JP2015525083A - 中性pHまたは中性に近いpHの大豆タンパク質製品(「S701N2」) - Google Patents

中性pHまたは中性に近いpHの大豆タンパク質製品(「S701N2」) Download PDF

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Abstract

少なくとも約60重量%(N?6.25)d.b.のタンパク質含量を有する大豆タンパク質製品であって、約4.4未満のpHにて水性媒体に完全に可溶性であり、このpH範囲にて熱安定性である大豆タンパク質製品の水溶液のpHを、pH約6.1〜約8に調整する。その結果得られた製品は、製品を乾燥させること、沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させること、製品を熱処理し次いで乾燥させること、または、製品を熱処理し沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させることにより、さらに処理する。

Description

関連出願の参照
本出願は、2012年6月25日出願の米国特許仮出願第61/663,645号についての米国特許法第119条(e)による優先権を主張するものである。
発明の分野
本発明は、中性pHまたは中性に近いpHの大豆タンパク質製品、好ましくは単離物の提供に関する。
発明の背景
本願の譲受人に譲渡され、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2009年10月21日出願の米国特許出願第12/603,087(7865-415)号(米国特許公開第2010-0098818号)、2010年10月13日出願の同第12/923,897(7865-454)号(米国特許公開第2011-0038993号)、および2011年6月1日出願の同第12/998,422号(米国特許公開第2011-0236556号)(「S701」)には、完全に可溶性であり、低pH値にて透明な熱安定性の溶液をもたらすことが可能である大豆タンパク質製品、好ましくは大豆タンパク質単離物の調製が記載されている。このタンパク質製品は、タンパク質の沈殿(precipitation)を伴わずに、特にソフトドリンクおよびスポーツドリンクならびに他の酸性水系のタンパク質強化のために使用することができる。その大豆タンパク質製品は、自然な(natural)pHにて塩化カルシウム水溶液で大豆タンパク質源を抽出すること、その結果得られた大豆タンパク質水溶液を任意選択で希釈すること、その大豆タンパク質水溶液のpHを約1.5〜約4.4、好ましくは約2.0〜約4.0のpHに調整して、酸性化された清澄な(clear)大豆タンパク質溶液(この溶液は、任意選択で、乾燥に先行して濃縮およびダイアフィルトレーションしてもよい)を製造すること、によって製造される。
発明の概要
本発明によれば、前述の米国特許出願第12/603,087号、同第12/923,897号および同第12/998,422号の方法によって得られる酸性化された清澄な水溶液をpH約6.1〜約8.0、好ましくは約6.5〜約7.5にpH調整し、その結果得られた製品を乾燥させるか、または、形成された沈殿物を分離して乾燥させる。あるいは、pH約6.1〜約8にpH調整した後、このpH調整された溶液を熱処理し、次いで、その結果得られた製品を乾燥させるか、または、形成された沈殿物を分離して乾燥させてもよい。酸性化された清澄な水溶液は、pH調整ステップに先行して、またはそれに続いて、任意選択で濃縮し任意選択でダイアフィルトレーションしてもよい。
あるいは、前述の米国特許出願第12/603,087号、同第12/923,897号および同第12/998,422号の方法による乾燥製品を可溶化(solubilize)してもよく、その結果得られた清澄な水溶液をpH約6.1〜約8.0、好ましくは約6.5〜約7.5にpH調整し、そしてこのpH調整された溶液を乾燥させるか、または、形成された沈殿物を分離して乾燥させる。あるいは、pH約6.1〜約8にpH調整した後、このpH調整された溶液を熱処理してもよく、次いで、その結果得られた製品を乾燥させるか、または、形成された沈殿物を分離して乾燥させる。
pH調整された溶液の熱処理は、一般に、約70℃〜約160℃の温度で約2秒〜約60分間、好ましくは約80℃〜約120℃の温度で約15秒〜約15分間、より好ましくは約85℃〜約95℃の温度で約1〜約5分間行われる。
自然なpHが約6.1〜約8.0である大豆タンパク質製品が提供されることにより、中性pHまたは中性に近いpHを有する適用品においてこの製品を使用することが容易になり、大豆タンパク質製品の低pHを中和するpH上昇性の(pH elevating)原材料を適用品の処方中に含ませる必要がなくなる。本明細書において提示する大豆タンパク質製品は、すっきりした風味を有し、中性条件または中性に近い条件下での食品用途に有用である。
したがって、本発明の一態様では、大豆タンパク質製品を製造する方法であって、
(a)少なくとも約60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する大豆タンパク質製品であって、約4.4未満のpHにて水性媒体に完全に可溶性であり、そのpH範囲にて熱安定性である大豆タンパク質製品の、水溶液を用意するステップと、
(b)前記溶液のpHを、pH約6.1〜約8、好ましくは約6.5〜約7.5に調整するステップと、
(c)任意選択で、pH調整された試料(sample)全体を乾燥させるステップ、または
(d)任意選択で、沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させるステップ、または
(e)任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いでその試料全体を乾燥させるステップ、または
(f)任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで、沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させるステップと
を含む方法が提供される。
本発明の別の態様では、上記の米国特許出願の手順により製造された大豆タンパク質溶液を処理して、本明細書において提供するpH調整された大豆タンパク質製品を製造してもよい。したがって、本発明のさらなる一態様では、大豆タンパク質製品を製造する方法であって、
(a)大豆タンパク質源を、カルシウム塩水溶液、とりわけ塩化カルシウム溶液で抽出することにより、大豆タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化し、大豆タンパク質水溶液を形成するステップと、
(b)大豆タンパク質水溶液を残留大豆タンパク質源から分離するステップと、
(c)任意選択で、大豆タンパク質水溶液を希釈するステップと、
(d)大豆タンパク質水溶液のpHをpH約1.5〜約4.4、好ましくは約2〜約4に調整して、酸性化された大豆タンパク質水溶液を製造するステップと、
(e)任意選択で、酸性化された大豆タンパク質水溶液を熱処理して、抗栄養トリプシンインヒビターの活性および微生物負荷を低減させるステップと、
(f)任意選択で、選択膜技術を使用することによりイオン強度を実質的に一定に維持しながら、酸性化された大豆タンパク質水溶液を濃縮するステップと、
(g)任意選択で、濃縮された大豆タンパク質溶液をダイアフィルトレーションするステップと、
(h)任意選択で、濃縮された大豆タンパク質溶液を低温殺菌して微生物負荷を低減させるステップと、
(i)大豆タンパク質水溶液のpHを、pH約6.1〜約8、好ましくは約6.5〜約7.5に調整するステップと、そして、
任意選択で、pH調整された試料全体を乾燥させるステップ、または
任意選択で、沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させるステップ、または
任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで試料全体を乾燥させるステップ、または
任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで、沈殿した大豆タンパク質材料を回収し乾燥させるステップと
を含む方法が提供される。
さまざまな機能特性を有しさまざまな用途が意図された、食品に使用するための多岐にわたる大豆タンパク質製品が入手可能であるが、市販の大豆タンパク質製品にとってより一般的な用途には、加工肉製品(processed meat product)、焼き食品(baked goods)および栄養バー(nutrition bars)がある。本発明のpH調整された大豆タンパク質製品は、よりすっきりした風味を有し、従来の大豆タンパク質製品に特有の「豆臭い(beany)」風味がなく、先に挙げた種類を含め多様な食用製品において、従来の大豆タンパク質製品と置き換えて、風味が改善されている食用製品とすることができる。以下に記載されているpH調整された大豆タンパク質製品の調製には、タンパク質製品の機能特性を改変する、すなわち、タンパク質の溶解度を低下させ材料の水結合能(water binding capacity)を高めることに役立つ熱処理ステップが組み込まれてもよい。
本明細書で提供される中性のまたは中性に近い大豆タンパク質製品は、新しい大豆タンパク質製品である。したがって、本発明の別の態様では、少なくとも約60重量%、好ましくは少なくとも約90重量%、より好ましくは少なくとも約100重量%、(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有し、水溶液中での自然なpHが約6.1〜約8、好ましくは約6.5〜約7.5であり、豆臭くない(non−beany)風味を有する大豆タンパク質製品が提供される。本発明は、そのような新規の大豆タンパク質製品が組み込まれている食品組成物をさらに含み、その例としては、加工肉製品、焼き食品、栄養バー、および、乳製品の類似もしくは代替製品(dairy analogue or alternative products)、例えば飲料および冷凍デザート(frozen desserts)などの製品が挙げられる。
本明細書に記載の方法に従って製造された大豆タンパク質製品は、大豆タンパク質製品の独特の豆臭い風味がなく、タンパク質製品の多種多様な従来の用途に、限定されるものではないが例えば、加工食品および飲料のタンパク質強化、油の乳化に、焼き食品におけるボディーフォーマー(body former)、ならびにガス封入製品の発泡剤として使用するのに適している。さらに、大豆タンパク質製品は、肉類似物(meat analogs)において有用なタンパク質繊維に成形することができ、卵白がつなぎとして使用される食用製品中で、卵白代用品または増量剤として使用することができる。大豆タンパク質製品は、栄養補助食品中で使用することもできる。大豆タンパク質製品は、乳製品類似物もしくは代替製品中、または、乳性/植物性原材料のブレンド物(dairy/plant ingredient blends)である製品中で使用することもできる。大豆タンパク質製品の他の使い道は、ペットフード、動物飼料、ならびに、工業および化粧用途、ならびにパーソナルケア製品にある。
発明の一般的な説明
大豆タンパク質製品を提供する方法の最初のステップは、大豆タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化させることを含む。大豆タンパク質源は、ダイズ豆、または、ダイズ豆の加工に由来する任意の大豆製品もしくは副産物であってもよく、その例としては、限定されるものではないが、大豆ミール、大豆フレーク、粗挽き大豆および大豆粉が挙げられる。大豆タンパク質源は、全脂肪形態、部分脱脂形態または完全脱脂形態で使用することができる。大豆タンパク質源が、かなりの量の脂肪を含有する場合、一般的に、プロセス中に油除去ステップが必要になる。大豆タンパク質源から回収される大豆タンパク質は、ダイズ豆中に天然に存在するタンパク質であってもよく、または、そのタンパク質性材料は、遺伝子操作によって改変されているが天然タンパク質の特徴的な疎水性および極性特性を有しているタンパク質であってもよい。
大豆タンパク質源材料からのタンパク質可溶化は、最も好都合には塩化カルシウム溶液を使用して行われるが、他のカルシウム塩溶液を使用してもよい。また、他のアルカリ土類金属化合物、例えばマグネシウム塩を使用してもよい。さらに、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出は、カルシウム塩溶液を別の塩溶液、例えば塩化ナトリウムと組み合わせて使用して行うこともできる。さらには、水または他の塩溶液、例えば塩化ナトリウムを使用して大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出を行い、続いて、抽出ステップにおいて製造された大豆タンパク質水溶液にカルシウム塩を添加してもよい。カルシウム塩の添加の際に形成された沈殿物は、後続の処理に先行して除去される。
カルシウム塩溶液の濃度が上昇するに従い、大豆タンパク質源からのタンパク質の可溶化の程度は、最初は上昇し、やがて最大値に達する。塩濃度がそれ以降いくら上昇しても、可溶化されるタンパク質の総量は増加しない。最大のタンパク質可溶化をもたらすカルシウム塩溶液の濃度は、関与する塩によってさまざまである。通常は、約1.0M未満の濃度値、より好ましくは約0.10〜約0.15Mの値を利用することが好ましい。
バッチプロセスでは、タンパク質の塩可溶化は、約1℃〜約100℃、好ましくは約15℃〜約65℃、より好ましくは約50℃〜約60℃の温度で、通常約1〜約60分である可溶化時間を短縮するために、好ましくはかく拌(agitation)を伴って行われる。オーバーオールで高い製品収率を得るために、大豆タンパク質源から実質的に実現可能な限り多くのタンパク質を抽出するように可溶化を行うことが好ましい。
連続プロセスでは、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出は、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の連続抽出を行うのに合った任意の方式で実施される。一実施形態では、大豆タンパク質源は、カルシウム塩溶液と連続的に混合され、その混合物は、本明細書に記載するパラメーターに応じて所望の抽出を行うのに十分な滞留時間が得られる長さを有するパイプまたは導管を通して、その滞留時間が得られる流速で、輸送される。このような連続的手順では、塩可溶化ステップは、好ましくは大豆タンパク質源から実質的に実現可能な限り多くのタンパク質を抽出するように可溶化を行うために、約1分〜約60分の時間で行われる。連続的手順での可溶化は、約1℃と約100℃の間、好ましくは約15℃から約65℃、より好ましくは約50℃と約60℃の間の温度で行われる。
抽出は、pH約4.5〜約11、好ましくは約5〜約7にて一般に実施される。抽出系(大豆タンパク質源およびカルシウム塩溶液)のpHは、抽出ステップで使用するために、任意の好都合な食品グレードの酸、通常は塩酸もしくはリン酸、または食品グレードのアルカリ、通常は水酸化ナトリウムを、必要に応じて使用することにより、約4.5〜約11の範囲内の任意の所望の値に調節してもよい。
可溶化ステップの間のカルシウム塩溶液中の大豆タンパク質源の濃度は、広範囲で多様であり得る。典型的な濃度値は、約5〜約15%w/vである。
塩水溶液でのタンパク質抽出ステップは、大豆タンパク質源中に存在することがある脂肪を可溶化するという付加的な効果を有し、その場合、脂肪が水相中に存在する結果となる。
抽出ステップの結果得られるタンパク質溶液は、一般的に、約5〜約50g/L、好ましくは約10〜約50g/Lのタンパク質濃度を有する。
カルシウム塩水溶液は、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤は、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸などの任意の好都合な酸化防止剤であってよい。用いられる酸化防止剤の量は、溶液の約0.01〜約1重量%で変えることができ、好ましくは約0.05重量%である。酸化防止剤は、タンパク質溶液中のフェノール類の酸化を阻害するのに役立つ。
次いで、抽出ステップの結果得られたタンパク質水溶液を、残留大豆タンパク質源から任意の好都合な様式で、例えば、デカンター型遠心分離機または任意の適当なふるいを用い、続いてディスク型遠心分離および/または濾過により、残留大豆タンパク質源材料を除去することにより、分離する。分離ステップは、タンパク質可溶化ステップと同じ温度で典型的に実施されるが、約1℃〜約100℃、好ましくは約15℃〜約65℃、より好ましくは約50℃〜約60℃の範囲内の任意の温度で実施してもよい。分離された残留大豆タンパク質源は、廃棄のために乾燥させることができる。あるいは、分離された残留大豆タンパク質源を処理して、いくらかの残留タンパク質を回収してもよい。分離された残留大豆タンパク質源を新しいカルシウム塩溶液で再抽出することができ、清澄化に際して得られたタンパク質溶液を最初のタンパク質溶液と合わせて、以下に記載するさらなる処理に供してもよい。あるいは、分離された残留大豆タンパク質源を従来の等電沈殿法や残留タンパク質を回収する任意の他の好都合な手順によって処理してもよい。
大豆タンパク質水溶液を、消泡剤、例えば任意の適当な食品グレードの非シリコーン系消泡剤で処理して、さらなる処理時に形成される泡の体積を減少させてもよい。用いられる消泡剤の量は、一般に、約0.0003%w/vを超える。あるいは、記載した量の消泡剤を、抽出ステップで添加してもよい。
本譲受人に譲渡され、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,844,086号および同第6,005,076号に記載されているように、大豆タンパク質源が相当な量の脂肪を含有する場合は、分離されたタンパク質水溶液について、上記特許に記載の脱脂ステップを行うことができる。あるいは、分離されたタンパク質水溶液の脱脂は、任意の他の好都合な手順により達成することができる。
大豆タンパク質水溶液を粉末活性炭または粒状活性炭などの吸着剤で処理して、着色化合物および/または臭気化合物を除去することができる。このような吸着剤処理は、一般に、分離されたタンパク質水溶液の周囲温度で、任意の好都合な条件下で実施することができる。粉末活性炭の場合、約0.025%〜約5%w/v、好ましくは約0.05%〜約2%w/vの量が用いられる。吸着化剤は、任意の好都合な手段により、例えば濾過により、大豆溶液から除去することができる。
その結果得られた大豆タンパク質水溶液は、一般に、約0.1〜約10倍容、好ましくは約0.5〜約2倍容の水性の希釈剤で希釈することで、大豆タンパク質水溶液の伝導率を、一般には約105mS未満、好ましくは約4〜約21mSの値に低下させてもよい。このような希釈は、通常は水を使用して行うが、希薄塩溶液、例えば、伝導率が最大約3mSの塩化ナトリウムまたは塩化カルシウムを使用してもよい。
大豆タンパク質溶液と混合する希釈剤は、一般に、大豆タンパク質溶液と同じ温度を有するが、希釈剤は、約1℃〜約100℃、好ましくは約15℃〜約65℃、より好ましくは約50℃〜約60℃の温度を有してもよい。
次いで、任意選択で希釈された大豆タンパク質溶液を、任意の適当な食品グレードの酸の添加によりpHを約1.5〜約4.4、好ましくは約2〜約4の値に調整すると、清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液になる。清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液の伝導率は、希釈された大豆タンパク質溶液の場合は一般に約110mS未満、または、希釈されていない大豆タンパク質溶液の場合は一般に約115mS未満であり、いずれの場合も、好ましくは約4〜約26mSである。
本譲受人に譲渡され、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2012年5月18日出願の同時係属中の米国特許出願第13/474,788号(「S704」)に記載されているように、任意選択の希釈ステップおよび酸性化ステップは、残留大豆タンパク質源材料からの大豆タンパク質溶液の分離に先行して行ってもよい。
清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液を熱処理に供して、抽出ステップの間の大豆タンパク質源材料からの抽出の結果としてこの溶液中に存在する熱不安定性の抗栄養因子、例えばトリプシンインヒビターを不活性化させてもよい。このような加熱ステップは、微生物負荷の低減という付加的な利益ももたらす。一般に、タンパク質溶液は、約10秒〜約60分間約70℃〜約160℃の温度に、好ましくは約10秒〜約5分間約80℃〜約120℃の温度に、より好ましくは約30秒〜約5分間約85℃〜約95℃の温度に加熱する。次いで、加熱処理された酸性化された大豆タンパク質溶液を、以下に記載するさらなる処理のために、約2℃〜約65℃、好ましくは約50℃〜約60℃の温度に冷却することができる。
任意選択で希釈され、酸性化され、任意選択で熱処理されたタンパク質溶液は、任意選択で、任意の好都合な手段により、例えば濾過によりポリッシングを行って(polish)、残留微粒子を除去することができる。
その結果得られた清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液を、以下に記載するようにpH約6.1〜約8.0、好ましくは約6.5〜約7.5に調整し、任意選択で以下に記載するようにさらに処理し次いで乾燥させて、大豆タンパク質製品を製造してもよい。不純物含量が減少しており塩含量が低下している大豆タンパク質製品、例えば大豆タンパク質分離物を提供するために、清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液を、pH調整ステップに先行して処理してもよい。
清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液は、そのイオン強度を実質的に一定に維持しながら濃縮してそのタンパク質濃度を高めてもよい。このような濃縮は、一般的に、約50〜約300g/L、好ましくは約100〜約200g/Lのタンパク質濃度を有する濃縮大豆タンパク質溶液がもたらされるように行う。
濃縮ステップは、バッチ操作または連続操作に合った任意の好都合な様式で、例えば、限外濾過またはダイアフィルトレーションなどの任意の好都合な選択膜技術を用いることにより行うことができ、このとき使用する膜は、様々な膜材料および構造を考慮して、適当な分画分子量、例えば約3,000〜約1,000,000ダルトン、好ましくは約5,000〜約100,000ダルトンを有する中空糸膜または螺旋状膜(spiral−wound membrane)などとし、連続操作の場合には、タンパク質水溶液が膜を通過する時に所望の濃縮度が得られるような寸法にする。
周知のように、限外濾過および類似の選択膜技術では、低分子量の種には膜を通過させつつ、より高分子量の種には膜を通過させないようにする。低分子量の種としては、食品グレードの塩のイオン種だけでなく、原料物質から抽出された低分子量物質、例えば、炭水化物、色素、低分子量タンパク質、および、トリプシンインヒビターなどの抗栄養因子が挙げられ、抗栄養因子は、それ自身が低分子量タンパク質である。膜の分画分子量は、通常は、様々な膜材料および構造を考慮して、相当な割合のタンパク質を溶液中に確実に保持しつつ夾雑物を通過させるように選ばれる。
濃縮された大豆タンパク質溶液は、次いで、水または希食塩水を使用したダイアフィルトレーションステップに供することができる。ダイアフィルトレーション溶液は、その自然なpHであってもよく、ダイアフィルトレーションの対象であるタンパク質溶液と同じpHであってもよく、中間の任意のpH値であってもよい。このようなダイアフィルトレーションは、約1〜約40倍容のダイアフィルトレーション溶液、好ましくは約2〜約25倍容のダイアフィルトレーション溶液を使用して行うことができる。ダイアフィルトレーション操作では、透過液と一緒に膜を通過することによって、清澄な大豆タンパク質水溶液からさらなる量の夾雑物が除去される。これにより、清澄なタンパク質水溶液を精製し、またその粘度が低下することもある。ダイアフィルトレーション操作は、有意なさらなる量の夾雑物もしくは目に見える色が透過液中に存在しなくなるまで、または、保持液が、pH調整し、任意選択でさらに処理し、次いで乾燥させたときに少なくとも約90重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する大豆タンパク質単離物をもたらすよう十分に精製された状態になるまで、行うことができる。このようなダイアフィルトレーションは、濃縮ステップ用のものと同じ膜を使用して行うことができる。しかし、所望であれば、ダイアフィルトレーションステップは、様々な膜材料および構造を考慮して、異なる分画分子量を有する別の膜、例えば、約3,000〜約1,000,000ダルトン、好ましくは約5,000〜約100,000ダルトンの範囲の分画分子量を有する膜を使用して行うことができる。
あるいは、ダイアフィルトレーションステップは、濃縮に先行して清澄な酸性化されたタンパク質水溶液に、または、部分的に濃縮された清澄な酸性化されたタンパク質水溶液に、施してもよい。ダイアフィルトレーションは、濃縮プロセス中、複数の時点で施すこともできる。濃縮に先行して、または部分的に濃縮された溶液にダイアフィルトレーションを施す際は、その結果得られたダイアフィルトレーションされた溶液を、次いで、さらに濃縮してもよい。タンパク質溶液を濃縮する際に複数回にわたってダイアフィルトレーションすることにより粘度低下が達成されれば、完全に濃縮されたより高い最終タンパク質濃度を達成することができる。
濃縮ステップおよびダイアフィルトレーションステップは、本発明においては、その後回収される大豆タンパク質製品が、約90重量%未満のタンパク質(N×6.25)d.b.、例えば、少なくとも約60重量%のタンパク質(N×6.25)d.b.を含有するような様式で行ってもよい。清澄な大豆タンパク質水溶液を部分的に濃縮することおよび/または部分的にダイアフィルトレーションすることにより、夾雑物を部分的にのみ除去することが可能である。次いで、このタンパク質溶液は、pH調整し、任意選択で、以下に記載するようにさらに処理し、乾燥させて、より低い純度レベルの大豆タンパク質製品としてもよい。
ダイアフィルトレーションステップの少なくとも一部の間、ダイアフィルトレーション媒体中に酸化防止剤が存在してもよい。酸化防止剤は、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸などの任意の好都合な酸化防止剤であってよい。ダイアフィルトレーション媒体中で用いられる酸化防止剤の量は、用いられる材料に依存し、約0.01〜約1重量%で様々であり得、好ましくは約0.05重量%である。酸化防止剤は、大豆タンパク質溶液中に存在するフェノール類の酸化を抑制するのに役立つ。
任意選択の濃縮ステップおよび任意選択のダイアフィルトレーションステップは、任意の好都合な温度で、一般には約2℃〜約65℃、好ましくは約50℃〜約60℃で、所望の程度の濃縮およびダイアフィルトレーションを行うための期間にわたって行うことができる。使用される温度および他の条件は、膜処理を行うために使用する膜装置、溶液の所望のタンパク質濃度、および、透過液への夾雑物の除去の効率に、ある程度依存する。
大豆中には2つの主要なトリプシンインヒビター、すなわち、クニッツ型(Kunitz)インヒビター(およそ21,000ダルトンの分子量を有する熱不安定性の分子である)およびボーマン−バーク型(Bowman−Birk)インヒビター(約8,000ダルトンの分子量を有する、より熱安定性の分子である)が存在する。最終的な大豆タンパク質製品中のトリプシンインヒビター活性のレベルは、多様なプロセス変数の操作により制御することができる。
上記のように、清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液の熱処理を用いて熱不安定性のトリプシンインヒビターを不活性化することができる。部分的に濃縮された、または完全に濃縮された酸性化された大豆タンパク質水溶液を熱処理して熱不安定性のトリプシンインヒビターを不活性化することもできる。部分的に濃縮された酸性化された大豆タンパク質溶液に熱処理を施す際は、その結果得られた熱処理された溶液を、次いでさらに濃縮してもよい。
また、濃縮ステップおよび/またはダイアフィルトレーションステップは、他の夾雑物と共に透過液中にトリプシンインヒビターを除去するのに好ましい様式で行うことができる。トリプシンインヒビターの除去は、約30,000〜約1,000,000Daなどの大きめの孔径の膜を使用すること、約30℃〜約65℃、好ましくは約50℃〜約60℃などの昇温下で膜を操作すること、および、約10〜約40倍容などの大きめの体積のダイアフィルトレーション媒体を用いることにより、促進される。
任意選択で希釈したタンパク質溶液を約1.5〜約3の低めのpHで酸性化し膜処理することにより、約3〜約4.4の高めのpHで溶液を処理する場合と比較してトリプシンインヒビター活性を低下させることができる。
さらに、トリプシンインヒビター活性の低下は、大豆材料を、トリプシンインヒビターのジスルフィド結合を破壊または再配置する還元剤にさらすことにより達成してもよい。適当な還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、システインおよびN−アセチルシステインが挙げられる。
このような還元剤の添加は、プロセス全体の様々な段階で行うことができる。還元剤は、抽出ステップにおいて大豆タンパク質源材料と共に添加してもよく、残留大豆タンパク質源材料を除去してから、清澄化された大豆タンパク質水溶液に添加してもよく、ダイアフィルトレーションの前もしくは後で、濃縮されたタンパク質溶液に添加してもよく、または、乾燥された大豆タンパク質製品と乾燥ブレンドしてもよい。還元剤の添加は、上述のような、熱処理ステップおよび膜処理ステップと組み合わせてもよい。
任意選択で濃縮されたタンパク質溶液中に活性なトリプシンインヒビターを保持することが望ましい場合、これは、熱処理ステップを排除するかまたは熱処理ステップの強度を低減させること、還元剤を利用しないこと、pH範囲のより高い端(pH3〜約4.4など)で濃縮ステップおよび/またはダイアフィルトレーションステップを操作すること、小さめの孔径の濃縮および/またはダイアフィルトレーション膜を利用すること、低めの温度で膜を操作すること、および、より少量のダイアフィルトレーション媒体を用いることにより、達成することができる。
任意選択で濃縮され任意選択でダイアフィルトレーションされた酸性化されたタンパク質溶液は、必要に応じて、米国特許第5,844,086号および同第6,005,076号に記載されているように、さらなる脱脂操作に供することができる。あるいは、任意選択で濃縮され任意選択でダイアフィルトレーションされたタンパク質溶液の脱脂は、任意の他の好都合な手順により達成してもよい。
任意選択で濃縮され任意選択でダイアフィルトレーションされたタンパク質水溶液は、粉末活性炭または粒状活性炭などの吸着剤で処理して、着色化合物および/または臭気化合物を除去することができる。このような吸着処理は、任意の好都合な条件下で、一般的には、タンパク質溶液の周囲温度で行うことができる。粉末活性炭の場合、約0.025%〜約5%w/v、好ましくは約0.05%〜約2%w/vの量が用いられる。吸着剤は、任意の好都合な手段により、例えば濾過により、大豆タンパク質溶液から除去することができる。
pH調整に先行して、大豆タンパク質溶液について低温殺菌ステップを行ってもよい。このような低温殺菌は、任意の所望の低温殺菌条件下で行うことができる。一般に、任意選択で濃縮され任意選択でダイアフィルトレーションされた大豆タンパク質溶液は、約30秒〜約60分間、好ましくは約10分〜約15分間、約55℃〜約70℃、好ましくは約60℃〜約65℃の温度に加熱する。次いで、低温殺菌された大豆タンパク質溶液を、さらなる処理のために、好ましくは約25℃〜約40℃の温度に冷却することができる。
本発明によるpH調整された大豆タンパク質製品を酸可溶性の大豆タンパク質製品から得て、その機能特性を操作するために、さまざまな手順を用いることができる。
このような手順の一つにおいて、酸可溶性の大豆タンパク質製品の調製について上述した、酸性化された大豆タンパク質水溶液、部分的に濃縮された大豆タンパク質溶液または濃縮された大豆タンパク質溶液は、約0.1〜約6倍容の水、好ましくは約1〜約4倍容の水を用いた任意選択の希釈に続いて、pH約6.1〜約8、好ましくは6.5〜約7.5に調整してもよい。次いで、試料全体を乾燥させてもよく、または、沈殿した固形物を遠心分離によって収集し、これらのみを乾燥させて製品を形成してもよい。あるいは、pH6.1〜8の溶液を、約2秒〜約60分間70℃〜約160℃の温度に、好ましくは約15秒〜約15分間約80℃〜約120℃の温度に、より好ましくは約1〜約5分間約85℃〜約95℃の温度に加熱してから、試料全体を乾燥させるか、または、沈殿した固形物を遠心分離によってこれを収集し乾燥させて、製品を形成してもよい。
さらなる代替手段として、酸性化された大豆タンパク質水溶液は、上記の任意選択の濃縮ステップおよび任意選択のダイアフィルトレーションステップに先行して、pHを約6.1〜約8、好ましくは約6.5〜約7.5に調整してもよい。任意選択の濃縮ステップおよび任意選択のダイアフィルトレーションステップの結果得られたpH調整されたタンパク質溶液を、次いで、乾燥するかまたは遠心分離して不溶性の大豆タンパク質材料を収集し、これを乾燥させてもよい。あるいは、任意選択の濃縮ステップおよび任意選択のダイアフィルトレーションステップの結果得られたpH調整されたタンパク質溶液を、熱処理し、次いで、乾燥するかまたは遠心分離して不溶性の大豆タンパク質材料を全て収集し、これを乾燥させてもよい。
あるいは、任意選択で上述のように処理された清澄な酸性化された大豆タンパク質水溶液は、pH調整を行わずに乾燥させる。次いで、この乾燥された大豆タンパク質製品を水に再溶解してもよく、その結果得られる清澄な酸性の水溶液のpHは、任意の好都合な様式で、例えば、水酸化ナトリウム水溶液を使用することにより、pH約6.1〜約8、好ましくは6.5〜約7.5に上昇させ、その後乾燥させる。あるいは、pHを約6.1〜約8に調整した際に形成される沈殿物を遠心分離によって回収し、この固体を乾燥させると、大豆タンパク質製品が得られる。
さらなる代替手段として、pH6.1〜8の溶液は、試料全体の乾燥に先行して、約2秒〜約60分間約70℃〜約160℃の温度に、好ましくは、約15秒〜約15分間約80℃〜約120℃の温度に、より好ましくは、約1〜約5分間約85℃〜約95℃の温度に加熱してもよく、また別の代替的な手順では、熱処理された試料中に存在する不溶性の固体のみを遠心分離によって回収し乾燥させてもよい。
乾燥大豆タンパク質製品は、少なくとも約60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する。好ましくは、乾燥大豆タンパク質製品は、約90重量%のタンパク質を超える、好ましくは少なくとも約100重量%のタンパク質(N×6.25)d.b.の、高タンパク質含量を有する単離物である。
沈殿した固体を収集して乾燥させる手順においては、残留している可溶性のタンパク質画分を処理して大豆タンパク質製品を形成することもできる。可溶性の画分は、直接乾燥させてもよく、または、乾燥に先行して、膜濃縮および/またはダイアフィルトレーションおよび/または熱処理によってさらに処理してもよい。

例1:
この例は、本発明の一実施形態を行うための手順を例証するものである。
30kgの脱脂大豆白フレーク(white flakes)を、60℃で、0.1MのCaCl溶液300Lと合わせ、30分間かく拌して、タンパク質水溶液を得た。残留大豆フレークの大半を除去し、その結果得られたタンパク質溶液を、デカンター型遠心分離機を用いた遠心分離によって部分的に清澄化させて、3.13重量%のタンパク質含量を有する遠心分離液(centrate)334.9Lを作製した。この遠心分離液に、93.3mlの水と混合した消泡剤6.7gを添加し、次いで、ディスクスタック型遠心分離機を用いた遠心分離によってその試料をさらに清澄化させて、2.86重量%のタンパク質含量を有する遠心分離液230Lを得た。
次いで、この遠心分離液を、50℃で逆浸透精製水175Lに添加し、水で1:1希釈しておいたHClで、試料のpHを3.43に低下させた。
希釈され酸性化されたタンパク質抽出物溶液は、およそ47℃の温度で操作される分画分子量が100,000ダルトンのポリエーテルスルホン(PES)膜を用いて濃縮することによって、体積を372Lから103Lに減少させた。5.10重量%のタンパク質含量を有する酸性化されたタンパク質溶液を逆浸透精製水515Lでダイアフィルトレーションしたが、このダイアフィルトレーション操作は、およそ50℃で実施した。その結果得られたダイアフィルトレーションされたタンパク質溶液をさらに濃縮して12.24重量%のタンパク質含量を有する溶液を得、次いで水で希釈してタンパク質含量を6.45重量%とした。この溶液の一定分量を等体積の水で希釈し、1MのNaOH溶液でpHを7.35に上昇させた。pH調整された溶液のタンパク質含量は3.14重量%であり、この試料は、収率が、ディスクスタック後(post−disc stack)の遠心分離液の33.4重量%であることを示していた。次いで、pH調整されたタンパク質溶液を乾燥させると製品が得られ、そのタンパク質含量は101.01重量%(N×6.25)d.b.であることがわかった。この製品をS110729AS−A30−12A S701N2−01と命名した。
例2
この例は、本発明のさらなる一実施形態を行うための手順を例証するものである。
300kgの脱脂大豆白フレークを、60℃で、0.1MのCaCl溶液3180Lと合わせ、30分間かく拌して、タンパク質水溶液を得た。残留大豆フレークの大半を除去し、その結果得られたタンパク質溶液を、デカンター型遠心分離機を用いた遠心分離によって部分的に清澄化させて、「b」重量%のタンパク質含量を有する遠心分離液「a」Lを作製した。この遠心分離液に、280mlの水と混合した消泡剤20gを添加し、次いで、ディスクスタック型遠心分離機を用いた遠心分離によってその試料をさらに清澄化させて、「d」重量%のタンパク質含量を有する遠心分離液「c」Lを得た。
次いで、この遠心分離液を、60℃で逆浸透精製水「e」Lに添加し、水で1:1希釈しておいたHClで試料のpHを「f」に低下させた。
希釈され酸性化されたタンパク質抽出物溶液は、およそ「i」℃の温度で操作される分画分子量が100,000ダルトンのポリエーテルスルホン(PES)膜を用いて濃縮することによって、体積を「g」Lから「h」Lに減少させた。濃縮ステップと並行して、酸性化されたタンパク質溶液を逆浸透精製水「j」Lでダイアフィルトレーションした。その結果得られたダイアフィルトレーションされ濃縮されたタンパク質溶液のタンパク質含量は、「k」重量%であった。この溶液の一定分量をRO水で希釈し、NaOH溶液で試料のpHを「l」に上昇させた。この希釈されpH調整されたタンパク質溶液のタンパク質含量は「m」重量%であり、これは、収率が、ディスクスタック後の遠心分離液の「n」重量%であることを示していた。次いで、このタンパク質溶液を乾燥させると製品が得られ、そのタンパク質含量は「o」重量%(N×6.25)d.b.であることがわかった。この製品を「p」と命名した。
2回の試験について、a〜pまでのパラメーターの値を以下の表1に示す:
Figure 2015525083
例3
この例には、例1および2に記載されているとおりに製造したタンパク質製品のフィチン酸含量の評価が含まれている。フィチン酸含量は、LattaおよびEskin(J. Agric. Food Chem.、28: 1313-1315)の方法を用いて決定した。
得られた結果を以下の表2に示す。
Figure 2015525083
表2に提示した結果からわかるように、例1および2に記載されているとおりに調製した大豆タンパク質製品は、フィチン酸含量が非常に少なかった。
例4
この例は、例1および2に記載されているとおりに製造したタンパク質製品の色を例証するものである。乾燥粉末の色は、反射モードで運転されるHunterLab ColorQuest XE装置を使用して評価検討した。
得られた結果を以下の表3に示す。
Figure 2015525083
表3に提示した結果からわかるように、例1および2に記載されているとおりに調製した大豆タンパク質製品は、色が非常に薄かった。
例5
この例は、例1および2に記載されているとおりに製造したタンパク質製品の溶解性を例証するものである。タンパク質溶解度は、Morrら、J. Food Sci.、50: 1715-1718の手順の修正版を用いて評価した。
タンパク質0.5gを供給するのに十分なタンパク質粉末をビーカーに量り入れ、次いで、少量の逆浸透(RO)精製水を添加し、滑らかなペーストが形成されるまで混合物を撹拌した。次いで、追加の水を添加し、体積をおよそ45mlにした。次いで、ビーカーの内容物を、マグネチックスターラーを使用して60分間ゆっくり撹拌した。タンパク質を分散させた直後にpHを測定し、pHを希NaOHまたはHClで適切なレベル(6、6.5、7、7.5または8)に調整した。pHを、60分の撹拌の間、定期的に測定および修正した。60分の撹拌の後、RO水を用いて試料を50mlの総体積にし、1%w/vタンパク質分散液を得た。Leco Nitrogen Determinatorを使用した燃焼分析によって、この分散液のタンパク質含量を測定した。次いで、分散液の一定分量を7,800gで10分間遠心分離し、不溶性物質を沈降させて上清を得た。上清のタンパク質含量を燃焼分析によって測定し、次いで、製品のタンパク質溶解度を次のように算出した:
溶解度(%)=(上清中のタンパク質(%)/最初の分散液中のタンパク質(%))×100
溶解度の値を表4に示す。
Figure 2015525083
表4の結果からわかるように、S701N2製品は、pH6ではあまり可溶性が高くなかったが、試験したこれより高いpH値では、これよりいくらか可溶性が高かった。
例6
この例には、例1および2に記載されているとおりに製造した大豆タンパク質製品の水結合能の評価が含まれている。
タンパク質粉末(1g)を既知の重量の遠心管(50ml)に量り入れた。この粉末に、自然なpHにて逆浸透精製(RO)水およそ20mlを添加した。管の内容物を、ボルテックスミキサーを使用して中速で1分間混合した。試料を室温で5分間インキュベートし、次いで、ボルテックスミキサーで30秒間混合した。これに続けて、室温でさらに5分間インキュベーション(incurbation)を行い、続いて、さらに30秒のボルテックス混合を行った。次いで、試料を20℃にて1,000gで15分間、遠心分離した。遠心分離の後、上清を慎重に捨て、全ての固体材料が管の中に確実に残留するようにした。遠心管を再秤量し、水飽和した試料の重量を決定した。
水結合能(WBC)を、以下のように計算した:
WBC(ml/g)=(水飽和した試料の質量−最初の試料の質量)/(最初の試料の質量×試料の総固形分)
S701N2製品の水結合能を表5に示す。
Figure 2015525083
表5の結果から分かるように、試験したS701N2製品は中等度の水結合能を有した。
例7
この例は、従来の等電沈殿による大豆タンパク質単離物の調製を例証するものである。
30kgの大豆白フレークを、周囲温度にて、RO水300Lに添加し、1Mの水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、pHを8.5に調整した。試料を30分間かく拌して、タンパク質水溶液を得た。その抽出のpHをモニタリングし、30分を通じて8.5に維持した。残留大豆白フレークを除去し、その結果得られたタンパク質溶液を遠心分離および濾過によって清澄化して、2.93重量%のタンパク質含量を有する濾過されたタンパク質溶液278.7Lを作製した。等体積の水で希釈しておいたHClを添加することにより、タンパク質溶液のpHを4.5に調整したところ、沈殿物が形成された。沈殿物を遠心分離によって収集し、次いで、2倍容のRO水に再懸濁させることにより、これを洗浄した。次いで、洗浄した沈殿物を、遠心分離によって収集した。18.15重量%のタンパク質含量を有する洗浄された沈殿物合計32.42kgを得た。これは、収率が、清澄化された抽出物溶液中のタンパク質の72.0%であることを示していた。洗浄した沈殿物16.64kgアリコートを等重量のRO水と合わせ、次いで、水酸化ナトリウムを用いて試料のpHを6に調整した。次いで、pH調整された試料を噴霧乾燥させ、93.80%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する単離物を得た。この製品にS013−K19−09A従来品IEP pH6と命名した。
例8
この例は、例1に記載されているとおりに調製したS110729AS−A30−12A S701N2−01製品および例7に記載されているとおりに調製した従来の大豆タンパク質単離物製品の官能評価である。
試料は、精製飲料水中2%w/vタンパク質分散液として官能評価に提示した。S013−K19−09A従来品IEP試料を調製する際、小量の食品グレード水酸化ナトリウム溶液を組み込んで、試料のpHを上昇させてS110729AS−A30−12A S701N2−01試料のpHに合わせた。試料は、どの試料がより豆臭い風味を有しているか、また、自分はどの試料の風味を好むか、を特定するように依頼された8名の官能試験員からなる非公式パネルに盲検的に提示された。
8名の官能試験員のうち7名が、S110729AS−A30−12A S701N2−01は豆臭い風味が少ないと認め、8名の官能試験員全員がS110729AS−A30−12A S701N2−01の風味を好んだ。
例9
この例は、例2に記載されているとおりに調製したS110729AS−B15−12A S701N2−01製品および例7に記載されているとおりに調製した従来の大豆タンパク質単離物製品の官能評価である。
試料は、精製飲料水中2%w/vタンパク質分散液として官能評価に提示した。S013−K19−09A従来品IEP試料を調製する際、小量の食品グレード水酸化ナトリウム溶液を組み込んで、試料のpHを上昇させてS110729AS−B15−12A S701N2−01試料のpHに合わせた。試料は、どの試料がより豆臭い風味を有しているか、また、自分はどの試料の風味を好むかを特定するように依頼された8名の官能試験員からなる非公式パネルに盲検的に提示された。
8名の官能試験員のうち7名が、S110729AS−B15−12A S701N2−01は豆臭い風味が少ないと認め、8名の官能試験員のうち5名が、S110729AS−B15−12A S701N2−01の風味を好んだ。
例10
この例は、例2に記載されているとおりに調製したS110729AS−B21−12A S701N2−01および例7に記載されているとおりに調製した従来の大豆タンパク質単離物製品の官能評価である。
試料は、精製飲料水中2%w/vタンパク質分散液として官能評価に提示した。S013−K19−09A従来品IEP試料を調製する際、小量の食品用水酸化ナトリウム溶液を組み込んで、試料のpHを上昇させてS110729AS−B21−12A S701N2−01試料のpHに合わせた。試料は、どの試料がより豆臭い風味を有しているか、また、自分はどの試料の風味を好むかを特定するように依頼された7名の官能試験員からなる非公式パネルに盲検的に提示された。
7名の官能試験員のうち5名が、S110729AS−B21−12A S701N2−01は豆臭い風味が少ないと認め、7名の官能試験員のうち4名がS110729AS−B21−12A S701N2−01の風味を好んだ。
開示の概要
本開示の概要において、本発明は、中性pHまたは中性に近いpHを有する大豆タンパク質製品を提供する。本発明の範囲内で改変が可能である。

Claims (19)

  1. 少なくとも約60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する大豆タンパク質製品であって、水溶液中での自然なpHが約6.1〜約8であり、豆臭くない風味を有する大豆タンパク質製品。
  2. 前記pHが、約6.5〜約7.5である、請求項1に記載の大豆タンパク質製品。
  3. 少なくとも約90重量%(N×6.25)のタンパク質含量を有する、請求項1に記載の大豆タンパク質製品。
  4. 少なくとも約100重量%(N×6.25)のタンパク質含量を有する、請求項3に記載の大豆タンパク質製品。
  5. 請求項1に記載の大豆タンパク質製品を含む食品組成物。
  6. 加工肉製品である、請求項5に記載の食品組成物。
  7. 焼き食品である、請求項5に記載の食品組成物。
  8. 栄養バーである、請求項5に記載の食品組成物。
  9. 乳製品の類似もしくは代替製品である、請求項5に記載の食品組成物。
  10. 乳製品の類似もしくは代替製品が、飲料または冷凍デザートである、請求項9に記載の食品組成物。
  11. 請求項1に記載の大豆タンパク質製品を製造する方法であって、
    少なくとも約60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含量を有する大豆タンパク質製品であって、約4.4未満のpHにて水性媒体に完全に可溶性であり、前記pH範囲にて熱安定性である大豆タンパク質製品の水溶液を用意するステップと、
    前記溶液のpHをpH約6.1〜約8に調整するステップと、
    任意選択で、pH調整された試料全体を乾燥させるステップ、または
    任意選択で、沈殿した材料を回収し乾燥させるステップ、または
    任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで試料全体を乾燥させるステップ、または
    任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで、沈殿した材料を回収し乾燥させるステップと
    を含む、方法。
  12. 前記熱処理が、約70℃〜約160℃の温度で約2秒〜約60分間行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記熱処理が、約80℃〜約120℃の温度で約15秒〜約15分間行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記熱処理が、約85℃〜約95℃の温度で約1〜約5分間行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1に記載の大豆タンパク質製品を製造する方法であって、
    (a)大豆タンパク質源を、カルシウム塩水溶液、特に塩化カルシウム溶液で抽出することにより、前記タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化し、大豆タンパク質水溶液を形成するステップと、
    (b)大豆タンパク質水溶液を残留大豆タンパク質源から分離するステップと、
    (c)任意選択で、大豆タンパク質水溶液を希釈するステップと、
    (d)大豆タンパク質水溶液のpHをpH約1.5〜約4.4、好ましくは約2〜約4に調整して、酸性化された清澄な大豆タンパク質溶液を製造するステップと、
    (e)任意選択で、酸性化された溶液を熱処理して、抗栄養トリプシンインヒビターの活性および微生物負荷を低減させるステップと、
    (f)任意選択で、選択膜技術を使用することによりイオン強度を実質的に一定に維持しながら、清澄な大豆タンパク質水溶液を濃縮するステップと、
    (g)任意選択で、任意選択で濃縮された大豆タンパク質溶液をダイアフィルトレーションするステップと、
    (h)任意選択で、任意選択で濃縮された大豆タンパク質溶液を低温殺菌して微生物負荷を低減させるステップと、
    (i)大豆タンパク質水溶液のpHをpH約6.1〜約8に調整するステップと、
    任意選択で、pH調整された試料全体を乾燥させるステップ、または
    任意選択で、沈殿した材料を回収し乾燥させるステップ、または
    任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで試料全体を乾燥させるステップ、または
    任意選択で、pH調整された溶液を熱処理し、次いで、沈殿した材料を回収し乾燥させるステップと
    を含む、方法。
  16. 前記熱処理が、約70℃〜約160℃の温度で約2秒〜約60分間行われる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記熱処理が、約80℃〜約120℃の温度で約15秒〜約15分間行われる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記熱処理が、約85℃〜約95℃の温度で約1〜約5分間行われる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記pHが、約6.5〜約7.5に調整される、請求項15に記載の方法。
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