JP2015519559A - 干渉計及び絶対距離測定ユニットを備えているレーザトラッカ並びにレーザトラッカのための較正方法 - Google Patents

干渉計及び絶対距離測定ユニットを備えているレーザトラッカ並びにレーザトラッカのための較正方法 Download PDF

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Abstract

反射性のターゲット(97)を継続的に追跡し、且つ、ターゲット(97)までの距離を求めるレーザトラッカ(90)は、測定ビーム(96)を放射し、且つ、ターゲット(97)において反射された測定ビーム(96)の少なくとも一部を受信する、ビーム変更ユニット(95)を有している。レーザトラッカ(90)は更に、測定ビーム(96)がコヒーレントな縦方向のシングルモードとして存在するように、測定ビーム(96)を形成するレーザダイオードを備えている、ターゲット(97)までの距離変化を求める干渉計と、ターゲット(97)までの距離に関する測定距離値を求める絶対距離測定ユニットとを有している。制御及び評価ユニットは、ターゲット(97)までの距離を変化させながら所定の試料測定が実施されることによって測定ビーム(96)の干渉計波長が求められるように構成されている。試料測定は、ターゲット(97)までの少なくとも二つの異なる距離において実施され、測定ビーム(96)は常にターゲット(97)に配向されており、また、干渉計波長を安定した状態に維持しながら、ターゲット(97)までの少なくとも二つの異なる距離の各々に関する干渉計出力量が求められる。更に、ターゲット(97)までの少なくとも二つの異なる距離に関する少なくとも二つの測定距離値が絶対距離測定ユニットによって供給され、また、測定ビーム(96)の干渉計波長は少なくとも、少なくとも二つの測定距離値及び求められた各干渉計出力量に基づき求められる。

Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載されている干渉計を備えているレーザトラッカ、並びに、請求項12の上位概念に記載されているレーザトラッカのための、またレーザトラッカを用いる較正方法に関する。
光学的な測定技術の分野における測定のために、波長安定化ガスレーザ(HeNe)が光源として使用されることが多い。この波長安定化ガスレーザは実質的に、(安定化方式応じて)高い波長安定性と、数百メートルにも及ぶ長いコヒーレンス長を有している。これによって、このビーム源は特に、周波数標準及び波長標準としての使用に適しており、また干渉方式の測定システムに関して長い測定距離を実現する。ビーム源は一般的に、例えば線形干渉計、波長標準及び振動計に適用され、また、レーザトラッカにおいて干渉計光源としても使用される。
ガスレーザ源(HeNeレーザ光源)を使用する際の欠点は、一般的に小型化を達成すること、特にレーザトラッカの小型化を達成することが望まれるにもかかわらず、光出力はその寸法によって決定されることである。光源の出力はレーザ管の長さに極めて強く依存する。即ち、レーザ管が長くなるほど、達成できる放射出力は大きくなる。更にその種のレーザ源は一般的に比較的大きい電力損失を示す。動作に必要とされる高電圧供給も更なる欠点である。例えば、レーザを点弧するために約7,000Vの電圧を供給し、更に動作中には約1,500Vの電圧を供給しなければならないことから、その種の光源を使用する際には特別なコンポーネント(例えば高圧電源及び遮蔽部)を用いて安全対策を講じなければならない。また、例えばシステムにおける光源の交換は必然的に費用が掛かることが多いので、管の制限的な寿命(一般的に約15,000時間)並びに(例えば内部のモータ又は外部の溶接変圧器によって形成される)磁場に対する感度も、HeNeレーザを使用する際には欠点となる。
これに関して、代替的な光源として例えばレーザダイオードが挙げられる。レーザダイオードはそれ自体が小型で廉価であり、また電力消費量が低い。しかしながら従来のファブリ・ペロー型のレーザダイオードはコヒーレンス長が比較的短く、また(縦方向の)シングルモードで放射を行うので(即ち、複数の波長での放射を行うので)、干渉計の光源には適していない。
しかしながらビーム源として、例えば、
・分布帰還レーザ(DFB:distributed feedback laser)(周期的に構造化された活性媒質、例えば格子を備えている)、
・分布ブラッグ反射レーザ(DBR:distributed bragg reflector laser)(活性媒質外ではあるが共通のチップに配置されている光学格子を備えている)、
・ファイバブラッググレーティングレーザ(FBG:fiber bragg grating laser)(実質的にDFBレーザに準拠するが、しかしながら外部ファイバ内に格子を備えている)、
・外部キャビティダイオードレーザ(ECDL:external cavity diode laser)(外部の高安定キャビティ、例えばホログラフィ格子を用いてレーザダイオードの安定化を行う)
・半導体レーザ励起固体レーザ(DPSS:diode pumped solid state laser)
・離散モードレーザ(DMD:discrete mode laser)、及び/又は、
・マイクロチップレーザ
を使用することができる。これらのビーム源は、放射されるレーザビームが波長に関してシングルモードであって、数十メートルのオーダにあるコヒーレンス長を有する(又は1MHzを下回る線幅を有する)ように構成されている。
その種のレーザダイオードを干渉計の光源として、又は波長標準として使用するためには更に、所定の波長をある程度安定した状態に維持することが必要になる。これは公知のように、例えば、分光法的に吸収媒質の吸収線を用いて行うことができる(例えばガスセルが使用される)。安定化のために吸収セルを使用することの欠点は、やはりその使用に伴いスペースが必要になることである。
それとは異なり、原理的には、単純に何らかの波長を設定し、その波長を生産時に外部の波長測定器を用いて識別することも可能である。この識別のために調節されたダイオードのパラメータ、例えば温度及び電流が記憶され、後の起動時に再現されるならば、再び本来の波長に達することができるようになる。しかしながらこのようにして安定化を実現することは、例えばダイオードの経年劣化作用、またそれによって惹起される波長変化に起因して困難であり、更には放射される波長に関する不確実性は残されたままである。
その種の測定器に対する要求は、距離変化を求めるための干渉計ユニットを有している測定装置にも同様に当てはまる。ターゲット点を継続的に追跡し、その点の座標位置を求めるために構成されている測定装置を、一般的にレーザトラッカという概念の下に統合することができる。このレーザトラッカにおいては、測定装置の光学的な測定ビーム、特にレーザビームの照準が合わせられる逆反射ユニット(例えば立方体プリズム)によってターゲット点を表すことができる。レーザビームは平行に再び測定装置に向かって反射され、反射されたビームは測定装置の検出ユニットによって検出される。その際に、ビームの放射方向又は受信方向が、例えば、システムの偏向ミラー又は照準合わせユニットに対応付けられている角度測定用センサによって求められる。更にはビームの検出と共に、測定器からターゲット点までの距離が、例えば伝播時間測定又は位相差測定によって求められる。
従来技術によるレーザトラッカには更に、二次元の感光アレイ、例えばCCD(=charge coupled device)カメラ又はCID(=charge injection device)カメラを備えているか、又はCMOSアレイを基礎とするカメラを備えている光学的な画像検出ユニット、若しくは、ピクセルアレイセンサ及び画像処理ユニットを設けることができる。その場合、レーザトラッカ及びカメラの位置は相互に相対的に変化しないように、それらを上下に重ねて取り付けられている。カメラは例えばレーザトラッカと共に、その実質的に垂直方向の軸を中心にして回動可能であるが、しかしながら、レーザトラッカに依存せずに上方及び下方に旋回可能であり、従って特にレーザビームの光学系からは分離されて配置されている。特に、カメラは魚眼レンズを有することができ、従って、カメラの非常に大きい画像検出領域に基づきカメラの旋回を回避することができるか、又は、カメラの旋回は少なくとも限定的にしか必要とされない。更には、例えば各用途に応じて、カメラを一つの軸についてのみ旋回可能であるように実施することもできる。択一的な実施の形態においては、カメラをレーザ光学系と統合された構造様式で、共通の一つのケーシング内に組み込むことができる。
画像検出ユニット及び画像処理ユニットを用いて、相互の相対的な姿勢が既知である複数のマーキングを備えている、いわゆる測定補助器具の画像を検出及び評価することによって、空間内での測定補助器具の配向並びに測定補助器具に配置されている対象物(例えばプローブ)の配向を推定することができる。更には、ターゲット点の所定の空間的な位置と共に、レーザトラッカに絶対的及び/又は相対的である、空間内の対象物の位置及び配向を正確に求めることができる。
その種の測定補助器具をいわゆる接触式ツールによって実現することができ、この接触式ツールはその接触点を用いて、ターゲット対象物の一点に位置決めされる。接触式ツールはマーキング、例えば光点並びに反射器を有している。反射器は接触式ツール上のターゲット点を表し、またそのターゲット点にトラッカのレーザビームの照準を合わせることができる。その際、接触式ツールの接触点に相対的なマーキング及び反射器の位置は正確に既知である。測定補助器具は当業者には公知のように、非接触式の表面測定用の、例えば距離測定のために実施されている手持式のスキャナであっても良い。その場合、スキャナに配置されている反射器及び光点に相対的な、距離測定のために使用されるスキャナ測定ビームの方向及び位置は正確に既知である。その種のスキャナは例えばEP 0 553 266に記載されている。
更に、現在のトラッカシステムではセンサ(PSD)において、受信した測定ビームの、ゼロポジションからのずれが求められており、これは益々標準的に行われるようになっている。この関係において、PSDは、局所的にアナログ動作するエリアセンサであると解され、このエリアセンサを用いてセンサ面上の光分布の重心を決定することができる。センサの出力信号は、一つ又は複数の感光面によって形成され、また光の重心の各位置に依存する。後段に接続されている電子機器又は集積されている電子機器によって出力信号を評価することができ、また重心を求めることができる。入射した光点の重心の位置を非常に高速に(マイクロ秒の範囲)、且つナノメートルの解像度で求めることができる。
このPSDによって、検出されたビームの入射点の、サーボ制御ゼロ点からのずれを特定し、そのずれに基づきレーザビームをターゲットに追従させることができる。このために、また高い精度を達成するために、PSDの視野は比較的小さく選定されており、従って測定レーザビームのビーム直径に対応するように選定されている。PSDによる検出は測定軸と同軸に行われるので、従ってPSDの検出方向は測定方向と一致している。
距離測定のために従来技術によるレーザトラッカは、例えば干渉計として構成することができる、少なくとも一つの距離測定器を有している。その種の距離測定ユニットは相対的な距離変化しか測定することができないので、今日のレーザトラッカには干渉計の他にいわゆる絶対距離計も組み込まれる。例えば、距離を求めるためのその種の複数の測定手段の組み合わせは、Leica Geosystems AGの製品AT901から既知である。
この関係において距離測定のために使用される干渉計は、コヒーレンス長が長いことに基づき、またそれによって実現される測定距離に基づき、光源としてHeNeガスレーザを有することができるが、しかしながら電力消費量及び所要スペースに関する既述の利点を提供する、上述のレーザダイオードを有することもできる。距離を求めるための干渉計及び絶対距離計をHeNeレーザと組み合わせることは、例えばWO 2007/079600 A1から公知である。干渉計レーザ光源としてのレーザダイオードの使用は欧州特許第11187614.0号に開示されている。
上述の利点を達成するためにレーザダイオードを使用して信頼性の高い距離測定又は距離変化の測定を行うために、その際に使用される測定ビームの波長を安定した状態に維持し、またその波長が(数ピコメートルの精度で)正確に既知であることが必要になる。この関係において、求められ、またそれによって既知になったその種の波長は、ダイオードを所期のように駆動させても絶対的な信頼性で再現して形成することはできない。
従って本発明の課題は、干渉計のためのレーザビームを形成する手段が全体として小型に構成されており、且つ、放射されるレーザビームの放射波長の機器側の決定を確実且つ一義的に実施することができる、干渉計を備えた改良されたレーザトラッカ並びに相応の方法を提供することである。
本発明の特別な課題は、放射波長を安定化させるための手段と、調整可能なレーザダイオードとを備えており、そのレーザダイオードの目下の放射波長を一義的に求めることができる、改良されたレーザトラッカを提供することである。
本発明の別の特別な課題は、レーザダイオードから放射される、レーザトラッカの干渉計のためのビームが波長に関して調整可能であり、且つ、波長を正確に求めることができる、改良されたレーザトラッカを提供することである。
これらの課題は、独立請求項の特徴部分に記載されている構成を実現することによって解決される。本発明を択一的なやり方又は有利なやり方で更に発展させる特徴は従属請求項に記載されている。
測定器、例えばレーザトラッカにおいて、干渉計のために設けられているダイオードの波長を求めることに関する、別の代替的な態様は、欧州特許明細書EP 12166955.0に記載されている。
本発明は、反射性のターゲットを継続的に追跡し、ターゲットまでの距離を求めるためのレーザトラッカに関する。レーザトラッカは、垂直軸を規定するベース部と、測定ビームを放射し、ターゲットにおいて反射された測定ビームの少なくとも一部を受信するビーム偏向ユニットを有しており、このビーム偏向ユニットは、垂直軸と、その垂直軸に実質的に直交する傾斜軸とを中心にして、ベース部に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能である。更に、測定ビームがコヒーレントな縦方向のシングルモードとして存在するように、干渉計のための測定ビームを形成する、干渉計レーザビーム源として構成されている調整可能なレーザダイオードを備えている、干渉法によりターゲットまでの距離変化を求めるための干渉計と、ターゲットまでの距離に関する測定距離値を求める絶対距離測定ユニットと、ベース部に相対的なビーム偏向ユニットの配向を求める角度測定機能とが設けられている。
本発明によれば、制御及び評価ユニットが更に設けられており、この制御及び評価ユニットは、較正モードの実施時に、ターゲットまでの距離を変化させながら所定の試料測定が実施されることによって測定ビームの干渉計波長を求めるように構成されている。その際、試料測定はターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離において実施され、測定ビームは常にターゲットに配向されており、また、干渉計の波長を安定した状態に維持しながら、ターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離の各々に関する干渉計出力量が干渉計を用いて求められる。ターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離に関する少なくとも二つの測定距離値は、絶対距離測定ユニットを用いて距離が求められる度にその都度供給される。測定ビームの干渉計波長は少なくとも、少なくとも二つの測定距離値及び求められた各干渉計出力量に基づき求められる。
本発明によれば、レーザダイオードとして設けられているビーム源によって、レーザトラッカ用の小型の干渉計を実現することができる。そのような干渉計においては、光源(長いコヒーレンス長を有するレーザダイオード)は、付加的にガスセルに合わせて安定化されるのではなく、ダイオードの安定した(低ノイズの)正確な制御によって安定した状態に維持される。光源の波長を求めるために、干渉計の他にレーザトラッカに設けられている絶対距離計が、特にユーザの能動的な協力のもとで使用される。
干渉計の測定と絶対距離計の測定とが同時に行われる場合には、逆反射器が追跡されながら(即ち干渉計ビームが常にターゲットに配向されながら)移動され、その際に二つの距離測定器によって測定された距離の差から、特に二つの大まかな波長と、大気データ、例えば圧力、湿度及び温度の知識とから、レーザダイオードの動作パラメータだけを用いて安定化された干渉計ビームの波長を数ピコメートル(pm)の精度で求めることができる。
そのようにして求められた波長は、レーザトラッカの後続の干渉方式の測定のために使用される。更に、絶対距離計(ADM)及び干渉計(IFM)による後続の同様の測定を継続的に行うことによって、レーザトラッカの通常の測定モードにおいて干渉計波長が更に求められ、必要に応じて継続的に更新される。これによって、レーザトラッカの継続的な較正(自己較正)を行うことができる。
更に、付加的に吸収線に合わせて安定化されていない、コヒーレンス長の長いレーザダイオードを備えている干渉計の(本発明による)光源としての使用は、移動するターゲットについてのAIFM測定(ADMとIFMとを組み合わせて行われる測定)も可能にする。AIFM(=ADM+IFM)は、既知の絶対距離を必要とせずに、ADM測定の間に干渉計によって既に測定された、関連性のある距離変化の知識によって、またその距離変化を考慮して、移動するターゲットの測定を実現する(「オンザフライでのロックオン」)。このために、レーザダイオードの本発明による高安定性の制御によって提供される、個々のADM測定中の波長安定性と、非常に大まかでしかないIFM波長の知識があれば十分である。しかしながら、レーザトラッカの一般的な使用に相当する高い測定レートでの測定を実施するためには、波長が正確に既知でなければならない。このために本発明による較正が実施される。
本発明においては、レーザダイオードとは、少なくとも、
・分布帰還レーザ(DFB)(周期的に構造化された活性媒質、例えば格子を備えている)、
・分布ブラッグ反射レーザ(DBR)(活性媒質外ではあるが共通のチップに配置されている光学格子を備えている)、
・ファイバブラッググレーティングレーザ(FBG)(実質的にDFBレーザに準拠するが、しかしながら外部ファイバ内に格子を備えている)、
・外部キャビティダイオードレーザ(ECDL)(外部の高安定キャビティ、例えばホログラフィ格子を用いてレーザダイオードの安定化を行う)、
・半導体レーザ励起固体レーザ(DPSS)、
・離散モードレーザ(DMD)、
・マイクロチップレーザ、及び/又は、
・ダイオードレーザ、
であると解される。しかしながら、上記以外のレーザダイオードでの代替的な実施の形態が除外されるものではないことは明らかである。放射されるレーザビームが数十メートルのオーダにあるコヒーレンス長(又は1MHzを下回る線幅)で形成されるように、ダイオードを構成することができる。この関係において、測定ビームを形成するために、波長選択性のコンポーネント、特に光学格子を設けることができる。
特に本発明によれば、少なくとも一つの動作パラメータを変化させることによって測定ビームの干渉計波長を変化させることができ、また制御及び評価ユニットは、少なくとも一つの動作パラメータの正確な調整によって、干渉計波長が大まかに既知となるように干渉計波長を設定できるように、レーザダイオードに関して少なくとも一つの動作パラメータを正確に調整できるように構成されている。
ダイオードのそのような正確で信頼性の高い駆動によって、一方では、例えばダイオード電流及びダイオード温度の設定によって、波長が大まかに既知となるように干渉計波長を正確に調整することができ、また他方では、その波長を安定した状態に維持することができる。更に、波長の大まかな知識を、干渉計波長を(正確に)計算するため、又は求めるために使用することができる。
従って本発明によれば、較正モードの実施時に、大まかに既知である干渉計波長に付加的に応じて、測定ビームの干渉計波長を求めることができる。
本発明によれば、一つの特別な実施の形態において、レーザトラッカの動作開始時に、レーザダイオードに関する以前の動作状態が実質的に再現されるように、特に最後の動作状態が実質的に再現されるように、レーザダイオードに関する少なくとも一つの動作パラメータが設定されるように、制御及び評価ユニットは構成されている。
従って本発明によるレーザトラッカに関する始動方法は一つの相応の実施の形態において、先ず、システムを最後に停止させた際に記憶された(ダイオードに関する)動作パラメータが回復され、それによって先行の動作サイクルの波長が実質的に生じるように構成されている。続いて、逆反射器を追跡しながら移動させ、二つの距離測定器によって測定された距離の差から(また、二つの大まかな波長から、更には大気データ、例えば圧力、湿度及び温度の知識を利用して)、干渉計に関する波長を求めることができる。
更にこの関係において、経年劣化に起因する、ダイオードの調整パラメータの変化を、その都度最後の値を記憶することによって正常値に戻すことができる。
本発明によれば、動作パラメータの種類に関して、レーザダイオードの可変の温度を少なくとも一つの動作パラメータとすることができる、及び/又は、レーザダイオードに印加される可変の電流を少なくとも一つの動作パラメータとすることができる。従って、ダイオードの電流及び/又は温度を変化させることによって、ダイオードの干渉計波長を変化させることができる。
本発明の別の態様は制御及び評価ユニットの構成に関する。本発明によればこの制御及び評価ユニットは、測定モードの実施中に、干渉計波長の安定した状態が維持されるように、少なくとも一つの動作パラメータを用いて干渉計波長の閉ループ制御が行われるように構成されている。
その際、特に、制御及び評価ユニットによる制御下で、測定モードの実施中に較正モードが継続的に実施され、特に、較正モードの枠内で求められた測定ビームの干渉計波長が測定モードを実施するために記憶される。
従って、例えば、後続のADM測定によって干渉計波長を継続的にコントロールしながら、求めることができ、また干渉計波長を更新することもできる。
本発明によるレーザダイオードの構成に関して、少なくとも10mのコヒーレンス長を有する干渉計波長を形成できるように、レーザダイオードを構成することができる。
更に本発明の一つの特定の実施の形態によれば、測定ビームを受信するための、干渉計の干渉計受信ユニットと、絶対距離測定ユニットの受信ユニットとは異なる。即ち、絶対距離測定ユニットは、干渉計の受信ユニットから構造的に別個のものであるか、別個のものとみなすことができる受信ユニットを有している。特に、干渉計及び絶対距離測定ユニットに対してビーム源は共通のものが使用される。
本発明の別の態様は、吸収媒質を備えている本発明によるレーザトラッカに関する。この関係においてレーザトラッカは、所定の波長範囲において、既知の複数の吸収線を規定する吸収媒質と、その吸収媒質に関する、前記の所定の波長範囲内で各吸収波長に対してそれぞれ一つの吸収強度を表している線アトラスが記憶されているメモリと、吸収強度を求めるための検出器とを有している。レーザトラッカのその種の構成は、求められたその都度最新の吸収強度に応じて、干渉計波長を安定化させるためのものである。
特に、本発明によれば、較正モードの実施時に、供給された測定距離値、干渉計出力量、複数の既知の吸収線及び求められた吸収強度に基づき、線アトラスにおける配向が求められ、特に、求められた配向に応じて干渉計波長が求められる。
更に本発明によれば、レーザトラッカには、吸収媒質を有している吸収セルを設けることができ、特にヨウ素ガスが吸収媒質を形成し、また干渉計波長は500nmから650nmの間、特に630nmから635nmの間にある。
更に本発明は、干渉法によりターゲットまでの距離変化を求めるための干渉計であって、測定ビームがコヒーレントな縦方向のシングルモードとして存在するように、干渉計のための測定ビームを形成する、干渉計レーザビーム源として構成されている調整可能なレーザダイオードを有している干渉計と、ターゲットまでの距離に関する測定距離値を求める絶対距離測定ユニットとを備えている、レーザトラッカのための、またレーザトラッカを用いる較正方法に関する。
較正方法の枠内で、ターゲットまでの距離を変化させながら所定の試料測定が実施されることによって測定ビームの干渉計波長が求められる。試料測定は、ターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離において実施され、測定ビームは常にターゲットに配向されており、また、干渉計波長を安定した状態に維持しながら、ターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離各々に関する干渉計出力量が干渉計を用いて求められる。更に、ターゲットまでの少なくとも二つの異なる距離に関する少なくとも二つの測定距離値は、絶対距離測定ユニットを用いて距離が求められる度にその都度供給される。測定ビームの干渉計波長は少なくとも、少なくとも二つの測定距離値及び求められた各干渉計出力量に基づき求められる。
一つの特別な実施の形態によれば、供給される測定距離値、干渉計出力量及び測定された吸収強度に応じて、各吸収波長に対してそれぞれ一つの吸収強度を表している線アトラスにおける配向が求められ、特に、求められた配向に応じて干渉計波長が求められる。
更に本発明においては、ユーザがターゲットを手動で移動させることによって、ターゲットまでの距離を変化させることができる。
更に本発明は、特に本発明によるレーザトラッカの制御及び評価ユニットにおいてコンピュータプログラム製品が実行される場合に、試料測定の実施を制御し、また、本発明による較正方法の、干渉計波長を求めるステップを実施する、機械読み出し可能な担体に記憶されているコンピュータプログラム製品に関する。
以下では、添付の図面に具体的に図示した複数の実施例に基づき、本発明による方法及び本発明による装置を例示的に詳細に説明し、また本発明の更なる利点についても検討する。
干渉計ビーム源として実施されているレーザダイオードを備えている、本発明によるレーザトラッカの光学構造の一つの実施の形態を示す。 レーザトラッカを用いる本発明による較正を示す。 レーザトラッカを用いる本発明による較正プロセス及び本発明によるレーザトラッカに関する一つの実施の形態を示す。 付加的に一つの吸収セルが設けられている、図1に示した本発明によるレーザトラッカの光学構造の一つの別の実施の形態を示す。
図1には、本発明によるレーザトラッカの光学構造1の一つの実施の形態が示されている。レーザトラッカには、干渉計ビーム源として実施されているレーザダイオード10と、干渉計ユニット20と、絶対距離測定ユニット30とが含まれており、また絶対距離測定ユニット30は別のビーム源31、特にレーザダイオード又はSLEDとして実施されている別のビーム源31を有している。レーザダイオードを用いて、対象物までの距離変化を求めるために干渉計20に測定ビーム11が供給され、また絶対距離測定ユニット30を用いて、対象物までの絶対距離を求めることができる。更に、少なくとも温度及び/又は電流の調整によってレーザダイオード10を制御する、制御及び評価ユニット2が示されている。またこの制御及び評価ユニット2を用いて、干渉計ユニット20及び絶対距離測定ユニット30によって形成された測定データ(例えば求められた距離又は干渉計出力量)を処理することができる。
レーザダイオード10の干渉計波長又は放射波長の調整は、ダイオード10に印加される電流及び/又はダイオード10の温度を制御及び評価ユニット2によって閉ループ制御することで行われる。レーザダイオード10を制御するための動作パラメータを正確に調整することによって、干渉方式の測定の際に使用される干渉計波長が少なくとも大まかに既知となるように、ダイオード10から放射されるビームの波長を設定することができる。
一般的に、レーザダイオード10からはモードホップフリーの調整(調節)可能な波長範囲のレーザ光が供給される。更には、形成されるレーザ光は長いコヒーレンス長、特に少なくとも10m、有利には少なくとも50mのコヒーレンス長を有している。
干渉計波長を識別するために、制御及び評価ユニット2には本発明による較正機能が設けられている。この機能を実施する際に行われる較正に関して、先ず所定の試料測定が実施される。試料測定は、ターゲット乃至対象物までの距離を変化させながら実施され、その際に干渉計ユニット20を用いて、試料測定の度にその都度一つの干渉計出力量が測定結果として求められ、更には、対象物までの距離が絶対距離測定ユニット30を用いて測定される。
各干渉計出力量と、それに対応する距離とを大まかに考慮することによって、少なくとも2回のその種の試料測定から干渉計波長を導出することができる。絶対距離測定ユニット30を用いて求められたターゲットまでの距離の差を、その距離変化に関して確定されている干渉計信号と比較することができる。それらの干渉計信号は例えば、建設的な干渉と破壊的な干渉とが交互に継続的に検出されることによって生成され、その場合、建設的な干渉から破壊的な干渉への、また破壊的な干渉から建設的な干渉への移行回数(干渉計カウント)がカウント及び記録され、またそこから距離変化を導出することができる。
更に干渉計波長を求める際に、付加的に、レーザダイオード10の正確で厳密な制御によって大まかに既知となった、干渉計に関する波長と、絶対距離測定のために形成された、別のレーザビームに関する別の波長とを考慮することができる。この関係において付加的に、干渉計波長を求めるために、気候に関する情報、例えば気圧及び/又は気温を導入し、それらの情報を考慮することができる。
更に、ターゲットまでの距離を変化させている間に干渉計波長を求めるために、測定ビーム11は継続的にターゲットに配向されている。これによって、干渉計信号を継続的に受信し、そこから距離変化に関する干渉値を導出することができる。例えば種々の各距離に関する絶対距離測定ユニット30の測定から得られる、ターゲットまでの距離の変化に関する第2の値(基準値)と合わせて、特に曲線あてはめ(例えば「最良適合(best-fit)」)による計算でもって、干渉計波長を求めることができる。
図2には、レーザトラッカ40を用いる本発明による較正が概略的に示されている。レーザトラッカ40は例えば、図1に示した、制御及び評価ユニット2を備えている本発明による光学構造1を有することができ、その場合には、制御及び評価ユニット2によって較正モードが実施される。
更に、ターゲット42、例えばレトロリフレクタが示されており、このターゲット42が第1の位置から第2の位置へと移動される。この位置変化は矢印43によって表されている。レーザトラッカ40の測定レーザビーム41はターゲット42に配向されており、このターゲット42から、少なくとも部分的に、逆方向に向かって反射され、レーザトラッカ40において受信される。この測定レーザビーム41は、長いコヒーレンス長、特に少なくとも10m、有利には少なくとも50mのコヒーレンス長を有する、モードホップフリーのレーザビームとして、相応の特別なレーザダイオードによって形成される。ターゲット42の第1の位置決めによって、ターゲット42からレーザトラッカ40までの第1の距離45が決定されている。更には、図示されているような第2の位置までのターゲット42の移動43によって、レーザトラッカ40とターゲット42との間の第2の距離46が決定される。これによって、ターゲットの第1の位置決めを行った際の距離と第2の位置決めを行った際の距離との間に差47が生じる。
較正を実施するために、レーザトラッカ40の測定レーザビーム41は移動過程の間に継続的にターゲット42に配向され続けるので、従って、その移動43によって生じる距離変化をレーザトラッカ40によって追跡することができる。これに関して、ターゲット42の位置が変化した際に、レーザトラッカ40における干渉計によって形成される信号が継続に読み出され、この干渉式の測定によって、距離の差47を表す値を高精度で確定することができる。このために干渉計は測定レーザビーム41を利用する。例えば、交互に生じる建設的な干渉と破壊的な干渉の数を検出することができる。この数は建設的な干渉から破壊的な干渉への、また破壊的な干渉から建設的な干渉への各移行の数(いわゆる干渉計カウント)に対応する。
更に、較正のためにターゲット42までの二つの距離45,46が絶対距離測定ユニットによって求められる。本発明によれば、その絶対距離測定ユニットによって求められた距離値が、干渉計を用いてそれらの距離45,46について形成された各値に対応付けられる。従って、それらの少なくとも二つの距離45,46に関して、それぞれ値ペアを形成することができる。それらの値ペアに依存して、測定レーザビーム41に関する干渉計波長を正確に、特に数ピコメートルの精度で求めることができる。
特に、ターゲット42の各位置に関して、絶対距離計を用いて求められた距離値を使用し、またその距離値を対応する干渉計値と結合させることができる。付加的に、距離45と距離46との間の差47を計算し、それに並行して干渉計値に関する差異を導出することができる。この干渉計差値を、例えばここでもまた、干渉計カウントの数によって表すことができる。この差(距離及び干渉計出力)から、波長を推定することができる。
特にこの計算のために、絶対距離測定ユニット及び測定ビームの大まかに既知である波長も付加的に考慮することができ、またそれによって計算の精度を向上させることができるか、若しくは計算に関する誤差を低減することができる。また、最新の気象学的データも計算の際に考慮することができる。
そのようにして較正された干渉計に基づき、その後は距離測定及び距離変化の測定を高精度で実施することができる。特にこのために、絶対距離測定ユニットからも干渉計からも供給される各情報が使用される。
図3には、反射器97を備えている測定補助器具91を用いる、本発明によるレーザトラッカ90の一つの実施の形態が示されている。レーザトラッカ90はベース部92及び支持部93を有しており、この支持部93は、ベース部92によって規定される旋回軸94(垂直軸)を中心に、そのベース部92に相対的に旋回可能又は回動可能に配置されている。更に照準合わせユニット95が設けられており、この照準合わせユニット95は、傾斜軸(セオドライト軸)を中心に支持部93に相対的に旋回可能であるように支持部93に配置されている。それらの二つの軸を中心に、照準合わせユニット95の配向を調整できることによって、この照準合わせユニット95から放射されるレーザビーム96(測定ビーム)の配向もフレキシブルに調整することができ、従ってターゲットに照準を合わせることができる。旋回軸94及び傾斜軸は相互に実質的に直交して配置されている。つまり、正確な軸直交性からの僅かな偏差を事前に検出し、例えばその僅かな偏差によって生じる測定誤差を補正するために、偏差をシステムに格納することができる。
図示されている配置構成において、レーザビーム96は反射器97に配向されており、この反射器97から再び逆方向に、即ちレーザトラッカ90に向かって反射される。この測定レーザビーム96によって、反射器97までの距離を、特に伝播時間測定、位相測定原理又はフィゾーの原理を用いて求めることができる。レーザトラッカ90は、そのレーザトラッカ90と反射器97との間の距離を求めるための距離測定ユニット(絶対距離測定ユニット)と、レーザビーム96を所期のように配向及び案内することができる照準合わせユニット95の姿勢、従ってレーザビーム96の伝播方向を求めることができる角度測定器とを有している。更にレーザトラッカ90は、干渉法を用いてターゲットまでの距離変化を求めるための干渉計ユニットを有している。
更に、レーザトラッカ90、特に照準合わせユニット95は、センサ上での、又は検出された画像におけるセンサ露光の位置を決定するための画像検出ユニット、例えばCMOSを有しているか、又は、特にCCDカメラ若しくはピクセルセンサアレイカメラとして構成されている。その種のセンサによって、捕捉された露光の検出器における位置有感式検出が実現される。
更に測定補助器具91は、測定すべきターゲット対象物と接触させることができる接触点99を備えている接触式センサを有している。接触式ツール91がターゲット対象物と接触している間に、空間内の接触点99の位置、従ってターゲット対象物上の一つの点の座標を正確に求めることができる。その場合、反射器97に対する接触点99の所定の相対的な位置決め、また、例えば発光ダイオードとして構成することができる、測定補助器具91に配置されているマーキング98に対する接触点99の所定の相対的な位置決めによって座標が求められる。択一的に、マーキング98が例えば所定の波長のビームでもって照明された際に、入射したビームを反射させ(レトロリフレクタとして構成されている補助点マーキング98)、特に所定の光特性を示すか、又は、マーキング98が所定のパターン若しくは色コーディングを有するように、マーキング98を形成することもできる。従って、画像検出ユニットのセンサを用いて検出される画像におけるマーキング98の姿勢乃至分布から、接触式ツール91の配向を求めることができる。
代替的な実施の形態(ここでは図示せず)においては、本発明によるレーザトラッカが、画像検出ユニットとは別個の、レーザビームを放射するビームガイドユニットを有している。このレーザビームもやはり反射器97に配向されている。レーザビームも、画像検出ユニットも、それぞれ二つの軸を中心にモータ駆動式に旋回可能であり、またそれによって、画像検出ユニットを用いて、レーザビームの照準が合わせられている測定補助器具91のターゲット97及びマーキング98を検出できるように配向させることができる。
レーザビーム96を反射器97に配向させるために、本発明によるレーザトラッカ90には、所定の波長のビームでもって、特に赤外線波長領域にあるビームでもって反射器97を照明するための照明手段がそれぞれ設けられており、また、位置有感式検出器を備えている、付加的な少なくとも一つのカメラ、有利には二つのカメラも各レーザトラッカ90に配置されている。反射器97において反射され、レーザトラッカ90へと戻る照明ビームをカメラによって検出し、また各位置有感式検出器を用いて反射器97の位置を各検出器に結像することができる。従って、レーザトラッカ90を用いることによって、反射器の結像された二つの位置を求めることができ、またその結像されたターゲットポジションに依存して、ターゲット(反射器97)を(例えば一般的に公知の写真測量法の原理に従い)発見することができ、更には測定ビーム96の照準がターゲットに合わせられるように、照準合わせユニット95を配向させることができる。
また、レーザトラッカ90によって検出された二つの画像各々に基づき、反射器の大まかな位置を求めることができる。その位置を一般的な幾何学的な原理又は三角法の原理に従い、例えば三角形の幾何学的構造原理に従い、又は正弦定理及び/又は余弦定理を用いて求めることができる。更に、位置を大まかに求めるために、写真測量法(立体写真測量法)の周知の方式を使用することができる。このために、レーザトラッカ90におけるカメラ相互の相対的な位置、特に配向が更に既知である。
照明手段及びカメラをこの関係において、例えば画像検出ユニット、ビームガイドユニット、照準合わせユニット95、支持部93又はベース部92にそれぞれ所定の位置で配置することができる。
レーザビーム96の放射方向に相対的なカメラの位置決めの知識に基づき、レーザビーム96を反射器97の求められた大まかな位置へと配向させ、反射器97をロックオン(lock-on)することができる。これによって、カメラの検出方向に対するレーザ放射方向の構造に起因するオフセットが存在するにも係わらず、ビーム96の高速な配向を行うことができ、またカメラの光学軸及びレーザビーム96によって生じる視差を特定することができる。特に、レーザビーム96を直接的に、即ち反復的な中間ステップを要することなく、ターゲット97に配向させることができる。
特に、反射器97の大まかな位置を求める代わりに、又は、反射器97の大まかな位置を求める他に、(レーザトラッカ90における)検出器において検出及び結像されたターゲットポジションから、反射器97までの(大まかな)距離を求めることができる。一般的な適切な幾何学的原理を用いることによって、例えば三角形に関する高さ定理(altitude theorem)乃至ユークリッドの命題II−4及び/又は、正弦定理及び/又は余弦定理を用いることによって、大まかな距離を求めることもできる。
更に、測定補助器具91の配向を求めるための画像検出ユニット(6DoFカメラ)を備えていないレーザトラッカにおいても、レーザビーム96の本発明による配向を適用することができる(3Dレーザトラッカ)。
更に図3には、本発明による較正に関する措置が示されている。これに関して、測定補助器具91についての複数回の測定が、その測定補助器具91の種々の位置100a−cにおいて実施される。各位置100a−cに関して、レーザトラッカ90までの距離は、絶対距離測定ユニットを用いた測定によって既知である。絶対距離測定ユニットは(干渉計に対する測定ビームを形成するためのダイオードとは異なる)別のレーザビーム源を有している。本発明によれば、レーザダイオードによって形成された、レーザトラッカ90の干渉計のための測定ビームは、その測定ビームの波長が(少なくとも較正プロセスのために)非常に安定した状態で存在するように、ダイオードのための非常に正確でロバストな制御電子装置によって安定した状態に維持される。これによって設定される波長は、レーザダイオードの動作パラメータ(例えば電流及び温度)並びダイオードのための制御電子装置に実質的に依存している。
一つの特別な実施の形態においては、レーザダイオードによって形成される、レーザトラッカ90の干渉計のための測定ビームは、付加的に波長安定化ユニット(吸収セル)を用いて一つの放射波長に合わせて安定化させることができ、またそれによって大まかに既知となる。つまり、確かに固定の一つの波長に合わせた安定化を行うことができるが、しかしながら正確で信頼性の高い距離測定(干渉計を用いる距離変化の測定)のためにはその波長の値が既知でなければならない。この波長を求めるために本発明による較正が実施される。
このために、本発明による構成の枠内では、少なくとも二つの位置100a−cにおいて、特に位置100aから位置100cまでの間の複数の位置において継続的に、レーザトラッカ90の干渉計を用いて、干渉計出力量が求められる。その際に、反射器97が追跡される。つまり測定プロセス中は、測定ビームが常に反射器97に配向されている。干渉計出力量として例えば複数の干渉計パルス(カウント値)が考えられる。それらの干渉計パルスは、破壊的干渉と建設的干渉が交互に検出されることによって(例えばホモダイン干渉計)、又は、リファレンス信号と測定信号の位相差によって(例えばヘテロダイン干渉計)得られ、またその得られた干渉計パルスをカウントすることができる。更に、反射器97までの絶対距離がその都度測定されるか、又はその都度(ADMを用いて)与えられている。従って、各位置について測定された干渉計出力量及び各距離が、(絶対距離計及び干渉計に関する)大まかに既知である各波長を考慮して、アルゴリズムを用いて評価される。これによって、レーザダイオードの測定ビームに関して存在する波長を非常に正確に評価することができる。特に、この評価のために大気データ、例えば気圧、湿度及び周囲温度を付加的に考慮することができる。特別な実施の形態によれば、放射波長の評価に基づき、また波長安定化ユニットの吸収媒質に関する線アトラスを使用することによって、各波長に対してそれぞれ一つの吸収強度を表している(吸収セルに関する)線アトラスにおける配向を更に求めることができる。これによって、安定化に使用される、吸収媒質の吸収線を識別することができ、それと共に放射波長を求めることができる。
測定補助器具91は一般的にユーザによって誘導されることによって位置を変化させることができる。その際、レーザ96は継続的に反射器(ターゲット)97に配向され続ける。これによって、レーザトラッカ90と反射器97との間の種々の距離を供給し、干渉計情報を形成することができる。
図4には、付加的に一つの吸収セル50が設けられている、図1に示した本発明によるレーザトラッカの光学構造1の一つの別の実施の形態が示されている。
吸収セル50を用いることによって、安定化モードの枠内で、波長標準に合わせた、つまりここでは吸収セル50の吸収媒質(例えばヨウ素、I2)によって規定される吸収線(例えば約633nm)に合わせた測定ビーム11の安定化が実現される。特に安定化のために種々の安定化アプローチを使用することができ、例えば同期式検出(「synchronous detection」:中心吸収線についての光周波数の変調)、(磁気変調を用いる)一定の光周波数でのゼーマン効果による安定化又は「サイド・オブ・ライン(side of line)」方式を使用することができる。
同期式検出では波長が継続的に変化され(従って、それに基づき測定された距離にも変化が生じ)、この変化は差し当たり高い距離ノイズとして現れるが、しかしながらこの距離ノイズは高められた測定レート、また後続の積分又は同期された距離測定によって十分に除去することができる。
「サイド・オブ・ライン」方式は、一般的にガスセルとして構成されている吸収セル50の対応する吸収線の最大勾配に実質的に対応する吸収値での吸収を用いる安定化を基礎としている(例えば約40%の吸収での安定化)。線の吸収は吸収媒質(例えばヨウ素ガス)のガス圧力に依存し、従って吸収セルの温度に依存するので、吸収セル50の温度を厳密に一定に維持する必要がある。
安定化のために、レーザダイオード10に関する動作パラメータ(例えば電流及び/又は温度)は制御及び評価ユニット2によって、測定ビーム11が実質的に一定の波長で放射されるように閉ループ制御される。このために、吸収セル50における吸収レベルが継続的に測定され、その際に生じた測定情報が制御及び評価ユニット2によって処理され、またダイオード10のための対応する制御信号が形成される(矢印21,22によって示唆されている)。
付加的な吸収セル50の吸収媒質に関して、更に線アトラス(線スペクトル)が記憶されており、この線アトラスは各波長に対して、その媒質に関する各吸収強度を規定している。一つの特別な実施の形態においては、更に、目下の吸収強度をセル50に対応付けることができる吸収検出器によって測定することができ、特に継続的に測定することができる。
測定された最新の吸収強度及び線スペクトルの知識を、付加的に、(図1による)測定ビーム11の干渉計波長を本発明に従い求める際に付加的に考慮することができる。吸収セル50によって、一方ではビーム11の代替的又は付加的な安定化を行うことができ、また他方ではリファレンス(線アトラス)を考慮して、波長を求める際の精度を向上させることができる。
対象物までの種々異なる距離について、それぞれ一つの干渉計出力量が求められる場合には、更に線アトラスにおける配向を、試料測定の際の対象物までの各距離、求められた干渉計出力量及びリファレンス(例えば使用される吸収媒質に関する既知の吸収線スペクトル)を考慮して求め、またそこから干渉計波長を求めることができる。
図示した図面は考えられる複数の実施例を概略的に示したものに過ぎないと解するべきである。また本発明によれば、種々のアプローチを相互に組み合わせることができ、また、較正方法及び/又は干渉式の方法、距離を求めるための方法、冒頭で述べたような従来技術から公知の測定器、特にレーザトラッカと組み合わせることができる。本発明による種々の態様を、例えばトータルステーション及び視距機のような測地用測定機器の技術分野に適用することもできる。

Claims (15)

  1. 反射性のターゲット(42,97)を継続的に追跡し、前記ターゲット(42,97)までの距離を求めるレーザトラッカ(40,90)であって、
    ・垂直軸(94)を規定するベース部(92)と、
    ・測定ビーム(11,41,96)を放射し、前記ターゲット(42,97)において反射された前記測定ビーム(11,41,96)の少なくとも一部を受信するビーム偏向ユニット(95)であって、前記垂直軸(94)と、該垂直軸(94)に実質的に直交する傾斜軸とを中心にして、前記ベース部(92)に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能であるビーム偏向ユニット(95)と、
    ・干渉法により前記ターゲット(42,97)までの距離変化を求める干渉計(20)であって、前記測定ビーム(11,41,96)がコヒーレントな縦方向のシングルモードとして存在するように、前記干渉計(20)のための測定ビーム(11,41,96)を形成する、干渉計レーザビーム源として構成されている調整可能なレーザダイオード(10)を備えている干渉計(20)と、
    ・前記ターゲット(42,97)までの距離(45,46)に関する測定距離値を求める絶対距離測定ユニット(30)と、
    ・前記ベース部(92)に相対的な前記ビーム偏向ユニット(95)の配向を求める角度測定機能と、
    を備えているレーザトラッカ(40,90)において、
    制御及び評価ユニット(2)が設けられており、該制御及び評価ユニット(2)は、較正モードの実施時に、
    ・前記ターゲット(42,97)までの前記距離(45,46)を変化させながら所定の試料測定が実施され、但し、
    ○前記試料測定は、前記ターゲット(42,97)までの少なくとも二つの異なる距離(45,46)において実施され、
    ○前記測定ビーム(11,41,96)は常に前記ターゲット(42,97)に配向されており、且つ、前記測定ビーム(11,41,96)の干渉計波長を安定した状態に維持しながら、前記ターゲット(42,97)までの前記少なくとも二つの異なる距離(45,46)の各々に関する干渉計出力量が前記干渉計(20)を用いて求められ、
    ○前記ターゲット(42,97)までの前記少なくとも二つの異なる距離(45,46)に関する少なくとも二つの測定距離値が、前記絶対距離測定ユニット(30)を用いて距離が求められる度にその都度供給され、
    ・前記測定ビーム(11,41,96)の前記干渉計波長は少なくとも、前記少なくとも二つの測定距離値と、求められた前記干渉計出力量各々とに基づき求められる、
    ことによって、干渉計波長が求められることを特徴とする、レーザトラッカ。
  2. 少なくとも一つの動作パラメータを変化させることによって前記測定ビーム(11,41,96)の前記干渉計波長が変化され、
    前記制御及び評価ユニット(2)は、前記少なくとも一つの動作パラメータの正確な調整によって、前記干渉計波長が大まかに既知となるように該干渉計波長を設定できるように、前記レーザダイオード(10)に関して前記少なくとも一つの動作パラメータが正確に調整されるように構成されている、
    請求項1に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  3. 前記較正モードの実施時に、付加的に、大まかに既知である前記干渉計波長に応じて、前記測定ビーム(11,41,96)の前記干渉計波長が求められる、請求項2に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  4. 前記レーザトラッカ(40,90)の動作開始時に、前記レーザダイオード(10)に関する以前の動作状態が実質的に再現されるように、特に最後の動作状態が実質的に再現されるように、前記レーザダイオード(10)に関する前記少なくとも一つの動作パラメータが設定されるように、前記制御及び評価ユニット(2)は構成されている、請求項2又は3に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  5. 前記レーザダイオード(10)の可変の温度が前記少なくとも一つの動作パラメータである、及び/又は、前記レーザダイオード(10)に印加される可変の電流が前記少なくとも一つの動作パラメータである、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  6. 測定モードの実施中に、前記干渉計波長の安定した状態が維持されるように、前記少なくとも一つの動作パラメータを用いて前記干渉計波長の閉ループ制御が行われるように、前記制御及び評価ユニット(2)は構成されている、請求項2乃至5のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  7. 前記制御及び評価ユニット(2)による制御下で、前記測定モードの実施中に前記較正モードが継続的に実施され、特に、前記較正モードの枠内で求められた、前記測定ビーム(11,41,96)の前記干渉計波長が前記測定モードを実施するために記憶される、請求項6に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  8. 少なくとも10m、有利には少なくとも50mのコヒーレンス長を有する前記干渉計波長が形成されるように前記レーザダイオード(10)は構成されている、及び/又は、
    前記干渉計(20)の干渉計受信ユニットと前記絶対距離測定ユニット(30)の受信ユニットは異なる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  9. 前記レーザトラッカ(40,90)は、
    ・所定の波長範囲において、既知の複数の吸収線を規定する吸収媒質と、
    ・前記吸収媒質に関する、前記波長範囲内で各吸収波長に対してそれぞれ一つの吸収強度を表している線アトラスが記憶されているメモリと、
    ・求められたその都度最新の吸収強度に応じて、前記干渉計波長を安定化させるために、前記吸収強度を求める検出器と、
    を備えている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  10. 前記較正モードの実施時に、供給された前記測定距離値、前記干渉計出力量、前記既知の複数の吸収線及び前記求められた吸収強度に基づき、前記線アトラスにおける配向が求められ、特に、求められた前記配向に応じて前記干渉計波長が求められる、請求項9に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  11. 前記レーザトラッカ(40,90)は、吸収媒質を有している吸収セル(50)を備えており、特にヨウ素ガスが前記吸収媒質を形成し、前記放射波長は500nmから650nmの間、特に630nmから635nmの間にある、請求項9又は10に記載のレーザトラッカ(40,90)。
  12. ・干渉法によりターゲット(42,97)までの距離変化を求める干渉計(20)であって、測定ビーム(11,41,96)がコヒーレントな縦方向のシングルモードとして存在するように、前記干渉計(20)のための測定ビーム(11,41,96)を形成する、干渉計レーザビーム源として構成されている調整可能なレーザダイオード(10)を有している干渉計(20)と、
    ・前記ターゲット(42,97)までの距離(45,46)に関する測定距離値を求める絶対距離測定ユニット(30)とを備えている、レーザトラッカ(40,90)のための、またレーザトラッカ(40,90)を用いる較正方法において、
    ・前記ターゲット(42,97)までの前記距離(45,46)を変化させながら所定の試料測定を実施し、但し、
    ○前記試料測定を、前記ターゲット(42,97)までの少なくとも二つの異なる距離(45,46)において実施し、
    ○前記測定ビーム(11,41,96)を常に前記ターゲット(42,97)に配向させ、且つ、前記測定ビーム(11,41,96)の干渉計波長を安定した状態に維持しながら、前記ターゲット(42,97)までの前記少なくとも二つの異なる距離(45,46)の各々に関する干渉計出力量を、前記干渉計(20)を用いて求め、
    ○前記絶対距離測定ユニット(30)を用いて距離が求められる度にその都度、前記ターゲット(42,97)までの前記少なくとも二つの異なる距離(45,46)に関する少なくとも二つの測定距離値を供給し、
    ・前記測定ビーム(11,41,96)の前記干渉計波長を少なくとも、前記少なくとも二つの測定距離値と、求められた前記干渉計出力量各々とに基づき求める、
    ことによって、干渉計波長を求めることを特徴とする、較正方法。
  13. 供給された前記測定距離値、前記干渉計出力量及び測定された吸収強度に応じて、各吸収波長に対してそれぞれ一つの吸収強度を表している線アトラスにおける配向を求め、特に、求められた前記配向に応じて前記干渉計波長を求める、請求項12に記載の較正方法。
  14. ユーザが前記ターゲット(42,97)を手動で移動させることによって、前記ターゲット(42,97)までの前記距離(45,46)を変化させる、請求項12又は13に記載の較正方法。
  15. 特に、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(40,90)の制御及び評価ユニット(2)においてコンピュータプログラム製品が実行される場合に、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の較正方法の、
    ・試料測定の実施を制御し、
    ・前記干渉計波長を求めるステップを実施する、機械読み出し可能な担体に記憶されているコンピュータプログラム製品。
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