しかしながら、今までのところ、デジタル放送TVネットワーク(放送テレビネットワーク、すなわちTV放送ネットワークに属し、TV放送帯域を使用する)が一方向の放送方法であるために、既存のマルチスクリーンサービスプラットフォームは、デジタル放送TVハンドヘルド端末をサポートすることができない。放送TVモードハンドヘルド端末を使用して、マルチスクリーン機能および対話機能をどのように実装するかが、解決されるべき緊急の課題である。
本発明の主な目的は、デジタル放送TVハンドヘルド端末のユーザに、様々な典型的なマルチスクリーンサービスを提供することができる、新しいマルチスクリーンサービスプラットフォームを確立することである。本発明は、デジタル放送テレビおよびモバイル電話に基づき、モバイル電話は、デジタル放送TVネットワークとセルラーモバイル通信ネットワークの両方を同時にサポートすることができる。セルラーモバイル通信ネットワークは、この種類の携帯電話に、基本的な通信機能(音声およびショートメッセージSMS)を提供することができ、デジタル放送TVネットワークは、放送テレビ周波数帯域で、この種類の携帯電話に一方向の放送テレビモードでビデオデータを供給することが明らかである。本発明では、デュアルモードモバイル電話の使用は、マルチスクリーンサービスプラットフォーム上でマルチスクリーン機能を実装することができる。以下で、以下の3つの機能の例によって説明する:1)マルチスクリーンブックマークおよび再生時間リマインド、2)異なるマルチスクリーン端末のための自己適応型ビデオ解像度調整、3)クロススクリーンビデオ録画。
一方では、本発明は、デジタル放送TVネットワークとセルラーモバイル通信ネットワークとを備えるマルチスクリーンサービスシステムで使用されるモバイル電話であって、モバイル電話がデジタル放送TVネットワークとセルラーモバイル通信ネットワークとに接続されており、前記モバイル電話が:デジタル放送TVネットワークを通じて、より低い解像度のビデオコンテンツを受信する場合、より高い解像度を有する(通常はスクリーンサイズがより大きい)別のディスプレイとの物理的接続(HDMI(登録商標)接続、Wi−Fi接続、ワイヤレスUSB接続、またはブルートゥース接続など)があるか否かを検出するように構成された検出モジュールと、別のディスプレイとの有効な接続の存在が検出されると、その放送テレビの受信周波数帯域を、より低い解像度のビデオコンテンツの周波数帯域から、より高い解像度のビデオコンテンツの周波数帯域に切り替えて(同時に、2つのTV放送帯域上のビデオコンテンツは全く同じであり、解像度だけが異なる)、より高い解像度のビデオコンテンツを別のディスプレイ上で再生するように構成された切替えモジュールとを備える、モバイル電話を提供する。もちろん、デジタル放送TVネットワークが、その時に1つのビデオ解像度のビデオコンテンツだけを提供する場合、ビデオコンテンツは、周波数帯域切替えなしに、別のディスプレイに直接送信されて提示され得る。
本発明の実施形態によれば、検出モジュールは、Wi−Fi、ブルートゥース、ワイヤレスUSB接続のうちの1つを有する別のディスプレイの存在を検出するようにさらに構成される。Wi−Fi、ブルートゥース、ワイヤレスUSB接続のうちの1つを有する別のディスプレイの存在が検出され、デュアルモードハンドヘルド端末との有効な物理的接続がある場合、切替えモジュールは、再生するためにビデオコンテンツを別のディスプレイに切り替えるようにさらに構成される。
本発明の実施形態によるマルチスクリーンサービスシステムは、マルチスクリーンサーバを備え、モバイル電話は、セルラーモバイル通信ネットワークを通じて視聴されているビデオコンテンツに関連付けられるマルチスクリーンブックマークをマルチスクリーンサーバに送信するように構成された対話モジュールをさらに備え、マルチスクリーンブックマークは、ブックマーク時間およびチャネル番号を備える。
本発明の実施形態によれば、対話モジュールが、モバイル電話を有するマルチスクリーンユーザは、ビデオコンテンツの残りをどの種類の端末上で視聴したいかを問い合わせるための問合せメッセージを受信するようにさらに構成される。
本発明の実施形態によれば、対話モジュールは、ビデオコンテンツの残りをデジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワーク上で再生する時間をリマインドするためのリマインドメッセージを受信するようにさらに構成される。
本発明の実施形態によれば、対話モジュールは、録画されたビデオコンテンツの開始時間および終了時間を設定して通知するために、マルチスクリーンビデオコンテンツを録画するコマンドをマルチスクリーンサーバに送信するように構成され(ビデオは、デジタル放送TVネットワークからでもよく、IPTVネットワークからでもよく、録画フォーマットおよびビデオ解像度はユーザによって選択されてよく、すなわち、ユーザの任意の1つのマルチスクリーン端末で再生することができる)、特定の録画操作は、マルチスクリーンサービスプラットフォーム側で(モバイル電話側ではなく)特に実行される。
他方では、本発明は、デジタル放送TVネットワークとセルラーモバイル通信ネットワークとを備えるマルチスクリーンサービスシステムにおけるモバイル電話を通じたマルチスクリーンサービス操作のための方法を提供し、モバイル電話がデジタル放送TVネットワークとセルラーモバイル通信ネットワークとに接続されており、前記方法が:デジタル放送TVネットワークを通じて、より低い解像度のビデオコンテンツを受信する場合、より高い解像度を有する(通常はスクリーンサイズがより大きい)別のディスプレイとの物理的接続(HDMI接続、Wi−Fi接続、ワイヤレスUSB接続、またはブルートゥース接続など)があるか否かを検出するステップと、有効な物理的接続を有する別のディスプレイの存在が検出されると、より低い解像度のビデオコンテンツを、ビデオコンテンツのより高い解像度の周波数帯域に切り替えるステップと、より高い解像度のビデオコンテンツを別のディスプレイ上で再生および表示するステップとを備える。もちろん、デジタル放送TVネットワークが、その時に1つのビデオ解像度のビデオコンテンツだけを提供する場合、ビデオコンテンツは、周波数帯域切替えなしに、別のディスプレイに直接送信されて提示され得る。
本発明の実施形態によれば、検出するステップは、別のディスプレイとの(Wi−Fi、ブルートゥース、ワイヤレスUSB接続のうちの1つとの)有効な物理的接続があるか否かを検出するようにさらに構成される。そのような有効な物理的接続の存在が検出された場合、ビデオコンテンツは、再生するために別のディスプレイに送信されて提示される。
本発明の実施形態によれば、マルチスクリーンサービスシステムは、マルチスクリーンサービスプラットフォーム(その中核的な要素は、マルチスクリーンサーバ)と、マルチスクリーン端末(モバイル電話、PC、TV)とを備え、モバイル電話は、セルラーモバイル通信ネットワークを通じて視聴されているビデオコンテンツに関連付けられるマルチスクリーンブックマークをマルチスクリーンサーバに送信するステップをさらに備え、マルチスクリーンブックマークは、チャネル番号、ブックマーク時間等を備える。ここでは、デュアルモードハンドヘルド端末を有するマルチスクリーンユーザは、通常、デジタル放送テレビモードでビデオコンテンツを受信するために、および携帯電話モードでブックマークを送信するために(ユーザがビデオの視聴を中断した時間が記録される)、デュアルモードモバイル電話を使用し、その時間はマルチスクリーンサーバがブックマークを受信した瞬間から、時間の遅延時間を引いた時間である(ユーザモバイル電話の不正確な時間を避ける)。
本発明の実施形態によれば、モバイル電話を有するマルチスクリーンユーザが、ビデオコンテンツの残りを視聴するためにどの種類の端末を選択するかを問い合わせるための問合せメッセージを、マルチスクリーンサーバから受信するステップをさらに備える。
本発明の実施形態によれば、ビデオコンテンツの残りをデジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワーク上で再生する時間をリマインドするためのリマインドメッセージを、マルチスクリーンサーバから受信するステップをさらに備える。
本発明の実施形態によれば、デジタル放送TVビデオコンテンツの録画の開始時間および終了時間を設定して通知するために、デジタル放送TVビデオコンテンツを録画するコマンドをマルチスクリーンサーバに送信するステップをさらに備える。
本発明は、デジタル放送TVネットワーク、セルラーモバイル通信ネットワーク、およびIPTVネットワークを備えるマルチスクリーンサービスシステム内のモバイル電話にサービスするためのマルチスクリーンサーバであって、モバイル電話がデジタル放送TVネットワークおよびセルラーモバイル通信ネットワークに接続されており、第1の対話モジュールであって、セルラーモバイル通信ネットワークを介してモバイル電話によって送信された、視聴されているビデオコンテンツに関連付けられるマルチスクリーンブックマークを受信する場合、ビデオコンテンツの残りをデジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワーク上で再生する時間をリマインドするためのリマインドメッセージ、あるいはモバイル電話を有するマルチスクリーンユーザが、ビデオコンテンツの残りをどの種類の端末上で視聴したいかを問い合わせるための問合せメッセージを、モバイル電話に送信するように構成された第1の対話モジュールと、第2の対話モジュールであって、モバイル電話から、マルチスクリーンビデオコンテンツを録画するコマンドを受信するように構成され、コマンドが、マルチスクリーンビデオコンテンツの録画の開始時間および終了時間を設定して通知するために使用される第2の対話モジュールとを備える、マルチスクリーンサーバをさらに提供する。
本発明では、デュアルモードハンドヘルド端末を使用して、様々な既存の基本的なマルチスクリーン機能を実装することができ、デジタル放送TVネットワーク、インターネット、およびIPTVネットワークを利用するマルチスクリーンサービスの体感品質(Quality of Experience、QoE)を向上させるために非常に役立つ。たとえば、TV放送のマルチスクリーンブックマークを使用することによって、デュアルモードハンドヘルド端末を有するモバイル電話ユーザは、ビデオコンテンツの受信を回復させるためにデュアルモードモバイル電話を使用する際に、またはディスプレイ端末を切り替える際に、ビデオの視聴を最初から開始する必要がなくなり、ちょうど中断した箇所(ブックマークが記録された箇所)からビデオの残りを視聴できるようになる。さらに、本発明は、セルラーモバイル通信ネットワークのワイヤレススペクトルリソースを大幅に節約する(ビデオコンテンツをマルチスクリーンユーザに送信するために、できる限りセルラーモバイル通信ネットワークを使用せずに)。
例示的実施形態は、以下で与えられる詳細な説明および図面を参照することによって、より包括的に理解され得る。図面において、同じ要素は同じ参照符号によって示されており、図面は説明の目的のためだけに与えられている。
次に、図面を参照して、様々な例示的実施形態をより包括的に説明する。本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は、例示的実施形態を説明するためのものに過ぎないことが指摘されるべきである。例示的実施形態は、多くの代替形態を通じて具現化することができ、単に本明細書に記載の実施形態に限定されると見なすことはできない。当業者は、本明細書には明確に説明または図示されていないが、本発明の原理を反映し、特許請求の範囲およびそれらの均等の形態に列挙される本発明の範囲内に含まれる、様々な実装形態を想定することができることが理解され得る。
さらに、本明細書では、様々な要素を説明するために「第1(first)」、「第2(second)」などの用語が使用され得るが、用語はある要素と別の要素との間、またはある機能と別の機能との間を区別するために使用されているに過ぎないので、これらの要素は用語によって限定されるべきではないことが理解され得る。たとえば、例示的実施形態の範囲から逸脱することなしに、第1の要素は第2の要素と呼ばれてよく、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ばれてよく、それら自体が同じ要素である第1の要素および第2の要素が、明確に説明するために、同じ要素によって完了される異なる機能を区別するために使用される。本出願では、「デュアルモードモバイル電話」、「デジタル放送TVネットワークをサポートするセルラーモバイル電話」、および「セルラーモバイル通信ネットワークおよびデジタル放送TVネットワークに接続されたモバイル電話」は、同様の意味を有する。
図1は、本発明の基本的な概念によるマルチスクリーンサービスシステム100を示している。
図1に示されるマルチスクリーンサービスシステムには、従来技術とは異なり、マルチメディアサービスを提供することができる4つの通信ネットワーク:IPTVネットワーク110、モバイル通信ネットワーク120、インターネット130、およびデジタル放送TVネットワーク140(CMMBを例にとる)がある。マルチスクリーンサーバは、IPネットワーク101を通じて4つの異なるネットワークに接続されており、4つの異なるネットワークを通じて、広範なマルチスクリーンサービス機能をマルチスクリーンユーザに提供する。
IPTVネットワーク110は、IPTVサービスをユーザに提供するために使用され、たとえば、IPTVサーバ(図示せず)、ヘッドエンド(図示せず)、ルータ、およびセットトップボックス、TV等で構成されるIPTV TVクライアントを含み得る。ビデオ、オーディオ、および他のマルチメディアデータを含むIPTVコンテンツは、IPTVネットワークを通じてIPTV TVクライアントに提供され得る。セルラーモバイル通信ネットワーク(この図では3Gネットワークを例にとるが、3Gネットワークに限定されず、ショートメッセージ、SIPプロトコル、またはHTTPプロトコルをサポートすることができる限り、GSM(登録商標)、GPRS、LTEネットワークなどのセルラーモバイル通信ネットワークでもよい)120は、モバイル電話、携帯情報端末などを有するユーザに、コアネットワークと基地局とを備えるモバイル通信ネットワークを通じてモバイル通信サービスを提供するために使用される。インターネット130は、PCなどの端末を有するマルチスクリーンユーザに、インターネットを通じてデジタルマルチメディアサービスを提供するために使用される。
IPTVネットワーク110は、ケーブル、送信局、中継局などの、IPTVコンテンツをTVクライアントに配信することに適した他の設備をさらに含み得ることを理解することができる。セルラーモバイル通信ネットワーク120は、アンテナ、モバイルサービス交換センタ、パケットデータサービスサポートノード等の、モバイルマルチメディアコンテンツをポータブルクライアントに配信することに適した他の設備をさらに含み得る。同様に、インターネット130は、ルータ、スイッチ、ファイアウォール、パケットサーバ、ストリーミングサーバ等の、マルチメディアサービスをPCマシンクライアント134に配信することに適した他の設備をさらに含み得る。これらは、当業者に知られている既存の技術に属しているので、簡潔にするために本明細書では示されていない。
新しいデジタル放送TVネットワーク140が、本発明の実施形態によってマルチスクリーンサービスシステムに導入されており、本発明の実施形態によるデュアルモードモバイル電話103が、デジタル放送TVネットワーク(図1のCMMB(China Mobile Multimedia Broadcasting)モバイル電話TVネットワークなど)ワイヤレス信号を受信することによって、またセルラーモバイル通信ネットワークとのエアワイヤレスインターフェース接続を通じて、デジタル放送デジタルマルチメディアサービスと、セルラーモバイル通信ネットワークサービスとの両方を同時にサポートする点に留意されたい。
本出願では、マルチスクリーンサービスシステムは、主にマルチスクリーンサービスプラットフォーム、マルチスクリーン端末、およびビデオコンテンツ配信ネットワーク、マルチスクリーンユーザ対話ネットワーク等で構成される点にさらに留意されたい。マルチスクリーンサービスプラットフォームは、主にマルチスクリーンサーバ、ビデオおよびトランスコーディングデバイス、認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバ、ポータルサーバ、サービスガイドラインサーバ等で構成され、マルチスクリーンユーザ数が多くない場合、ビデオおよびトランスコーディングデバイス、認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバ、ポータルサーバ、サービスガイドラインサーバは、ソフトウェアによって実装されて、同じサーバ上に物理的に配備され得る。マルチスクリーンサービスプラットフォームの中核的な要素はスクリーンサーバなので、様々な機能を有するこのサーバはマルチスクリーンサーバとも呼ばれ、本明細書では、マルチスクリーンサーバは、マルチスクリーンサービスプラットフォームを指すためにも使用され得る。もちろん、マルチスクリーンユーザ数が多い場合は、ミラーサーバ、サーバグループ、またはサーバクラスタも使用されてよく、マルチスクリーンサービスプラットフォームの要素は、それぞれが単一のサーバで構成される。たとえどんな特定の形態であっても、当業者がそれを理解することを妨げないだろう。
図2は、本発明の一実施形態による、マルチスクリーンブックマークおよび再生時間リマインドを示している。
ステップ201で、マルチスクリーンユーザが、たとえば1つのSIPシグナリング、HTTPシグナリング、または一種のショートカットタッチコントロール画面操作を使用して、セルラーモバイル通信ネットワークを介して、マルチスクリーンブックマーク(ブックマーク時間およびチャネル番号等の関連情報を含む)を送信する。ステップ202で、マルチスクリーンサーバが、対応するユーザによって送信されたマルチスクリーンブックマークを記録して、マルチスクリーンブックマークは、ビデオチャネル番号およびブックマーク時間などの関連情報を含む。ステップ203で、セルラーモバイル通信ネットワークを介して、マルチスクリーンサーバが、たとえば、マルチスクリーンサーバユーザは、ビデオコンテンツの残りをどの種類の端末上で視聴したいかを問い合わせるためにSMSメッセージを使用する。ステップ204で、セルラーモバイル通信ネットワークを介して、マルチスクリーンユーザが、マルチスクリーンユーザによって選択された端末タイプをマルチスクリーンサーバにフィードバックする。
ユーザのフィードバックに基づいて、ビデオコンテンツの残りが、デュアルモードモバイル電話、IPTVセットトップボックス、またはPC端末にプッシュされ得る。セルラーモバイル通信ネットワークに、ビデオデータを送信するために十分な帯域幅がない場合、デジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワークの同じビデオコンテンツの再生時間をリマインドするために、SMS(ショートメッセージ)を送信することができる。
より具体的に、マルチスクリーンユーザがビデオコンテンツの残りを視聴する方法を以下に列挙する。
※ユーザが、ビデオコンテンツの残りを視聴するための端末としてデュアルモード携帯電話を選択する場合、マルチスクリーンサーバが、デジタル放送TVネットワークの再生時間をユーザに通知するために、セルラーモバイル通信ネットワークを介してSMSをデュアルモード携帯電話に送信して(この方法はステップ205に示されている)、任意選択で(デジタル放送TVネットワークでビデオコンテンツが再生されない場合)、マルチスクリーンサーバが、セルラーモバイル通信ネットワークを介してビデオコンテンツの残りをデュアルモードモバイル電話にプッシュする(この方法はステップ206に示されている)。
※マルチスクリーンユーザが、ビデオコンテンツの残りを視聴するためにPC(ラップトップ、iPad等)を選択する場合、ステップ207で、マルチスクリーンサーバが、インターネットを介してビデオコンテンツの残りをPCにプッシュする。
※マルチスクリーンユーザが、ビデオコンテンツの残りを視聴するためにTVを選択する場合、ステップ208で、マルチスクリーンサーバが、IPTVネットワークを介してビデオコンテンツの残りをマルチスクリーンユーザのIPTVセットトップボックスにプッシュする。
当業者は、マルチスクリーンユーザがコンテンツの残りを視聴する方法を、視聴コスト、視聴利便性、および個人の嗜好を考慮して、彼自身のイニシアチブで選択することができ、またステップ205−208は選択的または代替方法で実行されることを容易に理解することができる。たとえば、マルチスクリーンユーザが、デジタル放送TVネットワークを通じて、何らかの共通解像度のビデオコンテンツを視聴するために駅でモバイル電話を使用している間、彼の家族は、IPTVネットワークを通じて、家庭でTVを使用して、より高い解像度を有する同じコンテンツのビデオを同時に視聴することができる(同じコンテンツを有するビデオと、同じ放送時間を有するビデオの両方は、統合されたマルチスクリーンサービスプラットフォームによってもたらされる)。
図3は、本発明の一実施形態による、自己適応型ビデオ解像度調整の概略図を示している。
本発明の好ましい実施形態によれば、図3のステップ301で、デュアルモードモバイル電話のユーザのユーザが、Wi−Fiインターフェース機能を有するより大きいスクリーンディスプレイを見つける。マルチスクリーンユーザは、たとえ移動中の車両内でも、より大きいスクリーンディスプレイ(たとえば、テレビ)上にビデオを表示するために、より高い解像度を使用することを検討することができる。通常、デジタル放送TVネットワークは、共通解像度のビデオと高解像度ビデオ(両方のビデオは同じビデオコンテンツを有する)を、異なる無線スペクトル(TV放送帯域)で同時に放送する。任意選択で、この実施形態では、デュアルモードモバイル電話のユーザのユーザは、高解像度マルチメディアインターフェース(以下では、HDMIインターフェースと呼ばれる)、ブルートゥース、ワイヤレスUSB等を有する、より大きいディスプレイを見つけて、たとえ移動中の車両内でも、ビデオを表示するために、より高い解像度のより大きいディスプレイを使用することを検討することができる。
ステップ302で、デュアルモードモバイル電話が、有効なWi−Fi(またはHDMI、ブルートゥース、ワイヤレスUSB等)接続の存在を検出する。一旦有効なWi−Fi接続、またはHDMI、ブルートゥース、ワイヤレスUSB接続等を検出すると、ステップ303で、有効なWi−Fi接続、またはHDMI、ブルートゥース、ワイヤレスUSB接続等の他の有効な接続を通じて、デュアルモードモバイル電話は、より大きいスクリーンに適合するより高い解像度のビデオを受信するために、より高い解像度のビデオが対応する周波数帯域に自動的に切り替える。デュアルモードモバイル電話がWi−Fiを通じてビデオコンテンツを受信する場合、それは実際には、より大きいスクリーンディスプレイの放送およびテレビ信号受信機に相当することが理解できる。
もちろん、デジタル放送TVネットワークで放送されるビデオコンテンツが1つのビデオ解像度だけを有する場合、デュアルモードモバイル電話は、マルチスクリーンユーザがより良いビデオ視聴体験を得て、デュアルモードモバイル電話の電力を節約できるようにするために、ビデオを再生するために別のディスプレイ(図示せず)に直接切り替えることもできる。
ステップ304で、デュアルモードモバイル電話は、電気エネルギーを節約するためにそのスクリーンを自動的にシャットオフする。
図3の例示的実施形態において与えられた方式では、一旦デュアルモード携帯電話のユーザがWi−Fi(またはHDMI、ブルートゥース、ワイヤレスUSB)インターフェースを備えた1つのディスプレイをどこかで発見すると、彼/彼女は、たとえ移動中の車両内でも、ビデオをより大きいディスプレイ上で再生して表示することができる。
図4は、本発明の実施形態による、クロススクリーンビデオ録画の概略図を示している。
ステップ401で、SIPシグナリング、HTTPシグナリング、またはショートカットタッチコントロール画面操作を使用して、デュアルモード携帯電話ユーザは、デジタル放送TVまたはIPTVビデオコンテンツを録画するためのコマンドをマルチスクリーンサーバに送信することができ、デュアルモードモバイル電話は、録画開始時間およびビデオフォーマット、解像度等の送信など、ビデオコンテンツの録画を開始するためのコマンドをマルチスクリーンサーバに送信する。彼/彼女がどこにいるかは関係ない(たとえ移動中の車両内でも)。
ステップ402で、マルチスクリーンサーバは、録画およびトランスコーディングデバイス(図示せず)に録画するよう命令することができる。
次いで、命令に応答して、録画およびトランスコーディングデバイスは、所与の時点でユーザの要求に従って、ユーザ所望のフォーマットでマルチメディアコンテンツのクリップを録画する。録画されるべきマルチメディアコンテンツのクリップは、マルチメディアプログラムソースファイルを格納するストレージ(図示せず)から直接取得することができる。録画されたマルチメディアコンテンツフラグメントは、所望のプラットフォームで再生するために、ストレージに格納される。
次いで、ステップ403で、デュアルモードモバイル電話が、録画終了時間の送信など、ビデオコンテンツ録画を終了するコマンドを、マルチスクリーンサーバに送信する。
ステップ404で、マルチスクリーンサーバが、録画およびトランスコーディングデバイスに録画を終了するよう命令する。
最後に、ステップ405で、マルチスクリーンユーザが、録画されたビデオコンテンツを、テレビまたは他のより大きいスクリーンディスプレイによって視聴する。言い換えれば、マルチスクリーンユーザは、いつでもどこでも得ることができる任意のスクリーン、たとえば、家庭の大きなLCDテレビスクリーン、車載テレビ、駅で待っている間に彼自身のモバイル電話などで、対応するビデオの素晴らしい部分を再び体験することができる。
本発明の他の実施形態では、クロススクリーンビデオ録画機能を使用して、ユーザは、彼/彼女の特注ビデオを、対応するビデオ解像度を有する任意のデバイスで作成および受信することができる。たとえば、いつでも楽しむために、ユーザは、携帯電話での再生に適したビデオクリップとしてビデオコンテンツを彼/彼女のPCで録画して、このビデオクリップを彼/彼女の携帯電話で視聴することができる。
図5は、本発明の実施形態による、デュアルモードモバイル電話503およびマルチスクリーンサーバ505の概略構造図を示している。
デジタル放送TVネットワークおよびセルラーモバイル通信ネットワークに接続されたデュアルモードモバイル電話503は、検出モジュール511と切替えモジュール513とを含む。デジタル放送TVネットワークを通じて共通解像度のビデオコンテンツを受信する場合、モジュール511は、有効なWi−Fi接続を有する別のディスプレイの存在を検出する。TVなどの、有効なWi−Fi接続を有する別のディスプレイの存在を検出すると、モジュール513は、共通解像度のビデオコンテンツを、ビデオコンテンツの高い解像度のバージョンに切り替えて、TVなどの別のディスプレイ上で再生および表示する。もちろん、デジタル放送TVネットワークで放送されるビデオコンテンツが1つのビデオ解像度だけを有する場合、デュアルモードモバイル電話は、ビデオを再生するために別のディスプレイ(図示せず)に直接切り替えることもできる。
本発明の実施形態によれば、検出モジュール511は、HDMI、ブルートゥース、ワイヤレスUSBのうちの1つを備えた別のディスプレイの存在を検出するようにさらに構成される。その場合、切替えモジュール513は、再生および表示のために、ビデオコンテンツを別の適切なディスプレイに切り替える。
本発明の好ましい実施形態によるデュアルモードモバイル電話503は、マルチスクリーンサーバに含まれる第1の対話モジュール521および第2の対話モジュール523と対話する、対話モジュール512をさらに含む。
一実施形態では、モジュール512が、視聴されたビデオコンテンツに関連付けられるマルチスクリーンブックマークを、セルラーモバイル通信ネットワークを介してマルチスクリーンサーバ505に送信して、マルチスクリーンブックマークは、チャネル番号、ブックマーク時間、ユーザ識別情報、および他の関連情報を含む。第1の対話モジュール521が、デュアルモードモバイル電話によってセルラーモバイル通信ネットワークを介して送信されたマルチスクリーンブックマークを受信して、マルチスクリーンブックマークは、チャネル番号、ブックマーク時間、ユーザ識別情報、および他の関連情報を含む。本発明の実施形態によれば、モジュール521は、ビデオコンテンツの残りをデジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワーク上で再生する時間を表示するためのリマインドメッセージ、あるいは、マルチスクリーンユーザが、ビデオコンテンツの残りを視聴するためにどの種類の端末を選択するかを問い合わせるための問合せメッセージを、デュアルモードモバイル電話503に送信することができる。ビデオコンテンツの残りをデジタル放送TVネットワークまたはIPTVネットワーク上で再生する時間を知るために、デュアルモードモバイル電話503の対話モジュール512がリマインドメッセージまたは問合せメッセージをマルチスクリーンサーバ505から受信するか、ビデオコンテンツの残りを視聴するためにどの種類の端末を選択するかをマルチスクリーンサーバ505にフィードバックする。
本発明の別の実施形態では、デュアルモードモバイル電話503の対話モジュール512が、デジタル放送TVまたはIPTVビデオコンテンツの録画の開始時間および終了時間を設定して通知するために、デジタル放送TVビデオコンテンツまたはIPTVデジタル放送TVビデオコンテンツを録画するコマンドを、マルチスクリーンサーバ505に送信する。マルチスクリーンサーバ505の第2の対話モジュール523が、デジタル放送TVまたはIPTVビデオコンテンツの録画の開始時間および終了時間を設定して通知するために、デジタル放送TVビデオコンテンツを録画するコマンドをモバイル電話503から受信する。
本発明によって提供されるメカニズムを使用して、放送およびテレビネットワークのオペレータ(CMMBのオペレータなど)は、マルチスクリーンシステムの基本的な機能を実装して、マルチスクリーンサービスプラットフォームを大幅に拡張することができる。ダブルモードモバイル電話が、ビデオデータを受信するために放送およびテレビ周波数帯域だけを使用する場合、明らかに、セルラーモバイル通信ネットワークのワイヤレススペクトルリソースが大幅に節約される。さらに、マルチスクリーンユーザにとって、デュアルモードデジタル放送TVハンドヘルド端末の使用によって、携帯電話の形態で(ワイヤレス接続を確立するためにセルラーモバイル通信ネットワークのワイヤレススペクトルリソースを使用して)ビデオを視聴する際に生じる高コストが効率的に節約される。さらに、Wi−Fiワイヤレス接続を介してより大きいスクリーンディスプレイの放送およびテレビ信号受信機として機能する本発明のデュアルモード携帯電話を使用して、より高い解像度のビデオコンテンツを、どこでもより大きいスクリーンディスプレイ上で提示および再生することができる。これによって、デジタル放送TVハンドヘルド端末に、IPTVと同様のQoEがもたらされる。
図面に示される、または本明細書で説明される、すべての種類の要素またはモジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せとして実装され得る。さらに、1つの要素またはモジュールは、要素の機能を実行するためにプロセッサまたはコンピュータによって実行可能なコマンドとして実装され得る。コマンドのいくつかの例には、ソフトウェア、プログラムコード、およびファームウェアがある。プロセッサによって実行されると、コマンドは、要素の機能を実行するようプロセッサを導くために実行され得る。コマンドは、プロセッサによって読出し可能なストレージに格納され得る。ストレージのいくつかの例には、デジタルまたはソリッドステートメモリ、ディスクおよびテープなどの磁気記憶媒体、ハードディスクまたは光学的に読み取り可能なデジタルデータ記憶媒体がある。
特定の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれらの特定の実施形態に限定されない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲、およびそれらの任意の均等の形態によって定義される。