JP2015513955A - 拡張可能な組織厚コンペンセーター - Google Patents

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Abstract

組織厚コンペンセーター(70010、70130、70150、70182)は一般に、生体適合性材料、第一成分(70010A)及び第二成分(70010B)を含んでよく、ここで第一成分と第二成分は、組織厚コンペンセーターを拡張するために、反応産物を形成する。第一成分は、第一ヒドロゲル前駆体を含んでよく、第二成分は第二ヒドロゲル前駆体を含んでよく、反応産物はヒドロゲルを含んでよい。反応産物は、第一成分と第二成分を接触させることによって、インビボ及び/又はインサイチューにて形成されてよい。破裂する時に成分を放出するように、第一成分及び/又は第二成分をカプセル封入又は放出するように構成してよい。反応産物は、液体膨張性組成物を含んでよい。組織厚コンペンセーターを含む製造物品、及び組織厚コンペンセーターを作製及び使用する方法もまた記載される。

Description

(関連出願の相互参照)
本通常特許出願は、2010年9月30日に申請された、「Selectively Orientable Implantable Fastener Cartridge」という表題の、米国特許法第120条に基づく米国特許出願第12/894,377号の一部継続出願である、2011年4月29日に出願された、「Tissue Thickness Compensator For A Surgical Stapler Comprising An Adjustable Anvil」という表題の、米国特許法第120条に基づく米国特許出願第13/097,891号の一部継続出願であり、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、外科用器具、及び組織を切断及びステープルするために設計される外科用切断及びステープリング器具及びステープルカートリッジに関する。
以下は、請求されるか、又は請求され得る、本発明の実施形態の非包括的リストである。
1.組織厚コンペンセーターであって、
生体適合性材料と、
第一成分と、
第二成分と、を含み、
第一成分と第二成分とが、組織厚コンペンセーターを拡張するために、反応産物を形成することに適合される、組織厚コンペンセーター。
2.更に、第一成分と第二成分の一方を含むカプセル封入された成分を含み、第一成分と第二成分の他方が、生体適合性材料中に埋め込まれる、実施形態1の組織厚コンペンセーター。
3.第一成分が生体適合性材料中に埋め込まれた親水性材料を含み、第二成分が体液である、実施形態1の組織厚コンペンセーター。
4.第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、第二成分を含む第二のカプセル封入された成分とを含む、実施形態1の組織厚コンペンセーター。
5.生体適合性材料が、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分を含む少なくとも1つの被包を含む、実施形態4の組織厚コンペンセーター。
6.第一のカプセル封入された成分が破裂する時に、第一要素を放出するように第一のカプセル封入された成分が構成され、第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、第二成分を放出するように第二のカプセル封入された成分が構成される、実施形態4の組織厚コンペンセーター。
7.生体適合性材料が、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせを含む、実施形態1〜6のいずれかの組織厚コンペンセーター。
8.反応産物が、第一成分と第二成分を接触させることによって、インサイチューで形成される、実施形態1の組織厚コンペンセーター。
9.反応産物が、流体膨張性組成物である、実施形態1〜8のいずれかの組織厚コンペンセーター。
10.第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、第二成分が第二ヒドロゲル前駆体を含み、反応産物がヒドロゲルを含む、実施形態1及び4〜9のいずれかの組織厚コンペンセーター。
11.第一成分と第二成分が独立して、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせから選択される、実施形態1〜10のいずれかの組織厚コンペンセーター。
12.水不透過性材料を含む外側層と、生体適合性材料、少なくとも1つの第一成分及び第二成分を含む内側層とを含む、実施形態1〜11のいずれかの組織厚コンペンセーター。
13.水不透過性材料が、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、実施形態12の組織厚コンペンセーター。
14.生体適合性材料が、その中に埋め込まれる強化材料を含み、該強化材料が、メッシュ、ファイバー、粒子、粉末又は前記の組み合わせを含む、実施形態1〜13のいずれかの組織厚コンペンセーター。
15.強化材料が、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、チタン、キトサン、アルギン酸塩、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、実施形態14の組織厚コンペンセーター。
16.止血剤、抗炎症剤、抗生物質、抗菌剤、抗接着剤、抗凝固剤、薬物、薬学的に活性な薬剤、又は前記の組み合わせを含む、実施形態1〜15のいずれかの組織厚コンペンセーター。
17.ステープリング器具のアンビル及びステープリング器具のためのステープルカートリッジから選択される物品であって、
実施形態1の組織厚コンペンセーターを含み、該組織厚コンペンセーターは、
非多孔質材料を含む外側層と、
多孔質材料と、第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、第二成分を含む第二のカプセル封入された成分と、を含む内側層と、を含む、物品。
18.実施形態17の物品であって、
外側層が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン、ポリカプロラクトン又はこれらの組み合わせを含み、
多孔質材料が酸化再生セルロースを含み、第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、第二成分が、第二ヒドロゲル前駆体を含み、
反応産物がヒドロゲルであり、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、組織厚コンペンセーターを拡張するために、ヒドロゲルを形成するように第一ヒドロゲル前駆体と第二ヒドロゲル前駆体が適合される、物品。
19.場合によって、カートリッジからアンビルまで、又はカートリッジからアンビルまでステープルがたどるべきステープル形成経路の少なくとも一部を物品が画定し、第一及び第二のカプセル封入された成分が、その経路をたどるステープルが被包に穴を開けるか、さもなければ破裂させるように、ステープル形成経路と整列する、実施形態17又は実施形態18の物品。
20.実施形態4の組織厚コンペンセーターを使用する拡張している組織厚コンペンセーターをインサイチューにて形成する方法であって、
反応産物を形成するために、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分とのインサイチュー反応を許容するために、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分を破裂させること、を含み、
反応産物が、異なる組織厚を補正するために、組織厚コンペンセーターを拡張する、方法。
21.実施形態20の方法であって、
組織厚コンペンセーターが、
ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン、ポリカプロラクトン又は前記の組み合わせを含む外側層と、
酸化再生セルロースを含む内側層と、を含み、
第一のカプセル封入された成分が、第一ヒドロゲル前駆体を含み、
第二のカプセル封入された成分が、第二ヒドロゲル前駆体を含み、
反応産物が、ヒドロゲルを含む、方法。
本発明の特徴及び利点、並びにそれらを実現する方法は、本発明の以下の説明を添付の図面と併せて参照することでより明らかとなり、また発明自体のより深い理解が得られるであろう。
外科用器具の一実施形態の断面図である。 埋め込み可能なステープルカートリッジの一実施形態の斜視図である。 埋め込み可能なステープルカートリッジで組織をクランプ及びステープリングするエンドエフェクタの部分を示す。 埋め込み可能なステープルカートリッジで組織をクランプ及びステープリングするエンドエフェクタの部分を示す。 埋め込み可能なステープルカートリッジで組織をクランプ及びステープリングするエンドエフェクタの部分を示す。 埋め込み可能なステープルカートリッジで組織をクランプ及びステープリングするエンドエフェクタの部分を示す。 エンドエフェクタが外科用ステープルカートリッジを支持し、そのアンビルが開位置にある、外科用器具の一部分に連結された、別のエンドエフェクタの部分側面断面図である。 閉位置における、図2のエンドエフェクタの別の部分側面断面図である。 ナイフバーがエンドエフェクタを通じて前進し始める際の、図2及び図3のエンドエフェクタの別の部分側面断面図である。 ナイフバーが内部を通じて部分的に前進した、図2〜4のエンドエフェクタの別の部分側面側面図である。 外科用切断及びステープリング装置内に挿入された、別のステープルカートリッジ一実施形態の斜視図である。 図6に示される装置の外科用ステープルカートリッジ及び細長チャネルの平面図である。 エンドエフェクタの細長チャネル内に挿入された、別の外科用ステープルカートリッジ一実施形態の平面図である。 アンビルの底面図である。 ステープルラインの一部分を形成する複数のステープルの部分斜視図である。 外科用切断及びステープリング装置のアンビルと接触することにより形成された後のそのステープルを備える、図10のステープルラインの別の部分斜視図である。 別のステープルラインの一部分を形成する、別のステープルの部分斜視図である。 別のステープルラインの一部分を形成する、別のステープルの部分斜視図である。 別のステープルライン一実施形態の一部分を形成する、別のステープルの部分斜視図である。 ステープルカートリッジを支持するエンドエフェクタの断面図である。 埋め込み可能なステープルカートリッジ本体部分及びステープルが取り除かれた後の、図15のエンドエフェクタの細長チャネル部分の断面図である。 別のステープルカートリッジを支持するエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられた、外科用ステープルの変形を示す図である。 少なくとも1つの実施形態による、折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられた、外科用ステープルの変形を示す図である。 少なくとも1つの実施形態による、折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられた、外科用ステープルの変形を示す図である。 少なくとも1つの実施形態による、折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられた、外科用ステープルの変形を示す図である。 圧壊式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられる、ステープルを示している図である。 アンビルにより圧壊される、図19Aの圧壊式ステープルカートリッジ本体を示している図である。 アンビルにより更に圧壊される、図19Aの圧壊式ステープルカートリッジを示している図である。 完全に形成された状態の図19Aのステープル、及び完全に圧壊した状態の図19Aの圧壊式ステープルカートリッジを示している図である。 ステープルカートリッジ支持表面に対して位置付けられたステープルを示し、その間の潜在的な相対移動を描写している図である。 図20のステープルの基部を安定化させるように構成された、スロット又はトラフを含む、ステープルカートリッジ支持表面の断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態により、オーバーモールドされたクラウン、及びクラウンの一部分を受容するように構成されたスロット又はトラフを含む、ステープルの断面図である。 折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に埋め込まれたステープルを含む、少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの平面図である。 図23のステープルカートリッジの立面図である。 折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に位置付けられた、ステープルを囲む、保護層を含む、少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジの立面図である。 図25の直線26−26に沿った、図25のステープルカートリッジの断面図である。 折り畳み式ステープルカートリッジ本体の外側で少なくとも部分的に延在するステープルと、ステープルカートリッジ本体を囲む保護層とを含む、少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの立面図である。 図27の直線28−28に沿った、図27のステープルカートリッジの断面図である。 ステープルは、少なくとも一部分が、ステープルカートリッジ本体のステープル空洞部内に位置付けられる、少なくとも一部が折りたたみ式のステープルカートリッジ本体内に埋め込まれた、ステープルを含む、少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 図29の直線30−30に沿った、図29のステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 少なくとも一部分が折り畳み式ステープルカートリッジ本体内に埋め込まれステープルと、ステープルを接続し、ステープルを互いに対して整列させる、位置合わせマトリックスとを含む、少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 図32の直線33−33に沿った、図32のステープルカートリッジの断面図である。 圧縮可能なカートリッジ本体の内側層の部分切り欠き図である。 移送プレートと支持プレートとの間で圧縮される、図34の内側層を示している図である。 図35の圧縮された内側層内に挿入されたステープルを示している図である。 内側層から取り除かれた、図35の支持プレートの図である。 図34の内側層と、外側層に挿入された図36のステープルとを含む、サブアセンブリの図である。 封止したステープルカートリッジを形成するために封止された、図38の外側層を示している図である。 図39の封止したステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジ、及びステープルカートリッジチャネルの断面図である。 変形した状態の図41のステープルカートリッジの一部分を示している図である。 開位置におけるアンビルと、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられるステープルカートリッジとを含む、外科用ステープラのエンドエファクタの立面図である。 閉位置にあるアンビル、及びアンビルとステープルカートリッジチャネルとの間で圧縮されるステープルカートリッジを示している、図43のエンドエフェクタの立面図である。 別の様式でステープルカートリッジチャネル内に位置付けられる、図43のステープルカートリッジを示している、図43のエンドエフェクタの立面図である。 ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられた圧縮可能なステープルカートリッジ、及びアンビルに取り付けられた一片のバットレス材料を含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの断面図である。 閉位置にあるアンビルを示している、図46のエンドエフェクタの断面図である。 水不透過性層を含むステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 外科用ステープラのエンドエフェクタの別の代替的実施形態の断面図である。 ステップ付きアンビルを含む外科用ステープラのエンドエフェクタ、及び、ステップ付きカートリッジ本体を含むステープルカートリッジの代替的実施形態の断面図である。 外科用ステープラのエンドエフェクタの別の代替的実施形態の断面図である。 傾斜した組織接触表面を含む外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 傾斜した組織接触表面を含む外科用ステープラのエンドエフェクタの別の代替的実施形態の断面図である。 ステープルカートリッジを支持するように構成された支持インサートを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 複数の圧縮可能な層を含む、ステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 ステップ付き圧縮可能カートリッジ本体を含む、ステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 ステップ付き圧縮可能なカートリッジ本体を含む、ステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの別の代替的実施形態の断面図である。 湾曲した組織接触表面を含む、ステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 傾斜した組織接触表面を有する、ステープルカートリッジを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの代替的実施形態の断面図である。 ステープル及び内部に貯蔵された少なくとも1種の薬物を含む、圧縮可能なステープルの断面図である。 圧縮され、内部に収容されたステープルが変形した後の、図60の圧縮可能なステープルカートリッジを示している図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 図62のステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、埋め込まれたステープルカートリッジの斜視図である。 図64の埋め込まれたステープルカートリッジの断面図である。 ステープルカートリッジの外側層から延在する変形可能な部材を含む、ステープルカートリッジの代替的実施形態の斜視図である。 内側層に組み合わされたステープルカートリッジの外側層を含むステープルカートリッジの代替的実施形態の斜視図である。 複数のステープル、圧縮可能な層、及びプレジット層を含む、ステープルカートリッジの代替的実施形態の断面図である。 図68のプレジット層の斜視図である。 図68のプレジット層から分離にされたプレジット、及びプレジットの溝と整列されたステープルの斜視図である。 図68のプレジット層からの、2つの接続されたプレジットの斜視図である。 分離されたプレジットから取り除かれた、図68のプレジット層のプレジット支持フレームの斜視図である。 内部にステープルを含む圧縮可能なステープルカートリッジ、及びアンビルに対してステープルを駆動するためのシステムの代替的実施形態の分解斜視図である。 図73のステープルカートリッジの代替的実施形態の部分切り欠き図である。 図73のステープルカートリッジの断面図である。 図73のステープルカートリッジを横断し、ステープルをアンビルの方に動かすように構成されたスレッドの立面図である。 図75のスレッドによって、アンビルの方に持ち上げられ得る、ステープルドライバの図である。 ステープルドライバ内に位置付けられた、ステープルを含む少なくとも1つの代替的実施形態による、ステープルカートリッジの切り欠き図である。 ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられた、図77のステープルカートリッジの断面図である。 閉位置に動かされたアンビル、及びアンビルにより変形されたステープルカートリッジ内に収容されるステープルを示している、図77のステープルカートリッジの断面図である。 アンビルから上方に動かされたステープルを示している、図77のステープルカートリッジの断面図である。 ステープルカートリッジの可撓性側部を接続するストラップを含む、ステープルカートリッジの代替的実施形態の斜視図である。 スレッド及び切断部材アセンブリの斜視図である。 図77のステープルカートリッジのステープルを持ち上げるために使用される、図82のスレッド及び切断部材アセンブリの図である。 ステープルと係合してこれをアンビルの方に持ち上げるように構成されたスレッド及び、スレッドが遠位方向に移動することを選択的に可能にするように構成されたロックアウトシステムを示している図である。 A〜Cは、ステープルクラウン内に挿入されるステープルの前進を示す。 支持パン又は保持器を含むステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、圧縮可能なステープルカートリッジの部分断面図である。 埋め込まれた状態の図87のステープルカートリッジを示している図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、圧縮可能なステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 図89のステープルカートリッジの部分断面図である。 埋め込まれた状態の図89のステープルカートリッジを示している図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、圧壊式ステープルカートリッジの部分断面図である。 複数の折り畳み式要素を含む、少なくとも1つの実施形態による、折り畳み式ステープルカートリッジの部分切り欠き図である。 折り畳まれていない状態の、図93の折り畳み式要素の斜視図である。 折り畳まれた状態の、図94の折り畳み式要素の斜視図である。 ジョーがそこに取り付けられた保持マトリックスを含むジョー、ジョーと反対側に位置付けられるステープルカートリッジチャネル、及びステープルカートリッジチャネル内に位置付けられるステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 ステープルカートリッジチャネルの方に動かされるジョー、アンビル及び保持マトリックによって圧縮されるステープルカートリッジ、並びに保持マトリックス及びステープルカートリッジの中間に位置付けられる組織を通じて少なくとも部分的に延在するステープルを示している、図96Aのエンドエフェクタの部分断面図である。 最終位置にあるジョー、及び図96Bのステープルと係合する保持マトリックスを示している図96Aのエンドエフェクタの部分断面図である。 埋め込まれたステープルカートリッジ及び保持マトリックスからジョー及びステープルカートリッジチャネルが取り除かれていることを示している、図96Aのエンドエフェクタの部分断面図である。 内部を通じて延在する締結具脚部と係合するように構成された複数の保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 6つの保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 8つの保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 内部を通じて延在する締結具脚部と係合するように構成された複数の保持部材を含む、少なくとも1つの実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 6つの保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 8つの保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 金属シートからスタンピングされた、複数の保持部材を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックの保持開口部の斜視図である。 保持開口部の外辺部の周囲に延在する、複数の開口部を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、保持マトリックスの保持開口部の斜視図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、保持開口部内に延在する保持タブを含む、保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、保持開口部内に延在する保持タブを含む、保持マトリックスの保持開口部の平面図である。 複数のステープル、ステープルと係合する保持マトリックス、及びステープルを整列するように構成された位置合わせマトリックスを含む、締結システムの斜視図である。 図112の保持マトリックスの斜視図である。 図112の位置合わせマトリックスの斜視図である。 図112のステープルと係合する、図112の保持マトリックスの部分平面図である。 図112のステープルと係合する、図112の保持マトリックスの部分底面図である。 図112の締結システムの部分立面図である。 図112の締結システムの部分斜視図である。 図112のステープルと係合する、図112の保持マトリックスの部分平面図である。 図112の締結システムの部分断面図である。 ステープルの脚部に組み合わせられた保護キャップを更に含む、図112の締結システムの斜視図である。 図121の締結システム構成の底面斜視図である。 図121の締結システム構成の部分斜視図である。 図121の締結システム構成の部分断面図である。 開位置にあるジョー、ジョー内に位置付けられた保持マトリックス及び複数の保護キャップ、並びにステープルカートリッジチャネル内に位置付けられたステープルカートリッジを含む、少なくとも1つの実施形態による、エンドエフェクタの立面図である。 閉位置にある、図125のエンドエフェクタの立面図である。 発射位置にある、図125のエンドエフェクタの立面図である。 図125のステープルカートリッジに組み合わされた、図125の保持マトリックス及び保護キャップの立面図である。 図128の構成の詳細図である。 ジョーが開位置にあり、保持マトリックスとステープルカートリッジとの間により薄い組織が位置付けられているのを示している、図125のエンドエフェクタの立面図である。 図130のより薄い組織に対して閉位置にある、ジョーを示している、図125のエンドエフェクタの立面図である。 保持マトリックスとステープルカートリッジとの間に、図130のより薄い組織を捕捉するために、発射位置にあるジョーを示している、図125のエンドエフェクタの立面図である。 図130の薄い組織がその間に位置付けられている、図125のステープルカートリッジに組み合わされた、図125の保持マトリックス及び保護キャップの立面図である。 図133の構成の詳細図である。 少なくとも1つの代替的実施形態により、ステープル脚部の先端部上に位置付けられる、保護キャップの断面図である。 材料シート内に埋め込まれた複数の保護キャップの斜視図である。 内部に複数の保護キャップを受容するように構成された、複数の陥没部を含む、ジョーの斜視図である。 図137のジョー内に位置付けられた、保護キャップを被覆するシートを含む、ジョーの一部分の詳細図である。 保護キャップが内部形成表面を含む、少なくとも1つの代替的実施形態による、ステープル脚部の先端部上に位置付けられた保護キャップの断面図である。 形成表面に対して変形された、ステープル脚部を示している、図139の保護キャップの別の断面図である。 複数の接続されたマトリックス要素を含む、保持マトリックスの代替的実施形態の平面図である。 複数の接続されたマトリックス要素を含む、保持マトリックスの代替的実施形態の平面図である。 複数の接続されたマトリックス要素を含む、保持マトリックスの代替的実施形態の平面図である。 複数の接続されたマトリックス要素を含む、保持マトリックスのアレイの代替的実施形態の平面図である。 複数の接続されたマトリックス要素を含む、保持マトリックスの代替的実施形態の平面図である。 圧縮可能なカバーを含む保持マトリックスを含むジョーの部分分解図である。 図146の保持マトリックスの詳細図である。 圧縮可能な層、及び1つ以上の薬物をカプセル封入する複数のセルを含む保持マトリックスを含む、締結システムの部分断面図である。 保持マトリックスと係合する際に、図148のセルを貫通したステープル脚部を示している図である。 圧縮可能な層を含む、保持マトリックスを含む締結システムの部分断面図である。 ホルダー、第一締結カートリッジ、及び第二締結カートリッジを含む、締結カートリッジ挿入アセンブリの立面図である。 第一ジョー及び第二ジョーを含む、外科用ステープラのエンドエフェクタの立面図であり、第二ジョーは開放構成において示されている。 第二ジョーが閉鎖構成にあり、図151の締結カートリッジ挿入アセンブリが、第一ジョーを第一カートリッジに、第二ジョーを第二カートリッジに充填するために使用されるのを示している、図152のエンドエフェクタの立面図である。 カートリッジ挿入アセンブリがエンドエフェクタから取り除かれ、第二ジョーが再び開放構成にあり、組織が第一ジョーと第二ジョーの中間に位置付けられるのを示している、図153の装填されたエンドエフェクタの立面図である。 発射された構成にある、図154の装填されたエンドエフェクタの立面図である。 埋め込まれた状態にある、第一カートリッジ及び第二カートリッジの立面図である。 少なくとも1つの実施形態により、第一カートリッジの一部分が依然として第一ジョーと係合しているのを示している、図152のエンドエフェクタの立面図である。 ホルダー、第一締結カートリッジ、及び第二締結カートリッジを含む、締結カートリッジ挿入アセンブリの代替的実施形態の立面図である。 エンドエフェクタの第一ジョーに第一カートリッジを充填し、第二ジョーに第二カートリッジを充填するために使用される、図158の締結カートリッジ挿入アセンブリの立面図である。 図159の装填されたエンドエフェクタの断面図である。 外科用ステープラの部分が取り除かれて示された、少なくとも1つの実施形態による、下方ジョー及び上方ジョーを含む、外科用ステープラの斜視図である。 上方ジョーが取り除かれた、図161の外科用ステープラの斜視図である。 第一摺動可能アンビル及び第二摺動可能アンビルを含む、図161の外科用ステープラの上方ジョーの摺動可能アンビルシステムの斜視図である。 図163の摺動可能アンビルシステムの端面図である。 図163の摺動可能アンビルシステムの平面図である。 未発射状態にある、図163の摺動可能アンビルシステムを示している図である。 未発射位置にある図163の摺動可能アンビルシステムの第一摺動可能アンビル、及び非配備位置にある下方ジョー内に位置付けられたステープルを示している図である。 配備構成にある、下方ジョー内のステープル、及びステープルの第一群のステープル脚部を変形させるように近位方向に引かれた、図167の第一摺動可能アンビルを示している図である。 完全に変形した状態へと変形された、図168の第一群のステープルを示している図である。 第二群のステープル脚部を変形するように、遠位方向に押圧された、図163の摺動可能アンビルシステムの第二摺動可能アンビルを示している図である。 少なくとも1つの実施形態において、複数の形成ポケットを構成するアンビルの部分斜視図である。 図171のアンビルの断面端面図である。 図171の形成ポケットを製造する第一工程を示している図である。 図171の形成ポケットを製造する第二工程を示している図である。 図171のアンビルの、形成ポケット構成の平面図である。 アンビルを産出するための製造工程の第一工程を示している図である。 図176の製造工程の第二工程を示している図である。 図176の製造工程の第三工程を示している図である。 リンクトリガーによる自動後退と、ラチェット手動後退機構とを含むハンドル部分を備えた、外科用ステープリング及び切断器具の左正面斜視図である。 図179の外科用ステープリング及び切断器具の、細長シャフトの一部を切り取り、ハンドルハウジングの右半分シェルを取り除き、自動の発射終了移動後退機構と手動の発射後退機構とを露出させた、右後部斜視図である。 図179の外科用ステープリング及び切断器具のハンドル部分及び細長シャフトの右後部斜視分解図である。 右半分シェルと実施部分の外側部分が取り除かれ、初期状態の閉鎖及び発射機構が露出されている、図179の外科用ステープリング及び切断器具の右後部斜視図である。 図182の一部分解した外科用ステープリング及び切断器具の右側面立面図である。 閉鎖機構を閉じてクランプした状態であり、側面つめ発射機構が第一ストロークを完了しており、手動後退機構が取り除かれ、発射機構の自動後退をトリガーする連結ラックの遠位側リンクが露出している、図182の一部分解した外科用ステープリング及び切断器具の右後部斜視図である。 側面つめ発射機構が解除され、遠位側リンクが自動後退にアプローチしている、図183の一部分解した外科用ステープリング及び切断器具の右後部斜視図である。 エンドエフェクタが開き、後退防止機構がかかった初期状態である、図183の一部分解した外科用ステープリング及び切断器具の左側面立面図である。 図186のハンドル部分の右半分シェルと後退防止リリースレバーの左側面詳細図である。 閉鎖トリガーがクランプされ、発射トリガーが最後のストロークを実施しており、遠位側リンクが自動後退を外すよう位置付けられている、図179の外科用ステープリング及び切断器具の左側面詳細立面図である。 遠位側リンクが後退防止リリースレバーを作動させ前にロックした直後に、連結ラックを後退させる状態にある、図188の分解した外科用ステープリング及び切断器具の左側詳細立面図である。 図179の外科用ステープリング及び切断器具の手動後退機構の、アイドラー及び後方ギアと手動後退レバー並びにラチェットつめの右分解斜視図である。 手動後退レバーが部分的に切除されて、ラチェットつめに係合する後側ギア上の小直径ラチェットギアが露出されている、図190の手動後退機構の右斜視図である。 後退防止機構が完全に発射された連結ラックに係合しており、これは、図190の手動後退レバーの作動の前に、張力/圧縮併用ばねから外されている、図179の外科用ステープリング及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 後退防止リリースレバー、後側ギア、及び手動発射リリースレバーの隠れた部分は点線で示されている、図192の外科用ステープリング及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 手動発射リリースレバーの作動により手動で連結ラックを後退させた後である、図193の外科用ステープリング及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 連結ラックが省略され、手動発射リリースレバーが後退防止機構を外している、図194の外科用ステープリング及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 図179の外科用ステープリング及び切断器具の別の後退防止リリースレバー及びハンドルハウジングの左側面詳細図である。 図196の別の後退防止リリースレバー、後側ギア軸、及び自動後退カムホイールの左側分解斜視図である。 図196の別の後退防止解放機構の右側面立面図であり、連結ラックが後退位置にあり、後退防止リリースレバーが近位側に位置付けられ、後退防止プレートが発射ロッドに係合している。 図198の後側ギア、自動後退カムホイール及び最遠位側リンクの右詳細側面立面図である。 最初の発射ストローク後の、図198の後退防止解放機構の右側面立面図である。 図199の後側ギア、自動後退カムホイール及び第二リンクの右詳細側面立面図である。 第二の発射ストローク後の、図199の後退防止解放機構の右側面立面図である。 図200の後側ギア、自動後退カムホイール及び第三リンクの右詳細側面立面図である。 第三発射及び最終ストローク後の、図200の後退防止解放機構の右側面立面図である。 図201の後側ギア、自動後退カムホイール及び最近位側第四リンクの右詳細側面立面図である。 更なる発射ストロークにより自動後退カムホイールが遠位側に摺動して後退防止リリースレバーをロックさせ、後退防止機構が外れた後の状態である、図201の自動解放機構の右側面立面図である。 ステープルチャネルに含まれている交換可能ステープルカートリッジの右半分を伴った、開いた状態のステープル適用アセンブリの左前側斜視図である。 完全な交換可能ステープルカートリッジと非関節接合シャフト構成を伴う、図203のステープル適用アセンブリの分解斜視図である。 図203のステープル適用アセンブリの、2ピースのナイフ及び発射バー(Eビーム)の斜視図である。 ステープル適用アセンブリのステープルカートリッジのウェッジスレッドの斜視図である。 図203のステープル適用アセンブリの中心線207−207に沿った長手方向断面の左側面立面図である。 交換可能ステープルカートリッジがなく、ステープルチャネルの一部が2ピースのナイフ及び発射バーの中間ピンに隣接し、ステープルチャネルの遠位部分がない、図203の、開いた状態のステープル適用アセンブリの斜視図である。 ステープルカートリッジの内部ステープルドライバと、2ピースのナイフ及び発射バーの一部が示されている、図203のステープル適用アセンブリの線209−209に沿った断面の正面立面図である。 2ピースのナイフとウェッジスレッドとの間の中央接触点が含まれ、また、ステープルカートリッジ内のステープルとステープルドライバを示すため横方向にずれている、図203の閉じたステープル適用アセンブリの線207−207の長手方向軸に概ね沿った左側面立面図である。 ステープルカートリッジ交換に典型的な、2ピースのナイフがわずかに後退した状態である。図210のステープル適用アセンブリ左側面詳細立面図である。 図210に示される構造に対応し、2ピースのナイフが発射し始めている、図211のステープル適用アセンブリの左側面詳細立面図である。 2ピースのナイフ及び発射バーが遠位側に発射された後の、図210の閉じたステープル適用アセンブリの左側断面立面図である。 ステープルカートリッジの発射と2ピースナイフの後退の後の、図213の閉じたステープル適用アセンブリの左側断面立面図である。 2ピースナイフがロックアウト位置に落ちることができるようになっている、図214のステープル適用アセンブリの左側断面詳細立面図である。 本発明の少なくとも1つの実施形態による、外科用ステープリング器具と共に使用するための、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの斜視図である。 図216のステープルカートリッジの一部分解図である。 図216のステープルカートリッジの完全分解図である。 組織厚コンペンセーターを覆うラップ(warp)がない、図216のステープルカートリッジの別の分解図である。 図216のステープルカートリッジのカートリッジ本体(又は支持部分)の斜視図である。 ステープルカートリッジからステープルを配備するための、図216のステープルカートリッジ内で動くことができるスレッドの上面斜視図である。 図221のスレッドの底面斜視図である。 図221のスレッドの立面図である。 ステープルカートリッジからステープルを発射するための、1つ以上のステープルを支持し、図221のスレッドにより上方に持ち上げられるように構成されたドライバの上面斜視図である。 図224のドライバの底面斜視図である。 ステープルカートリッジの圧縮可能な組織厚コンペンセーターを少なくとも部分的に取り巻くように構成されたラップである。 第一シーケンス中にステープルが未発射位置から発射済み位置へと移動した状態を示している、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの一部切除図である。 図227のステープルカートリッジの立面図である。 図227のステープルカートリッジの詳細立面図である。 図227のステープルカートリッジの断面端面図である。 図227のステープルカートリッジの底面図である。 図227のステープルカートリッジの詳細底面図である。 第一シーケンス中にステープルが未発射位置から発射済み位置へと移動した状態を示している、閉位置のアンビル、並びに、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの、長手方向断面図である。 発射シーケンスが完了した後の開位置にあるアンビルを示している、図233のアンビル及びステープルカートリッジの別の断面図である。 未発射位置にあるステープルを示している、図233のステープルカートリッジの部分詳細図である。 未発射位置にあるステープルを示している、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを備えるステープルカートリッジの断面立面図である。 図236のステープルカートリッジの詳細図である。 未発射位置にあるステープルを示している、開位置にあるアンビルと、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの立面図である。 未発射位置にあるステープルと、アンビルと組織厚コンペンセーターとの間に捕捉された組織を示している、閉位置にあるアンビルと、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの立面図である。 図239のアンビル及びステープルカートリッジの詳細図である。 未発射位置にあるステープルと、アンビルとステープルカートリッジとの間に位置付けられたより厚い組織を示している、閉位置にあるアンビルと、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの立面図である。 図241のアンビル及びステープルカートリッジの詳細図である。 アンビルとステープルカートリッジとの間に位置付けられた異なる厚さを有する組織を示している、図241のアンビル及びステープルカートリッジの立面図である。 図243に示されている、図241のアンビル及びステープルカートリッジの詳細図である。 異なるステープル内に捕捉された異なる組織厚さを補正する、組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープルラインにより切断された1本以上の脈管に対して圧縮圧力を適用している組織厚コンペンセーターを示している図である。 1本以上のステープルが形成不良である状況を示している図である。 形成不良ステープルを補正し得る組織厚コンペンセーターを示している図である。 複数のステープルラインが交差する組織領域に位置付けられた組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された組織を示している図である。 ステープル内に捕捉された組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された組織を示している図である。 ステープル内に捕捉された厚い組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された薄い組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された中間の厚さを有する組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された別の中間の厚さを有する組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 ステープル内に捕捉された厚い組織及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 後退した未発射位置にある発射バーとステープル発射スレッドを示している、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 部分的に前進した位置にある発射バーとステープル発射スレッドを示している、図258のエンドエフェクタの別の部分断面図である。 完全に前進した(発射済み)位置にある発射バーを示している、図258のエンドエフェクタの断面図である。 発射後の後退位置にある発射バーと、完全に発射済みの位置に残されているステープル発射スレッドを示している、図258のエンドエフェクタの断面図である。 図261の、後退位置にある発射バーの詳細図である。 少なくともその中に部分的に位置付けられた状態で組織厚コンペンセーターとステープルを含むステープルカートリッジを備えた、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 ステープルが、ステープルカートリッジと反対側に位置付けられているアンビルに対して、少なくとも部分的に移動及び/又は回転していることを示している、図263のエンドエフェクタの別の部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態による外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、エンドエフェクタの部分断面図である。 別の代替的実施形態による、エンドエフェクタの別の部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態による外科用ステープル器具のエンドエフェクタの斜視図である。 屈曲状態で示された、図268のエンドエフェクタの部分断面図である。 解放状態で示された、図269のエンドエフェクタの部分断面図である。 組織厚コンペンセーターソックスを含むエンドエフェクタの斜視図である。 図271の組織厚コンペンセーターソックスの後側斜視図である。 支持部分から延在する複数のレールと、内部に画定された長手方向空洞を有する組織厚コンペンセーターとを含む、エンドエフェクタの斜視図である。 図273の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 支持部分から延在する複数の歯と、そこに係合する組織厚コンペンセーターとを含む、エンドエフェクタの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、ポケットアレイを含むアンビルの斜視図である。 図276のアンビルの部分詳細図である。 図276のアンビルの長手方向部分断面図である。 図276のアンビルの横断面図である。 実質的にB字型形状を含む発射済みステープルの立面図である。 内側に変形された1本の脚部と、外側に変形された1本の脚部とを含む、発射済みステープルの立面図である。 外側に変形された両方の脚部を含む、発射済みステープルの立面図である。 取り外し可能及び/又は交換可能なステープル脚部ガイドを含む、ステープルカートリッジの支持部分の部分斜視図である。 ステープルカートリッジから配備されているステープルを示している、図283のステープルカートリッジの部分断面図である。 ステープルカートリッジが発射された後の、図284の断面詳細図である。 内部に画定された中空を含む組織厚コンペンセーターを備えた、ステープルカートリッジの分解図である。 組織に対して埋め込まれた、図286の組織厚コンペンセーターを示す図である。 組織に対して埋め込まれた、図286の組織厚コンペンセーターを示す別の図である。 組織厚コンペンセーターを適所で保持するように構成された、支持部分から延在する横方向保持部材を含む、ステープルカートリッジの断面斜視図である。 組織にステープル適用を行っている、図289のステープルカートリッジの断面図である。 埋め込まれた組織厚コンペンセーターから離れるよう移動している支持部分を示す、図289のステープルカートリッジの別の断面図である。 組織厚コンペンセーターを支持部分に対して保持するように構成された横方向保持部材を含む、ステープルカートリッジの断面斜視図である。 組織にステープル適用を行っている、図292のステープルカートリッジの断面図である。 埋め込まれた組織厚コンペンセーターから離れるよう移動している支持部分を示す、図292のステープルカートリッジの別の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの支持部分に対して組織厚コンペンセーターを保持する保持具の、断面詳細図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さを有するステープルドライバを含む、ステープルカートリッジの部分切除図である。 図296のステープルドライバと、その上に支持されている異なる未発射高さを有するステープルと、を示している図である。 変化する厚さを含む組織厚コンペンセーター、異なる高さを有するステープルドライバ、及び異なる未形成高さを有するステープルを示している図である。 組織に埋め込まれた、図297のステープル及び組織厚コンペンセーターを示している図である。 少なくとも1つの実施形態による、変化する厚さを含む組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの部分断面図である。 開位置にある外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 部分的に発射された構成で示された、図300のエンドエフェクタの断面図である。 再び開いた状態で示された、図300のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さ及び凹凸があるデッキ表面を有するステープルドライバを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さ及びステップ付きデッキ表面を有するステープルドライバを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 ステープルカートリッジアプリケーターを利用する外科用ステープリング器具のエフェクタに装填されたステープルカートリッジの斜視図である。 図305のステープルカートリッジアプリケーターの底面斜視図である。 ステープルカートリッジに組み立てられた図305のステープルカートリッジアプリケーターの側面図である。 図307のアセンブリの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジアプリケーターの頂面に位置付けられた、上側組織厚コンペンセーターを更に含む、ステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの斜視図である。 図309の上側組織厚コンペンセーター及びステープルカートリッジアプリケーターの分解図である。 ステープルカートリッジアプリケーターに接着された上側組織厚コンペンセーターを取り外すように構成された引っ張り部材を含む、ステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの分解図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、ステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの部分分解図である。 それ自体から延在する複数の保持機構を備えた上側組織厚コンペンセーターと、下側組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジと、を含むステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの、斜視図である。 アンビルがステープルカートリッジアプリケーターアセンブリ上に閉じられている、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられた図312のステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの立面図である。 図312のステープルカートリッジアプリケーターがエンドエフェクタから取り除かれて、再び開位置にある図313のアンビルの立面図である。 図312の上側組織厚コンペンセーターと下側組織厚コンペンセーターの中間に位置付けられた組織の断面図である。 組織にステープリングされ、切断部材によって切断された、上側組織厚コンペンセーターと下側組織厚コンペンセーターを示している断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、アンビルに挿入されている組織厚コンペンセーターを示す図である。 図315の組織厚コンペンセーターの断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーターとアンビルの分解図である。 少なくとも1つの実施形態による、アンビルに取り付けられるように構成された上側組織厚コンペンセーターを含む、ステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの斜視図である。 アンビルが上側組織厚コンペンセーターに向かって移動しつつある、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられた図318のステープルカートリッジアプリケーターアセンブリの立面図である。 上側組織厚コンペンセーターがアンビルに係合した後、エンドエフェクタから取り除かれた、図318のステープルカートリッジアプリケーターを示す。 図318の上側組織厚コンペンセーターに向かって移動されているアンビルの断面端面図である。 上側組織厚コンペンセーターと係合したアンビルの断面端面図である。 複数の締結具によってステープルカートリッジの支持部分に取り付けられた、分離可能な組織厚コンペンセーターを備えたステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 部分的に発射済み位置にある発射部材を示している、図323のエンドエフェクタの断面図である。 部分的に埋め込まれた組織厚コンペンセーターから離れるよう移動している支持部分を示している、図323のエンドエフェクタの断面図である。 図323の支持部分の部分斜視図である。 本発明の少なくとも1つの実施形態によるステープル配備スレッドの斜視図である。 図327のスレッドの立面図である。 組織厚コンペンセーターと、組織厚コンペンセーター上に位置付けられた複数のステープルガイドとを備えたステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの斜視図である。 未発射構成にある図329の組織厚コンペンセーター及びステープルガイドの部分断面図である。 発射された構成にある図329の組織厚コンペンセーター及びステープルガイドの部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、組織厚コンペンセーター及び支持部分を含むステープルカートリッジの断面図である。 組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 図339のステープル先端部を囲む領域の詳細図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 図341のステープル先端部を囲む領域の詳細図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、組織厚コンペンセーター、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、ステープルガイド層、及び未発射位置にある複数のステープルの斜視図である。 外科用円形ステープラと共に使用するように構成された組織厚コンペンセーターの端面図である。 組織厚コンペンセーター及び図345の外科用円形ステープラの斜視図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、外科用円形ステープラと共に使用するように構成された組織厚コンペンセーターの端面図である。 組織厚コンペンセーター及び図347の外科用円形ステープラの斜視図である。 外科用円形ステープラと共に使用するように構成された組織厚コンペンセーターの端面図である。 図349の組織厚コンペンセーターの部分的に膨張した構成の端面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジを含む外科用ステープリング器具の立面図である。 組織に対して位置付けられた、図351の外科用ステープリング器具の端面図である。 ステープルカートリッジと組織との間に位置付けられた組織厚コンペンセーターを更に含む、図351の外科用ステープリング器具の端面図である。 組織厚コンペンセーターなしで、図351の外科用ステープリング器具から組織内に配備されたステープルの部分斜視図である。 組織厚コンペンセーターを伴って、図351の外科用ステープリング器具から組織内に配備されたステープルの部分斜視図である。 第一位置にあるアンビルプレートを含む、図351の外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 第二位置にある図356のアンビルプレートを示す、図351の外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 隙間調整要素を備えたステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 発射部材の発射ストロークの終了時における、図358の隙間調整要素を切断する発射部材を示す斜視図である。 可撓性ノーズを備えたステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 屈曲状態にあるノーズを示している、図360のエンドエフェクタの断面図である。 摺動可能部分を備えたステープルカートリッジを含む、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 遠位側に摺動した摺動可能部分を示す、図362のエンドエフェクタの断面図である。 傾斜したデッキ表面と、厚さ変化を含む組織厚コンペンセーターとを含む支持部分を含んだ、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 傾斜したデッキ表面と、均一な厚さを含む組織厚コンペンセーターとを含む支持部分を含んだ、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタの断面図である。 厚さ変化を有する組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの斜視図である。 図366のステープルカートリッジの端面図である。 長手方向層を含む組織厚コンペンセーターの断面斜視図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、複数の層を含む組織厚コンペンセーターの断面斜視図である。 それ自体に組織厚コンペンセーターを解放可能に保持するように構成された保持部材を含む、使い捨て装填ユニットの斜視図である。 組織厚コンペンセーターを使い捨て装填ユニットに解放可能に保持するように構成された保持部材を含む、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 使い捨て装填ユニットに取り付けられた図371の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図372の使い捨て装填ユニットの端面図である。 組織厚コンペンセーターを使い捨て装填ユニットに解放可能に保持するように構成された保持部材を含む、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 使い捨て装填ユニットに取り付けられた図374の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図375の使い捨て装填ユニットの端面図である。 組織厚コンペンセーターを使い捨て装填ユニットに解放可能に保持するように構成された保持部材を含む、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 使い捨て装填ユニットに取り付けられた図377の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 使い捨て装填ユニットのエフェクタ内に位置付けられた組織厚コンペンセーターアプリケーターの斜視図である。 図379の組織厚コンペンセーターアプリケーターの上面斜視図である。 図379の組織厚コンペンセーターアプリケーターの底面斜視図である。 少なくとも1つの代替的実施形態による、使い捨て装填ユニットのエフェクタ内に位置付けられた組織厚コンペンセーターアプリケーターの斜視図である。 図382の組織厚コンペンセーターアプリケーターの上面斜視図である。 図382の組織厚コンペンセーターアプリケーターの底面斜視図である。 ステープルカートリッジを支持するように構成された枢動可能なジョーを備えた、使い捨て装填ユニットの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの支持部分に対して取り付けられた組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの支持部分に対して取り付けられた組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジの支持部分に対して取り付けられた組織厚コンペンセーターを備えるステープルカートリッジの断面図である。 図387の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ中の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図390の組織厚コンペンセーターの不織布材料の詳細図である。 組織に対して埋め込まれ、エンドエフェクタから放出された、図390の組織厚コンペンセーターを描写している正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの不織布材料の詳細図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、無作為に配向された捲縮繊維のクラスタを描写している模式図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、無作為に配向された捲縮繊維のクラスタを描写している模式図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、捲縮繊維の構成を描写している模式図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、捲縮繊維の構成を描写している模式図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、捲縮繊維の構成を描写している模式図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーター中のコイル状繊維の平面断面図である。 図399のコイル状繊維の平面断面図である。 図399の組織厚コンペンセーターの断面詳細図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中の、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図400の組織厚コンペンセーターの変形を描写している図である。 少なくとも1つの実施形態にしたがって装填された構成中の織縫合糸を描写している、組織厚コンペンセーターに対する織縫合糸の模式図である。 放出された構成中の織構造を描写している、図402の織縫合糸の模式図である。 外科用器具のエンドエフェクタ中の図402の織縫合糸を有する組織厚コンペンセーターの平面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ中の、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図405の組織厚コンペンセーターの部分平面図である。 図390のエンドエフェクタと組織厚コンペンセーターの締結カートリッジアセンブリの拡大図である。 未発射、部分的発射、及び発射した締結具を描写している、図407の締結カートリッジアセンブリの部分断面図である。 締結カートリッジアセンブリのステープル空洞から、組織厚コンペンセーター内への締結具を発射するドライバを描写している、図407の締結カートリッジアセンブリの正面図である。 図409の締結カートリッジアセンブリの詳細図である。 図390の組織厚コンペンセーターと、発射締結具内に捕捉された組織の正面図である。 図390の組織厚コンペンセーターと、発射締結具内の捕捉された組織の正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中の、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図413の組織厚コンペンセーターの変形可能なチューブの変形を描写している図である。 図413の組織厚コンペンセーターの変形可能なチューブの詳細図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの変形可能なチューブの変形を描写している図である。 少なくとも1つの実施形態に従った組織に対して埋め込まれたチューブ状要素を含む組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った組織に対して埋め込まれたチューブ状要素を含む組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従ったチューブ状格子を含む、変形可能なチューブの部分斜視図である。 図419の変形可能なチューブのチューブ状ストランドの正面図である。 図419の変形可能なチューブの正面図である。 種々の実施形態に従った図419の変形可能チューブに対する、複数のチューブ状ストランドの正面図である。 組織に対して埋め込まれた図419のチューブ状格子の正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能チューブの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能チューブの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能チューブの部分斜視図である。 図426の変形可能なチューブの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能なチューブの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能なチューブの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った変形可能なチューブの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図431の組織厚コンペンセーターのチューブ状要素の正面図である。 組織厚コンペンセーターと、クランプされていない構成中の図431のエンドエフェクタを描写しているエンドエフェクタの正面断面図である。 組織厚コンペンセーターと、クランプされ、発射された構成中の図431のエンドエフェクタを描写しているエンドエフェクタの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ内に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 クランプされ、発射された構成中のエンドエフェクタを描写している、図435の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中の組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 クランプされ、発射された構成中のエンドエフェクタを描写している図438の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの部分平面図である。 クランプされていない構成中のエンドエフェクタを描写している、図445の組織コンペンセーターとエンドエフェクタの部分正面断面図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図445の組織コンペンセーターとエンドエフェクタの部分正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図449の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面図である。 クランプされた構成に向かって移動しているエンドエフェクタのアンビルを描写している図449の組織厚コンペンセーター及びエンドエフェクタの斜視図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図449の組織厚コンペンセーター及びエンドエフェクタの正面図である。 変形していない構成中の図449の組織厚コンペンセーターのチューブ状要素の正面断面図である。 変形した構成中の、図449の組織厚コンペンセーターのチューブ状要素の正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ中の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 クランプされた構成でのエンドエフェクタを描写している、図455の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 発射され、部分的にクランプされていない構成中のエンドエフェクタを描写している、図455の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ中に位置付けられた組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタのアンビルに固定された組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図459の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図459の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 図461の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの詳細図である。 少なくとも1つの実施形態に従ったステープル発射スレッドによるステープルの配置を描写している、外科用器具のエンドエフェクタ内にクランプされた組織コンペンセーターの正面断面図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図463の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 発射された構成中のエンドエフェクタを描写している、図463の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ内の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 図466の組織厚コンペンセーターのチューブ状要素の斜視図である。 第一及び第二端部間で切断された、図467のチューブ状要素の斜視図である。 組織厚コンペンセーターを切断している切断要素と、組織厚コンペンセーターを係合しているステープルを描写している、図466の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、図466の組織厚コンペンセーターを作製するために構成されたフレームの斜視図である。 フレーム中で切断している、図466の組織厚コンペンセーターを描写している、図470のフレームの正面断面図である。 図471のフレームから取り除かれ、少なくとも1つの切断器具によってトリミングのために調製された、組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの切断器具が、組織厚コンペンセーターをトリミングした後の、図472の組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 種々の断面形状を有する切断可能チューブを描写している、図471のフレーム中で形成された組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った外科用器具のエンドエフェクタ内の組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、図475の組織厚コンペンセーターの詳細図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、図475の組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 クランプされていない構成中のエンドエフェクタを描写している、図475の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 クランプされた構成中のエンドエフェクタを描写している、図475の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 クランプされ、発射された構成中のエンドエフェクタを描写している、図475の組織厚コンペンセーターとエンドエフェクタの正面断面図である。 発射済みステープル中に捕捉された、図475の組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 組織厚コンペンセーターのさらなる拡張を描写している、発射済みステープル中で捕捉された、図475の組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ内の組織厚コンペンセーターの正面断面図である。 発射済みステープル中に捕捉された、図480の組織厚コンペンセーターの部分正面図である。 図480の組織厚コンペンセーターの変形可能なチューブの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、変形可能なチューブの正面図である。 図480の組織厚コンペンセーターの透視断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ内の組織厚コンペンセーターの透視断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 組織と、組織厚コンペンセーターと係合する締結具を描写している、図486の組織厚コンペンセーターの部分正面断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの透視断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具の円形エンドエフェクタ内に位置付けられた組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの正面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタ内に位置付けられた組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、その開口部内に位置付けられた締結具を有する組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 変形していない構成中の組織厚コンペンセーターを描写している、図498の組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 部分的に変形した構成中の組織厚コンペンセーターを描写している、図498の組織コンペンセーターの部分斜視図である。 変形した構成中の組織厚コンペンセーターを描写している、図498の組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、アンビルとステープルカートリッジを含むステープリング器具のエンドエフェクタの斜視図である。 発射されていない状態にてステープルカートリッジ内に位置付けられたステープルと、穴の空いていない状態で封止された容器を含む組織厚コンペンセーターを図示している、図504のエンドエフェクタの断面図であり、容器は、図解の目的のために、その一部分を取り除いて描写されている。 少なくとも部分的に発射された状態での図505のステープルと、少なくとも部分的に穴の空いた状態での容器とを描写している、図504のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、アンビルとステープルを含む、ステープリング器具のエンドエフェクタの斜視図である。 未発射状態でのステープルカートリッジ内に位置付けられたステープルと、穴の空いていない状態でのステープルカートリッジの組織厚コンペンセーター内に位置する封止された容器を描写している、図507のエンドエフェクタの断面図であり、容器は、図解の目的のために、その一部分を取り除いて描写している。 少なくとも部分的に発射状態での図508のステープルと、少なくとも部分的に穴の空いた状態でのステープルカートリッジ中の容器を描写している、図507のエンドエフェクタの断面図である。 アンビルと、少なくとも1つの代替的実施形態に従ったアンビルに取り付けられた封止された容器を含むステープル器具のエンドエフェクタの斜視図であり、容器は、例示の目的のために、その一部分を取り除いて描写している。 ステープルカートリッジから少なくとも部分的に発射されたステープルと、少なくとも部分的に穴の空いた状態でのアンビルに取り付けられた容器を描写している、図510のエンドエフェクタの断面図である。 拡張された状態で示された、図510のアンビルに取り付けられた容器の断面図である。 拡張された状態で示された、図512のアンビルに取り付けられた容器の詳細図である。 ステープルのラインに対して横断する方向で延在する容器を示している。 ステープルのラインに対して横断する方向で延在する複数の容器を示している。 様々な実施形態に従ったステープルカートリッジの断面図である。 埋め込まれた状態での、図516の部分断面図である。 拡張の前の、組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 拡張の間の、図518Aの組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 様々な実施形態に従った、流体膨潤性組成物を含む、組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 様々な実施形態に従った、組織厚コンペンセーターに隣接して位置付けられた組織の断面図である。 ステープルカートリッジが発射された後の、図520の部分断面図である。 組織に隣接して埋め込まれた、図520の組織厚コンペンセーターを示している図である。 様々な実施形態に従った、組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 図523の組織厚コンペンセーターを受容するために配置されたジョーの斜視図である。 ステープルカートリッジから展開しているステープルを示している部分断面図である。 使い捨て装填ユニットのエフェクタ内に位置付けられた、上部組織厚コンペンセーターと、下部組織厚コンペンセーターの斜視図である。 様々な実施形態に従った鋳型中で製造されている、図526の下部組織コンペンセーターの断面図である。 様々な実施形態に従った鋳型中で製造されている、三層組織厚コンペンセーターの断面図である。 様々な実施形態に従った、強化材料を含む組織厚コンペンセーターを含むアンビルの断面図である。 様々な実施形態に従った、上部組織厚コンペンセーターと下部組織厚コンペンセーターの中間に位置付けられた組織の断面図である。 ステープルカートリッジから展開しているステープルを示している、図529の断面図である。 ステープルカートリッジが発射された後の、図529の断面図である。 様々な実施形態に従ったステープルカートリッジに取り付けられた組織厚コンペンセーターに、流体を伝達するために配置されたニードルを示している。 図532Aのニードルを受容するように配置された組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジの断面図である。 様々な実施形態に従った、組織厚コンペンセーターを製造する方法を示している。 様々な実施形態に従った、厚コンペンセーターを形成する図と方法である。 ヒドロゲル前駆体を含むミセルを示している。 組織厚コンペンセーターと、様々な実施形態に従った組織厚コンペンセーターに伝達され得る流体とを含む、外科用器具の図である。 少なくとも1つの実施形態に従った、外科用器具のエンドエフェクタのアンビルに固定された組織厚コンペンセーターの部分斜視図である。 図537の組織厚コンペンセーターのチューブ状要素の斜視図である。 半分に切断されたチューブ状要素と、それぞれの半分内で親水性基質を接触している流体を示している、図538のチューブ状要素の斜視図である。 切断されたチューブ状要素の拡張を描写している、図539の切断されたチューブ状要素の半分の斜視図である。
対応する参照符合は、複数の図面を通じて対応する部材を示す。本明細書において説明される例示は、一形態による本発明の特定の実施形態を例示し、このような例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されない。
本出願の出願人はまた、以下に示す米国特許出願も所有し、これらのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
「SURGICAL INSTRUMENTS WITH RECONFIGURABLE SHAFT SEGMENTS」という表題の、米国特許出願第12/894,311号(代理人整理番号第END6734USNP/100058号)
「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES SUPPORTING NON−LINEARLY ARRANGED STAPLES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH COMMON STAPLE−FORMING POCKETS」という表題の、米国特許出願第12/894,340号(代理人整理番号第END6735USNP/100059号)
「JAW CLOSURE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」という表題の、米国特許出願第12/894,327号(代理人整理番号第END6736USNP/100060号)
「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT FASTENER DEPLOYMENT AND TISSUE CUTTING SYSTEMS」という表題の、米国特許出願第12/894,351号(代理人整理番号第END6839USNP/100524)
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE HAVING A NON−UNIFORM ARRANGEMENT」という表題の、米国特許出願第12/894,338号(代理人整理番号第END6840USNP/100525)
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」という表題の、米国特許出願第12/894,369号 (代理人整理番号第END6841USNP/100526)
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING MULTIPLE LAYERS」という表題の、米国特許出願第12/894,312号(代理人整理番号第END6842USNP/100527)
「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」という表題の、米国特許出願第12/894,377号(代理人整理番号第END6843USNP/100528)
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH COMPACT ARTICULATION CONTROL ARRANGEMENT」という表題の、米国特許出願第12/894,339号(代理人整理番号第END6847USNP/100532)
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH A VARIABLE STAPLE FORMING SYSTEM」という表題の、米国特許出願第12/894,360号(代理人整理番号第END6848USNP/100533)
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH INTERCHANGEABLE STAPLE CARTRIDGE ARRANGEMENTS」という表題の、米国特許出願第12/894,322号(代理人整理番号第END6849USNP/100534)
「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES WITH DETACHABLE SUPPORT STRUCTURES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH SYSTEMS FOR PREVENTING ACTUATION MOTIONS WHEN A CARTRIDGE IS NOT PRESENT」という表題の、米国特許出願第12/894,350号(代理人整理番号第END6855USNP/100540)
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING BIOABSORBABLE LAYERS」という表題の、米国特許出願第12/894,383号(代理人整理番号第END6856USNP/100541)
「COMPRESSIBLE FASTENER CARTRIDGE」という表題の、米国特許出願第12/894,389号(代理人整理番号第END6857USNP/100542)
「FASTENERS SUPPORTED BY A FASTENER CARTRIDGE SUPPORT」という表題の、米国特許出願第12/894,345号(代理人整理番号第END6858USNP/100543)
「COLLAPSIBLE FASTENER CARTRIDGE」という表題の、米国特許出願第12/894,306号(代理人整理番号第END6859USNP/100544)
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF CONNECTED RETENTION MATRIX ELEMENTS」という表題の、米国特許出願第12/894,318号(代理人整理番号第END6860USNP/100546)
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND AN ALIGNMENT MATRIXという表題の、米国特許出願第12/894,330号(代理人整理番号第END6861USNP/100547)
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」という表題の、米国特許出願第12/894,361号(代理人整理番号第END6862USNP/100548)
「FASTENING INSTRUMENT FOR DEPLOYING A FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」という表題の、米国特許出願第12/894,367号(代理人整理番号第END6863USNP/100549)
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND A COVER」という表題の、米国特許出願第12/894,388号(代理人整理番号第END6864USNP/100550)
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF FASTENER CARTRIDGES」という表題の、米国特許出願第12/894,376号(代理人整理番号第END6865USNP/100551)
「SURGICAL STAPLER ANVIL COMPRISING A PLURALITY OF FORMING POCKETS」という表題の、米国特許出願第13/097,865号(代理人整理番号第END6735USCIP1/100059CIP1)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER」という表題の、米国特許出願第13/097,936号(代理人整理番号第END6736USCIP1/100060CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A VARIABLE THICKNESS COMPRESSIBLE PORTION」という表題の、米国特許出願第13/097,954号(代理人整理番号第END6840USCIP1/100525CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」という表題の、米国特許出願第13/097,856号(代理人整理番号第END6841USCIP1/100526CIP1)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING DETACHABLE PORTIONS」という表題の、米国特許出願第13/097,928号(代理人整理番号第END6842USCIP1/100527CIP1)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER COMPRISING AN ADJUSTABLE ANVIL」という表題の、米国特許出願第13/097,891号(代理人整理番号第END6843USCIP1/100528CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING AN ADJUSTABLE DISTAL PORTION」という表題の、米国特許出願第13/097,948号(代理人整理番号第END6847USCIP1/100532CIP1)
「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE ASSEMBLY」という表題の、米国特許出願第13/097,907号(代理人整理番号第END6848USCIP1/100533CIP1)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING PORTIONS HAVING DIFFERENT PROPERTIES」という表題の、米国特許出願第13/097,861号(代理人整理番号第END6849USCIP1/100534CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE LOADING ASSEMBLY」という表題の、米国特許出願第13/097,869号(代理人整理番号第END6855USCIP1/100540CIP1)
「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE COMPRISING ALIGNMENT MEMBERS」という表題の、米国特許出願第13/097,917号(代理人整理番号第END6856USCIP1/100541CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE PORTION」という表題の、米国特許出願第13/097,873号(代理人整理番号第END6857USCIP1/100542CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING COMPRESSIBLE DISTORTION RESISTANT COMPONENTS」という表題の、米国特許出願第13/097,938号(代理人整理番号第END6858USCIP1/100543CIP1)
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」という表題の、米国特許出願第13/097,924号(代理人整理番号第END6859USCIP1/100544CIP1)
「SURGICAL STAPLER WITH FLOATING ANVIL」という表題の、米国特許出願第13/242,029号(代理人整理番号第END6841USCIP2/100526CIP2)
「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」という表題の、米国特許出願第13/242,066号(代理人整理番号第END6841USCIP3/100526CIP3)
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK」という表題の、米国特許出願第13/242,086号(代理人整理番号第END7020USNP/110374)
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK ARRANGEMENT」という表題の、米国特許出願第13/241,912号(代理人整理番号第END7019USNP/110375)
「SURGICAL STAPLER WITH STATIONARY STAPLE DRIVERS」という表題の、米国特許出願第13/241,922号(代理人整理番号第END7013USNP/110377)
「SURGICAL INSTRUMENT WITH TRIGGER ASSEMBLY FOR GENERATING MULTIPLE ACTUATION MOTIONS」という表題の、米国特許出願第13/241,637号(代理人整理番号第END6888USNP3/110378)
「SURGICAL INSTRUMENT WITH SELECTIVEL」という表題の、米国特許出願第13/241,629号(代理人整理番号第END6888USNP2/110379)。
本出願の出願人はまた、本明細書と同日に出願され、これらの全ての内容がそれぞれ、参照によって本明細書に組み込まれる、以下に示す米国特許出願も所有する。
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF CAPSULES」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6864USCIP1/100550CIP1)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF LAYERS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6864USCIP2/100550CIP2)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A RESERVOIR」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP3/100528CIP3)
「RETAINER ASSEMBLY INCLUDING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP4/100528CIP4)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING AT LEAST ONE MEDICAMENT」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP5/100528CIP5)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CONTROLLED RELEASE AND EXPANSION」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP6/100528CIP6)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING FIBERS TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP7/100528CIP7)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING STRUCTURE TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP8/100528CIP8)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING RESILIENT MEMBERS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP9/100528CIP9)
「METHODS FOR FORMING TISSUE THICKNESS COMPENSATOR ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP10/100528CP10)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP11/100528CP11)
「LAYERED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP12/100528CP12)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS FOR CIRCULAR SURGICAL STAPLERS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END6843USCIP13/100528CP13)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CAPSULES DEFINING A LOW PRESSURE ENVIRONMENT」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7100USNP/110601)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISED OF A PLURALITY OF MATERIALS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7101USNP/110602)
「MOVABLE MEMBER FOR USE WITH A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7107USNP/110603)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF MEDICAMENTS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7102USNP/110604)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND METHOD FOR MAKING THE SAME」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7103USNP/110605)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CHANNELS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7104USNP/110606)
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING TISSUE INGROWTH FEATURES」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7105USNP/110607)
「DEVICES AND METHODS FOR ATTACHING TISSUE THICKNESS COMPENSATING MATERIALS TO SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」という表題の、米国特許出願第_____________号(代理人整理番号第END7106USNP/110608)。
本明細書で開示される装置並びに方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が与えられるよう、特定の例示的実施形態について以下に説明する。これらの実施形態の1つ以上の例を添付図面に示す。当業者であれば、本明細書に具体的に記載され、添付の図面に示される装置及び方法は非限定的かつ例示的な実施形態であること理解されるであろう。1つの例示的な実施形態との関連において図示又は記載された特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。そのような改変は、本発明の目的内に含まれる。
物品又は製品を製造する、形成する又は産出するために、本明細書で開示されるか、又は請求される任意の方法が、当該物品又は製品の全て又は一部を製造、形成又は産出するために利用されてよく、そのような方法が、当該物品又は製品の一部を製造、形成又は産出するために使用され、残りの物品又は製品は、物品又は製品を製造する、形成する又は産出するために、本明細書で開示され、請求される任意の他の方法を利用することを含む、任意の方法にて産出されてよく、そのようにして産出された様々な部分が、任意の様式で組み合わされてよい。同様に、本明細書で開示されるか、又は請求される任意の物品又は製品は、単独で、又は適合可能であるものと組み合わせるか、又は適合可能であると開示されたものと任意の他の物品又は製品との統合部分として、存在してよい。したがって、1つの物品、製品又は方法と関係して図解又は記載された特定の特徴、構造又は特性は、全体で、又は部分的に、制限なしに、1つ以上の他の適合可能な物品、製品又は方法の特徴、構造又は特性と組み合わせてよい。そのような改変は、本発明の目的内に含まれる。
特定の図を参照して本明細書で開示される、又は本発明の特定の実施形態又は特定の物品、製品又は方法が、特定の構造、特性又は特徴を含んでよい時に、これらの構造、特性又は特徴が、任意の適合可能な組み合わせで、当該物品、製品又は方法にて体現されてよいことを意味することが、読者によって理解されるであろう。とりわけ、多数の任意の構造、特性又は特徴のそのような開示がまた、互いに対して代替案として開示される構造、特性又は特徴の場合を除いて、組み合わせにて、全てのこれらの構造、特性又は特徴が開示されるとも理解されるべきである。そのような構造、特性又は特徴が、互いに代替案として開示される場合、これらの代替案が、互いに置換であるとして開示されると理解されるべきである。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられている。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上、及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」などの、空間的用語は、本明細書では、図面に関連して使用し得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
腹腔鏡下及び最小侵襲の外科手技を実施するための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、開放的な外科手技を含めて、多数の外科手技及び用途で用いられ得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進むにつれて、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意のやり方で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作業部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることが可能な実働チャネルを有するトロカールのようなアクセス装置を通じて挿入されてもよい。
図面に戻り、図面では、同様の参照符号が、複数の図を通じて同様の構成要素を示している。図1は、いくつかの固有の利点を実施できる外科用器具10を示している。外科用ステープリング器具10は、これに動作可能に取り付けられた、様々な形状及び大きさのエンドエフェクタ12を操作及び/又は作動させるように設計される。図1−1Eにおいて、エンドエフェクタ12は、エンドエフェクタ12の下方ジョー13を形成する細長チャネル14を含む。細長チャネル14は、「埋め込み可能な」ステープカートリッジ30を支持するように構成され、またエンドエフェクタ12の上方ジョー15として機能するアンビル20を動作可能に支持する。
細長チャネル14は、300 & 400シリーズ、17−4 & 17−7ステンレススチール、チタンなどから作製されてもよく、離間した側壁16で形成されてもよい。アンビル20は、例えば、300 & 400シリーズ、17−4 & 17−7ステンレススチール、チタンなどから作製されてもよく、内部に形成される複数のステープル形成ポケット23を有する、一般的に22として標識される、ステープル形成下面を有し得る。図1B−1Eを参照されたい。加えて、アンビル20は、そこから近位方向に突出する、二又の傾斜アセンブリ24を有する。アンビルピン26は、細長チャネル14の側壁16内の対応するスロット又は開口部18内に受容される、傾斜アセンブリ24のそれぞれの側壁から突出し、ここに可動又は枢動可能に取り付けることを容易にする。
様々な形態の埋め込み可能なステープルカートリッジが、本明細書において開示される外科用器具で利用され得る。特定のステープルカートリッジ構成及び構造は、以下で更に詳細に記載される。しかしながら、図1Aにおいて、埋め込み可能なステープルカートリッジ30が示される。ステープルカートリッジ30は、例えば、酸化再生セルロース(「ORC」)又は生体吸収性フォームなどの圧縮可能な止血材料からなる本体部分31を有し、この中で未形成金属ステープル32のラインが支持される。導入及び位置付け工程中に、ステープルが影響を受けること、及び止血材料が活性化されることを防ぐために、全カートリッジが、生分解性フィルム38、例えば、商標名PDS(登録商標)で販売されるポリジオキサノンフィルム、又はポリグリセロールセバケート(PGS)フィルム、又はPGA(商標名Vicrylで市販されているポリグリセロール酸)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA、若しくはPLLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(商標名Monocrylで販売されるポリグレカプロン25)、又はPGA、PCL、PLA、PDSの複合物(破裂するまでは不透過性である)から形成される他の生分解性フィルムで、コーティング又は被覆され得る。ステープルカートリッジ30の本体31は、図示されるように、細長チャネル14内に取り外し可能に支持されるような大きさであり、それによって、アンビル20がステープルカートリッジ30と接触する際に、内部のそれぞれのステープル32が、アンビル内の対応するステープル形成ポケット23と整列される。
使用中、一度エンドエフェクタ12が標的組織に隣接するように位置付けられると、エンドエフェクタ12は、ステープルカートリッジ30の頂面36と、アンビル20のステープル形成表面22との間に、標的組織を捕捉又はクランプするように操作される。ステープル32は、細長チャネル14と実質的に平行な経路内でアンビル20を動かして、ステープル形成表面22、及びより具体的には内部のステープル形成ポケット23を、ステープルカートリッジ30の頂面36と実質的に同時に接触されることによって形成される。アンビル20がステープルカートリッジ30内に動き続けると、ステープル32の脚部34はアンビル20内の対応するステープル形成ポケット23に接触して、ステープル脚部34を折り曲げ、ステープル32を「B字型」に形成するように機能する。アンビル20の細長チャネル14への移動は、ステープル32を更に圧縮して、所望の最終的に形成される高さ「FF」へと形成する。
上記のステープル形成工程は、図1B−1E内で一般的に描写される。例えば図1Bは、アンビル20と埋め込み可能なステープルカートリッジ30の頂面36との間に標的組織「T」を有する、エンドエフェクタ12を示す。図1Cは、アンビル20の初期クランプ位置を示し、アンビル20は標的組織「T」の上に閉鎖されて、アンビル20とステープルカートリッジ30の頂面36との間に標的組織「T」をクランプする。図1Dは、初期ステープル形成を示し、アンビル20はステープルカートリッジ30を圧縮しはじめ、それによってステープル32の脚部34は、アンビル20内のステープル形成ポケット23によって形成され始めている。図1Eは、明確性の目的のためにアンビル20が取り除かれた、標的組織「T」を貫通してその最終的な形成状態にある、ステープル32を示す。一度ステープル32が標的組織「T」に形成及び締結されると、外科医はアンビル20を開位置へと移動させて、エンドエフェクタ12が患者から引き抜かれる間、カートリッジ本体31及びステープル32が標的組織に固定されたままとなることを可能にする。エンドエフェクタ12は、2つのジョー13、15が一緒にクランプされると、全てのステープルを同時に形成する。残っている「圧壊した」本体材料31は、止血剤(ORC)及びステープルのライン補強部(PGA、PDS又は上記の他のいずれかのフィルム組成38)の両方として機能する。また、ステープル32は、形成中において、カートリッジ本体31を離れることはないため、ステープル32が形成中に不適切に形成される可能性は極小化される。本明細書において使用する時、用語「埋め込み可能な」とは、ステープルに加えて、ステープルを支持するカートリッジ本体の材料もまた、患者内に留まり、最終的には患者の身体に吸収され得ることを意味する。そのような埋め込み可能なステープルカートリッジは、発射された後に全体がエンドエフェクタ内に位置付けられたまま残る従来のカートリッジ構成とは区別される。
様々な実施において、エンドエフェクタ12は、ハンドルアセンブリ100から突出する細長シャフトアセンブリ40と連結されるように構成される。エンドエフェクタ12(閉鎖時)及び細長シャフトアセンブリ40は、同様の断面形状を有してもよく、トロカールチューブ又は別の形状のアクセス器具内の作業チャネルを動作可能に通過するような大きさであり得る。本明細書において使用する時、用語「動作可能に通過」とは、エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの少なくとも一部分が、チャネル又はチューブ開口部を通じて挿入されるか、又は通過することができ、外科用ステープリング手技を完了するために必要性に応じて内部で操作され得ることを意味する。閉位置にある時、エンドエフェクタ12のジョー13及び15は、およそ円形の横断面形状をエンドエフェクタに与えることができ、その形状により、エンドエフェクタが円形の通路/開口部を通り抜けることが容易となる。しかしながら、本発明のエンドエフェクタ、並びに細長シャフトアセンブリの実施形態は、考えられる限りでは、非円形の横断面形状を有するアクセス通路及び開口部を通り抜けることができる他の横断面形状が与えられ得る。したがって、閉鎖したエンドエフェクタの横断面の全体的な大きさは、エンドエフェクタを通すことが意図される通路又は開口部の大きさに関連付けられる。したがって、例えば1つのエンドエフェクタは、「5mm」エンドエフェクタと称されることがあり、これは、このエンドエフェクタが少なくともおよそ5mmの直径の開口部を動作可能に通過し得ることを意味する。
細長シャフトアセンブリ40は、閉位置にある時に、エンドエフェクタ12の外径と実質的に同一の外径を有してよい。例えば、5mmエンドエフェクタは、5mmの断面直径を有する、細長シャフトアセンブリ40と連結されてもよい。しかしながら、本発明の詳細な説明を読み進めると、本発明が、異なる大きさのエンドエフェクタに関連して有効に使用され得ることが明らかにある。例えば、10mmのエンドエフェクタが、5mmの横断面直径を有する細長シャフトに取り付けられてもよい。逆に、10mm以上のアクセス開口部又は経路が提供されるこれらの用途において、細長シャフトアセンブリ40は、10mm(又はそれ以上)の断面直径を有してもよいが、また5mm又は10mmのエンドエフェクタを作動させることもできる。したがって、外側シャフト40は、これに取り付けられる閉鎖したエンドエフェクタ12の外径と同じ、又はこれと異なる外径を有してもよい。
示されるように、細長シャフトアセンブリ40は、ハンドルアセンブリ100からほぼ直線上に遠位方向に延在し、長手方向軸A−Aを画定する。例えば、細長シャフトアセンブリ40は、約229〜406ミリメートル(9〜16インチ)の長さであり得る。しかしながら、細長シャフトアセンブリ40は別の長さであってよいか、あるいは、その内側に接合箇所を有することができ、下記で詳しく説明されているように、シャフト又はハンドルアセンブリの他の部分に対してエンドエフェクタ12のアーティキュレーションを容易にするように構成し得る。細長シャフトアセンブリ40には、ハンドルアセンブリ100からエンドエフェクタ12まで延在する、スパイン部材50が含まれる。エンドエフェクタ12の細長チャネル14の近位端は、そこから突出する一対の保持トラニオン17を有し、これはスパイン部材50の遠位端内に提供される、対応するトラニオン開口部又は受台52に受容される大きさであり、エンドエフェクタ12が、細長シャフトアセンブリ40に取り外し可能に連結するのを可能にする。スパイン部材50は、例えば、6061又は7075アルミニウム、ステンレススチール、チタンなどから作製されてもよい。
ハンドルアセンブリ100は、組み立てる目的のために、2つ以上の部品で作製され得る、ピストルグリップタイプのハウジングを含む。例えば、図示されるハンドルアセンブリ100は、右手ケース部材102、及び左手ケース部材を含み(図示なし)を含み、これらは、ポリマー又はプラスチック部材から作製され、互いに噛み合うように設計される。このような場合、部材は、スナップ機構、ペグ、及びその内側に成形又は形成されたソケットにより、及び/又は接着剤、ねじなどにより一緒に取り付けることができる。スパイン部材50は、その上部に形成されたフランジ56を有する近位端54を有する。フランジ56は、それぞれのケース部材102、104から内側に突出する噛み合うリブ108により形成される溝106内に回転可能に支持されるように構成される。このような構成は、スパイン部材50のハンドルアセンブリ100への取り付けを促進し、一方でスパイン部材50がハンドルアセンブリ100に対し、長手方向軸A−Aを中心に360°の軌道で回転することを可能にする。
図1に更に見られるように、スパイン部材50は、ハンドルアセンブリ100に回転可能に取り付けられた、取り付けブッシング60を通過し、これによって支持される。取り付けブッシング60は、近位フランジ62、及び遠位フランジ64を有し、これらは、その間のハンドルアセンブリ100のノーズ部分101を回転可能に受容するように構成される回転可能な溝65を画定する。このような構成は、取り付けブッシング60が、ハンドルアセンブリ100に対し、長手方向軸A−Aを中心に回転することを可能にする。スパイン部材50は、スパインピン66により、取り付けブッシング60に回転不可能にピン留めされている。加えて、回転ノブ70は、取り付けブッシング60に取り付けられる。例えば、回転ノブ70は、その中に取り付けブッシング60の一部を受容するような大きさである、中空取り付けフランジ部分72を有する。回転ノブ70は、例えばガラス、炭素充填ナイロン、ポリカーボネート、Ultem(登録商標)などから作製されてよく、またスパインピン66によって、取り付けブッシング60に固定される。加えて、内側に突出する保持フランジ74は、取り付けフランジ部分72上に形成され、取り付けブッシング60内に形成された放射状の溝68内に延在するように構成される。したがって、外科医は、回転ノブ70を把持し、これをハンドルアセンブリ100に対して回転させることによって、スパイン部材50(及びこれに取り付けられたエンドエフェクタ12)を長手方向軸A−Aを中心に、360°の経路で回転させてもよい。
アンビル20が、アンビルばね21及び/又は他の付勢構成によって、開位置中に保持される。アンビル20は、一般的に109として指定される、発射システムによって、開位置から様々な閉位置又はクランプ及び発射位置へと、選択的に可動である。発射システム109には、中空発射チューブ110を含む、「発射部材」110が含まれる。中空発射チューブ110は、スパイン部材50上で軸方向に可動であり、したがって、細長シャフトアセンブリ40の外部を形成する。発射チューブ110は、ポリマー、又は他の好適な材料から作製されてもよく、発射システム109の発射ヨーク114に取り付けられる近位端を有し得る。例えば、発射ヨーク114は、発射チューブ110の近位端にオーバーモールドされてよい。しかしながら、他の締結具構成が利用されてもよい。
図1に見られるように、発射ヨーク114は、ハンドルアセンブリ100内で軸方向に動くように構成された、支持カラー120内で回転可能に支持されてもよい。支持カラー120は、一対の横方向に貫通して延在するフィンを有し、これはそれぞれ、右手ケース部材及び左手ケース部材に形成される、フィンスロット内に摺動可能に受容されるような大きさである。したがって、支持カラー120はハンドルハウジング100内に軸方向に摺動可能であり得る一方で、発射ヨーク114及び発射チューブ110がこれに対して、長手方向軸A−Aを中心に回転することが可能となる。長手方向スロットが、発射チューブ110を通じて提供され、スパインピン66が内部を通じてスパイン部材50内に延びることを可能にし、一方で、スパイン部材50上における発射チューブ110の軸方向の移動を促進する。
発射システム109は更に、スパイン部材50上の発射チューブ110の軸方向の移動を制御するように機能する、発射トリガー130を更に含む。図1を参照されたい。発射チューブ110を遠位方向、軸方向に移動させて、発射のためにアンビル20と相互作用させることは、ここでは「発射運動」と称される。図1に見られるように、発射トリガー130は枢動ピン132によってハンドルアセンブリ100に可動、又は枢動可能に連結されている。発射トリガー130を、ハンドルアセンブリ100のピストルグリップ部分107から、非作動の「解放」又は開始位置へと付勢するために、トーションばね135が利用される。図1に見られるように、発射トリガー130は、支持カラー120に可動に取り付けられた(ピン留めされた)発射リンク136に可動に取り付けられた(ピン留めされ)上部134を有する。したがって、発射位置(図1)から、ハンドルアセンブリ100のピストルグリップ部分107に隣接する終了位置への、発射トリガー130の移動により、発射ヨーク114及び発射チューブ110を遠位方向「DD」に移動させる。発射トリガー130のハンドルアセンブリ100のピストルグリップ部分107から離れる動き(トーションばね135の付勢により)により、発射ヨーク114及び発射チューブ110は、スパイン部材50において近位方向「PD」に移動する。
本発明は、異なる大きさ及び構成の埋め込み可能なステープルカートリッジとともに使用されてよい。例えば、外科用器具10は、第一発射アダプタ140と共に使用される時、埋め込み可能なステープルカートリッジ30を支持する、およそ20mm長さ(又は他の長さ)の、5mmエンドエフェクタ12と共に使用され得る。このようなエンドエフェクタの大きさは、例えば、比較的細かい切開、及び脈管横切(transactions)を完成させるために、特に好適である。しかしながら、以下でより詳細に記載されるように、外科用器具10はまた、例えば、第一発射アダプタ140を第二発射アダプタと交換することにより、他の大きさのエンドエフェクタ及びステープルカートリッジと共に利用され得る。更なる代替において、細長シャフトアセンブリ40は、少なくとも1つの形状又は大きさのエンドエフェクタに取り付けられるように構成され得る。
エンドエフェクタ12をスパイン部材50に取り外し可能に連結する1つの方法が説明される。連結工程は、細長チャネル14上の保持トラニオン17を、スパイン部材50のトラニオンクレードル52内に挿入することにより開始される。その後、外科医が発射トリガー130を、ハウジングアセンブリ100のピストルグリップ107の方に前進させ、発射チューブ110及び第一発射アダプタ140を、細長チャネル14の近位端分47を超えて遠位方向に前進させ、それによってトラニオン17をこれらのそれぞれのクレードル52に保持する。トラニオン17を超える第一発射アダプタ140のこのような位置は、本明細書において「連結位置」と称される。本発明また、エンドエフェクタ12がスパイン部材50に取り付けられた後、発射トリガー130を適所に固定するために、エンドエフェクタ固定アセンブリを有し得る。
より具体的に、エンドエフェクタ固定アセンブリ160の一実施形態は、発射トリガー130の上部134内に可動に支持される、保持ピン162を含む。上記のように、発射チューブ110は最初に、第一発射アダプタ140がエンドエフェクタ12の保持トラニオン17をスパイン部材50のトラニオンクレードル52内に保持する、連結位置へと、遠位方向に前進されなくてはならない。外科医は、発射トリガー130を開始位置からピストルグリップ107へと引くことによって、発射アダプタ140を連結位置へと遠位方向に前進させる。発射トリガー130が最初に作動されると、保持ピン162は、発射チューブ110が第一発射アダプタ140を連結位置まで前進させるまで、遠位方向に動き、この連結位置の点において保持ピン162は、ケース部材内に形成される固定空洞164内に付勢される。保持ピン162が固定空洞164に入る時、ピン162は、可聴「クリック音」、又は他の音を生じてもよく、またエンドエフェクタ12がスパイン部材50に「固定された」という触覚的指示を外科医に提供し得る。加えて、外科医は、保持ピン162を固定空洞164から意図的に付勢しない限り、不注意により発射トリガー130を作動し続けて、ステープル32をエンドエフェクタ12内に形成し始めることはない。同様に、外科医が発射トリガー130を、これが連結位置にある時に解放する時、これは保持ピン162によってこの位置に保持され、発射トリガー130が開始位置に戻り、よってエンドエフェクタ12がスパイン部材50から解放されるのを防ぐ。
本発明は、ハンドルアセンブリ100に枢動可能に取り付けられる、発射システム固定ボタン137を更に含んでよい。一形態において、発射システム固定ボタン137は、その遠位端上に形成されたラッチ138を有し、これは、発射解放ボタンが第一ラッチング位置にある時に、発射ヨーク114と係合するように配向される。図1に見られるように、ラッチばね139は、発射システム固定ボタン137を、第一ラッチング位置へと付勢するように機能する。様々な状況において、ラッチ138は、スパイン部材50上の発射ヨーク114の位置が、第一発射アダプタ140がアンビル20上のクランプ傾斜面28を遠位方向へと前進して上り始める点と対応する点において、発射ヨーク114と係合するように機能する。第一発射アダプタ140がクランプ傾斜面28を軸方向に前進して延びると、アンビル20が、そのステープル形成表面部分22がステープルカートリッジ30の頂面36と実質的に平行となるようにして経路を移動する。
エンドエフェクタ12がスパイン部材50と連結すると、ステープル形成工程は、発射システム固定ボタン137を最初に押圧することによって開始され、発射ヨーク114がスパイン部材50上で遠位方向に更に移動され、最終的にアンビル20をステープルカートリッジ30へと圧迫する。発射システム固定ボタン137を押圧した後、外科医は発射トリガー130をピストルグリップ107の方に作動し続け、それによって第一ステープルカラー140を、対応するステープル形成傾斜面29を登るように駆動し、アンビル20を、ステープルカートリッジ30内のステープル32と接触するように形成する。発射システム固定ボタン137は、外科医が工程に備えるまで、ステープル32の不注意による形成を防ぐ。本実施例において、外科医は、発射トリガー130がステープル形成工程を開始するように更に作動され得る前に、発射システム固定ボタン137を押圧しなければならない。
外科用器具10は、所望される場合、単に、所望により組織ステープリング装置として使用され得る。しかしながら、本発明は、一般に170として指定される、組織切断システムを含んでもよい。少なくとも一形態において、組織切断システム170は、ナイフ部材172を含み、これは、ナイフ前進トリガー200を作動することによって、エンドエフェクタ12の近位端に隣接する非作動位置から、作動位置へと選択的に前進し得る。ナイフ部材172は、スパイン部材50内に可動に支持され、取り付けられ、ないしは別の方法によりナイフロッド180から突出する。ナイフ部材172は、例えば、38HRC超の硬度(Rockwell硬度Cスケール)を有する420又は440ステンレススチールから作製されてもよく、かつその遠位端174上に形成される組織切断縁部176を有し、アンビル20のスロット、及びステープルカートリッジ30の中央に配置されたスロット33を通じて摺動可能に延在し、エンドエフェクタ12内でクランプされた組織を通じて切断する。ナイフロッド180はスパイン部材50を通して延在し、ナイフ前進トリガー200に動作可能に取り付けられるナイフトランスミッションと駆動連結する近位端部分を有する。ナイフ前進トリガー200は、駆動ピン132に取り付けられ、発射トリガー130を作動することなく、枢動するかないしは別の方法で作動し得る。第一ナイフギア192はまた、枢動ピン132に取り付けられ、それによってナイフ前進トリガー200の作動がまた第一ナイフギア192を枢動させる。発射戻りばね202は、第一ナイフギア192とハンドルハウジング100との間に取り付けられて、ナイフ前進トリガー200を開始又は非作動位置に付勢する。
ナイフトランスミッションにはまた、第二ギアスピンドル上に回転可能に支持され、第一ナイフギア192と噛合係合する、第二ナイフギア194を含む。第二ナイフギア194は、第三ギアスピンドル上に支持される第三ナイフギア196と噛合係合する。第四ナイフギア198もまた、第三ギアスピンドル195に支持される。第四ナイフギア198は、ナイフロッド180の近位端上で一連の環状ギア歯又はリングと駆動しながら係合するように適合される。このような構成は、第四ナイフギア198がナイフロッド180を遠位方向「DD」、又は近位方向「PD」に軸方向に駆動することを可能にし、一方で、発射ロッド180が第四ナイフギア198に対して長手方向軸A−Aを中心に回転することを可能にする。したがって、外科医は、ナイフ前進トリガー200をハンドルアセンブリ100のピストルグリップ107の方に引くことによって、発射ロッド180を軸方向に前進させ、最終的にナイフ部材172を遠位方向に前進させることができる。
本発明は更に、発射トリガー130が、完全に発射された位置まで引かれない限り、ナイフ部材172の前進を防止する、ナイフロックアウトシステム210を含んでよい。このような特徴はしたがって、ステープルが組織内に最初に発射されるか形成される時以外、ナイフ前進システム170の作動を防ぐ。図1に見られるように、ナイフロックアウトシステム210の様々な実施は、ハンドルアセンブリ100のピストルグリップ部分107内に枢動可能に支持される、ナイフロックアウトバー211を含む。ナイフロックアウトバー211は、発射トリガー130が完全に発射位置にある時に、発射トリガー130と係合するように適合される、作動端部212を有する。加えて、ナイフロックアウトバー211は、その他の端部に保持フック214を有し、これは第一切断ギア192上のラッチロッド216に引っ掛けるようにして係合するように適合される。ナイフ固定ばね218は、ナイフロックアウトバー211を、「固定」位置に付勢するように利用され、ここで保持フック214はラッチロッド216と係合した状態に保持され、それによって、発射トリガー130が完全に発射位置にある場合を除いてナイフ前進トリガー200の作動を防ぐ。
ステープルが、標的組織内に「発射」(形成)された後、外科医は発射トリガー解放ボタン167を押圧して、発射トリガー130が、トーションばね135の付勢力により開始位置に戻ることを可能にし、これによりアンビル20はばね21の付勢力により開位置に付勢される。開位置にある時、外科医は、埋め込み可能なステープルカートリッジ30及びステープル32を後ろに残してエンドエフェクタ12を引いてもよい。エンドエフェクタが経路、作業チャネルなどを通じて挿入される用途において、外科医は、経路又は作業チャネルを通じてエンドエフェクタ12を後退できるようにするために、発射トリガー130を起動することによりアンビル20を閉位置に戻す。しかしながら、ステープルの発射の後に外科医が標的組織を切断することを所望する場合、外科医はナイフ前進トリガー200を上記の方法で起動して、標的組織を通じてナイフバー172を、エンドエフェクタの端部まで駆動する。その後、外科医はナイフ前進トリガー200を解放し、これにより発射戻りばね202は、発射伝達器がナイフバー172を開始(非作動)位置に戻すことを可能にする。一度ナイフバー172が開始位置に戻ると、外科医はエンドエフェクタジョー13、15を開き、埋め込み可能なカートリッジ30を患者内で解放し、その後エンドエフェクタ12を患者から引き抜く。したがって、このような外科用器具は、比較的小さな作業チャネル及び経路を通じて挿入され得、一方で、外科医に、組織を切断せずにステープルを発射するか、又は所望によりまたステープルが発射された後に組織を切断する選択肢を提供する、小さい埋め込み可能ステープルカートリッジの使用を促進する。
本発明の様々な固有かつ新規の実施形態は、アンビルと接触する実質的に静的な位置にステープルを支持する、圧縮可能なステープルカートリッジを利用する。アンビルは未形成ステープルに対して駆動され、ここで、例えば、得られるステープル形成の度合いは、アンビルがどの程度までステープルに対して駆動されたかに依存する。このような構成は、外科医に、ステープルに適用される形成又は発射圧力の度合いを調節し、それによって最終的に形成されるステープルの高さを変更する能力を提供する。本発明の他の実施形態において、外科用ステープリング構成は、ステープルをアンビルに向かって持ち上げることができるステープル駆動要素を採用することができる。そのような実施形態の詳細は後述される。
上記に詳述した実施形態に関し、可動性アンビルに適用される発射運動の量は、発射トリガーの差動の度合いに依存する。例えば、外科医が部分的にのみ形成されたステープルを得ることを所望する場合、発射トリガーは、ピストルグリップ107の方に向かって内側に、部分的にのみ押圧される。更なるステープルの形成を得るため、外科医は単純に更に発射トリガーを圧縮し、これによりアンビルは、ステープルとより深く接触するように更に駆動される。本明細書において使用する時、用語「接触する」とは、ステープル形成表面又はステープル形成ポケットがステープル脚部の端部と接触し、脚部を形成した位置へと形成又は屈曲させ始めたことを意味する。ステープル形成の度合いとは、ステープル脚部がどれだけ折り畳まれたかを指し、ひいては、上記のステープル形成高さに関連する。当業者は更に、アンビル20が、発射運動がそこに適用される際に、ステープルカートリッジと実質的に平行な関係で移動するため、ステープルが実質的に同時に、実質的に同じ形成高さで形成されることを理解する。
図2及び図3は、上記のエンドエフェクタ12’と同様の別のエンドエフェクタ12”を例示するが、ただしナイフバー172’に適合するように構成された、以下の差異を含むものとする。ナイフバー172’は、ナイフロッド180に連結されるか、又はこれから突出し、他の点においては、ナイフバー172に関連する上記の方法で操作される。しかしながら、本実施形態において、ナイフバー172’は、エンドエフェクタ12”の全長を横断するために十分な長さであり、したがって別個の遠位ナイフ部材はエンドエフェクタ12”で利用されない。ナイフバー172’は、その上に形成される、上方横断部材173’、及び下方横断部材175’を有する。上方横断部材173’は、アンビル20”の対応する細長スロット250を摺動自在に横断するように向けられ、下方横断部材175’は、エンドエフェクタ12”の細長チャネル14”の細長スロット252を横断するように配向される。係合離脱スロット(図示されない)がまたアンビル20”内に提供され、それによりナイフバー172’が薄いエンドエフェクタ12”と共に終了位置に駆動される時、上方横断部材173’は対応するスロットを通じて降下し、アンビル20”が開位置へと移動して、ステープリング及び切断された組織と係合離脱する。アンビル20”は、その他の点においては上記のアンビル20と同一であり得、細長チャネル14”はその他の点においては、上記の細長チャネル14と同一であり得る。
これらの実施形態において、アンビル20”は、ばね又は他の開口部構成(図示せず)によって、完全に開いた位置(図2)に付勢される。アンビル20”は、上記の方法により、発射アダプタ150の軸方向の移動によって、開位置と、完全にクランプした位置との間で移動する。一度発射アダプタ150が完全にクランプした位置(図3)まで前進すると、外科医は次にナイフバー172”を上記の方法で遠位方向に前進させ得る。外科医がエンドエフェクタを、組織を操作するための把持装置として使用すると、発射アダプタは近位方向に移動されて、アンビル20が「細長チャネル14から離れる」ように移動することを可能にする(図4に破線で表される)。本実施例において、ナイフバー172が遠位方向に移動するので、上方横断部材173’と下部横断部材175’がアンビル20’’と細長チャネル14’’を一緒に引いて、ナイフバー172’’が、エンドエフェクタ12’’を通して遠位に進むように、望むステープル形成を達成する。図5を参照されたい。したがって、この実施形態において、ステープル形成は組織切断と同時に生じるが、ステープル自体は、ナイフバー172”が遠位方向に駆動される際に順次形成されてもよい。
本発明の様々な外科用ステープルカートリッジ、及び外科用器具の固有かつ新規の特徴は、これらのカートリッジのステープルが1つ以上の線形又は非線形のラインに構成されることを可能にする。複数のこのようなステープルのラインは、内部を通じて組織切断部材を受容するために、ステープルカートリッジ内に中央に配置された、細長スロットの両側に提供されてもよい。1つの構成において、例えば、1つのライン上のステープルは、ステープルの隣接するラインのステープルと実質的に平行であるが、ここからオフセットされていてもよい。さらなる選択において、1つ以上のステープルのラインは非線形の性質を有し得る。すなわち、ステープルのラインの少なくとも1つのステープルの基部は、同じステープルのラインの他のステープルの基部と、実質的に横方向である、軸に沿って延在し得る。例えば、以下でより詳細に記載されるように、代替的実施形態において、細長スロットのそれぞれの側のステープルのラインは、ジグザグの外観を有し得る。このような非線形のステープル構成は、従来のステープルカートリッジにおいて利用された様々な線形ステープル構成よりも少ないステープルでより良好な組織締結の結果を得ることがある。
図6は、エンドエフェクタ実施形態612’の外科用ステープルカートリッジ実施形態900の使用を例示する。図6及び図7に見られるように、外科用ステープルカートリッジ900の実施形態は、近位端903を通じて遠位端905に隣接する領域まで延在する、中央に配置された細長スロット904を有する、カートリッジ本体902を有する。細長スロット904は、上記の方法による組織切断操作中において、ナイフ本体が内部を通じて軸方向に移動することを可能にするように構成される。カートリッジ本体902は、圧縮可能な止血材料、例えば、酸化再生セルロース(「ORC」)、並びに例えば、PGA(商標名Vicrylで販売されるポリグリコール酸)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA若しくはPLLA(ポリアクチック酸)、PDS(ポリジオキサノン)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(商標名Monocrylで販売されるポリグレカプロン25)又はPGA、PCL、PLA及びPDSの複合物から作製される生分解性フォームからなり、この中で未形成ステープル922のライン920、930が支持される。しかしながら、カートリッジ本体902は、所望の向きで未形成ステープル922を支持するように機能する他の材料から作製されてもよく、これらは、アンビル910’がこれらと接触する際に圧縮され得る。他の実施形態ですでに記載されるように、ステープルカートリッジ900は埋め込み可能であり、ステープリング手順が完了した後、ステープリングされた組織に取り付けられたままである。導入及び位置付け工程中に、ステープル922が影響を受けること、及び止血材料が活性化されることを防ぐために、全カートリッジ900が、商標名PDS(登録商標)で販売されるポリジオキサノンフィルムのような生分解性フィルム906、又はセバシン酸ポリグリセロール(PGS)フィルム又はPGA(商標名Vicrylで市販される、ポリグリコール酸)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA又はPLLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(ポリグレカプロン25、商標名Monocrylで販売される)、又は破裂するまで不透過性である、PGA、PCL、PLA、PDSの複合物から作製された他の生分解性フィルムで、コーティングされるか、又は被覆されてよい。ステープルカートリッジ900のカートリッジ本体902は、エンドエフェクタ612’の細長チャネル内に取り外し可能に支持されるような大きさである。
図6、10及び11において、外科用ステープルカートリッジ900は、細長スロット904の1つの外側907上のステープル922の第一ライン920と、細長スロット904の他の外側909上のステーブル922の第二ライン930を動作可能に支持する。ステープル922は、例えばチタン、チタン合金(例えば6Al−4Vチタン、3al−2.5Vチタン)、ステンレススチールなどの金属材料から作製されてよく、ステープル底部924と、そこから突出する2つの直立ステープル脚部926を有する。それぞれのステープル脚部926は、上部に形成された組織貫通先端部928を有し得る。ステープル922の第一ライン920において、少なくとも1つのステープル922のステープル基部924は、別のステープル922のステープル基部と重複する。好ましい実施形態において、それぞれのステープル922のステープル基部924は、第一ステープルのライン920のそれぞれの端部上の最後のステープル922の基部924を除き、2つの隣接するステープル922のステープル基部924と重複する。図10を参照されたい。したがって、第一ステープルのライン920は、実質的に非線形の形状である。より具体的に、上から見ると、第一ステープルのライン920は、実質的にジグザグの外観を有する。
図9に見られるように、アンビル90は、ポケット912を形成する2つの連続的な長手方向ステープルを有し、それぞれは、ステープル922の第一ライン920の形状に対応する実質的にジグザグの形状を有し、それにより、アンビル910がステープル922と形成接触する際に、その脚部926が図11に示されるように形成される。したがって、1つのステープルの遠位脚部が、長手方向に続く次のステープルの近位脚部と、同じポケットを共有する。このような構成は、更にステープル自体が相互作用する(例えば、互いに折り畳まれる)点まで、より密度の高いポケットパターンを可能にする。従来のステープルポケット構成において、一般的に、1組のポケットから次の組まで、0.13〜0.38mm(0.005〜0.015インチ)の金属/間隔が存在するべきである。本発明の実施形態は、しかしながら、1つのステープルが次のステープルと係合するため、例えば、0〜0.5mm(0〜0.02インチ)の連動/重複(本質的には、〜0.5mm(−0.020”))の間隔構成を有する。このような構成は、同じ空間に、15〜30%多いステープルを可能にする。更に、ステープルが連結する時、ステープルの複数の横方向の列に対する必要性がより少ない。従来の構成は、一般的に組織切断線の両側に3つの列を利用し、血液が通過し得る開いた経路の存在を防止する。連結ステープルのラインは、血液が通過し得る経路を残す可能性がより低い。本発明の様々な連結ステープル構成により提供される別の利益は、改善された「破裂強度」に関連し、これはステープルのラインを引き裂いて開くために必要な力の量に関連する。
別のステープル形成ポケット構成は、共通のステープル形成ポケットを含み得る。本明細書において使用する時、用語「共通のステープル形成ポケット」は、形成されるそれぞれのステープルのそれぞれの脚部に対して別個の形成ポケットが提供された従来的なアンビル設計とは異なり、1つの形成ポケットが、ステープルの単一のライン内で全てのステープルを形成し得ることを意味する。
図12は、基部924’が、基部924’のより狭い重複を促進する、オフセット部分929を有する、更に別のステープル実施形態922’を示す。上記のように、ステープルカートリッジ900は、細長スロット904の第二の横方向側部909上に支持される、ステープル922の第二ライン930を有する。ステープル922の第二ライン930は、ステープル922の第一ライン920と実質的に同一である。したがって、アンビル910は、内部で形成接触する、ステープルの第二ライン930と対応する、第二の共通ステープル形成ポケット912を有する。あるいは、しかしながら、ステープル922の第二ライン930は、ステープルの第一ライン920と、形状、及び恐らくはステープルの数において異なる。
図8は、内部に支持されるステープル922のライン920’、930’を除き、上記のステープルカートリッジ900と実質的に同一である、外科用ステープルカートリッジ900’を例示する。例えば、この実施形態において、ステープル922のライン920’は、少なくとも1つのステープル基部924の基軸S−Sが、少なくとも1つの他の隣接するステープル922のステープル基部924の基軸S−Sと実質的に横方向であるようにして互いに配置される。ステープルのこのような規定のパターンは、上から見た際に、実質的にジグザグの構成を含む。図13において、ステープル922のそれぞれの基部924は更に、図示されるように上部にオーバーモールドされる、基本支持部材927を有する。基部支持材料927は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン「PEEK」などの非吸収性プラスチック、又はポリグリコール酸「PGA」、ポリ乳酸「PLA」又は「PLLA」、ポリジオキサノン「PDS」、PCL(ポリカプロラクトン)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、セバシン酸ポリグリセロール(PGS)、PGCL(ポリグレカプロン25、商標名Monocrylで販売される)、若しくはPGS、PDS、PLA、PGA及びPCLの様々な複合混合物などの吸収性プラスチックから作製され得る。基部支持部材927は、ステープル自体を重複させることなく、ステープルの間の連結を促進する。したがって、このような構成は、ステープルの脚部を互いに重複させることなく、「B」字型、又は反転した「W」字型の形状を形成することができる。しかしながら、クラウンは、基部支持部材によって接続され、よってこれらは重複するステープルとして機能する。このような構成は、組み合わされたポケットが、それぞれの脚部のために、2つの別個の経路を有することを可能にする。
図14に示される実施形態は、ステープルのライン920”を利用し、ここで隣接するステープル922の脚部926は、成形ないしは別の方法でこれに取り付けられた連結部929によって互いに連結される。それぞれの連結部分929は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン「PEEK」、又はポリグリコール酸「PGA」、ポリ乳酸「PLA」又は「PLLA」、ポリジオキサノン「PDS」、PCL(ポリカプロラクトン)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(ポリグレカプロン25、商標名Monocrylで販売される)、若しくはPGS、PDS、PLA、PGA及びPCLの様々な複合混合物、などの吸収性プラスチックから作製され得る。このようなステープルのライン920”は、上から見た際に、実質的にジグザグの外観を有する。様々な外科用ステープルカートリッジ実施形態900、900’が、エンドエフェクタ612’との使用に関連して説明されてきたが、ステープリングカートリッジ900、900’は、本明細書において先に記載された他の様々なエンドエフェクタ及び外科用器具と共に効果的に利用され得ることが理解され、アンビルが移動してステープルと形成接触する際に、所望の量のステープル形成を達成するために、これらの器具のアンビル内に、適切なステープル形成ポケット構成が提供される。
図15及び図16は、外科用器具10の細長チャネル14内に支持される別の外科用ステープルカートリッジ940実施形態を例示する。外科用ステープルカートリッジ940は、内部を通じて少なくとも部分的に延びる、中央に配置された細長スロット944を有する、カートリッジ本体942を含む。細長スロット944は、上記の方法による組織切断操作中において、外科用器具10のナイフ本体が内部を通じて軸方向に移動することを可能にするように構成される。カートリッジ本体942は、非形成ステープル922のライン946、948、950、952が内部に支持される、上記又は下記の種類の酸化再生セルロース(「ORC」)、又は生分解性フォームなど、圧縮可能な止血材料からなる。導入及び位置付け工程中に、ステープル922が影響を受けること、及び止血材料が活性化されることを防ぐために、全カートリッジ940が、商標名PDS(登録商標)で販売されるポリジオキサノンフィルムのような生分解性フィルム954、又はセバシン酸ポリグリセロール(PGS)フィルム又はPGA(商標名Vicrylで市販される、ポリグリコール酸)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA又はPLLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(ポリグレカプロン25、商標名Monocrylで販売される)、又は破裂するまで不透過性である、PGA、PCL、PLA、PDSの複合物から作製された他の生分解性フィルムで、コーティングされるか、又は被覆されてよい。
図15において、カートリッジ940は更に、カートリッジ本体942に連結されたカートリッジ支持部材960を含む。カートリッジ支持部材960は、例えば、チタン、ステンレススチール、アルミニウム、これらの合金などの剛体材料から作製されてもよく、かつカートリッジ本体942内に部分的に埋め込まれてもよい。カートリッジ支持部材960は、例えば、フィルム954によって適所に保持されてもよい。限定的な結合が所望される場合、2つの構成要素を一緒に「接着」するために、シアノアクリレートの断続的な使用が用いられる。さらなる選択肢において、カートリッジ本体942が加熱され、カートリッジ支持部材960に「溶接」又は「融合」されてよい。カートリッジ支持部材960は、細長チャネル14に対応するために、カートリッジ本体942の底面の少なくとも一部を形成する。カートリッジ支持部材960は、カートリッジ支持部材960を細長チャンネル14に解放可能に連結するために、それらより突起している1つ以上のスナップ機構962を有する。カートリッジ支持部材960を細長チャネル14に解放可能に連結するために、他の形態のスナップ機構/締結構成が利用され得る。
カートリッジ支持部材960は、図15にて示すように、ステープルライン946、948、950、952中のステープル922の基部924に対するいくらかの外側支持体を提供するために、その上に形成された一連の支持体隆起部964、966、968、970、972、974、976を有する。したがって、例として、支持体隆起部は、ステーブルラインと実質的に同一の広がりを持つ。図17は、ステープル922に追加的な横方向の支持を提供するために、それぞれの支持体隆起部964、966、968、970、972、976から突出する、直立フィン部分978、979、980、981、982、983を含むことを除き、カートリッジ940と実質的に同一である、別のステープルカートリッジ実施形態940’を図解する。フィン部分は、カートリッジ支持部材960と一体形成されてもよく、カートリッジの高さの約1/2以下の高さを有する。したがって、例えば、フォームを支持する直立機構は、フォームの最大圧縮高さよりも上に延びることができない。したがって、例えば、発射される際にその元の高さの1/3まで圧縮するようにカートリッジが設計されると、フィンは、非圧縮高さの66%から、非圧縮高さの10%までもの範囲に及ぶ。
使用中、上記のように、一度ステープル922がアンビル20との接触により形成されると、アンビル20が解放されて、エンドエフェクタ12がステープリングされた組織から引かれる。エンドエフェクタ12がステープリングされた組織から引かれると、カートリッジ本体942は、ステープリングされた組織に締結されたままであり、その後細長チャネル14と連結されたままであるカートリッジ支持部材960から分離される。カートリッジ支持部材960は、カートリッジ本体942を含む材料の色、並びに細長チャンネル14の色とは違う色にて提供される。このような構成は、エンドエフェクタ内にステープルカートリッジが存在しないことを示す、容易に認識可能な指示を外科医にもたらす。したがって、外科医は、不注意により、最初に内部に新しいステープルカートリッジを挿入することなく、エンドエフェクタを再挿入/使用しようとすることがない。そのため、外科医は、新しいステープルカートリッジ940のカートリッジ支持部材960が内部に配置されることを可能にするため、カートリッジ支持部材960のスナップ機構を細長チャネル14から単純に分離する。ステープルカートリッジ940、940’を、外科用器具10との関連において説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明に開示される他の外科用器具実施形態の多くと効果的に利用されてもよいことが理解される。
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体と、カートリッジ本体内に保存される複数のステープルを含むことが可能である。使用中、ステープルカートリッジは、手術部位に組み込まれ、処理される組織の側に位置付けられ得る。加えて、ステープル形成アンビルは、組織の反対側に位置付けられ得る。アンビルは、第一ジョーにより保持され、ステープルカートリッジは、第二ジョーによって保持され、第一ジョー及び/又は第二ジョーは互いに向かって移動し得る。一度ステープルカートリッジ及びアンビルが組織に対して位置付けられると、ステープルがステープルカートリッジ本体から発射され得、ステープルが組織を貫通してスープル形成アンビルと接触し得る。一度ステープルがステープルカートリッジ本体から展開されると、ステープルカートリッジ本体がその後、手術部位から取り除かれてもよい。本明細書で記載したように、ステープルカートリッジ又はステープルカートリッジの少なくとも一部分が、ステープルと共に埋め込まれ得る。例えば、更に以下でより詳細に記載するように、アンビルが、開位置から閉位置に移動する時に、ステープルカートリッジはアンビルによって、圧縮され、圧壊され、及び/又は折り畳まれ得るカートリッジ本体を含み得る。カートリッジ本体が圧縮、圧壊及び/又は折り畳まれる時、カートリッジ本体内に位置付けられるステープルは、アンビルによって変形され得る。あるいは、ステープルカートリッジを支持するジョーは、アンビルに向かい、閉位置へと移動し得る。いずれにせよ、ステープルは、これらが少なくとも部分的にカートリッジ本体内に位置付けられるときに、変形され得る。ステープルは、ステープルカートリッジから発射されなくてもよいが、一方でステープルは、カートリッジ本体の一部分と共に、ステープルカートリッジから発射され得る。
ここで図18A〜18Dを参照し、例えば、ステープルカートリッジ1000などの圧縮可能なステープルカートリッジは、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体1010、及び、加えて、圧縮可能なカートリッジ本体1010内に位置付けられる、複数のステープル1020を含んでもよいが、図18A〜18Dでは、1つのステープル1020のみが示されている。図18Aは、ステープルカートリッジ支持、又はステープルカートリッジチャネル1030によって支持されるカートリッジ1000を示し、ステープルカートリッジ1000は、非圧縮状態で示される。このような非圧縮状態において、アンビル1040は、組織Tと接触してもしなくてもよい。使用中、アンビル1040は、図18Bに見られるように、開位置から組織Tへと接触させ、組織Tを、カートリッジ本体1010に対して位置付けるように移動してもよい。図18Bを再び参照し、アンビル1040は、組織Tをステープルカートリッジ本体1010の組織接触表面1019に対して位置付けることができるが、ステープルカートリッジ本体1010は、このような時点において、圧縮力又は圧力を(受けたとしても)ほとんど受けないことがあり、ステープル1020は、非形成又は未発射状態にあり得る。図18A及び図18Bに例示されるように、ステープルカートリッジ本体1010は、1つ以上の層を含む場合があり、ステープル1020のステープル脚部1021は、これらの層を通じて上方に延在する場合がある。カートリッジ本体1010は、第一層1011、第二層1012、第三層1013、及び第四層1014を含んでよく、第二層1012は、第一層1011と第三層1013の中間に位置付けられ、第三層1013は、第二層1012と第四層1014の中間に位置付けられ得る。ステープル1020の基部1022は、第四層1014中の空洞1015内に位置付けられ、ステープル脚部1021は、基部1022から上方に、例えば第四層1014、第三層1013及び第二層1012を通して延在可能である。それぞれの変形可能な脚部1021には、例えば、ステープルカートリッジ1000が非圧縮状態である時に、例えば第二層1012中に位置付けられ得る鋭利な先端部1023のような、先端部を含むことができる。例えば、先端部1023は、第一層1011内に、及び/又はこれを通して延在せず、先端部1023は、ステープルカートリッジ1000が非圧縮状態である時に、組織含有表面1019を通して突出し得ない。あるいは、ステープルカートリッジが非圧縮状態である時に、鋭利な先端部1023は、第三層1013、及び/又は他の好適な層中に位置付けられ得る。あるいは、ステープルカートリッジのカートリッジ本体は、例えば、四層以上であるような任意の好適な数の層を有してよい。
より詳細に以下で記載するように、第一層1011は、ポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のような、バットレス材料及び/又はプラスチック材料から構成され得、第二層1012は、例えば酸化再生セルロース(PRC)のような、生体吸収性フォーム材料及び/又は圧縮性止血剤から構成され得る。第一層1011、第二層1012、第三層1013及び第四層1014の1つ以上が、ステープルカートリッジ本体1010内にステープル1020を保持してよく、加えて、互いに位置合わせして、ステープル1020を保持し得る。第三層1013は、互いに対して適所でステープル1020のステープル脚部1021を保持するように配置され得る、バットレス材料、又はわずかに非圧縮性の、又は非弾性性の材料から構成され得る。更に、第三層1013の両側に位置付けられる、第二層1012及び第四層1014は、第二層1012及び第四層1014が、圧縮可能なフォーム又は弾性材料から構成され得るにもかかわらず、ステープル1020の移動を安定化又は低減することができる。ステープル脚部1021のステープル先端部1023は、少なくとも部分的に、第一層1011内に埋め込まれ得る。例えば、第一層1011と第三層1013が、適所でステープル脚部1021を協調的に、及びしっかりと保持するように構成可能である。第一層1011及び第三層1013はそれぞれ、商標名Vicrylで販売されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、生体吸収性プラスチックのシートを含んでよく、第二層1012及び第四層1014はそれぞれ、少なくとも1つの止血剤又は試薬を含んでよい。
第一層1011は、圧縮可能であり得、第二層1012は、第一層1011よりも実質的に圧縮可能である。例えば、第二層1012は、第一層1011の約2倍圧縮可能、約3倍圧縮可能、約4倍圧縮可能、約5倍圧縮可能、及び/又は約10倍圧縮可能であり得る。換言すると、第二層1012は、所定の力により第一層1011の約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、及び/又は約10倍圧縮し得る。第二層1012は、例えば第一層1011のように、約2倍圧縮可能〜約10倍圧縮可能であり得る。第二層1012は、その中で画定された複数の空気間隙を含み得、ここで第二層1012中の空気間隙の量及び/又は大きさは、第二層1012の望む圧縮性を提供するために、制御可能である。上記と同様に、第三層1013は圧縮可能である場合があり、第四層1014は、第三層1013よりも実質的に圧縮可能であり得る。例えば、第四層1014は、第三層1013の約2倍圧縮可能、約3倍圧縮可能、約4倍圧縮可能、約5倍圧縮可能、及び/又は約10倍圧縮可能であり得る。換言すると、第四層1014は、所定の力により第三層1013の約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、及び/又は約10倍圧縮し得る。第四層1014は、例えば、第三層1013のように、約2倍圧縮可能〜約10倍圧縮可能であり得る。第四層1014は、その中で画定された複数の空気間隙を含み得、ここで第四層1014中の空気間隙の量及び/又は大きさは、第四層1014の望む圧縮性を提供するために、制御可能である。様々な状況において、カートリッジ本体の圧縮性、又はカートリッジ本体層は、圧縮率(すなわち、所定量の力において層が圧縮される距離)という観点で表現され得る。例えば、高い圧縮率を有する層は、層に適用される所定量の圧縮力において、より低い圧縮率を有する層と比較して、より大きな距離で圧縮する。すなわち、第二層1012は、第一層1011よりも高い圧縮率を有することがあり、同様に第四層1014は、第三層1013よりも高い圧縮率を有することがある。第二層1012と第四層1014は、同じ材料から構成され得、同じ圧縮率を含み得る。第二層1012と第四層1014は、異なる圧縮率を有する材料から構成され得る。同様に第一層1011及び第三層1013は、同じ材料から構成され得、同じ圧縮率を含み得る。第一層1011と第三層1013は、異なる圧縮率を有する材料から構成され得る。
図18Cに例示されるように、アンビル1040が閉位置に移動すると、アンビル1040は、組織Tに接触し、組織T及びステープルカートリッジ1000に圧縮力を適用することができる。このような状況において、アンビル1040は、カートリッジ本体1010の頂面又は組織接触表面1019を、ステープルカートリッジ支持1030に向かって下方に押圧することができる。ステープルカートリッジ支持体1030は、カートリッジ支持表面1031を含むことができ、これは、ステープルカートリッジ1000がカートリッジ支持表面1031と、アンビル1040の組織接触表面1041との間で圧縮される際に、ステープルカートリッジ1000を支持するように構成され得る。アンビル1040により適用される圧力により、カートリッジ本体1010は圧縮され得、アンビル1040がステープル1020と接触し得る。より具体的に、カートリッジ本体1010の圧縮、及び組織接触表面1019の下方移動により、ステープル脚部1021の先端部1023がカートリッジ本体1010の第一層1011を貫通し、組織Tを貫通し、アンビル1040の形成ポケット1042内に入させ得る。カートリッジ本体1010が、アンビル1040によって更に圧縮されると、先端部1023は形成ポケット1042を画定する壁部に接触することができ、結果として脚部1021は例えば、図18Cに例示されるように、変形するか、内側に湾曲し得る。図18Cに見られるように、ステープル脚部1021が変形すると、ステープル1020の基部1022は、ステープルカートリッジ支持1030と接触するか、又はこれによって支持され得る。以下により詳細に記載されるように、ステープルカートリッジ支持体1030は例えば、複数の支持機構、例えば、ステープル支持溝、スロット又はトラフ1032を含むことができ、これらは、ステープル1020が変形される時に、ステープル1020のステープル1020又は少なくとも基部1022を支持するように構成され得る。また図18Cに示されるように、第四層1014の空洞1015は、ステープルカートリッジ本体1010に適用された圧縮力の結果として折り畳まれ得る。空洞1015に加えて、ステープルカートリッジ本体1010は、1つ以上の間隙、例えば間隙1016を更に含むことがあり、これは、内部に位置付けられたステープルの一部分を含んでも、含まなくてもよく、これは、カートリッジ本体1010が折り畳まれることを可能にするように構成され得る。空洞1015及び/又は間隙1016は、空洞を画定している壁部及び/又は壁部が、カートリッジ支持表面1031を下方に屈折させ、接触させ、及び/又は空洞及び/又は間隙の下に位置付けられるカートリッジ本体1010の層を接触させるように、折り畳まれるように構成可能である。
図18B及び図18Cを比較すると、第二層1012及び第四層1014が、アンビル1040によって適用される圧縮圧力によって実質的に圧縮されていることが明らかである。第一層1011及び第三層1013が同様に圧縮されたことが認識され得る。アンビル1040がその閉位置に移動されると、アンビル1040は、組織接触表面1019をステープルカートリッジ支持1030に向かって下方に押圧することによって、カートリッジ本体1010を更に圧縮し続け得る。図18Dに例示されるように、カートリッジ本体1010が更に圧縮されると、アンビル1040は、ステープル1020を、これらの完全に形成された形状に変形し得る。図18Dを参照し、それぞれのステープル1020の脚部1021は、変形可能な脚部1021と基部1022との間に、組織T、第一層1011、第二層1012、第三層1013、及び第四層1014の少なくとも一部分を捕捉するため、それぞれのステープル1020の基部1022の方に向かって下方に変形され得る。図18C及び図18Dを比較すると、第二層1012及び第四層1014が、アンビル1040によって適合される圧縮圧力によって実質的に圧縮されていることが明らかである。同様に、図18C及び図18Dを比較した際に、第一層1011及び第三層1013が更に圧縮されたことに留意し得る。ステープル1020が完全に又は少なくとも十分に形成された後、アンビル1040が組織Tから離れるように持ち上げられる場合があり、ステープルカートリッジ1030が、ステープルカートリッジ1000から離れるように動かされる、及び/又はこれから分離されることがある。図18Dに示されるように、上記の結果として、カートリッジ本体1010は、ステープル1020と共に埋め込まれ得る。様々な状況において、埋め込まれたカートリッジ本体1010は、ステープルのラインに沿って組織を支持し得る。いくつかの状況において、埋め込まれたカートリッジ本体1010内に含まれる止血剤及び/又は他の任意の好適な治療薬物は、時間と共に組織を治療し得る。以上で言及したような止血剤は、留められた、及び/又は刻まれた組織の出血を減少させることができ、一方で結合剤又は組織接着剤が、長時間組織に対して強度を提供可能である。埋め込まれたカートリッジ本体1010は、例えば、ORC(酸化再生セルロース)、コラーゲンなどの細胞外タンパク質、商標名Vircylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、並びに/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCL複合体などの材料から構成され得る。いくつかの状況において、カートリッジ本体1010は、抗生物質及び/又は抗菌剤物質、例えば、コロイド状銀及び/又はトリクロサンを含んでもよく、これらは、手術部位における感染の可能性を低減させることができる。
カートリッジ本体1010の層は互いに連結可能である。例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルのような少なくとも1つの接着剤を用いて、第二層1012は、第一層1011に接着可能であり、第三層1013は第二層1012に接着可能であり、第四層1014は第三層1013に接着可能である。示されないが、カートリッジ本体1010の層は、連結機械機構によって互いに連結され得る。例えば、第一層1011と第二層1012は互いに、例えば舌と溝構成及び/又はダブテール連結構成のような、相当する連結機構を含み得る。同様に、第二層1012及び第三層1013はそれぞれ、対応する連結機構を含む場合があり、一方で第三層1013及び第四層1014はそれぞれ、対応する連結機構を含み得る。示されないが、ステープリングカートリッジ1000は、例えば、カートリッジ本体1010の1つ以上の層を通じて延在し得る1つ以上のリベットを含み得る。例えば、それぞれのリベットは、第一層1011に隣接して位置付けられる第一端部、又はヘッド、及びリベットの第二端部にアセンブリされるか、又はリベットの第二端部によって形成され得る第四層1014に隣接して位置付けられる第二ヘッドを含み得る。カートリッジ本体1010の圧縮可能な性質により、リベットはカートリッジ本体1010を圧縮してもよく、これにより、リベットのヘッドは、例えば、組織接触表面1019、及び/又はカートリッジ本体1010の底面1018に対して陥没し得る。例えば、リベットは、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような生体吸収性材料から構成され得る。カートリッジ本体1010の層は、内部に含まれるステープル1020によって以外は、互いに接続されないことがある。例えば、ステープル脚部1021と、カートリッジ本体1010との間の摩擦係合は、カートリッジ本体1010の層を一緒に保持することができ、一度ステープルが形成されると、層はステープル1020内に捕捉され得る。ステープル脚部1021の少なくとも一部分は、非平坦化表面又は非平坦なコーティングを含むことができ、これは、ステープル1020とカートリッジ本体1010との間の摩擦力を含み得る。
上記のように、外科用器具は、ステープルカートリッジ1030を含む第一ジョー、及びアンビル1040を含む第二ジョーを含み得る。以下でより詳細に記載されるように、ステープルカートリッジ1000は、1つ以上の保持機構を含んでもよく、これはステープルカートリッジ支持体1030と係合するように構成されてもよく、結果として、ステープルカートリッジ1000をステープルカートリッジ支持体1030に取り外し可能に保持する。ステープルカートリッジ1000は、例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルなどの少なくとも1つの接着剤によって、ステープルカートリッジ支持体1030に接着され得る。使用中、少なくとも1つの状況において、特に腹腔鏡及び/又は内視鏡手術において、例えば、第二ジョーは第一ジョーと反対側の閉位置に移動され得、それによって第一及び第二ジョーがトロカールを通じて手術部位に挿入され得る。例えば、トロカールが、それを通して第一及び第二ジョーが挿入可能である、およそ5mmの開口部、又はカニューレを画定することができる。第二ジョーは、開位置と閉位置との中間の部分的に閉鎖した位置に移動することができ、これは、ステープルカートリッジ本体1010内に含まれるステープル1020を変形することなく、トロカールを通じて第一及び第二ジョーが挿入されることを可能にし得る。例えば、第二ジョーがその部分的に閉鎖した中間位置にある時、アンビル1040は圧縮力をステープルカートリッジ本体1010に適用しないことがある一方で、あるいは、第二ジョーが部分的に閉鎖した中間位置にある時に、アンビル1040はステープルカートリッジ本体1010を圧縮し得る。アンビル1040が、そのような中間位置にある時に、ステープルカートリッジ本体1010を圧縮し得るにもかかわらず、アンビル1040は、アンビル1040がステープル1020と接触するために、及び/又はステープル1020がアンビル1040によって変形されるために、ステープルカートリッジ本体1010を十分に圧縮しないことがある。一度第一及び第二ジョーが、トロカールを通じて手術部位に挿入されると、第二ジョーはもう一度開放されることがあり、アンビル1040及びステープルカートリッジ1000は、上記のように標的組織に対して位置付けられることがある。
ここで図19A〜19Dを参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル1140とステープルカートリッジ支持1130の中間に位置付けられる、埋め込み可能なステープルカートリッジ1100を含み得る。上記と同様に、アンビル1140は、組織接触表面1141を含むことがあり、ステープルカートリッジ1100は、組織接触表面1119を含むことがあり、ステープルカートリッジ支持1130は支持表面1131を含むことがあり、これはステープルカートリッジ1100を支持するように構成されている。図19Aを参照し、アンビル1140は、ステープルカートリッジ1100を変形することなく、ステープルカートリッジ1100の組織接触表面1119に対して組織Tを位置付けるために使用され得、アンビル1140がこのような位置にある時、組織接触表面1141は、ステープルカートリッジ支持表面1131から距離1101aで位置付けられ得、組織接触表面1119は、ステープルカートリッジ支持表面1131から距離1102aで位置付けられ得る。その後、アンビル1140がステープルカートリッジ支持1130に向かって移動され、図19Bを参照して、アンビル1140は、ステープルカートリッジ1100の頂面又は組織接触表面1119を下方に押圧し、カートリッジ本体1110の第一層1111及び第二層1112を圧縮することができる。図19Bを参照し、層1111及び1112が圧縮されると、第二層1112が圧壊し、ステープル1120の脚部1121が、第一層1111を通過して組織T内に貫通し得る。例えば、ステープル1120は、第二層1112中のステープル空洞又は間隙1115内に少なくとも部分的に位置付けることが可能であり、第二層1112が圧縮される時に、ステープル空洞1115が折り畳まれ、結果として、第二層1112がステープル1120周辺に折り畳まれ得る。第二層1112は、ステーブル空洞1115にわたって延在可能なカバー部分1116を含み、ステープル空洞1115を包囲するか、又は少なくとも部分的に包囲する。図19Bは、ステープル空洞1115内へと下方に圧壊される、カバー部分1116を示す。第二層1112は、第二層1112の折り畳みを促進し得る1つ以上の弱化部分を含み得る。そのような弱化部分は、例えば、カートリッジ本体1110の制御された折り畳みを促進可能な、スコアマーク、穿孔、及び/又は薄断面を含み得る。第一層1111は、第一層1111を通したステープル脚部1121の貫通を促進可能な、1つ以上の弱化部分を含み得る。このような弱化部分は、例えば、スコアマーク、穿孔、及び/又は薄い断面を含んでもよく、これはステープル脚部1121と位置合わせされるか又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。
図19Aを再び参照し、アンビル1140が、部分的に閉じた、発射していない位置にある時、アンビル1140は、カートリッジ支持表面1131から、その間に空隙が画定されるように、距離1101aで位置付けられ得る。空隙はステープルカートリッジ高さ1102aを有するステープルカートリッジ1100、及び組織Tで充填され得る。図19Bを再び参照し、アンビル1140が下方に移動されてステープルカートリッジ1100を圧縮すると、組織接触表面1141とカートリッジ支持表面1131との間の距離は、距離1101aよりも短い距離1101bによって画定され得る。様々な状況において、距離1101bにより画定される、アンビル1140の組織接触表面1141と、カートリッジ支持表面1131との間の空隙は、元々の変形していないステープルカートリッジ高さ1102aよりも大きいことがある。ここで図19Cを参照し、アンビル1140がカートリッジ支持表面1131により近く移動されると、第二層1112は、折り畳み続け、ステープル脚部1121と形成ポケット1142との間の距離は減少し得る。同様に、組織接触表面1141とカートリッジ支持表面1131との間の距離は1101cまで減少することがあり、元の変形してないカートリッジ高さ1102aより大きい、これと等しい、又はこれより小さいことがある。図19Dを参照すると、アンビル1140は、ステープル1120が完全に形成された又は少なくとも所望の高さまで形成された、最終的な、発射済み位置まで移動され得る。このような位置において、アンビル1140の組織接触表面1141は、カートリッジ支持表面1131から距離1101dの距離であり得、距離1101dは、元の変形していないカートリッジ高さ1102aより短い場合がある。また図19Dに示されるように、ステープル空洞1115は、完全に又は少なくとも実質的に、折り畳まれており、ステープル1120は完全に又は少なくとも実質的に、折り畳まれた第二層1112によって囲まれる。様々な状況において、アンビル1140はその後、ステープルカートリッジ1100から離れるように動く場合がある。一度アンビル1140がステープルカートリッジ1100から係合離脱すると、カートリッジ本体1110は、様々な位置において(すなわち、例えばステープル1120に隣接するステープルの中間の位置)、少なくとも部分的に再拡張し得る。圧壊したカートリッジ本体1110は、弾性的に再拡張しないことがある。形成されたステープル1120、及び加えてステープル1120に隣接して中間に位置付けられるカートリッジ本体1110が、様々な治療利益を提供し得る組織へ、圧力又は圧縮力を適用してよい。
以上で議論したように、図19Aを再び参照して、それぞれのステープル1120が、それより延在するステープル脚部1121を含み得る。ステープル1120は、2つのステープル脚部1121を含むものとして示されるが、1つのステープル脚部、又はあるいは2つを超えるステープル脚部、例えば、3つのステープル脚部、又は4つのステープル脚部を含む様々なステープルが使用される場合がある。図19Aに示されるように、それぞれのステープル脚部1121は、ステープル1120が第二層1112内に固定されるように、カートリッジ本体1110の第二層1112内に埋め込まれ得る。ステープル1120を、ステープル脚部1121の先端部1123が、基部1122の前に、空洞1115内に入るように、カートリッジ本体1110内のステーブル空洞1115内に挿入可能である。先端部1123が空洞1115内に挿入された後、先端部1123が、カバー部分1116内に押圧され、第二層1112を切開することができる。ステープル1120は、ステープル1120が第二層1112に対して動かない、又は少なくとも実質的に動かないように、第二層1112内の十分な深さまで配置され得る。ステープル1120は、基部1122が、ステープル空洞1115内に位置付けられるか、又は埋め込まれるように、第二層1112内の十分な深さまで配置され得る。あるいは、基部1122は、第二層1112内に位置付けられないか、又は埋め込まれなくてもよい。再び図19Aを参照して、基部1122は、カートリッジ本体1110の底面1118の下に延在し得る。基部1122は、カートリッジ支持表面1130上に静止可能か、又はそれに対して直接位置付け可能である。カートリッジ支持表面1130は、それより延在するか、及び/又はその中で画定される支持体機構を含んでよく、ここで例えばステープル1120の基部1122は、例えば、より詳細に更に以下で記載するように、ステープルカートリッジ支持体1130中、1つ以上の支持溝、スロット又はトラフ内に位置付けられ、それらによって支持されてよい。
上記に加え、図20を参照すると、ステープル1120の基部1122は、ステープルカートリッジ支持1130の支持表面1131に対して直接位置付けられ得る。ステープル基部1122が、円形又は弓状底面1124を含む時に、例えばステープル基部1122は、ステープルカートリッジ支持表面1131に沿って移動するか、又は摺動し得る。このような摺動は、アンビル1140がステープル形成工程中に、ステープル脚部1121の先端部1123に対して押圧される際に生じ得る。以上で記載し、ここで図21を参照するように、ステープルカートリッジ支持体1130は、ステープル基部1122とカートリッジ支持表面1131間の相対移動を除去するか、又は少なくとも低減させるように構成可能な、1つ以上の支持スロット1132を含み得る。例えば、それぞれの支持スロット1132は、その中に位置付けられるステープルの底面の輪郭に適用する、又は少なくとも実質的に適合する、表面輪郭によって画定可能である。例えば、図21に示される基部1122の底面1124は、円形又は少なくとも実質的に円形の表面を含む場合があり、支持スロット1132はまた、円形の又は少なくとも実質的に円形の表面を含み得る。例えば、スロット1132を画定している表面は、底面1124を画定する曲率半径以上である、曲率半径によって画定可能である。スロット1132は、ステープル1120と、ステープルカートリッジ支持1130との間の相対的な摺動運動を防ぐ又は低減することを補助し得るが、スロット1132はまたステープル1120とステープルカートリッジ支持1130との間の回転運動もまた防ぐか又は低減するように構成され得る。より具体的に、スロット1132は、例えば、ステープル1120が、変形している時に回転しない、又はねじれないように、軸1129を中心としたステープル1120の回転を防ぐか又は低減するために、基部1122を密接に受容するように構成可能である。
以上に加え、それぞれのステープル1120が、丸い、又は少なくとも実質的に丸いワイヤから形成可能である。それぞれのステープルの脚部及び基部は、例えば長四角形断面のような、非円形断面を有するワイヤから形成可能である。例えば、ステープルカートリッジ支持体1130は、例えばそのようなステープルの基部を受容するように構成された、長四角形スロットのような、相当する非円形スロットを含み得る。図22をここで参照して、それぞれのステープル1120は、例えば、基部1122上にオーバーモールドされたクラウン1125のようなクラウンを含み、ここでそれぞれのクラウン1125は、ステープルカートリッジ支持体1130中の支持スロット内に位置付けられ得る。例えば、それぞれのクラウン1125は、例えばステープルカートリッジ支持体1130内で、例えば、四角及び/又は長四角形スロット1134内で受容されるように構成可能な、四角及び/又は長四角形断面を含み得る。クラウン1125は、例えば、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、及び/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、生体吸収性プラスチックから構成され得、例えば、注入成形工程によって、ステープル1120の基部1122周辺で形成可能である。様々なクラウンと、様々なクラウンを形成するための方法が、その全開示が、参照として本明細書に組み込まれている、2006年9月29日に出願された、「SURGICAL STAPLES HAVING COMPRESSIBLE OR CRUSHABLE MEMBERS FOR SECURING TISSUE THEREIN AND STAPLING INSTRUMENTS FOR DEPLOYING THE SAME」という表題の、米国特許出願第11/541,123号に開示されている。再び図22を参照し、スロット1134は、クラウン1125をスロット1134に挿入することを促進するように構成され得る、導入部又はベベル1135を更に含み得る。ステープル1120の基部及び/又はクラウンは、ステープルカートリッジ1100がステープルカートリッジ支持体1130にアセンブリされる時に、スロット1134内に位置付けられ得る。ステープル1120のクラウン1125は、ステープルカートリッジ1100が、ステープルカートリッジ支持体1130にアセンブリされる時に、スロット1134と整列され得る。例えば、クラウン1125は、圧縮力がステープル脚部1121に適用され、ステープル1120の基部及び/又はクラウンが、スロット1134内へと下方に押圧されるまで、スロット1134に入らないことがある。
ここで図23及び24を参照して、ステープルカートリッジ1200のようなステープルカートリッジは例えば、外側層1211と内側層1212を含む、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1210を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ1200は、カートリッジ本体1210内に位置付けられた、複数のステープル1220を含む場合がある。それぞれのステープル1220は、基部1222と、それより延在する1つ以上のステープル脚部1221を含み得る。例えば、ステープル脚部1221は、内側層1212内に挿入可能であり、例えば、ステープル1220の基部1222が、内側層1212の底面1218に隣接する、及び/又は隣接して位置付けられる深さに配置され得る。図23及び24において、内側層1212は、ステープル1220の一部分を受容するために構成されたステープル空洞を含まない一方で、あるいは、内側層1212がそのようなステープル空洞を含み得る。さらに上記に加え、内側層1212は、例えば、生体吸収性フォーム及び/又は酸化再生セルロース(ORC)などの、圧縮可能な材料を含む場合があり、これは、カートリッジ本体1210が圧縮負荷がそこに適用される際に折り畳まれることを可能にするように構成され得る。内側層1212は、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)を含む凍結乾燥フォームから構成され得る。ORCは、商標名Surgicelで市販で入手し得て、緩く編まれた(外科用スポンジのような)ファブリック、(コットンボールのような)緩い繊維、及び/又はフォームを備え得る。内側層1212は、例えば、水で活性化すること及び/又は例えば患者の体液によって活性化することが可能な、そこに包含されている及び/又はそこに塗布されている凍結乾燥トロンビン及び/又はフィブリンのような、薬物を含む材料で構成され得る。例えば、凍結乾燥トロンビン及び/又はフィブリンは、例えば、ビクリル(PGA)マトリックス上に保持され得る。特定の状況において、しかしながら、活性化可能な薬物は、ステープルカートリッジ1200が、例えば患者内の手術部位内に挿入される時に、意図せずに活性化され得る。再び図23及び24を参照して、外側層1211が、カートリッジ本体1210が圧縮され、ステープル脚部が外側層1211に貫通した後、及び/又は外側層1211がいくつかの様式にて切断される前まで、流体が内側層1212と接触、又は少なくとも実質的に接触するようにならないように、水不透過性、又は少なくとも実質的に水不透過性材料から構成され得る。外側層1211は、例えば、ポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のような、バットレス材料及び/又はプラスチック材料から構成され得る。外側層1211は、内側層1212及びステープル1220を囲むラップを含み得る。より具体的に、ステープル1220は、内側層1212内に挿入されることがあり、外側層1211は、内側層1212及びステープル1220を含むサブアセンブリの周囲に被覆され、その後封止され得る。
ここで図25及び26を参照して、例えばステープルカートリッジ1300のような、ステープルカートリッジは、外側層1311と内側層1312を含む、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1310を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ1300は、カートリッジ本体1310内に位置付けられる、ステープル1320を更に含む場合があり、それぞれのステープル1320は、基部1322、及びそこから延在する1つ以上の脚部1321を含む場合がある。ステープルカートリッジ1200と同様に、ステープル1320の基部1322は、内側層1312の底面1318の下に延在する場合があり、外側層1311が基部1322を囲み得る。例えば、外側層1311は、外側層1311が基部1322の輪郭に適合するように、それぞれのステープル基部1322を包囲するように、十分に可撓性であり得る。あるいは、再び図24を参照して、外側層1211は、それぞれの基部1222に適合することなく、基部1222周辺に延在するように、十分に剛性であり得る。任意の事象にて、外側層1311は、ステープル1320の基部1322と、ステープルカートリッジ1300を支持している例えば支持表面1031又は1131のような、ステープルカートリッジ支持表面との中間に位置付けられ得る。例えば、外側層1311は、基部1322と、ステープルカートリッジ支持表面中に画定された、例えばスロット1032又は1132のような、支持スロットとの中間に位置付けられ得る。例えば、以上に加え、外側層1311は、基部1322の動きを制限するように、及び/又は基部1322とステープルカートリッジ支持表面間の摩擦係数を増加させるように、及び/又はその間での相対的な動きを減少させるためにスロットを支持するように構成可能である。あるいは、ここで図27及び28を参照して、例えばステープルカートリッジ1400のような、ステープルカートリッジの外側層は、その中に位置付けられるステープルの全体を囲まなくてもよい。例えば、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1410の外側層1411は、ステープル1420のステープル脚部1421がカートリッジ本体1410内に挿入される前に、内側層1412にアセンブリされてよい。以上の結果として、ステープル1420の基部1422は、外側層1411の外側に延在してよく、例えば、基部1422は、例えばステープルカートリッジ支持表面1031又は1131内の、支持スロット1032又は1132内に直接位置付けられ得る。ステープル脚部1421は、それを通して挿入される時に、外側層1411を切開してよい。様々な状況において、ステープル脚部1421によって生成される穴は、ステープル脚部1421と外側層1411との間で流体が(漏れたとしても)ほとんど漏れないように、ステープル脚部1421を密接して囲むことがあり、これは、ステープルカートリッジ本体1410内に収容される薬物が、時期尚早に活性化され、及び/又はカートリッジ本体1410から漏れる可能性を低減するか、又はこれを防ぐことがある。
上記のように、図23及び図24を再度参照して、ステープル1220の脚部1221は、カートリッジ本体1210内に埋め込まれることがあり、ステープル1220の基部1222が、内側層1212の底面1218から外側に延在することがある。以上に加え、内側層1212は、ステープル1220を受容するように構成された、ステープル空洞を含まなくてよい。あるいは、ここで図29及び30を参照して、例えばステープルカートリッジ1500のようなステープルカートリッジは、その中のステープル1520の少なくとも一部において受容するように構成可能であるステープル空洞1515を含む、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1510を含んでよい。例えば、ステープル1520のステープル脚部1521の頂部は、内側層1512中に埋め込まれてよく、一方でステープル脚部1521の底部と基部1522は、ステープル空洞1515内に位置付けられ得る。基部1522は、ステープル空洞1515内に全体が位置付けられてよく、一方で基部1522は、内側層1512の底面1518の下に少なくとも部分的に延在し得る。上記と同様に、外側層1511は、内側層1512及び内部に位置付けられたステープル1520を包囲してもよい。あるいは、ここで図31を参照して、ステープルカートリッジ1600は、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1610中のステープル空洞1615内に位置付けられるステープル1620を含んでよく、ここでステープル1620の少なくとも一部が、外側層1611によって包囲されない。例えば、それぞれのステープル1620は、内側層1612に少なくとも部分的に埋め込まれるステープル脚部1621、加えて外側層1611周辺に外側に向かって延在する基部1622を含んでよい。
ここで図32及び33を参照して、例えばステープルカートリッジ1700のようなステープルカートリッジは、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1710と、カートリッジ本体1710内に少なくとも部分的に位置付けられる複数のステープル1720を含み得る。カートリッジ本体1710は、外側層1711、内側層1712、及び加えて、ステープル1720をカートリッジ本体1710内の適所に位置合わせ及び/又は保持するように構成され得る、位置合わせマトリックス1740を含み得る。内側層1712は、その中で位置合わせマトリックス1740を受容するように構成可能な、陥没部1741を含み得る。位置合わせマトリックス1140は、陥没部1741内にプレス嵌め可能であり、及び/又は例えばフィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルのような、少なくとも1つの接着剤を用いて、内側層1712に好適に固定可能である。陥没部1741は、位置合わせマトリックス1740の底面1742が、内層1712の底面1718と位置合わせされるか又は少なくとも実質的に位置合わせされるように、構成され得る。位置合わせマトリックスの底面1742は、第一層1712の底面1718に対して陥没し得る、及び/又はここから延在し得る。それぞれのステープル1720は、基部1722と、基部1722から延在している1つ以上の脚部1721を含み、ここでステープル脚部1721の少なくとも一部が、位置合わせマトリックス1740を通して延在可能である。位置合わせマトリックス1740は、例えば、内部を通じて延在する複数の開口部及び/又はスロットを更に含む場合があり、これは、内部にステープル脚部1721を受容するように構成され得る。例えば、それぞれの開口部は、ステープル脚部1721と、開口部の側壁間に、わずかな、もしあれば相対的な運動があるように、ステープル脚部1721を密接に受容するように構成可能である。位置合わせマトリックス開口部は、位置合わせマトリックス1740を通じて全体的に貫通して延在することがあり、ステープル脚部1721は、ステープル脚部1721がこれを通じて押圧される時に、位置合わせマトリックス1740を切開することを必要とする場合がある。
位置合わせマトリックス1740は、内側層1712及び/又は外側層1711よりも剛性であるか、又はより圧縮可能でない、形成されたプラスチック本体から構成される場合がある。例えば、位置合わせマトリックス1740は、プラスチック材料及び/又は、例えばポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のような、任意の他の好適な材料から構成され得る。位置合わせマトリックス1740は、内側層1712にアセンブリ可能であり、ステープル脚部1721はその後、位置合わせマトリックス1740を通して挿入し、内側層1712内に埋め込んでよい。位置合わせマトリックス1740の底面1742は、例えば、ステープル1720の基部1722を少なくとも部分的に受容するように構成可能な、1つ以上の溝、スロット又はトラフを含み得る。上記と同様に外側層1711は、その後、内側層1712、位置合わせマトリックス1740、及びステープル1720を含む、サブアセンブリの周囲に配置される場合がある。あるいは、外側層1711は、内側層1712及び位置合わせマトリックス1740を含む、サブアセンブリの周囲に配置される場合があり、ステープル1720はその後、外側層1711、位置合わせマトリックス1740、及び内側層1712を通じて挿入され得る。いずれにせよ、上記の結果として、内側層1712、位置合わせマトリックス1740、及び/又は外側層1711は、上記のようにこれらがアンビルによって変形されるまで及び/又はその後に適所にステープル1720を保持するように構成され得る。例えば、位置合わせマトリックス1740は、ステープルカートリッジ1700が患者内に埋め込まれる前に、適所にステープル1720を保持し、加えて、ステープルカートリッジ1700が埋め込まれた後に、ステープルラインに沿って組織を固定するために働き得る。ステープル1720は、例えば、内側層1712及び/又は外側層1711内に埋め込まれることなしに、位置合わせマトリックス1740内に固定されてよい。
ここで図34〜40を参照して、例えばステープルカートリッジ1800のようなステープルカートリッジを、内側層1812を圧縮し、例えばステープル1820のようなステープルを内側層1812内に挿入し、外側層1811で内側層1812を被覆することによってアセンブリ可能である。主に図34を参照し、圧縮可能な内側層1812が、内部に画定される複数のステープル空洞1815を含むものとして示されるが、内側層1812が上記のステープル空洞を含まない他の実施形態が想到され得る。図35を参照し、圧縮可能な内側層1812は、移送プレート1850及び支持プレート1860の中間に位置付けられ、それぞれの圧縮表面1852と1862との間で圧縮され得る。図35に示されるように、内側層1812の頂面及び底面は、これに対応して、互いに圧縮されることがあり、内側層1812は横方向外側に膨らむことがある。内側層1812を、例えば元の高さのおよ1/3である高さまで圧縮可能であり、例えばその圧縮状態において、およそ1.5mm(0.06’’)〜およそ2.0mm(0.08’’)の間の高さ又は厚さを有し得る。また図35に示されるように、移送プレート1850は、複数のステープルウェル1853内に位置付けられた、例えば、ステープル1820などの、複数のステープルを更に含み得る。加えて、移送プレート1850は、複数のドライバ1851を更に含むことができ、これは、ステープル1820を上方に、ステープルウェル1853の外側に押圧するように構成され得る。図36を参照し、ドライバ1851は、ステープル1820のステープル脚部1821を、圧縮された内側層1812に挿通するために使用され得る。ドライバ1851は、ステープル1820が、移送プレート1850のステープルウェル1853のから完全に展開した時に、その頂面が、移送プレート1850の圧縮表面1852を有して、平坦に、又は少なくともほぼ平坦に位置付けられるように、構成可能である。また図36にて示されるように、支持プレート1860は、内側層1812を通して押圧された後に、ステープル脚部1821、又は少なくともステープル脚部1821の先端部を受容するように構成可能である、複数の受容開口部1861を含み得る。受容開口部1861などは、内側層1812が、ステープル1820の高さより短い高さまで圧縮された場合に必要とされ得、したがってステープル1820がステープル壁1853から完全に発射された時に、ステープル脚部1821が、圧縮された内側層1812の頂面から突出し得る。あるいは、内側層1812が、ステープル1820のよ高さより高くまで圧縮されてよく、結果として、支持プレート1860中の受容開口部1861は不必要であり得る。
ステープル1820が内側層1812内に挿入された後、図37を参照すると、支持プレート1860は、内側層1812を減圧させるために、移送プレート1850から遠ざかるように移動され得る。このような状況において、内側層1812は、弾性的にその元の高さ、又は少なくとも元の高さに近い非圧縮高さまで弾力的に再拡張し得る。内側層1812が再拡張すると、内側層1812の高さは、これがステープル1820の高さを超えるように増加することがあり、それによりステープル1820のステープル脚部1821は、内側層1812の頂面からもはや突出しない。様々な実施形態により、受容開口部1861は、少なくとも、脚部1821が受容開口部1861内にもはや位置付けられないように、支持プレート1860が十分に離れるように移動されまで、適所にステープル脚部1821を保持するように構成され得る。このような状況において、受容開口部1861は、内側層1812内で、これが再拡張する際に、ステープル1820の相対的位置合わせを保持することを補助し得る。様々な状況において、内側層1812及び内部に位置付けられたステープル1820は、サブアセンブリ1801を含む場合があり、これは例えば、図38を参照すると、外側層1811内に挿入され得る。例えば、外側層1811は、その中にサブアセンブリ1801を受容するように構成し得る、その中で画定された空洞1802を含み得る。様々な状況において、例えば、プライヤ1855などのツールが、外側層1811をサブアセンブリ1801上に引くために利用され得る。ここで図39を参照し、一度サブアセンブリ1801が外側層1811内に十分に位置付けられると、外側層1811が封止され得る。外側層1811は、その一部分への熱エネルギーの適用を用いて封止され得る。より具体的に、外側層1811は、プラスチック材料から構成され得、ここで外側層1811の開放端部の外辺部を一緒に結合及び/又は封止するために、外側層1811の開放端部を1つ以上の加熱要素、又はアイロン1856によってヒートステーキングされ得る。例えば、ここで図40を参照して、外側層1811の過剰部分1857を取り除くことができ、ついでステープルカートリッジ1800を本明細書で記載したように使用可能である。
上記のように、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジ取り付け部分内に位置付けられ、及び/又はこれに固定され得る。ここで図41及び42を参照して、ステープルカートリッジ取り付け部分は、例えば、その中でステープルカートリッジ1900のようなステープルカートリッジの少なくとも一部を受容するように構成可能な、例えばステープルカートリッジチャネル1930のようなステープルカートリッジチャネルを含み得る。ステープルカートリッジチャネル1930は、底部支持表面1931、第一横方向支持壁部1940及び第二側横方向支持壁部1941を含み得る。使用中、ステープルカートリッジ1900は、ステープルカートリッジ1900が、底部支持表面1931に対して及び/又はこれに隣接するように位置付けられ、第一横方向支持壁部1940と第二横方向支持壁部1941との中間に位置付けられるように、ステープルカートリッジチャネル1930内に位置付けられ得る。第一横方向支持壁部1940と第二横方向支持壁部1941は、その間の横方向の空隙を画定可能である。例えば、ステープルカートリッジ1900は、ステープルカートリッジ1900の圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体1910が、壁部1940及び1941間にしっかりと適合可能であるように、支持壁部1940と1941間を画定する横方向空隙と同一、及び/又はより広い、横方向幅1903を有し得る。あるいは、ステープルカートリッジ1900の横方向幅1903は、第一及び第二側壁1940及び1941間で画定される空隙よりも短くてよい。壁部1940及び1941の少なくとも一部と、底部支持表面1931は、プレス加工された金属チャネルによって画定可能であり、一方横方向支持壁部1940及び/又は横方向支持壁部1941の少なくとも一部は、例えばエラストマー材のような、可撓性材料から構成され得る。主に図41を参照し、ステープルカートリッジチャネル1930の第一側壁1940及び第二側壁1941はそれぞれ、底部支持表面1931から上方に延在する剛性部分1933、及び剛性部分1933から上方に延在する可撓性部分1934から構成され得る。
上記に加え、ステープルカートリッジ1900のカートリッジ本体1910は、例えば、第一層1911、及び第二層1912などの1つ以上の圧縮可能な層を含み得る。カートリッジ本体1910が、上記のように、アンビルによって底部支持表面1931に対して圧縮される場合、カートリッジ本体1910の側部が横方向に拡張し得る。ステープルカートリッジ1930が剛性の側壁を含む場合、カートリッジ本体1910の横方向拡張は、剛性の側壁によって防がれるか、又は少なくとも制限され得、結果として、かなりの量の、内部圧力又は応力が、カートリッジ本体1910内で生じ得る。ステープルカートリッジ1930の少なくとも一部が可撓性側壁を含む場合、可撓性側壁は、横方向に屈曲し、可撓性1910の側部が横方向に拡張することを可能にし、それによってカートリッジ本体1910内で生じる内部圧力又は応力を低減する。カートリッジチャネルが横方向側壁を含むか、又はステープルカートリッジよりも比較的短い横方向側壁を含む場合、ステープルカートリッジの側部は、阻害されずに、又は少なくとも実質的に阻害されずに拡張し得る。いずれにせよ、ここで図42を参照し、ステープルカートリッジチャネル2030は、横方向側壁2040及び2041を含む場合があり、これらは、例えば、エラストマー材などの可撓性材料から全体的に構成され得る。ステープルカートリッジ2030は、ステープルカートリッジチャネル2030の底部支持表面2031の側部に沿って延在する横方向スロット2033を更に含む場合があり、これは、内部に横方向側部2040及び2041の少なくとも一部分を受容し、固定するように構成され得る。横方向側壁2040及び2041は、スナップ嵌め及び/又はプレス嵌め構成によるりスロット2033中に固定可能であり、又は横方向側壁2040及び2041は、1つ以上の接着剤によって、スロット2033中に固定可能である。側壁2040及び2041は、使用中、底部支持表面2031から脱着可能であり得る。いずれにせよ、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体2010は、カートリッジ本体2010がステープル2020と共に埋め込まれる時に、横方向側壁2040及び2041から分離、及び/又は係合離脱し得る。
ここで図43を参照して、外科用器具は、シャフト2150と、シャフト2150の遠位端から延在するエンドエフェクタを含み得る。エンドエフェクタは、上記と同様に、ステープルカートリッジチャネル2130、開位置と閉位置との間で可動なアンビル2140、及びステープルカートリッジチャネル2130とアンビル2140との中間に位置付けられ得るステープルカートリッジ2100を含み得る。また上記と同様に、ステープルカートリッジ2100は、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体2110、及びカートリッジ本体内2110に位置付けられる、複数のステープル2120を含み得る。ステープルカートリッジチャネル2130は、(1)ステープルカートリッジ2100が位置付けられる底部支持表面2131、(2)遠位端2135、及び(3)近位端2136を含み得る。図43にて示すように、ステープルカートリッジ2100は、ステープルカートリッジチャネル2130の遠位端2135中に位置可能であり得る第一端部2105と、ステープルカートリッジチャネル2130の近位端2136に位置可能であり得る第二端部2106を含み得る。ステープルカートリッジチャネル2130の遠位端2135は、例えば保持壁部2137のような、少なくとも1つの遠位保持機構を含み、同様に、近位端2136は、例えば保持壁部2138のような、少なくとも1つの近位保持機構を含み得る。例えば、遠位保持壁部2137と近位保持壁部2138が、ステープルカートリッジ2100が挿入される時に、そのステープルカートリッジ2100が、ステープルカートリッジチャネル2130内にしっかりと適合するように、ステープルカートリッジ2100の長さと等しいか、又は短くてよい、その間の空隙を画定可能である。
再び図23及び24を参照して、例えばステープルカートリッジ1200のような、ステープルカートリッジが、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な組織接触表面1219を含み得る。例えば、ステープルカートリッジ1200のステープルカートリッジ本体1210は、第一の高さ又は厚さ1207によって画定可能である第一端部1205と、第二の高さ又は厚さ1208によって画定可能な第二端部1206を含み得、ここで、第一の高さ1207は、第二の高さ1208と等しいか、又は少なくとも実質的に等しくてよい。カートリッジ本体1210は、第一端部1205と第二端部1206間で、一定の、又は少なくとも実質的に一定の高さ、又は厚さを含み得る。例えば、組織接触表面1219は、カートリッジ本体1210の底面1218と平行であるか、又は少なくとも実質的に平行であり得る。再び図43を参照して、ステープルカートリッジ2100のカートリッジ本体2110の第一端部2105は、第二端部2106の第二高さ2108とは異なる第一高さ2107によって画定可能である。示される実施形態において、第一高さ2107は、高さ2108よりも大きいが、第二高さ2108は、代替的実施形態における第一高さ2107よりも大きいことがある。カートリッジ本体2110の高さは、第一端部2105と第二端部2106間で、直線的に、及び/又は幾何学的に減少可能である。例えば、第一端部2105と第二端部2106間で延在する、組織接触表面2119は、その間で画定された角度に沿って配向可能である。例えば、組織接触表面2119は、カートリッジ本体2110の底面2118に平行、及び/又はステープルカートリッジチャネル2130の支持表面2131に平行でなくてよい。
再び図43及び44を参照して、アンビル2140は、図44にて示すように、アンビル2140が閉位置にある時に、ステープルカートリッジチャネル2130の支持表面2131に平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る組織接触表面2141を含み得る。アンビル2140が、閉位置にある時、アンビル2140は、第一端部2105のより高い高さ、及び第二端部2106のより低い高さにより、ステープルカートリッジ2100の第一端部2105を、第二端部2106よりも圧縮するように構成され得る。組織接触表面2119と2141との中間に位置付けられる組織Tが一定の、又は少なくとも実質的に一定の厚さを有する状況を含む、いくつかの実施形態において、組織Tとカートリッジ2100との間に生じる圧力は、エンドエフェクタの遠位端において、エンドエフェクタの近位端におけるよりも大きい場合がある。より具体的に、アンビル2140とステープルカートリッジ2100との間の組織Tが実質的に一定の厚さを有する場合、アンビル2140の遠位端2145と、ステープルカートリッジ2100の第一端部2105との中間に位置付けられる組織Tは、アンビル2140の近位端2146と、ステープルカートリッジ2100の第二端部2106との中間に位置付けられる組織Tよりも圧縮されている場合がある。圧力勾配がエンドエフェクタの近位端と遠位端との間の組織T内に生成され得る。より具体的に、アンビル2140とステープルカートリッジ2100との間の組織Tが実質的に一定の厚さを有し、ステープルカートリッジ2100の高さがエンドエフェクタの遠位端から近位端へと直線的に減少する際、組織T内の圧力は、エンドエフェクタの遠位端から、エンドエフェクタの近位端まで直線的に減少し得る。同様に、アンビル2140とステープルカートリッジ2100間の組織Tが実質的に一定の厚さを有し、ステープルカートリッジ2100の高さが、エンドエフェクタの遠位端から近位端に幾何学的に減少する場合、組織T内の圧力が、エンドエフェクタの遠位端から、エンドエフェクタの近位端まで幾何学的に減少可能である。
図43を再び参照すると、ステープルカートリッジ2100とアンビル2140との中間に位置付けられる組織Tは、全体を通じて一定の厚さを有さないことがある。少なくとも1つのこのような状況において、アンビル2140の近位端2146と、ステープルカートリッジ2100の第二端部2106との間に位置付けられる組織Tは、アンビル2140の遠位端2145と、ステープルカートリッジ2100の第一端部2105との間に位置付けられる組織Tよりも厚い場合がある。このような状況において、結果として、より厚い組織Tは、ステープルカートリッジ2100のより短い近位端2106の上に一般的に位置付けられてもよく、より薄い組織Tは、より高い遠位端2105の上に一般的に位置付けられてもよい。図44に示されるように、使用中、シャフト2150の発射カラー2152は、発射カラー2152がアンビル2140のカム位置2143に係合し、アンビル2140を、ステープルカートリッジ2100の方に回転させるようにして、シャフトスパイン2151に沿って遠位方向に前進することができる。一度アンビル2140が完全に閉鎖した位置へと回転すると、組織Tは、組織接触表面2119と2141との間で圧縮されてもよく、ステープルカートリッジ2100の高さがエンドエフェクタの近位端と遠位端との間で一定でないことがあるにもかかわらず、組織Tに適用される圧力又は圧縮力はこれにわたって、一定であるか、少なくとも実質的に一定であり得る。より具体的に、より薄い組織Tはステープルカートリッジ2100のより高い高さと関連することがあり、より厚い組織Tは、ステープルカートリッジ2100のより短い高さと関連することがあるため、組織T及びステープルカートリッジ2100の累積又は合計高さは、エンドエフェクタの近位端と遠位端との間で、一定又は少なくとも実質的に一定であり得、結果として、アンビル2140によるこの累積高さの圧縮は、これにわたって一定、又は少なくとも実質的に一定であり得る。
再び図43及び44を参照して、ステープルカートリッジ2100は、非対称構成を含み得る。例えば、その第一端部2105でのステープルカートリッジ2100の高さは、その第二端部2106でのステープルカートリッジ2100の高さよりも高くてよい。ステープルカートリッジ2100及び/又はステープルカートリッジチャネル2130は、ステープルカートリッジ2100が一方向、すなわち第一端部2105がステープルカートリッジチャネル2130の遠位端2135に位置付けられ、第二端2106が、遠位端2136に位置付けられる方向で、ステープルカートリッジチャネル2130内にのみ位置付けられることを確かにするために構成可能である、1つ以上の位置合わせ及び/又は保持機構を含み得る。あるいは、ステープルカートリッジ2100及び/又はステープルカートリッジチャネル2130は、ステープルカートリッジ2100が、1つ以上の方向にてステープルカートリッジチャネル2130内に位置付けられることを許容するように構成可能な、1つ以上の位置合わせ及び/又は保持機構を含み得る。例えば、図45を参照し、ステープルカートリッジ2100は、ステープルカートリッジ2100の第一端部2105がステープルカートリッジチャネル2130の近位端2136内に位置付けられ得、第二端部2106が遠位端2135内に位置付けられ得るようにして、ステープルカートリッジチャネル2130内に位置付けられ得る。結果として、より短い高さのステープルカートリッジ2100が、遠位保持壁部2137の近位に位置付けられ、より高いステープルカートリッジ2100が、近位保持壁部2138の近位に位置付けられ得る。例えば、ステープルカートリッジ2100は、エンドエフェクタの遠位端内のより厚い部分と、エンドエフェクタの近位端内のより薄い部分を有する組織Tに、一定の、又は少なくとも実質的に一定のクランプ厚を適用するように、好適に配置可能である。例えば、ステープルカートリッジ2100は、ステープルカートリッジチャネル2130内で選択的に配向可能である。例えば、ステープルカートリッジ2100の位置合わせ及び/又は保持機構は対象であり、外科医は、例えば図43及び図45にて描写した方向で、ステープルカートリッジチャネル2130内のステープルカートリッジ2100を選択的に配向可能である。
上記に加え、埋め込み可能なカートリッジ本体2110は、長手方向軸2109を含む場合があり、これは、ステープルカートリッジ2100がステープルカートリッジチャネル2130内に位置付けられる際に、エンドエフェクタの近位端と遠位端との間に延在することがある。カートリッジ本体2110の厚さは、長手方向軸2109に沿って、第一端部2105と第二端部2106間で、一般に減少及び/又は一般に増加可能である。例えば、底面2118及び組織接触表面2119間の距離又は高さは、第一端部2105と第二端部2106間で、一般に減少及び/又は一般に増加可能である。カートリッジ本体2110の厚さは、長手方向軸2109に沿って増加及び減少の両方が可能である。例えば、カートリッジ本体2110の厚さは、厚さが増加する1つ以上の部分と、厚さが減少が可能な1つ以上の部分を含み得る。ステープルカートリッジ2100は、その中に位置付けられる複数のステープル2120を含み得る。使用中、上記のように、ステープル2120は、アンビル2140が閉位置に動かされる際に、変形され得る。それぞれのステープル2120は同一の、又は少なくとも実質的に同一の高さを持ち得る。例えば、ステープルの高さは、例えば、ステープルの底部から、ステープルの最も高い脚部の最上部、又は端部までにおいて測定可能である。
ステープルカートリッジ内のステープルは、異なるステープル高さを有し得る。例えば、ステープルカートリッジは、圧縮性カートリッジ本体の第一部分中に位置付けられる、第一ステープル高さを有するステープルの第一群と、圧縮性カートリッジ本体の第二部分に位置付けられる第二ステープル高さを有する、ステープルの第二群を含み得る。第一ステープル高さは、第二ステープル高さより高くてよく、ステープルの第一群は、ステープルカートリッジ2100の第一端部2105に位置付けられることがあり、一方でステープルの第二群は、第二端部2106に位置付けられることがある。あるいは、より高い第一群のステープルは、ステープルカートリッジ2100の第二端部2106に位置付けられることがあり、ステープルのより短い第二端部は、第一端部2105に位置付けられることがある。それぞれの群が異なるステープル高を有する複数のステープル群が利用可能である。例えば、中間ステープル高を有する第三群が、第一群のステープルと第二群のステープルの中間のカートリッジ本体2110内に位置付けることができる。ステープルカートリッジ中のステープル内のそれぞれのステープルは、異なるステープル高を含み得る。ステープル列内の最も高いステープルは、ステープル列の第一端部上に位置付け可能であり、最も低いステープルは、ステープル列の反対の端部上に位置付け可能である。例えば、最も高いステープルと最も短いステープルの中間に位置するステープルは、例えばステープル高が、最も高いステープルと最も短いステープル間で減少するように、位置付けられ得る。
ここで図46を参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル2240、ステープルカートリッジチャネル2230、及びステープルカートリッジチャネル2230によって支持されるステープルカートリッジ2200を含み得る。ステープルカートリッジ2200は、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体2210、並びに例えば、内部に位置付けられる、複数のステープル、例えば、ステープル2220a、及びステープル2220bを含み得る。ステープルカートリッジチャネル2230は、カートリッジ支持表面2231と、その中で画定される、例えば支持スロット2232a及び2232bのような、複数のステープル支持スロットを含み得る。例えば、ステープルカートリッジ2200は、2つのステープル2220aの外側列と、2つのステープル2220bの内側列を含み得、ここで、支持スロット2232aは、ステープル2220aを支持するように構成可能であり、支持スロット2232bはステープル2220bを支持するように構成可能である。図46及び図47を参照し、アンビル2240は、内部に画定される複数のステープル形成ポケット2242を含む場合があり、これは、アンビル2240がステープルカートリッジ2200の方に動かされる場合に、ステープル2220a及び2220bを受容及び変形するように構成され得る。例えば、支持スロット2232aの底面は、ステープル形成ポケット2242の頂面からの第一距離2201aであり得、一方で支持スロット2232bの底面は、ステープル形成ポケット2242の頂面から第二距離2201bであり得る。例えば、第二支持スロット2232bは、支持表面2231内に画定される、隆起ステップにより、アンビル2240の近くに位置付けられる。異なる距離2201a及び2201bにより、ステープル2220aの外側列、及びステープル2220bの内側列は、異なる形成された高さへと変形され得る。様々な状況において、異なる形成された高さへと変形されたステープルは、ステープリングされた組織Tに対して異なるクランプ圧力又は力を適用することができる。上記に加え、ステープルは、異なる非形成ステープル高さで開始することができる。例えば、図46を再び参照して、外側ステープル2220aは、内側ステープル2220bの初期の、非形成高さよりも大きな、初期の非形成高さを有し得る。図46及び図47を参照し、外側ステープル2220aよりも短い、非形成高さを有する、内側ステープル2220bはまた、外側ステープル2220bよりも低い形成高さを有し得る。あるいは、内側ステープル2220bは、外側ステープル2220aよりも短い変形ステープル高さをまだ有する外側ステープル2220aよりも高い非形成高さを有してよい。
上記に加え、アンビル2240を、カートリッジ本体2210を圧縮し、ステープル2220a及び2220bを変形するために、図47にて示すように、閉位置内に移動させることができる。例えば、図46及び47にて描写したエンドエフェクタを含む外科用ステープラは更に、アンビル2240とステープルカートリッジ2200の中間に位置付けられる組織Tを横断するように構成可能な、切断部材を含み得る。例えば、アンビル2240、ステープルカートリッジチャネル2230及び/又はステープルカートリッジ2200が、その中で切断部材を摺動自在に受容するように構成されたスロットを画定可能である。より具体的に、アンビル2240はスロット部分2249を含む場合があり、ステープルカートリッジ2230は、スロット部分2239を含む場合があり、ステープルカートリッジ2200は、アンビル2240が閉鎖した、又は少なくとも実質的に閉鎖した位置にある際に、互いに位置合わせされるか、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る、スロット部分2203を含み得る。切断部材は、アンビル2240が閉鎖し、ステープル2220a、2220bが変形された後に、エンドエフェクタの近位端からエンドエフェクタの遠位端の方へと動かされ得る。切断部材は、ステープル変形工程に依存せずに移動させることができる。切断部材は、ステープルが変形されるのと同時に、前進させ得る。いずれの事象においても、切断部材は、ステープル2220bのな内側列の中間に位置付けられる経路に沿って組織を切開するように構成することができる。
図47にて示されるように、内側ステープル2220bは、外側ステープル2220aよりも短い高さまで形成可能であり、ここで内側ステープル2220bが、より大きなクランプ圧力又は力を、切断部材によって作製された切断ラインに隣接する組織に適用可能である。例えば、内側ステープル2220bによって作製されたより大きなクランプ圧力又は力が、切開された組織Tからの出血を減少させることなど、様々な治療利益を提供可能であり、一方で、外側ステープル2220aによって作製されたより小さなクランプ圧力は、ステープルされた組織内での可撓性を提供可能である。図46及び47を再び参照して、アンビル2240は更に、それに取り付けられた、例えばバットレス材料2260のようなバットレス材料の少なくとも一部分を含み得る。例えば、ステープルカートリッジ2200がアンビル2240によって圧縮され、その後アンビル2240中のステープル形成ポケット2242と接触する時に、ステープル2220a、2220bの脚部を、バットレス材料2260を切開する、及び/又はバットレス材料2260中の開口部を通して通過するために構成することができる。ステープル2220a、2220bの脚部が変形されると、脚部がバットレス材料2260と再び接触し、及び/又はこれを切開し得る。バットレス材料2260は、ステープルされている組織の止血を改善、及び/又は組織へ強度を提供することが可能である。
図46及び図47を参照すると、カートリッジ本体2210の底面は、ステップ付きの輪郭を備える場合があり、これは、カートリッジ支持表面2231のステップ付きの輪郭と、適合するか又は少なくとも実質的に適合する。カートリッジ本体2210の底面は、カートリッジ支持表面2231の輪郭と適合するか、又は少なくとも実質的に適合するように変形し得る。ここで図48を参照して、例えば、図46にて描写したエンドエフェクタと同様に、エンドエフェクタは、その中に位置付けられるステープルカートリッジ2300を含んでよい。ステープルカートリッジ2300は、内側層2312及び外側層2311を含む、圧縮可能な、埋め込み可能な本体2310を備える場合があり、上記に加えて外側層2311は、水不透過性材料から構成される場合がある。外側層2311がステープル2220a、2220bの周辺に延在可能であり、それぞれ、ステープル2220a、2220b及び支持スロット2232a、2232bの中間に位置付けられ得る。ここで図49を参照して、例えば、図46にて描写したエンドエフェクタと同様に、エンドエフェクタは、その中に位置付けられるステープルカートリッジ2400を含み得る。ステープルカートリッジ2300と同様に、ステープルカートリッジ2400の圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体2410は、内側層2412と外側層2411を含み得るが、カートリッジ本体2410は、その中に切断部材スロットを含まなくてよい。例えば、切断部材は、これがステープルカートリッジを通じて前進する時に、例えば、内側層2412及び/又は外側層2411を切開することを必要とされることがある。
ここで図50を参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル2540、ステープルカートリッジチャネル2530、及びステープルカートリッジチャネル2530内に位置付けられるステープルカートリッジ2500を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ2500は、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体2510、外側列のステープル2220a、及び内側列のステープル2220bを含む場合がある。ステープルカートリッジチャネル2530は、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦なカートリッジ支持表面2531、及び内部に画定されるステープル支持スロット2532を含む場合がある。アンビル2540は、ステップ付き表面2541、及び内部に画定される、複数のステープル形成ポケット、例えば、形成ポケット2542a及び2542bを含む場合がある。上記と同様に、形成ポケット2542a及び支持スロット2532はその間に、形成ポケット2452bと、支持スロット2532との間の距離よりも大きな距離を画定し得る。アンビル2540は、アンビル2540のステップ付き表面2541に取り付けられた、一片のバットレス材料2560を更に含む場合がある。例えば、バットレス材料2560は、ステップ付き表面2541と一致するか、少なくとも実質的に一致し得る。バットレス材料2560は、例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルなどの、少なくとも1つの接着剤によって、表面2541に取り外し可能に取り付けられ得る。カートリッジ本体2510はまた、ステップ付きの輪郭を含むことができ、これは少なくとも1つの実施形態において、アンビル2540のステップ付き表面2541と平行であるか、又は少なくとも実質的に平行である。より具体的には、アンビル2540は、ステープルカートリッジ2500まで延在するステップ2548を含む場合があり、ステップ2548は、カートリッジ本体2510から延在する、ステップ2508のステップ高さと同等であるか、又は少なくとも実質的に同等であるステップ高さを含み得る。例えば、以上の結果として、第一ステープル2220a中で捕捉可能な圧縮可能カートリッジ本体2510の量は、例えば、第二ステープル2220b中で捕捉可能な圧縮可能カートリッジ本体2510の量と異なり得る。
ここで図51を参照して、エンドエフェクタは、アンビル2640、ステープルカートリッジチャネル2530、及びその間に位置付けられるステープルカートリッジ2600を含み得る。ステープルカートリッジ2600は、内側層2612、外側層2611、並びにその間に位置付けられたステープル2220a及び2200bなどの複数のステープルを含む、圧縮可能な、埋め込み可能なカートリッジ本体2610を含み得る。アンビル2640は、表面2641中に複数のステープル形成ポケット2642を含み得、ステープルカートリッジチャネル2530は、支持表面2531中に画定される複数のステープル形成スロット2532を含み得る。図51に示されるように、アンビル表面2641は、カートリッジ支持表面2531と平行又は実質的に平行であり、それぞれの形成ポケット2642は、反対の、対応するステープル支持スロット2532から、等距離又は少なくとも実質的に等距離に位置付けられ得る。ステープルカートリッジ2600は、同一の、又は少なくとも実質的に同一の、初期の、非形成ステープル高さを有する、加えて、同一の、又は少なくとも実質的に同一の形成ステープル高さを有するステープルを含み得る。あるいは、ステープルの外側列が、ステープル2220aを含み得、ステープルの内側列が、ステープル2220bを含み得、ここで以上で議論したように、ステープル2220aと2220bは、異なる非形成ステープル高さを有し得る。アンビル2640が、ステープルカートリッジ2600に向かって閉位置へと動かされる時、ステープル2220a及び2220bは、これらが同じ、又は少なくとも実質的に同じ形成されたステープル高さを有するようにして、形成され得る。例えば、上記の結果として、形成された外側ステープル2220a、及び内側ステープル2220bは、同じ又は少なくとも実質的に同じ、内部に収容される圧縮可能なカートリッジ本体2610の量を有してもよいが、外側ステープル2220aが、内側ステープル2220bよりも高い非形成ステープル高さを有しながらも、同じ形成されたステープル高さを有するため、外側ステープル2220aにおいて、例えば内側ステープル2220bよりも高いクランピング圧力が生成され得る。
ここで図52を参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル2740、ステープルカートリッジチャネル2530、及びステープルカートリッジチャネル2530内に位置付けられるステープルカートリッジ2700を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ2700は、内側層2712、外側層2711、並びに、例えば、内部に位置付けられたステープル2220a及び2220bなどの、複数のステープルを含む、圧縮可能な、埋め込み可能なステープルカートリッジ本体2710を含み得る。カートリッジ本体2710の厚さは、その幅にわたり、様々であり得る。例えば、カートリッジ本体2710は、中心部分2708と側部分2709を含み得、ここで中心部分2708は、側部分2709の厚さよりも大きな厚さを含み得る。カートリッジ本体2710の最も厚い部分は、中心部分2708に位置し得、一方でカートリッジ本体2710の最も薄い部分は、側部分2709に位置可能である。例えば、カートリッジ本体2710の厚さは、中心部分2708と側部分2709の間で徐々に減少し得る。カートリッジ本体2710の厚さは、中心部分2708と側部分2709の間で、直線的に、及び/又は幾何学的に減少可能である。例えば、カートリッジ本体2710の組織接触表面2719は、中心部分2708から側部分2709に向かって下方に傾く、2つの傾斜した、又は角度のついた表面を含み得る。アンビル2740は、傾斜した組織接触表面2719に平行か、又は少なくとも実質的に平行である、2つの傾斜した、又は角度のついた表面を含み得る。アンビル2740は更に、アンビル2740の傾斜した表面に取り付けられた、バットレス材料2760の少なくとも一部分を含み得る。
以上に加え、ステープルカートリッジ2700中のステープルの内側列が、より高いステープル2220aを含み得、ステープルの外側列が、より短いステープル2220bを含み得る。より高いステープル2220aが、より厚い中心部分2708内に、及び/又は隣接して位置し得、一方でステープル2220bは、側部分2709内に、及び/又は隣接して位置付けられ得る。例えば、以上の結果として、より高いステープル2220aは、より短いステープル2220bよりも、多くの埋め込み可能なカートリッジ本体2710の材料を捕捉可能である。このような状況は、ステープル2220bよりも大きなクランプ圧力を組織Tに適用する、ステープル2220aを生じ得る。ステープリング形成ポケット2742a及び2742bの傾斜した構成により、より高いステープル2220aは、より短いステープル2220bよりも、カートリッジ本体2710の材料をより多く捕捉し得るにもかかわらず、ステープル2220aは、より短いステープル2220bよりも、より高い形成されたステープル高さを有し得る。ステープル2220a及び2220bによって捕捉される組織内において、所望のクランプ圧力を達成するために、このような検討が行われ、結果として、ステープル2220a内のクランプ圧力は、例えば、ステープル2220bによって組織に適用されるクランプ圧力よりも大きいか、少ないか、又は同等であり得る。図52に示されるエンドエフェクタに対する様々な別の実施形態において、より短いステープル2220bは、カートリッジ本体2710のより厚い中央部分2708内、及び/又はより厚い中央部分2708に隣接するように配置され得、より高いステープル2220aは、より薄い側部2709内に配置され得るか及び/又はより薄い側部2709に隣接するように位置付けることができる。更に、ステープルカートリッジ2700が、ステープルの内側列及び外側列を含むものとして示されるにもかかわらず、ステープルカートリッジ2700は、例えば、ステープルの内側列と外側列との中間に位置付けられるステープル列などの、追加的なステープル列を含み得る。例えば、中間ステープル列は、ステープル2220aと2220bの非形成ステープル高さの中間である非形成ステープル高さと、例えばステープル2220aと2220bの形成ステープル高さの中間である形成ステープル高さとを含み得る。
ここで、図53を参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル2840、ステープルカートリッジチャネル2530、及びステープルカートリッジチャネル2530内に位置付けられるステープルカートリッジ2800を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ2800は、内側層2812、外側層2811、並びに、例えば、内部に位置付けられたステープル2220a及び2220bなどの、複数のステープルを含む、圧縮可能な、埋め込み可能なステープルカートリッジ本体2810を含み得る。カートリッジ本体2810の厚さは、その幅にわたって様々であり得る。例えば、カートリッジ本体2810は、中心部分2808と側部分2809を含み得、ここで中心部分2808は、側部分2809の厚さより薄い厚さを有し得る。カートリッジ本体2810の最も薄い部分は、中心部分2808に位置し得、一方でカートリッジ本体2810の最も厚い部分は、側部分2809に位置し得る。例えば、カートリッジ本体2810の厚さは、中心部分2808と側部分2809の間で徐々に増加可能である。カートリッジ本体2810の厚さは、中心部分2808と側部分2809の間で、直線的に及び/又は幾何学的に増加可能である。例えば、カートリッジ本体2810の組織接触表面2819は、中心部分2808から側部分2809に沿って上方に傾斜する、2つの傾斜した、又は角度のついた表面を含み得る。アンビル2840は、傾斜した組織接触表面2819に平行か、又は少なくとも実質的に平行である、2つの傾斜した、又は角度のついた表面を含み得る。アンビル2840はさらに、アンビル2840の傾斜した表面に取り付けられるバットレス材料2860の少なくとも一部分を含み得る。以上に加え、ステープルカートリッジ2800のステープルの外側列が、より高いステープル2220aを含み得、ステープルの内側列が、より短いステープル2220bを含み得る。より高いステープル2220aは、より厚い側部分2809内に、及び/又は近接して位置し得、ステープル2220bは、中心部分2808内に、及び/又は近接して位置付けられ得る。例えば、以上の結果として、より高いステープル2220aは、より短いステープル2220bよりも多くの、埋め込み可能なカートリッジ本体2810の材料を捕捉可能である。
例えば、図46の実施形態に関連して先に記載されたように、ステープルカートリッジチャネル2230は、アンビル2240に対して異なる高さでステープル2220a及び2220bを支持するように構成され得る、ステップ付き支持表面2231を含み得る。ステープルカートリッジチャネル2230は、金属から構成され得、支持表面2231中のステップが、例えば研削操作によって、支持表面2231中に形成されてよい。図54を参照して、外科用器具のエンドエフェクタは、その中に位置付けられる支持インサート2935を含む、ステープルカートリッジチャネル2930を含み得る。より具体的に、ステープルカートリッジチャネル2930は、これが、例えば、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な支持表面2931を有するようにして形成され得て、これは、ステープルカートリッジ2200のステープル2220a及び2220bを異なる高さで支持するためのステップ付き表面を含む、インサート2935を支持するものとして構成され得る。例えば、インサート2935は、支持表面2931に対して位置付け可能な、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な底面を含み得る。挿入部2935は、支持スロット、溝又はトラフ2932a及び2932bを更に含む場合があり、これらはそれぞれ、ステープル2220a及び2220bを異なる高さで支持するように構成され得る。上記と同様に、インサート2935は、内部に画定されたナイフスロット2939を含む場合があり、これは、切断部材が内部を通過することを可能にするように構成され得る。ステープルカートリッジチャネル2930は、支持インサート2935と同一の材料、又は異なる材料から構成され得る。ステープルカートリッジチャネル2930と支持インサート2935は両方とも、例えば金属から構成され得、一方で代替として、ステープルカートリッジチャネル2930は、例えば金属から構成され得、支持インサート2935は例えばプラスチックから構成され得る。支持インサート2935は、ステープルカートリッジチャネル2930内に締結する、及び/又は溶接することが可能である。支持インサート2935は、ステープルカートリッジチャネル2930内にスナップ嵌め及び/又はプレス嵌め可能である。支持インサート2935は、接着剤を用いて、ステープルカートリッジチャネル2930内に固定可能である。
ここで図55を参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、アンビル3040、ステープルカートリッジチャネル3030、及びステープルカートリッジチャネル3030内に位置付けられる圧縮性、埋め込み可能ステープルカートリッジ3000を含み得る。上記と同様に、アンビル3040は、内部に画定された複数のステープル形成ポケット3042、及び内部に切断部材を摺動自在に受容するように構成され得るナイフスロット3049を含む場合がある。上記と同様に、ステープルカートリッジチャネル3030は、内部に画定された複数のステープル支持スロット3032、及びやはり内部に切断部材を摺動自在に受容するように構成され得るナイフスロット3039を含む場合がある。ステープルカートリッジ3000は、第一層3011、第二層3012、その中に位置付けられる、例えば、ステープル3020a及び3020bのような、複数のステープルを含み得る。ステープル3020aは、ステープル3020bの非形成ステープル高さよりも高い、非形成ステープル高さを含み得る。第一層3011は、第一圧縮性材料から構成され得、第二層3012は、第二圧縮性材料から構成され得る。第一圧縮性材料は、第二圧縮性材料よりも高速で圧縮可能である一方、あるいは、第一圧縮性材料は、第二圧縮性材料よりも低速で圧縮可能である。第一圧縮性材料は、第一バネレートを含み得る弾力性材料から構成され得る、第二圧縮性材料は、第一バネレートとは異なる第二バネレートを含み得る、弾力的な材料から構成され得る。第一圧縮性材料は、第二圧縮性材料のバネレートよりも大きなバネレートを含み得る。あるいは、第一圧縮性材料は、第二圧縮性材料のバネレートよりも小さなバネレートを含み得る。第一圧縮可能な層は、第一の剛性を含み得、第二圧縮可能な層は、第二の剛性を含み得、ここで第一剛性は第二剛性と異なる。第一圧縮可能な層は、第二圧縮可能な層の剛性より大きな剛性を含み得る。あるいは、第一圧縮可能な層は、第二圧縮可能な層の剛性よりも小さな剛性を含み得る。
図55を再び参照して、ステープルカートリッジ3000の第二層3012は、その幅にわたり、一定の、又は少なくとも実質的に一定の厚さを含み得る。第一層3011は、その幅にわたって様々である厚さを含み得る。例えば、第一層3011は、例えば中心部分のような、カートリッジ本体3010の特定の部分内で、カートリッジ本体3010の厚さを増加させることが可能な1つ以上のステップ3008を含み得る。再び図55を参照すると、より短いステープル3020bは、ステップ3008(すなわち、カートリッジ本体3010のより厚い部分)に位置付けられるか又は整列されることがあり、より高いステープル3020aは、カートリッジ本体3010のより薄い部分に位置付けられるか、整列され得る。カートリッジ本体3010のより厚い、そしてより薄い部分の結果として、カートリッジ本体3010の剛性は、ステープル3020aの外側列よりも、ステープル3020bの内側列に沿ってより大きくてよい。第一層3011は、第二層3012に連結可能である。例えば、第一層3011と第二層3012は、層3011と3012を一緒に保持可能な、連結機構を含み得る。第一層3011は、第一ラミネートを含み得、第二層3012は第二ラミネートを含み得、ここで第一ラミネートは、1つ以上の接着剤によって第二ラミネートに接着可能である。ステープルカートリッジ3000は、その中で切断部材を摺動自在に受容するように構成可能なナイフスロット3003を含み得る。
ここで図56を参照して、ステープルカートリッジ3100は、圧縮性材料の単一層を含む、圧縮性、埋め込み可能カートリッジ本体3110と、加えて、その中に位置付けられる、例えばステープル3020bのような、複数のステープルを含み得る。カートリッジ本体3110の厚さは、その幅にわたって様々であり得る。例えば、カートリッジ本体3110は、その側部分に沿って延在するステップ3108を含み得る。ここで図57を参照して、ステープルカートリッジ3200は、圧縮性材料の単一層を含む、圧縮性、埋め込み可能カートリッジ本体3210と、加えて、その中に位置付けられる、例えばステープル3020bのような、複数のステープルを含み得る。カートリッジ本体3210の厚さは、その幅にわたって様々であり得る。例えば、カートリッジ本体3210は、その側部分に沿って延在するステップ3208を含み得る。ここで図58を参照して、ステープルカートリッジ3300は、圧縮性材料の単一層を含む、圧縮性、埋め込み可能カートリッジ本体3310を含み得、以上と同様に、カートリッジ本体3310の厚さは、その幅にわたって様々であり得る。カートリッジ本体3310の厚さは、カートリッジ本体3310の側部分と中心部分間で幾何学的に増加可能である。例えば、カートリッジ本体3310の厚さは、弓状、又は湾曲した輪郭によって画定可能であり、弓状又は湾曲した組織接触表面3319を含み得る。カートリッジ本体3310の厚さと、組織接触表面3319の輪郭は、例えば、1つの曲率半径によって、又は様々な曲率半径によって画定可能である。図59を参照して、ステープルカートリッジ3400は、圧縮性、埋め込み可能カートリッジ本体3410を含み得、ここで、カートリッジ本体3410の厚さは、カートリッジ本体3410の側部分と中心部分間で、直線的に、又は少なくとも実質的に直線的に増加可能である。
ここで、図60を参照して、ステープルカートリッジ3500は、圧縮性、埋め込み可能カートリッジ本体3510と、その中に位置付けられる複数のステープル3520を含み得る。埋め込み可能な本体3510は、第一内側層3512、第二内側層3513、及び外側層3511を含み得る。第一内側層3512は、第一の厚さを含み得、第二内側層3513は、第二の厚さを含み得、ここで第二内側層3513は、第一内側層3512よりも厚くてよい。あるいは、第一内側層3512は第二内側層3513より薄くてよい。他の選択肢において、第一内側層3512は、第二内側層3513と同一、又は少なくとも実質的に同一の厚さを持ち得る。それぞれのステープル3520は、基部3522と、基部3522から延在する1つ以上の変形可能な脚部3521を含み得る。それぞれの脚部3521は、第一内側層3511中に埋め込まれる先端部3523を含み得、加えてステープル3520のそれぞれの基部3522は、第二内側層3512内に埋め込むことが可能である。第一内側層3512及び/又は第二内側層3513は、内部に保存された少なくとも1つの薬物を含む場合があり、外側層3511は、第一内側層3512及び第二内側層3513をカプセル封入する場合があり、外側層3511がステープル3520によって穿孔される後まで、薬物はステープルカートリッジ本体3510から流出しない。より具体的に、上記に加え、アンビルは、ステープルカートリッジ3500の組織接触表面3519に対して位置付けられた組織に対して下方に押圧されることがあり、それによりカートリッジ本体3510が圧縮されて表面3519が、下方に、少なくとも部分的にステープル先端部3523の下に動かされ、先端部3523が外側層3511を破裂させるか又は穿孔する。外側層3511がステープル脚部3521によって破断された後、少なくとも1つの薬物Mが、ステープル脚部3521の周囲のカートリッジ本体3510から流出し得る。様々な状況において、カートリッジ本体3510の追加的な圧縮は、図61に示される、カートリッジ本体3510の追加的な薬物Mを圧搾する。
図60を参照し、外側層3511は、水不透過性の、又は少なくとも実質的に不透過性のラップを含んでもよく、これは(1)薬物がステープルカートリッジ3500から時期尚早に流出するのを防ぎ、(2)手術部位の流体が、ステープルカートリッジ3500に時期尚早に流入するのを防ぐように、構成され得る。第一内側層3512は、その中に保存されたか、又は吸収された第一薬物を含み得、第二内側層3513は、その中に保存されたか、又は吸収された第二薬物を含み得、ここで第二薬物は、第一薬物とは異なり得る。外側層3511の破断を生じる、カートリッジ本体3510の最初の圧縮は一般的に、第一薬物を第一内側層3512から搾り出すことができ、その後カートリッジ本体3510の圧縮が、一般的に第二薬物を第二内側層3513から搾り出すことができる。しかしながら、このような場合において、第一薬物及び第二薬物の一部分が同時に搾り出されてもよいが、最初に搾り出される薬物の大部分が第一薬物を含むことがあり、その後搾り出される薬物の大部分が、第二薬物を含む場合がある。上記に加え、第一内側層3512は、第二内側層3513よりも多くの圧縮可能材料を含むことができ、それにより後の圧縮力又は圧力よりも低い場合がある、最初の圧縮力又は圧力が、第一内側層3512内において、第二内側層3513よりも大きい最初の屈曲を生じ得る。第一内側層3512内のこのようなより大きな最初の屈曲により、第一薬物が第一内側層3512から、第二内側層3513からの第二薬物よりも、多く搾り出される。第一層3512は、第二内側層3513よりもより多孔質であり、及び/又はより可撓性であり得る。例えば、第一内側層3512は、その中で画定された複数の孔、又は間隙3508を含み得、第二内側層3513は、その中で画定された複数の孔、又は間隙3509を含み得、ここで孔3508は、第一内側層3512内に第一薬物を保存するために構成可能であり、孔3509は、第二内側層3513内に第二薬物を保存するために構成可能である。第一内側層3512内の孔3508と、第二内側層3513内の孔3509の大きさ及び密度は、本明細書で記載した望む結果を提供するように選択可能である。
再び図60及び61を参照して、外側層3511、第一内側層3512及び/又は第二内側層3513は、生体吸収性材料から構成され得る。第一内側層3512は、第一生体吸収性材料を含み得、第二内側層3513は、第二生体吸収性材料から構成され得、外側層3511は第三生体吸収性材料から構成され得、ここで第一生体吸収性材料、第二生体吸収性材料及び/又は第三生体吸収性材料は、異なる材料から構成され得る。第一生体吸収性材料は、第一速度にて生体吸収され得、第二生体吸収性材料は、第二速度にて生体吸収され得、第三生体吸収性材料は、第三速度にて生体吸収され得、ここで第一速度、第二速度及/又は第三速度は異なり得る。例えば、材料は、特定の速度にて生体吸収され、このような速度は、単位時間にわたって患者の身体により吸収させる材料重量として画定可能である。既知であるように、異なる患者の身体は、異なる材料を異なる速度で吸収することがあり、したがってこのような速度は、このようなばらつきを考慮するために、平均速度として表され得る。いずれにせよ、より速い速度とは、より遅い速度に比べ、単位時間において、より多くの質量が生体吸収され得るような速度である。図60及び61を再び参照して、第一内側層3512及び/又は第二内側層3513は、外側層3511を含む材料よりも早く、生体吸収する材料から構成され得る。例えば、第一内側層3512及び/又は第二内側層3513は、生体吸収性フォーム、組織シーラント、及び/又は例えば酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤から構成され、外側層3511は、例えば、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、バットレス材料及び/又はプラスチック材料から構成され得る。そのような場合、第一内側層3512及び/又は第二内側層3513は即座に組織を処置し、例えば組織からの出血を減少可能であり、ここで外側層3514は、長期間の構造的支持を提供可能であり、より遅い速度にて生体吸収され得る。
上記に加えて、外側層3511の生体吸収性のより遅い速度により、外側層3511は、ステープルのライン内の組織を、これが治癒するに伴って、強化又は構造的に補強することができる。第一内側層3512及び第二内側層3513の一方が、他方よりも早く生吸収され得る材料を含むことができ、その結果、層の一方が治療物質の初期放出をもたらすことができ、他方の層が、同じ治療物質及び/又は異なる治療物質の持続放出をもたらすことができる。例えば、治療剤が層3512、3513から放出され得る速度は、薬物が吸収又は分散される基質層の生体吸収性の関数であり得る。例えば、第一内側層3512を含む基質は、第二内側層3513を含む基質よりも速く生体吸収され得、結果として、例えば、薬物が、第二内側層3513よりも第一内側層3512からより速く放出され得る。本明細書で記載したように、カートリッジ本体3510の1つ以上の層3511、3512及び3513は、例えばフィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルのような、少なくとも1つの接着剤によって、互いに接着可能である。接着剤は、水溶性であり、ステープルカートリッジ3500が埋め込まれる時に、及び/又はその少し後に、層間の連結を解放するように構成され得る。例えば、接着剤は、外側層3511、第一内側層3512及び/又は第二内側層3513よりも速く生体吸収されるように構成可能である。
図62及び図63を参照すると、例えば、ステープルカートリッジ3600などのステープルカートリッジは、圧縮可能な第一層3611、第一層3611に取り付けられた第二層3612、及び第二層3612に取り付けられた取り外し可能な圧縮可能な層3613を含む、カートリッジ本体3610を備える場合がある。例えば、第一層3611は、圧縮性フォーム材料を含み得、第二層3612は、1つ以上の接着剤を用いて、第一層3611に付着したラミネート材料を含み得、第三層3613は、例えば1つ以上の接着剤を用いて、第二層3612に取り外し可能に付着した圧縮性フォーム材料から構成され得る。ステープルカートリッジ3600は更に、カートリッジ本体3610内に位置付けられる、例えばステープル3620のような、複数のステープルを含み得る。例えば、それぞれのステープル3620は、第三層3613内に位置付けられた基部3622、及び基部3622から第二層3612を通じて、第一層3611へと上方に延在する1つ以上の変形可能な脚部3621を含み得る。上記に加え、使用中、ステープルカートリッジ本体3610の頂面3619は、ステープル脚部3621が、頂面3619及び標的組織を通じて、貫通し、アンビルと接触するまで、アンビルにより下方に押圧され得る。ステープル脚部3621が、十分に変形された後、アンビルはステープルカートリッジ3600から、その圧縮可能な層が少なくとも部分的に再拡張されるように、離すように動かされ得る。様々な状況において、組織を通じたステープルの挿入は、組織の出血を生じる場合がある。第三層3613は、例えば、タンパク質ヒドロゲルなどの、吸収性材料から構成される場合があり、これは、ステープリングされた組織から血液を回収することができる。上記に加え、又はその代わりに、第三層3613は、止血剤及び/又は組織シーラント、例えば、凍結乾燥トロンビン及び/又はフィブリンを含む場合があり、これは、組織からの出血を低減するように構成され得る。第三層3613は、第一層3611及び第二層3612に構造的支持体を提供してよく、ここで第三層3613は、生体吸収性材料及び/又は非生体吸収性材料を含んでよい。任意の事象において、第三層3613は、ステープルカートリッジ3610が埋め込まれた後に、第二層3612から脱着可能である。第三層3613が、埋め込み可能な品質の材料を含む場合、外科医は、カートリッジ本体3610の第三層3613を取り除くかどうかを選択可能である。第三層3613は、第二層3612から1つの断片として取り除かれるように構成され得る。
第一層3611は、第一フォーム材料から構成され得、第三層3613は、第一フォーム材料とは異なり得る、第二フォーム材料から構成され得る。第一フォーム材料は、第一密度を有し、第二フォーム材料は第二密度を有し、ここで第一密度は、第二密度とは異なり得る。例えば、第二密度は、第一密度より高くてよく、結果として、第三層3613は、第一層3611によりも、圧縮性が低くてよく、又はより低い圧縮率を有してよい。あるいは、第一密度は、第二密度より高くてよく、結果として、第一層3611は、第三層3613よりも圧縮性が低くてよく、又はより低い圧縮率を有してよい。ここで図64及び図65を参照すると、ステープルカートリッジ3600と同様に、ステープルカートリッジ3700は、第一圧縮可能フォーム層3711、第一層3711に取り付けられた第二層3712、及び第二層3712に取り外し可能に取り付けられた分離可能な第三圧縮可能フォーム層3713を含む、カートリッジ本体3710を含み得る。例えば、第三層3713は、その中に例えばステープル基部3622のような、少なくともステープル3620の一部を受容するようにそれぞれ構成可能な、複数のステープル受容スロット3709(又はカットアウト)を含み得る。ステープル3620は、ステープル受容スロット3709内で摺動するように構成され得、又は換言すると、第三層3713は、ステープルカートリッジ3700が標的組織に対して位置付けられ、アンビルによって圧縮される際に、ステープル3620に対して摺動するように構成され得る。受容スロット3709は、ステープル3620と、受容スロット3709の側壁間にクリアランスがあるように、構成可能である。例えば、以上の結果として、ステープル3620は、図64及び65に示されるように、ステープル3620が変形する時に、その中で第三層3713の一部を捕捉しないことがある。あるいは、第二層3712に隣接するステープル受容スロット3709の端部を、第三層3713の一部によって閉鎖可能であり、結果として、第三層3713の少なくとも一部が、それらが変形する時に、ステープル3620内に捕捉可能である。いずれにせよ、第三層3713は例えば、1つ以上の穿孔及び/又はスコアマーク3708を含む場合があり、これは、図64に示されるように、第三層3713が、2つ以上の断片として、第二層3712から取り除かれることを可能にするように構成され得る。図64において、第三層3713の断片の1つが、ツール3755から取り除かれるものとして示される。穿孔3708は、ステープルの第一列とステープルの第二列の中間に位置するラインに沿って位置付け可能である。
図64と65を再び参照して、ステープル3620の基部3622を受容スロット3709内に位置付け可能であり、ここで、受容スロット3709の側壁は、適所でステープル脚部3621に接触する、及び放出可能に保持するために構成可能である。示されてはいないが、第三層3713は、ステープルライン内の全てのステープルを囲む細長スロットを含み得る。例えば、4つのステープル列を含むステープルカートリッジは、ステープルカートリッジの底層内のそれぞれのステープル列と整列された細長スロットを含み得る。上記に加え、ステープルカートリッジ3600及び/又はステープルカートリッジ3700の少なくとも一部分が、患者内の埋め込まれる場合があり、ステープルカートリッジの少なくとも一部分が、患者から取り外し可能であってもよい。図64及び65を再び参照して、第一層3711と第二層3712は、ステープル3620内で捕捉可能であり、ステープル3620と埋め込むことが可能であり、一方で、第三層3713は、ステープルカートリッジ3700から任意で取り除くか又は脱着することができる。様々な状況において、埋め込まれたステープルカートリッジの一部分の除去は、様々な治療的効果をもたらし得る、患者の身体が再吸収すべき物質の量を低減することができる。例えば、ステープルカートリッジの一部分が腹腔鏡3755によって、分離され、取り除かれる場合、分離されたステープルカートリッジ部分は、例えば、5mmの開口部を有するトロカールなどの、トロカールを通じて手術部位から取り除かれ得る。カートリッジ本体は、取り除かれ得る1つ以上の層を含み得る。例えば、カートリッジ本体3710は、第四層を含み得、ここでカートリッジ本体3710の3713の第三層が、止血剤から構成され得、第四層が支持層から構成され得る。例えば、外科医は支持層を取り除き、その後例えば、止血層を取り除くかどうか選択することができる。
図66をここで参照して、例えばステープルカートリッジ3800のようなステープルカートリッジは、外側層3811と内側層3812を含む、カートリッジ本体3810を含み得る。内側層3812は、圧縮性フォーム材料から構成され得、外側層3811は、内側層3812周辺を少なくとも部分的に被覆可能である。外側層3811は、内側層3812の第一側上に位置付けられるように構成された第一部分3811aと、内側層3812の第二側上に位置付けられるように構成された第二部分3811bを含み得、ここで第一部分3811aと第二部分3811bは、例えばヒンジ3809のような、可撓性ヒンジによって連結可能である。例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルのような、少なくとも1つの接着剤を、外側層3811の部分をそれに固定するために、内側層3812の第一側及び/又は第二側に適用可能である。外側層3811は、それより延在する1つ以上の固定部材を含み得る。例えば、外側層3811は、圧縮性内側層3812内に配置され得る外側層3811の1つの側から延在する、複数の変形可能脚部3812を含み得る。例えば、脚部3821は、内側層3812の第二側から突出しないか、あるいは、脚部3821は、内側層3812から少なくとも部分的に突出し得る。圧縮可能なカートリッジ本体3810が使用中に圧縮される際、脚部3821は、内側層3812、及び外側層3811の第二部分3811bを貫通するように構成され得る。外側層3811の第二部分3811bは、ステープル脚部3821を受容するために構成可能な、その中で画定された、例えば、開口部3808のような、開口部を含み得る。ステープルカートリッジ3800の少なくとも部分が、その中で切断部材を摺動自在に受容するように構成可能な、ナイフスロット3803を含み得る。例えば、ナイフスロット3803は、カートリッジ本体3810の厚さを通じて全体的に延在せず、結果として、切断部材は、カートリッジ本体3810を、これに対して動かす際に切開することがある。
ここで図67を参照して、ステープルカートリッジ3900は、ステープルカートリッジ3800と同様に、内側層3812と外側層3811を含むカートリッジ本体3910を含み得、ここで外側層3811は、内側層3812の第一側に隣接して位置付けられる第一部分3811aと、内側層3812の第二側に隣接して位置付けられる第二部分3811bを含み得る。上記と同様に、外側層3811は、そこから延在する1つ以上の締結部材を含み得る。例えば、外側層3811は、圧縮性内側層3812中に配置され得る外側層3811の1つの側から延在する、複数の変形可能な脚部3921を含み得る。それぞれの変形可能な脚部3921は、そこから延在する少なくとも1つのフック又は返し部3923を備える場合があり、これは、外側層3811の第二部分3811bと係合するように構成される場合があり、結果として、内層3812の外側層3811を保持する。例えば、返し部3923は、内側層3812の第二側部から突出し、外側層3811の第二部分3811bの開口部3808を貫通して延在するように構成される場合があり、それによって返し部3923は、外側層3811の外側表面と係合して、外側層3811を内側層3812に固定することができる。ステープルカートリッジ3900を構成するために、内側層3812は少なくとも一部分が圧縮されて、そこから返し部を突出させ、開口部3808に入れる。例えば、ステープルカートリッジ3900は、例えば、これがステープルカートリッジに挿入される時に少なくとも一部分が事前に圧縮されてもよい。上記に加え、脚部3921の少なくとも一部分が、外側層3811の第一部分3811a内に埋め込まれる場合があり、少なくとも一実施形態において、外層3811は、例えば、ポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのプラスチック材料を含む場合があり、プラスチック材料は、脚部3921の少なくとも一部分の周囲でオーバーモールドされることがある。
ここで図68〜72を参照して、例えばステープルカートリッジ4000のような、ステープルカートリッジは、圧縮性第一層4011と第二層4012を含むカートリッジ本体4010と、加えてカートリッジ本体4010内に位置付けられる複数のステープル4020を含み得る。図70を参照して、それぞれのステープル4020は、基部4022と、基部4022から延在する、少なくとも1つの変形可能な脚部4023を含み得る。図68を参照して、ステープルカートリッジ4000は、外科用ステープラの、ステープルカートリッジチャネル4030と、アンビル4040間に位置付け可能であり、ここでカートリッジ本体4010の第二層4012と、ステープル4020の基部4022は、ステープルカートリッジチャネル4030に対して位置付け可能である。ここで図69を参照して、第二層4012は、プレジット支持フレーム4061によって互いに相互接続した、プレジット4060の層を含み得る。例えば、プレジット4060と、プレジット支持フレーム4061は、例えばポリグリコール酸(PGA)のような、成形プラスチック材料から構成され得る。それぞれのプレジット4060は、図70及び図71において示されるように、内部を貫通して延在するステープル脚部4021を受容するように構成され得る、1つ以上の開口部又はスロット4062を含み得る。それぞれのプレジット4060は、ステープル4020の基部4022を受容するように構成され得る、内部に画定された受容スロット4063を更に含む場合がある。再び図69を参照すると、プレジット4060及び/又はプレジット支持フレーム4061は、複数のスコアマーク、穿孔などを備える場合があり、これは、プレジット4060が、所望の位置において、プレジット支持フレーム4061から分離されることを可能にするような、構成であり得る。同様に、図71を参照し、1つ以上のプレジット4060は、例えば、穿孔及び/又はスコアマーク4064を含む線に沿って互いに連結され得る。使用中、圧縮可能なフォーム層4011は、標的組織Tに対して位置付けられる場合があり、カートリッジ本体4010は、アンビル4040がステープル4020を変形し得るように、アンビル4040によって圧縮される場合がある。ステープル4020が変形されると、それぞれのステープル4020のステープル脚部4021が、組織T、第一層4011の一部分、及びプレジット4060を、変形されたステープル内に捕捉し得る。例えば、ステープルカートリッジチャネル4030が、埋め込まれたステープルカートリッジ4060から離れるように動かされると、プレジット支持フレーム4061は、プレジット4060から分離される場合があり、及び/又はプレジット4060が互いに取り外される場合がある。いくつかの状況において、プレジット4060は、上記のようにステープル4020がアンビル4040によって変形される時に、フレーム4061から、及び/又は互いに分離される場合がある。
ステープルカートリッジのステープルは、アンビルが閉位置内に移動する時に、アンビルによって完全に形成され得る。あるいは、図73〜76を参照し、例えば、ステープルカートリッジ4100などのステープルカートリッジのステープルは、アンビルが閉位置へと動くときにアンビルによって、加えて、ステープルを閉鎖したアンビルの方へ動かすステープルドライバシステムによって、変形され得る。ステープルカートリッジ4100は、例えば、フォーム材料、及び圧縮可能なカートリッジ本体4110内に少なくとも一部分が位置付けられた、複数のステープル4120を含み得る、圧縮可能なカートリッジ本体4110から構成され得る。ステープルドライバシステムは、ドライバホルダ4160、ドライバホルダ4160内に位置付けられる複数のステープルドライバ4162、及びドライバホルダ4160内にステープルドライバ4162を保持するように構成可能なステープルカートリッジパン4180を含み得る。例えば、ステープルドライバ4162は、ドライバホルダ4160の1つ以上のスロット4163内に位置付けられることがあり、スロット4163の側壁は、ステープルドライバ4162をアンビルに向かって上方に案内することを補助し得る。ステープル4120は、ステープルドライバ4162によってスロット4163内に支持されることがあり、ステープル4120は、ステープル4120及びステープルドライバ4162がこれらの未発射位置にある時に、スロット4163内に完全に位置付けられることがある。あるいは、ステープル4120の少なくとも一部分は、ステープル4120及びステープルドライバ4162がこれらの未発射位置にある時に、スロット4163の開放端部4161を通じて上方に延在し得る。例えば、ここで主に図74を参照して、ステープル4120の基部が、ドライバホルダ4160内に位置付け可能であり、ステープル4120の先端部が、圧縮性カートリッジ本体4110内に埋め込まれ得る。ステープル4120の高さのおよそ1/3がドライバホルダ4160内に位置付けられる場合があり、ステープル4120のおよそ2/3が、カートリッジ本体4110内に位置付けられることがある。図73Aを参照し、ステープルカートリッジ4100は、例えば、カートリッジ本体4110及びドライバホルダ4160を囲む、水不透過性ラップ又は膜4111を更に含む場合がある。
使用中、ステープルカートリッジ4100は、例えば、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられることがあり、アンビルは、ステープルカートリッジ4100に向かって閉位置へと動かされ得る。アンビルがその閉位置内に移動する時に、アンビルは、圧縮性カートリッジ本体4110に接触し、圧縮可能である。アンビルは、その閉位置にある時に、ステープル4120に接触しなくてよい。あるいは、アンビルは、その閉位置内に移動する時に、ステープル4120の脚部に接触し、ステープル4120を少なくとも部分的に変形してよい。いずれにせよ、ステープルカートリッジ4100は、1つ以上のスレッド4170を更に含むことがあり、これは、ステープルカートリッジ4100内で長手方向に前進させられることがあり、それによって、スレッド4170は、連続的にステープルドライバ4162と係合し、ステープルドライバ4162及びステープル4120をアンビルの方に動かすことができる。スレッド4170は、ステープルカートリッジパン4180とステープルドライバ4162間を摺動することが可能である。アンビルの閉鎖が、ステープル4120の形成工程を開始した場合、アンビルに向かうステープル4120の上方移動が、形成工程を完了させ、その完全に形成された、又は少なくとも望む高さまで、ステープル4120を変形可能である。アンビルのクロージャが、ステープル4120を変形させていない場合、ステープル4120のアンビルの方への上方への移動は、形成プロセスを開始及び完了し、ステープル4120をこれらの完全に形成した、又は少なくとも所望の高さへと変形させることができる。ステープルカートリッジ4100の遠位端に位置付けられるステープル4120が安全に形成される前に、ステープルカートリッジ4100の近位端に位置付けられるステープル4120が完全に形成されるように、スレッド4170を、ステープルカートリッジ4100の近位端から、ステープルカートリッジ4100の遠位端に前進させることが可能である。図75を参照し、スレッド4170は、それぞれ、少なくとも1つの角度付き、又は傾斜した表面4711を含むことができ、これは、図76に示されるように、ステープルドライバ4162の下を摺動し、ステープルドライバ4162を持ち上げるように構成され得る。
上記に加え、ステープル4120は、組織Tの少なくとも一部分、及びステープルカートリッジ4100の圧縮可能なカートリッジ本体4110の少なくとも一部分を内部に捕捉するために、形成され得る。ステープル4120が形成された後、外科用ステープラのアンビル及びステープルカートリッジチャネル4130は、埋め込まれたステープルカートリッジ4100から離れるように動かされ得る。様々な状況において、カートリッジパン4180は、ステープルカートリッジチャネル4130としっかりと係合され得、その結果、カートリッジパン4180は、ステープルカートリッジチャネル4130が、埋め込まれたカートリッジ本体4110から引き離される際に、圧縮可能なカートリッジ本体4110から取り外され得る。再び図73を参照して、カートリッジパン4180は、その間にカートリッジ本体4110が取り外し可能に位置付けられる、反対側の側壁4181を含み得る。例えば、圧縮性カートリッジ本体4110を、カートリッジ本体4110が使用の間、その間に取り外し可能に保持可能であり、カートリッジパン4180が引き離されるので、カートリッジパン4180から解放可能に係合離脱されるように、側壁4181間で圧縮可能である。例えば、ドライバホルダ4160を、ドライバホルダ4160、ドライバ4162及び/又はスレッド4170が、カートリッジパン4180が手術部位から取り除かれる時に,カートリッジパン4180内に残り得るように、カートリッジパン4180に連結可能である。あるいは、ドライバ4162を、ドライバホルダ4160から発射し、手術部位内に残すことが可能である。例えば、ドライバ4162は、例えば、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、生体吸収性材料から構成され得る。ドライバ4162は、ドライバ4162が、ステープル4120と共に配備されるように、ステープル4120に取り付けられることができる。例えば、それぞれのドライバ4162は、例えばステープル4120の基部を受容するように構成したトラフを含み得、ここで、トラフは、プレス嵌め及び/又はスナップ嵌め様式にて、ステープル基部を受容するように構成可能である。
以上に加え、ドライバホルダ4160及び/又はスレッド4170を、カートリッジパン4180から発射可能である。例えば、スレッド4170は、カートリッジパン4180と、ドライバホルダ4160との間で摺動する場合があり、それにより、スレッド4170がステープルドライバ4162及びステープル4120を上方に駆動するためにスレッド4170が前進する時に、スレッド4170がドライバホルダ4160も同様に、カートリッジパン4180の外側に上方へと移動させることができる。例えば、ドライバホルダ4160及び/又はスレッド4170は、例えば、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、生体吸収性材料から構成され得る。スレッド4170は、ドライババー又は切断部材に一体形成される及び/又はこれに取り付けられる場合があり、これはステープルカートリッジ4100を通じてスレッド4170を押圧する。このような場合にスレッド4170は、カートリッジパン4180から発射されなくてもよく、外科用ステープラと共に留まってもよいが、スレッド4170がドライブバーに取り付けられていない他の実施形態において、スレッド4170は、手術部位に残ってもよい。いずれにせよ、上記に加え、カートリッジ本体4110の圧縮性は、ステープルのアンビルが閉じる時にカートリッジ本体4110が圧縮又は収縮し得る際に、より厚いステープルカートリッジが、外科用ステープラのエンドエフェクタ内で使用されることを可能にし得る。アンビルの閉鎖に際して少なくとも部分的に変形したステープルの結果として、例えばおよそ4.6mm(0.18’’)ステープル高さを有するステープルのような、より高いステープルを使用可能であり、およそ3.0mm(0.12’’)のステープル高さが、圧縮可能な層4110内に位置付け可能であり、圧縮可能な層4110は、例えばおよそ3.6mm(0.14’’)の非圧縮高さを有し得る。
ここで、図77〜80を参照して、例えばステープルカートリッジ4200のような、ステープルカートリッジは、カートリッジ本体4210、その中に位置付けられる複数のステープル4220、及び複数の可撓性横方向支持部材4234を含み得る。ここで図78を参照し、ステープルカートリッジ4200は、アンビル4240とステープルカートリッジチャネル4230との中間に位置付けられることがあり、横方向支持部材4234は、ステープルカートリッジチャネル4230に取り付けられる場合がある。図79に示されるように、アンビル4240が下方に動かされてカートリッジ本体4210を圧縮し、少なくとも部分的にステープル4220を変形させる時、カートリッジ本体4210の側部は、横方向に膨らんで横方向支持部材4234を外側に押圧し得る。例えば、横方向支持部材4234は、カートリッジ本体4210に取り付けられることがあり、上記のようにカートリッジ本体4210が横方向に膨らむ時に、横方向支持部材4234は、図79に示されるように、カートリッジ本体4210が分離され得る。横方向支持部材4234は、例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルのような、少なくとも1つの接着剤を用いて、カートリッジ本体4210に接続可能である。上記と同様に、アンビル4240の閉鎖は、部分的にのみステープル4220を変形させることがあり、ステープル4220の形成は、図80に示されるようにステープルカートリッジ4200を通じた1つ以上のスレッド4270の前進によって完成される場合がある。ここで図82及び83を参照して、スレッド4270を、切断部材4280によって、ステープルカートリッジ4200の近位端から、ステープルカートリッジ4200の遠位端まで前進させることが可能である。例えば、切断部材4280には、組織T及び/又は圧縮性カートリッジ本体4210を通して前進可能な、切断要素、又はナイフ4283が含まれ得る。切断部材4280には、ジョー4230及び4240の外側表面に沿って移動可能であり、適所でジョーを移動させるか又は保持可能であるカミング部材4282が含まれ得る。以上の結果として、組織Tが切開されるので、ステープル4220を、同時に、又は実質的に同時にこれらの最終形状に形成可能である。例えば、スレッド4270を、例えば組織の進行部分が完全にステープルされた時にのみ組織Tが切開されるように、ナイフ4283に関して遠位に位置付け可能である。
再び図82及び83を参照して、スレッド4270が、切断部材4280によって一緒に進行する、別個の摺動自在な部材を含み得る。例えば、スレッド4270が、ステープルカートリッジ4200内に含まれ得、切断部材4280がスレッド4270に係合し、スレッド4270を遠位に進行させるように、切断部位4280が、発射バー4281によって、ステープルカートリッジ4200内に進行し得る。スレッド4270は互いに連結可能である。いずれにせよ、それぞれのスレッド4270は、角度を有する表面又はカム4271を含む場合があり、これは、ステープル列内で整列されたステープル4220を持ち上げるように構成され得る。角度を有する表面4271は、切断部材4280と一体形成可能である。再び、図82及び83を参照して、それぞれのステープル4200は、基部、基部から延在する少なくとも1つの変形可能な部材、及びステープル4200の少なくとも1つの基部及び/又は変形可能な部材上にオーバーモールドされる、及び/又はその周辺に位置付けられるクラウン4229を含み得る。そのようなクラウン4229は、例えばスレッド4270によって直接駆動するように構成可能である。更にとりわけ、ステープル4220のクラウン4229を、スレッド4270の角度を有する表面4271が、下に摺動可能であり、その間に位置付けられるステープルドライバなしに、クラウン4229に直接接触可能であるように構成可能である。そのような場合、それぞれのクラウン4229は、スレッド4270がステープル4220の下に摺動する時に、協動角度を有する表面が、ステープル4220を上方に駆動可能であるように、スレッド4270の角度を有する表面4271によって係合可能な少なくとも1つの協動する角度を有するか、又は傾斜した表面を含み得る。
ここで図81を参照して、例えば、ステープルカートリッジ4300のようなステープルカートリッジが、圧縮性本体4310と、圧縮性本体4310内に位置付けられた複数のステープル4320を含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ4300は、可撓性横方向支持体4334を含む場合があり、これらは、ステープルカートリッジチャネルに取り付けられ及び/又は圧縮可能な本体4310に接着され得る。上記に加え、可撓性横方向支持体4334は、横方向支持体4334を一緒に保持するように構成され得る、1つ以上の支材、又は接続部材4335によって一緒に連結され得る。使用中、接続部材4335は、横方向の支持体4334が、カートリッジ本体4310から時期尚早に分離されることを防ぐか、又は少なくとも抑制するように構成され得る。接続部材4335は、ステープルカートリッジ4300がアンビルによって圧縮された後に、横方向支持体4334を一緒に保持するように構成可能である。このような場合、横方向支持体4334は、カートリッジ本体4310の横方向部分の、横方向への膨らみ、又は変位に抵抗することがある。例えば、切断部材4280などの切断部材は、切断部材4280が、カートリッジ本体4310内で遠位方向に動く時に、接続部材4335を横断するように構成され得る。例えば、切断部材4280を、アンビルに対してステープル4320を形成するために、遠位に、例えばスレッド4270のような、1つ以上のスレッドを押圧するように構成可能である。切断部材4280が切断部材4335を、この接続部材4335に隣接するステープル4320が、完全に形成されるか、又は少なくとも所望の高さに形成されるまで、横断しないように、スレッド4270は、切断縁部4283を導くことができる。様々な状況において、接続部材4335は、横方向支持体4334と協働して、圧縮可能なカートリッジ本体4310の横方向の移動を防ぐか又は少なくとも低減することができ、かつ同時に、カートリッジ本体4310内に位置付けられたステープル4320の横方向の移動を防ぐか、又は少なくとも低減することができる。いくつかの状況において、接続部材4335は、ステープル4320を、これらが変形されるまで適所に保持することができ、接続部材4335はその後カートリッジ本体4310の横方向部分を解放するために切断され得る。上記のように、横方向支持体4334は、ステープルカートリッジチャネルに接続される場合があり、結果として、ステープルカートリッジ4300が埋め込まれた後に、ステープルカートリッジチャネルと共に、手術部位から取り除かれ得る。横方向支持体4334は、埋め込み可能な材料から構成され得、手術部位内に残すことが可能である。接続部材4335は、カートリッジ本体4310と組織Tとの中間に位置付けられることがあり、接続部材4335が横方向支持体4334から分離された後に、接続部材4335は、患者の中に埋め込まれたままであり得る。例えば、接続部材4335は、埋め込み可能な材料から構成され得、接続部材4335は、例えば横方向支持体4334と同一の材料から構成され得る。接続部材4335及び/又は横方向支持体4334は、例えば、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような可撓性生体吸収性材料から構成され得る。接続部材は、横方向支持体4334を接続する材料のシートを含んでよい。ステープルカートリッジは、カートリッジ本体4310の頂面にわたって延在する接続部材と、加えて、カートリッジ本体4310の底面周辺で延在する接続部材を含み得る。
ここで図84を参照して、ステープルカートリッジは、クラウン部分内に挿入されたワイヤ部分を含み得る、例えばステープル4420のようなステープルを含んでよい。ワイヤ部分は、例えばチタン及び/又はステンレススチールのような金属、及び/又は例えばポリジオキサン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のようなプラスチックから構成され得る。クラウン部分は、例えばチタン及び/又はステンレススチールのような金属、及び/又は例えばポリジオキサン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のようなプラスチックから構成され得る。それぞれのステープル4420のワイヤ部分は、基部4422と、基部4422から延在する変形可能な脚部4421を含んでよく、ここでそれぞれのステープル4420のクラウン部分は、その中で基部4422の少なくとも一部を受容するように構成可能なクラウン4429を含み得る。ここで図85A〜85Cを参照し、それぞれのステープル4420の部分を組み立てるために、ワイヤ部分の脚部4421が、クラウン4429の開口部4426内に挿入される場合があり、開口部4426は、脚部4421を基部チャンバ4427に案内するように構成され得る。ワイヤ部分は更に、脚部4421が基部チャンバ4427を出て、ワイヤ部分の基部4422が基部チャンバ4427内に入るように、クラウン4429内に挿入され得る。例えば、ステープル脚部4421が、上方向、又は少なくとも実質的に上方向を向くようにして、基部4422が基部チャンバ4427に入る時に、クラウン4429内でワイヤ部分が回転するように、基部チャンバ4427は構成され得る。再び図84を参照すると、クラウン4429は、内部にステープル脚部4421を受容するように構成され得る、出口穴4425を備える場合がある。
上記に加え、外科用ステープラは、ステープルカートリッジ4400及びステープルカートリッジチャネル4430を横断し、カートリッジ本体4410内に受容されたステープル4420をアンビルの方に動かすように構成されたスレッド4470を備える場合がある。様々な状況において、スレッド4470は、カートリッジ本体4410及びステープル4420を埋め込むために、ステープルカートリッジチャネル4430の近位端から、カートリッジチャネル4430の遠位端へと動かされる場合がある。いくつかの状況において、スレッド4470は、カートリッジチャネル4430の近位端に後退するか又は戻される場合があり、別のステープルカートリッジ4400は、カートリッジチャネル4430内に挿入される場合がある。一度新しいステープルカートリッジ4400が、カートリッジチャネル4430内に位置付けられると、スレッド4470は、再び遠位方向に前進し得る。外科用ステープラは、新規のステープルカートリッジ4400がカートリッジチャネル4430内に位置付けられることなしに、再び遠位に前進することから、スレッド4470を防止可能な、1つ以上のロックアウト機構を含んでよい。例えば、再び図84を参照して、ステープルカートリッジチャネル4430は、スレッド4470の遠位移動を防止する、又は少なくとも制限するように構成可能な、ロックアウト肩部4439を含み得る。より具体的に、スレッド4470は、ステープルカートリッジ4400内で、最近位ステープル4420の間で延在する、持ち上げ機構4428によって、スレッド4470が肩部4439の上で少なくとも部分的に上方に持ち上げられない限り、肩部4439に隣接するように構成され得る。換言すれば、新しいステープルカートリッジ4400内の最近位ステープル4420の存在がない限り、ステープル4470は前進することができない。したがって、拡張したステープルカートリッジ4400がカートリッジチャネル4430内に存在する時、又はステープルカートリッジ4400が、カートリッジチャネル4430内に全く存在しない場合、スレッド4470は、カートリッジチャネル4430内で前進し得ない。
図86を参照し、上記に加え、例えば、ステープルカートリッジ4500などのステープルカートリッジは、ステープルカートリッジチャネル4530内に位置付けられる場合があり、圧縮カートリッジ本体4510、カートリッジ本体4510内に位置付けられた複数のステープル4520、及びカートリッジパン又は保持具4580を含み得る。圧縮可能なカートリッジ本体4510は、外側層4511及び内側層4512を含む場合があり、外側層4511は、内側層4512を封止しながら閉鎖し得る。例えば、外側層4511は、内側層4512とカートリッジパン4580間に延在可能である。あるいは、外側層4511は、内側層4512を部分的にのみ囲む場合があり、外側層4511及びカートリッジパン4580は、協働して、内側層4512を包囲するか、又は少なくとも実質的に包囲する。以上に加え、ステープル4520は、カートリッジパン4580によって支持され得、ここでカートリッジパン4580は、ステープル4520を支持するように構成された1つ以上のステープル支持チャネルを含み得る。カートリッジパン4580は、カートリッジ本体4510に取り付けられることがあり、例えば、カートリッジ本体4510は、カートリッジパン4580の対向する側壁の間で横方向に圧縮され得る。カートリッジパン4580の側壁は、横方向にカートリッジ本体4510を支持可能であり、例えば、カートリッジパン4580は、カートリッジ本体4510内に底部支持体4583から上方に延在する1つ以上の壁部又はフィン4582を含み得る。例えば、カートリッジ本体4510は、壁部4582を受容する及び/又は連結するように構成可能な、1つ以上のスロット又はチャネルを含み得る。壁部4582は、カートリッジ本体4510を通じて部分的に又はほぼ全体的に延在し得る。例えば、壁部4582は、ステープル4520の第一列と、ステープル4520の第二列間を、ステープルカートリッジ4500を通して横方向に延在可能である。
カートリッジ本体4510及び/又はカートリッジパン4580は、カートリッジ−パン4580とカートリッジ本体4510間のスナップ嵌めを提供可能な、協動保持機構を含み得る。ステープルカートリッジ4500は、カートリッジチャネル4530内に位置付けられる場合があり、それによってカートリッジパン4580は、カートリッジチャネル4530に対して位置付けられるか、及び/又はこれに取り付けられる。カートリッジパン4580は、ステープルカートリッジ4500がアンビル4540によって圧縮され、ステープル4520が変形した後に、カートリッジパン4580がカートリッジチャネル4530から脱着可能であり、カートリッジ本体4510内に埋め込むことが可能であるように、カートリッジチャネル4530に脱着可能に連結可能である。例えば、カートリッジパン4580は、商標名Vicrylで市販される、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ぽポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、及び/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体のような、生体吸収性材料から構成され得る。外科用ステープラは、ステープルカートリッジチャネル4530と、カートリッジパン4580上の底部駆動表面との中間で摺動され得る、発射機構及び/又はドライバを更に備える場合があり、これは、カートリッジパン4580を、カートリッジチャネル4530から持ち上げるか、又は発射するように構成され得る。カートリッジ本体4510は、ステープルカートリッジ4500がアンビル4540によって圧縮され、ステープル4520が変形した後に、カートリッジ本体4510がカートリッジパン4580から脱着可能なように、カートリッジパン4580に連結される。例えば、カートリッジパン4580は、カートリッジパン4580がカートリッジチャネル4530で、手術部位から取り除かれるように、カートリッジチャネル4530と固定して係合したままであり得る。外科用ステープルは更に、ステープルカートリッジパン4580と、カートリッジパン4580からカートリッジ本体4510を持ち上げる、又は発射するように構成可能なカートリッジ本体4510上の底部駆動表面との中間に摺動することが可能な、発射機構及び/又はドライバを含み得る。例えば、ステープルカートリッジ4500は、カートリッジパン4580とステープル4520との中間に位置付けられたステープルドライバーを更に含む場合があり、それにより、発射機構が遠位方向に摺動する際に、ステープルドライバー及びステープル4520がアンビルに向かって上方に駆動され得る。例えば、ステープルドライバは、少なくとも部分的に、圧縮性カートリッジ本体4510内に埋め込むことができる。
上記と同様に、ステープルカートリッジ4500は、未発射ステープルカートリッジ4500がステープルカートリッジチャネル4530内に位置付けられない限り、切断部材の遠位方向の移動を防ぐか又は少なくとも制限するように構成され得る、ロックアウト機構を備え得る。ステープルカートリッジパン4580は、例えば、ステープルカートリッジチャネル4530内で切断部材を上方に、かつ固定表面の上方に持ち上げる、表面を備える場合がある。カートリッジパン4580を含むステープルカートリッジ4500が、カートリッジチャネル4530内に存在しない場合、切断部材は前進し得ない。ステープルカートリッジ4500内の最近位ステープル、及び/又は他の任意の好適なステープルは、固定表面の上で切断部材を十分に持ち上げることができる、持ち上げ表面を含み得る。上記に加え、又はその代わりに、ステープルカートリッジ4500の様々な部分が、異なる色を有する材料から構成され得る。このような場合、外科医は未発射及び/又は発射済みステープルカートリッジが、ステープルカートリッジチャネル4530内に存在する時に、これを視覚的に特定することができる場合がある。例えば、カートリッジ本体4510の外側層4511は、第一の色を有してよく、カートリッジパン4580は第二の色を有してよく、ステープルカートリッジチャネル4530は第三の色を有してよい。外科医が第一の色を見る時、外科医は未発射のカートリッジ4500がステープルカートリッジチャネル4530内に存在することを知ることがあり、外科医が第二の色を見る時、外科医は、発射したカートリッジ4500がステープルカートリッジチャネル4530内に存在し、残っているカートリッジパン4580が取り除かれる必要があることを知ることがあり、外科医が第三の色を見る時、外科医は、ステープルカートリッジ4500のいずれの部分も、カートリッジチャネル4530内に残っていないことを知ることがある。
ここで図87を参照して、例えばステープルカートリッジ4600のようなステープルカートリッジが、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体4610と、その中に位置付けられる複数のステープル4620を含み得る。カートリッジ本体4610は、外側層4611、及び内側層4612を含む場合がある。内側層4612は、カートリッジ本体4610の折り畳みを促進可能な、その中で画定される、例えばポケット又は空洞4615のような、複数のポケットを含み得る。例えば、内側層4612は、圧縮力又は圧力が、特定の閾値を超えない限り、圧縮力又は圧力に耐えるように構成可能な、波状化された、又は蜂の巣状に構成された格子を含み得る。閾値を超えていない時、内側層4612は、適用される圧縮力又は圧力に対して、線形又は少なくとも実質的に線形の割合で変形し得る。圧縮力又は圧力が閾値を超えた後、内側層4612は、圧縮負荷の結果として、突然、大きな屈曲及び折り畳み、又は座屈を被る場合がある。内側層4612の格子は、互いに接続可能な、複数の副層4612aから構成され得る。それぞれの副層4612aは、複数の交互のわだち及び隆起部、又は波形部を含むことができ、これは、隣接する交互の副層4612aのわだち及び隆起部と整列され得る。例えば、第一副層4612aのわだちは、第二副層4612aの隆起部に隣接して位置付け可能であり、同様に、第一副層4612aの隆起部は、第二副層4612aのわだちに隣接して位置付け可能である。隣接する副層4612aは、例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルなどの少なくとも1つの接着剤によって、互いに及び/又は外側層4611に接着され得る。図88は、カートリッジ本体4610に対して組織Tを捕捉及び保持するために、カートリッジ本体4610が折り畳まれ、ステープル4620が変形した後の、ステープルカートリッジ4600を示している。
ここで図89〜91を参照して、例えばステープルカートリッジ4700のような、ステープルカートリッジは、圧縮性、埋め込み可能なカートリッジ本体4710と、カートリッジ本体4710内に位置付けられる複数のステープル4720を含み得る。上記と同様に、カートリッジ本体4710は、外側層4711及び内側層4712を含む場合があり、内側層4712は、複数の副層4712aを含み得る。上記と同様に、それぞれの副層4712aは、交互のわだち4717及び隆起部4718を含む場合があり、これらはその間にポケット又は空洞4715を画定するために、互いに整列され得る。例えば、わだち4717及び/又は隆起部4718は、互いに対して平行、及び/又は長手方向軸4709に対して平行である軸に沿って延在可能である。ステープル4720は、互いに平行であり及び/又は長手方向軸4709と平行である軸に沿って延在し得る複数のステープル列内に位置合わせされることがある。あるいは、再び図87及び図88を参照し、カートリッジ本体4600内に収容されるステープル4620は、副層4612aのわだち及び隆起部によって画定される軸に対して横方向又は垂直である、軸に沿って延在し得る。図89〜91を再び参照し、ステープル4720は、わだち4717及び隆起部4718を通じて延在することがあり、ステープル4720と副層4712aとの間の摩擦力が、カートリッジ本体4710内のステープル4720を保持し得る。複数の副層4712aは、例えば、ステープル4720を直立方向に保持する、及び/又は図89及び90にて描写したように、ステープル4720を互いに対する位置合わせにて保持するように構成可能な、例えば、ポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)のような、バットレス材料及び/又はプラスチック材料から構成され得る。図91は、カートリッジ本体4700に対して組織Tを捕捉及び保持するために、カートリッジ本体4710が折り畳まれ、ステープル4720が変形した後の、ステープルカートリッジ4710を示している。
再び図89〜91を参照して、カートリッジ本体4710は、圧縮される時に、弾力的に(resiliently)又は弾性的に(elastically)折り畳まれ得る。例えば、わだち4717及び隆起部4718によってそれぞれの副層4712a内で形成される波形部は、カートリッジ本体4710が圧縮されたときに平坦化するか、又は少なくとも実質的に平坦化され得、これは、その間に画定される空洞4715を折り畳むか、又は少なくとも実質的に折り畳み得る。様々な状況において、カートリッジ本体4710又はカートリッジ本体4710の少なくとも部分が、圧縮力又は圧力が、カートリッジ本体4710から取り除かれた後に弾力的又は弾性的に再拡張し得る。例えば、カートリッジ本体4710が圧縮される時に、隣接する副層4712aのわだち4717と隆起部4718との間の連結が、無傷又は実質的に無傷のままであり得て、その結果、圧縮力がカートリッジ本体4710から取り外された後に、副層4712aは、これら自体を互いから離すように付勢し、結果としてカートリッジ本体4710を少なくとも部分的に再拡張し得る。カートリッジ本体4710は、圧縮された時に、塑性的に変形するか、又は圧壊され得、結果として、カートリッジ本体4710は、圧縮力又は圧力がカートリッジ本体4710から取り除かれた後に再拡張しなくてよい。ここで図92を参照して、例えばステープルカートリッジ4800のようなステープルカートリッジは、外側層4811と内側層4812を含む、圧壊可能なカートリッジ本体4810を含み得、ここで内側層4812は、その中で画定された複数のポケット、又は空洞4815を有する波状化された、又は蜂の巣状に構成された格子を含んでよい。内側層4812の格子を画定する壁部は、1つ又は2つ以上の弱化した、又は薄い断面4819を備えることがあり、これらは、カートリッジ本体4810が圧縮される際に、格子を画定する壁部が破断することを可能にするように構成され得る。このような状況において、カートリッジ本体4810は、ステープルカートリッジ4800が埋め込まれる際に圧壊し得る。
ここで図93〜95を参照して、例えばステープルカートリッジ4900のようなステープルカートリッジが、外側層4911と、例えば外側層4911の上及び底部の中間に位置付けられる複数の折り畳み可能な要素4912を含む、カートリッジ本体4910を含み得る。主に図93及び図94を参照し、ステープルカートリッジ4900は、複数のステープル4920を更に含む場合があり、それぞれのステープル4920は、折り畳み可能な要素4912内に位置付けられることがある。より具体的に、それぞれの折り畳み可能な要素4912は、第一部分4912a、第二部分4012b、及び第三部分4012cを含む場合があり、これらは協働して内部に空洞4915を画定し、これはステープル4920を受容するように構成される。上記に加え、使用中、ステープルカートリッジ4900は、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられ、カートリッジ本体4910を圧縮するために、組織接触表面4919に圧縮力が適用され得る。組織接触表面4919が下方に動かされると、折り畳み可能な要素4912が折り畳まれ得る。このような状況において、折り畳み可能要素4912の第二部分4912bは、対応する第一部分4912aへと折り畳まれることができ、同様に、それぞれの折り畳み可能な要素4912の第三部分4912cは、対応する第二部分4912bに折り畳まれることができる。カートリッジ本体4910が圧縮され、折り畳み可能な要素4912が折り畳まれる時、折り畳み可能な要素4912内に位置付けられるステープル4920は、図95に示されるように変形され得る。それぞれの折り畳み可能な要素4912の第二部分4912bは、対応する第一部分4912a内に摩擦係合及び/又はプレス嵌めされることがあり、それによって、一度折り畳み可能な要素4912に適用される圧縮力が、第一部分4912a及び第二部分4912bをその延在位置(図94)に保持する保持力を超えると、第一部分4912a及び第二部分4912bは、互いに対して摺動し始める。同様に、それぞれの折り畳み可能な要素4912の第三部分4912cは、対応する第二部分4912b内に摩擦係合及び/又はプレス嵌めされることがあり、それによって、一度折り畳み可能な要素4912に適用される圧縮力が、第二部分4912b及び第三部分4912cをその延在位置(図94)に保持する保持力を超えると、第二部分4912b及び第三部分4912cは、互いに対して摺動し始める。
本明細書において記載される多くの実施形態において、ステープルカートリッジは、内部に複数のステープルを含む場合がある。そのようなステープルは、2つのステープル脚部を有する、実質的にU型の配座に変形した金属ワイヤから構成され得る。ステープルが、3つ以上のステープル脚部を有する、一緒に結合された2つ以上のワイヤなどの異なる構成を含み得る、他の実施形態が想到される。ステープルを形成するために使用されたワイヤ、又はワイヤ類は、丸い、又は少なくとも実質的に丸い断面を有し得る。ステープルワイヤは、例えば四角形及び/又は長四角形断面のような、任意の他の好適な断面を含み得る。ステープルは、プラスチックワイヤから構成され得る。ステープルは、プラスチックコート金属ワイヤから構成され得る。カートリッジは、ステープルに加えて、又はその代わりに、任意の好適な種類の締結具を含み得る。例えば、そのような締結具は、アンビルによって係合した時に保持される、枢動可能なアームを含み得る。二部分締結具が使用可能であった。例えば、ステープルカートリッジは、複数の第一締結具部分を含み得、アンビルは、アンビルがステープルカートリッジに対して圧縮される時に、第一締結具部分に連結する、複数の第二締結具部分を含み得る。以上で記載したように、スレッド又はドライバが、ステープルの形成工程を完了するために、ステープルカートリッジ内を前進可能である。スレッド又はドライバは、1つ以上の形成部材を、内部に位置付けられた、対向するステープルカートリッジ及びステープル又は締結具と係合するように、下方に動かすために、アンビル内で前進し得る。
ステープルカートリッジは、内部に保存された4列のステープルを含み得る。4つのステープル列は、2つの内側ステープル列、及び2つの外側ステープル列に構成され得る。例えば、内側ステープル列と外側ステープル列を、ステープルカートリッジ内の切断部材又はナイフ、スロットの第一側部上に位置付け可能であり、同様に、内側ステープル列と外側ステープル列を、切断部材又はナイフ、スロットの第二側部上に位置付けることが可能である。あるいは、ステープルカートリッジは、切断部材スロットを含まなくてよいが、そのようなステープルカートリッジは、ステープルカートリッジスロットの代わりに、切断部材によって切開されるように構成された指定部分を含んでよい。内側ステープル列は、ステープルカートリッジ内において、これらが切断部材スロットから均等に、又は少なくとも実質的に均等に離間するように配置し得る。同様に、他のステープル列は、ステープルカートリッジ内において、これらが切断部材スロットから均等に、又は少なくとも実質的に均等に離間するように配置し得る。ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジ内に保存されたステープルの4つを超えるか又は4つ未満の列を含み得る。ステープルカートリッジは、ステープルの6つの列を含み得る。例えば、ステープルカートリッジは、切断部材スロットの第一側部上にステープルの3つの列を、切断部材スロットの第二側部上にステープルの3つの列を含み得る。ステープルカートリッジは、奇数のステープル列を含んでよい。例えば、ステープルカートリッジは、切断部材スロットの第一側部に2列のステープルを含み、切断部材スロットの第二側部に3列のステープルを含んでよい。ステープル列は、同一の、又は少なくとも実質的に同一の、非形成ステープル高さを有するステープルを含み得る。あるいは、1つ以上のステープルが、他のステープルとは異なる非形成ステープル高さを有するステープルを含み得る。例えば、切断部材スロットの第一側部上のステープルが、第一非形成高さを有してよく、切断部材スロットの第二側部上のステープルが、例えば第一高さと異なる第二非形成高さを有してよい。
ここで96A〜96Dを参照して、外科用ステープラのエンドエフェクタは、例えば、ステープルカートリッジ5030などのカートリッジ取り付け部分、ステープルカートリッジ5000などの、ステープルカートリッジチャネル5030内に取り外し可能に位置付けられた締結カートリッジ、並びに、ステープルカートリッジ5000及びステープルカートリッジチャネル5030の反対側に位置付けられた、ジョー5040を含み得る。ステープルカートリッジ5000は、圧縮可能な本体5010、及び複数のステープル5020、並びに/又は少なくとも一部分が圧縮可能な本体5010内に位置付けられた、他の任意の好適な締結具を含み得る。例えば、それぞれのステープル5020は、基部5022と、加えて基部5022から上方に延在する脚部5021を含んでよく、脚部5021の少なくとも一部は、カートリッジ本体5010内に埋め込まれ得る。圧縮性本体5010は、上部、又は組織接触表面5019と、底面5018を含み得、底面5018は、ステープルカートリッジチャネル5030の支持表面5031に対して位置付け可能であり、支持され得る。上記と同様に、支持表面5031は、例えば、内部に画定された複数の支持スロット5032(図96D)を含むことができ、これは、ステープル5020の基部5022を受容して支持するように構成され得る。外科用ステープルのエンドエフェクタは更に、ステープル5020とその間に存在する捕捉組織を係合するように構成可能である、例えば保持マトリックス5050のような、保持マトリックスを含み得る。例えば、保持マトリックス5050は、ジョー5040に取り外し可能に取り付けられ得る。使用中、一度カートリッジ5000が、ステープルカートリッジチャネル5030内に位置付けられると、ジョー5040及びこれに取り付けられる保持マトリックス5050は、ステープルカートリッジ5000及びステープルカートリッジチャネル5030へと動かされ得る。ジョー5040を、ジョー5040が閉まるにつれて、ジョー5040とステープルカートリッジチャネル5030が、互いに対して平行、又は少なくとも実質的に平行であるように、軸5099に沿って下方に移動させることができる。より具体的に、例えば、ジョー5040は、ジョー5040がステープルカートリッジ5000の方に動く時に、保持マトリックス5050の組織接触表面5051が、ステープルカートリッジ5000の組織接触表面5019と平行又は少なくとも実質的に平行であるような方法で閉鎖され得る。
ここで図96Aを参照して、保持マトリックス5050は、保持マトリックス5050がジョー5040に取り付けられる際に、保持マトリックス5050とジョー5040との間に、ほとんど(あるとしても)相対移動が存在しないように、ジョー5040に分離可能に固定され得る。ジョー5040は、適所で保持マトリックス5050を保持するように構成可能な、1つ以上の保持機構を含み得る。例えば、保持マトリックス5050は、ジョー5040内にスナップ嵌め及び/又はプレス嵌め可能である。保持マトリックス5050は、少なくとも1つの接着剤を用いて、ジョー5040に接着可能である。いずれにせよ、ジョー5040は、保持マトリックス5050が組織Tと接触し、組織Tがステープルカートリッジ5000の組織接触表面5019に対して位置付けられるような位置に動かされ得る。組織Tがジョー5040によってステープルカートリッジ5000に対して位置付けられる時、ステープルカートリッジ5000の圧縮本体5010は、ジョー5040によって圧縮されても、されなくてもよい。いずれにせよ、ステープル5200の脚部5021は、図96Aに示されるように、ステープルカートリッジ5000の組織接触表面5019を通じて突出しないことがある。更に、図96Aにも示されるように、ジョー5040は、保持マトリックス5050とステープル5020を係合させることなく、圧縮可能な本体5010に対して組織Tを保持し得る。そのような実施形態により、外科医は、例えば組織Tを損傷することなく、手術部位内でエンドエフェクタの望ましい位置を達成するために、ジョー5040を複数回開閉することができる。ただし、他の実施形態では、カートリッジ本体5010がアンビル5040によって圧縮される前に、ステープル先端部5023が組織接触表面5019から突出し得る場合も包含される。ここで図96Bを参照し、一度エンドエフェクタが好適に位置付けられると、ジョー5040は、ステープルカートリッジチャネル5030に向かって下方に動かされることがあり、それによって圧縮可能な本体5010は、アンビル5040によって圧縮され、組織接触表面5019は、ステープル5020に対して下方に押圧される。組織接触表面5019が下方に押圧されると、ステープル脚部5021の先端部5023が組織接触表面5019を貫通し、更に組織Tの少なくとも一部に貫通し得る。そのような状況において、保持マトリックス5050はステープル5020の上に位置付けることができ、これによって保持マトリックス5050の保持開口部5052が、ステープル脚部5021の先端部5023と位置合わせされ、あるいは少なくとも実質的に位置合わせされるようにできる。
ここで図96Cを参照し、保持マトリックス5050が軸5099に沿って下方に押圧されると、ステープル5020のステープル脚部5021は、保持開口部5052内に入り得る。ステープル脚部5021は、保持開口部5052の側壁と係合し得る。以下により詳細に記載するように、保持マトリックス5050は、ステープル脚部5021に係合し得る保持開口部5052内に、及び/又は周辺に延在する1つ以上の保持部材を含み得る。いずれにせよ、ステープル脚部5021は、保持開口部5052内に保持される場合がある。様々な状況において、ステープル脚部5021の先端部5023は、保持開口部5052内に入る場合があり、開口部5052の保持部材及び/又は側壁と摩擦しながら係合することがある。保持マトリックス5050が、ステープル5020の基部5022の方に押圧されると、ステープル脚部5021は、側壁及び/又は保持部材に対して摺動し得る。上記の結果、ステープル脚部5021と、保持マトリックス5050との間に摺動摩擦力が生じる場合があり、このような摺動摩擦力は、保持マトリックス5050のステープル5020への挿入に抵抗し得る。保持マトリックス5050とステープル5020間の摺動摩擦力は、保持マトリックス5050が、ステープル5020のステープル脚部5021に沿って下方に摺動するので、一定であるか、又は少なくとも実質的に一定であり得る。例えば、ステープル脚部5021、保持開口部5052、及び/又は保持開口部5052内に及び/又は周囲に延在する保持部材の形状のばらつきにより、保持マトリックス5050がステープル脚部5021に沿って下方に摺動する際に、摺動摩擦力は増加及び/又は低減することがある。保持マトリックス5050のステープル5020への挿入はまた、ステープルカートリッジ5000の圧縮可能な本体5010により抵抗を受け得る。より具体的に、圧縮可能な本体5010は、例えば、弾性材料を含む場合があり、これは保持マトリックス5050に抵抗力を適用することがあり、これは圧縮可能な本体5010の圧縮距離が増加するに伴って増加する。例えば、カートリッジ本体5010によって発生した抵抗力の増加は、カートリッジ本体5010が圧縮される距離に関して、直線的に比例、又は少なくとも実質的に直線的に比例し得る。カートリッジ本体5010によって発生し他抵抗力の増加は、カートリッジ本体5010が圧縮される距離に関して、幾何学的に比例し得る。
上記に加え、上記の抵抗及び摩擦力を克服するために、十分な発射力が、ジョー5040及び保持マトリックス5050に適用される場合がある。使用中、保持マトリックス5050は、ステープル5020に対して、任意の好適な深さに配置され得る。保持マトリックス5050を、2つ以上の組織層を一緒に固定する、及び組織内に、圧縮力又は圧力を発生させるために、ステープル5020の基部5022に対する深さまで配置され得る。様々な状況において、保持マトリックス5050及びステープル5020を含むシステムは、外科医が、保持マトリックス5050が配置される深さを選択することによって、組織に適用される圧縮力又は圧力の量を選択することを可能にし得る。保持マトリックス5050は、保持マトリックス5050が支持スロット5032の底部から一定の深さ5011だけ離れて配置されるまで、ステープル5020のステープル基部5022に向かって下方に押圧されることがあり、より短い深さ5011は、組織Tに適用されるより低い圧縮力又は圧力を生じ得るより高い深さ5011よりも、組織Tに適用されるより高い圧縮力又は圧力を生じることがある。組織Tに適用された圧縮力又は圧力は、保持マトリックス5050が配置される深さ5011に対して、直線的に平行、又は少なくとも実質的に直線的に平行であり得る。様々な状況において、組織Tに適用される圧縮力又は圧力は、保持マトリックス5050とステープルカートリッジ5020との間に位置付けられる、組織Tの厚さに依存する場合がある。より具体的に、所定の距離5011において、より厚い組織Tの存在は、より薄い組織Tよりも高い圧縮力又は圧力を生じ得る。
上記に加え、様々な実施形態において、外科医は、エンドエフェクタ内に位置付けられた、より厚い及び/又はより薄い組織を考慮し、組織の厚さにかかわらず組織Tに一定の、又は所定の圧力を適用するために、保持マトリックス5050が配置される深さを調節することができる。例えば、組織内において、同じ又は実質的に同じ圧縮圧力を達成するために、外科医は保持マトリックス5050を、より薄い組織Tを締結する際にはより短い深さ5011に、又はより厚い組織Tを締結する際にはより高い深さ5011に配置することができる。以上に加え、外科医は、保持マトリックス5050とステープルカートリッジ5010間に位置付けられた組織Tに適用するための、圧縮力の量を選択的に決定可能である。様々な状況において、組織に第一圧縮圧力を適用するために、外科医は保持マトリックス5050をステープル5020と係合させ、保持マトリックス5050を、ステープル5020の基部5022から第一距離だけ離れるように位置付けることができる。外科医は代替的に、組織に第一圧力よりも高い第二圧縮圧力を適用するために、第一距離よりも短い、第二距離だけ基部5022から離れた場所に、保持マトリックス5050を位置付けることができる。外科医は代替的に、組織に第二圧力よりも高い第三圧縮圧力を適用するために、第二距離よりも短い、第三距離だけ基部5022から離れた場所に、保持マトリックス5050を位置付けることができる。保持マトリックス5050及びステープル5020を備える締結システムは、外科医が標的組織に広範な圧縮圧力を適用することを可能にするように構成され得る。
ここで図96Dを参照して、ステープル脚部5021を、ステープル脚部先端部5023が、保持マトリックス5050の頂面上に延在するように、保持マトリックス5050を通して挿入可能である。再び図96Cを参照して、ジョー5040は更に、保持マトリックス5050中の保持開口部5052を通して通過するに伴って、ステープル脚部先端部5023を受容するように構成可能な、その中で画定されたクリアランス開口部5042を含み得る。例えば、クリアランス開口部5042は、脚部5021がジョー5040と接触しないように、保持開口部5052と整列され得る。クリアランス開口部5042は、保持マトリックス5050が配置される距離にかかわらず、ステープル脚部5021がジョー5040と接触しないように、十分な深さを有し得る。ここで図96Dを参照し、保持マトリックス5050がステープル5020と係合して望ましい位置に納まった後、ステープルカートリッジチャネル5030とジョー5040が動いて組織Tから離れることができる。より具体的には、ステープルカートリッジチャネル5030が、埋め込まれたステープルカートリッジ5000から離れることができ、アンビル5040が、埋め込まれた保持マトリックス5050から離れることができる。ジョー5040が保持マトリックス5050から取り除かれ、ステープル支持体5032がステープル基部5022から取り除かれる場合、保持マトリックス5050と基部5022の底部との間の距離5011は、ジョー5040及びステープルカートリッジチャネル5030がもはやそこに支持を提供していないにもかかわらず、保持され得る。ステープル脚部5021と保持マトリックス5050間の静止摩擦力は、圧縮されたカートリッジ本体5010及び/又は圧縮された組織Tによって保持マトリックス5050に適用されている付勢力に関わらず、位置に保持マトリックス5050を保持するのに十分であり得る。例えば、カートリッジ本体5010は弾力性材料から構成されることができ、これは圧縮されると、保持マトリックス5050及びステープル5020に対して弾性付勢力を、保持マトリックス5050とステープル5020を押し分けようとする様相で適用し得るが、そのような動きはステープル脚部5021と保持マトリックス5050との間の摩擦係合に対抗する。
以上で記載するように、保持マトリックスは、複数の保持開口部を含み得、それぞれの保持開口部は、その中で締結具の脚部を受容するように構成可能である。図97を参照し、保持マトリックス5150の一部分がそこに示され、これは、外辺部5156によって画定される保持開口部5152を含み得る。開口部5152の外辺部5156は、円形、又は少なくとも実質的に円形の輪郭及び/又は任意の他の好適な輪郭を含み得る。保持マトリックス5150は、開口部5152内に延在し、締結具脚部がそれを通して挿入された時に、締結具脚部を係合するように構成し得る、例えば保持部材5153のような、1つ以上の保持部材を含み得る。例えば、それぞれの保持部材5153は、中心軸5159に向かって内側に延在する、すなわち、開口部5152の中心に向かって延在するカンチレバーを含み得る。それぞれのカンチレバーは、保持マトリックス本体5158に取り付けられる第一端部と、保持開口部5152の外辺部5156を形成する第二端部を含み得る。保持開口部5152の外辺部5156は、第一直径又は幅によって画定可能であり、締結具脚部は、第二直径又は幅によって画定可能であり、ここで第二直径は、第一直径よりも大きくてよい。例えば、締結具脚部は、締結具脚部がそれを通して挿入されるに伴って、保持開口部5152の直径を増加させるために、1つ以上の保持部材5153を接触させる、及び屈折させるために構成可能である。以上に加え、締結具脚部は、締結具脚部がそこに挿入される時に、締結具脚部が外辺部5156を拡張させ得るように、保持開口部5152の外辺部5156より大きい外辺部を画定可能である。
再び図97を参照して、開口部5152は、変形可能な部材5153によって画定可能であり、ここでそれぞれの変形可能な部材5153は、他の変形可能な部材5153に関連して、又は独立して、屈折するように構成可能である。例えば、隣接した変形可能な部材5153を、それぞれの変形可能な部材5153が互いに対して屈曲するのを許容するように構成可能な、スロット5154によって分離可能である。それぞれのスロット5154は、保持マトリックス本体5158中の第一端部5155、保持開口部5152へ開いている第二端部、及び第一端部5155と第二端部間で延在する一定な、又は少なくとも実質的に一定な幅を含み得る。あるいは、それぞれのスロット5154の幅は、一定でなくてよく、それぞれのスロット5154は、その第一及び第二端部間の幅において増加及び/又は減少してよい。スロット5154の第1端部5155は、円形部分などの、拡大した部分を含むことができ、これは、(1)保持マトリックス本体5158に取り付けられた、変形可能な部材5153の基部にひずみ解放を、及び(2)変形可能部材5153の可撓性を増加させるための手段を提供し得る。変形可能な部材5153及び/又はスロット5154の形状は、所望する可撓性を有する変形可能な部材5153を提供するように、選択可能である。例えば、スロット5154は、より短い長さを有する変形可能な部材5153よりも、より可撓性であり得るより長い変形可能部材5153を生じるために、長くされてもよい。それぞれの変形可能な部材5153の幅は、その所望する可撓性を提供するように選択可能である。より具体的に、より薄い幅を有する変形可能な部材は、より厚い幅を有する変形可能な部材よりもより可撓性であり得る。図97を参照して、保持マトリックス本体5158に取り付けられた、変形可能な部材5153のカンチレバーの第一端部は、カンチレバーの第二端部よりも幅が広い場合がある。例えば、カンチレバーは、その第一及び第二端部間で、直線、又は少なくとも実質的に直線様式で、先細りし得る。
再び図97を参照して、保持マトリックス本体5158は、組織接触表面5151と、頂面5157を有する材料の平坦な、又は少なくとも実質的に平坦なシートを含み得る。例えば、組織接触表面5151と頂面5157は、互いに平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る。それぞれの変形可能な部材5153は、第一部分5153aと第二部分5153bを含み得、ここで第一部分5153aは第一方向に延在可能であり、第二部分5153bは、異なる第二の方向で延在可能である。例えば、保持マトリックス本体5158は、平面を画定可能であり、変形可能な部材5153の第一部分5153aは、そのような平面内に横たわり得る。変形可能な部材5153の第二部分5153bは、第一部分5153aに対して、角度を持って延在可能である。例えば、第二部分5153bは、保持マトリックス本体5158の頂面5157から離れて向く方向で延在可能であり、第二部分5153bは、保持開口部5152の中心軸5159に向かって収束可能である。任意の事象において、第二部分5153bは、締結具脚部がそれを通して挿入される時に、中心軸5159から離れて屈折するように構成可能である。ステープル5020のステープル脚部5021が、ステープル開口部5152内に挿入される場合、変形可能な部材5153は、一般に、ステープル5120の基部5122から離れる方向で変形し得る。結果として、変形可能な部材5153は、ステープル脚部5021が挿入されている方向と同一、又は少なくとも実質的に同一である一般方向にて屈曲し得る。
図BDを再び参照して、変形可能な部材5153の第二部分5153bはそれぞれ、ステープル脚部5021がその中に挿入されるに伴って、ステープル脚部5021に対して摺動するように構成可能な、鋭利な先端部を含み得る。第二部分5153bの鋭利な先端部はまた、ステープル脚部5021が反対方向(すなわち、ステープル脚部5021を保持開口部5052から取り除く方向)で引かれる場合に、ステープル脚部5021と噛み合うように構成され得る。いくつかの実施形態において、第二部分5153bは、90°を超える角度でステープル脚部5021の側部に対してある角度で傾斜する場合があり、その結果、第二部分5153bは、ステープル脚部5021がステープル脚部5021を保持開口部5052から引く傾向がある力を経験する時に、ステープル脚部5021の側部に穴を掘るか、又は入り込むことがある。ステープル脚部5021はその表面に、陥没部及び/又は凹部、例えば微小陥没部を含むことができ、これは例えば内部に変形部材5053の先端を受容するように構成され得る。例えば、変形可能部材5053の先端部は、引き出し力がステープル脚部5021に適用される際に、ステープル脚部5021の陥没部に適合し、これに入り込むことができる。第二部分5153bをステープル脚部5021内に入り込ませた結果として、ステープル脚部5021を保持開口部5022から取り除くために働く力は、単に第二部分5153bをステープル脚部5021内へとより深く配置させ、ステープル脚部5021を取り除くために必要な力を増加させ得る。更に、第二部分5153bの上方への傾きによって、第二部分5153bは、保持開口部5152内のステープル脚部5021の挿入に対してより可能であり、ステープル脚部5021の脱離により抵抗性である。結果として、ステープル脚部5021を保持開口部5022内に挿入するのに必要な力は、保持開口部5022からステープル脚部5021を取り除くのに必要な力よりも小さくてよい。ステープル脚部5021を保持開口部5022から取り除くのに必要な力は、例えば、保持開口部5022内へステープル脚部5021を挿入するのに必要な力よりも、およそ50パーセント大きい。あるいは、ステープル脚部5021を取り除くのに必要な力は、例えば、ステープル脚部5021に挿入するのに必要な力よりも、およそ10パーセント〜およそ100パーセント大きくてよい。ステープル脚部5021を取り除くのに必要な力は、例えば、ステープル脚部5021を挿入するのに必要な力の、およそ100パーセント、およそ150パーセント、およそ200パーセント、及び/又はおよそ200パーセント以上、大きくてよい。
再び図97を参照して、第二部分5153bを、開口部5152周囲方向に構成可能であり、その間のポケットを画定可能である。より具体的に、第二部分5153bは、ポケット5160を画定することがあり、これは、保持開口部5152に挿入される際に、締結脚部の先端部を受容するように構成される場合がある。変形可能な部材5153の第二部分5153bは、例えばポケット1560の環状、又は少なくとも実質的に環状の輪郭を協動的に画定可能な、環状、又は少なくとも実質的に環状の輪郭を持ち得る。例えば、第二部分5153bは、円錐又は円錐台形ポケットを画定可能である。ポケットは、例えば、4個の変形可能な部材5153(図97)、6個の変形可能な部材5153(図98)、又は8個の変形可能な部材5153(図99)のような、好適な数の変形可能な部材によって画定され得る。ここで図100を参照して、例えば保持マトリックス5250のような、保持マトリックスの変形可能な部材は、例えば、ピラミッド形状、又は少なくとも実質的にピラミッド形状を形成可能である。保持マトリックス5250は、外辺部5256によって画定可能な、例えば保持開口部5252のような、複数の保持開口部を含み得る。外辺部5256は、多角形、又は少なくとも実質的に多角形の輪郭、及び/又は任意の他の好適な輪郭を含み得る。保持マトリックス5250は、締結具脚部がそれを通して挿入される時に、開口部5252中を延在し、締結具を係合するように構成可能な、例えば保持部材5253のような、1つ以上の保持部材を含み得る。例えば、それぞれの保持部材5253は、中心軸5259に向かって内側に、すなわち開口部5252の中心に向かって延在するカンチレバーを含み得る。それぞれのカンチレバーは、保持マトリックス本体5258に接続する第一端部と、保持開口部5252の外辺部5256を形成する第二端部を含み得る。保持開口部5252の外辺部5256は、第一直径又は幅によって画定可能であり、締結具脚部は、第二直径又は幅によって画定可能であり、ここで第二直径は、第一直径よりも大きくてよい。例えば、締結具脚部は、締結具脚部がそれを通して挿入されるに伴って、保持開口部5252の直径を増加させるために、1つ以上の保持部材5253を接触させる、及び屈折させるために構成可能である以上に加え、締結具脚部は、締結具脚部がそこに挿入される時に、締結具脚部が外辺部5256を拡張させ得るように、保持開口部5252の外辺部5256より大きい外辺部を画定可能である。
再び図100を参照して、開口部5252は、変形可能な部材5253によって画定可能であり、ここでそれぞれの変形可能な部材5253は、他の変形可能な部材5253に関連して、又は独立して、屈折するように構成可能である。例えば、隣接した変形可能な部材5253を、それぞれの変形可能な部材5253が互いに対して屈曲するのを許容するように構成可能な、スロット5254によって分離可能である。保持マトリックス本体5258は、組織接触表面5251と、頂面5257を有する材料の平坦な、又は少なくとも実質的に平坦なシートを含み得る。例えば、組織接触表面5251と頂面5257は、互いに平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る。それぞれの変形可能な部材5253は、第一部分5253aと第二部分5253bを含み得、ここで第一部分5253aは第一方向に延在可能であり、第二部分5253bは、異なる第二の方向で延在可能である。例えば、保持マトリックス本体5258は、平面を画定可能であり、変形可能な部材5253の第一部分5253aは、そのような平面内に横たわり得る変形可能な部材5253の第二部分5253bは、第一部分5253aに対して、角度を持って延在可能である。例えば、第二部分5253bは、保持マトリックス本体5258の頂面5257から離れて向く方向で延在可能であり、第二部分5253bは、保持開口部5252の中心軸5259に向かって収束可能である。任意の事象において、第二部分5253bは、締結具脚部がそれを通して挿入される時に、中心軸5259から離れて屈折するように構成可能である。再び図100を参照して、第二部分5253を、開口部5252周囲方向に構成可能であり、その間のポケットを画定可能である。より具体的に、第二部分5253bは、締結具脚部の先端部を、これが保持開口部5252に挿入される際に受容するように構成され得る、ポケットを画定し得る。変形可能な部材5253の第二部分5253bは、例えば、多角形、又は少なくとも実質的に多角形のポケットを画定可能である。ポケットは、例えば、四角形を画定可能な4個の変形可能な部材5253(図100)、六角形を画定可能な6個の変形可能な部材5253(図101)、又は八角形を画定可能な8個の変形可能な部材5253(図102)のような、好適な数の変形可能な部材によって画定され得る。
ここで図103を参照して、例えば保持マトリックス5350のような、保持マトリックスは、例えば、チタン及び/又はステンレススチールのような材料の、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦なシートから形成可能である。例えば、複数の開口部5352を、1つ以上のスタンピング工程によって、保持マトリックス5350の本体5358中に形成可能である。材料のシートが、スタンピングダイ内に位置付けられる場合があり、これは、作動されると、スロット5354、スロット5354の開口部5355、及び/又は保持開口部5352の外辺部5356を形成するために、材料のいくつかの部分を型抜きすることができる。スタンピングダイはまた、変形可能な部材5353を好適な構成に曲げるように構成され得る。例えば、スタンピングダイは、折り目線5353cに沿って、第一部分5353aに対して上方に、第二部分5353bを変形可能である。ここで図104を参照して、例えば、保持マトリックス5450のような保持マトリックスが、複数の保持開口部5452を含み得る。上記と同様に、それぞれの保持開口部5452の外辺部5456は、スロット又はスリット5454によって隔てられる複数の変形可能な部材5453によって画定され得る。例えば、それぞれの変形可能な部材5453の全てが、上方に折り曲げられ得、ここで変形可能な部材5453を含むカンチレバーの遊離端部が、外辺部5456を画定可能である。保持マトリックス5450は、保持開口部5452を取り巻く、又は少なくとも実質的に取り巻く、複数の開口部5455を含み得る。例えば、開口部5455は、変形可能な部材5453のカンチレバーの固定された端部によって画定された外辺部を取り巻いている、又は包囲している円形アレイにて配置可能である。それぞれの開口部5455は、円形、又は少なくとも実質的に円形の外辺部、及び/又は任意の他の好適な外辺部を含み得る。使用中、開口部5455は、(1)保持マトリックス本体5458に取り付けられた変形可能な部材5453の基部に歪み解放を、及び(2)変形可能な部材5453の可撓性を増加させるための手段を、提供することができる。より大きな開口部5455が、より小さな開口部5455と比較して、変形可能な部材5453に対してより多くの可撓性を提供し得る。更に、変形可能な部材5453により近い開口部5455は、より遠い開口部5455と比較して、より多くの可撓性を提供し得る。
ここで図105を参照して、例えば保持マトリックス5550のような保持マトリックスが、複数の保持開口部5552を含み得る。それぞれの保持開口部5552は、拡大した円形の、又は少なくとも実質的に円形の端部5555を有する、細長スロット5554を含む場合がある。例えば、端部5555は、スロット5554より広い直径によって画定可能である。細長スロット5554と端部5555を、長手方向軸5559に沿って位置付け可能であり、及び/又は中心に置くことが可能である。スロット5554と端部5555は、それを通して締結具脚部が挿入されるに伴って、締結具の脚部を係合し、屈折させるように構成可能な、2つの反対のタブ5553を画定可能である。より大きな外辺部、又は直径を有する端部5555は、より小さな外辺部又は直径を有する端部5555によって画定されたタブ5553よりもより可撓性であり得る、より大きなタブ5553を画定可能である。端部5555は、同一の外辺部及び直径を有し得、例えばそれぞれのタブ5553は、長手方向軸5559に対して直角、又は少なくとも実質的に直角である軸に関して対称であり得る。あるいは、端部5555は、異なる外辺部及び/又は直径を有し得、ここでそれぞれのタブ5553は、その軸に対して対称でなくてよい。例えば、タブ5553は、締結具脚部が保持開口部5552を通して挿入されるに伴って、これらの軸周辺でねじれ得る。ここで図106を参照して、例えば保持マトリックス5650のような、保持マトリックスが、複数の保持開口部5652を含み得る。それぞれの保持開口部5652は、円形、又は少なくとも実質的に円形の端部5655を有する、細長スロット5654を含む場合がある。例えば、細長スロット5654と端部5655は、長手方向軸5659に沿って位置付け可能であり、及び/又は中心に置くことが可能である。それぞれの端部5655は、スロット5654の幅と同一、又は少なくとも実質的に同一である直径によって画定され得る。
ここで図107を参照して、例えば保持マトリックス5750のような保持マトリックスが、複数の保持開口部5752を含み得る。それぞれの保持開口部5752は、拡大端部5755を有する、例えば、スロット5754などの、複数のスロットを含み得る。例えば、細長スロット5754と端部5755は、長手方向軸5759に沿って位置付け可能であり、及び/又は中心に置くことが可能である。軸5759は、互いに直角、又は横断する方向にて延在可能である。スロット5754と端部5755は、締結具脚部が保持開口部5752を通して挿入される時に、締結具脚部を係合し、屈曲させるように構成可能な、例えば4個のタブ5753を画定可能である。それぞれのタブ5753は、例えば正三角形のような、三角形、又は少なくとも実質的に三角形の構成を含み得る。あるいは、ここで図108を参照して、例えば保持マトリックス5850のような保持マトリックスは、複数の保持開口部5852を含み得る。それぞれの保持開口部5852は、端部5855を含む、例えばスロット5854などの複数のスロットを含む場合があり、スロット5854及び端部5855は、長手方向軸5859に沿って位置付けられる、及び/又は中央に合わせられる場合がある。軸5859は、互いに直角、又は横断する方向にて延在可能である。スロット5854と端部5855は、締結具脚部が保持開口部5852を通して挿入される時に、締結具脚部を係合し、屈曲させるように構成可能な、タブ5853を画定可能である。それぞれのタブ5853は、弓状の輪郭を含み得る。より具体的に、それぞれのタブ5853は、締結具脚部と接触するように構成され得る、図105に示された先のとがった端部に相対する、湾曲した端部を含み得る。
ここで図109を参照して、例えば保持マトリックス5950のような保持マトリックスは、複数の肘開口部5952を含み得る。それぞれの保持具開口部5952は、例えば、スロット5954などの複数のスロットを含む場合があり、それぞれのスロット5954は、軸5959に沿って延在する及び/又はこれに沿って中央に合わせられる場合がある。軸5959は、互いに横方向であり、例えば、軸5959は、全ての軸5959が保持開口部5952の中央を通じて延在し、互いに等間隔、又は少なくとも実質的に等間隔で離間するように構成され得る。それぞれのスロット5954は、保持開口部5952の中心を向いている解放端部と、スロット5954の反対の端部にて第二の、閉鎖端部5955を含み得る。上記と同様に、スロット5954及び端部5955は、例えば、3つのタブ5953を画定することがあり、これは、締結具脚部が保持開口部5952に挿入される際に、締結具脚部と係合して屈曲するように構成され得る。それぞれのタブ5953は、スロット5954の隣接する端部5955の間に延在する弓状の構成を含み得る。ここで図110を参照して、例えば保持マトリックス6050のような保持マトリックスが、複数の保持開口部6052を含み得る。それぞれの保持開口部6052はタブ6053を含む場合があり、これは、締結具脚部が保持開口部6052に挿入される際に締結具脚部と係合し、屈曲するように構成される場合がある。例えば、タブ6053は、保持マトリックス本体6058に固定した基部と、締結具脚部に接触するように構成可能な弓状又は湾曲した輪郭6056を含む遊離端部とを含み得る。締結具脚部は、円形ワイヤから構成されるステープル脚部であり得、ここで湾曲した輪郭6056は、円形ワイヤの湾曲した外側表面に適合する、又は少なくとも実質的に適合するように構成可能である。
再び図110を参照して、保持マトリックス本体6058は、複数のスロット6054と、タブ6053及び保持開口部6052の様々な部分を画定するように構成可能な開口部6055とを含み得る。タブ6053は、平行な、又は少なくとも実質的に平行な側部を含む長四角形構成を含み得る。ここで図111を参照して、例えば、保持マトリックス6150のような保持マトリックスは、複数の保持開口部6152を含み得る。それぞれの保持開口部6152はタブ6153を備える場合があり、これは、締結具脚部が保持開口部6152に挿入される際に締結具脚部と係合し、屈曲するように構成される場合がある。例えば、タブ6153は、保持マトリックス本体6158に固定した基部と、締結具脚部に接触するように構成可能な、弓状又は湾曲した輪郭6156を含む遊離端部を含み得る。保持マトリックス本体6158は、複数のスロット6154と、タブ6153及び保持開口部6152の様々な部分を画定するように構成可能な開口部6155とを含み得る。タブ6153は、弓状の側部を含む、先細構成を含み得る。例えば、6153は、例えば遊離端部より広い基部を有して、幾何学的に先細にすることができる。
以上で記載したように、締着装置は、保持マトリックス内に複数の保持開口部を通して挿入されるステープル脚部を含む、複数のステープルを含み得る。以下により詳細に記載するように、ステープルは、第一ジョー中に保持可能であり、保持マトリックスは第二ジョー内に保持可能であり、ここで第一ジョーと第二ジョーの少なくとも1つは、他に向かって移動可能である。様々な状況において、第一ジョー内に位置付けられるステープルは内部に固定され得、それによって保持マトリックスがステープル脚部と係合する際に、ステープル脚部は保持開口部と整列される。図112及び113を参照して、締着装置は、外科用ステープラの第一ジョー中に位置付けられる、例えばステープルカートリッジ6200と、外科用ステープラの第二ジョー中に位置付けられる、例えば保持マトリックス6250を含み得る。上記に加え、図119及び図120を参照し、保持マトリックス6250は複数の保持開口部6252を含む場合があり、それぞれの保持開口部6252は、1つ以上の屈曲可能な部材6253により画定される外辺部6256を含み得る。例えば、以上に加え、それぞれの開口部6252を画定している屈折可能な部材6253は、ポケット6201を画定可能である。それぞれのポケット6201は、ステープル脚部が保持開口部6252と誤って整列し、まず例えば屈折可能な部材6253及び/又は組織接触表面6251に接触する事象において、開口部6252中にステープル脚部の先端部を案内するように構成可能である、例えば湾曲した、及び/又は凹面を含み得る。
以上に加え、締着装置は、保持マトリックス6250内に、保持開口部6252を通して挿入可能な、ステープル脚部6221を含む複数のステープル6220を更に含み得る。例えば、それぞれのステープル6220は、それよりステープル脚部6221が上方に延在可能な基部6222を含む、例えば実質的にU型構成を含み得る。ここで図115及び116を参照して、保持マトリックス6250中の保持開口部6252を、保持マトリックスの長手方向軸に沿って、又は平行に延在可能である、例えば、2つの平行、又は少なくとも実質的に平行な長手方向列中に配置可能である。第一列の保持開口部6252は、第二列の保持開口部6252に対してオフセットされているか、又は食い違っている。例えば、それぞれのステープル6220は、第二列中の保持開口部6252中に位置付けられる第二ステープル脚部6221の第一列中の保持開口部6252中に位置付けられる第一ステープル脚部6221を含み得、ここで結果として、基部6222は、保持マトリックス6250の長手方向軸に対して横断する方向で延在可能である。例えば、ステープル6220は、互いに平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る。より具体的に、例えば、ステープル6220aの基部6222aは、ステープル6220bの基部6222bと平行、又は少なくとも実質的に平行であり、これは、ステープル6220cの基部6222cと平行又は少なくとも実質的に平行である。ステープル6220aのステープル脚部6221は、例えば、ステープル6220cのステープル脚部6221によって画定される平面に平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る、ステープル6220bのステープル脚部6221bによって画定される平面に平行、又は実施的に平行である平面を画定可能である。
図112及び図114を参照し、ステープルカートリッジ6200は、複数のステープル6220、並びに加えて、例えば、ステープル6220を位置合わせするように構成され得る、スロット、溝及び/又は開口部などの複数の位置合わせガイドを含む、位置合わせマトリックス6260を含み得る。様々な実施形態において、位置合わせマトリックス6260は、保持マトリックス6250がステープル脚部6221と係合する前に、ステープル6220のステープル脚部6221が、保持マトリックス6250の保持開口部6252と整列されるように構成され得る。ここで図117及び118を参照して、位置合わせマトリックス6260は、ステープル6220のステープル脚部6221を密接に受容するように構成可能な、複数の位置合わせ開口部6262を含み得る。例えば、それぞれのステープル6220は、基部6222と、基部6222から延在している2つのステープル脚部6221とを含み得、ここでステープル6220の基部6222は、保持マトリックス6260の底面6264周辺に延在可能であり、ステープル脚部6221は、位置合わせ開口部6262を通して上方に延在可能である。それぞれの位置合わせ開口部6262は、円形又は少なくとも実質的な円形であり得、それを通して延在するステープル脚部6221の直径と等しいか、わずかに大きい直径によって画定可能である。位置合わせマトリックス6260は更に、位置合わせマトリックス6260の頂面6261から上方に延在し得る複数の隆起した部材6263を含み得、位置合わせ開口部6262を囲む、又は少なくとも部分的に取り囲み得る。隆起した部材6263は、より長い位置合わせ開口部6262を提供可能であり、様々な環境において、より長い開口部6262は、より短い開口部6262よりも、ステープル脚部6221の位置合わせに対し、より多くの制御を提供可能である。
使用において、ステープルカートリッジ6200を支持している第一ジョーは、ステープルが適用される組織の1つの側部上に位置付け可能であり、保持マトリックス6250を支持している第二ジョーは、組織の他の側部上に位置付け可能である。ジョーが組織に対して好適に位置付けられると、第二ジョー及び保持マトリックス6250は、ステープルカートリッジ6200の方に動かされることがある。ステープル脚部6221が、保持マトリックス6250の保持開口部6252を通して挿入されるに伴って、保持マトリックス6250の組織接触表面、又は底面6251が組織と接触し、位置合わせマトリックス6260の組織接触表面、又は頂面6261に対して組織を押圧することが可能である。あるいは、更に以下に、より詳細に記載する様に、ステープルカートリッジ6200は更に、組織に接触可能な、例えば位置合わせマトリックス6260の頂面6261上に位置付けられる圧縮性カートリッジ本体を含み得る。再び図114及び118を参照して、位置合わせマトリックス6260は更に、位置合わせマトリックス6260が組織に対して位置付けられる時に、その中で、組織の一部を受容するように構成可能な、ここで画定された1つ以上の開口部6203を含み得る。圧縮性カートリッジ本体が位置合わせマトリックス6260上、及び/又はに対して位置付けられる場合、カートリッジ本体が圧縮される時、圧縮性カートリッジ本体の一部が開口部6203内に入り得る。同様に、保持マトリックス6250が、複数の開口部6202を含む場合があり、これは、保持マトリックス6250が組織に対して位置付けられる時に、内部に組織の少なくとも一部分を受容するように構成され得る。
上記に加え、ステープル6220のステープル脚部6221が、保持マトリックス6250の保持開口部6252を通じて挿入される時、ステープル脚部6221の先端部は、保持マトリックス6250の頂面6257から上方に突出し得る。上記のように、様々な状況において、ステープル脚部6221の先端部は、これらが、保持開口部6252を通じて挿入された後に曲がらずに留まることがある。ここで図121〜124を参照して、ステープルカートリッジ6200と保持マトリックス6250を含む締着装置は、保持マトリックス6250上に突出するステープル脚部6221にアセンブリ可能な、例えばキャップ6270のような、複数の保護キャップ又はカバーを含んでよい。それぞれのキャップ6270は、鋭利な端部がそれに隣接して位置付けられた組織に接触しないように、ステープル脚部6221の鋭利な端部の全体を、又は少なくとも部分的にカバー可能である。ここで図124を参照して、それぞれのキャップ6270は、その中でステープル脚部6221の先端部を密接に受容するように構成可能な、その中で画定されている開口部6271を含み得る。キャップ6270、例えばシリコーン、ポリイソプレン、サノプレン及び/又は天然ゴムのような、エラストマー材料から構成され得る。開口部6271は、その中に挿入されたステープル脚部6221の直径の外辺部よりも小さい外辺部又は直径を含み得る。例えば、保護キャップ6270中の開口部6271は、その中にステープル脚部6221を受容するために拡張可能である。あるいは、キャップ6270は、開口部を含まなくてよく、ステープル脚部6221の先端部は、脚部6221がその中に挿入されるに伴って、キャップ6270を切開するように構成可能である。任意の事象において、それぞれのキャップ6270は、キャップ6270の基部6272が、保持マトリックス6250の頂面6257に隣接するまで、又は隣接して位置付けされるまで、ステープル脚部6221上に配置可能である。様々な状況において、キャップ6270は、これらが容易にそこから取り除かれないように、ステープル脚部6221の先端部上にぴったりと配置されるように、構成され得る。それぞれのキャップ6270は、例えば、円錐形の、又は少なくとも実質的に円錐形の外側表面を含み得る。キャップ6270は、例えば、略放物線状の、又は少なくとも実質的に略放物線状の外側表面のような、任意の好適な形状を含み得る。
例えば、上記の締結システムは、例えば、図125〜127に示される外科用ステープラを使用して配備し得る。エンドエフェクタは、その中にステープルカートリッジ6200を支持するように構成可能な、第一ジョー又はステープルカートリッジチャネル6230と、保持マトリックス6250と複数の保護キャップ6270を支持するように構成可能な第二ジョー6240を含み得る。開放構成の第二ジョー6240を示す図125を主に参照し、組織Tが、保持マトリックス6250とステープルカートリッジ6200との中間に位置付けられるようにして、ジョー6230及び6240が組織Tに対して位置付けられる場合がある。以上で議論したように、ステープルカートリッジ6200は更に、その中にステープル6220と位置合わせマトリックス6260が位置付けられる、例えばカートリッジ本体6210のような、圧縮性カートリッジ本体を含み得る。例えば、組織Tは、カートリッジ本体6210の頂面に対して位置付けることができる。第二ジョー6240は、複数の保護キャップ6270を受容するように構成された、複数の陥没部、又は開口部6245と、加えて、キャップ6270にわたり、位置において、保持マトリックス6250を保持するように構成可能な、1つ以上の保持機構又は固定器具を含み得る。例えば、保持マトリックス6250は、開口部6245中にキャップ6270を保持するように構成可能である。ここで図137を参照して、それぞれの開口部6245を、その中でキャップ6270の一部、又は全部を受容するように構成可能である。開口部6245は、キャップ6270が、例えばプレス嵌め及び/又はスナップ嵌め構成の少なくとも1つによってその中で固定可能なように、十分な大きさにし、構成されることが可能である。少なくとも1つの接着剤を、開口部6245中にキャップ6270を固定するために使用可能であった。例えば、このような接着剤は、キャップ6270がステープル脚部6221に係合した後に、キャップ6270が第二ジョー6240から脱着可能であり、第二ジョー6240が、埋め込まれた締結具アセンブリから離れて移動するように、選択可能である。ここで図138を参照して、第二ジョー6240は更に、第二ジョー6240にアセンブリ可能であり、開口部6245内でキャップ6270上で延在するか、又は保持することが可能な、少なくとも1つのカバーシート6246を含み得る。例えば、カバーシート6246の少なくとも一部を、例えば少なくとも1つの接着剤を用いて、ジョー6240に固定可能である。使用において、カバーシート6246は、エンドエフェクタを手術部位内に挿入する前に、ジョー6240から少なくとも部分的に脱着可能である。カバーシート6246は、ステープル脚部6221が保持マトリックス6250から現れるに伴い、ステープル脚部6221によって切開可能な、例えばPDS及び/又はPGAのような、埋め込み可能な材料から構成され得る。例えば、カバーシート6246は、カバー6270と保持マトリックス6250の中間の締着装置中に固定可能である。
上記に加え、ここで図126を参照し、ジョー6240は、開位置から、組織Tが保持マトリックス6250及びカートリッジ本体6210に対して位置付けられる、閉位置へと動かされる場合がある。このような位置において、保持マトリックス6250は、未だステープル6220と係合されないことがある。ジョー6240を、作動装置6235によって、その開放部分とその閉鎖部分間を移動させることができる。例えば、ジョー6240は、遠位ピン6243及びここから延在する近位ピン6244を含むことができ、遠位ピン6243は、カートリッジチャネル6230内に画定される遠位スロット6233内において垂直に、又は少なくとも実質的に垂直に摺動することができ、近位ピン6244はまた、やはりステープルカートリッジチャネル6230内で画定される近位スロット6234内で垂直に、又は少なくとも実質的に垂直に摺動し得る。図126に示されるように、使用中、作動装置6235は、ピン6243及び6244を、これらのそれぞれのスロット6233及び6234の上端部内に駆動するために、近位方向に後退し得る。例えば、作動装置6235は、遠位駆動スロット6236と近位駆動スロット6237を含み得、ここで駆動スロット6236及び6237の側壁はそれぞれ、遠位ピン6243と近位ピン6244に接触し、作動装置6235が近位に移動するに伴い、ピン6243と6244を上方に駆動するするように構成可能である。より具体的に、作動装置6235が近位方向に動くと、遠位ピン6243は、遠位駆動スロット6236の傾斜した第一部分6236aを摺動して上り、中間的な又は第二部分6236bへと入り、同様に、近位ピン6244は、遠位駆動スロット6237の傾斜した第一部分6237aを摺動して上り、中間的な又は第二部分6237bへと入り得る。ピン6243及び6244が両方とも上方に動くと、ジョー6240は、組織Tに向かって下方に、閉位置へと回転し得る。
上記に加え、ここで図127を参照し、作動装置6235は、第二ジョー6240を第一ジョー6230に向かって下方に押圧し、カートリッジ本体6210を圧縮し、かつ保持マトリックス6250及び複数の保護キャップ6270をステープル6220のステープル脚部と係合させるために、近位方向に更に引かれ得る。例えば、作動装置6235の更なる近位移動は、駆動スロット6236と6237の側壁が、それぞれピン6243と6244に接触することを引き起こし得、ピン6243と6244を、それぞれスロット6233と6234の底端部に向かって下方に駆動可能である。このような状況において、作動装置6235は、近位方向に引かれる場合があり、それにより、1つの遠位ピン6243が駆動スロット6236の第二部分6236bを出て、傾斜した第三部分6236cに入り、同様に、近位ピン6244が駆動スロット6237の第二部分6237bから出て、傾斜した第三部分6237cに入る。ピン6243及び6244が両方とも下方に動かされると、第二ジョー6240は、第一ジョー6230に向かって、発射位置へと下方に動くことがある。例えば、第二ジョー6240は、保持マトリックス6250が、カートリッジ本体6210の頂面に対して平行、又は少なくとも実質的に平行なまま、及び/又は位置合わせマトリックス6260に平行、又は少なくとも実質的に平行でなままであるように、下方に移動可能である。いずれにせよ、図129に示されるように、一度保持マトリックス6250及び保護キャップ6270がステープル6220のステープル脚部6221と係合すると、第二ジョー6240は、開位置、又は少なくとも実質的に開位置に戻る場合がある。例えば、作動装置6235は遠位方向に押圧され、ピン6243及び6244を、それぞれスロット6233及び6234の頂端部に駆動し、これはその後、ピンが一度各駆動スロット6236及び6237の中間部分6236b及び6237bを通過すると、スロット6233及び6234の底端部に向かって下方に駆動される。図128に示されるように、一度第二ジョー6240が開放されると、第一ジョー6230は、埋め込まれたステープルカートリッジ6200から分離される場合があり、第一ジョー6230及び第二ジョー6240は、埋め込まれた締結アセンブリから取り除かれ得る。
再び、図127を参照し、読者は、ピン6243及び6244は、これらのスロット6233及び6234の最も底部に配置されるものとして示されていないが、保持マトリックス6250及びキャップ6270は、ステープル脚部6221に係合している。このような状況は、厚い組織Tが保持マトリックス6250とカートリッジ本体6210との間に位置付けられる際に生じ得る。ここで図130を参照し、より薄い組織Tが保持マトリックス6250とカートリッジ本体6210との間に位置付けられる状況において、ピン6243及び6244は、図132に示されるように、これらの対応するスロット6233及び6234内へと更に下方に駆動され得る。一般に、例えば、作動装置6235は、以上で記載し、図130〜132にて図解した前進を通して、ピン6243及び6244を上方及び下方に駆動するために、近位に引くことが可能で、より薄い組織Tのために、保持マトリックス6250と、保護キャップ6270が、図133及び134にて図解したように、ステープル6220のステープル脚部6221上方に更に駆動可能である。保持マトリックス6250によって与えられる調節機構の結果として、同一の、又は少なくとも実質的に同一の圧縮力が、エンドエフェクタ内で捕捉された組織が、厚いか、又は薄いかに関わらず、締結された組織内で得ることが可能である。保持マトリックス6250によって与えられる調節機構は、外科医が、保持マトリックス6250が配置される深さを選択することによって、組織に対して、より大きな圧縮力又はより小さな圧縮力を提供するかどうかを選択可能であることを許容する。例えば、保持マトリックス6250がステープル脚部6221上に配置され得る範囲を、例えばスロット6233及び6234の長さ、又は範囲によって決定可能である。
以上で記載したように、保護キャップ6270は、ステープル脚部6221の端部を把持するように構成可能な、例えば柔らかい、又は可撓性の材料から構成されてよい。保護キャップ6270は、例えば、生体吸収性プラスチック、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)及び/又は例えばPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの複合体、及び/又は例えば、チタン及び/又はステンレススチールのような、生体適合性金属から構成され得る。図124にて示したように、それぞれのキャップ6270は、他のキャップ6270に対して連結しなくてよい。あるいは、1つ以上のキャップ6270は、保持マトリックス6250に取り付けられ得る。例えば、キャップ6270は、例えば少なくとも1つの接着剤によって、保持マトリックス6250に連結可能であり、ここでキャップ6270中の開口部6271が、保持マトリックス6270中の保持開口部6252と位置合わせ可能であるか、又は少なくとも実質的に位置合わせ可能である。ここで図135を参照して、例えばキャップ6370のような保護キャップが、その中で、例えばステープル脚部6221の先端部を受容するように構成可能な、内部空洞又はドーム6374を画定可能である。例えば、キャップ6370は、底部6372、及び底部6372を貫通して延在する開口部6371を含み得る。開口部6371は、ステープル脚部6221がそれを通して挿入される時に、屈曲するように構成可能な、1つ以上の脱着可能部材6373によって画定可能である。例えば、2つ以上のキャップ6370は、一緒に連結されてキャップ6370のアレイを形成し得る。例えば、ここで図136を参照して、複数のキャップ6370が、材料6375のシートによって一緒に連結可能である。シート6375は、所望の配置及び/又はキャップ6370の位置合わせを維持するために、十分に剛性であり得る。キャップ6370は、チタン及び/又はステンレス・スチールなどの生体適合性金属を含む場合があり、シート6375は、生吸収性プラスチック、商標名Vicrylで市販されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商標名Monocrylで市販されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、並びに/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/若しくはPCLの混合物などを含む場合がある。シート6375は、例えばシート6375が生体吸収されるに伴い放出可能である、その中に保存される、及び/又は分散される、例えば、コロイド銀及び/又はトリクロサンのような、抗菌剤を含む、生体吸収性材料から構成され得る。
以上に加え、シート6375を、キャップ6370がシート6375に埋め込まれるように、例えば射出成形工程を用いて、キャップ6370周辺で射出成形可能である。あるいは、シート6375を、例えば射出成形工程を用いて成形可能であり、ここで開口部6376が、例えばスタンピング工程を用いる射出成形工程の間、及び/又は射出成形工程の後に、シート6375内で成形可能である。いずれにせよ、キャップ6370は、圧力嵌め及び/又はスナップ嵌め接続、及び/又は少なくとも1つの接着剤を利用して、開口部6376に挿入され、固定される場合がある。それぞれのキャップ6370は、その中で開口部6376の外辺部を受容するように構成可能なキャップ6370の外辺部を取り巻く、又は少なくとも部分的に取り巻く、環状溝を含み得る。シート6375は、キャップ6370間の相対移動を許容可能な、可撓性及び/又は柔軟な材料から構成され得る。例えば、可撓性シート6375は、例えば、ゴム、プラスチック及び/又はシリコーン材料から構成される場合があり、キャップ6370は、例えば、金属などの剛性材料から構成される場合がある。例えば、以上と同様に、可撓性材料を、キャップ6370周辺に成形可能である。キャップ6370は例えば、事前に成形したシート6375内に押し込まれ得る。所望の硬度のシート6375を提供するために、可撓性材料のデュロメータが選択され得る。シート6375を、可撓性結合を含むように構成可能である。いずれにせよ、シート6375は、複数のキャップ6370が、エンドエフェクタ内で同時に位置付けられる及び/又は位置合わせされる場合に、キャップ6370をエンドエフェクタに組み合わせることを容易にし得る。更に、キャップ6370を接続するシート6375は、一度埋め込まれると、例えば、ステープルのラインに沿った組織を強化又は補強することができる。キャップ6370を接続するシートに加えて、又はその代わりに、キャップ6370は、複数の連結部によって一緒に接続され得る。例えば、そのような連結部は、可撓性であり得、キャップ6370間の相対的な移動を許容可能である。
ここで図139及び140を参照して、例えば、キャップ6470のような保護キャップが、ステープル脚部の先端部を変形させるように構成可能な、形成表面を含み得る。例えば、キャップ6470は、内部を貫通して延在する開口部6471を含み得る、基部6472を含み得る。開口部6471は、その中に、例えばステープル脚部6221のようなステープル脚部を密接に受容するように構成可能である。開口部6471は、ステープル脚部6221の直径又は外辺部と等しいか、又はより長い直径又は外辺部によって画定可能である。キャップ6470は更に、キャップ6470内に挿入されるに伴い、ステープル脚部6221の先端部を受容するように構成可能な、空洞又はドーム6474を含み得る。主に図140を参照し、キャップ6470は、アンビル又は形成表面6473を更に含む場合があり、これは、ステープル脚部6221を屈曲及び変形するように構成され得る。様々な状況において、形成表面6473は、例えば、湾曲した及び/又は凹状である場合があり、ステープル脚部6221がキャップ6470に挿入される際にこれを湾曲させるように構成され得る。ステープル脚部6221は、開口部6471を通して引くことができず、結果として、キャップ6470が、ステープル脚部6221にロックされるようになり得るように、十分に変形し得る。例えば、キャップ6470の基部6472は、変形したステープル脚部6221が、空洞6474から取り除かれることを防止できる開口部6471周辺に延在するリップを画定可能である。様々な状況において、上記の結果として、1つ以上のキャップ6470は、例えば、保持マトリックス6250などの保持マトリックスが、ステープル6220から後退するか又は係合離脱することを防ぐか又は抑制する場合がある。示されないが、キャップ6470は、対称的に、又は少なくとも実質的に対称的に形成され得、開口部6471は、キャップ6470を通じて延在する中央軸6479に沿って位置し得る。あるいは、再び図139を参照して、開口部6471は、中心軸6479に関してオフセットであり得る。例えば、オフセット開口部6471は、ステープル脚部6221が、形成表面6473の側部に接触し、以上で言及した中心とした開口部6471を含む実施形態において発生し得るような、形成表面6473の中心に接触する代わりに、形成表面6473の他の側壁に対して曲がることを許容可能である。
以上で議論したように、例えば、保持マトリックス6250のような保持マトリックスは、材料のシートと、それを通して延在する複数の保持開口部6252とから構成され得る。保持マトリックス6250を含むシート材料は、剛性又は実質的に非可撓性であり得る。あるいは、保持マトリックスは、保持マトリックス要素と、保持マトリックス要素に連結している複数の可撓性のコネクタ又はリンクのアレイから構成され得る。ここで図141を参照して、保持マトリックス、又は保持マトリックスの一部6550は、1つ以上の連結リンク6507によって一緒に連結可能な、複数の要素本体6505を含み得る。それぞれの要素本体6505は、その中に保持開口部6552を画定する複数の変形可能部材6553を含み得る。保持マトリックス6550の要素本体6505と連結リンク6507は、一体形成可能であり、材料の一体型ピースを含み得る。保持マトリックス6550は、例えば、チタン及び/又はステンレススチールなどの、金属材料から、例えば、スタンピング又はキャスティングされ得る。保持マトリックス6550はプラスチック、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、商標名Proleneで市販されるポリプロピレン、ポリエステル、商標名Ethibond及びMersileneで市販される、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−co−ヘキサフルオロプロピレン、商標名Pronovaで市販される、ポリヘキサフルオロプロピレン−VDF、及び/又はEthilon & Nurolonで市販される、長鎖脂肪酸ポリマーナイロン6及びナイロン6,6などから構成される場合があり、かつ例えば、射出成形プロセスによって形成され得る。要素本体6505は、連結リンク6507で一体形成されなくてよい。複数の単独の要素本体6505が、続けて一緒に連結し、保持マトリックス内に埋め込まれて産出可能である。例えば、要素本体6505は、例えば、チタン及び/又はステンレススチールなどの金属材料からスタンピングされて、プラスチック射出成形型に入れられ、プラスチック材料が成形型に射出されて、(1)要素本体6505を囲むか又は少なくとも実質的に囲むリム6506、及び(2)リム6506から延在する接続連結部6507を形成し得る。あるいは、1つ以上のコネクタ格子を、複数のリム6506内に画定された開口部を含めて形成可能であり、ここでそのようなそれぞれの開口部は、その中で、要素本体6505を受容するように構成可能である。それぞれの要素本体6505は、円形の又は少なくとも実質的に円形の外側外辺部を含む場合があり、同様にそれぞれのリム6506は、内部に円形の、又は少なくとも実質的に円形の開口部を画定する場合があり、開口部の直径は、要素本体6505の直径と同等か、又はそれより小さい場合がある。例えば、要素本体6505は、リム6505内の開口部にプレス嵌めするか、又は埋め込まれ得る。要素本体6505は、少なくとも1つの接着剤を用いて開口部内に固定可能である。
上記に加え、例えば、図142〜145に示されるように、保持マトリックスは、複数の要素本体6505、及び要素本体6505を任意の好適な配列で接続し得る複数の連結リンク6507を備える場合がある。配列のパターンとは関係なく、連結リンク6507は、要素本体6505及び保持開口部6552が、互いに対して動かすことを可能にするように構成され得る。例えば、一旦組織と係合したならば、要素本体6505の格子と、保持マトリックス6550を含む連結リンク6507が、同時に、また組織内のいくらかの運動が、そのより大きな運動を抵抗することを許容するために、伸びる、ねじれる、収縮する及び/又は屈曲するように構成可能である。それぞれの連結リンク6507は、例えば保持マトリックス6550が、中間マトリックス保持要素6505を屈曲させることを許容するために、伸びる、ねじれる及び/又は収縮するように構成された可撓性部材を含み得る。再び図141を参照し、リム6506から延在するそれぞれの連結部6507は、要素本体6505及び/又はリム6506の幅よりも狭い幅によって画定され得る。図142〜145を参照して、1つ以上のリンク6507が、例えば隣接する要素本体6506間のラインに沿って延在する、直線部分を含み得る。例えば、それぞれのリンク6507は、第一リム6506に取り付けられた第一端部と、第二リム6506に取り付けられた第二端部を含み得る。一旦再び図141を参照して、2つ以上のリンク6507を互いに連結させることができる。例えば、2つ以上のリンク6507を、例えば中間ヒンジ6509にて連結させることができる。ヒンジ6509は、例えば連結したリンク6507が、互いに対して移動することを許容可能な、リンク6507の断面厚さと比較して、1つ以上の方向における断面厚さの低減を含む場合がある。保持マトリックス6550は更に、リンク6507をリム6506に連結可能で、リンク6507とリム6506間の相対運動を許容可能なヒンジ6508を含み得る。ヒンジ6509と同様に、ヒンジ6508は、例えば、リンク6507の断面厚さと比較して、1つ以上の方向における断面厚さの低減を含む場合がある。
以上に加え、連結したリンク6507は、異なる方向に延在可能である。例えば、第一リンク6507は、第一方向に延在可能であり、第二リンク6507は第二方向に延在可能であり、ここで第一方向は、第二方向と異なり得る。第一リンク6507は、第一ラインに沿って延在可能であり、第二リンク6507は第二ラインに沿って延在可能であり、ここで第一ラインと第二ラインは、例えばおよそ30°、およそ45°、およそ60°、及び/又はおよそ90°のような角度にて、互いに交差可能である。ヒンジ6508及び/又はヒンジ6509は、リビングヒンジを含むことができ、これはリンク6507が、破断することなく、互いに対して何度も移動することを可能にする。ヒンジ6508及び/又はヒンジ6509は、脆い、又は容易に破断する部分を備える場合があり、これは、屈折しすぎる及び/又は屈折を繰り返しすぎると、破断し得る。例えば、このような脆い部分は、保持マトリックス6550の1つ以上の部分が、保持マトリックス6550の別の部分から破断して離れることを可能にし得る。例えば、ヒンジ6508及び/又はヒンジ6509は、保持マトリックス6550の他の部分よりも簡単に切開される、保持マトリックス6550の部分を含み得る。より具体的に、埋め込まれた保持マトリックス及び埋め込まれた保持マトリックスによって締結される組織は多くの場合において、様々な理由により、切断部材によって切開されることがあり得、かつこのような横断を促進するために、ヒンジ6508及び/又はヒンジ6509は、例えば、それを通じて切断部材がより容易に保持マトリックス6550を通過し得る、通路又は薄い部分を提供し得る。以上に加え、連結リンク6507は、連結リンク6507の曲げ、破壊及び/又は切開を促進可能な、その中で画定された、例えば、1つ以上の造特性又は材料アップセットを含み得る。
保持マトリックスは、材料の可撓性シート又はバンド内に埋め込まれ得る、例えばマトリックス要素本体6505のような、複数の保持マトリックス要素を含み得る。材料の可撓性シートは、例えばシリコーンのような、生物吸収性、エラストマー材から形成可能であり、ここで可撓性シートは、その中で画定された複数の開口部をもって産出可能である。例えば、固形可撓性シートを成形可能であり、複数の開口部が、可撓性シートを打ち貫かれ得る。あるいは、可撓性シートを成形可能であり、その中で画定された開口部を、成形工程の間に形成することができる。いずれにせよ、例えば、保持マトリックス要素6505は、可撓性シート内に挿入及び保持され得る。あるいは、以上と同様に、可撓性シートを、マトリックス要素6505の周辺に形成可能である。可撓性シートは、例えば織布メッシュ、及び/又は任意の他の好適な材料から構成され得る。上記に加え、このような織布メッシュは、容易に横断され得る。
ここで図146及び147を参照して、例えば保持マトリックス6250のような、保持マトリックスを含む締着装置は更に、保持マトリックス6250の頂面6257上に延在する時に、ステープル脚部6221の先端部を覆うことが可能な、例えばカバー6670のようなカバーを含み得る。カバー6670は、保持マトリックス6250に取り付けられることがある。カバー6670及び/又は保持マトリックス6250は、保持マトリックス6250にカバー6670を保持するように構成可能な、保持機構を含み得る。少なくとも1つの接着剤を、カバー6670を保持マトリックス6250に接続するために使用可能である。カバー6670は、より詳細に更に以下で記載するように、2つの層を含むとして示が、カバー6670は単一層から構成され得る。図147を主に参照して、ステープル脚部6221の先端部が、カバー6670の底面6673を通して延在可能であるが、カバー6670は、ステープル先端部がカバー6670の頂面6675を通して延在しないように、十分な厚さを有し得る。例えば、結果として、ステープル脚部6221の先端部が、カバー6670から突出しないことがある。カバー6670は、複数の層を含み得る。例えば、カバー6670は、第一層6671と第二層6672を含み得る。第一層6671及び第二層6672は、互いに取り付けられることがあり、第二層6672は、第一層6671に接着された、底面6676を含む場合がある。第一層6671と第二層6672は、異なる厚さを含み得、又は同一の厚さを含み得る。第一層6671と第二層6672は、実質的に同一の幅及び/又は長さを含み得る。あるいは、層6671と6672は、異なる幅及び/又は長さを含み得る。
以上に加え、第一層6671は、ステープル脚部6211によって切開可能な、例えば、圧縮性フォーム、メッシュ材料及び/又はヒドロゲルから構成され得る。第二層6672は、より硬い材料又は被覆、例えば、PGA及び/又はPDS、及び/又は任意の好適なバットレス材料を含み得る。例えば、ステープル脚部6221は、第一層6671に貫通するように構成可能であるが、ステープル脚部6221は、第二層6672に貫通し得ない。第二層6672は、第二層6672が、ステープル脚部6221によって接触され、置換されるが、ステープル脚部6221のステープル先端部によって、切開されない、又はわずかのみ切開されることを許容可能な十分な弾力性及び/又は強靱性を有する材料から構成され得る。示されないが、カバーは3層以上を含む場合があり、このような層の1つ以上が、貫通に抵抗し得る。使用において、例えば、保持マトリックス6250は、ステープル6220のステープル脚部6221が組織Tと保持マトリックス6250中の保持開口部6252を通して押圧され、カバー6270の第一層6271内に入るように、締結され、下方に押圧されるべき組織に対して位置付けることができる。ステープル脚部6221の先端部は、カバー6270の第二層6272内に入らなくてよいか、又は少なくとも実質的に入らなくてよい。図146に示されるように、保持マトリックス6250が好適に位置付けられた後、ジョー6240が開放され、カバー6670及び保持マトリックス6250は、ジョー6240から分離されることがある。図146に示されるように、ジョー6640は、2つ以上の保持マトリックス6250及びカバー6670を保持するように構成され得る。例えば、ジョー6640は、それぞれの保持マトリックス6250の組織接触表面6251が、ジョー6240の底から下方に左右されるように、それぞれその中にカバー6670を受容するように構成可能である2つのチャネル6679と、その上に位置付けられる保持マトリックス6250を含み得る。例えば、保持マトリックス6250とカバー6270は、ナイフスロット6678のそれぞれの側部上、ジョー6640中に格納可能である。使用中、保持マトリックス6250及びカバー6670は、同時に、及び/又は、例えば、これにわたって位置付けられる、カートリッジ6200などの対向するステープルカートリッジに対して同じ深さに展開される場合がある。その後、締結された組織を、ナイフスロット6678を横断する切断部材によって、切断ラインに沿って切開可能であり、ここで、ジョー6640はついで再び開かれ得る。カバー6670は、保持マトリックス6250に取り付けられないことがある。例えば、カバー6670は、チャネル6679中に位置付け可能であり、ジョー6640に固定可能な保持マトリックス6250によって、チャネル6679内に保持可能である。保持マトリックス6250が、これらのカバー6670の全体を適所で保持可能なように、それぞれの保持マトリックス6250は、これらのそれぞれのカバー6670よりも広く、及び/又は長くてよい。それぞれの保持マトリックス6250は、例えばそれらそれぞれのカバー6670と同一の幅及び/又は長さを有し得る。
以上で記載したように、締着装置は、例えば、保持マトリックス6250のような、保持マトリックスに取り付けられ得る材料の層を含み得る。ここで図150を参照して、材料の層6870が、保持マトリックス6250の底面6251に取り付けられ得る。層6870及び/又は保持マトリックス6250は、保持マトリックス6250に層6870を保持するように構成可能な、保持機構を含み得る。少なくとも1つの接着剤を、保持マトリックス6250に層6870を接着させるために使用可能である。いずれにせよ、層6870は、底面又は組織接触表面6873を含む場合があり、これは、保持マトリックス6250がステープル6220に向かって下方に動かされ、保持開口部6252をステープル脚部6221と係合させる時に、組織Tと接触するように構成され得る。例えば、層6870は、保持マトリックス6250の底面6251と組織Tとの間で圧縮され得る、例えば生体吸収性フォームのような、圧縮性材料から構成され得る。層6870は更に、層6870が圧縮されるに伴い、層6870から搾り出され得る、その中に保存された、及び/又は吸収された少なくとも1つ以上の薬物を含み得る。薬物は、例えば、少なくとも1つの組織シーラント、止血剤、及び/又はイオン化鉄及び/又はトリクロサンのような抗菌剤を含み得る。層6870の圧縮が、組織Tの表面の全体、又は少なくとも有意な部分が、薬物によって覆われるように、層6870から薬物を絞り出すことが可能である。更に、層6870が圧縮され、ステープル脚部6221が組織T及び層6870を貫通すると、薬物がステープル脚部6221から流れ落ち、例えば、ステープル脚部6221によって切開されたばかりの組織を治療し得る。保持マトリックス6250の本体は、例えば、チタン及び/又はステンレススチールのような、生体適合性材料から構成される第一層を含み得、底層6870は、例えば、酸化再生セルロース(OCR)、(いずれも、液体状態又は凍結乾燥の)フィブリン及び/又はトロンビンのような生物学的に活性な薬剤、グリシン、煙又はフォーム形状の吸収性ブタゼラチン、及び/又はイオン化銀及び/又はトリクロサンのような抗菌剤のような、生体吸収性材料から構成される第二層を含み得る。追加的な生体適合性材料は、Surgicel Nu−Knit、Surgicel Fibrillar、コラーゲン/ORC(組み込まれたコラーゲンマトリックスとの複合であり、商標名Promogranで市販される)、ポリグリコール酸(PGA)(商標名Vicrylで市販される)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグレカプロン25(PGCL)(商標名Monocrylで市販される)、ポリカプロラクトン(PCL)、及び/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/又はPCLの混合物を含み得る。図150においては1つの層6870のみが示されるが、任意の好適な数の層が使用され得る。第一薬物を含む第一層は、保持マトリックス6250に取り付け可能であり、第二の、又は異なる薬物を含む第二層は、第一層に取り付け可能である。例えば、複数の層が使用可能であり、それぞれの層は、異なる薬物及び/又はその中に含まれる薬物の異なる組み合わせを含み得る。
ここで図148を参照して、締着装置は、保持マトリックス6250の底面6251に取り付けられた材料の層6770を含み得る。層6770及び/又は保持マトリックス6250は、層6770を保持マトリックス6250に保持するように構成可能な、保持機構を含み得る。少なくとも1つの接着剤を、保持マトリックス6250に層6770を接着させるために使用可能である。いずれにせよ、層6770は、底面又は組織接触表面6773を含む場合があり、これは、保持マトリックス6250がステープル6220に向かって下方に動かされ、保持開口部6252をステープル脚部6221と係合する時に、組織Tと接触するように構成され得る。例えば、層6770は、保持マトリックス6250の表面6251と組織Tとの間で圧縮可能な、例えば生体吸収性フォームのような、圧縮性材料から構成され得る。層6770は更に、少なくとも1つの薬物をその中に保存するように構成可能な、1つ以上の被包、又はセル6774を含み得る。図149を参照して、被包6774は、ステープル脚部6221が組織Tと層6770を通して押圧される時に、ステープル脚部6221が、被包6774を穿刺する、及び/又はさもなければ破裂させるように、保持開口部6252と位置合わせされるか、又は少なくとも実質的に位置合わせ可能である。被包6774が破裂した後、被包6774内に保存されていた少なくとも1つの薬物Mが組織Tへと流出し得る。例えば、薬物Mは、ステープル脚部6221を流れ落ちるか、吸上可能で、ステープル脚部によってちょうど切開された組織Tを処理可能な流体を含み得る。上記の結果として、被包6774内に保存された薬物は、組織に対して局所的な治療を提供する。シート6770中の被包6774は、その中で保存される異なる薬物を含み得る。例えば、被包6774の第一群は、内部に保存された、第一薬物又は薬物の第一の組み合わせを含む場合があり、被包の第二群は、内部に保存された異なる薬物、又は異なる薬物の組み合わせを含む場合がある。層6770は、可撓性シリコーンシートから構成されてよく、被包6774は、シリコーンシート中の間隙を表し得る。例えば、シリコーンシートは、互いに取り付け可能な2つの層を含み得、ここで被包6774は、2つの層の間に画定可能である。層6770は、層6770の切開と脚部6221による被包6774の破裂を促進可能な、例えば部分的穿孔のような、1つ以上の薄い部分又は弱化部分を含み得る。被包6774の少なくとも一部分を、ドーム6777内に位置付け可能であり、ここでドーム6777はシート6770から上方に延在可能である。例えば、ドーム6777及び/又は少なくとも被包6774の一部は、保持マトリックス6250内に形成されたポケット6201内に位置付け可能である。被包6774は、互いに接続されない、別個のセルを含んでよい。あるいは、1つ以上の被包6774が、層6770を通して延在する、例えば1つ以上の経路、導管及び/又はチャネルを介して、互いに流体連結してよい。2010年8月24日に発行された、米国特許番号第7,780,685号、表題「ADHESIVE AND MECHANICAL FASTENER」は、本明細書において参照としてその全体を組み込まれる。
以上に加え、その中でカートリッジ本体、ステープル及び/又は位置合わせマトリックスを含むステープルカートリッジを、エンドエフェクタの第一ジョー内に装填可能であり、同様に、保持マトリックス及び/又は1つ以上のカバーが、エンドエフェクタの第二ジョー内に装填可能である。ここで図151を参照して、例えばカートリッジ充填器6990のような器具を、同時に、エンドエフェクタ内に2つ以上の締結カートリッジ挿入するために使用可能である。カートリッジ充填器6990は、ハンドル6991及びカートリッジキャリア6992を備える場合があり、カートリッジキャリア6992は、そこにステープルカートリッジ6200のカートリッジ本体6210を保持するように構成された第一保持部分と、カートリッジ本体6980を保持するように構成された第二保持部分を備える場合があり、この第二部分は、(1)内部に複数の保護キャップ6270を、(2)その底部表面に沿って保持マトリックス6250を支持する。第一及び第二保持部分はそれぞれ、カートリッジ本体6210及び6980を解除可能に係合するように構成された1つ以上の保持部材を含み得る。図152及び図153を参照し、エンドエフェクタは、第一又は底部ジョー6230と、第二又は頂部ジョー6940を含む場合があり、ステープルカートリッジ6200は、第一ジョー6230に装填され得、カートリッジ本体6980は、第二ジョー6940に装填され得る。様々な状況において、頂部ジョー6940は、作動装置6235によって開位置(図152)から閉位置(図153)に回転される場合があり、作動装置6235の動作は、先に記載されており、簡潔さのためにここで繰り返さない。ここで図153を参照し、一度頂部ジョー6940がその閉位置にくると、カートリッジキャリア6992の遠位端6993は、エンドエフェクタに挿入される場合があり、それによりステープルカートリッジ6200は、第一ジョー6930の遠位端6938を通じて、第一ジョー6230内の第一取り付け部分又はチャネル6939へと摺動する。同様に、カートリッジキャリア6992の遠位端6993は、エンドエフェクタ内に挿入される場合があり、それによりカートリッジ本体6980は、第二ジョー6940の遠位端6948を通じて、第二ジョー6940内の第二取り付け部分又はチャネル6949へと摺動される。カートリッジ充填器6990のハンドル6991を保持する、外科医又は他の臨床医は、ステープルカートリッジ6200及びカートリッジ本体6980を、それぞれチャネル6939及び6949を通じて、ステープルカートリッジ6200及びカートリッジ本体6980が完全に内部に位置するまで、押圧することができる。
ステープルカートリッジ6200及びステープル本体6980が位置付けられると、以下でより詳細に記載されるように、ステープルカートリッジ6200及びカートリッジ本体6980はそれぞれ、これらのそれぞれのジョー6230及び6940内の1つ以上の保持位置に係合することができる。いずれにせよ、ここで図154を参照して、一度ステープルカートリッジ6200及びカートリッジ本体6980が位置付けられると、カートリッジ充填器6990がステープルカートリッジ6200から分離され得、かつカートリッジ本体6980がエンドエフェクタから取り除かれる。例えば、第一ジョー6230内にステープルカートリッジ6200を保持している保持力は、カートリッジキャリア6992が、エンドエフェクタから遠位方向に引き出される際に、ステープルカートリッジ6200が第一ジョー6230の後ろに残るように、ステープルカートリッジ6200をカートリッジキャリア6992に保持する保持力よりも高い場合がある。同様に、カートリッジ本体6980を第二ジョー6940内に保持する保持力は、カートリッジキャリア6992がエンドエフェクタから遠位方向に引き出される際に、カートリッジ本体6940は、第二ジョー6940の後ろに残るように、カートリッジ本体6940をカートリッジキャリア6992に保持する保持力よりも高い場合がある。一度カートリッジ充填器6990がエンドエフェクタから取り除かれると、装填された第一ジョー6230及び装填された第二ジョー6940は、ステープリングされる組織Tに対して位置付けられ得る。ここで図155を参照し、第二ジョー6940は、カートリッジ本体6980によって保持される保持マトリックス6250及び複数の保護キャップ6270を、ステープルカートリッジ6200内に位置付けられたステープル6220と係合させるため、開位置(図154)から発射位置(図155)へと動かされる。
ここで図156及び図157を参照し、第二ジョー6940は、再び開放され、複数の保護キャップ6270及び保持マトリックス6250は、カートリッジ本体6980から分離され得、それによってキャップ6270及び保持マトリックス6250は、組織T及びステープルカートリッジ6200と係合したままであり得る。カートリッジ本体6980は、複数のキャップ6270が、その中で取り外し可能に位置付けられ得る複数のポケットと、それに対して保持マトリックス6250を取り外し可能に保持するように構成された1つ以上の保持スロットを含み得る。カートリッジ本体6980と係合した第二ジョー6940の保持部材は、第二ジョー6940が開いた後、第二ジョー6940内でカートリッジ本体6980を保持可能である。カートリッジ本体6980は、カートリッジ本体6980の一部がキャップ6270と保持マトリックス6250とともに埋め込まれ、カートリッジ本体6980の一部が、第二ジョー6940内に残るように、第二ジョー6940が開かれるに伴って、裂かれるように構成可能である。同様に、図156及び157を参照し、カートリッジ本体6210と係合した第一ジョー6230の保持部材が、第二ジョー6940が開放された後に、第一ジョー6230内にカートリッジ本体6210を保持し得る。カートリッジ本体6210は、カートリッジ本体6210がステープル6220と位置合わせマトリックス6260とともに埋め込まれ、カートリッジ本体6210の一部が、第一ジョー6230内に残るように、第一ジョー6230が埋め込まれたカートリッジ6200から離れて引かれるに伴い、裂かれるように構成可能である。ここで図158〜160を参照して、例えばステープルカートリッジ6900のようなステープルカートリッジは、例えば、ステープルカートリッジ6900がジョー6930内に挿入される時に、その中にジョー6930から延在する1つ以上の長手方向保持レール6916を受容するように構成可能である、カートリッジ本体6910の長さに沿って延在する、1つ以上の長手方向保持スロット6913を含み得る。使用中、保持スロット6913の端が、ステープルカートリッジ6900が例えば、保持チャネル6939の遠位端6938を通じて摺動する前に、保持レール6916の遠位端と整列され得る。
再び図160を参照して、ジョー6940は、2つの保持チャネル6949を含み得、ここでそれぞれの保持チャネル6949は、その中に複数のキャップ6270と、保持マトリックス6250を含む、カートリッジ本体6980を受容するように構成可能である。それぞれのカートリッジ本体6980は、カートリッジ本体6980がジョー6940中のそれらそれぞれの保持チャネル6949内に挿入されるに伴って、第二ジョー6940の1つ以上の長手方向保持レール6918に沿って摺動されるように構成可能な、1つ以上の長手方向保持ショルダー6917を含み得る。保持レール6918と保持ショルダー6917は、カートリッジ本体6980が、その中に保存されたキャップ6270と保持マトリックス6250から脱着するに伴って、協動して、第二ジョー6940内にカートリッジ本体6980を保持可能である。ここで図159を参照して、第二ジョー6940は更に、それらぞれぞれの保持チャネル中に、カートリッジ本体6980を取り外し可能にロックするように構成可能な、1つ以上の遠位隆起部、又はそれより延在する保持部材6915を含み得る。例えば、第二ジョー6940は、カートリッジ本体6980がチャネル6949内に挿入される時に、それぞれのカートリッジ本体6980が遠位隆起部6915の周囲で屈曲し得るようにして、それぞれの保持チャネル6949に対して構成され、位置付けられた、遠位隆起部6915を備える場合があり、カートリッジ本体6915がチャネル6949内に完全に位置付けられる時に、カートリッジ本体6980の遠位端が隆起部6915を越えてその上で嵌る。上記のように、カートリッジ本体6980を、これらが使用された後に取り除くため、カートリッジ本体6980が隆起部6915の上で引き戻され、保持チャネル6949から取り外され得る。上記と同様に、第一ジョー6930は、そこから延在する1つ以上の遠位保持隆起部6914を含む場合があり、これは、ステープルカートリッジ6900が完全に配置された時に、カートリッジ本体6910の1つ以上の保持溝又はスロット6912に受容されるように構成され得る(図158)。
以上に加え、その中に位置付けられた複数の第一締結具を含む第一締結カートリッジが、外科用締着器具の第一ジョー中に位置付けることができ、その中に位置付けられた複数の第二締結具を含む第二締結カートリッジを、外科用締着器具の第二ジョー内に位置付けることができる。使用中、第一締結具と第二締結具とを係合させ、組織をその間に固定するために、第一ジョー及び/又は第二ジョーは、互いに対して動かされ得る。第一締結カートリッジと第二締結カートリッジを、第一締結具が第二締結具に係合するように、互いに係合することが可能である。第一締結カートリッジの本体は、第一圧縮性材料から構成され得、第二締結カートリッジの本体は、第二圧縮性材料から構成され得、ここで第一本体及び/又は第二本体は、締結されている組織に対して圧縮可能である。組織が締結された後、第一ジョーは、埋め込まれた第一締結カートリッジから動かされる場合があり、第二ジョーは、埋め込まれた締結カートリッジから動かされる場合がある。その後、第一ジョーは、別の第一締結カートリッジなどを再充填される場合があり、第二ジョーは、別の第二締結カートリッジなどを再充填される場合があり、外科用締結器具が再使用され得る。いくつかの実施形態においてステープルが使用され得るが、例えば、互いに係合する際に、一緒に固定される二部構成締結具などの、他の種類の締結具を含む他の実施形態が想到される。例えば、第一締結カートリッジは、第一締結具部分を保存するために、第一保存部分を含んでよく、第二締結カートリッジは、第二締結具部分を保存するために、第二保存部分を含んでよい。本明細書で記載した締着装置は、任意の好適な型の材料及び/又は形体を含む締結具を使用可能である。締結具は、貫通部材を含み得る。このような貫通部材は、例えば、ポリマー、複合物、及び/又は多層基材を含む場合がある。多層基材の例は、エラストマー又はポリマーコーティングを有するワイヤ又はシート基材であり得る。貫通部材が、接続部材に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直に配向されるように形成された薄いシートであり得る。貫通部材は、矩形の輪郭の、半円形の輪郭、及び/又は任意のビーム輪郭を含む場合がある。本明細書で記載した締結具は、例えばワイヤ押出工程のような、任意の好適な工程を使用して製造可能である。別の可能性は、中空の貫通部材を生じるための、微細繊維化の使用である。これらの貫通部材は、ワイヤ押出工程とは異なる工程で作製される場合があり、材料の組み合わせを使用する場合がある。
上記のように、保持マトリックスを通じて突出するステープル脚部の先端部は、1つ以上のキャップ及び/又はカバーによって被覆され得る。ステープル脚部の先端部は、保持マトリックスを通して挿入された後に、変形可能である。保持マトリックスを保持するジョーは、保持開口部の上に位置付けられる及び/又は整列されるアンビルポケットを更に含む場合があり、これらは、ステープル脚部が保持マトリックスの上に突出する際に、これらを変形させるように構成され得る。それぞれのステープルのステープル脚部は、例えば互いに向かって、及び/又はステープルの中心に向かって内側に巻かれ得る。あるいは、ステープルの1つ以上のステープル脚部が、他のステープル脚部から離れて、及び/又はステープルの中心から離れて、外側に巻かれ得る。ステープル脚部が巻かれる方向にかかわらず、ステープル脚部の先端部は、保持マトリックスの本体に接触可能であり、ステープルによって締結された組織に再び入らなくてよい。保持マトリックスを通して通過した後に、ステープル脚部の変形が、適所で保持マトリックスを固定し得る。
ここで図161と162を参照して、例えば外科用ステープラ7000のような、外科用ステープリング器具が、第一ジョー7030と第二ジョー7040を含み得、ここで第二ジョー7040は、作動装置6235の運動によって、第一ジョー7030に向かって、離れて移動可能である。作動装置6235の動作は上記の通りであり、簡潔さのためにここで繰り返すことはしない。第一ジョー7030は、遠位端7031と近位端7032を含み得、第一ジョー7030は、ステープルカートリッジを受容するように構成される遠位端7031と近位端7032との間で延在するチャネルを画定可能である。例示目的のため、このようなステープルカートリッジのカートリッジ本体は、図161に示されないが、このようなステープルカートリッジは、カートリッジ本体、カートリッジ本体内に位置付けられるステープル6220、及びステープル6220の下に位置付けられるステープルドライバ7012を含む場合がある。明確化のために、図161にて示されていないが、第二ジョー7040は、ステープル6220上、例えば保持マトリックス6250のような保持マトリックスを保持するように、及び/又は以上で記載したように、ステープル6220の脚部との係合に、保持マトリックスを動かすように構成可能である。外科用ステープラ7000は更に、例えば、第一ジョー7030の遠位端7032から、近位端7031に向かって摺動され得る第一ジョー7030内に位置付けられたスレッド7010を含み得、保持マトリックス及び第二ジョー7040に向かって、ステープルドライバ7012とその上に支持されたステープル6220を持ち上げることが可能である。あるいは、スレッド7010を、例えばステープル6020を展開するために、近位端7032から遠位端7031に向かって移動させることが可能である。スレッド7010は、ステープルドライバ7012の下に摺動し、ステープルドライバ7012を上方に持ち上げるように構成可能な、1つ以上の傾斜したランプ又はカム7011を含み得る。外科用ステープル7000は更に、スレッド7010に動作可能に連結された、引く又は押圧するためのロッドを備える場合があり、これは、ハンドル上に位置する作動装置、及び/又は外科用ステープル7000のシャフトによって近位方向及び/又は遠位方向に動かされ得る。
再び図161を参照して、外科用ステープラ7000の第二ジョー7040は、フレーム7041、遠位端7048、及び遠位端7048の反対に位置付けられる近位端7049を含み得る。第2ジョー7040は、更に、フレーム7041の長手方向軸に沿って延在する、例えば、ガイドレール7045及び7046などの、1つ以上のガイドレールを含むガイドシステムを更に含む場合があり、これは、以下でより詳細に記載されるように、ステープル6220のステープル脚部6221が保持マトリックスを通過した後に、ステープル6220のステープル脚部と係合し、変形し得る1つ以上のアンビル又はカムを案内するように構成され得る。例えば、ガイドレール7045及び7046は、例えば、フレーム7041の頂部又は頂面に沿って、遠位ポスト7047の周囲から戻ってフレーム7041の頂部又は頂面に沿って延在するガイドワイヤ又はケーブルを含み得る。以上で言及し、ここで図163及び165を主に参照して、第二ジョー7040は更に、保持マトリックスを通して通過した後に、ステープル6220の脚部を変形するために、第二ジョー7040に沿って長手方向に移動させることが可能な、例えば第一アンビル7050及び第二アンビル7060のような、1つ以上のアンビル又はカムを含み得る。外科用ステープラ7000は更に、第一アンビル7050を近位に引く、及び/又は第一アンビル7050を遠位に押圧するように構成可能な、第一アンビル7050に連結した、及び/又は動作可能に結合した、第一アンビルドライバ、又は作動装置7051を含み得る。同様に、外科用ステープラ7000は更に、第二アンビル7060を近位に引く、及び/又は第二アンビル7060を遠位に押圧するように構成可能な、第二アンビル7060に連結した、及び/又は動作可能に結合した、第二アンビルドライバ、又は作動装置を含み得る。第一アンビル7050は、ガイドスロット7052を含み得、第二アンビル7060は、その中で、ガイドレール7045又はガイドレール7046を摺動自在に受容するようにそれぞれ構成可能な、ガイドスロット7062を含み得る。例えば、ガイドレール7045と7046は、その間の相対的横方向、又は左右の運動が防止可能な、又は少なくとも制限可能なように、ガイドスロット7052及び7062内に密接に受容され得る。
以上に加え、第一アンビル7050が近位に引かれ、第二アンビル7060が遠位に引かれ得る。図161を参照すると、ガイドレール7045及び7046、並びに遠位ポスト7047は、第二アンビル7060を遠位方向に引き、及び/又は第二アンビル7060を近位方向に引くように構成された滑車システムを備え得る。例えば、ガイドレール7045とガイドレール7046は、遠位ポスト7047周辺で延在する連続ワイヤ又はケーブルを含み得、ここで連続ワイヤの一部が、遠位ポスト7047周辺でワイヤを循環させるために引くことが可能である。ガイドレール7046は例えば、連続ケーブルが、第一方向で循環される時に、第二アンビル7060がジョー7040の遠位端7048に向かって遠位に引かれ得、連続ケーブルが第二、又は反対の方向で循環される時に、第二アンビル7060は、近位端7049に向かって近位に引かれ得るように、第二アンビル7060に取り付けられ得る。個々で図163を参照して、ガイドレール7046は、引張力がその間に伝わり得るように、ガイドスロット7062内で固定可能である。例えば、ガイドレール7045は、他のガイドスロット7062内で摺動するように構成可能である。第一アンビル7050は、第二アンビル7060と滑車装置に依存せずに作動してよく、第一アンビル7050内に画定されたガイドスロット7052は、相対運動がその間で許容されるように、ガイドレール7045と7046を摺動自在に受容するように構成されてよい。ガイドレール7045及び7046を含む連続ケーブルは、頂部ジョー7040の開放及び閉鎖を調整するために、十分に可撓性であり得る。連続的なケーブルはまた、第二アンビル7060の下方ジョー7030に向かう、及びこれから離れる垂直運動に適合するために十分に可撓性であり得、これは以下でより詳細に記載される。
再び図163と165を参照して、第一アンビル7050は、第二ジョー7040のフレーム7041中で画定された、例えば、カムスロット7070(図166)のような、1つ以上のカムスロット、又はガイドスロット内に乗るように構成可能な、そこより延在するカム従動部7055を含み得る。フレーム7041は、フレーム7041の第一側部に沿って長手方向に延在する第一カムスロット7070、及びフレーム7041の第二の反対側の側部に沿って長手方向に延在する第二カム7070を含む場合があり、第一アンビル7050の第一側部から延在するカム従動部7055は、第一カムスロット7070内に位置する場合があり、第一アンビル7050の第二側部から延在するカム従動部7055は、第二カムスロット7070内に位置する場合がある。例えば、それぞれのスロット7070の輪郭は同一であるか、又は少なくとも実質的に同一であり、互いに位置合わせ可能であるか、又は少なくとも実質的に位置合わせ可能である。同様に、第二アンビル7060は、そこから延在するカム従動部7065を備える場合があり、これは第二ジョー7040のフレーム7041内に画定されるカムスロット7070(図166)内に位置するように構成され得る。より具体的には、第二アンビル7060の第一側部から延在するカム従動部7065は、第一カムスロット7070内に位置する場合があり、第2アンビル7060の第二側部から延在するカム従動部7065は、第二カムスロット7070内に位置し得る。使用中、第一アンビル7050のカム従動部7055、及び第二アンビル7060のカム従動部7065は、カムスロット7070内で摺動することができ、それによって第一アンビル7050及び第二アンビル7060が近位方向に引かれ及び/又は遠位方向に押圧される際に、第一アンビル7050及び第二アンビル7060は、カムスロット7070の輪郭に従う。それぞれのカムスロット7070は、更に以下でより詳細に記載するように、アンビル7050及び7060が長手方向に、すなわち、フレーム7041の遠位端7048と近位端7049間で移動するのと同時に、アンビル7050と7060を垂直に、すなわちジョー7030に向かって、及びそれより離れて移動するように構成可能な、複数の平行、又は上部分7071と複数の駆動又は下部分7072を含み得る。
図166を参照し、外科用ステープラ7000が未発射状態にある時、第一アンビル7050は、フレーム7041の遠位端7048に位置付けられる場合があり、第二アンビル7060は、フレーム7041の近位端7049に位置付けられる場合があり、更にここで図167を参照し、外科用ステープラ7000が未発射状態にある時、第一ジョー7030内に位置付けられたステープル6220はまだ組織Tに挿入されていないことがあり、及び/又は保持マトリックスはその上に位置付けられている。使用中、ここで図168を参照し、ステープル6220は、ステープルドライバ7012によってステープルカートリッジのステープル空洞7033内で上方に駆動される場合があり、加えて、第一アンビル7050は、ステープル6220のステープル脚部6221に係合するために、フレーム7041の遠位端7048から遠位端7049へと近位方向に動かされる場合がある。ステープル6220は、第一アンビル7050が、そのステープル脚部6221と係合する前に、上方に駆動され得る。全てのステープル6220は、第一アンビル7050がステープル脚部6221と接触するように前進させられる前に、スレッド7010によって上方に展開されてもよく、あるいは、スレッド7010は、第一アンビル7050が近位方向に動かされるのと同時に近位方向に動かされてもよいが、スレッド7010は、ステープル6220を第一アンビル7050の前方に展開するために、第一アンビル7050を十分に導くことがある。図168に示されるように、カムスロット7070は、第一カム7050が平行部又は上部を通過する際に、第一カム7050の例えば、形成又はカム表面7053及び7054などの形成表面が、ステープル脚部6221の少なくとも一部と接触し得るように、構成及び配置され得る。様々な実施形態において、第一アンビル7050のカム従動部7055はそれぞれ、カムスロット7070の平行部7071内に位置付けられ得、それによって形成表面7053及び7054は、隆起部分にあり、ステープル脚部6221は、アンビル7050が平行部においてそこを通過する際に部分的にのみ変形される。図169に示されるように、第一カム7050は、カムスロット7070に沿って更に動かれる際に、第一アンビル7050のカム従動部7055は、カムスロット7070の駆動された又はより低い部分7072へと駆動される場合があり、それにより形成表面7053及び7054は、ステープル脚部6021をこれらの最終的に形成された構成へと駆動するために、ステープル脚部6021に向かって垂直に下方に動く。その後、第一アンビル7050は、カムスロット7070に沿って更に前進すると、第一アンビル7050は、カムスロット7070の平行部7071の別の組へと垂直に上方に駆動され得る。図168及び図169に示されるように、読者には、第一アンビル7050がステープル脚部のいくつかとのみ係合し、他のものとはしない場合があることがわかるであろう。例えば、第一アンビル7050は、例えば、ステープル6220の遠位ステープル脚部6221を含む、ステープル脚部の一群を変形するのみのように構成可能である。例えば、第一アンビル7050は、ステープル6220の中心に向かって、遠位ステープル脚部6221を変形するように構成可能である。それぞれの近位ステープル脚部6221は、第一アンビル7050と2回、(すなわち、第一形成表面7053、及び第一形成表面7053と整列された第二形成表面7054と)接触し得る。例えば、第一形成表面7053は、第一アンビル7050が平行、又は上部分中である時に、遠位ステープル脚部6221を、部分的に変形した構造に変形可能であり、第二形成表面7054は、第一アンビル7050が、駆動又は下部分内に移動する時に、完全に形成された構造に、遠位ステープル脚部6221を変形可能である。ここで図163及び164を参照して、第一アンビル7050は、ステープル脚部6221が、1つ以上の列又はラインで配置される時に、ステープル6220の遠位ステープル脚部6221を変形するために、複数の第一形成表面7053と、複数の第二形成表面7054を含み得る。更に以下でより詳細に記載するように、ステープル6020の近位ステープル脚部6221を、例えば、第二アンビル7060によって変形可能である。
以上に加え、第一アンビル7050を、ステープル6220の遠位ステープル脚部6221の全てを変形するために、フレーム7041の遠位端7048から、近位端7049まで移動させることが可能である。読者が気がつくであろうように、第一アンビル7050が、変形していない近位ステープル脚部6221に対して上下に移動可能であり、そのような相対運動を調整するために、第一アンビル7050が、第一アンビル7050が遠位ステープル脚部6221を曲げるに伴って、曲がっていない近位ステープル脚部6221を受容するように構成可能な、1つ以上のクリアランススロット7057(図165)を含み得る。同様に、図163を再び参照し、第二アンビル7060は、上記のように、アンビル7050がその平行部とドライバとの間で動かされる際に、上下に動く、第一カム作動装置7051の垂直移動に適合されるように構成され得る、隙間スロット7067を含む場合がある。全ての遠位ステープル脚部6221が曲がった後、第二アンビル7060を、アンビル作動装置7061によって、フレーム7041の近位端7049から、遠位端7048まで移動されることが可能である。ここで図170を参照し、上記と同様に、第二アンビル7060のカム従動部7065は、カムスロット7070内で摺動することができ、近位ステープル脚部6221を、例えば、ステープル6220の中央に向かって内側に変形させるために、第二アンビル7060は、平行部又は上部と、ドライバ又は下部との間で動かされ得る。上記と同様に、第二アンビル7060は、複数の第一形成又はカム表面7063と、複数の第二形成又はカム表面7064とを含む場合があり、これらはそれぞれ、近位ステープル脚部6021の1つ以上を少なくとも部分的に変形させ、及び/又は完全に変形させるように構成され得る。図164を再び参照し、第二アンビル7060は、複数の第一形成表面7063、及び複数の第二の形成表面7064を含む場合があり、これらは、例えば、複数の列又はラインに配置された、ステープル6220の近位ステープル脚部6221を変形させるように構成され得る。また図164に示されるように、第二アンビル7060の第一形成表面7063及び第二形成表面7064は、第一アンビル7050の第一形成表面7053及び第二形成表面7054と整列されないことがあり、結果としてステープル6220の近位脚部6221は、ステープル6220の遠位脚部6221とは異なる列又はラインに位置付けられることがある。読者が気付くであろうように、第二アンビル7060は、第二アンビル7060が遠位方向に動かされる際に、第一アンビル7050を押圧することがある。例えば、第二アンビル7060が、第一アンビル7050がその初期の、又は未発射の位置に戻り得るように、フレーム7041の遠位端7048に戻るように第一アンビル7050を押圧することがある。ステープル6220の近位ステープル脚部6221の全てが変形された後、第二アンビル7060は、その最初の又は未発射位置へと近位方向に後退し、戻され得る。このようにして、外科用ステープラ7000をもう一度使用するために、新しいステープルカートリッジが第一ジョー7030内に位置付けられ、新しい保持マトリックスが第二ジョー7040内に位置付けられ得るように、外科用ステープル7000はリセットされ得る。
上述したように、外科用ステープラは、横方向で複数のステープルの脚部を係合させるために、長手方向に移動可能な2つ以上のアンビルを含み得る。外科用ステープラは、例えばステープル脚部の第一群を変形させるために近位に、そしてステープル脚部の第二群を変形させるために遠位に、移動するアンビルを含み得る。例えば、そのようなアンビルは、例えば近位に対向している形成表面と、遠位に対向している形成表面を含み得る。
ここで図171を参照して、例えばアンビル7140のようなアンビルは、底面、又は組織接触表面7141と、その中で画定される複数の形成ポケット7142を含む得る。アンビル7140は、フレーム7144内に溶接可能な、例えばポケットプレート7143のような、1つ以上のプレートを含み得る。例えば、それぞれのポケットプレート7143は、フレーム7144内のプレートチャネル7145内に位置付け可能であり、長手方向の溶接7147を形成するために、フレーム7144を通して延在する溶接スロット7146を通して、フレーム7144に溶接可能である。様々な状況において、長手方向の溶接7147は、溶接スロット7146の全長に沿って延在する連続的な溶接と、その長さに沿って延在する、一連の離間した点溶接とを含む場合がある。それぞれのポケットプレート7143は、一緒に溶接された2つ以上のプレート部分を含み得る。例えば、それぞれのポケットプレート7143は、継目7148に沿って一緒に溶接され得る、第一プレート部分7143aと第二プレート部分7143bを含み得る。それぞれのプレート7143の第一プレート部分7143aと第二プレート部分7143bは、プレート7143がフレーム7144内のプレートチャネル7145に溶接される前に、一緒に溶接可能である。例えば、第一プレート部分7143aと、第二プレート部分7143bは、きつい継目7148を形成するために一緒に適合可能な、例えば図171にて示した歯状輪郭のような、協動輪郭を含み得る。それぞれのプレート7143は、その組織接触表面7141が、アンビル7040のフレーム7044から延在するように、プレートチャネル7145の深さよりも高くてよい、例えば、およそ0.5mm(.02’’)の高さを含み得る。個々で、図172を参照して、プレート7143は、例えばプレート7143の遠位端にて、少なくとも1つの溶接7149によって互いに連結可能である。
図171及び図172に示されるように、それぞれのポケットプレート7143は、内部に画定される複数の形成ポケット7142を含み得る。形成ポケット7142は、例えば研削工程及び/又は電極燃焼工程のような、任意の好適な製造工程によって、プレート7143中で形成可能である。例えば、ここで図173及び174を参照して、それぞれの形成ポケット7142は、例えば、深いウェル7150を主に形成すること、ついで深いウェル7150を囲む弓状の、又は湾曲した表面7151を形成すること、次いで、湾曲した表面7151中のステープル脚部ガイド溝7152を形成することによって製造可能である。あるいは、これらの工程は、任意の好適な順番で実施可能である。ここで図175を参照して、ステープル形成ポケット7142は、形成ポケットの内縁7153が、一貫性のある、又は少なくとも実質的に一貫性のある空隙7154によって分離されるように、形成可能である。例えば、空隙7154は、例えばおよそ0.2mm(.008’’)であり得る。更に、例えば、形成ポケット7142は、2つ以上の列又はラインに沿って配置でき、その中央線は、一定又は少なくとも実質的に一定の間隔7155によって隔てられ得る。例えば、中心線間の間隔7155は、例えば、およそ0.89mm(.035’’)であり得る。再び図175を参照して、それぞれの形成ポケット7142は、狭い幅7156と、広い幅7157間で先細にすることができる。例えば、狭い幅7156は、およそ1.1mm(.045’’)であり得、広い幅7157は、およそ1.9mm(.075’’)であり得る。プレート7143は、フレーム7144と同一の材料から構成され得る。例えば、プレート7143とフレーム7144は両方とも、例えば300系又は400系ステンレススチールのようなステンレススチール、及び/又は例えばチタンから構成され得る。あるいは、プレート7143とフレーム7144は、異なる材料から構成され得る。例えば、プレート7143は、例えばセラミック材料から構成され得、フレーム7144は、例えばステンレススチール及び/又はチタンから構成され得る。使用される材料により、様々な実施形態において、例えば、上記の溶接工程に加えて、又はその代わりに、プレート7143をフレーム7144内に固定するために少なくとも1つの鑞着工程をが使用され得る。
ここで図176〜178を参照して、アンビル7240は、フレーム7244と、フレーム7244内に挿入可能な複数のポケットプレート7243を含み得る。上記と同様に、それぞれのポケットプレート7243は、内部に画定される複数の形成ポケット7242を含む場合がある。アンビルフレーム7244は、ポケットプレート7243から延在する保持レール7247を受容するようにそれぞれ構成可能である、その中で画定された保持スロット7246を含み得る。ポケットプレート7243をアンビルフレーム7244に組み合わせるため、それぞれの保持スロット7246が内部のポケットプレート7243の保持レール7247を受容し得るように、保持スロット7246を広げるため、図177に示されるように、アンビルフレーム7244の側壁7245は、外側に屈折するか又は広がってもよい。一度保持レール7247が保持スロット7246内に位置付けられると、側壁7245は、図178に示されるように、解放される場合があり、それによって、フレーム7244がその非屈曲状態へと弾力的に収縮する及び/又は戻ることを可能にする。このような状況において、保持スロット7246は収縮し、かつそれによって内部に保持レール7247を捕捉し得る。保持レール7247及び/又は保持スロット7246は、1つ又は2つ以上の協働するテーパ状表面を含む場合があり、これは、屈折した保持スロット7246が解放された後、カムは保持スロット7246内に保持レール7247を保持し得る、テーパ固定係合を形成し得る。上記と同様に、ポケットプレート7243は、フレーム7244と同じ材料、又はこれとは異なる材料を含む場合がある。例えば、プレート7243は、例えばセラミック材料から構成され得、フレーム7244は、例えばステンレススチール及び/又はチタンから構成され得る。使用される材料により、様々な状況において、プレート7243をフレーム7244内に固定するために、少なくとも1つの鑞着工程、及び/又は少なくとも1つの溶接工程が使用され得る。
図179及び180において、外科用ステープリング及び切断器具8010はアンビル8014を含む場合があり、これは細長ステープルチャネル8016への枢動可能取り付けを中心に繰り返し開閉することができる。ステープル適用アセンブリ8012はアンビル8014とチャネル8016を含み、このアセンブリ8012の近位側が細長シャフト8018に近位側に取り付けられて実施部分8022を形成し得る。ステープル適用アセンブリ8012が閉じている時、又は少なくとも実質的に閉じている時、実施部分8022は、トロカールにステープル適用アセンブリ8012を挿入するのに好適な、十分に小さな断面を呈し得る。アセンブリ8012は、シャフト8018に連結したハンドル8020によって操作可能である。このハンドル8020は、例えば、細長シャフト8018とステープル適用アセンブリ8012とをシャフト8018の長手方向軸を中心に回転させる回転ノブ8030などのような、ユーザー制御を含み得る。閉鎖トリガー8026は、ピストルグリップ8036の前で、ハンドルハウジング8154を横断して横方向に係合する閉鎖トリガーピン8152(図181)を中心に枢軸旋回することができ、これを押圧することでステープル適用アセンブリ8012を閉じることができる。詳しくは後述されるように、閉鎖トリガー8026がクランプされたとき、閉鎖解放ボタン8038はハンドル8020上の外側にあってもよく、これにより解放ボタン8038を押圧して閉鎖トリガー8026のクランプを解除してステープル適用アセンブリ8012を開くことができる。発射トリガー8034は、閉鎖トリガー8026の前で枢軸旋回することができ、これによりステープル適用アセンブリ8012に、その中にクランプされた組織の切断とステープルを同時に行わせることができる。様々な状況において、詳しくは後述されるように、発射トリガー8034を用いて複数の発射ストロークを利用し、ストローク1回につき、外科医の手がかける必要な力の量を低減することができる。ハンドル8020は、回転可能な右及び/又は左インジケーターホイール8040、8041(図181)を含んでもよく、これが発射の進行を示し得る。例えば、発射全行程は、発射トリガー8034の発射全ストローク3回分を必要としてよく、よってインジケーターホイール8040、8041は、発射トリガー8034のそれぞれのストローク当たり3分の1回転まで回転し得る。詳しくは後述されるように、手動発射解放レバー8042は、望ましい場合、発射全行程が完了する前に発射システムを後退させることができ、これに加えて、発射解放レバー8042は、発射システムが固着及び/又は失敗した場合に、外科医又は他の臨床医が、発射システムを後退させることを可能にする。
図179及び181を参照して、細長シャフト8018は長手方向に回帰する閉鎖チューブ8024を含む外側構造を含んでいてよく、これが、ハンドル8020の閉鎖トリガー8026の近位方向押圧に応答して、アンビル8014を閉位置方向へと枢軸旋回させ得る。細長チャネル8018は、閉鎖チューブ8024の内部にあるフレーム8028(図181)によってハンドル8020に接続され得る。フレーム8028は回転可能にハンドル8020に対して係合していてよく、これにより回転ノブ8030(図179)の回転が、実施部分8022を回転させることができる。図181を特に参照し、回転ノブ8030は2つの半シェルから構成されていてよく、これらは1つ以上の内向き突起8031を含み得、これが、閉鎖チューブ8024内の1つ以上の細長側面開口部8070を通って延在し、フレーム8028と係合することが可能である。上記の結果、回転ノブ8030とフレーム8028は一緒、又は同期的に回転することができ、これによりノブ8030の回転位置が、実施部分8022の回転位置を決定する。より長い開口部8070の長手方向の長さは、閉鎖チューブ8024の、長手方向の閉じる動きと、開く動きを許容するのに十分長い。閉鎖チューブ8024の閉じる動きの生成に関して、主に図181及び183を参照して、閉鎖トリガー8026の上部分8160は、閉鎖リンク8164を介して閉鎖ヨーク8162に向かって押圧し得る。閉鎖リンク8164は閉鎖ヨークピン8166によってその遠位側が閉鎖ヨーク8162に枢動可能に取り付けられており、また閉鎖リンクピン8168によってその近位側が枢動可能に取り付けられている。閉鎖トリガー8026を、閉鎖トリガー8026の上部8160と、右及び左半分シェル8156、8158によって形成されるハンドルハウジング8154に近位に連結する、閉鎖トリガー引っ張りばね8246によって開位置に付勢可能である。張力ばね8246によって適用された張力は、ヨーク8162、閉鎖リンク8164、及び閉鎖チューブ8024を遠位方向に前進させるために閉鎖トリガー8026に適用される閉鎖力によって打ち負かされ得る。
上記のように閉鎖トリガー8026が作動又は押圧される際、閉鎖解放ボタン8038は、外科医又は他の臨床医が、望ましい場合に、閉鎖解放ボタン8038を押圧して、閉鎖トリガー8026及び他の外科用器具を、非作動状態へと戻すように位置づけることができる。閉鎖開放ボタン8038を、動作が、開放ボタン8038と、ロックアーム8172間で転送可能なように、中央外側旋回軸8173によって旋回しているロックアーム8172に連結可能である。図181を再び参照して、圧縮ばね8174は閉鎖解放ボタン8038を近位側に(すなわち、右から見た時に中央外側旋回軸8173を中心として時計方向に)付勢することができ、閉鎖トリガー8026の上部分8160は、後部ノッチ8171を備えた近位稜8170を含み得る。閉鎖トリガー8026が押圧されると、枢軸旋回ロックアーム8172が近位稜8170の上に乗り、閉鎖トリガー8026が完全に押圧された位置に達すると、後部ノッチ8171が枢軸旋回ロックアーム8172の下になり、後部ノッチ8171内に落下して後部ノッチ8171に対して、圧縮ばね8174の付勢力の下でロックされる。この時点で、閉鎖解放ボタン8038を手動押圧すると、枢軸旋回ロックアーム8172を上方向に回転させ、後部ノッチ8171から外れ、これによって閉鎖トリガー8026がアンロックされ、閉鎖トリガー8026が、クランプされていない位置に戻ることができる。
閉鎖トリガー8026が近位側でクランプされると、上述のように、発射ロッド8032をハンドル8020から遠位方向に前進させるために、発射トリガー8034がピストルグリップ8036に向かって引っ張られ得る。発射トリガー8034は横方向に横断する発射トリガーピン8202を中心に枢軸旋回することができ、かつハンドル8020の右半分及び左半分のシェル8156、8158と係合している。発射トリガー8034は、作動されると、リンクされている伝達発射機構8150を前進させ得る。リンクされている伝達発射機構8150は、ばね8184によって後退された未発射位置へと付勢され、詳しくは後述されるように、このばねは第一に、ハンドル8020のピストルグリップ8036に取り付けられ、第二に、リンクされている伝達発射機構8150のリンクの1つに取り付けられる。ばね8184は、ハウジング8154に接続された不動端8186と、スチールバンド8192の近位端8190に接続された移動端8188とを含み得る。スチールバンド8192の遠位側端8194は、連結ラック8200を形成する複数のリンク8196a〜8196dの前側リンク8196a上の取り付け機構8195に取り付けることができる。連結ラック8200は可撓性であってよく、これによりピストルグリップ8036側に容易に後退させてハンドル8020の長さを最小化する一方、まっすぐで剛性のラックアセンブリを形成することができ、これが発射ロッド8032に対して及び/又はこれを通して、顕著な発射力を伝達することができる。詳しくは後述されるように、発射トリガー8034は、発射トリガー8034の第一作動中に第一リンク8196aと係合し、発射トリガー8034の第二作動中に第二リンク8196bと係合し、発射トリガー8034の第三作動中に第三リンク8196cと係合し、及び発射トリガー8034の第四作動中に第四リンク8196dと係合することができ、発射トリガー8034のそれぞれの作動により、連結ラック8200を遠位側に増分量前進させることができる。以上に加え、発射トリガー1034の多数のストロークが、連結したラック8200が前進する距離を示唆するために、右及び左ゲージホイール1040、1041を回転させることが可能である。
ここで図181及び183を参照して、後退防止機構8250は、発射ストロークの合間に、張力/圧縮併用ばね8184が、連結ラック8200を後退させるのを防ぐことができる。連結スライドチューブ8131は第一リンク8196aを支え、発射ロッド8032に接続して、発射運動を伝達する。発射ロッド8032は、フレーム8028の近位端から近位側に出て、後退防止プレート8266の貫通穴8408を通って延在する。貫通穴8408は、垂直に位置合わせされている時に発射ロッド8032を摺動的に受容するが、傾いている時には拘束するような寸法にされている。下側タブアタッチメント8271はフレーム8028の近位端の下側リップから近位側に延び、後退防止プレート8266の下側エッジの開口部8269を通って延在する。この下側タブアタッチメント8271は、後退防止プレート8266の下側部分フレーム8028に近接するよう引っ張り、これによりこの後退防止プレート8266は、発射ロッド8032が遠位側に前進した時に垂直になり、発射ロッド8032が後退しようと試みると、上部後側を拘束状態に傾けることができる。後退防止圧縮ばね8264はフレーム8028の近位端によって遠位方向に拘束され、後退防止プレート8266の頂部を近位方向に支えて、この後退防止プレート8266をロック状態に付勢している。ばねの付勢に対抗して、後退防止カムチューブ8268が連結スライドチューブ8131を摺動可能に包囲し、後退防止プレート8266を支える。後退防止カムチューブ8268に取り付けられた、近位側に突出している後退防止ヨーク8256は、閉鎖ヨーク8162の上を覆って延在する。
図181を参照し、リンクトリガーによる自動後退機8289が、外科用ステープリング及び切断器具8010に組み込まれており、全発射行程の終わりにナイフを後退させる。この際、遠位リンク8196dにはタング8290が含まれ、これは、遠位リンク8196dが、閉鎖ヨーク8162内に形成されたラックチャネル8291(図181)内に前進すると、上方に突出する。このタング8290は後退防止リリースレバー8248(図186)上の下側近位カム8292を起動するよう整列される。図186及び187を特に参照して、右半分及び左半分のシェル8156、8158内に形成された構造が、後退防止リリースレバー8248の動きを拘束する。右半分及び左半分のシェル8156、8158の間にそれぞれ形成されたピン受容部8296と円形ピン8293が、後退防止リリースレバー8248内に形成された長手方向細長開口部8294を通って下側近位カム8292の遠位側に受容され、これにより、長手方向の並進と共に円形ピン8293を中心とする回転が可能になる。右半分シェル8156において、近位側開放チャネル8295には、近位側水平部8295aが含まれ、この部分は、後退防止リリースレバー8248の近位端近くで右向き後側ピン8297(図187)を受容する、上方及び遠位に角度がつけられた部分8295bと連通しており、これにより、後退防止リリースレバー8248が並進運動の最も遠位の部分に達した時に、上向きの回転を付与する。後退防止リリースレバー8248の近位側にある、右半分シェル8156内に形成されたブロック構造は、近位側開放チャネル8295内の右向き後側ピン8297を保持するよう組み立てられると、その近位側の動きを阻止する。
上記に対して更に、図187及び188に示すように、後退防止リリースレバー8248の遠位端8254はこれにより遠位側及び下向きに付勢され、右向き前側ピン8298がこれによって右半分シェル8156内に形成された遠位側開放ステップ構造8299内に落とされ、これは、右向き前側ピン8298と長手方向細長開口部8294との間の後退防止リリースレバー8248に上の左向きフック8301に引っ掛けられた圧縮ばね8300(図188)によってこの係合に付勢されている。圧縮ばね8300のもう一方の端は、閉鎖ヨーク8266の直上の、より近位側で下側の位置にある、右半分シェル8156内に形成されたフック8302(図186、188、189)に取り付けられている。圧縮ばね8300はこのようにして、後退防止リリースレバー8248の遠位端8254を下向き及び後ろ側に引っ張り、これにより、遠位側に前進した時に、右向き前側ピン8298が遠位側開放ステップ構造8299内に固定される。よって、図189を参照し、いったん外されると、後退防止リリースレバー8248が前進したまま後退防止プレート8266を垂直に保持し、よって、連結ラック8200を後退させることができる。エンドエフェクタ8012のクランプを外して、これにより閉鎖ヨーク8266が後退すると、閉鎖ヨーク8266上の、上向きに突出しているリセットタング8303が、後退防止リリースレバー8248の下側遠位カム8305に接触し、右向き前側ピン8298を持ち上げて遠位側開放ステップ構造8299から出し、これにより、後退防止圧縮ばね8264が後退防止カムチューブ8268と後退防止リリースレバー8248を近位側に押圧して、これらの後退位置にすることができる(図186)。
図179及び189を参照して、発射トリガー8034は、任意の好適な様式にて、連結したラック8200に動作可能に係合され得る。図180及び185を特に参照し、発射トリガー8034は、ハウジング8154に接続された発射トリガーピン8202を中心に枢軸旋回する。発射トリガー8034の上側部分8204は、発射トリガー8034がピストルグリップ8036の方へと押圧されると、発射トリガーピン8202を中心に遠位方向に動き、発射トリガー8034の上側部分8204とハウジング8154との間で近位側に接続された、近位方向に定置された発射トリガー張力ばね8206(図181)を伸張する。発射トリガー8034の上側部分8204は、ばねで付勢された側面つめ機構8210を介して、毎回の発射トリガー押圧の間、連結ラック8200を係合する。発射トリガーが解放されると、この側面つめ機構が、連結ラック8200から係合離脱し、発射トリガーが非押圧(未発射)位置に戻ることができる。使用中、リンク8196a〜8196dのそれぞれにおいて、近位側及び右側に向いた斜面8284によって形成されている、傾斜面右側トラックが、側面つめアセンブリ8285によって係合される。特に、つめスライド8270(図181及び183)は、右下及び左下ガイド8272を有し、これらはそれぞれ、ラックチャネル8291の下の閉鎖ヨーク8266内に形成された左側トラック8274(図181)と、ラックチャネル8291に平行でラックチャネルカバー8277に取り付けられている閉鎖ヨーク8276内の右側トラック8275とに、それぞれ摺動し、ここでラックチャネルカバー8277は、つめスライド8270の行程に対して遠位側の閉鎖ヨーク8266内で、ラックチャネル8291の右向き開放部分を閉じる。図181、182、及び185において、圧縮ばね8278は、閉鎖ヨークレール8276の上の上側近位位置にあるフック8279と、つめスライド8270の遠位右側にあるフック8280との間に取り付けられており、これが、つめスライド8270を近位側に引っ張って、発射トリガー8034の上側部分8204に接触させた状態にしている。
図181を特に参照し、つめブロック8318は、垂直後方ピン8320を中心に枢軸旋回するつめスライド8270の上に乗っており、このピンはつめブロック8318とつめスライド8270の左近位角を貫通している。キックアウトブロック陥没部8322が、垂直ピン8326により枢動可能にピン止めされているキックアウトブロック8324を受容するよう、ブロック8318の頂面の遠位部分に形成されており、このピンの下側先端部は、つめスライド8270の頂面のつめばね陥没部8328内へと延在している。つめばね陥没部8328内のつめばね8330は、垂直前側ピン8326の右側に延在し、つめブロック8318を、上から見て時計方向に回転するよう付勢し、傾斜した右側トラック8282に係合させる。キックアウトブロック陥没部8322内の小さなコイルばね8332は、キックアウトブロック8324を、上から見て時計方向に回転するよう付勢し、その近位端は、ラックチャネル8291の上の閉鎖ヨーク8266内に形成された凹凸のあるリップ8334に接触するよう付勢されている。図184に示すように、小さなコイルばね8332よりも、つめばね8330の方がより強い機械的利点を有しているため、このことは、つめブロック8318が、時計方向に回転したキックアウトブロック8324と係合する傾向になることを意味する。図185において、発射トリガー8034が完全に押圧され、解放され始めると、つめスライド8270が後退する際に、キックアウトブロック8324が、凹凸のあるリップ8334内の隆起部8336に当たり、キックアウトブロック8324を上から見て時計方向に回転させ、これによってつめブロック8318を、連結ラック8200との係合から追い出す。キックアウトブロック陥没部8322の形状により、キックアウトブロック8324の時計方向回転が停止して、凹凸のあるリップ8334に対して垂直の向きになり、完全後退の間中、この係合離脱状態を保持し、これによりラチェットノイズを解消する。
図181、183、190、及び195において、外科用ステープリング及び切断器具8010は、発射機構の手動解放、手動後退を提供し、及び1つのバージョン(図196〜202)では更に、完全発射行程の最後に自動後退を実施する、手動後退機構8500を含み得る。ここで図181、190、及び191を参照すると、特に、前側アイドラーギア8220は、連結ラック8200の歯のある左上側表面8222に係合し、この時前側アイドラーギア8220は、小さな右側ラチェットギア8231を有する後側アイドラーギア8230にも係合する。前側アイドラーギア8220と後側アイドラーギア8230は、それぞれ前側アイドラー軸8232と後側アイドラー軸8234の上で、ハンドルハウジング8154に回動可能に接続されている。後側軸8232の両端はそれぞれハウジング右半分シェルと左半分シェル8156、8158を貫通して延在し、左右のインジケーターゲージホイール8040、8041に取り付けられているため、後側軸8234がハンドルハウジング8154内で自由にスピンし後側ギア8230へのキー係合を有していることにより、インジケーターゲージホイール8040、8041が後側ギア8230と共に回転する。連結ラック8200とアイドラーギア8220と後側ギア8230との間のギアの関係は、歯状上方表面8222が好適な強さの歯寸法を有し、連結した伝送発射機構8150の完全な発射移動中に後側ギア8230が1回転未満回転するように、有利に選択され得る。発射行程又は進行を視覚的に示すギア機構8502に加えて、ギア機構8502は更に、ナイフを手動で後退させるのに使用することもできる。後側アイドラーギア8230の右側の小さなラチェットギア8231は、手動後退レバー8042のハブ8506内に延在し、特にハブ8506を二分する、垂直長手方向に揃えて整列されたスロット8508(図190)に位置合わせされる。ハブ8506の横貫通穴8510は、上側陥没部8512と連通している。前側部分8514は、近位側に導かれるロックつめ8516を受容するよう形作られ、このロックつめは、上側陥没部8512の遠位端に形成された右向き横方向ピン8518を中心に枢軸旋回する。後側部分8520は、L字型ばねタブ8522を受容するよう形作られ、これがロックつめ8516を下方向に付勢し、右側の小さなラチェットギア8231に係合させる。保持構造8524(図186及び193)は右半分シェル8156から上側陥没部8512内に突出しており、手動後退レバー8042が下りている時は、右側の小さなラチェットギア8231に係合しないようにロックつめ8516を上に保持する(図193)。コイルばね8525(図181)は、手動後退レバー8042を下方向に付勢する。
使用中、図192及び193に示されるように、張力/圧縮併用ばね8184は、遠位側に位置付けられた連結ラックとの接続が外れた状態になり得る。図194及び195において、手動後退レバー8042が上がると、ロックつめ8516が時計方向に回転し、保持構造8524により保持されなくなり、小さな右側ラチェットギア8231に係合し、後側アイドラーギア8230を左から見て時計方向に回転させる。よって、前側アイドラーギア8220は反時計方向に動き、連結ラック8200を後退させる。加えて、右側に湾曲した隆起部8510が、ハブ8506から突出し、後退防止リリースレバー8248と接触して遠位方向に動かすような寸法にされており、これにより、手動後退レバー8042が回転すると、後退防止機構8250が解放される。
図196〜202において、外科用ステープリング及び切断器具8010a用の自動後退機構8600には、完全発射行程の最後に、歯8602を有する前側アイドラーギア8220aに入り、この歯は、3回の発射ストロークに対応するほぼ完全な1回転を行った後、ブロック8608に当たるまで、カムホイール8606内の円形溝8604内で動くような、自動後退が組み込まれ得る。そのような状況において、右側隆起部8610は上方向に回転されて下側カム陥没部8612に接触し、後退防止リリースレバー8248aを遠位方向に動かす。図197を特に参照して、後退防止リリースレバー8248aには、前述のように作動する遠位端8254が含まれる。右半分及び左半分のシェル8156、8158に形成された円形ピン8293とピン受容部8296は、下側カム8192の後側の後退防止リリースレバー8248a内に形成された、概ね矩形の開口部8294aを通って受容され、これにより、後退防止リリースレバー8248aの遠位端8254の長手方向並進と下向きのロック運動とが可能になる。右半分シェル8156において、水平近位開放チャネル8295aが、後退防止リリースレバー8248aの近位端近くの右向き後側ピン8297を受容する。
操作中、発射前に、図198、198Aにおいて、連結ラック8200と後退防止カムチューブ8268は後退位置にあり、後退防止圧縮ばね8264が近位側で後退防止プレート8266に接触して、後退防止機構8250を固定している。自動後退機構8600は、後退防止リリースレバー8248aが、前側アイドラーギア8220aに接触するリンク8196aで後退された状態の初期状態である。歯8602は、反時計方向に進行する円形溝8604の全行程で、歯8602のすぐ近位側に右向き隆起部8610がある状態で、6時の位置にある。図199、199Aにおいて、1回の発射ストロークにより、1つの遠位リンク8196bを前進させ、前側アイドラーギア8220aに接触させる。歯8602は、静止カムホイール8606の円形溝8604を通って3分の1回転進行する。図200、200Aにおいて、第二の発射ストロークにより、もう1つのリンク8196cを前進させ、前側アイドラーギア8220aに接触させる。歯8602は、静止カムホイール8606の円形溝8604を通って3分の2回転進行する。図201、201Aにおいて、第三の発射ストロークにより、1つの遠位リンク8196dを前進させ、前側アイドラーギア8220aに接触させる。歯8602は円形溝8604を完全に1回転してブロック8608に接触し、カムホイール8606の反時計方向回転(右から見た時に)を開始し、右向き隆起部8608を後退防止リリースレバー8248aに接触させる。図202において、後退防止リリースレバー8248aは、それに応答して遠位側に動き、右向き前側ピン8298を遠位側開放ステップ構造8299に固定し、後退防止機構8250を解放する。同様の外科用ステープリング器具が、米国特許番号第7,083,075号(2006年8月1日発行)に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図203を参照して、外科用ステープリング器具9010のステープル適用アセンブリ9012は、シャフトフレーム9070に対してシャフト9016を長手方向に下げるよう伝達される2つの異なる動きによって、組織上にクランプし、ステープルを駆動し、組織を切断する機能を達成する。このシャフトフレーム9070は、外科用ステープリング器具のハンドルに近位側が取り付けられ、長手方向軸を中心に回転するよう連結されている。外科用ステープリング及び切断用器具の例示的なマルチストロークハンドルは、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A MULTISTROKE FIRING POSITION INDICATOR AND RETRACTION MECHANISM」という表題の、同時係属かつ共同出願の米国特許出願Ser.第10/374,026号に詳細が記載されている。本発明と一致する他の適用は、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEM」という表題の同時係属及び共同出願の米国特許出願第10/441,632号に詳細が記載されているような、単一発射ストロークが含まれてよい。
図204を特に参照して、シャフトフレーム9070の遠位端が、ステープルチャネル9018に取り付けられている。アンビル9022は、ステープルチャネル9018の近位端9074内に枢動可能に受容される近位枢動端9072を有し、これはシャフトフレーム9070との係合のすぐ遠位側である。アンビル9022が下向きに枢軸旋回すると、アンビル9022が、組織接触表面9028を動かし、相対するステープルカートリッジに向かってポケット9026を形成し、これについては下記に詳述される。アンビル9022の枢動端9072には、近位側であるが、ステープルチャネル9018との枢動可能な取り付けよりも遠位側にある、閉鎖機構9076が含まれる。よって、閉鎖チューブ9078は、その遠位端にこの閉鎖機構9076と係合する馬蹄形開口部9080が含まれ、上述と同様に、閉鎖トリガーに応じてシャフトフレーム9070の上を摺動しながら、閉鎖チューブ9078の、近位側長手方向運動中にアンビル9022に対する開放運動と、遠位側長手方向運動中にアンビル9022に対する閉鎖運動とを選択的に付与する。シャフトフレーム9070は、長手方向に往復する2ピースのナイフ及び発射バー9090を介して、ハンドルからの発射運動を包含しガイドする。特に、シャフトフレーム9070には、長手方向に往復する2ピースのナイフ及び発射バー9090の近位部分を受容する長手方向発射バースロット9092が含まれ、具体的にはラミネート先細発射バー9094が含まれる。ラミネート先細発射バー9094は、固体の発射バー及び/又はその他の好適な材料で置き換えられ得ることが理解されよう。
Eビーム9102は、2ピースのナイフ及び発射バー9090の遠位部分であり、これは別々の閉鎖と発射を促進し、また発射中に細長ステープルチャネル9018からのアンビル9022の間隔空けを促進する。特に図204及び205を参照して、鑞付け又は接着剤などの任意の取り付け処理に加えて、ナイフ及び発射バー9090は、Eビーム9102内に近位側に形成されたメスの垂直取り付け開口部9104で形成され、これが、ラミネート先細発射バー9094により遠位側に置かれる、対応するオスの取り付け部材9106を受容し、これにより、それぞれの部分が、それぞれ異なる機能に好適な選択された材料及び工程で形成される(例えば強度、可撓性、摩擦)。Eビーム9102は、一対の上側ピン9110、一対の中間ピン9112、及び下側ピン又は脚部9114を形成するのに好適な材料特性を有し、かつ鋭い切断縁部9116を得ることができるような材料で、有利なように形成され得る。加えて、切断縁部9116のそれぞれの垂直端を支えて保持している、一体形成され近位側に突出している上側ガイド9118及び中間ガイド9120は更に、切断の前に組織を鋭い切断縁部9116の方へガイドするのを補助する組織準備エリア9122を画定する。中間ガイド9120は更に、ウェッジスレッド9126(図206)のステップ付きの中央部材9124を支えることによりステープル適用器具9012を係合かつ発射するのに使用され、詳しくは後述されるように、ステープル適用アセンブリ9012によるステープル形成を行う。これらの形状(例えば上側ピン9110、中間ピン9112及び下側脚9114)をEビーム9102と共に一体形成することで、複数の部品を組み立てた場合に比べ、互いに対しての許容誤差を小さくして製造することが促進され、これによって、ステープル適用アセンブリ9012の、発射中の望ましい動作及び/又は様々なロックアウト機能との効果的な相互作用が確実になる。
図207及び208において、ステープル適用アセンブリ9012は開いた状態で、Eビーム9102は完全に後退した状態で示されている。組立中、Eビーム9102の下側脚9114は、ステープルチャネル9018内の広がった穴9130を通ってこの中に落ち、次にEビーム9102が前進し、これによってEビーム9102が、ステープルチャネル9018内に形成された下側トラック9132に沿って遠位側に摺動する。特に、下側トラック9132には、ステープルチャネル9018の下側表面の広がったスロット9134として開放している狭いスロット9133が含まれ、これは図208及び209に特に示すように、広がった穴9130と連通した、横断面における逆T字型を形成する。いったん組み立てると、ラミネート先細発射バー9094に近位側が連結されたコンポーネントにより、下側脚9114が再び近位側に移動して広がった穴9130に入り係合を外すことは許さない。図210を参照し、ラミネート先細発射バー9094は、ステープル適用アセンブリ9012をトロカールを通して挿入することを促進する。特に、完全に後退した時に、より遠位で下側の突起9136がEビーム9102を持ち上げる。これは、ステープルチャネル9018内の広がった穴9130の近位側エッジに、上向きにカムが係合する点の、下向き突起9136の配置によって達成される。ここで図211を参照し、ラミネート先細発射バー9094は更に、特定のロックアウト機構の操作を強化し、このような機構は、発射行程の最初の部分の間にシャフトフレーム9070によって下向きに付勢される、より近位側の上向き突起9138を含めることによって、ステープルチャネル9018に組み込まれ得る。特に、横方向バー9140は、シャフトフレーム9070内の一対の矩形開口部9142の間で画定される(図204)。横方向バー9140を包むクリップばね9144が、長手方向発射バースロット9092から遠位側に突出しているラミネート先細発射バー9094の一部分を下向きに付勢し、これにより、適切な場合に、特定の有利なロックアウト機構が確実に係合される。この付勢は、上向き突起9138がクリップばね9144に接触する時、発射行程の一部だけに対していっそう際立ち、又はいっそう制限される。
図207及び208において、Eビーム9102は、アンビル9022の枢動近位端近くのアンビルポケット9150内で、Eビーム9102の上側ピン9110によって後退される。下向きの開放垂直アンビルスロット9152(図203)は、アンビル9022内で横方向に広げてアンビル内部トラック9154にし、発射中にこれが遠位側に前進する際、図210及び211に示すように、ステープルチャネル9018からのアンビル9022の間隔を積極的に空けて、Eビーム9102の上側ピン9110を捕捉する。よって、Eビーム9102が後退した状態で、外科医は、ステープルと切断のために中に捕捉した組織の配置と向きに満足するまで、繰り返して、ステープル適用アセンブリ9012を開閉することができ、しかも、Eビーム9102は、直径が小さく、それに対応して剛性が低減したステープル適用アセンブリ9012にであっても、組織の適切な配置を支援する。図203、204、206、207、209、及び215において、ステープル適用アセンブリ9012が、ウェッジスレッド9126を含む交換可能ステープルカートリッジ9020と共に示されている。長手方向に整列した平行な複数の下向き開放ウェッジスロット9202(図209)は、ウェッジスレッド9126に一体化されたそれぞれのウェッジ9204を受容する。図209〜211において、ウェッジスレッド9126は複数のステープルドライバ9206に上向きにカム係合し、このドライバはステープルドライバ陥没部9208内で垂直に摺動可能である。この図解した形において、それぞれのステープルドライバ9206には、2本の垂直の尖った突起があり、それぞれが、それぞれのステープル穴9210又は空洞9024内へと上向きに移動して、ステープル9023を上向きに押出して変形させ、アンビル9022のステープル形成表面9214(図211)に対して収まるようにする。中央発射陥没部9216(図204)は、ステープルチャネル9018に近接するステープルカートリッジ9020内で画定されており、これによりウェッジスレッド9126の下部水平部分9218(図206)と、Eビーム9102の中間ピン9112との通過が可能になる。特に、ステープルカートリッジトレイ9220(図204、209)がポリマー製ステープルカートリッジ本体9222に取り付けられてその下側にあり、このポリマー製ステープルカートリッジ本体は、それ自体に形成されたステープルドライバ陥没部9208、ステープル穴9210、及び中央発射陥没部9216を有する。ステープル9023がこれによりいずれかの側に形成されると、鋭い切断縁部9116が、最も遠位の端のみを除き、ステープルカートリッジ9020の長手方向軸を通過するスロット9230を垂直に通って入り込む。
図211に示すように、ステープル適用アセンブリ9012の発射は、2ピースのナイフ及び発射バー9090を、下向き突起9136がEビーム9102上の中間ガイド9120を上側及び後側にカム係合するまで、近位側に引くことで開始され、これによって、図203及び207に示すように、アンビル9022が開いている時に、新しいステープルカートリッジ9020がステープルチャネル9018に挿入される。図212において、2ピースのナイフ及び発射バー9090は、小さな距離だけ遠位側に前進しており、これにより、ラミネート先細発射バー9094の上向き突起9138に対するクリップばね9144の付勢力の下で、下向き突起9136が下側トラック9132の広がった穴9130の中に落ちる。中間ガイド9120が、ウェッジスレッド9126のステップ付き中央部材9124の上に乗ることにより、更なる下向き回転を防ぎ、これにより、Eビームの中間ピン9112を、中央発射陥没部9216内に保持する。図213において、2ピースのナイフ及び発射バー9090が遠位方向に発射されており、ウェッジスレッド9126が前進してステープル9023を形成させている一方、アンビル9022と、鋭い切断縁部9116を有するステープルカートリッジ9020との間に挟まれた組織9242を切断する。その後、図214において、2ピースのナイフ及び発射バー9090を後退させ、ウェッジスレッド9126を遠位側に位置付けられたまま残す。図215において、中間ピン9112は、ステープルチャネル9018内に形成されたロックアウト陥没部9240内に平行移動して下りることができる(図208、211も参照)。このようにして、ウェッジスレッド9126(図215には図示なし)が近位側に位置付けられていない状態(すなわち、ステープルカートリッジ9020又は使用済みステープルカートリッジ9020がない状態)の時に、中間ピン9112がロックアウト陥没部9240の遠位エッジに当たる際に、手術者は触覚的指標を受け取ることができる。同様の外科用ステープリング器具が、米国特許番号第7,380,696号(2008年6月3日発行)に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
以上で記載するように、ステープルカートリッジは、その中で画定される複数のステープル空洞を含む、カートリッジ本体を含み得る。カートリッジ本体は、デッキ及びデッキ頂面を含み得、それぞれのステープル空洞は、デッキ表面に開口部を画定し得る。上述のように、ステープルは、そこから発射されるまでの間、カートリッジ本体内に保存されるように、それぞれのステープル空洞内に位置付けられ得る。ステープルは、カートリッジ本体から発射される前に、ステープルがデッキ表面の上に突出しないように、カートリッジ本体内に受容され得る。ステープルはデッキ表面の下に位置付けられているため、そのような実施形態において、ステープルの損傷及び/又は標的組織に時期尚早に接触する可能性を低減することができる。様々な状況において、ステープルは、カートリッジ本体から突出していない未発射位置と、カートリッジ本体から出現して、ステープルカートリッジに対して位置付けられているアンビルに接触することができる発射済み位置との間で、移動することができる。アンビル、及び/又はアンビル内に画定される形成ポケットは、ステープルがカートリッジ本体から展開されているに伴い、ステープルが所定の形成された高さまで変形するように、デッキ表面上所定の距離に位置付けることができる。いくつかの状況において、アンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された組織の厚さは変化する可能性があり、その結果、より厚い組織が特定のステープル内に捕捉されることがある一方、より薄い組織が他の特定のステープル内に捕捉されることがある。いずれの場合においても、ステープルによって組織にかかるクランプ圧力又はクランプ力は、ステープルによって変化する可能性があり、あるいは、例えば、ステープル列の一方の端にあるステープルと、そのステープル列の他方の端にあるステープルとの間で変わる可能性がある。特定の状況において、アンビルとステープルカートリッジデッキとの間の隙間は、ステープルがそれぞれのステープル内に所定の最低クランプ圧力を適用するように制御することができる。しかしながら、いくつかのそのような状況において、異なるステープル内でクランプ圧力の顕著な変動が依然として存在し得る。
ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジから展開したステープル内に捕捉された組織の厚さを補うための手段を含み得る。図216を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ10000)は、剛性の第一部分(例えば、支持部分10010)と、圧縮可能な第二部分(例えば、組織厚コンペンセーター10020)とを含み得る。主に図218を参照して、支持部分10010は、カートリッジ本体、上デッキ表面10011、及び複数のステープル空洞10012を含み得、ここで以上と同様に、それぞれのステープル空洞10012は、デッキ表面10011中の開口部を画定可能である。例えばステープル10030は、それぞれのステープル空洞10012内に取り外し可能に位置付けることができる。例えば、主に図245を参照し、以下により詳細に記載するように、それぞれのステープル10030は、基部10031と、基部10031から延在する1つ以上の脚部10032を含み得る。ステープル10030が配備される前に、これも詳しくは後述されるように、ステープル10030の底面10031は、支持部分10010内に位置付けられているステープルドライバによって支持されることができ、同時に、ステープル10030の脚部10032は、ステープル空洞10012内に少なくとも部分的に収容され得る。ステープル10030は、脚部10032が、組織厚コンペンセーター10020を通して移動し、組織厚コンペンセーター10020の頂面を通して貫通し、組織Tを貫通し、ステープルカートリッジ10000の反対に位置付けられるアンビルと接触するように、未発射位置及び発射位置間で展開可能である。脚部10032がアンビルに当たって変形されると、それぞれのステープル10030の脚部10032が、それぞれのステープル10030内で、組織厚コンペンセーター10020の一部と組織Tの一部とを捕捉し、この組織に圧縮力をかけることができる。上記に対して更に、それぞれのステープル10030の脚部10032は、ステープルの底面10031に向かって下向きに変形して、ステープル捕捉領域10039を形成することができ、組織Tと組織厚コンペンセーター10020が捕捉され得る。様々な状況において、ステープル捕捉領域10039は、変形した脚部10032の内側表面と、底面10031の内側表面との間で画定され得る。ステープルの捕捉領域の大きさは、例えば脚の長さ、脚の直径、底面の幅、及び/又は脚の変形の程度などのいくつかの要素に依存し得る。
先に、外科医はしばしば、ステープルが適用されている組織に対する適切なステープル高さを有する好ましいステープルを選択する必要があった。例えば外科医は、厚い組織に使用するには長いステープルを選択し、薄い組織に使用するには短いステープルを選択することができた。しかしながらいくつかの状況において、ステープルが適用される組織は均一な厚さを有しておらず、ステープルによっては、望ましい発射された構成を達成することができなかった。例えば、図250は、薄い組織に使用された長いステープルを示す。ここで図251を参照し、組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター10020)を薄い組織に使用した場合、大きなステープルであっても、望ましい発射された構成を形成することができる。
組織厚コンペンセーターの圧縮性のおかげで、組織厚コンペンセーターは、それぞれのステープル内に捕捉された組織の厚さを補正することができる。より具体的には、ここで図245及び246を参照して、組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター10020)は、ステープル捕捉領域10039内に捕捉された組織の厚さ及び/又はタイプに応じて、それぞれのステープル10030のステープル捕捉領域10039のより大きな部分及び/又はより小さな部分を占めることができる。例えば、より薄い組織Tがステープル10030内に捕捉された場合、組織厚コンペンセーター10020は、より厚い組織Tがそのステープル10030内に捕捉された場合に比べ、ステープル捕捉領域10039のより大きな部分を占めることができる。これに対応して、より厚い組織Tがステープル10030内に捕捉された場合、組織厚コンペンセーター10020は、より薄い組織Tがそのステープル10030内に捕捉された場合に比べ、ステープル捕捉領域10039の中で、より小さな部分を占めることができる。このようにして、組織厚コンペンセーターは、より薄い組織及び/又はより厚い組織を補正することができ、ステープル内に捕捉された組織厚さとは無関係に、又は少なくとも実質的に無関係に、圧縮圧力を組織に適用することができる。上記に加え、組織厚コンペンセーター10020は、異なるステープル10030内に捕捉された組織の様々なタイプ又は圧縮性を、補正することができる。ここで図246を参照して、組織厚コンペンセーター10020は、脈管Vを含み得る脈管組織Tに対して圧縮力を適用することができ、その結果、圧縮性のより低い脈管Vを通る血流を制限する一方、周囲の組織Tに対して望ましい圧縮圧力を適用することができる。様々な状況において、上記に対して更に、組織厚コンペンセーター10020はまた、形成不良ステープルをも補正することができる。図247を参照して、様々なステープル10030の形成不良により、そのようなステープル内で画定される、より大きなステープル捕捉領域10039が生じることがある。組織厚コンペンセーター10020の弾力性のために、ここで図248を参照すると、形成不良ステープル10030内に配置された組織厚コンペンセーター10020は、そのような形成不良ステープル10030内に画定されたステープル捕捉領域10039が増大している場合であっても、依然として組織Tに十分な圧縮圧力を適用することができる。様々な状況において、例えば、隣接するステープル10030の中間にある組織厚コンペンセーター10020は、形成不良ステープル10030を囲む適正形成ステープル10030により、組織Tに対して付勢することができ、その結果、周囲の組織、及び/又は形成不良ステープル10030内に捕捉された組織に対して、圧縮圧力を適用することができる。様々な状況において、組織厚コンペンセーターは、例えば石灰化、線維性領域、及び/又は以前にステープル又は治療が行われた組織などによって生じ得る、異なる組織密度を補正することができる。
固定した、又は不変の組織空隙が、支持部分とアンビル間で画定され得、結果として、ステープルが、ステープル内に捕捉された組織の厚さにかかわらず、所定の高さに変形されてよい。組織厚コンペンセーターをこれらの実施形態と共に使用すると、組織厚コンペンセーターが、アンビルと支持部分ステープルカートリッジとの間に捕捉された組織に対して適合することができ、この組織厚コンペンセーターのおかげで、組織厚コンペンセーターが追加の圧縮圧力を組織に対して適用することができる。ここで図252〜257を参照して、ステープル10030が、所定の高さHに形成されている。図252に関して、組織厚コンペンセーターは使用されておらず、組織Tがステープル捕捉領域10039の全体を占めている。図259に関して、組織厚コンペンセーター10020の一部がステープル10030内に捕捉され、組織Tを圧縮し、ステープル捕捉領域10039の少なくとも一部分を占めている。ここで図254を参照して、薄い組織Tがステープル10030内に捕捉されている。本実施例において、例えば、圧縮された組織Tは、およそ2/9Hの高さを有し、圧縮された組織厚コンペンセーター10020は、およそ7/9Hの高さを有する。ここで図255を参照し、中間の厚さを有する組織Tが、ステープル10030内に捕捉されている。本実施例において、例えば、圧縮された組織Tは、およそ4/9Hの高さを有し、圧縮された組織厚コンペンセーター10020は、およそ5/9Hの高さを有する。ここで図256を参照し、中間の厚さを有する組織Tが、ステープル10030内に捕捉されている。本実施例において、例えば、圧縮された組織Tは、およそ2/3Hの高さを有し、圧縮された組織厚コンペンセーター10020は、およそ1/3Hの高さを有する。ここで図255を参照して、厚い組織Tがステープル10030内に捕捉されている。本実施例において、例えば、圧縮された組織Tは、およそ8/9Hの高さを有し、圧縮された組織厚コンペンセーター10020は、およそ1/9Hの高さを有する。様々な状況において、この組織厚コンペンセーターは、例えば、ステープル捕捉高さの約10%、ステープル捕捉高さの約20%、ステープル捕捉高さの約30%、ステープル捕捉高さの約40%、ステープル捕捉高さの約50%、ステープル捕捉高さの約60%、ステープル捕捉高さの約70%、ステープル捕捉高さの約80%、及び/又はステープル捕捉高さの約90%を含む圧縮高さを含み得る。
ステープル10030は、任意の好適な未形成高さを有し得る。ステープル10030は、例えば、およそ2mm〜及び4.8mmの未形成高さを含み得る。ステープル10030は、例えば約2.0mm、約2.5mm、約3.0mm、約3.4mm、約3.5mm、約3.8mm、約4.0mm、約4.1mm、及び/又は約4.8mmの未形成高さを含み得る。ステープルが変形され得る高さHは、支持部分10010のデッキ表面10011と、反対側のアンビル間の距離によって決定され得る。デッキ表面10011と、アンビルの組織接触表面間の距離は、例えば、およそ2.5mm(0.097’’)であり得る。高さHは、アンビル内に画定される形成ポケットの深さによっても規定され得る。形成ポケットは、例えば、組織接触表面から測定された深さを有し得る。詳しくは後述されるように、ステープルカートリッジ10000は更にステープルドライバを備え得、これはステープル10030をアンビルに向かって持ち上げることができ、ステープルをデッキ表面10011の上に持ち上げる(又は「オーバードライブさせる」)ことができる。このような場合、ステープル10030が形成される高さHは、ステープル10030がオーバードライブされる距離によっても規定され得る。例えば、ステープル10030は、例えば約0.71mm(0.28”)オーバードライブされることがあり、これによりステープル10030が例えば約4.80mm(0.189”)の高さに形成され得る。ステープル10030は、例えば、およそ0.8mm、及び1.0mm、およそ1.5mm、およそ1.8mm、およそ2.0mm及び/又はおよそ2.25mmの高さまで形成可能である。ステープルは、例えば、およそ2.25mm〜およそ3.0mmの高さまで形成可能である。上記に対して更に、ステープルのステープル捕捉領域の高さは、ステープルの形成高さと、そのステープルを構成するワイヤの幅(又は直径)とによって決定され得る。ステープル10030のステープル要素領域10039の高さは、ステープルの形成高さH−ワイヤの2直径幅を含み得る。ステープルワイヤは、例えば、およそ0.23mm(0.0089’’)の直径を有し得る。ステープルワイヤは、およそ0.18mm(0.0069’’)〜およそ0.30mm(0.0119’’)の直径を含み得る。例えば、ステープル10030の形成高さHは、およそ4.8mm(0.189’’)であり得、ステープルワイヤ直径は、例えばおよそ4.34mm(0.171’’)のステープル取込高さとなる、およそ0.23mm(0.0089’’)であり得る。
以上に加え、組織厚コンペンセーターは、未圧縮、又は展開前高さを含み得、複数の圧縮高さのうちの1つまで変形するように構成可能である。組織厚コンペンセーターは、例えば、およそ3.18mm(0.125’’)の未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、およそ2.0mm(0.080’’)以上の未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルの未発射高さより大きな、未圧縮又は展開前高さを有し得る。組織厚コンペンセーターの未圧縮、又は展開前高さは、例えば、ステープルの未発射高さのおよそ10%高、およそ20%高、およそ30%高、およそ40%高、およそ50%高、およそ60%高、およそ70%高、およそ80%高、およそ90%高、及び/又はおよそ100%高であり得る。組織厚コンペンセーターの未圧縮又は展開前高さは、例えばステープルの未発射高さよりおよそ100%高くまでであり得る。組織厚コンペンセーターの未圧縮又は展開前高さは、例えばステープルの未発射高さより100%を超えて高くあり得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルの未発射高さと等しい未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルの未発射高さ以下である未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターの未圧縮又は展開前高さは、例えば、ステープルの未発射高さより、およそ10%短、およそ20%短、およそ30%短、およそ40%短、およそ50%短、およそ60%短、およそ70%短、およそ80%短、及び/又はおよそ90%短であり得る。圧縮性第二部分は、ステープル処理されている組織Tの未圧縮高さよりも高い未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープル処理されている組織Tの未圧縮高さと等しい未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープル処理されている組織Tの未圧縮高さより短い未圧縮高さを含み得る。
上述のように、組織厚コンペンセーターは、ステープル内に捕捉される組織が厚いか薄いかにかかわらず、複数の形成されたステープル内に圧縮され得る。例えば、ステープルライン又は列内のステープルは、それぞれのステープルのステープル捕捉領域が、例えばおよそ2.0mmの高さを含むように変形可能であり、ここで、組織Tと組織厚コンペンセーターは、この高さ内に圧縮可能である。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約1.75mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約0.25mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約1.50mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約0.50mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約1.25mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約0.75mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約1.0mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約1.0mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約0.75mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約1.25mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約1.50mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約0.50mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。特定の状況において、例えば、組織Tは、ステープル捕捉領域内に約0.25mmの圧縮高さを含み得る一方、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内に約1.75mmの圧縮高さを含み得、これによって合計で約2.0mmのステープル捕捉領域高さとなる。
以上に加え、組織厚コンペンセーターは、ステープルの発射高さよりも小さい非圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルの発射高さと等しい未圧縮高さを含み得る。あるいは、組織厚コンペンセーターは、ステープルの発射高さより高い未圧縮高さを含み得る。例えば、組織厚コンペンセーターの未圧縮高さは、例えば、およそ110%の形成ステープル高さ、およそ120%の形成ステープル高さ、およそ130%の形成ステープル高さ、およそ140%の形成ステープル高さ、およそ150%の形成ステープル高さ、およそ160%の形成ステープル高さ、およそ170%の形成ステープル高さ、およそ180%の形成ステープル高さ、およそ190%の形成ステープル高さ、及び/又はおよそ200%の形成ステープル高さである厚さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルの発射高さの2倍より大きい未圧縮高さを含み得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、形成ステープル高さのおよそ85%〜およそ150%である圧縮高さを含み得る。以上で記載したように、組織厚コンペンセーターは、未圧縮厚と圧縮厚間で圧縮可能である。組織厚コンペンセーターの圧縮厚は、例えば、その非圧縮厚のおよそ10%、その非圧縮厚のおよそ20%、その非圧縮厚のおよそ30%、その非圧縮厚のおよそ40%、その非圧縮厚のおよそ50%、その非圧縮厚のおよそ60%、その非圧縮厚のおよそ70%、その非圧縮厚のおよそ80%、及び/又はその非圧縮厚のおよそ90%であり得る。組織厚コンペンセーターの非圧縮厚は、例えば、その圧縮厚のおよそ2倍、およそ10倍、およそ15倍、及び/又はおよそ100倍厚くてよい。組織厚コンペンセーターの圧縮厚は、その非圧縮厚のおよそ60%〜およそ99%であり得る。組織厚コンペンセーターの非圧縮厚は、その圧縮厚よりも少なくとも50%厚くてよい。組織厚コンペンセーターの非圧縮厚は、その圧縮厚よりも100倍まで厚くてよい。圧縮性大に部分は、弾性、又は少なくとも部分的に弾性であり得、ステープルの閉経した脚部に対して組織Tに付勢をかけ得る。例えば、圧縮性第二部分は、ステープルの脚部に対して、組織Tを押圧するために、組織Tとステープルの基部間で弾性的に拡張可能である。以下で更に詳細に議論するように、組織厚コンペンセーターは、組織Tと変形したステープル脚部の中間に位置付け可能である。様々な状況において、上記の結果、組織厚コンペンセーターは、ステープル捕捉領域内の任意の隙間を埋めるように構成することができる。
本明細書で記載した任意の組織厚コンペンセーターは、例えば、1つ以上の以下の特性、生体適合性、生体吸収性、生体再吸収性、生体耐久性、生体分解性、圧縮性、流体吸収性、膨潤性、自己膨張性、生体活性、薬物、薬学的活性、抗接着、止血性、抗生物質、抗菌、抗ウイルス、栄養性、接着性、透過性、親水性及び/又は疎水性、によって特徴付けられる材料を含んでよい。全ての場合で、アンビル及びステープル又は締結カートリッジを含む、任意の外科用ステープリング又は締結器具はまた、アンビル及び/又はステープルカートリッジと関連づけられる組織厚コンペンセーターを含んでもよい。そのような組織厚コンペンセーターは、本明細書に記載した任意の組織厚コンペンセーターであってよく、フィブリン及びトロンビンのような、少なくとも1つの止血剤、及びマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs)のような薬物を含んでよく、又は加えて含んでよい。
組織厚コンペンセーターは、合成及び/又は非合成材料を含んでよい。組織厚コンペンセーターは、1つ以上の合成ポリマー及び/又は1つ以上の非合成ポリマーを含む重合化組成物を含んでよい。この合成ポリマーは、吸収性合成ポリマー及び/又は非吸収性合成ポリマーを含み得る。重合化組成物には、例えば、生体適合性フォームが含まれ得る。生体適合性フォームには例えば、多孔質連続気泡フォーム、及び/又は多孔質独立気泡フォームが含まれ得る。生体適合性フォームは、均一な孔形態を有してよく、又は勾配のある孔形態(すなわち、1つの方向にフォームの厚さにわたって、大きな孔に対する大きさが徐々に増加する小さな孔)を有してよい。ポリマー組成物には、1つ以上の、多孔質スカフォールド、多孔質マトリックス、ゲルマトリックス、ヒドロゲルマトリックス、溶液マトリックス、糸状マトリックス、チューブ状マトリックス、複合体マトリックス、膜状マトリックス、生体安定性ポリマー、及び生体分解性ポリマー、及びこれらの組み合わせが含まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーターは、繊維状マトリックスにより補強されたフォームを含んでもよく、また、体液の存在下で膨張して組織に更に圧力を提供する追加のヒドロゲル層を有するフォームを含んでもよい。組織厚コンペンセーターはまた、材料上のコーティング、及び/又は更に組織上に圧縮を提供するために、体液の存在下、拡張する第二又は第三層から構成されてもよい。そのような層は、例えば、合成及び/又は天然由来の材料であり得るヒドロゲルであってよく、かつ、生体耐久性及び/又は生分解性であってもよい。組織厚コンペンセーターは、ミクロゲル又はナノゲルを含んでよい。ヒドロゲルは、炭水化物由来ミクロゲル及び/又はナノゲルを含んでよい。組織厚コンペンセーターは、さらなる可撓性、剛性及び/又は強度を実施可能な、例えば、繊維性非織材料又は繊維性メッシュ型要素で強化されてよい。組織厚コンペンセーターは、例えば、1つの表面上に小さな孔、及び他の表面上により大きな孔のような勾配構造を示す多孔質形態を持つ。そのような形態は、増殖している組織、又は止血挙動に対してより最適であり得る。更に、この勾配は、様々な生体吸収性プロフィールと共に構成することもできる。短期的な吸収プロフィールは、止血対処のために好ましいことがあり、一方、長期的な吸収プロフィールは、漏れを生じずにより良い組織治癒を行い得る。
非剛性材料の例としては、凍結乾燥ポリサッカライド、糖タンパク質、ウシ心膜、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、酸化再生セルロース(ORC)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キタン、キトサン、カゼイン、アルギネート及びこれらの組み合わせが挙げられる。
合成吸収性材料としては、ポリ(乳酸)(PAA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(トリメチレンカーボナート)(TMC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、グリコール酸とε−カプロラクトン(PGCL)のコポリマー、グリコリドとトリメチレンカーボネートのコポリマー、ポリ(セバシン酸グリセロール)(PGS)、ポリ(ジオキサノン)(PFS)、ポリエステル、ポリ(オルソエステル)、ポリオキサエステル、ポリエーテルエステル、ポリカーボネート、ポリアミドエステル、ポリ無水物、ポリサッカライド、ポリ(エステル−アミド)、チロシン系ポリアリレート、ポリアミン、チロシン系ポリイミノカーボネート、チロシン系ポリカーボネート、ポリ(D,L−ラクチド−ウレタン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(B−ヒドロキシブチレート)、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ[ビス(カルボキシラクトフェノキシ)フォスファゼン]ポリ(アミノ酸)、疑ポリ(アミノ酸)、吸収性ポリウレタン、ポリ(フォスファジン)、ポリホスファゼン、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。ポリエステルは、ポリラクチド、ポリグリコリド、トリメチレンカーボネート、ポリジオキサノン、ポリカプロラクトン、トリブチエステル、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されてよい。
合成吸収性ポリマーは、例えば、1つ以上の、商標名VICRYL(ポリグラティック910)で、Ethicon,Inc.より市販される90/10ポリ(グリコリド−L−ラクチド)コポリマー、商標名DEXONで、American Cyanamidより市販されるポリグリコリド、商標名PDSでEthicon,Inc.より市販されているポリジオキサノン、商標名MAXONで、American Cyanamid Co.より市販されるポリ(グリコリド−トリエチレンカーボネート)ランダムブロックコポリマー、商標名MONOCRYLで、Ethiconより市販される、75/25ポリ(グリコリド−ε−カプロラクトン−ポリグレカプロラクトン25)コポリマーを含んでよい。
合成非吸収性材料の例には、ポリウレタン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート、ナイロンのようなポリアミド、ポリビニルクロリド(PVC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリエーテルエチルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロクロロエチレン(PTFCE)、ポリビニルフロリド(PVF)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリアセタール、ポリスルホン、シリコーン及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定はされない。合成非吸収性ポリマーには、例えばシリコーン、ポリイソプレン、及びゴムなどの発フォームエラストマー及び多孔質エラストマーが挙げられ得るがこれらに限定されない。合成ポリマーには、商標名GORE−TEX Soft Tissue PatchでW.L.Gore & Associates,Inc.より市販される、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、及び商標名NASOPOREでPolyganicsより市販されるコ−ポリエーテルエステルウレタンフォームが含まれてよい。
ポリマー組成物には、例えば、およそ50重量%〜およそ90重量%のPLLAのポリマー組成物と、およそ50重量%〜およそ10重量%のPCLのポリマー組成物が含まれてよい。ポリマー組成物には、例えば、およそ70重量%のPLLAと、およそ30重量%のPCLが含まれてよい。ポリマー組成物には、例えば、およそ55重量%〜およそ85重量%のPGAのポリマー組成物と、15重量%〜45重量%のPCLのポリマー組成物が含まれてよい。ポリマー組成物には、例えば、およそ65重量%のPGAと、およそ35重量%のPCLが含まれてよい。ポリマー組成物には、例えば、およそ90重量%〜およそ95重量%のPGAのポリマー組成物と、およそ5重量%〜およそ10重量%のPLAのポリマー組成物が含まれてよい。
合成吸収性ポリマーには、生体吸収性、生体適合性エラストマーコポリマーが含まれてよい。好適な生体吸収性、生体適合性エラストマーコポリマーとしては、(好ましくは約30:70〜約70:30、好ましくは約35:65〜65:35、より好ましくは45:55〜35:65のグリコリドに対するε−カプロラクトンのモル比を有する)ε−カプロラクトンとグリコリドとのコポリマー、(好ましくは約35:65〜約65:35の、より好ましくは45:55〜30:70のラクチドに対するε−カプロラクトンのモル比を有する)L−ラクチド、そのD−ラクチドブレンドを含む、ε−カプロラクトンとラクチドとのエラストマーコポリマー又は乳酸コポリマー、(好ましくは、約40:60〜約60:40のラクチドに対するp−ジオキサノンのモル比を有する)p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)と、L−ラクチド、D−ラクチド及び乳酸を含むラクチドとのエラストマーコポリマー、(好ましくは、約30:70〜約70:30のp−ジオキサノンに対するε−カプロラクトンのモル比を有する)ε−カプロラクトンとp−ジオキサノンとのエラストマーコポリマー、(好ましくは、約30:70〜約70:30のトリメチレンカーボネートに対するp−ジオキサノンのモル比を有する)p−ジオキサノンとトリメチレンカーボネートのモル比を有する)p−ジオキサノンとトリメチレンカーボネートとのエラストマーコポリマー、(好ましくは、約30:70〜約70:30のグリコリドに対するトリメチレンカーボネートのモル比を有する)トリメチレンカーボネートとグリコリドとのエラストマーコポリマー、(好ましくは、約30:70〜約70:30のラクチドに対するトリメチレンカーボネートのモル比を有する)トリメチレンカーボネートと、L−ラクチド、D−ラクチド、そのブレンドを含むラクチドとのエラストマーコポリマー、又は乳酸コポリマー、及びそのブレンドが挙げられるが、これらに限定はされない。エラストマーコポリマーは、グリコリド及びε−カプロラクトンとのコポリマーである。他の実施例において、エラストマーコポリマーは、ラクチドとε−カプロラクトンとのエラストマーコポリマーである。
1995年11月21日に発行された、「ELASTOMERIC MEDICAL DEVICE」という表題の米国特許番号第5,468,253号、及び2001年12月4日に発行された、「FOAM BUTTRESS FOR STAPLING APPARATUS」という表題の同第6,325,810号に開示されており、そのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
組織厚コンペンセーターは、乳化剤を含んでよい。乳化剤には、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングルコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、PLURONICS、TWEENS、ポリサッカライド及びこれらの組み合わせが挙げられてよいが、これらに限定はされない。
組織厚コンペンセーターは、界面活性剤を含んでよい。
界面活性剤の例としては、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロプルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール及びポリオキサマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。
ポリマー組成物は、薬学的に活性な薬剤を含んでよい。ポリマー組成物は、治療有効量の薬学的に活性な薬剤を放出し得る。ポリマー組成物として放出され得る薬学的に活性な薬剤は、脱着/吸収される。薬学的に活性な薬剤は、ポリマー組成物上、又通じて通過する、例えば血液のような流体内に放出されてよい。薬学的に活性な薬剤の例としては、例えばフィブリン、トロンビン及び酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤及び薬物、例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダック及びヒドロコルチゾンのような抗炎症剤、及び例えば、トリクロサン、イオン性銀、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコールのような抗菌剤又は薬剤、及び例えば、シスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシンのような抗がん剤が挙げられ得るが、これらに限定はされない。
ポリマー組成物は、止血剤を含んでよい。組織厚コンペンセーターは、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアルキレンオキシド、コポリ(エーテル−エステル)、コラーゲン、ゼラチン、トロンビン、フィブリン、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、エラスチン、アルブミン、ヘモグロビン、オボアルブミン、ポリサッカライド、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キタン、キトサン、アガロース、マルトース、マルトデキストリン、アルギン酸塩、凝固因子、メタクリレート、ポリウレタン、シアノアクリレート、血小板アゴニスト、血管収縮剤、ミョウバン、カルシウム、RGDペプチド、タンパク質、硫酸プロタミン、ε−アミノカプロン酸、硫酸鉄、亜硫酸鉄、塩化鉄、亜鉛、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、過マンガン酸塩、タンニン、骨ろう、ポリエチレングリコール、フカン及びその組み合わせを含む止血剤を含み得る。組織厚コンペンセーターは、止血特性によって特徴付けられてよい。
組織厚コンペンセーターのポリマー組成物は、例えば、パーセント有孔率、孔サイズ、及び/又は硬度によって特性付けられ得る。ポリマー組成物は、例えば、およそ30体積%〜およそ99体積%のパーセント有孔率を有してよい。ポリマー組成物は、例えば、およそ60体積%〜およそ98体積%のパーセント有孔率を有してよいポリマー組成物は、例えば、およそ85体積%〜およそ97体積%のパーセント有孔率を有してよいポリマー組成物は、例えば、およそ70重量%のPLLAと、およそ30重量%のPCLを含んでよく、例えばおよそ90体積%の有孔率を含んでよい。例えば、結果として、ポリマー組成物は、およそ10体積%の子ポリマーを含む。ポリマー組成物は、例えばおよそ65重量%のPGAと、およそ35重量%のPCLを含んでよく、例えばおよそ93体積%〜およそ95体積%のパーセント有孔率を有し得る。ポリマー組成物は、85体積%より大きな有孔率を含んでよい。ポリマー組成物は、例えば、約5マイクロメートル〜約2000マイクロメートルの孔サイズを有し得る。ポリマー組成物は、例えばおよそ10マイクロメートル〜およそ100マイクロメートルの孔サイズを有し得る。例えば、ポリマー組成物は、PGAとPCLのコポリマーを含み得る。ポリマー組成物は、例えば、およそ100マイクロメートル〜およそ1000マイクロメートルの孔サイズを持ってよい。例えば、ポリマー組成物は、PLLAとPCLのコポリマーを有し得る。
特定の態様により、ポリマー組成物の硬度は、ショア硬度で表わすことができ、これは例えばショアデュロメーターなどのデュロメータで測定される、材料の恒久的な陥凹に対する抵抗として画定され得る。所与の材料のデュロメータ値を評価するために、ASTM手順D2240−00「Standard Test Method for Rubber Property−Durometer Hardness」にしたがって、デュロメーターインデンターフットで、材料に対して圧力が適用される。デュロメーターインデンターフットは、例えば15秒間などの十分な時間、材料に対して適用してよく、この測定値が適切な目盛で取得される。使用する目盛のタイプに応じて、インデンターフットが材料に完全に貫入した時に読取り値0が得られ、材料に対する貫入が起こらなかった場合に読取り値100が得られる。この読取り値は無次元である。デュロメータは、例えばASTM D2240−00にしたがって、Type A及び/又はType OOスケールのような、任意の好適なスケールにしたがって決定されてよい。組織厚コンペンセーターのポリマー組成物は、ショアOO範囲上、およそ45 OO〜およそ65 OOシである、例えばおよそ4A〜およそ16AのショアA硬度値を有してよい。例えば、ポリマー組成物は、例えば、PLLA/PCLコポリマー、又はPGA/PCLコポリマーを含み得る。組織厚コンペンセーターのポリマー組成物は、15A未満のショアA硬度値を有してよい。組織厚コンペンセーターのポリマー組成物は、10A未満のショアA硬度値を有してよい。組織厚コンペンセーターのポリマー組成物は、5A未満のショアA硬度値を有してよい。ポリマー材料は、例えば、およそ35 OO〜およそ75 OOのショアOO組成値を有してよい。
ポリマー組成物は、以上で同定した特性のうち、少なくとも2つを有してよい。ポリマー組成物は、以上で同定した特性のうち、少なくとも3つを有してよい。ポリマー組成物は、例えば、85体積%〜97体積%の有孔率、5マイクロメートル〜2000マイクロメートルの孔サイズ、及び4A〜16AのショアA硬度、及び45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有し得る。ポリマー組成物は、例えば、90体積%の有孔率、100マイクロメートル〜1000マイクロメートルの孔サイズ、及び4A〜16AのショアA硬度、及び、45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有する、70重量%のPLLAのポリマー組成物と、30重量%のPCLのポリマー組成物を含んでよい。ポリマー組成物は、93体積%〜95体積%の有孔率、10マイクロメートル〜100マイクロメートルの孔サイズ、及び4A〜16AのショアA硬度値と、45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有する、65重量%のPGLのポリマー組成物と、35重量%のPCLのポリマー組成物を含んでよい。
本明細書で記載する任意の組織厚コンペンセーターは、拡張する材料を含んでよい。以上で議論したように、組織厚コンペンセーターは、例えば圧縮又は展開する時に、拡張する圧縮された材料を含んでよい。加えて、又はあるいは、任意のそのような組織厚コンペンセーターは、インサイチューで形成可能な自己拡張材料を含んでよい。例えば、組織厚コンペンセーターは、もう一つの前駆体又は他の前駆体、水及び/又は体液の少なくとも1つと接触する時に、自発的に架橋するように選択された少なくとも1つの前駆体を含んでよい。図534を参照して、第一前駆体は、拡張可能及び/又は膨張性組織厚コンペンセーターを形成するために1つ以上の他の前駆体を接触し得る。組織厚コンペンセーターは、水膨張性組成物及び/又は水を含むゲルのような、流体膨張性組成物を含んでよい。
図518A及びBを参照して、任意の組織厚コンペンセーターの代表を本明細書に記載した、組織厚コンペンセーター70000が、組織厚コンペンセーター70000を拡張するために、インサイチュー及び/又はインビボでヒドロゲルを形成するように選択された、少なくとも1つのヒドロゲル前駆体70010を含んでよい。図518Aは、拡張の前に、第一ヒドロゲル前駆体70010Aと第二ヒドロゲル前駆体70010Bを含む被包を含むような組織厚コンペンセーター70000を図解している。図518Aにて示すように、第一ヒドロゲル前駆体70010Aと第二ヒドロゲル前駆体70010Bは、同一の被包中、互いに物理的に分離してよい。あるいは、第一被包は、第一ヒドロゲル前駆体70010Aを含んでよく、第二被包は、第二ヒドロゲル前駆体70010Bを含んでよい。図518Bは、ヒドロゲルがインサイチュー及び/又はインビボで形成される時の、組織厚コンペンセーター70000の拡張を図解している。図518Bにて示すように、被包は破裂されてよく、第一ヒドロゲル前駆体70010Aが第二ヒドロゲル前駆体70010Bに接触して、ヒドロゲル70020を形成してよい。示されるように、ヒドロゲルは、拡張性材料を含んでよい。例えば、72時間まで拡張してよい。
先の段落にて議論したものを含む、本明細書で記載した任意の組織厚コンペンセーターは、その中に埋め込まれた乾燥ヒドロゲル粒子又は顆粒を含む被包を有する、生体分解性フォームを含んでよい。フォーム内の被包が、フォームを形成するために、ヒドロゲル前駆体の有機溶液と及び生体適合性材料の有機溶液を接触させることによって形成され得る。図535にて示すように、水溶液と有機溶液がミセルを形成してよい。水溶液と有機溶液を、フォーム内で、乾燥ヒドロゲル粒子又は顆粒をカプセル封入するために乾燥させてよい。例えば、親水性ポリマーのような、ヒドロゲル前駆体を、ミセルの分散を形成するために、水中に溶解してよい。水溶液が、ポリ(グリコール酸)とポリカプロラクトンの有機溶液に接触してよい。水性又は有機溶液を、凍結乾燥して、その中に分散した乾燥ヒドロゲル粒子又は顆粒を有する生体分解性フォームを形成してよい。ミセルが、フォーム構造の中で分散した乾燥ヒドロゲル粒子又は顆粒を有する被包を形成し得ると考えられる。この被包が続けて破裂されてよく、乾燥ヒドロゲル粒子又は顆粒がついで、体液のような流体と接触し、拡張してよい。
一般に、本明細書で記載した組織厚コンペンセーターが、例えば流体のような賦活物質と接触する時に、拡張するように構築されてよい。図519を参照して、例えば、代表的な任意の組織厚コンペンセーターが本明細書で記載される、組織厚コンペンセーター70050が、例えば体液、食塩水、水及び/又は賦活物質のような流体70055と接触した時に、拡張する、ヒドロゲルのような膨張性材料を含んでよい。体液の例としては、血液、血漿、腹膜液、脳脊髄液、尿、リンパ液、滑液、硝子体液、唾液、胃腸内腔成分、胆汁及び/又は気体(例えばCO)があげられ得るが、これらに限定はされない。いくつかの場合において、組織厚コンペンセーター70050は、組織厚コンペンセーター70050が流体を吸収する時に、拡張してよい。他の場合において、組織厚コンペンセーター70050は、架橋ヒドロゲルを形成するために、架橋剤を含む賦活物質70055と接触する時に、非架橋ヒドロゲルを含んでよい。全ての場合において、組織厚コンペンセーターは、組織への圧力及び/又は圧縮を連続して増加させることを提供するために、例えば、24〜72時間、24時間まで、48時間まで、及び72時間までのような、72時間までの接触より、拡張又は膨潤するように構築されてよい。図519にて示すように、組織厚コンペンセーター70050の初期厚さはしたがって、流体70055が組織厚コンペンセーター70050に接触する後に拡張した厚さよりも小さい。
図516及び517を参照して、ステープルカートリッジ70100は、組織厚コンペンセーター70105を含み、任意の組織厚コンペンセーターの代表を本明細書で記載し、またそれぞれステープル脚部70112を含む複数のステープル70110を含んでよい。図516にて示すように、組織厚コンペンセーター70105は、ステープル70110の発射された高さよりも小さい、初期厚さ又は圧縮高さを含んでよい。組織厚コンペンセーター70100は、例えば体液、食塩水、及び/又は賦活物質のような流体70102と接触する時に、インサイチュー及び/又はインビボにて拡張するように構成されてよく、ステープル70110の脚部70112に対して組織Tを押圧する。図517にて示すように、組織厚コンペンセーター70100は、流体70102と接触する時に、拡張及び/又は膨潤してよい。組織厚コンペンセーター70105は、それぞれのステープル70110内に捕捉された組織Tの厚さを補正可能である。図517にて示すように、組織厚コンペンセーター70105が、ステープル70110の発射した高さよりも小さな、拡張した厚さ、又は未圧縮高さを有してよい。
本明細書で記載した、又は請求した任意の組織厚コンペンセーターは、初期厚さ及び拡張した厚さを含んでよい。全ての場合において、組織厚コンペンセーターの厚さは、その拡張厚さのおよそ0.001%、その拡張厚さのおよそ0.01%、その拡張厚さのおよそ0.1%、その拡張厚さのおよ1%、その拡張厚さのおよそ10%、その拡張厚さのおよそ20%、その拡張厚さのおよ30%、その拡張厚さのおよそ40%、その拡張厚さのおよそ50%、その拡張厚さのおよそ60%、その拡張厚さのおよそ70%、その拡張厚さのおよそ80%、又はその拡張厚さのおよそ90%であり得る。あるいは、全ての場合において、組織厚コンペンセーターの拡張厚さは、その初期厚さの、およそ2倍、およそ5倍、およそ10倍、およそ15倍、およそ100倍、およそ200倍、およそ300倍、およそ400倍、およそ500倍、およそ600倍、およそ700倍、およそ800倍、およそ900倍、又はおよそ1000倍であり得る。あるいは、全ての場合において、組織厚コンペンセーターの初期厚さは、その拡張厚さの1%まで、その拡張厚さの5%まで、その拡張厚さの10%まで、又はその拡張厚さの50%までであり得る。あるいは、全ての場合において、組織厚コンペンセーターの拡張厚さは、その厚さより少なくとも50%厚い、その厚さより少なくとも100%厚い、その厚さより少なくとも300%厚い、又はその厚さより少なくとも500%厚くてよい。結果として、組織厚コンペンセーターは、ステープル封入領域内の任意の空隙を消費するように構成可能である。
本明細書で記載する任意の組織厚コンペンセーターは、ヒドロゲルを含んでよい。ヒドロゲルは、ホモポリマーヒドロゲル、コポリマーヒドロゲル、多重ポリマーヒドロゲル、相互貫入ポリマーヒドロゲル、又はこれらの組み合わせを含んでよい。ヒドロゲルは、マイクロゲル、ナノゲル、又はこれらの組み合わせを含んでよい。ヒドロゲルは一般に、流体を吸収及び/又は保持可能な、親水性ポリマーネットワークを含んでよい。ヒドロゲルは、非架橋ヒドロゲル、架橋ヒドロゲル、又はこれらの組み合わせを含んでよい。ヒドロゲルは、化学的架橋、物理的架橋、疎水性区画及び/又は水不溶性区画を含んでよい。ヒドロゲルは、重合、低分子架橋及び/又はポリマー−ポリマー架橋によって化学的に架橋されてよい。ヒドロゲルは、イオン性相互作用、疎水性相互作用、水素結合相互作用、立体複合体形成及び/又は超分子化学反応によって物理的に架橋されてよい。ハイドロゲルは、架橋、疎水性区画、及び/又は水不溶性区画によって、実質的に不溶性であってよいが、流体の吸収及び/又は保持によって、拡張可能及び/又は膨張可能であってよい。更に、ヒドロゲル前駆体は、内因性材料及び/又は組織と架橋するように使用されてよい。
ヒドロゲルを含む、任意の組織厚コンペンセーターにおいて、ヒドロゲルは、環境に感受性のあるヒドロゲル(ESH)を含くんでよい。ESHは、環境条件に関連した流体膨張特性を有する材料を含んでよい。環境条件としては、手術部分での物理的条件、生物学的条件、及び/又は化学的条件があげられてよいが、これらに限定はされない。例えば、ハイドロゲルは、温度、pH、電界、イオン強度、酵素及び/又は化学反応、電気及び/又は磁気刺激、又は他の生理学的及び環境変化に対する応答において、膨張又は収縮してよい。ESHは、多機能アクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、エラストマーアクリレート、又は関連モノマーを含んでよい。
(ヒドロゲルを含むか、ヒドロゲルを含むように改変される、本明細書で記載される、又は請求される任意の組織厚コンペンセーターを含む)ヒドロゲルを含む任意の組織厚コンペンセーターは、以上で記載した非合成材料及び合成材料の少なくとも1つを含んでよい。ヒドロゲルは、合成ヒドロゲル及び/又は非合成ヒドロゲルを含んでよい。加えて、又は代わりに、組織厚コンペンセーターは、複数の層を含んでよい。複数の層は、多孔質層及び/又は非多孔質層を含んでよい。例えば、組織厚コンペンセーターは、非多孔質層及び多孔質層を含んでよい。もう一つの例において、組織厚コンペンセーターは、第一非多孔質層と第二非多孔質層の中間で、多能性層を含んでよい。他の例において、組織厚コンペンセーターは、第一多孔質層と第二多孔質層の中間で、非多孔質層を含んでよい。非多孔質層と多孔質層は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルの表面に対して、任意の順番で位置付けられ得る。
先の段落にて言及した非合成材料の例には、アルブミン、アルギン酸塩、カルボン酸塩、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清及びデンプンが挙げられるが、これらに限定はされない。セルロースには、ヒドロキシエチルセルロース、酸化セルロース、酸化再生セルロース(ORC)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びこれらの組み合わせが含まれてよい。コラーゲンには、ウシ心膜が含まれてよい。炭化水素には、凍結乾燥ポリサッカライドのような、ポリサッカライドが含まれてよい。タンパク質には、糖タンパク質、プロテオグリカン又はこれらの組み合わせが含まれてよい。
同様に、すでに言及された合成材料の例としては、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド、コ−ポリエチレンオキシド、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。これらの非合成材料、例えば合成ヒアルロン酸は、従来の方法を用いて、合成的に調製されてよい。
(ヒドロゲルを含む、又はヒドロゲルを含む用に改変される、本明細書で記載される、又は請求される任意の組織厚コンペンセーターを含む)ヒドロゲルを含む任意の組織厚コンペンセーターにおいて、ヒドロゲルは、1つ以上のヒドロゲル前駆体より作製されてよい。そのような前駆体は、モノマー及び/又はマクロマーを含んでよい。ヒドロゲル前駆体は、求電子官能基及び/又は求核求電子官能基を含んでよい。一般に、求電子物質は、求核試薬と反応して、結合を形成してよい。本明細書で使用するところの用語「官能基」は、結合を形成するために互いに反応可能な、求電子又は求核基を意味する。求核官能基の例としては、N−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)、スルホスクシンイミド、カルボニルジイミダゾール、塩化スルホニル、ハロゲン化アリール、スルホスクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、スクシンイミジルスクシネート及び/又はスクシンイミジルプロピロネートのようなスクシンイミジルエステル、イソシアネート、チオシアネート、カルボジイミド、ベンゾトリアゾールカーボネート、エポキシド、アルデヒド、マレイミド、イミドエステル、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定はされない。1つの特定の例において、求核官能基には、スクシンイミジルエステルが含まれてよい。求核官能基の例としては、−NH、−SH、−OH、−PH、及び−CO−NH−NHが挙げられるが、これらに限定はされない。
ヒドロゲルは、単一の前駆体、又は多数の前駆体から形成されてよい。例えば、ヒドロゲルは、第一前駆体と第二前駆体から形成されてよい。第一ヒドロゲル前駆体と第二ヒドロゲル前駆体は、接触に際して、インサイチュー及び/又はインビボにてヒドロゲルを形成してよい。ヒドロゲル前駆体は一般に、ヒドロゲルを形成するために、反応中の一部をなし得る、ポリマー、官能基、巨大分子、低分子及び/又は架橋剤を意味し得る。前駆体は、例えば水又は緩衝液のような好適な溶媒中、均一溶液、不均一又は相分離した溶液を含んでよい。緩衝液は、例えば、約8.2〜約9のような、約8〜約12のpHを有してよい。緩衝液の例としては、ホウ酸緩衝液が挙げられるが、これに限定はされない。いくつかの状況で、前駆体(複数可)は、エマルジョン中に存在し得る。したがって、第一前駆体は、ヒドロゲルを形成するために、第二前駆体と反応してよい。例えば、第一前駆体は、第二前駆体と接触した時に、自発的に架橋してよく、及び/又は、第一前駆体上の求電子官能基の第一組が、第二前駆体上の求核官能基の第二組と反応してよい。前駆体が、(例えばpH、温度及び/又は溶媒に関連するような)反応を許容する環境中で混合される場合、官能基が互いに反応して、共有結合を形成してよい。前駆体は、少なくともいくつかの前駆体が、1つ以上の他の前駆体と反応する時に、架橋するようになり得る。
組織厚コンペンセーターには、3−スルホプロピルアクリレートカリウム塩(「KSPA」)、ナトリウムアクリレート(「NaA」)、N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)アクリルアミド(「トリスアクリル」)、及び2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)から選択される少なくとも1つのモノマーが含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、KSPA、NaA、トリスアクリル、AMSPからなる群より選択される2つ以上のモノマーを含むコポリマーが含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、KSPA、NaA、トリスアクリル及びMAPSから由来するホモポリマーが含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、それと共重合可能な親水性改変モノマーが含まれてよい。親水性改変モノマーには、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、スチレン、スチレンスルホン酸が含まれてよい。
組織厚コンペンセーターには、架橋剤が含まれてよい。架橋剤には、エチレングリコールジアクリレート又はジメタクリレート、ジ−、トリ−又はテトラエチレン−グリコールジアクリレート又はジメタクリレート、アリル(メタ)アクリレート、C〜C−アルキレンジアクリレート又はジメタクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジ−及びトリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート又はトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート又はテトラメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート又はジメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド又はビスメタクリルアミド、エチレンビスアクリルアミド又はエチレンビスメタクリルアミド、トリアリルフタレート又はジアリルフタレートのような、低分子量ジ−又はポリビニル系架橋剤が含まれ得る。特定の例として、架橋剤は、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(「MBAA」)を含んでよい。
組織厚コンペンセーターは、少なくとも1つの、アクリレート及び/又はメタクリレート官能性ヒドロゲル、生体適合性光開始剤、アルキル−シアノアクリレート、任意にアミン官能性マクロマーを含む、イソシアネート官能性マクロマー、任意でアミン及び/又はスルヒドリル官能性マクロマーを含むスクシンイミジルエステル官能性マクロマー、任意でアミン官能性マクロマーを含むエポキシ官能性マクロマー、タンパク質及び/又はポリペプチド及びアルデヒド架橋剤の混合物、ゲニピン、及び水溶性カルボジイミド、陰イオン性ポリサッカライド及び多価陽イオンを含んでよい。
組織厚コンペンセーターには、不飽和有機酸モノマー、アクリル置換アルコール、及び/又はアクリルアミドが含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、メタクリル酸、アクリル酸、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−(ジメチルアミノエチル)メタクリレート、N−ビニルピロリドン、メタクリルアミド及び/又はN,N−ジメチルアクリルアミドポリ(メタクリル酸)が含まれてよい。
組織厚コンペンセーターには、強化剤が含まれてよい。強化剤には、少なくとも1つの、以上で記載した非合成材料及び合成材料が含まれてよい。強化剤には、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キタン、キトサン、アルギン酸塩、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン及びこれらの組み合わせが含まれてよい。
組織厚コンペンセーターには、強化剤を含む層が含まれてよい。組織厚コンペンセーターの多孔質層及び/又は非多孔質層は、強化剤を含んでよい。例えば、多孔質層は強化剤を含んでよく、非多孔質層は、強化剤を含まなくてよい。強化層は、第一非多孔質層と第二非多孔質層の中間に内側層を含んでよい。強化層は、組織厚コンペンセーターの外側層及び/又は組織厚コンペンセーターの外面を含んでよい。
強化剤には、メッシュ、モノフィラメント、マルチフィラメント、ブライド、繊維、マット、フェルト、プラスチック及び/又は粉末が含まれてよい。強化剤は、組織厚コンペンセーターの層内に組み込まれてよい。強化剤は、非多孔質層と多孔質層の少なくとも1つに組み込まれてよい。強化剤を含むメッシュは、例えばニッティング、ウィービング、タッティング及び/又はニップリングのような、従来の技術を用いて形成してよい。複数の強化剤は、無作為の方向で、及び/又は共通の方向で、配向され得る。共通の方向は、例えば、ステープルラインに平行であるか、ステープルラインに垂直であってよい。モノフィラメント及び/又はマルチフィラメントブライドは、無作為の方向及び/又は共通の方向に配向され得る。モノフィラメント及びマルチフィラメントブライスは、非多孔質層及び/又は多孔質層と関連づけられてよい。組織厚コンペンセーターは、非多孔質層内で、無作為方向又は共通方向で配向される複数の強化繊維を含んでよい。
図528を参照して、アンビル70300は、強化剤70310を密封するように封止している第一非多孔質層70307と第二非多孔質層70309を含む、組織厚コンペンセーター70305を含んでよく、任意の代表的な組織厚コンペンセーターを本明細書で記載する。強化剤70310は、その中に埋め込まれたORC粒子又は繊維を含むヒドロゲルを含んでよく、非多孔質層はORCを含んでよい。図528で示すように、組織厚コンペンセーター70305は、アンビル70300の輪郭と一致するように構成されてよく、代表的な任意の組織厚コンペンセーターを本明細書で記載する。組織厚コンペンセーター70305の内側層は、形成ポケット70301を含むアンビル70300の内表面に一致し得る。
強化繊維が組織厚コンペンセーター内で使用される全ての場合において、繊維は、例えばマット又はフェルトのような、不織材料を形成してよい。繊維は、例えば0.1mm〜100mm、及び0.4mm〜50mmのような、任意の好適な長さを有してよい。あるいは、強化剤は、粉末に挽かれてよい。粉末は、例えば10マイクロメートル〜1cmの粒子サイズを有してよい。粉末は、組織厚コンペンセーター内に組み込まれてよい。
本明細書で記載されるか、又は請求される任意の組織厚コンペンセーターが、インサイチューにて形成されるか、又は部分的に形成されてよい。例えば、組織厚コンペンセーターがヒドロゲルを含む場合において、ヒドロゲルは、インサイチューにて形成されてよい。組織厚コンペンセーターは、共有、イオン及び/又は疎水性結合によって、インサイチューで形成されてよい。物理的(非共有)架橋は、錯化、水素結合、脱溶媒和、ファンデルワールス相互作用、イオン結合又はこれらの組み合わせの結果であってよい。化学的(共有)架橋は、フリーラジカル重合化、濃縮重合化、陰イオン又は陽イオン重合化、逐次重合、求電子−求核反応及びこれらの組み合わせを含む、多くの機構の任意の1つによって達成されてよい。
組織厚コンペンセーターのインサイチュー形成には、インサイチューにて接触するまで物理的に分離している2つ以上の前駆体を反応させることが含まれてよく、及び/又は互いに反応するために環境条件に対して反応して、ヒドロゲルを形成してよい。インサイチュー重合性ポリマーは、手術部分にてポリマーを形成するように反応可能な、前駆体(複数可)から調製され得る。組織厚コンペンセーターは、インサイチューにて前駆体(複数可)の架橋反応によって形成されてよい。少なくとも1つの前駆体は、インサイチュー組織厚コンペンセーターの形成のために、重合化反応を開始することが可能な開始剤を含んでよい。組織厚コンペンセーターは、例えば架橋ヒドロゲルを作製するために、適用の時点で活性化可能な前駆体を含んでよい。組織厚コンペンセーターのインサイチュー形成には、少なくとも1つの前駆体を活性化して、組織厚コンペンセーターを形成することが含まれよい。この活性化は、温度、pH、電界、イオン強度、酵素的及び/又は化学的反応、電気及び/又は磁気刺激、及び他の生理学的及び環境的変化を含むが、限定はされない、手術部位での物理条件、生物学的条件、及び/又は化学的条件における変化によって達成され得る。あるいは、前駆体は、体の外側に接触して、手術部位に導入されてよい。
本明細書で記載した任意の組織厚コンペンセーターに適用可能な、インサイチュー又はインビボにて組織厚コンペンセーターを形成する、又は部分的に形成する他の方法には、その中に少なくとも1つの成分を保存するようの構成可能な、1つ以上の被包、細胞を含む組織厚コンペンセーターを使用することが含まれる。例えば、被包は、その中でハイドロゲル前駆体を保存するように構成されてよい。被包は、例えば、既に記載したように、その中に2つの成分を保存するように構成されてい。被包は、その中に第一ヒドロゲル前駆体と第二ヒドロゲル前駆体を保存するように構成されてよい。あるいは、第一被包は、その中に第一ヒドロゲル前駆体を保存するように構成されてよく、第二被包は、その中に第二ヒドロゲル前駆体を保存するように構成されてよい。以上に記載するように、これらの被包は、ステープル脚部が被包に接触する時に、被包を穿刺及び/又はさもなければ破裂させるように、ステープル脚部と位置合わせされる、又は少なくとも部分的に位置合わされ得る。被包は、ステープルが展開する時に、圧縮、圧壊、折り畳み、及び/又はさもなければ破裂されてよい。被包が破裂した後、その中に保存された成分(複数可)が被包の外に流れ出てよい。その中に保存された成分は、他の成分、組織厚コンペンセーターの層、及び/又は組織に接触してよい。これらの他の成分は、組織厚コンペンセーター内、又はその層内で提供される、及び/又は、臨床医によって手術部位へ提供される、同一の、又は異なる被包から流れてよい。以上の結果として、被包内に保存された成分(複数可)は、組織厚コンペンセーターの拡大及び/又は膨張を提供可能である。
組織厚コンペンセーターは、これらの被包を含む層を含んでよい。そのような被包には、層と関連した、間隙、ポケット、ドーム、チューブ及びこれらの組み合わせが含まれてよい。被包には、層中の間隙が含まれてよい。例えば、層は、互いに取り付け可能な2つの層を含み得、ここで被包は、この2つの層間で画定され得る。被包には、層の表面上にドームを含み得る。例えば、被包の少なくとも一部分を、層から上方に延在するドーム内に位置付けることが可能である。被包には、層内に形成されたポケットが含まれてよい。例えば、被包の第一部分には、ドームが含まれてよく、被包の第二部分には、ポケットが含まれてよい。被包には、層内に埋め込まれたチューブが含まれてよい。このチューブには、PLAのような、本明細書で記載した任意の非合成材料及び/又は合成材料が含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、その中に埋め込まれたPLAチューブを含む、ORCのような生物吸収性フォームが含まれてよく、チューブは、例えばハイドロゲルをカプセル封入し得る。被包には、互いに連結しない、別個のセルが含まれてよい。あるいは、1つ以上の被包が、層を通して延在する、例えば、1つ以上の経路、導線及び/又はチャネルを介して、互いに流体連通してよい。
被包からの成分の放出速度は、例えば、組織厚コンペンセーターの厚さ、組織厚コンペンセーターの組成、成分の大きさ、成分の親水性、及び/又は成分貫の物理的及び/又は化学的相互作用、組織厚コンペンセーターの組成、及び/又は外科用器具によって制御されてよい。層には、層の切開と、被包の破裂を促進可能な、例えば、部分的穿孔のような、1つ以上の薄い部分、又は弱化部分を含み得る。これらの部分的穿孔は、層の一部のみを通って延在し、あるいは穿孔は、層を完全に通って延在し得る。
図523及び524を参照して、組織厚コンペンセーター70150が、包皮70154を含む、外側層70152Aと、内側層70152Bを含んでよく、任意の組織厚コンペンセーターの代表を本明細書で記載する。被包は、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分を含んでよい。あるいは、被包は、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分の1つを独立して含んでよい。第一のカプセル封入された成分は、第二のカプセル封入された成分から分離されてよい。外側層70152Aは、組織接触表面を含んでよい。内側層70152Bは、器具接触表面を含んでよい。器具接触表面70152Bは、アンビル70156に脱着可能に取り付けられ得る。外側層70152Aは、内側層70152Bに取り付けられ、外側層70152Aと内側層70152B間に間隙を画定してよい。図523にて示すように、それぞれの被包70154には、内側層70152Bの器具接触表面上のドームが含まれてよい。ドームには、ステープル脚部による層の切開と、被包の破裂を促進するために、部分的穿孔が含まれてよい。図524において示されるように、アンビル70156は、複数の形成ポケット列70158を含んでよく、ここで被包70154のドームは、形成ポケット70158と整列され得る。組織接触表面には、平面表面をそれぞれのドームが含まれてよく、及び/又は組織接触表面には、そこより延在する、例えば被包70154のような、1つ以上の被包が含まれてよい。
任意の外科用ステープリング器具のアンビルには、少なくとも1つのミクロスフェア粒子を含む、カプセル封入された成分を含む組織厚コンペンセーターが含まれてよい。以上の記載にしたがって、組織厚コンペンセーターには、第一のカプセル封入された成分と、第二のカプセル封入された成分とを含む被包が含まれてよく、及び/又は組織厚コンペンセーターは、第一ミクロスフェア粒子と、第二ミクロスフェア粒子とを含む被包が含まれてよい。
図525を参照して、ステープリング装置には、アンビル70180と(他の図で図解する)ステープルカートリッジが含まれてよい。ステープルカートリッジのステープル70190は、アンビル70180が閉位置内に移動する時にアンビル70180によって、及び/又はステープル70190を閉鎖アンビル70180に向かって移動させるステープルドライバシステム70192によって変形可能である。ステープルの脚部70194は、ステープル70190が少なくとも部分的に変形するように、アンビル70180に接触してよい。アンビル70180は、外側層70183A、内側層70183Bを含む、組織厚コンペンセーター70182を含んでよい。組織厚コンペンセーター70182は、第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分とを含んでよい。被包210185は、ステープル脚部70194が組織Tと他の層70183Aを通して押圧される時に、ステープル脚部70194が被包70185を穿刺、及び/又はさもなければ破裂させ得るように、位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。図525にて示すように、ステープル70190Cは、その完全に発射した位置であり、ステープル70190Bは発射する工程中であり、ステープル70190Aはその未発射位置である。ステープル70190Cと70190Bの脚部は、組織T、組織厚コンペンセーター70182の外側層70183Aと内側層70183Bを通して移動し、ステープルカートリッジと反対に位置付けられるアンビル70180と接触した。被包70185が破裂した後、カプセル封入された成分が流出し、例えば互いに、流体及び/又は組織Tと接触可能である。カプセル封入された成分が反応して、例えばヒドロゲルのような反応産物を形成し、組織Tとステープルの基部との間で拡張し、ステープルの脚部に対して組織Tを押圧し得る。結果として、組織厚コンペンセーターは、ステープル封入領域内の任意の空隙を消費するように構成可能である。
インサイチュー又はインビボにて形成される、又は部分的に形成される、又は延在可能なすべてのものを含む、本明細書で記載した組織厚コンペンセーターが、任意の外科用器具との利用に対して好適であり得る。以上で記載したように、組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルと関連付けられてよい。組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルに適合するのに好適な任意の形状、大きさ及び/又は寸法に構成されてよい。本明細書で記載したように、組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルに脱着可能に取り付けられ得る。組織厚コンペンセーターは、ステープリング工程の前及び間に、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルとの接触において、組織厚コンペンセーターを保持可能な任意の機械的及び/又は化学的様式で、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルに取り付けられ得る。組織厚コンペンセーターは、ステープルが組織厚コンペンセーターを貫通する後に、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルから取り除かれるか、放出されてよい。組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルが組織厚コンペンセーターから離れるに伴い、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルから取り除かれるか、放出されてよい。
図520〜522を参照して、任意のステープリング装置70118が、アンビル70120と、発射部材70124、複数のステープル70128、ナイフエッジ70129及び組織厚コンペンセーター70130を含むステープルカートリッジ70122とを含んでよい。組織厚コンペンセーター70130は、少なくとも1つのカプセル封入された成分を含んでよく、任意の組織厚コンペンセーターの代表を本明細書で記載する。カプセル封入された成分は、組織厚コンペンセーターが圧縮、ステープル処理及び/又は切断される時に、破裂してよい。図521を参照して、例えば、ステープル70128が、ステープル脚部が組織厚コンペンセーター70130を通して移動し、組織厚コンペンセーター70130の底面と頂面を通して貫通し、組織Tを貫通し、ステープルカートリッジ70118の反対に位置付けられるアンビル70120と接触するように、未発射位置と発射位置間で展開可能である。カプセル封入された成分は、互いに、組織厚コンペンセーター内に埋め込まれるか、又は分散する親水性粉末、及び/又は体液と接触して、組織厚コンペンセーター70130を拡張又は膨潤してよい。脚部がアンビルに対して変形するに伴い、それぞれのステープルの脚部が、組織厚コンペンセーター70130の一部と、それぞれのステープル70128内の組織Tの一部を捕捉し、組織Tに対して圧縮力を適用可能である。図521と522にて示すように、組織厚コンペンセーター70130が、それぞれのステープル70128内に捕捉した組織Tの厚さを補正可能である。
図526を参照して、外科用器具70200は、上組織厚コンペンセーター70210を含むアンビル70205と、外側層70220と内側層70225とを含む下組織厚コンペンセーターを含むステープルカートリッジ70215とを含んでよい。上組織厚コンペンセーター70210は、標的組織の第一側部上に位置付け可能であり、下組織厚コンペンセーターは、組織の第二側部上に位置付け可能である。例えば、上組織厚コンペンセーター70210はORCを含んでよく、下組織厚コンペンセーターの外側層は、その中に埋め込まれたORC粒子を有するヒドロゲルを含んでよく、下組織厚コンペンセーターの内側層は、ORCを含んでよい。
図529〜531を参照して、外科用器具70400は、ステープルカートリッジ70405と、アンビル70410とを含んでよい。ステープルカートリッジ70405は、生体吸収性フォームを含む組織厚コンペンセーター70415を含んでよい。生体吸収性フォームは、カプセル封入された成分70420を含む被包を含み得る。例えば、生体吸収性フォームは、ORCを含んでよく、カプセル封入された成分は、薬物を含んでよい。アンビル70410の組織厚コンペンセーター70415は、内側層70425と外側層70430を含んでよい。内側層70425は生物吸収性フォームを含んでよく、外側層70430は、任意に例えば強化材料を含む、ヒドロゲルを含んでよい。代表的な発射シークエンスの間、主に図530を参照して、スレッド70435がまずステープル70440Aに接触し、ステープルを上方に持ち上げ始め得る。スレッド70435が更に遠位に進むに伴って、スレッド70435がステープル70440B〜D、そして任意の他の続くステープルを、連続順番で、持ち上げ始め得る。スレッド70435は、ステープルの脚部が、反対側のアンビル70410と接触し、望む形状に変形されるように、上方にステープル70440を駆動可能である。図530にて図解した発射シークエンスに関して、ステープル70440A〜Cが、これらの完全に発射された位置内に移動し、ステープル70440Dが発射の工程中であり、ステープル70420Eがまだ未発射位置である。カプセル封入された成分70470は、代表的な発射配列の間、ステープル脚部によって破裂されてよい。カプセル封入された成分70420は、組織Tを接触するために、ステープル脚部周辺の被包から流れてよい。種々の状況において、組織厚コンペンセーターのさらなる圧縮が、被包の外へ、更なる薬物を圧搾することが可能である。薬物はすぐに組織を処理子、組織からの出血を減少可能である。
様々な環境において、外科医又は多の臨床医が、流体を組織厚コンペンセーターに駆動して、その中に保存された、及び/又は吸収された少なくとも1つの薬物を含む、組織厚コンペンセーターを製造してよい。ステープルカートリッジ及び/又はアンビルには、組織厚コンペンセーターへのアクセスを提供するように構成されたポートが含まれてよい。図532Bを参照して、ステープルカートリッジ70500は、例えばその遠位端にて、ポート70505を含んでよい。ポート70505は、図532Aにて示した有窓ニードルのような、ニードル70510を受容するように構成してよい。臨床医は、ニードル70510を、ポート70505を通して組織厚コンペンセーター70515内に挿入して、組織厚コンペンセーター70515へ流体を駆動してよい。流体には、例えば薬物及びヒドロゲル前駆体が含まれてよい。以上で記載したように、組織厚コンペンセーターが破裂及び/又は圧縮される時に、流体が、組織厚コンペンセーターから組織に開放されてよい。例えば、薬物が、組織厚コンペンセーター70515が生体分解されるに伴って、組織厚コンペンセーター70515から開放されてよい。
ここで図216を参照して、例えばステープルカートリッジ10000のようなステープルカートリッジが、支持部分10010と圧縮性組織厚コンペンセーター10020を含み得る。ここで図218〜220を参照して、支持部分10010は、支持部分10010内に画定されたデッキ表面10011及び複数のステープル空洞10012を含み得る。それぞれのステープル空洞10012は、例えば、その中にステープル(例えばステープル10030)を取り外し可能に保管するような寸法で構成され得る。ステープルカートリッジ10000は更に、複数のステープルドライバ10040を含み得、これはそれぞれ、ステープル10030とステープルドライバ10040が未発射位置にある時に、ステープル空洞10012内に1つ以上のステープル10030を支持するように構成することができる。例えば、主に図224と225を参照して、それぞれのステープルドライバ10040が、ステープルを支持し、ステープル10030とステープルドライバ10040間の相対移動を制限するように構成可能な、例えば1つ以上のクレードル又はトラフ10041を含んでよい。再び図218を参照して、ステープルカートリッジ10000は更に、これらの未発射位置から、ステープルカートリッジ10000の反対に位置付けられるアンビルにむかって、ステープル10040とステープル10030を連続して持ち上げるために、ステープルカートリッジの近位端10001から遠位端10002へ移動可能なステープル発射スレッド10050を含み得る。主に図218及び220を参照して、それぞれのステープル10030が、基部10031と、基部10031から延在する1つ以上の脚部10032とを含み得、ここでそれぞれのステープルは、例えば、少なくとも1つの実質的U形状及び実質的V形状の少なくとも1つである。ステープル10030は、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、ステープル脚部10032の先端部が、支持部分10010のデッキ表面10011に関して後ろにあるように構成可能である。ステープル10030は、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、ステープル脚部10032の先端部が、支持部分10010のデッキ表面10011に関して重なるように構成可能である。ステープル10030は、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、ステープル脚部10032の先端部、又はステープル脚部10032の少なくとも一部が、支持部分10010のデッキ表面10011上に延在するように構成可能である。そのような場合、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、ステープル脚部10032は、組織厚コンペンセーター10020内に延在し、埋め込まれ得る。例えば、ステープル脚部10032は、例えばおよそ1.9mm(0.075’’)まで、デッキ表面10011上に延在可能である。ステープル脚部10032は、例えば、およそ0.64mm(0.025’’)及びおよそ3.18mm(0.125’’)の間の距離まで、デッキ表面10011上に延在可能である。以上に加え、組織厚コンペンセーター10020はは、例えばおよそ2.0mm(0.08’’)〜約3.18mm(0.125’’)間の未圧縮厚さを含み得る。
使用中、上記に対して更に、図233を主に参照して、アンビル(例えばアンビル10060)は、ステープルカートリッジ10000に相対する閉位置に動くことができる。以下でより詳細に記載するように、アンビル10060は、組織厚コンペンセーター10020に対して組織を位置付け可能であり、例えば支持部分10010のデッキ表面10011に対して、組織厚コンペンセーター10020を圧縮可能である。アンビル10060が好適に位置付けられると、図233にも示されているように、ステープル10030を配備することができる。以上で言及したように、図234にて図解したように、ステープル発射スレッド10050は、ステープルカートリッジ10000の近位端10001から、遠位端10002に向かって移動可能である。スレッド10050が前進すると、スレッド10050がステープルドライバ10040に接触して、ステープルドライバ10040をステープル空洞10012内で上方向に持ち上げる。スレッド10050とステープルドライバ10040はそれぞれ、ステープルドライバ10040を、これらの未発射位置から上方に動かすために協動可能な、1つ以上のランプ、又は傾斜した表面を含み得る。例えば、図221〜225を参照して、それぞれのステープルドライバ10040は、少なくとも1つの傾斜した表面10042を含み得、スレッド10050は、スレッド10050がステープルカートリッジ内で遠位に前進するに伴い、傾斜した表面10052が、傾斜した表面10042の下に摺動可能なように、構成可能な、1つ以上の傾斜した表面10052を含み得る。ステープルドライバ10040がそれぞれのステープル空洞10012内で上側に持ち上げられると、ステープルドライバ10040がステープル10030を上側に持ち上げ、これによりステープル10030がステープルデッキ10011の開口部を通ってステープル空洞10012から上に現われることができる。代表的な発射シーケンス中に、図227〜229を主に参照して、スレッド10050は最初にステープル10030aに接触し、ステープル10030aを上に持ち上げ始めることができる。スレッド10050が更に遠位方向に前進すると、スレッド10050が順に、ステープル10030b、10030c、10030d、10030e、及び10030f、及び他の後続ステープルを、更に持ち上げ始めることができる。図229に示すように、スレッド10050はステープル10030を上方向に駆動することができ、これによりステープル脚部10032が相対するアンビルに接触し、望ましい形状に変形され、支持部分10010から発射される。様々な状況において、スレッド10030は、発射シーケンスの一部として同時に、いくつかのステープルを上側に動かすことができる。図229に示す発射シーケンスに関して、ステープル10030a及び10030bは、完全に発射済みの位置に動かされ、支持部分10010から発射されており、ステープル10030c及び10030dは発射が進行中で、少なくとも部分的に支持部分10010内に収容されており、ステープル10030e及び10030fはまだ未発射位置にある。
前述のように、図235を参照し、ステープル10030のステープル脚部10032は、ステープル10030が未発射位置にある時に、支持部分10010のデッキ表面10011の上に延在し得る。更に、図229に示されるこの発射シーケンスに関して、ステープル10030e及び10030fは未発射位置に図示されており、そのステープル脚部10032は、デッキ表面10011の上に出て、組織厚コンペンセーター10020内に延在する。ステープル脚部10032の先端部、又はステープル脚部10032の任意の他の部分は、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、組織厚コンペンセーター10020の上組織接触表面10021を通して突出しなくてよい。ステープル10030が未発射位置から発射済み位置へと動くと、図229に示すように、ステープル脚部の先端部が、組織接触表面10032を貫通して突出し得る。ステープル脚部10032の先端部は、組織厚コンペンセーター10020を切開及び貫通可能な鋭利な先端部を含み得る。組織厚コンペンセーター10020は、ステープル脚部10032を受容し、ステープル脚部10032が、組織厚コンペンセーター10020に対して摺動することを許容する要に構成可能な、複数の開口部を含み得る。支持部分10010は更に、デッキ表面10011から延在する複数のガイド10013を含み得る。ガイド10013は、デッキ表面10011内のステープル空洞開口部に隣接して位置付けられることができ、これによりステープル脚部10032は、ガイド10013により少なくとも部分的に支持され得る。ガイド10013は、ステープル空洞開口部の近位端及び/又は遠位端にて位置付けることができる。それぞれの第一ガイド10013がステープル10030の第一ステープル脚部10032を支持可能であり、それぞれの第二ガイド10013が、ステープルの第二ステープル脚部10032を支持可能であるように、第一ガイド10013をそれぞれのステープル空洞開口部の第一端部に位置付け可能であり、第二ガイド10013を、それぞれのステープル空洞の第二端部にて位置付け可能である。図235を参照して、それぞれのガイド10013は、ステープルレッグ10032がその中で摺動自在に受容され得るように、例えば溝10016のような、溝又はスロットを含み得る。それぞれのガイド10013は、デッキ表面10011から延在可能であり、組織厚コンペンセーター10020内に延在可能である、クリート、突起及び/又はスパイクを含み得る。以下のより詳細に議論するように、クリート、突起及び/又はスパイクは、組織厚コンペンセーター10020と支持部分10010との間の相対移動を減少可能である。ステープル脚部10032の先端部は、ガイド10013内に位置付けられ、ステープル10030が未発射位置にある時に、ガイド10013の上側表面の上に延在し得ない。少なくともそのような実施形態において、ガイド10013はガイド高さを画定し、ステープル10030は未発射位置にある時にこのガイド高さを超えて延在し得ない。
例えば、組織厚コンペンセーター10020のような、組織厚コンペンセーターは、材料の単一シートから構成され得る。組織厚コンペンセーターは、支持部分10010の全上デッキ表面10011を覆うことができ、あるいは、全てより少ないデッキ表面10011を覆うことができる、材料の連続シートを含み得る。材料のシートは、支持部分10010内のステープル空洞開口部を覆うことが可能であり、一方で代替として、材料のシートが、ステープル空洞開口部と位置合わせされ、又は少なくとも部分的に位置合わせ可能である開口部を含み得る。組織厚コンペンセーターは、材料の多重層から構成され得る。図217を参照して、組織厚コンペンセーターは、圧縮性コアと、圧縮性コアを取り囲んでいるラップとを含み得る。ラップ10022は、支持部分10010に対して、取り外し可能に、圧縮性コアを保持するように構成可能である。例えば、支持部分10010は、ラップ10022内で画定された、例えば開口部10024のような1つ以上の開口部及び/又はスロット内に受容され得る、そこから延在する、例えば突起10014(図220)のような1つ以上の突起を含み得る。突起10014と開口部10024は、突起10014がラップ10022を支持部分10010に対して固定できるように構成され得る。突起10014の端部を拡張し、結果として、ラップ10022と支持部分10010との間の相対移動を制限するために、突起10014の端部を、例えばヒート−ステーク工程によってのように、変形可能である。ラップ10022は、図217にて図解したように、支持部分10010からのラップ10022の開放を促進可能な、1つ以上の穿孔10025を含み得る。ここで図226を参照し、組織厚コンペンセーターは、複数の開口部10223を備えるラップ10222を含み得、開口部10223は、支持部分10010のステープル空洞開口部に位置合わせされるか、又は少なくとも部分的に位置合わせされ得る。組織厚コンペンセーターのコアはまた、ラップ10222中の開口部10223と位置合わせ、又は少なくとも部分的に位置合わせされる開口部を含み得る。あるいは、組織厚コンペンセーターのコアは、連続本体が、デッキ表面10011中のステープル空洞開口部を覆うように、連続本体を含み、開口部10223の下に延在可能である。
以上で記載するように、組織厚コンペンセーターには、支持部分10010に圧縮性コアを取り外し可能に保持するためにラップが含まれ得る。例えば、図218を参照して、ステープルカートリッジは更に、ラップ及び圧縮性コアが、支持部分10010から時期尚早に脱着することを阻害するように構成可能な保持具クリップ10026を含み得る。それぞれの保持クリップ10026は、保持具クリップ10026が、支持部分10010に対して保持され得るように、支持部分10010から延在する突起10014を受容する用の構成可能な、開口部10028を含み得る。保持具クリップ10026はそれぞれ、支持部分10010の下に延在可能であり、支持部分10010内にステープルドライバ10040を支持及び保持可能である、少なくとも1つのパン部分10027を含み得る。以上で記載するように、組織厚コンペンセーターは、ステープル10030によって、支持部分10010に取り外し可能に取り付け可能である。より具体的には、これも上述のように、ステープル10030が未発射位置にある時に、ステープル10030の脚部が組織厚コンペンセーター10020内に延在することができ、その結果、組織厚コンペンセーター10020を支持部分10010に解放可能に保持することができる。ステープル10030の脚部は、それぞれのステープル空洞10012の側壁に接触可能であり、ここで、ステープル脚部10032と側壁間の摩擦のために、ステープル10030と組織厚コンペンセーター10020が、ステープル10030がステープルカートリッジ10000から展開するまで、位置に保持され得る。ステープル10030が配備された時、組織厚コンペンセーター10020は、ステープル10030内に捕捉され、ステープル適用された組織Tに対して保持され得る。次にアンビルが開位置に動いて組織Tを解放すると、組織に締結されている支持部分10010が組織厚コンペンセーター10020から離れるように動くことができる。接着剤を、支持部分10010に組織厚コンペンセーター10020を取り外し可能に保持するために使用可能である。二部分接着剤を使用可能であり、ここで、組織厚コンペンセーター10020がデッキ表面10011に対して配置される時に、第一部分が第二部分と接触して、接着剤を活性化し、組織厚コンペンセーター10020を、支持部分10010に脱着可能に結合させることが可能なように、第一部分は、デッキ表面10011上に位置してよく、接着剤の第二部分は、組織厚コンペンセーター10020上に位置してよい。任意の他の好適な手段を使用して、組織厚コンペンセーターを、ステープルカートリッジの支持部分に脱着可能に保持するために使用可能である。
以上に加え、スレッド10050は、ステープルカートリッジ10000内に含まれるステープル10030の全てを完全に展開するために、近位端10001から、遠位端10002まで進み得る。ここで図258〜262を参照して、スレッド10050は、外科用ステープラの発射部材10052(又はナイフバー)によって、支持部分10010内の長手方向空洞10016内に、遠位に進み得る。使用中、ステープルカートリッジ10000は、外科用ステープラのジョー内のステープルカートリッジチャネル(例えばステープルカートリッジチャネル10070)に挿入され、これにより、図258に示すように、発射部材10052が前進してスレッド10050に接触することができる。スレッド10050が発射部材10052によって遠位方向に前進すると、スレッド10050が最も近位側のステープルドライバ(又はドライバ10040)に接触でき、上述のように、カートリッジ本体10010からステープル10030を発射又は発出させることができる。図258に示すように、発射部材10052は更に切断縁部10053を含み得、ステープル10030が発射されると、これが、支持部分10010内のナイフスロットを通って遠位方向に前進し得る。相当するナイフスロットが、切断縁部10053がアンビルと支持部分10010間で延在可能であり、組織と、その間に位置付けられた組織厚コンペンセーターを切開可能であるように、ステープルカートリッジ10000と反対に位置付けられたアンビルを通して延在可能である。様々な状況において、スレッド10050は、図260に示すように、スレッド10050がステープルカートリッジ10000の遠位端10002に達するまで、発射部材10052により遠位側に前進することができる。その時点において、発射部材10052は近位側に後退させることができる。スレッド10050が、発射部材10052とともに近位側に後退させることができるがここで図261を参照して、スレッド10050は、発射部材10052が後退した時に、ステープルカートリッジ10000の遠位端10002内で後ろに残り得る。発射部材10052が十分に後退すると、アンビルが再び開き、組織厚コンペンセーター10020が支持部分10010から離れ、消費されたステープルカートリッジ10000の残りの非インプラント部分(支持部分10010を含む)が、ステープルカートリッジチャネル10070から取り除かれ得る。
消費されたステープルカートリッジ10000がステープルカートリッジチャネルから取り除かれた後、上記に対して更に、新しいステープルカートリッジ10000、又は任意の他の好適なステープルカートリッジを、ステープルカートリッジチャネル10070に挿入することができる。以上に加え、ステープルカートリッジチャネル10070、発射部材10052、及び/又はステープルカートリッジ10000が、ステープルカートリッジチャネル10070内に位置付けられた、新規の、又は未発射のステープルカートリッジ10000無しに、数秒、又は連続して、発射部材10052が遠位に進むことを防止可能な協動機構を含み得る。より具体的には、再び図258を参照して、発射部材10052が前進してスレッド10050に接触し、スレッド10050が近位側の未発射位置にある時、発射部材10052の支持ノーズ10055は、スレッド10050の支持棚部10056の上及び/又は上方に位置付けられ、これにより、発射部材10052が十分に上側の位置に保持され、発射部材10052から延在するロック(又はビーム)10054が、ステープルカートリッジチャネル内に画定されるロック陥没部内に落ちるのを防ぐことができる。ロック10054がロック陥没部に落ちない場合、そのような状況において、ロック10054は、発射部材10052が前進する際に、ロック陥没部の遠位側側壁10057に接しない。発射部材10052がスレッド10050を遠位側に押圧すると、発射部材10052は、支持棚部10056の上に乗った支持ノーズ10055のおかげで、上側の発射位置に支持され得る。発射部材10052がスレッド10050に対して後退されると、前述のように、かつ図261に示すように、支持ノーズ10055がスレッド10050の支持棚部10056の上に乗った状態ではなくなり、発射部材10052がその上側位置から下に向かって落ち得る。例えば、外科用ステープルは、発射部材10052をその下方部分に付勢するように構成可能な、ばね10058、及び/又は任意の他の好適な付勢要素を含み得る。発射部材10052がいったん完全に後退すると、図262に示すように、発射部材10052は使用済みステープルカートリッジ10000を通って再び遠位方向に前進することはできない。より具体的には、スレッド10050は、操作シーケンスのこの時点において、ステープルカートリッジ10000の遠位端10002に残されているため、発射部材10052は、スレッド10050によって上位置に保持されることができない。よって、前述のように、発射部材10052が再び、ステープルカートリッジの交換なしに前進された場合、ロックビーム10054がロック陥没部の側壁10057に接触し、これにより発射部材10052がステープルカートリッジ10000に対して再び遠位方向に前進するのを妨げる。換言すれば、使用済みステープルカートリッジ10000を新しいステープルカートリッジと交換すれば、その新しいステープルカートリッジは近位側に位置付けられるスレッド10050を有し、これが発射部材10052を上側位置に保持することができ、発射部材10052が再び遠位方向に前進するのが可能になる。
上述のように、スレッド10050は、支持部分10010からステープル10030を発射するために、第一の未発射位置と、第二の発射済み位置との間で、ステープルドライバ10040を動かすように構成することができる。ステープルドライバ10040が、ステープル10030が支持部分10010から発射された後に、ステープル空洞10012内に含まれ得る。支持部分10010は、ステープル空洞10012から発射される、又ははずれることから、ステープルドライバ10040を阻止するように構成可能な、1つ以上の保持構成を含み得る。あるいは、スレッド10050が、ステープル10030を有する支持部分10010からステープルドライバ10040を発射するように構成可能である。例えば、ステープルドライバ10040は、例えばUltemのような、生体吸収性及び/又は生体適合性材料から構成され得る。ステープルドライバは、ステープル10030に取り付け可能である。例えば、ステープルドライバは、ドライバがステープルと一体形成されるように、それぞれのステープル10030上、及び/又は周辺に成形され得る。2006年9月29日に出願された、「SURGICAL STAPLES HAVING COMPRESSIBLE OR CRUSHABLE MEMBERS FOR SECURING TISSUE THEREIN AND STAPLING INSTRUMENTS FOR DEPLOYING THE SAME」という表題の、米国特許出願番号第11/541,123号が、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
様々な状況において、上記に対して更に、圧縮可能な組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジの下の剛性支持部分に対して、動き、ねじれ、及び/又は屈曲することができる。ステープルカートリッジの支持部分、及び/又は任意の他の好適な部分は、組織厚コンペンセーターと支持部分間の相対運動を制限するように構成された1つ以上の機構を含み得る。上述のように、ステープル10030の少なくとも一部分が、支持部分10010のデッキ表面10011の上に延在してよく、特定の状況において、ここで図263及び264を参照し、例えば、組織厚コンペンセーター10120にかけられた横方向の力は、ステープル10030及び/又は支持部分10010から延在する滑り止め10013による抵抗を受ける。様々な状況において、ステープル10030は、組織厚コンペンセーター10120の外側運動に抵抗する一方で、ステープル空洞10012内に傾斜及び/又は屈曲してよく、ここでステープル空洞10012とステープル10030は、ステープル10000がステープル形成工程の間に正しく形成されるように、ステープル10030の脚部10032と、反対側のアンビル10060内の形成ポケット10062間の相対的な位置合わせを保持するように、サイズ決定され、構成可能である。ステープル10030及び/又はクリート10013を、図264にて図解するように、組織厚コンペンセーター10020内の横方向の歪曲を防止するか、又は少なくとも制限するように構成可能である。例えば、ステープル10030及び/又はクリート10013を、第二の、又は底表面10029と比較して、組織厚コンペンセーターの第一の、又は組織接触表面10021の横方向、及び/又は長手方向運動を硬化する、又は制限するように構成可能である。ステープルカートリッジ、及び/又はその中にステープルカートリッジが位置付けられるステープルカートリッジが、組織厚コンペンセーターの横方向及び/又は長手方向運動、又は歪曲を制限するために、情報に延在可能な、少なくとも1つの歪曲最小化部材を含み得る。前述のように、組織厚コンペンセーターを少なくとも部分的に囲むラップも、組織厚コンペンセーターの横方向及び/又は長手方向の動き、あるいは歪曲を、防止し、あるいは少なくとも制限することができる。
再び図263及び264を参照して、例えば、組織厚コンペンセーター10120のような組織厚コンペンセーターが、コア10128と被覆10122を含み得る。被覆10122と圧縮可能コア10128は、異なる材料から構成することができ、またあるいは、同じ材料から構成することもできる。いずれの場合でも、被覆10122はコア10128よりも高い密度を有し得る。被覆10122が組織厚コンペンセーター10120の頂面を構成する状況において、ステープル脚部10032の先端部は、被覆10122内に埋め込まれ得る。ここで被覆は、組織厚コンペンセーター10120の底を含み、ステープル脚部10032が、被覆を通して、コア内に延在可能である。いずれの場合でも、組織厚コンペンセーターの被覆は、ステープル脚部10032をアンビル10060の形成ポケット10062と位置合わせさせて保持するのに役立ち得る。被覆10122は、例えば、コア10128の密度をおよそ10%を超える、コア10128の密度をおよそ20%を超える、コア10128の密度をおよそ30%を超える、コア10128の密度をおよそ40%を超える、コア10128の密度をおよそ50%を超える、コア10128の密度をおよそ60%を超える、コア10128の密度をおよそ70%を超える、コア10128の密度をおよそ80%を超える、コア10128の密度をおよそ90%を超える、及び/又はコア10128の密度をおよそ100%を超える、密度を含み得る。被覆10122は、例えば、コア10128の密度より大きく、コア10128の密度の2倍未満の密度を含み得る。被覆10122は、例えば、コア10128の密度の2倍を超える密度を含み得る。以上に加え、被覆10122とコア10128が、同時に形成されるか、合成され得る。例えば、本明細書に開示される任意の好適な材料を含む液体を、皿又は型に流し込み、液体が固化する際に、この液体が被覆又は層を形成することができ、これが材料の他の部分よりも高い密度を有し得る。材料内の多層が、1つ以上の続く材料層を、先に硬化した層上に注ぐ工程を用いて形成可能である。2つ以上の層が、例えば接着剤で互いに結合可能である。2つ以上の層が、例えば1つ以上の締結具及び/又は1つ以上の機械的連結機構によって互いに取り付け可能である。例えば、隣接層は、1つ以上のダブテールジョイントによって連結可能である。被膜は、それを通した流体の流れを防止、又は少なくとも制限可能な、封止された表面を含み得る。あるいは、被膜は、例えば開放気泡多孔質構造を含み得る。
以上に加え、被膜は、組織厚コンペンセーターのカットオフであり得る。組織厚コンペンセーターは、組織厚コンペンセーターが被膜を含まないように、材料のより大きなブロックから切断可能である。例えば、組織厚コンペンセーターは、例えば大きな孔を含む、均一の、又は少なくとも実質的に均一の材料から構成され得る。
ステープルカートリッジは、それぞれその中に位置付けられたステープルを含む、複数のステープル空洞を含み得、ここでステープル空洞は、複数の列中に配置可能であり、ステープルカートリッジの反対に位置付けられたアンビルは、ステープルカートリッジ中のステープル空洞に相当する、複数の形成ポケットを含み得る。換言すれば、アンビルは、複数の形成ポケット列を含み得、それぞれの形成ポケットは、ステープルカートリッジ内のステープル空洞に相対して位置付けられ得る。それぞれの形成ポケットは、ステープル10030のステープル脚部10032を受容するように構成された2つの形成キャップを含み得、ここでそれぞれの形成キャップは、ステープル脚部10032を受容し、例えばステープル脚部10032を他のステーブル脚部10032に向かって形成するか、又は湾曲するように構成される。様々な状況において、脚部10032は、形成カップから外れ、又は適切に入らないことがあり、その結果、ステープル脚部10032は発射シーケンス中に形成不良となることがある。アンビルは、それぞれステープル脚部を受容し、形成するように構成される、形成ポケットのアレイ又はグリッドを含み得る。例えば、形成ポケットのアレイは、ステープルカートリッジ内に含まれるステープルの量を超過する、形成ポケットの量を含み得る。ステープルカートリッジは、例えば、長手方向に6列のステープル空洞を含み得、アンビルは、6列のステープル空洞に整列された6列の形成ポケットを含み得、加えて、形成ポケットの列の間に位置付けられた形成ポケットも含み得る。例えば、アンビルの一方の面において、アンビルは、第一列のステープル空洞の上に位置付けられることができる第一列の形成ポケットと、第一列のステープル空洞に隣接する第二列のステープル空洞の上に位置付けられることができる第二列の形成ポケットとを含み、加えて、第一列の形成ポケットと第二列の形成ポケットとの中間に位置付けられた1列の形成ポケットを含み得る。ここで図276〜279を参照して、アンビル10260は、ステープルカートリッジ10200内のステープル空洞の6つの相当する列上に位置付けられるように構成可能な、形成ポケット10261の6つの列を含み得る。例えば、中間形成ポケット10262の列は、形成ポケット10261の列の中間及び/又は、に隣接して位置付け可能である。ここで図277、278及び280を参照して、それぞれの形成ポケット10261と10262は、2つの形成カップを含み得、ここでそれぞれの形成カップは、近位にステープル脚部10032を形成するか、又は湾曲するように形成可能な遠位部分10263と、遠位に、ステープル脚部10032を形成するか、又は湾曲するように構成可能な近位部分10264とを含み得る。様々なその他の状況において、ステープル10030は、様々な他の方法で形成することができる。例えば、ステープル10030は、一方の脚部10032を外向きに形成し、もう一方の脚部10032を内向きに形成するよう形成することができ(図281)、あるいは、両方の脚部10032を外向きに形成することができ(図282)、これらは例えば、(1)ステープル脚部10032がどの形成カップに入るか、(2)脚部10032がそれぞれの形成カップの近位部分10263に入るか遠位部分10064に入るか、によって変わる。
以上に加え、それぞれの形成ポケット10261及び/又は形成ポケット10262は、例えば、三角形又はダイアモンド様形状を含み得る。形成ポケットのそれぞれの遠位部分10263及び/又はそれぞれの近位部分10264は、三角形上を含んでよく、例えば遠位部分10263の遠位部分と、10264の近位部分は、反対方向に位置している頂点を有するように構成可能である。アンビルは、例えば、実質的に四角形の形成ポケットのアレイを含み得る。例えば、それぞれの四角形形成ポケットの形成表面は、四角形の側部間で延在する弓状表面を含み得る。アンビルは、例えば円形又は球形のくぼみのアレイを含んでよい。以上に加え、形成ポケット10261は、1つ以上のラインに沿って位置付け可能であり、同様に形成ポケット10262は、1つ以上のラインに沿って位置付け可能でもある。あるは、形成ポケット10261及び/又は形成ポケット10262は、1つ以上の円形列中に配置可能である。例えば、形成ポケット10261は、第一周径に沿って配置可能であり、形成ポケット10262に異なる周径に沿って配置可能である。第一周径と異なる周径は同心であり得、又は少なくとも実質的に同心であり得る。形成ポケット10262は、例えば、第一周径に関して径方向に、内側に位置付けられた内周径、及び/又は第一周径に関して径方向に、外側に位置付けられた外周径に沿って配置可能である。第一周径は、第一直径によって画定可能であり、内周径は、内径によって画定可能であり、外周径は、外径によって画定可能である。例えば、内径は、第一直径よりも短く、外径は第一直径よりも長くてよい。
以上で記載するように、例えば組織厚コンペンセーター10020のような、ステープルカートリッジの組織厚コンペンセーターに対して組織を圧縮するために、アンビルを、開位置から閉位置に移動させることが可能である。様々な状況において、組織厚コンペンセーターは、組織厚コンペンセーターが組織に対し位置付けられるより前に、ステープルカートリッジの支持部分に隣接して位置付けられることができる。組織厚コンペンセーター10020は、アンビルがその閉位置内に移動する前に、支持部分10018に隣接する位置にあり得る。あるいは、組織厚コンペンセーター10020は、空隙が組織厚コンペンセーター10020と支持部分10018間に存在する位置にあり得る。例えば、アンビルは、組織厚コンペンセーター10020が、支持部分10018に隣接するまで、下方に、組織と組織厚コンペンセーター10020をずらすことが可能であり、ここでそのような点にて、アンビルがその閉位置内に移動可能であり、組織内に圧縮を発生させ得る。アンビルとステープルカートリッジとの間の組織の配置に外科医が満足しない場合には、外科医はアンビルを開き、アンビルとステープルカートリッジの位置を調整し、アンビルを再び閉じることができる。組織に対するステープルカートリッジのそのような配置と再配置のおかげで、様々な状況において、例えば、組織厚コンペンセーター10020の遠位端が、支持部分10010から外れることがある。いくつかのそのような状況において、組織厚コンペンセーター10020の遠位端は、組織に接触し、支持部分10010から剥がれ、又は支持部分に対して巻き込まれることがあり得る。以下でより詳細に記載するように、ステープルカートリッジは、組織厚コンペンセーターを、ステープルカートリッジの存在する支持部分に対して取り外し可能に保持するように構成した1つ以上の機構を含んでよい。
ここで図265を参照して、ステープルカートリッジ10300は、支持部分10310、支持部分10310によって支持された組織厚コンペンセーター10320、及び組織厚コンペンセーター10320の遠位端10325を適所で脱着可能に保持するように構成されたノーズ10303を含む遠位端10302を含み得る。ノーズ10303は、組織厚コンペンセーター10320の遠位端10325を受容する用に構成したスロット10305を含み得る。遠位端10325を、ステープルカートリッジ10300が組織に対して位置付けられるに伴い、遠位端10325が位置に保持可能であるように、スロット10305内で圧縮するか、又は締め付けることが可能である。例えば、スロット10305は、支持部分10310のデッキ表面10311に平行、又は少なくとも実質的に平行である方向に配向され得る。スロット10305は、デッキ表面10311に対して平行であり得る。あるいは、ここで図266を参照して、ステープルカートリッジ10400には、支持部分、支持部分に支持された組織厚コンペンセーター10420、組織厚コンペンセーター10420の遠位端10425を適所で取り外し可能に保持するように構成されたノーズ10403を含む遠位端10402を含み得る。遠位端10425は、そこより延在する突起部を含んでよく、ノーズ10403は、遠位端10425の突起部を受容するように構成された垂直スロット10405を含んでよい。遠位端10425、及び/又はそこから延出する突起は、スロット10405内で圧縮又はくさびで締めることができ、これにより遠位端10425は、ステープルカートリッジ10400が組織に対して位置付けられる際に、定位置に保持され得る。組織厚コンペンセーター10420は、その中にノーズ10403の少なくとも一部を受容するように構成可能な、例えばスロット10429のようなスロットを含み得る。スロット10405は、支持部分のデッキ表面10411に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直である方向に配向され得る。ここで図267を参照して、ステープルカートリッジ10500は、支持部分、支持部分によって支持された組織厚コンペンセーター10520、及び組織厚コンペンセーター10520の遠位タブ10525を適所で取り外し可能に保持するように構成されたノーズを含む、遠位端10502を含み得る。ノーズは、組織厚コンペンセーター10520の遠位端10525を受容するようの構成した垂直スロット10505を含み得る。ステープルカートリッジ10500が組織に対して位置付けられるに伴って、遠位端10525が位置に保持可能であるように、遠位端10525をスロット10505内に圧縮又は締め付けることが可能である。
再び図265を参照して、組織厚コンペンセーター10320は、ノーズ10303の頂面10304上に位置付けることが可能な頂面10324を含み得る。組織厚コンペンセーターの頂面がステープルカートリッジのノーズの上に位置付けられる別の代表的な一実施形態が、図238に示されており、例えば、組織厚コンペンセーター10720の頂面10721は、ノーズ10003の頂面10004の上に位置付けられる。使用中、再び図265を参照して、組織はノーズ10303の頂面10304の上を摺動することができ、またいくつかの状況において、組織は組織厚コンペンセーター10320の遠位端10325に接することができ、組織厚コンペンセーター10320に対して力をかける可能性があり、支持部分10310から組織厚コンペンセーター10320を剥離させる傾向をもたらす。本明細書に記載される実施形態において、この剥離力は、ノーズ10303内でくさびにより締め付けられた遠位端10325の部分によって抵抗され得る。いかなる場合でも、組織がいったん、ステープルカートリッジ13000に対して好適に位置付けられると、アンビルを回転させて閉位置にし、支持部分10310に対して、組織と組織厚コンペンセーター10320とを圧縮することができる。例えば、アンビルは、アンビルがノーズ10303の頂面10304を接触する場所に回転可能であり、結果として、アンビルが更に回転することから防止可能である。様々な状況において、組織厚コンペンセーター10320の頂面10324がノーズ10303の頂面10304の上に位置付けられることにより、例えば、頂面10324は、アンビルが閉じる際に支持部分10310に向かって下側に押圧され、またある状況において、頂面10324は、ノーズ10303の頂面10304の下に押圧押され得る。ステープルカートリッジ10300内に収容されているステープルが配備され、組織厚コンペンセーター10320が切断されると、本明細書に記載されるように、支持部分10310とノーズ10303が組織厚コンペンセーター10320から離れる方向に動くことができ、これにより組織厚コンペンセーター10320の遠位端10325がスロット10305から滑り出ることができる。
上述のように、アンビル(例えばアンビル10060)は、回転して閉位置になることができ、ここでアンビル10060はステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ10000)のノーズ頂面10004に接触する。いったんアンビルが閉位置に達すると、組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター10020)が圧縮される程度は、特に、組織厚コンペンセーターの未圧縮厚さ又は高さと、組織の厚さとに依存する。ここで図236及び237を参照し、組織厚コンペンセーター10920は、ノーズ10003の頂面10004に対して同一面である、又は少なくとも実質的に同一面である、頂面を含み得る。そのような場合、組織厚コンペンセーター10920の頂面を、ノーズ10003の頂面10004の下に圧することが可能である。ここで図241及び242を参照し、組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター10820)は、組織厚コンペンセーター10820が組織Tとアンビル10060によって圧縮される前に、ノーズ頂面10004の下に位置付けられる頂面10821を含み得る。組織Tが比較的薄い状況において、図239及び240に示すように、組織厚コンペンセーター10920は、比較的小さな圧縮をもたらし得る。ここで図241及び242を参照し、組織厚コンペンセーター10820は、組織Tが比較的厚い場合に、より大きな圧縮をもたらし得る。組織Tが薄い部分とより厚い部分の両方を有する状況において、図243及び244に示すように、例えば、組織厚コンペンセーター10820は、より厚い組織Tの下に位置付けられた時はより大量に圧縮され得、より薄い組織Tの下に位置付けられた時はより少なく圧縮され得る。このようにして、上述のように、組織厚コンペンセーターは、異なる組織厚さについて補正することができる。
ここで図268〜270を参照して、外科用ステープリング器具は、(1)ステープルチャネル16670を受容するように構成したカートリッジチャネル16670、及び(2)カートリッジチャネル16600に枢動可能に連結されたアンビル16660を含み得る。ステープルカートリッジ16600は、支持部分16610と、組織厚コンペンセーター16620とを含み得、組織厚コンペンセーター16620の遠位端16625は、ステープルカートリッジ16600の遠位端16602で、ノーズ16603により、支持部分16610に解放可能に保持され得る。ノーズ16603は、スロット16605を含み得、可撓性材料から構成され得る。使用中、主に図269を参照して、ノーズ16603は、スロット16605の開口部を拡張するため、下側に曲げることができる。ノーズ16603は、ノーズ16603が下方に曲がることを許容するように構成可能な、ノッチ又はカットアウト16606を含み得る。いかなる場合でも、様々な状況において、スロット16605の拡張された開口部によって、組織厚コンペンセーター16620の遠位端16625をスロット16605に挿入するのが容易になる。組織厚コンペンセーター16620がいったん好適に位置付けられると、ノーズ16603が解放され、ノーズ16603を構成する材料の弾性のおかげで、ノーズ16603は、屈曲されていない状態へと戻るか、少なくとも実質的に戻ることができ、図270に示すように、デッキ表面16611に対して組織厚コンペンセーター16620の遠位端16625が挟み込まれる。使用中、上記と同様に、支持部分16610がステープルが適用された組織から離れるよう移動すると、遠位端16625はスロット16605から引き抜かれ得る。様々な状況において、可撓性ノーズ16603は、組織厚コンペンセーター16620が支持部分16610から外れる際に、屈曲するように構成することができる。再び図270を参照して、組織厚コンペンセーター16620は、ノーズ16603の頂面16604と位置合わせされる、又は少なくとも実質的に位置合わせされる頂面16621を含み得る。
図271を参照し、外科用ステープリング器具は、(1)ステープルカートリッジ10700を受容するように構成されたチャネル10770と、(2)チャネル10770に回転可能に連結されたアンビル10760と、を含み得る。ステープルカートリッジ10700は、支持部分10710と組織厚コンペンセーター10720と、を含み得る。組織厚コンペンセーター10720を、支持部分10710上に摺動可能なノーズソックス10703によって適所で保持可能である。主に図272を参照すると、ノーズソックス10703は1つ以上の側面スロット10707を含み、これは、例えば、支持部分10710に沿って延在する1つ以上の取付レールを取り外し可能に受容するように構成することができる。組織厚コンペンセーター10720は、側部スロット10707の中間に位置付けることができる。ノーズソックス10703は更に、遠位端10702と、遠位端10702中に画定された空洞10706を含み得、ここで空洞10706はまた、その中で、例えば少なくとも支持部分10710の一部を受容するように構成可能でもある。使用中、ノーズソックス10703は、遠位側から近位側への方向に、支持部分10710の上に滑らせることができる。組織厚コンペンセーター10720は、ステープルが,組織厚コンペンセーター10720を通して発射された後に、支持部分10710とノーズソックス10703が組織厚コンペンセーター10720から離れて動くに伴って、組織厚コンペンセーター10720がノーズソックス10703から取り外し可能なように、ノーズソックス10703に脱着可能に取り付けられ得る。組織厚コンペンセーター10720の頂面10721を、ノーズ10703の頂面10704の下に位置付けすることができる。
ここで図273及び274を参照すると、外科用ステープリング器具は、(1)ステープルカートリッジ11000を受容するように構成されたステープルカートリッジチャネル11070と、(2)チャネル11070に回転可能に連結されたアンビル11060と、を備え得る。ステープルカートリッジ11000は、支持部分11010と組織厚コンペンセーター11020とを含み得る。組織厚コンペンセーター11020は、支持部分11010の木偶11011から延在する1つ以上の長手方向レール11019によって適所で保持され得る。長手方向レール11019は、組織厚コンペンセーター11020内に埋め込むことが可能である。主に図274を参照して、組織厚コンペンセーター11020は、長手方向レール11019を受容する用に構成可能な、長手方向陥没部11029を含み得る。例えば、陥没部11029は、例えばプレス嵌め構成にて、レール11019を受容するように、サイズ指定し、構成可能である。そのような機構は、上記に対して更に、組織厚コンペンセーター11020と支持部分11010との間の相対的横方向の動きを阻止、又は少なくとも制限するように構成することができ、更に、例えば、支持部分11010からの組織厚コンペンセーター11020の時期尚早の解放を制限することができる。ここで図275を参照して、外科用ステープリング器具は、1.ステープルカートリッジ11100を受容するように構成されたステープルカートリッジチャネル11170と、2.チャネル11170に回動可能に連結したアンビル11160とを含み得る。ステープルカートリッジ11100は、支持部分11110と組織厚コンペンセーター11120とを含み得る。組織厚コンペンセーター11120は、支持部分11110のデック11111から延在する1つ以上のスパイク又は歯の長手方向列11119によって適所で保持可能である。スパイク11119の長手側列は、組織厚コンペンセーター11120内に埋め込むことが可能である。
図273に関して、上記に対して更に、ステープルカートリッジ11000の組織厚さコンペンセーター11020は、その中に画定されたステープル空洞10012からステープルが発射される際に、支持部分11010から連続的に解放され得る。より具体的には、上記に対して更に、ステープル空洞10012内に位置付けられたステープルが、ステープルカートリッジ11000の近位端11001とステープルカートリッジ11000の遠位端11002との間で連続的に発射され得、これによって、ステープルが発射される際に、ステープルが組織厚コンペンセーター11020に対して上向きの付勢力を適用し、これが組織厚コンペンセーター11020を押圧してレール11019から外すよう作用する。そのような状況において、組織厚コンペンセーター11020の近位端11006は、ステープルが最も近位側のステープル空洞10012から発射される際に、支持部分11010から解放され得る。すると、ステープルがステープルカートリッジ11000の近位端11001と遠位端11002との間で支持部分11010から連続的に発射される際に、組織厚コンペンセーター11020が、支持部分11010から連続的に解放され得る。最も遠位側のステープル空洞10012内に位置付けられたステープルが支持部分11010から発射される時、組織厚コンペンセーター11020の遠位端11007が支持部分11010から解放され得る。図275に関して、組織厚コンペンセーター11120を、ステープルが近位端11101と遠位端11102間のステープルカートリッジから漸進的に発射されるに伴って、支持部分11110から延在するスパイク1119から漸進的に解放可能である。
前述のように、組織厚コンペンセーターは、ステープルが支持部分から連続的に発射されて組織厚コンペンセーターに接触する際に、ステープルカートリッジの支持部分から連続的に解放され得る。ステープルの脚部(例えば、ステープル脚部10032)は、支持部分から組織厚コンペンセーターを解放することなく、組織厚コンペンセーターを貫通することができる。そのような場合、組織厚コンペンセーターは、ステープルの底面(例えば、底面10031)が組織厚コンペンセーターに接触して上側に押し上げるまで、支持部分に係合したままになり得る。しかしながら、例えば、支持部分から延在するクリート及び/又は他の保持機構が、支持部分からの組織厚コンペンセーターの解放を妨害してよい。以下により詳細に記載するように、支持部分は、ステープルが、ステープルカートリッジから漸進的に発射されるに伴って、支持部分から組織厚コンペンセーターを漸進的に解放するように構成可能な、保持機構を含み得る。ここで図283を参照して、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ11200)は、組織厚コンペンセーター11220(図284)を支持部分11210に解放可能に保持するように構成可能な保持機構11213を備えた支持部分11210を含み得る。保持機構11213は、例えばそれぞれのステープル空洞の端部11212に位置付け可能であり、ここでそれぞれの保持機構11213は、ステープル10030のステープル脚部10032を摺動自在に受容するように構成される、その中で画定されたガイド溝11216を含み得る。そのような場合において、ステープル脚部10032と、保持機構11213は両方とも、組織厚コンペンセーター11220を、支持部分11210に対して取り外し可能に保持するように構成可能である。使用中、ここで図284を参照して、上述のように、支持部分11210内に収容されたステープルドライバ10040は、スレッド10050によって上向きに駆動されてよく、ステープルドライバ10040は、保持機構11213に接触し、支持部分11210から保持機構11213を少なくとも部分的に外し、保持機構11213をステープル10030及びステープル空洞11212から外側に離すよう移動させるように構成することができる。図284に示すように、保持機構11213が、支持部分11210から外れるか、及び/又は外側に動かされた場合、保持機構11213は組織厚コンペンセーター11220をもはや支持部分11210に対して保持することはできなくなり、その結果、組織厚コンペンセーター11220は支持部分11210から解放され得る。上記と同様に、組織厚コンペンセーター11220は、ステープル10030がステープルカートリッジからアンビル(例えばアンビル11260)に向かって連続的に発射される際、支持部分11210から連続的に解放され得る。ステープルドライバ10040は、ステープルドライバ10040の頂面が、例えば支持部分11210のデッキ表面11211と同一平面上、又は少なくとも実質的に同一平面上になる時に、保持機構11213と接触してよい。そのような場合において、組織厚コンペンセーター11220は、ステープル10030が、その完全に形成された、又は完全に発射された配置に形成されるのと同時に、及び/又は直前に、支持部分11210から解放されてよい。例えば、図285を参照して、ドライバ10040は、ステープル10030かを完全に形成するために、デッキ表面11211上に押圧されるように、オーバードライブ可能であり、オーバードライブされている工程の間、保持機構11213を、支持部分11210から離脱させる。再び図284を参照して、保持機構11213は、外側に外れるか動かされる前に、ステープル空洞11212内に延出し、又は張り出してもよく、これにより、ドライバ10040がデッキ表面11211に到達すると同時に、ドライバ10040は保持機構11213に接触できる。いかなる場合でも、組織厚コンペンセーター11220がいったん支持部分11210から解放されると、ここで図285を参照して、支持部分11210は、埋め込まれた組織厚コンペンセーター11220から離れるよう動かすことができる。
上述のように、ステープルカートリッジの圧縮可能な組織厚コンペンセーターは、ステープルがステープルカートリッジから発射又は配備されると、ステープルカートリッジの支持部分又はカートリッジ本体から、連続的に解放され得る。様々な状況において、そのような解放は、支持部分から組織厚コンペンセーターを連続的に放つことを含み得、ある状況において、組織厚コンペンセーターの支持部分からの完全な離脱は、アンビルが開いて、埋め込まれた組織厚コンペンセーターから支持部分が離れるよう移動するまでは起こらない。ここで、図289を参照して、例えば、ステープルカートリッジ11300のようなステープルカートリッジは、支持部分11310に取り外し可能に保持される、組織厚コンペンセーター11320を含み得る。支持部分11310は、組織厚コンペンセーター11320の長手方向軸を、支持部分11310に対して取り外し可能に圧縮し、保持するように構成される、それより延在する複数の保持部材11313を含み得る。例えば、それぞれの保持部材11313は、その中で組織厚コンペンセーター11320の長手方向側部を受容するように構成可能な、内側に面したチャネル又はスロット11316を含み得る。様々な状況において、複数の保持部材11313は、支持部分11310の第一長手方向側面に沿って延在することができ、複数の保持部材11313は、支持部分11310の第二長手方向側面に沿って延在することができ、特定の状況において、保持部材11313は、組織厚コンペンセーター11320と支持部分11310との間の相対的な横方向の動きを阻止又は少なくとも制限するように構成することができ、更に加えて、組織厚コンペンセーター11320が支持部分11310から時期尚早に解放されるのを阻止又は少なくとも制限することができる。保持部材11313を支持部分11310と一体形成可能であり、図290を参照して、組織厚コンペンセーター11320が、例えば図291にて図解したように、支持部分11310から脱着することを許容するために、保持部材11313を、支持部分11310から脱着、又は少なくとも実質的に脱着するように構成可能である。アンビル(例えばアンビル11360)は、組織厚コンペンセーター11320を圧縮するように構成することができ、更に、組織厚コンペンセーター11320内に生じた圧力に応じて、組織厚コンペンセーター11320が横方向に膨張して、保持部材11313を組織厚コンペンセーター11320から少なくとも部分的に外れ、又は係合離脱することができる。アンビル11360及びステープルカートリッジ11300を通した以上で議論したナイフ部材の前進が、その中に含まれるステープルを展開可能であり、同時に、組織厚コンペンセーター11320に対して加えた圧縮力を適用可能で、それによって、ステープルカートリッジ11300を通してナイフ部材が通過するに伴って、保持部材11313連続して脱着することを引き起こす、互いに近いアンビル11360及びステープルカートリ保持11300を圧搾可能である。
ここで図292〜294を参照して、例えばステープルカートリッジ11400のようなステープルカートリッジは、支持部分11410に取り外し可能に取り付けられた組織厚コンペンセーター11420を含み得る。ステープルカートリッジ11400は、デッキ表面11411に組織厚コンペンセーター11420の長手方向側部を保持するように構成可能な、1つ以上の保持バー11413を含み得る。例えば、それぞれの保持バー11413は、その間にチャネル11416を画定可能な反対側のアーム11418を含み得る。そのような場合、アーム11418の一方が組織厚コンペンセーター11420の上に延在するように構成することができ、もう一方のアーム11418が、支持部分11410から延在するリップ11419の下に延在するように構成され得る。主に図292を参照して、それぞれの保持バー11413のチャネル11416は、ステープルカートリッジ11400を使用する前に、組織厚コンペンセーター11420の長手方向側面に対して圧縮力を適用するような寸法及び構成にすることができる。使用中、主に図293を参照して、ステープルカートリッジ11400は、ステープルカートリッジチャネル内に位置付けられることができ、ステープルカートリッジ11400がいったん好適に位置付けられると、アンビル(例えばアンビル11460)は、組織厚コンペンセーター11420を圧縮できる位置に動かすことができる。上記と同様に、組織厚コンペンセーター11420は、圧縮されると、横方向又は外側に膨張し、その結果、保持バー11413をステープルカートリッジ11400から外すことができる。あるいは、アンビル11460の投入は、ステープルカートリッジから、保持バー11413を脱着しなくてよく、又は完全に脱着しなくてよい。例えば、上記の、発射バーをステープルカートリッジ11400を通して前進させることにより、支持部分11410からステープル10030を配備することができ、同時に、アンビル11460とステープルカートリッジ11400を互いに近づけるよう押し込んで、組織厚さコンペンセーター11420に対する圧縮力を適用し、これは、組織厚さコンペンセータ11420を横方向に膨張させて保持バー11413をステープルカートリッジ11400から外すのに十分である。保持バー11413がステープルカートリッジ11400から一旦外れると、図294を参照して、支持部分11410が、埋め込まれた組織厚コンペンセーター11420から離れるよう移動でき、手術部位から取り除かれ得る。特定の別の実施形態において、ここで図295を参照して、ステープルカートリッジ11400’は保持バー11413’を含み得、これは上記と同様に、そこから延在するアーム11418’を含み得る。例えば、それぞれのアーム11418’は、ステープルカートリッジ11400’に保持バー11413’を取り外し可能に保持するように構成可能なウェッジロックバベル11417’を含み得る。より具他的には、ステープルカートリッジ11400’の支持部分11410’は、ウェッジロックバベル11417’と協動して、保持バー11413’をステープルカートリッジ11400に取り外し可能に保持し、組織厚コンペンセーター11420が、支持部分11410’から時期尚早に脱着することを阻害するように構成可能な、アンダーカット11419’を含み得る。使用中、上記と同様に、例えば、十分な圧縮力が組織厚コンペンセーター11420に適用された時、保持バー11413’はステープルカートリッジ11400’から外れることができる。
様々な状況において、上述のように、また再び図259及び260を参照し、ステープルカートリッジ10000のスレッド10050と、外科用ステープリング器具の発射部材10052は、ステープルカートリッジ10000の近位端10001からステープルカートリッジ10000の遠位端10002(図219)へと移動でき、これによりステープル10030が支持部分10010から配備される。少なくとも1つのそのような状況において、それぞれのステープル10030は、未発射位置から発射済み位置へと移動でき、支持部分10010から発射されて、アンビル10060とステープルカートリッジ10000との間に位置付けられる組織に対して、組織厚コンペンセーター10020を全体に捕捉することができる。特定の状況において、外科医はステープル10030全部をステープルカートリッジ10000から発射する必要はない場合があり、外科医は、ステープルカートリッジ10000の近位端10001と遠位端10002との中間にある点においてスレッド10050と発射バー10052の進行を止めることがある。そのような状況において、組織厚コンペンセーター10020は、組織Tに部分的にのみ埋め込むことができ、組織厚コンペンセーター10020の埋め込まれていない部分を支持部分10010から外すために、外科医は、支持部分10010を、部分的に埋め込まれている組織厚コンペンセーター10020から引っ張って離し、これにより埋め込まれていない部分を支持部分10010から剥離又は引き剥がすことができる。そのような実施形態は様々な状況において好適であるが、改善が図300〜302に示されており、ステープルカートリッジ11500の組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター11520)は、互いに外せるように構成できる複数の接続されたセグメントを含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター11520は、第一、又はもっとも近位のセグメント11520a、第一セグメント11520aに取り外し可能に連結した第二セグメント11520b、第二セグメント11520bに取り外し可能に連結した第三セグメント11520c、第三セグメント11520cに取り外し可能に連結した第四セグメント11520d、第四セグメント11520dに取り外し可能に連結した第五セグメント11520eを含み得る。組織厚コンペンセーター11520には、組織厚コンペンセーターセグメントが互いに分離可能な、所定の破裂又は分離点を画定するように構成可能な、任意の2つの隣接するセグメント11520a〜11520eの中間に位置付けられる少なくとも1つの薄い部分11529を含み得る。組織厚コンペンセーターには、穿孔、薄い部分の任意の好適な構成、及び/又は組織厚コンペンセーター内の分離点を作製するための任意の他の手段が含まれ得る。主に図301を参照して、アンビル11560は閉位置で示されており、発射部材10052はステープルカートリッジ11500内を部分的に前進した状態で示されており、これにより、第一セグメント11520a、第二セグメント11520b、及び第三セグメント11520cの下にあるステープル10030が発射されて、組織Tに対する組織厚コンペンセーター11520を捕捉する。そのような位置において、例えば、発射部材10052は、まだ第四セグメント11520d及び第5セグメント11520eの下にあるステープル10030を配備するところまで前進していない。ここで図302を参照して、アンビル11560は開位置に移動しており、ステープルカートリッジ11500の支持部分11510は、埋め込まれている組織厚コンペンセーター11520の部分から離れるよう移動されている。図302に示すように、第三セグメント11520cと第四セグメント11520dとの中間にある薄い部分11529(図300)によって、組織厚コンペンセーター11520の埋め込まれていない部分を、埋め込まれた部分から分離することが可能になる。
以上に加え、ステープルカートリッジには、組織厚コンペンセーターを、ステープルカートリッジの支持部分に取り外し可能に保持するように構成した複数の締結具が含まれ得る。支持部分には、例えばデッキ表面中に画定された複数の開口部が含まれ得、締結具は組織厚コンペンセーターを通して延在可能で、支持部分開口部中に取り外し可能に保持可能である。使用中、締結具は、ステープルが支持部分から連続的に発射される際に、支持部分から連続的に解放され得る。例えば、締結具は、組織厚コンペンセーターで埋め込まれ得、締結具は例えば、少なくとも1つの生体吸収性材料から構成され得る。締結具は、組織厚コンペンセーターが少なくとも部分的に埋め込まれた後、そして支持部分が埋め込まれた組織厚コンペンセーターから離れて移動するに伴って、支持部分から脱着可能である。ここで図323〜325を参照して、例えばステープルカートリッジ11600のようなステープルカートリッジには、複数の締結具11613によって支持部分11610に取り外し可能にマウントされた、組織厚コンペンセーター11620が含まれ得る。それぞれの締結具11613は、組織厚コンペンセーター11620内に埋め込まれ及び/又はその他の方法で係合されている第一端11618と、支持部分11610に係合している第二端11618と、第一端11618を第二端11618に接続しているコネクタ11616と、を含み得る。締結具11613は、支持部分11610中に画定されたナイフスロット11615を通して延在し得る。使用中、上述の発射部材10052は、支持部分11610のナイフスロット11615を通ってナイフエッジを動かし、締結具11613を切断することができ、これにより、組織厚コンペンセーター11620を支持部分11610から解放することができる。例えば、発射バー10052は、ステープルカートリッジ11600の近位端11601からステープルカートリッジ11600の遠位端11602へと前進させることができ、これによって、前述のように、(1)スレッド10050を遠位が泡に前進させ、連続的にステープル10030を発射させ、(2)締結具11613を連続的に切断及び/又は破壊し、組織厚コンペンセーター11620を支持部分11610から連続的に解放する。以上と同様に、組織厚コンペンセーター11620は、例えば、それぞれ1つ以上の締結具11613によって支持部分11610に保持可能な複数の脱着可能セグメント11620a〜11620eを含み得る。発射部材10052がステープルカートリッジ11600の近位端11601と遠位端11602との中間で停止した場合、アンビル11660が開き、支持部分11610が組織Tから離れるように動いた後(図325に示される)、締結具11613が支持部分11610に対して組織厚コンペンセーター11620の埋め込まれていない部分を保持するのを支援する(図324)。以上に加え、発射部材10052の切断縁部10053を、締結具11613を切開及び/又は破壊するように構成可能である。特定の別の実施形態において、ここで図327及び328を参照して、ステープル配備スレッド(例えばスレッド11650)は、スレッド11650がステープルカートリッジ11600を横断する際に締結具11613のコネクタ11616を切断するように構成可能な、ナイフエッジ11653を含み得る。例えば、それぞれのコネクタ11616は、締結具11613のT型端部11618間に延在する円筒形部材を含んでよく、ここでナイフエッジ11653は、例えば円筒形コネクタ11616を受容するように構成可能な、陥没部輪郭11653を含み得る。
前述のように、ステープルカートリッジは、外科用ステープリング器具のステープルカートリッジチャネルに装填することができる。様々な状況において、外科医又は他の臨床医が、ステープルカートリッジに下向きの力をかけて、ステープルカートリッジを定位置にロックすることで、ステープルカートリッジをステープルカートリッジチャネルに挿入することができる。いくつかのそのような状況において、例えば、臨床医が親指をステープルカートリッジの頂面に置いて、そのような下向きの力をかけることができる。ステープルカートリッジの頂面は、組織厚コンペンセーターの頂面を含んでよく、ここで以上で記載したように、組織厚コンペンセーターは圧縮性であり、組織厚コンペンセーターに適用された下方圧力は、組織厚コンペンセーターを、臨床医の親指が支持部分内に保存されたステープルの先端部と接触する点まで圧縮することを引き起こし得る。ステープルカートリッジアプリケーターを、臨床医がステープルカートリッジ内のステープルに接触する可能性を防止する、又は少なくとも制限するように構成可能な、ステープルカートリッジチャネル内へステープルカートリッジを装入するために使用可能である。ステープルカートリッジがステープルカートリッジチャネル内に好適に位置付けられた後、詳しくは後述されるように、アプリケーターはステープルカートリッジから取り外すことができる。
ここで図305及び306を参照して、ステープルカートリッジアプリケーターには、ステープルカートリッジ10000に取り付け可能な剛性カバー(例えばカバー10080など)が含まれ得る。上記に対して更に、カバー10080は、ステープルカートリッジ10000がステープルカートリッジチャネルに挿入された時に、ステープルカートリッジ10000内に位置付けられるステープル10030の先端部に、例えば、臨床医の親指が触れる可能性を阻止するか、少なくとも抑制するように構成され得る。ここで図307及び308を参照して、カバー10080は、組織厚コンペンセーター10020の、頂面10021の上、又は少なくとも頂面10021の一部分の上に延在することができ、これには、(1)組織厚コンペンセーター10020の上に延在及び/又は接し得る下側表面10081と、(2)臨床医が下向きの力をかけるための押圧表面を提供できる頂面10082と、が含まれ得る。使用中、臨床医はカバー10080のハンドル部分10084を握り、ステープルカートリッジ10000の支持部分10010をステープルカートリッジチャネルに位置合わせさせ、ステープルカートリッジ10000をステープルカートリッジチャネル内に少なくとも部分的に挿入することができる。その後、臨床医は、支持部分10010に直接下向きの力を伝達可能な、カバー10880の頂面10082に下向きの力を適用することによって、ステープルカートリッジチャネル内にステープルカートリッジ10000を完全に配置可能である。例えば、カバー10080は近位側支持体10087を含み、これは下側に延在して支持部分のデッキ表面10011に接触することができる。カバー10080は更に、ノーズ10003に隣接するように構成可能な、遠位支持部分10083を含み得る。下向きの力がカバー10080にかかると、この下向きの力は近位側支持体10087及び/又は遠位側支持部分10083を介して伝達され、この下向きの力が、組織厚コンペンセーター10020を介して支持部分10010に伝達されることはないか、又は少なくとも実質的に伝達されることはない。様々な状況において、上記の結果、臨床医は組織厚コンペンセーター10020に直接接触することはない。また上記の結果、ステープルカートリッジ10000がステープルカートリッジチャネルに挿入される際、カバー10080は、組織厚コンペンセーター10020を圧縮することはなく、又は少なくとも実質的に圧縮することはない。カバーには、組織厚コンペンセーターを通した下向きの力を伝達することなしに、又は少なくとも実質的に伝達することなしに、支持部分に下向きの力を伝達するように構成される、任意の好適な数の支持体が含まれ得る。支持体は、組織厚コンペンセーターの遠位端、近位端及び/又は長手方向側部周辺に延在可能である。支持体は、組織厚コンペンセーターを通して延在可能である。例えば、支持体は、組織厚コンペンセーター内に開口部を通して延在可能であり、支持部分のデッキに隣接可能である。少なくともいくつかの支持体が、下向きの力をカバーに適用する前にデッキと接触しなくてよく、しかしながら、カバーは、支持体が支持部分のデッキに接触するまで、下方に曲がる、又は移動するように構成可能である。そのような点において、カバーの下向きの屈曲又は動きは、更に屈曲しないよう、妨げるか、又は少なくとも実質的に妨げることができる。
上述のように、カバー10080はステープルカートリッジ10000に取り付けることができ、ステープルカートリッジ10000の位置を操作するのに使用することができる。カバー10080は、例えばステープルカートリッジ10000の支持部分10010にかばー10080を取り外し可能に保持するように構成可能な、好適な数のつかみ機構部材を含み得る。例えば、カバー10080は更に、例えば、ラッチアーム10088及び/又は10089のような、1つ以上の保持部材を含み得る。ラッチアーム10089はノーズ10003の側面周囲に延在し、かつノーズ10003の下側表面10009(図306)に係合するように構成することができる。同様に、ラッチアーム10088は支持部分10010のロック突起10008の側面周囲に延在し、ロック突起10008の下側表面と係合することができる。これらのラッチアームは、カバー10080を、ステープルが支持部分10010内に保存されるゾーン又は領域上に位置付けるように構成可能である。いかなる場合でも、ステープルカートリッジ10000がいったん好適に位置付けられると、カバー10080はステープルカートリッジ10000から取り外すことができる。臨床医は、カバー10080の遠位端を、ステープルカートリッジ10000の遠位端10002から脱着するために、ハンドル10084に上方持ち上げ力を適用可能である。例えば、ラッチアーム10088と10089を、ラッチアーム10088と10089がそれぞれ、ロック突起部10008とノーズ10003周辺で屈曲可能なように、ハンドル10084が上方に持ち上げられるに伴い、外側に屈曲可能である。この後、カバー10080の近位端を、ステープルカートリッジの近位端10001から離すよう持ち上げることができ、カバー10080をステープルカートリッジ10000から離れるよう動かすことができる。
ここで図309及び310を参照して、例えば、ステープルカートリッジアプリケーター10680のようなステープルカートリッジアプリケーターを、ステープルカートリッジチャネル内で、例えばステープルカートリッジ10600のようなステープルカートリッジを位置付けることに加えて、アンビルに対して、例えば組織厚コンペンセーター10690のような上組織厚コンペンセーターを位置付けるように構成可能である。上記と同様に、アプリケーター10680はラッチアーム10688を含み得、これはステープルカートリッジ10600の支持部分10610から延在するロック突起10608と解放可能に係合することができ、これによってアプリケーター10680は、ステープルカートリッジ10600の組織厚コンペンセーター10620の上の適所で保持され得る。上組織厚コンペンセーター10690は、例えばアンビル10060のような外科用器具が、アプリケーター10680上に閉められ、組織厚コンペンセーター10690を係合し、アプリケーター10680から組織厚コンペンセーター10690を取り外し可能なように、ステープルカートリッジアプリケーター10680に解放可能に取り付け可能である。組織厚コンペンセーター10690及び/又はアンビル10060には、組織厚コンペンセーター10690をアンビル10060に取り外し可能に保持する様に構成可能な、1つ以上の保持機構が含まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーター10690には、アンビル10060内に画定された長手方向ナイフスロット10065内に受容可能な、組織厚コンペンセーター10690の表面10691から延在する、例えば長手方向レール10695が含まれ得る。組織厚コンペンセーター10690と、長手方向レール10695は、例えば本特許明細書内に記載されたモノのような、任意の好適な圧縮性材料から構成され得、ここで長手方向レール10695は、例えばナイフスロット10065内に圧縮及び/又は締め付けることが可能である。アンビル10060がいったん組織厚コンペンセーター10690内で係合すると、アンビル10060は開位置に戻ることができ、そのような状況において、組織厚コンペンセーター10690はアプリケーター10680から外れることができる。この後、アプリケーター10680はステープルカートリッジ10600から外すことができ、これによってアンビル10060とステープルカートリッジ10600は、ステープル及び/又は切断される予定の組織に対して位置付けることができる。使用中、ステープル配備スレッド(例えばスレッド10050(図236))は、発射部材10052(図236)によってステープルカートリッジ10600を通って遠位側に前進し、例えば、これにより、上記で概説したようにステープルがステープルカートリッジ10060から発射される。ステープルが変形されると、それぞれのステープルが、組織の頂面に対する組織厚コンペンセーター10690の一部と、組織の下側表面に対する組織厚コンペンセーター10620の一部とを捕捉することができる。同時に、発射部材10052は、組織厚コンペンセーター10620及び/又は組織厚コンペンセーター10690を通してナイフエッジ10053(図236)を前進させることができ、ここでナイフエッジ10053は、レール10695を切開し、アンビル10060から組織厚コンペンセーター10690を漸進的に脱着させるために、長手方向レール10695を通して前進させることが可能である。ステープルを配備した後、アンビル10060を再び開放し、埋め込まれた組織厚コンペンセーター10690から離れるよう移動することができ、同様に、ステープルカートリッジ10600の支持部分10610が、埋め込まれた組織厚コンペンセーター10620から離れるよう移動することができる。以上に加え、組織厚コンペンセーター10620及び/又は組織厚コンペンセーター10690は、組織厚コンペンセーター10620及び10690の部分ののみがステープルによって埋め込まれる事象において、互いに分離して構成可能な、複数の脱着可能セグメントを含み得る。
以上に加え、アプリケーター10680には、アプリケーター10680に対して組織厚紺ペンセーラー10690を取り外し可能に保持する様の構成可能な1つ以上の保持機構が含まれ得る。例えば、主に図310を参照して、アプリケーター10680には、例えば、プレス嵌め様式にて、組織厚コンペンセーター10690の底面10692中に画定された長手方向保持スロット10694中に受容されるように構成可能な、長手方向保持レール10685が含まれ得る。様々な状況において、保持レール10685と保持スロット10694は、上述のように、アンビル10060によって十分な上向きの持ち上げ力が組織厚コンペンセーター10690に掛けられるまで、組織厚コンペンセーター10690をアプリケーター10680に対して保持するように構成され得る。例えば、アプリケーター10680から延在する保持レール10685は更に、組織厚コンペンセーター10690とアプリケーター10680間の相対長手方向運動を防止する、又は少なくとも制限するように構成可能な、保持レール10685の近位及び遠位端にて位置付けられる端部ストップ10686を更に含み得る。再び図310を参照して、例えば長手方向接着剤ストリップ10693のような1つ以上の接着剤を、以上で記載するように、アンビル10060が組織厚コンペンセーター10690に接触する時に、接着剤が、組織厚コンペンセーター10690をアンビル10060に解放可能に取り付けるように、組織厚コンペンセーター10690の接触表面10691上に配置可能である。1つ以上の接着剤を、例えば以上で記載した圧縮性保持機構に加えて、又は代えて使用可能である。1つ以上の接着剤を、ステープルカートリッジアプリケーターに組織厚コンペンセーターを取り外し可能に保持するために使用可能である。ここで図310Aを参照して、例えばカバー10080は、例えば組織厚コンペンセーター12190のような、上組織厚コンペンセーターを、カバー10080の頂面10082に取り外し可能に保持するように構成可能な、1つ以上の接着剤パッド12185を含み得る。例えば、以上で記載した実施形態と同様に、アンビルを、組織厚コンペンセーター12190上に閉鎖させて、組織厚コンペンセーター12190の長手方向保持レール12195を係合しすることが可能である。組織厚コンペンセーター12190をカバー10080へ保持している接着剤結合を破壊し、カバー10080から組織厚コンペンセーター12190を脱着するために使用可能である解放機構を、組織厚コンペンセーター12190と、カバー10080との中間に位置付けることができる。解放機構には、プルタブ12196とループ12197とが含まれ得、ここでループ12197は、プルタブ12196に取り付けられた第一及び第二端部を含み得る。ループ12197は縫合糸を含み得、例えば、これは接着剤パッド12185を囲む外周を画定することができ、これにより、プルタブ12196が遠位方向に引っ張られると、縫合糸が組織厚コンペンセーター12190とカバー10080との間で摺動し、組織パッド12185に接触することができる。そのような状況において、縫合糸は、例えば、接着剤パッド12185を組織厚コンペンセーター12190から分離すること、接着剤パッド12185をカバー10080から分離すること、及び/又は接着剤パッド12185を切断することのうち、少なくとも1つを行うことができる。
ここで図311を参照して、ステープルカートリッジには、以上と同様に、それを通して延在する長手方向ナイフスロット10715を含み得る、例えば、支持部分10710を含み得る。例えば、アプリケーター10780のようなステープルカートリッジアプリケーターには、支持部分10710中のナイフスロット10715内に延在可能な、長手方向保持及び位置合わせ部材10786が含まれ得る。保持部材10786は、例えばプレス嵌め様式で、ナイフスロット10715の側壁に係合するように構成することができ、これによりアプリケーター10780は、支持部分10710に対して解放可能に保持され得る。図解していないけれども、組織厚コンペンセーターの第一部分を、保持部材10786の第一側部上に位置付けることが可能であり、組織厚コンペンセーターの第二部分を、保持部材10786の反対の、第二側部上に位置付けることが可能である。上記と同様に、組織厚コンペンセーターの第一及び第二部分は、例えば、保持部材10013を介してステープルカートリッジの支持部分10710に取り付けることができる。また上記と同様に、上側組織厚コンペンセーター10790は、アプリケーター10780の装填表面10782から延在する長手方向保持部材10785を介して、アプリケーター10780に取り外し可能に取り付けることができ、保持部材10785は、例えば、組織厚コンペンセーター10790の下側表面10792に画定された長手方向スロット10794に取り外し可能にプレス嵌めすることができる。また以上と同様に、組織厚コンペンセーター10790には更に、例えばアンビル10060中で画定された、長手方向ナイフスロット10065中に取り外し可能に保持可能な、組織厚コンペンセーター10790の頂面10791から延在する、長手方向保持部材10795が含まれ得る。例えば、長手方向保持部材10795は、底部より大きな頂部を含むくさび形断面を含み得、ここで底部は、例えば組織厚コンペンセーター10790に保持部材10795を取り付け可能である。
ここで図312及び313を参照して、保持部分10810と組織厚コンペンセーター10820を含むステープルカートリッジ10800を、例えばステープルカートリッジアプリケーター10880で、ステープルカートリッジチャネル内に装填可能である。上記と同様に、ステープルカートリッジアプリケーター10880は、例えば、アンビル(例えばアンビル10060)に対して上側組織厚コンペンセーター10890を配置するように構成することができ、これにより、アンビル10060が閉じている時、アンビル10060が組織厚コンペンセーター10890に接触して係合できる。組織厚コンペンセーター10890には、アンビル10060と係合し、アンビル10060に組織厚コンペンセーター10890を取り外し可能に保持するように構成可能な、組織厚コンペンセーター10890の頂面10891から延在する、複数の保持脚部10895を含み得る。例えば、脚部10895は、長手方向列中に配置可能であり、ここでそれぞれの脚部10895は、アンビル10060中に画定されたナイフスロット10065内に入り、係合するように構成された、少なくとも1つの脚部を含み得る脚部10895のうちいくつかの脚部は一方向に延在してもよく、他の脚部は別の方向に延在していてもよい。いくつかの脚部は、反対の方向に延在可能である。いかなる場合でも、アンビル10060が組織厚コンペンセーター10890といったん係合すると、ここで図313及び314を参照して、アンビル10060が再び開き、臨床医はステープルカートリッジアプリケーター10880を、組織厚コンペンセーター10820及び10890から離すよう動かすことができる。この後、図314Aを参照し、上側組織厚コンペンセーター10890は標的組織と組織厚コンペンセーター10820の第一側面に位置付けることができ、これは下側組織厚コンペンセーターを含み得、組織の第二側面に位置付けることができる。組織厚コンペンセーター10820及び10890が好適に位置付けられた後、ここで図314Bを参照して、発射部材のナイフエッジ(例えばナイフエッジ10053)は、組織及び組織厚コンペンセーターを通って前進することができる。ここで図318を参照して、例えばアプリケーター12280のようなステープルカートリッジアプリケーターは、以上と同様に、図319にて図解するように、ステープルカートリッジチャネル内に装入可能であり、アンビル10060が閉位置内に移動する時に、アンビル10060によって係合され得る、そこに脱着可能にマウントされた組織厚コンペンセーター12290を含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター12290は、組織厚コンペンセーター12290の頂面12291から上方に延在する複数の保持部材12295を含み得、ここでそれぞれの保持部材12295は、アンビル10060内のナイフスロット10065内に装入されるように構成可能な複数の可撓性脚部12296を含み得る。主に図321及び322を参照して、それぞれの保持部材12295の可撓性脚部12296が、隙間12298によって分離されていてよく、これにより、脚部12296がナイフスロット10065に挿入されると、脚部12296が内側に屈曲し、可撓性脚部12296の拡大した脚部がナイフスロット10065を通過した後、弾性的に外側に戻ることができる。可撓性脚部12296の拡大した脚部は、アンビル10060中に画定された反対側の保持リップ12297の後ろに屈曲可能であり、脚部12296とリップ12297の相互作用の結果として、組織厚コンペンセーター12290がアンビル10060に保持され得る。その後、ステープルカートリッジアプリケーター12280は、図320に示すように、組織厚コンペンセーター12290から離れるよう動かすことができる。使用中、組織厚コンペンセーター12290が、ステープルカートリッジ10000から配備されたステープルによって組織に対していったん埋め込まれると、例えば、アンビル10060が再び開くことができ、更に、アンビル10060が、埋め込まれた組織厚コンペンセーター12290から離れるよう動かされると、保持部材12995の脚部12296が内側に屈曲し、これによりナイフスロット10065から引き抜かれ得る。
ここで図315と316を参照して、例えば組織厚コンペンセーター11990のような組織厚コンペンセーターは、例えばアンブル11960のようなアンブル内に、長手方向に装填され得る。より具体的には、組織厚コンペンセーター11990には、アンブル11960のナイフスロット11965内の遠位開口内に装入可能で、ついで組織厚コンペンセーター11990がアンビル11960内に正しく配置されるまで、近位に押圧され得る、1つ以上の長手方向レール11995が含まれ得る。例えば、それぞれのレール11995は、例えば少なくとも部分的にナイフスロット11965を画定する長手方向保持リップ11997の後ろに位置付けることが可能な、長手方向保持脚部11996を含み得る。図316に示すように、脚部11996は、ナイフスロット11965の反対側に位置付けられる保持リップ11997の向こう側に位置付けるために、反対方向に延在することができる。長手方向空隙11998が、組織厚コンペンセーター11990がアンビル11960から脱着する時に、レール11995が互いに対して内側に屈曲するように構成可能なレール11995間で画定され得る。ここで図317を参照して、例えば、組織厚コンペンセーター12090のような、組織厚コンペンセーターが、例えばアンビル12060のようなアンビルの側部周辺に延在可能な、1つ以上のロックアーム12098を含み得る。使用中、ロックアーム12098はアンビル12060に係合し、組織厚コンペンセーター12090をアンビル12060に対して解放可能に保持することができる。例えば、アンビル12060には、それぞれロックアーム12098から延在する脚部を受容するように構成可能な、例えば、1つ以上のノッチ又はロック肩12097が含まれ得る。使用中、組織厚コンペンセーター12090が少なくとも部分的に埋め込まれた後、アンビル12060が組織厚コンペンセーター12090から離れた時に、アーム12098は外側に屈曲してアンビル12060から外れることができる。
上述のように、外科用ステープリング器具は、ステープルカートリッジと、ステープルカートリッジチャネルに回転可能に連結されたアンビルと、アンビル及びステープルカートリッジチャネルに対して移動可能なナイフエッジを含む発射部材とを受容するように構成された、ステープルカートリッジチャネルを含み得る。使用中、ステープルカートリッジはステープルカートリッジチャネル内に位置付けられ、ステープルカートリッジが少なくとも部分的に消費された後、ステープルカートリッジをステープルカートリッジチャネルから取り除き、新しいステープルカートリッジに交換することができる。いくつかのそのような実施形態において、外科用ステープリング器具のステープルカートリッジチャネル、アンビル、及び/又は発射部材は、交換用ステープルカートリッジと共に最使用することができる。あるいは、ステープルカートリッジには、い使い捨て装填ユニットアセンブリの置換の一部として、ステープルカートリッジとともに置換され得る、ステープルカートリッジチャネル、アンビル及び/又は発射部材を含み得る、使い捨て装填ユニットの一部を含んでよい。特定の使い捨て装填ユニットアセンブリが、2008年2月15日に出願された、「END EFFECTOR COUPLING ARRANGEMENTS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」という表題の、米国特許出願第12/031,817号に記載されており、その全開示が本明細書で参考文献によって組み込まれている。ここで図370を参照して、使い捨て装填ユニット(例えば使い捨て装填ユニット12500)は、支持部分12510、支持部分12510に回転可能に接続されたアンビル12560、及び支持部分12510から延在する細長シャフト12570を含み得る。本明細書に記載されるステープルカートリッジと同様、支持部分12510は、複数のステープル空洞10012と、例えばそれぞれのステープル空洞10012に位置付けられたステープル(例えばステープル10030)とを含み得る。使い捨て装填ユニット12500は更に発射部材12552を含み得、これは、図370に示す開位置から閉位置へとアンビル12560を動かすために、遠位方向に前進させることができる。使い捨て装填ユニット12500は更に、支持部分12510上に位置付けられ、及び/又は取り付けられた組織厚コンペンセーター12520を含み得、ここでアンビル12560がその閉位置にある時に、アンビル12560が、組織厚コンペンセーター12520と反対に位置付けることが可能であり、アンビル12560は、アンビル12560がその閉位置にある時に、組織厚コンペンセーター12520を少なくとも部分的に圧縮し得る。いずれの場合でも、発射部材12552は、支持部分12510からステープルを発射するために、更に前進させることができる。ステープルが発射されると、そのステープルはアンビル12560によって変形され、その中に組織厚コンペンセーター12520の少なくとも一部分を捕らえることができる。その後、発射部材12552を近位側に後退させることができ、アンビル12560は再び開き、支持部分12510は、埋め込まれた組織厚コンペンセーター12520から離れるよう移動され得る。
以上に加え、組織厚コンペンセーター12520を、支持部分12510に脱着可能にマウント可能である。例えば、支持部分12510は、そのそれぞれの側部にマウントされた、長手方向保持レール12526を含んでよく、ここでそれぞれのレール12526は、その中で組織厚コンペンセーター12520の少なくとも一部を受容するように構成可能な、1つ以上の開口部12528を含み得る。組織厚コンペンセーター12520がいったん、少なくとも部分的に埋め込まれると、支持部分12510が除去され、組織厚コンペンセーター12520を開口部12528から引き出すことができる。ここで図371〜373を参照して、使い捨て装填ユニット12600は、支持部分12610、支持部分12610に脱着可能にマウントとした組織厚コンペンセーター12620、及び組織厚コンペンセーター12620下で延在し、支持部分12610に対して組織厚コンペンセーター12620をマウントするように構成可能な、1つ以上の保持レール12626を含み得る。それぞれの保持レール12626は、例えば複数の保持フック12628を含み得、これは、例えば支持部分12610内に画定される保持スロット12614を介して、支持部分12610に係合され得る。使用に際して、例えば、組織厚コンペンセーター12620は、組織厚コンペンセーター12620が少なくとも部分的に埋め込まれた後に、保持レール12626から脱着するように構成可能であり、支持部分12610が、組織厚コンペンセーター12620から離れて移動する。ここで図374〜376を参照すると、使い捨て装填ユニット12700は、1本以上の保持レール12726を備え得、これはそれぞれ、組織厚コンペンセーター12720の下に延在する下側バー12725と、組織厚コンペンセーター12620の上側表面12621の上に延在する上側バー12727と、を備え得る。組織厚コンペンセーター12620は、保持レール12726が、支持部分12610に対して、組織保持コンペンセーター12620を取り外し可能に保持可能なように、上側バー12727と下側バー12725間で少なくとも部分的に圧縮可能である。例えば、それぞれの保持レール12726は、支持部分12610に保持レール12726を保持するように、支持部分12610と係合し得る、1つ以上の保持フック12728を含み得る。
ここで図377〜378を参照して、使い捨て装填ユニット12800は、支持部分12610に組織厚コンペンセーター12620をマウントするように構成可能な、保持部材12822を含み得る。例えば、保持部材12822は、支持部分のデッキ表面12611に対して位置付けられる材料のシートを含み得、ここで組織厚コンペンセーター12620を、例えば、少なくとも1つの接着剤によって材料のシートに取り付けることができる。保持部材12822は更に、支持部分12610内に画定されたナイフスロット12615内に下向きに延在するように構成された長手方向保持レール12825を含み得る。例えば、保持レール12825は、ナイフスロット12615の側壁間で圧縮されるように、サイズ調整され、構成され得る。使用中、発射部材12552は、発射部材12552が遠位側に前進して組織厚コンペンセーター12620と保持レール12825を長手方向に切断する際に、ナイフスロット12615を通過することができるナイフエッジを含み得る。また、使用中、支持部分12610から発射されたステープルは、保持部材12822、組織厚コンペンセーター12820、及び、組織厚コンペンセーター12820とアンビル12560との間に位置付けられた組織を、貫通することができる。保持部材12822は、生体適合性及び/又は生体吸収性材料から構成され得る。保持部材12822は、組織厚コンペンセーター12620の根底をなす組織厚コンペンセーターを含むのに十分圧縮性の材料から構成され得る。ここで図379〜381を参照して、使い捨て装填ユニット12900は、支持部分12610に取り外し可能に取り付け可能な底部12922、アンビル12560に取り外し可能に取り付け可能な頂部12990、及び底部12922と頂部12990を連結している可撓性ジョイント12991を含み得る。上記と同様に、長手方向保持レール12825は、底部12922から下向きに延在して、支持部分12610内に画定されたナイフスロット12615内に入るようになっていてもよく、これにより、底部12922が支持部分12610に対して解放可能に保持され得る。同様に、長手方向保持レール12995は、頂部12990から上向きに延びて、アンビル12560内に画定されたナイフスロット内に入るようになっていてよく、これにより、頂部12990がアンビル12560に対して解放可能に保持され得る。図380及び381に示すように、組織厚コンペンセーター12620は装填アセンブリの底部12922に取り付けることができ、組織厚コンペンセーター12620を支持部分12610に対して配置するために、臨床医は、頂部12990と底部12922を互いに近づけるよう曲げて、アンビル12560と支持部分12610との間に装填アセンブリを配置し、曲げた装填アセンブリを解放することで、弾性的に膨張させて頂部12990をアンビル12560に対して付勢し、底部12922を支持部分12610に対して付勢することができる。ここで図382〜384を参照すると、装填アセンブリは更に、それ自体から延在する1本以上のラッチフック(例えば、ラッチフック12994)を含み、これは、頂部12990をアンビル12560に対して解放可能に接続し、及び/又は底部12922を支持部分12610に対して解放可能に接続するように構成することができる。
ここで図385を参照して、例えば、使い捨て装填ユニット15900は、アンビル15960とステープルカートリッジチャネル15970とを含み得、ここでステープルカートリッジチャネル15970は、アンビル15960に関して回転可能である。例えば、アンビル15960は、回転可能でなくてよい。組織を、アンビル15960とステープルカートリッジチャネル15970との間に位置付け可能であり、その後、ステープルカートリッジチャネル15970を、組織に受かって回転させて、アンビルに対して組織を固定することが可能である。例えば、使い捨て装填ユニット15900には更に、組織に接触するようの構成可能な、組織厚コンペンセーター15920を含み得る。
前述のように、また図332を参照して、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ10000)は、支持部分10010及び組織厚コンペンセーター10020を含み得、複数のステープル10030は少なくとも部分的に支持部分10010に保管され得、ステープル10030が未発射位置にある時に、組織厚コンペンセーター10020内に延在可能である。ステープル10030がこれらの未発射位置にある時に、ステープル10030の先端部は、組織厚コンペンセーター10020から突き出ない。ステープル10030がステープルドライバ10040によって、未発射位置から発射済み位置へと動かされると、前述のように、ステープル10030の先端部は、組織厚コンペンセーター10020を貫通でき、及び/又は上側層又は被覆10022を貫通できる。特定の別の実施形態において、ステープル10030が未発射位置にある時に、ステープル10030の先端部は、組織厚コンペンセーター10020の頂面及び/又は被覆10022を通って突出できる。いずれの場合でも、ステープル10030は、配備される前に支持部分10010から上向きに延在しているため、上述のように、支持部分に対して傾き及び/又は屈曲することがある。ここで図329を参照して、例えばステープルカートリッジ13000のようなステープルカートリッジは、ステープルカートリッジ13000の支持武運13010と、その中に位置付けられるステープルの先端部との間の相対移動を制限するように構成可能な、複数のガイド部材、又は固定器具を含んでよい。主に図330を参照して、ステープルカートリッジ13000は、支持部分13010に取り付けられた組織厚コンペンセーター13020を含み得、加えて、組織厚コンペンセーター13020の頂面13021に取り付けられた複数のプレジット13022を含み得る。それぞれのプレジット13022は、その中にステープル13030の脚部13022を摺動自在に受容及び/又はガイドするように構成可能な、その中で画定された複数の開口部13029を含み得る。開口部に加え、又はその代わりに、プレジットは、スロット、ガイド、及び/又は溝などの、任意の好適な開口部を含み得、これらは脚部13022を摺動可能に受容及び/又はガイドするように構成され得る。図330に図解するように、ステープル脚部13032の先端部は、ステープル13030がこれらの未発射部位にある時に、開口部13029内に位置付けることが可能である。例えば、ステープル脚部13032の先端部は、ステープルがこれらの未発射位置にある時に、プレジット13022の上に突き出得る。あるいは、ステープル13030が組織厚コンペンセーター13020を通して上方に移動する時に、ステープル脚部13032が、プレジット13022の会降雨13029内に入り、それを通して摺動するように、ステープル脚部13032の先端部が、ステープル13030がこれらの未発射位置にある時に、プレジット13022のちょうど下に位置付けられてよい。いかなる場合でも、ステープル13030の脚部13032がプレジット内に位置付けられた時、ステープル脚部13032の横方向及び/又は長手方向の動きは、ステープル13030が配備される時にステープル脚部13032の上向きの動きを妨げることなく、制限することができる。ステープル13030が配備されると、ここで図331を参照して、ステープル脚部13032はプレジット13022を通って上向きに摺動し、組織Tに侵入し、ステープルカートリッジ13030に相対して位置付けられているアンビルに接触し、下向きに変形されて、その中にある組織Tと組織厚コンペンセーター13030とを捕捉することができる。
以上に加え、プレジット13022を、例えば少なくとも1つの生体適合性及び/又は生体吸収性接着剤を用いて、組織厚コンペンセーター13020に取り付け可能である。プレジット13022、及び/又はそれぞれのプレジットから延在する保持部材は、組織厚コンペンセーター13020内に少なくとも部分的に埋め込まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーター13020は、プレジット13022を少なくとも部分的に受容するように構成される、その中で画定されたポケットを含み得る。組織厚コンペンセーター13020は、成形製造工程の間、プレジット13022の周辺で一体成形されるか、形成され得る。プレジット13022は、互いに独立して移動し得る、別個の固定具を含んでよい。主に図330を参照して、それぞれのプレジット13022は、プレジット13022間の相対的な横方向及び長手方向移動を許容する、及びある程度まで制限するように構成可能な、連結及び/又は調和機構を含み得る。例えば、それぞれのプレジット13022は、突起部13026と1つ以上の陥没部13027とを含み、例えば、第一プレジット13022の突起部13026は、隣接する第二及び第三のプレジット13022の陥没部13027の中に、及び/又はこれに対して整列し、位置付けられ得る。隣接するプレジット13022に接触するまで、プレジット13022が、互いに対して移動又は摺動することを許容可能な隣接するプレジット13022間に空隙が存在し得る。プレジット13022は、緩く相互連結可能である。プレジット13022は、互いに脱着可能に連結可能である。例えば、プレジット13022は、相互連結プレジットのシートとして製造可能であり、ここで、十分な力がシートに適用される時に、1つ以上のプレジット13022が互いから剥離し得る。再び図329を参照して、プレジット13022の第一シート13024を、長手方向スロット13025の第一側部上に位置付け可能であり、プレジット13022の第二シート13024を、スロット13025の第二側部上に位置付け可能である。上記に対して更に、組織厚コンペンセーター13020を貫通して延在する長手方向スロット13025は、発射部材のナイフエッジが組織厚コンペンセーター13020を通るのを促進し、かつ、発射部材が通過する際、発射部材がシート13024に対して圧縮力をかけてプレジット13022の少なくともいくつかを分離又はバラバラにするように、構成することができる。
プレジット13022は、例えば、生体適合性及び/又は生体吸収性プラスチックから構成されてよい。プレジット13022は、例えば、固体材料、半固体材料及び/又は可撓性材料から構成され得る。プレジット13022は、プレジット13022が組織厚コンペンセーターとともに移動するように、組織厚コンペンセーター内に埋め込むことが可能である。例えば、プレジット13022は、組織厚コンペンセーターの頂面と湾曲可能である用に、十分可撓性であり得る。プレジット13022は、組織厚コンペンセーター内に埋め込まれたままで構成可能であり、一方あるいは、プレジット13022は、組織厚コンペンセーターから外に出るか、又は脱着するように構成可能である。プレジット13022は、組織厚コンペンセーターの頂面とぴったり重なる頂面を含み得る。プレジット13022の頂面は、組織厚コンペンセーターの頂面上及び/又は下に位置付け得る。プレジット13022の上面を、組織厚コンペンセーターの頂面を見る時に、可視であるように配置可能であり、一方で代替として、プレジット13022の頂面を、例えば組織厚コンペンセーターの層の下に位置付けることができる。ガイド機構を、例えば組織厚コンペンセーターの頂面内に成形可能である。例えば、組織厚コンペンセーターは、例えば、複合体物質を含まなくてよく、材料の一体型部分を含んでよい。
ここで図338を参照して、ステープルカートリッジには、例えば組織厚コンペンセーター13620と被覆、又は上層13621が含まれ得る。例えば、1つ以上のプレジット又は固定具13622を、被覆13621内に埋め込むことができる。それぞれの固定具13622は、図338にて図解するように、ステープル13030がこれらの未発射位置にある時に、その中でステープル13030のステープル脚部13032を受容するように構成可能な、その中で画定された1つ以上の開口部13629を含み得る。使用中、上記に対して更に、例えば、ステープル13030が未発射位置から発射済み位置まで動く時、ステープル13030の底面13031が組織厚コンペンセーター13620に接し、プレジット13622の下側表面に対して組織厚コンペンセーター13620の少なくとも一部を圧縮するまで、ステープル脚部10032は、開口部13629を通って摺動することができる。ここで図333を参照して、例えば、ステープルカートリッジは、組織厚コンペンセーター13120と被覆又は上側層13122を含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター13120は、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13128を含み得、これらは組織厚コンペンセーター13120の頂面13121から上方に延在可能である。この突起13128は、図333に示すように、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の先端部を受容し包み込むように構成され得る。上側層13122も、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13129を含み得、これらは突起13128と位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。使用中、ステープル脚部10032は突起13128及び13129に貫通し、組織厚コンペンセーター13120から出現し得る。ここで図337を参照して、ステープルカートリッジには、例えば、組織厚コンペンセーター13520と被覆、又は上側層13522が含まれ得る。例えば、被覆13522は、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13529を含み得、これらは組織厚コンペンセーター13520の頂面13521から上方に延在可能である。上記と同様に、突起13529は、図337に示すように、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の先端部を受容し包み込むように構成され得る。使用中、ステープル脚部10032は突起13529に貫通し、被覆13522から出現し得る。
ここで図334を参照して、ステープルカートリッジには、例えば、組織厚コンペンセーター13220と被覆、又は上側層13222が含まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーター13220には、例えば、円錐形隆起、及び/又は陥没部13128が含まれ、これらは組織厚いコンペンセーター13220の頂面13221内に下方に延在可能である。ステープル脚部13032の先端部は、図334にて図解するように、ステープル13030がこれらの未発射位置にある時に、陥没部13128を通して延在可能である。上側層13222はまた、陥没部13228と位置合わせされるか、又は少なくとも実質的に位置合わせ可能な円錐形隆起、及び/又は陥没部13229も含み得る。ここで図335を参照して、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚コンペンセーター13320と被覆又は上側層13322を含み得る。例えば、被覆13320は、組織厚コンペンセーター13320の頂面13321内に下方に延在可能な、薄い部分13329を含み得る。様々な状況において、図335に示すように、この厚い部分13329は、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の少なくとも一部を受容するように構成することができる。このような場合、厚い部分13329は、ステープル脚部13032を適所で保持することができ、これにより脚部13032は、組織厚コンペンセーター13320に相対して位置付けられるアンビルのステープル形成ポケットと位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。ここで図336を参照して、例えば、ステープルカートリッジには、組織厚コンペンセーター13420と被覆、又は上側層13422を含み得る。例えば、被覆13422は、組織厚コンペンセーター13420の頂面13421から上方に延在可能である、薄い部分13429を含み得る。様々な状況において、図336に示すように、この厚い部分13429は、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の少なくとも一部を受容するように構成することができる。このような場合、厚い部分13429は、ステープル脚部13032を適所で保持することができ、これにより脚部13032は、組織厚コンペンセーター13420に相対して位置付けられるアンビルのステープル形成ポケットと位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。
ここで図339及び340を参照して、ステープルカートリッジには、例えば組織厚コンペンセーター13720と皮膚、又は上側層13721が含まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーター13720は、組織厚コンペンセーター13720の頂面13721より上方に延在可能な、例えば錐体及び/又はステップ付きの隆起、突起及び/又は突出部13728を含み得る。この突起13728は、図340に示すように、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の先端部を受容し包み込むように構成され得る。同様に、上側層13721は、錐体及び/又はステップ付きの隆起、突起及び/又は突出部13729を含み得、これらは突起13728と位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。被覆13721は更に、突起13729から上向きに延在する1つ以上の歯13727を含み、これは上側層13721に対して位置付けられた組織を係合し、かつ、組織、上側層13721、及び/又はステープル脚部13032の先端部の間の相対的な横方向及び/又は長手方向の動きを阻止するか、又は少なくとも制限するように構成することができる。使用中、ステープル脚部13032は、ステープル13030が未発射位置から発射済み位置へと動く際に、突起13728及び13729に貫入し、組織厚コンペンセーター13720から出現することができる。ここで図341及び342を参照して、ステープルカートリッジには、例えば、組織厚コンペンセーター13820と被覆又は上側層13821が含まれ得る。例えば、組織厚コンペンセーター13820は、例えば錐体及び/又はステップ付きの隆起、突起及び/又は突出部13828を含み得、これらは組織厚コンペンセーター13820の頂面13821から上方に延在可能である。この突起13828は、図342に示すように、ステープル13030が未発射位置にある時に、ステープル13030のステープル脚部13032の先端部を受容し包み込むように構成され得る。同様に、上側層13821は、錐体及び/又はステップ付きの隆起、突起及び/又は突出部13829を含み得、これらは突起13828と位置合わせ、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。上側層13821は更に、組織厚コンペンセーター13820内に向かって下向きに延在する1つ以上の歯13827を含み、これは例えば、上側層13821と組織厚コンペンセーター13820との間の相対的な横方向及び/又は長手方向の動きを阻止するか、又は少なくとも制限するように構成することができる。使用中、ステープル脚部10032は、ステープル13030が未発射位置から発射済み位置へと動く際に、突起13828及び13829に貫入し、組織厚コンペンセーター13820から出現することができる。
ここで図343を参照して、ステープルカートリッジは、その中で画定された隆起部13923と他に13924とを含み得る、例えば組織厚コンペンセーター13920のような組織厚コンペンセーターを含み、ここで他に13924は、隆起部13923間で画定され得る。それぞれの隆起部13923には、同一の高さ、実質的に同一の高さ、又は異なる高さが含まれ得る。同様に、それぞれの谷13924は同じ深さ、実質的に同じ深さ、又は異なる深さを有し得る。複数のステープル13030を、ステープル13030の先端部が、隆起部13923内に位置付け可能であるように、組織厚コンペンセーター13920内に少なくとも部分的に保存可能である。例えば、例えばステープル13030が未発射位置に保管されている時に、ステープル13030のステープル脚部13032は、組織厚コンペンセーター13920、及び/又は組織厚コンペンセーター13920に取り付けられている被覆(又は上側層)13921から突出することはない。隆起部13923及び/又は谷13924は、ステープルカートリッジの横断方向に延在し得る。例えば、ステープルカートリッジは長手方向ナイフスロットを含み、隆起部13923と谷13924は、横断方向、及び/又はナイフスロットに対して垂直方向に延在し得る。様々な状況において、隆起部13923は、ステープル13030が未発射位置から発射済み位置へと移動するまで、ステープル脚部13032の先端部を適所で保持するように構成することができる。ここで図344を参照して、組織厚コンペンセーター及び/又は組織厚コンペンセーターを覆っている被覆が、長手方向隆起部及び/又は谷を含み得る。例えば、組織厚コンペンセーターは、隆起部14023と谷14024によって画定された頂面を含み得、ここで谷14024は、例えば隆起部14023間に画定され得る。組織厚コンペンセーターは、それぞれステープル脚部13032を受容するように構成可能な、その中で画定された複数の開口部14029を含み得る被覆14021が含まれ得る。開口部14029は、隆起部14023中に画定可能であり、ここで、ステープル脚部13032の先端部が、隆起部14029のピーク14028の下に位置付けられ、ピーク14028とぴったり重なり位置付けられ、及び/又はピーク14028上で位置付けられてよい。以上に加えて、又は代わりに、開口部14029を、例えば谷14024中に画定可能である。それぞれの開口部は、浮き出しによって取り囲まれ、又は浮き出しによって少なくとも部分的に取り囲まれており、開口部を囲む被覆及び/又は組織厚コンペンセーターを補強することができる。いかなる場合でも、上記に対して更に、被覆14021は、例えば少なくとも1つの接着剤を含む任意の好適な方法で、組織厚コンペンセーターに取り付けることができる。
上述のように、再び図233を参照し、外科用ステープリング器具は、アンビル(例えばアンビル10060)を含み得、これは、例えば、ステープルカートリッジ10000の組織厚コンペンセーター10020に対して組織Tを圧縮するために、開位置と閉位置との間で動かすことができる。様々な状況において、アンビル10060は、ステープルカートリッジ10000の何らかの部分、及び/又は、ステープルカートリッジ10000が位置付けられるチャネルの何らかの部分によって、下向きの動きが停止されるまで、ステープルカートリッジ10000に向かって回転することができる。少なくとも1つのそのような状況において、アンビル10060は、下向きの動きがステープルカートリッジ10000のノーズ10003、及び/又は、ノーズ10003とステープルカートリッジ10000の中間に位置付けられた組織Tによって抵抗を受けるまで、下向きに回転することができる。いくつかの状況において、アンビル10060は、組織Tがステープル10030の先端部に接触できるよう、組織厚コンペンセーター10020を十分に圧縮し得る。特定の状況において、組織Tの厚さによっては、アンビル10060は組織厚コンペンセーター10020を十分に圧縮することができ、これによってアンビル10060は、アンビル10060が完全に閉位置に達する時までに、ステープル10030と接触する。換言すれば、そのような状況において、アンビル10060は、発射部材10052がステープルカートリッジ10000内を前進してステープル10030を発射させるより前に、ステープル10030を変形し得る。そのような状況は特定の実施形態において許容できる場合がある。しかしながら、ここで図358及び359を参照して、他の実施形態では、遠位側隙間調整要素(例えば要素10059)を利用して、発射バー10052がステープルカートリッジ10000内を前進する前にアンビル10060が閉じることができる距離を制限することができるように構想されている。要素10059は、組織厚コンペンセーター10020の上側表面10021から上向きに延在していてもよく、これにより、組織Tが要素10059に対して圧縮され、その間に抵抗力が生じる際に、アンビル10060の下向きの動きを止めることができる。使用中、上述のように、発射部材10052はステープルカートリッジ10000の中を、ステープルカートリッジ10000の遠位端10002に向かって遠位方向に前進することができ、これにより、ステープル10030を支持部分10010から発射させる。同時に、発射部材10052はアンビル10060に係合でき、支持部分10010のデッキ表面10011(図218)からの望ましい距離で、形成されるステープル10030の上にアンビル10060を配置することができる。このようにして、発射部材10052がアンビル10060の組織接触表面とデッキ表面10011との間の距離又は隙間を特定の位置で制御することができ、この特定の位置は、発射部材10052が遠位方向に前進する際に、遠位方向に前進させることができる。様々な状況において、この隙間距離は、組織厚コンペンセーター10020の遠位端で遠位端で隙間調整要素10059により制御又は規定されるアンビル10060とデッキ表面10011との間の隙間よりも、短いことがある。ここで図359を参照して、発射部材10052のナイフエッジ10053は、要素10059が横断した後、発射部材10052がアンビル10060を支持部分10010に向かって下方に引っ張り、ステープル10030をステープルカートリッジ10000の遠位端にて発射する時に、望む空隙高さまで空隙を閉めることができるように、発射部材10052が組織厚コンペンセーター10020の遠位端に達する時に、遠位隙間調整要素10059を横断するように構成可能である。特定の別の実施形態において、遠位端隙間調整要素は、発射部材がステープルカートリッジの遠位端に近づくと折り畳まれるように構成することができる。例えば、遠位端隙間設定要素は、上述のようにアンビルに対して抵抗力を提供し得るカラムを含み得、これは、発射部材がステープルカートリッジの遠位端に近づいて、隙間設定エレメントの座屈強度に達すると、突然座屈し得る。この座屈強度は、例えば、およそ44N(10lbf)であり得る。隙間調整要素は、例えば所定の量を超えた力が隙間調整要素に適用される時に、支持部分のデッキ内に下方に落ちるように構成可能である。あるいは、遠位空隙は、ステープルカートリッジのノーズによって制御可能である。例えば、アンビル10060の下方移動は、発射部材がカートリッジの遠位端に到達するまで、ノーズによって制限可能であり、ここでそのような点にて、ノーズに適用された圧縮力が、ノーズの折り畳みを引き起こし得る。ノーズは、一旦それに適用された圧縮力が所定の力を超えた時に、空洞が折り畳むことを許容可能な、空洞壁によって画定された空洞を含み得る。例えば、空洞は、折り畳み可能な壁部によって画定可能である。
以上で記載したように、例えばアンビル10060のようなアンビルは、アンビルとステープルカートリッジの支持部分間で組織厚コンペンセーターを圧縮するために、開位置と閉位置間で移動可能である。特定の状況において、ここで図360及び361を参照して、ステープルカートリッジの組織厚コンペンセーター(例えばステープルカートリッジ14100の組織厚コンペンセーター14120)は、組織厚コンペンセーター14120がステープルカートリッジ14100の支持部分14110に対して圧縮される時、横方向及び/又は長手方向に膨張し得る。組織厚コンペンセーター14120の端部及び/又は側部は、支持部分14110及び/又はアンビル10060によって束縛されなくてよく、結果として、組織厚コンペンセーター14120は、組織厚コンペンセーター14120内で、圧縮力、又は少なくとも望まない圧縮力を発生させることなしに、これらの方向で拡張可能である。そのような場合において、組織厚コンペンセーター14120を通して通過している、例えば発射部材10052(図236)のような発射部材は、例えば、組織厚コンペンセーター14120内での望まない圧縮力によって過度に妨げられなくてよい。あるいは、図360を再び参照して、組織厚コンペンセーター14120の遠位端14125は、例えばステープルカートリッジ14100のノーズ14103によって束縛され得る。この特定の実施形態において、上記と同様に、組織厚コンペンセーター14120が時期尚早に支持部分14110から外れる可能性を低減するために、組織厚コンペンセーター14120の遠位端14125を、ノーズ14103によって拘束ることができる。いかなる場合でも、上記の結果、遠位端14125内に大きな内部圧力が生じ得、これが、特に発射部材10052が遠位端14125に達した時に、発射部材10052の前進を妨げることができる。より具体的には、特定の状況において、発射部材10052は、組織厚コンペンセーター14120を横断する際に、組織厚コンペンセーター14120を押圧し、かき分け、及び/又は遠位方向にずらすことができ、その結果、組織厚コンペンセーター14120の遠位端14125内に更に大きな内部圧力が生じ得る。組織厚コンペンセーター14120内のこの圧力を少なくとも部分的に散逸させるために、ノーズ14103は可撓性材料から構成することができ、これによりノーズ14103は例えば遠位方向に屈曲することができ、組織厚コンペンセーター14120のために追加の空隙を生み出すことができる。ここで図362及び363を参照して、ステープルカートリッジのノーズには、遠位に摺動可能な部分が含まれ得る。より具体的には、ステープルカートリッジ14200のノーズ14203は、ノーズ14203に摺動可能に接続され得る摺動可能部分14204を含み得、これにより、アンビル10060が閉じるか、及び/又は発射部材10052がステープルカートリッジの遠位端14200に前進する時、摺動可能部分14204が遠位方向に摺動し、組織厚コンペンセーター14200のために追加の空間をつくりだし、その中の内部圧力を少なくとも部分的に緩和することができる。ノーズ14203と摺動可能な部分14204の1つに、1つ以上のレールを含み得、他のノーズ14203と摺動自在な部分14204は、その中でレールを摺動自在に受容するように構成された1つ以上のチャネルを含み得る。例えば、チャネルとレールは、例えば長手方向遠位経路への摺動自在な部分14204の移動を協働して制限するように構成可能である。
様々な状況において、上記に対して更に、特定のステープル、例えばステープルカートリッジ内で最も遠位側のステープルは、ステープルカートリッジ内の近位側のステープルよりも、より大きな部分の組織厚コンペンセーターを捕捉し得る。そのような状況において、その結果、遠位側ステープル内には、近位側ステープルに比べ、大きなクランプ圧力が捕捉された組織にかかる可能性がある。これらの状況は、組織厚コンペンセーターが実質的に一定の厚さを有する実質的に均一の材料から構成され得るけれども、組織厚コンペンセーターの少なくとも一部分が、以上で記載したように、使用の間、ステープルカートリッジの遠位端にシフトし、及び/又はここで集められる。様々な状況において、特定のステープルが、他のステープルよりも、組織に対してより高いクランプ圧力をかけることが望ましい場合があり、支持部分及び/又は組織厚さコンペンセーターは、どのステープルが組織に対してより高いクランプ圧力をかけ得るか、また、どのステープルが組織に対してより低いクランプ圧力をかけ得るかを制御できるよう、構築かつ配置することができる。ここで図364を参照し、ステープルカートリッジ14300は支持部分14310と、それに加えて、支持部分14310のデッキ表面14311に位置付けられた組織厚コンペンセーター14320とを含み得る。平坦な、又は少なくとも実質的に平坦なデッキ表面を有する支持部分14310を含む、本出願に開示されている他の実施形態と比較して、デッキ表面14311は、支持部分14310の遠位端14305と近位端14306との間で上り勾配及び/又は下り勾配であり得る。支持部分14310のデッキ表面14311には、その近位端14306でのデッキ高さよりも短いその遠位端14305でのデッキ高さが含まれ得る。例えば、ステープルカートリッジ14300の遠位端でのステープル10030は、近位端でのステープル10030よりも大きな距離、デッキ表面14311上に延在可能である。様々な別の実施形態において、支持部分のデッキ表面は、近位端の高さよりも高い遠位端側の高さを含み得る。再び図364を参照し、組織厚コンペンセーター14320は、その長手方向長さに沿って異なる厚さを有し得る。組織厚コンペンセーター14320は、例えばその近位端14326よりも薄いその遠位端14325での厚さを有し得る。例えば、組織厚コンペンセーター14322は、支持部分14310の上り勾配、又は下り勾配のデッキ表面14311と適合する、又は少なくとも実質的に適合するために、上り勾配又は下り勾配の底面14322を含み得る。その結果、組織厚コンペンセーター14320の上側(又は組織接触)表面14321は、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な、組織Tを位置付けられ得る表面を含み得る。いかなる場合でも、組織厚コンペンセーター14320が遠位端14325でより厚い場合、遠位側ステープル10030は近位側ステープル10030に比べ、内部により大きな部分の組織厚コンペンセーター14320を捕捉することができ、その結果、特にアンビル10060とデッキ表面14311との間の隙間距離がステープルカートリッジの近位端と遠位端で一定である場合、又は少なくとも実質的に一定である場合に、遠位側ステープル10030は組織Tに対してより大きな圧縮力をかけることができる。しかしながら特定の状況において、アンビル10060は完全な閉位置に達しないことがあり、その結果、アンビル10060とデッキ表面14311との間の隙間距離は、ステープルカートリッジ14300の近位端よりも遠位端でより大きくなり得る。様々な状況において、遠位側ステープル10030は完全に形成されないことがあり、その結果、遠位側ステープル10030は、望ましいクランプ圧力を組織Tにかけることができなくなり得る。組織厚コンペンセーターが、ステープルカートリッジの遠位端においてより薄い実施形態において、組織厚コンペンセーターが、ステープルの下形成のために補正し、組織Tに十分な圧力を提供してよい。
ここで図365を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ14400)は、支持部分14410と、それに加えて、支持部分14410のデッキ表面14411上に配置された組織厚さコンペンセーター14420とを含み得る。上記と同様に、デッキ表面14411は、上り勾配及び/又は下り勾配であり得、これにより、例えば、支持部分14410の遠位端14405は、近位端14406でのデッキ高さよりも低いデッキ高さを有し得る。組織厚コンペンセーター14420は、その長さに沿って、一定の、又は少なくとも実質的に一定の厚さを含み得、結果として、組織厚コンペンセーター14420の上、組織接触表面14421が、デッキ表面14411の輪郭に平行、又は少なくとも実質的に平行であり得る。ステープルカートリッジ14400のステープル10030は、ステープル10030がこれらの未発射位置である時に、組織厚コンペンセーター14420と支持部分14410内に完全に埋め込まれ得る。ステープルカートリッジ14400の近位端にて位置付けられるステープル10030は、ステープル10030がこれらの未発射位置にある時に、組織厚コンペンセーター14420と支持部分14410内に完全に埋め込まれてよく、一方デッキ14411の傾いたスロープと、頂面14421のために、ステープルカートリッジ14400の遠位端に位置付けられるステープル10030を含む、特定のステープル10030の先端部が、ステープル10030がこれらの未発射位置にある時に、組織厚コンペンセーター14420の頂面14421を通して突出し得る。
以上で記載したように、組織厚コンペンセーターは、単一の材料から構成され得、ここで、組織厚コンペンセーターの全体は、全体を通して例えば、密度、剛性、バネレート、デュロメータ及び/又は弾性のような同一の、又は少なくとも実質的に同一の材料特性を有し得る。あるいは、ここで図368を参照して、例えば、組織厚コンペンセーター14520のような組織厚コンペンセーターが、複数の材料又は材料の層を含み得る。組織厚コンペンセーター14520は、第一(中央)層14520aと、第一層14520aの相対する面に取り付けられている第二(中間)層14520bと、それぞれの第二層14520bそれぞれに取り付けられている第三(外側)層14520cとを備え得る。中間層14520bは、少なくとも1つの接着剤を用いて、中心層14520aに取り付け可能であり、同様に、外側層14520cは、少なくとも1つの接着剤を用いて、第二層14520に取り付け可能である。接着剤に加えて、又はその代わりに、層14520a〜14520cは、例えば1つ以上の相互係合及び/又は締結具によって合わせて保持することができる。いかなる場合でも、内側層14520aは、第一群の材料特性を有する第一材料から構成することができ、中間層14520bは、第二群の材料特性を有する第二材料から構成することができ、かつ外側層14520cは、第三群の材料特性を有する第三材料から構成することができる。これらの材料特性群には、例えば密度、剛性、ばね定数、デュロメータ、及び/又は弾性が挙げられ得る。ステープルカートリッジは例えば、6列のステープル10030を備え得、ステープル10030の列は少なくとも、例えば、それぞれの外側層14520cとそれぞれの中間層14520bに、少なくとも部分的に配置することができ、2列のステープル10030が、内側層14520aに、少なくとも部分的に配置することができる。使用中、上記と同様に、ステープル10030は、ステープルカートリッジから発射され得る。ステープル10030のステープル脚部10032が組織厚コンペンセーター14520の頂面14521を貫通し、アンビルにより頂面14521に対して位置付けられる組織を貫通することができ、次にアンビルに接触して、脚部10032が変形され、ステープル10030内の組織厚コンペンセーター14520と組織を捕捉することができる。また上記と同様に、発射部材がステープルカートリッジを通って前進する際、組織厚コンペンセーター14520を発射部材が横断し得る。例えば、発射部材は、例えば軸14529によって画定された経路に沿って、内側層14520a、及び組織を横断可能である。
上記に対して更に、内側層14520a内に配置されたステープル10030の列は、横断された組織の端に最も近いステープル列を備え得る。これに対応して、外側層14520c内に位置付けられるステープル10030の列は、横断された組織の端から最も遠いステープル列を含み得る。内側層14520aを含む第一材料は、中間層14520bを含む第二材料の密度よりも大きな密度を含み得、同様に、第二材料の密度は、例えば外側層14520cを含む第三材料の密度よりも大きくてよい。様々な状況において、その結果、中間層14520b及び外側層14520c内に位置付けられたステープル10030内に生じる圧縮力に比べて、内側層14520a内に位置付けられたステープル10030内の方に、より大きな圧縮力が生じ得る。同様に、例えば、外側層14520c内に位置付けられたステープル10030内に生じる圧縮力に比べて、中間層14520b内に位置付けられたステープル10030内の方に、より大きな圧縮力が生じ得る。あるいは、内側層14520aを含む材料は、中間層14520bを含む第二材料の密度よりも低い密度を含み得、同様に、第二材料の密度は、例えば外側層14520cを含む第三材料の密度よりも低くてよい。様々な状況において、その結果、中間層14520b及び内側層14520a内に配置されたステープル10030内に生じる圧縮力に比べて、外側層14520c内に位置付けられたステープル10030内の方に、より大きな圧縮力が生じ得る。同様に、例えば、内側層14520a内に位置付けられたステープル10030内に生じる圧縮力に比べて、中間層14520b内に位置付けられたステープル10030内の方に、より大きな圧縮力が生じ得る。あるいは、層、材料及び/又は材料特性の任意の他の好適な構成が使用可能である。いかなる場合でも、組織厚コンペンセーター14520の層14520a〜14520cは、埋め込まれた後に互いに取り付けられたままになるように構成され得る。あるいは、組織厚コンペンセーター14520の層14520a〜14520cは、埋め込まれる前に、互いに脱着するように構成可能である。例えば、層14520a〜14520cは、まず層を一緒に保持し、ついで層が時間をかけて、互いから解放されることを許容可能である、1つ以上の生体吸収性接着剤を用いて一緒に結合可能である。
上述のように、ステープルカートリッジの組織厚コンペンセーター(例えば組織厚コンペンセーター14520)は、複数の長手方向層を含み得る。あるいは、ここで図369を参照して、ステープルカートリッジは、複数の水平層を含み得る、例えば組織厚コンペンセーター14620のような組織厚コンペンセーターを含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター14620は、第一(下側)層14620a、下側層14620aに取り付けられた第二(中間)層14620b、及び中間層14620bに取り付けられた第三(上側)層14620cを含み得る。第一層14620aは、例えば、平坦、又は実質的に平坦な底面14626aと、三角形、又は錐体頂面14625aを含み得る。例えば、第二層14620bは、平行に構成可能であり、第一層14620aの頂面14625aに隣接可能な、三角形、又は錐体底面14626bを含み得る。上記と同様に、第二層14620bは三角形又は錐体の頂面14625bを含み得、これは例えば、第三層14620cの三角形又は錐体の下側表面14626cに平行でこれに接し得る。第三層14626cの頂面は、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な、組織接触表面14621を含み得る。また上記と同様に、組織厚コンペンセーター14620は、内部に6列のステープル(例えば、ステープル10030)を少なくとも部分的に保管するように構成することができ、発射部材は、例えば、軸14629を通って延在する経路に沿って最も内側の2列のステープルの間にある組織厚コンペンセーター14620を横断することができる。上記と同様に、それぞれの層14620a、14620b、及び14620cは、異なる材料特性を有し得る異なる材料から構成することができ、層14620a〜14620cの三角形又は錐体の形状の結果、組織厚コンペンセーター14620が内部の様々な場所で全体に異なる特性を有し得る。例えば、ステープル10030の最外列は、その中で第一層14620aよりもより第三層14620cを捕捉してよく、一方でステープル10030の最内列は、第一層14620aよりもより第三層14620cを捕捉してよく、結果として、組織厚コンペンセーター14620は、組織厚コンペンセーター14620が、それにわたって同一、又は少なくとも実質的に同一の、全体の厚さを有し得るけれども、例えば最内ステープル10030内に捕捉された組織とは異なって、最外ステープル10030内に捕捉された組織を含んでよい。
ここで、図286を参照して、例えばステープルカートリッジ14700の組織厚コンペンセーター14720のような、ステープルカートリッジの組織厚コンペンセーターは、組織厚コンペンセーター14720の厚さを変更可能な、その中に画定された、例えば、間隙、ポケット、チャネル及び/又は溝を含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター14720は、組織厚コンペンセーター14720の底面14722中に画定された間隙14723が特定のステープル空洞10012を覆うことができるが、他は覆わないように、ステープルカートリッジ14700の支持部分14710のデッキ表面14711に対して位置付け可能である。間隙14723は、例えば、支持部分14710のナイフスロット14715に対して横方向に、ナイフスロット14715に対して垂直に、及び/又はナイフスロット14715に対して平行に延在可能である。間隙14723は、組織厚コンペンセーター14720の底面14722中でトレッドパターンを画定可能である。いかなる場合でも、ステープル(例えばステープル10030)が支持部分14710から配備される時、ここで図287及び288を参照して、特定のステープル10030は、間隙14723を含む領域内の組織厚コンペンセーター14720を捕捉することができる一方、他のステープル10030は、間隙14723の中間に位置付けられた領域内の組織厚コンペンセーター14720を捕捉し得る。上記に加え、又は上記に代わり、組織厚コンペンセーター14720は、例えば、上側(組織接触)表面14721の中に画定される間隙、ポケット、チャネル、及び/又は溝を含み得る。ここで図366及び367を参照して、ステープルカートリッジ14800は、組織厚コンペンセーター14820を含み、これには、組織厚コンペンセーター14820の上側表面14821から上向き方向、中央溝14825に向かって内側方向、及び/又はステープルカートリッジの遠位端14800に向かって遠位方向のうち少なくとも1つの方向に延在する、複数のトレッド14823が含まれ得る。例えば、トレッド14823は、チャネル、スロット、及び/又は溝(例えば、チャネル14824)によって分離され得る。様々な状況において、上記の結果、組織厚コンペンセーターの全体的厚さは、ステープル列の間で変化し、及び/又はステープル列内のステープル間で変化し得る。特定の状況において、トレッド(又は厚い部分)は、組織厚コンペンセーターが圧縮された時に、望ましい方向(例えば内向き方向)に流れるよう構築及び配置することができる。
ここで図303を参照して、例えばステープルカートリッジ14900のようなステープルカートリッジには、支持部分14910と、加えて、支持部分14910に対して位置付けられる組織厚コンペンセーター14920が含まれ得る。上記と同様に、支持部分14910は、支持部分14910内に少なくとも部分的に位置付けられたステープル(例えばステープル10030)を、ステープルカートリッジ14900に相対して位置付けられたアンビル(例えばアンビル10060)に向かって持ち上げるために、ステープル配備スレッドにより上に持ち上げることができるステープルドライバを含み得る。支持部分14910には、例えば、ステープル空洞の2つの外側列、ステープル空洞の2つの内側列、及び内側列と外側列の中間に位置付けられるステープル空洞の2つの中間列のような、ステープル空洞の6つの列が含まれ得、アンビル10060には、ステープル空洞と位置合わせされる、又は少なくとも実質的に位置合わせされる、形成ポケット10062の6つの列が含まれ得る。ステープル空洞の内側列には、その中に位置付けられるステープルドライバ14940aが含まれ得、ステープル空洞の中間列には、その中に位置付けられるステープルドライバ14940bが含まれ得、ステープル空洞の外側列には、その中に位置付けられるステープルドライバ14940cが含まれ得、ここでそれぞれのステープルドライバ14940aには、ステープル10030を支持するように構成されたクレードル14949aが含まれ得、それぞれのステープルドライバ14940bには、ステープル10030を支持するように構成されたクレードル14949bが含まれ得、それぞれのステープル14940cには、ステープル10030を支持するように構成されたクレードル14949cが含まれ得る。未発射位置において、すなわち、ステープルドライバ14940a〜14940cが、支持部分14910の下側に延在するドライバ支持体14926の上にある時、ステープルドライバ14940aのクレードル14949aは、ステープルドライバ14940bのクレードル14949b及びステープルドライバ14940cのクレードル14949cよりも、アンビル10060の近くに位置付けられ得る。そのような位置において、第一形成距離を、クレードル14949aと、クレードル14949a上に位置付けられる形成ポケット10062間に画定可能であり、第二形成距離を、クレードル14949bと、クレードル14949b上に位置付けられる形成ポケット10062間に画定可能であり、第三形成距離を、クレードル14949cと、クレードル14949c上に位置付けられる形成ポケット10062間に画定可能であり、ここで例えば、第一形成距離は、第二形成距離よりも短くてよく、第二形成距離は第三形成距離よりも短くてよい。ステープルドライバ14940a〜14940cがその未発射位置(図303)から発射済み位置へと移動する時、それぞれのステープルドライバ14940a〜14940cは、ステープル配備スレッドによりアンビル10060に向かって等距離、又は少なくとも実質的に等距離、上に移動することができ、これにより、第一ドライバ14940aはそれぞれのステープル10030を第一形成高さへと駆動し、第二ドライバ14940bはそれぞれのステープル10030を第二形成高さへと駆動し、第三ドライバ14940cはそれぞれのステープル10030を第三形成高さへと駆動し、例えば、第一形成高さは第二形成高さより短いことがあり、第二形成高さは第三形成高さより短いことがある。様々な他の実施形態が構想され、第一ステープルドライバ14940aは第一距離分上に移動し、第二ステープルドライバ14940bは第二距離分上に移動し、第三ステープルドライバ14940cは第三距離分上に移動し、第一距離、第二距離、及び第三距離のうち1つ以上が異なり得る。
再び図303を参照して、支持部分14910のデッキ表面14911は、アンビル10060の組織接触表面10061に関して高さが種々であり得る。この高さの変動は、横方向に発生し、ステープル空洞の内側列を取り囲んでいるデッキ表面14911の高さは、例えば、ステープル空洞の外側列を覆っている取り囲んでいるデッキ表面14911よりも高い場合がある。組織厚コンペンセーター14920の底面14922は、支持部分14910のデッキ表面14911と平行、又は少なくとも実質的に平行に構成可能である。以上に加え、組織厚コンペンセーター14920は、厚さも種々であり得、ここで組織厚コンペンセーター14920の上、又は組織接触表面14921は、その外側又は横方向エッジより内側に傾き得る。例えば、以上の結果として、組織厚コンペンセーター14920は、ステープル空洞の内側列上に位置付けられ領域内でより薄く、例えばステープル空洞の外側列上に位置付けられる領域でより厚い場合がある。ここで図304を参照して、支持部分15010のデッキ表面には、例えばステップ付きデッキ表面が含まれ得、ここでステップ付き表面の最も高いステップが、ステープル空洞の内側列を取り囲み、ステップ付き表面の最も低いステップが、例えばステープル空洞の外側列を取り囲み得る。例えば、中間の高さを有するステップが、ステープル空洞の中間列を取り囲み得る。例えば、組織厚コンペンセーター15020のような組織厚コンペンセーターは、支持部分15010のデッキ表面に平行であるか、隣接可能である底面を含み得る。組織厚コンペンセーターの上、又は組織接触表面15021は、組織厚コンペンセーター15020の第一横側部から、例えばステープルカートリッジ15000の中心と位置合わせされる、又は少なくとも実質的に位置合わせされる頂点にて、組織厚コンペンセーター15020の第二横側部へ延在可能な、弓状、略放物線状及び/又は湾曲表面を含み得る。ここで図299を参照して、例えばステープルカートリッジ15300には、支持部分15310、支持部分15310中で画定されたステープル空洞内に移動可能に位置付けられる複数のステープルドライバ15340、及び支持部分15310のデッキ表面15311上に位置付けられる組織厚コンペンセーター15320を含み得る。ステープルカートリッジ15300は更に、1つ以上の下側皿状部分15326を含み得、これは支持部分15310に取り付けられて、支持部分15310の下側を回って延在し、未発射位置にあるドライバ15340、及びステープル15330を支持することができる。ステープル配備スレッドがステープルカートリッジを通って前進すると、スレッドが組織厚コンペンセーター15320を通してステープルドライバ15340とステープル15330を上に持ち上げる際に、スレッドも、下側皿状部分15326によって支持され得る。組織厚コンペンセーター15320は、ステープル空洞の内側列上に位置付けられる、第一の、又は内側部分15322a、ステープル空洞の中間列上に位置付けられる、第二の、又は中間部分15322b、ステープル空洞の列上に位置付けられる第三の、又は外側部分15322cを含み得、ここで例えば、内側部分15322aは、中間部分15322bよりも厚く、中間部分15322bは外側部分15322cよりも厚い場合がある。組織厚コンペンセーター15320は、組織厚コンペンセーター15320の薄い部分15322b及び15322cを作製可能な、その中に画定された、例えば長手方向チャネルを含み得る。あるいは、長手方向チャネルは、組織厚コンペンセーターの頂面及び/又は底面中で画定され得る。組織厚コンペンセーター15320の頂面15321は、例えば、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な表面を含み得る。
ここで図296を参照して、ステープルカートリッジは、異なる厚さを有する複数の部分を含み得る、例えば組織厚コンペンセーター15120のような組織厚コンペンセーターを含み得る。組織厚コンペンセーター15120は、第一厚さを有し得る第一(内側)部分15122aと、それぞれ第二厚さを有し、第一部分15122aから延在する第二(中間)部分15122bと、それぞれ第三厚さを有し、第二部分15122bから延在する第三(中間)部分15122cと、を含み得る。例えば、任意の好適な厚さを、種々の他の実施形態にて使用可能であるけれども、第三の厚さは、第二の厚さよりも厚くてよく、第二の厚さは第一の厚さよりも厚くてよい。組織厚コンペンセーター15120の部分15122a〜15122cは、異なる厚さを有するステップを含み得る。以上と同様に、ステープルカートリッジには、ステープル10030の数列と、異なる形成高さまでステープル10030を変形可能な異なる高さを有する複数のステープルドライバを含み得る。また上記と同様に、ステープルカートリッジは、それ自体の上に支持されているステープル10030を第一形成高さに駆動することができる第一ステープルドライバ15140aと、それ自体の上に支持されているステープル10030を第二形成高さに駆動することができる第二ステープルドライバ15140bと、それ自体の上に支持されているステープル10030を第三形成高さに駆動することができる第三ステープルドライバと、を含み得、例えば、第一形成高さは第二形成高さより短いことがあり、第二形成高さは第三形成高さより短いことがある。図296にて図解したように、それぞれのステープル10030には、同一の、又は実質的に同一の、未形成、又は未発射高さが含まれ得る。あるいは、ここで図296Aを参照して、第一ドライバ15140a、第二ドライバ15140b、及び/又は第三ドライバ15140cが、異なる未形成高さを有するステープルを支持可能である。例えば、第一ステープルドライバ15140aは、第一の未形成高さを有するステープル15130aを支持可能であり、第二ステープルドライバ15140bは、第二の未形成高さを有するステープル15130bを支持可能であり、第三ステープルドライバ15140cは、第三の未形成高さを有するステープル15130cを支持可能であり、ここで第一未形成高さは、第二未形成高さより短く、第二未形成高さは、第三未形成高さよりも短いことがある。再び図296Aを参照して、ステープル15130a、15130b及び/又は15130cの先端部は、同一の平面にある、又は少なくとも実質的にあってよく、一方代替として、ステープル15130a、15130b及び/又は15130cの先端部は同一の平面にないことがある。ここで図297を参照して、ステープルカートリッジには、以上で記載したように、ステープル15130a、15130b及び15130cによって、組織Tに対して埋め込まれ得る、異なる厚さを有する複数の部分を有する組織厚コンペンセーター15220が含まれ得る。ここで図298を参照して、ステープル15130a、15130b及び/又は15130cを、異なる形成高さまで変形可能であり、第一ステープル15130aは第一形成高さまで形成可能であり、第二ステープル15130bは第二形成高さまで形成可能であり、第三ステープル15130cは第三高さまで形成可能であり、第一形成高さは第二形成高さよりも短く、第二形成高さは第三形成高さより短いことがある。他の実施形態が構想され、ステープル15130a、15130b、及び15130cは、任意の好適な形成高さ及び/又は任意の相対的な形成高さに形成することができる。
以上で記載するように、外科用ステープリング器具を、開位置と閉位置間で移動させることが可能である。そのような状況において、アンビルの組織接触表面は、アンビルが閉位置に移動する際に、その最終(形成)位置に移動され得る。一旦アンビルがその閉位置内である場合、組織接触表面はもはや調節可能でなくてよい。・あるいは、ここで図351を参照して、例えば外科用ステープラ15500のような外科用ステープラには、アンビルチャネル15560と、アンビルチャネル15560内に位置付けられる調節可能組織接触アンビル調節プレート15561を含んでよい。そのような場合、アンビルプレート15561の反対に位置付けられるステープルカートリッジに対して、アンビルプレート15561の組織接触表面の位置を調節するために、アンビルプレート15561を、アンビルチャネル15560内に上昇及び/又は下降させることができる。外科用ステープラ15500は、図356及び357を参照して、アンビルプレート15561とステープルカートリッジ間の距離を制御するために、アンビルチャネル15560とアンビルプレート15561の中間に摺動させることができる、調節スライド15564を含み得る。再び図351と352を参照して、外科用ステープラ15500には更に、調節スライド15564を近位に摺動するために近位に摺動させる、及び/又は調節スライド15564を遠位に摺動するために遠位に摺動させることが可能な調節スライド15564に連結した作動装置15562が含まれ得る。再び図356及び357を参照して、アンビルプレート15561をそれぞれ2つ以上の位置に調節するために、作動装置15562は、2つ以上の先に画定された位置間で摺動させることが可能である。そのような先に画定された位置は、例えば境界15563(図351)のように、外科用ステープラ15500上で境界設定可能である。図357を参照すると、調整スライド15564は複数の支持表面(例えば、第一支持表面15565a、第二支持表面15565b、及び第三支持表面15565c)を備え得、これは、アンビルプレート15561を第一位置に配置するために、アンビルプレート15561の裏側で、複数のプレート配置表面(例えば、第一配置表面15569a、第二配置表面15569b、及び第三配置表面15569c)とそれぞれ整列され得る。アンビルプレート15561を第二位置に配置するために、例えば、アンビルプレート15561の配置表面15569a〜15569cに対して、スライド15564の支持表面15565a〜15565cを再び位置合わせするために、作動装置15562とスライド15564を近位側に摺動させることができる。より具体的には、図356を参照して、スライド15564は遠位側に摺動させることができ、これにより、アンビルプレート15561をステープルカートリッジに近づけるために、スライド15564の第一支持表面15565aを、アンビルプレート15561の第二配置表面15569bの向こう側に位置付けることができ、また、スライド15564の第二支持表面15565bを、アンビルプレート15561の第三配置表面15569cの向こう側に位置付けることができる。アンビルプレート15561が第一位置から第二位置へと移動される時、そのような状況において、調整可能アンビルプレート15561は、アンビルプレート15561とステープルカートリッジとの間に位置付けられる組織Tを更に圧縮することができる。上記に加え、アンビルプレート15561を調整して、アンビルプレート15561内に画定されている形成ポケットがステープルカートリッジに近づき及び/又は離れるよう動くことによって、ステープルの形成高さは、ステープルカートリッジに対するアンビルプレート15561の位置によって制御され得る。上記では2つの位置のみについて検討したが、スライド15564は、アンビルプレート15561をステープルカートリッジに近づけ及び/又は離すよう動かすのに、好適な数の位置に摺動させることができる。いかなる場合でも、アンビルプレート15561がいったん好適に位置付けられると、ステープル配備スレッド15550をステープルカートリッジ内で遠位方向に摺動させることができ、これによって、図354に示すように、アンビルプレート15561に向かってステープルドライバ15540とステープル15530を持ち上げ、組織Tにステープルを行うことができる。同様の外科用ステープラが、米国特許出願番号第13/036,647号「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(2011年2月28日出願)に開示されており、この開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ここで図353を参照して、ステープルカートリッジを、例えば組織厚コンペンセーター15520のような、組織厚コンペンセーターを含み得る外科用ステープラ15500のステープルカートリッジチャネル15570内に位置付けることが可能である。アンビルプレート15561がステープルカートリッジに向かって移動すると、上述のように、アンビルプレート15561は、アンビルプレート15561と組織厚コンペンセーター15520の中間に位置付けられた、組織厚コンペンセーター15520及び/又は組織Tを圧縮することができる。ステープル15530がステープルカートリッジから配備されると、図355を参照して、ステープル15530は、組織Tに対して組織厚コンペンセーター15520を圧縮し、埋め込むことができる。アンビルプレート15561をスライド15564に対して位置付け、組織が、アンビルプレート15561と組織厚コンペンセーター15520の間に位置付けられていない時に、第一位置にアンビルプレート15561がある場合、組織厚コンペンセーター15520のアンビル15561と頂面15521との間に空隙が画定され得る。アンビルプレート15561が第二位置に移動されると、アンビルプレート15561が組織厚コンペンセーター15520に接触し得る。あるいは、アンビルプレート15561を側部15564に対して位置付け、組織が、アンビルプレート15561と組織厚コンペンセーター15520の間に配置されていない時に、第一位置及び/又は第二位置にアンビルプレート15561がある場合、組織厚コンペンセーター15520のアンビル15561と頂面15521との間に空隙が画定され得る。例えば、アンビルプレート15561は、組織厚コンペンセーター15520と接触するようにならなくてよい。更なる別の実施形態において、アンビルプレート15561がスライド15564に対して位置付けられ、組織がまだアンビルプレート15561と組織厚コンペンセーター15520との間に配置されていない場合、例えば、アンビルプレート15561が第一位置及び/又は第二位置のいずれにあるかにかかわらず、アンビルプレート15561は、組織厚コンペンセーター15520の頂面15521に接触し得る。本明細書ではアンビルプレート15611の2つの位置のみについて記載されているが、アンビルプレート15611は、任意の好適な数の位置に位置付けることができる。
以上の結果として、外科用ステープリング器具には、様々な状況で、異なる組織厚を補正可能な、ステープルの形成高さを調節するための手段が含まれ得る。加えて、外科用ステープリング器具は、例えば、異なる組織厚さ及び/又は組織内の厚さ偏差について補正するための他の手段を含み得る。例えば、アンビルプレート15561は、ステープルの形成、又は発射高さを増加させるために、反対側のステープルカートリッジから上方に、又は離れて調節可能である。同様に、アンビルプレート15561は、ステープルの形成(発射済み)高さを減少させるため、相対するステープルカートリッジから下向きに、又は近づくように調整することができる。例えばアンビルプレート15561の調節は、アンビルプレート15561内に画定された形成ポケットと、ステープルドライバの発射高さ、よりとりわけ、例えばステープルドライバクレードルの発射高さとの間の空隙を調節可能である。より厚い及び/又は薄い組織のために、ステープルの形成高さを調整するそのような機能を伴っていても、例えば、組織厚コンペンセーターは更に、より厚い及び/又は薄い組織の補正を行うことができ、及び/又は、上述のように、組織内の厚さ偏差を補正することができる。そのような場合、外科医は、同一の外科医用ステープル器具内で、様々な補正手段を利用可能である。
上述のように、及びいくつかの実施形態において示されているように、外科用ステープリング器具は、ステープル空洞とステープルの線形構成を有するステープルカートリッジを利用することができ、発射部材はステープルカートリッジを通って遠位側に前進し、ステープル空洞からステープルを配備することができる。ステープルカートリッジは、ステープル空洞の列と、湾曲したステープルとを含み得る。ここで図345と346を参照して、例えばステープラ15600のような外科用ステープリング器具は、円形又は環状支持部分15610中に画定されたステープル空洞の1つ以上の円形又は環状列を含み得る。そのような円形ステープル列は、例えば、内側ステープル空洞15612の円形列と、外側ステープル空洞15613の円形列とを含み得る。例えば、ステープル空洞の円形列は、その中に移動可能に位置付けられた円形又は環状ナイフを収納可能なステープラ15600中に画定された円形又は環状開口部15615を取り巻くことができる。使用中、組織は支持部分15610のデッキ表面15611に対して位置付けられ、アンビル(図示なし)は、開口部15615を通って延在する及び/又はこの中に位置付けられる作動装置を介して外科用ステープラ15600に組み入れることができ、これによって、作動装置が作動すると、アンビルが支持部分15610に向かってクランプされ、デッキ表面15611に対して組織を圧縮することができる。組織が十分に圧縮されると、ステープル空洞15612及び15613内に位置付けられたステープルが、支持部分15610から発射されて組織を貫通し、これにより、ステープルがアンビルに接触でき、その中に組織を捕捉するのに十分なように変形され得る。ステープルが発射される際、及び/又はステープルが発射された後、円形ナイフが前進して、組織を切断する。その後、アンビルが支持部分15610から離れ、及び/又は外科用ステープラ15600から外れることができ、これによりアンビルと外科用ステープラ15600を、手術部位から取り除くことができる。そのような外科用ステープラ15600と、そのような外科技術を、例えば大腸の2つの部分を結合するために使用可能である。様々な状況において、大腸の部分を一緒に保持しながら組織を治癒させ、同時に、大腸のそれぞれの部分を弾性的に膨張させるよう、円形ステープルラインを構成することができる。類似の外科用ステープリング器具及び外科的技法が、米国特許第5,285,945号「SURGICAL ANASTOMOSIS STAPLING INSTRUMENT」(1994年2月15日発行)に開示されており、この開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
以上に加え、組織厚コンペンセーターを、例えば外科用ステープラ15600の支持部分15610に対して位置付け、及び/又は取り付けられ得る。組織厚コンペンセーターは、例えば内側半径及び外側半径を含む材料の円形又は環状リングから構成され得る。特定の状況において、組織は、このリング材料に対して位置付けることができ、アンビルを使って組織を支持部分15610に向かって移動させると、組織厚コンペンセーターが、組織とデッキ表面15611との間で圧縮され得る。使用中、ステープルは組織厚コンペンセーターと組織を貫通して発射することができ、これによりステープルはアンビルに接触してその発射位置で変形され、ステープル内に組織及び組織厚コンペンセーターの一部を捕捉することができる。様々な状況において、上記に対して更に、組織厚コンペンセーターを含むリング材料は、ステープルラインを囲む大腸の部分が膨張できるよう、十分に弾力性でなければならない。再び図345及び346を参照して、可撓性組織厚コンペンセーター15620には、円形又は環状開口部15625を画定可能な、例えば、円形又は環状可撓性内側リング15624が含まれ得る。内側リング15624は、外科用ステープラ15600から展開したステープラ内で捕捉されないように構成してよく、又は内側リング15624は、ステープル空洞15612の内側列に関して、放射状に内側に位置付けることができる。例えば、組織厚コンペンセーター15620には、変形するに伴い、タグが、ステープル内に少なくとも部分的に捕捉可能なように、そこより延在する、例えば内側タグ15622と外側タグ15623のような、複数のタグを含み得る。より具体的には、主に図345を参照して、それぞれの内側タグ15622は、外科用ステープラ15600内に画定されたステープル空洞15612の上に位置付けられるヘッド部を含み得、ヘッド部は、例えば、ネック部15626によって内側リング15624に取り付けることができ、また同様に、それぞれの外側タグ15623は、外科用ステープラ15600内に画定されたステープル空洞15613の上に位置付けられるヘッド部を含み得、ヘッド部は、例えば、ネック部15627によって内側リング15624に取り付けることができる。内側タグ15622と外側タグ15623のヘッドは、例えば円形、楕円形及び/又は長円形のような任意の好適な形状を含み得る。ネック15626及び/又は15627はまた、任意の好適な形状を含み得、ここで外側タグ15623のヘッドを内側リング15624に連結しているネック15627を、ネック15627が、内側ステープル空洞15612から展開したステープル内に捕捉されないように、支持部分15610中の隣接内側ステープル空洞15612間に延在するように構成可能である。
ここで図347及び348を参照して、可撓性組織厚コンペンセーター15720は、例えば、円形又は環状可撓性外側リング15724を含み得る。外側リング15724を、外科用ステープラ15600から展開したステープル内に捕捉されないように構成してよく、又はそ外側リング15724を、ステープル空洞15613の外側列に関して、放射上に、外側に位置付けてよい。例えば、組織厚コンペンセーター15720には、変形するに伴い、タグが、ステープル内に少なくとも部分的に捕捉可能なように、そこより延在する、例えば内側タグ15622と外側タグ15623のような、複数のタグを含み得る。より具体的には、主に図347を参照して、それぞれの内側タグ15622は、外科用ステープラ15600内に画定されたステープル空洞15612の上に位置付けられるヘッド部を含み得、ヘッド部は、例えば、ネック部15726によって外側リング15724に取り付けることができ、また同様に、それぞれの外側タグ15623は、外科用ステープラ15600内に画定されたステープル空洞15613の上に位置付けられるヘッド部を含み得、ヘッド部は、例えば、ネック部15727によって外側リング15724に取り付けることができる。内側タグ15622と外側タグ15623のヘッドは、例えば円形、楕円形及び/又は長円形のような任意の好適な形状を含み得る。ネック15726及び/又は15727はまた、任意の好適な形状を含み得、ここで内側タグ15622のヘッドを外側リング15724に連結しているネック15726を、ネック15726が、内側ステープル空洞15613から展開したステープル内に捕捉されないように、隣接内側ステープル空洞15613間に延在するように構成可能である。特定の別の実施形態において、組織厚コンペンセーターは、円形又は環状の可撓性内側リング、円形又は環状の可撓性外側リング、及び、これに加えて、内側リング及び/又は外側リングに接続できる複数のタグを含み得る。特定のタグが、内側リングに連結可能であり、特定の他のタグが外側リングに連結可能である。少なくともいくつかのタグが、内側タグと外側タグ両方に連結可能である。いかなる場合でも、上記に対して更に、埋め込まれた組織の膨張及び/又は収縮に対処するために、組織厚コンペンセーター15620の内側リング15624、組織厚コンペンセーター15720の外側リング15724、及び/又は他の任意の好適な組織厚コンペンセーターを、弾性的に膨張及び/又は収縮するように構成することができる。更に、円形又は環状支持リングを含む様々な実施形態が本明細書で記載されているが、組織厚コンペンセーターは、タグを接続するための任意の好適な形状の支持構造を含み得る。以上に加え、アンビルと支持部分間で捕捉された組織を切断するために、外科用ステープラによって前進した円形ナイフがまた、バットレス材料を切断可能である。例えば、ナイフは、内側支持リングを、例えばそのネックを切断することによって、タグより分離可能である。
以上に加え、組織厚コンペンセーターには、埋め込まれた組織の移動を提供する溜に、組織厚コンペンセーターを拡張及び/又は接触させるように構成可能な、脱着可能な及び/又は相対的に移動可能な位置が含まれ得る。ここで図349及び350を参照して、円形又は環状の組織厚コンペンセーター15820は、外科用ステープラ15600のデッキ表面15611に対して位置付けられ、及び/又はこれによって支持され得、組織に対して埋め込まれたものであるためこれは未膨張位置に保持され得る(図349)。組織厚コンペンセーター15820が埋め込まれた後、組織厚コンペンセーター15820は、図350に示すように、外側に膨張するように構成され得る。組織厚コンペンセーター15820には、例えば内側リング15824によって一緒に連結可能な、複数の弓状部分15822が含まれ得る。弓状部分15822は、縫い目15828によって互いから分離可能である。少なくとも1つの他の実施形態において、弓状部分15822は、互いに連結してよく、ここで例えば穿孔の構成が、弓状部分15822を互いから分離することを許容してよい。いずれかの事象において、弓状部分15822はそれぞれ、組織厚コンペンセーター15820が埋め込まれる前に、弓状部分15822間の相対移動を制限するために協働可能な、例えば突起部15826とノッチ15823のような、連結機構を含み得る。上記に対して更に、それぞれの弓状部分15822は、1つ以上のコネクタ15827で内側リング15824に接続することができ、例えばこれは、弓状部分15822を適所で解放可能に保持するように構成することができる。支持部分15610に保管されているステープル(例えばステープル10030)が組織に対して組織厚コンペンセーター15620を埋め込むのに利用された後、主に図350を参照して、コネクタ15827は、内側リング15824から分離することができ、これにより組織厚コンペンセーター15820が少なくとも部分的に膨張して、下にある組織内の動きに対応できる。様々な状況において、弓状部分15822のすべてが内側リング15824から取り外せる一方、他の状況においては、弓状部分15822の一部だけが内側リング15824から取り外すことができる。特定の別の実施形態において、弓状部分15822は可撓性部分によって接続することができ、これにより、弓状部分15822が互いに相対的に動くことができるが、互いに分離されることはない。例えば、可撓性部分はその中にステープルを受容することはなく、弓状部分15822の相対的な動きに対処するために伸長及び/又は伸縮するように構成することができる。図349及び350において、組織厚コンペンセーター15820は、例えば8個の弓状部分15822を含み得る。あるいは、組織厚コンペンセーターは、例えば、2つ以上の弓状部分のような、任意の好適な数の弓状部分を含み得る。
上記に対して更に、組織厚コンペンセーター15620、15720、及び/又は15820は、例えば、外科用器具15600のアンビルと支持部分15610の間に捕捉された、より厚い及び/又はより薄い組織に対して、補正するように構成することができる。以上と同様に、ステープルの形成又は発射高さは、支持部分15610に向かって、及び/又は離れて、アンビルを移動させることによって調節可能である。より具体的には、アンビルを支持部分15610に近づくように移動させて、ステープルの形成高さを減少させることができ、一方、アンビルを支持部分15610から遠ざけるよう移動させて、ステープルの形成高さを増加させることができる。そのような場合、結果として、外科医は、厚い組織を構成するために、支持部分15610から離れて、及び薄い組織を構成するために支持部分15610に向かって、アンビルを調節可能である。様々なその他の状況において、外科医は、より薄い及び/又は厚い組織に対処するために、アンビルを全く調整せず、組織厚コンペンセーターに頼るように判断することができる。結果として、外科用器具15600には、異なる組織厚、及び/又は組織厚における変化を補正するための少なくとも2つの手段が含まれ得る。
以上で記載するように、組織厚コンペンセーターは、ステープルカートリッジの支持部分に取り付け可能である。組織厚コンペンセーターの底面には、フックの層とループの層1つが含まれ得、一方支持部分状のデッキ表面は、フックの層とループの層の他の1つが含まれ得る。例えば、フック及びループを、互いに係合し、支持部分に対して組織厚コンペンセーターを取り外し可能に保持するように構成することができる。それぞれのフックは、例えば、ネック部から延在する拡大したヘッド部を備え得る。例えば、ループを含む複数のパッドを、組織厚コンペンセーターの底面に結合可能であり、一方でフックを含む複数のパッドを、支持部分のデッキ表面に結合可能である。支持部分には、フック及び/又はループを含むその中の挿入物を受容するように構成可能な、例えば1つ以上の開口部及び/又は陥没部を含み得る。上記に加え、又は上記に代わり、組織厚コンペンセーターは、例えば、そのようなフック及びループ構成を利用してアンビルに取り外し可能に取り付けることができる。フック及びループは、例えば繊維性表面を含み得る。
上述のように、ステープルカートリッジは、支持部分と、その支持部分に取り付けられた組織厚コンペンセーターとを含み得る。以上でまた記載したように、支持部分には、その中に切断部材を受容する用に構成した長手方向スロットが含まれ得、組織厚コンペンセーターには、長手方向スロット中に保持可能な保持部材が含まれ得る。ここで図386を参照し、ステープルカートリッジ16000は、デッキ表面16010と長手方向スロット16011を含む支持部分16015を含み得る。ステープルカートリッジ16000は更に、デッキ表面16011の上方に位置付けられた組織厚コンペンセーター16020を含み得る。組織厚コンペンセーター16020には、長手方向スロット16015内に下方に延在する長手方向保持部材16025が含まれ得る。例えば、保持部材16025は、保持部材16025とスロット16015間の相互作用が、支持部分16010と組織厚コンペンセーター16020との間の相対的移動に抵抗するように、スロット16015内に押圧することができる。組織厚コンペンセーター16020は、第一材料から構成され得、保持部材16025は、第二の、又は異なる材料から構成され得る。組織厚コンペンセーター16020は、第一デュロメータを有する材料から構成され得、保持部材16025は、第二デュロメータを有する材料から構成され得、ここで第二デュロメータは、例えば第一デュロメータよりも高くてよい。使用中、ステープル10030はステープルドライバ10040によって上に押圧することができ、これによりステープル10030の先端が組織厚さコンペンセーター16020の本体を貫通し、組織接触表面16021から出現し、標的組織に対して、少なくとも一部の組織厚コンペンセーター16020を捕捉することができる。スロット16015を通して通過している切断部材は、ステープル10030が展開しているに伴い、保持部材16025を横断することが可能である。一旦組織厚コンペンセーター16020が埋め込まれたならば、保持部材16025をスロット16015の外に引くことが可能である。あるいは、組織厚コンペンセーター16020の本体を、保持部材16025から脱着するように構成可能である。
ここで図387及び389を参照し、ステープルカートリッジ17000は、デッキ表面17011と長手方向スロット17015を含む支持部分17010を含み得る。ステープルカートリッジ17000は更に、デッキ表面17011の上方に位置付けられた組織厚コンペンセーター17020を含み得る。組織厚コンペンセーター17020には、長手方向スロット17015内に下方に延在する、長手方向保持部材17025が含まれ得る。例えば、保持部材17025を、保持部材17025とスロット17015間の相互作用が、支持部分17010と組織厚コンペンセーター17020間の相対的移動に低抗可能なように、スロット17015内に押圧することが可能である。保持部材17025は、組織厚コンペンセーター17020の全体を通して、頂部17021まで延在可能であり、ここで組織厚コンペンセーター17020の本体部分17024が、保持部材17025の反対部分に取り付け可能である。例えば、保持部材17025はまた、組織厚コンペンセーター17020の、例えば横方向の屈曲に抵抗するように構成可能である。本体部分17024は、第一材料から構成され得、保持部材17025は第二の、又は異なる材料から構成され得る。保持部分17024は、第一デュロメータを有する材料から構成され得、保持部材17025は第二デュロメータを有する材料から構成され得、ここで第二デュロメータは、例えば第一デュロメータよりも高い場合がある。以上に加え、スロット17015を通して通過している切断部材が、ステープル10030が展開しているに伴い、保持部材17025を横断することができる。一旦組織厚コンペンセーター17020が埋め込まれたならば、保持部材17025はスロット17015の外に引くことが可能である。あるいは、本体17024は、保持部材17025から脱着するように構成可能である。
ここで図388を参照し、ステープルカートリッジ18000は、デッキ表面18011と長手方向スロット18015を含む支持部分18010を含み得る。ステープルカートリッジ18000更に、デッキ表面18011の上方に位置付けられた組織厚コンペンセーター18020を含み得る。組織厚コンペンセーター18020には、長手方向スロット18015内に下方に延在する長手方向保持部材18025が含まれ得る。例えば、保持部材18025を、保持部材18025とスロット18015間の相互作用が、保持部分18010と組織厚コンペンセーター18020間の相対移動に低抗可能なように、スロット18015内に押圧することが可能である。保持部材18025は、組織厚コンペンセーター18020の全体をとして、その頂面18021に延在可能であり、ここで組織厚コンペンセーター18020の本体部分18024を、保持部材18025の反対側部に接続可能である。保持部材18025には、スロット18015内に画定された空洞18016中に受容可能な拡大部分18026を含み得る。例えば、拡大部分18026は、スロット18015からの保持部材18025の脱離に低抗可能である。
組織厚コンペンセーターは、少なくとも1つの、本明細書で記載した合成及び/又は比合成材料を含む押出可能な、キャスト可能な、及び/又は成形可能な組成物を含んでよい。組織厚コンペンセーターには、1つ以上の層を含むフィルム又はシートが含まれ得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、混合、配合(blending)、配合(compounding)、噴霧、ウィッキング、溶媒蒸発、ディッピング、ブラッシング、蒸着、キャスティング、成形などのような、従来の方法を用いて得ることができる。押出において、開口は、新興成長押出物に対して形状を付与するために少なくとも一つの開口を含むダイスの形態であり得る。カレンダリングにおいて、開口は、2つのロール間にニップを含んでよい。従来の成型方法には、吹き込み成形、注入成形、フォーム注入、圧縮成形、熱成形、押出、フォーム押出、フィルム吹き込み、カレンダリング、スピニング、溶媒成形、ディップコーティングやスピンコーティングのようなコーティング方法、溶液キャスティング及びフィルムキャスティング、(ナイフコーティング、ローラーコーティング及びキャスティングを含む)プラスチゾール加工、及びこれらの組み合わせが含まれ得るが、これらに限定はされない。注入成形において、開口には、ノズル及び/又はチャネル/ランナー及び/又は整形空洞及び機構が含まれてよい。圧縮成形において、組成物が、成形空洞内に位置付けられ、好適な温度に加熱され、比較的高い圧力で圧縮にかけることで成形され得る。キャスティングにおいて、組成物に、鋳型又は対象物の特徴を複製するために、鋳型又は対象物の中に、上に、及び/又は周辺に注がれるか、又は提供され得る液体又はスラリーが含まれてよい。キャスティングの後、組成物を乾燥、冷却及び/又は硬化させて、固体を形成する。
組織厚コンペンセーターを製造する方法には一般に、組織厚コンペンセーターを提供すること、組成物を液体化して、流動化させること、溶解、半溶解又は化相性状態の組成物を、望む厚さを有する層及び/又はフィルム内に形成させること、が含まれてよい。図527を参照して、組織厚コンペンセーターを、水溶液中ヒドロゲル前駆体を溶解すること、生体適合性粒子及び/又は繊維をその中に分散させること、その中に生体適合性粒子を有する鋳型を提供すること、溶液を鋳型内に提供すること、賦活物質と溶液を接触させること、溶液を硬化させて、生体適合性粒子と、その中に埋め込まれた生体適合性粒子を含む内側層とを含む、外側層を含む組織厚コンペンセーターを形成すること、によって製造してよい。図527Aにて示したように、生体適合性層70250を、鋳型70260の底部に提供することができ、その中に配置された生体適合性粒子70257を有するヒドロゲル前駆体70255の水溶液を鋳型70260に提供してよく、水溶液を、例えばORCのような、生体適合性材料を含む第一層と、その中に配置された、ORC繊維のような、生体適合性繊維を有するヒドロゲルを含む第二層とを有する組織厚コンペンセーターを形成するために硬化してよい。組織厚コンペンセーターは、生体適合性粒子を含む外側層と、その中に埋め込まれた生体適合性粒子を含む内側層とを含むフォームを含んでよい。組織厚コンペンセーターは、水中にアルギン酸ナトリウムを溶解すること、その中にORC粒子を分散させること、その中にORC粒子を有する鋳型を提供すること、溶液を鋳型内に注ぐこと、塩化カルシウムを噴霧又は注入して、溶液を接触させて、アルギン酸ナトリウムの架橋を開始すること、ヒドロゲルを凍結乾燥して、ORCを含む外側層と、ヒドロゲルとその中に埋め込まれたORCを含む内側層を含む組織厚コンペンセーターを形成すること、によって製造してよい。
図527Bを参照して、三層組織厚コンペンセーターを製造する方法には一般に、第一ヒドロゲル前駆体を第一水溶液に溶解すること、生体適合性粒子及び/又は繊維を、第一水溶液中に分散させること、その中に生体適合性粒子の第一層70250を有する鋳型70260を提供すること、第一水溶液を鋳型内に提供すること、賦活物質と第一水溶液を接触させること、第一水溶液を硬化させて第二層70255を形成すること、第二ヒドロゲル前駆体を第二水溶液中に溶解すること、第二水溶液を鋳型内に提供する事、第二水溶液を硬化させて、第三層70265を形成すること、が含まれてよい。三層組織厚コンペンセーターは、水中にアルギン酸ナトリウムを溶解させて、第一水溶液を形成すること、第一水溶液中にORC粒子を分散させること、その中にORC粒子の第一層を有する鋳型を提供すること、第一水溶液を鋳型内に注ぐこと、塩化カルシウムを噴霧又は注入して、第一水溶液を接触させて、アルギン酸ナトリウムの架橋を開始すること、第一水溶液を凍結乾燥して、その中に埋め込まれたOCR粒子を有するヒドロゲルを含む第二層を形成すること、水中にアルギン酸ナトリウムを溶解して、第二水溶液を形成すること、第二水溶液を鋳型内に注ぐこと、塩化カルシウムを噴霧又は注入して、第二水溶液を接触させ、アルギン酸ナトリウムの架橋を開始すること、第二水溶液を凍結乾燥させて、ヒドロゲルを含む第三層を形成すること、によって製造してよい。
その中に保存及び/又は吸収された少なくとも1つの薬物を含む組織厚コンペンセーターを製造する方法には一般に、組織厚コンペンセーターを提供することと、組織厚コンペンセーターと薬物を接触させて、組織厚コンペンセーター中に薬物を保持すること、が含まれてよい。抗菌剤を含む組織厚コンペンセーターを製造する方法には、ヒドロゲルを提供すること、ヒドロゲルを乾燥させること、ヒドロゲルを硝酸銀の水溶液中で膨張させること、ヒドロゲルと塩化ナトリウムの溶液を接触させて、抗菌特性を有する組織厚コンペンセーターを形成すること、が含まれてよい。組織厚コンペンセーターには、その中に分散した銀が含まれてよい。
図533を参照して、組織厚コンペンセーターを製造するための方法には、共押出及び/又は接着が含まれてよい。組織厚コンペンセーター70550には、例えば、ヒドロゲルを含む、内側層70565を密封して封入している第一層70555と第二層70560を含むラミネートが含まれてよい。ヒドロゲルには、例えば乾燥フィルム、乾燥フォーム、粉末及び/又は顆粒が含まれてよい。ヒドロゲルには、例えばポリビニルピロリドン、カルボキシルメチルセルロース、ポリスルフルプロピルアクリレートのような、超吸収材が含まれてよい。第一及び第二層は、それぞれ、第一及び第二層の原料を、ホッパーからの押出成形機内に教師、その後第一及び第二層を提供することによってインラインで製造し得る。内側層70565の原料を、押出成形機のホッパーに加えてよい。原料を分散して混合させて、押出成形機内で、高温にて配合可能である。原料が開口の第70570を出るに伴い、内側層70565を第一層70555の表面上に沈着させてよい。組織厚コンペンセーターには、フォーム、フィルム、粉末及び/又は顆粒が含まれてよい。第一及び第二層70555及び70560を、対面関係にて位置付けてよい。第二層70560は、ローラー70575によって、対面関係にて、第一層70555と整列され得る。第一層70555は、第二層70560と接着してよく、ここで第一及び第二層70555、70560は、内側層70565を物理的にエントラップしてよい。層を、組織厚コンペンセーター70550を形成するために、例えば、軽い圧力下、従来のカレンダー結合工程下、及び/又は接着剤の利用を通して、一緒に連結してよい。図407にて示すように、第一層及び第二層70555及び70560を、例えば溝付きローラー70580を用いて、ローリング工程を通して一緒に連結してよい。以上の結果として、内側層70565が、外側層又はバリアを集合的に形成可能な第一及び第二層70555及び70560によって含まれ、及び/又は密封されてよい。外側層が破裂するまで、外側層が、水分が内側層70565に接触することから防止する、又は減少させてよい。
図390を参照して、外科用器具10(図1)のエンドエフェクタ12を、例えばステープルカートリッジ20000のような、締結カートリッジアセンブリを受容する用の構成可能である。図390にて図解するように、ステープルカートリッジ20000を、エンドエフェクタ12のジョー20070のカートリッジチャネル20072内にフィットするように構成可能である。あるいは、ステープルカートリッジ20000を、ステープルカートリッジ20000とエンドエフェクタ12が、単一のユニット構造として形成されるように、エンドエフェクタ12に統合可能である。ステープルカートリッジ20000には、例えば、合成の支持部分20010のような、第一本体部分が含まれ得る。ステープルカートリッジ20000にはまた、例えば、圧縮性部分又は組織厚コンペンセーター20020のような、第二本体部分が含まれ得る。あるいは、組織厚コンペンセーター20020は、ステープルカートリッジ20000の統合部分を含まなくてよいが、エンドエフェクタ12に対して位置付けられてよい。例えば、組織厚コンペンセーター20020は、エンドエフェクタ12のアンビル20060に固定されてよく、又はエンドエフェクタ12中に保持されてよい。図407を参照して、ステープルカートリッジは更に、組織厚コンペンセーター20020が、支持部群20010から時期尚早に脱着することを阻害するように構成可能である、保持具先端部20126を含み得る。読者は、本明細書で記載した組織厚コンペンセーターを、種々のエンドエフェクタ内にインストールするか、又は係合することができること、及びそのような実施形態が、本開示の範囲内であること、を理解するであろう。
本明細書で記載した組織厚コンペンセーターと同様に、図407を参照して、コンペンセーター20020が、外科用エンドエフェクタ12から係合離脱するか、又は開放することが可能である。例えば、ステープルカートリッジ20000の剛性の支持部分20010が、エンドエフェクタジョー20070の締結カートリッジチャネル20072と係合したままであってよく、一方で組織厚コンペンセーター20020が、剛性な支持部分20010から係合離脱する。本明細書で記載した様々な実施形態と同様に、組織厚コンペンセーター20020は、ステープル20030(図407〜412)が、剛性な支持部分2010中のステープル空洞20012から展開した後、エンドエフェクタ12から放出する。ステープル20030を、ステープル20030が組織厚コンペンセーター20020を係合するように、ステープル空洞20012から発射することが可能である。また、本明細書で記載した様々な実施形態と同様に、一般に図392、411及び412を参照して、ステープル20030が、ステープルされた組織Tに沿って、組織厚コンペンセーター20020の一部を捕捉可能である。組織厚コンペンセーター20020は、変形可能であり得、発射済みステープル20030内で捕捉される組織厚コンペンセーター20020の部分を圧縮可能である。本明細書で記載した組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター20020が、それぞれのステープル20030内に捕捉された組織Tの異なる厚さ、圧縮性、及び/又は密度を補正可能である。更に、本明細書でまた記載するように、組織厚コンペンセーター20020は、不正な状態のステープル20030によって作製された空隙を補正可能である。
組織厚コンペンセーター20020は、非圧縮高さ(複数可)と圧縮高さ(複数可)間で圧縮可能であり得る。図407を参照して、組織厚コンペンセーター20020は、頂面20021と底面20022を有し得る。組織厚コンペンセーターの高さは、頂面20021と底面20022間の距離であり得る。組織厚コンペンセーター20020の非圧縮高さは、組織厚コンペンセーター20020に、最小の、又は全く力が適用されない時、すなわち、組織厚コンペンセーター20020が圧縮されない時の、頂面20021と底面20022間の距離であり得る。組織厚コンペンセーター20020の圧縮高さは、例えば、発射済みステープル20030が組織厚コンペンセーター20020の一部を捕捉する時のような、組織厚コンペンセーター20020に力が適用されたる時の、頂面20021と底面20022間の距離であり得る。組織厚コンペンセーター20020は、遠位端20025と近位端20026を含み得る。図407にて図解するように、組織厚コンペンセーター20020の非圧縮高さは、組織厚コンペンセーター20020の遠位端20025と近位端20026間で均一であり得る。あるいは、非圧縮高さは、遠位端20025と近位端20026間で様々であり得る。例えば、組織厚コンペンセーター20020の頂面20021及び/又は底面20022は、非圧縮高さが、近位端20026と遠位端20025間で様々であるように、互いに対して角度がつく、及び/又はステップがあり得る。組織厚コンペンセーター20020の非圧縮高さは、例えばおよそ2.0mm(0.08インチ)であり得る。あるいは、組織厚コンペンセーター20020の非圧縮高さは、例えば、およそ0.64mmk(0.025インチ)及びおよそ2.5mm(0.10インチ)の間で様々であり得る。
本明細書でより詳細に議論するように、組織厚コンペンセーター20020は、その近位端20026と遠位端20025間の異なる圧縮高さまで圧縮可能である。あるいは、組織厚コンペンセーター20020は、その全長で均一に圧縮可能である。組織厚コンペンセーター20020の圧縮高さ(複数可)は、例えば、エンドエフェクタ12の形状、組織厚コンペンセーター20020、係合した組織T及び/又はステープル20030の特徴に依存し得る。組織厚コンペンセーター20020の圧縮高さは、エンドエフェクタ12内の組織空隙に関連し得る。アンビル20060がステープルカートリッジ20000に向かって固定される時、組織空隙は、例えば、ステープルカートリッジ20000の上デッキ表面20011(図407)と、アンビル20060の組織接触表面20061(図390)間で画定可能である。組織空隙は、例えば、およそ0.64mm(0.025インチ)又はおよそ2.5mm(0.100インチ)であり得る。組織空隙は、例えば、およそ0.750ミリメートル又はおよそ3.500ミリメートルであり得る。組織厚コンペンセーター20020の圧縮高さは、例えば、組織空隙と等しい、又は実質的に等しくてよい。組織Tがエンドエフェクタ12の組織空隙内に位置付けられる時、組織厚コンペンセーターの圧縮厚は、組織Tを格納するために小さくてよい。例えば、組織空隙がおよそ0.750ミリメートルである場合、組織厚コンペンセーターの圧縮高さは、およそ0.500ミリメートルであり得る。組織空隙がおよそ3.500ミリメートルである場合、組織厚コンペンセーター20020の圧縮高さは、例えば、およそ2.5mmであり得る。更に、組織厚コンペンセーター20020は、最小圧縮高さを有し得る。例えば、組織厚コンペンセーター20020の最小圧縮高さは、およそ0.250ミリメートルであり得る。ステープルカートリッジのデッキ表面と、アンビルの組織接触表面間で画定される組織空隙は、例えば、組織厚コンペンセーターの非圧縮高さと等しい、又は少なくとも実質的に等しくてよい。
主に図391を参照して、組織厚コンペンセーター20020には、繊維20082を含む繊維性、不織布材料20080が含まれ得る。組織厚コンペンセーター20020には、フェルト又はフェルト様材料が含まれ得る。不織布材料20080における繊維20082を、ニードルパンチング、熱結合、水流交絡、超音波パターン結合、化学結合及びメルトダウン結合を含むが、限定はされない、本技術分野で公知の任意の手段によって一緒に締結することができる。更に、不織布材料20080は、組織厚コンペンセーター20020を形成するために、機械的、温度的、又は化学的に一緒に締結することができる。本明細書でより詳細に記載するように、繊維性不織布材料20080は、圧縮可能であり、組織厚コンペンセーター20020の圧縮が可能である。組織厚コンペンセーター20020は非圧縮性部分も含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター20020は、圧縮性不織布材料20080と非圧縮性部分を含み得る。
また主に図391を参照して、不織布材料20080は、複数の繊維20082を含み得る。不織布材料20080における少なくともいくつかの繊維20082は、捲縮繊維20086であり得る。捲縮繊維20086は例えば、不織布材料20080内で、捲縮される、ねじれる、コイル状にされる、曲げられる、クリップルされる、らせん状にされる、湾曲される、及び/又はたわむことが可能である。本明細書でより詳細に記載するように、捲縮繊維20086は、捲縮繊維20086の変形が、ばね負荷又は復元力を発生させるように、任意の好適な形状で形成可能である。捲縮繊維20086は、熱形成されて、コイル化又は実質的にコイル様形状を形成可能である。捲縮繊維20086は、非捲縮繊維20084から形成可能である。例えば、非捲縮繊維20084を加熱マンドレル周辺に巻き、実質的にコイル様の形状を形成可能である。
組織厚コンペンセーター20020には、均一な吸収性ポリマーマトリックスが含まれ得る。均一な吸収性ポリマーマトリックスには、例えば、フォーム、ゲル及び/又はフィルムが含まれ得る。更に、複数の繊維20082が、均一な吸収性ポリマーマトリックスの全体にわたって分散可能である。均一な吸収性ポリマーマトリックス内の、少なくともいくつかの繊維20082が、例えば捲縮繊維20086であり得る。本明細書でより詳細に記載するように、組織厚コンペンセーター2002の均一な吸収性ポリマーマトリックスが圧縮性であり得る。
図394及び395を参照して、捲縮繊維20086を、不織布材料20080の少なくとも一部の全体にわたって無作為に分散可能である。例えば、捲縮繊維20086は、不織布材料20080の一部分が、不織布材料20080の他の部分よりも、より捲縮繊維20086を含むように、不織布材料20080の全体にわたって無作為に分散可能である。更に、捲縮繊維20086は、不織布材料20080中、例えば、繊維クラスタ20085a、20085b、20085c、20085d及び20085eを集合させ得る。捲縮繊維20086の形状が、不織布材料20080の製造の間、繊維20086のもつれを引き起こし得、捲縮繊維20086のもつれは順に、クラスタ20085a、20085b、20085c、20085d及び20085eの形成となり得る。更に、又はあるいは、捲縮繊維20086は、不織布材料20080の全体にわたって無作為に配向され得る。例えば、図391を参照して、第一捲縮繊維20086aが第一方向に配向され、第二捲縮繊維20086bが第二方向に配向され、第三捲縮繊維20086cが第三方向に配向され得る。
捲縮繊維20086は、不織布材料20080の少なくとも一部の全体にわたって系統的に分布及び/又は配置可能である。例えば、図396を参照して、捲縮繊維20186を、構成20185内に位置付けることが可能であり、ここで複数の捲縮繊維20186aが第一方向で配置されており、他の複数の捲縮繊維20186bが第二方向で配置されている。捲縮繊維20186は、それらが互いに絡まる、又は相互接続するようになるように、重なり得る。捲縮繊維20186は、捲縮繊維20186aが実質的に他の捲縮繊維20186aと平行であるように、系統的に配置可能である。また他の捲縮繊維20186bが、捲縮繊維20186aに対して実質的に横断し得る。捲縮繊維20186aは、第一軸Yと実質的に整列され、捲縮繊維20186bは、第二軸Xと実質的に整列され得る。いくつかの場合で、第一軸Yは、例えば第二軸Xに対して垂直又は実質的に垂直であり得る。
主に図397を参照して、捲縮繊維20286を、構成20285内で配置可能である。それぞれの捲縮繊維20286は、捲縮繊維20286の第一端部20287と第二端部20289の間に画定される長手方向軸を含み得る。捲縮繊維20286は、1つの捲縮繊維20286の第一端部20287が、他の捲縮繊維20286の第二端部20289に隣接して位置付けられるように、不織布材料20080中に系統的に分布可能である。他の例において、ここで図398を参照して、繊維構成20385は、第一方向に配向される第一捲縮繊維20386a、第二方向に配向される第二捲縮繊維20386b、及び第三方向に配向される第三捲縮繊維20386cが含まれ得る。捲縮繊維20286の単一パターン又は構成が、不織布材料20080の全体にわたって繰り返し可能である。捲縮繊維は、不織布材料20080の全体にわたって異なるパターンにて配置可能である。さらなる代替において、不織布材料20080には、少なくとも1つの捲縮繊維のパターン、ならびに複数の無作為に配向された及び/又は無作為に分布した捲縮繊維を含み得る。
再び図391を参照して、不織布材料20080中の複数の繊維20082が、少なくともいくつかの非捲縮繊維20084を含み得る。不織布材料20080中の非捲縮繊維20084と捲縮繊維20086が、絡まる、又は相互接続し得る。捲縮繊維20086の非捲縮繊維20084に対する比は、例えばおよそ25:1であり得る。他の例において、捲縮繊維20086の非捲縮繊維20084に対する比は、例えばおよそ1:25であり得る。あるいは、捲縮繊維20086の非捲縮繊維20084に対する比は、例えばおよそ1:1であり得る。本明細書でより詳細に記載するように、不織布材料20080のユニット体積辺りの捲縮繊維20086の数は、不織布材料20080が変形した時に、不織布材料20080によって発生する復元力に影響を与え得る。本明細書でより詳細にまた記載するように、不織布材料20080によって発生する復元力はまた、例えば、不織布材料20080中の捲縮繊維及び非捲縮繊維20086、20084の材料、形状、大きさ、位置及び/又は方向に依存し得る。
不織布材料20080の繊維20082には、ポリマー組成物が含まれ得る。繊維20082のポリマー組成物には、非吸収性ポリマー、吸収性ポリマー又はこれらの組み合わせが含まれ得る。吸収性ポリマーには、生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーが含まれ得る。更に、繊維20082のポリマー組成物には、合成ポリマー、非合成ポリマー又はこれらの組み合わせが含まれ得る。合成ポリマーの例には、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリジオキサノン(PDO)及びこれらのコポリマーが含まれる。例えば、繊維20082には、例えば、「VICRYL(ポリグラクティック910)のもと、Ethicon,Inc.より市販されているコポリマーのような、90/10ポリ(グリコリド−L−ラクチド)コポリマーが含まれ得る。非合成ポリマーの例としては、凍結乾燥ポリサッカライド、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン及び酸化再生セルロース(ORC)があれられるが、これらに限定はされない。本明細書で記載した組織厚コンペンセーター中のポリマー組成物と同様に、繊維20082のポリマー組成物には、重量パーセントにて、例えば種々の量の吸収性ポリマー、非吸収性ポリマー、合成ポリマー及び/又は非合成ポリマーが含まれ得る。
不織物材料20080の捲縮繊維20086には、第一ポリマー組成物が含まれ得、不織布材料20080の非捲縮繊維20084には、異なるポリマー組成物が含まれ得る。例えば、捲縮繊維20086は、例えば90/10ポリ(グリコリド−L−ラクチド)のような合成ポリマー(複数可)が含まれ得、一方で非捲縮繊維20084には,例えば酸化再生セルロースのような、非合成ポリマー(複数可)が含まれ得る。あるいは、捲縮繊維20086及び非捲縮繊維20084は、同一のポリマー組成物を含み得る。
本明細書で記載するように、捲縮繊維20086及び非捲縮繊維20084は例えば、ニードルパンチング、熱結合、水流交絡、超音波パターン結合、化学結合及びメルトダウン結合によって、一緒に締結することができる。例えば「VICRYL(ポリグラクティック910)」のような合成ポリマーを含む捲縮繊維20086と、酸化再生セルロースを含む非捲縮繊維20084とを、一緒にニードルパンチして、不織布材料20080を形成することが可能である。不織布材料20080には、例えば、およそ5重量%〜50重量%の捲縮「VICRYL(ポリグラクティック910)」繊維20086と、およそ5重量%〜50重量%非捲縮酸化再生セルロース(PRC)繊維20084とが含まれ得る。不織物材料20080が組織Tに接触する時、非捲縮ORC繊維20084が組織内の結晶と迅速に反応し、例えばゼラチン様塊を形成可能である。ゼラチン様ORC塊の形成は、又は組織接触と瞬時であるか、又はほぼ瞬時であり得る。更に、ゼラチン様ORC塊の形成後、捲縮「VICRYL(ポリグラクティック910)」繊維20086は、不織布材料20080の全体にわたって分散したままであり得る。例えば、捲縮繊維20086を、ゼラチン様ORC塊中に懸濁可能である。ゼラチン様ORC塊が生体吸収されるので、捲縮「VICRYL(ポリグラクティック910)」繊維20086は、本明細書で更に詳細に記載するように、隣接する組織上で、スプリングバック力がもたらされ得る。更に、本明細書で更に詳細に記載するように、組織が、捲縮「VICRYL(ポリグラクティック910)」繊維及び/又は形成ステープル30030周辺で治癒し始め得る。
図407〜410を主に参照して、ステープルカートリッジ20000の支持部分20010は、カートリッジ本体20017上デッキ表面20011及び複数のステープル空洞20012を含み得る。それぞれのステープル空洞20012は、デッキ表面20011中の開口を画定可能である。ステープル20030は、ステープル空洞20012中に取り外し可能に位置付けることができる。単一ステープル20030が、それぞれのステープル空洞20012中に配置される。主に図411及び412を参照し、本明細書で記載するステープルと同様に、それぞれのステープル20030には、第一端部20035と第二端部20036を有する基部20031が含まれ得る。ステープル脚部20032が、基部20031の第一端部20035から延在し、他のステープル脚部20032が、基部20031の第二端部20036から延在し得る。再び図407〜410を参照して、ステープル20030の展開の前に、それぞれのステープル20030の基部20031が、ステープルカートリッジ20000の剛性支持部分20010内に位置付けられるステープルドライバ20040によって支持され得る。またステープル20030の展開の前に、それぞれのステープル20030の脚部20032っが、ステープル空洞20012内に少なくとも部分的に含まれ得る。
ステープル20030は、初期位置と発射位置間で展開可能である。例えば、主に図410を参照して、ステープル20030は初期位置(ステープル20030e、20030f)、部分的に発射又は中間位置(ステープル20030c、20030d)又は発射位置(ステープル20030a、20030b)にあり得る。ドライバ20040は初期位置と発射位置間でステープルを移動可能である。例えば、それぞれのステープル20030の基部20031を、ドライバ20040によって支持可能である。ステープルの脚部20032(例えば、図409中のステープル20030e、20030f)を、ステープル空洞20012内に位置付け可能である。発射部材又はステープル発射スレッド20050が、ステープルカートリッジ20000の近位端20001から遠位端20002まで横断するに伴って、スレッド20050の傾斜した表面20051が、ドライバ20040上の傾斜した表面20042に接触し、接触したドライバ20040上に位置付けられるステープル20030を展開可能である。ステープル20030は、脚部20032が、組織厚コンペンセーター20020の不織布材料20080を通して移動する、組織厚コンペンセーター20020の頂面20021を貫通する、組織Tを貫通する、及びエンドエフェクタ12中のステープルカートリッジ20000と反対に位置付けられるアンビル20060(図390)を接触するように、初期位置と発射位置間で展開可能である。ステープル脚部20032が、アンビル20060に対して変形し得、それぞれのステープル20030の脚部20032が、不織布材料20080の一部と、組織Tの一部とを捕捉し得る。
発射された構成(図411及び412)において、それぞれのステープル20030が、組織Tに、そしてステープル20030内に捕捉された組織厚コンペンセーター20020に、圧縮力を適用可能である。主に図409及び410を参照して、それぞれのステープル20030の脚部20032を、ステープル20030の基部20031に向かって下方に変形し、ステープル捕捉領域20039を形成し得る。ステープル捕捉領域20039は、組織Tと組織厚コンペンセーター20020が、発射済みステープル20030によって捕捉可能である領域であり得る。種々の状況において、ステープル捕捉領域20039は、変形脚部20032の内側表面と、ステープル20030の基部20031の内側表面間で傾き得る。ステープル20030に対する捕捉領域20039の大きさは、例えば、脚部の長さ、脚部の直径、基部の幅、及び/又は脚部が変形する程度のような、様々な因子に依存し得る。
不織布材料20080が、ステープル捕捉領域20039内で捕捉される時、不織布材料の捕捉された部分20080を圧縮可能である。捕捉領域20039内に捕捉されたステープル不織布材料20080の圧縮高さは、同一のステープル捕捉領域20039内の組織Tに依存して、ステープルカートリッジ20000内で種々であり得る。例えば、組織Tがより薄ければ、ステープル捕捉領域20039は、不織布材料20080に対する空間をより持ってよく、結果として、不織布材料20080が、組織Tがより厚い場合と同様には圧縮されなくてよい。組織Tがより厚い場合、例えば、より厚い組織Tをより収納するために、不織布材料20080を圧縮可能である。例えば、図411を参照して、不織布材料20080を、例えば、第一ステープル捕捉領域20039a内で第一高さまで、第二ステープル捕捉領域20039b内で第二高さまで、第三ステープル捕捉領域20039c内で第三高さまで、第四ステープル捕捉領域20039d内で第四高さまで、そして第五ステープル捕捉領域20039e内で第五高さまで、圧縮可能である。同様に、図412にて図解するように、不織布材料20080を、第一ステープル捕捉領域20039a内で第一高さまで、第二ステープル捕捉領域20039b内で第二高さまで、第三ステープル捕捉領域20039c内で第三高さまで、そして、第四ステープル捕捉領域20039d内で第四高さまで、圧縮可能である。あるいは、不織布材料20080の圧縮高さは、ステープルカートリッジ20010の全体にわたって均一であり得る。
適用された力が、不織布材料20080を、初期未圧縮構成から圧縮構成まで移動させ得る。更に、不織布材料20080は、圧縮した時に、不織布材料20080が、スパーイングバック又は復元力を発生可能なように、弾力的であり得る。変形した時に、不織布材料20080は、圧縮又は変形構成からリバウンド使用と試み得る。不織布材料20080がリバウンドを試みるに伴い、本明細書でより詳細に記載する様に、ステープル捕捉領域30039内にまた捕捉された組織上で、スプリングバック又は復元力が発揮され得る。適用された力が続いて取り除かれる時に、復元力が、不織布材料が、圧縮構成からリバウンドすることを引き起こし得る。不織布材料20080が、初期の、未圧縮構成までリバウンド可能であり、初期の、未圧縮構成と本質的に同様の構成にリバウンドしてよい。不織布材料20080の変形は弾力性であり得る。不織布材料の変形は部分的に弾力性かつ部分的に可塑性であり得る。
不織布材料20080の一部が、ステープル捕捉領域20039内で圧縮される時に、不織布コンペンセーター20039のその部分内の捲縮繊維20086がまた、圧縮されるか、変形され得る。捲縮繊維20086が変形する量は、不織布材料20080の捕捉部分が圧縮される量に対応し得る。例えば、図392を参照して、不織布材料20080は、展開したステープル20030によって捕捉され得る。不織布材料20080が、展開したステープル20030によって更に圧縮される場合、捲縮繊維20086の平均変形はより大きい場合がある。更に、不織布材料20080が、展開したステープルによってより少なく圧縮される場合、捲縮繊維20086の平均変形はより小さい場合がある。同様に、図411及び412を参照して、不織布材料20080がより圧縮されるステープル捕捉領域20039dにおいて、そのステープル捕捉領域20039d内の捲縮繊維20086は、平均でより変形し得る。更に、不織布材料20080がより少なく圧縮されるステープル捕捉領域20039aにおいて、そのステープル捕捉領域20039a内の捲縮繊維20086は、平均でより少なく変形し得る。
不織布材料20080の、変形構成からリバウンドスル能力、すなわち、不織布材料20080の弾力性は、ふ織布材料20080中の捲縮繊維20086の弾力性の関数であり得る。捲縮繊維20086は弾力的に変形可能である。捲縮繊維20086の変形は、部分的に弾力性かつ部分的に可塑性であり得る。それぞれの捲縮繊維20086の圧縮が、圧縮された捲縮繊維20086がスプリングバック又は復元力を発生することを引き起こし得る。例えば、圧縮捲縮繊維20086は、繊維20086がこれらの圧縮構成からリバウンドを試みるに伴い、復元力を発生可能である。繊維20086は、これらの初期の、未圧縮構成へ、又はそれらと実質的に同様の構成に戻ることを試み得る。捲縮繊維20086は、これらの初期構成に部分的に戻ることを試み得る。不織布材料20080中の捲縮繊維20086の一部のみが弾力的である。捲縮繊維20086が直線弾力性材料から構成される場合、圧縮捲縮繊維20086の復元力は、例えば、捲縮繊維20086が圧縮する量と、捲縮繊維20086のばねレートの関数であり得る。捲縮繊維20086のばねレートは、例えば、捲縮繊維20086の方向、材料、形状及び/又は大きさに少なくとも依存し得る。
不織布材料20080中の捲縮繊維20086には、均一なばねレートが含まれ得る。あるいは、不織布材料20080中の捲縮繊維20086のばねレートは様々であり得る。大きなばねレートを有する捲縮繊維20086が大きく圧縮された時に、捲縮繊維20086は大きな復元力を発生可能である。同一の大きなばねレートを有する捲縮繊維20086が少なく圧縮された時に、捲縮繊維20086はより小さな復元力を発生可能である。不織布材料20080中圧縮された捲縮繊維20086によって発生した復元力の集合体が、組織厚コンペンセーター20020の不織布材料20080の全体にわたって合計復元力を発生可能である。不織布材料20080は、圧縮された不織布材料20080を有する発射済みステープル20030内で捕捉された、組織T上に、合計復元力を発揮し得る。
更に、不織布量20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数は、不織布材料20080のばねレートに影響を与え得る。例えば、不織布材料20080中の弾力性は、例えば、不織布材料20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数が低い場合、低い場合があり、例えば、不織布材料20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数がより高い場合、不織布材料20080中の弾力性がより高い場合があり、例えば、不織布材料20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数がまたより高い場合、不織布材料20080中の弾力性がまたより高い場合がある。不織布材料20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数が低い場合のような、不織布材料20080の弾力性が低い場合、捕捉された組織T上での組織厚コンペンセーター20020によって発揮される合計復元力もまた低い場合がある。不織布材料20080のユニット体積あたりの捲縮繊維20086の数がより高い場合のような、不織布材料20080の弾力性がより高い場合、捕捉された組織T上での組織厚コンペンセーター20020によって発揮される合計復元力もまたより高い場合がある。
図393を主に参照して、組織厚コンペンセーター20020’の不織布材料20080は、例えば薬物及び/又は薬学的に活性な薬剤のような、治療剤20088を含み得る。不織布材料20080’は、治療的に効果的な量の治療剤20088を放出可能である。例えば、治療剤20088が、不織布材料20080’が吸収されるに伴って、放出され得る。治療剤20088は、不織布材料20080’上を、又は通って通過する、例えば血液のような、流体内に放出され得る。治療剤20088の例には、例えばフィブリン、トロンビン及び/又は酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤及び薬物、例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダック及びヒドロコルチゾンのような抗炎症剤、及び例えば、トリクロサン、イオン性銀、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコールのような抗菌剤又は薬剤、及び例えば、シスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシンのような抗がん剤があげられ得るが、これらに限定はされない。治療剤20088には、例えば幹細胞のような、生物学的なものが含まれ得る。不織布材料20080’の繊維20082には、治療剤20088が含まれ得る。あるいは、治療剤20088を、不織布材料20080’に加えるか、組織厚コンペンセーター20020’内に統合することができる。
主に図399〜399Bを参照して、エンドエフェクタ12(図390)に対する組織厚コンペンセーター20520には、複数のばね又はコイル状繊維20586が含まれ得る。本明細書で記載する捲縮繊維20086と同様に、コイル状繊維20586を例えば、組織厚コンペンセーター20520内で、捲縮される、ねじれる、コイル状にされる、曲げられる、クリップルされる、らせん状にされる、湾曲される、及び/又はたわむことが可能である。コイル状繊維20586は、材料の周辺に巻いて、コイル化、又は実質的にコイル様形状を形成可能である。コイル状繊維20586を、組織厚コンペンセーター20520の全体にわたって無作為に配向及び/又は無作為に分布させることができる。あるいは、コイル状繊維20586を、組織厚コンペンセーター20520の全体にわたって系統的に配置及び/又は均一に分布させることができる。例えば、図399を参照して、コイル状繊維20586には、コイル状繊維20586の第一端部20587と第二端部20589との間に長手方向軸が含まれ得る。組織厚コンペンセーター20520チュのコイル状繊維20520の長手方向軸は平行であり得るか、又は実質的に平行であり得る。それぞれのコイル状繊維20520の第一端部20587は、組織厚コンペンセーター20520の第一長手方向側部20523に沿って位置付け可能であり、それぞれのコイル状繊維20586の第二端部20589は、組織厚コンペンセーター20520の第一長手方向側部20524に沿って位置付け可能でありそのような構成において、コイル状繊維20586は、組織厚コンペンセーターを横方向に横断することができる。あるいは、コイル状繊維20586は、組織厚コンペンセーター20520を長手方向に、又は対角線上に横断することができる。
本明細書で記載した捲縮繊維20086と同様に、コイル状繊維20586には、ポリマー組成物が含まれ得る。捲縮繊維20586は、捲縮繊維20586の変形が、復元力を発生するように、少なくとも部分的に弾力的であり得る。コイル状繊維20586のポリマー組成物には、コイル状繊維20586がクロロフィル溶媒中で可溶性ではないように、例えばポリカプロラクトン(PCL)を含み得る。図399Aを参照して、ばね又はコイル状繊維20520は、補正材料20580内に保持され得る。保持材料20580は、コイル状繊維20586を、コイル状繊維20586が補正材料20580上に、又はその内にばね負荷を発揮するように、装填位置にて保持可能である。補正材料20580は、コイル状繊維20586が、補正材料20580上、又はその内にばね負荷を発揮していない場合、コイル状繊維20586を天然の位置に保持可能である。補正材料20580は、生体吸収性であり、例えば、ポリグリコール酸(PGA)フォームのようなフォームを含み得る。更に、補正材料20580は、例えばクロロフィル溶媒中に可溶性であり得る。組織厚コンペンセーターは、コイル状繊維20520がクロロフィル溶媒中で可溶性ではないが、一方で補正材料20580がクロロフィル溶媒内で可溶性であるように、例えば、ポリカプロラクトン(PCL)を含むコイル状繊維20586と、ポリグリコール酸(PGA)フォームを含む補正材料20580を含み得る。補正材料20580の圧縮が復元力を発生するように、補正材料20580は少なくとも部分的に弾力的である。更に、図399Bを参照して、組織厚コンペンセーター20520の補正材料20580は、例えば幹細胞のような、治療剤20588が含まれ得る。補正材料20580は、補正材料20580が吸収されるに伴い、治療的に効果的な量の治療剤20588を放出し得る。
本明細書で記載し組織厚コンペンセーター20020と同様に、組織厚コンペンセーター20520は圧縮性であり得る。例えば、ステープル20030(図407〜410)が、初期位置から発射位置まで展開するに伴い、ステープル20030が、組織厚コンペンセーター20520の一部と係合し得る。ステープル20030は、組織厚コンペンセーター20520の一部と隣接組織Tを捕捉可能である。組織厚コンペンセーター20520が非圧縮高さから圧縮高さまで圧縮されるように、ステープル20030が、組織厚コンペンセーター20520と組織Tの捕捉した部分に圧縮力を適用し得る。組織厚コンペンセーター20520の圧縮は結果として、その中でコイル状繊維20586の相当する変形となり得る。本明細書でより詳細に記載するように、それぞれのコイル状繊維20586の変形が、コイル状繊維の弾力性、例えば、コイル状繊維20586が変する量及び/又はコイル状繊維20586のばねレート、に依存し得る復元力を発生し得る。コイル状繊維20586のバネレートは、少なくとも、例えばコイル状繊維20586の方向、材料、形状及び/又は大きさに依存し得る。組織厚コンペンセーター20520中のコイル状繊維20586の変形は、組織厚コンペンセーター20520の全体にわたって復元力を発生可能である。組織厚コンペンセーター20520は、発射済みステープル20030内の捕捉された組織T上の、変形したコイル状繊維20586及び/又は弾力的補正材料20586によって発生した集合復元力を発揮し得る。
主に図400及び401を参照して、エンドエフェクタ12に対する組織厚コンペンセーター20620が、複数のばねコイル20686を含み得る。本明細書で記載する、捲縮繊維20086とコイル状繊維20586と同様に、ばねコイル20686は、例えば、組織厚コンペンセーター20620内に捲縮される、ねじれる、コイル状にされる、曲げられる、クリップルされる、らせん状にされる、湾曲される、及び/又はたわむことが可能である。本明細書で記載する繊維及びコイルと同様に、ばねコイル20686には、ポリマー組成物が含まれ得る。更に、ばねコイル20686は、ばねコイル20686の変形が復元力を発生するように、少なくとも部分的に弾力的であり得る。ばねコイル20686には、第一端部20687、第二端部20689及びその間の長手方向軸が含まれ得る。図400を参照して、ばねコイル20686が、例えば組織厚コンペンセーター20620を長手方向に横断するように、ばねコイル20686の第一端部20686を、組織厚コンペンセーターの近位端20626に、又は近くに位置付け可能であり、同一のばねコイル20686の第二端部20689を、組織厚コンペンセーター20620の遠位端20625に、又は近くに位置付け可能である。あるいは、コイル状繊維20686は、組織厚コンペンセーター20620を、よい子方向に、又は対角線上で横断することができる。
組織厚コンペンセーター20620は、少なくとも1つのばねコイル20686を少なくとも部分的に囲む外側フィルム20680を含み得る。図400を参照して、外側亜フィルム20680は、組織厚コンペンセーター20620内で、多重ばねコイル20686の外辺部周辺に延在可能である。あるいは、外側フィルム20680は、組織厚コンペンセーター20620中のばねコイル類20686、又は少なくとも1つのばねコイル20686を完全にカプセル封入可能である。外側フィルム20680は、エンドエフェクタ12中にばねコイル20686を保持可能である。外側フィルム20680は、ばねコイル20686が、外側フィルム20680上にばね負荷を発生させ、スプリングバック力を発揮するように、装填位置でばねコイル20686を保持可能である。あるいは、外側フィルム20680は、ばねコイル20686を天然の位置に保持可能である。組織厚コンペンセーター20620はまた、充填材料20624を含み得る。充填材料20624は、外側フィルム20680によって、ばねコイル20686内及び/又は周辺に保持され得る。充填材料20624は、本明細書で記載した治療剤と同様に、治療剤20688を含み得る。更に、充填材料20624は、組織厚コンペンセーター20620内でばねコイル20686を支持可能である。充填材料20624は、本明細書で更に詳細に記載するように、充填材料20624が、組織厚コンペンセーター20620によって発生するスプリングバック又は復元力に寄与するように、圧縮性であり、少なくとも部分的に弾力的である。
本明細書で記載した組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター20620は圧縮性であり得る。ステープル20030(図407〜410)が、初期位置から発射位置まで展開しているに伴い、ステープル20030が、組織厚コンペンセーター20620と係合し得る。それぞれのステープル20030は、隣接組織Tに沿って、組織厚コンペンセーター20620の一部を捕捉可能である。ステープル20030は、組織厚コンペンセーター20620が非圧縮高さと圧縮高さとの間で圧縮されるように、組織厚コンペンセーター20620の捕捉部分と捕捉された組織Tに圧縮力を適用可能である。組織厚コンペンセーター20620の圧縮は結果として、その中で保持されたばねコイル20686の相当する変形となり得る(図401)。本明細書でより詳細に記載するように、それぞれのばねコイル20686の変形が、例えばばねコイル20686の弾力性、ばねコイル20686が変形する量、及び/又はばねコイル20686のばねレートに依存する復元力を産出可能である。ばねコイル20686のバネレートは、少なくとも、例えば、ばねコイル20686の材料、形状及び/又は寸法に依存し得る。更に、充填材料20624と外側フィルム20680の弾力性に依存して、充填材料20624及び/又は外側フィルム20680の圧縮がまた復元力を発生させる。少なくとも、組織厚コンペンセーター20620中の変形したばねコイル20686、充填材料20624及び/又は外側フィルム20680によって発生した復元力の集合が、組織厚コンペンセーター20620のいたることろで復元力を発生させ得る。組織厚コンペンセーター20620は、発射済みステープル20030中、捕捉した組織T上で、変形したばねコイル20686によって産出された集合復元力を発揮し得る。
主に図402〜404を参照して、エンドエフェクタ12に対する織厚コンペンセーター20720が、複数のばねコイル20786を含み得る。本明細書で記載したコイル状繊維及びばねと同様に、ばねコイル20786を例えば、組織厚コンペンセーター20720内で、捲縮される、ねじれる、コイル状にされる、曲げられる、クリップルされる、らせん状にされる、湾曲される、及び/又はたわむことが可能である。ばねコイル20786は、ばねコイル20786の変形が復元力を発生させるように、少なくとも部分的に弾力性であり得る。更に、ばねコイル20786は、第一端部20787、第二端部20789、及びその間の長手方向軸を含み得る。主に図404を参照して、ばねコイル20786が組織厚コンペンセーター20720を長手方向に横断するように、ばねコイル20786の第一端部20787を、組織厚コンペンセーター20720の近位端20726にて、又は近くに位置付け可能であり、ばねコイル20786の第二端部20789を、組織厚コンペンセーター20720の遠位端20725にて、又は近くに位置付け可能である。ばねコイル20786は、組織厚コンペンセーター20720内の2つの平行列内に長手方向に延在可能である。スレッド20050(図390)又は切断要素20052を、ばねコイル20786の閉後列間のスロット20015に沿って平行移動させることが可能なように、組織厚コンペンセーター20720を、エンドエフェクタ12中に位置付けることが可能である。あるいは、ばねコイル20786は、組織厚コンペンセーター20720を横方向又は対角線上に横断し得る。
再び図404を参照して、ばねコイル20786を、補正材料20780内に保持又は埋め込むことが可能である。補正材料20780は、生体吸収性であり得、例えばポリグリコール酸(PGA)フォームのような、フォームを含み得る。補正材料20780は、補正材料20780の変形がスプリングバック力を発生するように、弾力的である。補正材料20780は、例えば、クロロフィル溶媒中で可溶性であり得る。例えば、ばねコイル20786がクロロフィル溶媒中可溶性ではなく、一方で補正材料20780がクロロフィル溶媒中可溶性であるように、組織厚コンペンセーターは、ポリカプロラクトン(PCL)を含むばねコイル20786と、ポリグリコール酸(PGA)を含む補正材料20780を含み得る。補正材料20780は、補正材料20780の変形がばね負荷又は復元力を発生させるように、少なくとも部分的に弾力的であり得る。
組織厚コンペンセーター20720は、ばねコイル20786の平行列間で延在可能な、織り合わせたスレッド20790を含み得る。例えば、図404を参照して、第一織り合わせたスレッド20790は、ばねコイル20786の2つの平行列を対角線上に横断することができ、第二織り合わせたスレッド20790もばねコイル20786の2つの平行列を対角線上に横断することができる。第一及び第二織り合わせたスレッド20790は交差し得る。織り合わせたスレッド20790は、組織厚コンペンセーター20720の長さに沿って、複数回交差可能である。織り合わせたスレッド20790は、組織厚コンペンセーター20720内の実質的に平坦な位置でばねコイル20786が保持されるように、装填構成中、ばねコイル20786を保持可能である。組織厚コンペンセーター20720を横断する織り合わせたスレッド20790は、ばねコイル20786に直接取り付け可能である。あるいは、織り合わせたスレッド20790は、その長手方向軸に沿って、互いのばねコイル20786を通して延在する支持体20792を介して、ばねコイル20786に連結可能である。
本明細書でより詳細に記載するように、ステープルカートリッジ20000には、切断要素20052を含む平行移動スレッド20050を受容するように構成されたスロット20015が含まれ得る(図390)。スロット20015に沿ってスレッド20050が平行移動するに伴い、スレッド20050は、ステープルカートリッジ20000内の締結具空洞20012からステープル20030を発射可能であり、切断要素20052が、同時に、又はほぼ同時に組織Tを着切る。再び図404を参照して、切断要素20052が平行移動するに伴い、組織厚コンペンセーター20720中のばねコイル20786の平行列間で交差する織り合わせたスレッド20790をまた切ることがきでる。織り合わせたスレッド20790が切られるに伴い、それぞれのばねコイル20786が、組織厚コンペンセーター20720内の装填された、実質的に平坦な位置から、拡張した位置まで復帰するように、それぞれのばねコイル20786がその装填構成から放出され得る。ばねコイル20786が拡張する時、ばねコイル20786を取り囲んでいる補正材料20780もまた拡張可能である。
ステープル20030(図407〜410)が、初期位置から発射位置まで展開するに伴い、ステープル20030が、組織厚コンペンセーター20720の一部分と係合することができ、組織厚コンペンセーター20720が、ステープル20030内で、延在可能であるか、拡張しようと試み得、組織Tに圧縮力を適用可能である。少なくとも1つのステープル20030が、隣接組織Tに沿って、組織厚コンペンセーター20720の一部を捕捉可能である。ステープル20030は、組織厚コンペンセーター20720が非圧縮高さと圧縮高さ間で圧縮されるように、圧縮力を、組織厚コンペンセーター20720の捕捉された部分と、捕捉された組織Tに適用可能である。組織厚コンペンセーター20720の圧縮は結果として、ばねコイル20786と、その中に保持された補正材料20780の相当する変形となり得る。本明細書でより詳細に記載するように、それぞれのばねコイル20786の変形は、ばねコイルの弾力性、例えばばねコイル20786が変形する量、及び/又はばねコイル20786のばねレートに依存し得る復元力を発生させ得る。ばねコイル20786のばねレートは、少なくとも、例えば、ばねコイル20786の方向、材料、形状及び/又は大きさに依存し得る。少なくとも、組織厚コンペンセーター20720中の変形したばねコイル20786及び/又は補正材料30380によって発生した復元力の集合が、組織厚コンペンセーター20720のいたることろで復元力を発生させ得る。組織厚コンペンセーター20720は、捕捉された組織Tと発射済みステープル20030上の組織厚コンペンセーター20720中の、変形したばねコイル20786によって発生した集合復元力を発揮し得る。
主に図405及び406を参照して、外科用エンドエフェクタ12に対する組織厚コンペンセーター20820は、ばねコイル20886を含み得る。本明細書で記載する繊維及びコイルと同様に、ばねコイル20886は、例えば、組織厚コンペンセーター20820内で、捲縮される、ねじれる、コイル状にされる、曲げられる、クリップルされる、らせん状にされる、湾曲される、及び/又はたわむことが可能である。ばねコイル20886の変形がスプリングバック力を発生させるように、ばねコイル20886には、ポリマー組成物が含まれ、少なくとも部分的に弾力性であり得る。更に、ばねコイル20886には、第一端部20887と第二端部20889が含まれ得る。図405を参照して、第一端部20887を組織厚コンペンセーター20820の近位端20826にて、又は近くに位置付けることか可能であり、第二端部20889を、組織厚コンペンセーター20820の遠位端20825にて、又は近くに位置付けることか可能である。ばねコイル20886は、組織厚コンペンセーター20820の近位端20825から遠位端20826へ、巻き上がるか、曲がりくねることが可能である。
図405を再び参照して、ばねコイル20886は、補正材料20880内に保持又埋め込むことが可能である。補正材料20880は生体吸収性であり、例えばポリグリコール酸(PGA)フォームのようなフォームを含み得る。補正材料20880は、例えばクロロフィル溶媒中で可溶性であり得る。例えば、ばねコイル20886がクロロフィル溶媒中可溶性ではなく、一方で補正材料20880がクロロフィル溶媒中可溶性であるように、組織厚コンペンセーターは、ポリカプロラクトン(PCL)を含むばねコイル20886と、ポリグリコール酸(PGA)を含む補正材料20880含み得る。補正材料20880は、補正材料20880の変形がばね負荷又は復元力を発生させるように、少なくとも部分的に弾力的であり得る。
本明細書で記載した組織厚コンペンセーターと同様に、例えば、組織厚コンペンセーター20820は圧縮性であり得る。組織厚コンペンセーター20820の圧縮が、結果として、組織厚コンペンセーター20820の補正材料20880中に保持さたれた、又は埋め込まれたばねコイル20886の少なくとも一部の変形となり得る。本明細書にて更に詳細に記載するように、ばねコイル20886の変形が、ばねコイル20886の弾力性、例えば、ばねコイル20886が変形する量、及び/又はばねコイル20886のばねレートに依存し得る復元力を発生させ得る。少なくとも、変形したばねコイル20886及び/又は変形した補正材料20880によって発生した復元力の集合が、組織厚コンペンセーター20820のいたることろで復元力を発生させ得る。組織厚コンペンセーター20820は、発射済みステープル20030中捕捉された組織T上に集合復元力を発揮し得る。
ここで図413を参照して、外科用エンドエフェクタ12は、少なくとも1つのチューブ状要素30080を有する組織厚コンペンセーター30020を含み得る。組織厚コンペンセーター30020は、外科用エンドエフェクタ12内に保持可能である。本明細書でより詳細に記載するように、エンドエフェクタ12内の締結具は、締結具が発射位置に移動し、組織厚コンペンセーター30020中のチューブ状要素30080の少なくとも一部を変形させるように、展開可能である。読者は、本明細書で記載するような少なくとも1つのチューブ状要素を含む組織厚コンペンセーターを、様々な外科用エンドエフェクタ内にインストールするか、又は係合することが可能であること、及びそのような実施形態が本開示の範囲内であること、を理解するであろう。
図413をまた参照して、組織厚コンペンセーター30020を、エンドエフェクタ12のアンビル30060に対して位置付けることが可能である。あるいは、組織厚コンペンセーター30020を、エンドエフェクタ12の、ステープルカートリッジ30000のような、締結カートリッジアセンブリに対して位置付けることが可能である。ステープルカートリッジ30000は、エンドエフェクタ12のジョー30070のカートリッジチャネル30072内にフィットするように構成可能である。例えば、組織厚コンペンセーター30020を、ステープルカートリッジ30000に取り外し可能に固定可能である。組織厚コンペンセーター30020のチューブ状要素30080を、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010の上デッキ表面30011に隣接して位置付けることができる。チューブ状要素30080を、本明細書で記載した少なくとも1つのラップ(例えば、図218)と同様に、接着剤によって、又はラップによって、上デッキ表面30011に固定可能である。組織厚コンペンセーター30020を、ステープルカートリッジ30000と組織厚コンペンセーター30020が単一のユニット構造として形成されるように、ステープルカートリッジ30000を含むアセンブリに対して統合されてよい。例えば、ステープルカートリッジ30000は、剛性支持部分30010のような第一本体部分と、組織厚コンペンセーター30020のような第二本体部分を含み得る。
図413〜415を参照して、組織厚コンペンセーター30020内のチューブ状要素30080は、少なくとも部分的にそこを通して延在する、少なくとも1つの内腔30084を有する細長部分30082を含み得る。主に図415を参照して、チューブ状要素30080の細長部分30082は、本明細書でより詳細に記載されるような、織られた又は編まれたストランド30090を含み得る。あるいは、細長部分30082は、織られたストランド30090ではなく、ポリマー押出成形のような、固体構造を含み得る。チューブ状要素30080の細長部分30082には、厚さが含まれ得る。細長部分30082の厚さは、全長及びその直径周辺で実質的に均一であり得、他の場合では、厚さは様々であり得る。細長部分30082は、その細長部分30082の長さが、例えば細長部分30082の直径より大きいように、延在され得る。細長部分は、例えば、およそ30.5mm(1.20インチ)〜およそ66.0mm(2.60インチ)の長さと、およそ2.5mm(0.10インチ)〜およそ3.81mm(0.15インチ)の直径を含み得る。チューブ状要素20080の長さは、例えばおよそ35.6mm(1.40インチ))であり得、チューブ状要素20080の直径は、例えばおよそ3.18mm(0.125インチ)であり得る。更に、細長部分30082は、例えば、実質的に円形、又は長円形断面形状を画定し得る。あるいは、断面形状には、例えば三角形、六角形及び/又は八角形のような、多角形形状が含まれ得る。図413を参照して、チューブ状要素30080は、第一遠位端30083と第二近位端30085を含み得る。細長部分30082の断面形状は、第一及び/又は第二端部30083、30085にて狭くなり得、チューブ状要素30080の少なくとも1つの端部30083、30085は閉鎖、及び/又は封止され得る。あるいは、端部30083、30085が開いているように、内腔30084が、チューブ状要素30080の遠位端30083、30085を通して続いてよい。
チューブ状要素30080は、細長部分30084を少なくとも部分的に通って延在する単一中心内腔30084を含み得る。内腔30084は、細長部分30084の全長を通して延在可能である。さらなる代替において、チューブ状要素30080は、それを通して延在する複数の内腔30084が含まれ得る。チューブ状要素30080を通して延在する内腔30084は環状、半環状、くさび形及び/又はこれらの組み合わせであり得る。チューブ状要素30080はまた、内腔30084内で、例えば、改変「T」又は「X」形状を形成可能な、支持ウェブを含み得る。チューブ状要素30080内の寸法、内腔(複数可)及び/又は支持ウェブ(複数可)が、チューブ状要素30080の横断面形状を画定可能である。チューブ状要素30080の横断面形状は、全長で一定であり得、又は代替として、チューブ状要素30080の断面形状は、その長さに沿って様々であり得る。本明細書でより詳細に記載するように、チューブ状要素30080の横断面形状は、チューブ状要素30080の圧縮性及び弾力性に影響を与え得る。
チューブ状要素30080には、垂直直径と水平直径が含まれ得、その寸法は、エンドエフェクタ12内のチューブ状要素30080の構成、エンドエフェクタ12の組織空隙を含む、エンドエフェクタ12の寸法、及びステープル捕捉領域30039の予想される形状に依存して選択可能である。例えば、チューブ状要素30080の垂直直径は、形成されたステープルの予想される高さに関係し得る。そのような場合、チューブ状要素30080の垂直直径は、チューブ状要素30080が形成されたステープル30030内に捕捉される時に、垂直直径が、およそ5%〜およそ20%減少し得る。例えば、およそ2.5mm(0.100インチ)の垂直直径を有するチューブ状要素30080を、およそ2.0mm(0.080インチ)〜およそ2.4mm(0.095インチ)の予想される形成高さを有するステープルのために使用してよい。結果として、チューブ状要素30080の垂直直径は、組織Tがその中で捕捉されない時でも、形成ステープル30030内で捕捉された時に、およそ5%〜およそ20%減少し得る。組織Tが形成ステープル30030内に捕捉される時、チューブ状要素30080の圧縮がより大きくてよい。垂直直径は、チューブ状要素30080の全長で均一であり得、代替として、垂直直径は、その長さに沿って様々であり得る。
チューブ状要素30080の水平直径は、チューブ状要素30080が未圧縮又はリバウンドした構成である時に、チューブ状要素30080の垂直直径よりも大きい、等しい、又は小さい場合がある。例えば、図414を参照して、例えば、水平直径は、垂直直径よりもおよそ3倍大きい場合がある。いくつかの場合で、例えば、水平直径は、およそ10mm(0.400インチ)であり得、垂直直径は、およそ3.18mm(0.125インチ)であり得る。あるいは、ここで図416を参照して、チューブ状要素31080の水平直径は、チューブ状要素31080が、未圧縮又はリバウンドした構成である時に、チューブ状要素31080の水平直径と等しいか、ま他は実質的に等しい場合がある。いくつかの場合において、例えば、水平直径は、およそ3.18mm(0.125インチ)であり得、垂直直径は、およそ3.18mm(0.125インチ)であり得る。チューブ状要素30080は、およそ3.18mm(0.125インチ)の垂直直径、およそ10mm(0.400インチ)の水平直径、及びおよそ36mm(1.400インチ)の長さを含み得る。本明細書でより詳細に記載する様に、力Aがチューブ状要素30080及び/又は31080に適用される時に、チューブ状要素は、水平及び垂直直径を含む、横断面形状を変化させ得るように、変形し得る。
再び図413〜415を参照して、組織厚コンペンセーター30020内のチューブ状要素30080は変形可能であり得る。全チューブ状要素30080は変形可能であり得る。例えば、チューブ状要素30080は、細長部分30082の近位端30083から遠位端30085へ、そしてその全周径周辺で、変形可能であり得る。あるいは、チューブ状要素30080の一部のみが変形可能であり得る。例えば、細長部分30082の中間の長さのみ、及び/又はチューブ状要素30080の周辺部の一部のみが変形可能である。
圧縮力が、チューブ状要素30080の細長部分30082上の接触点に適用される時、接触点がシフトし、チューブ状要素30080の横断面寸法を変えることが可能である。例えば、再び図414を参照して、チューブ状要素30080には、細長部分30082上に上頂点30086と底頂点30088を含み得る。初期の、未変形構成において、チューブ状要素30080には、上頂点30086と底頂点30088間の未変化垂直直径を含む、未変形横断面寸法が含まれ得る。圧縮力Aが上頂点30086に適用される時、チューブ状要素30080が変形構成に移動可能である。変形構成において、チューブ30080の横断面寸法は変更され得る。例えば、チューブ30086には、未変化垂直直径よりも小さくてよい、上頂点30086と底頂点30088間の変形した垂直直径が含まれる。図416を参照して、変形したチューブ30080の垂直直径を、例えばチューブ状要素30080が未変形構成から変形構成に移動する時に、長くなり得る。変形したチューブ30080の変形した横断面寸法は、少なくとも、適応した力Aの位置、角度方向、及び/又は大きさに依存し得る。本明細書でより詳細に記載するように、チューブ状要素30080の変形は、チューブ状要素30080の弾力性に依存し得る、スプリングバック又は復元力を発生可能である。
また図414を参照して、チューブ状要素30080は、圧縮した時に、スプリングバック又は復元力を発生可能である。そのような場合、本明細書で記載するように、チューブ状要素30080は、力Aが、チューブ状要素30080の細長部分30082上の接触点に適用される時、初期未変形構成から変形構成まで移動可能である。適用された力Aが取り除かれた時に、変形チューブ30080は、変形構成よりリバウンド可能である。変形したチューブ30080は、初期の未変形構成にリバウンドしてよいか、又は初期の未変形構成に実質的に同様な構成にリバウンドしてよい。チューブ状要素30080の、変形構成からリバウンドする能力は、チューブ状要素30080の弾力性に関係する。
再び図414を参照して、チューブ状要素30080は、スプリングバック又は復元力を発揮し得る。復元力は、適用された力Aが、例えば本明細書でより詳細に記載するように、ステープル30030(図417及び418)によって、チューブ状要素30080上に発揮される時に、チューブ状様オーエス30080によって発生し得る。適用された力Aは、チューブ状要素30080の横断面寸法を変更可能である。更に、直線弾力性材料において、チューブ状要素30080のそれぞれの変形した部分の復元力は、チューブ状要素30080の変形した寸法と、チューブ状要素30080のその部分のばねレートの関数であり得る。チューブ状要素30080のバネレートは、少なくとも、例えばチューブ状要素30080の方向、材料、横断面形状及び/又は寸法に依存し得る。組織厚コンペンセーター30020内のチューブ状要素30080には、均一ばねレートが含まれ得る。あるいは、ばねレートは、チューブ状様オーエス30080の長さに沿って、及び/又は直径周辺で、様々であり得る。第一ばねレートを有するチューブ状要素30080の一部が大きく圧縮される時、チューブ状要素オ30080は大きな復元力を発生可能である。同一の第一ばねレートを有するチューブ状要素30080の一部がほとんど圧縮されない時、チューブ状要素30080が、より小さな復元力を発生する場合がある。
図413を参照して、組織厚コンペンセーター30020内のチューブ状要素30080がポリマー組成物を含み得る。チューブ状要素30080の細長部分30082が、ポリマー組成物を含み得る。更に、ポリマー組成物には、チューブ状要素30080の変形が復元力を発生するように、少なくとも部分的に弾力性の材料が含まれ得る。ポリマー組成物には、例えば、非吸収性ポリマー、吸収性ポリマー、又はその組み合わせが含まれ得る。合成ポリマーの例には、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリジオキサノン(PDO)及びこれらのコポリマーが含まれる。吸収性ポリマーには、例えば生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーが含まれ得る。更に、チューブ状要素30080のポリマー組成物には、例えば、合成ポリマー、非合成ポリマー又はこれらの組み合わせが含まれ得る。チューブ状要素30080のポリマー組成物には、重量パーセントにて、様々な量の、吸収性ポリマー、非吸収性ポリマー、合成ポリマー及び/又は非合成ポリマーが含まれ得る。
図413及び414を参照して、チューブ状要素30080には、薬学的に活性な薬剤又は薬物のような、治療剤30098が含まれ得る。治療剤30098は、チューブ状要素30080の内腔30084内に保持され得る。細長部分30082は、治療剤30098をカプセル封入するか、又は部分的にカプセル封入可能である。更に、又はあるいは、細長部分30082のポリマー組成物に、治療剤30098が含まれ得る。チューブ状要素30080が、治療的に効果的な量の治療剤30098を放出可能である。チューブ状要素30080が吸収されるに伴い、治療剤30098が放出され得る。例えば、治療剤30098は、チューブ状要素30080の上を、又はそれを通って通過している(血液のような)流体内に放出され得る。さらなる代替において、治療剤30098は、ステープル30030(図417及び418)が、例えば、チューブ状要素30080に穴を開ける時、及び/又はステープル−発射スレッド30050(図413)上の切断要素30052が、チューブ状要素30080の一部を切断する時に、放出され得る。治療剤30098の例としては、例えばフィブリン、トロンビン及び酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤及び薬物、例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダック及びヒドロコルチゾンのような抗炎症剤、及び例えば、トリクロサン、イオン性銀、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコールのような抗菌剤又は薬剤、及び例えば、シスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシンのような抗がん剤、及び/又は例えば幹細胞のような生物製剤が挙げられるが、これらに限定はされない。
図413、417及び418を再び参照して、例えばステープル30030のような締結具を、ステープル30030が組織厚コンペンセーター30020を係合し、力Aをその中で、チューブ状要素32080に適用するように、ステープルカートリッジ30000から展開させ得る。本明細書で記載するように、力Aのチューブ状要素30080への適用が、チューブ状要素30080の変形を引き起こし得る。本明細書で記載したエンドエフェクタ12と同様に、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010には、カートリッジ本体30017、デッキ表面30011及びその中の複数のステープル空洞30012が含まれ得る。それぞれのステープル空洞30012は、デッキ表面30011中の開口を画定可能である、ステープル30030は、ステープル空洞30012内に取り外し可能に位置付けられ得る(図433)。主に図417と418を参照して、それぞれのステープル30030には、基部30031と、基部30031から延在する2つのステープル脚部30032が含まれ得る。ステープル30030の展開の前に、それぞれのステープル30030の基部30031が、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010内に位置付けられるステープルドライバ30040(図433)によって支持され得る。またステープル30030の展開の前に、それぞれのステープル30030の脚部30032が、ステープル空洞30012内に少なくとも部分的に含まれ得る(図433)。
本明細書でより詳細に記載するように、ステープル30030は、初期位置と発射位置間で展開し得る。例えば、ステープル−発射スレッド30050は、ドライバ30040(図433)を係合し、初期位置と発射位置間で、少なくとも2つのステープル30030を移動させ得る。主に図417を参照して、ステープル30030を発射位置に移動させることが可能であり、ここでステープル30030の脚部30032が、組織厚コンペンセーター32020のチューブ状要素32080を係合し、組織Tを貫通し、外科用エンドエフェクタ12内でステープルカートリッジ30000と反対に位置付けられるアンビル30060(図433)と接触する。アンビル30060のステープル形成ポケット30062は、発射済みステープル30030が、ステープル捕捉領域30039内で、チューブ状要素32080の一部と、組織Tの一部とを捕捉するように、ステープル脚部30032を曲げることができる。本明細書でより詳細に記載するように、少なくとも1つのステープル脚部30032が、ステープル30030が初期位置と発射位置との間で移動する時に、組織厚コンペンセーター32020のチューブ状要素32080に穴を開け得る。あるいは、ステープル脚部30032が、チューブ状要素32080に穴を開けることを避けるように、ステープル脚部30032が、チューブ状要素32080の周辺部周辺で移動可能である。本明細書で記載した締結具と同様に、それぞれのステープル30030の脚部30032が、ステープル30030の基部30031に向かって下方に変形し、その間にステープル捕捉領域30039を形成可能である。ステープル捕捉領域30039は、組織Tと、組織厚コンペンセーター32020の一部が、発射済みステープル30030によって捕捉可能である領域であり得る。発射位置において、それぞれのステープル30030は、圧縮力を組織Tへ、そしてステープル30030のステープル捕捉領域30039内に捕捉された組織厚コンペンセーター32020に適用可能である。
また図417を参照して、チューブ状要素32080が、ステープル捕捉領域30039中に捕捉される時、チューブ状要素32080の捕捉された部分が、本明細書で記載するように、変形し得る。更に、チューブ状要素32080が、例えば、同一のステープル捕捉領域30039内に捕捉された組織Tの厚さ、圧縮性及び/又は密度に依存して、異なるステープル捕捉領域30039において、異なる変形構成に変形し得る。組織厚コンペンセーター32080中のチューブ状要素32080は、連続するステープル捕捉領域30039を通して長手方向に延在し得る。そのような構成において、チューブ状要素32080は、発射済みステープル30030の列に沿って、それぞれのステープル捕捉領域30039中、異なる変形構成に変形し得る。ここで図418を参照して、組織厚コンペンセーター33020中のチューブ状要素33080を、発射済みステープル30030の列に沿って、ステープル捕捉領域30039内に横方向に配置可能である。チューブ状要素33080は、可撓性シェル33210によって保持可能である。そのような構成において、チューブ状要素33080と可撓性シェル33210が、それぞれのステープル捕捉領域30039内で、異なる変形構成に変形し得る。例えば、組織Tがより薄い場合、チューブ状要素33080は、より少なく圧縮され得、組織Tがより厚い場合、チューブ状要素33080は、より厚い組織Tを収納するためにより圧縮され得る。あるいは、チューブ状要素33080の変形寸法は、組織厚コンペンセーター33020の全体の長さ及び/又は幅の全体にわたって均一であり得る。
図419〜421を参照して、組織厚コンペンセーター34020内のチューブ状要素34080は、複数のストランド34090を含み得る。主に図419を参照して、ストランド34090は、チューブ状要素34080を形成しているチューブ状格子34092内に織る、又は編むことができる。ストランド34090によって形成されたチューブ状格子34092は、実質的に中空であり得る。チューブ状要素34080のストランド34090は固形鎖、チューブ状ストランド及び/又は他の好適な形状であり得る。例えば、図420を参照して、チューブ状格子34092の単一ストランド34090はチューブであり得る。図422を参照して、ストランド34090は、それを通って延在する少なくとも1つの内腔34094を含み得る。内腔34094の数、形状及び/又は寸法(複数可)が、ストランド34090の横断面形状を決定可能である。例えば、ストランド34090は、円形内腔(複数可)、半円形内腔(複数可)、くさび形内腔(複数可)、及び/又はこれらの組み合わせを含み得る。ストランド34090はまた、例えば改変「T」又は「X」形状を形成可能な、支持ウェブ34096も含み得る。少なくとも、ストランド34090の直径、それを通って延在する内腔(複数可)、及び支持ウェブ(複数可)が、ストランド34090の横断面形状を特性化可能である。本明細書でより詳細に議論するように、それぞれのストランド34090の横断面形状は、ストランド34090によって発生したスプリングバック又は復元力と、チューブ状要素34080によって発生したスプリングバック又は復元力とに影響を与え得る。
図423を参照して、ストランド34090のチューブ状格子34092は変形可能であり得る。チューブ状格子34092は、チューブ状要素34080の変形性及び/又は弾力性を産出するか、又は寄与し得る。例えば、チューブ状格子34092のストランド34090は、ストランド34090が、互いに対して、摺動及び/又は曲がるように構成されるように、一緒に織られ得る。力がチューブ状要素34080の細長部分34082に適用された時に、その中のストランド34090が、チューブ状格子34092が変形構成まで移動するように、摺動、及び/又は曲がってよい。例えば、また図423を参照して、ステープル30030は、チューブ状格子34092と、ステープル捕捉領域34039内に捕捉された組織Tを圧縮可能であり、チューブ状格子34092のストランド34090が、互いに対して摺動及び/又は曲がることを引き起こし得る。ステープル捕捉領域30039内に、捕捉された組織Tを収納するために、チューブ状格子34092が、圧縮構成まで圧縮される時に、チューブ状格子34092の上頂点34086が、チューブ状格子34092の底頂点34088に向かって移動可能である。種々の状況において、発射済みステープル30030内に捕捉されたチューブ状格子34092が、その未変形構成を取り戻すことを試み、捕捉された組織Tに復元力を適用可能である。更に、ステープル捕捉領域30039間に位置付けられる、すなわち発射済みステープル30030内に捕捉されない、チューブ状格子34092の部分がまた、ステープル捕捉領域30039内である、チューブ状格子34092の隣接部分の変形によって、変形し得る。チューブ状格子34092が変形する場合、チューブ状格子34092は、変形構成からリバウンド、又は部分的にリバウンドすることを試み得る。チューブ状格子34092の部分は、これらの初期構成にリバウンド可能であり、チューブ状格子34092の他の部分は、部分的にのみリバウンド可能、及び/又は完全に圧縮したままであり得る。
本明細書のチューブ状要素の記載と同様に、それぞれのストランド34090がまた変形可能であり得る。更に、ストランド34090の変形が、それぞれのストランド34090の弾力性に依存する、復元力を発生し得る。主に図420及び421を参照して、チューブ状格子34092のそれぞれのストランド34090はチューブ状であり得る。あるいは、チューブ状格子34092のそれぞれのストランド34090は固形であり得る。さらなる代替において、チューブ状格子30092は、少なくとも1つのチューブ状ストランド34090、少なくとも1つの固形ストランド34090、少なくとも1つの「X」−又は「T」−形状ストランド34090、及び/又はこれらの組み合わせを含み得る。
チューブ状要素34080中のストランド34090は、ポリマー組成物を含み得る。ストランド34090のポリマー組成物は、非吸収性ポリマー、吸収性ポリマー、又はこれらの組み合わせを含み得る。合成ポリマーの例には、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリジオキサノン(PDO)及びこれらのコポリマーが含まれる。吸収性ポリマーには、例えば生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーが含まれ得る。更に、ストランド34090のポリマー組成物には、合成ポリマー、非合成ポリマー及び/又はこれらの組み合わせが含まれ得る。ストランド34090のポリマー組成物には、重量パーセントにて、種々の量で、例えば吸収性ポリマー、非吸収性ポリマー、合成ポリマー及び/又は非合成ポリマーが含まれ得る。
チューブ状要素34080中のストランド34090は更に、例えば、薬学的に活性な薬剤又は薬物のような、治療剤34098(図420)を含み得る。ストランド34090は、治療的に効果的な量の治療剤34098を放出可能である。治療剤34098は、チューブ状ストランド34090が吸収されるに伴い、放出され得る。例えば、治療剤30098は、ストランド34090の上を、又はそれを通って通過している(血液のような)流体内に放出され得る。さらなる代替において、治療剤34098は、ステープル30030が、例えば、ストランド34090に穴を開ける時、及び/又はステープル−発射スレッド30050(図413)上の切断要素30052が、チューブ状格子34092の一部を切断する時に、放出され得る。治療剤34098の例としては、例えばフィブリン、トロンビン及び酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤及び薬物、例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダック及びヒドロコルチゾンのような抗炎症剤、及び例えば、トリクロサン、イオン性銀、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコールのような抗菌剤又は薬剤、及び例えば、シスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシンのような抗がん剤、及び/又は例えば幹細胞のような生物製剤が挙げられるが、これらに限定はされない。
図424及び425を参照して、チューブ状要素35080は、ストランド35090の多重層35100を含み得る。チューブ状要素35080は、チューブ状格子35092の多重層35100を含み得る。図424を参照して、チューブ状要素35080は、例えば、ストランド35090の第一層35100aと第二層35100bを含み得る。ここで、図425を参照して、組織厚コンペンセーター35120のチューブ状要素35180は、例えば、ストランド35090の第三層35100cを含み得る。更に、チューブ状要素35180中の異なる層35100は、異なる材料を含み得る。それぞれの層35100a、35100b、35100cは、生体吸収性であり得、ここでそれぞれの層35100a、35100b、35100cは、異なるポリマー組成物を含み得る。例えば、第一層35100aは、第一ポリマー組成物を含み得、第二層35100bは、第二ポリマー組成物を含み得、第三層35100cは、第三ポリマー組成物を含み得る。そのような場合、チューブ状要素35180の層35100a、35100b、35100cは、異なる速度にて、生体吸収され得る。例えば、第一層35100aは素早く吸収可能であり、第二層35100bは第一層35100aよりもゆっくりと吸収可能であり、第三層35100cは第一層35100a及び/又は第二層35100bよりゆっくりと吸収可能である。あるいは、第一層35100aはゆっくりと吸収可能であり、第二層35100bは第一層35100aよりも速く吸収可能であり、第三層35100cは第一層35100a及び/又は第二層35100bより速く吸収可能である。
本明細書で記載するストランド34090と同様に、チューブ状要素35180中のストランド35090は、薬物35098を含み得る。図424を再び参照して、薬物(複数可)35098の溶出又は放出を制御するため、薬物35098aを含むストランド35090の第一層35100aは、第一速度にて生体吸収され得、薬物30098bを含むストランド35090の第二層35100bは、第二速度において生体吸収され得る。例えば、第一層35100aは、素早く吸収して、薬物35098aの迅速な初期放出を許容し、第二層35100bはよりゆっくり吸収して、薬物30098bの徐放を許容可能である。第一層30100aのストランド35090中の薬物35098aは、第二層35100bのストランド35090中の薬物35098bとは異なり得る。例えば、第一層35100a中のストランド35090は、酸化再生正ルロース(ORC)を含み得、第二層35100b中のストランド35090は、ヒアルロン酸を含む溶液を含み得る。そのような場合、大地層35100aの初期吸収が、酸化再生セルロースを放出して、出血の制御を助け、一方で続く第二層35100bの吸収により、ヒアルロン酸を含む溶液を放出可能で、組織の接着を防止することを助ける。あるいは、層35100a、35100bは、同一の薬物35098a、35098bを含んでよい。例えば、図425を再び参照して、層35100a、35100b及び35100c中のストランド35090は、例えばシスプラチンのような抗がん剤を含んでよい。更に、第一層35100aは迅速に吸収して、シスプラチンの迅速な初期放出を補助し、第二層35100bはよりゆっくり吸収して、シスプラチンの徐放を許容し、第三層35100cはもっともゆっくり吸収して、シスプラチンのより延長された徐放を許容可能である。
図426と427を参照して、組織厚コンペンセーター36020は、オーバーモールド材料36024を含み得る。オーバーモールド材料36024は、チューブ状要素36080の外側、チューブ状要素36080の内側、又はチューブ状要素36080の内側と外側両方で形成可能である。図426を参照して、オーバーモールド材料36024は、チューブ状要素36080の内側及び外側両方で共押出可能であり、チューブ状要素36080は、ストランド36090のチューブ状格子36092を含み得る。本明細書で記載したポリマー組成物と同様に、オーバーモールド材料36024は、例えば、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)及び/又は任意の他の好適な生体吸収性及び生体適合性エラストマーポリマーを含み得る。更に、オーバーモールド材料36024は、オーバーモールド材料36024が、チューブ状要素36080内の流体不透過性層を形成するように、非多孔質であり得る。オーバーモールド材料36024は、それを通して内腔36084を画定可能である。
以上の議論に対して更に、チューブ状格子36092内のチューブ状要素36080及び/又はストランド36090が、治療剤36098を含み得る。また図426及び427を参照して、非多孔質オーバーモールド材料36024は、内側内腔36084a内に薬物36098を含み得る。あるいは、又は更に、非多孔質オーバーモールド材料36024は、例えば薬物含有ストランド36090のチューブ状格子36092を含む、中間内腔36084bのような、中間内腔36084b内に薬物36098を含み得る。以上と同様に、チューブ状要素36080を、ステープルカートリッジ30000中に、ステープル空洞30012と切断要素30052に対して位置付けることが可能である(図413)。例えば、チューブ状要素30080の少なくとも1つの内腔36084中に含まれる薬物36098が内腔30084から放出され得るように、ステープル30030の展開、及び/又は切断要素30052の平行移動を、非多孔質オーバーモールド材料36024に孔を開ける、又は破裂させるように構成可能である。図428を参照して、チューブ状要素37080は、非多孔質フィルム37110を含み得る。非多孔質フィルム37110は、本明細書で記載したオーバーモールド材料36024と同様の流体不透過性カバーを提供するために、チューブ状格子37092、又はチューブ状格子30092の第一層37100a及び第二層37100bを、少なくとも部分的に取り囲み得る。
本明細書で記載するように、チューブ状要素は、生体吸収性材料、治療剤、複数の鎖、チューブ状格子、チューブ状格子の層、オーバーモールド材料、非多孔質フィルム、又はこれらの組み合わせの少なくとも1つを含み得る。例えば、図429を参照して、チューブ状要素38080は、オーバーモールド材料38024と、チューブ状要素38080の中央内腔38084を通して位置付けられる複数のストランド38090を含み得る。ストランド38090は、治療剤38098を含み得る。あるいは、例えば、図430を参照して、チューブ状要素39080は、例えば、オーバーモールド材料39024と、チューブ状要素39080の中心内腔39084内に位置付けられる治療剤39098を含み得る。少なくとも1つのチューブ状要素39080と、オーバーモールド材料39024が、流体治療剤39098を含み得る。
再び主に図413を参照して、チューブ状要素30080は、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010に対して位置付け可能である。チューブ状要素30080は、剛性支持部分30010に隣接して、長手方向に位置付けることが可能である。チューブ状要素30080は、剛性支持部分30010内で、長手方向スロット又は空洞30015と実質的に平行であるか、又は整列され得る。チューブ状要素30080は、チューブ状要素30080の一部が、長手方向スロット30015の一部に重なるように、長手方向スロット30015と整列され得る。そのような場合、ステープル−発射スレッド30050状の切断縁部30052が、切断エッジ30052が長手方向スロット30015に沿って平行移動するに伴い、チューブ状要素30080の一部を切し得る。あるいは、チューブ状要素30080を、長手方向スロット30015の第一及び第二側部状に長手方向に位置付けることができる。さらなる代替において、チューブ状要素30080が、剛性支持部分30010の少なくとも一部を、横方向又は対角線上に横断するように、チューブ状要素30080を、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010に対して位置付けることができる。
例えば、図431を参照して、組織厚コンペンセーター40020は、多数のチューブ様要素40080を含み得る。チューブ状要素40080は、例えば、異なる長さ、横断面形状及び/又は材料を含み得る。更に、チューブ状要素40080のチューブ状軸型外に平行であるように、チューブ状要素40080を、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分40010に対して位置付けることができる。チューブ状要素40080のチューブ状軸を、第一チューブ状要素40080を他のチューブ状要素40080内に位置付けるように、長手方向に整列させることができる。あるいは、平行なチューブ状要素40080は、例えばステープルカートリッジ30000を長手方向に横断することが可能である。さらなる代替において、平行なチューブ状要素40080は、ステープルカートリッジ30000を、横方向又は対角線上に横断することが可能である。あるいは、非平行チューブ状要素40080が、これらのチューブ状軸が、互いに交差する、及び/又は平行ではないように、互いに対して角度のついた状態で配置され得る。
図431〜434を参照して、組織厚コンペンセーター40020は、2つのチューブ状要素40080を有し得、第一チューブ状要素40080aは、剛性支持部分30010中の長手方向スロット30015の第一側部上に、長手方向に位置付けることができ、第二チューブ状要素40080bは、長手方向スロット30015の第二側部上に、長手方向に位置付けることができる。それぞれのチューブ状要素40080は、ストランド40090のチューブ状格子40092を含み得る。ステープルカートリッジ30000は、ステープル空洞30012の合計6つの列を含み得、ここで例えば、ステープル空洞30012の3つの列が、長手方向スロット30015のそれぞれの側部上に位置付けられる。そのような場合、ステープル−発射スレッド30050上の切断縁部30052が、チューブ状要素40080の一部を切断するために必要でなくてよい。
同様に、ここで図435〜436を参照して、組織厚コンペンセーター41020は、ステープルカートリッジ30000内で長手方向に配置された、2つのチューブ状要素41080a、41080bを含み得る。以上と同様に、ステープル空洞30012の3つの列からのステープル30030が、1つのチューブ状要素41080aを係合することができ、ステープル空洞30012の3つの異なる列からのステープル30030が、もう一つのチューブ状要素41080bを係合することができる。図435〜436をまた参照して、展開したステープル30030は、チューブ状要素40080の横断面にわたり、異なる位置にて、チューブ状要素40080を噛み合わせることができる。本明細書で議論するように、チューブ状要素41080によって実現したスプリングバック弾力性と相当する復元力は、中でも、チューブ状要素41080の横断面形状に依存し得る。チューブ状要素41080の弓状部分に、又は近くに位置付けられるステープル捕捉領域30039内に位置するステープル30030は、非弓状部分近くに位置付けられるステープル捕捉領域30039内のステープル30030よりも大きな復元力を経験し得る。同様に、チューブ状要素41080の非弓状部分内のステープル捕捉領域30039内に位置付けられるステープル30030は、チューブ状要素30080の弓状部分に、又は近くに位置付けられるステープル30030によって経験されるものよりも小さな復元力を経験し得る。言い換えれば、より多量の弾性材料が、そのような部分に沿ってステープル30030によって捕捉され得る可能性により、チューブ状要素41080の弓状部分は、チューブ状要素41080の非弓状部分よりも、より大きなばねレートを持ち得る。結果として、主に図436を参照して、組織厚コンペンセーター41020によって発生した復元力は、チューブ状要素30080a中の、ステープル30030a及び30030c近くでより大きく、ステープル30030bの近くでより少ない場合がある。相応に、組織厚コンペンセーター41020によって発生した復元力は、チューブ様要素30080b中、ステープル30030eの近くでよりも、ステープル30030d及び30030fの近くでより大きい場合がある。
再び図431〜434を参照して、チューブ状格子40092を含むストランド40090の横断面形状は、チューブ状格子40092によって達成される、望むスプリングバック弾力性と、相当する復元力を提供するために、選択可能である。例えば、再び図432を参照して、チューブ状要素40080の弓状部分に位置付けられるストランド40090aは、X形状横断面を有し得、一方チューブ状要素40080の非弓状部分に位置付けられるストランド40090bは、チューブ状横断面を有し得る。異なる横断面形状を有するストランド40090aと40090bを、チューブ状格子40092を形成するために、一緒に織ることができる。あるいは、ストランド40090aと40090bを、例えば接着剤にて、互いに取り付け可能である。図433と434を参照して、チューブ状要素40080中のストランド40090の異なる横断面形状が、ステープルカートリッジ30000にわたる、ステープル捕捉領域30039にて経験された復元力を最適化可能である。特定の横断面形状を、ステープルカートリッジにわたるステープル捕捉領域30039中で一定のスプリングバックが実質的にバランスが取れているか、又は等しいように、選択可能である。
図437を参照して、組織厚コンペンセーター41120のチューブ状要素41080a、41080bを、隣接部分41126によって一緒に締結可能である。切断要素30052を平行移動することが、チューブ状要素41080a及び41080b間を通過するように構成可能であるけれども、切断要素30052は、隣接部分41126の少なくとも一部を切断するために必要であり得る。隣接部分41126は、平行移動している切断要素30052によって簡単に切断される、例えばフォーム又はゲルのような柔らかい材料を含み得る。隣接部分41026は、外科用エンドエフェクタ12に、組織厚コンペンセーター41120を取り外し可能に固定することができる。隣接部分41126は、隣接部分41126が、チューブ状様悪阻41080a、41080bがそこより放出される後、外科用エンドエフェクタ12中にい保持されたままであるように、剛性支持部分30010の上デッキ表面30011に固定可能である。
図438〜439を参照して、組織厚コンペンセーター42020は、チューブ様要素42080の数が、例えば、ステープルカートリッジ30000中のステープル空洞30012の列の数と同一であるように、複数のチューブ様要素42080を含み得る。ステープルカートリッジ30000は、ステープル空洞30012の6つの列を含み得、組織厚コンペンセーター42020は、6つのチューブ様要素42080を含み得る。それぞれのチューブ様要素42080は、ステープル空洞30012の列と実質的に整列され得る。ステープル30030が、ステープル空洞30012の列から発射される時、その列からのそれぞれのステープル30030は、同一のチューブ状要素42080に孔を開け得る(図439)。1つのチューブ42080の変形が、隣接するチューブ42080の変形にほとんど、又は全く影響を持ち得ない。したがって、チューブ状要素42080は、ステープルカートリッジ30030の幅にわたり、ステープル捕捉領域30039内で、実質的に別個の、カスタマイズされたスプリングバック力を発揮し得る。ステープル空洞30012の多重の層から発射されたステープル30030は、同一のチューブ状要素35080を係合し(図436)、チューブ状様悪阻35080の変形はほとんどカスタマイズされ得ない。例えば、第一列中のステープル捕捉領域30039中のチューブ様要素35080の変形が、他の列中のステープル捕捉領域30039中のチューブ状要素35080の変形に影響を与え得る。平行移動している切断縁部30052は、チューブ状要素42080を切断することを避け得る。あるいは、図440を参照して、組織厚コンペンセーター43020は、例えば、7個のチューブ状要素44080のような、6個以上のチューブ状要素43080を含み得る。更に、チューブ状要素43080は、エンドエフェクタ12中に、対称又は非対称で配置され得る。奇数のチューブ状要素43080が、エンドエフェクタ12中に、長手方向に、対称に配置される時、平行移動している切断要素30052が、長手方向チャネル30015を覆う、中間チューブ状要素を切断するように構成可能である。
図441を参照して、組織厚コンペンセーター44020は、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分33010中で、長手方向スロット30015と少なくとも部分的に整列される、中央チューブ状要素44080bを含み得る。組織厚コンペンセーター44020は更に、長手方向スロット30015の側部状に位置する、少なくとも1つの末梢チューブ状要素44080a、44080cを含み得る。例えば、組織厚コンペンセーター44020は、3つのチューブ状要素44080を含み得、第一末梢チューブ状要素44080aは、ステープルカートリッジ30000の長手方向スロット30015の第一側部上に長手方向に位置付け可能であり、中央チューブ状要素44080bは、長手方向スロット30015上に実質的に位置付け可能である、及び/又は整列可能であり、第二末梢チューブ状要素44080cは、長手方向スロット30015の第二側部上に長手方向に位置付け可能である。中央チューブ状要素44080bは、垂直直径に対して実質的に細長い、水平直径を含み得る。中央チューブ状要素44080b及び/又は任意の他のチューブ状要素が、ステープル空洞30012の多数の列に重なり得る。図441をまた参照して、中央チューブ状要素44080bは、ステープル空洞30012の4ステープル列に重なり得、それぞれの末梢チューブ状要素44080a、44080cは、例えば、ステープル空洞30012の単一列に重なり得る。あるいは、中央チューブ状要素44080bは、例えばステープル空洞30012の2列のような、ステープル空洞30012の4以下の列と重なり得る。更に、末梢チューブ状要素44080a、44080cが、例えばステープル空洞30012の2列のような、1列以上のステープル空洞30012に重なり得る。ここで図442を参照して、組織厚コンペンセーター44120の中央チューブ状要素44180bは、中央チューブ状様悪阻44180bの内腔44184中に、治療剤44198を含み得る。中央チューブ状要素44180b及び/又は少なくとも1つの末梢チューブ状要素44080a、44080cは、治療剤44198及び/又は任意の他の好適な治療剤を含み得る。
図443を参照して、組織厚コンペンセーター44220は、シェル44224を含み、これは本明細書で記載したオーバーモールド材料32024と同様であり得る。シェル44224は、エンドエフェクタ12中の適所で、多数のチューブ状要素44080を保持する。シェル44224は、チューブ状要素44080と共押出され得る。チューブ状要素44080は、ストランド44090のチューブ状格子44092を含み得る。本明細書で記載したポリマー組成物と同様に、シェル44224は、例えば、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)及び/又は任意の他の好適な生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーを含み得る。更に、シェル44224は、シェル44224が、例えば組織厚コンペンセーター44220中流体不透過性層を形成するように、非多孔質であり得る。本明細書での議論に対して更に、チューブ格子44092中、チューブ状要素44080及び/又はストランド44090が治療剤44098を含み得る。非多孔質シェル44224は、組織厚コンペンセーター内に治療剤44098を含み得る。本明細書で記載するように、チューブ状要素44080は、ステープルカートリッジ30000中、ステープル空洞30012と切断要素30052に対して位置付けることが可能である。例えば、その中に含まれる治療剤44198が、組織厚コンペンセーター44020から放出可能であるように、ステープル30030の展開、及び/又は切断要素30052の平行移動を、非多孔質シェル44224に孔を開けるか、又は破裂させるように構成可能である。
図444を参照して、組織厚コンペンセーター44320には、チューブ状格子44392を含む、中心チューブ状要素44380bが含まれ得る。チューブ状格子44392は、剛性支持部分30010の長手方向スロット30015と実質的に整列される、不織布部分又は空隙44381を有し得る。そのような場合、チューブ状要素44380bのチューブ状格子44092の織部分は、長手方向スロット30015に重ならない。したがって、平行移動しているステープル−発射スレッド30052上の切断要素30052が、チューブ状格子44392の織部分の重なりを切断することなしに、長手方向スロット30015に沿って平行移動可能である。チューブ状要素44380b中、空隙44381に隣接して位置付けられるステープル30030cと30030dは、チューブ状格子44392構造からの支持をほとんど受容しなくてよく、追加の特徴が、これらのステープル30030に対する支持、及び/又はそのステープル捕捉領域30039内の追加の復元力を提供可能である。例えば、本明細書でより詳細に記載するように、追加のチューブ状要素、支持ウェビング、ばね及び/又はバットレス材料を、例えば、空隙44381の近くの内側及び外側チューブ状要素44380bの少なくとも1つで位置付け可能である。
ここで図445〜448を参照して、組織厚コンペンセーター45020は、ステープルカートリッジ30000を横側に横断する、多数のチューブ状要素45080を含み得る。チューブ状要素45080を、ステープル空洞30012の列、及び/又はステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010の長手方向軸に対して、垂直に位置付け可能である。図445を参照して、チューブ状要素45080は、ステープル−発射スレッド30050が長手方向スロット30015に沿って横断するにしたがって、ステープル−発射スレッド30050上の切断要素30052が、チューブ状要素45080を切断するように構成されるように、ステープルカートリッジ30000中で、長手方向スロット30015を横断することが可能である。あるいは、ここで図446を参照して、組織厚コンペンセーター46020は、二組の横方向に横断するチューブ状要素46080を含み得る。第一組の横方向に横断するチューブ状要素46080aは、長手方向スロット30015の第一側部上に位置付け可能であり、第二組の横方向に横断するチューブ状要素46080bは、長手方向スロット30015の第二側部上に位置付けることが可能である。そのような構成において、切断要素30052を、チューブ状要素46080の一部分を切断することなしに、二組のチューブ状要素46080間を通過するように構成可能である。あるいは、切断要素30052は、長手方向スロット30015を横断する少なくとも1つのチューブ状要素46080を切断可能であり、一方で少なくとも1つの他のチューブ状要素46080は、長手方向スロット30015を横断せず、切断要素30052によって切断されない。
チューブ状要素45080が、ステープルカートリッジ30000を横方向に横断するに伴い、図447及び448を参照して、ステープル30030が、それぞれのステープル捕捉領域30039中、少なくとも1つのチューブ状要素45080を係合し得る。そのような構成において、それぞれのチューブ状要素45080が、ステープルカートリッジ30000の長さに沿って、別個の復元力を提供可能である。例えば、図448を主に参照して、組織がより薄い、組織厚コンペンセーター45020の近位端近くに位置するチューブ状要素45080を、組織がより薄い組織厚コンペンセーター45020の遠位端に近くに位置するチューブ状要素45080と比較して、大きく圧縮可能である。結果として、組織厚コンペンセーター45020の近位端近くに位置付けられるチューブ状要素45080が、組織厚コンペンセーター45020の遠位端近くに位置付けられるチューブ状要素46080によって発生した復元力よりも大きな復元力を提供可能である。更に、図448をまた参照して、1つのチューブ45080の変形は、隣接チューブ45080の変形にほとんど、又は全く影響を与えない。したがって、チューブ様要素45080は、ステープルカートリッジ30030の長さに沿って、ステープル捕捉領域30039中、実質的に別個で、カスタマイズされたスプリングバック力を発揮可能である。ステープル空洞30012の単一列から発射された多数のステープル30030が、同一のチューブ状要素35080を係合する場合、チューブ状要素35080の変形が、カスタマイズされえない。例えば、1つのステープル捕捉領域30039中のチューブ状要素35080の変形は、他のステープル捕捉領域30039中、チューブ状要素35080の変形に影響を与え得る。
さらなる代替において、図449〜454を参照して、組織厚コンペンセーター47020のチューブ状要素47080が、ステープルカートリッジ30000を対角線上で横断し得る。チューブ状要素47080は、ステープル−発射スレッド30052が長手方向スロット30015に沿って横断するにしたがって、ステープル−発射スレッド30050上の切断要素30052が、チューブ状要素47080を対角線上に横断するように切断するように構成されるように、ステープルカートリッジ30000の長手方向スロット30015を横断することが可能である。あるいは、組織厚コンペンセーター47020は、二組の、対角線上に横断するチューブ状要素47080を含み得る。対角線上に横断するチューブ状要素47080の第一組を、長手方向スロット30015の第一側部上に位置付けることが可能であり、対角線上に横断するチューブ状要素47080の第二組を、長手方向スロット30015の第二側部上に位置付け可能である。そのような構成において、切断要素30052が、二組のチューブ様要素47080の間を通過可能であり、任意のチューブ状要素47080を切断しなくてよい。
また図449〜452を参照して、対角線上に横断するチューブ状要素47080を、空隙がチューブ状要素47080間で画定されるように、ステープルカートリッジ30000中に位置付けることができる。隣接チューブ状要素47080間の空隙が、例えば、形成されたステープル30030のステープル捕捉領域30039内に捕捉された組織Tによってのような、圧縮力が適用される時に、チューブ状要素47080の水平拡張のための空間を提供可能である。チューブ状要素47080は、材料47024のフィルム又はシートによって、空隙にわたり連結することができる。材料のシートを、剛性支持部分30010の少なくとも1つのデッキ表面30011、及び/又はチューブ状要素47080の組織接触側部上に位置付けることができる。
図453と454を参照して、少なくとも1つの対角線上に横断しているチューブ状要素47080gを、チューブ状要素47080が、ステープル空洞30012の多数の列から展開したステープル30030の脚部30032間に位置付けられるように、ステープルカートリッジ30000中のステープル空洞30012に対して位置付け可能である。ステープル30030が、初期位置から発射位置まで移動されるに伴い、本明細書でより詳細に記載する様に、ステープル脚部30032が、チューブ状要素47080周辺に位置付けられたままであり得る。更に、ステープル脚部30032が、例えばチューブ状要素47080の周辺部を被覆するように、ステープルが変形され得る。そのような構成において、ステープル30030を、チューブ状要素47080に穴を開けることなしに、発射又は形成位置に移動するように構成可能である。チューブ状要素47080周辺のステープル脚部30032の移動は、いくつかの場合において、その中に保持される治療剤47098が意図せずに放出するのを防ぐことが可能である。ステープルカートリッジ30000の長手方向スロット30015に対する、それぞれのチューブ状要素47080の選択された角度方向は、ステープルカートリッジ30000中のステープル空洞30012の位置に依存し得る。例えば、チューブ状要素47080は、ステープルカートリッジ30000の長手方向スロット30015に対して、およそ45°の角度で位置付け可能である。あるいは、チューブ状要素47080は、例えば、ステープルカートリッジ30000の長手方向スロット30015に対して、15°〜75°の角度で位置付け可能である。
本開示にわたる描写と同様に、組織厚コンペンセーター中の多数のチューブ状要素が、例えば、結合剤、ラップ、ウェビング、オーバーモールド、補正材料、及び/又は任意の他の好適な連結接着剤又は構造物によって連結可能である。図455〜457を参照して、可撓性シェル48024が、組織厚コンペンセーター48020中のチューブ状要素48080を取り巻くか、又はカプセル封入してよい。可撓性シェル48024は、エンドエフェクタ12内にチューブ状要素48080を抑え、それぞれのチューブ状要素48080を、例えば、ステープル空洞30012の列と長手方向で位置合わせするような、適所で保持可能である。組織厚コンペンセーター48020は、例えば、6個のチューブ状要素48080を含み得る。可撓性シェル48024は、その中に封止されたチューブ状要素48020を抑えるために十分に変形可能であり、弾力性であり、一方でチューブ状要素48080の変形及びリバウンドを許容する。更に、可撓性シェル48024は、チューブ状要素48080をぴんと張って取り囲み、変形及び/又はリバウンドするに伴い、筒状要素48080とぴんと係合したままであり得る。
図456を参照して、ステープル30030の展開の前に、アンビル30060が、アンビル30060とステープルカートリッジ30000間で、組織厚コンペンセーター48020と組織Tを圧縮するために、回転、又は可能に回転可能である。組織厚コンペンセーター48020の圧縮には、その中の、可撓性シェル48024と、チューブ状要素48020の相当する圧縮が含まれ得る。チューブ状要素48020が変形するに伴って、可撓性シェル48024が同様に変形し得る。チューブ状要素48020は、ステープルカートリッジ30000の幅にわたり均一に圧縮され得、可撓性シェル48024は、チューブ状要素48080にわたって同様に均一な圧縮を経験し得る。図457を参照して、アンビル30060がステープル30030がステープルカートリッジ30000から展開した後に開かれ、チューブ状要素48080が、圧縮構成からリバウンド又は部分的にリバウンド可能である(図456)。チューブ状要素48080は、チューブ状様悪阻48080がその初期の、未変形構成に戻るように、リバウンド可能である。チューブ状要素48080は、チューブ状要素48080が部分的にその初期の未変化構成に戻るように、部分的にリバウンド可能である。例えば、チューブ状要素48080は、部分的に弾力性であり、かつ部分的に可塑性であり得る。チューブ状様悪阻48080がリバウンドするに伴い、可撓性シェル48024が、核チューブ状要素48080とぴんと係合したままであり得る。チューブ状要素48080と可撓性シェル48024は、チューブ状要素48080と組織Tが、ステープル捕捉領域30039を充たす程度までリバウンド可能であり、一方で、チューブ状要素48080が、その中で組織T上に適切な復元力を発揮する。図458を参照して、代替として、可撓性シェル48124内に保持された、6個のチューブ状要素48180を含む組織厚コンペンセーター48120を、例えばエンドエフェクタ12のアンビル30060上に位置付けられる。
図459〜462を参照して、組織厚コンペンセーター49020は、アンビル30060の長手方向軸に沿って、長手方向に位置付けられたチューブ状要素49080を含み得る。組織厚コンペンセーター49020を、圧縮性補正材料49024によって、エンドエフェクタ12のアンビル30060に固定可能である。更に、圧縮性補正材料49024が、チューブ状要素49080を囲むか、カプセル封入可能である。本明細書の記載と同様に、チューブ状要素49080は、組織厚コンペンセーター49020の様々な成分の吸収、ステープルカートリッジ30000から発射したステープル30030によるチューブ状要素49080の穿孔、及び/又は切断要素30052によって放出され得る、少なくとも1つの治療剤49098を含み得る。
図460を参照して、ステープルカートリッジ30000は、ステープル空洞30012中に位置付けられるステープル30030を含んでよく、ステープル30030の展開の前に、アンビル30060とそれに取り付けられた組織厚コンペンセーター49020が、ステープルカートリッジ30000に向かって回転し、その間に捕捉した組織Tを圧縮可能である。組織厚コンペンセーター49020のチューブ状要素49080が、アンビル30060を回転させることによって、ステープルカートリッジ30000の高さに沿って均一に変形し得る(図460)。図461及び462を参照して、ステープル−発射スレッド30050が、ステープルカートリッジ30000内の長手方向スロット30015に沿って平行移動し、ステープル空洞30010内のステープル30030の下に位置付けられるそれぞれのドライバ30040を係合することが可能であり、ここで、それぞれの係合したドライバ30040が、ステープル空洞30012からステープル30030を発射又は発射可能である。アンビル30060が組織Tと組織厚コンペンセーター49020上に圧力を放出する時、チューブ状要素49080と圧縮性補正材料49024とを含む組織厚コンペンセーター49020が、圧縮構成(図460)から、リバウンド下構成(図461及び462)にリバウンド、又は部分的にリバウンド可能である。チューブ状要素49080と圧縮性補正材料49024は、組織厚コンペンセーター49020と組織Tがステープル捕捉領域30039を充たすまでの程度までリバウンド可能であり、一方で組織厚コンペンセーター49020は、捕捉した組織T上で復元力を発揮する。
図463〜465を参照して、2つの組織厚コンペンセーター50020a、50020bが、外科用器具のエンドエフェクタ12中に位置付け可能である。例えば、第一組織厚コンペンセーター50020aは、下ジョー30070中のステープルカートリッジ30000に取り付け可能であり、第二組織厚コンペンセーター50020bは、アンビル30060に取り付け可能である。第一組織厚コンペンセーター50020aには、第一補正材料50024a中に長手方向に配置され、保持された、複数のチューブ状要素50080が含まれ得る。す少なくとも1つのチューブ状要素50080には、本明細書で記載した治療剤と同様に、治療剤50098が含まれ得る。第一補正材料50024aは変形可能であり、本質的に合成であり得る。更に、第一補正材料50024aは、ステープルチャネル30000に対して適所で、チューブ状要素50080を保持可能である。例えば、第一補正材料50024aは、ステープル空洞30012の列との長手方向に位置合わせして、それぞれのチューブ状要素50080を保持可能である。第二組織厚コンペンセーター50020bには、第一補正材料50024a、第二補正材料50024b及び/又は第三補正材料50024cが含まれ得る。第二及び第三補正材料50024b、50024cは、変形可能であるか、又は実質的に合成であり得る。
アンビル30060が回転し、組織厚コンペンセーター50020a、50020b、及びアンビル30060とステープルカートリッジ30000との間の組織Tに圧縮力を適用可能である。第一組織厚コンペンセーター50020aも第二組織厚コンペンセーター50020bも、圧縮性である必要はない。あるいは、第一組織厚コンペンセーター50020a及び/又は第二組織厚コンペンセーター50020bの少なくとも1つの成分が圧縮性であり得る。ステープル30030がステープルカートリッジ30000から発射される時、ここで図464及び465を参照して、それぞれのステープル30030が、第一組織厚コンペンセーター50020a内に保持されるチューブ状要素50080に穴を開け得る。図464に示すように、チューブ状要素50080内に保持された治療剤50098が、ステープル30030がチューブ状要素50080に穴を開ける時に、放出され得る。放出される時、治療剤50098はステープル脚部30032と、発射済みステープル30030を囲む組織Tをコートし得る。ステープル30030がまた、ステープル30030がステープルカートリッジ30000から発射する時に、第二組織厚コンペンセーター50020bに孔を開け得る。
図466〜469を参照して、組織厚コンペンセーター51020は、組織厚コンペンセーター51020を横方向に横断する少なくとも1つのチューブ状要素51080を含み得、任意の組織厚コンペンセーターの代表を本明細書で記載する。例えば、図466を参照して、横方向に横断するチューブ状要素51080の第一端部51083が、ステープルカートリッジ30000の第一長手方向側部近くに位置付け可能であり、横方向に横断するチューブ状要素51080の第二端部51085が、ステープルカートリッジ30000の第二長手方向側部近くに位置付け可能であるように、組織厚コンペンセーター51020を、ステープルカートリッジ30000に対して位置付け可能である。チューブ状要素51080は、例えば、カプセル様形状を含み得る。図467にて示されるように、チューブ状要素51080を、第一端部51083と第二端部51085間で穴を開けられ、チューブ状要素51080が、チューブ状要素51080の中心51087にて、又はその近くで穴を開けられ得る。チューブ状要素51080は、例えば生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーのような、ポリマー組成物を含み得る。更に、再び図466を参照して、組織厚コンペンセーター51020は、複数の、横方向に横断するチューブ状要素51080を含み得る。13のチューブ状要素51080を、例えば、組織厚コンペンセーター51020内に横方向に配置可能である。
再び図466を参照して、組織厚コンペンセーター51020は更に、チューブ状様悪阻51080を少なくとも部分的に囲む、補正材料51024を含み得る。補正材料51024は、例えば凍結乾燥ポリサッカライド、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン及び/又は酸化再生セルロース(ORC)のような、生体吸収性ポリマーを含み得る、補正材料51024は、組織厚コンペンセーター51020内の適所で、チューブ状要素51080を保持可能である。更に、補正材料51024を、補正材料51020がエンドエフェクタ12しっかりと位置付けられるように、ステープルカートリッジ30000の合成支持部分30010の上デッキ表面30011に固定可能である。補正材料51024には、少なくとも1つの薬物51098を含み得る。
また図466を参照して、切断要素30052が、チューブ状要素51080を切断するように、横方向に位置付けられたチューブ状要素51080を、平行移動している切断要素30052に対して位置付けることが可能である。切断要素30052は、その中の穿孔にて、又はその近くで、チューブ状要素51080を切断可能である。チューブ状要素51080が2つの半球に切断される時、チューブ状要素51080の切断された部分が、図468にて示されるように、膨張又は拡張するように構成可能である。例えば、チューブ状要素51080には、チューブ状要素51080が切断される時に、放出及び/又は曝露され得る、親水性基質51099を含み得る。更に、親水性基質51099が、組織T内で体液に接触する時、親水性基質51099が流体を引きつけ、チューブ状要素51080が膨張又は拡張することを引き起こし得る。チューブ状要素51080が拡張するに伴い、チューブ状要素51080を取り囲んでいる補正材料51024が、膨張したチューブ状要素51080を収納するためにシフト可能であるか、又は適合可能である。例えば、補正材料51024には、ゼラチンが含まれ、ゼラチンは、膨張したチューブ状要素51080を収納するためにシフト可能である。ここで図469を参照して、チューブ状要素51080の拡張と、補正材料51024のシフト化が、組織厚コンペンセーター51020の相当する拡張を引き起こし得る。
本開示の全体にわたって議論した他の組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター51020は、適用された力によって変形可能か、又は圧縮可能である。更に、組織厚コンペンセーター51020は、適用した力により変形した時、スプリングバック力を産出し、適用した力が取り除かれた時に、続いてリバウンド、又は部分的にリバウンド可能であるように、十分に弾力的であり得る。組織厚コンペンセーター51020が、ステープル捕捉領域30039内に捕捉される時、ステープル30030が組織厚コンペンセーター51020を変形可能である。例えば、ステープル30030は、発射済みステープル30030内に捕捉される、組織厚コンペンセーター51020のチューブ状要素51080及び/又は補正材料51024を変形させることができる。組織厚コンペンセーター51020の非捕捉部分がまた、ステープル捕捉領域30039内での変形によって、変形可能である。変形した時に、組織厚コンペンセーター51020が、変形した構成からリバウンドをここと見得る。そのようなリバウンドは、チューブ状要素51080の親水性拡張の前、チューブ状要素51080の親水性拡張と同時、及び/又はチューブ状要素51080の親水性拡張の後で発生し得る。組織厚コンペンセーター51020がリバウンドを試みるに伴い、本明細書でより詳細に記載するような、ステープル捕捉領域30039内でまた捕捉された組織上で復元力を発揮し得る。
組織厚コンペンセーター51020中の少なくとも1つのチューブ上要素51080及び/又は補正材料51024は、治療剤51098を含み得る。治療剤51098を含むチューブ状要素51080が切断される時、チューブ状要素51080内に含まれる治療剤51098が放出され得る。更に、補正材料51024に緒量剤51098が含まれる場合、治療剤51098は、生体吸収性補正材料51024が吸収されるに伴って、放出され得る。組織厚コンペンセーター51020は、治療剤51098の迅速な初期放出と、それに続く治療剤51098の制御された放出が提供可能である。例えば、治療剤51098を含むチューブ状要素51080が切断される時、切断線に沿って、組織厚コンペンセーター51020は、チューブ状要素51080から組織Tへの、治療剤51098の迅速な初期放出を提供する。更に、治療剤51098を含む生体吸収性補正材料51024が吸収されるに伴って、組織厚コンペンセーター51020が、治療剤51098の延長された、制御された放出を提供可能である。治療剤51098の少なくともいくつかが、治療剤51098が補正材料51024内に流れる前に、短期間、チューブ状要素51080内に残り得る。あるいは、少なくともいくらかの治療剤51098が、チューブ状要素51080が吸収されるまで、チューブ状要素51080内に残り得る。チューブ状要素51080と、補正材料51024から放出された治療剤51098は同一であり得る。あるいは、チューブ状要素51080と、補正材料51024は、例えば、異なる治療剤又は異なる治療剤の組み合わせを含み得る。
また図469を参照して、エンドエフェクタ12が組織Tを切断可能であり、ステープル得30030を、切断した組織T内に、ほぼ同時に、又はすぐに連続して、発射可能である。そのような場合、ステープル30030が、切断要素30052が組織Tに隣接するチューブ状要素51080を切断した直後に、組織T内に展開可能である。言い換えると、ステープル30030は、チューブ状要素51080の膨潤と、組織厚コンペンセーター51020の拡張の直後、又は同時に、組織厚コンペンセーター51020を係合し得る。組織厚コンペンセーター51020は、ステープル30030が組織T内に発射された後、増殖又は拡張を続け得る。ステープル30030を、ステープル30030が展開する時に、チューブ状要素51080に穴を開けるように構成可能である。そのような場合、穴の開いたチューブ状要素51080内にまだ保持された治療剤51098が、チューブ状要素51080から放出され得、発射済みステープル30030の脚部30031を覆うことができる。
図470を参照して、組織厚コペンセーター51020を、例えば成形技術によって製造可能である。フレーム、又は鋳型51120が、第一長手方向側部51122と、第二長手方向側部51124を含み得る。それぞれの長手方向側部51124には、1つ以上のノッチ51130が含まれ得、それぞれが、チューブ状要素51080の第一又は第二端部50183、40185を受容するように構成可能でる。チューブ状要素51080が、フレーム51120を横方向に横断するように、チューブ状要素51080の第一端部50183を、第一長手方向側部51122状の第一ノッチ51130a内に位置付けることが可能であり、チューブ状要素51080の第二端部50183が、第二長手方向側部51124状の第二ノッチ51130b内に位置付けることが可能である。ノッチ51180は、半円溝を含み得、その中でチューブ状要素51080の第一又は第二端部50183、50185にしっかりとフィット可能である。第一ノッチ51130aは、第二ノッチ51130bから直接位置付けられ、チューブ状要素51080は、フレーム51120の長手方向軸に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直に位置付けられ得る。あるいは、チューブ状要素51080が、フレーム51120の長手方向軸に対して、角度を持って位置付けられるように、第一ノッチ51130aは、第二ノッチ51130bからオフセットであり得る。更に代替において、チューブ状要素が、フレーム51120の横方向側部51126、51128間で延在するように、少なくとも1つのチューブ状要素51080は、フレーム51120内に長手方向に位置付け得る。更に、少なくとも1つのチューブ状要素を、例えば、フレームの横側部51126、51128上の2つのノッチ間、及び/又は横側部51126上のノッチと、長手方向側部51124上のノッチ間のフレーム内に角度を持って位置付け得る。フレーム51120は、フレーム51120内に位置するチューブ状要素51080を指示可能な、支持レッジ51136を含み得る。
フレーム51120は、例えば、12個のチューブ状要素51080を収納するために、ノッチ51130を含み得る。フレームノッチ51130を、チューブ状要素51080で充たすことができ、一方代替として、全て以下のノッチ51130が充たされてよい。少なくとも1つのチューブ状要素51080を、フレーム51120内に位置付けることができる。例として、少なくとも半分のノッチ51130がチューブ状要素51080を受容可能である。一旦チューブ状要素51080がフレーム51120内に位置付けたなら、補正材料51024をフレーム51120に加えることができる。補正材料51024は、フレーム51120に加える時には、流体であり得る。例えば、補正材料51024を、フレーム51120内に注ぐことができ、その中に位置付けられるチューブ状要素51080周辺を流れ得る。図471を参照して、流体補正材料51024が、フレーム51120中、ノッチ51130によって支持されたチューブ状要素51080の周辺を流れ得る。補正材料51024が硬化、又は少なくとも十分に硬化した後、図472をここで参照して、補正材料51024と、チューブ状要素51080とを含む、組織厚コンペンセーター51020を、フレーム51120から取り除くことができる。組織厚コンペンセーター51020をトリミングすることが可能である。例えば、補正材料の長手方向側部が実質的に平面であるように、過剰な補正材料51024を、組織厚コンペンセーター51020から取り除くことができる。更に、図473を参照して、チューブ状要素51080の第一及び第二端部50183、50185を、チューブ状要素51080を密封するために、一緒に押圧する、又は閉鎖することが可能である。端部を、チューブ状要素51080がフレーム51120内に配置される前に閉鎖され得る。あるいは、トリミング工程は、端部51083、51085を横断してよく、熱スタッキング工程を、チューブ状要素51080の端部51083、51085を密封及び/又は閉鎖するために使用可能である。
再び図470を参照して、硬化ピン51127を、それぞれのチューブ要素51080内で位置付けることが可能である。例えば、硬化ピン51127は、チューブ状要素51080の長手方向内腔を通って延在可能である。硬化ピン51127は、硬化ピン51127が、フレーム51120内のノッチ51130内に位置付け可能であるように、それぞれのチューブ状要素51080の下に伸び得る。硬化ピン51127を有する実施形態において、硬化ピン51127は、補正材料51204がフレーム51120内に注がれ、流体として、補正材料51024が、例えばチューブ状要素51080周辺に流れる時に、チューブ状要素51080を指示可能である。一旦補正材料51024が硬化し、固体化し、及び/又は凍結乾燥、又は十分に効果、固体化、及び/又は凍結乾燥したならば、組織厚コンペンセーター51020がフレーム51120より取り除かれてよく、硬化ピン51127が、チューブ状要素51080の長手方向内腔から取り除かれ得る。チューブ状要素51080をるいで、例えば薬物で充たし得る。チューブ状要素51080が薬物で充たされた後、例えば、チューブ状要素51080の端部51083、51085を含む、組織厚コンペンセーター51020がトリミングされ得る。組織厚コンペンセーター51020を例えばダイカット可能であり、及び/又は例えば熱及び/又は圧力によって密封可能である。
本明細書で議論するように、組織厚コンペンセーター52020には、多数のチューブ状要素51080が含まれて得る。ここで図474を参照して、チューブ状要素51080が、異なる材料特性、寸法及び形状を含み得る。例えば、第一チューブ状要素51080aには、第一厚と第一材料が含まれ得、第二チューブ状要素51080bは、第二厚さと第二材料を含み得る。組織厚コンペンセーター52020中の少なくとも2つのチューブ状要素51080が、同一の材料を含み得る。あるいは、組織厚コンペンセーター5202中のそれぞれのチューブ状要素51080は異なる材料を含み得る。同様に、組織厚コンペンセーター52020の少なくとも2つのチューブ状要素51080が同一の形状を持つことができる。あるいは、組織厚コンペンセーター52020内のそれぞれのチューブ状要素51080は頃なる形状を含み得る。
ここで図537〜540を参照して、組織厚コンペンセーター51220は、組織厚コンペンセーター51220を横方向に横断する、少なくとも1つのチューブ状要素51280を含み得る。図537を参照して、組織厚コンペンセーター51220を、エンドエフェクタ12のアンビル30060に対して位置付けることが可能である。組織厚コンペンセーター51220を、例えば、エンドエフェクタ12のアンビル30060の固定表面30061に固定可能である。図538を主に参照して、チューブ状要素51280が、例えば、カプセル様形状を含み得る。チューブ状要素51280は、例えば、生物吸収性、生体適合性エラストマーポリマーのような、重合性成分を含み得る。
再び図537を参照して、組織厚コンペンセーター51220は、チューブ状要素51280を少なくとも部分的に囲む、補正材料51224を更に含み得る。補正材料51224は、例えば、凍結乾燥ポリサッカライド、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン、及び/又は酸化再生セルロース(ORC)のおうな生体吸収性ポリマーを含み得る。以上と同様に、補正材料51024は、組織厚コンペンセーター51220内の適所でチューブ状要素51280を保持可能である。更に、補正材料51224を、エンドエフェクタ12中にしっかりと位置付けるように、補正材料51220を、アンビル30060の固定表面30061に固定可能である。補正材料51224には、少なくとも1つの薬物が含まれ得る。
また図537を参照して、平行移動可能な切断要素30252を、チューブ状要素51280を切断するように構成するように、横方向に位置付けられたチューブ要素51280を、平行移動しているスレッド30250上の切断要素30252に対して位置付けることが可能である。切断要素30252は、例えばそれぞれのチューブ状要素51280の中心にて、又はその近くで、チューブ様要素51280を切断可能である。チューブ状要素51280が、2つの半球に切断され、チューブ状要素51280の切断された一部を、図537にて図解するように、膨張するか、拡張するように構成可能である。主に図539を参照して、チューブ状要素51280には、チューブ要素51280を切断する時に、放出及び/又は曝露可能である、親水性基質51099が含まれ得る。更に、ここで図540を参照して、親水性基質51099が組織T内の体液に接触する時に、親水性基質51099は流体を引きつけることができ、チューブ状要素51280が膨張又は拡張することを引き起こすことができる。チューブ状要素51280が拡張するにともない、チューブ状要素51280を囲んでいる補正材料51224が、膨張したチューブ状要素51280を格納するためにシフト又は適合し得る。例えば、補正材料51224がゼラチンを含む場合、ゼラチンが、膨張したチューブ状要素51280を格納するようにシフトし得る。再び537を参照して、チューブ状要素51280の拡張と、補正材料51224のシフトが、組織厚コンペンセーター51220の相当する拡張を引き起こし得る。
本開示の全体にわたって議論した他の組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター51220は、適用された力により変形又は圧縮され得る。更に、組織厚コンペンセーター51220は、適用された力よって変形する時に、スプリングバック力を産し、続いて適用された力が取り除かれた時に、リバウンド、又は部分的にリバウンドするように、十分に弾力性であり得る。組織厚コンペンセーター51220はステープル捕捉領域30039内に捕捉される時(図417)、ステープル30030が組織厚コンペンセーター51220を変形することができる。例えば、ステープル30030は、発射済みステープル30030内に捕捉された組織厚コンペンセーター51220のチューブ状要素51280及び/又は補正材料51224を変形させ得る。組織厚コンペンセーター51220の非捕捉部分がまた、ステープル捕捉領域30039内の変形によって変形され得る。変形した時、組織厚コンペンセーター51220が、変形した構成からリバウンドすることを試み得る。そのようなリバウンドは、チューブ状要素51280の親水性拡張の前、チューブ状要素51280の親水性拡張と同時、及び/又はチューブ状要素51280の親水性拡張の後に発生してよい。組織厚コンペンセーター51220がリバウンドを試みるに伴い、本明細書でより詳細に記載するように、ステープル捕捉領域30039にまた捕捉された組織上に、復元力を発揮し得る。
図475〜478を参照して、組織厚コンペンセーター52020には、本明細書に記載した少なくとも1つの組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター52020を横方向に横断する、1つ以上のチューブ状要素52080が含まれ得る。組織厚コンペンセーター52020には、多数の横側に横断するチューブ状要素52080が含まれ得る。組織厚コンペンセーター52020には更に、組織厚コンペンセーター52020内に少なくとも1つのチューブ状要素52080を保持又は保持する、材料52024の1つ以上のシートが含まれ得る。材料52024の1つ以上のシートを、チューブ状要素52080の上及び/又は下に位置付けることが可能であり、組織厚コンペンセーター52020中に、それぞれのチューブ状要素52080をしっかりと保持可能である。図475を主に参照して、組織厚コンペンセーターには、材料の第一シート52024aと、材料の第二シート52024bが含まれ得る。チューブ状要素52080は、材料の第一及び第二シート、52024a、52024b間に位置付けることができる。更に、また図475を参照して、材料のシート52024bを、組織厚コンペンセーター52020がエンドエフェクタ12内にしっかり位置付けられるように、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分の上デッキ表面30011に固定可能である。あるいは、1つ以上の材料のシート52024を、アンビル30060に固定するか、エンドエフェクタ12内に保持することが可能である。
主に図476を参照して、組織厚コンペンセーター52020は多孔質及び/又は透過性であり得る。例えば、材料のシート52024には、複数の開口部52026が含まれ得る。開口部52026は実質的に円形である。開口部52036は、材料のシート52024内で可視である。あるいは、開口部52036は微視的である。また476を参照して、チューブ状要素52080には、複数の開口部52026も含まれ得る。図477を参照して、組織厚コンペンセーター52120には、複数の非円形開口部52126を含む、材料のシート52124が含まれ得る。例えば、開口部52126には、ダイアモンド及び/又はスロット形状が含まれ得る。あるいは、図478を参照して、組織厚コンペンセーター52220には、透過性チューブ状格子52292を含む、チューブ状要素52280が含まれ得る。材料のシート52224には、生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーが含まれ得、例えば薬物が含まれ得る。
本明細書で記載した任意の組織厚コンペンセーターにおいて、少なくとも1つのチューブ状要素52080が、図479A〜479Dにて図解するように、膨張又は拡張するように構成可能である。例えば、図479Aを参照して、チューブ状要素52080を、組織厚コンペンセーター52020内の、第一及び第二材料シート52024a、52024bの中間に位置付けることができる。図479Bにて図解するように、組織厚コンペンセーター52020が組織Tに接触する時、組織厚コンペンセーター52020が拡張可能である。例えば、チューブ状要素52080には、組織T内及び/又は上で、流体に曝露した時に拡張する、親水性基質52099が含まれ得る。更に、組織Tからの流体が、組織厚コンペンセーター52020に浸透し、それによって流体が、チューブ状要素52080内の親水性基質52099と接触することを許容するように、本明細書で記載するように、材料のシート52024とチューブ状要素52080は透過性である。チューブ状要素52080が拡張するに伴い、チューブ状要素52080を囲んでいる材料のシート52024が、膨張したチューブ状要素52080を格納するために、シフト又は適合可能である。本開示の全体にわたって議論した様々な組織厚コンペンセーターと同様に、拡張した組織厚コンペンセーター52020は、例えば、図479Cにて図解したような、発射済みステープルによって適用された圧縮力のような、適用された力によって変形又は圧縮され得る。更に、組織厚コンペンセーター52020は、適用された力によって変形した時にスプリングバック力を産し、続いて適用された力が取り除かれた時にリバウンドするように、十分に弾力性であり得る。ここで図479Dと479Eを参照して、組織厚コンペンセーター52020は、捕捉組織Tを適切に格納するために、異なるステープル捕捉領域30039内の異なる構成にルバウンド可能である。
図480〜485を参照して、組織厚コンペンセーター53020には、複数の垂直に位置付けられるチューブ状要素53080が含まれ得る。それぞれのチューブ状要素53080には、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分30010の上デッキ表面30011に実質的に垂直であるチューブ状軸が含まれ得る。更に、それぞれのチューブ状要素53080の第一端部は、例えば上デッキ表面30011に隣接して位置付けられる。チューブ状要素53080は、変形可能であり、例えば、エラストマーポリマーを含んでよい。図481にて図解するように、チューブ状要素53080を、ステープルされた組織Tで、ステープル捕捉領域30039中に捕捉された時、圧縮可能である。チューブ状要素53080は、チューブ状要素53080が、変形した構成からリバウンドを試みるに伴い、チューブ状要素53080の変形が、復元力を発生させるように、弾力性材料を含み得る。チューブ状要素53080の変形は、少なくとも部分的に弾性であり、少なくとも部分的に可塑性であり得る。チューブ状要素53080は、適応した力のもとでばねとして働くように構成可能であり、座曲しないように構成可能である。図482を参照して、チューブ状要素53080は本質的に円筒形である。図483を参照して、チューブ状要素53180には、バックリング領域53112が含まれ得る。チューブ状要素53180は、圧縮力が適用される時、バックリング領域53112にて、座曲するか、変形するように構成可能である。チューブ状要素53180は、弾性的に、及び/又は可塑的に変形可能であり、ついで前もって選択されたバックリング力のもとで、バックリング領域53112にて突然座曲するように設計可能である。
図484を主に参照して、第一チューブ状要素53080が、ステープル空洞30012の第一端部にて位置付け可能であり、他のチューブ状要素53080が、ステープル空洞30012の第二端部に位置付け可能である。図482にて図解するように、チューブ状要素53080には、それを通して延在する内腔53084が含まれ得る。図481を参照して、すテープ得る30030が初期位置より発射位置まで移動する時、それぞれのステープル脚部30032が、それぞれのチューブ状要素53080の内腔53084を通して通過するように構成可能である。あるいは、図485を主に参照して、垂直に位置するチューブ状要素54080が、チューブ状要素54080が互いに隣接するか、又は接触する様に、組織厚コンペンセーター54020内に位置付けられ得る。言い換えれば、チューブ状要素54080を、一緒にクラスター化するか、集めることができる。チューブ状要素54080を、組織厚コンペンセーター54020内に系統立てて配置可能であるが、代替として、チューブ状要素54080は無作為に配置可能である。
再び図480、484及び485を参照して、組織厚コンペンセーター53020はまた、チューブ状要素53080を組織厚コンペンセーター53020内に保持又は保持する材料53024のシートを含み得る。材料53024のシートを、チューブ状要素53080の上及び/又は下に位置付けることが可能であり、組織厚コンペンセーター53020中、それぞれのチューブ状要素53080をしっかりと保持可能である。組織厚コンペンセーター53020は、材料53024の第一及び第二シートを含み得る。チューブ状要素53080を、材料53024の第一及び第二シートの間に位置付けることができる。更に、材料53024のシートを、組織厚コンペンセーター53020が、エンドエフェクタ12内にしっかりと位置付けるように、ステープルカートリッジ30000の剛性支持部分の上デッキ表面30011に固定可能である。あるいは、材料53024のシートを、アンビル30060に固定可能であり、あるいはエンドエフェクタ12中に保持可能である。材料53024のシートは、組織厚コンペンセーター内のばね55080が変形するに伴って、材料53024のシートが変形するように、十分に変形可能であり得る。
図486及び487を参照して、組織厚コンペンセーター55020には、変形した時に、スプリングバック力を産出可能なように、十分弾力性である、少なくとも1つのばね55080を含み得る。図486を主に参照して、組織厚コンペンセーター55020には、例えば三列のばね55080のような、複数のばね55080が含まれ得る。ばね55080を、組織厚コンペンセーター55020内に、系統立てて、及び/又は無作為に配列可能である。ばね55080は例えば、エラストマーポリマーを含み得る。ばね55080の形状は、その変形を許容可能である。ばね55080は、初期構成から変形構成に変形可能である。例えば、組織厚コンペンセーター55020の一部が、ステープル捕捉領域30039内に捕捉される時、ステープル捕捉領域30039内及び/又は周辺のばね55080が変形可能である。ばね55080が、発射済みステープル30030に対して適用された圧縮力のもと、座曲するか、又は折り畳み可能であり、例えば、ばね55080は、変形したばね55080のバネレート及び/又はばね55080が変形する量の関数である、復元力を発生してよい。ばね55080は、発射済みステープル30030によって適用された圧縮力の元で、スポンジとして働き得る。更に、ばね55080には、本開示の全体にわたってより詳細に記載するような、補正材料を含み得る。
組織厚コンペンセーター55020は更に、組織厚コンペンセーター55020中、少なくとも1つのばね55080を保持又は保持する材料55024の1つ以上のシートを含み得る。材料55024のシートは、ばね55080の上及び/又は下に位置付けることができ、組織厚コンペンセーター55020中にばね55080を強固に保持し得る。組織厚コンペンセーター55020には、材料55024aの第一シートと、材料55024bの第二シートを含み得る。チューブ状要素52080は、材料55024、55024bの第一及び第二シート間に位置付け可能である。主に図487を参照して、組織厚コンペンセーター55020は更に、材料55024a、55024bの第一又は第二何れかのシートに隣接して位置付けられる材料55024cの第三シートを更に含み得る。材料55024の少なくとも1つのシートを、組織厚コンペンセーター55020がエンドエフェクタ12内にしっかりと位置付けられるように、ステープルカートリッジ30000の剛性保持部分の上デッキ表面30011に結合可能である。あるいは、材料55024の少なくとも1つのシートを、アンビル30060に固定可能であり、又はエンドエフェクタ12内に保持され得る。
ここで図487を参照して、ステープル30030がステープルカートリッジ30000から発射する時(図485)、ステープル30030が、組織厚コンペンセーター55020を係合することができる。発射済みステープル30030が、ステープル捕捉領域30039内に、組織Tと、組織厚コンペンセーター55020の一部を捕捉可能である。ばね55080は、発射済みステープル30030によって捕捉される時に、組織厚コンペンセーター55020が圧縮する圧縮するように、変形可能である。ばね55080は、組織厚コンペンセーター55020中の発射済みステープル30030間に位置付け可能である。あるいは、少なくとも1つのばね55080が、ステープル捕捉領域30039内で捕捉され得る。
図488を参照して、組織厚コンペンセーター60020は、少なくとも2つの補正材料60022を含み得る。組織厚コンペンセーター60020は、サイドバイサイドにて位置付けられる、互いの上部に積み重なり得る、複数の補正材料60022、又はその組み合わせを含み得る。本明細書でより詳細に記載するように、組織厚コンペンセーター60020の補正材料60022は、例えば、異なる形状及び/又は材料特性を含み得る。更に、本明細書でより詳細に記載する様に、ポケット及び/又はチャネルが、隣接して積み重なった補正材料60022間に存在し得る。例えば、組織厚コンペンセーター62020は、6つの補正材料62022a、62022b、62022c、62022d、62022e、62022fが含まれ得、これらは互いに上部上で隣接して積み重なり得る(図503)。
図489、490及び492〜497を参照して、組織厚コンペンセーターは、第一補正材料60122aと第二補正材料60122bを含み得る。第一補正材料60122aは、第二補正材料60122bの上部上に隣接して積み重なり得る。隣接して積み重なった補正材料60122は、分離空隙又はポケット60132によって分離可能である。主に図489を参照して、組織厚コンペンセーター60120にはまた、第一及び第二補正材料60122a、60122b間に位置付けられる少なくとも1つのカンチレバービーム、又は支持体60124も含まれ得る。支持体60124は、補正材料60122が分離空隙60132によって分離されるように、第二補正材料60122bに対して、第一補正材料60122aを位置付けるように構成可能である。本明細書でより詳細に記載するように、例えば、支持体60124及び/又は補填層60122a、60122bの変形が、分離空隙60132を減少可能である。
組織厚コンペンセーターの支持体ビームには、様々な形状及び寸法が含まれ得る。例えば、支持体ビームは、単一I−ビーム、中心化、単一ベンド支持体ビーム60124(図489)、偏心単一ベンド支持体ビーム60224(図490)、楕円形支持体ビーム60324(図492)、多重ベンド支持ビーム60424(図493)、及び/又は対称、二重カンチレバー支持ビーム60524(図494)であり得る。更に、ここで図489、495及び496を参照して、例えば、支持体ビーム60624は、少なくとも1つの補正材料60122より薄くてよく(図495)、支持体ぼビーム60724は、少なくとも1つの補正材料60122より厚くてよく(図496)、及び/又は支持体ビーム60124は、少なくとも1つの補正材料60122と同一の厚さであり得る(図489)。支持体ビーム60124の材料、形状及び/又は寸法は例えば、組織厚コンペンセーター60120の変形性と、スプリングバック弾力性に影響を与え得る。
また図489を参照して、組織厚コンペンセーター60120の補正材料60122と支持体ビーム60124は、例えば構造材料、生物学的材料及び/又は電気的材料のような、異なる材料を含み得る。例えば、少なくとも1つの補正材料60122はポリマー組成物を含み得る。ポリマー組成物には、補正材料60122及び/又は支持体ビーム60124の変形が、スプリングバック力を発生可能であるように、少なくとも部分的に弾性材料を含み得る補正材料60122のポリマー組成物には、非吸収性ポリマー、吸収性ポリマー又はこれらの組み合わせが含まれ得る。吸収性ポリマーには、例えば生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーが含まれ得る。更に、補正材料60122のポリマー組成物には、合成ポリマー、非合成ポリマー、又はこれらの組み合わせが含まれ得る。合成ポリマーの例には、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリジオキサノン(PDO)及びこれらのコポリマーが含まれる。非合成ポリマーの例としては、ポリサッカライド、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン及び酸化再生セルロース(ORC)が挙げられるが、これらに限定はされない。補正材料60122のポリマー組成物には、重量パーセントにて、例えば、様々な量の吸収性ポリマー、非吸収性ポリマー、合成ポリマー及び非合成ポリマーが含まれ得る。組織厚コンペンセーター60120中のそれぞれの補正材料60022には、異なるポリマー組成物を含んでよく、又は代替で、少なくとも2つの補正材料60122が、同一のポリマー組成物を含んでよい。
再び図488を参照して、少なくとも1つの補正材料60022は、例えば薬物又は薬学的に活性な薬剤のような、治療剤60098を含み得る。補正材料60022は、治療的に効果的な量の治療剤60098を放出可能である。治療剤60098は、補正材料60022が吸収されるに伴って、放出され得る。治療剤60098の例としては、例えばフィブリン、トロンビン及び/又は酸化再生セルロース(ORC)のような止血剤及び薬物、例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダック及びヒドロコルチゾンのような抗炎症剤、及び例えば、トリクロサン、イオン性銀、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコールのような抗菌剤又は薬剤、及び例えば、シスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシンのような抗がん剤があげられ得るが、これらに限定はされない。治療剤60098には、例えば幹細胞のような生物製剤が含まれ得る。組織厚コンペンセーター60020中のそれぞれの補正材料60022には、異なる治療剤60098が含まれ得、又は代替で、少なくとも2つの補正材料60022が、同一の治療剤60098を含み得る。例えば生物製剤のような、治療剤60098を含む補正材料60022を、例えばポリグリコール酸(PGA)フォームのようなポリマー組成物を含む、2つの構造補正材料60022間で封止されてよい。補正材料60022にはまた、例えば銅のような、電気伝導性材料が含まれて得る。
再び図503を参照して、組織厚コンペンセーター62020中の補正材料62022は異なる形状を有し得る。層62022が、組織厚コンペンセーター62020中に隣接して位置付けられる時、補正材料62022が、層62022間に、少なくとも1つの三次元導管62032を形成可能である。例えば、チャネルを含む第二補正材料62022bが、実質的に平坦な第三補正材料62022c上に位置付けられる時に、第三補正材料62022cのチャネルと、平坦な表面が、その間に、三次元導管62032aを画定可能である。同様に、例えば、チャネルを含む第五補正材料62022eが、相当するチャネルを含む第四補正材料62022dの下に位置付けられ、チャネルが、隣接して積み重なった補正材料62022d、62022e中に、チャネルによって画定された三次元導管62032bを形成可能である。導管62032は、治療剤及び/又は体液を、組織厚コンペンセーター62020を通して流れる流体として指示可能である。
図499を参照して、組織厚コンペンセーター61020は、ステープルカートリッジ20000から展開したステープル30030を受容するように構成された、層60122a及び21022bのような、補正材料61022を含み得る(図498)。ステープル30030を、初期位置から発射位置へ移動させるに伴い、少なくとも1つの補正材料61022の形状が、ステープル脚部30032を発射位置までガイド可能である。少なくとも2つの補正材料61022が、それを通って延在する機構部61030を含み得、ここで開口部61030が、本明細書でより詳細に記載するように、ステープル30030がステープルカートリッジ20000から発射する時に(図498)、展開したステープル30030のステープル脚部30032を受容するように構成可能である。あるいは、図503を再び参照して、ステープル脚部30032は、例えば補正材料62022fのような、少なくとも1つの補正材料を通して穴を開けることができ、例えば補正材料62022aのような、少なくとも1つの補正材料中開口部62030を通して受容可能である。
図499を主に参照して、組織厚コンペンセーター60120には、1つの補正材料61022a、61022b上に、少なくとも1つの支持体タブ61026を含み得る。支持体タブ61026は、第一補正材料61020aと第二補正材料61020b間の空隙61032のような、隣接する補正材料間で画定された分離空隙61032内に突出し得る。支持体タブ61026は、第一補正材料61022aの長手方向側部から突き出得る。更に、支持体タブ61026は、長手方向側部の長さに沿って、又はその一部のみに沿って延在可能である。少なくとも1つの支持体タブ61026が、補正材料61022a、61022bの2つの長手方向側部から突出し得る。更に、隣接して位置付けられた補正材料61022a、61022bは、第一補正材料60122aから延在する支持体タブ60126が、少なくとも部分的に、第二補正材料60122bから延在する支持体タブ60126と位置合わせされるように、相当する支持体タブ60126を含み得る。再び図497を参照して、組織厚コンペンセーター60820は、隣接補正材料60122a、60122b間に、リミッタプレート60828を含み得る。リミッタプレート60828は、例えば、第一補正材料60122aと第二補正材料60122b間で画定された空隙60132中に位置付け可能である。本明細書でより詳細に記載するように、支持体タブ(複数可)61026及び/又はリミッタプレート(複数可)60828が、支持体60124及び/又は補正材料60122a、60122bの変形及び/又は屈曲を制御し得る。
本明細書で記載するように、組織厚コンペンセーター60020の補正材料60022には、異なる材料、形状及び/又は寸法が含まれ得る。好適な組織厚コンペンセーター60020は、種々の製造技術によってアセンブリ可能である。主として図488を参照して、組織厚コンペンセーター60022を、リトグラフ、ステレオリトグラフ(SLA)又はシルクスクリーニング工程によって製造可能である。例えば、立体リソグラフィ製造工程が、それぞれの補正材料60022が異なる材料及び/又は幾何学的特徴を含む、組織厚コンペンセーター60020を作製可能である。例えば、第一材料、形状及び/又は寸法を含む第一補正材料60022が紫外線によって硬化するように、ステレオリソグラフィー機器中の紫外線が、第一補正材料60022の形状を描画可能である。第二材料、形状及び/又は駿府を含む第二補正材料60022が紫外線によって硬化するように、紫外線がついで、第二補正材料60022の形状を描画可能である。ステレオリソグラフィー機器は、互いの上部上、サイドバイサイド、又はこれらの組み合わせで、補正材料60022を描画可能である。更に、補正材料60022は、ポケット60132が、隣接煤補正材料60022間に存在するように、描画され得る。ステレオリソグラフィー機器が、固有の形状を有する非常に薄い層を作製可能であるので、ステレオリソグラフィー工程によって製造される組織厚コンペンセーター60020は、非常に複雑の三次元形状を含み得る。
図498を参照して、組織厚コンペンセーター60920を、外科用器具10のエンドエフェクタ12中に位置付けることができる(図1)。組織厚コンペンセーター60920を、エンドエフェクタ12のステープルカートリッジ20000に対して位置付けることができる。例えば、組織厚コンペンセーター60920は、ステープルカートリッジ20000に取り外し可能に固定可能である。組織厚コンペンセーター60920の少なくとも1つの補正材料60922を、ステープルカートリッジ20000の上デッキ表面20011(図408)に隣接して位置付けることができる。例えば、第二補正材料60922bを、接着剤によって、又は本明細書で記載した少なくとも1つのラップと同様の(図218)ラップによって、上デッキ表面20011に固定可能である。組織厚コンペンセーター60920は、ステープルカートリッジ20000と組織厚コンペンセーター60920が単一ユニット構造物として形成されるように、ステープルカートリッジ20000と統合可能である。例えば、ステープルカートリッジ20000には、合成支持部分20010(図408)のような第一本体、組織厚コンペンセーター60920のような第二本体が含まれ得る。
また図498を参照して、組織厚コンペンセーター60920には、第一コンペンセーター部分60920aと第二コンペンセーター部分60920bが含まれ得る。第一コンペンセーター部分60920aは、ステープルカートリッジ20000の第一長手方向側部上に位置付けることができ、第二コンペンセーター部分60920bは、ステープルカートリッジ20000の第二長手方向側部上に位置付けることが可能である。組織厚コンペンセーター60920を、ステープルカートリッジ20000のに対して位置付ける時、剛性支持部分20010(図407)中の長手方向スロット20015(図407)が、第一コンペンセーター部分60920aと第二コンペンセーター部分60920b間で延在可能である。ステープル−発射スレッド20050上の切断要素20052(図407)が、エンドエフェクタ12を通して平行移動する時に、切断要素20052が、例えば、組織厚コンペンセーター60920の一部を切開することなしに、第一コンペンセーター部分60920aと第二コンペンセーター部分60920b間の長手方向スロット20015を通して通過可能である。あるいは、切断要素20052を、組織厚コンペンセーター60920の一部を切断するために構成可能である。
ここで図491を参照して、組織厚コンペンセーター63020を、円状外科用機器のエンドエフェクタ12’中にフィットするように構成可能である。組織厚コンペンセーター62030は、円形第一補正材料63022aと円形第二補正材料63022bを含み得る。第二補正材料63022bは、円形ステープルカートリッジ20000’の円形上デッキ表面20011’上に位置付け可能であり、ここで第二補正材料63022bは、デッキ表面20011’の形状に相当する形状を有し得る。例えば、デッキ表面20011’には、ステップ付き部分が含まれ得、第二補正材料63022bは、相当するステップ付き部分を含み得る。組織厚コンペンセーターには更に、組織厚コンペンセーター63020の周辺を延在する、例えば、少なくとも1つの支持体63024及び/又は支持体タブ63026が含まれ得る。
図499を再び参照して、発射済みステープル30030を、組織厚コンペンセーター60920を係合するように構成可能である。本開示と通して記載する様に、発射済みステープル30030は、組織厚コンペンセーター60920の一部と組織Tを捕捉し、圧縮力を組織厚コンペンセーター60920に適用可能である。更に、主として図500〜502を参照して、組織厚コンペンセーター60920は変形可能であり得る。本明細書で記載するように、第一補正材料60920aを、分離空隙60932によって第二補正材料60920bから分離可能である。図500を参照して、組織厚コンペンセーター60920の圧縮の前に、空隙60932が第一距離を含み得る。圧縮力Aを、発射済みステープル30030(図499)によって、例えば組織厚コンペンセーター60920と組織Tに適用する時に、支持体60924を変形するように構成可能である。ここで図501を参照して、単一ベンド支持体ビーム60924が、第一補正材料60920aと第二補正材料60920bとの間の分離空隙60932が第二距離まで減少するように、圧縮力Aのもとで曲がり得る。主に図502を参照して、第一及び第二補正材料60922a、60922bがまた、圧縮力Aのもとで変形し得る。支持体タブ60926が、補正材料60920の変形を制御可能である。例えば、支持体タブ60926は、互いに接触する様になる時に、補正材料60920の長手方向側部を支持することによって、補正材料60920の過剰な曲がりを防止可能である。支持体タブ60926はまた、圧縮力Aのもと、曲がるか、たわむように構成可能である。更に、又はあるいは、本明細書でより詳細に記載するリミッタプレート60128(図497)が、補正材料60920及び/又は支持体タブ60926がリミッタプレート60128に接触する時に、補正材料60920の変形を制限することが可能である。
更に、本明細書で記載した種々の組織厚コンペンセーターと同様に、組織厚コンペンセーター60920は、変形する時に、スプリングバック又は復元力を発生させ得る。変形した組織厚コンペンセーターによって発生した復元力は、組織厚コンペンセーター60920の方向、寸法、材料及び/又は形状に少なくとも依存し、同時に適用された力によって変形する組織厚コンペンセーター60920の量に依存し得る。更に、組織厚コンペンセーター60920の少なくとも一部が、組織厚コンペンセーター60920が、発射済みステープル30030によって変形する時に、ばね負荷又は復元力を発生するするように、弾力性があり得る。支持体60924は、弾力性材料を含み得、及び/又は少なくとも1つの補正材料60922は、組織厚コンペンセーター60920が弾力性であるように、弾力性のある材料を含み得る。
ここで図504を参照して、外科用ステープリング器具のエンドエフェクタは、第一ジョーと第二ジョーを含み得、ここで第一ジョーと第二ジョーの少なくとも1つが他に他にして移動されるように構成可能である。エンドエフェクタには、ステープルカートリッジチャネル19070を含む第一ジョーと、アンビル19060を含む第二ジョーが含まれ得、ここでアンビル19060は、例えばステープルカートリッジチャネル19070に向かって、及び/又はから離れて回転し得る。ステープルカートリッジチャネル19070を、例えばステープルカートリッジチャネル19070内に取り外し可能に保持可能な、ステープルカートリッジ19000を受容するように構成可能である。ステープルカートリッジ19000は、カートリッジ本体19010と組織厚コンペンセーター19020を含んでよく、ここで組織厚コンペンセーター19020は、カートリッジ本体19010に取り外し可能に取り付け可能である。ここで図505を参照して、カートリッジ本体19010は、複数のステープル空洞19012と、それぞれのステープル空洞19012内に位置付けられるステープル19030を含み得る。また、ステープル19030は、カートリッジ本体19010内に位置付けられるステープルドライバ19040によって指示可能であり、ここで、図506にて図解するように、例えば、スレッド及び/又は発射部材が、ステープルカートリッジ19000を通して前進して、ステープルドライバ19040をステープル空洞19012内に上方に持ち上げ、ステープル空洞19012からステープル19030を発射する。
主に図504及び505を参照して、組織厚コンペンセーター19020が、弾力的部材19022と、弾力的部材19022をカプセル封入する容器19024を含み得る。容器19024は、密封可能であり、周辺の大気圧とは異なる圧力を有する内部大気を含む空洞を画定可能である。内部大気の圧力は、周辺大気の圧力よりも大きくてよく、一方で代替として、内部大気の圧力は、周辺大気の圧力よりも小さくてよい。容器19024が、周辺大気の圧力よりも小さい圧力を含む場合、容器19024の側壁は真空密封可能である。そのような場合、真空は、容器19024の歪曲、折り畳み、及び/又は平板化を引き起こし得、ここで、容器19024内に位置付けられる弾力性部材19022が、容器19024内で弾性的に圧縮され得る。真空が容器19024上で引かれる時に、弾力性部材19022は、下方に歪むか変形してよく、圧縮又は真空パック状態で、容器19024の側壁によって適所で保持され得る。
弾力性部材19022と容器19024は生体適合性材料から構成される。弾力性部材19022及び/又は容器19024は例えばPLLA、PGA、及び/又はPCLのような、生体吸収性材料から構成され得る。弾力性部材19022は、弾力性材料から構成され得る。弾力性部材19022はまた、構造弾力性を含み得る。例えば、弾力性部材19022は、中空チューブの形態であり得る。
以上に加え、組織厚コンペンセーター19020は、カートリッジ本体19010のデッキ表面19011に対して、又は隣接して位置付け可能である。ステープル19030が、少なくとも部分的に発射される時に、図506をここで参照して、ステープル19030の脚部が、容器19024に穴を開けるか、又は破裂させる。容器19024には、切断部材19080が進行して、ステープルカートリッジ19000とアンビル19060間に位置付けられる組織Tに穴を開ける時に、切断部材19080がまた、容器19024の中心部分19026に穴を開け、それによって、容器19024に穴を開ける、もしくは破裂させるように、カートリッジ本体19010の切断スロット19016上に位置付け可能な中心部分19026を含み得る。いずれの場合でも、一旦容器19024が破裂したならば、容器19024内の内側大気が、組織厚コンペンセーター19020周辺の大気と均質化し、弾性的部材19022が、その歪曲のない、及び/又は平板化していない構成を再取得する、又は少なくとも部分的に再取得するために、弾性的に拡張することを許容し得る。そのような状況において、弾性的部材19022は、変形したステープル19020内に捕捉された組織Tに付勢力を提供可能である。より具体的には、容器19024が破裂する時、組織厚コンペンセーター19020が、ステープル19030内で捕捉した組織Tの厚さを補正可能であるように、アンビル19060中で画定されたポケット19062の形成表面によって変形している後、ステープル19030の脚部が、組織Tと、ステープル19030内の弾性的部材19022の少なくとも一部分を捕捉可能である。例えば、ステープル19030内で捕捉された組織Tがより薄い場合、ステープル19030内に捕捉された弾性的部材19022が拡張して、ステープル19030内の空隙を満たし、組織Tに十分な圧縮力を適用可能である。それに応じて、ステープル19030内に捕捉された組織Tが厚い場合、ステープル19030内に捕捉された弾性的部材19022が圧縮されたままであり、ステープル19030内の厚い組織のための空間をつくり、同様に組織Tに対する十分な圧縮力を適用可能である。
容器19024が破裂する時、以上で概略したように、弾性的部材19022が、これらの本来の構成に弾性的に戻ろうと試みて、拡張し得る。特定の状況において、ステープル19030内で捕捉された弾性的部材19022の部分は、その本来の歪曲のない形状に戻ることができなくてよい。そのような状況において、弾性的部材19022は、ステープル19030内で捕捉された組織Tに圧縮力を適用可能であるばねを含み得る。弾性的部材19022は、弾性的部材19022によって適用された圧縮力が、量又は距離に対して直線比例する直線ばねを模倣可能であり、弾性部材19022は、ステープル19030内でゆがんだままである。あるいは、弾性的部材19022が、弾性的部材19022によって適用された圧縮力が、量又は距離に直線比例しない非線形ばねを模倣可能であり、弾性的部材19022は、ステープル19030内でゆがんだままである。
図507及び508を主に参照して、ステープルカートリッジ19200は、その中に1つ以上の密封した容器19222を含み得る、組織厚コンペンセーター19220を含み得る。容器19222のそれぞれは、密封可能で、内部大気を含み得る。密封した容器19222内の内部大気の圧力は、大気圧を超えてよく、あるいは密封した容器19222内の内部大気の圧力は、大気圧より低くてよい。容器19222内の内部大気の圧力が大気圧より低い場合、容器19222は、真空を含むと記載できる。1つ以上の容器19222を、例えば、外側覆い、容器、ラップ及び/又はフィルム19224中に被覆する、又は入れることができ、ここで組織厚コンペンセーター19220を、カートリッジ本体19010のデッキ表面19011上に位置付け可能である。それぞれの容器19222は、例えば閉端部と開端部を有する、円形、又は少なくとも実質的に円形の横断面を有するチューブから製造可能である。真空を、チューブの開端部で引くことができ、十分な真空がチューブ内で達成されたならば、開端部を閉じて密封し得る。例えば、チューブは、ポリマー材料から構成され得、ここでチューブの開端部は、それを閉じ、密封するために、熱あぶり可能である。任意の事象において、それぞれの容器19222内の真空が、チューブの側壁を内側に引き、チューブを弾性的に歪曲及び/又は平坦化する。容器19222を、図508にて、少なくとも部分的に平坦化した状態で図解している。
ステープル19030がその未発射位置である時、図508にて図解するように、ステープル19030の先端部が、組織厚コンペンセーター19220の下に位置付けられ得る。例えば、ステープル19030は、ステープル19030が、図508にて図解するような、未発射位置から、図509にて図解するようなこれらの発射位置まで移動するまで、ステープル19030が容器19222に接触しないように、それぞれのステープル空洞19012内で位置付け可能である。組織厚コンペンセーター19220のラップ19224が、ステープル19030によって時期尚早に穴が開くことから、容器19220を保護可能である。ステープル19030が少なくとも部分的に発射される時に、図509をここで参照して、ステープル19030が、容器19222に穴を開けるか、又は破裂させ得る。そのような状況において、容器19222内の内側大気が、容器19222周辺の大気と均質化可能であり、これらの歪曲のない、及び/又は平坦化していない構成を取り戻す、又は少なくとも部分的に取り戻すために弾性的に拡張可能である。そのような状況において、穴の開いた容器19222が、変形したステープル19030内に捕捉された組織に付勢力を提供可能である。より具体的には、容器19222が破裂する時、容器19222が、ステープル19030内で捕捉された組織Tの厚さを補正可能なように、アンビル19060中で画定されたポケット19062の形成表面によって変形している後、ステープル19030の脚部が、組織Tと、ステープル19030内の容器19222の少なくとも一部を捕捉可能である。例えば、ステープル19030内に捕捉された組織Tが薄い場合、ステープル19030内で捕捉された容器19222が拡張し、ステープル19030内の空隙を満たし、同時に組織Tに十分な圧縮力を適用可能である。それに応じて、ステープル19030内に捕捉された組織Tが厚い場合、ステープル19030内に捕捉された容器19222が圧縮されたままであり、ステープル19030内の厚い組織のための空間をつくり、同時に組織Tに対する十分な圧縮力を適用可能である。
容器19222が破裂する時、以上で概略したように、容器19222が、これらの本来の構成に弾性的に戻ろうと試みて、拡張し得る。ステープル19030内で捕捉された容器19222の部分は、その本来の歪曲のない形状に戻ることができなくてよい。そのような状況において、容器19222は、ステープル19030内で捕捉された組織Tに圧縮力を適用可能であるばねを含み得る。容器19222は、容器19222によって適用された圧縮力が、量又は距離に対して直線比例する直線ばねを模倣可能であり、容器19222は、ステープル19030内でゆがんだままである。あるいは、容器19222が、容器19222によって適用された圧縮力が、量又は距離に直線比例しない非線形ばねを模倣可能であり、容器19222は、ステープル19030内でゆがんだままである。容器19222は、これらの密封構成である時には、中空及び空であってよい。あるいは、それぞれの容器19222が空洞を画定可能であり、更に、その中に含まれる少なくとも1つの薬物が更に含まれ得る。容器19222は、例えば放出及び/又は生体吸収可能な少なくとも1つの薬物から構成され得る。
組織厚コンペンセーター19220の容器19222は、任意の好適な様式で配置可能である。図507にて図解するように、カートリッジ本体19010中で画定されるステープル空洞19012と、ステープル空洞19012内に位置付けられるステープル19030を列中に配置可能である。図解するように、ステープル空洞19012を、例えば6本の長手方向直線列に構成可能であるが、ステープル空洞19012の任意に好適な構成が利用可能である。また図507にて図解するように、組織厚コンペンセーター19220は、6個の容器19222を含み得、それぞれの容器19222は、ステープル空洞19012の列と整列されるか、その上に位置付けられてよい。ステープル空洞19012の列内のそれぞれのステープル19030は、同一の容器19222に穴を開けるように構成可能である。特定の状況において、ステープル19030のいくつかのステープル脚部が、その上に位置付けられる容器19222に穴を開けずによく、しかしながら、容器19222は、連続内部空洞を画定し、例えば、空洞は、内部空洞大気が、容器19222周辺の大気圧と同等かすることを許容するために、ステープル19030の少なくとも1つによって十分に孔を開けられる。ここで図514を参照して、組織厚コンペンセーターには、ステープル19030のラインに対して横断する方向で延在可能な、例えば容器19222’のような容器が含まれ得る。例えば、容器19222’は、多数のステープル列にわたって延在可能である。ここで図515を参照して、組織厚コンペンセーター19220’’は、ステープル19030のラインに対して、垂直、又は少なくとも実質的に垂直である方向で延在する、複数の容器19222’’を含み得る。例えば、いくつかの容器19222’’は、ステープル19030によって孔を開けられ得るが、一方で他はステープル19030によって孔が開けられなくてよい。容器19222’’は、例えば、切断部材が容器19222’’を横断し、破裂させる、切断経路にわたって、又は通って延在可能である。
以上で記載したように、例えば、組織厚コンペンセーター19220のような、組織厚コンペンセーターは、例えば容器19222のような複数の密封容器を含み得る。以上でまた記載した様に、それぞれの密封容器19222は、別の内部大気を含み得る。容器19222は異なる内部圧力を有し得る。例えば、第一容器19222は、第一圧力を有する内部真空を含み得、第二容器19222は、例えば第二の異なる圧力を有する内部真空を含み得る。例えば、容器19222の歪曲又は平坦化の量は、その中に含まれる内部大気の真空圧の関数であり得る。例えば、より大きな真空を有する容器19222が、より小さな真空を有する容器19222と比較して、より大きな量、歪曲、又は平坦化し得る。容器の空洞は、2つ以上の分かれた、密封された空洞に分けることができ、ここでそれぞれの分かれた密封された空洞は、別の内部大気を含み得る。例えば、ステープル列内のいくつかのステープルが、容器内で画定された第一空洞に穴を開けるために構成され、配置され得、一方でステープル列内の他のステープルが、例えば容器内で画定された第二空洞に孔を開けるように構成され、配置され得る。そのような場合において、とりわけステープル列中のステープルが、以上で記載したように、ステープル列の1つの端部から他へ連続して発射される時に、空洞の1つがそのまま残り、他の空洞が破裂する時にその内部大気を保持可能である。第一空洞は、第一新空圧を有する第一大気を有してよく、第二空洞は、例えば第二の異なる新空圧を有する内部大気を有してよい。そのまま残る空洞は、容器が生体吸収されるまでその内部圧力を保持し、それによって次元圧力放出がつくられる。
ここで図510及び511を参照して、例えば組織厚コンペンセーター19120のような、組織厚コンペンセーターを、アンビル19160に取り付け可能である。以上と同様に、組織厚コンペンセーター19120には、容器19124と、その中に位置付けられる複数の弾力的部材19122を含み得る。以上とまた同様に、容器19124は、組織厚コンペンセーター19120を取り囲んでいる大気圧よりも小さいか、又は大きい圧力を有している内部大気を含む空洞を画定可能である。容器19124内の内部大気が真空を含む場合、容器19124と、その中に位置付けられる弾性的部材19122が容器19124内の真空と、容器19124の外側の大気圧の間の圧力差によって、歪曲、折り畳まれ、及び/又は平坦化され得る。利用に際し、アンビル19160が、ステープルカートリッジ19100と反対に位置付けられ、容器19124上の表面19121を係合している組織が、組織厚コンペンセーター19120とステープルカートリッジ19100の中間に位置付けられる組織Tを係合し得る、閉鎖位置に移動させることができる。利用に際し、以上で記載するように、発射部材19080が、遠位に進行して、ステープル19030を発射し、同時に組織Tを切開可能である。組織厚コンペンセーター19120には更に、アンビル19160内で画定した切断スロットと整列可能な、中間部分19126が更に含まれ得、ここで発射部材19080が組織厚コンペンセーター19120を通して遠位に進行する時に、発射部材19080が容器19124に穴を開けるか、又は破裂させることができる。また、以上と同様に、発射部材19080は、図512にて図解するように、ステープル19030がアンビル19160と接触して、これらの変形構成に変形可能なように、ステープルドライバ19040を上方に持ち上げ、ステープル19030を発射可能である。ステープル19030を発射する時、容器19124内に位置付けられる弾性的部材19122が、以上で概説したように、少なくとも部分的に拡張可能であるように、ステープル19030が組織Tに孔を開け、ついで容器19124に穴を開けるか、破裂させることが可能である。
以上に加え、組織厚コンペンセーターは、生体適合性材料から構成され得る。フォームのような、生体適合性材料としては、材料に望む特性を提供するための、粘着付与剤、界面活性剤、充填剤、架橋剤、顔料、色素、抗酸化剤及び他の安定化剤及び/又はこれらの組み合わせが含まれてよい。生体適合性フォームは、界面活性剤を含んでよい。界面活性剤は、材料の表面に適用してよく、及び/又は材料内に分散させてよい。特定の理論に束縛されるものではないが、生体適合性材料に適用された界面活性剤は、材料に接触している流体の表面張力を減少させてよい。例えば、界面活性剤は、材料内への水の浸潤を加速させるために、材料に接触している水の表面張力を減少させてよい。水は触媒として働き得る。界面活性剤は、材料の親水性を増加させてよい。
界面活性剤には、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤が含まれ得る。界面活性剤の例としては、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステラリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール、及びポリオキサマー、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はしない。界面活性剤には、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマーが含まれてよい。界面活性剤には、リン脂質界面活性剤が含まれてよい。リン脂質界面活性剤は、抗菌安定化特性を提供し、及び/又は生体適合性材料中に他の材料を分散させ得る。組織厚コンペンセーターは、少なくとも1つの薬物を含んでよい。組織厚コンペンセーターは、本明細書で記載した、1つ以上の天然材料、非合成材料及び/又は合成材料を含んでよい。組織厚コンペンセーターは、ゼラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、酸化再生セルロース、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリアクチック酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン及びこれらの組合わせを含む、生体適合性フォームを含んでよい。組織厚コンペンセーターは、少なくとも1つの薬物を含むフィルムを含んでよい。組織厚コンペンセーターは、少なくとも1つの薬物を含む、生体分解性フィルムを含んでよい。薬物には液体、ゲル及び/又は粉末が含まれてよい。薬物には、例えば、シスプラチン、マイトマイシン及び/・又はアドリアマイシンのような、抗がん剤が含んでよい。
組織厚コンペンセーターは、は、生体分解性材料が分解されるに伴い、少なくとも1つの薬物の制御された溶出を提供するために、生体分解性材料を含んでよい。生体分解性材料は、生体分解性材料が、例えば活性化流体のような活性化物と接触する時に、分解(degrade)、分解(decompose)、又は構造統合性を失い得る。例えば活性化流体には、生理食塩水や、任意の他の電解溶液が含まれてよい。生体分解性材料は、噴霧、ディッピング、及び/又はブラッシングを含むが限定はされない、従来の技術によって、活性化流体を接触してよい。利用に際し、例えば、外科医が、少なくとも1つの薬物を含む組織厚コンペンセーターを含むエンドエフェクタ及び/又はステープルカートリッジを、塩化ナトリウム、塩化カルシウム及び/又は塩化カリウムのような塩溶液を含む活性化流体内に浸すことができる。組織厚コンペンセーターは、組織厚コンペンセーターが分解されるに伴い、薬物を放出してよい。組織厚コンペンセーターからの薬物の溶出は、迅速な初期溶出速度とより遅い保持溶出速度によって特徴付けられ得る。
組織厚コンペンセーター歯例えば、酸化剤を含んでよい、生体適合性材料から構成され得る。酸化剤は、有機過酸化物及び/又は無機過酸化物であり得る。酸化剤の例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化カルシウム及び過酸化マグネシウム、及び過炭酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定はされない。酸化剤には、例えば過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、次亜ヨウ素酸塩、過炭酸塩などの、過酸化物系酸化剤及び過ハロゲン化物系酸化剤が含まれてよい。酸化剤には、例えば、亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムのような、アルカリ金属亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩及び過ホウ酸塩が含まれてよい。酸化剤には、バナジウム酸塩が含まれてよい。酸化剤には、アスコルビン酸が含まれてよい。酸化剤には、活性酸素発生剤が含まれてよい。組織スカフォールドには、酸化剤を含む生体適合性材料が含まれてよい。
生体適合性材料には、液体、ゲル、及び/又は粉末が含まれてよい。酸化剤には、例えば、ミクロ粒子及び/又はナノ粒子が含まれてよい。例えば、酸化剤は、マイクロ粒子及び/又はナノ粒子に粉砕されてよい。酸化剤は、ポリマー溶液中に酸化剤を懸濁することによって、生体適合性材料内に組み込んでよい。酸化剤は、凍結乾燥工程の間に、生体適合性材料内に組み込まれてよい。凍結乾燥後、酸化剤を生体適合性材料の細胞壁に付着させ、接触の際に組織と相互作用させてよい。酸化剤を、生体適合性材料に化学的に結合させなくてよい。過炭酸塩乾燥粉末を、生体適合性フォーム内に埋め込んで、酸素の徐放による延長された生物学的効果を提供してよい。過炭酸塩乾燥粉末を、不織布構造の重合性繊維内に埋め込み、酸素の徐放による延長された生物学的効果を提供してよい。生体適合性材料には、例えばデオキシシクリン及びアスコルビン酸のような、酸化剤及び薬物が含まれてよい。
生体適合性材料には、迅速放出酸化剤及び/又は徐放酸化剤が含まれてよい生体適応性材料からの酸化剤の溶出は、迅速な初期溶出速度と、徐放溶出速度によって特徴付けられ得る。酸化剤は、酸化剤が、例えば水のような体液に接触する時に、酸素を産出し得る。体液の例としては、血液、血漿、腹膜液、脳脊髄液、尿、リンパ液、滑液、硝子体液、唾液、胃腸内腔成分、及び/又は胆汁があげられ得るが、これらに限定はされない。特定の理論に束縛されるわけではないが、酸化剤は、切断及び/又はステープリングの間にダメージを受け得る組織に対して、細胞死を減少させ、組織生存性を増強させ、及び/又は、組織の機械的強度を保持し得る。生体適合性材料には、少なくとも1つのマイクロ粒子及び/又はナノ粒子が含まれてよい。生体適合性材料には、本明細書で記載した、1つ以上の天然材料、非合成材料及び合成材料が含まれてよい。生体適合性材料には、例えば45〜50nm及び/又は45〜50μmのような、約10nm〜約100nm、及び/又は約10μm〜約100μmの平均直径を有する粒子が含まれてよい。生体適合性材料には、少なくともその中に埋め込まれたマイクロ粒子及び/又はナノ粒子を含む生体適合性フォームが含まれてよい。マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、生体適合性材料と化学的に結合していなくてよい。マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、薬物の制御放出を提供してよい。マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、少なくとも1つの薬物を含んでよい。マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、例えば、止血剤、抗菌剤、及び/又は酸化剤を含んでよい。組織厚コンペンセーターには、酸化再生セルロースを含む止血剤、ドキシクライン及び/又はゲンタマイシンを含む抗菌剤、及び/又はペルカバントを含む酸化剤を含む生体適合性フォームが含まれてよい。マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、例えば、3日までの薬物の制御放出を提供し得る。
マイクロ粒子及び/又はナノ粒子は、製造工程の間、生体適合性材料内に埋め込まれてよい。例えば、PGA/PCLのような生体適合性ポリマーは、例えばジオキサンのような溶媒と接触して、混合物を形成してよい。生体適合性ポリマーは、すりつぶして粒子を形成してよい。ORC粒子あり、又はなしで乾燥粒子を混合物と接触させて懸濁液を形成してよい。懸濁液を凍結乾燥して、その中に埋め込まれた乾燥粒子及び/又はORC粒子を持つPGA/PCLを含む生体適合性フォームを形成してよい。
本明細書で開示した組織厚コンペンセーター又は層は、例えば吸収性ポリマーから構成され得る。組織厚コンペンセーターは、フォーム、フィルム、繊維性織物、繊維性不織PGA,PGA/PCL(ポリ(グリコール酸−co−カプロラクトン))、PLA/PCL(ポリ(乳酸−co−ポリカプロラクトン))、PLLA/PCL、PGA/TMC(ポリ(グリコール−co−トリメチレンカーボネート))、PDS、PEPBO又は多の吸収性ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオルソエステル、ポリアンヒドリド、ポリエステルアミド、及び/又はポリオキサエステルから構成され得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、PGA/PLA(ポリ(グリコール酸−co−乳酸))及び/又はPDS/PLA(ポリ(p−ジオキサノン−co−乳酸))から構成され得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、有機材料から構成され得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、架橋ヒアルロン酸及び/又は酸化再生セルロースから構成され得る。組織厚コンペンセーターは、例えば、15ショアA(65ショアOO)の最大剛性を有する3〜7ショアA(30〜50ショアOO)範囲でのデュロメータを含んでよい。組織厚コンペンセーターは、例えば、13N(3lbf)負荷下40%の圧縮、27N(6lbf)負荷下60%圧縮、及び/又は89N(20lbf)負荷下80%圧縮を受け得る。例えば、空気、窒素、二酸化炭素及び/又は酸素のような、1つ以上の気体を、組織厚コンペンセーターを通してバブルしてよく、及び/又は組織厚コンペンセーター内に含め得る。組織厚コンペンセーターは、組織厚コンペンセーターを含むおよそ50%〜およそ75%の材料剛性を含む、ビーズをその中に含み得る。
組織厚コンペンセーターには、例えば、ヒアルロン酸、栄養素、フィブリン、トロンビン、血小板豊血漿、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標)−5ASA+スルファピリジンジアゾ結合))−プロドラッグ−結腸バクテリア(アゾレダクターゼ)、メサラミン(遅延放出のために異なるプロドラッグ構成を有する5ASA)、Asacol(登録商標)(5ASA+オイドラギット−Sコーティング−pH>7(コーティング溶解))、Pentasa(登録商標)(5ASA−エチルセルロースコーティング−時間/pH依存遅延放出)、Mesasal(登録商標)(5ASA+オイドラギット−Lコーティング−pH>6)、Olsalazine(5ASA+5ASA−結腸バクテリア(アゾレダクターゼ))、Balsalazide(5ASA+4アミノベンゾイル−B−アラニン)−結腸バクテリア(アゾレダクターゼ))、顆粒メサラミン、Lialda(メサラミンの遅延及びSR処方物)、HMPL−004(TNF−α、インターロイキン−1β及び核−κB活性化を阻害するハーブ混合物)、CCX282−B(腸粘膜内へのTリンパ細胞のトラフィッキングを干渉する、経口ケモカイン受容体アンタゴニスト)、Rifaximin(非吸収性広範囲スペクトル抗生物質)、Infliximab、マウスキメラ(TNF−αに対するモノクローナル抗体−従来療法に対して不応性の中程度/重度管腔及び瘻形成クローン病の成人/小児患者における兆候/症状減少及び臨床的寛解保持に対する承認)、Adalimumab、トータルヒトIgG1(抗TNFαモノクローナル抗体−クローン病の兆候/症状の減少、及び従来療法に対して不応性の、又はInfliximabに対して不応性となった中程度/重度クローン病の成人患者における臨床的寛解保持に対する承認)、Certolizumab pegoll、ヒト抗TNF FAB’(ポリエチレングリコールに連結したモノクローナル抗体断片−クローン病の兆候/症状の減少、及び従来療法に不応性の、中程度/重度の疾患を有する成人患者における応答の誘導及び保持に対する承認)、Natalizumab、第一非TNFα阻害剤(クローン病に対して承認された生物製剤)、ヒト化モノクローナルIgG4抗体(対α−4インテグリン−従来のクローン病治療及びTNF−αの阻害剤に対して不応性、又は耐性のない、炎症のエビデンスのある、中程度/重度の疾患を有する患者において臨床応答及び寛解誘導、保持に対するFDA承認)、Infliximabとの同時投与免疫調節剤、アザチオプリン6−メルカプトプリン(プリン合成阻害剤−プロドラッグ)、メトトレキサート(テトラヒドロ葉酸合成に関与するジヒドロ葉酸リダクターゼ(DHFR)酵素に結合、全てのプリン合成を阻害)、アロプリノール及びチオプリン治療、PPI、ヒーリングラインを保護するために酸抑制に対するH2、C−Diff−Flagyl、バンコマイシン(便転座治療:プロバイオティクス、正常内腔微生物叢の再生)及び/又はRifaximin(細菌過剰増殖(顕著な肝性脳症)の処置、腔内細菌における活性によりGI間では吸収されない)が含まれ得る。
本明細書で記載するように、組織厚コンペンセーターは、例えば、ステープルカートリッジから発射されたステープル内に捕捉される、及び/又はステープルライン内に含まれる組織の厚さにおける変化を補正可能である。他に言及するように、ステープルライン内の特定のステープルは、組織の厚い部分を捕捉可能であり、一方でステープルラインの他のステープルは、組織の薄い部分を捕捉可能である。そのような環境において、組織厚コンペンセーターは、ステープル内の異なる高さ又は厚さを推定し、捕捉した組織が厚い又は薄いにかかわらず、ステープル内で捕捉した組織に圧縮力を適用可能である。組織厚コンペンセーターは、組織の硬さにおける変化を補正可能である。例えば、ステープルライン内の特定のステープルが、組織の非常に圧縮性の部分を捕捉可能であり、一方でステープルライン内の他のステープルが、圧縮性が小さい組織の部分を捕捉可能である。そのような状況において、例えば、組織厚コンペンセーターが、より低い圧縮性、又はより高い硬度を有する組織を捕捉したステープル内で、より小さな高さを、相応に、より高い圧縮性又はより低い硬度を有する組織を捕捉したステープル内でより高い高さを、仮定するように構成可能である。いずれの場合でも、組織厚コンペンセーターは、例えば、組織厚における変化、及び/又は組織の硬さにおける変化を補正するかどうかにかかわらず、例えば「組織コンペンセーター」及び/又は「コンペンセーター」と呼ばれ得る。
本明細書に記載されているデバイスは、1回の使用の後に廃棄されるように設計することができ、又は、これらは複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整されることができる。再調整は、装置の分解工程、これに続く洗浄工程又は特定部品の交換工程、及びその後の再組み付け工程の任意の組み合わせを含むことができる。詳細には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部材を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り除くことができる。特定の部材の洗浄及び/又は交換に際し、装置を再調整施設において、あるいは外科手術の直前に手術チームによって再組み付けしてからその後の使用に供することができる。当業者であれば、装置の再調整に、分解、洗浄/交換、及び再組み付けのための様々な技術を利用できる点は認識されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
好ましくは、本明細書で説明した本発明は、外科手術の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖かつ封止された容器に器具を入れる。次いで容器及び器具を、ガンマ線、X線又は高エネルギー電子線などの、容器を貫通することができる放射線野の中に置く。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。封止容器は医療施設において開封されるまで器具を無菌状態に保つ。
全体又は部分において、本明細書に参照により組み込まれると称されるいずれの特許公報又は他の開示物も、組み込まれた事物が現行の画定、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように、また必要な範囲で、本明細書に明確に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する内容に優先するものとする。本明細書に参照により組み込まれるものとされているが既存の画定、見解、又は本明細書に記載された他の開示内容と矛盾するすべての内容、又はこれらの部分は、組み込まれた内容と既存の開示内容との間にあくまで矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
以上、本発明を代表的な構成を有するものとして説明したが、本発明は本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願はその一般的原理を利用した本発明のあらゆる変形、使用又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における公知の、又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
〔実施の態様〕
(1) 組織厚コンペンセーターであって、
生体適合性材料と、
第一成分と、
第二成分と、を含み、
前記第一成分と第二成分とが、前記組織厚コンペンセーターを拡張するために、反応産物を形成するように適合される、組織厚コンペンセーター。
(2) 更に、前記第一成分と第二成分の一方を含む、カプセル封入された成分を含み、前記第一成分と第二成分の他方が、前記生体適合性材料中に埋め込まれる、実施態様1に記載の組織厚コンペンセーター。
(3) 前記第一成分が前記生体適合性材料中に埋め込まれた親水性材料を含み、前記第二成分が体液である、実施態様1に記載の組織厚コンペンセーター。
(4) 前記第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、前記第二成分を含む第二のカプセル封入された成分とを含む、実施態様1に記載の組織厚コンペンセーター。
(5) 前記生体適合性材料が、前記第一のカプセル封入された成分と前記第二のカプセル封入された成分とを含む少なくとも1つの被包(encapsulation)を含む、実施態様4に記載の組織厚コンペンセーター。
(6) 前記第一のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記第一成分を放出するように前記第一のカプセル封入された成分が構成され、前記第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記第二成分を放出するように前記第二のカプセル封入された成分が構成される、実施態様4に記載の組織厚コンペンセーター。
(7) 前記生体適合性材料が、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)(poly(phosphazine))、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせを含む、実施態様1〜6のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(8) 前記反応産物が、前記第一成分と前記第二成分とを接触させることによって、インサイチューで形成される、実施態様1に記載の組織厚コンペンセーター。
(9) 前記反応産物が、流体膨張性組成物である、実施態様1〜8のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(10) 前記第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、前記第二成分が第二ヒドロゲル前駆体を含み、前記反応産物がヒドロゲルを含む、実施態様1及び4〜9のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(11) 前記第一成分と第二成分が独立して、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせから選択される、実施態様1〜10のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(12) 水不透過性材料を含む外側層と、前記生体適合性材料及び、前記第一成分及び第二成分の少なくとも1つを含む内側層とを含む、実施態様1〜11のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(13) 前記水不透過性材料が、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、実施態様12に記載の組織厚コンペンセーター。
(14) 前記生体適合性材料が、その中に埋め込まれる強化材料を含み、前記強化材料が、メッシュ、ファイバー、粒子、粉末又は前記の組み合わせを含む、実施態様1〜13のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(15) 前記強化材料が、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、チタン(chitan)、キトサン、アルギン酸塩、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、実施態様14に記載の組織厚コンペンセーター。
(16) 止血剤、抗炎症剤、抗生物質、抗菌剤、抗接着剤、抗凝固剤、薬物、薬学的に活性な薬剤、又は前記の組み合わせを含む、実施態様1〜15のいずれかに記載の組織厚コンペンセーター。
(17) ステープリング器具のアンビル及びステープリング器具のためのステープルカートリッジから選択される物品であって、
実施態様1に記載の組織厚コンペンセーターを含み、前記組織厚コンペンセーターは、
非多孔質材料を含む外側層と、
多孔質材料と、前記第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、前記第二成分を含む第二のカプセル封入された成分と、を含む内側層と、を含む、物品。
(18) 前記外側層が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン(poliglecaprone)、ポリカプロラクトン又はそれらの組み合わせを含み、
前記多孔質材料が酸化再生セルロースを含み、前記第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、前記第二成分が第二ヒドロゲル前駆体を含み、
前記反応産物がヒドロゲルであり、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記組織厚コンペンセーターを拡張するために、前記ヒドロゲルを形成するように前記第一ヒドロゲル前駆体と第二ヒドロゲル前駆体が適合される、実施態様17に記載の物品。
(19) 場合によって、前記カートリッジからアンビルまで、又はカートリッジから前記アンビルまで、ステープルがたどるべきステープル形成経路の少なくとも一部を前記物品が画定し、前記第一及び第二のカプセル封入された成分が、その経路をたどるステープルが前記被包に穴を開けるか、さもなければ破裂させるように、前記ステープル形成経路と整列する、実施態様17又は実施態様18に記載の物品。
(20) 実施態様4に記載の組織厚コンペンセーターを使用して拡張している組織厚コンペンセーターをインサイチューにて形成する方法であって、
前記反応産物を形成するために、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分とのインサイチュー反応を許容するために、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分を破裂させること、を含み、
前記反応産物が、異なる組織厚を補正するために、前記組織厚コンペンセーターを拡張する、方法。
(21) 前記組織厚コンペンセーターが、
ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン、ポリカプロラクトン又は前記の組み合わせを含む外側層と、
酸化再生セルロースを含む内側層と、を含み、
前記第一のカプセル封入された成分が、第一ヒドロゲル前駆体を含み、
前記第二のカプセル封入された成分が、第二ヒドロゲル前駆体を含み、
前記反応産物が、ヒドロゲルを含む、実施態様20に記載の方法。

Claims (21)

  1. 組織厚コンペンセーターであって、
    生体適合性材料と、
    第一成分と、
    第二成分と、を含み、
    前記第一成分と第二成分とが、前記組織厚コンペンセーターを拡張するために、反応産物を形成するように適合される、組織厚コンペンセーター。
  2. 更に、前記第一成分と第二成分の一方を含む、カプセル封入された成分を含み、前記第一成分と第二成分の他方が、前記生体適合性材料中に埋め込まれる、請求項1に記載の組織厚コンペンセーター。
  3. 前記第一成分が前記生体適合性材料中に埋め込まれた親水性材料を含み、前記第二成分が体液である、請求項1に記載の組織厚コンペンセーター。
  4. 前記第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、前記第二成分を含む第二のカプセル封入された成分とを含む、請求項1に記載の組織厚コンペンセーター。
  5. 前記生体適合性材料が、前記第一のカプセル封入された成分と前記第二のカプセル封入された成分とを含む少なくとも1つの被包を含む、請求項4に記載の組織厚コンペンセーター。
  6. 前記第一のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記第一成分を放出するように前記第一のカプセル封入された成分が構成され、前記第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記第二成分を放出するように前記第二のカプセル封入された成分が構成される、請求項4に記載の組織厚コンペンセーター。
  7. 前記生体適合性材料が、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  8. 前記反応産物が、前記第一成分と前記第二成分とを接触させることによって、インサイチューで形成される、請求項1に記載の組織厚コンペンセーター。
  9. 前記反応産物が、流体膨張性組成物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  10. 前記第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、前記第二成分が第二ヒドロゲル前駆体を含み、前記反応産物がヒドロゲルを含む、請求項1及び4〜9のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  11. 前記第一成分と第二成分が独立して、アルブミン、アルギン酸塩、炭水化物、カゼイン、セルロース、キチン、キトサン、コラーゲン、血液、デキストラン、エラスチン、フィブリン、フィブリノーゲン、ゼラチン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ケラチン、タンパク質、血清、デンプン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン又は前記の組み合わせから選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  12. 水不透過性材料を含む外側層と、前記生体適合性材料及び、前記第一成分及び第二成分の少なくとも1つを含む内側層とを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  13. 前記水不透過性材料が、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリプロピレン、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、請求項12に記載の組織厚コンペンセーター。
  14. 前記生体適合性材料が、その中に埋め込まれる強化材料を含み、前記強化材料が、メッシュ、ファイバー、粒子、粉末又は前記の組み合わせを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  15. 前記強化材料が、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、酸化セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、チタン、キトサン、アルギン酸塩、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、又は前記の組み合わせを含む、請求項14に記載の組織厚コンペンセーター。
  16. 止血剤、抗炎症剤、抗生物質、抗菌剤、抗接着剤、抗凝固剤、薬物、薬学的に活性な薬剤、又は前記の組み合わせを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の組織厚コンペンセーター。
  17. ステープリング器具のアンビル及びステープリング器具のためのステープルカートリッジから選択される物品であって、
    請求項1に記載の組織厚コンペンセーターを含み、前記組織厚コンペンセーターは、
    非多孔質材料を含む外側層と、
    多孔質材料と、前記第一成分を含む第一のカプセル封入された成分と、前記第二成分を含む第二のカプセル封入された成分と、を含む内側層と、を含む、物品。
  18. 前記外側層が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン、ポリカプロラクトン又はそれらの組み合わせを含み、
    前記多孔質材料が酸化再生セルロースを含み、前記第一成分が第一ヒドロゲル前駆体を含み、前記第二成分が第二ヒドロゲル前駆体を含み、
    前記反応産物がヒドロゲルであり、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分が破裂する時に、前記組織厚コンペンセーターを拡張するために、前記ヒドロゲルを形成するように前記第一ヒドロゲル前駆体と第二ヒドロゲル前駆体が適合される、請求項17に記載の物品。
  19. 場合によって、前記カートリッジからアンビルまで、又はカートリッジから前記アンビルまで、ステープルがたどるべきステープル形成経路の少なくとも一部を前記物品が画定し、前記第一及び第二のカプセル封入された成分が、その経路をたどるステープルが前記被包に穴を開けるか、さもなければ破裂させるように、前記ステープル形成経路と整列する、請求項17又は請求項18に記載の物品。
  20. 請求項4に記載の組織厚コンペンセーターを使用して拡張している組織厚コンペンセーターをインサイチューにて形成する方法であって、
    前記反応産物を形成するために、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分とのインサイチュー反応を許容するために、前記第一のカプセル封入された成分と第二のカプセル封入された成分を破裂させること、を含み、
    前記反応産物が、異なる組織厚を補正するために、前記組織厚コンペンセーターを拡張する、方法。
  21. 前記組織厚コンペンセーターが、
    ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグレカプロン、ポリカプロラクトン又は前記の組み合わせを含む外側層と、
    酸化再生セルロースを含む内側層と、を含み、
    前記第一のカプセル封入された成分が、第一ヒドロゲル前駆体を含み、
    前記第二のカプセル封入された成分が、第二ヒドロゲル前駆体を含み、
    前記反応産物が、ヒドロゲルを含む、請求項20に記載の方法。
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