本出願は、2012年5月10日に中国専利局に出願した、「データの境界を決定する方法、指示情報を送信する方法、及びそれらの装置」と題された中国特許出願第201210144267.9号の優先権を主張するものであり、この特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、通信技術の分野に関し、特に、データの境界を決定する方法、指示情報を送信する方法、及びそれらの装置に関する。
移動体通信技術の発展に伴って、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS、Universal Mobile Telecommunications System)において、下りリンク間欠受信(DRX、Discontinuous Reception)及びマルチフロー送信(Multiflow transmission)が、別々に導入されている。しかし、下りリンクDRX及びマルチフロー送信が共存する問題は、現在、解決されるべき技術的課題である。
現在、異なるチャネルの間に決まったタイミングの関係が存在するので、セル側の観点からは、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH、High Speed Dedicated Physial Control Channel)の開始点が、上りリンクのデータを受信するために見つけ出される必要があり、プロトコルの仕様によれば、セルが、高速共有制御チャネル(HS−SCCH、High Speed Shared Control Channel)の開始点に応じた境界として1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界を後ろに戻って見つけ出す必要がある。SF−DCの機能が、本明細書において例として使用される。SF−DCの機能においては、特定のタイミングの差を有する2つのサービング・セルが存在し、2つのサービング・セルは、同じ基地局又は異なる基地局内にあり得る。
SF−DCでは、UEがダウンリンクにおいて2つのセルでデータを受信する必要があるが、上りリンクにおいては、送信は1つのセルでのみ必要とされ、(例えば、基地局間SF−DCシナリオでは)他方のセルはデータを復調する必要があり、このようにして、ユーザ機器UE(User Equipment)側は、下りリンクのデータによって受信されるサブフレーム間の一致関係を指定するように要求される。
UEの基準セル(reference cell)及びセカンダリ・セル(secondary cell)が定義され得、基準セルは、下りリンク物理チャネルHS−PDSCHと上りリンク物理チャネルHS−DPCCHとの間のタイミングの差が19200チップ又は7.5スロットであるセルであり、他方のセルは、セカンダリ・セルであり、又は非基準セルと呼ばれる。例えば、UEの基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0は、UEの非基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0に合致し、そして、データの2つのサブフレームを受信した後、UEは、2つのサブフレームのフィードバック情報を対応するHS−DPCCHで同時にフィードバックし、HS−DPCCHは、HS−SCCHと決まったタイミングの関係を有する。
しかし、基準セルに関して、基準セルによってスケジューリングされるHS−SCCHのS_DRX=0データ・サブフレームについて、基準セルは、プロトコルの仕様の「HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界」にしたがって、HS−SCCHのS_DRX=0データ・サブフレームの境界としてHS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームを見つけ出す。HS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームは、HS−SCCHのS_DRX=0サブフレームのフィードバックを搬送せず、フィードバックは、決まったタイミングにしたがって見つけ出される必要があることに留意されたい。例えば、次のHS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームが、HS−SCCHのS_DRX=0サブフレームのフィードバック情報を搬送する。
非基準セルの置かれた基地局に関しても、HS−DPCCHの境界が、プロトコルの仕様にしたがって見つけ出される。しかし、非基準セルは、HS−DPCCHのS_DRX=1サブフレームを見つけ出す。しかし、UE側は2つのセルのHS−SCCHのS_DRX=0を同時に受信し、1つのHS−DPCCHを使用することによってフィードバックを行うので、UEと、非基準セルの置かれた基地局との間のHS−DPCCH情報の理解の不一致が引き起こされ得(つまり、非基準セルの置かれた基地局が、HS−DPCCHの境界の位置を誤って特定し)、それによって、下りリンクのデータ送信の性能の低下をもたらす。
従来技術の研究及び実施の過程で、本発明の発明者は、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの正しい境界を見つけることができないことがあり得るために、UEと、非基準セルの置かれた基地局との間で、何らかの下りリンクのデータによって送信される上りリンクのHS−DPCCHの理解の不一致が引き起こされ、結果として、下りリンクのデータの送信性能が低下するという既存の実装方法の技術的課題を発見する。
本発明の実施形態において、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの正確な境界を見つけ出すことができず、それによって、下りリンクのデータ送信の性能の低下をもたらす従来技術の技術的課題を解決するために、データの境界を決定する方法、指示データを送信する方法、及びそれらの装置が提供される。上述の技術的課題を解決するために、本発明の一実施形態は、データの境界を決定する方法を提供し、該方法は、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報を取得するか、又は非基準セルの置かれた基地局が、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップと、基地局が、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップとを含む。
本発明の一実施形態は、指示情報を送信する方法をさらに提供し、該方法は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップと、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定するように、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するステップとを含む。
本発明の一実施形態は、データの境界を決定する装置をさらに提供し、該装置は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成された取得ユニットと、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するように構成された決定ユニットとを含む。
本発明の一実施形態は、指示情報を送信する装置をさらに提供し、該装置は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成された取得ユニットと、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するように構成された送信ユニットとを含む。
非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得し得るので、HS−DPCCHの境界情報が、正しく見つけられ得、それによって、下りリンクのデータ送信の性能を向上させることが、上述の技術的解決策から分かるであろう。
本発明の実施形態又は従来技術の技術的解決策をより明瞭に説明するために、以下で、実施形態を説明するために必要とされる添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すに過ぎず、当業者は、創造的な努力なしにこれらの添付の図面からその他の図面を依然として導き出し得る。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する方法のフローチャートある。
本発明の一実施形態による指示情報を送信する方法のフローチャートある。
本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための方法の適用例の図である。
本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための別の方法の適用例の図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第2の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第3の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第4の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第5の概略構造図である。
本発明の一実施形態による指示情報を送信する装置の概略構造図である。
以下で、本発明の実施形態における添付の図面を参照して本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭にかつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく一部に過ぎない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られるすべてのその他の実施形態は、本発明の保護範囲に入る。本発明のすべての実施形態において、基準セルは、タイミング基準セルであり、非基準セルは、非タイミング基準セルであり、基準セルの置かれた基地局は、タイミング基準セルの置かれた基地局であり、非基準セルの置かれた基地局は、非タイミング基準セルの置かれた基地局である。とりわけ、タイミング基準セルの置かれた基地局及び非タイミング基準セルの置かれた基地局は、異なる基地局である。
加えて、用語「システム」及び「ネットワーク」は、本明細書においては交換可能なように使用され得る。本明細書における用語「及び/又は」は、関連するものを説明するために関連付けの関係を表すに過ぎず、3つの関係が存在し得ることを示す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AとBとの両方が存在する、及びBのみが存在することを表し得る。加えて、本明細書における文字「/」は、概して、関連するものの間の「又は」の関係を示す。
本発明の実施形態においては、UEにサービスを提供するセル(基地局)が、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局(すなわち、セカンダリ・セルがある基地局)として定義され、基準セルは、UEの下りリンク物理チャネルHS−PDCSHと上りリンク物理チャネルHS−DPCCHとの間のタイミングの差が19200チップ又は7.5スロットであるセルであり、基準セルを除くすべてのその他のセルは、非基準セルであり得る。もし、UEの基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0サブフレームが、UEの非基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0サブフレームに合致するならば、2つのサブフレームのデータを受信した後、UEは、2つのサブフレームのフィードバック情報を対応するHS−DPCCHで同時にフィードバックし、HS−DPCCHは、HS−SCCHと決まったタイミングの関係を有する。
実施形態において、UEは、下記のうちのいずれか1つであり得、UEは、固定であるか又はモバイルであり得、固定UEは、特に、端末(terminal)、移動局(mobile station)、加入者ユニット(subscriber unit)、局(station)などであり得、モバイルUEは、特に、セルラ電話(cellular phone)、携帯情報端末(PDA、personal digital assistant)、無線モデム(modem)、無線通信デバイス、ハンドヘルド(handheld)、ラップトップ・コンピュータ(laptop computer)、コードレス電話(cordless phone)、無線ローカル・ループ(WLL、wireless local loop)局などであり得、上記のUEは、無線ネットワーク全体に分散させられ得る。
図1を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する方法のフローチャートあり、該方法は、以下を含む。
101.非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップ。
このステップにおいては、能動的な要求及び受動的な受信を含む複数の取得方法がある。例えば、非基準セルの置かれた基地局は、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するか、又は基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求をネットワークに送信し、基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を含むネットワークによって送信される応答を受信する。
102.非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップ。
本発明のこの実施形態においては、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得することができるので、HS−DPCCHの境界情報が、正しく見つけられ得、それによって、下りリンクのデータ送信の性能を向上させる。
上述の実施形態においては、101において、もし、取得された基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用される取得されたパラメータが異なるならば、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定する方法も異なる。以下の実施形態において、詳細が説明される。
オプション的に、上述の実施形態において、もし、基準セルのタイミング情報が基準セルの下りリンク間欠受信(DRX)タイミング情報(τDRX1)を含み、DRXタイミング情報がフラクショナル専有物理チャネル(F−DPCH:fractional dedicated physical channel)と高速共有制御チャネル(HS−SCCH)との間のタイミングのずれであるならば、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報にしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を探索し、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHの見つかった境界を開始点として使用し、プロトコルの仕様にしたがって、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するステップを含む。特定の探索及び決定方法は、当業者によく知られている技術であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
オプション的に、上述の実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを含むならば、非基準セルが、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルが、ΔτDRX及びその非基準セル自体のDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行して、例えば、式、ΔτDRX=τDRX2−τDRX1などにしたがって基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得し、非基準セルが、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出し、プロトコルの仕様にしたがって、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHの見つかった境界を開始点として使用し、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するステップを含む。
本発明の別の実施形態において、非基準セルの置かれた基地局は、式、
(外1)
にしたがってHS−SCCHの境界情報を取得し、ここで、記号
(外2)
は、次の整数に切り上げることを意味し、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号(Connection Frame Number_Discontinuous Reception)であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号(Sub Frame Number_Discontinuous Reception)であり、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値であり、
(外3)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットである。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルの下りリンク間欠受信のオフセットDRX_OFFSETを含むならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETにしたがってHS−DPCCHの境界情報を取得するステップを含み、ここで、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、DRX_OFFSETは、間欠受信のオフセットである。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係(すなわち、m値(m value))を含み、上りリンクDPCCHと上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係が、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であるならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又はHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差、の検出を実行して、HS−DPCCHの境界情報を得るステップを含む。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmを含むならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、以下のとおりである。
第1に、非基準セルの置かれた基地局が、式、256*Δm=ΔτDRX及びΔτDRX=非基準セルのτDRX2−基準セルのτDRX1にしたがって基準セルのτDRX1を取得し、次いで、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出し、最後に、非基準セルの置かれた基地局が、見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定する。
確かに、上述の実施形態において、間欠受信のタイミング情報を決定するために使用されるパラメータは、上述のパラメータのうちの1種類又は2種類以上を含み得、この実施形態において限定されない。2種類以上が含まれるとき、HS−DPCCHの境界情報を決定する方法は、対応する方法にしたがって決定され、詳細については上記の説明が参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
図2を参照すると、図2は、本発明の一実施形態による指示情報を送信する方法のフローチャートであり、該方法は、以下を含む。
201.基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップ。
このステップにおいては、ネットワークの無線ネットワーク・コントローラ(RNC)の複数の取得方法がある。例えば、ネットワーク内のRNCが、ユーザ機器のためのマルチフロー送信を構成するとき、RNCは、基準セルの置かれた基地局によって送信される、タイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するか、又は、ネットワーク内のRNCは、基準セルのタイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求を基準セルの置かれた基地局に送信し、基準セルの置かれた基地局によって送信される、基準セルのタイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを含む応答を受信する。
この実施形態において、基準セルのタイミング情報は、間欠受信DRXタイミング情報を含むが、間欠受信DRXタイミング情報に限定されない。その他のタイミング情報も、含まれ得る。
高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータは、以下、すなわち、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRX、又は基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSET、又は基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係、又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmのうちの少なくとも1つを含む。しかし、該パラメータは、ΔτDRX、DRX_OFFSET、タイミングの関係、及びΔmに限定されず、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用される別のパラメータも、含まれ得る。
オプション的に、基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSETは、式、
(外4)
を使用することによる計算によりネットワークによって取得され、ここで、ΔτDRXは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差である。
202.非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定するように、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を非基準セルの置かれた基地局に送信するステップ。
このステップにおいては、もし、送信されるメッセージが基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを含むのみならば、RNCが非基準セルの置かれた基地局に送信する複数の方法がある。
当業者による理解を容易にするために、以降は、特定の応用例を参照して説明される。
1つの種類の実施形態においては、RNCが基準セルのDRXタイミング情報を取得することが、例として使用される。
第1に、RNCが、基準セルから基準セルのDRXタイミング情報(すなわち、ΔτDRX1)を取得し、取得方法は、能動的に要求すること又は受動的に受信することであり得、この実施形態において限定されない。DRXタイミング情報は、F−DPCHとHS−SCCHとの間のタイミングのずれとして定義され、この実施形態において、τDRX1、τDRX2、及びΔτDRXの単位は、すべてチップである。
この実施形態において、基準セルは、RNCがUEのためのマルチフロー送信(Multiflow)を構成するたびにRNCにDRXタイミング情報を報告し得、DRXタイミング情報は、周期的に又はリアルタイムで報告され得、確かに、基準セルは、RNCが報告を必要とするときにのみ、基準セルのDRXタイミング情報をRNCに知らせ得る。チャネルのタイミングは、セル(基地局)とUEとの間で維持され、セルのクロック・ドリフト(clock drift)、無線インターフェースの送信の遅延の変化、及びその他の要因を伴うので、この種のDRXタイミング情報は、時間とともに変わり得、したがって、この実施形態において、RNC側は、さらに、取得されたDRXタイミング情報を適時更新する必要がある。
次いで、RNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報を知らせる。
最後に、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのDRXタイミング情報にしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定する。
つまり、基準セルのDRXタイミング情報を知った後、非基準セルの置かれた基地局は、最初に、図3に示されるように基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を見つけ出し、図3は、本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための方法の適用例の図である。この実施形態における「HS−SCCHの境界情報」は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにさらに使用され得ることに留意されたい。
そして、非基準セルの置かれた基地局は、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCH境界についての情報をHS−DPCCHの境界情報として決定し、結果として、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局が同じHS−DPCCHの境界を見つけ出すことが、保証され得る。特定の探索プロセスは、当業者によく知られている技術であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
別の実施形態においては、ネットワークが非基準セルの置かれた基地局に基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを知らせる例が、使用される。
第1に、ネットワークが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報の差ΔτDRX=τDRX2−τDRX1(チップ単位)を知らせ、τDRXは、正又は負であり得ることに留意すべきであり、図3に示されるように、図中のτDRX1は、F−DPCHが対応するHS−SCCHのタイミングの後であるので負の値であり、τDRX2は、F−DPCHが対応するHS−SCCHのタイミングの前であるので正の値である。
次いで、非基準セルの置かれた基地局が、ΔτDRX及びその基地局自体のDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行し、基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を得る。
その後、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出す。
図3に示されるように、この実施形態における「HS−SCCHの境界」は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにさらに使用され得る。そして、非基準セルの置かれた基地局が、プロトコルにおける「HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界についての情報」という規則にしたがってHS−DPCCHの境界を見つけ出し、結果として、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局が同じHS−DPCCHの境界を見つけ出すことが、保証され得る。
図3において、基準セルの置かれた基地局のDRXタイミング情報は、τDRX1であり、非基準セルの置かれた基地局のDRXタイミング情報は、τDRX2である。非基準セルの置かれた基地局は、最初にS_DRX=0を見つけ出し、次いで、対応するF−DPCHの始まりの境界を見つけ出す。上述のプロセスにしたがって、非基準セルの置かれた基地局は、τDRX2及びΔτDRXにしたがって基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得し得る。非基準セルの置かれた基地局が、プロトコルで定義されるHS−SCCH及びHS−DPCCHのタイミングの規則にしたがって、S_DRX=0に対応するHS−DPCCHのサブフレームがS_DRX=0であることを見つけ出すことができ、このようにして、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局がHS−SCCHとHS−DPCCHとの間のサブフレームの一致関係において同じ理解を有することが保証され得ることが、図から分かる。
別の種類の実施形態においては、ネットワーク内のRNCが、やはり、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報の差ΔτDRX=τDRX2−τDRX1を知らせる。しかし、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界及び/又はHS−SCCHの境界を決定する方法は異なり、具体的には、次のようになる。
非基準セルの置かれた基地局が、式、
(外5)
を使用することによってHS−DPCCHの境界を決定する。
式中の記号
(外6)
は、次の整数に切り上げることを意味し、例えば、もし、記号内の値が0.5であるならば、計算結果は1であり、もし、記号内の値が1.5であるならば、計算結果は2であり、残りはこのことから推論可能であり、
(外7)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットであり、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号を表し、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号を表し、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値である。
この実施形態において、上述の式は、主として、チャネルの境界を決定するために使用され、以下の式は、主として、UEのフィードバック情報(つまり、CQIの位置)を決定するためにNodeBによって使用される。
このとき、HS−DPCCHがチャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)を送信するための時間は、
k’=k/(2ms)として
(外8)
であり、ここで、
k’は、DRXの周期に対応するサブフレームの数であり、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、UE_DTX_DRX_Offsetは、ユーザ機器の間欠送信と間欠受信とのオフセットであり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、MODは、モジュロ演算である。
さらに、多入力多出力(MIMO:Multiple−Input Multiple−Output)がネットワーク上でさらに構成されるとき、上記の式が満たされることを前提として、もし、ネットワークが次の式
(外9)
をさらに満たすならば、
UEは、タイプAチャネル品質インジケータ(type A CQI:type A Channel Quality Indicator)を送信する必要がある。そうでないならば、UEは、タイプB・CQIを送信し、タイプA・CQI及びタイプB・CQIの具体的な定義に関しては、3GPPプロトコル25.512の定義が参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されず、M_cqi及び/又はN_cqi_type Aは、シグナリングを使用することによってネットワークによりUEに送信されるパラメータであり、加えて、式中のその他のパラメータに関しては、上記の説明が参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
HS−SCCHがCQIを受信するための時間は、
(外10)
であり、ここで、
式中のパラメータの具体的な定義に関しては、上述の対応するパラメータが参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
別の種類の実施形態においては、ネットワークが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルの間欠受信のオフセット(DRX_OFFSET)を知らせ得、ここで、DRX_OFFSETは、
(外11)
に等しくあり得るが、
(外12)
に限定されない。
非基準セルの置かれた基地局は、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETを使用することによってHS−DPCCHの境界を取得し、ここで、
CFN_DRX及びS_DRXの定義は、上で示されたとおりであり、CFN_DRX及びS_DRXは、訂正前の非基準セルの値である。
HS−DPCCHがCQIを送信するための時間は、
k’=k/(2ms)として、((5*CFN_DRX−UE_DTX_DRX_Offset+S_DRX+DRX_OFFSET)MOD k’)=0であり、ここで、
k’は、DRXの周期に対応するサブフレームの数であり、式中のその他のパラメータは、上で示されたとおりであり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
さらに、MIMOがネットワーク上にさらに構成されるとき、上記の式が満たされることを前提として、もし、ネットワークが次の式
(外13)
をさらに満たすならば、
UEは、タイプA・CQIを送信する必要がある。そうでないならば、UEは、タイプB・CQIを送信し、タイプA・CQI及びタイプB・CQIの定義は、3GPPプロトコル25.512における具体的な定義を有し、パラメータM_cqi及び/又はN_cqi_type Aは、シグナリングを使用することによってネットワークによりUEに送信される。
HS−SCCHがCQIを受信するための時間は、
((5*CFN_DRX−UE_DTX_DRX_Offset+S_DRX+DRX_OFFSET)MOD UE_DRXサイクル)=0である。
別の種類の実施形態においては、ネットワーク内のRNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルの上りリンクDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間の(m値と呼ばれる)タイミングの関係を知らせることが、例として用いられ、そして、非基準セルの置かれた基地局は、タイミング情報の関係にしたがってHS−DPCCHの境界情報を生成する。
この実施形態においては、RNCは、基準セルから基準セルのDRXタイミング情報(すなわち、ΔτDRX)を最初に取得し、取得方法は、能動的に要求すること又は受動的に受信することであり得、この実施形態において限定されない。DRXタイミング情報は、F−DPCHとHS−SCCHとの間のタイミングのずれとして定義され、この実施形態において、τDRX1、τDRX2、及びΔτDRXの単位は、すべてチップである。
この実施形態において、m値は、下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差であるか、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であると理解され得る。基準セルは、m値にしたがってHS−DPCCHの境界情報を見つけ出し得、次いで、搬送された情報を検出し得、詳細が、図4に示されており、図4は、本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための別の方法の適用例の図である。
図4においては、基準セルは、HS−SCCHとHS−DPCCHとの間の関連付けの関係を確立するためにm値にしたがってτDRX1を見つけ出し得、基準セルは、非基準セルの置かれた基地局にm値を知らせ得、m値は、上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングのずれであり、基準セルのm値を知った後、非基準セルの置かれた基地局は、HS−SCCHとHS−DPCCHとの間の関連付けの関係を直接計算し得、例えば、図4においては、基準セルが、HS−SCCHのS_DRX=0に対応するHS−DPCCHのS_DRX=0を見つけ出し、このとき、非基準セルの置かれた基地局によって知られているm値は、5S_DRXであり、このとき、非基準セルの置かれた基地局は、取得されたm値(−5)にしたがってS_DRXを決定し得、このとき、非基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局が一貫した理解を有することが、保証され得る。
図4において示された実施形態と図3において示された実施形態との間の違いは、基準セルの置かれた基地局によって取得されるDRXタイミング情報が異なる点にある。
この実施形態においては、RNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのm値を知らせ、このようにして、2つのセルが同じ上りリンクDPCCHのタイミングを検出するので、非基準セルの置かれた基地局が、同じHS−DPCCHの境界を見つけ出し得る。
別の種類の実施形態においては、上述の実施形態に基づいて、この実施形態のRNCは、非基準セルの置かれた基地局に、基準セルのF−DPCHのタイミング情報及び基準セルのHS−PDSCHのタイミング情報、又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報をさらに知らせ得る。
非基準セルの置かれた基地局に基準セルのF−DPCHのタイミング情報及び基準セルのHS−PDSCHのタイミング情報を知らせる方法においては、F−DPCH及びHS−PDSCHのタイミング情報とm値との間に一意の変換関係があるので、HS−DPCCHの境界を検出するために使用される正しいm値情報が、最終的に計算される。
加えて、非基準セルの置かれた基地局に基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報を知らせる方法においては、非基準セルの置かれた基地局が、その基地局自体のm値及びmの差を使用することによって、例えば、式、256*Δm=ΔτDRXを使用することによって計算を実行し、HS−DPCCHの境界を検出するために使用される正しいm値情報が、最終的に計算される。
つまり、実施形態6において説明された2つの解決策は、基準セルのm値を直接使用することによる決定の効果と同じ効果を有する。
本発明のこの実施形態においては、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのDRXタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを知らされ、したがって、DRXタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界を検出し、それによって、HS−DPCCHの境界を決定し、下りリンクのデータ送信の性能を向上させることが、上述の実施形態から知られ得る。同時に、非基準セルの置かれた基地局がマルチフロー送信(Multiflow)の上りリンクのデータを正常に受信することもまた、保証される。
加えて、すべての上述の実施形態は、LTE−Aにおける基地局間ジョイント・スケジューリング(joint−scheduling)の機能に適用可能であり得、実施のプロセスは、上述の実施形態と同様である。詳細に関しては、上記の説明が参照され得る。
上述の方法の実施のプロセスに基づいて、本発明の一実施形態は、データの境界を決定する装置をさらに提供し、データの境界を決定する装置の概略構造図が、図5に示されており、該装置は、取得ユニット51及び決定ユニット52を含み、
取得ユニット51は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成され、決定ユニット52は、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するように構成され、HS−DPCCHの境界情報は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得るのみでなく、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにも使用され得る。
取得ユニット51は、受信ユニット511及び要求ユニット512を含み、取得ユニット51の概略構造図が、図6に示されている。図6は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第2の概略構造図である。
受信ユニット511は、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するように構成され、要求ユニット512は、基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を取得する要求をネットワークに送信し、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を含む応答を受信するように構成される。
オプション的に、上述の実施形態に基づいて、取得ユニットによって取得され、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが、基準セルの下りリンク間欠受信(DRX)タイミング情報を含むとき、決定ユニット52は、第1の探索ユニット521及び第1の境界決定ユニット522を含み、決定ユニット52の概略構造図が、図7に示されている。図7は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第3の概略構造図である。図7は、図5によって示された実施形態に基づく。
第1の探索ユニット521は、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を探索するように構成され、第1の境界決定ユニット522は、第1の探索ユニット521によって発見されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成される。
オプション的に、上述の実施形態において、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを含み、決定ユニット52は、第1の計算ユニット523、第2の探索ユニット524、第2の境界決定ユニット525、及び/又は(図において破線で示される)第3の境界決定ユニット526を含み、決定ユニット52の概略構造図が、図8に示されている。図8は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第4の概略構造図である。この実施形態が図5に基づくことが、例として用いられ、第1の計算ユニット523が、ΔτDRX及び非基準セルのDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行して基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得するように構成され、第2の探索ユニット524が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出すように構成され、第2の境界決定ユニット525が、第2の探索ユニットによって見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成され、第3の境界決定ユニット526が、式、
(外14)
にしたがってHS−SCCHの境界情報を取得するように構成され、ここで、記号
(外15)
は、次の整数に切り上げることを意味し、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値であり、
(外16)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットである。
オプション的に、上述の実施形態に基づいて、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの下りリンク間欠受信のオフセットDRX_OFFSETを含み、決定ユニットは、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETにしたがってHS−DPCCHの境界情報を取得するように特に構成され、ここで、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、DRX_OFFSETは、間欠受信のオフセットである。
オプション的に、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係を含み、上りリンクDPCCHと上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係は、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であり、決定ユニットは、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差の検出を実行して、HS−DPCCHの境界情報を得るように特に構成される。
オプション的に、取得ユニットによって取得され、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータは、基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmを含み、決定ユニットは、第2の計算ユニット527、第3の探索ユニット528、及び第4の境界決定ユニット529を含み、概略構造図が、図9に示されている。図9は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第5の概略構造図である。第2の計算ユニット527は、式、256*Δm=ΔτDRX及びΔτDRX=非基準セルのτDRX2−基準セルのτDRX1にしたがって基準セルのτDRX1を取得するように構成され、第3の探索ユニット528は、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出すように構成され、第4の境界決定ユニット529は、第3の探索ユニットによって見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成される。
この実施形態において、第1の計算ユニット及び第2の計算ユニットは、1つに統合され得、個々にも配備され得、第1の探索ユニット、第2の探索ユニット、及び第3の探索ユニットは、1つに統合され得、個々にも配備され得、第1の境界決定ユニット、第2の境界決定ユニット、第3の境界決定ユニット、及び第4の境界決定ユニットは、1つに統合され得、個々にも配置され得、この実施形態において限定されない。
装置における各ユニットの機能及び役割の特定の実施のプロセスに関しては、上述の方法における対応する実施のプロセスが参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
データの境界を決定する装置は、ユーザ機器にサービスを提供する基地局において統合され得、又はネットワーク内で個々にも配備され得、この実施形態において限定されない。
したがって、本発明の一実施形態は、指示情報を送信する装置をさらに提供し、指示情報を送信する装置の概略構造図が、図10に示されている。該装置は、取得ユニット11及び送信ユニット12を含み、取得ユニット11は、基準セルのタイミング情報を取得するか、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成され、送信ユニット12は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するように構成される。
取得ユニットは、受信ユニット及び/又は要求ユニットを含み、受信ユニットは、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネルHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するように構成され、要求ユニットは、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求を基準セルの置かれた基地局に送信し、基準セルによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを含む応答を受信するように構成される。
取得ユニットによって取得される基準セルのタイミング情報は、基準セルの間欠受信DRXタイミング情報、及び/又は基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係を含む。
高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの間欠受信DRXタイミング情報を含み、DRXタイミング情報は、フラクショナル専有物理チャネル(F−DPCH)と高速共有制御チャネル(HS−SCCH)との間のタイミングのずれ、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRX、基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSET、及び/又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmである。
基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSETは、式、
(外17)
を使用することによる計算によりネットワークによって取得され、ここで、ΔτDRXは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差である。
装置における各ユニットの機能及び役割の特定の実施のプロセスに関しては、上述の方法における対応する実施のプロセスが参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
指示情報を送信する装置は、ネットワーク内のRNCにおいて統合され得、又はネットワーク内で個々にも配備され得、この実施形態において限定されない。
本明細書において、第1の及び第2のなどの関係を表す語は、ある主体又は動作を別の主体又は動作と区別するためにのみ使用され、これらの主体又は動作の間にいかなる実際の関係又は順序が存在することも要求又は示唆しないことに留意されたい。さらに、用語「含む(include)」、「含む(comprise)」、又はこれらの任意のその他の変化形は、非排他的な包含をカバーするように意図されており、したがって、要素のリストを含むプロセス、方法、製品、又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明示的に挙げられていないその他の要素も含み、又はそのようなプロセス、方法、製品、若しくは装置に固有の要素をさらに含む。「...を含む(includes a...)」が前に置かれた要素は、さらなる限定がない場合、その要素を含むプロセス、方法、製品、又は装置に追加的な同一の要素が存在することを排除しない。
実施形態の上述の説明に基づいて、当業者は、本発明が必要な普遍的なハードウェア・プラットフォームに加えてソフトウェアによって実装されるか、又はハードウェアのみによって実装され得ることをはっきりと理解し得る。ほとんどの状況では、前者が、好ましい実装である。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的にソフトウェア製品の形態で実装され得、又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなどの可読ストレージ媒体に格納され、本発明の実施形態で説明された方法を実行するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、又はネットワーク・デバイスであり得る)コンピュータ・デバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。
便利で簡潔な説明を目的として、上述の機能モジュールの分割は、単に例として用いられているに過ぎず、上述の機能は、実際の必要に応じて異なる機能モジュールに割り当てられ得、つまり、装置の内部構造が、上述の機能のすべて又は一部を果たすように異なる機能モジュールに分割されることが当業者によってはっきりと理解されるであろう。上述のシステム、装置、及びユニットの詳細な作業プロセスに関しては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスが参照され得、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置、及び方法はその他の手法で実装され得ることを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は例示的であるに過ぎない。例えば、モジュール又はユニットの分割は、単に論理的な機能の分割であり、実際の実装においては別の分割であり得る。例えば、複数のユニット又は構成要素が、組み合わされるか、若しくは別のシステムに統合され得、又は一部の機能が、無視されるか、若しくは実行されないことがあり得る。さらに、示されたか又は検討された相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装され得る。装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続は、電子的、機械的、又はその他の形態で実装され得る。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であり得、若しくは物理的に別々でないことがあり得、ユニットとして示された部分は、物理的なユニットであり得、若しくは物理的なユニットではないことがあり得、1つの位置に配置され得、又は複数のネットワーク・ユニット上に分散され得る。ユニットの一部又はすべては、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要性に応じて選択され得る。
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットが、1つの処理ユニットに統合され得、又はユニットのそれぞれが、物理的に独立して存在し得、又は2つ以上のユニットが、1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装され得、又はソフトウェア機能ユニットの形態で実装され得る。
統合されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、及び販売されるか又は独立した製品として使用されるとき、統合されたユニットは、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納され得る。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的にソフトウェア製品の形態で実装され得、或いは従来技術、又は技術的解決策のすべて若しくは一部に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、ストレージ媒体に格納され、本出願の実施形態において説明された方法のステップのすべて又は一部を実行するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、若しくはネットワーク・デバイスであり得る)コンピュータ・デバイス又はプロセッサに命令するためのいくつかの命令を含む。ストレージ媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、取り外し可能なハード・ディスク、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクなどのプログラム・コードを格納することができる任意の媒体を含む。
上述の実施形態は、本出願を限定するのではなく、本出願の技術的解決策を説明するように意図されているに過ぎない。本出願が上述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、当業者が、本出願の実施形態の技術的解決策の趣旨及び範囲を逸脱することなく、上述の実施形態で説明された技術的解決策に対する修正を依然として行い得、又はそれらの技術的解決策の一部の技術的な機能に対して均等な置き換えを行い得ることを理解するはずである。
本出願は、2012年5月10日に中国専利局に出願した、「データの境界を決定する方法、指示情報を送信する方法、及びそれらの装置」と題された中国特許出願第201210144267.9号の優先権を主張するものであり、この特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、通信技術の分野に関し、特に、データの境界を決定する方法、指示情報を送信する方法、及びそれらの装置に関する。
移動体通信技術の発展に伴って、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS、Universal Mobile Telecommunications System)において、下りリンク間欠受信(DRX、Discontinuous Reception)及びマルチフロー送信(Multiflow transmission)が、別々に導入されている。しかし、下りリンクDRX及びマルチフロー送信が共存する問題は、現在、解決されるべき技術的課題である。
現在、異なるチャネルの間に決まったタイミングの関係が存在するので、セル側の観点からは、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH、High Speed Dedicated Physical Control Channel)の開始点が、上りリンクのデータを受信するために見つけ出される必要があり、プロトコルの仕様によれば、セルが、高速共有制御チャネル(HS−SCCH、High Speed Shared Control Channel)の開始点に応じた境界として1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界を後ろに戻って見つけ出す必要がある。SF−DCの機能が、本明細書において例として使用される。SF−DCの機能においては、特定のタイミングの差を有する2つのサービング・セルが存在し、2つのサービング・セルは、同じ基地局又は異なる基地局内にあり得る。
SF−DCでは、UEがダウンリンクにおいて2つのセルでデータを受信する必要があるが、上りリンクにおいては、送信は1つのセルでのみ必要とされ、(例えば、基地局間SF−DCシナリオでは)他方のセルはデータを復調する必要があり、このようにして、ユーザ機器UE(User Equipment)側は、下りリンクのデータによって受信されるサブフレーム間の一致関係を指定するように要求される。
UEの基準セル(reference cell)及びセカンダリ・セル(secondary cell)が定義され得、基準セルは、下りリンク物理チャネルHS−PDSCHと上りリンク物理チャネルHS−DPCCHとの間のタイミングの差が19200チップ又は7.5スロットであるセルであり、他方のセルは、セカンダリ・セルであり、又は非基準セルと呼ばれる。例えば、UEの基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0は、UEの非基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0に合致し、そして、データの2つのサブフレームを受信した後、UEは、2つのサブフレームのフィードバック情報を対応するHS−DPCCHで同時にフィードバックし、HS−DPCCHは、HS−SCCHと決まったタイミングの関係を有する。
しかし、基準セルに関して、基準セルによってスケジューリングされるHS−SCCHのS_DRX=0データ・サブフレームについて、基準セルは、プロトコルの仕様の「HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界」にしたがって、HS−SCCHのS_DRX=0データ・サブフレームの境界としてHS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームを見つけ出す。HS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームは、HS−SCCHのS_DRX=0サブフレームのフィードバックを搬送せず、フィードバックは、決まったタイミングにしたがって見つけ出される必要があることに留意されたい。例えば、次のHS−DPCCHのS_DRX=0サブフレームが、HS−SCCHのS_DRX=0サブフレームのフィードバック情報を搬送する。
非基準セルの置かれた基地局に関しても、HS−DPCCHの境界が、プロトコルの仕様にしたがって見つけ出される。しかし、非基準セルは、HS−DPCCHのS_DRX=1サブフレームを見つけ出す。しかし、UE側は2つのセルのHS−SCCHのS_DRX=0を同時に受信し、1つのHS−DPCCHを使用することによってフィードバックを行うので、UEと、非基準セルの置かれた基地局との間のHS−DPCCH情報の理解の不一致が引き起こされ得(つまり、非基準セルの置かれた基地局が、HS−DPCCHの境界の位置を誤って特定し)、それによって、下りリンクのデータ送信の性能の低下をもたらす。
従来技術の研究及び実施の過程で、本発明の発明者は、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの正しい境界を見つけることができないことがあり得るために、UEと、非基準セルの置かれた基地局との間で、何らかの下りリンクのデータによって送信される上りリンクのHS−DPCCHの理解の不一致が引き起こされ、結果として、下りリンクのデータの送信性能が低下するという既存の実装方法の技術的課題を発見する。
本発明の実施形態において、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの正確な境界を見つけ出すことができず、それによって、下りリンクのデータ送信の性能の低下をもたらす従来技術の技術的課題を解決するために、データの境界を決定する方法、指示データを送信する方法、及びそれらの装置が提供される。上述の技術的課題を解決するために、本発明の一実施形態は、データの境界を決定する方法を提供し、該方法は、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報を取得するか、又は非基準セルの置かれた基地局が、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップと、基地局が、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップとを含む。
本発明の一実施形態は、指示情報を送信する方法をさらに提供し、該方法は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップと、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定するように、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するステップとを含む。
本発明の一実施形態は、データの境界を決定する装置をさらに提供し、該装置は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成された取得ユニットと、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するように構成された決定ユニットとを含む。
本発明の一実施形態は、指示情報を送信する装置をさらに提供し、該装置は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成された取得ユニットと、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するように構成された送信ユニットとを含む。
非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得し得るので、HS−DPCCHの境界情報が、正しく見つけられ得、それによって、下りリンクのデータ送信の性能を向上させることが、上述の技術的解決策から分かるであろう。
本発明の実施形態の技術的解決策をより明瞭に説明するために、以下で、実施形態を説明するために必要とされる添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すに過ぎず、当業者は、創造的な努力なしにこれらの添付の図面からその他の図面を依然として導き出し得る。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する方法のフローチャートある。
本発明の一実施形態による指示情報を送信する方法のフローチャートある。
本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための方法の適用例の図である。
本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための別の方法の適用例の図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第2の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第3の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第4の概略構造図である。
本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第5の概略構造図である。
本発明の一実施形態による指示情報を送信する装置の概略構造図である。
以下で、本発明の実施形態における添付の図面を参照して本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく一部に過ぎない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られるすべてのその他の実施形態は、本発明の保護範囲に入る。本発明のすべての実施形態において、基準セルは、タイミング基準セルであり、非基準セルは、非タイミング基準セルであり、基準セルの置かれた基地局は、タイミング基準セルの置かれた基地局であり、非基準セルの置かれた基地局は、非タイミング基準セルの置かれた基地局である。とりわけ、タイミング基準セルの置かれた基地局及び非タイミング基準セルの置かれた基地局は、異なる基地局である。
加えて、用語「システム」及び「ネットワーク」は、本明細書においては交換可能なように使用され得る。本明細書における用語「及び/又は」は、関連するものを説明するために関連付けの関係を表すに過ぎず、3つの関係が存在し得ることを示す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AとBとの両方が存在する、及びBのみが存在することを表し得る。加えて、本明細書における文字「/」は、概して、関連するものの間の「又は」の関係を示す。
本発明の実施形態においては、UEにサービスを提供するセル(基地局)が、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局(すなわち、セカンダリ・セルがある基地局)として定義され、基準セルは、UEの下りリンク物理チャネルHS−PDCSHと上りリンク物理チャネルHS−DPCCHとの間のタイミングの差が19200チップ又は7.5スロットであるセルであり、基準セルを除くすべてのその他のセルは、非基準セルであり得る。もし、UEの基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0サブフレームが、UEの非基準セルにおけるHS−SCCHのS_DRX=0サブフレームに合致するならば、2つのサブフレームのデータを受信した後、UEは、2つのサブフレームのフィードバック情報を対応するHS−DPCCHで同時にフィードバックし、HS−DPCCHは、HS−SCCHと決まったタイミングの関係を有する。
実施形態において、UEは、下記のうちのいずれか1つであり得、UEは、固定であるか又はモバイルであり得、固定UEは、特に、端末(terminal)、移動局(mobile station)、加入者ユニット(subscriber unit)、局(station)などであり得、モバイルUEは、特に、セルラ電話(cellular phone)、携帯情報端末(PDA、personal digital assistant)、無線モデム(modem)、無線通信デバイス、ハンドヘルド(handheld)、ラップトップ・コンピュータ(laptop computer)、コードレス電話(cordless phone)、無線ローカル・ループ(WLL、wireless local loop)局などであり得、上記のUEは、無線ネットワーク全体に分散させられ得る。
図1を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する方法のフローチャートあり、該方法は、以下を含む。
101.非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップ。
このステップにおいては、能動的な要求及び受動的な受信を含む複数の取得方法がある。例えば、非基準セルの置かれた基地局は、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するか、又は基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求をネットワークに送信し、基準セルのタイミング情報、若しくはHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を含むネットワークによって送信される応答を受信する。
102.非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップ。
本発明のこの実施形態においては、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得することができるので、HS−DPCCHの境界情報が、正しく見つけられ得、それによって、下りリンクのデータ送信の性能を向上させる。
上述の実施形態においては、101において、もし、取得された基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用される取得されたパラメータが異なるならば、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定する方法も異なる。以下の実施形態において、詳細が説明される。
オプション的に、上述の実施形態において、もし、基準セルのタイミング情報が基準セルの下りリンク間欠受信(DRX)タイミング情報(τDRX1)を含み、DRXタイミング情報がフラクショナル専有物理チャネル(F−DPCH:fractional dedicated physical channel)と高速共有制御チャネル(HS−SCCH)との間のタイミングのずれであるならば、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのタイミング情報にしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を探索し、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHの見つかった境界を開始点として使用し、プロトコルの仕様にしたがって、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するステップを含む。特定の探索及び決定方法は、当業者によく知られている技術であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
オプション的に、上述の実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを含むならば、非基準セルが、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルが、ΔτDRX及びその非基準セル自体のDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行して、例えば、式、ΔτDRX=τDRX2−τDRX1などにしたがって基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得し、非基準セルが、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出し、プロトコルの仕様にしたがって、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHの見つかった境界を開始点として使用し、非基準セルの置かれた基地局が、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するステップを含む。
本発明の別の実施形態において、非基準セルの置かれた基地局は、式、
(外1)
にしたがってHS−SCCHの境界情報を取得し、ここで、記号
(外2)
は、次の整数に切り上げることを意味し、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号(Connection Frame Number_Discontinuous Reception)であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号(Sub Frame Number_Discontinuous Reception)であり、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値であり、
(外3)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットである。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルの下りリンク間欠受信のオフセットDRX_OFFSETを含むならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETにしたがってHS−DPCCHの境界情報を取得するステップを含み、ここで、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、DRX_OFFSETは、間欠受信のオフセットである。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係(すなわち、m値(m value))を含み、上りリンクDPCCHと上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係が、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であるならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、特に、非基準セルの置かれた基地局が、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又はHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差、の検出を実行して、HS−DPCCHの境界情報を得るステップを含む。
オプション的に、この実施形態において、もし、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmを含むならば、非基準セルの置かれた基地局が、パラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するステップは、以下のとおりである。
第1に、非基準セルの置かれた基地局が、式、256*Δm=ΔτDRX及びΔτDRX=非基準セルのτDRX2−基準セルのτDRX1にしたがって基準セルのτDRX1を取得し、次いで、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出し、最後に、非基準セルの置かれた基地局が、見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定する。
確かに、上述の実施形態において、間欠受信のタイミング情報を決定するために使用されるパラメータは、上述のパラメータのうちの1種類又は2種類以上を含み得、この実施形態において限定されない。2種類以上が含まれるとき、HS−DPCCHの境界情報を決定する方法は、対応する方法にしたがって決定され、詳細については上記の説明が参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
図2を参照すると、図2は、本発明の一実施形態による指示情報を送信する方法のフローチャートであり、該方法は、以下を含む。
201.基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するステップ。
このステップにおいては、ネットワークの無線ネットワーク・コントローラ(RNC)の複数の取得方法がある。例えば、ネットワーク内のRNCが、ユーザ機器のためのマルチフロー送信を構成するとき、RNCは、基準セルの置かれた基地局によって送信される、タイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するか、又は、ネットワーク内のRNCは、基準セルのタイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求を基準セルの置かれた基地局に送信し、基準セルの置かれた基地局によって送信される、基準セルのタイミング情報、若しくは高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを含む応答を受信する。
この実施形態において、基準セルのタイミング情報は、間欠受信DRXタイミング情報を含むが、間欠受信DRXタイミング情報に限定されない。その他のタイミング情報も、含まれ得る。
高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータは、以下、すなわち、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRX、又は基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSET、又は基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係、又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmのうちの少なくとも1つを含む。しかし、該パラメータは、ΔτDRX、DRX_OFFSET、タイミングの関係、及びΔmに限定されず、高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用される別のパラメータも、含まれ得る。
オプション的に、基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSETは、式、
(外4)
を使用することによる計算によりネットワークによって取得され、ここで、ΔτDRXは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差である。
202.非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界情報を決定するように、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を非基準セルの置かれた基地局に送信するステップ。
このステップにおいては、もし、送信されるメッセージが基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを含むのみならば、RNCが非基準セルの置かれた基地局に送信する複数の方法がある。
当業者による理解を容易にするために、以降は、特定の応用例を参照して説明される。
1つの種類の実施形態においては、RNCが基準セルのDRXタイミング情報を取得することが、例として使用される。
第1に、RNCが、基準セルから基準セルのDRXタイミング情報(すなわち、ΔτDRX1)を取得し、取得方法は、能動的に要求すること又は受動的に受信することであり得、この実施形態において限定されない。DRXタイミング情報は、F−DPCHとHS−SCCHとの間のタイミングのずれとして定義され、この実施形態において、τDRX1、τDRX2、及びΔτDRXの単位は、すべてチップである。
この実施形態において、基準セルは、RNCがUEのためのマルチフロー送信(Multiflow)を構成するたびにRNCにDRXタイミング情報を報告し得、DRXタイミング情報は、周期的に又はリアルタイムで報告され得、確かに、基準セルは、RNCが報告を必要とするときにのみ、基準セルのDRXタイミング情報をRNCに知らせ得る。チャネルのタイミングは、セル(基地局)とUEとの間で維持され、セルのクロック・ドリフト(clock drift)、無線インターフェースの送信の遅延の変化、及びその他の要因を伴うので、この種のDRXタイミング情報は、時間とともに変わり得、したがって、この実施形態において、RNC側は、さらに、取得されたDRXタイミング情報を適時更新する必要がある。
次いで、RNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報を知らせる。
最後に、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのDRXタイミング情報にしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定する。
つまり、基準セルのDRXタイミング情報を知った後、非基準セルの置かれた基地局は、最初に、図3に示されるように基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を見つけ出し、図3は、本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための方法の適用例の図である。この実施形態における「HS−SCCHの境界情報」は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにさらに使用され得ることに留意されたい。
そして、非基準セルの置かれた基地局は、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCH境界についての情報をHS−DPCCHの境界情報として決定し、結果として、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局が同じHS−DPCCHの境界を見つけ出すことが、保証され得る。特定の探索プロセスは、当業者によく知られている技術であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
別の実施形態においては、ネットワークが非基準セルの置かれた基地局に基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを知らせる例が、使用される。
第1に、ネットワークが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報の差ΔτDRX=τDRX2−τDRX1(チップ単位)を知らせ、τDRXは、正又は負であり得ることに留意すべきであり、図3に示されるように、図中のτDRX1は、F−DPCHが対応するHS−SCCHのタイミングの後であるので負の値であり、τDRX2は、F−DPCHが対応するHS−SCCHのタイミングの前であるので正の値である。
次いで、非基準セルの置かれた基地局が、ΔτDRX及びその基地局自体のDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行し、基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を得る。
その後、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出す。
図3に示されるように、この実施形態における「HS−SCCHの境界」は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにさらに使用され得る。そして、非基準セルの置かれた基地局が、プロトコルにおける「HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界についての情報」という規則にしたがってHS−DPCCHの境界を見つけ出し、結果として、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局が同じHS−DPCCHの境界を見つけ出すことが、保証され得る。
図3において、基準セルの置かれた基地局のDRXタイミング情報は、τDRX1であり、非基準セルの置かれた基地局のDRXタイミング情報は、τDRX2である。非基準セルの置かれた基地局は、最初にS_DRX=0を見つけ出し、次いで、対応するF−DPCHの始まりの境界を見つけ出す。上述のプロセスにしたがって、非基準セルの置かれた基地局は、τDRX2及びΔτDRXにしたがって基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得し得る。非基準セルの置かれた基地局が、プロトコルで定義されるHS−SCCH及びHS−DPCCHのタイミングの規則にしたがって、S_DRX=0に対応するHS−DPCCHのサブフレームがS_DRX=0であることを見つけ出すことができ、このようにして、基準セルの置かれた基地局及び非基準セルの置かれた基地局がHS−SCCHとHS−DPCCHとの間のサブフレームの一致関係において同じ理解を有することが保証され得ることが、図から分かる。
別の種類の実施形態においては、ネットワーク内のRNCが、やはり、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのDRXタイミング情報の差ΔτDRX=τDRX2−τDRX1を知らせる。しかし、非基準セルの置かれた基地局がHS−DPCCHの境界及び/又はHS−SCCHの境界を決定する方法は異なり、具体的には、次のようになる。
非基準セルの置かれた基地局が、式、
(外5)
を使用することによってHS−DPCCHの境界を決定する。
式中の記号
(外6)
は、次の整数に切り上げることを意味し、例えば、もし、記号内の値が0.5であるならば、計算結果は1であり、もし、記号内の値が1.5であるならば、計算結果は2であり、残りはこのことから推論可能であり、
(外7)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットであり、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号を表し、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号を表し、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値である。
この実施形態において、上述の式は、主として、チャネルの境界を決定するために使用され、以下の式は、主として、UEのフィードバック情報(つまり、CQIの位置)を決定するためにNodeBによって使用される。
このとき、HS−DPCCHがチャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)を送信するための時間は、
k’=k/(2ms)として
(外8)
であり、ここで、
k’は、DRXの周期に対応するサブフレームの数であり、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、UE_DTX_DRX_Offsetは、ユーザ機器の間欠送信と間欠受信とのオフセットであり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、MODは、モジュロ演算である。
さらに、多入力多出力(MIMO:Multiple−Input Multiple−Output)がネットワーク上でさらに構成されるとき、上記の式が満たされることを前提として、もし、ネットワークが次の式
(外9)
をさらに満たすならば、
UEは、タイプAチャネル品質インジケータ(type A CQI:type A Channel Quality Indicator)を送信する必要がある。そうでないならば、UEは、タイプB・CQIを送信し、タイプA・CQI及びタイプB・CQIの具体的な定義に関しては、3GPPプロトコル25.212の定義が参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されず、M_cqi及び/又はN_cqi_type Aは、シグナリングを使用することによってネットワークによりUEに送信されるパラメータであり、加えて、式中のその他のパラメータに関しては、上記の説明が参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
HS−SCCHがCQIを受信するための時間は、
(外10)
であり、ここで、
式中のパラメータの具体的な定義に関しては、上述の対応するパラメータが参照可能であり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
別の種類の実施形態においては、ネットワークが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルの間欠受信のオフセット(DRX_OFFSET)を知らせ得、ここで、DRX_OFFSETは、
(外11)
に等しくあり得るが、
(外12)
に限定されない。
非基準セルの置かれた基地局は、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETを使用することによってHS−DPCCHの境界を取得し、ここで、
CFN_DRX及びS_DRXの定義は、上で示されたとおりであり、CFN_DRX及びS_DRXは、訂正前の非基準セルの値である。
HS−DPCCHがCQIを送信するための時間は、
k’=k/(2ms)として、((5*CFN_DRX−UE_DTX_DRX_Offset+S_DRX+DRX_OFFSET)MOD k’)=0であり、ここで、
k’は、DRXの周期に対応するサブフレームの数であり、式中のその他のパラメータは、上で示されたとおりであり、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
さらに、MIMOがネットワーク上にさらに構成されるとき、上記の式が満たされることを前提として、もし、ネットワークが次の式
(外13)
をさらに満たすならば、
UEは、タイプA・CQIを送信する必要がある。そうでないならば、UEは、タイプB・CQIを送信し、タイプA・CQI及びタイプB・CQIの定義は、3GPPプロトコル25.212における具体的な定義を有し、パラメータM_cqi及び/又はN_cqi_type Aは、シグナリングを使用することによってネットワークによりUEに送信される。
HS−SCCHがCQIを受信するための時間は、
((5*CFN_DRX−UE_DTX_DRX_Offset+S_DRX+DRX_OFFSET)MOD UE_DRXサイクル)=0である。
別の種類の実施形態においては、ネットワーク内のRNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルの上りリンクDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間の(m値と呼ばれる)タイミングの関係を知らせることが、例として用いられ、そして、非基準セルの置かれた基地局は、タイミング情報の関係にしたがってHS−DPCCHの境界情報を生成する。
この実施形態においては、RNCは、基準セルから基準セルのDRXタイミング情報(すなわち、ΔτDRX)を最初に取得し、取得方法は、能動的に要求すること又は受動的に受信することであり得、この実施形態において限定されない。DRXタイミング情報は、F−DPCHとHS−SCCHとの間のタイミングのずれとして定義され、この実施形態において、τDRX1、τDRX2、及びΔτDRXの単位は、すべてチップである。
この実施形態において、m値は、下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差であるか、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であると理解され得る。基準セルは、m値にしたがってHS−DPCCHの境界情報を見つけ出し得、次いで、搬送された情報を検出し得、詳細が、図4に示されており、図4は、本発明の一実施形態による、DRXタイミング情報を使用することによってデータの境界を決定するための別の方法の適用例の図である。
図4においては、基準セルは、HS−SCCHとHS−DPCCHとの間の関連付けの関係を確立するためにm値にしたがってτDRX1を見つけ出し得、基準セルは、非基準セルの置かれた基地局にm値を知らせ得、m値は、上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングのずれであり、基準セルのm値を知った後、非基準セルの置かれた基地局は、HS−SCCHとHS−DPCCHとの間の関連付けの関係を直接計算し得、例えば、図4においては、基準セルが、HS−SCCHのS_DRX=0に対応するHS−DPCCHのS_DRX=0を見つけ出し、このとき、非基準セルの置かれた基地局によって知られているm値は、5S_DRXであり、このとき、非基準セルの置かれた基地局は、取得されたm値(−5)にしたがってS_DRXを決定し得、このとき、非基準セルの置かれた基地局及び基準セルの置かれた基地局が一貫した理解を有することが、保証され得る。
図4において示された実施形態と図3において示された実施形態との間の違いは、基準セルの置かれた基地局によって取得されるDRXタイミング情報が異なる点にある。
この実施形態においては、RNCが、非基準セルの置かれた基地局に基準セルのm値を知らせ、このようにして、2つのセルが同じ上りリンクDPCCHのタイミングを検出するので、非基準セルの置かれた基地局が、同じHS−DPCCHの境界を見つけ出し得る。
別の種類の実施形態においては、上述の実施形態に基づいて、この実施形態のRNCは、非基準セルの置かれた基地局に、基準セルのF−DPCHのタイミング情報及び基準セルのHS−PDSCHのタイミング情報、又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報をさらに知らせ得る。
非基準セルの置かれた基地局に基準セルのF−DPCHのタイミング情報及び基準セルのHS−PDSCHのタイミング情報を知らせる方法においては、F−DPCH及びHS−PDSCHのタイミング情報とm値との間に一意の変換関係があるので、HS−DPCCHの境界を検出するために使用される正しいm値情報が、最終的に計算される。
加えて、非基準セルの置かれた基地局に基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報を知らせる方法においては、非基準セルの置かれた基地局が、その基地局自体のm値及びmの差を使用することによって、例えば、式、256*Δm=ΔτDRXを使用することによって計算を実行し、HS−DPCCHの境界を検出するために使用される正しいm値情報が、最終的に計算される。
つまり、この実施形態において説明された2つの解決策は、基準セルのm値を直接使用することによる決定の効果と同じ効果を有する。
本発明のこの実施形態においては、非基準セルの置かれた基地局が、基準セルのDRXタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを知らされ、したがって、DRXタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界を検出し、それによって、HS−DPCCHの境界を決定し、下りリンクのデータ送信の性能を向上させることが、上述の実施形態から知られ得る。同時に、非基準セルの置かれた基地局がマルチフロー送信(Multiflow)の上りリンクのデータを正常に受信することもまた、保証される。
加えて、すべての上述の実施形態は、LTE−Aにおける基地局間ジョイント・スケジューリング(joint−scheduling)の機能に適用可能であり得、実施のプロセスは、上述の実施形態と同様である。詳細に関しては、上記の説明が参照され得る。
上述の方法の実施のプロセスに基づいて、本発明の一実施形態は、データの境界を決定する装置をさらに提供し、データの境界を決定する装置の概略構造図が、図5に示されており、該装置は、取得ユニット51及び決定ユニット52を含み、
取得ユニット51は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成され、決定ユニット52は、基準セルのタイミング情報又はパラメータにしたがってHS−DPCCHの境界情報を決定するように構成され、HS−DPCCHの境界情報は、HS−DPCCHのタイミングを探索するために非基準セルの置かれた基地局によって使用され得るのみでなく、下りリンクのデータ送信のスケジューリングのためにも使用され得る。
取得ユニット51は、受信ユニット511及び要求ユニット512を含み、取得ユニット51の概略構造図が、図6に示されている。図6は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第2の概略構造図である。
受信ユニット511は、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するように構成され、要求ユニット512は、基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を取得する要求をネットワークに送信し、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータ、を含む応答を受信するように構成される。
オプション的に、上述の実施形態に基づいて、取得ユニットによって取得され、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータが、基準セルの下りリンク間欠受信(DRX)タイミング情報を含むとき、決定ユニット52は、第1の探索ユニット521及び第1の境界決定ユニット522を含み、決定ユニット52の概略構造図が、図7に示されている。図7は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第3の概略構造図である。図7は、図5によって示された実施形態に基づく。
第1の探索ユニット521は、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界を探索するように構成され、第1の境界決定ユニット522は、第1の探索ユニット521によって発見されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成される。
オプション的に、上述の実施形態において、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRXを含み、決定ユニット52は、第1の計算ユニット523、第2の探索ユニット524、第2の境界決定ユニット525、及び/又は(図において破線で示される)第3の境界決定ユニット526を含み、決定ユニット52の概略構造図が、図8に示されている。図8は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第4の概略構造図である。この実施形態が図5に基づくことが、例として用いられ、第1の計算ユニット523が、ΔτDRX及び非基準セルのDRXタイミング情報τDRX2にしたがって計算を実行して基準セルのDRXタイミング情報τDRX1を取得するように構成され、第2の探索ユニット524が、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出すように構成され、第2の境界決定ユニット525が、第2の探索ユニットによって見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成され、第3の境界決定ユニット526が、式、
(外14)
にしたがってHS−SCCHの境界情報を取得するように構成され、ここで、記号
(外15)
は、次の整数に切り上げることを意味し、CFN_DRXとS_DRXとの両方は、訂正前の非基準セルのHS−DPCCHの値及び/又は非基準セルのHS−SCCHの値であり、
(外16)
は、間欠受信のサブフレームのオフセットである。
オプション的に、上述の実施形態に基づいて、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの下りリンク間欠受信のオフセットDRX_OFFSETを含み、決定ユニットは、式、5*CFN_DRX+S_DRX+DRX_OFFSETにしたがってHS−DPCCHの境界情報を取得するように特に構成され、ここで、CFN_DRXは、間欠受信状態におけるコネクション・フレーム番号であり、S_DRXは、間欠受信状態におけるサブフレーム番号であり、DRX_OFFSETは、間欠受信のオフセットである。
オプション的に、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係を含み、上りリンクDPCCHと上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係は、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差であり、決定ユニットは、指定された下りリンクHS−SCCHのサブフレームに対応する上りリンクDPCCHの送信の境界とHS−SCCHに関してフィードバックされるHS−DPCCHの境界との間のタイミングの差、又は一片のHS−SCCHのデータに関して送信される上りリンクDPCCHとHS−DPCCHとの間のタイミングの差の検出を実行して、HS−DPCCHの境界情報を得るように特に構成される。
オプション的に、取得ユニットによって取得され、HS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータは、基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmを含み、決定ユニットは、第2の計算ユニット527、第3の探索ユニット528、及び第4の境界決定ユニット529を含み、概略構造図が、図9に示されている。図9は、本発明の一実施形態によるデータの境界を決定する装置の第5の概略構造図である。第2の計算ユニット527は、式、256*Δm=ΔτDRX及びΔτDRX=非基準セルのτDRX2−基準セルのτDRX1にしたがって基準セルのτDRX1を取得するように構成され、第3の探索ユニット528は、基準セルのτDRX1に対応するF−DPCHにしたがってHS−SCCHの境界情報を見つけ出すように構成され、第4の境界決定ユニット529は、第3の探索ユニットによって見つけ出されたHS−SCCHの境界を開始点として使用し、HS−SCCHに対応するCFN_DRX=nサブフレームの開始点の後、1280チップの時間内で最も近いHS−DPCCHの境界情報をHS−DPCCHの境界情報として決定するように構成される。
この実施形態において、第1の計算ユニット及び第2の計算ユニットは、1つに統合され得、個々にも配備され得、第1の探索ユニット、第2の探索ユニット、及び第3の探索ユニットは、1つに統合され得、個々にも配備され得、第1の境界決定ユニット、第2の境界決定ユニット、第3の境界決定ユニット、及び第4の境界決定ユニットは、1つに統合され得、個々にも配置され得、この実施形態において限定されない。
装置における各ユニットの機能及び役割の特定の実施のプロセスに関しては、上述の方法における対応する実施のプロセスが参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
データの境界を決定する装置は、ユーザ機器にサービスを提供する基地局において統合され得、又はネットワーク内で個々にも配備され得、この実施形態において限定されない。
したがって、本発明の一実施形態は、指示情報を送信する装置をさらに提供し、指示情報を送信する装置の概略構造図が、図10に示されている。該装置は、取得ユニット11及び送信ユニット12を含み、取得ユニット11は、基準セルのタイミング情報を取得するか、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得するように構成され、送信ユニット12は、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを非基準セルの置かれた基地局に送信するように構成される。
取得ユニットは、受信ユニット及び/又は要求ユニットを含み、受信ユニットは、ネットワークによって送信される基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネルHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを受信するように構成され、要求ユニットは、基準セルのタイミング情報、又は高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用されるパラメータを取得する要求を基準セルの置かれた基地局に送信し、基準セルによって送信される基準セルのタイミング情報、又はHS−DPCCHの境界情報を決定するために使用されるパラメータを含む応答を受信するように構成される。
取得ユニットによって取得される基準セルのタイミング情報は、基準セルの間欠受信DRXタイミング情報、及び/又は基準セルの上りリンク専有物理制御チャネルDPCCHと基準セルの上りリンクHS−DPCCHとの間のタイミングの関係を含む。
高速専有物理制御チャネル(HS−DPCCH)の境界情報を決定するために使用され、取得ユニットによって取得されるパラメータは、基準セルの間欠受信DRXタイミング情報を含み、DRXタイミング情報は、フラクショナル専有物理チャネル(F−DPCH)と高速共有制御チャネル(HS−SCCH)との間のタイミングのずれ、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差ΔτDRX、基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSET、及び/又は基準セルと非基準セルとの間のmの差の情報Δmである。
基準セルの間欠受信のオフセットDRX_OFFSETは、式、
(外17)
を使用することによる計算によりネットワークによって取得され、ここで、ΔτDRXは、基準セルと非基準セルとの間のDRXタイミング情報の差である。
装置における各ユニットの機能及び役割の特定の実施のプロセスに関しては、上述の方法における対応する実施のプロセスが参照され得、詳細は本明細書においてあらためて説明されない。
指示情報を送信する装置は、ネットワーク内のRNCにおいて統合され得、又はネットワーク内で個々にも配備され得、この実施形態において限定されない。
本明細書において、第1の及び第2のなどの関係を表す語は、ある主体又は動作を別の主体又は動作と区別するためにのみ使用され、これらの主体又は動作の間にいかなる実際の関係又は順序が存在することも要求又は示唆しないことに留意されたい。さらに、用語「含む(include)」、「含む(comprise)」、又はこれらの任意のその他の変化形は、非排他的な包含をカバーするように意図されており、したがって、要素のリストを含むプロセス、方法、製品、又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明示的に挙げられていないその他の要素も含み、又はそのようなプロセス、方法、製品、若しくは装置に固有の要素をさらに含む。「...を含む(includes a...)」が前に置かれた要素は、さらなる限定がない場合、その要素を含むプロセス、方法、製品、又は装置に追加的な同一の要素が存在することを排除しない。
実施形態の上述の説明に基づいて、当業者は、本発明が必要な普遍的なハードウェア・プラットフォームに加えてソフトウェアによって実装されるか、又はハードウェアのみによって実装され得ることをはっきりと理解し得る。ほとんどの状況では、前者が、好ましい実装である。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的にソフトウェア製品の形態で実装され得、又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなどの可読ストレージ媒体に格納され、本発明の実施形態で説明された方法を実行するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、又はネットワーク・デバイスであり得る)コンピュータ・デバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。
便利で簡潔な説明を目的として、上述の機能モジュールの分割は、単に例として用いられているに過ぎず、上述の機能は、実際の必要に応じて異なる機能モジュールに割り当てられ得、つまり、装置の内部構造が、上述の機能のすべて又は一部を果たすように異なる機能モジュールに分割されることが当業者によってはっきりと理解されるであろう。上述のシステム、装置、及びユニットの詳細な作業プロセスに関しては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスが参照され得、詳細は、本明細書においてあらためて説明されない。
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置、及び方法はその他の手法で実装され得ることを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は例示的であるに過ぎない。例えば、モジュール又はユニットの分割は、単に論理的な機能の分割であり、実際の実装においては別の分割であり得る。例えば、複数のユニット又は構成要素が、組み合わされるか、若しくは別のシステムに統合され得、又は一部の機能が、無視されるか、若しくは実行されないことがあり得る。さらに、示されたか又は検討された相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装され得る。装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続は、電子的、機械的、又はその他の形態で実装され得る。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であり得、若しくは物理的に別々でないことがあり得、ユニットとして示された部分は、物理的なユニットであり得、若しくは物理的なユニットではないことがあり得、1つの位置に配置され得、又は複数のネットワーク・ユニット上に分散され得る。ユニットの一部又はすべては、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要性に応じて選択され得る。
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットが、1つの処理ユニットに統合され得、又はユニットのそれぞれが、物理的に独立して存在し得、又は2つ以上のユニットが、1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装され得、又はソフトウェア機能ユニットの形態で実装され得る。
統合されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、及び販売されるか又は独立した製品として使用されるとき、統合されたユニットは、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納され得る。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的にソフトウェア製品の形態で実装され得、或いは従来技術、又は技術的解決策のすべて若しくは一部に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、ストレージ媒体に格納され、本出願の実施形態において説明された方法のステップのすべて又は一部を実行するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、若しくはネットワーク・デバイスであり得る)コンピュータ・デバイス又はプロセッサに命令するためのいくつかの命令を含む。ストレージ媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、取り外し可能なハード・ディスク、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクなどのプログラム・コードを格納することができる任意の媒体を含む。
上述の実施形態は、本出願を限定するのではなく、本出願の技術的解決策を説明するように意図されているに過ぎない。本出願が上述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、当業者が、本出願の実施形態の技術的解決策の範囲を逸脱することなく、上述の実施形態で説明された技術的解決策に対する修正を依然として行い得、又はそれらの技術的解決策の一部の技術的な機能に対して均等な置き換えを行い得ることを理解するはずである。