凸部とが嵌るとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、基部と、その基部よりも厚さの薄い舌片部とから構成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むと良い。
また、前記ラップ滑り止め部材の舌片部は、予めその基部から先端部に向かうに従って前記刃部材に近付くように傾斜した形状に形成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、前記刃部材よりも長く、前記蓋部を前記収納ケース部に対し回動させて前記一対の起立壁部の間の隙間に前記蓋部に設けられた前記刃部材を移動させて前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際、前記刃部材支持部の先端部は、前記刃部材の先端部よりも先にラップフィルムの表面に接触するように前記刃部材の先端部よりも長く構成されているとさらに良い。
また、前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部における刃部材に対向した内側面と反対側の外側面は、下方に向かうに従い刃部材から離れるように前記舌片部に近付くように傾斜しており、前記舌片部と前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部の外側面は、蓋部を閉めるに従ってラップフィルムを強固に挟むようにするとさらに良い。
また、前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、ポリプロピレンから構成されているとさらに良い。
本発明に係るラップケースでは、蓋部の刃部材収容部には、刃部材の基部を支持する刃部材支持部と、刃部材がラップフィルムを切断する際、その先端部がラップフィルムに接触してラップフィルムとの間の摩摺力によりラップフィルムが滑ることを防止して刃部材によるラップフィルムの切断を補助する弾性体からなるラップ滑り止め部材とを設けた。
そのため、蓋部と刃部材支持部とが別体となったため、刃部材の取付けが容易になる。
また、ラップ滑り止め部材を蓋部の刃部材収容部側に設けるようにしたため、ラップ滑り止め部材の取付け作業を容易にすることができると共に、収納ケース部の起立壁部にラップ滑り止め部を設けないため、切断後のラップフィルムが起立壁部のラップ滑り止め部に貼りつくことがなくなり、次回以降でもラップフィルムを容易に引き出すことができる。
そのため、蓋部と刃部材支持部とが別体となったため、刃部材の取付けが容易になる。
また、ラップ滑り止め部材を蓋部の刃部材収容部側に設けるようにしたため、ラップ滑り止め部材の取付け作業を容易にすることができると共に、収納ケース部の起立壁部にラップ滑り止め部を設けないため、切断後のラップフィルムが起立壁部のラップ滑り止め部に貼りつくことがなくなり、次回以降でもラップフィルムを容易に引き出すことができる。
以下、本発明に係るラップケースの実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
実施形態のラップケース1は、図1〜図6に示すように、収納ケース部11と、蓋部12とを備えている。
収納ケース部11は、例えば、ABS樹脂等の合成樹脂製であって、円筒状のラップ2を収納するケースである。
収納ケース部11は、円筒状のラップ2を収納可能なように上方部が開放された箱状に形成され、その長手方向の両側には進退自在のラップ係止部材11c,11cが設けられており、収納したラップ2をラップ係止部材11c,11cによって回転可能に支持して、収納ケース部11の幅方向前方へ引き出し可能に構成している。
収納ケース部11の幅方向前端部には、所定間隔を空けて起立した一対の起立壁部11a,11bが設けられている。
一対の起立壁部11a,11bは、蓋部12を収納ケース部11に対し回動させて閉塞した際に、その一対の起立壁部11a,11bの間の隙間に蓋部12に設けられた後述する刃部材13とラップ滑り止め部材15が移動して、ラップ2から引き出されたラップフィルム21を切断するように構成されている。
ここで、本実施形態のラップケース1では、一対の起立壁部11a,11bのうち少なくとも舌片部15側の起立壁部11bにおける刃部材13に対向した内側面と反対側の外側面は、図6や、図10、図12、図14等に示すように、下方(基部)に向かうに従い刃部材13から離れるように外側、すなわち舌片部15側に近付くように傾斜している。
そのため、舌片部15と一対の起立壁部11a,11bのうち舌片部15側の起立壁部11bの外側面は、蓋部12を閉めるに従ってラップフィルム21を強固に挟むことになる。
その結果、収納ケース部11に蓋部12を閉めるだけで、確実にラップフィルム21を切断することができる。
なお、一対の起立壁部11a,11bのうち刃部材収容部12の前側面12a側の起立壁部11aの外側面も、舌片部15側の起立壁部11bの外側面と同様に、下方(基部)に向かうに従い刃部材13に対し離れる方向に傾斜させて、蓋部12を閉めるに従ってラップフィルム21を強固に挟むように構成しても良い。
蓋部12は、収納ケース部11に回動可能に取り付けられ、収納ケース部11を開閉可能に覆うと共に、その先端側に刃部材収容部12aが設けられており、刃部材収容部12aには、刃部材支持部14と、ラップ滑り止め部材15とが収容される。
刃部材支持部14は、ラップフィルム21を切断する刃部材13の基部を支持するもので、収納ケース部11や蓋部12と同様にABS樹脂等の合成樹脂製であるが、収納ケース部11や蓋部12とは別体で構成されている。
そのため、蓋部12に対する刃部材13の取付け作業が容易になる。
また、ラップ滑り止め部材15は、ポリプロピレン(PP)や、エラストマー、ゴム等の弾性素材から構成され、図6などに示すように、基部15aと、基部15aから延びる舌片部15bとから構成され、刃部材13がラップフィルム21を切断する際、その舌片部15bの先端部がラップフィルム21に接触してラップフィルム21との間の摩摺力と、ラップフィルム21を収納ケース部11の起立壁部11bとの間で挟むことによりラップフィルム21が滑ることを防止して刃部材13によるラップフィルム21の切断を補助するものである。
ここで、本実施形態のラップケース1における蓋部12の刃部材収容部12aは、刃部材13と刃部材支持部14とラップ滑り止め部材15とを収容できるよう、図6に示すように、上側面12a1と、前側面12a2と、後側面12a3からなる下方が開口した断面コ字状に形成されている。
刃部材収容部12aでは、刃部材支持部14に対向する上側面12a1の内側には、刃部材収容部側凹部12a11が設けられている。
これに対し、蓋部12の刃部材収容部12aの上側面の内側に対向する刃部材支持部14の上側面には、刃部材収容部側凹部12a11に嵌る刃部材支持部側凸部14aが形成されており、図6に示すように刃部材支持部14が蓋部12の刃部材収容部12aに収容された際には、刃部材支持部14の刃部材支持部側凸部14aが、蓋部12の刃部材収容部12aの刃部材収容部側凹部12a11に嵌るように構成されている。
そのため、本実施形態のラップケース1によれば、刃部材13を支持させた刃部材支持部14を蓋部12の刃部材収容部12aにセットして固定する際、刃部材収容部側凹部12a11とそれに嵌る刃部材支持部側凸部14aとにより簡単かつ正確に刃部材13を支持させた刃部材支持部14をセットして固定することが可能となり、蓋部12に対する刃部材13の取付け作業性を向上させることができる。
また、本実施形態のラップケース1では、刃部材支持部14におけるラップ滑り止め部材15に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部14bが形成されている。
一方、ラップ滑り止め部材15の基部15aにおける刃部材支持部14の横側面に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部14bに嵌るラップ滑り止め部材側凸部15a1が形成されている。
そのため、本実施形態のラップケース1によれば、刃部材支持部14とラップ滑り止め部材15とが蓋部12の刃部材収容部12aに収容された際には、刃部材支持部側凹部14bとラップ滑り止め部材側凸部15a1とが、刃部材13の移動方向とは垂直をなす水平方向に嵌るため、刃部材13を支持させた刃部材支持部14とラップ滑り止め部材15とを、蓋部12の刃部材収容部12aにより確実に固定することが可能になる。
また、ラップ滑り止め部材15は、弾性体から構成されているため、ラップ滑り止め部材15の基部15aの横幅を、刃部材収容部12aの後側面12a3と刃部材支持部14の横側面との間の間隔よりも大きくしておき、ラップ滑り止め部材15の基部15aが刃部材収容部12aの後側面12a3と刃部材支持部14の横側面との間の隙間に収縮した状態で収容されるような大きさに形成しておくと、より確実にラップ滑り止め部材15を刃部材収容部12aに収容することができる。
ここで、ラップ滑り止め部材15の舌片部15bは、図6などに示すように、基部15aよりも前後方向の厚さを薄くした形状で構成されており、予めその基部から先端部に向かうに従って刃部材13に近付くように傾斜した形状に形成されている。
また、ラップ滑り止め部材15は、図6に示すように刃部材13よりも長く構成されている。そのため、図6に示すように蓋部12を収納ケース部11に対し回動させて一対の起立壁部11a,11bの間の隙間に蓋部12に設けられた刃部材13を移動させて円筒状のラップ2から引き出されたラップフィルム21を切断する際、刃部材支持部14の先端部は、刃部材13の先端部よりも先にラップフィルム21の表面に接触して、刃部材13によるラップフィルム21を切断する際のラップフィルム21の滑り止めを図っている。
次に、以上のように構成された本実施形態のラップケース1の使用方法について説明する。
まず、図7に示すように、ユーザは本実施形態のラップケース1において収納ケース部11に対し蓋部12を空け、収納ケース部11に収容したラップ2から必要とする長さ分だけラップフィルム21を引き出す。
次に、収納ケース部11に収容したラップ2から必要とする長さ分だけラップフィルム21を引き出し、図8に示すように収納ケース部11に対し蓋部12を回動させる。
収納ケース部11に対し蓋部12をさらに回動させると、図9および図10に示すように、収納ケース部11の一対の起立壁部11a,11bが、刃部材収容部12aの前側面12a2と後側面12a3の間に進行して、ラップ2から引き出したラップフィルム21は、一対の起立壁部11a,11bと、ラップ滑り止め部材15の先端部と刃部材13の先端部とに接触する。
その際、ラップ滑り止め部材15の先端部は、ラップフィルム21に高摩摺力で接触していて、かつ、刃部材13の方向に向かって傾斜しており、ラップフィルム21は、刃部材13の先端部によって鋭角に接触されているため、収納ケース部11に対し蓋部12をさらに回動させると、ラップ滑り止め部材15の先端部は、刃部材13の方向、すなわち収納ケース部11の起立壁部11bに向かってさらに傾斜して収納ケース部11の起立壁部11bにより強い力で弾力的に接触することになる。
これにより、図11および図11を拡大した図12に示すような蓋部12が収納ケース部11を完全に閉塞する状況に近付く程、ラップ滑り止め部材15の先端部が収納ケース部11の起立壁部11bとの間でラップフィルム21をより強固な力で挟むことにより滑り止めを行うので、刃部材13によってラップフィルム21を切断することができる。
特に、本実施形態のラップケース1では、一対の起立壁部11a,11bのうち少なくとも舌片部15側の起立壁部11bにおける刃部材13に対向した内側面と反対側の外側面は、図6や、図10、図12、図14等に示すように、下方(基部)に向かうに従い刃部材13から離れるように外側、すなわち舌片部15側に近付くように傾斜させたため、舌片部15と舌片部15側の起立壁部11bの外側面は、蓋部12を閉めるに従ってラップフィルム21を強固に挟むことになり、収納ケース部11に蓋部12を閉めるだけで、確実にラップフィルム21を切断することができる。
その後、ユーザがラップフィルム21をさらに引っ張ると、図13および図13を拡大した図14に示すように、収納ケース部11に収納されたラップ2からラップフィルム21を切り離すことができる。
また、ラップ滑り止め部材15の先端部が収納ケース部11の起立壁部11bとの間でラップフィルム21を押し付けながら下降していくので、ラップ滑り止め部材15の先端部とラップフィルム21との間、およびラップフィルム21と収納ケース部11の起立壁部11bとの間で静電気が発生する。
そして、ラップフィルム21の切り離し後、ユーザが蓋部12を開けると、ラップ滑り止め部材15の先端部がラップフィルム21を介して収納ケース部11の起立壁部11bとの間で接触している間は、接触時の摩摺によって静電気が発生するので、ラップ滑り止め部材15の先端部が収納ケース部11の起立壁部11bから上昇した際も、その接触(摺接)により再度、静電気が発生する。
そのため、蓋部12の開閉によるラップフィルム21の先端部がラップフィルム21を介した収納ケース部11の起立壁部11bとの間の接触(摺接)により静電気がラップ滑り止め部材15の先端部とラップフィルム21の表面との粘着力より大きくなるので、蓋部12の開放動作によってラップ滑り止め部材15の先端部が上昇した際、切り離されたラップフィルム21の先端部は、ラップ滑り止め部材15の先端部から離れて、静電気により図15に示すように収納ケース部11の起立壁部11bに密着することになる。
その結果、収納ケース部11に収納されたラップ2から次回以降、ラップフィルム21を引き出して使用する場合には、上述の従来技術(特許4689953号公報)のようにラップフィルム21の先端部が起立壁部の前後両側面に設けたラップ滑り止め部に貼りつくことがなくなり、次回以降でもラップフィルム21を容易に引き出すことができる。
従って、本実施形態のラップケース1によれば、収納ケース部11の幅方向前端部には、所定間隔を空けて起立した一対の起立壁部11a,11bを設ける一方、収納ケース部11に対し後端部が回動可能に取り付けられた蓋部12の刃部材収容部12aには、刃部材13の基部を支持する刃部材支持部14と、刃部材13がラップフィルム21を切断する際、その先端部がラップフィルム21に21に接触してラップフィルム21との間の摩摺力によりラップフィルム21が滑ることを防止して刃部材13によるラップフィルム21の切断を補助する弾性体からなるラップ滑り止め部材15とが設けられているため、刃部材13とラップ滑り止め部材15の取付け作業が容易であり、かつ、ラップフィルム21の切断後もラップフィルム21の先端部がラップ滑り止め部15に貼りつかずに次回以降もラップフィルムが引き出し易くなり、使用勝手を向上させることができる。
特に、本実施形態のラップケース1では、蓋部12の刃部材収容部12aにおいて刃部材支持部14に対向する上側面の内側には、刃部材収容部側凹部12a11が設けられている一方、刃部材支持部14における蓋部12の刃部材収容部12aの上側面の内側に対向する刃部材支持部14の上側面には、刃部材収容部側凹部12a11に嵌る刃部材支持部側凸部14aが形成されており、刃部材支持部14が蓋部12の刃部材収容部12aに収容された際には、刃部材支持部14の刃部材支持部側凸部14aが、蓋部12の刃部材収容部12aの刃部材収容部側凹部12a11に嵌るため、刃部材13の設置作業および位置決めを容易に行うことができる。
また、本実施形態のラップケース1では、刃部材支持部14におけるラップ滑り止め部材15に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部14bが形成されている一方、ラップ滑り止め部材15の基部15aにおける刃部材支持部14の横側面に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部14bに嵌るラップ滑り止め部材側凸部15a1が形成されている。
そのため、刃部材支持部14とラップ滑り止め部材15とが蓋部12の刃部材収容部12aに収容された際には、刃部材支持部側凹部14bとラップ滑り止め部材側凸部15a1とが嵌るため、刃部材収容部12aに刃部材支持部14とラップ滑り止め部材15とを確実に収納することができる。
また、本実施形態のラップケース1では、ラップ滑り止め部材15は、その基部15aから舌片部15bの先端部に向かうに従って刃部材13に近付くように傾斜しているため、舌片部15bの先端部がラップフィルム21に接触すると、刃部材13側への傾斜角が徐々に大きくなる。そのため、ラップ滑り止め部材15は、徐々に強い力でラップフィルム21を収納ケース部11の起立壁部11bに押し付けるため、ラップフィルム21の切断時におけるラップフィルム21の滑り止め効果を向上させることができる。
また、ラップ滑り止め部材15の先端部がラップフィルム21を介して収納ケース部11の起立壁部11bとの間で接触している間は静電気が発生しており、その静電気がラップ滑り止め部材15の先端部とラップフィルム21の表面との粘着力より大きくなる。そのため、蓋部12の開放動作によってラップ滑り止め部材15の先端部が上昇した際、切り離されたラップフィルム21の先端部は、ラップ滑り止め部材15の先端部から離れて、静電気により収納ケース部11の起立壁部11bに密着する。その結果、収納ケース部11に収納されたラップ2から次回以降、ラップフィルム21を引き出して使用する場合には、ラップフィルム21の先端部がラップ滑り止め部に貼りつくことを防止でき、ラップフィルム21の引き出しが容易になり、ラップ2の使用勝手を向上させることができる。
また、本実施形態のラップケース1では、ラップ滑り止め部材15は刃部材13よりも長く、蓋部12を収納ケース部11に対し回動させて一対の起立壁部11a,11bの間の隙間に蓋部12に設けられた刃部材13を移動させて円筒状のラップ2から引き出されたラップフィルム21を切断する際、刃部材支持部14の先端部は、刃部材13の先端部よりも先にラップフィルム21の表面に接触してその摩摺力によりラップフィルム21が滑ることを防止するため、ラップフィルム21を確実に切断することができる。
特に、本実施形態のラップケース1では、一対の起立壁部11a,11bのうち少なくとも舌片部15側の起立壁部11bにおける刃部材13に対向した内側面と反対側の外側面は、下方(基部)に向かうに従い刃部材13から離れるように外側、すなわち舌片部15側に近付くように傾斜させたため、舌片部15と舌片部15側の起立壁部11bの外側面は、蓋部12を閉めるに従ってラップフィルム21を強固に挟むことになり、収納ケース部11に蓋部12を閉めるだけで、確実にラップフィルム21を切断することができる。
なお、上記実施形態の説明では、ラップ滑り止め部材15の舌片部15bは、その基部から先端部に向かうに従って刃部材13に近付くように傾斜した形状で説明したが、本発明では、これに限らず、刃部材13がラップ2から引き出されたラップフィルム21を切断する際、ラップ滑り止め部材15の舌片部15bがラップフィルム21に接触して刃部材13側に曲がり、舌片部15bの少なくとも先端部が収納ケース部11の幅方向前端部の一対の起立壁部11a,11bのうちのラップ滑り止め部材15側の起立壁部11bにラップフィルム21を押し付けることができれば十分で、ラップ滑り止め部材15の舌片部15bが垂直で、舌片部15bがラップフィルム21に接触した際に曲がってラップフィルム21を起立壁部11bに押し付けたり、さらには舌片部15bがラップフィルム21に接触した際にほとんど曲がらずに、ラップフィルム21を起立壁部11bとの間で挟むような構成でも良い。
1 ラップケース
11 収納ケース部
11a,11b 起立壁部
11c,11c ラップ係止部材
11d 切欠部
12 蓋部
12a 刃部材収容部
12a1 上側面
12a11 刃部材収容部側凹部
12a2 前側面
12a3 後側面
13 刃部材
14 刃部材支持部
14a 刃部材支持部側凸部
14b 刃部材支持部側凹部
15 ラップ滑り止め部材
15a 基部
15a1 ラップ滑り止め部材側凸部
15b 舌片部
2 ラップ
21 ラップフィルム
11 収納ケース部
11a,11b 起立壁部
11c,11c ラップ係止部材
11d 切欠部
12 蓋部
12a 刃部材収容部
12a1 上側面
12a11 刃部材収容部側凹部
12a2 前側面
12a3 後側面
13 刃部材
14 刃部材支持部
14a 刃部材支持部側凸部
14b 刃部材支持部側凹部
15 ラップ滑り止め部材
15a 基部
15a1 ラップ滑り止め部材側凸部
15b 舌片部
2 ラップ
21 ラップフィルム
Claims (8)
- 合成樹脂製であって、円筒状のラップを収納する収納ケース部と、
この収納ケース部に回動可能に取り付けられ、前記収納ケース部を開閉可能に覆うと共に、引き出されたラップフィルムを切断しうる刃部材を刃部材収容部に設けた蓋部とを備え、
前記収納ケース部は、前記円筒状のラップを収納可能なように上方部が開放された箱状に形成され、前記ラップを内部で回転可能に支持して前記収納ケース部の幅方向前方へ引き出し可能に構成され、
前記収納ケース部の幅方向前端部には、所定間隔を空けて起立した一対の起立壁部が設けられ、前記蓋部を前記収納ケース部に対し回動させて閉塞した際に、その一対の起立壁部の間の隙間に前記蓋部に設けられた前記刃部材が移動して前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断するように構成される一方、
前記蓋部は、前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを前記収納ケース部が閉止する際に前記刃部材により切断できるよう前記収納ケース部の幅方向後端部に回動可能に固定され、
前記蓋部の刃部材収容部には、
前記刃部材の基部を支持する刃部材支持部と、
前記刃部材がラップフィルムを切断する際、その先端部がラップフィルムに接触してラップフィルムとの間の摩摺力によりラップフィルムが滑ることを防止して前記刃部材によるラップフィルムの切断を補助する弾性体からなるラップ滑り止め部材とが設けられていることを特徴とするラップケース。 - 請求項1記載のラップケースにおいて、
前記蓋部の刃部材収容部における前記刃部材支持部に対向する上側面の内側には、刃部材収容部側凹部が設けられている一方、
前記刃部材支持部における前記蓋部の刃部材収容部の上側面の内側に対向する前記刃部材支持部の上側面には、前記刃部材収容部側凹部に嵌る刃部材支持部側凸部が形成されており、
前記刃部材支持部が前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部の刃部材支持部側凸部が、前記蓋部の刃部材収容部の刃部材収容部側凹部に嵌ることを特徴とするラップケース。 - 請求項1または請求項2に記載のラップケースにおいて、
前記刃部材支持部における前記ラップ滑り止め部材に対向する横側面には、刃部材支持部側凹部が形成されている一方、
前記ラップ滑り止め部材における前記刃部材支持部の横側面に対向する横側面には、前記刃部材支持部側凹部に嵌るラップ滑り止め部材側凸部が形成されており、
前記刃部材支持部と前記ラップ滑り止め部材とが前記蓋部の刃部材収容部に収容された際には、前記刃部材支持部側凹部と前記ラップ滑り止め部材側凸部とが嵌ることを特徴とするラップケース。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載のラップケースにおいて、
前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、基部と、その基部よりも厚さの薄い舌片部とから構成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むことを特徴とするラップケース。 - 請求項4に記載のラップケースにおいて、
前記ラップ滑り止め部材の舌片部は、予めその基部から先端部に向かうに従って前記刃部材に近付くように傾斜した形状に形成されており、前記刃部材が前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際は、前記舌片部がラップフィルムに接触して前記刃部材側に曲がり、前記舌片部の少なくとも先端部が前記収納ケース部の幅方向前端部の一対の起立壁部のうちの前記ラップ滑り止め部材側の起立壁部との間で前記ラップフィルムを挟むことを特徴とするラップケース。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一の請求項に記載のラップケースにおいて、
前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、前記刃部材よりも長く、前記蓋部を前記収納ケース部に対し回動させて前記一対の起立壁部の間の隙間に前記蓋部に設けられた前記刃部材を移動させて前記円筒状のラップから引き出されたラップフィルムを切断する際、前記刃部材支持部の先端部は、前記刃部材の先端部よりも先にラップフィルムの表面に接触するように前記刃部材の先端部よりも長く構成されているように前記刃部材の先端部よりも長く構成されていることを特徴とするラップケース。 - 請求項1〜請求項6のいずれか一の請求項に記載のラップケースにおいて、
前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部における刃部材に対向した内側面と反対側の外側面は、下方に向かうに従い刃部材から離れるように前記舌片部に近付くように傾斜しており、
前記舌片部と前記一対の起立壁部のうち少なくとも前記舌片部側の起立壁部の外側面は、蓋部を閉めるに従ってラップフィルムを強固に挟むことを特徴とするラップケース。 - 請求項1〜請求項7のいずれか一の請求項に記載のラップケースにおいて、
前記刃部材支持部の前記ラップ滑り止め部材は、ポリプロピレンから構成されていることを特徴とするラップケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014121308A JP2016000620A (ja) | 2014-06-12 | 2014-06-12 | ラップケース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014121308A JP2016000620A (ja) | 2014-06-12 | 2014-06-12 | ラップケース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016000620A true JP2016000620A (ja) | 2016-01-07 |
Family
ID=55076452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014121308A Pending JP2016000620A (ja) | 2014-06-12 | 2014-06-12 | ラップケース |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016000620A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2024015668A (ja) * | 2022-07-25 | 2024-02-06 | 秀樹 小林 | ラップホルダ |
JP7510816B2 (ja) | 2020-08-19 | 2024-07-04 | ライセンスインターナショナル株式会社 | ロール体収納具 |
-
2014
- 2014-06-12 JP JP2014121308A patent/JP2016000620A/ja active Pending
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