JP2015528729A - 飽和蒸気滅菌装置および滅菌信頼性が向上した処理 - Google Patents

飽和蒸気滅菌装置および滅菌信頼性が向上した処理 Download PDF

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Abstract

摂氏約?1度の温度制御が達成されるように改良された温度検知およびフィードバックシステムを有する滅菌装置が説明される。いくつかの実施形態は、同時の温度および圧力検知を含む。その結果、より確実な滅菌がもたらされる。

Description

関連出願との相互参照
本願は、米国特許法第119条、第220条、第365条の1つ以上に従って2012年7月30日に出願された仮特許出願連続番号第61/741,923号の優先権を主張する。引用される仮特許出願の全内容はあらゆる目的において引用により本明細書に含まれる。
発明の背景
1.発明の分野
本発明は概して滅菌のための方法および装置の分野に関し、より特定的に医療用、歯科用および/または獣医用装置の蒸気滅菌のための方法ならびに装置に関し、最も特定的に滅菌信頼性が向上した飽和蒸気滅菌に関する。
2.先行技術の説明
現代の医療、歯科および獣医業務では、器具が患者(人間以外の患者を含む)の皮膚を貫通するかまたは別の方法で患者の体内液と接触する少なくとも何らかの機会があるたびに、そのような器具のすべてを使用前に滅菌することが明らかな義務である。また、そのような器具の再利用が意図されていない場合でも、安全な廃棄を保証するのに役立つように使用後に器具を滅菌することが多くの場合に優れた業務である。
同様の賢明な滅菌処置は、患者の体液との接触が起こるか起こり得る処置の中でもとりわけ、マニキュア、ペディキュア、入れ墨、鍼療法、生体組織検査などの分野でも採用されるべきである。
耐用年数の期間中に1回以上の滅菌が必要な器具の典型例には、とりわけ、歯科用ハンドピース、メスおよび保管所全体の外科用器具、内視鏡、直腸鏡、腹腔鏡、生体組織検査プローブ、マニキュア師およびペディキュア師が使用する鍼灸針器具、入れ墨師の針、獣医器具が含まれる。
滅菌器具を使用しない場合、患者が感染の危険性に晒されることがあり、これによって患者の回復が妨げられ、深刻な付加的な医療問題が起こるか、または最悪の場合、死に至ることがある。したがって、感染の危険性を回避するため、滅菌器具を生成するように設計されるすべてのそれらの処理が、効率的に、再現可能にかつ確実に行なわれることが最も重要である。本発明の1つの目的は、より確実な、効率的かつ効果的な滅菌のための装置および処置を説明することである。
この説明において具体的であるために、ここでは歯科用ハンドピースの滅菌に主に注意を向ける。しかし、当業者は、ここに説明される装置および処置が他の滅菌に容易に適用可能であることを容易に認識するため、これは例示としてあり限定としてではない。
我々が認識している正確な疫学調査はないが、歯科用ハンドピースは患者から患者に、または患者から歯科医院職員に病気を伝染させる可能性があることが歯科学分野で一般に認められている。タービン、管類および外面を含むさまざまな歯科用ハンドピース領域ならびに部品は、その使用時、血液、口腔のデブリ、軟組織および微生物の貯蔵場所になり得る。これらの微生物の中には病的なものもあり得る。現在の滅菌および洗浄方法は、次の患者に使用する清潔な滅菌ハンドピースを必ずしも確実に生成するとは限らない。ここに説明される改良された滅菌装置および処置は、滅菌処置時にハンドピースの内側および外側を洗浄して確実に滅菌する改善能力を提供する。したがって、滅菌処置時にハンドピースを洗浄および滅菌することによって、患者毎に清潔な滅菌ハンドピースが確実に提供される。
現在の熱滅菌技術および装置は典型的に、いくつかある不利点の中でもとりわけ、加熱処理の不十分な制御、不便な所要時間、装置のオペレータに対する危険などの不利点に悩まされている。これらの不利点のうちの少なくとも1つを減少させるか除去することが本発明の目的に含まれる。先行技術装置の典型例には、米国特許第4,376,096号(″′096″)、第7,018,592号(″′592″)および第5,520,892号(″′892″)が含まれる。
過熱および加熱不足の双方とも、滅菌処理において望ましくない。過熱は歯科用ハンドピース(または滅菌中の他の装置の感熱性部品)を損傷する傾向があり、特に、ハンドピースの頭部に位置するタービンアセンブリを損傷する傾向がある。これは、典型的な今日の滅菌器が熱を精密に制御できず、滅菌サイクル時にハンドピースを過熱する傾向があることに主に起因する。したがって、滅菌サイクル全体にわたって温度を正確に制御する滅菌ユニットの能力は、ハンドピースおよびそのタービンアセンブリに対する損傷の可能性を低下させる重要な方法である。改良された温度制御が本発明の目的に含まれる。
飽和蒸気は、ハンドピースおよび他の金属または同等の器具に対しておそらく最も直接的な滅菌方法を提供する。飽和蒸気滅菌は、圧力、湿度および温度の適切な条件下で適正な時間にわたって使用されると微生物を確実に殺傷するその能力のために、食品医薬品局(FDA)、疾病予防管理センター(CDC)、および米国歯科医師会(ADA)によって推奨されている。オートクレーブを含むがこれに限定されない他の従来の蒸気/圧力/熱滅菌器は、典型的に、歯科用ハンドピースのタービンアセンブリを損傷するのに十分な程に高められた温度を生成する。したがって、歯科用ハンドピースのタービンアセンブリに対するこの損傷によって、損傷したハンドピースを修理または交換する必要があるために歯科医、患者および保険業者の費用が高くなり、ゆえに治療費用が高くなる。
現在の実務では、患者の使用毎に歯科用ハンドピースを新たに滅菌することが要求されている。したがって、多くの従来の滅菌器の別の重大な不利点、たとえば、それらの比較的長い所要時間から生じる。滅菌器の中には、滅菌サイクルを達成するために40分以上も掛かるものもある。他の不利点は、ハンドピースを滅菌するためのバッグの使用を必要とする滅菌器に対して生じる。バッグは滅菌および保管の妨げになるのに加えて、バッグは、歯科用ハンドピースを飽和蒸気でフラッシングする能力を阻止または妨害する。ハンドピースを飽和蒸気でフラッシングすることによって、ハンドピースの内面をより徹底的に滅菌および洗浄することができる。
現在の滅菌器は歯科用ハンドピースを過熱することがしばしばあり、これによって内部の(しばしば可動の)部品を容易に損傷し得、歯科または医療の専門家、彼らの雇用者、および最終的に彼らの患者または保険業者の費用を跳ね上がらせる。蒸気滅菌器が滅菌サイクル毎に同一の物理的条件を確実に生成することができない限り、それを効果的で安全な飽和蒸気滅菌器と見なすことはできない。滅菌処理全体にわたって実質的に一定の温度および圧力で飽和蒸気を生成することによって、滅菌チャンバ内の物理的条件を確実に生成する能力が与えられる。しかし、温度および圧力は飽和蒸気に対して依存的に関連しているため、飽和水蒸気を維持しつつそれらを独立して選択することはできない。
したがって、過度の過熱およびそれに対応する器具の損傷の危険性がなく器具の確実で再現可能な滅菌をもたらす程度に十分に正確に加熱を制御し、比較的短い所要時間を有利に有する、医療用、歯科用および同様の器具のための滅菌装置ならびに処置が当該技術において必要とされている。
発明の概要
したがって、かつ有利には、本発明は、加熱および冷却処理の正確な制御下で確実で再現可能な態様で医療用、歯科用および同様の器具を滅菌するための装置ならびに方法に関する。
したがって、かつ有利には、本発明の目的は、歯科用ハンドピースおよび他の器具または用具の滅菌に有利であるような飽和蒸気を用いた熱滅菌装置および/方法を提供することである。ここに説明されるそのような装置および/または方法は、確実で再現可能な滅菌が器具または用具のすべての部分で起こり、器具に対する損傷が発生しないように、かつ、典型的に約23分を超えない、再利用可能なまたは患者に使用する準備ができている状況への冷却を含む比較的短い全滅菌サイクル時間で済む、十分正確で確実な熱制御を有する。
本発明の別の目的は、定常状態条件下で飽和蒸気を用いる熱滅菌ユニットを提供し、それによって、定常状態条件が、所望の物理的条件を滅菌器全体にわたって確実に達成するための1つの有利な方法であることを認識することである。
本発明のさらに別の目的は、いくつかある技術の中でもとりわけ、温度および圧力の双方を監視することによって滅菌処理の信頼性を向上させることである。温度または圧力を別々に測定すると、実際は滅菌が起こっていなかったとしても適切な滅菌が起こったという虚偽の表示が生じ得ることが分かっている。
いくつかの実施形態は、飽和蒸気およびその結果得られる圧力を発生し、タービンアセンブリを損傷することなく典型的な歯科用ハンドピースを滅菌する時間枠内でそのようにするために、滅菌チャンバ内の温度を生成する新規の熱制御システムを含む。この熱制御システムによって、実質的に任意の所望の温度で実質的に任意の長さの時間にわたって正確な温度制御が可能になる。正確な熱制御は飽和蒸気を確実にかつ再現可能に生成するのに必要であり、飽和蒸気は最もよく用いられる器具の滅菌方法である。いくつかの実施形態では、液体水、蒸気および飽和蒸気の形態のミネラルを含まない水が滅菌サイクル時にハンドピース、管類およびタービンアセンブリを通ってフラッシングされ、デブリを取除き、ハンドピースを内側も外側も確実に徹底的に滅菌する。ここに説明されるいくつかの特定の実施形態における滅菌システムは、1つ、2つまたは3つのハンドピースを同時に滅菌可能であり、それによって、1時間当たり最大約12個の滅菌ハンドピースを滅菌する能力を提供する(以下に説明するように管状インサート58を用いて円筒ハウジング50の各々の内部に3つのハンドピースが入れられる)。
いくつかの実施形態のさらなる目的は、滅菌処理および冷却処理の双方が1つのユニット内で比較的短時間で行なわれ、それによって大幅な遅れがなく患者同士の間のハンドピースの滅菌が、すなわち患者間滅菌が可能になる、改良された滅菌ユニットを提供することに関する。いくつかの実施形態では、当該ユニットは、所望であれば歯科治療室自体に入れることができる程度に十分小さく、それによって別個の滅菌区域またはアルコーブの必要性を回避することができる。
本発明のさまざまな実施形態のこれらおよび他の特徴および利点は、発明の以下の詳細な説明および添付の図面を考慮すると理解されるであろう。
理解を容易にするため、可能である場合、同一の参照番号を用いて図面に共通する同一の要素を示している。
本明細書中の図面は概略であり、必ずしも一定の縮尺であるとは限らず、また図中のさまざまな要素の相対寸法は一定の縮尺ではない。本発明の装置および技術は、添付の図面とともに以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解され得る。
本発明の概念に従って構成され、滅菌すべき単数もしくは複数のハンドピースまたは単数もしくは複数の他の外科用器具が入っている細長いカートリッジが滅菌サイクル時に順次挿入される加熱部および冷却部を含む、典型的な滅菌ユニットの斜視図である。図1は米国特許第5,520,892号(″′892″)であるBowenから取っている。全体的な外観は′892と実質的に異ならないが、以下に詳細に説明するように、内部機構はまったく異なる。 これも′892からであり、図1に関連して説明したのと同じ限定を受ける、図1のユニットの背面図である。 図1の線2−−−2に沿って切取った長手方向断面図であり、滅菌ユニットの加熱部を示す。図1は′892に由来するが、図2に示され以下に記載される内部部品は′892と異なる。 図1の線3−−−3に沿って切取った長手方向断面図であり、滅菌ユニットの温度コントローラおよび固体リレースイッチとともに冷却部を示す。図1は′892に由来するが、図3に示され以下に記載される内部部品は′892と異なる。 図1に示される滅菌ユニットの加熱部および冷却部に挿入される典型的な細長いカートリッジの分解斜視図である。図4は′892から取っている。全体的な外観は′892と実質的に異ならないが、以下に詳細に説明するように、内部機構はまったく異なる。 図4に示される斜視図と反対側のカートリッジの端から見た、細長いカートリッジの分解斜視図である。図5は′892から取っている。全体的な外観は′892と実質的に異ならないが、以下に詳細に説明するように、内部機構はまったく異なる。 組立てられた形態にあり、図1の滅菌ユニットの加熱部12に挿入される準備ができている、細長いカートリッジ50の外側の側面図(図1と同じ紙面上)である。図6も′892からであり、図1に関連して説明したのと同じ限定を受ける。 図1の滅菌ユニットの加熱部に挿入されたハンドピースが入っている図6の細長いカートリッジ50の側面断面図である。図7も′892からであり、図1および図6に関連して説明したのと同じ限定を受ける。 図1の滅菌ユニットの加熱部において加熱モードで加熱要素に通電するための、および冷却部において冷却モードを起動するための、本発明のいくつかの実施形態に係る典型的な回路を示す概略回路図である。 ユニットが最初に電気的に通電されるとき(時間=0分)に始まり、定常状態滅菌温度が最初に達成されるとき(典型的な温度=摂氏134度で)までの、加熱部における温度と時間との関係のグラフ図である。 図4、図5および図6の細長いカートリッジ50に含まれる典型的なタイミング回路の概略回路図である。 図1の滅菌ユニットの加熱および冷却部における温度と時間との関係のグラフ図(図9と同じ紙面上)である。 図1の滅菌ユニットの加熱部における滅菌処理全体にわたる温度、圧力および時間の関係のグラフ図である。この図は、滅菌処理およびその後の期間中の定常状態滅菌条件における温度および圧力の上昇および維持を示す。これは、ユニットが最初に電気的に通電される時間から長時間(そのように所望される場合)にわたってその圧力−温度関係を維持する装置の能力を示す。
詳細な説明
当業者は、以下の説明を考慮した後、発明の教示が医療用、歯科用および関連のハンドピースならびに同様の器具の滅菌に容易に利用可能であることを明らかに認識するであろう。
ここに説明される滅菌ユニットおよび方法は、米国特許第5,520,892号に記載されるBowenの研究の改良であり、当該米国特許の全内容はあらゆる目的において引用により本明細書に援用される。要約すると、ここに説明される改良によって、典型的に、より確実な、より徹底的な、および/またはより急速な滅菌がもたらされる。確実かつ徹底的な滅菌は、そのような装置を販売するためのFDA承認を得る際の非常に重要な要因である。急速な滅菌は、ハンドピースおよび器具がすぐに使用可能な状態となり、装置が滅菌を待っている間に非生産的な時間を浪費しないようにするために、特に小規模の診療所および歯科医院において望ましい特徴である。
具体的な説明を提供するために、ここでは歯科用ハンドピースまたは器具の議論に集中する。これらの器具は、ここに開示される技術に重要な実務用途を提供するが、当業者に明らかになるように他の器具についての明らかな変更および一般化を許容すると予想される。言語の効率的な使用のため、ここでは「ハンドピース」および/または「器具」という用語は同じ意味で用いられ、それによって、本願は歯科用ハンドピースおよびまたは器具に限定されず、可能性のある生物学的汚染からの滅菌が所望される任意の歯科用、医療用、外科用、美容用または他の器具を意図することが理解される。
滅菌ユニットおよびその運転の説明が図面を参照して与えられ得る。発明のいくつかの実施形態に従って構成された滅菌ユニットが図1の正面斜視図に示される。滅菌ユニットは10で示される。これは典型的に、その前面に2つの開口12および14を有する。開口12は、図1の滅菌ユニットの加熱部内に細長いカートリッジ50を受け、開口14は冷却部内に細長いカートリッジ50を受ける。滅菌運転を行なうため、まず細長いカートリッジ50が開口12を通して加熱部に挿入され、適切な処理条件下で予め定められた時間の後、カートリッジ50が加熱部から引抜かれ、第2の予め定められた時間および冷却プロトコルの間、開口14を通して冷却部に挿入される。その後カートリッジ50は取出され、開かれ、滅菌された単数もしくは複数のハンドピースまたは単数もしくは複数の他の外科用器具が取出される。
図1の滅菌ユニット10の加熱部は図2の断面図に示され、16として示されるユニット10の加熱部は開口12の後ろに位置している。示されるように、加熱部は外側管状ケース(「外側ケース」)18を含み、これは典型的にアルミニウムまたは管状アルミニウムであるが、好適な強度および熱伝導特性を有する他の材料が用いられてもよく、加熱部はさらに内側管状ケース(「内側ケース」)20を含み、これは典型的にアルミニウム、管状アルミニウムまたは外側ケース18に好適な材料と同様の材料である。内側ケース20は、示されるように外側ケースの内部に同軸に支持される。外側および内側ケース18および20は、後端壁22および前端壁24によって組立状態で保持され、結果として得られる構造は、開口12に対して同軸配列されて滅菌ユニット10の内部に装着される。前端壁24は、細長いカートリッジ50が開口12を通って内側管状ケース20に内側管状ケース20と同軸関係で挿入され得るように、環状形状を有する。ユニット10のハウジングは、便利に成形ウレタン、または他の断熱材で形成される。ユニット10の壁と外側ケース18との間の空間は、適切な発泡断熱材または他の絶縁体で充填される。
電気ヒータ28および29が、内側ケース20と外側ケース18との間の環状空間内に装着される。熱電対51がアルミニウムケースの外壁上に装着されて温度コントローラ(「コントローラ」)49に電気的に接続され、コントローラ49は次にリレースイッチ(典型的に固体リレースイッチ)48に接続され、リレースイッチ48は電気ヒータ28および29に電力を供給するための電源に接続される。
熱電対または他の温度検知装置が、図8に51として示される。物理的に、熱電対51は典型的に中心からややずれて位置するため、長手方向断面図である図2、図3、図7には示されない。しかし、図3は冷却ユニットを示しているため、通常はユニット3内に温度センサは必要なく、したがって熱電対は一般に存在しない。加熱ユニット2,7の描写では、熱電対は典型的に、外側ケース18の底部末端の3分の1で中心からややずれて位置する(かつ図面に示されない)。
この制御システムの一実施形態は、熱電対によって認識または検知される温度によって、ヒータへの電力を遮断するか、またはヒータに電力を許可する。他の実施形態では、温度制御の分野における当業者に明らかになるように、レオスタットを用いるなどして、電流の段階的な変化をヒータに供給することが可能になり得る。
熱スイッチ32が、典型的に、環状空間の端に隣接して後端壁22の内部または上に装着される。内側および外側ケース20および18同士の間の環状空間は、環状空間内に密封される典型的にパラフィンである熱バラスト120として機能する材料で充填され、電気ヒータ28,29は熱バラストまたはパラフィンワックスに浸漬している。図2に示されるように、誘導コイル34がさらに開口12を取囲むように滅菌ユニット内に装着される。磁気シールドとしても作用する鋼磁心33が誘導コイル34を取囲む。
開口14を取囲む滅菌ユニットの冷却部では、図3に示されるように、磁気シールドとしても作用する同様の鋼磁心35が誘導コイル44を取囲む。
昇温が存在する場合、点灯して、カートリッジが高温であり注意して取扱うべきであることをオペレータに通知するためのカートリッジ50上の光(またはオペレータの目につきやすい同様の警告)などの表示器を提供することは有利な安全特徴である。さらに、高温のカートリッジを加熱ユニットの電力から切離して冷却ユニットに移動させる際にカートリッジがその高温表示を失わないように、この光はカートリッジ50の搭載バッテリによって電源供給されることが有利である。これは、本発明のいくつかの実施形態において、使用毎にカートリッジの搭載バッテリを充電するための加熱ユニット内の電流の流れによって誘導される磁気誘導電圧を用いることによって行われ、これによって、切れた搭載バッテリを気にすることなく連続的な高温警告が維持される。
図1の滅菌ユニット10の冷却部が図3に40として示され、これは、開口14と基本的に同軸関係でユニット10の内部に装着されるフィン付管42を含む。管42は、ユニット10の前部および後部上に懸架される。示されるように、誘導コイル44が開口14を取囲み、誘導コイル44は、磁気シールドとしても作用する磁心(典型的に鋼)35に取囲まれる。有利には、ファン46がユニット10の床内または床上に装着され、フィン付管の周りに冷却空気流を生じさせ、高温のカートリッジ50がフィン付管に挿入されるとファン46によって誘導される流れの速度に応じて急速度またはそれほど急ではない速度でカートリッジ50を冷却する。空気は、ほとんどの場合に最も便利な冷却材であると考えられるが、液体または気体などの他の冷却材も本発明の範囲内で使用可能であり、典型的にポンプまたはファンによって循環する。
ユニット10内の加熱部と冷却部との間に断熱パネル(図示せず)が装着され、ユニット10の加熱部と冷却部との熱絶縁を改良することもできる。このパネルは、たとえば、プレスガラスまたは他の好適な断熱材で形成されてもよい。
図6に示されるような装填カートリッジ50の外観図は、図4および図5の分解図によって内部が示される。分解図は、カートリッジ50の部品を、1つのハンドピースが入っている(例示のためであり限定のためではない)装填滅菌チャンバとして示す。オペレータは、円筒ハウジング(「ハウジング」)52をキャップ62上に螺着して滅菌チャンバを組立てた後に、滅菌チャンバを開口12に挿入して滅菌するのみでよい。円筒ハウジング52は一端が開いており、他端は閉じている。図6に示されるカートリッジ50は、一端が開いており他端が閉じている円筒ハウジング52を含んで図4、図5の分解図に示される。ハウジング52は、滅菌すべき少なくとも1つのハンドピース54、または他の外科用器具もしくは物品を受ける。以下に説明されるように、いくつかの実施形態は、多数のハンドピースを1つのハウジングに入れて同時に滅菌することを可能にする。しかし、言語の効率的な使用のため、ここでは1つのハンドピースのみが滅菌を受けているものとして装置の詳細な運転を説明する。
ハンドピースは、円筒ハウジング52の開放端を通って円筒ハウジング52に挿入される。管状アダプタ(「アダプタ」)56がハンドピース54の一端に螺着または嵌合され、これは、管状インサート(「インサート」)58の溝に圧入されてインサートに受けられる。インサート58は、最大3つのハンドピース54が支持されて同時に滅菌され得るように有利に構成される。この装置のより大きなバージョン、または滅菌すべきより小さなハンドピースは、3つよりも多いハンドピースが同時に滅菌を受けることを可能にし得る。そのような変更は当業者に明らかとなり、本開示の範囲内に含まれる。
インサート58は、ハンドピースを受ける端と反対側の端に形成された、水アンプル60を受ける窪みを有する。キャップ62がインサート上に嵌合され、円筒ハウジング52の端上に螺着される。キャップ62は、タイミングおよび制御機能を果たす、以下に記載するような電子回路を含む。カバー64がキャップ62上に嵌合され、キャップ62の端上に螺着される。ばね保持器が円筒ハウジング52の端に有利に装着され、キャップ62が円筒ハウジング52の端に螺着されて装填カートリッジ(または「滅菌チャンバ」)を完成すると、インサート58を所定位置に保持する。
この説明において具体的であるために、ここでは2つのヒータまたは加熱要素を使用する。任意の便利な数のヒータを本発明の範囲内で採用することができるため、これは例示のためであり限定のためではない。
電気加熱要素28,29は図8の回路図に示される。加熱要素28および29は典型的に正温度係数(PTC)加熱要素であるが、他の種類の加熱要素も除外されない。PTC加熱要素28は摂氏約150°(「C」)のキューリー点を有するように選択され、加熱要素29は約190℃のキューリー点を有するように選択される。回路はプラグ84を介して通常の110ボルトACレセプタクルに差込まれるよう意図されるが、これは他の電圧での使用にも容易に適応可能である。プラグ84の一方のコンタクトは、手動の電源オンオフスイッチ86を介して、およびノーマルクローズの、手動でリセットされる熱過負荷スイッチ32を介して、PTC加熱要素28,29に接続される。スイッチ32は、加熱部を取囲む熱バラスト(たとえばパラフィンワックス)が146℃の温度に達すると開くように選択される。この温度は過負荷温度を表わし、スイッチ32が開くと、これはシステムの電源を切断し、このスイッチは、図1Aに示されるようなバックパネル11において手動でリセットされるまで開いたままである。手動電源スイッチ86も、図1Aに示されるバックパネル11上に位置する。プラグ84の他方のコンタクトは、PTC加熱要素28および29の他方側に、ならびに固体スイッチ48を含むフィードバックループに直接接続される。手動電力スイッチ86も、ノーマルクローズの熱スイッチ32を介して、およびPTC加熱要素28,29の一方側を介して、固体リレースイッチ48を通って接続され、その他方側はプラグ84の他方のコンタクトに戻される。
ここに有利に採用されるフィードバックループは、熱電対51が外側アルミニウムケース18の温度を温度コントローラ49に中継するように設計される。外側アルミニウムケースの温度が、(先のシステム較正によって求められるように)滅菌チャンバカートリッジ50の内部に位置するハンドピース54の頭部で133℃の温度が得られたことを示す温度に達すると、温度コントローラ49は固体リレースイッチ48に信号を送信してヒータ28および29への電力を遮断する(または低下させる)。これによって典型的に、若干の温度オーバーシュートが生じ、ハンドピース温度が低下して133℃に戻ると、固体リレースイッチは電気ヒータに再び通電する。その際、温度は、滅菌処理の期間全体にわたってカートリッジ50の内部で定常状態で134℃±1℃に維持される。電源オン表示ランプ102がユニットのフロントパネル上に位置し(図1)、スイッチ32および86を介してプラグ84のコンタクトの両端に接続され得る。誘導コイル44が冷却部40内に位置し、この誘導コイルは、オン/オフスイッチ86を介してスイッチ84のコンタクトの両端に接続される。加熱部内の誘導コイル34も、手動操作されるオン/オフスイッチ86を介してプラグ84のコンタクトの両端に接続される。
本システムは、ハンドピースの頭部の温度を摂氏134度±1度にするように設計されている。本システムは、ハンドピースの頭部における所望の温度および滅菌チャンバ内の定常状態条件を生成する、ワックス包含ハウジングの外側の点における温度を測定することによって、当該温度を生成するように較正される。ワックス包含ハウジングの温度を維持することによって、(外部滅菌シリンダとワックスチャンバ20の内壁との、典型的に約0.001インチの)近接のために、滅菌チャンバ内の温度を維持することができる。
これに添付されてこの一部となる表Iは、ここに開示される装置に関連する本発明者によるFDA510(k)申請からの抜粋である。表Iは、1つ、2つおよび3つのハンドピース装填の試験結果を示す。これらの結果は、ハンドピースの頭部が滅菌チャンバの「冷点」であることを示しており、さらに、滅菌器内の他の場所の温度読取から冷点の温度を得るための較正情報を提供する。
これは、較正工程を開示しておらず、むしろチャンバ内部の温度のみを記載している′892と対比される。この省略は、「冷点」、すなわち当該装置に対するFDA承認を得る際の不完全な滅菌および潜在的な困難性に繋がり得る。
オン/オフスイッチ86を閉じることによって滅菌ユニットの電源が最初に投入されると、PTC加熱要素28および29の双方がAC電源の両端に並列接続され、ユニットの加熱部16が運転温度まで急速に加熱される。熱バラスト温度がカートリッジ50内で温度133℃に対応する温度に達すると、フィードバックループが動作し始める。フィードバックループは、滅菌処理全体にわたってカートリッジ50内の温度を134℃±1℃の温度に維持する。この温度は、カートリッジ50内の上記温度を維持するのに必要であるように、加熱要素への電気エネルギを許可または遮断するフィードバックループによって維持される。いくつかの実施形態におけるフィードバックループは、温度コントローラ49に接続される熱電対51で有利に構成され、温度コントローラ49は固体リレースイッチ48に接続され、固体リレースイッチ48は加熱要素に接続される。滅菌ユニットを頻繁に使用することが予想される場合は、仕事日の最中にオン/オフスイッチ86を閉じたままにしておくことが通常の慣例である。
低温のカートリッジ50が(すなわち実質的に室温で)加熱部16に挿入されると、熱バラストの温度が低下する。この温度低下によって熱電対51が温度コントローラ49に信号を送信し、固体リレースイッチ48を閉じてヒータ28および29に通電する。この行為によって、バラスト(典型的にワックス)がその運転温度に急速に戻ることができ、カートリッジ50の内部を134℃±1℃の温度まで加熱する。オン/オフスイッチ86が閉じられるたびに表示ランプ102が通電され、ユニットが運転可能であることを示す。
冷却部40が室温にあるとき、熱スイッチ87は開いており、ファン46の電源は切断される。しかし、高温のカートリッジ50が加熱部16から取出されて冷却部40に挿入されると、その熱によって熱スイッチ87が閉じてファンが動作する。ファンは、冷却チャンバ内のカートリッジ50の温度が室温に戻るまで、またはカートリッジ50が取出されて冷却部の内部が室温に戻るまで、動作し続ける。
米国特許第4,734,560号(″′560″、その全内容が引用により本明細書に援用される)に記載されているように、PTC加熱要素は周知である。PTC加熱要素は典型的に、適切にドーピングされチタン酸バリウムなどの半導体セラミックで構成される。この材料は正の熱係数を有し、キューリー点として知られる一定温度において、温度を当該点よりも上昇させるとその内部抵抗が急激に増加する性質を有する。
′560は、パラフィンワックスの溶融の潜熱に依存して精密な滅菌温度を確立することに留意することが重要である。本発明の実施形態は、本明細書中の他の場所に記載される、温度制御の他のより確実でロバストな構造および手段を採用する。
したがって、PTCは、その自動温度制御のために有利な加熱要素を構成する。PTC加熱要素は電圧と無関係であり、交流電流と関連して用いられ得る。電圧に係わらず、当該要素はキューリー点に達するまで温度が上昇し、キューリー点において有効に遮断され、自動温度コントローラとして本質的に作用する。さらに、PTC加熱要素は、バーンアウトするおそれがないので、その回路内に保護リレーを必要としない。PTC加熱要素のキューリー点は、セラミック材料のドーピングを制御することによって任意の所望の温度レベルに設定され得る。本発明の滅菌器ユニットの場合、温度レベルは後に説明するように特定の値に設定される。上記の温度制御ループは、温度を正確に制御する能力を増大させる。PTC加熱要素は本発明のいくつかの実施形態において有利に用いられるが、他の種類の加熱要素も、ここに説明されるフィードバックループシステムの実施形態によって可能になる精密な温度制御のため、効果的に使用することができる。
PTC加熱要素のキューリー点は精密に設定できないことが知られており、PTC加熱要素同士の間で最大で±40%のばらつきがあることが経験的に知られている。しかし、本発明のいくつかの実施形態に係るここに説明される滅菌ユニットでは、PTC加熱要素28および29は上述のように(典型的に)パラフィンワックス熱バラストに埋設されており、ワックスは、加熱要素からユニットの加熱部の内部に熱を運ぶ媒体として機能する。パラフィンワックスは、滅菌ユニット内の所望の温度に高精度で対応する融点を有するように選択される。そして、PTC加熱要素28のキューリー点は、その最も広範なばらつきを考慮しても所望温度を超えるように設定される。加熱要素はPTC種類であるように有利に選択されるが、ここに説明されるフィードバック温度制御システムは他の種類の加熱要素ともに満足に機能するため、これは確定要件ではない。したがって、滅菌温度は、約±1℃以内に、および約±1℃の温度再現性を有するように調節され得る。
ここに説明されるいくつかの実施形態における滅菌ユニットは、加熱部の急速な加熱という付加的な特徴を有する。したがって、滅菌器ユニットの電源が最初に室温から投入されると、加熱要素28および29の双方がともに動作し、パラフィンワックスを、滅菌チャンバ内の温度133℃に対応する温度まで急速に上昇させる。その温度に達すると、フィードバックループが加熱要素28および29のスイッチをオンおよびオフにすることによってその温度制御を開始し、パラフィンワックスは、134℃±1℃のカートリッジ温度に対応する運転温度に維持される。したがって、加熱部の温度は、ユニットの電源が最初に投入された後に図9の曲線に従い、温度は室温から134℃±1℃に急速に上昇し、この時点でパラフィンワックスは、フィードバックループと協調して働くPTCヒータ要素28および29によって一定温度に維持される。スイッチ32は過負荷スイッチであり、過負荷条件が起こらない限り滅菌処理全体にわたって閉じられたままである。過負荷条件が発生するとスイッチ32が開き、典型的に手動でリセットされなければならない。
滅菌処置を行なうため、図4および図5に示されるカートリッジ50の要素が組立てられて円筒ハウジング52に入れられる。具体的には、アダプタ56がハンドピース54の端上に螺合または圧入され、組合せられたハンドピースおよびアダプタがインサート58の摩擦嵌合溝に手動で圧入される。そして、インサート58および取付けられたハンドピース54が円筒ハウジング52内に挿入(懸架)される。水アンプル60はインサート58の他端、すなわち窪みに挿入される。そしてキャップ62がインサート58上に配置され、円筒ハウジング52の端上に螺合される。これが起こると、インサート58の窪み内に位置する針状体100が水アンプル60を突き刺し、液体、蒸気、および飽和蒸気の形態のアンプルからの水がインサートを通っておよびハンドピース54の内部管類を通って流れ、ハンドピース54を効果的にフラッシングして滅菌し得る。
滅菌すべきハンドピースの数に対して適切な数の開口部(または窪み)を有するインサート58を用いることが有利である。たとえば、3つのハンドピースに適したインサートは、他の装着窪みが空のままで1つまたは2つのハンドピースを滅菌するために用いられるべきでない。この構成によって、占有されていない窪みの底部のインサートに「行き止まり」領域が生じ、これはフラッシングして滅菌するのが困難である。有利には、すべての窪みがハンドピースによって占有されているインサートが用いられるべきである。
水の入ったアンプル60は、たとえばポリスチレンで形成され、加熱サイクル時に熱および圧力によって徐々に平らになるため、アンプル内の水はゆっくりと供給されてハンドピースをフラッシングしてから蒸気および飽和蒸気に変換される。アンプルからの水の供給は、アンプルが完全に平らになるまで継続する。カートリッジ50が加熱ユニットに入れられると、アンプルからの水は蒸気および飽和蒸気に変換される。カートリッジ50の幾何学的形状によって、定常状態滅菌処理時に空気と飽和蒸気との均一かつ等方性の混合物が保証される。滅菌ユニットの正確に温度および圧力制御された加熱部にカートリッジ50が入れられると、水から飽和蒸気への変換によって、依存的に関連しており、かつ米国機械学会(ASME)の表などの従来の飽和蒸気表に従う温度および圧力が生成される。定常状態条件において時間と相関がある温度と飽和蒸気圧力とのそのような関係は、滅菌条件を生成する滅菌剤として飽和蒸気を用いるための条件として、当該分野において以下のように一般に受入れられている。
20分間15psiで121℃
10分間38psiで128℃
3.5分間45psiで134℃
カートリッジ50内の温度の正確な制御は、カートリッジ50の破裂を防止するため、および滅菌サイクル時に滅菌中の器具の損傷を防止するために必要である。
したがって、水アンプル60は、水、蒸気および飽和蒸気をハンドピースの管類および溝を通して押し出して器具からデブリおよび生物学的汚染物質をフラッシングするように、密閉されたカートリッジ50に入れられる。フラッシング処理によってさらに、ハンドピースのすべての部分が蒸気および飽和蒸気と接触してハンドピースの内部および外部部品が滅菌されることが確実になる。
水アンプル60内の水は、有利には、イオン交換、蒸留、または逆浸透および濾過、またはこれら浄水方法の組合せによって典型的に予め処理された超純水である。そのような水は、滅菌中の器具の脱スケール作業も行なう。有利には、そのような水は、約5,000,000オームcmよりも大きい比抵抗を有する。アンプルの頂部には、滅菌処理が完了して滅菌条件が満たされたか否かをオペレータに示すように作用する、色が変化する化学的表示積分器が取付けられてもよい。滅菌条件が満たされたことを確実にするのに十分な時間が適切な温度、圧力、および飽和蒸気条件で経過すると、化学的積分表示器の色が変化する。滅菌サイクルの最後に、カートリッジ50が分解されると、平らになったアンプル上の化学的表示器は、器具が滅菌条件に晒されたか否かを色の変化によって示す。化学的表示積分器は、たとえば英国レスターのAlbert Browne Ltd.社またはSteris Corporation社または他の製造業者によって市販用に製造および販売されている種類のものであってもよい。色表示器は、処理の始まりに特定の色を有するドットの形態でもたらされ、滅菌処理が完了して必要な時間、温度、圧力および飽和蒸気基準が達成されたときにのみ選択色になる。
ハンドピースを潤滑するように付加的に作用する潤滑油、またはアルコール、ホルムアルデヒド、もしくは過酸化物等の消毒化学物質などの、他の液体がアンプルに入れられてもよく、これらは滅菌時間および温度の低減を可能にし得る。起こったフラッシングの品質および量を明らかにするために染料が加えられてもよい。
キャップ62内の回路によって、ユニットの加熱部における滅菌処理が適切な時間を有することが保証され、これは、カートリッジ50内の圧力を測定して処理時間を制御する圧力スイッチ90によって達成され、これは、カートリッジ50内の温度を測定するよりも滅菌についてのより正確な基礎である。有利には、いくつかの実施形態では、ここに説明される実施形態に温度計を追加することによって、圧力とともに温度も測定することができる。温度および圧力の双方のそのような同時監視によって、滅菌処理が失敗するたびにより確実な表示が生成される。
すなわち、飽和蒸気に対して、温度および圧力は、そのどちらか一方を知っていることは他方の値を暗示するように関連している。しかし、非飽和蒸気が存在するような何らかの問題が滅菌処理で起こると、これは温度または圧力(双方ではない)を知ることによっても検出されない。したがって、圧力および温度の双方を同時に知っていることは、飽和蒸気の存在(または欠如)に対する重要な点検を提供する。表IIは、本発明のいくつかの実施形態についての温度−圧力試験に関する米国FDAに提出された試験結果を提供する。
圧力スイッチ90は、本発明のいくつかの実施形態において付加的な機能を有する。圧力スイッチは、飽和蒸気定常状態条件の生成がカートリッジ50内に起こる温度と一致するように選択される。このように、タイミング回路のタイミング機能の始まりは、滅菌処理が始まる時間に対応する。そして、本装置のいくつかの実施形態では、圧力スイッチの起動によって開始されるタイミングは滅菌処理の始まりに対応し、滅菌処理の合計時間はタイミング回路の適切な選択によって選択される。
図7に示されるようなタイミングロジック制御モジュール80はキャップ62に含まれる。当該モジュールはプリント基板82を含み、この上に図10の電気要素が装着される。プリント基板はさらに表示ランプ84を装着しており、これは、通電されるとカバー64内のレンズ86を点灯させる(図4)。プリント基板82はさらに、熱スイッチ88に接続された回路を装着している。圧力スイッチ90はさらに、1つ以上のバッテリ92などの、モジュール80内の回路に接続される。他の場所で記載されるように、これらのバッテリは、カートリッジが滅菌を受けている間に再充電可能であるように有利に選択されるが、これは固有の限定ではない。従来の使い捨てバッテリまたはユニットのAC電源との直接接続を用いてもよいが、搭載電源がなければ、典型的にユニットが滅菌ユニットから取出されてAC電源とのその接続を失うと、高温表示器のスイッチがオフになるため、直接接続は禁忌である。
誘導コイル94がモジュール80の周りでカートリッジ50上に装着され、このコイルは、カートリッジ50が加熱部16に挿入されると誘導コイル34に(図2)、カートリッジ50が冷却部に挿入されると誘導コイル44に(図3)誘導結合される。
図8に示されるように、誘導コイル94は、(再充電可能な)バッテリ92のための充電器に接続される。したがって、充電器はカートリッジ50が加熱部に挿入されるたびに通電され、充電器はさらに、カートリッジ50が冷却部に挿入されるたびに通電される。これによって、滅菌ユニットが使用される際、バッテリは充電状態に維持されることが保証される。上述のように、ファン46(図8)も高温のカートリッジ50が冷却部に挿入されるたびに通電される。
図7のタイミングロジック制御モジュール80のための電気回路が図10に示される。図10の電気回路は、2つの集積回路IC10およびIC12を含む。集積回路の各々は、7242型であるように有利に選択される。集積回路IC12のQ2出力端子は緩衝増幅器100に接続され、緩衝増幅器100は、2N3904型の2つのNPNトランジスタQ1およびQ2、ならびにPN2907型のPNPトランジスタQ3を含み得る。トランジスタQ3のコレクタは、図7の表示ランプ84の一方の端子に接続され、表示ランプの他方の端子は接地される。図7の温度スイッチ88は共通リード102およびバッテリ92の正極端子に接続され、バッテリの負極端子は接地される。
図6のカートリッジ50が加熱部12に挿入されると(図2)、カートリッジ50の加熱が開始される。予め定められた特定温度に達すると、カートリッジ50のキャップ62の内部で温度スイッチ88が閉じる。こうして図10の回路が通電され、表示ランプ84が点灯してカートリッジ50のカバー64内のレンズを通して見ることができる。図10の回路は、カートリッジ50の内部温度が予め定められた温度に達し、かつ、カートリッジ50の内部に支持され得るすべてのハンドピースまたは他の器具の温度が予め定められた温度に達するまで通電されないことが認識されるであろう。
集積回路IC10はタイマとして接続される。しかし、タイマのタイミング間隔は、カートリッジ50内の圧力が予め定められた圧力、たとえば48.5psiに達するまで開始されない。飽和蒸気の公知の、かつ表にされた性質から、この圧力はカートリッジ50内の器具の実際の滅菌温度に対応し、温度と圧力は定常状態滅菌処理において依存的に関連しているため、滅菌温度の極めて正確な測定である。
したがって、図10の回路は、カートリッジ50内のすべての器具が予め定められた滅菌温度に達した後にのみ起動されてタイミングを開始する。そのとき、圧力スイッチ90は閉じ、集積回路IC10はそのタイミング機能を開始する。いくつかの実施形態では、タイミング間隔は10分に設定される。タイミング間隔の最後に達するまで、表示ランプ84は連続的に通電される。
タイミング間隔の最後に達すると、タイマ集積回路IC10の出力Q128の状態が変化して集積回路IC12をトリガし、表示ランプ84が点滅する。そのとき、タイマ集積回路IC10は次回の運転の準備ができているように自身をリセットする。上述のように、緩衝増幅器100は、その連続または点滅状態において表示ランプ84に通電するのに十分なエネルギを提供する。
図10にも示されるように、再充電可能バッテリ92はダイオード101を介して誘導コイル94に接続される。図8に示されるように、カートリッジ50がユニット10の加熱または冷却部に挿入されると、誘導コイル34または44内の交流電流によって誘導コイル94内に充電電流が誘導され、バッテリ92がその完全充電状態を達成しない場合はバッテリ92に充電電流を、かつ図10の電気回路に瞬間的な通電電位を提供する。したがって、カートリッジ50が滅菌ユニットの加熱部または冷却部内にあるとき、バッテリ92は完全充電状態に維持される。
要約すると、カートリッジ50は、たとえば滅菌ユニットの加熱部16に挿入されると、選択された運転温度まで加熱される。カートリッジ50が所定温度に達すると、温度スイッチ88が閉じて表示ランプ84が点灯する。点灯している表示ランプ84は、カートリッジ50が高温であることを滅菌ユニットのオペレータに警告するように作用し、したがってオペレータに対する安全モニタとして作用する。カートリッジ50の内部の加熱は、内圧が48.5psiに達するまで継続し、これは、カートリッジ50の内部およびその中に含まれる器具が滅菌温度に達したことを示す正確な指標である。その圧力に達すると圧力スイッチ90は閉じ、集積回路IC10はそのタイミング機能を開始する。10分後、集積回路IC10によって形成されるタイマがタイムアウトし、集積回路IC12が表示ランプ84に点滅信号を送信する。そして、オペレータは加熱部16からカートリッジ50を取出して冷却部40に入れる。こうして、滅菌ユニット10の加熱部は、所望である場合は別のカートリッジ50を受ける準備ができている。表示ランプ84は、冷却部に入っているカートリッジ50内の圧力がたとえば41psiに低下するまで点滅し続ける。そして圧力スイッチ90が開き、タイマ集積回路IC10が自身をリセットし、表示ランプ84がその連続通電状態に戻る。カートリッジ50は、内部温度が室温に戻るまで冷却部40内に残され、室温に戻ると温度スイッチ88が開き、表示ランプ84が消されるため、カートリッジ50を冷却部から取出すことができる。なお、任意の運転時に加熱部のカートリッジ50内の圧力が失われた場合は、圧力スイッチ90が直ちに開いて運転を中断する。この場合、表示ランプ84は点滅しない。この行為は、滅菌ユニット内の滅菌処理に対するフェイルセーフシステムを提供する。
本装置は典型的に圧力および温度の双方を独立して監視することを認識することが重要である。たとえば、圧力シールが適切に着座していない場合、チャンバ内の温度は正確であり得るが、圧力は低過ぎる。不適切な圧力シールを用いると、温度読取が問題を検出しなくても、適切な圧力が得られず、飽和蒸気が得られない。温度が低過ぎると、圧力スイッチは起動されない。したがって、圧力を介してシステムを制御することによって、飽和蒸気の最適な蒸気品質が保証される。飽和蒸気の欠如は、基準以下の不適切な滅菌処理の原因となり、そのようなハンドピースは、これが起こるたびに再滅菌されなければならない。ここに説明される独立した温度および圧力監視によって、オペレータへの警告なしに、適切に滅菌されたハンドピースのみが滅菌処理を正確に完了することが確実になる。
ここに説明される滅菌ユニットは、カートリッジ50の内圧、たとえば48.5psiに応答し、これは、滅菌中の器具の実際の温度の精密な測定と相関にある。タイミングサイクルは、すべての器具が予め定められた滅菌温度に達した後にのみ開始され、そのときの内圧は48.5psiであり、タイミングサイクルが開始される。したがって、本ユニットは、圧力を介した滅菌温度の測定が精密であるだけでなく、装填条件に、すなわち器具のサイズに、およびカートリッジ50内の器具の数にも自動的に適合する。圧力が48.5psiに達してタイミングサイクルを開始する前に、カートリッジ50内のすべての器具が滅菌温度に達する必要がある。
したがって、本発明の実施形態は、操作が簡単であり、最小限の滅菌時間で済み、滅菌中の器具を損傷したり鈍らせたりしない、歯科用ハンドピースなどを滅菌するための比較的安価なユニットを提供する。器具を潤滑するためにアンプル内の液体に潤滑油が加えられてもよいし、および/または消毒剤が加えられてもよい。処理全体が密封カートリッジ50内で行われ、器具は滅菌サイクルが完了するまで取出されない。汚染ガスを大気中に排出することがなく、カートリッジ50内の器具は滅菌後に汚染されることなく冷却される。
ここに説明および使用されるフィードバックループの精度によって、滅菌処理時の滅菌チャンバ内の温度制御を約プラスマイナス摂氏1度であるように正確にすることができる。これは、温度制御のためにパラフィンワックスの溶融の潜熱に大きく依存する先行技術(′892特許を含む)と対照的である。典型的なPTCヒータは、それ自体では、温度制御を、滅菌チャンバの中身を確実に滅菌するのに必要な物理的条件を保証するのに必要な精度および信頼性に維持するのに十分正確ではない。また、典型的な先行技術が処理の制御のために溶融の潜熱に依存することは、その日の最初の滅菌には有効であり得るが、その後はワックスが溶解して正確な温度制御が失われる。正確な温度制御が失われると、滅菌チャンバ内の物理的条件の制御も失われる。
飽和蒸気内の圧力および温度は依存的に関連しているため、圧力を測定する場合は温度の測定は必要とは限らない。実際、一方のみを測定する場合は、温度よりも圧力を測定する方が正確である。システム内に漏れ(ガスケット故障、不適切な着座等)がある場合、温度は測定しても維持されて正確に見え続ける場合があるが、蒸気品質は、飽和蒸気についてのASMEに従う飽和蒸気条件を保証するのに必要な圧力が失われ、適切な滅菌に必要な物理的条件の保証も失われるため、損なわれる。
ここに使用されるタイミングロジックモジュールは、典型的に、予め定められた定常状態飽和蒸気物理的条件が滅菌チャンバ内で達成されるまで(圧力、温度、湿度、飽和蒸気)、そのカウントを開始しない。モジュールは約48.5psiでトリガされる。対照的に、′892特許は、圧力スイッチとして組込まれた温度オーバーシュートを有し、これは、タイミングロジックモジュールの起動が26psiに設定されるが、温度は摂氏134度になる(なお、摂氏133度では圧力は48.5psiである)。したがって、26psiで達成される温度と摂氏134度の温度との間で、滅菌チャンバ内の条件は定常状態ではなかった。したがって、滅菌チャンバ内の条件を保証することができず、したがって再現性を保証することができず、したがってFDAを満足させるのに必要な基準、および滅菌器のための賢明な最良実施例の要件に達することができなかった。微生物学的試験によってすべての試験で致死性が示されたとしても、再現性を保証することはできない。
現在のシステムのさまざまな実施形態は温度オーバーシュートを防止するように設計されており、滅菌処理は飽和蒸気定常状態条件が存在するまでトリガされない。
本明細書中の温度コントローラは調整可能であるため、各滅菌器(装置)の精度を製造品質制御の構成要素として製造時に調整することができる。
圧力/温度対時間のグラフ(図12)は、歯科用ハンドピース滅菌器用途について、摂氏135度(50psi)に漸近する。漸近線は、滅菌処理の開始時に始まる。タイミングカウントは、圧力スイッチの圧力が48.5psiであり、ハンドピースの頭部の温度が摂氏133度であるときに開始される。冷点マッピングおよび圧力−温度試験によってこれが確認される。これらの試験は510(k)FDA提出の一部として提出され、表Iとしてここに含まれる。FDA510(k)提出の全体が、すべての目的において引用によって本明細書に援用される。
′892特許を含む先行技術の中には、PTCヒータを用いて温度を制御するものもある。しかし、′892特許によると、PTCをプラスマイナス40%の精度内に設定することができない。したがって、上述のような固有の欠点を有する温度特定ワックスが用いられる。
いくつかの先行技術装置において要求または推奨されているように器具をバッグに入れることは不要である。バッグに入れることによって滅菌サイクルが中断され、したがって不完全な滅菌およびFDA承認を得る問題に繋がり得る。本明細書中の滅菌チャンバは取出可能であり、器具を滅菌チャンバ内の手術室に運ぶことができるため、外気による汚染の危険性がない。また、所望される場合、外気と滅菌器具との間にインサートおよび折畳み式アンプルがあるため、器具に対する汚染の危険性がなく、ダミーのねじプラスチックカップを用いて滅菌キャップを交換して滅菌チャンバを移動させることができ、それによっていくつかの滅菌キャップの購入を不要にすることができる。滅菌状態の器具は、このように安全に保管され得る。
所望の場合、圧力逃がし弁をシリンダの底部に配置して中身を乾燥させることもできる。チャンバがまだ高温である間に逃がし弁を開き、高温蒸気を逃がすことによって中身を乾燥させることができる。
逃げ通風口をダミーキャップ内に配置し、別個の加湿器を用いて蓋付シリンダを温めて水を蒸気として外気に追い出すこともできる。代替的に、蓋付シリンダを加熱部16に入れて水を追い出すことによって、乾燥ハンドピース(または他の中身)を生成することもできる。
本明細書中の温度コントローラは任意の所望の温度に設定可能であるため、任意の製造業者の滅菌すべき装置についての飽和蒸気滅菌条件にユニットを標準化することができる。これによって、たとえば、滅菌のための高温に耐えることができない器具の滅菌が可能になる。より低い温度を長期間使用してもよい。(滅菌は時間−温度−圧力−飽和蒸気条件現象であることを思い出されたい。)
ここに説明される装置については、オペレータによるシステムの容易な監視が可能である。チャンバ内の温度が摂氏104度に達すると、滅菌キャップ内の光が一定の照光モードに点灯する。これは、チャンバが高温であることをオペレータに伝える。この光は、滅菌処理が完了すると点滅し始め、これは滅菌処理が完了したこと、および滅菌チャンバを冷却部に移動させてもよいことをオペレータに伝える。光は、41psiの圧力まで冷却されると一定の照光モードに再び戻り、温度が華氏74度に達すると光が消える。これは、滅菌チャンバが安全に取出されてねじを外されたこと、および滅菌された中身を安全に取出して使用できる状態にあることをオペレータに伝える。その後、濃縮された滅菌液体水は、それが含む特定の汚染物質に従って安全に廃棄されるようにシンクまたは他の容器に移されてもよい。
滅菌処理の結果として色が変化する化学的表示器を、使用済の滅菌水アンプルから剥がしてログブックに貼付け、当該装填におけるハンドピースが滅菌されたことを示し、滅菌の書面記録を提供することもできる。この場合、オペレータは、ハンドピースを滅菌器に入れて滅菌する前にハンドピースの連続番号をログブックに記録しなければならない。他の適切な化学的表示器も使用可能である。
折畳み式のアンプルを用いて、滅菌剤としての飽和蒸気に変換すべき水の放出を容易にしてもよい。
アンプルが配置されるインサートと、ハンドピースが内部に存在するシリンダとの間に圧力勾配が確立される。蒸気に変換すべき水は1つの部分(インサート)の内部にあり、ハンドピースが位置するシリンダはそもそも水を有しないため、アンプルをその内部の水で加熱すると水が蒸気に変換され、蒸気はその後ハンドピースを流れて2つの区域同士の間に平衡を確立し、それによってハンドピースを滅菌洗浄してフラッシングする。
チャンバの冷点マッピング(FDA承認および賢明な滅菌業務に要求される)に続いて、滅菌処理タイミングを開始する圧力スイッチは、滅菌チャンバ内の冷点(歯科用ハンドピースの場合はハンドピースの頭部)において所望される温度と一致するため、滅菌チャンバ全体にわたって所望の条件が保証され得る。さらに、滅菌すべき器具の製造業者の温度要件との整合性も制御可能であり、そのため、器具を損傷することがない。この温度および圧力制御は、図12のグラフによって示される。この温度制御は、歯科用ハンドピースよりも繊細な器具、たとえばより低い温度にのみ耐え得る直腸鏡を用いて達成され得る。温度コントローラの柔軟性によって、所望のどのような温度でも温度を制御することができる。
たとえば錆びる可能性があるが高熱に耐え得るため、水または蒸気に晒すことができないが器具がある場合、本システムを乾式熱滅菌システムとして使用することができる。器具は、乾式熱を用いて滅菌され得る。相違点は、乾式熱を用いると摂氏約191度の温度が必要になることである。この高温の達成は、説明した温度コントローラの範囲内に容易にあるため、ここに説明される装置を用いて容易に達成され得る。
ここに説明される装填滅菌チャンバは、滅菌チャンバの内部にハンドピースを懸架するように構成される。このように、ハンドピースの頭部、実際にハンドピース全体は、滅菌剤として飽和蒸気のみに出会う。したがって、ハンドピース全体が飽和蒸気で滅菌される。滅菌チャンバ内のすべての液体水は滅菌チャンバの底部に位置し、ハンドピースと接触しない。飽和水は飽和蒸気の滅菌能力を有しないため、ハンドピースから離れて位置する必要がある。
ここに説明される滅菌ユニットは、装填滅菌チャンバが加熱部に入れられると、前部から後部に向かって下向きの角度に方向付けられるように設計および構成される。加熱チャンバは、すべての飽和水が滅菌すべき器具から離れるようにチャンバの下り坂の側に流れるように、このように意図的に方向付けられる。この方向付けは、滅菌チャンバが滅菌器に入れられると摺動して出ることができず、オペレータによって取出されなければならないため、オペレータにとっての安全因子でもある。
ここに説明されるユニットは、任意の熱負荷サイズおよび任意の外部大気圧(典型的に高高度の場所における問題)に合わせて自己調整する。ユニットが自己調整するのは、滅菌チャンバ内のすべての中身が温度および圧力に達するまで圧力スイッチが滅菌処理タイミングカウントを開始しないためである。
本発明の滅菌システムの特定の実施形態が図示および説明されたが、当業者に明らかであり本発明の範囲内にある変更が加えられてもよいことが認識されるであろう。
本発明の構造および運転方法におけるさまざまな他の変更および修正が、発明の範囲および思想から逸脱することなく当業者に明らかになるであろう。発明は具体的な実施形態と関連して説明されたが、発明はそのような具体的な実施形態に過度に限定されるべきでないことを理解すべきである。
本発明の教示を含むさまざまな実施形態がここに詳細に図示および説明されたが、当業者は、これらの教示内容を依然として含む多くの他の変化した実施形態を容易に考案することができる。
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Claims (10)

  1. 滅菌装置であって、
    a) 滅菌すべき少なくとも1つの装置を入れるのに適した細長いカートリッジと、
    b) 互いに熱的に絶縁された加熱部および冷却部を含むハウジングとを備え、前記加熱部は第1の開口を有し、前記冷却部は第2の開口を有し、前記第1および第2の開口は、前記細長いカートリッジを前記加熱部および前記冷却部の内部に連続して受けるのに適しており、
    c) 前記加熱部は、実質的に同軸構成にある内側ケースおよび少なくとも1つの内側の細長い管状ケースを含み、前記内側ケースは、前記少なくとも1つの内側の細長い管状ケースが入った加熱チャンバを形成し、
    c−1) 前記少なくとも1つの内側の細長い管状ケース取囲む空間を実質的に充填する、前記内側ケースの内部の熱伝導バラスト材をさらに備え、
    c−2) 前記熱伝導バラスト材に実質的に浸漬している、前記内側ケースの内部の少なくとも1つのヒータをさらに備え、
    c−3) フィードバック温度コントローラを介して前記少なくとも1つのヒータに結合される、前記内側ケースの内部の少なくとも1つの温度センサをさらに備え、前記フィードバック温度コントローラは、滅菌すべき前記装置の温度をプラスマイナス摂氏1度以内に制御可能であり、
    d) 前記冷却部は、前記加熱部における処理に続いて前記細長いカートリッジを受けることが可能な管状冷却管を含み、
    d−1) 前記細長いカートリッジの周りに冷却材を循環させるのに適したポンプまたはファンをさらに備える、滅菌装置。
  2. 前記少なくとも1つの内側の細長い管状ケースの内部の圧力が滅菌すべき前記装置に送出されるときに前記圧力を抑止するのに適した少なくとも1つの圧力センサをさらに備える、請求項1に記載の滅菌装置。
  3. 前記熱伝導バラスト材は、前記少なくとも1つの内側の細長い管状ケースに送出することが望まれる温度で溶解する、請求項1に記載の滅菌装置。
  4. 前記熱伝導バラスト材はパラフィンワックスである、請求項3に記載の滅菌装置。
  5. 前記管状冷却管は冷却フィンを含む、請求項1に記載の滅菌ユニット。
  6. 前記フィードバック温度コントローラは、温度が予め定められた値に達するとタイミングサイクルを開始して前記温度における予め定められた時間の後に信号を提供するタイマを含む、請求項1に記載の滅菌装置。
  7. c−4) 前記内側の細長い管状ケースの内部の容器をさらに含み、前記容器には、滅菌処理時に滅菌すべき装置に放出および送出される滅菌媒体が入っている、請求項1に記載の滅菌ユニット。
  8. 前記滅菌媒体は、前記容器からの水の放出に続いて前記内側の細長い管状ケースの内部に生じる飽和蒸気である、請求項7に記載の滅菌装置。
  9. 前記水は、約5,000,000オームcmよりも大きい比抵抗を有する、請求項8に記載の滅菌装置。
  10. 前記容器は、前記滅菌媒体に加えて、潤滑油、消毒剤および洗浄剤の1つ以上を含む、請求項7に記載の滅菌装置。
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