JP2015514773A - ナトリウムチャネル感受性コノペプチドおよび類似体を含む組成物ならびにその方法 - Google Patents

ナトリウムチャネル感受性コノペプチドおよび類似体を含む組成物ならびにその方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 本発明は、イモガイの毒物において微量で天然に利用可能なコノペプチド、または、前記天然に利用可能なペプチドの類似体に関する。前記コノペプチドは、ナトリウムチャネルを遮断する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電位作動型ナトリウムチャネル、例えば、Nav 1.1〜1.7チャネルの挙動を抑制することができるか、または、同挙動に他の方法で影響を与えることができる、コノペプチドおよびその類似体に関する。多くのコノペプチドは、イモガイ(Conus属)の毒物において微量に見出される。したがって、本発明は、中でも、化学、生化学、分子生物学および医薬の分野に関する。
本明細書において使用される全ての刊行物、特許および他の資料は、参照により組み込まれる。
Conus属における海洋性の腹足類の毒物は、数多くの構造的および機能的に多様性のペプチド性成分を産生している。イモガイの毒物において特定された広く各種の生体活性ペプチドは、その多様な生物学的目的に適する神経活性分子の発展において、Conus種により取得された、一見して無限の各種の方向性における洞察を提供してきた。
Conusにおける生体活性ペプチド(「コノペプチド」)は、2つの広いグループ:非ジスルフィドリッチおよびジスルフィドリッチに分類される。後者は、従来からコノトキシンと呼ばれる。前記非ジスルフィドリッチの分類は、システインを含まないコノペプチド(コンツラキンおよびコノールファミド(conorfamide))ならびに1つのジスルフィド結合を形成する2つのシステインを有するコノペプチド(コノプレッシンおよびコントリファン)を含む。前記ジスルフィドリッチ分類を有するコノペプチドは、2若しくはそれ以上のジスルフィド結合を有する。主要な分類の分子の中でも、これらの構造的に多様なコノペプチドについて特定される標的は、電位作動型およびリガンド開口型のイオンチャネルスーパーファミリーのメンバーである。
数多くのこれらのペプチドの構造および機能が決定されてきた。3つの分類の標的は、電位作動型イオンチャネル;リガンド開口型イオンチャネルおよびGタンパク質結合受容体と解明されてきた。
電位作動型イオンチャネルを標的とするConusペプチドは、ナトリウムチャネルの不活性化を遅延させるもの、ならびに、ナトリウムチャネル、カルシウムチャネルおよびカリウムチャネルに特異的な遮断物質を含む。リガンド開口型イオンチャネルを標的とするペプチドは、NMDAおよびセロトニン受容体の拮抗物質ならびに競合的および非競合的なニコチン受容体拮抗物質を含む。Gタンパク質受容体に作用するペプチドは、ニューロテンシンおよびバソプレッシン受容体作動物質を含む。コノトキシンの薬学的選択性は、ジスルフィドループ内の超可変のアミノ酸と組み合わせられる特異的なジスルフィド結合フレームワークにより、少なくとも部分的に規定される。
電位作動型ナトリウムチャネルは、全ての興奮性細胞、例えば、筋肉の筋細胞ならびに、中枢および抹消の神経系のニューロンにおいて見出される。神経細胞では、ナトリウムチャネルは、活動電位の急速な上昇を生じさせる役割を主に果たす。この方法において、ナトリウムチャネルは、神経系における電気信号の開始および伝達に必須である。このため、ナトリウムチャネルの適切および適当な機能は、ニューロンの正常な機能に必須である。その結果として、異常なナトリウムチャネルの機能は、各種の医的障害、例えば、てんかん、不整脈、ミオトニーおよび疼痛の根底にあると考えられる。
現在、電位作動型ナトリウムチャネル(VGSC)アルファサブユニットのファミリーの、少なくとも9つの公知のメンバーが存在する。このファミリーの名称としては、SCNx、SCNAxおよびNavx.xがあげられる。前記VGSCファミリーは、系統的に、2つのサブファミリーである、Nav1.x(ほとんどSCN6A)およびNav2.x(SCN6A)に分類されてきた。前記Nav1.xサブファミリーは、機能的に、2つのグループ、テトロドトキシンによる遮断に感受性のもの(TTX−感受性またはTTX−s)およびテトロドトキシンによる遮断に抵抗性のもの(TTX−抵抗性またはTTX−r)に細分され得る。
代替的にNaV1.7、(PN1、SCN9A)VGSCと記載されるNav1.7は、テトロドトキシンによる遮断に感受性であり、末梢交感神経および知覚ニューロンにおいて優先的に発現される。SCN9A遺伝子は、数多くの種、例えば、ヒト、ラットおよびウサギからクローニングされており、ヒトとラットの遺伝子間において約90%のアミノ酸同一性を示す。
hNaV1.7に対するC.geo1類似体についての濃度応答曲線を示す。内在的にトランケートした合成ペプチドであるC.geo1[des−Ser34]についてのIC50値は、18μMと算出された。 hNaV1.7に対するC.geo1類似体についての濃度応答曲線を示す。濃度応答曲線を、24位でのアミノ酪酸等配電子置換を含む類似体(C.geo1[C24Abu])に加えて、全長ペプチドにおいて繰り返した。
本発明の説明および請求において、下記用語は、以下に説明される定義に基づいて使用される。
単数形である「a」、「an」および「the」は、特に断らない限り、複数の指示対象を含み得る。このため、例えば、「ペプチド(a peptide)」への言及は、このようなペプチドの1若しくはそれ以上への言及を含み得る。「類似体(the analog)」への言及は、このような類似体の1若しくはそれ以上への言及を含み得る。
本明細書で使用する時、「対象」は、本開示の態様に基づく組成物の投与または方法により利益を受け得る哺乳類を意味する。対象の例は、ヒトを含み、他の動物、例えば、ウマ、ブタ、ウシ、イヌ、ネコ、ウサギおよび水性の哺乳類も含み得る。
本明細書で使用する時、「ペプチド」の用語は、他方のアルファアミノ基に対して一方のアミノ酸のカルボキシル基により結合される、2若しくはそれ以上のアミノ酸を有する天然または合成の分子を意味するのに使用され得る。本発明のペプチドは、長さにより限定されない。このため、「ペプチド」は、ポリペプチドおよびタンパク質を含み得る。アミノ酸配列は、アミノからカルボキシ方向にそれぞれ、左から右に記載される。
本明細書で使用する時、ペプチドに関して「単離された」の用語は、前記材料が天然に存在する場合、その元の環境から取り出されている材料を意味する。例えば、生きた動物に存在する天然由来のペプチドは、単離されていないが、同じペプチドである。前記ペプチドは、天然系における共存材料の一部または全部から分離され、単離される。このような単離されたペプチドは、組成物の一部であることができ、前記組成物がその自然環境の一部でないという点で、単離されている。「単離された」ペプチドは、合成されるか、若しくは、組換えDNA技術により産生された材料、または、合成的に作製された材料も含む。
特に断らない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書で使用する時、「実質的に」の用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目または結果の完全な、または、ほぼ完全な程度または度合いを意味する。例えば、「実質的に」取り込まれる目的は、前記目的が完全に取り込まれるか、または、ほぼ完全に取り込まれるかのいずれかであることを意味するであろう。絶対的な完全性からの偏差の正確に許容可能な度合いは、一部の場合において、具体的な文脈により決まり得る。しかしながら、一般的に、完成の接近を話すことは、絶対的および合計の完成が得らえる場合には、同じ全体的な結果を有するためにあるであろう。「実質的に」の使用は、ネガティブな含みに使用される場合、作用、特徴、特性、状態、構造、項目または結果の完全な、または、ほぼ完全な欠落を意味するのに等しく適用可能である。例えば、粒子を「実質的に含まない」組成物は、粒子を完全に欠くか、または、それが粒子を完全に欠く場合と効果が同じであろう、粒子をほぼ完全に欠くかのいずれかであろう。言い換えれば、成分または要素を「実質的に含まない」組成物は、その測定可能な効果が存在しない限り、このような項目を実際に含み得る。
本明細書で使用する時、「約」の用語は、所定の値が、所望の結果に影響を及ぼすことなく、終点を「少し上回り」または「少し下回り」得ることを提供することにより、数的範囲の終点に柔軟性を提供するのに使用される。
本明細書で使用する時、複数の項目、構成要素、組成要素および/または材料は、便宜上、共通する列記において表され得る。ただし、これらの列記は、前記列記の各メンバーが、別々および固有のメンバーとして個々に特定されると解釈されるべきである。このため、このような列記の個々のメンバーは、反対に指示されない限り、共通するグループにおけるその表示に基づいてのみ同じ列記の任意の他のメンバーの事実上の均等物と解釈されるべきではない。
濃度、量および他の数値データは、本明細書において、範囲形式で表現されるか、または、存在し得る。このような範囲形式は、単に便宜および簡潔さのために使用されることを理解されたい。このため、前記範囲の限度として明確に列挙された数値だけでなく、各数値および部分範囲が明確に列挙される場合と同じように、その範囲内に包含される個々の全ての数値または部分範囲も含むと柔軟に解釈されるべきである。説明のように、「約1から約5」の数値範囲は、約1から約5の明確に列挙された値のみでなく、前記示された範囲内の個々の値および部分範囲も含むと解釈されるべきである。このため、この数値範囲には、個々の値、例えば、2、3および4ならびに部分範囲、例えば、1〜3、2〜4および3〜5等、ならびに、個々に1、2、3、4および5が含まれる。
この同じ原理は、最小値または最大値としての1つの数値のみを列挙する範囲に適用する。さらに、このような解釈は、記載される範囲または特徴の幅にかかわらず適用するべきである。
詳細な説明
本開示は、ナトリウムチャネルの遮断における活性を示す新規なペプチド、例えば、種々の関連する組成物および方法を提供する。より具体的には、これらのペプチドは、少なくとも電位作動型ナトリウムチャネルを遮断する。本明細書における多くの記載は、NaV1.7ナトリウムチャネルに関する。ただし、本発明の範囲は、本発明のペプチドにより影響を受ける電位作動型または他の方法での任意のナトリウムチャネルを含むと理解される。これらのペプチドは、毒物の分取、配列決定、クローニングおよびトランスクリプトームの組み合わせを使用するConus geographus snailsの毒物に由来すること、ならびに、本発明の範囲は、さらに、天然由来のペプチドまたは完全に若しくは部分的に合成されたペプチドおよびそれに関連する類似体を含むことが留意される。
本ペプチドは、Conus毒物からの単離により特定され得る。さらに、本ペプチドは、組換えDNA技術を使用して、従来の技術、例えば、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)の使用または変性プローブの使用を使用して、種々のConus種のcDNAライブラリをスクリーニングすることにより特定され得る。RT−PCR用プライマーは、シグナル配列における保存配列およびプロペラペプチド遺伝子の3’非翻訳領域に基づいている。これらのプローブにハイブリダイズするクローンは、試験される特定のcDNAライブラリ用のcDNAクローニングサイトに隣接するPCRプライマーを使用して決定される場合、最小サイズ要求に合致するもの、すなわち、(前駆体ペプチドについての)おおよそ300ヌクレオチドを有するクローンを特定するのに分析され得る。ついで、これらの最小サイズクローンが、配列決定され得る。ついで、前記配列は、ペプチドについての上記特徴を有するペプチドの存在について試験される。この方法により特定されたペプチドの生体活性は、本明細書、米国特許第5,635,347号明細書または当該分野において従来から記載されているように試験される。
本ペプチドは、当該分野において周知の技術により、化学的に合成されるのに十分小さい。前記ペプチドは、適切な方法、例えば、排他的固相技術(メリフィールド固相合成)、部分的固相技術、フラグメント縮合または古典的な溶液カップリングにより合成される。適切な技術は、米国特許第4,105,603号明細書;同第3,972,859号明細書;同第3,842,067号明細書;同第3,862,925号明細書;同第4,447,356号明細書;同第5,514,774号明細書;同第5,591,821号明細書および同第7,115,708号明細書の開示より例示される。各文献は、参照により本明細書に組み込まれる。1つの非限定的な態様では、固体ペプチド合成プロトコルは、擬プロリン Fmoc−Tyr(tBu)−Thr(ΨMe,Mepro)−OHとの組み合わせでの低い前処置のWang樹脂を使用して最適化されて、粗製の直鎖状生成物についての向上した純度を取得し得る。
本明細書に記載の種々のペプチドは、米国特許第4,447,356号明細書;同第5,514,774号明細書および同第5,591,821号明細書に記載の技術を使用して、特定のConus種からの単離および精製によっても取得され得る。同文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載のペプチドは、当該分野において周知の組換えDNA技術によっても産生され得る。
化学合成または組換えDNA技術により産生されるペプチドは、単離され、必要に応じて還元および酸化されて、ジスルフィド結合を形成し得る。ジスルフィド結合を形成する1つの方法は、低い室温または室温下における長期間の直鎖状ペプチドの空気酸化である。この手法は、実質的な量の生体活性を有するジスルフィド結合ペプチドの作製をもたらす。前記酸化されたペプチドは、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等を使用して分取されて、種々の結合構成を有するペプチドを分離し得る。その後、天然材料の溶出によるこれらの画分を比較すること、または、アッセイを使用することのいずれかにより、最大生体活性についての適正な結合を有する特定の画分が決定され得る。ただし、ほとんど生体活性がない他の画分の存在から生じる希釈により、多少より高い用量が有益であり得る。
本明細書に記載のペプチドの変異タンパク質、類似体または活性なフラグメントも考慮される。本ペプチドの派生した変異タンパク質、類似体または活性なフラグメントは、公知の技術、例えば、米国特許第5,545,723号明細書(特に第2カラム50行目から第3カラム8行目を参照のこと。);同第5,534,615号明細書(特に第19カラム45行目から第22カラム33行目を参照のこと。);および同第5,364,769号明細書(特に第4カラム55行目から第7カラム26行目を参照のこと。)に概説される、保存アミノ酸置換に基づいて合成され得る。各文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
この発明の一態様では、7つのシステイン残基を有する新規なペプチドが提供される。前記ペプチドは、XC XC X111213141516CCX192021C X232425262728C^(配列ID033)の配列を有する。X1〜2、X4〜9、X11〜16、X19〜21、X23およびX25〜28は、それぞれ独立して、得られたペプチドの機能性を可能にし、前記システイン残基の空間が保存される任意のアミノ酸である。C24は、システインまたは置換システインであり、^は、本明細書においてさらに説明されるように、カルボキシル化C末端である。
一態様では、X27は、リジンまたはグリシンであり得る。別の態様では、Xは、ヒドロキシプロリンまたはアラニンであり得る。さらに別の態様では、X23は、アスパラギン酸、ガンマ−カルボキシグルタミン酸またはアスパラギンであり得る。更なる態様では、X25は、チロシンまたはアスパラギン酸であり得る。
一態様では、この発明は、配列GWCGDOGATC GKLRLYCCSG FCX232425TKTC−X30^(配列ID001)を有するペプチドを提供する。前記配列中、Oは、ヒドロキシプロリンであり、X23は、アスパラギン酸、アスパラギンまたはカルボキシグルタミン酸であり、C24は、システインまたは置換システインであり、X25は、チロシンまたはアスパラギン酸であり、X30は、0から6個のアミノ酸由来のペプチドであり、^は、カルボキシル化C末端である。一態様では、前記ペプチドは、単離されたペプチドであり得る。別の態様では、前記ペプチドは、合成ペプチドであり得る。数多くの合成プロトコルおよび技術が公知であり、合成ペプチドを生成するのに使用され得る任意のこのような技術は、本発明の範囲内であると考えられる。例えば、一態様では、固体ペプチド合成が使用され得る。
各種の置換および/または変異は、ナトリウムチャネルの調節度合いにおける変動性を可能にすることを考慮される。このため、下記の置換および/または変異は、この発明の実施形態の単なる例示であることを意図し、限定として見られるべきではない。例えば、表1は、この発明の文脈において取得されるペプチド類似体の非限定的な例を示し、少しの考慮される部分を説明する。一部の実施形態では、配列ID001からのC24は、遊離チオール置換システインである。他の実施形態では、C24は、代替となるアミノ酸残基により置換される。
他の実施形態では、配列ID001のC24残基は、各種の有用なペプチドと二量体を形成する。一態様では、例えば、前記二量体は、表1において配列ID015として示されるように、配列ID001に基づく第2のペプチドであり得る。前記第2のペプチドは、配列ID001の正確な配列、配列ID001に実質的に類似する配列または前記ペプチドの有益な機能性を可能にする任意の度合いの修飾を有し得る。
他の実施形態では、C24は、ジスルフィド結合を介して分子により可逆的に修飾される。数多くのジスルフィド結合が公知であり、前記ペプチドの十分な機能性を可能にするのに使用され得る任意のこのような結合が、本発明の範囲内であることが考えられる。このような置換分子の非限定的な例は、グルタチオン、システイン、システアミン、DTNB、セレノシステイン、セレノグルタチオンおよび、C24とアルカンチオスルホネート試薬またはチオサルフェート試薬との任意の反応生成物ならびにそれらの組み合わせを含み得る。可逆性の置換を示す表1からの少しの例は、配列ID003、配列ID008、配列ID009、配列ID011、配列ID012、配列ID013、配列ID015、配列ID019、配列ID020および配列ID021を含む。
他の態様では、C24は、分子により不可逆的に置換される。数多くの不可逆性の置換が考慮され、前記ペプチドの十分な機能性を可能にする任意のこのような置換が、本発明の範囲内であることが考えられる。不可逆的に置換された分子の非限定的な例は、アセトアミドメチル、C24とマレイミドとの反応生成物、ビニルスルホンおよび関連するα,β−不飽和系、β−ハロエチルアミン、α−ハロカルボニルまたはそれらの組み合わせを含む。不可逆性の置換を示す表1からの例は、配列ID014である。
別の態様では、ペプチドは、配列ID001の配列を有することが提供される。前記配列中、X23は、アスパラギン酸であり、C24は、非置換のシステインであり、X25は、チロシンである。このような配列は、GWCGDOGATC GKLRLYCCSG FCDCYTKTC−X30^(配列ID022)である。より具体的な態様では、X30は、配列ID002であり得る。得られたペプチドは、GWCGDOGATC GKLRLYCCSG FCDCYTKTCK DKSSA(配列ID023)であろう。
更なる態様では、ペプチドは、配列ID001の配列を有することが提供される。前記配列中、X23は、アスパラギン酸であり、C24は、シスタミンにより置換されており、X25は、チロシンである。より具体的な態様では、X30は、配列ID002であり得る。得られたペプチドは、配列ID011の配列を有し得る。
一部の態様では、本発明の態様に基づくペプチドは、さらに、標識、例えば、蛍光標識等を含み得ることも留意される。このような標識ペプチドは、ライブラリ、例えば、小分子ライブラリを調べるのに使用され得る。
Figure 2015514773
Figure 2015514773
各種の酸化的フォールディング法が、ペプチド類似体を生成するのに使用され得ること、および、任意の有用なフォールディング技術が、本発明の範囲内にあることが考えられることが留意される。表1の例示となるペプチドを生成するのに使用される種々のフォールディング法は、下記のとおりであることができる。GSSH:GSHの1:1混合物の存在におけるフォールディングは、配列ID003〜009および配列ID014を生成するのに使用され得る。シスタミンの存在におけるフォールディングは、配列ID011および配列ID019〜021を生成するのに使用され得る。シスチンの存在におけるフォールディングは、配列ID012を生成するのに使用され得る。銅イオンの存在におけるフォールディングは、配列ID010および配列ID016〜018を生成するのに使用され得る。他の例としては、配列ID015および配列ID013は、それとDMSOおよびEllman’s試薬(DTNB)それぞれとを反応させることにより、配列ID010から調製され得る。その後、ペプチドは、例えば、RP HPLCにより精製され得る。質量は、MALDI質量分析法により確認され得る。
本発明の別の態様では、ペプチドは、DWCGDAGDAC GTLKLRCCSG LCNQYSGTCTG^(配列ID24)の配列を有することが提供される。前記配列中、^は、カルボキシル化C末端である。さらに別の態様では、ペプチドは、CVGRDSKCGP PPCCMGMTCN YERVRKCT^(配列ID25)の配列を有することが提供される。前記配列中、^は、カルボキシル化C末端である。
表2は、hNa1sのサブタイプに対する種々の活性なペプチド類似体についての、IC50データとして与えられる選択性プロファイルを示す。この表におけるデータは、3つ全てのペプチドが、hNa1.7の強力な阻害物質であることを示す。それらは、C.geo1[desGSH](配列ID010)とC.geo1[シスタミン](配列ID011)との間のhNa1.7活性における類似性も示した。前記類似性は、2番目の類似体が、ほとんど安定でないC.geo1[desGSH](配列ID003)についての置換として使用され得ることを示した。これらのデータは、類似体がTTX−抵抗性hNa1.5を遮断しなかったことを証明する。
Figure 2015514773
所定のペプチドにおける多くのアミノ酸が可変性であり得ること、および、このような可変性が本発明の範囲内であると考えられることが留意される。例えば、Pro残基は、ヒドロキシ−Pro残基により置換され得る;ヒドロキシ−Pro残基は、Pro残基により置換され得る;Arg残基は、Lys、オルニチン、ホモアルギン、ノル−Lys、N−メチル−Lys、N,N−ジメチル−Lys、N,N,N−トリメチル−Lysまたは任意の合成の塩基性アミノ酸により置換され得る。Lys残基は、Arg、オルニチン、ホモアルギン、ノル−Lysまたは任意の合成の塩基性アミノ酸により置換され得る;Tyr残基は、任意の合成のヒドロキシ含有アミノ酸により置換され得る;Ser残基は、Thrまたは任意の合成のヒドロキシル化アミノ酸により置換され得る;Thr残基は、Serまたは任意の合成のヒドロキシル化アミノ酸により置換され得る;PheおよびTrp残基は、任意の合成の芳香族アミノ酸により置換され得る;Asn、Ser、ThrまたはHyp残基は、グリコシル化され得る。Tyr残基は、3−ヒドロキシル若しくは2−ヒドロキシル異性体(それぞれメタ−Tyr若しくはオルト−Tyr)ならびに対応するO−スルホ−およびO−ホスホ−誘導体によっても置換されてもよいし、または、ノル−Tyr、ニトロ−Tyr、モノ−ヨード−Tyr若しくはジ−ヨード−Tyrにより置換されてもよい。脂肪族アミノ酸は、非天然の脂肪族分岐鎖または直鎖状の側鎖C2n+2(n=8まで)を有する合成の誘導体により置換され得る。Leu残基は、Leu(D)により置換され得る。Trp残基は、ハロ−Trp、Trp(D)またはハロ−Trp(D)により置換され得る。前記ハロゲンは、ヨード、クロロ、フルオロまたはブロモであり;好ましくは、ハロゲン置換Tyr用のヨードおよびハロゲン置換Trp用のブロモである。さらに、前記ハロゲンは、放射標識されることができ、例えば、125I−Tyrであり得る。
合成芳香族アミノ酸の例は、これに限定されるものではないが、ニトロ−Phe、4−置換−Pheを含む。前記4−置換−Phe中、置換基は、C〜Cアルキル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、スルホメチル、ハロ、フェニル、−CHO、−CN、−SOHおよび−NHAcである。合成のヒドロキシ含有アミノ酸の例は、これに限定されるものではないが、4−ヒドロキシメチル−Phe、4−ヒドロキシフェニル−Gly、2,6−ジメチル−Tyrおよび5−アミノ−Tyrを含む。合成の塩基性アミノ酸の例は、これに限定されるものではないが、N−1−(2−ピラゾリニル)−Arg、2−(4−ピペリニル)−Gly、2−(4−ピペリニル)−Ala、2−[3−(2S)ピロリニニル]−Glyおよび2−[3−(2S)ピロリニニル]−Alaを含む。これらおよび他の合成の塩基性アミノ酸、合成のヒドロキシ含有アミノ酸または合成芳香族アミノ酸は、Building Block Index,Version 3.0(1999年のカタログ、ヒドロキシ含有アミノ酸および芳香族アミノ酸については4〜47頁、塩基性アミノ酸については66〜87頁;ウェブサイト「amino−acids dot com」も参照のこと。)に記載されている。同文献は、参照により本明細書に組み込まれ、RSP Amino Acid Analogues,Inc.、Worcester、マサチューセッツ州によるものであり、そこから入手できる。
他の態様では、Asn残基は修飾されて、N−グリカンを含み得る。Ser、ThrおよびHyp残基は修飾されて、O−グリカンを含み得る(例えば、g−N、g−S、g−Tおよびg−Hyp)。グリカンは、当該分野において公知の合成または酵素法により、天然または修飾されたアミノ酸の任意のヒドロキシ、アミノまたはチオール基に付着され得る、任意のN−、S−またはO−結合モノ−、ジ−、トリ−、ポリ−またはオリゴ糖を意味し得る。グリカンを構成する単糖は、D−アロース、D−アルトロース、D−グルコース、D−マンノース、D−グロース、D−イドース、D−ガラクトース、D−タロース、D−ガラクトサミン、D−グルコサミン、D−N−アセチル−グルコサミン(GlcNAc)、D−N−アセチル−ガラクトサミン(GalNAc)、D−フコースまたはD−アラビノースを含み得る。これらの糖類は、例えば、1若しくはそれ以上のO−サルフェート、O−ホスフェート、O−アセチルまたは酸性基、例えば、シアル酸、例えば、それらの組み合わせにより、構造的に修飾され得る。前記グリカンは、類似のポリヒドロキシ基、例えば、D−ペニシラミン2,5およびそのハロゲン化誘導体またはポリプロピレングリコール誘導体も含み得る。グリコシド結合は、βおよび1−4または1−3、好ましくは1−3である。前記グリカンと前記アミノ酸との間の結合は、αまたはβ、好ましくはαでもよく、1−である。
ムチン型O−結合オリゴ糖は、GalNAc残基により、SerまたはThr(または、本ペプチドの他のヒドロキシル化残基)に付着される。単糖結合ブロックおよびこの第1のGalNAc残基に付着される結合は、8つが特定されている「コアグリカン」を規定する。グリコシド結合の種類(方向および結合性)は、各コアグリカンについて規定される。適切なグリカンおよびグリカン類似体は、米国特許第6,369,193号明細書および国際公開第00/23092号パンフレットにさらに記載されている。各文献は、参照により本明細書に組み込まれる。一態様では、グリカンは、Gal(β1→3)GalNAc(α1→)であり得る。
本ペプチドは、それらが動物において、例えば、Nav1.7チャネル遮断または阻害において活性を示すために、薬理学的に有益であり得る。したがって、このようなペプチドを包含する化合物は、ナトリウムチャネル(例えば、Nav1.7)についての遮断物質または阻害物質が示される、障害の処置における使用のものであり得る。
一態様では、薬学的組成物は、薬学的に許容され得る担体中において、その薬学的に許容され得る塩または溶媒和物を含む、配列ID001に対して少なくとも95%の配列同一性を有するペプチドを含むことが考慮される。別の態様では、前記ペプチドは、配列ID001の配列を有し得る。さらに別の態様では、X23は、アスパラギン酸であることができ、C24は、非置換のシステインであることができ、X25は、チロシンであることができる。更なる態様では、X30は、配列ID002であり得る。さらに、別の態様では、X23は、アスパラギン酸であることができ、C24は、シスタミンにより置換されることができ、X25は、チロシンであることができる。更なる態様では、X30は、配列ID002であり得る。
活性成分としての化合物、例えば、ペプチドを含む薬学的組成物は、従来の薬学的配合技術に基づいて調製され得る。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia、2005を参照のこと。典型的には、治療的に有効量の活性成分が、薬学的に許容され得る担体と混合され得る。前記担体は、投与、例えば、静脈内、経口、非経口またはくも膜下腔内に望まれる調製の形態に応じて、広い各種の形態をとり得る。送達法の例については、米国特許第5,844,077号明細書を参照のこと。同文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
経口投与について、化合物は、固体状または液体状の調製物、例えば、カプセル剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ、メルト、粉末、懸濁液または乳濁液に配合され得る。経口の剤形に組成物を調製することにおいて、有用な薬学的媒体のいずれか、例えば、経口の液体状調製物(例えば、懸濁液、エリキシル剤および溶液)の場合において、水、グリコール、オイル、アルコール、着香料、保存剤、着色剤、懸濁化剤等;または、経口の固体状調製物(例えば、粉末、カプセル剤および錠剤等)の場合において、担体、例えば、でんぷん、糖、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤等が使用され得る。その投与の容易さのために、錠剤およびカプセル剤が、最も有利な経口投与の単位形態を表し、その場合、固体状の薬学的担体が明確に使用される。必要に応じて、錠剤は、標準的な技術による糖衣または腸溶性であり得る。活性剤は、カプセル化されることができ、血液脳関門をわたる通過についての同じ時間を可能にしながら、消化管の通過を安定にさせる。
非経口投与について、化合物は、薬学的担体に溶解されることができ、溶液または懸濁液のいずれかとして投与され得る。実例となる適切な担体は、水、生理食塩水、デキストロース溶液、フルクトース溶液、エタノールまたは動物、植物若しくは合成由来のオイルである、前記担体は、他の成分、例えば、保存剤、懸濁化剤、溶解剤、バッファー等も含み得る。前記化合物がくも膜下腔内に投与される場合、それらは、脳脊髄液にも溶解され得る。
各種の投与経路が利用可能である。選択された具体的な方式は、経路、選択された具体的な薬剤、処置される症状の重症度および治療効果に必要とされる用量により決まるであろう。概して、この開示の方法は、医療的に許容可能であり、臨床的に許容できない有害作用を引き起こすことなく、活性化合物の有効レベルを生じさせる任意の方式を意味する、任意の投与方式を使用して実用化され得る。このような投与形式は、経口、直腸、舌下、局所、鼻、経皮または非経口経路を含む。「非経口」の用語は、皮下、静脈内、硬膜外、かん流、筋肉内、放出ポンプまたは注入を含む。例えば、この発明に基づく活性剤の投与は、任意の適切な送達手段、例えば、米国特許第5,844,077号明細書に記載のものを使用して達成され得る。同文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
または、標的化治療が、ペプチド組成物を送達するのに、より具体的には、標的化システム、例えば、抗体または細胞特異的リガンドの使用により細胞の種類を確認するのに使用され得る。標的化は、各種の理由、例えば、薬剤が許容できない毒性である場合、または、他の方法では高すぎる用量が必要とされるであろう場合、または、他の方法では標的細胞内に入り得ないであろう場合に望ましくあり得る。
ペプチドである活性剤は、細胞系送達システムにおいても投与され得る。前記システムでは、活性剤をコードするDNA配列が、患者の身体、特に脊髄領域に埋込むために設計された細胞内に導入される。適切な送達システムは、米国特許第5,550,050号明細書ならびにPCT出願公開第92/19195号パンフレット、同第94/25503号パンフレット、同第95/01203号パンフレット、同第95/05452号パンフレット、同第96/02286号パンフレット、同第96/02646号パンフレット、同第96/40871号パンフレット、同第96/40959号パンフレットおよび同第97/12635号パンフレットに記載されている。適切なDNA配列は、開発された配列および公知の遺伝子コードの基礎に基づく各活性剤について、合成的に調製され得る。
一部の態様では、活性剤は、治療的に有効量で投与され得る。「治療的に有効量」または単に「有効量」の活性化合物は、任意の医療的処置に適用可能な、合理的な利益/リスク比において、所望の症状を処置するのに十分な量の化合物を意味する。投与される実際の量ならびに投与の速度およびタイムコースは、処置される症状の性質および重症度により決まり得る。処置の処方、例えば、用量における決定、タイミング等は、一般開業医または専門家の責任の範囲内であり、典型的には、処置される障害、個々の患者の症状、送達部位、投与方法および実務家に公知の他の要因を考慮する。技術およびプロトコルの例は、Remington:The Science and Practice of Pharmacyに見出され得る。
用量は、局所的または全身的に所望の薬剤レベルを達成するのに適切に調節され得る。典型的には、本開示の活性剤は、約0.001mg/kgから約250mg/kg、好ましくは約0.01mg/kgから約100mg/kg、より好ましくは約0.05mg/kgから約75mg/kgの前記活性成分の用量範囲において、その効果を示す。適切な用量は、1日あたりに複数回の部分用量で投与され得る。典型的には、用量または部分用量は、単位剤形あたりに、約0.1mgから約500mgの前記活性成分を含み得る。別の用量は、単位剤形あたりに、約0.5mgから約100mgの前記活性成分を含み得る。用量は、一般的には、より低いレベルで開始され、所望の効果が達成されるまで増加される。対象における応答がこのような用量で不十分である場合には、より高い用量(または、別のより局所的な送達経路による効果的なより高い用量)も、患者の許容範囲が許容する程度に使用され得る。例えば、24時間にわたる連続的な投与または1日あたりに複数回投与が、化合物の適切な全身レベルを達成するのに考慮される。
有利に、前記組成物は、用量単位として配合され、各単位は、活性成分の固定用量を供給するのに採用される。錠剤、コートされた錠剤、カプセル剤、アンプルおよび坐剤は、本発明に基づく剤形の例である。
正確な個々の用量および日量は、ヒトまたは動物の使用について、医師または獣医師の方針に基づく標準的な医療的原理に基づいて決定され得る。
前記薬学的組成物は、概ね、組成物全体の重量により、約0.0001から99wt%または約0.001から50wt%または約0.01から10wt%の前記活性成分を含むであろう。前記活性なペプチドに加えて、前記薬学的組成物および医薬は、他の薬学的に活性な化合物も含み得る。他の薬学的に活性な化合物の例は、これに限定されるものではないが、臨床医学の全ての主な領域における鎮痛剤、サイトカインおよび治療剤を含む。他の薬学的に活性な化合物と共に使用される場合、本発明のペプチドは、薬剤カクテルの形態で送達され得る。カクテルは、本発明に有用な任意の1つの化合物と、別の薬物または薬剤との混合物である。この実施形態では、一般的な投与媒体(例えば、丸剤、錠剤、インプラント、ポンプ、注射液等)は、補助増強剤との組み合わせでの即時の組成物の両方を含むであろう。前記カクテルの個々の薬剤は、治療的に有効量でそれぞれ投与される。治療的に有効量は、上記パラメータにより決定されるであろうが、任意の場合において、薬剤が所望の効果を保持するのに有効である期間に必要とされる、身体の領域における前記薬剤のレベルを確立する量である。
このため、Nav1.7の遮断物質または阻害物質は、特に疼痛の処置において、別の薬理学的に活性な化合物または2若しくはそれ以上の他の薬理学的に活性な化合物と、有用に組み合わせられ得る。このような組み合わせは、顕著な利点、例えば、患者のコンプライアンス、投与の容易さおよびシナジー活性の可能性を提供する。このような組み合わせにおいて、本明細書に記載のコノペプチドは、同時、連続的または別々に、前記他の1若しくはそれ以上の治療剤との組み合わせで投与され得る。本明細書に記載のコノペプチドと共に投与され得る薬剤は、米国特許出願公開第2012/0010207号明細書に記載の薬剤を含む。同文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
「薬学的組成物」の用語は、医療的な投与に適した物理的に分離した密着した部分を意味する。「投与単位形態での薬学的組成物」は、医療的な投与に適した物理的に分離した密着した部分を意味し、それぞれが、担体との関連における活性な化合物の一日量または一日量の複数回(4回まで)若しくは部分複数回(40回まで)を含み、包み内に内包される。前記組成物が一日量または、例えば、一日量の半分、1/3若しくは1/4を含むかどうかは、前記薬学的組成物が、1日に1回または、例えば、それぞれ2回、3回若しくは4回投与されるかにより決まるであろう。
本明細書で使用する時、「塩」の用語は、無機若しくは有機の酸および/または塩基により形成される酸性および/または塩基性の塩、好ましくは塩基性塩を意味する。特に本発明の化合物を医薬として使用する場合には、薬学的に許容され得る塩が好ましいが、他の塩は、有用性、例えば、これらの化合物の処理または非医薬型の使用が考慮される場合において見出す。これらの化合物の塩は、当該分野で認められた技術により調製され得る。
このような薬学的に許容され得る塩の例は、これに限定されるものではないが、無機および有機の付加塩、例えば、それぞれ、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩および酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、イソチオン酸塩、テオフィリン酢酸塩、サリチル酸塩等を含む。なお、低級アルキル四級アンモニウム塩等も適切である。
本明細書で使用する時、「薬学的に許容され得る」担体の用語は、非毒性で、不活性な固体、半固体、液体状の充填材、希釈剤、封入材料、任意の種類の形成補助剤、または単に滅菌された水性媒体、例えば、生理食塩水を意味する。薬学的に許容され得る担体として機能し得る材料の一部の例は、糖、例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース、でんぷん、例えば、とうもろこしでんぷんおよびじゃがいもでんぷん、セルロースおよびその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセスロールおよび酢酸セルロース;粉末状のトラガント;モルト、ゼラチン、タルク;賦形剤、例えば、ココアバターおよび坐剤ワックス;オイル、例えば、ピーナッツ油、綿実油、紅花油、ごま油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油;グリコール、例えば、プロピレングリコール、ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリル酸エチル、アガー;緩衝アガー、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張性生理食塩水、リンゲル液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液ならびに、薬学的配合物に使用される他の非毒性の適合性物質である。
湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、着香剤および芳香剤、保存剤および酸化防止剤も、配合者の判断に基づいて、前記組成物に存在し得る。薬学的に許容され得る酸化防止剤の例は、これに限定されるものではないが、水溶性の酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等;脂溶性酸化防止剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、プロピルガレート、アルファトコフェロール等;ならびに、金属キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等を含む。
ナトリウムチャネル、例えば、Nav1.7は、種々の疼痛状態、例えば、急性の炎症性および/または神経障害性疼痛において、役割を果たし得る。マウスの侵害性ニューロンにおけるSCN9A遺伝子の欠失は、機械的および熱的な疼痛閾値の低下ならびに、炎症性疼痛応答の低下または消滅をもたらした。ヒトにおいて、Nav1.7タンパク質は、神経腫、特に有痛性神経腫において蓄積することが示されてきた。家族性および散発性両方のNav1.7の機能変異の取得は、先端紅痛症、灼熱痛および先端の炎症により特徴付けられる疾患、ならびに発作性の極端な疼痛障害に結び付けられてきた。さらに、非選択的ナトリウムチャネル遮断薬であるリドカインおよびメキシレチンは、家族性紅痛症の場合における症候性緩和を提供することができ、カルバマゼピンは、PEPDにおける発作の数および重症度を低下させるのに有効である。疼痛におけるNav1.7の役割の更なる証拠は、SCN9A遺伝子の機能変異における表現型損失において見出される。
したがって、本開示の別の態様では、ナトリウムチャネルが向上した活性を示す対象における症状を処置する方法、または、同対象における症状の影響を処置する方法が提供される。このような方法は、本明細書に記載されているように、治療的に有効量の組成物を、前記対象に投与して、前記ナトリウムチャネルの活性を調節する工程を含み得る。このような症状の非限定的な例は、急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、ガン性疼痛、糖尿病性神経障害、炎症性疼痛、三叉神経疼痛、周術期疼痛、内蔵痛、侵害受容性疼痛、例えば、手術後疼痛および、内蔵、消化管、頭蓋構造、筋骨格系、脊椎、泌尿生殖器系、心血管系およびCNSに関与するタイプの混合疼痛、例えば、ガン性疼痛、背部および口顔の疼痛またはそれらの組み合わせを含み得る。このような症状は、神経性症状、例えば、脊髄傷害、外傷性脳傷害、末梢神経傷害等であり得ることも考慮される。
本発明のペプチドは、動物モデル、例えば、神経障害性疼痛のSNL(脊髄神経結紮)ラットモデル、カラゲナン誘発痛覚過敏モデル、フロイント完全アジュバント(CFA)誘発痛覚過敏モデル、熱的傷害モデル、ホルマリンモデルおよびBennettモデルならびに米国特許出願公開第2011/0124711号明細書および米国特許第7,998,980号明細書に記載の他のモデルを使用する、疼痛の低下または緩和におけるその効果について試験され得る。カラゲナン誘発痛覚過敏および(CFA)誘発痛覚過敏は、炎症性疼痛のモデルである。前記Bennettモデルは、慢性疼痛の動物モデルを提供する。
前述の動物モデルのいずれかは、疼痛の処置における本発明のペプチドの有効性を評価するのに使用され得る。前記有効性は、無処置またはプラセボコントロールと比較され得る。さらにまたは代替的に、有効性は、1若しくはそれ以上の公知の疼痛緩和医薬との比較において評価され得る。
一般的に、生理学的疼痛は、可能性のある傷害性刺激からの危険の対象を警告するために設計された、重要な保護メカニズムである。疼痛システムは、一次知覚ニューロンの特定の設定により動作され、一部の場合には、末梢の伝達メカニズムを介して有害な刺激により活性化される。これらの知覚繊維は、侵害受容体として当該分野において公知である。それらは、特徴的に、遅い伝導速度を有する小さい直径の軸索突起である。侵害受容体は、有害な刺激の強度、持続性および質をコードし得る。脊髄に対する侵害受容体の突起の組織分布的組織化は、刺激の局在をコードすることも可能にする。
侵害受容体は、侵害受容性神経繊維において見出される。前記神経繊維は、2つの主要なタイプ、A−デルタ繊維(有髄)およびC繊維(非有髄)が存在する。侵害受容体入力により生じる活性は移動され、視床基底腹側に対して、ついで、大脳皮質に対して、直接または脳幹リレー核を介するいずれかで、後角における複雑な処置の後に、疼痛の知覚が生成される。
疼痛は、一般的に、急性または慢性と分類され得る。急性疼痛は、突然開始し、一時的である(通常、12週以内)。通常、特定の原因、例えば、特定の傷害と関連付けられ、多くの場合、鋭く、重篤である。それは、外科手術、歯科作業、筋挫傷または捻挫から生じる、特定の傷害後に生じ得る種類の疼痛である。急性疼痛は、一般的には、任意の持続性の心理的反応をもたらさない。対照的に、慢性疼痛は、長期間の疼痛であり、典型的には、3か月より長く持続し、著しい心理的および感情的問題をもたらす。慢性疼痛の一般的な例は、神経障害性疼痛(例えば、有痛性の糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛)、手根管症候群、背部疼痛、頭痛、ガン性疼痛、関節痛および慢性術後疼痛である。
実質的な傷害が、疾患または外傷により身体組織に生じた場合、侵害受容体活性化の特徴が変化し、侵害受容体が終了する末梢、傷害周囲の局所および中枢において鋭敏化が存在する。これらの効果は、疼痛の高まった知覚をもたらす。急性疼痛では、これらのメカ二ズムが、行われる回復過程をより良好にし得る保護的挙動を促進するのに有用であり得る。正常な外適合は、傷害が回復した時点で、感覚が正常に戻るものであろう。しかしながら、多くの慢性疼痛状態では、過敏症が、前記回復過程をはるかに持続させ、多くの場合、神経系傷害による。この傷害は、多くの場合、適応不全および異常な活性に関連する知覚神経繊維における異常をもたらす。
臨床的疼痛は、不快および異常な知覚が、患者の兆候の中でも注目される場合に表れる。患者は、完全に異種である傾向にあり、種々の疼痛兆候により表れる場合がある。このような兆候は、1)鈍い、激しいまたは鋭い場合がある自発痛;2)有害な刺激に対する不自然な疼痛応答(痛覚過敏);および3)正常に無害の刺激により生じる疼痛(異痛症)を含む。種々の形態の急性および慢性の疼痛を患う患者は、類似の兆候を有し得るが、根本的なメカニズムが異なる場合があるため、異なる処置戦略を必要とする場合がある。したがって、疼痛は、異なる病態生理学、例えば、侵害受容性、炎症性および神経障害性の疼痛に基づいて、数多くの異なるサブタイプに分割されることもできる。
侵害受容性の疼痛は、組織傷害または傷害を引き起こす可能性を有する激しい刺激により誘引される。疼痛求心神経は、傷害部位での侵害受容体による刺激の変換により活性化され、その末端レベルにおいて脊髄におけるニューロンを活性化する。ついで、これは、疼痛が知覚される脳への脊髄路までリレーされる(Meyer et al.,1994)。前記侵害受容体の活性化は、2種類の求心神経繊維を活性化する。有髄のA−デルタ繊維は、急速に伝送し、シャープで鋭い疼痛知覚を担う。一方、非有髄のC繊維は、より遅い速度で伝送し、鈍くうずく疼痛を伝達する。中程度から重度の急性侵害受容性疼痛は、中枢神経系外傷、筋挫傷/捻挫、火傷、心筋梗塞および急性膵炎、術後疼痛(任意の種類の外科的手法後の疼痛)、外傷後疼痛、腎疝痛、ガン性疼痛および背部疼痛からの疼痛の目立った特性である。ガン性疼痛は、慢性疼痛、例えば、腫瘍関連疼痛(例えば、骨痛、頭痛、顔面痛若しくは内臓痛)または、ガン治療に関連する疼痛(例えば、化学療法後症候群、慢性術後疼痛症候群若しくは放射線後症候群)であり得る。ガン性疼痛は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法または放射線療法に対する応答においても生じ得る。背部疼痛は、ヘルニア若しくは破断した椎間板または、腰部の椎間関節、仙腸関節、傍脊柱筋群若しくは後縦靭帯の異常による場合がある。背部疼痛は、自然に解決する場合があるが、一部の患者では、12週間を超えて持続し、特に衰弱し得る慢性症状になる。
神経障害性疼痛は、神経系における初発病巣または機能不全により開始されるか、または、引き起こされる疼痛として、現在規定されている。神経傷害は、外傷および疾患により引き起こされ得るため、「神経障害性疼痛」の用語は、多様な病因による多くの障害を包含する。これらは、これに限定されるものではないが、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、背部疼痛、ガン性神経障害、HIV神経障害、幻肢痛、手根管症候群、中枢性卒中後痛ならびに、慢性アルコール中毒、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊髄傷害、パーキンソン病、てんかんおよびビタミン不足に関連する疼痛を含む。神経障害性疼痛は、保護的役割を有しない場合に病的である。多くの場合、根本的な原因が無くなった十分後に存在し、一般的に数年間継続し、患者の生活の質を著しく低下させる。神経障害性疼痛の兆候は、多くの場合それらが同じ疾患を有する患者毎でさえ異種性である場合には、処置が困難である。それらは、自発痛を含み、前記自発痛は、持続的および発作性または異常な誘発性疼痛、例えば、痛覚過敏(有害な刺激に対する向上した知覚)および異痛症(正常に無害の刺激に対する知覚)であり得る。
炎症過程は、複雑な一連の生化学および細胞事象であり、組織傷害または異物の存在に対する反応において活性化され、腫脹および疼痛をもたらす。関節痛は、最も一般的な炎症性疼痛である。リウマチ様疾患は、先進国における最も一般的な慢性炎症症状の1つである。関節リウマチは、身体障害の一般的な原因である。関節リウマチの正確な病因は、不明であるが、現在の仮説は、遺伝学的および微生物学的な要因の両方が重要であり得ることを示唆する。およそ1600万人のアメリカ人が、症候性の骨関節炎(OA)または変性関節疾患を有し、そのほとんどは、60歳を超える年齢である。これは、人口増加の時代として、4000万人に増加し、これが巨大な公衆衛生問題になると予測される。骨関節炎のほとんどの患者は、関連する疼痛のために、治療を求める。関節炎は、心理的および生理的機能に顕著な影響を有し、後の生活における身体障害の主因であることが知られている。硬直性脊椎炎も、脊柱および仙腸関節の関節炎を引き起こす、リウマチ様疾患である。それは、生涯を通して生じる背部疼痛の断続的な発症から、脊椎、末梢関節および他の身体臓器を攻撃する重篤な慢性疾患に変わる。
別の種類の炎症性疼痛は、炎症性腸疾患(IBD)に関連する疼痛を含む内臓痛である。内臓痛は、内蔵に関連する疼痛である。前記内臓は、腹腔の臓器を包含する。これらの臓器は、性器、脾臓および消化器系の一部を含む。前記内臓に関連する疼痛は、消化器疼痛および非消化器疼痛に分割され得る。疼痛を引き起こす一般的に遭遇する胃腸(GI)障害は、機能性腸障害(FBD)および炎症性腸疾患(IBD)を含む。これらのGI障害は、現在中程度にのみ抑制される広い範囲の疾患状態、例えば、FBDに関して、胃食道逆流、消化不良、過敏性大腸症候群(IBS)および機能性腹痛症候群(FAPS)、ならびに、IBDに関して、クローン病、回腸炎および潰瘍性大腸炎を含む。それらは全て、内蔵痛を規則的に生じさせる。他の種類の内臓痛は、月経困難疼痛、膀胱炎および膵炎ならびに骨盤痛に関連する疼痛を含む。
いくつかの種類の疼痛は、複数の病因を有するため、2若しくはそれ以上の領域、例えば、背部疼痛に分類されることができ、ガン疼痛は、侵害受容性および神経障害性成分の両方を有することに留意すべきである。他の種類の疼痛は、(a)骨格筋障害、例えば、筋肉痛、繊維筋痛症、脊椎炎、血清学的陰性(非リウマチ性)関節症、非関節性リウマチ、ジストロフィン異常症、グリコーゲン分解、多発性筋炎および化膿性筋炎から生じる疼痛;(b)心臓および血管の疼痛、例えば、扁桃炎、心筋梗塞、僧房弁狭窄、心膜炎、レイノー現象、強皮症および骨格筋虚血により引き起こされる疼痛;(c)頭痛、例えば、偏頭痛(例えば、前兆を伴う偏頭痛および前兆を伴わない偏頭痛)、群発性頭痛、緊張型頭痛 混合性頭痛および血管障害に関連する頭痛;(d)先端紅痛症;ならびに、(e)口腔顔面痛、例えば、歯痛、耳痛、口腔灼熱症候群および顎関節筋膜痛を含む。
毒物のスクリーニング
10種のConus種からの材料を、抽出、分取および、QPatchアッセイを使用するhNaV1.7の遮断についてのスクリーニングをした。Conus種および分取データの概要を、表1に提供する。最初の努力に基づいて、合計393個の画分を収集し、活性についてスクリーニングした。これらの最初の粗製画分の内、≧30%のhNaV1.7遮断を示す29個の画分を、「ヒット」と特定した(〜9.2%の画分が活性であると見出された)(表3)。
Figure 2015514773
コノペプチド画分のスクリーニング
毒物画分のスクリーニングおよび逆重畳から、我々は、hNaV1.7を遮断するコノペプチド成分を有する1つの有望な種として、Conus geographusを特定した。C.geographusの毒物の最初のスクリーニング結果を、表4にまとめる。
Figure 2015514773
逆重畳およびヒットの特定
C.geographusの粗製画分の最初のスクリーニングは、hNaV1.7応答を遮断した画分の2つの主要な分類を証明した(表4を参照のこと。)。これらの画分の更なる精製は、30%より大きいhNaV1.7遮断を示した細画分:SubFr34.4(69%)、SubFr34.5(69%遮断)、SubFr33.5(34%遮断)、SubFr33.6(40%遮断)、SubFr33.7(31%遮断)をもたらした(表5)。
Figure 2015514773
C.geographusからのNav1.7活性ペプチドの特徴決定
C.geographus活性ペプチドの最初のスクリーニング努力により、不完全なペプチド配列(GXCCGDOGATC KLRLYCCSGF CDCYTcTc…)が、明らかとなったSubFr33.6において特定された。前記配列中、Xは、アミノ酸配列 配列ID026における曖昧さを意味する。このペプチドの完全な配列を解明するために、質量分析法および分子生物学的技術の両方を、平行して使用した。
分子生物学的方法。天然の活性ペプチドの量が限られていたために、RACE−PCR実験を、ペプチド配列全体を解明する試みにおいて行った。PCR実験から、全体配列を、(GWCGDPGATC GKLRLYCCSG FCDCYTKTCK DKSSA)配列ID027と特定した。さらに、トランスクリプトーム情報から、C.geographusダクトから単離されたRNAを使用して、複数の位置におけるこの配列を確認した。
質量分析。PCR実験から取得された配列に基づいて算出された質量(3739.2Da)と、実験的に決定された質量(3934.4Da)は、前記配列内における修飾された残基の存在を示唆する、195.3Daの差があった。
固相ペプチド合成。PCRから取得された無修飾配列およびトランスクリプトームデータに基づいて、前記C.geographusペプチドの類似体を設計し、標準的なFmocプロトコルを使用するSPPSにより合成した。最初の合成は、Ser−34を欠いた(以下)。活性ペプチドの合成を、成功して繰り返し、類似体であるC.geo1[1〜35](配列ID003)およびC.geo1[C24Abu](配列ID004)をもたらした。
配列ID028 C.geo1[des−Ser34]:
GWCGDOGATCGKLRLYCCSGFCDCYTKTCKDKS_A^
配列ID029 C.geo1[C24Abu、des−Ser34]:
GWCGDOGATCGKLRLYCCSGFCD(Abu)YTKTCKDKS_A^
配列ID003 C.geo1[1〜35]:
GWCGDOGATCGKLRLYCCSGFCDCYTKTCKDKSSA^
配列ID004 C.geo1[C24Abu]:
GWCGDOGATCGKLRLYCCSGFCD(Abu)YTKTCKDKSSA^
* 注記:Abu=Fmoc−アミノ酪酸;^は、カルボキシル化C末端を意味する。
合成ペプチドを、空気酸化およびグルタチオンアシスト酸化法の両方を使用してフォールディングした。フォールディング混合物を、半調製RP−HPLCにより精製した。前記フォールディング生成物の分子量を、MALDI−TOF質量分析法により確認した。
電気生理学。まず、フォールディングされたペプチド類似体を、University of Utahにおいて、ラットからのNaV1.7に対する活性について試験した。C.geo1[des−Ser34](配列ID028)は、非常に遅い可逆性を示し、3.3μMのペプチドを使用して、70%の遮断をもたらした。C.geo1[C24Abu、des−Ser34](配列ID004)におけるアミノ酪酸(Abu)によるCys24の等配電子置換により、10μMにおいて、NaV1.7遮断が20%に低下し、素早い可逆性であった(データを示さず)。これらのデータは、Cys24がNaV1.7の効果的な遮断に必須であることを示唆する。したがって、その後、10nmolのC.geo1[des−Ser34](配列ID028)を、QPatchアッセイにおけるヒトNaV1.7に対する試験に使用した(図1)。
RACE−PCR:RACE−PCRを使用して、全体配列(無修飾;配列ID030):GGTQHRALRS TIKLSLLRQH RGWCGDPGAT CGKLRLYCCS GFCDCYTKTC KDKSSASSPS VLYPFLPESを補足した。無修飾配列とMALDI−ToFデータとの間のΔ質量は、前記配列の修飾を示唆する+197.1Daであった。
MALDI−ToF分析:C.geo[1〜35、des−Ser34](配列ID028)およびC.geo1[1〜35](配列ID003)のMALDI−ToF分析は、Cys−24において形成されたペプチド−GSH付加物を示す、305Da「重い」ペプチドを示した。ペプチド−付加物は、Cys−24の嵩張る修飾、例えば、S−結合グリコシル化を示唆し得る。
Cys(Cys22またはCys24)が合成のフォールディングしたC.geo1において遊離Cys残基であることの検証
前記フォールディングしたC.geo1[desGSH](配列ID010)の遊離システインを、4−ビニルピリジン(VP)によりアルキル化させた。ついで、前記ペプチドを還元させ、全ての残ったシステインを、ヨードアセトアミド(IAM−ヨードアセトアミド)によりアルキル化した。ついで、この方法で試験したペプチドを、エンドペプチダーゼAspNで消化し、分析的逆相(RP)HPLCに供した。全ての生成物を収集し、MALDI−TOFにより分析した。ピーク1の質量(17.16分、分析的HPLC;[M+H]+=1123.56)が、消化されたC.geo1のペプチドフラグメントDC(VP)YTKTC(IAM)K(配列ID031)についての予測された質量([M+H]+=1123.93)と同じであることを見出した。その結果は、Cys24が遊離チオールを有し、おそらく、合成C.geo1においてGSHに(ジスルフィド)結合をするものであることを示す。
合成C.geo1におけるCys残基の結合性
この実施例について、C.geo1[desGSH](配列ID010)を使用した。前記ペプチドを、4−ビニルピリジンにより処理し、HPLCにより精製した。次に、tris(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)で、45分間処理した。前記処理により、前記ペプチドの部分的な還元が生じる。最後に、前記混合物を、N−エチルマレイミド(NEM)で処理し、分析的RP−HPLCで精製した。収集したピーク1から5の質量を、MALDI−TOFにより分析した。下記の結果を得た。
a)ピーク1[M+H] found=3842.37、3つのジスルフィドが閉じられ、アルキル化Cys24に相当;
b)ピーク2[M+H] found=4093.56、2つのジスルフィドブリッジが閉じられ、1つのジスルフィドがNEMによりアルキル化;
c)ピーク3[M+H] found=4345.69、1つのジスルフィドブリッジが閉じられ、2つのジスルフィドがNEMによりアルキル化;
d)ピーク4[M+H] found=4345.66、1つのジスルフィドブリッジが閉じられ、2つのジスルフィドがNEMによりアルキル化;
e)ピーク5[M+H] found=4598.60、3つのジスルフィド結合がNEMによりアルキル化。
ピーク1、2および3と標識した中間体を、TCEPにより1時間処理し、ついで、IAMと反応させた。得られた材料を、RP−HPLCにより精製し、ついで、修飾されたトリプシンにより3時間処理した。次に、この材料を、MALDI−TOFにより分析した。データ全体に基づいて、合成のC.geo1[desGSH](配列ID010)における結合性が、Cys3〜Cys18、Cys10〜Cys22およびCys17〜Cys29であることを決定した。前記結合性は、予測されたVI/VIIシステインフレームワークの範囲内である。Cys24がジスルフィド結合形成には関与しなかったにもかかわらず、前記合成のC.geo1の機能的活性に関与する、更なる確認でもあった。
C.geo2の発見
Conus geographusから単離された生物学的に活性なC.geo1ペプチドに加えて、第2の活性なペプチドが、細画分34.5(C.geo2)から特定されてきた。前記単離されたペプチドのQPatchアッセイは、69%のhNaV1.7遮断をもたらした。前記単離された天然のペプチドを、University of UtahでのEdman分解による配列決定のための調製において、ジチオスレイトールおよび4−ビニルピリジンによる処理により、還元およびアルキル化させた。配列決定の努力により、XXCGDAGDA CGTLKLRCCS GLCNQYSGTC S...(配列ID032)の部分的なペプチド配列が証明された。前記配列中、Xは、前記アミノ酸配列における曖昧さを意味する。前記部分的な配列を使用して、完全なペプチド配列を、前述のC.geographusのトランスクリプトームデータをサーチすることにより検索した。C.geo2の完全な配列は、標準的なω−コノペプチド・システインフレームワークを示し、C.geo1と相当量の配列同一性(〜55%相同性)を共有する。ただし、C.geo2は、C.geo1において観察される付加的なシステイン(Cys24)を欠いている(以下のアライメントを参照のこと。)。
C.geo1(配列ID003)GWCGDOGATCGKLRLYCCSGFCDCYTKTCKDKSSA^
C.geo2(配列ID024)DWCGDAGDACGTLKLRCCSGLCNQYSGTCTG^
* 注記:太字は、配列間の相同性を表す;^は、カルボキシル化C末端を意味する。
具体的な関心は、ω−コノペプチドファミリーのメンバーが、典型的には、ストップコドンに続く、C末端[Ser−Ser−Ala]トリペプチドを有することである。ただし、C.geo1(配列ID003)は、成熟配列内に前記トリペプチドを包含していることにより、このペプチドファミリーのC末端多様性を向上させる。
C.geo3の発見
3094.35Daの質量を、conus geographusの活性なSubFr33.6(40%のhNav1.7遮断)において特定した。ペプチドの配列を、同じ質量により特徴付けられる、Conus geographusについてのトランスクリプトームデータにおいて特定した(配列ID025)。ついで、それを合成し、還元型および酸化型のグルタチオンの存在においてフォールディングした。同じ、所望の質量の3つのピークを収集し、hNav1.7およびrNav1.7に対して試験した。両方の場合において、ペプチドは、活性ではなかった。
上記組成物および適用方式は、本発明の好ましい実施形態を説明するのみであることを理解されたい。数多くの修飾および代替的な配置は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者により考案され得る。添付の特許請求の範囲は、このような修飾および配置をカバーすることを意図する。このため、本発明は、本発明の最も実用的で好ましい実施形態であると現在考えられるものに関連して具体的かつ詳細に上記しているが、数多くの修飾、これに限定されるものではないが、サイズ、材料、形状、形態、操作の機能および方法、アッセンブリならびに使用の変更が、本明細書で説明される原理および概念から逸脱することなくなされ得ることは、当業者に明らかであろう。

Claims (44)

  1. 配列GWCGDOGATC GKLRLYCCSG FCX232425TKTC−X30^(配列ID001)を有する単離されたペプチドであって、
    前記配列中、Oはヒドロキシプロリンであり、X23はアスパラギン酸、アスパラギンまたはカルボキシグルタミン酸であり、C24はシステインまたは置換システインであり、X25はチロシンまたはアスパラギン酸であり、X30は0から6個のアミノ酸由来のペプチドであり、^はカルボキシル化C末端であるペプチド。
  2. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、XはKDKSSA(配列ID002)であるペプチド。
  3. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、前記ペプチドは合成ペプチドであるペプチド。
  4. 請求項1記載の単離されたペプチドであって、さらに、標識を有するペプチド。
  5. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、前記標識は蛍光標識であるペプチド。
  6. 請求項1記載の単離されたペプチドであって、修飾されて、O−グリカン、S−グリカンまたはN−グリカンを含むペプチド。
  7. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、C24は遊離チオール置換システインであるペプチド。
  8. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、C24は配列ID001の第2のペプチドと二量体を形成するペプチド。
  9. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、C24は代替となるアミノ酸残基により置換されるペプチド。
  10. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、C24はジスルフィド結合を介して分子により可逆的に修飾されるペプチド。
  11. 請求項10記載の単離されたペプチドにおいて、前記分子は、グルタチオン、システイン、システアミン、DTNB,セレノシステイン、セレノグルタチオン、およびC24とアルカンチオスルホネート試薬またはチオサルフェート試薬との任意の反応生成物、ならびにそれらの組み合わせから成る群から選択されるメンバーを含むペプチド。
  12. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、C24は分子により不可逆的に修飾されるペプチド。
  13. 請求項12記載の単離されたペプチドにおいて、前記分子は、アセトアミドメチル、C24とマレイミドとの反応生成物、ビニルスルホンおよび関連するα,β−不飽和系、β−ハロエチルアミン、α−ハロカルボニルまたはそれらの組み合わせから成る群から選択されるメンバーを含むペプチド。
  14. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、X23はアスパラギン酸であり、C24は非置換のシステインであり、X25はチロシンであるペプチド。
  15. 請求項14記載の単離されたペプチドにおいて、X30は配列ID002であるペプチド。
  16. 請求項1記載の単離されたペプチドにおいて、X23はアスパラギン酸であり、C24はシスタミンにより置換されており、X25はチロシンであるペプチド。
  17. 請求項16記載の単離されたペプチドにおいて、X30は配列ID002であるペプチド。
  18. 7つのシステイン残基およびXCXCX111213141516CCX192021CX232425262728C^(配列ID033)の配列を有する単離されたペプチドであって、
    前記配列中、X1〜2、X4〜9、X11〜16、X19〜21、X23およびX25〜28は、それぞれ独立して、任意のアミノ酸であり、C24はシステインまたは置換システインであり、^はカルボキシル化C末端であるペプチド。
  19. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、前記ペプチドは蛍光標識をさらに含むペプチド。
  20. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、前記ペプチドは合成ペプチドであるペプチド。
  21. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、C24は遊離チオール置換システインであるペプチド。
  22. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、C24は配列ID033の第2のペプチドと二量体を形成するペプチド。
  23. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、C24は代替となるアミノ酸残基により置換されるペプチド。
  24. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、C24はジスルフィド結合を介して分子により可逆的に修飾されるペプチド。
  25. 請求項24記載の単離されたペプチドにおいて、前記分子は、グルタチオン、システイン、システアミン、DTNB,セレノシステイン、セレノグルタチオン、およびC24とアルカンチオスルホネート試薬またはチオサルフェート試薬との任意の反応生成物、ならびにそれらの組み合わせから成る群から選択されるメンバーを含むペプチド。
  26. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、C24は分子により不可逆的に修飾されるペプチド。
  27. 請求項26記載の単離されたペプチドにおいて、前記分子は、アセトアミドメチル、アセトアミドメチル、C24とマレイミドとの反応生成物、ビニルスルホンおよび関連するα,β−不飽和系、β−ハロエチルアミン、α−ハロカルボニルまたはそれらの組み合わせから成る群から選択されるメンバーを含むペプチド。
  28. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、X27はリジンまたはグリシンでありえるペプチド。
  29. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、Xはヒドロキシプロリンまたはアラニンでありえるペプチド。
  30. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、X23は、アスパラギン酸、ガンマ−カルボキシグルタミン酸、またはアスパラギンでありうるペプチド。
  31. 請求項18記載の単離されたペプチドにおいて、X25はチロシンまたはアスパラギン酸でありうるペプチド。
  32. 薬学的組成物であって、
    薬学的に許容され得る担体中に、その薬学的に許容され得る塩または溶媒和物を含む、配列ID001に対して少なくとも90%の配列同一性を有するペプチドを有する、薬学的組成物。
  33. 請求項32記載の薬学的組成物において、前記ペプチドは配列ID001の配列を有する薬学的組成物。
  34. 請求項32記載の薬学的組成物において、X23はアスパラギン酸であり、C24は非置換のシステインであり、X25はチロシンである薬学的組成物。
  35. 請求項34記載の薬学的組成物において、X30は配列ID002である薬学的組成物。
  36. 請求項32記載の薬学的組成物において、X23はアスパラギン酸であり、C24はシスタミンにより置換されており、X25はチロシンである薬学的組成物。
  37. 請求項36記載の薬学的組成物において、X30は配列ID002である薬学的組成物。
  38. ナトリウムチャネルが向上した活性を示す対象における症状を治療し、またはその症状の影響を治療する方法であって、
    治療的に有効量の請求項32記載の組成物を前記対象に投与して、前記ナトリウムチャネルの活性を調節する工程
    を有する方法。
  39. 請求項38記載の方法において、前記症状または前記症状の影響は、急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、ガン性疼痛、糖尿病性神経障害、炎症性疼痛、三叉神経疼痛、周術期疼痛、内蔵痛、手術後疼痛を含む侵害受容性疼痛、およびガン性疼痛、背部および口顔の疼痛を含む、内蔵、消化管、頭蓋構造、筋骨格系、脊椎、泌尿生殖器系、心血管系およびCNSに関与するタイプの混合疼痛、またはそれらの組み合わせから成る群から選択されるメンバーを含む方法。
  40. 請求項38記載の方法において、前記症状は、脊髄損傷、外傷性脳傷害、末梢神経傷害を含む神経性疾患である方法。
  41. 配列DWCGDAGDAC GTLKLRCCSG LCNQYSGTCTG^(配列ID024)を有するペプチドであって、
    前記配列中、^はカルボキシル化C末端であるペプチド。
  42. 配列CVGRDSKCGP PPCCMGMTCN YERVRKCT^(配列ID025)を有するペプチドであって、
    前記配列中、^はカルボキシル化C末端であるペプチド。
  43. GWCGDOGATC GKLRLYCCSG FCDCYTKTCKDKSSA^(配列ID001)、配列DWCGDAGDAC GTLKLRCCSG LCNQYSGTCTG^(配列ID024)、CVGRDSKCGP PPCCMGMTCN YERVRKCT^(配列ID025)ならびに配列ID001、配列ID024および配列ID025の誘導体から成る群から選択される配列を有するペプチドであって、
    前記配列中、1若しくはそれ以上のヒドロキシプロリン残基は、プロリンにより置換されることができ;1若しくはそれ以上のアルギニン残基は、リジン、オルニチン、ホモアルギン、ノル−Lys、N−メチル−リジン、N,N−ジメチル−リジン、N,N,N−トリメチル−リジンまたは任意の合成の塩基性アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のリジン残基は、アルギニン、オルニチン、ホモアルギン、ノル−リジンまたは任意の合成の塩基性アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のチロシン残基は、任意の合成のヒドロキシ含有アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のセリン残基は、スレオニンまたは任意の合成のヒドロキシル化アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のスレオニン残基は、セリンまたは任意の合成のヒドロキシル化アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のフェニルアラニン残基は、任意の合成の芳香族アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のトリプトファン残基は、任意の合成の芳香族アミノ酸により置換されることができ;1若しくはそれ以上のアスパラギン、セリン、スレオニン、プロリンまたはヒドロキシプロリン残基は、グリコシル化されることができ;1若しくはそれ以上のチロシン残基は、3−ヒドロキシル若しくは2−ヒドロキシル異性体(それぞれメタ−Tyrまたはオルト−Tyr)ならびに対応するO−スルホおよびO−ホスホ誘導体により置換されることができ、またはノル−Tyr、ニトロ−Tyr、モノ−ヨード−Tyr若しくはジ−ヨード−Tyrにより置換されてもよく;脂肪族アミノ酸は、非天然の脂肪族分岐鎖または直鎖状の側鎖C2n+2(n=8まで)を有する合成の誘導体により置換されてもよく;Leu残基は、Leu(D)により置換されてもよく;Trp残基は、ハロ−Trp、Trp(D)またはハロ−Trp(D)により置換されてもよく;前記ハロゲンは、選択的に放射標識されたヨード、クロロ、フルオロまたはブロモであるペプチド。
  44. 配列ID003、配列ID010、配列ID011、配列ID022および配列ID023から成る群から選択される配列を有する単離されたペプチド。
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