JP2015530446A - 印刷インク - Google Patents

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Abstract

インクジェットインク用せん断減粘シリカ分散体を製造する方法であって、ヒュームドシリカ、有機溶媒および/または反応性希釈剤ならびに放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂を含む組成物を準備するステップと;0.3から1.0mmの平均直径を有するミリングビーズを用いて組成物をビーズミリングするステップであって、ビーズミリングする間に組成物中に存在するミリングビーズのmL単位の体積の、組成物のグラム単位の重量に対する比が0.5から2.0:1.0であり、ビーズミリングする間の組成物の粘度が、1,000s−1において50〜800mPasであるステップと;ミルから組成物を取り出すステップとを含む方法。

Description

本発明は、印刷インク、詳細には、インクジェットインクのためのせん断減粘シリカ分散体に関する。
インクジェットプリンタは、インクがそれを通して基体上に吐出される一連のノズルを含む、1個または複数のプリントヘッドまたはタンクを含む。プリントヘッドは、通常、印刷工程の間に、印刷幅(基体の両端間を往復して移動する)を横断するプリンタカートリッジ上に設けられている。吐出されたインクは、基体上に画像を形成する。高速印刷のためには、インクは、プリントヘッドから急速に流動しなければならず、これが起こるようにするには、インクは使用時に低粘度を有さなければならない。このような理由で、周囲温度またはその付近で適用するためのインクジェットインクは、一般に、流動性の液体ビヒクルまたは溶媒を高い割合で含有するように配合される。
インクジェットインクの1つの一般的なタイプでは、この液体は水である−例えば、Journal of Imaging Science, 1991, 35(3), pages 179-188のHenry R. Kangによる文献を参照されたい。別の一般的タイプにおいて、この液体は、低沸点の溶媒または溶媒の混合物である−例えば、EP0314403およびEP0424714を参照されたい。別のタイプのインクジェットインクは、モノマーと称される不飽和有機化合物を含有し、これは、光開始剤の存在下、一般に紫外光による照射によって重合する。さらに別のタイプのインクジェットインクは、混成放射線硬化性/溶媒含有インクジェットインクと称される(例えば、WO2011/021052を参照されたい)。
プリントヘッドからインクジェット液滴を所要の速度、通常、約6m/s以上で吐出するためには、低粘度のインクジェットインクが必要である。必要な厳密な粘度は、使用されるプリントヘッドに依存する。しかし、典型的には、所要の粘度は、噴射温度において3から12mPasの範囲である。
より高粘度を有するインクジェットインクは、低速の液滴をもたらすことがあり、液滴は容易に偏向され、したがって基体上への不正確な着弾を引き起こすことがある。より低粘度を有するインクは、正確に着弾する高速の液滴を生じさせる。しかし、このようなインクは、多数の小さいサテライト液滴を形成しやすく、これは、基体上に着弾する、またはプリントヘッドのノズルプレート上に戻って堆積され得る。これらの両方とも、望ましくなく、印刷品質の劣化を引き起こす。基体上へ着弾するサテライト液滴の形成により、インクが非画像部へ堆積されることになり、プリントヘッドのノズルプレート上に戻ったサテライト液滴の堆積物は、インク堆積物の沈着を生じさせて、ノズルの目詰まりまたは偏向(deviated)をもたらす。
インクジェットインクにある程度の粘弾性を導入することが、サテライト液滴の形成の抑制に有用であり得ることが、以前に提案されている。長鎖ポリマー材料の含有は、メイン液滴に結合された流体のテールの破砕を妨害し、したがって、サテライト液滴生成のレベルを低下させることが見出された。例えば、D.C. Vadillo, S.D. Hoath, W.-K. Hsiao, M.R. Mackley, Proc 27th Int. Conf. on Digital Printing Technologies, NIP27, Minneapolis, MN, USA, 2011, 568-572,"The effect of inkjet ink composition on rheology and jetting behaviour"を参照されたい。しかし、残念ながら、粘弾性によって、吐出された液滴の速度を低下させることにもなり、基体上へのインクジェットインク液滴の不正確な着弾に苦慮され、したがってこの問題の解決策にはならない。
基体上へのインクジェットインク液滴の正確な着弾を可能にし、一方、サテライト液滴の形成を最小化するこれらの問題を解決する1つのアプローチは、せん断減粘挙動を示すインクジェットインクを提供することである。
インクジェットインクによって経験されるせん断のレベルは、インク噴射工程の間にかなり変化する。インクジェットインクが圧縮され、インクジェットノズルを通して押し出された場合、せん断速度は、ほぼ10−1の程度と高い。インクジェットノズルからインクジェットインクの吐出後、インクジェットインクによって経験されるせん断速度は、静止時の値の近くまで急速に低下する。高レベルのせん断下、せん断減粘流体は低粘度を有し、したがって容易に高速で吐出される。インクジェットインク液滴が、インクジェットノズルから吐出された後、せん断速度は低下し、粘度は急速に増加する。この粘度の増加は、インクジェットインクの分裂を防止し、多数のサテライトの形成を防止する。
したがって、粒径、安定性および粘度等の、インクジェットインクに対して必要なあらゆる他の特性を維持しながら、インクジェットインク中にこのせん断減粘性を導入することが、当技術分野で必要である。
1つのアプローチは、インクジェットインク中にシリカを含有させることである。
ヒュームドシリカの使用は、表面コーティング産業では公知であり、そのレオロジープロファイルを改変するために、このような組成物中に長期に使用されてきた。しかし、ヒュームドシリカは、インク中にヒュームドシリカを分散することの困難さのために、インクジェットインク組成物中での広範な適用は見出されていない。
この点において、市販されているヒュームドシリカは、通常、5から50nmの範囲の一次粒径を有する。しかし、ヒュームドシリカ粒子は、1μmをかなり越えて凝集する。表面コーティング産業等の非インクジェットインク用途では、この程度の粒径は性能に害を及ぼさず、ヒュームドシリカを組成物中に簡単に混ぜ合わせることができる。しかし、このような市販されているヒュームドシリカは、インクジェットインク用途には有用でない。詳細には、これらの材料をインクジェットインクに簡単に混ぜ合わせることはできない。その理由は、シリカ粒子凝集体を破砕するのに十分なせん断力がなく、得られたインクジェットインクは、3.0μmフィルターを直ちに目詰まりさせるからである。
せん断減粘とろ過性の特性の組合せを有する、現在入手可能なインクは存在しない。したがって、当技術分野には、インクジェットインクに適したせん断減粘シリカ分散体を提供する必要がある。
したがって、本発明は、インクジェットインク用せん断減粘シリカ分散体を製造する方法であって、ヒュームドシリカ、有機溶媒および/または反応性希釈剤ならびに放射線硬化性オリゴマーまたは不活性熱可塑性樹脂を含む組成物を準備するステップと;0.3から1.0mmの平均直径を有するミリングビーズを用いて組成物をビーズミリングするステップであって、ビーズミリングする間に組成物中に存在するミリングビーズのmL単位の体積の、組成物のグラム単位の重量に対する比が0.5から2.0:1.0であり、ビーズミリングする間の組成物の粘度が、1,000s−1において50〜800mPasであるステップと;ミルから組成物を取り出すステップとを含む方法を提供する。
本発明者らは、せん断減粘シリカ分散体、およびインクジェット印刷に適しており、所要の粒径を有する、このようなせん断減粘シリカ分散体を提供する分散方法を驚くべきことに特定している。この分散体および方法を特定した後、インクジェットインク印刷のために適切な粒径に分散されているせん断減粘シリカ分散体中に存在するヒュームドシリカが、インクジェットインク内で3D網状組織を依然として築くことが可能であることになるかどうかは知られていなかった。レオロジープロファイリングは、本発明のせん断減粘シリカ分散体を含む本発明のインクは、インクジェット印刷の後、せん断減粘挙動をやはり示すことを現在は確認している。インクジェットインクにせん断力が適用された場合、この3D網状組織は、一時的に乱され、粘度が低下する。しかし、インクジェットインクからせん断力が除去されると、3D網状組織は、急速により高粘度の復元を再構築する。
本発明は、この方法によって得られる分散体も提供する。
本発明のさらなる実施形態は、有機溶媒および/または反応性希釈剤;放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂;ならびにインクの総重量に対して少なくとも0.2wt%の、インク中に分散されたヒュームドシリカを含むインクジェットインクであって、5s−1のインクジェットインクのせん断速度における粘度が、1,000s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度より10%以上高く、インク中の分散された粒子の粒径は、真空ろ過にかけられた場合、インクが、40KPaの圧力で3μmのフィルターを通過することが可能であるようなインクジェットインクを提供する。該ろ過は、通常25℃で実施される。
本発明はまた、本発明の分散体を含むインクジェットインク、インクジェットインクが上に印刷された基体、および基体上にインクジェットインクを印刷するステップと、インクを硬化させるステップとを含むインクジェット印刷の方法を提供する。
このようにして、インクジェット印刷に適しており、インクジェットインク中に取り込まれた場合、インクジェット印刷に対して要求される特性を維持しながら、せん断減粘挙動を示すインクジェットインクを提供する、ヒュームドシリカを含む分散体を提供する方法を提供することが可能であることを驚くべきことには見出した。
本発明を、付随する図面を参照して説明する。
本発明のせん断減粘シリカ分散体に関する粒径分布を示す図である。 本発明および比較例のインクに関する、粘度プロファイルを示すグラフである。 本発明のインクジェットインクおよび比較例のインクジェットインクに関する、噴射周波数に対する失われたまたは偏向されたノズルの百分率のグラフである。
本発明の方法は、インクジェットインクに適しているせん断減粘シリカ分散体を提供する。理論にかかわることは望まないが、本発明のせん断減粘シリカ分散体をインクジェットインクに含めることは、インクジェットインクに3D網状組織、または構造体を提供するものと考えられる。先ず、その中に存在するこのようなせん断減粘シリカ分散体を有するそのインクジェットインクは、インクジェット印刷のためには高すぎる粘度を有するはずであると想定される。しかし、インクジェットインクは、インクジェットインクがインクジェットプリントヘッドのノズルを通して噴射された場合、一時的に3D網状組織を分裂させるせん断力が適用されるために、せん断減粘を受ける。したがって、インクジェットインクがノズルから噴射される地点において、インクは、ノズルから吐出されるのに十分な低粘度を有する。しかし、せん断力がインクジェットインクから除去されると、3D網状組織は、急速に再構築または回復して、より高い粘度を復元する。したがって、基体上へのインクジェットインクの正確な着弾が達成され、一方、小さいサテライト液滴の形成を最小化する。本発明のインクジェットインクは、ろ過性および粒径等のインクジェットインクの他の所要の特性も維持する。
相対的なサテライト形成を直接評価することは困難であるが、これらの噴射の信頼性および持続可能性への影響はより容易に評価され、インクの噴射可能性の良好な尺度を提供する。液滴リグメントの分裂によって形成される小滴が、ノズルプレート上に蓄積してインクの沈着を引き起こす場合、低い印刷品質が生じることがある。このインク堆積物は、最終的には、インクジェットノズルの完全な目詰まり、または偏向された噴射弾道を引き起こすことがある。この挙動は、通常、噴射周波数が増加するにつれて悪化する。
最大20KHzまでの周波数において、このシステムは、次のパルスが発射されるまでに平衡を回復する、すなわち、ノズル中のメニスカスがその静止時の位置に戻るのに十分な時間を有する。より高周波数において、メニスカスの位置は、吐出エネルギーから増加または減少するタイミングに応じて変化し得る。この変化は、噴射の吐出に影響を及ぼし、むらのある中断(break off)をもたらす。この変動性により、サテライトの形成を制御するための波型の厳密な整合が不可能になる。せん断減粘挙動を有するせん断減粘シリカ分散体の添加は、液滴の分裂を安定化させて、この系をメニスカスの位置に対する感受性をはるかに少なくして、したがってより制御可能にするものと考えられる。
ビーズミルにかけられる組成物は、ヒュームドシリカ、有機溶媒および/または反応性希釈剤ならびに放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂を含む。
ヒュームドシリカ(熱分解法シリカとしても知られている)は、三次元の二次粒子に融合された非晶質シリカの微視的粒子の形態で存在し、これは次いで三次粒子に凝集される。一次粒径は5〜50nmである。ヒュームドシリカは、例えば、商品名Aerosil(登録商標)としてEvonikから、および商品名Cab−o−sil(登録商標)としてCabotから市販されている。
ヒュームドシリカは、親水性のヒュームドシリカおよび/または疎水性のヒュームドシリカを含む。好ましくは、ヒュームドシリカは親水性のヒュームドシリカである。
有機溶媒および/または反応性希釈剤は、インクジェットインクに使用するのに適した任意の有機溶媒および/または反応性希釈剤からなる。したがって、インク配合者は、広範な適した有機溶媒および/または反応性希釈剤から選択することができ、これらは、当技術分野において公知である。
好ましくは、3D網状組織(ゲル様構造体)が形成するのを可能にするためには、(i)本発明の有機溶媒および/または反応性希釈剤と、(ii)本発明のヒュームドシリカの間に極性の差が存在する。親水性のヒュームドシリカを用いる場合、有機溶媒および/または反応性希釈剤の極性が増加するにつれて、3D網状組織を形成する効率が低下する。これは、増加した量のヒュームドシリカを用いることによって代償することができる。
したがって、有機溶媒および/または反応性希釈剤は、好ましくは、非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤である。非湿潤性とは、該有機溶媒および/または反応性希釈剤が、ヒュームドシリカが有機溶媒および/または反応性希釈剤によって濡れないように選択されることを意味する。ヒュームドシリカと非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤の相対極性は、ヒュームドシリカ粒子が非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤によって濡れるようになることを防止するのに適しているべきである。
ヒュームドシリカが、ヒュームドシリカの表面に対して良好な湿潤性を有する有機溶媒および/または反応性希釈剤中に分散されている(すなわち、溶媒とヒュームドシリカの相対極性が近すぎる)場合、ヒュームドシリカ粒子は、表面エネルギーが環境と比較して最小限になるまで、有機溶媒および/または反応性希釈剤から分子を吸着する。これによって、ヒュームドシリカ粒子が濡れる結果となる。
周囲の有機溶媒および/または反応性希釈剤とまったく同じ分子によって高濃度に覆われたこのような濡れた粒子は、相互に独立に媒体中を浮遊する。これは、前述の3D網状組織を形成することはできず、単独の有機溶媒および/または反応性希釈剤と比較して少し分散体の粘度が増加しただけの結果となることを意味する。その結果、および重力の作用下、該粒子は沈降する。これは、アルコール、アセトンおよび極性溶媒等の親水性の液体中の親水性のヒュームドシリカで観察されることがある。
これは、非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤中に分散されたヒュームドシリカと著しい対照をなす。例えば、ミネラルスピリット等の非極性溶媒中に分散された親水性ヒュームドシリカである。このような組合せは、分散体の粘度の増加をもたらす。同様に、極性溶媒中への疎水性ヒュームドシリカの添加は、粘度の増加を生じる。このような場合、ヒュームドシリカと非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤の極性は異なり、その結果、シリカ粒子の濡れが阻止される、すなわち、非湿潤性有機溶媒および/または非湿潤性反応性希釈剤の分子は、ヒュームドシリカの表面上に吸着され得ない。したがって、ヒュームドシリカ粒子の3D網状組織の形成が生じることができ、これが粘度の増加を起こし、ゲル様構造体をもたらす。この3D網状組織は、ヒュームドシリカの表面の自由エネルギーを最小限に抑えるために生じ、粘弾性を示して、粘度の増加をもたらす。固体粒子は、もはや重力下で沈降する自由がないので、沈降も阻止される。
非湿潤性溶媒は、ヒュームドシリカを濡らさない任意の溶媒であり得る。非湿潤性反応性希釈剤は、ヒュームドシリカを濡らさない任意の反応性希釈剤であり得る。
ビーズミルにかけられる組成物は、放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂を含む。
好ましくは、放射線硬化性(すなわち、重合性)オリゴマーは、(メタ)アクリラートオリゴマーである。
「硬化性オリゴマー」という用語は、当技術分野における標準的な意味、すなわち、成分は、部分的に反応して、複数の繰返しモノマー単位を有するプレポリマーを形成し、これはさらに重合が可能である。本発明に使用するのに適したこのような放射線硬化性オリゴマーは、骨格、例えば、ポリエステル、ウレタン、エポキシまたはポリエーテル骨格、および1種または複数の放射線重合性基を含む。オリゴマーは、好ましくはウレタン骨格を含む。重合性基は、放射線に暴露すると重合が可能である任意の基であり得る。好ましくは、該オリゴマーは、(メタ)アクリラートオリゴマーである。好ましくは、オリゴマーは、多官能性であり、最も好ましくは2〜6の官能性を有する。
特に好ましい放射線硬化性材料は、せん断減粘シリカ分散体がその中に分散されるインクジェットインクと優れた相溶性を有するウレタンアクリラートオリゴマーである。さらに、ウレタンアクリラートオリゴマーは、その分散体がその中に取り込まれているインクジェットインクに、付着性および伸長性を提供する。混成溶媒/硬化性インクに関して、三、四、五または六官能性ウレタンアクリラート、特にヘキサ官能性ウレタンアクリラートが、優れた溶媒耐性を有する膜をもたらすので好ましい。単に化学線への暴露によって硬化するインクに関して(「100%UVインク」)、より低官能性のオリゴマー、典型的には、二または三官能性が好ましい。
放射線硬化性オリゴマーの他の適した例には、ビスフェノールAエポキシアクリラートおよびエポキシノボラックアクリラート等の、エポキシベースの材料が含まれ、これらは、得られた本発明のインクジェットインクに速い硬化速度を提供し、良好な溶媒耐性を有する硬化膜を提供する。
好ましいオリゴマーは、450〜4,000、より好ましくは600〜4,000の分子量を有する。分子量(数平均)は、オリゴマーの構造が既知の場合は計算することができ、または分子量は、ポリスチレン標準物質を用いるゲル浸透クロマトグラフィー用いて測定することができる。
一実施形態において、放射線硬化性オリゴマーは、フリーラジカル重合によって重合する。本発明の代替の実施形態において、放射線硬化性オリゴマーは、カチオン重合によって重合することが可能である。
最終インクジェットインクのインク成分と相溶性がある任意の放射線硬化性オリゴマーは、本発明の分散体中に使用するのに適している。したがってインク配合者は、広範な適したオリゴマーから選択することができる。
本発明に使用するのに好ましいオリゴマーは、60℃において50mPa.sから20Pa.s、より好ましくは60℃において0.1から15Pa.s、最も好ましくは60℃において0.55から10Pa.sの粘度を有する。オリゴマーの粘度は、T.A.Instrumentsによって製造されたARG2レオメータ(これは、25s−1のせん断速度で、60℃において傾斜/2°の40mm鋼円錐を使用する)を用いて測定することができる。
組成物はまた、不活性(または「不活発」)熱可塑性樹脂を含有してもよい。不活性樹脂とは、硬化工程に参加しない樹脂、すなわち、インクが暴露された硬化条件下で重合する官能基を含まない樹脂である。換言すると、樹脂は、放射線硬化性材料ではない。該樹脂は、エポキシ、ポリエステル、ビニル、ケトン、ニトロセルロース、フェノキシまたはアクリラート樹脂、またはこれらの混合物から選択されてもよく、好ましくはポリ((メタ)アクリル酸メチル)樹脂である。メタクリラートコポリマーが好ましい。該樹脂は、ポリスチレン標準物質でGPCによって測定された、70〜200KDa、好ましくは100〜150KDaの重量平均分子量を有する。
放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂は、好ましくは、せん断減粘シリカ分散体がその中に取り込まれているインクジェットインクとのその相溶性により選択され、好ましくは、最終インクジェットインクに要求される膜の特性に対して選択される。実施例1のインクジェットインクに示されるように、せん断減粘シリカ分散体のための放射線硬化性オリゴマーは、せん断減粘シリカ分散体がその中に取り込まれている最終インクジェットインクと適合するように選択された。特に、この場合選択された放射線硬化性オリゴマーは、本発明のインクジェットインクに取り込まれるものと同じであるように選択された。本発明の実施例1に示すように、ミリング分散体の粘度を調整するために、放射線硬化性オリゴマーをミリング組成物に添加した。
放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂の存在は、インクジェットインクに対して要求される粒径を有するせん断減粘シリカ分散体を提供するために必要であるものと考えられる。特に、放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂の非存在下、すなわち、ミリング分散体中に溶媒のブレンドおよびヒュームドシリカのみを用いると、インクジェットインクのための十分に細かな分散体を達成することは不可能であったことに留意されたい。このことは、ミルのチャンバー中で高せん断レベル下、溶媒およびヒュームドシリカのみを含むインク媒体の低い粘度のためであるものと考えられる。溶媒およびヒュームドシリカの混合物は、低せん断速度において適度に高い粘度を有していたが、ミルを通過したとき、媒体によって経験されるせん断速度ははるかに高く、粘度は急速に低下する。
したがって、ミリング工程の効率を最大化するために、ミルチャンバーにおけるミリングの間の組成物(すなわち、ビーズミリングを受ける組成物またはミリング分散体)の粘度のバランスをとることがきわめて重要である。粘度が低すぎる場合、ミリングする間のミルから組成物へのエネルギー移動は非効率的であり、衝突のエネルギーは、ヒュームドシリカ粒子の凝集体を崩壊するには低すぎ、所要の粒径を有するせん断減粘シリカ分散体が提供されないことを意味する。しかし、組成物への十分な量の放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂の添加は、高せん断レベルにおける十分な粘度の維持を可能にし、したがって、ヒュームドシリカ粒子の凝集体の防止およびインクジェットインクに適した粒径を有するせん断減粘分散体の提供を可能にすることが本発明の発明者らによって認められた。
しかし、この理想的な粘度に対する上限のレベルが存在する。粘度が高すぎる場合、ミルは過熱し始めて、ミル速度を再び低下させる必要があり、ミリング工程を遅れさせる。
したがって、ビーズミリングする間、組成物の粘度を制御しなければならない。詳細には、ビーズミリングする間、組成物は、1,000s−1において50〜800mPas、より好ましくは200〜600mPas、最も好ましくは200〜400mPasの粘度を有するべきである。該粘度は、アルミニウムの軽量円錐(1°の角度を有する直径60mm)付きのARG2レオメータを用いて測定することができる。
本発明の方法は、請求項1に記載の、組成物をビーズミリングするステップであって、ミリングビーズが0.3から1.0mmの平均直径を有するステップを含む。
ビーズのサイズは、非せん断減粘シリカ分散体の最終粒径に影響を及ぼす。当技術分野で知られているように、ミリング工程は、ミリングビーズとミリングの組成物との衝突によって実施される。より大きなビーズは、ビーズが一緒に充填された場合、その間により大きな間隙を有し、したがって、ヒュームドシリカの平均粒径がこの体積より小さくなると、粒子は単にミリングビーズの空隙に入り込み、それ以上粉砕することはできない。この結果、平均ビーズ直径は、0.3から1.0mm、より好ましくは0.5から1mm、最も好ましくは0.5から0.8mmである。
ビーズミリングする間に、組成物中に必要なミリングビーズの量はまた、せん断減粘シリカ分散体の所要の粒径を提供するのにきわめて重要である。詳細には、ミリング分散体中に存在するミリングビーズのmL単位の体積の、組成物のグラム単位の重量に対する比は、0.5から2.0:1.0である。好ましくは、ミリングビーズは、本発明の組成物に対して当量で存在する。換言すると、好ましくは、組成物各100gに対して、ミリングビーズの当量の体積、約100mLが添加される。
ミリングビーズは、当技術分野で知られている。ミリングビーズは、その均一性、および長期の使用にわたる耐摩耗性について選択される。任意の適切なミリングビーズを使用することができる。好ましくは、酸化ジルコニウムビーズが、本発明の方法に使用される。より好ましくは、0.7μm酸化ジルコニウムビーズが、本発明の方法にミリングビーズとして使用される。
任意のミリング機を使用してもよい。しかし、本発明の方法は、VMA Getzmannよって供給されるDispermatミルSL5−200で実施してもよい。この機械は、6,000rpmの最大速度および25.4m/sの先端速度を有する。
好ましくは、ミル速度は3,000〜6,000rpm、より好ましくは4,000〜6,000rpm、最も好ましくは5,000〜6,000rpmである。3,000〜6,000rpmは、20.6〜25.4m/sの先端速度と等価であることに留意されたい。
ミリングの終点は、インクジェットインクに適切であり、したがって、インクジェット印刷に適切な粒径を有するせん断減粘シリカ分散体を提供するのに必要な、最小限のミリング時間で定義される。したがって、ビーズミリングは、ヒュームドシリカの粒径が、インクジェット印刷に適切であるまで継続する。
これは、組成物中のヒュームドシリカの粒径を評価することによって試験することができる。粒径分布は、例えば、Malvern Mastersizer 2000を用いて、光散乱によって測定することができる。これを実施例1に示す。
組成物中のヒュームドシリカの粒径がインクジェット印刷に適切であるためには、粒径は、1.5μm以下、好ましくは1.0μm以下であるべきである。
これは、真空ろ過によって試験することもできる。組成物の試料を採取し、0.5wt%のシリカ濃度を準備するために非湿潤性溶媒で希釈する。次いで、希釈試料を25℃、40KPaの圧力で3.0μmフィルター中に置き、希釈試料の最初の10%の体積および希釈試料の5番目の10%の体積が、フィルターを通過するのにかかる時間を測定する。粒径がインクジェット印刷に適切であるためには、フィルターを通過するのにかかる時間が、希釈試料の5番目の10%は、最初の10%より1.5倍以下であるべきである。これを実施例1に示す。
本発明のさらなる実施形態において、上で論じた方法に従って調製されたせん断減粘シリカ分散体を提供する。この分散体は、インクジェットインクに取り込まれて、インクジェット印刷に対して必要な特性を維持しながら、せん断減粘挙動を示すインクジェットインクを提供する。
本発明は、有機溶媒および/または反応性希釈剤;放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂;インクの総重量に対して少なくとも0.2wt%の、インク中に分散されたヒュームドシリカを含むインクジェットインクであって、5s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度は、1,000s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度より10%以上高く;インクの粒径は、真空ろ過にかけられた場合、インクが、40KPaの圧力で3μmフィルターを通過することが可能であるようなインクジェットインクをさらに提供する。
本発明のインクジェットインクは、基体上へのインクジェットインク液滴の正確な着弾を可能にし、サテライトの形成を低減するせん断減粘インクジェットインクである。本発明のインクジェットインクは、また、インクジェットインクとして適切であり、インクジェットインクに対して要求されるろ過性を可能にする粒径を有する。このような特性の組合せを有するインクジェットインクは、当技術分野では知られていない。
本発明のインクジェットインクは、インクの総重量に対して、少なくとも0.2wt%、好ましくは少なくとも0.5wt%の、インク中に分散されたヒュームドシリカを含む。上に論じたように、ヒュームドシリカは、インクジェットインクにせん断減粘挙動を付与する。5s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度は、1,000s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度より10%以上、好ましくは20%以上高い。換言すると、1,000s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度が、1の値を割り当てられた場合、5s−1のせん断速度におけるインクジェットインクの粘度は、1,000s−1のせん断におけるインクジェットインクの粘度と比較した場合、1.1以上、好ましくは1.2以上である。これは、本発明の図2で確認することができる。本発明のインクジェットインクが、1,000s−1のせん断の場合、本発明のインクジェットインクは、最小値に到達する。1,000s−1のせん断における粘度は、1の値に割り当てられる。5s−1のせん断における本発明のインクジェットインクは、1,000s−1のせん断におけるインクの粘度と比較した場合、1.1以上の粘度を有する。1,000s−1のせん断におけるインクジェットインクの粘度の、5s−1のせん断におけるインクジェットインクの粘度に対する比は、それぞれ1:1.1以上である。
異なるせん断におけるインクジェットインクの粘度は、比として与えられる。図2のグラフの曲線は、個々の組成上の系中で形成された3Dシリカ網状組織の性質に応じて異なる。
ヒュームドシリカを含まない当技術分野で公知のインクジェットインクは、本発明の図2に示されるように、様々なせん断においてわずかな粘度の変化のみを受ける。
インクの粒径は、インクが真空ろ過にかけられた場合、25℃、圧力40KPaで3μmのフィルターを通過することが可能であるようにする。25℃、圧力40KPaで3μmのフィルターを通過することができなかったインクジェットインクは、インクジェットインクのノズルを目詰まりさせる傾向を有し、したがって、確実に機能を果たす。ヒュームドシリカは、25℃、圧力40KPaで3μmフィルターを通過するような方法で処理しなければならない。このような方法の一例は、上に論じたようにヒュームドシリカ分散体を準備する方法である。
有機溶媒および/または反応性希釈剤は、本発明の分散体に関して、上記で論じた通りである。放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂も、本発明の分散体に関して上記で論じた通りである。
他の実施形態において、本発明は、本発明の方法に従って調製されたせん断減粘シリカ分散体を含有するインクジェットインクを提供する。該分散体は、インクジェットインクにせん断減粘挙動を付与し、これは、基体上へのインクジェットインク液滴の正確な着弾を可能にし、サテライトの形成を低減し、一方、インクが、インクジェットインクに必要な特性、特にインクジェットインクのろ過性を維持することを可能にする。
本発明のインクジェットインク中に存在するせん断減粘シリカ分散体の総量は、インクの総重量に対して好ましくは1から20wt%である。より好ましくは、せん断減粘シリカ分散体は、インクの総重量に対して5から15wt%、最も好ましくはインクの総重量に対して7から12wt%で存在する。分散体は、分散体の総重量に対して、好ましくは1〜10wt%、より好ましくは3〜7wt%のシリカを含有する。せん断減粘シリカ分散体は、インクジェットインクの全域で一般的な適用性を有する。
本発明のインクジェットインクは、溶媒、放射線硬化性または混成インクジェットインク組成物の形態をとり得る。本発明のインクジェットインクの配合に対する制約は存在せず、所要のインクジェットインクの特性を提供するのに、任意の方法で配合してもよい。
一実施形態において、インクジェットインクは溶媒系のインクジェットインクである。別の実施形態において、インクジェットインクは、放射線硬化性インクジェットインクである。他の実施形態において、インクジェットインクは、混成インクジェットインクである。
本発明のインクジェットインクは、インクジェットインクに適しており、当業者には知られている様々な成分を含んでいてもよい。
インクジェットインクは、周囲温度で液体の形態であり、インクの残りの成分に対する担体としての機能を果たすことが可能である有機溶媒を含んでいてもよい。インクの有機溶媒成分は、単一の溶媒または2種以上の溶媒の混合物であってもよい。該溶媒は、グリコールエーテル、グリコールエーテルエステル、アルコール、ケトン、エステル、有機カルボナート、ラクトンおよびピロリドン等の印刷産業で一般に使用されている任意の溶媒から選択することができる。しかし、溶媒は、前に論じた3Dシリカ網状組織と相溶性があるべきである。
好ましい実施形態において、有機溶媒は、低毒性および/または低臭気の溶媒である。米国環境保護庁または欧州理事会によって、VOC規制対象から除外されている(VOC exempt status)溶媒も好ましい。
最も好ましい溶媒は、グリコールエーテルおよび有機カルボナートおよびこれらの混合物から選択される。炭酸プロピレンおよび炭酸プロピレンの混合物などの環状カルボナート、ならびに1種または複数のグリコールエーテルが特に好ましい。
代替の好ましい溶媒には、PVC基体へのインクの付着性を改良することが見出されているラクトンが含まれる。ラクトンと1種または複数のグリコールエーテルの混合物、ならびにラクトン、1種または複数のグリコールエーテルおよび1種または複数の有機カルボナートの混合物が特に好ましい。ガンマブチロラクトンと1種または複数のグリコールエーテルの混合物ならびにガンマブチロラクトン、1種または複数のグリコールエーテルおよび炭酸プロピレンの混合物が特に好ましい。
二塩基性エステルおよび/またはバイオソルベント(bio-solvent)を使用してもよい。
二塩基性エステルは、当技術分野で公知の溶媒である。二塩基性エステルは、以下の一般式
[式中、Aは(CH1〜6を表し、RおよびRは、同じか異なってもよく、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基であってもよいC〜Cアルキル、好ましくはメチルまたはエチル、最も好ましくはメチルを表す]を有する、3から8個の炭素原子を有する飽和脂肪族ジカルボン酸のジ(C〜Cアルキル)エステルと記述することができる。二塩基性エステルの混合物を使用することができる。
バイオソルベント、または生物学的起源からの溶媒代用物(solvent replacement)は、大気中に放出される環境汚染VOCの量を著しく低減する可能性を有し、これらは、持続可能であるという他の利点を有する。さらに、生物学的供給原料から誘導されるバイオソルベントの製造の新規な方法が見出されており、該方法は、より低コストおよびより高純度でのバイオソルベントの製造を可能にする。
バイオソルベントの例には、大豆メチルエステル、乳酸エステル、ポリヒドロキシアルカノアート、テルペンおよび非直鎖アルコール、ならびにD−リモネンが含まれる。大豆メチルエステルは、大豆から調製される。脂肪酸エステルは、メタノールによる大豆油のエステル化によって製造される。乳酸エステルは、エステルを生成するためにメタノールおよび/またはエタノールと反応される、発酵から誘導された乳酸を好ましくは使用する。例には、トウモロコシ由来であり(再生可能な供給源)、食品添加剤としての使用に対してFDAによって認可された乳酸エチルがある。ポリヒドロキシアルカノアートは、糖または脂質の発酵由来の線状ポリエステルである。テルペンおよび非直鎖アルコールは、トウモロコシの穂軸/コメのもみ殻から誘導され得る。例には、カンキツ類の皮から抽出することができるD−リモネンがある。
有機溶媒成分に、他の溶媒が含まれていてもよい。他の溶媒の特に一般的な供給源は、着色剤がインクジェットインク配合物中に導入される方法から誘導される。着色剤は、通常、溶媒、例えば2−エチルヘキシルアセタート中の顔料分散体の形態で調製される。該溶媒は、顔料分散体の総重量に対して約40から50重量%である傾向がある。
インクジェットインクは、放射線硬化性モノマー(例えば、450未満の分子量を有する)をさらに含んでいてもよい。適したフリーラジカル重合性モノマーは、当技術分野で公知であり、(メタ)アクリラート、α,β−不飽和エーテル、ビニルアミドおよびこれらの混合物を含む。
単官能性(メタ)アクリラートモノマーは、当技術分野で公知であり、好ましくはアクリル酸のエステルである。好ましい例には、アクリル酸フェノキシエチル(PEA)、アクリル酸環状TMPホルマール(CTFA)、アクリル酸イソボルニル(IBOA)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)、アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル、アクリル酸オクタデシル(ODA)、アクリル酸トリデシル(TDA)、アクリル酸イソデシル(IDA)、アクリル酸ラウリルおよびこれらの混合物が含まれる。単官能性(メタ)アクリラートモノマーの好ましい例は、以下の化学構造を有する。
単官能性モノマーの置換基は、粘度、安定性、毒性等のインクジェットインクに使用することによって加えられる制約による以外は限定されない。該置換基は、典型的には、アルキル、シクロアルキル、アリールおよびこれらの組合せであり、その任意のものはヘテロ原子によって割り込まれていてもよい。本技術に一般に使用されている置換基の非限定的な例には、C6〜10アリール−またはC3〜18シクロアルキル置換C1〜18アルキル等の、C1〜18アルキル、C3〜18シクロアルキル、C6〜10アリールおよびこれらの組合せが含まれ、その任意のものは酸素、または上記置換基の任意のものでさらに置換されている窒素等の、1〜10個のヘテロ原子によって割り込まれていてもよい。該置換基はまた、一緒になって環構造を形成してもよい。
α,β−不飽和エーテルモノマーはまた、本発明のインクジェットインクに含まれていてもよく、フリーラジカル重合によって重合することができ、1種または複数の(メタ)アクリラートモノマーと組み合せて使用される場合、インクの粘度を低下させるのに有用であり得る。当技術分野で公知の例には、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルおよびエチレングリコールモノビニルエーテル等のビニルエーテルが含まれる。α,β−不飽和エーテルモノマーの混合物を使用してもよい。
本発明のインクジェットインク中に、N−ビニルアミドおよびN−(メタ)アクリロイルアミンも使用することができる。N−ビニルアミドは、当技術分野で公知のモノマーであり、したがって詳細な説明は必要ではない。N−ビニルアミドは、(メタ)アクリラートモノマーと類似の方法でさらに置換されていてもよい、アミドの窒素原子に結合されたビニル基を有する。好ましい例は、N−ビニルカプロラクタム(NVC)およびN−ビニルピロリドン(NVP)である。同様に、N−アクリロイルアミンも、当技術分野で公知である。N−アクリロイルアミンも、アミドに結合した(しかしカルボニルの炭素原子を介して)ビニル基を有し、この場合もやはり、(メタ)アクリラートモノマーと類似の方法でさらに置換されていてもよい。好ましい例はN−アクリロイルモルホリン(ACMO)である。
本発明のインクジェットインクは、多官能性(メタ)アクリラートモノマーをさらに含有していてもよい。多官能性(メタ)アクリラートモノマーも、当技術分野で公知であり、2個以上の官能性を有する。適した多官能性(メタ)アクリラートモノマーには、二、三および四官能性モノマーが含まれる。二、三または四官能性が好ましく、好ましくは、このモノマーは、二官能性または三官能性モノマーである。
インクジェットインク中に含めてもよい多官能性アクリラートモノマーの例には、ヘキサンジオールジアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、ペンタエリトリトールトリアクリラート、ポリエチレングリコールジアクリラート(例えば、テトラエチレングリコールジアクリラート)、ジプロピレングリコールジアクリラート、トリ(プロピレングリコール)トリアクリラート、ネオペンチルグリコールジアクリラート、ビス(ペンタエリトリトール)ヘキサアクリラート、3−メチルペンタンジオールジアクリラート、ならびにエトキシル化またはプロポキシル化グリコールおよびポリオールのアクリル酸エステル、例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリラート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリラート、ならびにこれらの混合物が含まれる。
さらに、適した多官能性メタクリラートモノマーには、ヘキサンジオールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、トリエチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールジメタクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、1,4−ブタンジオールジメタクリラートおよびこれらの混合物等のメタクリル酸のエステル(すなわち、メタクリラート)も含まれる。(メタ)アクリラートの混合物を使用してもよい。
該モノマーは、通常25℃において2mPas未満の粘度を有し、通常200超から450未満の分子量を有する。
インクジェットインクはまた、せん断減粘シリカ分散体に関して本明細書に上記の通り、放射線硬化性(すなわち、重合性)オリゴマーを含んでもよい。
「放射線硬化性材料」とは、光開始剤の存在下、化学線、一般に紫外光に暴露された場合に重合または架橋する材料を意味する。
(メタ)アクリラートとは、本明細書中で標準的な意味、すなわち、アクリラートおよび/またはメタクリラートを有するものとする。単および多官能性も、それらの標準的な意味、すなわち、硬化時に重合反応に関与する、それぞれ、1個および2個以上の基を有するものとする。
インクジェットインクは、せん断減粘シリカ分散体に関して本明細書に上記の通り、不活性熱可塑性樹脂を含んでもよい。
本発明のインクジェットインクは、カチオン硬化性モノマーを含んでもよい。適したカチオン硬化性材料には、オキセタン、脂環式エポキシド、ビスフェノールAエポキシド、エポキシノボラック等が含まれる。この実施形態による放射線硬化性材料は、カチオン硬化性モノマーおよびオリゴマーの混合物を含んでいてもよい。例えば、放射線硬化性材料は、エポキシドオリゴマーおよびオキセタンモノマーの混合物を含んでいてもよい。
本発明のインクは、例えば紫外光による照射下、モノマーの重合を開始する、1種または複数の光開始剤を含んでいてもよい。本発明のインクがフリーラジカル重合性材料を含む場合、光開始剤系はフリーラジカル光開始剤を含み、インクがカチオン重合性材料を含む場合、光開始剤系はカチオン光開始剤を含む。インクがフリーラジカル重合性およびカチオン重合性材料の両方の組合せを含む場合、フリーラジカルおよびカチオン開始剤が必要である。
フリーラジカル光開始剤は、当技術分野で公知の任意のものから選択することができる。例えば、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、イソプロピルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシドまたはこれらの混合物である。このような光開始剤は、公知であり、例えば、商品名IrgacureおよびDarocur(Ciba製)ならびにLucerin(BASF製)として市販されている。
放射線の波長と使用される光開始剤系の性質は、当然一致しなければならない。インクは、好ましくは、UV、X線、電子ビーム等の化学線による照射によって硬化されるが、UV硬化が好ましい。
カチオン硬化性系の場合、任意の適したカチオン開始剤、例えばスルホニウムまたはヨードニウムベースの系を使用することができる。非限定的な例には以下のものが含まれる:Rhodia製Rhodorsil PI 2074;Siber Hegner製MC AA、MC BB、MC CC、MC CC PF、MC SD;Alfa Chemicals製UV9380c;UCB Chemicals製Uvacure 1590;およびLamberti spa製Esacure 1064。他の適したカチオン性光開始剤は、Irgacure 184、Irgacure 500、Darocure 1173、Irgacure 907、ITX、Lucerin TPO、Irgacure 369、Irgacure 1700、Darocure 4265、Irgacure 651、Irgacure 819、Irgacure 1000、Irgacure 1300、Esacure KT046、Esacure KIP150、Esacure KT37、Esacure EDB、H−Nu 470、H−Nu 470X、Union Carbide UVl−69系列、Deuteron UV 1240およびIJY2257、Ciba Irgacure 250およびCGI 552、IGM−C440、Rhodia 2047およびUV9380cの商品名として販売されている。
インクジェットインクは、無色または白色インクあってもよい。「無色」とは、インクが、肉眼によって色を感知することができないような、有色を実質的に含まないことを意味する。しかし、眼によって感知することができる色を生じさせない少量の有色は、許容される。無色インクはまた、「透明」または「無色透明」とも言われている。白色インクは、分散された白色顔料を含む。
本発明のインクジェットインクはまた、インクの液体媒体中に溶解または分散され得る着色剤を含んでいてもよい。好ましくは、着色剤は、当技術分野で公知であるタイプであり、例えば、商品名Paliotol(BASF plcから入手可能)、Cinquasia、Irgalite(共にCiba Speciality Chemicalsから入手可能)およびHostaperm(Clariant UKから入手可能)として市販されている、分散された顔料である。該顔料は、例えば、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー83、ピグメントレッド9、ピグメントレッド184、ピグメントブルー15:3、ピグメントグリーン7、ピグメントバイオレット19およびピグメントブラック7等の任意の所望の色であってもよい。特に有用なものは、黒色および3原色法印刷のために所要の色である。顔料の混合物を使用してもよい。
本発明の一態様において、以下の顔料が好ましい。シアン色:フタロシアニンブルー15.4等のフタロシアニン顔料。黄色:ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー151およびピグメントイエロー155等のアゾ顔料。マゼンタ色:ピグメントバイオレット19等のキナクリドン顔料、またはCromophtal Jet magenta 2BCおよびCinquasia RT−355D等の混合結晶キナクリドン。黒色:ピグメントブラック7等のカーボンブラック顔料。
インク中に分散された顔料粒子は、インクがインクジェットノズルを通過することが可能になるように、十分に小粒子であるべきであり、典型的には8μm未満、好ましくは5μm未満、より好ましくは1μm未満、特に好ましくは0.5μm未満の粒径を有する。
当技術分野で公知の他のタイプの成分が、特性または性能を改良するためにインク中に存在してもよい。これらの成分は、例えば、界面活性剤、消泡剤、分散剤、光開始剤のための相乗剤、熱または光による劣化に対する安定剤、消臭剤、流動またはスリップ助剤、殺生物剤および識別トレーサーであってもよい。
本発明の一態様において、インクの表面張力が、市販されている界面活性剤等の1種または複数の界面活性物質の添加によって制御される。インクの表面張力の調整は、様々な基体、例えば、プラスチック基体上のインクの表面濡れの制御を可能にする。高すぎる表面張力は、印刷物の高被覆率の領域にインクだまりおよび/またはまだらの外観を招くことがある。低すぎる表面張力は、異なる色のインクの間で過剰なインクブリードを引き起こすことがある。表面張力は、好ましくは20〜32mNm−1、より好ましくは21〜27mNm−1の範囲である。
本発明は、上記インクおよび硬化インクを上に有する基体を用いたインクジェット印刷の方法も提供する。適した基体には、スチレン、PolyCarb(ポリカーボナート)、BannerPVC(PVC)、VIVAK(改質ポリエチレンテレフタラートグリコール)、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン基体、例えば、PE85 Trans T/C、PE85 WhiteまたはPP Top White、ポリエチレンテレフタラート(PET)および紙が含まれる。
インクジェットインクは、所望の低粘度(25℃において、200mPas未満、好ましくは100mPas未満、好ましくは50mPas未満、最も好ましくは25mPas未満)を示す。粘度は、1度の角度を有する直径60mmのアルミニウム軽量円錐付きの、ARG2レオメータで、1000s−1において測定してもよい。
本発明のインクは、例えば、高速水冷撹拌機による撹拌、または水平ビーズミルによるミリング等の、公知の方法によって製造してもよい。
インクは、好ましくは実質的に水を含まないが、一般に一部の水が、空気からインクによって吸収される、またはインクの成分中の不純物として存在し、このようなレベルは許容される。例えば、インクは、インクの総重量に対して5重量%未満の水、より好ましくは2重量%未満の水、最も好ましくは1重量%未満の水を含んでいてもよい。
本発明はまた、シアン色インク、マゼンタ色インク、黄色インクおよび黒色インクを含むインクセット(いわゆる三原色セット)であって、インクの少なくとも1つは本発明によるインクであるインクセットを使用してもよい。好ましくは、インクセット中のインクはすべて本発明によるインクである。三原色セット中のインクは、多様な色およびトーンを生じさせるために使用することができる。
プリントヘッドは、初歩的なプリンタのコストの有意の部分の割合を占め、したがって、プリントヘッドの数(したがって、インクセット中のインクの数)を少なく保つことが望ましい。プリントヘッドの数を減少させることは、印刷品質および生産性を低下させることがある。したがって、印刷品質および生産性を損なわずに、コストを最小限に抑えるために、プリントヘッドの数のバランスをとることが望ましい。
次に、本発明を以下の実施例を参照して説明するが、実施例は限定するものではない。
(実施例)
表1に示す成分により組成物を調製した。組成物を、高速Silversonミキサーを用いて、先ず所与の量の、DEGDEE溶媒にNippon Gohsei UV 7630 Bを溶解することによって調製した。完全に分散された後、Cab−o−sil M5を所与の量、緩徐に添加し、30分間撹拌した。量は組成物の総重量に対する重量パーセントとして示される。
次いで、組成物を0.7mmの平均直径を有する酸化ジルコニウムミリングビーズ100mLを加えたDispermatビーズミルに移動させた。ミルを再循環モードで6,000rpmにおいて1時間作動させた。再循環モードでは、ミリング分散体が連続的にミリングチャンバーを通過して戻るように、粉砕された材料はミルチャンバーから出て、バルク材料中にポンプ給送して戻される。水冷により最大温度を45℃までに制御する。
1時間のミリング後、ミリング分散体1部対DEGDEE9部の比で、ミリング分散体をDEGDEEで希釈した。次いで、真空ろ過性を、50mLのブレンドが流量が減速する証拠なしに通過するか、1.5μmフィルターを通して点検した(40KPaの圧力で)。具体的には、最初の10mLがフィルターを通過するのに要した時間を記録し、5番目の10mLが同じフィルターを通過するのに要した時間を記録した。合格基準を満たすためには、最後の10mLがフィルターを通して流れるのに、最初の10mLに対する時間の1.5倍以下であるべきであり、ろ紙上に認識できる残留物があってはならない。
インクジェットインクに対するせん断減粘シリカ分散体の適合性を、分散体中のヒュームドシリカの粒径を評価することによってさらに調査した。
実施例1のせん断減粘分散体に対して、Malvernデータを収集した。実施例1のせん断減粘シリカ分散体の粒径分布を、Malvernにより供給されたMastersizer 2000を用いて、光散乱技術を用いて作成した。図1を参照されたい。使用した溶媒担体は、ブチルグリコールアセタートであった。粒径を得るために、粒子の屈折率に加えて虚屈折率を入力する必要があった。虚屈折率は、粒子の形状およびその表面光吸収を考慮に入れることになる。使用された屈折率は1.544であり、虚数指数は0.01であった。
図1に示すように、本発明の分散体の粒径は、インクジェットインクに適しており、サブミクロンである。
別の高せん断分散法も使用できるかどうかを調査するために、表1の組成物の少量の試料を、ロータ固定子の高せん断ミキサー(Silverson)で30分間撹拌後点検した。したがって、高速の撹拌後、この分散体に対してMalvernデータを収集した。しかし、これは満足な結果を提供せずに、二峰性の分散体が得られた。
表2の成分を混合することによって、0.5%Cab−o−sil M5含量を有する溶媒UV混成インクを調製するために、上記の通り得られたせん断減粘シリカ分散体を使用した。量は、インクの総重量に対する重量パーセントで与えられる。
比較例1
表3の成分を混合することによって、実施例1と類似の配合を有するがCab−o−sil M5を有さない、比較例の溶媒UV混成インクを調製した。量は、組成物の総重量に対する重量パーセントで与えられる。
実施例2および比較例1の両方のインクのろ過時間を確認した。両方のインクに対して、50mLは、1.5μmフィルターを65秒未満で通過した。
実施例2および比較例1の両方のインクの粘度プロファイルを、1度の角度を有する直径60mmのアルミニウム軽量円錐付きの、ARG2レオメータを用いて、最大1,000s−1までのせん断値の範囲の間で比較した。
図2に示すように、実施例1のインクは、強いせん断減粘挙動を示すことが分り、一方、比較例1のインクは、完全にフラットな粘度プロファイルを有し、すなわち、ニュートンの挙動を示した。
実施例2および比較例1のインクをまた、Ricoh第4世代プリントヘッド付の噴射装置における噴射性能を評価した。
実施例2および比較例1からのインクを共に、最大50KHzまでの周波数掃引の間の、失われたまたは偏向されたノズルの数に関して評価した。
以下の条件を使用した:
メニスカス圧力:1.6KPa
プリントヘッド温度:35℃
パルス期間:2.5μs
バイナリーモード(単一液滴サイズ)
図3に示すように、比較例1(FRD102−2Cとして標識された)は、最大20KHzまでは優れた噴射信頼性を有するが、その後は、失われたまたは偏向されたノズル数が急激に増加して、30KHzでは、5%のノズルが失われる、または偏向される。
しかし、同じ条件下で、本発明の実施例2(FRD102−2Pと標識された)は、30KHzにおいてノズル損失は有さず、依然として十分に機能している。

Claims (14)

  1. インクジェットインク用せん断減粘シリカ分散体を製造する方法であって、
    ヒュームドシリカ、有機溶媒および/または反応性希釈剤ならびに放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂を含む組成物を準備するステップと、
    0.3から1.0mmの平均直径を有するミリングビーズを用いて前記組成物をビーズミリングするステップであって、ビーズミリングする間に前記組成物中に存在するミリングビーズのmL単位の体積の、前記組成物のグラム単位の重量に対する比が0.5から2.0:1.0であり、ビーズミリングする間の前記組成物の粘度が、1,000s−1において50〜800mPasであるステップと、
    ミルから前記組成物を取り出すステップと
    を含む方法。
  2. 前記有機溶媒および/または反応性希釈剤が非湿潤性である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヒュームドシリカが親水性のシリカである、請求項1または2に記載の方法。
  4. ビーズミリングする間の前記組成物の粘度が、1,000s−1において200〜600mPasである、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記ミリングビーズが、0.5から1mmの平均直径を有する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. ビーズミリングする間に前記組成物中に存在するミリングビーズのmL単位の体積の、前記組成物のグラム単位の重量に対する比が0.7〜1.5:1.0である、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ビーズミリングが、3,000から6,000rpmのミリング速度および20.6から25.4m/sの先端速度で行われる、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の方法によって得られるせん断減粘シリカ分散体。
  9. 有機溶媒および/または反応性希釈剤;放射線硬化性オリゴマーおよび/または不活性熱可塑性樹脂;ならびにインクの総重量に対して少なくとも0.2wt%の、インク中に分散されたヒュームドシリカを含むインクジェットインクであって、5s−1のせん断速度における前記インクジェットインクの粘度は、1,000s−1のせん断速度における前記インクジェットインクの粘度より10%以上高く、前記インク中の分散された粒子の粒径は、真空ろ過にかけられた場合、前記インクが、40KPaの圧力で3μmフィルターを通過することが可能であるようなインクジェットインク。
  10. 前記インクジェットインクの総重量に対して、少なくとも0.5wt%のヒュームドシリカを含む、請求項9に記載のインクジェットインク。
  11. 請求項8に記載のせん断減粘シリカ分散体を含む、請求項9または10に記載のインクジェットインク。
  12. インクジェットインク中に存在するせん断減粘シリカ分散体の量が、前記インクの総重量に対して1から20wt%である、請求項11に記載のインクジェットインク。
  13. 請求項9から12のいずれかに記載のインクジェットインクを基体上に印刷するステップと、前記インクを硬化させるステップとを含む、インクジェット印刷の方法。
  14. 請求項9から12のいずれかに記載のインクジェットインクが上に印刷された基体。
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