JP2015532323A - イメージャブルな架橋性フルオロポリマーフィルムを配置された基材を含むイメージャブル物品、並びにそれらから作製されたイメージ化物品 - Google Patents

イメージャブルな架橋性フルオロポリマーフィルムを配置された基材を含むイメージャブル物品、並びにそれらから作製されたイメージ化物品 Download PDF

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Abstract

本発明は、表面を有する基材と、前記表面上に配置されたイメージャブルフィルムとを含む、イメージャブル物品に関し、前記イメージャブルフィルムは、ジクロロアミノ官能基化ペルフルオロエーテルペンダント基を有する溶媒可溶性フルオロポリマーを含む。溶媒可溶性フルオロポリマーは、紫外線により像様露光すると、ペルフルオロエーテルペンダント基を有するアゾ架橋されたフルオロポリマーへと架橋される。像様露光下ではイメージャブルフィルムの一部分が架橋され、それ以外の部分は架橋されない。架橋されていない部分を洗い流して、基材上に像を残すことにより、それらのイメージ化物品を作製することができる。

Description

(関連出願の相互参照)
本発明は、米国仮出願特許第61/706,879号、発明の名称「Imageable Article Comprising A Substrate Having An Imageable Crosslinkable Fluoropolymer Film Disposed Thereupon」(2012年9月28日出願)、並びに同第61/706,900号、発明の名称「Imaged Article Comprising A Substrate Having An Imaged Crosslinked Fluoropolymer Film Disposed Thereupon」(2012年9月28日出願)に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、表面を有する基材と、前記表面上に配置されたイメージャブルフィルムとを含む、イメージャブル物品に関し、前記イメージャブルフィルムは、ジクロロアミノ官能基化ペルフルオロエーテルペンダント基を有する溶媒可溶性フルオロポリマーを含む。溶媒可溶性フルオロポリマーは、紫外線により像様露光すると、ペルフルオロエーテルペンダント基を有するアゾ架橋されたフルオロポリマーへと架橋される。像様露光下ではイメージャブルフィルムの一部分が架橋され、それ以外の部分は架橋されない。架橋されていない部分を洗い流して、基材上に像を残すことにより、それらのイメージ化物品を作製することができる。
Hynes et al.,inorganic Chemistry,5(3)488〜489(March 1966)では、式RfCF2NCl2(式中、RfはCF3又はC25である)の組成物が開示されている。彼らはまた、CCIF2CF2NCl2、及びNCl2CF2CF2CF2NCl2も開示した。更に、−78℃にて、C25CN、C37CN、CCl−F2CN、及びCF2(CN)2の凝縮蒸気をそれぞれCl−Fと反応させて、続いて0℃に加温することにより、これらの種を合成するプロセスも開示されている。更に、フッ素化クロロアミンの、約200℃での熱分解によるアゾ化合物への変換、とりわけ、構造RfCF2N=NCF2f(RfはCF3、C25、又はCCl−F2である)、並びに出発物質がNCl2CF2CF2CF2NCl2である場合には環状構造により表されるアゾ化合物への変換が開示されている。続く、複数の反応経路に従うアゾRfCF2N=NCF2fの熱分解も報告されている(Scherer,Jr.et al.,International Journal of Kinetics,26,73(1994))。
Logothetisは、米国特許第5,447,993号で、テトラフルオロエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)と、硬化部位(cure site)モノマーを含有するニトリルとのコポリマーであるフルオロエラストマーを含有するニトリルを開示した。構造
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2CN
により表される硬化位置モノマーが特に好ましい。
Logothetisでは、過酸化物、及びジエン又はトリエン架橋助剤を架橋し得るスズ触媒の使用を含む、ニトリル含有フルオロエラストマーの架橋プロセスも開示されており、このプロセスは、最初に150〜220℃に加熱し、続いて更に250〜310℃に加熱することを含む。第2の加熱により、熱的に安定な硬化サンプルが製造されるとされている。
米国仮出願特許第61/706,879号 並びに同第61/706,900号 米国特許第5,447,993号
Hynes et al.,inorganic Chemistry,5(3)488〜489(March 1966) (Scherer,Jr.et al.,International Journal of Kinetics,26,73(1994))
本発明の一態様は、エーテル酸素により任意選択的に置換されているフルオロアルキレン繰り返し単位と、骨格鎖を有し、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位を含むジクロロアミノ官能基化ポリマーを提供し、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
別の態様では、本発明は、Cl−F付加プロセスを提供し、プロセスは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%範囲のモル濃度で構造IIにより表される繰り返し単位を含むシアノ官能基化ポリマーと、Cl−Fとを、20〜150℃の範囲の温度にて合わせることを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、及びzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、及びR2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に、前記シアノ官能基化ポリマーの骨格鎖には、自身に結合したビニル水素を2個超有する繰り返し単位は存在しない。
別の態様では、本発明は、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーを提供し、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位を含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
別の態様では、本発明は、アゾ形成プロセスを提供し、プロセスは、第1の骨格鎖を有する第1のジクロロアミノ官能基化ポリマーと、第2の骨格鎖を有する第2のジクロロアミノ官能基化ポリマーとを合わせて、反応混合物を形成することと、このようにして形成された前記反応混合物に紫外線照射することと、を含み、前記反応混合物の少なくとも一部分は、前記第1及び第2のポリマーの少なくとも一部分を架橋生成物へと変換するのに十分な時間にわたって、200〜425nmの波長範囲下に配置され、前記第1及び第2骨格鎖のそれぞれは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%の範囲のモル濃度で構造Iにより表されるジクロロアミノ官能基化繰り返し単位とを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、及びzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、並びに更に但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーには、自身に結合したビニル水素を2個超有する繰り返し単位は存在せず、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さず、前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーは、同一であっても異なっていても良い。
更に別の態様では、本発明は、アゾ架橋されたポリマーの少なくとも一部分をペルフルオロアルキル架橋されたポリマー構造に変換するのに十分な時間にわたって、前記アゾ架橋されたポリマーを、200〜350℃の範囲の温度に暴露することを含む、架橋安定化プロセスを提供し、前記アゾ架橋されたポリマーは構造IIIにより表され、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位を含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
別の態様では、本発明は、構造IVにより表されるフルオロカーボン架橋ポリマーを含む、ペルフルオロアルキル架橋されたポリマーを提供し、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のペルフルオロアルキル架橋された繰り返し単位を含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
別の態様では、本発明は、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位と、0.5〜5mol%の範囲のモル濃度で構造VIにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖を含むシアノ官能基化ポリマーを入れた真空排気した容器に、室温〜100℃の範囲の温度にてCl−Fを加え、反応混合物を生成することと、
Figure 2015532323
前記反応混合物を、250〜300℃の範囲の温度に加熱することと、250〜300℃の範囲で加熱する工程後に残留CI−Fを除去した後、ポリマーを、不活性雰囲気にて更に>300〜350℃の範囲の温度に加熱することと、を含むプロセスを提供し、前記シアノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
更に別の態様では、本発明は、表面を有する基材と、及び前記表面上に配置されたイメージャブルフィルムとを含むイメージャブル物品を提供し、前記イメージャブルフィルムは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、かつ構造Iにより表される繰り返し単位をモル濃度で0.5〜50mol%のモル濃度範囲で含むジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はなく、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
本発明の更なる態様では、イメージャブル物品の少なくとも一部分を、200〜425nmの波長範囲の紫外光に像様露光することと、このようにして像様露光したイメージ化物品のイメージを現像し、イメージ化物品を製造することと、を含む方法が提供され、前記イメージャブル物品は、表面を有する基材と、前記基材上に配置されたイメージャブルフィルムと、を含み、前記イメージャブルフィルムは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位とのジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はなく、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
別の態様では、本発明は、表面を有する基材と、前記表面上に像様に配置された架橋コーティングとを含む、イメージ化物品を提供し、前記架橋コーティングは、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーを含み、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位を含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
フォトマスクを介し、実施例16のP5−CF2NCl2フィルムを紫外光に露光した後に現像される約20〜50μ幅の溝を示す、光学顕微鏡写真である。 フォトマスクを介し、実施例16のP5CF2NCl2フィルムを紫外光に露光した後に現像される、20μmずつ離間した10μmのラインの、AFM(原子間力顕微鏡法)による顕微鏡写真である。 図2aにおけるパターンのAFM断面解析を示す。 325℃の水中で加熱する前の、実施例25のP3−CF2CF2−P3−25aの透明で無色の初期Oリングの光学写真である。 325℃の水中で加熱した後の図3aのOリングを示す。 325℃の水中で加熱する前の、実施例25のP3−CF2CF2−P3−25bの透明で無色の初期Oリングの光学写真である。 325℃の水中で加熱した後の図4aのOリングを示す。
本明細書において、値の範囲が与えられるとき、別途記載のない限り、範囲の端点を包含することを意図する。本明細書において使用される数値は、有効数字についてASTM E29−08第6節に概説される通り、化学における標準プロトコル後に、提供される精確な数値の有効数字を有する。例えば、数値40は、35.0〜44.9の範囲を包含するのに対し、数値40.0は、39.50〜40.49の範囲を包含する。
用語「室温」は、話題の標本に、外的な加熱又は冷却がなされていないことを意味するものと理解される。広くは、本発明の意図する室温は、20〜35℃の範囲であり、最も典型的には23〜30℃である。
用語「融点」、「融解吸熱」及び「融解潜熱」は、ポリマー化学の業界で一般に使用されるものと一致する様式で使用される。用語は、示差走査熱量測定(DSC)の熱解析法を採用することにより得られる結果について言及する。結晶質小分子とは異なり、結晶質有機ポリマーは、温度範囲にわたって溶解を示し、溶解転移は、経路の数によって特徴付けられる。有機ポリマーのDSC解析の結果は、基線から持続的に上昇してピークに達し、次に漸減し、持続的に基線に戻る連続曲線を描く。この曲線が融解吸熱と呼ばれる。本発明の目的に関し、溶融吸熱がピークに達する温度は、本明細書においてポリマーの「融点」として参照される。融解吸熱の積分値は、結晶性ポリマーの融解潜熱に相当する。したがって、各融点は融解吸熱と関連した、融解潜熱は各融点と関連する。
本明細書で開示されるプロセスに好適なポリマーは、結晶性をほとんど示さない非晶質ポリマーである。より具体的には、好適なポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した、>180℃の温度での融点を示さない。好ましくは、好適なポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した、>150℃の温度での融点を示さない。
本明細書において、本明細書に記載のポリマーの一部の実施形態を記載するため、用語「溶媒可溶性」が採用される。「溶媒可溶性」は、記載のポリマーが、室温で液体である有機溶媒に可溶性であることを意味する。特に良好な溶媒は、ペルフルオロ化溶媒である。好適なペルフルオロ化溶媒としては、限定するものではないが、3M社からPF−5052として市販のペルフルオロ−N−メチルモルホリン、及び同様に3M社から市販のFluorinert(登録商標)FC−40が挙げられる。
本明細書では、−CF2NCl2官能基を含むペルフルオロエーテルペンダント基を含む、新規の、架橋されていないフルオロポリマー、Cl−Fを用い処理することによる、公知のポリシアノフルオロビニルエーテルからのそれらのフルオロポリマーの調製、紫外線(UV)に露光することによリそれらを架橋して、新規アゾ架橋されたポリマーを形成すること、並びにペルフルオロアルキレン架橋を含む、新規の、熱的に高安定性の、架橋ポリマー、並びにこれらを調製するための複数の方法が開示される。高安定性のモデル化物品を作製するためのこれらのポリマーの使用を更に開示する。紫外線へのこれらのポリマーの像様露光、及びこれによるイメージ化物品の作製も開示される。
未架橋及び架橋などの用語は、所定のポリマーにおける大部分の官能基を言及するものと理解されるものの、全てに対し必須ではなく、かつ全てに対し通常のものではない。したがって、ポリマーが未架橋であると記載されるとき、あるいは「実質的に架橋されていない」と記載されるとき、架橋基の大部分が未架橋のまま残存すること、並びに特徴付けられるポリマーが、溶解度、熱成形性、寸法安定性(又は、より精確には不安定性)、溶融流動性、並びに未架橋のポリマーについて当業界で公知であるものなどのその他の特性について、未架橋のポリマーの特性を有すること、を意味するものと理解されたい。
更に、ポリマーが、架橋されている又は「実質的に架橋されている」として記載されるとき、未架橋のポリマーにおいてもともと利用可能であった架橋基の大部分が架橋を受けており、特徴付けられるポリマーの特性が架橋ポリマーの特徴を有しており、対応する未架橋のポリマーに対し、溶解度の低下、熱成形性の低下、寸法安定性の増加、並びに溶融流動性の減少などの違いを示し、並びに架橋ポリマーに対し当業界で公知であるその他の特性を示すことを意味するものと理解されたい。
いくつかの実施形態では、化学反応は、重合により成形される物品においてその場で誘起される。総反応時間は、成形物品の厚みに直接依存し、成形物品の表面対体積比に反比例する。望ましくは、重合成形される物品に、反応物質を十分な時間拡散させ、重合成形される物品から、副産物を十分な時間拡散させる。成形物品の厚みが増す程、拡散にかかる時間は長くなり、その他の事柄についても同様のことが言える。加熱特性についても、同様の判断が有効である。加熱が急速すぎると副産物が排出されなくなり、発泡及び気泡が生じる恐れがある。重合成形物品の厚みが増すほど、必要とされる加熱時間は漸増するため、加熱時間は厚みに直接関係し変化する。
結果として、所定の加工工程で必要とされる加熱時間は、非常に多様に変化することが観察されている。加熱により架橋が作用する物品が、厚さ25〜100μm厚のフィルムであるとき、架橋の実施は10秒〜10分間の時間範囲で完了され得る。これに対し、架橋させる物品が、厚さ約1000〜5000μmであるとき、均一で完全な架橋を得るには30時間が必要とされる。
繰り返し単位の形成される単量体種により、ポリマー骨格鎖中の繰り返し単位について言及することは、ポリマー業界では一般的である。この慣行を本明細書においても採用する。したがって、例えば、ポリ(テトラフルオロエチレン)における繰り返し単位は、テトラフルオロエチレン(TFE)繰り返し単位として参照されるものの、実際の所、繰り返し単位は、TFEの重合時に骨格鎖に組み込まれるジラジカル−CF2−CF2−である。
本発明の一態様は、エーテル酸素により任意選択的に置換されているフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するジクロロアミノ官能基化ポリマーを提供し、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はなく、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
ジクロロアミノ官能基化ポリマーの一実施形態では、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3、及びR3=Fである。
ジクロロアミノ官能基化ポリマーの一実施形態では、構造Iにより表される繰り返し単位のモル濃度はmol%の範囲である。更なる実施形態では、構造Iにより表される繰り返し単位の濃度は、0.5〜5mol%の範囲である。
一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)の繰り返し単位を更に含む。更なる実施形態では、PAVEは、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)、ペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)、ペルフルオロブチルビニルエーテル(PBVE)、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
ジクロロアミノ官能基化ポリマーの一実施形態では、フルオロアルキレン繰り返し単位の少なくとも一部は、分枝状フルオロアルキレン繰り返し単位である。
好適なフルオロアルキレン繰り返し単位としては、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VF2)、ペルフルオロジメチルジオキソール(PDD)、又はこれらの2種以上の組み合わせに由来するものが挙げられる。HFPなどのフルオロアルキレン繰り返し単位とVF2、及びTFEとPDDの組み合わせは特に好適である。
一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位と、0.5〜5mol%の範囲のモル濃度で構造Vにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖により特徴付けられる。
Figure 2015532323
前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
別の態様では、本発明は、Cl−F付加プロセスを提供し、プロセスは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度で構造IIにより表される繰り返し単位とを含むシアノ官能基化ポリマーと、Cl−Fとを、室温〜100℃の範囲の温度で合わせることを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、zは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、並びに更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はない。
Cl−F付加プロセスの一実施形態では、シアノ官能基化ポリマーにおいて、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3;及びR3=Fである。この具体的な繰り返し単位は、本明細書において8−CNVEと参照されるモノマーに由来する。
Cl−F付加プロセスの一実施形態では、シアノ官能基化ポリマーにおいて、構造IIにより表される繰り返し単位のモル濃度は0.5〜50mol%の範囲である。Cl−F付加プロセスの更なる実施形態では、シアノ官能基化ポリマーにおいて、構造IIにより表される繰り返し単位のモル濃度は0.5〜5mol%の範囲である。
一実施形態では、構造IIにより表されるポリマーは、溶媒可溶性である。代替的な実施形態では、構造IIにより表されるポリマーは溶融加工可能である。更なる実施形態では、構造IIにより表されるポリマーは溶媒溶解性であり、かつ溶融加工可能である。溶融加工可能なポリマーは、押出し成形又は鋳造による成形物品の形成に特に良好に適する。有用ではあるものの、部材を成形するのに必要とされる時間長に対し架橋速度を減速させる必要がある。例えば、成形温度にて、構造Iのジクロロアミノ官能基化ポリマーが成形型に流れこむよりも速い速度で架橋が開始される場合、均一で適切に成形されたOリングは成形されそうにない。適切なメルトフローを達成するのに必要とされ、同様にポリマー構造及び分子量、成形される部品の大きさ及び複雑性、ポリマー中の−NCl2基の濃度、及び成形温度下でのこれらの具体的な−NCl2基に固有の反応性により影響を受ける、成形温度を含む様々な可変要素が存在する。任意の特定のポリマー及び部品に最適な収率、純度、及び特性などを提供する特定の条件は、実験アプローチの設計によるものなど、本明細書に記載の方法により経験的に求めることができる。
本明細書におけるCl−F付加プロセスにおいて、反応は、−41から1379kPa(−6から200psig)の範囲のCl−F圧を加えた容器で実施される。一実施形態では、Cl−F圧は、0〜689kPa(0〜100psig)の範囲である。更なる実施形態では、Cl−F圧は、34〜345kPa(5〜50psig)の範囲である。
一実施形態では、Cl−F付加プロセスは、60〜80℃の範囲の温度、34〜172kPa(5〜25psig)の圧力にて、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位と、0.5〜5mol%の範囲のモル濃度で構造VIにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するシアノ官能基化ポリマーと、Cl−Fを合わせることを含み、
Figure 2015532323
前記シアノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
実施例14は、特定の実施形態では、加工条件にどのような小さな変化を加えれば加工可能となり(フィルムに関しては190℃で6分間)、及び加工不能となる(200℃で6分間)のか、その差異を示す。
多くの実施形態に関し、好適なシアノ官能基化ポリマーは溶媒溶解性であり、溶融加工可能であり、又はいずれもであり、限定するものではないが、次のコポリマーを含む:
・TFE/PAVE/8−CNVEコポリマー(式中、PAVE繰り返し単位はPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせであり、PAVE由来の繰り返し単位は18〜49mol%の濃度範囲で存在する)
・PDD/TFE/8−CNVE及びPDD/8−CNVEコポリマー(式中、PDD繰り返し単位は、30〜99mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)
・HFP/VF2/8−CNVEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、15〜50mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)
・HFP/TFE/8−CNVEコポリマー(HFP繰り返し単位は、25〜35mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)
好適なシアノ官能基化ポリマーは、米国特許第7,989,566号及び米国特許第5,789,489号に教示される方法に従い調製することができ、具体的な実施形態は以下に記載の通りに記載される。
ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、成形物品、並びにコーティングへと容易に成形される。成形物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマー溶液を基材表面に塗布し、溶媒を揮発させ、成型物品上のフォトイメージャブルコーティングを形成する。
代替的な実施形態では、本明細書に記載のジクロロアミノ官能基化ポリマーは、射出又は圧縮成形により、押出成形により、又は熱可塑性ポリマーからの成形物品の成型に関し当該技術分野において公知であるその他の手法により、形状へと溶融成形される。更なる実施形態では、このように成形された成型物品には、以降に詳細に記載される通り架橋が行われる。
別の態様では、本発明は、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーを提供し、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
アゾ架橋されたポリマーの一実施形態では、Πα及びΠβは同一である。
アゾ架橋されたポリマーの代替的な実施形態では、Πα及びΠβは異なる。
アゾ架橋されたポリマーの一実施形態では、Πα及びΠβは同一であり、x1、x2、y1、y2、z1、z2、及びa=1:R2及びR2'=CF3、並びにR3及びR3'=Fである。
本明細書において架橋単位のモル濃度を求める際、各架橋単位は、未架橋構造と、対応する架橋構造とで一貫したモル濃度を保持する目的で、架橋構造において2単位として計数する。
アゾ架橋されたポリマーの一実施形態では、構造IIIで表されるアゾ架橋された繰り返し単位のモル濃度は0.5〜50mol%の範囲である。アゾ架橋されたポリマーの更なる実施形態では、構造IIIで表されるアゾ架橋された繰り返し単位のモル濃度は、0.5〜5mol%の範囲である。
アゾ架橋されたポリマーの一実施形態では、Πα及びΠβのうちの少なくとも1つはPAVE繰り返し単位を更に含む。更なる実施形態では、PAVEはPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせである。尚更なる実施形態では、Πα及びΠβは、PAVE繰り返し単位を更に含む。
アゾ架橋されたポリマーの一実施形態では、フルオロアルキレン繰り返し単位の少なくとも一部は分枝状フルオロアルキレン繰り返し単位である。
好適なフルオロアルキレン繰り返し単位としては、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VF2)、及びペルフルオロジメチルジオキソール(PDD)に由来するものが挙げられる。HFPとVF2、及びTFEとPDDなどのフルオロアルキレン繰り返し単位の組み合わせは特に好適である。
本明細書で開示されるアゾ架橋されたポリマーは、構造IIIにより表される、アゾ架橋された2つ以上のポリマーが配合されており、あるいは架橋前に共に混合される実施形態を含む。
別の態様では、本発明は、アゾ形成プロセスを提供し、プロセスは、第1の骨格鎖を有する第1のジクロロアミノ官能基化ポリマーと、第2の骨格鎖を有する第2のジクロロアミノ官能基化ポリマーとを合わせて、反応混合物を形成することと、このようにして形成された前記反応混合物に紫外線照射することと、を含み、前記反応混合物の少なくとも一部分は、前記第1及び第2のジクロロアミノ官能基化ポリマーの少なくとも一部分を架橋生成物へと変換するのに十分な時間にわたって、200〜425nmの波長範囲下に配置され、前記第1及び第2の前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの第1及び第2骨格鎖のそれぞれは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%の範囲のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位とを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、及びzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、並びに更に但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーには、自身に結合したビニル水素を2個超有する繰り返し単位は存在せず、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さず、前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーは、同一であっても異なっていても良い。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、第1のジクロロアミノ官能基化ポリマーと第2のジクロロアミノ官能基化ポリマーは同一である。
アゾ形成プロセスの代替的な実施形態においては、第1及び第2のジクロロアミノ官能基化ポリマーは異なる。
プロセスの実施形態には、構造Iにより表される3種以上の異なるポリマーを組み合わせ、共に反応させてアゾ架橋されたポリマーを形成するものが含まれる。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、紫外線照射は250〜370nmの波長範囲内である。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、前記第1及び第2のポリマーのそれぞれは、独立して、1J/gを超える潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、モル濃度0.5〜50mol%の範囲の、構造Iにより表される繰り返し単位を特徴とする。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、式中、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3であり、及びR3=Fである実施形態である。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、繰り返し単位PAVEを更に含む。更なる実施形態では、PAVEはPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
アゾ形成プロセスの一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、分枝状フルオロアルキレン繰り返し単位を含む。好適なフルオロアルキレン繰り返し単位としては、限定するものではないが、TFE、HFP、VF2、及びPDD由来のものが挙げられる。HFPとVF2、及びTFEとPDDなどのフルオロアルキレン繰り返し単位の組み合わせは特に好適である。
好ましくは、アゾ形成プロセスにおける使用に好適なジクロロアミノ官能基化ポリマーは、溶媒溶解性、溶融可溶性、又はいずれもである。以降の表において、簡潔さを目的とし、構造Iにより表されるモノマー単位に関連する実施形態は、8−CF2NCl2VEと表記する。
多くの実施形態の好適なジクロロアミノ官能基化ポリマーは溶媒溶解性、溶融加工性、又は両方であり、限定するものではないが、次のものを含む:
・TFE/PAVE/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、PAVE繰り返し単位はPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせであり、PAVEに由来する繰り返し単位は、18〜49mol%の範囲の濃度で表される)。
・PDD/TFE/8−CF2NCl2VE及びPDD/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、PDD繰り返し単位は、骨格鎖中に30〜99mol%の範囲の濃度で存在する)。
・HFP/VF2/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、骨格鎖中に15〜50mol%の範囲の濃度で存在する)。
・HFP/TFE/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、骨格鎖中に、25〜35mol%の濃度で存在する)。
アゾ形成プロセスの実施形態では、紫外線への露光は不活性雰囲気下で実施される。好適な不活性雰囲気としては、限定するものではないが、窒素、アルゴン、ヘリウム、又はこれらの混合物が挙げられる。
一実施形態では、アゾ形成プロセスは、骨格鎖を有するジクロロアミノ官能基化ポリマーに、250〜370nmの波長範囲で、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの少なくとも一部分を架橋生成物へ変換するのに十分な時間にわたって紫外線照射を行うこと、を含み、前記骨格鎖はテトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位と、0.5〜5mol%の範囲のモル濃度で構造Vにより表されるジクロロアミノ官能基化繰り返し単位とを含む。
Figure 2015532323
前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
更に別の態様では、本発明は、アゾ架橋されたポリマーをペルフルオロアルキル架橋されたポリマー構造に変換するのに十分な時間にわたって、前記アゾ架橋されたポリマーの少なくとも一部分を、250〜350℃の範囲の温度に暴露することを含む、架橋安定化プロセスを提供し、前記アゾ架橋されたポリマーは構造IIIにより表され、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
一実施形態では、架橋安定化プロセスは不活性雰囲気において実施される。好適な不活性雰囲気には、窒素、アルゴン、ヘリウム、又はこれらの混合物が含まれる。
アゾ架橋のペルフルオロアルケニル架橋(−−CF2CF2−−)への変換は、最初に約200℃のATRスペクトルで現れることが判明した。アゾ架橋ポリマーの、−CF2CF2−架橋ポリマーへの変換は、好ましくは250〜350℃の温度範囲、最も好ましくは300〜350℃の温度範囲で実施される。アゾ架橋のペルフルオロアルケニル−−CF2CF2−架橋への変換が完了していないと、架橋ポリマーは、熱的にも、加水分解的にも不安定となる。不安定性は、寸法、加水分解、又は両方におけるものである。架橋安定化プロセスにおいて製造された、ペルフルオロアルケニル架橋されたポリマー構造は、室温から約380〜390℃の熱への曝露に対し、並びに少なくとも325℃の水などへの化学的な曝露に対し、相対的に不活性さを保持する。
架橋安定化プロセスの操作性は任意の具体的な化学的機序により制限されないものの、以下に提供される具体的な実施形態において例示される通り、窒素を除去することにより、架橋安定化プロセスが、アゾ架橋されたポリマーの以下に記載で構造IVにより表される対応するペルフルオロアルケニル架橋ポリマーへの変換をもたらすという、強力な科学的根拠が存在する。
一実施形態では、架橋安定化プロセスは、アゾ架橋されたポリマーを、前記アゾ架橋ポリマーの少なくとも一部分をペルフルオロアルキル架橋ポリマー構造へと変換するのに十分な時間にわたって、300〜350℃の範囲の温度に露出することを含み、前記アゾ架橋されたポリマーは、構造VIIにより表される。
Figure 2015532323
式中、πは、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位と、0.5〜5mol%のモル濃度のアゾ架橋繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルである。
別の態様では、本発明は、次式構造IVにより表されるペルフルオロアルケニル架橋ポリマーを提供する。
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びΠβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のペルフルオロアルケニル架橋された繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、かつR2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'は、0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、並びにR3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーの一実施形態では、Πα及びΠβは同一である。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーの代替的な実施形態においては、Πα及びΠβは異なる。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーには、構造IIIにより表される2つ以上のペルフルオロアルケニル架橋ポリマーが配合される実施形態が含まれる。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーの一実施形態では、Πα及びΠβは同一であり、x1、x2、y1、y2、z1、z2、a及びa'=1、:R2及びR2'はCF3、並びにR3及びR3'はFである。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマー構造の一実施形態では、ペルフルオロアルケニル架橋繰り返し単位のモル濃度は0.5〜5mol%の範囲である。
一実施形態では、ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーΠα及びΠβは同一であり、各それぞれPAVE繰り返し単位を更に含む。更なる実施形態では、PAVEエーテルはPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーの一実施形態では、フルオロアルケニル繰り返し単位の少なくとも一部分は、分枝状フルオロアルケニル繰り返し単位である。好適なフルオロアルケニル繰り返し単位としては、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VF2)、及びペルフルオロジメチルジオキソール(PDD)に由来するものが挙げられる。HFPとVF2、及びTFEとPDDなどのフルオロアルケニル繰り返し単位の組み合わせは特に好適なである。
ペルフルオロアルケニル架橋ポリマーは、高い熱安定性及び加水分解安定性を示す。それらから形成された成型物品の特性変化は、前記成形物品を室温から350〜390℃へと加熱したときにも、望ましいことに非常にわずかであることが観察されている。325℃下での加水分解安定性は非常に優れている。
別の態様では、本発明は直接架橋法を提供し、方法は、室温〜100℃の範囲の温度にて、同一であっても又は異なっていてもよい第1のシアノ官能基化ポリマー及び第2のシアノ官能基化ポリマーにCl−Fを加え、反応混合物を生成することと、前記反応混合物を250〜300℃の範囲の温度に加熱することと、を含み、前記ポリマーのそれぞれは骨格鎖を含み、それぞれの前記骨格鎖は、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度のモル濃度範囲で構造IIにより表される繰り返し単位とを含み、但し、前記第1及び第2のシアノ官能基化ポリマーは同一であっても異なっていてもよい
Figure 2015532323
(式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、zは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、並びに更に但し、前記シアノ官能基化ポリマーの骨格鎖中の繰り返し単位には、自身に結合したビニル水素を2個超有する繰り返し単位は存在しない)。
厳密に言うと必須ではないが、直接架橋プロセスにおいて、シアノ官能基化ポリマーを最初に容器に加え、容器を真空排気し、次にCl−Fを導入した後、250〜300℃に加熱することは非常に好ましい。
プロセスの一部の実施形態は、構造IIにより表される3種以上の異なるポリマーを組み合わせ、共に反応させて直接架橋したポリマーを生成することを含む。
更なる態様では、このようにして生成された架橋ポリマーの熱安定性及び化学安定性を更に向上させるため、直接架橋プロセスには、250〜300℃への加熱工程後に、残留Cl−Fを除去する工程と、これに続いて、このようにして生成された架橋ポリマーを>300〜350℃の範囲の温度に加熱することを更に含む。
一実施形態では、>300〜350℃の範囲に加熱することは不活性雰囲気下で実施される。
直接架橋プロセスの一実施形態では、シアノ官能基化ポリマーにおいて、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3、並びにR3=Fである。この具体的な繰り返し単位は、本明細書において8−CNVEと参照されるモノマーに由来する。
直接架橋プロセスの一実施形態では、シアノ官能基化ポリマーにおいて、構造IIにより表される繰り返し単位のモル濃度は0.5〜5mol%の範囲である。
多くの実施形態に基づき、溶媒溶解性、溶融加工性、又はこれらのいずれもであり、直接架橋プロセスに使用するのに特に好適なシアノ官能基化ポリマーとしては、限定するものではないが、次のものが挙げられる:
・TFE/PAVE/8−CNVEコポリマー(式中、PAVE繰り返し単位はPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせであり、PAVE由来の繰り返し単位は18〜49mol%の濃度範囲で存在する)
・PDD/TFE/8−CNVE及びPDD/8−CNVEコポリマー(式中、PDD繰り返し単位は、30〜99mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)
・HFP/VF2/8−CNVEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、15〜50mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)
・HFP/TFE/8−CNVEコポリマー(HFP繰り返し単位は、25〜35mol%の濃度範囲で骨格鎖中に存在する)。
一実施形態では、直接架橋プロセスは、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルの繰り返し単位を含む骨格鎖を含み、かつ次式構造VI
Figure 2015532323
により表される繰り返し単位を0.5〜5mol%の範囲のモル濃度で含む、シアノ官能基化ポリマーを入れた真空排気した容器に、室温〜100℃の範囲の温度にてCI−Fを加え、反応混合物を生成させること、前記反応混合物を250〜300℃の範囲の温度に加熱すること、250〜300℃に加熱して残留CI−Fを除去すること、続いて、ポリマーを、不活性雰囲気下で>300〜350℃の温度に更に加熱することと、を含み、前記シアノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
更に別の態様では、本発明は、表面を有する基材と、前記基材上に配置されたイメージャブルフィルムとを含むイメージャブル物品を提供し、前記イメージャブルフィルムは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位を含む骨格鎖を有し、構造Iにより表される繰り返し単位をモル濃度0.5〜50mol%の範囲のモル濃度で有する1つ以上のジクロロアミノ官能基化を含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はなく、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
イメージャブルフィルムは、溶液コーティング又は溶解コーティングにより基材上に都合よく配置される。堆積の1つの好ましい方法は、溶液を基材にスピンコーティングし、続いて溶媒抽出物を蒸発させて、0.2〜3μmの範囲、好ましくは0.5〜1μmの範囲の厚みのフィルムを作成するものである。
イメージャブル物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3、並びにR3=Fである。
イメージャブル物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、構造Iにより表される繰り返し単位のモル濃度は、0.5〜5mol%の範囲である。イメージャブル物品の更なる実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、構造Iにより表される繰り返し単位のモル濃度は、3〜5mol%の範囲である。
イメージャブル物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)の繰り返し単位を更に含む。イメージャブル物品の更なる実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、PAVEはペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)、ペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)、ペルフルオロブチルビニルエーテル(PBVE)、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
イメージャブル物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、フルオロアルキレン繰り返し単位の少なくとも一部分は分枝状フルオロアルキレン繰り返し単位である。好適なフルオロアルキレン繰り返し単位としては、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VF2)、及びペルフルオロジメチルジオキソール(PDD)に由来するものが挙げられる。HFPとVF2、及びTFEとPDDなどのフルオロアルキレン繰り返し単位の組み合わせは特に好適である。
多くの実施形態の好適なジクロロアミノ官能基化ポリマーは溶媒溶解性、溶融加工性、又は両方であり、限定するものではないが、次のものを含む:
・TFE/PAVE/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、PAVE繰り返し単位はPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせであり、PAVEに由来する繰り返し単位は、18〜49mol%の範囲の濃度で表される)。
・PDD/TFE/8−CF2NCl2VE及びPDD/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、PDD繰り返し単位は、骨格鎖中に30〜99mol%の範囲の濃度で存在する)。
・HFP/VF2/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、骨格鎖中に15〜50mol%の範囲の濃度で存在する)。
・HFP/TFE/8−CF2NCl2VEコポリマー(式中、HFP繰り返し単位は、骨格鎖中に、25〜35mol%の濃度で存在する)。
イメージャブル物品の一実施形態では、ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない。
イメージャブル物品に使用するのに好適な基材としては、金属、ガラス、並びに無機基材、特にシリコン、ガリウムヒ素、ひ化アルミニウムガリウム、リン化インジウム、金、銅、アルミニウム、ホスホン酸チタニルカリウム、ニオブ酸リチウム、サファイア、シリカ、及び二酸化チタンなどの、電子工学、半導体、及び光学用途の対象とされる無機基材が挙げられる。好ましい基材はシリコンである。イメージャブル物品には、フォトリソグラフィ、光起電力技術、エレクトロウェッティング、及びマイクロレンズアレイへの用途が想到される。
一実施形態では、イメージャブル物品は、表面を有するシリコン基材と、前記表面上に配置された厚さ0.5〜1.5μm厚の範囲のイメージャブルフィルムと、を含み、前記イメージャブルフィルムは、テトラフルオロエチレンの繰り返し単位と、40〜45mol%の範囲のモル濃度のペルフルオロジメチルジオキソール繰り返し単位と、3〜5mol%の範囲のモル濃度で構造Vにより表される繰り返し単位とを含む溶媒溶解性ジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
Figure 2015532323
前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さず、但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、フッ素化溶媒に可溶性である。
本発明の更なる態様では、イメージャブル物品の少なくとも一部分を、200〜425nmの波長範囲の紫外光に像様露光することと、このようにして像様露光したイメージ化物品のイメージを現像し、イメージ化物品を製造することと、を含む方法が提供され、前記イメージャブル物品は、表面を有する基材と、前記基材上に配置されたイメージャブルフィルムと、を含み、前記イメージャブルフィルムは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位とを含む1種以上のジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
Figure 2015532323
式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、自身に結合した2個超のビニル水素を有する前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖には繰り返し単位はなく、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない。
本発明の像様露光法に好適なイメージャブル物品は、200〜425nm、好ましくは250〜370nmの波長領域の紫外線を使用して像様露光したときに、ネガティブフォトレジストとして機能し得る。上記に議論し、上記特定の実施形態において例示した通り、ジクロロアミノ官能基化ポリマーの露光により、架橋の形成がもたらされ、アゾ架橋ポリマーが生成される。好適なイメージャブル物品を紫外線に像様露光するとき、紫外光に露光された好適なイメージャブル物品のイメージャブル表面領域は架橋を受けるのに対し、紫外線照射からマスクされていたイメージャブル表面領域は未架橋のままとなる。像様露光後、イメージャブル物品は、PF−5052 performance fluid(3M社)として市販のペルフルオロ−N−メチルモルホリンなどのフッ素化溶媒に、イメージ化フィルムを暴露することにより現像することができる。好適なイメージャブルフィルムの未露光部分は溶媒に溶解し得るのに対し、露光部分は無傷のまま残り、結果として、像様露光において採用されたマスクパターンのネガティブイメージが作製される。望ましい場合、構造IIIにより表されるアゾ形態のイメージの全て又は一部分は、200〜350℃に加熱することにより、構造IVにより表されるフルオロアルケニル架橋へと変換できる。
このようにして作製したイメージ化物品を、次にイメージ化ポリマー物品の技術分野で公知の用途で採用することができる。これらとしては、フォトリソグラフィ及び光起電力技術が挙げられる。
本明細書で開示されるイメージャブル露光法に使用するのに好適な基材としては、金属、ガラス、並びに無機基材、特にシリコン、ガリウムヒ素、ひ化アルミニウムガリウム、リン化インジウム、金、銅、アルミニウム、ホスホン酸チタニルカリウム、ニオブ酸リチウム、サファイア、シリカ、及び二酸化チタンなどの、電子工学、半導体、及び光学用途の対象とされる無機基材が挙げられる。好ましい基材はシリコンである。
本明細書に記載の像様露光法の一実施形態では、好適なイメージャブルフィルムは、厚みが0.2〜3μm、好ましくは0.5〜1μmであることを特徴とする。
紫外線光が、実施例12に記載の1500μm(厚さ0.06インチ)のポリマーフィルムを完全に透過し、架橋することが示されて以来、0.2〜0.3μmよりも厚いフィルムが良好にイメージ化され得るとの予想が実証されたことはない。本明細書の像様露光法の一実施形態では、好適なイメージャブルフィルムのジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、x=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3、並びにR3はFである。
本明細書の像様露光法の一実施形態では、イメージャブルフィルムのジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、構造Iにより表される繰り返し単位のモル濃度は0.5〜5mol%の範囲である。本明細書の像様露光法の更なる実施形態では、好適なイメージャブルフィルムのジクロロアミノ官能基化ポリマーにおいて、構造Iにより表される繰り返し単位のモル濃度は3〜5mol%の範囲である。
別の態様では、本発明は、表面を有する基材と、前記表面上に像様に配置された架橋コーティングとを含む、イメージ化物品を提供し、前記架橋コーティングは、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーを含み、
Figure 2015532323
[式中、各Πα及びβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖の中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]
一実施形態では、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、Πα及びΠβは同一である。
代替的な実施形態においては、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、Πα及びΠβは異なる。
一実施形態では、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、Πα及びΠβは同一であり、x=1、y=1、z=1、a=1:R2及びR2'=CF3、並びにR3及びR3'=Fである。
一実施形態では、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、構造IIIにおいて表される通りの繰り返し単位が架橋されるモル濃度は、0.5〜5mol%の範囲である。更なる実施形態では、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、構造IIIにおいて表される通りの繰り返し単位が架橋されるモル濃度は、3〜5mol%の範囲である。
一実施形態では、イメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、Πα及びΠβは同一であり、かつそれぞれ更にPAVE繰り返し単位を含む。更なる実施形態では、PAVEエーテルはPMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
一実施形態では、本明細書に記載のイメージ化物品のアゾ架橋ポリマーにおいて、フルオロアルキレン繰り返し単位の少なくとも一部分は、分枝状フルオロアルキレン繰り返し単位である。好適なフルオロアルキレン繰り返し単位としては、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VF2)、及びペルフルオロジメチルジオキソール(PDD)に由来するものが挙げられる。HFPとVF2、及びTFEとPDDなどのフルオロアルキレン繰り返し単位の組み合わせは特に好適である。
本明細書に記載のイメージ化物品の好ましい実施形態では、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーは、TFE及びPAVEの繰り返し単位を更に含み、PAVEに由来する繰り返し単位は、18〜49mol%の範囲の濃度で存在する。PAVE繰り返し単位は、PMVE、PEVE、PPVE、PBVE、又はこれらの2種以上の組み合わせである。
本明細書に記載のイメージ化物品の、代替的な好ましい実施形態では、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーは、PDD、及び任意選択的にTFEの繰り返し単位を更に含み、PDD繰り返し単位は、30〜99mol%の範囲の濃度で骨格中に存在する。
本明細書に記載のイメージ化物品の代替的な好ましい実施形態では、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーは、HFP及びVF2の繰り返し単位を更に含み、HFP繰り返し単位は、15〜50mol%の範囲の濃度で骨格鎖中に存在する。
本明細書に記載のイメージ化物品の別の好ましい実施形態では、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマーは、HFP及びTFEの繰り返し単位を更に含み、HFP繰り返し単位は、25〜35mol%の範囲の濃度で骨格鎖中に存在する。
一実施形態では、イメージ化物品は、表面を有するシリコン基材と、前記表面上に像様配置された架橋コーティングと、を含み、前記架橋コーティングは、厚みが0.5〜1.5μm厚の範囲であり、構造VIIにより表されるアゾ架橋ポリマーを含み、
Figure 2015532323
式中、πは、テトラフルオロエチレンの繰り返し単位と、40〜45mol%の範囲のモル濃度のペルフルオロジメチルジオキソール繰り返し単位と、3〜5mol%のモル濃度で構造VIIにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルである。
一実施形態では、イメージ化物品は、プリント基板の形態である。代替的な実施形態においては、イメージ化物品は、エレクトロウェッティングのための表面形態である。
本発明を以降に更に記載するが、本発明は、以降の特定の実施形態により限定されるものではない。
用語及び材料
Figure 2015532323
2つのシアノ基を連結することにより形成されたアゾ及びフルオロアルケニル架橋は、最終的な架橋ポリマーにおいて、2単位として計数した。これは、初期P−CNに占めるシアノ基のmol%が、最終的なP−N=N−P又はP−CF2CF2−Pポリマーに占める−N=N−及び−CF2CF2−架橋のmol%と関連するときに非常に便利である。
Figure 2015532323
サンプル調製
実験室用液圧プレスを使用して、フィルaムサンプルを調製した。所定量のポリマーを、スチールシート/Kapton(登録商標)ポリイミドフィルム/ポリマーサンプル/Kapton(登録商標)ポリイミドフィルム/スチールシートの層状構造に配置した。このようにして作製した層状構造を、次にPasadena Hydraulics社のプレス機の金型取付盤の間に配置した。別途記載のない限り、ポリマーはKapton(登録商標)上に堆積させ、次におおよそ直径2.5〜13cm(1〜5インチ)かつ254μm厚(10mil)の概ね円形の断片に押し抜いた。既に加圧により押し抜きフィルムを製造した同一のポリマーサンプルから第2のフィルムを押し抜くことが望まれるときには、既に加圧されているフィルムを最初に断片に切り出し、次にこの断片を、記載の通りに再度加圧した。
1524〜4064μm(0.060〜0.160インチ)の範囲の厚みで成型標本を製造したとき、層状構造は、スチールシート/Kapton(登録商標)ポリイミドフィルム/矩形成形型の中央のポリマー堆積/Kapton(登録商標)ポリイミドフィルム/スチールシートから構成し、成形型は、中央を長方形に切り抜かれたステンレススチールシートから構成した。過剰なポリマー(バリ)は、成形部品の縁部から切り取った。
本明細書において、加圧条件は、次の様式で表す:時間(分)/温度(℃)/ラム圧(lbs)。「時間」は、記載の「温度」、かつ記載の実施したラム圧でのポリマーサンプルの滞留時間を指す。したがって、3分/95℃/0N(0lbs)という記載は、95℃に設定した金型取付盤によりサンプルが3分保持されたこと、及び金型取付盤は閉じられたものの加圧は0N(0lbs)で実施されたことを意味する。
解析
分光法
本明細書で開示されるプロセスにおいて実施した化学反応は、以下に記載の通りに、8−CNVEモノマー単位の末端官能基で生じる。8−CNVEは、IRにおいて、1036cm-1のエーテルピークにより捕捉できる。PMVE由来のモノマー単位は、889cm-1でのIR吸収ピークを特徴とする。本明細書に記載の何らかの化学物質が、PMVEに由来するモノマー単位包含していたという形跡はない。すなわち、モノマー基は不活性であると考えられる。次に、CN官能基の反応度を測定するための手順に、1036cm-1及び899cm-1のピーク強度比を利用した。
SensIR Durascope(商標)を取り付けたThermo Nicolet 6700 FT−IRを用い、IRスペクトルを測定した。Durasope(商標)を、単回折ダイヤモンド全反射測定法(DATR)アクセサリーとした。各サンプルより先にDATRのバックグラウンドスペクトルを得た。各サンプルの測定後、DATRは拭き取り、清浄にした。サンプルを、ダイヤモンドと接触させて配置した。次に、サンプルプレスを用い、ダイヤモンドに対しサンプルを密着させた。スペクトルを収集し、バックグラウンドと比較した。スペクトルには、Nicolet Omnic(登録商標)ソフトウェアを使用してベースライン補正及びATR補正を行った。スペクトルはG/AI 8.0分光法ソフトウェアに取り込んだ。Gにおいて、6ガンマを用い、フーリエ解析アルゴリズムを適用した。Gにより対象とするピークを積分した。ピーク高さと面積を求めた。
Cl−Fによる処理後、いずれかの所定の標本にN2を吹き込み、残留Cl−F又はCl2を除去した。Cl−F処理した標本をオートクレーブからジップロック式のプラスチック製バッグ又はガラス製の瓶に入れ、このバッグ又は瓶を密閉してドラフトに配置し、吹き込みを実施した。ドラフト内で、標本を入れたこのバッグ又は瓶に小さな開口部を開け、チューブによりバッグ又は瓶内に窒素を入れた。少なくとも数時間にわたって窒素吹き込みを維持した。
ポリマー組成の指定
実施例を通し、ポリマーは、P−CF2NCl2、P−CF2N=NCF2−P、及びP−CF2CF2−P、並びにこれらの混合物、などと多様に呼ぶ。各例において、所定の表記は、測定される特性、機械特性、熱特性、熱機械特性、及び分光特性に主に影響を与える種を指すことを意図する。すなわち、例えば、以下に示す通り、P−CF2NCl2は、P−CF2NCl2、P−CF2N=NCF2−P、及びP−CF2CF2−Pの混合物を経てP−CF2CF2−Pに変換され、かつプロセスは混合段階で停止してもよい。したがって、P−CF2NCl2などの表記は、記載の種がそのままの形態で存在することを示すことを意図するものではない。実施例の多くにおいて、記載のもの以外にも何らかのその他の種が未確定の濃度で存在するものと確信される。
固有粘度
別途記載のない限り、30℃にて、100gのFLUTEC(商標)PP11ペルフルオロカーボン流体(F2 Chemicals Ltd.,Preston,UK)中0.1gのポリマー溶液を使用して、固有粘度(IV)を測定した。
(実施例1)
時間及び温度によるCl−F化学反応及び架橋の進行
A.ポリマー合成:
TFE、PMVE、及び8CNVEモノマーのコポリマーを含有するペルフルオロエラストマーを次の通りに調製した。162cc/hrの速度で機械的撹拌を行いながら、水ジャケットを取り付けた2Lステンレス鋼オートクレーブに3つの水性ストリームのそれぞれを持続的に供給した。第1のストリームは、12.8g過硫酸アンモニウムの5kgの脱イオン脱気水溶液から構成した。第2のストリームは、5kgの脱イオン脱気水に249.5gのF(CF25−CH2O−PO2(OH)(NH4)界面活性剤と、41.6gのKrytox(登録商標)157FSL界面活性剤とを入れて構成した。第3のストリームは、5kgの脱イオン脱気水溶液に77.0gのリン酸一水素二ナトリウム七水和物を入れて構成した。ダイヤフラム圧縮機を使用し、TFE(1時間当たり145.5g(g/hr))及びPMVE(83.6g/hr)の混合物を一定速度で供給した。シリンジポンプを使用し、1時間あたり4.20mLの速度で8−CNVEを反応器に供給した。温度を85℃に維持し、反応中は、圧力4.1MPa(600psig)を維持した。バルブを緩めポリマーエマルジョンを持続的に回収し、未反応のモノマーは排出した。エマルジョン1L当たり8Lの脱イオン水を加え、次にpHが6.9になるまで1% NaOH溶液を加えた。pHの調節後、硫酸マグネシウム七水和物によりエマルジョンを凝固させ、脱イオン水で洗浄した。ポリマーを70℃で48時間乾燥した。30℃下で、0.1gポリマーの100g FLUTEC(商標)PP11ペルフルオロカーボン流体(F2 Chemicals Ltd.(Preston,UK))溶液において測定したとき、ポリマーは0.48の固有粘度を有した。
DSCによりTgは9.5℃であると求められた。融解吸熱は観察されなかった。
FTIRによると、組成は57.61重量% TFE、35.60重量% PMVE、及び6.79重量% 8−CNVE[71.3mol% TFE、26.5mol% PMVE、2.2mol% 8−CNVE]であることが判明した。本明細書では、このポリマーをP1−CNと呼ぶ。
B.フィルム
実施例1Aで調製した5gのP1−CNポリマーを、上記の通りの液圧プレスの金型取付盤の間に配置し、次:3分/95℃/0N(0lbs)の後、3分/95℃/22kN(5,000lbs)の通りに加工し、続いて圧を開放して冷却した。直径約6.4cmのおおよそ円形のフィルムを得た。厚みは76〜117μm(0.003〜0.0046インチ)の範囲であった。
P1−CNフィルムについて採取したATRスペクトルからは、共重合した8−CNVEに相当する1036cm-1バンドの面積は、共重合したPMVEに相当する889cm-1バンドの面積の1.11倍となることが判明した。889cm-1バンドに対する1036cm-1バンドの強度比は、共重合した8−CNVEのCl−F基と−CN基との反応が進行するにつれて低下することが観察された。
このように作製したフィルムから、薄細片0.0878gを切り出した。この細片を、2gのPF−5052(液体)を入れたバイアル瓶に入れた。バイアル瓶を密閉し、目視確認によりそれ以上溶解が観察されなくなるまで、ロールミルで120rpmで約41時間混練した。混練後、バイアル瓶の内容物を視覚的に評価した。フィルムは明らかに部分的に溶解しており、溶液中に懸濁された多数のゲル粒子残渣が残留していた。
Instron(登録商標)Universal試験機を使用し、サンプル距離長は22mm(0.86インチ)とし、このフィルムの長さ3.8cm(1.5インチ)の小型のドッグボーン形状の細片3枚を、23℃、13mm/分(0.5インチ/分)で引いた。300%伸長破断時の引張り強さは平均4.4MPa(640psi)であった。
実施例1Aにおいて作製したP1−CNポリマーを、以降のC節において使用するために追加作製した。それぞれ5gのサンプルを、3分/95℃/0N(0lbs)、続いて3分/95℃/22kN(5,000lbs)で熱加圧した後、圧を開放し、冷却した。このようにして作製したフィルムは、直径約6.4cm(約2.5インチ)のおよそ円形であり、厚みは約0.0030〜117μm(0.0046インチ)と変化した。
C.Cl−Fとの反応
実施例1a:Cl−Fによる70℃で7時間の処理。
400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに、5.6g Cl2(0.08mol)及び6.1gの25mol% F2(0.05mol F2)/N2を入れた。約1.5時間超、この混合物を250℃に加熱し、次に250℃で1時間保持した。発熱は観察されなかった。生成物は、約1:3Cl2:Cl−F混合物であるものと考えられた。
Gambaretto et al.,J.Fluorine Chem.7,569(1976)は、接触時間100秒で、F2に加えわずかに過剰量のCl2を250℃管状炉に通過させた場合の、Cl−Fの概ね定量的な収率を示した。
実施例1−Bにおいて作製したP1−CNフィルムの約6.4cm(2.5インチ)直径のフィルム標本1枚を、手でTeflon(登録商標)フィルムに押し付け、適所にフィルム標本が保持されるよう標本を十分密着させ、水平にして400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れた。オートクレーブを密閉し、排気し、次に上記の通り調製したCl2/Cl−F混合物により276kPa(40psig)に加圧した。
オートクレーブを70℃で7時間加熱した。オートクレーブを冷却後、ポリマーフィルムを回収し、気密容器に移し、この容器をドラフトに移動させ、開封し、容器の開封口にチューブを挿入して、21時間にわたって容器中に窒素をゆっくりと吹き込み、残留Cl2又はCl−Fを除去した。したがって、本明細書において、処理フィルムは、P1−CF2NCl2−1aと表記する。
Teflon(登録商標)シートとは反対の、P1−CF2NCl2−1aフィルム面のATRスペクトルを採取した。1036cm-1バンドは、889cm-1ピーク面積の0.20倍に減少した。また、960cm-1には、889cm-1ピーク面積の0.23倍の面積を有する新規吸収バンドも観察された。Hynes et.al.,の前掲論文は、CF3CF2CF2NCl2の気体相IRにおいて968cm-1に強力なバンドを報告しており、本明細書において960cm-1で観察された新規バンドは、式中、CN基がCl−FによりCF2NCl2基へと変換されているP1−CNポリマーに割り当てられ得るものである。
このようにして作製されたP1−CF2NCl2−1aフィルムの0.0737g細片に、2gのPF−5052溶媒を加え、視覚的な変化が観察されなくなるまでの間、実施例1Bに記載の通りに混練した。視覚的な評価により、これらの結果として、上記の通りP1−CN溶液に観察されたものよりも少量であるものの計数するには依然として多量のゲル粒子を有する、濁った溶液が得られることが観察された。
上記の通りに、Instron Machineにより、P1−CF2NCl2−1aフィルムを、330%伸長時に破断して2.6Mpa(370psi)の平均引張り強度を示す小さなドッグボーン形状の細片2つに押し抜いた。
実施例1b:90℃で7時間、Cl−Fにより処理した。
オートクレーブの温度を90℃に設定したことを除き、実施例1aにおいて採用した材料及び手順を繰り返した。このようにして調製したポリマーフィルムを、本明細書においてはP1−CF2NCl2−1bと記載する。
P1−CF2NCl2−1bフィルムのATRスペクトルを記録した。889cm-1での吸収強度に対する1036cm-1での吸収強度の比は0.2243であった。889cm-1での吸収強度に対する960cm-1での吸収強度の比は0.1265であった。
P1−CF2NCl2−1bフィルムの細片0.1247gと、PF−5052とを、実施例1aの通りに混練した。得られた混合物は、軟質ゲルの質量と一致することが観察された。このようにして処理したP1−CF2NCl2−1bフィルム細片は、元の大きさの数倍にまで膨潤したことが観察されたものの、尚もフィルムの初期片とわずかに類似性を有していた。しかしながら、膨潤したP1−CF2NCl2−1bフィルムをピンセットによりつまみ上げようと試みた所、掬い上げられるような固形物には当たらずに、ピンセットはそのままフィルムを通り抜けてしまった。
1gのP1−CF2NCl2−1bフィルムサンプルを切り出し、上記の通り、液圧プレスの金型取付盤の間で、次の通り:3分/95℃/0N(0lbs)次に3分/95℃/22kN(5,000lbs)に圧をかけた後、圧を開放し、冷却した。得られたフィルムの外観は均一で、平らであり、直径約44mmの円形であった。このようにして作製したP1−CF2NCl2−1bフィルムの成形性には、P1−CF2NCl2−1aフィルムの作製に使用したP1−CF2NCl2ポリマーのものとの顕著な差異はなかった。
実施例1c:Cl−Fによる100℃で7時間の処理。
オートクレーブの温度を100℃としたことを除き、実施例1aに採用した手順及び材料を繰り返した。このようにして処理したフィルムは、本明細書において、P1−CF2NCl2/Azo−1cと表記し、それらの特性により加熱中にある程度の架橋が生じることを示す。
P1−CF2NCl2/Azo−1cフィルムのATRスペクトルを採取した。889cm-1での吸収に対する1036cm-1での吸収の強度比は、0.1877であった。889cm-1での吸収に対する960cm-1での吸収の強度比は、0.1398であった。
P1−CF2NCl2/Azo−1cフィルムの細片0.1175gと、PF−5052とを、実施例1aの通りに混練した。得られた混合物には、同様の処理を行ったP1−CF2NCl2−1bフィルムとほぼ区別されない、ゲル質量の一致が観察された。
1gのP1−CF2NCl2/Azo−1cフィルムサンプルを切り出し、上記の通り、液圧プレスで、次の通り:3分/95℃/0N(0lbs)、次に3分/95℃/22kN(5,000lbs)に圧をかけた後、圧を開放し、冷却した。得られたフィルムは平らであり、直径約44mmの円形であった。加圧したフィルムには、ある程度のざらつき、線、及び孔が観察された。
実施例1d:Cl−Fによる130℃で7時間の処理。
オートクレーブの温度を130℃に設定したことを除き、実施例1aの材料及び手順を繰り返した。本明細書において、このようにして作製したフィルムをポリマーP1−CF2NCl2/Azo−1dと表記する。
P1−CF2NCl2/Azo−1dフィルムのATRスペクトルを採取した。889cm-1での吸収強度に対する1036cm-1での吸収強度の比は0.03であった。889cm-1での吸収強度に対する960cm-1での吸収強度の比は0.19であった。
P1−CF2NCl2/Azo−1dフィルムの細片0.1802gと、PF−5052とを、実施例1aの通りに混練した。フィルム標本は、強度を保持していたこと、及び溶媒を0.6239g吸収して重量が440%増加していたことが観察された。
1gのP1−CF2NCl2/Azo−1dフィルムサンプルを切り出し、上記の通り、液圧プレスで、次の通り:3分/95℃/0N(0lbs)、次に3分/95℃/22kN(5,000lbs)に圧をかけた後、圧を開放し、冷却した。得られたフィルムは粗い質感、線、及び孔を示した。
実施例1e:CI−Fを70℃で7時間、次に150℃で2時間処理。
オートクレーブの温度を最初に70℃で7時間保持し、次に150℃に上げて2時間保持したことを除き、実施例1aの材料及び手順を繰り返した。本明細書において、このようにして作製したフィルムをポリマーP1−CF2NCl2/Azo−1eと表記する。
P1−CF2NCl2/Azo−P1−1eフィルムのATRスペクトルを採取した。889cm-1での吸収強度に対する1036cm-1での吸収強度の比は0.07であった。889cm-1での吸収強度に対する960cm-1での吸収強度の比は0.10であった。
P1−CF2NCl2/Azo−P1−1eフィルムの細片0.0345gと、PF−5052とを、実施例1aに記載の通りに混練した。フィルム標本は、強度を保持していたこと、及び溶媒を0.1637g吸収して重量が370%増加していたことが観察された。
このフィルムから、小型のドッグボーン形状の薄片を切り出し、上記の通り、Instronで引いた。320%伸長破断時の平均引張り強さ(引張り剛性)は7MPa(1000psi)であった。
実施例1f:Cl−Fを、70℃で7時間、150℃で2時間、及び200℃で2時間処理。N2下で、更に300及び350℃に加熱した。
オートクレーブを最初に70℃で7時間加熱し、次に温度を150℃に上昇させて更に2時間保持したことを除き、実施例1aの材料及び手順を繰り返した。次に温度を200℃に上昇させ、更に2時間保持した。本明細書において、このようにして作製したフィルムをポリマーP1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fと表記する。
P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fフィルムのATRスペクトルを採取した。889cm-1での吸収強度に対する1036cm-1での吸収強度の比は0.00であった。889cm-1での吸収強度に対する960cm-1での吸収強度の比は0.00であった。970cm-1に新しい吸収ピークが観察された。889cm-1での吸収に対する970cm-1での吸収強度は0.08であった。
P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fフィルムの細片0.0358gと、PF−5052とを、実施例1aに記載の通りに混練した。フィルム標本は、強度を保持していたこと、及び溶媒を0.0822g吸収して重量が130%増加していたことが観察された。細片の外観上の変化は最小限であった。
P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fフィルムの小型のドッグボーン形状の細片2枚を、上記の通りInstronで引いた。80%伸長破断時の平均引張り強さ(引張り剛性)は9.0MPa(1300psi)であった。
P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fフィルムの0.2573g細片を、窒素下、300℃で、更に2時間加熱した所、その重量は0.2474gに減少した。本明細書において、このようにして処理したフィルムをP1−CF2CF2−P1−1fと表記する。このようにして処理したフィルムのATRスペクトルからは、970cm-1/889cm-1吸収強度比が0.30であることが示された。0.0933gのP1−CF2CF2−P1−1fフィルム断片と、1.5gのPF−5052とを混練した所、重量は0.2503gに増加した(168重量%増)。
P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−1fフィルムの追加の細片0.2480gを更に2時間窒素下で350℃に加熱した所、重量は0.2419gに増加した。このようにして処理したフィルムのATRスペクトルからは、970cm-1/899cm-1吸収強度比が0.30であることが示された。このフィルム断片0.0706gと、1.5gのPF−5052とを混練した所、重量は0.2132gに増加した(重量201%増)。
(実施例2)
アゾ架橋への光化学的な変換後の−CF2CF2−架橋への熱的変換
P1−CNポリマーのフィルムサンプル5gを実施例1aに記載の通りに処理した。本明細書において、このようにして作製したフィルムは、P1−CF2NCl2−2と表記する。
ATRスペクトルは、1036cm-1:889cm-1吸収強度比は0.32であり、960cm-1:899cm-1吸収強度比は0.09であると示した。
ハサミによりP1−CF2NCl2−2フィルムの小区画を切り出し、ゆっくりとした一定速度でのN2吹き込み下の9.7cm(3.8インチ)四方×高さ3.3cm(1.3インチ)の石英箱内に入れた。Rayonet紫外線球(カタログR.P.R 2537A)を石英箱上に設置し、P1−CF2NCl2−2フィルムから約3.8cm(1.5インチ)以内で照射した。この距離では、紫外線球からは約0.17ミリワット/cm2が送達される。紫外線に24時間露光後、本明細書ではP1−Azo−P1−2と表記するフィルムが回収された。P1−Azo−P1−2フィルムのATRスペクトルは、1036cm-1:889cm-1吸収強度比は0.31であると示した。960cm-1吸収バンドは検出されず、970cm-1バンドは観察されなかった。
このようにして作製したP1−Azo−P1−2フィルムを0.2180g断片と、0.1725g断片に分割した。0.2180g断片を2g PF−5052溶媒と混練した所、溶液に溶解はせず、重量は0.4220gに増加した(94%重量増加)。
P1−Azo−P1−2の0.1725g細片を、225℃炉内で、N2下で68時間加熱した。本明細書において、このようにして作製したフィルム標本を、P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−2と表記する。P1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−2フィルムのATRスペクトルは、1036cm-1:889cm-1吸収強度比は0.26であることを示した。今回も960cm-1吸収バンドは検出されず、CF2CF2架橋に特徴的な970cm-1バンドが出現し、970cm-1吸収バンド:889cm-1吸収バンドの吸収強度比は0.05であった。
このようにして作製したP1−Azo−P1/P1−CF2CF2−P1−2フィルムを、今度はN2下、300℃にて再度加熱した。このようにして処理したフィルムのATRスペクトルは、1036cm-1:889cm−1吸収強度比が0.16であることを示し、970cm-1:889cm−1吸収強度比が0.06であることを示した。加熱後、このようにして作製したフィルムの重量は0.1696gであった。2g PF−5052を加えて混練した場合、重量は0.4010gに増加した(重量136%増)。
(実施例3)
反応により紫外線スペクトルに生じる変化
P1−CF2NCl2−1aシートから、直径約1.9cm(3/4インチ)、厚み約0.089cm(0.035in.)の円盤を切り出した。紫外線スペクトルにより、前掲論文において、CF3CF2CF2NCl2(294nm)及びCl2NCF2CF2CF2NCl2(298nm)などの化合物についてHynes et al.,により報告されていた294〜298nmでの吸収ピーク付近の291nmに吸収ピークが示された。次に、実施例2に記載の手順に従って、このP1−CF2NCl2−1aフィルムを紫外線照射により露光した。このように調製したフィルム(本明細書においてP1−Azo−P1−3と表記する)を、約94時間の紫外線照射後に回収し、その紫外線スペククトルを採取した。291nmにおけるバンドは完全に消失した。フィルムの両面で、同一の紫外線スペクトルが観察された。こらは、光に対しフィルムが良好な透過性有すること及び反応が完了したことと一致する。
構造VIII
ClCF2CFClOCF2CF(CF3)O(CF23N=N(CF23OCF(CF3)CF2OCFClCF2Cl VIII
により表されるモデル化合物は、次の通りに調製した:5〜10℃にて、無反応クロリンガスにより77.8gの8−CNVEをバブリングした。8−CNVEからCF2ClCFClOCF2CF(CF3)OCF2CF2CNへの変換がほとんど完了した時点で反応を停止させた。得られた材料を蒸留して、透明、無色液体である所望の生成物を80g(87%、bp 85℃/180mm)得た。19F NMR(CDCl3):−71.3ppm(t,J=5.5Hz,2F),−77.5(m,1F),−80.2(d,J=8.3Hz,3F),−82.3から−85.8(m,4F),−108.8(t,J=4.2Hz,2F),−145.6(m,Br,1F).C8Cl213NO2:の理論値C 20.89,Cl:15.42,F:53.69;実測値C:20.87,Cl:14.50,F:53.23.MS:[Parent−CF2CF2CN]:理論値332.9132;実測値:332.9166.
このようにして作製したCF2ClCFClOCF2CF(CF3)OCF2CF2CNのサンプル20gを、ドライアイス/CHCl3中で−50℃に凍結したモネル製シリンダーに入れた。10mLのCF2ClCCl2Fに溶解させた3mLのBrF3を加えた。シリンダーに蓋をし、室温に加温した。室温で2日間後、反応混合物を100mLの10%水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ入れた。有機層を水により洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させて19.5gの油を得た。この油及び左記の実験により得られた油を組み合わせ、抽出した
Figure 2015532323
切断片2のフッ素NMR:−71.3ppm(CF2Cl)、−77.3(CFCl)、−80.4から−85.6(CF2CF(CF2OCF2)、−108.8(CF2CF2N=)、127.7(CF2N=).C16Cl43024:理論値C 19.30、N 2.81、F 57.23、Cl 14.24;実測値C 18.97、N 3.58、F 55.03、Cl 3.87.Agilent、DB−5MS UI、30m×0.25mm、1μmカラムでのGC。10℃/分で300℃に加熱した後、上記の主要ピークが得られるまでの間、保持時間13分300℃で保持。低解像度GCT質量分析を使用して、主要なGCピークを解析した所、イソブタンの化学イオン化を助けるM+1ピークが観察された。C16Cl43024+Hの理論値は994.82059であるのに対し、このM+1ピークは994.7に質量ピークを有する。高解像度LTQ Orbitrap質量分析計を使用して、化学イオン化法により同様のGCピークのマススペクトルを採取した所、C1642Cl429の理論質量は974.8144であったのに対し、M−Fピークの質量は974.8153であったことが観察された。
このようにして調製した構造VIIIのモデル化合物の紫外分光法は、379.5nmにて分子吸光係数23.13を示した。
ゲインを非常に高く上げたことを除き、P1−Azo−P1−3フィルムに対し紫外分光法を繰り返し、ベースライン補正及びスムージングした所、約382nm辺りに、モデル化合物中のアゾ構造に相当する新規の弱いピークが出現した。
(実施例4)
NMRによる−CF2CF2−架橋の裏付け
A.77:23mol%ポリ(TFE/8−CNVE)の調製。
400mLオートクレーブに150mL脱イオン水、3g C817COONH4、0.15g Na2HPO4、0.3g過硫酸アンモニウム、及び25g 8−CNVEを装填した。このオートクレーブを冷却し、排気し、更に15g TFEを装填した。オートクレーブを70℃で振盪させ、オートクレーブの内圧を最大1.23MPa(178psig)まで上昇させた後、1,030分後には62kPa(9psig)にまで低下した。この圧力降下は、TFEの反応のほとんどが完了したことを示す。生成物である濁った乳濁液をドライアイス上で凍結させ、乾燥し、固体を濾去した。フィルタ内で、2000mL水、500mLメタノール、及び380mLアセトンによりこの固体をすすぎ洗いしつつ、スパチュラで塊を粉砕した。吸引乾燥により、PF−5052と混合したときに軟質ゲルとともに一部溶液を与える28.7gの生成物を得た。320℃で溶解時のフッ素NMRでは、実測値77:23mol%ポリ(TFE:8−CNVE)であった。FlutecにおけるGPC分析では、実測値Mn=16,000及びMw=41,000であった。このように調製したポリマーを、本明細書ではP2−CNと表記する。
B.Cl−FによるP2−CNの処理。
P2−CNのサンプル5gを3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/22kN(5000lb)でプレスしてフィルムを作製し、これを、上記の通りTeflon(登録商標)シートを取り付けた400mLオートクレーブに装填した。オートクレーブを排気し、実施例1において調製したCl2/Cl−F混合物を276kPa(40psig)まで装填した。得られた反応混合物を70℃で16時間加熱し、得られたフィルム生成物を、本明細書では、P2−CF2NCl2−4と表記する。
C.
P2−CF2NCl2−4フィルムの0.0717g薄片をN2下、300℃で1時間加熱した所、その重量は0.0646gに増加した。このように調製したフィルム(本明細書ではP2−CF2CF2−P2−4と表記する)を2片に切り出した。
P2−CF2CF2−P2−4フィルムの0.0304g断片を2gのPF−5052と混練した所、重量は0.0430gに増加した(41%重量増加)。
D.
320℃での溶解時のP2−CNのフッ素NMRスペクトルでは、−105ppmに反応性CF2CN部分のフッ素に相当するピークが示され、−139ppmには未反応のボールド化(bolded)CFCF3中のフッ素に相当するピークが示された。本明細書における反応の進行は、−139ppmピークの積分強度に対する−105ppmピークの積分強度の変化により捕捉される。
P2−CF2CF2−P2−4フィルムの160℃でのNMRにより、−98ppmに新規CF2ピークの出現が示されたのに対し、−105ppmピークでは積分強度の約62%の低下が示された。−98ppmの積分強度は、ピークにより示された積分強度の低下とおおよそ等しかった。
比較例A
低分子量類似体
上記の通り調製した、構造VIIIにより表されるモデル化合物の1gサンプルを、オートクレーブ内で、50mLペルフルオロオクタン中で300℃で1時間加熱した後、冷却し、残留ペルフルオロオクタンを除去した。このように処理したモデル化合物のフッ素NMRにより、様々な大きさの50程度のピークが密集したことが観察され、−98ppmで観察されたピークは非常に小さかった。ATRでは、970cm-1にはピークは検出されなかった。
(実施例5)
325℃での水性加水分解に対する耐性
70℃での維持時間を48時間としたことを除き、P1−CNフィルムの標本を実施例1aの通りに処理した。Cl−Fによる処理後、このようにして処理したフィルムを300℃で1時間加熱した。得られたフィルムは、本明細書において、P1−CF2CF2−P1−5と表記する。P1−CF2CF2−P1−5フィルムから得た4枚の標本を、Hastelloy(登録商標)オートクレーブ内で180mLの脱イオン水に加えた。オートクレーブは325℃に加熱し、この温度で168時間維持した。168時間後、オートクレーブを冷却し、標本を回収した。このようにして回収した標本は、暗色で、半透明の褐色であり、弾性であり、手により引っ張ったときに強かった。4枚の標本の重量変化を表2に示す。
Figure 2015532323
(実施例6)
架橋中の窒素損失
TFE、PMVE、及び8CNVEモノマーのコポリマーを含有するペルフルオロエラストマーを次の通りに作製した。162cc/hrの速度で機械的撹拌を行いながら、水ジャケットを取り付けた2Lステンレス鋼オートクレーブに3つの水性ストリームのそれぞれを持続的に供給した。第1のストリームは、12.8g過硫酸アンモニウムの5kgの脱イオン脱気水溶液から構成した。第2のストリームは、5kgの脱イオン脱気水に249.5gのF(CF25−CH2O−PO2(OH)(NH4)界面活性剤と、41.6gのKrytox(登録商標)157FSL界面活性剤とを入れて構成した。第3のストリームは、5kgの脱イオン脱気水溶液に77.0gのリン酸一水素二ナトリウム七水和物を入れて構成した。ダイヤフラム圧縮機を使用し、TFE(1時間当たり145.5g(g/hr))及びPMVE(82.8g/hr)の混合物を一定速度で供給した。シリンジポンプを使用し、1時間あたり5.25mLの速度で8−CNVEを反応器に供給した。温度を85℃に維持し、反応中は、圧力4.1MPa(600psig)を維持した。バルブを緩めポリマーエマルジョンを持続的に回収し、未反応のモノマーは排出した。エマルジョンを回収し、次にエマルジョン1L当たり脱イオン水8Lを加え希釈した。希釈エマルジョンを、pHが3.0になるまで、1% H2SO4溶液で処理した。pHの調節後、硫酸マグネシウム七水和物によりエマルジョンを凝固させ、脱イオン水で洗浄した。次にポリマーを70℃で48時間乾燥した。予熱時間1分及びローター操作時間10分間とし、175℃のL型(大型)ローターを用い、ASTM D1646に従って求めた所、ムーニー粘度、mL−175(1+10)は39.6であった。ポリマーは固有粘度0.57を有した。NMRによるポリマー組成:62.5重量% TFE、34.0重量% PMVE、3.48重量% 8−CNVCNE[74.5mol% TFE、24.4mol% PMVE、1.1mol% 8−CNVE]。
このようにして作製したポリマーを、本明細書においてP3−CNと呼ぶ。
P3−CNにおける窒素濃度は、燃焼解析を利用しAntek(登録商標)NS Analyserにより、及びNMRにより求めた。ポリマーは、先の方法により、1381ppm Nを有すること、及び8−CNVE含量を追跡するため−CF2CN共鳴を使用するフッ素NMRにより、1246ppm Nを有することが判明した。
微細な小片形状のP3−CNポリマーの30gサンプルを400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れた。オートクレーブを排気し、Cl−F(純度99%,Advance Research Chemicals(Catoosa,OK))により−10℃にて165kPa(24psig)に加圧した。オートクレーブを約45分超70℃に加熱し、次に内圧276〜269kPa(40〜39psig)で70℃で16時間保持し、オートクレーブに入れた内容物を撹拌した。このようにして作製したポリマー(本明細書においてP3−CF2NCl2−6と表記される)を回収し、N2吹き込みし、残留Cl2及びCl−Fを除去した。このようにして作製したP3−CF2NCl2−6ポリマーのサンプル2gを3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/13kN(3000lb)でプレスし、約5cm(2インチ)の円形フィルムを作製した。このようにして作製したフィルムから切り出した細片を、窒素流下で300℃で1時間加熱した。
Hastelloy(登録商標)チューブ(66cm長、I.D.2.2cm、O.D2.5cm(26インチ長、I.D.7/8インチ、O.D1インチ))にゆっくりと窒素を吹き込み、中心である36cm(14インチ)部分をclamshell Lindbergチューブ炉を利用し300℃に加熱した。第1のポリマーフィルム細片を、加熱領域のおよそ中央に配置した46cm(18インチ)長のステンレス製スパチュラの平坦な端部に載せた。1時間後、加熱したHastelloy(登録商標)チューブからスパチュラを引きぬき、ポリマーフィルムをスパチュラ端部から回収した。本明細書において、このようにして作製したフィルムをP3−CF2CF2−P3−6と表記する。上記の方法によるとP3−CF2CF2−P3−6の窒素濃度は、251ppmであり、82%減少していた。
(実施例7及び8)
高純度Cl−Fの効果及び変換率に対する雰囲気の影響
微細な小片形状の実施例6のP3−CNポリマーのサンプル25gを400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れた。オートクレーブを排気し、Cl−F(純度99%,Advance Research Chemicals(Catoosa,OK))により−41kPa(−6psig)に加圧した。オートクレーブを約45分超70℃に加熱し、次に内圧−7から−14kPa(−1から−2psig)で70℃で16時間保持し、オートクレーブに入れた内容物を撹拌した。このようにして作製したポリマー(本明細書においてP3−CF2NCl2と表記される)を回収し、N2吹き込みし、残留Cl2及びCl−Fを除去した。
このようにして作製したP3−CF2NCl2ポリマーのサンプル1gを、上記の通りに3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/13kN(3000lbs)で加圧して、直径約4.1cm×厚さ0.030cmの魅力的なおよそ円形のフィルム(直径約1.6インチ×厚さ0.012インチ)を得た。このようにして作製したフィルムの細片0.094gを、上記の通り2gのPF−5052とともに混練した所、様々な大きさの多数のゲル粒子を含みかつ元のフィルム形状を保持していない、やや粘稠な溶液が得られた。
上記の通りに作製した、加圧済みのP3−CF2NCl2フィルムから、追加のフィルム細片を2つ切り出した。第1の細片(実施例7)の重量は0.0918gであった。第1の細片は、窒素吹き込み下で、実施例6に記載の方法を使用し、300℃で1時間加熱した。この処理の後、第1の細片の重量は0.0904g(2重量%喪失)であった。上記の、このようにして加熱した第1の細片と、2gのPF−5052とを混練した所、0.2330gの重量増加が得られた(158%の重量増加)。フィルム細片はその一体性を保持し、ただ単に膨潤した。
第2のポリマーフィルム細片(実施例8)の重量は0.1238gであった。窒素流を大気流に置き換えたことを除き、第1の細片と同様、第2のストリップを300℃で1時間加熱した。処理後、第2の細片の重量は0.1219gであった(2%の重量損失)。上記の、このようにして加熱した第1の細片と、2gのPF−5052とを混練した所、0.3166gの重量増加が得られた(160%の重量増加)。この場合にもフィルム細片はその一体性を保持し、ただ単に膨潤した。
(実施例9及び10)
変換に対する表面積の影響
P3−CNの小片サンプル13gを、10分/125℃/0N(0lb)、10分/125℃/22kN(5000lbs)で、厚さ0.1cm×4.45cm平方(0.060インチ×厚さ1.75インチ)の型でプレスした。この材料量では型を満たすのに十分ではない場合、更に3gのポリマーを加え、ポリマーを10分/150℃/0N(0lb)、10分/150℃/22kN(5000lbs)で再プレスした。
小片形状のポリマーP3−CNのサンプル5gを、液体窒素とともにステンレス製Waringブレンダに装填し、このブレンダにより、ポリマー小片が減少して微細な粉粒になるまで混合を行った。
このようにして作製した成形シート及びこのようにして作製した粉粒剤を400mLオートクレーブに装填した。オートクレーブを排気し、次に97kPa(14psi)のCl−F(Advance Research Chemicals)を装填し、オートクレーブ内の圧力を34kPa(5psig)とした。22〜33℃で91時間後、オートクレーブ内の圧力を28kPa(4psig)に低下させ、粉粒状ポリマー及び成形シートを回収し、上記の吹き込み法に従い窒素を吹き込んだ。本明細書において、このようにして作製した成形シートをP3−CF2NCl2−9と表記する。本明細書において、このようにして作製した粉粒標本をP3−CF2NCl2−10と表記する。
シート及び粉粒剤のATRスペクトルを採取した。P3−CNポリマー粉粒剤の、889cm-1バンドに対する1036cm-1バンドの面積比は0.7160であった。P3−CF2NCl2−10粉粒剤は、0.6206の1036/889cm-1ピーク比を示した。P3−CF2NCl2−9成形シートは、成型シートの両面について、0.3144及び0.3018の1036/889cm-1ピーク比を示した。粉粒剤において約14%の−CN基、及び厚手のフィルム(thick film)表面の少なくとも約57%の−CN基が−CF2NCl2基に変換された。ATRにおいて、960cm-1で−CF2NCl2基が示され、粉粒剤は960/889cm-1面積比0.0620を有し、厚手のフィルムの2面における960/889cm-1面積比は0.1649及び0.1691を示す。
P3−CF2NCl2−10粉粒剤のサンプル1gを3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/13kN(3000lbs.)でプレスし、およそ円形の直径3.8cm(1.5インチ)のフィルムを得た。それらのATRスペクトルにより、1036/889cm-1及び960/889cm-1面積比がそれぞれ0.6515及び0.0614であり、本質的にプレス前から変化していないことが示された。P3−CF2NCl2−10フィルム標本をN2下で、70℃にて24時間加熱し、ATRスペクトルを再度採取した所、この時点での面積比は1036/889cm-1=0.6148、960/889cm-1=0.0880であった。970cm-1での吸収は検出されなかった。
このようにして加圧したP3−CF2NCl2−10フィルムの細片を、実施例6に記載の方法に従い、窒素吹き込み、300℃で1時間加熱した。このようにして加熱したフィルム(本明細書において、P3−CF2CF2−P3−10と表記する)のATRは、−CF2CF2−架橋(面積比970/889cm-1=0.2542)により置き換えられたことにより、−CF2NCl2基(960cm-1での吸収は検出されず)が全く存在していないことを示した。P3−CF2CF2−P3−10フィルムの細片0.0860gと、2gのPF−5052とを、実施例1aに記載の通りに混練した。このようにして混練した細片の重量は0.2500gに増加した(191%の重量増加)。
実施例6に記載の方法を使用し、P3−CF2NCl2−9シートの細片2.4637gを、N2下、300℃で1時間加熱した。このようにして作製したシート(本明細書において、P3−CF2CF2−P3−9と表記する)の重量は2.4487gであった。このようにして作製したP3−CF2CF2−P3−9シート片0.4793gと、上記の通りに2gのPF−5052と混練した。このようにして混練したP3−CF2CF2−P3−9シートの重量は2.2264gであった(365%の重量増加)。
(実施例11)
2.35重量% 8−CNVE
米国特許第5,789,489号において教示される方法に従い、2.35重量% 8−CNVE、約49重量% TFE、約49重量% PMVEのポリ(TFE/PMVE/8−CNVE)小片エラストマーを作製した。本明細書において、このようにして作製したポリマーをP4−CNと表記する。液体N2を入れたステンレス製WaringブレンダにP4−CNのアリコートを入れ、より微細な粉粒混合物、すなわち粉塵様の微細な粉粒から直径約2〜3mmの稀な角ばった粒子までが含まれる混合物へと粉砕した。400mLオートクレーブに、このようにして粒状化したP4−CNポリマー25gを装填し、オートクレーブを排気し、実施例1aに記載の通りに作製した276kPa(40psig)のCl2/Cl−F混合物を加えた。内容物を振盪させながら、オートクレーブを70℃で16時間加熱した。24.94gの一部溶解したポリマーを回収し、本明細書において、P4−CF2NCl2と表記する。
このようにして作製したP4−CF2NCl2ポリマーサンプル1gを3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/22kN(5000lbs)でプレスし、わずかにかすみがかっている直径約4.8cm(1.9インチ)のフィルムを作製した。
このようにしてプレスしたP4−CF2NCl2フィルムの薄片0.0841gを、実施例6に従って300℃で1時間加熱した。このようにして処理したフィルムを、本明細書においてP4−CF2CF2−P4−11と表記する。重量は0.0833gであった。このようにして作製したP4−CF2CF2−P4−11フィルムの細片と、2gのPF−5052とを上記の通りに混練した。混練したフィルムの重量は0.2523gであった(203%重量増加)。
(実施例12)
シートの光化学的変換
粒状化P3−CNポリマーサンプル30gを400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れた。オートクレーブを排気し、−10℃にてCl−F(Advance Research Chemicals)により約165kPa(約24psig)に加圧した。オートクレーブを70℃で約45分超、次に内圧276〜269kPa(40〜39psig)で70℃にて16時間保持し、オートクレーブの内容物を撹拌した。このポリマーを回収し、N2を吹き込み、残留Cl−Fを除去した。このようにして作製したポリマーを、本明細書において、P3−CF2NCl2−12と記載する。
このようにして作製したP3−CF2NCl2−12ポリマーのサンプル1.0gを、液圧プレスにより上記の通り:3分/120℃/0N(0lb)、3分/120℃/13kN(3000lbs)で圧延して、厚さ0.03〜0.033cm(0.010〜0.013インチ)かつ直径約4.1cm(1.6インチ)のフィルムを作製した。本明細書において、このフィルムをP3−CF2NCl2−12aと表記する。
このようにして作製したP3−CF2NCl2−12aフィルム細片0.0711gを、N2雰囲気下で、実施例6に従って、300℃にて1時間加熱した。このようにして加熱したフィルムを、本明細書において、P3−CF2CF2−P3−12aと表記する。重量は0.0698gであった。フィルムの細片0.0698gと2gのPF−5052とを混練した場合、このように混練した細片の重量は0.1666gであった(重量139%増)。
6.4cm平方×深さ0.2cmの型(2.5インチ平方×深さ0.060インチの型)において、次の手順:5分/90℃/0N(0lb)、5分/90℃/22kN(5000lbs)(不完全に融解)、5分/90℃/0N(0lb)、5分/90℃/22kN(5000lbs)(尚も不完全に融解)、及び最後に10分/118℃/0N(0lb)及び10分/118℃/22kN(5000lbs)を使用して、P3−CF2NCl2−12ポリマーのサンプル12gを別個にホットプレスし、未融解の粒子を含まない、本明細書においてP3−CF2NCl2−12bと表記される透明なシートを作製した。
1時間以内又は1時間程度の現実的なタイムフレームにおいて、ジクロロアミノポリマーを完全に融解させるのに必要とされる温度は、標本の厚みを増加させるに伴い上昇することが観察された。融解中に厚さ1.3cm(1/2インチ)の標本に架橋をもたらすには、約180℃の温度が必要とされ、成型した部品の品質が著しく低下する恐れがある。
ハサミを使用し、厚さ0.2cm(0.060インチ)のP3−CF2NCl2−12bシートの端部から0.2715g片を切り出した。この片を、実施例6に従い、N2下で、300℃にて1時間加熱した。このようにして加熱した片を、本明細書においてP3−CF2CF2−P3−12bと表記する。重量は0.2669gであった。このようにして作製したP3−CF2CF2−P3−12bシートの片0.2669gを上記の通り2gのPF−5052とともに圧延した所、その重量は0.6703gに増加した(151%重量増加)。
1キロワット水銀ショートアークランプ(Advanced Radiation Corporation)を使用して、P3−CF2NCl2−12a薄層フィルム及びP3−CF2NCl2−12bシートのいずれもの一部分を照射した。このランプは365nmにて6ミリワット/cm2、405nmにて10ミリワット/cm2、及び436nmにて6.7ミリワット/cm2の電力強度を供給する。クリーンルーム内で、窒素雰囲気下で8時間、各標本に対し照射を実施した。本明細書において、得られた標本を、P3−CF2N=NCF2−P3−12a及びP3−CF2N=NCF2−P3−12bと表記する。
このようにして作製したP3−CF2N=NCF2−P3−12aフィルムの細片0.1025gと、2gのPF−5052とを、上記の通りに混練した。このようにして混練したフィルムの重量は0.1784gであった(74%重量増加)。このようにして作製したP3−CF2N=NCF2−P3−12bシートから切り出した片0.3958gを上記の通り2gのPF−5052とともに混練した。このようにして混練したシートの重量は0.7960gであった(101%重量増加)。溶媒重量がわずかに増加したこと、及び標本一体性の保持から、架橋が生じたことが明らかに支持される。
ATRスペクトルは、構造IIIにより表されるアゾ架橋された物質に生じている架橋と一致したものの、構造IVにより表されるペルフルオロアルキル架橋された物質のものは示さず、すなわち、970cm-1のバンドは検出されなかった。更に、照射した0.2cm(0.060インチ)シートの標本を、実施例6に記載の方法に従って、N2下、300℃にて1時間加熱した所、このようにして加熱した標本のATRにより、970cm-1に970/889cm-1面積比0.1346にて、−CF2CF2−架橋バンドの出現が示された。この標本は、尚もわずかな重量増加(117%)、及び溶媒への露出時の一体性保持を示した。
紫外線照射工程後、P3−CF2N=NCF2−P3−12bシートの表面及び背面で採取したATRスペクトルでは、実質上全く−NCl2基が示されず(表面及び背面の960/880cm-1ピーク面積比はそれぞれ0.0000及び0.0025であった)、これは、標本の全厚にわたって、紫外線によるポリマー−NCl2からポリマー−Azo−ポリマーへの変換が本質的に完了したことと一致した。
(実施例13)
溶液中での変換
上記の通り、10gのポリマーP1−CNと、90gのPF−5052を混練し、ゼラチン状溶液を作製した。得られたゼラチン状溶液を400mLオートクレーブに装填した。このオートクレーブを冷却し、排気し、実施例1aに記載の通りに作製した−42℃の483kPa(70psig)の混合気体Cl−F/Cl2を加えた。冷却を行い、低沸点のPF−5052をオートクレーブから抜き出すか、又は形成されたポリマー溶液をラインを通してポンプに吸引するかのいずれかにより真空ポンプを保持した。オートクレーブを室温で2時間、次に70℃で2時間振盪した。カッテージチーズのような稠度を持った黄色いゲルを生成物として得て、これを窒素吹き込み下で排気した所、9.62gの白色ポリマーP1−CF2NCl2−13が得られた。このようにして作製したP1−CF2NCl2−13のアリコート0.035gを2.6gのPF−5052とともに混練した。このサンプルを破壊して、初期P1−CNを有する膨潤ゲル粒子とした。
温度を300℃の代わりに200℃にしたことを除き実施例6に記載の方法を用い、P1−CF2NCl2−13の0.0932g片を1時間加熱し、本明細書においてP3−CF2NCl2/P3−CF2N=NCF2−P3−13と表記されるポリマー混合物を作製した。P3−CF2NCl2/P3−CF2N=NCF2−P3−13を2.8gのPF−5052とともに混練した。このようにして処理したポリマーの重量は0.6435gであり、590%重量増加していた。
P1−CF2NCl2−13ポリマーのアリコートを、200℃に設定した可動式ダイレオメーター(MDR)に装填した。初期トルクは1dNm弱とした。240分後、トルクを観察した所、8dNm超に単調増加しており、かつ尚も増加したことから、架橋がまだ完了していないことが示唆された。
(実施例14)
硬質プラスチックの処理
400mLオートクレーブを−20℃に冷却した。このようにして冷却したオートクレーブに、次に、DuPontのVertrel(登録商標)XFヒドロフルオロカーボンフルイド50mLに溶解させた6.5mlの8−CNVE、HFPO二量体ペルオキシド濃度が0.17Mである10mLのVertrel(登録商標)XF、及び24gのペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール(PDD)を装填した。冷却したオートクレーブを排気し、更に9gのTFEを装填し、次に密閉した。
このようにして装填したオートクレーブを室温で振盪した。オートクレーブ内の圧力は、実施から32分の時点で、18.6℃、最高165kPa(24psig)に達し、次にそれから1068分後、25.5℃、−34kPa(−5psig)に低下した。反応生成物は流体により湿潤させ膨潤させたポリマーである。反応生成物を100mLアセトンと混合し、減圧濾過した。フィルタ内の固体残渣を、更に325mLのアセトンですすぎ洗いした。次に残渣をフィルタから吸い取り、真空炉で50℃にて一晩乾燥した。32gのポリマーが得られた。示差走査熱量測定(DSC:10℃/分、N2、第2加熱)により、100℃及び更に207℃でのTgを求めた。フッ素NMRにより、52.1mol% TFE、43.1mol% PDD、及び4.78mol% 8−CNVEモノマーが判明した。25℃下での、ペルフルオロ−N−メチルモルホリンの固有粘度は0.718dL/gであった。このようにして作製されたポリマーを、本明細書において、P5−CN−14と表記する。
P5−CN−14のCl−F処理
このようにして作製されたP5−CN−14ポリマーを、ステンレス製Waringブレンダのカップ内で液体窒素と組み合わせ、磨砕して、粉塵様の大きさから、数mmに及ぶ不規則形状の粒子までの範囲の大きさで粉粒を形成した。このようにして粉粒化したP5−CN−14粉粒のアリコート25.0gを400mLオートクレーブに装填し、このオートクレーブを排気し、実施例1aに記載の通りに作製したCl2/Cl−F276kPa(40psig)を室温にて加えた。次にオートクレーブの内容物を加熱し、70℃にて16時間振盪した所、振盪中に、圧力にごくわずかな変化が観察された。オートクレーブから回収したP5−CF2NCl2−14粉粒剤24.7gに、上記の方法に従ってN2を吹き込んだ。
このようにして作製したP5−CF2NCl2−14の0.2gアリコートと、上記の通りの2gのPF−5052とを混練した所、透明で無色な溶液が得られた。薬用スポイトを使用して、溶液の液滴をガラス表面に塗布し、フィルムを形成した。このようにして形成されたフィルムをドラフト内に置き風乾させ、P5−CF2NCl2−14の薄層フィルムを形成した。
P5−CF2NCl2−14フィルムから切り出した0.0180g片に、上記の通り、2537A Rayonet単球(フィルムにおけるおよその強度は0.17ミリワット/cm2)により、窒素下にて71時間紫外線照射した。このように照射したフィルムサンプル(本明細書において、P5−CF2N=NCF2−P5と表記する)を、次に上記の通り2gのPF−5052と混練した。P5−CF2N=NCF2−P5標本は一体性を保持し、その重量は、融解した場合と比較して0.0293g上昇した(63%重量増加)。
粒状P5−CF2NCl2−14の1gサンプルを3分/190℃/0N(0lb)、3分/190℃/22kN(5000lbs)でホットプレスし、堅固で直径5.3cm(2.1インチ)のおよそ円形のフィルムを作製した(本明細書において、ポリマー混合物P5−CF2NCl2−14/P5−CF2N=NCF2−P5として表記する)。P5−CF2NCl2−14/P5−CF2N=NCF2−P5フィルムの0.0511g細片を2gのPF−5052と混練した所、ゼラチン状の溶液が得られた。用語「ゼラチン状溶液」は、ゲル化の徴候(多量の粒子、多少の浮遊物、壁面に対する多少の粘着、非常に小さな多少の粒子などの目視観測による)が存在する、かすみがかっている溶液を指す。液相の粘度は顕著に増加した。
P5−CF2NCl2−14/P5−CF2N=NCF2−P5フィルムの追加の細片0.0825gを、実施例6に記載の方法に従って、N2下で、300℃にて1時間加熱した所、重量は0.0803gに減少し、フィルム(本明細書においてP5−CF2CF2−P5と表記される)が形成された。P5−CF2CF2−P5フィルムと、2gのPF−5052とを混練した所、重量は0.1740gに増加した(117%重量増加)。
P5−CF2NCl2−14ポリマーの新しいアリコート1gを上記の通りにプレスし、3分/200℃/0N(0lbs)、3分/200℃/22kN(5000lbs)でプレスし、不均一な外見のフィルムを得て、これを片に切り出し、2回目は3分/220℃/0N(0lbs)、3分/220℃/22kN(5000lbs)でプレスした。この2回目のプレスでは、ポリマーが架橋されすぎていたことから、片は全く互いに融合しなかった。
(実施例15)
ヒドロフルオロカーボンポリマー
攪拌器を取り付けた33Lステンレス製反応器に脱酸素化脱イオン水24Lを装填した。窒素吹き込みにより容器から酸素を排出し、次に59mol% VF2及び41mol% HFPの混合物により反応器を1.38MPaに加圧した。10%過硫酸アンモニウム/10%リン酸2アンモニウム反応開始剤溶液400mLを反応器に装填した。重合により反応器の圧力は低下することから、78mol% VF2及び22mol% HFPの混合物を反応器に供給し、圧力1.38MPaを維持した。このVF2+HFPモノマー混合を50.0g供給した後、VF2+HFPモノマー混合物3000gにつき41.5mLの割合で、8−CNVEの供給を開始した。総量75.5mL 8−CNVEに対し5500g VF2+HFPモノマー混合物が供給されるまで8−CNVEの供給を続けた。6000gのVF2+HFPモノマー混合の供給後、反応器を減圧して反応を停止させ、固形分20.15%の分散体(pH 4.1)を得た。この分散体を硫酸マグネシウムにより凝固させてポリマーを得た所、予熱時間1分及びローター操作時間10分間を用い、121℃のL型(大型)ローターによりASTM D1646に従って測定されるムーニー粘度、ML−121(1+10)は65.6であった。DSCによりTgは−18.9℃であると求められた。
このポリマーをIRにより評価した所、76.7mol% VF2、22.9mol% HFP、及び0.4mol% 8−CNVEであった(オートクレーブに加えたモノマー量ベース)。本明細書において、このようにして作製したポリマーをP6−CNと表記する。
このようにして作製したP6−CNのサンプル1gを、3分/90℃/0N(0lb)、3分/90℃/22kN(5000lbs)でホットプレスし、直径4.1cm(1.6インチ)のおよそ円形のフィルムを形成した。
このようにして形成したP6−CNフィルムから0.078g細片を切り出し、2gのメチルエチルケトン(MEK)とともに混練した所、フィルムは崩壊して多数の膨潤ゲル粒子になった。
P6−CNポリマーのアリコート50gを液体N2と混合し、ステンレス製Waringブレンダ内で造粒した。このように形成した粉粒50gを22℃の400mLオートクレーブに装填し、次に排気した。次に、室温の実施例1に記載の通りに作製したCl2/Cl−F混合物をオートクレーブに装填し、276kPa(40psig)に加圧した。オートクレーブを70℃で16時間振盪した所、オートクレーブ内で観察される圧力は、オートクレーブを最初に70℃に加熱したときに観察された317kPa(46psig)から70℃で16時間後の290kPa(42psig)に降下した。このようにして処理した48.7gの粉粒剤を回収した(本明細書においてP6−CF2NCl2と表記する)。粉粒剤の一部は集塊を形成していたことが観察された。
このようにして作製したP6−CF2NCl2粉粒剤のアリコート1.0gを3分/90℃/0N(0lbs)、3分/90℃/22kN(5000lb)でホットプレスし、およそ円形のフィルムを得た。P6−CF2NCl2フィルムから細片0.1201gを切り出し、実施例6に記載の方法に従って、N2雰囲気下で、300℃にて1時間加熱した。得られたフィルムは、本明細書において、P6−CF2CF2−P6と表記する。このようにして作製したP6−CF2CF2−P6フィルムの重量は0.1194gであった。P6−CF2CF2−P6フィルムと、2gのMEKとを混練した所、フィルムの重量は0.4787gに増加した(302%重量増加)。
(実施例16)
イメージャブル物品
P5−CF2NCl2−14ポリマーのアリコート1.0gを18gのPF−5052に溶解させ、得られた溶液を、0.45μmガラス注射器フィルタを使用して濾過した。この濾液1mLをFluorinert FC−40により希釈して作製した溶液を、清浄なシリコンウェハに対し500rpmで1分間スピンコートした。次に、このようにして被覆したシリコンウェハを、溶媒の蒸発が完了し、フィルムの色が安定するまでの間、65℃ホットプレートに配置した(約30秒間)。
フィルムへの露光:
複数の試験パターンをプレスしたクロムフォトマスクを、シリコンウェハ上のフィルム表面に軽くプレスした。次に、マスク及びウェハを、N2を吹き込んだ露光ボックスに配置し、出力12ミリワット/cm2(OAI Model 200 mask aligner、及び360〜400nm付近の紫外線A波を照射する紫外線照射ツール)の350ワットの高圧ショートアークランプに730秒間露光した。N2吹き込みした露光ボックスを、次に更に2時間、8ワットのEntela紫外ランプ下に配置した。ランプの出力は365nmで1.4ミリワット/cm2であった。
パターン現像:
フォトマスクから分離後、Fluorinert FC−40溶媒中でウエファーを1〜2分撹拌し、未架橋で尚も溶解性のポリマーを除去した。これにより、隆起線の形状で、シリコンウェハ上に紫外線架橋されたポリマーが残された。図1は、上記サンプルディスクを撮影した光学顕微鏡写真である。この隆起線はそれぞれ約20μmかつ幅50μmであった。図2aは、図1のものよりも微細な線を有する領域におけるサンプルの原子間力顕微鏡(AFM)写真を示す。図2bは、図2aにおいて示す表面のいわゆる断面図解析を示す。図2a及び2bの評価により、隆起した表面特徴は幅約15μm、高さ800nmであり、互いに20〜25μm離間したことが明らかである。
(実施例18)
Cl2下での、アゾ系から−CF2CF2−への変換
A.5gのフィルムサンプルP3−CNをTeflon(登録商標)FEPフィルム上に配置し、これらを一緒に400mLオートクレーブ内に配置した。オートクレーブを排気し、次に実施例1aにおいて作製したCI−Fにより276kPa(40psig)に加圧した。オートクレーブは、70℃で7時間、及び150℃で24時間加熱した。この条件では、ある程度のP3−CF2NCl2残渣を有する主要なフィルム(本明細書において、P3−CF2N=NCF2−P3−18aと表記する)が作製された。このようにして処理したフィルムを回収し、N2を吹き込み、残留Cl−F及びCl2を除去した。0.1929gの細片をP3−CF2N=NCF2−P3−18aフィルムから切り出し、実施例6に記載の方法に従って、N2流下で、300℃で1時間加熱し、本明細書においてP3−CF2CF2−P3−2−18aと表記されるフィルム細片を作製した。上記の通り、P3−CF2CF2−P3−18a細片をPF−5052とともに混練した。このようにして混練した細片の重量は0.4632g(140%重量増加)であった。
B.Cl2気体下、300℃での架橋の完了
P3−CNの新しいフィルムサンプル5gを用い実施例18の第A節の手順を繰り返し、残留P3−CF2NCl2を有するP3−CF2N=NCF2−P3−18bのフィルムサンプルを新しく作製した。しかしながら、この時点で、このようにして作製したフィルムを回収する代わりにオートクレーブを排気し、Cl2により69kPa(10psig)に加圧した。次にオートクレーブを300℃で1時間加熱し、Cl2内圧228kPa(33psig)を生成した。本明細書において、このようにして作製したフィルム細片を、P3−CF2CF2−P3−2−18bと表記する。0.3915gの細片をP3−CF2CF2−P3−2−18bフィルムから切り出し、上記の通り2gのPF−5052と混練した。このようにして混練したフィルムの重量は0.3915gであった(137%重量増加)。
(実施例19)
2下での架橋安定性
ポリマーP3−CN小片の15.2gサンプルを、成形型で10分/125℃/0N(0lb)、10分/125℃/22kN(5000lbs)でプレスし、4.45平方cm×0.41cm厚さ(1.75平方インチ×厚さ0.160インチ)のシートを作製した。このようにして作製したシートは黄色く、わずかに褐色の斑点を有していた。このように作製したシートをHastelloy(登録商標)シート上に平らに配置し、これらのシートを一緒に400mLオートクレーブに配置した。オートクレーブを排気した。オートクレーブ内の圧力はCl−F(Advance Research Chemicals)により−97kPaから0kPa(14〜0psig)に加圧した。オートクレーブを次の一連の工程:75℃で1時間、100℃で1時間、125℃で1時間、150℃で1時間、175℃で1時間、及び200℃で6時間、で加熱した。オートクレーブを室温に冷却し、Cl−Fを吹き込み、蓋を開け、液体PF−5052とポリマーとの物理的な接触を回避しつつ10mLのPF−5052を加えた。オートクレーブを排気し、Cl−Fにより−76kPaから28kPa(−11〜4psig)に加圧した。オートクレーブを次の一連の工程:75℃で4時間、100℃で4時間、125℃で4時間、150℃で4時間、175℃で4時間、及び200℃で30時間、で加熱した。本明細書において、このようにして作製したシートをP3−CF2N=NCF2−P3/P3−CF2CF2−P3−19と表記する。回収時に、フィルムの重量は20.1gであった。この重量増加はPF−5052の吸収により生じる。吸収したPF−5052は、N2を供給しつつ100℃真空炉で68時間加熱して除去した。この時点のフィルムは均一な淡黄色であり、褐色斑点の徴候は有さなかった。
フィルム端部から0.1710g片を切り出し、2g PF−5052と混練した所、重量は0.3906gに増加した(128%重量増加)。−CF2CF2−架橋のATR特徴における970/889cm-1面積比は0.24であった。
2との反応:
P3−CF2N=NCF2−P3/P3−CF2CF2−P3−19フィルムから重量3.3764gの正方形の角部を切り出し、Hastelloy(登録商標)シート上に平らに配置し、次に400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れた。次に、オートクレーブを排気した。オートクレーブの内圧は、窒素中25mol% F2気体混合物により−90kPaから41kPa(−13〜6psig)に上昇させた。オートクレーブは、75℃でおよそ1時間、100℃で1時間、125℃で1時間、150℃で1時間、175℃で1時間、200℃で6時間加熱した。回収したフィルムの重量は3.3119gであり、かつ色は抜け無色であった。フィルム端部を切り落とした0.2274gの断片と、2g PF−5052とを混練することで、その重量は0.6680gに増加した(重量194%増)。ATRによると、970/889cm−1面積比は0.24であり、以前のフッ素処理した場合のものと全く同一であった。
(実施例20)
厚さによる影響
A.P3−CN片の13gサンプル5つを成形型に10分/120℃/0N(0lb)、10分/120*C/22kN(5000lbs)プレスし、それぞれ6.4平方cm×厚さ0.15cm(2.5平方インチ×0.060インチ)のシートを5枚作製した。ダイを使用し、直径15mm×厚み0.2cm(0.060インチ)のディスクを切り出した。ペレット型は、プレスのキャビティ内に、スチールプレート、Kapton(登録商標)フィルム、隣接する過充填腔を備える1.9cm(0.75インチ)直径の円形の孔を有する1.3cm(0.5インチ)厚さスチールプレート、第2のKaptonフィルム、及び第3のスチールプレートを連続して重ねて作製した。成形型は、加熱液圧プレスにおいて180℃に予熱した。7〜8gのP3−CNの円形ディスクを、予熱した成形キャビティに入れた。上側のKapton(登録商標)フィルム、及びスチールプレートを所定の位置に配置し、プレスの金型取付盤を接触圧で閉じた。このようにして充填した型を、接触圧下で5分間平衡化し、次に133kN(30,000lbs)のラム圧を2分間加えた。成形型をプレスから取り外し、成形型を周囲温度に冷却してから、このようにして形成したペレットを取り外した。成型したペレットは典型的には、高さ約1.9cm×幅1.3cm(高さ0.75インチ×幅0.5インチ)かつ重量約6.75gであった。
このようにしてペレットを7つ作製した。このようにして作製したペレットはわずかに黄色みがかっており、偶発的に黒斑を有しており、偶発的に気泡を有していた。このようにして作製したペレットを、本明細書においてP3−CN−20aと表記する。
B.2つのP3−CN−20ペレットを400mLオートクレーブに装填し、オートクレーブを排気し、次に2gのCl−Fを装填した(Advance Research Chemicals)。次に、オートクレーブを次の一連の工程:75℃で7時間、100℃で2時間、125℃で2時間、150℃で2時間、175℃で2時間、200℃で2時間、250℃で2時間、300℃で2時間、で加熱した所、オートクレーブ内では22.1℃下83kPa(12psig)〜300.6℃下255kPa(37psig)への上昇が観察された。オートクレーブを室温に冷却し、ペレットを回収し、70時間窒素吹き込みした。このようにして処理したペレット(本明細書において、P3−CF2CF2−P3−20bと表記する)は、内部にある程度の気泡が形成されたことを除き、形状に変化が生じていないことは明白であった。ペレットのうち、ペレットを作成するために一緒にプレスした2層間に生じた気泡がわずかであったものを、ペレットの表面から背面に向かって1.3cm(0.5インチ)の部分の中心部を通過して長軸に沿って裁断した。次に、ATRを使用して、裁断片の表面から背面までおよそ1mm毎に970cm-1及び889cm-1吸収バンドの強度を測定した。この結果を表3に示す。970cm-1でのATR吸収により測定される通り、断面の深さが2〜3mmの場合にのみ有意な−CF2CF2架橋の形成が観察された。
Figure 2015532323
P3−CF2CF2−P3−20bペレットの表面から切り出した標本の窒素解析によると、CN初期ポリマーではNは1381ppmだったのに対し、P3−CF2CF2−P3−19aではNは56ppmであったことが判明した。
(実施例21)
反応分子の溶媒支援型分散
A.400mLオートクレーブにP3−CN−20aペレットを1つ装填し、オートクレーブを排気し、次に2gのCl−F(Advance Research Chemicals)を装填した。次に、オートクレーブを次の工程の順に加熱した:75℃で1時間、100℃で1時間、125℃で1時間、150℃で1時間、175℃で1時間、及び200℃で6時間。オートクレーブを排気し、窒素を吹き込み、排気し、次に10mLのPF−5052と、続いて2gのCl−F(Advance Research Chemicals)を充填した。オートクレーブを次の工程の順に再度加熱した:75℃で1時間、100℃で1時間、125℃で1時間、150℃で1時間、175℃で1時間、200℃で1時間、250℃で2時間、及び300℃で2時間。オートクレーブ内の圧力は、300.8℃で724kPa(105psig)にまで上昇することが観察された。このようにして処理したペレット(本明細書では、P3−CF2CF2−P3−21bと表記する)は、工程中、色が抜け、無色であったことが観察された。上記の通りに窒素を吹き込み、吸収された溶媒及び残留Cl−Fを除去した後、ペレットの表面から背面に向かって1.3cm(0.5インチ)の部分の中心部を通過して長軸に沿って薄片化した。次に、ATRを使用して、切り出した表面から背面に向かっておよそ1mm毎に970cm-1バンド、及び889cm-1バンドの相対強度を測定した。データを表3に示す。
更に、P3−CF2CF2−P3−21bペレットから0.0972gの塊(P3−CF2CF2−P3−21cと表記)を切り出し、この塊を断面の中央部から削りだした。P3−CF2CF2−P3−21cを2gのPF−5052と混練した所、重量が0.4269gに増加した(339%重量増加)。ペレットP3−CF2CF2−P3−21bの円筒壁の外側から、スキンの0.2393g片(P3−CF2CF2−P3−21dと表記)を切り出した。P3−CF2CF2−20dを2gのPF−5052と混練した所、その重量は0.9289gに増加した(288%重量増加)。
(実施例22)
第二級−CN基
欧州特許出願第710645号(1996年5月8日出願)に記載の方法に従って、CF2=CFO(CF23OCF(CF3)CN(本明細書において「i−8CNVE」と表記される)を作製した。
81cc/hrの速度で機械的撹拌を行いながら、水ジャケットを取り付けた1Lステンレス鋼オートクレーブに3つの水性ストリームのそれぞれを持続的に供給した。第1のストリームは、脱イオン水1L当たり1.34g過硫酸アンモニウム、26.2gリン酸一水素二ナトリウム七水和物、及び30gパーフルオルオクタン酸アンモニウム塩から構成された。第2のストリームは、脱イオン水1L当たり30gのパーフルオルオクタン酸アンモニウム塩から構成された。第3のストリームは、脱イオン水1L当たり1.34g過硫酸アンモニウム及び30gパーフルオルオクタン酸アンモニウム塩から構成された。ダイヤフラム圧縮機を使用し、TFE(58.5g/hr)及びPMVE(68.8g/hr)の混合物を一定速度で供給した。3.5g/hrの速度で別個のストリームとして液体i−8CNVEを供給した。反応中、反応温度85℃、圧力4.1MPa(600psi)、及びpH 4.2で維持した。バルブを緩めポリマーエマルジョンを持続的に回収し、未反応のモノマーは排出した。最初に、エマルジョン1L当たり8Lの脱イオン水という割合で脱イオン水により希釈し、続いて60℃の温度にてエマルジョン1L当たり320ccの硫酸マグネシウム溶液(脱イオン水1L当たり100gの硫酸マグネシウム七水和物)を加え、エマルジョンからポリマーを単離した。得られるスラリーを濾過し、エマルジョン1Lから得られたポリマー固形分を、60℃にて8Lの脱イオン水に再懸濁した。濾過後、湿潤塊を強制循環オーブン内で70℃にて48時間乾燥した。反応操作1時間あたりのポリマー収率は約124gであった。FTIRを使用して分析した所、ポリマー組成は56.8重量%(45.1mol%)PMVE、2.09重量%(0.71mol%)i−8CNVEであり、残部はテトラフルオロエチレンであった。NMRでの平行分析による実測値では、51.4重量% PMVE、46.7重量% TFE、及び1.938重量% i−8CNVE[39.6mol% PMVE、59.7mol% TFE、及び0.637mol% i−8CNVE)]であった。100gの溶媒(60/40/3体積比のヘプタ−フルオロ−2,2,3−トリクロロブタン、ペルフルオロ(ブチルテトラヒドロフラン)及びエチレングリコールジメチルエーテルから構成)中0.1gポリマー溶液として測定した所、ポリマーは固有粘度0.55を有した。予熱時間1分及びローター操作時間10分間とし、175℃のL型(大型)ローターを用い、ASTM D1646に従って求めた所、ムーニー粘度、ML(1+10)は35.2であった。このようにして作製したポリマーを、本明細書においてP7−CNと呼ぶ。
P7−CNの2.17gアリコートを3分/90℃/0N(0lbs)、3分/90℃/18kN(4000lbs)でプレスして、厚さ0.041〜0.053cm(0.016〜0.021インチ)直径約2.1インチの円を得た。P7−CNフィルムから0.1436gの細片を切り出し、PF−5052とともに2時間混練した所、透明の溶液が得られた。
P7−CNフィルムから切り出した0.54g細片をHastelloy(登録商標)シート上に平らに配置し、それらを共に400ml Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れ、オートクレーブを排気し、次にCl−F(Advance Research Chemicals)により−90から14kPa(−13から2psig)に加圧した。オートクレーブを70℃で約10時間加熱した。回収したフィルム(本明細書ではP7−CF2NCl2と表記する)の重量は0.54gであった。P7−CF2NCl2フィルムから切り出した0.1905gの細片を窒素下、300℃で1時間加熱することによりフィルム細片を作製した(本明細書では、P7−CF2CF2−P7−22と表記する)。P7−CF2CF2−P7−22細片の重量は0.1918gであった。P7−CF2CF2−P7−22細片を2g PF−5052とともに24時間混練した所、この細片は24時間後も形状を保持した;混練後の重量は1.1556gであった(502%重量増加)。
(実施例23)
モノマー単位の異なる配合物
A.P4−CF2NCl2粉粒剤の0.5gアリコートをP2−CF2NCl2フィルムの0.5g片上に配置した。このようにして作製したサンプルを、上記「3分/50℃/0N(0lb)、3分/50℃/16kN(3500lbs)でのサンプル作製」に記載の構成でプレスした。得られたフィルムを細断し、3分/50℃/0N(0lb)、3分/50℃/22kN(5000lbs)で再プレスした。得られたフィルムを再度細断し、3分/50℃/0N(0lb)、3分/50℃/22kN(5000lbs)で再プレスした所、この時点では、フィルム外観は均一であるものと視認された。最終的に得られたフィルム(本明細書では、P2−CF2NCl2/P4−CF2NCl2−23と表記する)は、直径約5cm(2インチ)のおよそ円形であった。
B.P2−CF2NCl2/P4−CF2NCl2−23フィルムから切り出した0.0743g細片を、実施例6に記載の方法を使用し、窒素下、300℃で1時間加熱した。このように加工したフィルム細片(本明細書では、P2−CF2CF2−P4−23と表記する)の重量は0.0685gであった。2gのPF−5052と混練した所、フィルム細片の重量は0.1153gに増加した(68%重量増加)。配合した2つの構成成分間に生じた結合を強調するためP2−CF2CF2−P4−23と表記するものの、フィルムは、P2−CF2CF2−P2架橋種、並びに同様にP4−CF2CF2−P4架橋種も含有する。
(実施例24)
モノマー単位が同一である配合物
P4−NCl2の0.5gサンプルをP5−NCl2の0.5gサンプルと混合した。この混合物を、実施例23において混合物について記載した通り、3分/90℃/0N(0lbs)及び3分/90℃/44kN(10,000lbs)でプレスした。プレスする手順を2回繰り返し、各プレス後に、得られたフィルムを切り出した。3回目のプレス時に、直径5cm(2インチ)の円形フィルムを作製した(本明細書では、P4−CF2NCl2/P5−CF2NCl2−24と表記する)。P4−CF2NCl2/P5−CF2NCl2−24フィルムから切り出した0.0680g細片を、N2下、300℃で1時間加熱した。得られたフィルム(本明細書では、P4−CF2CF2−P5−24と表記する)の重量は0.0670gであった。P4−CF2CF2−P5−24細片を2gのPF−5052と混練した所、得られた細片の重量は0.1700gであった(154%の重量増加)。P4−CF2CF2−P5フィルムは、P4−CF2CF2−P4部分及びP5−CF2CF2−P5部分と混合されているものと見込まれた。
(実施例25)
安定化効果
P3−CNのサンプルを180℃の型で15分間ホットプレスして、褐色の斑点を有する黄色のOリングを作製した(本明細書では、P3−CN−25aと表記する)。このように作製したP3−CN−25a Oリングは、外径(O.D.)3.18cm(1.25インチ)、厚み0.353cm(0.139インチ)、及び重量1.8422gを有した。P3−CN−25a Oリングを400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れ、オートクレーブを排気した。0.5gのCl−F(Advance Research Chemicals)を加え、オートクレーブの内圧を−97から−34kPa(−14から−5psig)に上昇させた。オートクレーブを室温で2時間保持した後、次の通り:75℃で2時間、125℃で2時間、150℃で2時間、175℃で2時間、及び200℃で16時間加熱し、続いて室温に冷却した。Oリングを回収し、次に300℃で1時間加熱して、P3−CF2CF2−P3−25aへの変換を完了させた。P3−CF2CF2−P3−25aは透明度が高くかつ無色であった。
180mLの水を入れた400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブにP3−CF2CF2−P3−25a Oリングを入れ、オートクレーブを排気した。このオートクレーブを次に325℃に加熱し、325℃で1週間保持した後、室温に冷却した。回収したOリングはO.D.約4.3cm(1.7インチ)であり、リボン様に平坦であった。外観は明らかに褐色であり、気泡が生じていた。Oリングの重量は2.1162g(15%重量増加)であった。
第2のOリングP3−CN(本明細書では、P3−CN−25bと表記する)をP3−CN−25aと同一の方法で作製した所、同一の初期寸法を示した。P3−CN−25b Oリングの重量は1.8656gであった。P3−CN−25b Oリングを400mL Hastelloy(登録商標)オートクレーブに入れ、オートクレーブを排気した。Cl−F(Advance Research Chemicals)を加え、オートクレーブの内圧を−76から7kPa(−11から1psi)に上昇させた。オートクレーブを室温で2時間保持した後、次の通り:75℃で2時間、125℃で2時間、150℃で2時間、175℃で2時間、200℃で4時間、及び250℃で4時間、で加熱した。回収したOリング(本明細書では、P3−CF2CF2−P3−25bと表記する)は、透明でかつ無色であった。
P3−CF2CF2−P3−25bを、P3−CF2CF2−P3−25aと同一の方法で、水中で処理した。回収したOリングは寸法は変わらず、黒色であり、表面には顕著に凹凸が生じていた。重量は1.9277gであった(3%重量増加)。Oリングは尚も可撓性であり、かつ弾性であった。

Claims (17)

  1. 表面を有する基材及び前記表面上に配置されたイメージャブルフィルムとを含むイメージャブル物品であって、前記イメージャブルフィルムは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度で構造Iにより表される繰り返し単位を含む溶媒溶解性ジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
    Figure 2015532323
    式中、xは0〜3の範囲の整数であり、yは0〜6の範囲の整数であり、かつzは0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y及びzは両方とも0になることはなく、更に但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーの骨格鎖中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/gを超える融解潜熱に関連した180℃超の結晶融点を有さない、イメージャブル物品。
  2. 請求項1に記載のイメージャブル物品であって、そのイメージャブルフィルムにおいて、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーはx=1、y=1、z=1、a=1、R2=CF3、及びR3=Fのものである、物品。
  3. 請求項4に記載のイメージャブル物品であって、そのイメージャブルフィルムにおいて、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、前記フルオロアルキレン繰り返し単位がTFE及びPDD繰り返し単位の組み合わせを含むものである、物品。
  4. 請求項1に記載のイメージャブル物品であって、そのイメージャブルフィルムにおいて、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーが、ペルフルオロアルキルビニルエーテル繰り返し単位を更に含む、物品。
  5. 請求項1に記載のイメージャブル物品であって、そのイメージャブルフィルムにおいて、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーが、1J/g超の融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さない、物品。
  6. 前記基材がシリコンである、請求項1に記載のイメージャブル物品。
  7. 表面を有するシリコン基材と、前記表面上に配置された厚さ0.5〜1.5μm厚の範囲のイメージャブルフィルムと、を含むイメージャブル物品であって、前記イメージャブルフィルムは、テトラフルオロエチレンの繰り返し単位と、40〜45mol%の範囲のモル濃度のペルフルオロジメチルジオキソール繰り返し単位と、3〜5mol%の範囲のモル濃度の構造Vにより表される繰り返し単位を含む溶媒溶解性ジクロロアミノ官能基化ポリマーを含み、
    Figure 2015532323
    前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、1J/g超の融解潜熱に関連した150℃超の結晶融点を有さず、但し、前記ジクロロアミノ官能基化ポリマーは、フッ素化溶媒に溶媒可溶性である、イメージャブル物品。
  8. 表面を有する基材と、前記表面上に像様に配置された架橋コーティングとを含む、イメージ化物品であって、前記架橋コーティングは、構造IIIにより表されるアゾ架橋されたポリマー
    Figure 2015532323
    [式中、各Πα及びΠβは、エーテル酸素により任意選択的に置換されたフルオロアルキレン繰り返し単位と、0.5〜50mol%のモル濃度範囲のモル濃度のアゾ架橋された繰り返し単位を含む骨格鎖を有するポリマーラジカルであり、x1及びx2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、y1及びy2は、それぞれ独立して、0〜6の範囲の整数であり、z1及びz2は、それぞれ独立して、0〜3の範囲の整数であり、R1は(CF2aCFR2(但し、aは0〜6の範囲の整数であり、R2はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R1'は(CF2a'CFR2'(但し、a'は0〜6の範囲の整数であり、R2'はFであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルである。)であり、R3及びR3'は、それぞれ独立して、Fであるか、又はエーテル酸素により任意選択的に置換されたC1〜6ペルフルオロアルキルであり、但し、y1及びz1は両方とも0になることはなく、更に但し、y2及びz2は両方とも0になることはなく、更に但し、前記Πα及びΠβポリマーラジカルの骨格鎖中の繰り返し単位は、それに結合した2個超のビニル水素を有せず、並びに更に但し、Πα及びΠβは同一であっても異なっていても良い。]を含むイメージ化物品。
  9. 請求項8に記載のイメージ化物品であって、前記物品のアゾ架橋されたポリマーにおいて、Πα及びΠβが同一である、物品。
  10. 請求項9に記載のイメージ化物品であって、前記物品のアゾ架橋されたポリマーにおいて、x=1、y=1、z=1、及びa=1:R2及びR2=CF3、並びにR3及びR3'=Fである、化物品。
  11. 請求項8に記載のイメージ化物品であって、前記物品のアゾ架橋されたポリマーにおいて、Πα及びΠβのそれぞれが、ペルフルオロアルキルビニルエーテル繰り返し単位を更に含む、物品。
  12. 前記アゾ架橋されたポリマーの前記フルオロアルキレン繰り返し単位が、TFE及びPDD繰り返し単位の組み合わせを含む、請求項1に記載のイメージ化物品。
  13. 前記アゾ架橋されたポリマーの前記ペルフルオロアルキルビニルエーテルが、18〜49モル%の範囲のモル濃度で存在する、請求項12に記載のイメージ化物品。
  14. 前記アゾ架橋されたポリマーの前記PDD繰り返し単位が、30〜99mol%の範囲のモル濃度で骨格鎖に存在する、請求項12に記載のイメージ化物品。
  15. プリント基板の形態である、請求項1に記載のイメージ化物品。
  16. エレクトロウェッティングのためのパターン化表面の形態である、請求項1に記載のイメージ化物品。
  17. 表面を有するシリコン基材と、前記表面上に像様配置された架橋コーティングとを含むイメージ化物品であって、前記架橋コーティングは、厚みが0.5〜1.5μmの範囲であり、構造VIIにより表されるアゾ架橋ポリマー
    Figure 2015532323
    [式中、Πは、テトラフルオロエチレンの繰り返し単位と、40〜45mol%の範囲のモル濃度のペルフルオロジメチルジオキソール繰り返し単位と、3〜5mol%の範囲のモル濃度の構造VIIにより表される繰り返し単位とを含む骨格鎖を有するポリマーラジカルである。]を含む、イメージ化物品。
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