図1は、無線LAN(wireless local area network、WLAN)の構造を示す概念図である。
図1の上段は、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)802.11のインフラストラクチャネットワーク(infrastructure network)の構造を示す。
図1の上段を参照すると、無線LANシステムは、一つまたはそれ以上の基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)100、105を含むことができる。BSS100、105は、成功的に同期化を行われて互いに通信できるAP(access point)125及びSTA1(Station)100−1のようなAPとSTAのセットであり、特定領域を示す概念ではない。BSS105は、一つのAP130に一つ以上の結合可能なSTA105−1、105−2を含むことができる。
インフラストラクチャBSSは、少なくとも一つのSTA、分散サービス(Distribution Service)を提供するAP125、130及び複数のAPを連結させる分散システム(Distribution System、DS)110を含むことができる。
分散システム110は、複数のBSS100、105を連結して拡張されたサービスセットであるESS(extended service set)140を具現することができる。ESS140は、一つまたは複数個のAP125、130が分散システム110を介して連結されて構成された一つのネットワークを指示する用語として使われることができる。一つのESS140に含まれるAPは、同じSSID(service set identification)を有することができる。
ポータル(portal)120は、無線LANネットワーク(IEEE802.11)と他のネットワーク(例えば、802.X)との連結を実行するブリッジ役割を遂行することができる。
図1の上段のようなインフラストラクチャネットワークでは、AP125、130間のネットワーク及びAP125、130とSTA100−1、105−1、105−2との間のネットワークが具現されることができる。しかし、AP125、130が無しでSTA間でもネットワークを設定して通信を実行することも可能である。AP125、130が無しでSTA間でもネットワークを設定して通信を実行するネットワークをアドホックネットワーク(Ad−Hoc network)または独立BSS(independent basic serviceset)と定義する。
図1の下段は、独立BSSを示す概念図である。
図1の下段を参照すると、独立BSS(independent BSS、IBSS)は、アドホックモードに動作するBSSである。IBSSは、APを含まないため、中央で管理機能を遂行する個体(centralized management entity)がない。即ち、IBSSでは、STA150−1、150−2、150−3、155−4、155−5が分散された方式(distributed manner)に管理される。IBSSでは、全てのSTA150−1、150−2、150−3、155−4、155−5が移動STAからなることができ、分散システムへの接続が許容されなくて自己完備的ネットワーク(self−contained network)を構築する。
STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準の規定に従う媒体接続制御(Medium Access Control、MAC)と無線媒体に対する物理階層(Physical Layer)インターフェースを含む任意の機能媒体であり、広義では、APと非−AP STA(Non−AP Station)を両方とも含む意味として使われることができる。
STAは、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、モバイル加入者ユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザ(user)などの多様な名称で呼ばれることもある。
図2は、IEEE802.11によりサポートされる無線LANシステムの階層アーキテクチャを示す。
図2では、無線LANシステムの階層アーキテクチャ(PHY architecture)を概念的に示した。
無線LANシステムの階層アーキテクチャは、MAC(medium access control)副階層(sublayer)220、PLCP(Physical Layer Convergence Procedure)副階層210、及びPMD(Physical Medium Dependent)副階層200を含むことができる。PLCP副階層210は、MAC副階層220がPMD副階層200に最小限の従属性を有して動作できるように具現される。PMD副階層200は、複数のSTA間でデータを送受信するための送信インターフェース役割を遂行することができる。
MAC副階層220、PLCP副階層210、及びPMD副階層200は、概念的に管理部(management entity)を含むことができる。
MAC副階層220の管理部は、MLME(MAC Layer Management Entity)225であり、物理階層の管理部は、PLME(PHY Layer Management Entity)215である。このような管理部は、階層管理動作が実行されるインターフェースを提供することができる。PLME215は、MLME225と連結されてPLCP副階層210及びPMD副階層200の管理動作(management operation)を実行することができ、MLME225もPLME215と連結されてMAC副階層220の管理動作(management operation)を実行することができる。
正確なMAC階層動作が実行されるために、SME(STA management entity)250が存在する。SME250は、階層に独立的な構成部として運用されることができる。MLME、PLME、及びSMEは、プリミティブ(primitive)に基づいて相互構成部間に情報を送信及び受信することができる。
各副階層での動作を簡略に説明すると、下記の通りである。PLCP副階層210は、MAC副階層220とPMD副階層200との間でMAC階層の指示によってMAC副階層220から受けたMPDU(MAC Protocol Data Unit)をPMD副階層200に伝達し、またはPMD副階層200から来るフレームをMAC副階層220に伝達する。PMD副階層200は、PLCPの下位階層であり、無線媒体を介した複数のSTA間でのデータ送信及び受信を実行することができる。MAC副階層220が伝達したMPDU(MAC protocol data unit)は、PLCP副階層210でPSDU(Physical Service Data Unit)という。MPDUは、PSDUと類似するが、複数のMPDUをアグリゲーション(aggregation)したA−MPDU(aggregated MPDU)が伝達された場合、各々のMPDUとPSDUは、互いに異なる。
PLCP副階層210は、PSDUをMAC副階層220から受けてPMD副階層200に伝達する過程で物理階層の送受信機により必要な情報を含む付加フィールドを付ける。このとき、付加されるフィールドは、PSDUにPLCPプリアンブル(preamble)、PLCPヘッダ(header)、コンボリューションエンコーダをゼロ状態(zero state)に返すのに必要なテールビット(Tail Bits)などである。PLCPプリアンブルは、PSDUが送信される前に受信機に同期化機能とアンテナダイバーシティを準備するようにする役割をすることができる。データフィールドは、PSDUにパディングビット、スクランブラを初期化するためのビットシーケンスを含むサービスフィールド及びテールビットが付けられたビットシーケンスがエンコーディングされたコード化シーケンス(coded sequence)を含むことができる。このとき、エンコーディング方式は、PPDUを受信するSTAでサポートされるエンコーディング方式によって、BCC(Binary Convolutional Coding)エンコーディングまたはLDPC(Low Density Parity Check)エンコーディングのうち一つを選択することができる。PLCPヘッダには送信するPPDU(PLCP Protocol Data Unit)に対する情報を含むフィールドが含まれることができる。
PLCP副階層210では、PSDUに前述したフィールドを付加してPPDU(PLCP Protocol Data Unit)を生成してPMD副階層200を経由して受信ステーションに送信し、受信ステーションは、PPDUを受信してPLCPプリアンブル、PLCPヘッダからデータ復元に必要な情報を得て復元する。
図3は、無線LANにおけるスキャニング方法を示す概念図である。
図3を参照すると、スキャニング方法は、パッシブスキャニング(passive scanning)300とアクティブスキャニング(active scanning)350とに区分されることができる。
図3の左側を参照すると、パッシブスキャニング300は、AP300が周期的にブロードキャストするビーコンフレーム330により実行されることができる。無線LANのAP310は、ビーコンフレーム330を特定周期(例えば、100msec)毎にnon−AP STA340にブロードキャストする。ビーコンフレーム330には現在のネットワークに対する情報が含まれることができる。non−AP STA340は、周期的にブロードキャストされるビーコンフレーム330を受信することで、ネットワーク情報を受信して認証/結合(authentication/association)過程を実行するAP310とチャネルに対するスキャニングを実行することができる。
パッシブスキャニング300は、non−AP STA340がフレームを送信する必要が無しでAP310で送信されるビーコンフレーム330を受信すればよい。したがって、パッシブスキャニング300は、ネットワークでデータ送信/受信により発生される全体的なオーバーヘッドが小さいという長所がある。しかし、ビーコンフレーム330の周期に比例して受動的にスキャニングを実行せざるを得ないため、スキャニングの実行にかかる時間が増えるという短所がある。ビーコンフレームに対する具体的な説明は、2011年11月に開示されたIEEE Draft P802.11−REVmbTM/D12、November2011‘IEEE Standard for Information Technology Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)Specifications(以下、IEEE802.11)’の8.3.3.2 beacon frameに開示されている。IEEE802.11aiでは追加的に他のフォーマットのビーコンフレームを使用することもでき、このようなビーコンフレームをFILS(fast initial link setup)ビーコンフレームという。また、測定パイロットフレーム(measurement pilot frame)は、ビーコンフレームの一部情報のみを含むフレームであり、スキャニング手順で使用することができる。測定パイロットフレームは、IEEE802.11 8.5.8.3 measurement pilot formatに開示されている。
また、FILS探索フレーム(FILS discovery frame)が定義されることもできる。FILS探索フレームは、各APでビーコンフレームの送信周期で送信されるフレームであり、ビーコンフレームより短い周期で送信されるフレームである。即ち、FILS探索フレームは、ビーコンフレームの送信周期より小さい値の周期で送信されるフレームである。FILS探索フレームは、探知フレームを送信するAPの識別子情報(SSID、BSSID)を含むことができる。FILS探索フレームは、STAにビーコンフレームが送信される前に送信されることで、該当チャネルにAPが存在することをSTAが予め探索するようにすることができる。一つのAPでFILS探索フレームが送信される間隔をFILS探索フレーム送信間隔という。FILS探索フレームにはビーコンフレームに含まれる情報の一部が含まれて送信されることができる。
図3の右側を参照すると、アクティブスキャニング350は、non−AP STA390からプローブ要求フレーム370をAP360に送信して主導的にスキャニングを実行する方法をいう。
AP360では、non−AP STA390からプローブ要求フレーム370を受信した後、フレーム衝突(frame collision)を防止するためにランダム時間待った後、プローブ応答フレーム380にネットワーク情報を含んでnon−AP STA390に送信することができる。non−AP STA390は、受信したプローブ応答フレーム380に基づいてネットワーク情報を得てスキャニング過程を中止することができる。
アクティブスキャニング350の場合、non−AP STA390が主導的にスキャニングを実行するため、スキャニングに使われる時間が短いという長所がある。しかし、non−AP STA390でプローブ要求フレーム370を送信しなければならないため、フレーム送信及び受信のためのネットワークオーバーヘッドが増加するという短所がある。プローブ要求フレーム370は、IEEE 802.11 8.3.3.9に開示されており、プローブ応答フレーム380は、IEEE 802.11 8.3.3.10に開示されている。
スキャニングが終わった後、APとSTAは、認証(authentication)と結合(association)過程を実行することができる。
図4は、APとSTAのスキャニング後、認証及び結合過程を示す概念図である。
図4を参照すると、パッシブ/アクティブスキャニングを実行した後、スキャニングされたAPのうち一つのAPと認証及び結合を実行することができる。
認証(authentication)及び結合(association)過程は、例えば、2方向ハンドシェイキング(2−way handshaking)を介して実行されることができる。図4の左側は、パッシブスキャニング後、認証及び結合過程を示す概念図であり、図4の右側は、アクティブスキャニング後、認証及び結合過程を示す概念図である。
認証及び結合過程は、アクティブスキャニングを使用したかまたはパッシブスキャニングを使用したかと関係なしで、認証要求フレーム(authentication request frame)410/認証応答フレーム(authentication response frame)420、及び結合要求フレーム(association request frame) 430/結合応答フレーム(association response frame)440をAP400、450とnon−AP STA405、455との間で交換することで同じく実行されることができる。
認証過程は、non−AP STA405、455から認証要求フレーム410をAP400、450に送信して実行されることができる。認証要求フレーム410に対する応答として認証応答フレーム420をAP400、450からnon−AP STA405、455に送信することができる。認証フレームフォーマット(authentication frame format)に対してはIEEE 802.11 8.3.3.11に開示されている。
結合過程(association)は、non−AP STA405、455から結合要求フレーム(association request frame)430をAP400、450に送信して実行されることができる。結合要求フレーム430に対する応答として結合応答フレーム440をAP AP400、450からnon−AP STA405、455に送信できる。送信された結合要求フレーム430にはnon−AP STA405、455の性能(capability)に対する情報が含まれている。non−AP STA405、455の性能情報に基づいて、AP400、450は、non−AP STA405、455に対してサポート可能かどうかを判断することができる。サポート可能な場合、AP400、450は、結合応答フレーム440に結合要求フレーム430に対する受諾可否とその理由、自分がサポート可能な性能情報(capability information)を含んでnon−AP STA405、455に送信することができる。結合フレームフォーマット(association frame format)に対してはIEEE 802.11 8.3.3.5/8.3.3.6に開示されている。
もし、結合ステップまで実行された場合、以後正常なデータの送信及び受信が実行されるようになる。結合が実行されない場合、結合が実行されない理由に基づいて再び結合が実行され、または他のAPに結合が実行されることができる。
図5は、アクティブスキャニング手順(active scanning procedure)に対する概念図である。
図5を参照すると、アクティブスキャニング手順は、下記のようなステップに実行されることができる。
(1)STA500がスキャニング手順を実行する準備ができたかどうかを判断する。
STA500は、例えば、プローブ遅延時間(probe delay time)が満了(expire)され、または特定なシグナリング情報(例えば、PHY−RXSTART.indication primitive)が受信される時まで待ってアクティブスキャニングを実行することができる。
プローブ遅延時間は、STA500がアクティブスキャニングを実行する時、プローブ要求フレーム510を送信する前に発生される遅延である。PHY−RXSTART.indication primitiveは、物理(PHY)階層からローカルMAC(medium access control)階層に送信される信号である。PHY−RXSTART.indication primitiveは、PLCP(physical layer convergence protocol)で有効なPLCPヘッダを含むPPDU(PLCP protocol data unit)を受信したという情報をMAC階層にシグナリングすることができる。
(2)基本接続(basic access)を実行する。
802.11MAC階層では、例えば、コンテンションベースの関数である分散調整関数(distributed coordination function、DCF)を使用して複数のSTAが無線媒体を共有することができる。DCFは、接続プロトコルとして搬送波検知多重接続及び衝突回避(carrier sense multiple access/collision avoidance、CSMA/CA)を使用してバックオフ(back−off)方式を介してSTA間の出動を防止することができる。STA500は、基本接続方法を使用してプローブ要求フレーム510をAP560、570に送信することができる。
(3)MLME−SCAN.要求プリミティブ(request primitive)に含まれているAP560、570を特定するための情報(例えば、SSID(service set identification)及びBSSID(basic service set identification)情報)をプローブ要求フレーム510に含んで送信することができる。
BSSIDは、APを特定するための指示子であり、APのMACアドレスに該当する値を有することができる。SSID(service set identification)は、STAを運用する人が読み取ることができるAPを特定するためのネットワーク名称である。BSSID及び/またはSSIDは、APを特定するために使われることができる。
STA500は、MLME−SCAN.要求プリミティブ(request primitive)により含まれているAP560、570を特定するための情報に基づいてAPを特定することができる。特定されたAP560、570は、プローブ応答フレーム540、550をSTA500に送信することができる。STA500は、プローブ要求フレーム510にSSID及びBSSID情報を含んで送信することで、プローブ要求フレーム510をユニキャスト、マルチキャストまたはブロードキャストすることができる。SSID及びBSSID情報を使用してプローブ要求フレーム510をユニキャスト、マルチキャストまたはブロードキャストする方法に対しては図5で追加的に詳述する。
例えば、MLME−SCAN.要求プリミティブ(request primitive)にSSIDリストが含まれる場合、STA500は、プローブ要求フレーム510にSSIDリストを含んで送信することができる。AP560、570は、プローブ要求フレーム510を受信し、受信されたプローブ要求フレーム510に含まれているSSIDリストに含まれているSSIDを判断してSTA500にプローブ応答フレーム540、550を送信するかどうかを決定することができる。
(4)プローブタイマを0に初期化した後、タイマを動作させる。
プローブタイマは、最小チャネル時間(MinChanneltime)520及び最大チャネル時間(MaxChanneltime)530をチェックするために使われることができる。最小チャネル時間520及び最大チャネル時間530は、STA500のアクティブスキャニング動作を制御するために使われることができる。
最小チャネル時間520は、STA500がアクティブスキャニングを実行するチャネルを変更するための動作を実行するために使われることができる。例えば、STA500は、プローブタイマが最小チャネル時間520に達する時まで他のフレーム(例えば、プローブ応答フレーム540、550の送信を探知することができない場合、STA500は、スキャニングチャネルを移動して他のチャネルでスキャニングを実行することができる。STA500は、プローブタイマが最小チャネル時間520に達する時まで他のフレームの送信を探知した場合、プローブタイマが最大チャネル時間530に達する時までチャネルをモニタリングすることができる。プローブタイマが最大チャネル時間530に達すると、STAは、受信されたプローブ応答フレーム540、550を処理することができる。
STA500は、プローブタイマが最小チャネル時間520に達する前までPHY−CCA.指示プリミティブ(indication primitive)を探索して最小チャネル時間520前まで他のフレーム(例えば、プローブ応答フレーム540、550)の送信可否を探知することができる。
PHY−CCA.指示プリミティブは、物理階層からMAC階層に媒体(medium)の状態に対する情報を送信することができる。PHY−CCA.指示プリミティブは、チャネルが可用でない場合はビジー(busy)、チャネルが可用である場合はアイドル(idle)というチャネル状態パラメータを使用して現在チャネルの状態をSTA500に知らせることができる。STA500は、PHY−CCA.指示プリミティブがビジー(busy)と探索される場合、STA500に受信されたプローブ応答フレーム540、550が存在すると判断し、PHY−CCA.指示プリミティブがアイドル(idle)と探索される場合、STA500に受信されたプローブ応答フレーム540、550が存在しないと判断することができる。
PHY−CCA.指示プリミティブがアイドル(idle)と探索される場合、STA500は、NAV(net allocation vector)を0に設定し、次のチャネルをスキャニングすることができる。STA500は、PHY−CCA.指示プリミティブがビジー(busy)と探索される場合、プローブタイマが最大チャネル時間530に達した後に受信されたプローブ応答フレーム540、550に対する処理を実行することができる。受信されたプローブ応答フレーム540、550に対する処理後、NAV(net allocation vector)を0に設定し、STA500は、次のチャネルをスキャニングすることができる。
以下、本発明の実施例において、STA500に受信されたプローブ応答フレーム540、550が存在するかどうかを判断するということは、PHY−CCA.指示プリミティブを使用してチャネル状態を判断するという意味を含むことができる。
(5)チャネルリスト(ChannelList)に含まれている全てのチャネルがスキャニングされる場合、MLMEは、MLME−SCAN.確認プリミティブ(confirm primitive)をシグナリングすることができる。MLME−SCAN.確認プリミティブは、スキャニング過程で取得した全ての情報を含むBSSDescriptionSetを含むことができる。
STA500がアクティブスキャニング方法を使用する場合、プローブタイマが最小チャネル時間に達する時までPHY−CCA.指示プリミティブのパラメータがビジー(busy)かどうかを判断するモニタリングを実行しなければならない。
前述したMLME−SCAN.要求プリミティブ(request primitive)に含まれる具体的な情報は、下記の通りである。STAがスキャニングを実行するためには、MLMEでMLME−SCAN.要求プリミティブを受信することができる。MLME−SCAN.要求プリミティブは、SMEにより生成されたプリミティブである。MLME−SCAN.要求プリミティブは、STAが結合する他のBSSが存在するかどうかを判断するために使われることができる。
MLME−SCAN.要求プリミティブは、具体的にBSSType、BSSID、SSID、ScanType、ProbeDelay、ChannelList、MinChannelTime、MaxChannelTime、RequestInformation、SSID List、ChannelUsage、AccessNetworkType、HESSID、MeshID、VendorSpecificInfoのような情報を含むことができる。MLME−SCAN.要求プリミティブに対する具体的な説明は、2011年11月に開示されたIEEE Draft P802.11−REVmbTM/D12、November2011‘IEEE Standard for Information Technology Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)Specifications’の6.3.3.2MLME−SCAN.requestに開示されている。
以下の表1は、MLME−SCAN.要求プリミティブが含む情報を例示的に簡略に示す。
MLME−SCAN.要求プリミティブに含まれている要求パラメータ(request parameter)は、応答STAがプローブ応答フレームを送信するかどうかを決定するために使われることができる。要求パラメータは、他のBSSの情報がプローブ応答フレームに含まれることを要求するための情報を含むことができる。また、要求パラメータは、リポート要求フィールド、遅延基準フィールド、最大遅延限界フィールドを含むことができる。
リポート要求フィールドは、他のBSSの情報がプローブ応答フレームに含まれることを要求する情報であり、遅延基準フィールドは、プローブ要求フレームに対する応答として適用される遅延タイプに対する情報を含み、最大遅延限界フィールドは、遅延基準フィールドにより指示された、遅延タイプに対する最大接続遅延情報を含むことができる。
その他、要求パラメータは、最小データレートフィールド及び/または受信された信号強度限界フィールドを含むことができる。最小データレートフィールドは、MSDUまたはA−MSDUを送信するにあたって、最も低い全体データレートに対する情報を含む。受信された信号強度限界フィールドは、プローブ要求フレームのレシーバが応答をするために必要な信号の限界値に対する情報をさらに含むことができる。
図6は、プローブ要求フレーム送信方法を示す概念図である。
図6では、STAがプローブ要求フレーム(probe request frame)をブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストする方法に対して開示する。
図6の上段は、STA600がプローブ要求フレーム610をブロードキャストする方法である。
STA600は、プローブ要求フレーム610にワイルドカードSSID(wildcard SSID)及びワイルドカードBSSID(wildcard BSSID)を含んでプローブ要求フレーム610をブロードキャストすることができる。
ワイルドカードSSID及びワイルドカードBSSIDは、STA600の送信範囲に含まれるAP605−1、605−2、605−3、605−4、605−5の全てを指示するための識別子として使われることができる。
STA600がプローブ要求フレーム610にワイルドカードSSID及びワイルドカードBSSIDを含んで送信する場合、STA600が送信するプローブ要求フレーム610を受信したAP605−1、605−2、605−3、605−4、605−5は、受信されたプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをSTA600に送信することができる。
ブロードキャストされたプローブ要求フレーム610を受信したAP605−1、605−2、605−3、605−4、605−5が、受信したプローブ要求フレーム610に対する応答としてプローブ応答フレームをSTA600に一定時間内に送信する場合、STA600は、一度にあまりに多くのプローブ応答フレーム(probe response frame)を受信して処理しなければならない問題が発生できる。
図6の中段は、STA620がプローブ要求フレーム630をユニキャストする方法である。
図6の中段を参照すると、STA620がプローブ要求フレーム630をユニキャスト(unicast)する場合、STA620は、APの特定なSSID/BSSID情報を含むプローブ要求フレーム630を送信することができる。プローブ要求フレーム630を受信したAPのうち、STA620が特定したSSID/BSSIDに該当するAP625のみがSTA620にプローブ応答フレームを送信することができる。
図6の下段は、STA640がプローブ要求フレーム660をマルチキャストする方法である。
図6の下段を参照すると、STA640は、プローブ要求フレーム660にSSIDリストとワイルドカードBSSIDを含んで送信することができる。プローブ要求フレーム660を受信したAPのうち、プローブ要求フレームに含まれているSSIDリストに含まれているSSIDに該当するAP660−1、660−2は、プローブ応答フレームをSTA640に送信することができる。
前述したように、既存のSTAは、MLME−SCAN.要求プリミティブに含まれているSSIDとBSSIDに基づいてプローブ要求フレームをユニキャストするか、またはマルチキャストするか、またはブロードキャストするかを決定することができる。プローブ要求フレームのユニキャスト、マルチキャストまたはブロードキャストは、下記のようなMLME−SCAN.要求プリミティブの設定に基づいて実行されることができる。
MLME−SCAN.要求プリミティブが特定なBSSIDを含んでいる場合、STAは、特定なBSSIDを有するAPにプローブ要求フレームをユニキャストする。ユニキャストされるプローブ要求フレームのMACヘッダのアドレスフィールド(address field)にAPの特定なBSSIDを含むことができる。
MLME−SCAN.要求プリミティブにSSIDまたはSSIDリストを含み、ワイルドカードBSSIDを含んでいる場合、STAは、SSIDまたはSSIDリストに該当するAPにプローブ要求フレームをマルチキャストすることができる。プローブ要求フレームにSSIDまたはSSIDリストを含み、プローブ要求フレームのMACヘッダのアドレスフィールドにワイルドカードBSSIDを含むことができる。
MLME−SCAN.要求プリミティブにワイルドカードSSIDが含まれている場合、STAは、プローブ要求フレームをブロードキャストすることができる。ブロードキャストされるプローブ要求フレームは、ワイルドカードSSIDを含み、MACヘッダのアドレスフィールドにワイルドカードBSSIDを含むことができる。
APは、STAからプローブ要求フレームを受信した場合、プローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームを送信することができる。レガシAPの場合、プローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをユニキャストした。しかし、APが高速初期リンク設定(fast initial link setup、FILS)をサポートするFILS APの場合、プローブ応答フレームをブロードキャストすることもできる。STAとAPが高速初期リンク設定をサポートする場合、STAが送信したプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。
以下、本発明の実施例において、高速初期リンク設定をサポートするSTAはFILS STA、高速初期リンク設定をサポートするAPはFILS APという用語で表現されることができる。それに対し、高速初期リンク設定をサポートしないSTAはレガシSTA、高速初期リンク設定をサポートしないAPはレガシAPという用語で表現されることができる。
APまたはSTAが高速初期リンク設定をサポートするということは、多様な意味で解釈されることができる。本発明の実施例のように、APは、プローブ応答フレームをブロードキャストし、STAは、ブロードキャストされるプローブ応答フレームをデコーディングすることができる場合、APとSTAが高速初期リンク設定をサポートするFILS STA、FILS APで表現することができる。その他、IEEE802.11aiの標準に基づいて動作するSTA及びAPをFILS STA、FILS APで表現することもできる。または、FILS探索フレーム(FILS discovery frame)を送信するAP及びFILS探索フレームを受信するSTAをFILS AP及びFILS STAで表現することもできる。FILS探索フレームは、APの次のTBTTオフセット情報(AP′s Next TBTT(target beacon transmission time) Offset)を含むことができる。APの次のTBTTオフセット情報は、次のビーコンフレームの送信タイミングに対する情報を含むことができる。次のTBTTオフセット情報は、探索フレームと探索フレームの次の送信されるビーコンフレームとの間の時間オフセット情報を含むことができる。
図7は、本発明の実施例に係る初期リンク設定手順を示す概念図である。
図7では複数のFILS STA710、720、730とFILS AP700との間の初期リンク設定手順に対して開示する。
図7を参照すると、複数のFILS STA710、720、730は、複数のプローブ要求フレームをFILS AP700に送信することができる。
本発明の実施例によると、FILS AP700は、複数のプローブ要求フレームがFILS STA710、720、730から受信された場合、プローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。または、FILS AP700は、受信した複数のプローブ要求フレームに含まれている情報に基づいてプローブ応答フレームをブロードキャストするかどうかを決定することができる。
具体的に、FILS AP700が複数のFILS STA710、720、730から複数のプローブ要求フレーム715、725、735を受信した場合を仮定して説明する。FILS AP700は、複数のFILS STA710、720、730から受信した複数のプローブ要求フレーム715、725、735に基づいて同じプローブ応答フレームを送信することができるかどうかを判断することができる。具体的に、プローブ要求フレーム715、725、735により要求される情報が同じ場合、FILS AP700は、同じプローブ応答フレーム705を複数のFILS STA710、720、730にブロードキャストすることができる。
FILS AP700がプローブ応答フレームを複数のFILS STA710、720、730にブロードキャストする場合、複数のFILS STA710、720、730の各々にプローブ応答フレームをユニキャストしない。したがって、FILS AP700と複数のFILS STA710、720、730との間に高速初期リンク設定が実行されることができる。
FILS AP700が複数のFILS STA710、720、730から複数のプローブ要求フレーム715、725、735を受信した場合、前記のような動作が実行されることができる。しかし、FILS AP700が受信した複数のプローブ要求フレームに、レガシSTAにより送信されたプローブ要求フレームが含まれる場合、APは、異なる動作を実行することもできる。
図8は、本発明の実施例に係る初期リンク設定手順を示す概念図である。
図8では少なくとも一つのFILS STA810、820及び少なくとも一つのレガシSTA830とFILS AP800との間の初期リンク設定手順に対して開示する。
無線LAN環境ではFILS AP800、レガシSTA830、FILS STA810、820が同じBSSで動作することができる。本発明の実施例によると、STA及び/またはAPが高速初期リンク設定をサポートするかどうかによって、STAとAPとの間の初期アクセス手順が互いに異なるように実行されることができる。
FILS AP800は、複数のSTA(少なくとも一つのFILS STA810、820、少なくとも一つのレガシSTA830)から複数のプローブ要求フレーム815、825、835を受信することができる。
FILS AP800が複数のプローブ要求フレーム815、825、835に対してプローブ応答フレーム805をブロードキャストした場合を仮定して説明する。このような場合、FILS STA810、820は、ブロードキャストされたプローブ応答フレーム805を受信することができる。しかし、レガシSTA830は、プローブ要求フレーム835に対する応答としてユニキャストされたプローブ応答フレームを期待することができる。このような場合、レガシSTA830は、モニタリングしたプローブ応答フレーム805がユニキャストされたフレームでなく、ブロードキャストされたプローブ応答フレームの場合、受信しない。したがって、FILS AP800は、レガシSTA830から受信したプローブ要求フレーム835に対してはプローブ応答フレームをユニキャストする必要がある。
FILS AP800は、プローブ応答フレームの送信方法を決定するために、プローブ要求フレーム815、825、835を送信したSTA810、820、830がFILS STAかまたはレガシSTAかに対して予め決定しなければならない。データを送信及び受信するSTA810、820、830がFILS STAかまたはレガシSTAかをFILS AP800が決定することができない場合、FILS AP800は、高速初期リンク設定のための手順を実行するかどうかに対して決定することができない。具体的に、FILS APは、プローブ応答フレームをブロードキャストするかどうかを決定するために、プローブ要求フレームを送信したSTAがレガシSTAかまたはFILS STAかに対する情報が必要である。以下、本発明の実施例ではSTAのFILSサポート可否に対する情報をAPに送信する方法に対して開示する。
以下、本発明の実施例では、説明の便宜上、FILS STAがプローブ要求フレームを送信するステップから開示する。しかし、本発明の実施例によると、FILS STAは、他のSTAからプローブ要求フレームを受信した場合、直接プローブ要求フレームを送信するかどうかに対して判断することができる。
例えば、他のSTAから受信したプローブ要求フレームに対するAPの応答と、FILS STAが受信したMLME−SCAN.要求プリミティブにより指示された情報に対する応答と、が同じ場合、STAは、プローブ要求フレームを送信しない。APは、他のSTAにより送信されたプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができ、STAは、ブロードキャストされたプローブ応答フレームを受信することによって、別途のプローブ要求フレームに対する送信を省略することができる。
具体的な例として、STAは、他のSTAによりブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信することができる。STAは、他のSTAによりブロードキャストされたプローブ要求フレームが直接プローブ要求フレームを送信しようとするAPに送信されるプローブ要求フレームかどうかを判断することができる。STAは、受信したプローブ要求フレームが直接プローブ要求フレームを送信しようとするAPでない場合、直接MLME−SCAN.要求プリミティブに基づいてプローブ要求フレームを生成することができる。
図9は、本発明の実施例に係る初期リンク設定手順を示す概念図である。
図9を参照すると、STAは、高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対する情報をFILS APに送信する(ステップS900)。
例えば、STAは、プローブ要求フレームにFILS性能要素(FILS capability element)を含んでFILS APに送信することができる。FILS性能要素は、STAが高速初期リンク設定をサポートするFILS STAかどうかを示すための情報を含むことができる。STAは、高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対する情報を送信するために、プローブ要求フレームでない他のフレームを介して送信することもできる。STAの高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対する情報は、他の多様な情報フォーマット及び多様な送信方法を介してSTAからFILS APに送信されることができる。
FILS APは、STAから受信した高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対する情報に基づいてプローブ応答フレームの送信方法を決定する(ステップS910)。
FILS APは、プローブ要求フレームを送信した少なくとも一つのSTAがレガシSTAかどうかを判断することで、プローブ応答フレームの送信方法を決定することができる。
前述したように、FILS APは、複数のFILS STAから複数のプローブ要求フレームを受信した場合、複数のプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。FILS APは、具現によって、一つのFILS STAからプローブ要求フレームを受信した場合にもプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることもできる。
しかし、受信した複数のプローブ要求フレームのうち少なくとも一つのプローブ要求フレームをレガシSTAから受信した場合、FILS APは、別途のプローブ応答フレームをレガシSTAにユニキャストすることができる。
例えば、FILS APは、受信したプローブ要求フレームに含まれているFILS性能要素に基づいて受信したプローブ要求フレームのうち、レガシSTAから受信したプローブ要求フレームが存在するかどうかを判断することができる。
受信したプローブ要求フレームのうち、FILS性能要素が存在しない、またはFILS性能要素がSTAにより高速初期リンク設定がサポートされないことを指示するプローブ要求フレームがある場合がある。このような場合、FILS APは、FILS性能要素が存在しない、またはSTAにより高速初期リンク設定がサポートされないことを指示するプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをユニキャストすることができる。また、FILS APは、FILS性能要素がSTAにより高速初期リンク設定をサポートすることを指示する残りのプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。
他の実施例として、受信した全てのプローブ要求フレームのFILS性能要素がSTAによりFILSがサポートされることを指示することもできる。このような場合、FILS APは、複数のプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。
FILS APは、決定された送信方法によりプローブ応答フレームを送信する(ステップS920)。
FILS APは、ステップS910で決定された送信方法に基づいて生成したプローブ応答フレームを送信することができる。
図10及び図11ではFILS APの具体的な動作に対して開示する。
図10は、本発明の実施例に係るFILS APのプローブ応答フレーム送信方法を示す概念図である。
図10ではプローブ要求フレームを送信した複数のSTAが全てFILSをサポートする場合を仮定して説明する。図10では、説明の便宜上、複数のFILS STAを仮定するが、一つのFILS STAの場合にも、下記のような手順がFILS APとFILS STAとの間で適用されることができる。
複数のFILS STA1010、1020、1030の各々は、プローブ要求フレーム1015、1025、1035をFILS AP1000に送信することができる。
複数のFILS STA1010、1020、1030の各々が送信するプローブ要求フレーム1015、1025、1035は、FILS性能要素(FILS capability element)を含むことができ、FILS性能要素は、STAが高速初期リンク設定をサポートすることを指示することができる。
FILS AP1000は、受信した複数のプローブ要求フレーム1015、1025、1035に含まれるFILS性能要素に基づいてプローブ要求フレームを送信した全てのSTA1010、1020、1030がFILS STAであるという情報を取得することができる。このような場合、FILS AP1000は、複数のFILS STA1010、1020、1030にプローブ応答フレーム1005をブロードキャストすることができる。
本発明の他の実施例によると、FILS AP1000は、受信した複数のプローブ要求フレーム1015、1025、1035に個別的な要求情報があるかどうかを追加的に判断することで、プローブ応答フレーム1005の送信方法を決定することもできる。例えば、複数のFILS STA1010、1020、1030から受信した複数のプローブ要求フレーム1015、1025、1035のうち、特定なプローブ要求フレームは、FILS AP1000から送信されるプローブ応答フレームを介して別途の情報を要求する要求要素(requested element)を含むことができる。このような場合、FILS AP1000は、要求要素を含む特定なプローブ要求フレームに対する応答として要求要素に対する応答を含むプローブ応答フレームを、特定なプローブ要求フレームを送信したFILS STAにユニキャストすることもできる。FILS AP1000は、要求要素を含む特定なプローブ要求フレームを除いた残りのプローブ要求フレームにより要求される情報が同じ場合、残りのプローブ要求フレームを送信した複数のFILS STAに同じプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。
要求要素に基づく判断方法だけでなく、FILS AP1000は、複数のFILS STAから複数のプローブ要求フレームを受信した場合、他の多様な判断に基づいてプローブ応答フレームを複数のFILS STAにブロードキャストするか、またはユニキャストするかを追加的に判断することもできる。
本発明の他の実施例によると、FILS AP1000は、具現によって、要求要素を含む特定なプローブ要求フレームを受信した場合にも、要求要素に対する応答を含むプローブ応答フレームを複数のFILS STAにブロードキャストすることもできる。
図11は、本発明の実施例に係るFILS APのプローブ応答フレーム送信方法を示す概念図である。
図11ではプローブ要求フレームを送信した複数のSTA1110、1120、1130のうち、少なくとも一つのSTAがレガシSTA1130の場合を仮定して説明する。図11では、説明の便宜上、複数のFILS STAを仮定するが、一つのFILS STAの場合にも、下記のような手順がFILS APとFILS STAとの間で適用されることができる。
図11を参照すると、複数のFILS STA1110、1120及びレガシSTA1130がFILS AP1100にプローブ要求フレーム1115、1125、11135を送信することができる。図11では、説明の便宜上、レガシSTAが一つであると仮定するが、レガシSTAは複数個であってもよい。
複数のFILS STA1110、1120の各々により送信されるプローブ要求フレーム1115、1125は、FILS性能要素を含むことができる。FILS性能要素は、STAが高速初期リンク設定をサポートすることを指示することができる。
レガシSTA1130により送信されるプローブ要求フレーム1135は、FILS性能要素を含まない、またはFILS性能要素を含み、含まれているFILS性能要素がSTAにより高速初期リンク設定がサポートされないことを指示することができる。以下、本発明の実施例ではレガシSTA1130により送信されるプローブ要求フレーム1135は、FILS性能要素を含まないと仮定する。
FILS AP1100は、受信した複数のプローブ要求フレーム1115、1125、1135にFILS性能要素が含まれるかどうかに基づいて複数のプローブ要求フレーム1115、1125、1135を送信したSTA1110、1120、1130がFILS STA1110、1120及びレガシSTA1130であるという情報を取得することができる。このような場合、FILS AP1100は、複数のFILS STA1110、1120にプローブ応答フレーム1103をブロードキャストし、レガシSTA1130にプローブ応答フレーム1106をユニキャストすることができる。このような方法を使用することによって、レガシSTA1130は、ユニキャストされたプローブ応答フレーム1106をFILS AP1100から受信して初期アクセスを実行することができる。
本発明の他の実施例によると、FILS AP1100は、複数のFILS STAから受信した複数のプローブ要求フレームに個別的な要求情報があるかどうかを追加的に判断することで、プローブ応答フレームの送信方法を決定することもできる。例えば、複数のFILS STAから受信した複数のプローブ要求フレームのうち、特定なプローブ要求フレームは、FILS AP1100に別途の情報を要求する要求要素(requested element)を含むことができる。このような場合、FILS AP1100は、要求要素を含むプローブ要求フレームに対する応答として要求要素に対する応答を含むプローブ応答フレームを、特定なプローブ要求フレームを送信した特定なFILS STAにユニキャストすることもできる。FILS APは、特定なFILS STAを除いた残りのFILS STAにより要求される情報が同じ場合、同じプローブ応答フレームを複数のFILS STAにブロードキャストすることができる。
前述したように、要求要素に基づく判断方法だけでなく、FILS AP1100は、複数のFILS STAから複数のプローブ要求フレームを受信した場合、他の多様な判断に基づいてプローブ応答フレームを複数のFILS STAにブロードキャストするか、またはユニキャストするかを追加的に判断することもできる。
同様に、本発明の他の実施例によると、FILS AP1100は、具現によって、要求要素を含む特定なプローブ要求フレームを受信した場合にも、要求要素に対する応答を含むプローブ応答フレームを複数のFILS STAにブロードキャストすることもできる。
図12は、本発明の実施例に係るプローブ要求フレームを示す概念図である。
図12を参照すると、プローブ要求フレームのフレームボディ(framebody)は、FILS性能要素を含むことができる。
FILS性能要素は、要素ID、長さ(length)及びFILS STA情報1200を含むことができる。FILS STA情報1200は、FILS STA指示子(indication)1250及び保存ビット(reserved)を含むことができる。
要素IDは、該当情報要素がFILS性能要素であることを指示するために使われることができる。
長さ(length)は、FILS STA情報の長さに対する情報を含むことができる。
FILS STA指示子は、STAが高速初期リンク設定をサポートするかどうかを指示することができる。例えば、FILS STA指示子が1の場合、STAが高速初期リンク設定をサポートすることを指示し、FILS STA指示子が0の場合、STAが高速初期リンク設定をサポートしないことを指示することができる。
このような情報フォーマットは、一つの例示に過ぎず、他の多様な方法によりSTAが高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対する情報をFILS APに送信することができる。
図13は、本発明の実施例に係るプローブ要求フレームを示す概念図である。
図13では拡張性能要素(extended capability element)1300に基づいてSTAの高速初期リンク設定に対するサポート可否に対する情報(information on the support for fast initial link setup of STA)を伝達する方法に対して開示する。
本発明の実施例によると、以下の表2のように拡張性能要素1300にSTAのFILS性能(capability)情報1350を含んで伝達することができる。拡張性能要素1300は、プローブ要求フレーム、認証要求フレーム(authenticaiton request frame)、結合要求フレーム(association request frame)に含まれて伝達されることができる。
図13を参照すると、プローブ要求フレームは、拡張性能要素1300を含むことができる。拡張性能要素1300は、STAがサポート可能な機能に対する情報を含む情報要素である。
本発明の実施例によると、STAは、拡張性能要素1300に基づいてSTAの高速初期リンク設定のサポート可否に対する情報を伝達することができる。具体的に、拡張性能要素1300で一定ビット(例えば、1ビット)に定義されたFILS性能(FILS capability)情報1350を介してSTAが高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対して送信することができる。具体的に、FILS性能情報の値が1の場合、STAが高速初期リンク設定をサポートすることを指示することができる。
FILS APは、受信したプローブ要求フレームの拡張性能要素に含まれているFILS性能情報に基づいてプローブ応答フレームの送信方法を決定することができる。
図14は、本発明の実施例に係るプローブ応答フレーム送信方法を示す概念図である。
図14ではFILS AP1400が複数のFILS STA1410、1420及び少なくとも一つのレガシSTA1430からプローブ要求フレームを受信した場合、複数のFILS STA1410、1420及び少なくとも一つのレガシSTA1430にプローブ応答フレームを送信する方法に対して開示する。図14では2個のFILS STA及び1個のレガシSTAの場合を仮定して説明する。図14では、説明の便宜上、複数のFILS STAを仮定するが、一つのFILS STAの場合にも、下記のような手順がFILS APとFILS STAとの間で適用されることができる。
図14を参照すると、FILS AP1400は、第1の時間区間1450で複数のFILS STA1410、1420にプローブ応答フレーム1455をブロードキャストする。
FILS AP1400は、第1の時間区間1450で優先的に複数のFILS STA1410、1420にプローブ応答フレーム1455をブロードキャストすることができる。第1の時間区間1450は、STAが特定なチャネルでプローブ応答フレームをモニタリングする最大時間である最大チャネル時間(MaxChanneltime)のうち一部の時間区間である。
本発明の実施例によると、FILS AP1400は、複数のFILS STA1410、1420及び少なくとも一つのレガシSTA1430からプローブ要求フレームを受信した場合、最大チャネル時間内で、一定区間は、FILS STAにプローブ応答フレームをブロードキャストする第1の時間区間1450に設定し、残りの区間は、レガシSTAにプローブ応答フレームをユニキャストする第2の時間区間1460に設定することができる。
例えば、FILS AP1400によりプローブ応答フレーム1455がブロードキャストされる区間は、最小チャネル時間(MinChanneltime)に含まれる区間である。最小チャネル時間までFILS AP1400がプローブ応答フレーム1455をブロードキャストする場合、ユニキャストされるプローブ応答フレーム1465をモニタリングするレガシSTA1430は、チャネルを介してブロードキャストされたプローブ応答フレーム1455をセンシングすることができる。センシング結果、レガシSTA1430でPHY−CCA.指示プリミティブがビジー(busy)と探索されることができ、レガシSTA1430は、プローブタイマが最大チャネル時間に到達する時までFILS AP1400からユニキャストされるプローブ応答フレーム1465をモニタリングすることができる。
FILS AP1400は、第2の時間区間1460でレガシSTA1430にプローブ応答フレームをユニキャストすることができる。
第2の時間区間1460は、第1の時間区間1450以後、最大チャネル時間(MaxChannelTime)以前に該当する区間である。最大チャネル時間は、STAがチャネルにプローブ応答フレームをモニタリングする最大区間である。
図14と違って、反対の順序にFILS AP1400からプローブ応答フレームが送信されることもできる。
図15は、本発明の実施例に係るプローブ応答フレーム送信方法を示す概念図である。
図15ではFILS AP1500が複数のFILS STA1510、1520及び少なくとも一つのレガシSTA1530からプローブ要求フレームを受信した場合、複数のFILS STA1510、1520及び少なくとも一つのレガシSTA1530にプローブ応答フレームを送信する方法に対して開示する。図15では2個のFILS STA及び1個のレガシSTAの場合を仮定して説明する。図15では、説明の便宜上、複数のFILS STAを仮定するが、一つのFILS STAの場合にも、下記のような手順がFILS APとFILS STAとの間で適用されることができる。
図15を参照すると、FILS AP1500は、第1の時間区間1550でレガシSTA1530にプローブ応答フレーム1555をユニキャストする。
FILS AP1500は、第1の時間区間1550で優先的にレガシSTA1530にプローブ応答フレーム1555をユニキャストすることができる。第1の時間区間1550は、STAが特定なチャネルをスキャニングする最大チャネル時間(MaxChanneltime)のうち一部の時間区間である。
本発明の実施例によると、FILS AP1500は、複数のFILS STA及び少なくとも一つのレガシSTAからプローブ要求フレームを受信した場合、最大チャネル時間内で、一定区間は、少なくとも一つのレガシSTAにプローブ応答フレームをユニキャストする区間に設定し、残りの区間は、複数のFILS STAにプローブ応答フレームをブロードキャストする区間に設定することができる。
例えば、FILS AP1500によりプローブ応答フレーム1555がユニキャストされる区間は、最小チャネル時間(MinChanneltime)に該当する区間である。最小チャネル時間までFILS AP1500がプローブ応答フレーム1555をユニキャストする場合、ブロードキャストされるプローブ応答フレームをモニタリングするFILS STA1510、1520は、チャネルを介してユニキャストされたプローブ応答フレーム1555をセンシングすることができる。センシング結果、FILS STA1510、1520でPHY−CCA.指示プリミティブがビジー(busy)と探索されることができ、FILS STA1510、1520は、プローブタイマが最大チャネル時間に到達する時までFILS AP1500からブロードキャストされるプローブ応答フレーム1565をモニタリングすることができる。
FILS AP1500は、第2の時間区間1560でFILS STA1510、1520にプローブ応答フレーム1565をブロードキャストすることができる。
第2の時間区間1560は、第1の時間区間1550以後、最大チャネル時間(MaxChannelTime)以前に該当する区間である。最大チャネル時間は、STAがチャネルにプローブ応答フレームをモニタリングする最大区間である。
図16は、本発明の実施例が適用されることができる無線装置を示すブロック図である。
図16を参照すると、無線装置は、前述した実施例を具現することができるSTAであり、AP1600または非AP STA(non−AP station) 1650である。
AP 1600は、プロセッサ1610、メモリ1620及びRF部(radio frequency unit)1630を含む。
RF部1630は、プロセッサ1610と連結して無線信号を送信/受信することができる。
プロセッサ1610は、本発明で提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ1610は、前述した本発明の実施例に係る無線装置の動作を実行するように具現されることができる。
例えば、プロセッサ1610は、STAから受信したプローブ要求フレームに基づいてプローブ応答フレームをブロードキャストするか、またはユニキャストするかを決定することができる。例えば、APは、受信したプローブ要求フレームのFILS性能情報でSTAが高速初期リンク設定をサポートするかどうかに対して判断することができる。判断結果、APは、FILS STAから送信されたFILS性能情報を含むプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。また、判断結果、APは、レガシSTAから送信されたFILS性能情報を含まないプローブ要求フレームまたはFILS性能情報によりSTAが高速初期リンク設定をサポートしないことを指示するプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームをユニキャストすることができる。
STA 1650は、プロセッサ1660、メモリ1670及びRF部(radio frequency unit) 1680を含む。
RF部1680は、プロセッサ1660と連結して無線信号を送信/受信することができる。
プロセッサ1660は、本発明で提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ1660は、前述した本発明の実施例に係る無線装置の動作を実行するように具現されることができる。
例えば、プロセッサ1660は、第1のプローブ要求フレームをAP(access point)に送信し、APから第1のプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレームを受信するように具現されることができる。第1のプローブ要求フレームは、FILS(fast initial link setup)性能情報(FILS capability information)を含み、FILS性能情報は、STAが高速初期リンク設定をサポートするかどうかを指示することができる。
プロセッサ1610,1660は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置及び/またはベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ1620,1670は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部1630,1680は、無線信号を送信及び/または受信する一つ以上のアンテナを含むことができる。
実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ1620,1670に格納され、プロセッサ1610,1660により実行されることができる。メモリ1620,1670は、プロセッサ1610,1660の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ1610,1660と連結されることができる。