JP2015512975A - オレフィン重合用触媒成分 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)のフィッシャー投影式により表される化合物を含むオレフィンの重合用触媒成分に関し、式中、R5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;R6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;R5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、そのヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択され、式(I)の化合物は、触媒成分中の唯一の内部電子供与体である。本発明は、重合用触媒成分を調製する方法であって、i)化合物R4zMgX2-z(式中、R4は、1から20の炭素原子を含有する芳香族、脂肪族または脂環式基であり、Xはハロゲン化物であり、zは0より大きく2より小さい範囲内にある)をアルコキシまたはアリールオキシ含有シラン化合物と接触させて、第1の中間反応生成物を生成する工程;ii)この第1の中間反応生成物を、内部電子供与体および式M(OR2)v-w(R3)wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させる工程;およびiii)第2の中間反応生成物を、ハロゲン含有Ti化合物および式(I)のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体、並びに必要に応じて、モノエステル、ジエステルおよび1,3−ジエーテルを含む群から選択される少なくとも1つの化合物と接触させる工程を有してなる方法にも関する。

Description

本発明は、オレフィン重合用触媒成分に関する。本発明は、その重合用触媒成分を調製する方法およびその方法により直接得られる触媒成分にも関する。さらに、本発明は、その触媒成分を含む重合用触媒系および少なくとも1種類のオレフィンを、その触媒成分を含む重合用触媒系と接触させることによって、ポリオレフィンを製造する方法に関する。
例えば、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを調製するのに適した触媒系およびその成分が一般的に公知であり、そのような触媒成分を調製するための必須要素は、固体マグネシウム含有化合物およびその上に担持されたチタン化合物を含む。そのような触媒は、チーグラー・ナッタ触媒と一般に称される。この「チーグラー・ナッタ触媒」という用語は、当該技術分野においてよく知られており、典型的に、遷移金属を含有する固体触媒成分(従来技術において前触媒(procatalyst)または触媒前駆体とも一般に称される);助触媒としての有機金属成分、および必要に応じて、1種類以上の電子供与成分(例えば、外部供与体)を含む触媒系を称する。その遷移金属を含有する固体触媒成分は、遷移金属ハロゲン化物、すなわち、塩化マグネシウムまたはシリカなどの金属または半金属化合物上に担持されたチタン、クロム、バナジウムのハロゲン化物を含む。様々な触媒タイプの概要が、例えば、非特許文献1に与えられている。
特許文献1には、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含む、オレフィン重合用固体触媒成分が開示されており、その電子供与体は、ポリオールのエステル、特に、(2S,4S)−2,4−ペンタンジオール二安息香酸エステルおよび(2R,4R)−2,4−ペンタンジオール二安息香酸エステルを含む。
そのようなチーグラー・ナッタ触媒型触媒成分を調製するプロセスが、例えば、特許文献2にも記載されており、それには、最初の二工程で、ある形態のMg含有担体が調製され、その後、Mg含有担体が四塩化チタン、および必要に応じて、電子供与化合物と接触させられる、三工程プロセスが開示されている。特許文献3には、特許文献2の触媒およびプロセスの改善されたものが記載されている。特許文献3には、グリニャール化合物およびシラン化合物から得られる固体マグネシウムクロロアルコキシドが、四塩化チタンと接触させられる前に、特定の活性化化合物と接触させられる、重合用触媒成分の調製プロセスが記載されている。その活性化化合物の例としては、カルボン酸、無水カルボン酸、カルボン酸エステル、アルコールおよびエーテル並びにチタンテトラアルコキシドなどの内部電子供与体が挙げられる。
米国特許第7388061B2号明細書 国際公開第96/32427A1号 国際公開第2007/134851A1号
T. Pullukat and R. Hoff in Catal. Rev. - Sci. Eng. 41, vol. 3 and 4, 389-438, 1999
しかしながら、これらの触媒成分を使用することによって得られるポリプロピレンは、分子量分布がかなり狭く、イソタクチック性が低い。分子量分布(MWD)は、ポリオレフィンの性質に影響を与え、それ自体、ポリマーの最終用途に影響を与える;MWDが広いと、加工中の高い剪断速度下での流動性およびブロー技法と押出技法などの、かなり高いダイスウェルでの高速加工を必要とする用途におけるポリオレフィンの加工が一般に改善される。その上、非晶質(アタクチック)ポリマーおよびオリゴマーから主になるキシレン可溶物は、分子量分布の広がりと共に一般に増加し、このことは、多くの用途、例えば、自動車分野および食品と医薬品の包装分野において望ましくない。立体選択性の高いポリマーは、アイソタクチック性が高く、それゆえ、アタクチックポリマー部分の量が少ないポリマーである。ポリマー中にアタクチック部分が多く存在すると、材料の強度の低下、および例えば、表面浸出を生じる材料表面への移行のように、最終製品の性質が低下し得る。したがって、分子量分布が広く、アイソスタチック性がさらに高い、すなわち、アタクチックポリマー含有量が少ないポリマーが益々重要になってきている。
それゆえ、本発明の課題は、重合によりポリオレフィン、特にポリプロピレンを調製できる改良触媒を提供することにあり、得られたポリオレフィンは、分子量分布が広く、アイソスタチック性が高い、すなわち、アタクチック異性体の量が少ない。
この課題は、式(I)
Figure 2015512975
のフィッシャー投影式により表される化合物を含む触媒成分により達成され、式中、
5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;
6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;
5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、そのヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択され;
式(I)の化合物は、触媒成分中の唯一の内部電子供与体である。
ある実施の形態において、本発明は、触媒成分が、式1の構造を有する化合物である(2S,4S)−異性体および/またはR5〜R7が式Iの化合物について定義されたものと同じである、式2の構造を有する化合物である(2R,4R)−異性体を含まないという条件で、内部電子供与体として式Iの化合物を含む触媒成分にも関する。RおよびSは、当該技術分野に公知のように、分子のキラル中心を表す。式1および2の化合物は、ここでは、エナンチオマーとして称してもよい。例えば、式1のエナンチオマーは、(2S,4S)−2,4−ペンタンジオール二安息香酸エステルであってよく、式2のエナンチオマーは、(2R,4R)−2,4−ペンタンジオール二安息香酸エステルであってよく、これらの異性体全てを含む混合物は、2,4−ペンタンジオール二安息香酸エステル(PDDB)であろう。
Figure 2015512975
別の実施の形態において、本発明による触媒成分中の全ての内部供与体は、式Iの化合物により表される。式Iの化合物の構造は、代わりに、式Ia(2R,4Sメソ異性体)および式Ib(2S,4Rメソ異性体)により表すこともできる。
Figure 2015512975
さらに別の実施の形態において、本発明による触媒成分は内部電子供与体を含み、この内部電子供与体は、式Iのフィッシャー投影式により表される化合物を含むが、式1および/または式2のフィッシャー投影式により表される化合物は含まない。
式Iの化合物はメソ異性体である、すなわち、2つの立体中心(キラル中心)を含むが、キラルではない。アイソスタチック性が比較的高く、分子量分布が広いポリオレフィンを調製できることが、請求項1に定義されたメソ異性体を含む触媒の利点である。このことは、本発明による触媒が、非晶質ポリマーを少量しか生成せず、それゆえ、キシレン可溶性内容物が少ないポリオレフィンを生成することを意味する。
本発明による触媒成分のさらなる利点は、少量のワックス、すなわち、重合反応中に形成される低分子量ポリマーの形成が少ないことであり、そのため、重合反応器内の「粘着性」が低減しているか全くない。さらに、本発明による触媒成分により得られるポリマーの収率が高い。
内部供与体(内部電子供与体とも称される)は、ここでは、オレフィン重合用の(チーグラー・ナッタ)触媒系のための固体触媒成分の調製における反応体と一般に記載される電子供与化合物としてここに定義される;すなわち、マグネシウム含有担体をハロゲン含有Ti化合物および内部供与体と接触させる。
ここに用いたように、「ヒドロカルビル」という用語は、アルキル、アルケニル、およびアルキニルを含む直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族ラジカル;シクロアルキル、シクロアルケニルなどの脂環式ラジカル;単環式または多環式芳香族ラジカルなどの芳香族ラジカル;並びにアルカリルおよびアラルキルなどのその組合せを含む、水素原子と炭素原子を含有する置換基である。
本発明において、式IにおけるR6およびR7の少なくとも一方の基は、水素、ハロゲン、C1〜C10直鎖または分岐鎖アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C10アリール、およびC7〜C10アルカリルまたはアラルキル基からなる群より選択されてもよい。
6およびR7の少なくとも一方の基が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、フェニル、およびハロフェニル基からなる群より選択されることがより好ましい。
6またはR7のいずれかが水素を表すことが好ましい。R6およびR7がメチルまたはエチル基を表すことがより好ましい。R6またはR7のいずれかが水素を表し、他方のR6またはR7がメチルまたはエチル基を表す場合が特に好ましい。
5が、フェニル、アルキル、アルコキシまたはハロゲンにより置換されたフェニルなどのベンゼン環含有基;必要に応じて、そのベンゼン環の炭素原子は、酸素原子および/または窒素原子のヘテロ原子により置換されている;ビニル、プロペニル、スチリルなどの、アルケニルまたはフェニル置換アルケニル;メチル、エチル、プロピルなどのアルキル;から選択されることが好ましい。
5がフェニル基を表すことがより好ましい。
式(I)による内部供与体として特に好ましいのは、メソペンタン−2,4−ジオール二安息香酸エステル(mPDDB)である。メソペンタン−2,4−ジオール二安息香酸エステルを有する触媒成分により、アイソタクチック性が高く(すなわち、アタクチックポリマーの量が少なく、キシレン可溶性内容物が少ない)、分子量分布が広いポリオレフィンを調製することが可能である。
本発明による触媒成分がモノエステルをさらに含有してもよい。そのモノエステルは、当該技術分野に公知のモノカルボン酸のどのようなエステルであっても差し支えない。モノエステルは、式R’−CO−OR”(式II)を有して差し支えなく、式中R’はR”と同じであっても異なっても差し支えない。
R’およびR”は、水素、多くとも20の炭素原子しか有さない直鎖、分岐鎖および環状アルキル、および6から20の炭素原子を有する芳香族置換または未置換ヒドロカルビルからなる群より選択されてよい。特に、R’は、水素;1から20の炭素原子、好ましくは1から10の炭素原子、最も好ましくは1から5の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖アルキル;および3から20の炭素原子、好ましくは3から10の炭素原子、最も好ましくは3から5の炭素原子を有する環式アルキル;および6から20の炭素原子、好ましくは6から10の炭素原子を有する芳香族置換または未置換ヒドロカルビルからなる群より選択されてよい。
モノエステルの適切な例としては、ギ酸エステル、例えば、ギ酸ブチル;酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸アミルおよび酢酸ブチル;アクリル酸エステル、例えば、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸イソブチル;安息香酸エステル、特に、安息香酸のC1〜C20ヒドロカルビルエステル、ここで、このヒドロカルビル基は、1つ以上の14、15または16族ヘテロ原子含有置換基により置換されているか未置換である、およびそのC1〜C20(ポリ)ヒドロカルビルエーテル誘導体、好ましくはその安息香酸C1〜C4アルキルおよびそのC1〜C4環アルキル化誘導体;より好ましくは、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、p−メトキシ安息香酸メチル、p−エトキシ安息香酸メチル;最も好ましくは安息香酸エチルが挙げられる。他の適切な例としては、p−トルイル酸メチルおよびナフテン酸エチルが挙げられる。前記モノエステルが酢酸エステルまたは安息香酸エステルであることがより好ましい。前記モノエステルが酢酸エチル、酢酸アミルまたは安息香酸エチルであることが最も好ましい。前記モノエステルが、C1〜C10の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸のエステルであることが最も好ましい。
本発明によれば、前記触媒成分中にあってよいモノエステルは、立体選択性剤ではなく、類似の内部供与体が当該技術分野で知られている。これは、前記触媒成分の組成中のモノエステルが内部電子供与体ではないことを意味する。どのような理論により拘束するものではないが、本発明者等は、本発明に使用されるモノエステルは、Mg含有担体とハロゲン化チタン(例えば、TiCl4)との相互作用中にハロゲン化マグネシウム(例えば、MgCl2)晶子の形成に関与すると考えている。このモノエステルは、TiおよびMgハロゲン化合物(例えば、TiCl4、TiCl3(OR)、MgCl2、MgCl(OEt)など)と中間体錯体を形成するかもしれず、固体粒子から母液へのチタン生成物の除去に役立ち、最終的な触媒の活性に影響する。したがって、本発明による触媒成分中のモノエステルは、活性化剤であって、内部電子供与体ではない。
「触媒成分」という用語は、ここでは「前触媒」または「固体触媒成分」または「触媒前駆体」とも称してよい。本発明による触媒成分は、典型的に、マグネシウム含有担体、ハロゲン含有チタン化合物、およびここに定義された内部電子供与体を含む、当該技術分野に公知のチーグラー・ナッタ型の触媒系の固体触媒成分であって差し支えない。そのような触媒系は、一般に従来技術、例えば、国際公開第96/32426A号、国際公開第2006/056338A1号、欧州特許第1838741B1号および米国特許第5077357号の各明細書に記載されている。
本発明による触媒成分は、Ti、Zr、Hf、AlおよびSiからなる群より選択される少なくとも1種類の遷移金属および式Iの内部電子供与体を含んでよい。本発明による触媒成分は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与体を含むことが好ましく、この触媒成分中の内部電子供与体は式Iの化合物である。
別の実施の形態において、本発明による触媒成分は、その触媒成分が式1および/または2による化合物を含まないという条件で、Ti、Mg、ハロゲンおよび式Iのフィッシャー投影式により表される化合物を含む。
本発明による触媒成分は、マグネシウム、ハロゲン、チタン、内部電子供与体および必要に応じて、活性化剤としてのモノエステルを含み、式Iのフィッシャー投影式により表される化合物が、この触媒成分中の唯一の内部電子供与体であることが好ましい。
本発明による触媒成分は、固体チーグラー・ナッタ触媒成分を製造するための当該技術分野で公知のどのようなプロセスによって製造されてもよい。本発明による触媒成分を調製する方法は、マグネシウム含有担体を、ハロゲン含有チタン化合物、式Iによる内部電子供与体、および必要に応じて、活性化剤としてのモノエステルと接触させる工程を有してなる。
本発明による方法に使用できるマグネシウム含有担体およびハロゲン含有チタン化合物は、特に、チーグラー・ナッタ触媒系の固体成分を形成する、固体チーグラー・ナッタ触媒成分の典型的な成分として、当該技術分野に公知であり、記載されている。当該技術分野に公知のどのようなマグネシウム含有担体およびどのようなハロゲン含有チタン化合物を、本発明による触媒成分を製造するために本発明による方法に使用しても差し支えない。例えば、ポリオレフィン製造、特にポリプロピレン製造のための、ハロゲン化マグネシウム、マグネシウムアルキルおよびマグネシウムアリール、またマグネシウムアルコキシおよびマグネシウムアリールオキシ化合物などの、様々なマグネシウム含有担体前駆体による、そのようなチタン−マグネシウム系触媒組成物の合成が、例えば、米国特許第4978648号、特許文献2、国際公開第01/23441A1号、欧州特許出願公開第1283222A1号、欧州特許第1222214B1号、米国特許第5077357号、米国特許第5556820号、米国特許第4414132号、および米国特許第5106806号の各明細書に記載されているが、本発明の方法は、これらの文献の開示に制限されない。
本発明は、オレフィンの重合のための触媒成分を調製する方法であって、
i)化合物R4 zMgX2-z(式中、R4は、1から20の炭素原子を含有する芳香族、脂肪族または脂環式基であり、Xはハロゲン化物であり、zは0より大きく2より小さい範囲内にある)をアルコキシまたはアリールオキシ含有シラン化合物と接触させて、第1の中間反応生成物を生成する工程;
ii)この第1の中間反応生成物を、内部電子供与体および式M(OR2v-w(R3wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させる工程;および
iii)第2の中間反応生成物を、ハロゲン含有Ti化合物、
Figure 2015512975
のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体(式中、R5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり、R6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され、R5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、そのヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される)、および必要に応じて、モノエステル、ジエステルおよび1,3−ジエーテルを含む群から選択される少なくとも1つの化合物と接触させる工程;
を有してなる方法にも関する。
好ましい実施の形態において、オレフィンの重合のための触媒成分を調製する方法は、
その触媒成分が、式1および/または式2
Figure 2015512975
により表される化合物を含まないという条件で、
i)化合物R4 zMgX2-z(式中、R4は、1から20の炭素原子を含有する芳香族、脂肪族または脂環式基であり、Xはハロゲン化物であり、zは0より大きく2より小さい範囲内にある)をアルコキシまたはアリールオキシ含有シラン化合物と接触させて、第1の中間反応生成物を生成する工程;
ii)この第1の中間反応生成物を、内部電子供与体および式M(OR2v-w(R3wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させる工程;および
iii)第2の中間反応生成物を、ハロゲン含有Ti化合物、
Figure 2015512975
のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体(式中、R5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり、R6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され、R5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、そのヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される)、および必要に応じて、モノエステル、ジエステルおよび1,3−ジエーテルを含む群から選択される少なくとも1つの化合物と接触させる工程;
を有してなる。
本発明はさらに、本発明による方法により得られるまたは得られた、オレフィン重合用触媒成分に関する。
工程i)
本発明による方法の工程i)において、第1の中間反応生成物、すなわち、固体マグネシウム含有担体は、例えば、特許文献2および国際公開第01/23441A1号に記載されているように、化合物R4 zMgX2-z(式中、R4は、1から20の炭素原子を含有する芳香族、脂肪族または脂環式基であり、Xはハロゲン化物であり、zは0より大きく2より小さい範囲内にある)をアルコキシまたはアリールオキシ含有シラン化合物と接触させることによって調製される。グリニャール化合物とも称される、化合物R4 zMgX2-zにおいて、Xは、好ましくは塩素または臭素、より好ましくは塩素である。
4は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシド、フェノキシドなど、またはそれらの混合物であって差し支えない。基R4の適切な例には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、およびベンジルがある。本発明の好ましい実施の形態において、R4は、芳香族基、例えば、フェニル基を表す。式R4 zMgX2-z(式中、Zは0より大きく2より小さい範囲内にある)のグリニャール化合物は、zが約0.5から1.5であることによって特徴付けられることが好ましい。
工程i)に使用されるアルコキシまたはアリールオキシ含有シランは、一般式Si(OR134-n14 n(式中、nは0から4までに及んで差し支えなく、好ましくはnは0から1までであり、R13およびR14基の各々が、独立して、R2およびR3について先に定義されたように、例えば、1〜20のC原子を有する、1つ以上のヘテロ原子、例えば、O、N、SまたはPを必要に応じて含有する、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表す)を有する化合物または化合物の混合物であることが好ましい。適切なシラン化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(ペルヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジノルボルニルジメトキシシラン、ジ(n−プロピル)ジメトキシシラン、ジ(イソプロピル)ジメトキシシラン、ジ(n−ブチル)ジメトキシシランおよび/またはジ(イソブチル)ジメトキシシランが挙げられる。本発明による方法において固体Mg含有化合物を調製する上で、シラン化合物としてテトラエトキシシランが使用されることが好ましい。工程i)において、国際公開第01/23441A1号に記載されているように、前記シラン化合物および前記グリニャール化合物が混合装置に同時に導入されて、都合よい形態の粒子、特により大きい粒子が得られることが好ましい。ここで、「形態(morphology)」は、固体Mg化合物およびそれから製造された触媒の粒子の形状だけでなく、粒径分布(スパンとしても特徴付けられる)、その微粒子含有量、粉末流動性、および触媒粒子の嵩密度も称する。さらに、そのような触媒成分に基づく触媒系を使用した重合方法において製造されるポリオレフィン粉末は、触媒成分と類似の形態を有することがよく知られている(いわゆる「複製効果」;例えば、S. van der Ven, Polypropylene and other Polyolefins, Elsevier 1990, p. 8-10を参照のこと)。したがって、2より小さい長さ/直径比(l/D)および良好な粉末流動性を有する、ほとんど丸いポリマー粒子が得られる。
同時に導入とは、グリニャール化合物とシラン化合物の導入が、国際公開第01/23441A1号に記載されているように、これらの化合物の混合装置への導入中にモル比Mg/Siが実質的に変動しないような様式で行われることを意味する。
シラン化合物およびグリニャール化合物は、混合装置に連続的にまたはバッチ式に導入されても差し支えない。両方の化合物が混合装置に連続的に導入されることが好ましい。
混合装置は様々な形態を有して差し支えない;この装置は、シラン化合物がグリニャール化合物とその中で予混される混合装置であって差し支えなく、その混合装置は、それらの化合物の間の反応が中で行われる撹拌式反応器であっても差し支えない。工程i)のために混合物が反応器に導入される前に、それらの化合物が予混されることが好ましい。このようにして、最良の形態(高い嵩密度、狭い粒径分布、(実質的に)微粒子がないこと、優れた流動性)を有するポリマー粒子を結果として生じる形態を有する触媒成分が形成される。工程i)中のSi/Mgモル比は、広い範囲内、例えば、0.2から20まで様々であってよい。Si/Mgモル比が0.4から1.0であることが好ましい。
先に示された反応工程における予混の期間は、幅広い範囲、例えば、0.1から300秒間で様々であってよい。予混が1から50秒間に亘り行われることが好ましい。
予混工程中の温度は、特に重要ではなく、例えば、0℃と80℃の間の範囲にあってよく、その温度が10℃と50℃の間であることが好ましい。前記化合物間の反応は、例えば、−20℃と100℃の間の温度、好ましくは0℃から80℃の温度で行われてよい。
シラン化合物とグリニャール化合物との間の反応から得られる第1の中間反応生成物は、不活性溶媒、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキサンまたはヘプタンなどの、例えば、1〜20のC原子を有する炭化水素溶媒で濯ぐことによって、通常精製される。この固体生成物は、その不活性溶媒中の懸濁液として、貯蔵され、さらに使用されても差し支えない。あるいは、その生成物は、乾燥され、好ましくは穏やかな条件下、例えば、周囲温度と周囲圧力で、好ましくは部分乾燥されてもよい。
工程i)により得られる第1の中間反応生成物は、式Mg(OR1x2-x(式中、基R1は、一般に、1〜12の炭素原子を含有するアルキル基である)の化合物を含んでよいが、本発明は、それにより制限されない。工程i)により得られる第1の中間反応生成物は、異なる構造、例えば、錯体を有してもよいことが可能であることに明白に留意されたい。そのような錯体は、当業者にすでに知られている。
第1の中間反応生成物がMg(OR1x2-xにより表される場合、そのアルキル基は、直鎖または分岐鎖であってよい。
1基が1〜8の炭素原子を含有することが好ましい。R1基の少なくとも1つがエチル基を表すことがより好ましい。好ましい実施の形態において、各R1基がエチル基を表す。
工程i)に使用されるR4 zMgX2-zは、特許文献2および国際公開第01/23441A1号に記載されているように、金属マグネシウムを有機ハロゲン化物R4Xと接触させることによって調製されてもよい。
金属マグネシウムの全ての形態を使用してよいが、微細な金属マグネシウム、例えば、マグネシウム粉末を使用することが好ましい。速い反応を達成するために、使用前に窒素雰囲気下でマグネシウムを加熱することが好ましい。
4およびXは、上述したのと同じ意味を有する。
2種類以上の有機ハロゲン化物R4Xの組合せを使用しても差し支えない。
マグネシウムおよび有機ハロゲン化物R4Xは、別の分散剤を使用せずに、互いに反応させることができる;それから、有機ハロゲン化物R4Xは過剰に使用される。有機ハロゲン化物R4Xおよびマグネシウムは、不活性分散剤の存在下で、互いに接触させても差し支えない。これらの分散剤の例には、4から20までの炭素原子を含有する脂肪族、脂環式または芳香族分散剤がある。
4 zMgX2-zを調製するこの工程において、反応混合物にエーテルも加えることが好ましい。エーテルの例には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジアリルエーテル、テトラヒドロフランおよびアニソールが挙げられる。ジブチルエーテルおよび/またはジイソアミルエーテルを使用することが好ましい。
有機ハロゲン化物R4Xとして、過剰のクロロベンゼンを使用することが好ましい。したがって、クロロベンゼンは、分散剤並びに有機ハロゲン化物R4Xとして働く。
有機ハロゲン化物/エーテルの比は、触媒成分の活性に作用する。クロロベンゼン/ジブチルエーテルの体積比は、例えば、75:25と35:65の間で様々であってよい。
クロロベンゼン/ジブチルエーテルの比が減少すると、前記触媒成分を用いて調製したポリオレフィン粉末の嵩密度は低くなり、クロロベンゼン/ジブチルエーテルの比が増加すると、溶解した反応生成物R4 zMgX2-zの量が少なくなる。その結果、クロロベンゼン/ジブチルエーテルの体積比が70:30と50:50の間にあるときに、最良の結果が得られる。
少量のヨウ素および/またはアルカリハロゲン化物を加えて、金属マグネシウムと有機ハロゲン化物R4Xとの間の反応をより速い速度で進行させても差し支えない。アルキルハロゲン化物の例には、塩化ブチル、臭化ブチルおよび1,2−ジブロモエタンがある。有機ハロゲン化物R4Xがアルキルハロゲン化物である場合、ヨウ素および1,2−ジブロモエタンを使用することが好ましい。
4 zMgX2-zを調製する反応温度は、通常、20℃と150℃の間であり、反応時間は、通常、0.5時間と20時間の間である。
4 zMgX2-zを調製する反応が完了した後、溶解した反応生成物を固体の残留生成物から分離してもよい。
工程ii)
前記第1の中間反応生成物は、工程ii)において、内部電子供与体および式M(OR2v-w(R3wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、3または4のいずれかであり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させられる。
本発明による方法の工程ii)において加えてよい適切な内部電子供与体の例は、当業者に公知であり、カルボン酸、無水カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸ハロゲン化物、アルコール、エーテル、ケトン、アミン、アミド、ニトリル、アルデヒド、アルコキシド、スルホンアミド、チオエーテル、チオエステル、窒素、酸素、硫黄および/またはリンなどのヘテロ原子を1つ以上含有する他の有機化合物を含む。適切なカルボン酸は、脂肪族または(部分)芳香族であってよい。
その例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソブタン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、フェニルカルボン酸、トルエンカルボン酸、ナフタレンカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸および/またはトリメリット酸が挙げられる。
上述したカルボン酸の無水物は、例えば、無水酢酸、無水酪酸および無水メタクリル酸などの、無水カルボン酸の例として挙げられる。
上述したカルボン酸のエステルの適切な例には、ギ酸エステル、例えば、ギ酸ブチル;酢酸エステル、例えば、酢酸エチンおよび酢酸ブチル;アクリル酸エステル、例えば、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸イソブチル;安息香酸エステル、例えば、安息香酸メチルおよび安息香酸エチル;p−トルイル酸メチル;ナフテン酸エチルおよびフタル酸エステル、例えば、フタル酸モノメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジアリルおよび/またはフタル酸ジフェニルがある。
適切なカルボン酸ハロゲン化物の例には、上述したカルボン酸のハロゲン化物、例えば、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ブタノイル、ヨウ化ブタノイル、臭化ベンゾイル、塩化p−トルイルおよび/または二塩化フタロイルがある。適切なアルコールは、1〜12のC原子を有する直鎖または分岐鎖脂肪族アルコール、または芳香族アルコールである。その例としては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、キシレノールおよびベンジルアルコールが挙げられる。アルコールは、単独でまたは組合せで使用してもよい。
本発明の好ましい実施の形態において、アルコールはエタノールまたはヘキサノールである。
適切なエーテルの例には、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、アニソールおよびエチルフェニルエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−エチル−2−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパンおよび/または9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンがある。テトラヒドロフラン(THF)などの環状エーテル、またはトリエーテルを使用しても差し支えない。
ヘテロ原子を含有する他の有機化合物の適切な例としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6ジメチルピペリジン、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、イミダゾール、ベンゾニトリル、アニリン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジメチルアセトアミド、チオフェノール、2−メチルチオフェン、イソプロピルメルカプタン、ジエチルチオエーテル、ジフェニルチオエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、アニソール、アセトン、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイト、リン酸ジエチルおよび/またはリン酸ジフェニルが挙げられる。
前記活性化化合物は、式M(OR2v-w(R3wにより表される化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)を必要に応じて含んでもよい。wは0であっても差し支えない。R2およびR3基は、直鎖、分岐鎖または環状アルキルまたはアルケニル基であって差し支えなく、適切な基は、1から20の炭素原子、好ましくは1〜12または1〜8の炭素原子を含有する。これらの基は、独立して異なっても、同じであってもよい。R2基の少なくとも1つがエチル基を表すことが好ましい。好ましい実施の形態において、R2およびR3がエチル、プロピルまたはブチルであり;全ての基がエチル基であることがより好ましい。R2およびR3は、例えば、アルキル基により必要に応じて置換された芳香族炭化水素基であっても差し支えなく、例えば、6から20の炭素原子を含有し得る。MがSiである場合、wが0であることが好ましい。
2およびR3基は、例えば、O、N、SまたはPなどのヘテロ原子を1つ以上必要に応じて含有してもよい。
前記活性化化合物のMがTiまたはSiであることが好ましい。本発明の好ましい実施の形態において、wの値は0であり、活性化化合物は、例えば、4〜32のC原子を含有するチタンテトラアルコキシドである。前記化合物中の4つのアルコキシド基は、同じであっても、独立して異なってもよい。この化合物中のアルコキシ基の少なくとも1つがエトキシ基であることが好ましい。前記化合物が、チタンテトラエトキシドなどのテトラアルコキシドであることがより好ましい。活性化化合物として適したSi含有化合物は、工程i)について先に列挙したものと同じである。
Ti系化合物、例えば、チタンテトラエトキシドが、エタノールまたはヘキサノールなどのアルコールと、または酢酸エチル、安息香酸エチルまたはフタル酸エステルなどのエステル化合物と、もしくはエーテルと、またはピリジンと一緒に使用されることが好ましい。
本発明による方法に2種類以上の活性化化合物が使用される場合、それらの添加順序は重要ではないが、使用する化合物に応じて、触媒性能に影響するかもしれない。当業者は、いくつかの実験に基づいて、それらの添加を最適化してよい。前記化合物は、一緒に添加しても、連続して添加しても差し支えない。
本発明の好ましい実施の形態において、内部電子供与体は、工程ii)において、式M(OR2v-w(R3wを有する化合物に最初に添加され、その後、第1の中間反応生成物が添加される。前記活性化化合物は、例えば、各々、0.1〜6時間、好ましくは0.5〜4時間、最も好ましくは1〜2.5時間の期間中にゆっくりと添加されることが好ましい。
本発明による方法において、不活性分散剤が炭化水素溶媒であることが好ましい。その分散剤は、例えば、1〜20のC原子を有する脂肪族または芳香族炭化水素であってよい。
分散剤が脂肪族炭化水素であることが好ましく、ペンタン、イソペンタン、ヘキサンまたはヘプタンがより好ましく、ヘプタンが最も好ましい。本発明による方法において、第1の中間反応生成物に対する活性化化合物のモル比が、幅広い範囲に及んでよく、例えば、0.02と1.0の間である。そのモル比が0.05と0.5の間であることが好ましく、0.06と0.4の間、さらには0.07と0.2の間であることがより好ましい。本発明による方法において、工程ii)の温度は、−20℃から70℃;好ましくは−10℃から50℃の範囲、より好ましくは−5℃から40℃の範囲、最も好ましくは0℃と30℃の間の範囲内であって差し支えない。前記反応成分の少なくとも1つが、好ましくは、時間内に、例えば、0.1から6時間、好ましくは0.5から4時間、より詳しくは1〜2.5時間で添加される。
得られた第2の中間反応生成物は、固体であってよく、好ましくは不活性分散剤としても使用される溶媒により、さらに洗浄され、次いで、その不活性溶媒中の懸濁液として貯蔵され、さらに使用されても差し支えない。あるいは、その生成物は、乾燥されてもよく、好ましくはゆっくりと、穏やかな条件下で、例えば、周囲温度と周囲圧力で、部分乾燥されることが好ましい。
形態が制御された固体のMg含有生成物から出発して、活性化化合物による処理中に、その形態はマイナスの影響を受けない。得られた固体の第2の中間反応生成物は、Mg含有化合物および少なくとも1種類の活性化化合物の付加物であると考えられ、まだ形態が制御されている。この第2の中間反応生成物は、その後、1つ以上の工程において上述したような内部電子供与体化合物(I)の存在下で、工程iii)においてハロゲン含有チタン化合物と接触させられる。
好ましい実施の形態によれば、本発明による方法は、固体の第1の中間反応生成物は、不活性分散剤の存在下で、アルコールおよびチタンテトラアルコキシドと接触させられて、固体の第2の中間反応生成物を生成し、この第2の中間反応生成物は、次いで、工程iii)において、式(I)により表される内部電子供与体の存在下で、四塩化チタンと接触させられる点で特徴付けられる。
第2の中間反応生成物とハロゲン含有チタン化合物との間の接触におけるTi/Mgモル比は、好ましくは10と100の間、最も好ましくは10と50の間である。
工程iii)
第2の中間反応生成物は、工程iii)において、ハロゲン含有Ti化合物、式(I)により表される内部電子供与体および必要に応じて、モノエステル、ジエステルおよび1,3−ジエーテルからなる群より選択される少なくとも1つの化合物と接触させられる。第2の中間反応生成物が、ハロゲン含有Ti化合物、式(I)のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体および追加の活性化剤としてのモノエステル(すなわち、この方法の工程ii)において添加される他の活性化剤に加えて)と接触させられることが好ましい。第2の中間反応生成物が、ハロゲン含有Ti化合物、式(I)のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体、モノエステルおよび1,3−ジエーテルとジエステルからなる群より選択される化合物と接触させられることも好ましい。
当該技術分野に公知のどのような1,3−ジエーテルを本発明による方法に使用しても差し支えない。適切な例としては、C6〜C20芳香族およびC1〜C20脂肪族置換1,3−ジエーテルおよび好ましくはC10〜C30、好ましくはC12〜C20多環式芳香族炭化水素が挙げられる。その1,3−ジエーテルが、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−エチル−2−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、1,1−ビス(メトキシメチル)−シクロペンタジエン、1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエン;1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエン;1,1−ビス(メトキシメチル)インデン;1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3−ジメチルインデン;1,1−ビス(メトキシメチル)−シクロペンチルインデン;9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3,6,7−テトラメチルフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3−ベンゾフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジイソプロピルフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8−ジクロロフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジシクロペンチルフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)ジフルオロフルオレン;9,9−ビス(メトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン;および9,9−ビス(メトキシメチル)−4−tert−ブチルフルオレンであることが好ましく、これらは内部電子供与体として使用される。その1,3−ジエーテルは、C1からC10の炭素原子を有する置換基の有無にかかわらず、フルオレニル配位子を有する1,3−ジエーテルからなる群より選択することができる。
前記ジエステルは、当該技術分野で公知のC6〜C20芳香族およびC1〜C20脂肪族ジカルボン酸のどのようなジエステルであっても差し支えない。ジエステルの適切な例としては、C6〜C20芳香族またはC1〜C20脂肪族置換フタル酸エステル、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジアリルおよび/またはフタル酸ジフェニル;C6〜C20芳香族またはC1〜C20脂肪族置換コハク酸エステル;マロン酸またはグルタル酸のC6〜C20芳香族またはC1〜C20脂肪族置換エステルが挙げられる。ジエステルがC1〜C10脂肪族置換フタル酸エステルであることが好ましく、フタル酸ジブチルがより好ましい。
工程iii)におけるマグネシウムに対する式(I)の内部電子供与体のモル比は、幅広い範囲、例えば、0.05と0.75の間で様々であってよい。このモル比が0.05と0.2の間であることが好ましく、0.05と0.1の間がより好ましい。メソペンタン−2,4−ジオール二安息香酸エステルが内部電子供与体として使用されることが好ましい。第2の中間反応生成物およびハロゲン含有チタン化合物を接触させている最中に、不活性分散剤が使用されることが好ましい。第1の中間反応生成物は、不活性分散剤の存在下で、内部電子供与体および式M(OR2v-w(R3wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させられてもよい。Mg含有担体粒子に対して不活性である当該技術分野に公知のどのような物質を不活性分散剤として使用してもよい。その分散剤は、形成される実質的に全ての副生成物がその分散剤中に溶解されるように選択されることが好ましい。適切な分散剤の例としては、例えば、4〜20のC原子を有する、脂肪族および芳香族炭化水素並びにハロゲン化芳香族溶媒が挙げられる。その例としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘプタン、o−クロロトルエンおよびクロロベンゼンが挙げられる。
式(II)のモノエステルとMgの間のモル比は、0.05から0.5、好ましくは0.1から0.4、最も好ましくは0.15から0.25に及んでよい。
工程iii)において添加されてもよい1,3−ジエーテルとMgとの間のモル比は、0.03から0.3、好ましくは0.04から0.2、より好ましくは0.05から0.1に及んでよい。
工程iii)において添加されてもよいここに定義されたジエーテルとMgとの間のモル比は、0.03から0.15、好ましくは0.05から0.1に及んでよい。
第2の中間反応生成物は、ハロゲン含有Ti化合物、式Iの化合物および必要に応じて、ここに定義されたモノエステル、1,3−ジエーテルおよびジエステルを含む群から選択される少なくとも1つの化合物と、いつ、どの段階で、当業者に公知のどの方法を適用することによって、接触されても差し支えない。
第2の中間反応生成物が、工程iii)において、ハロゲン含有Ti化合物と最初に接触させられて、第1の反応生成物を形成することが好ましい。次いで、第1の反応生成物は、モノエステルと接触させられて、第2の反応生成物を形成し、次いで、式Iにより表される内部電子供与体と接触させられて、第3の反応生成物を形成する。必要に応じて、次いで、1,3−ジエーテルおよび/またはジエステルが第3の反応生成物に加えられる。
特に、工程iii)において、第2の中間反応生成物が、80℃と130℃の間、好ましくは90℃と120℃の間であってよい反応温度で、50から150分間、好ましくは90から110分間であってよい反応時間に亘り、ハロゲン含有Ti化合物と、好ましくは四塩化チタンおよびモノエステルと接触されてもよい(反応の段階I)。次いで、精製工程(分離および洗浄など)を行ってよく、次いで、段階Iの反応生成物にハロゲン含有チタン化合物を加えてよく、その反応は、好ましくは20から60分間に亘り、80℃と120℃の間の温度に維持してよい(反応の段階II)。次いで、式Iによる内部電子供与体が加えられ、段階IIが一回(チタン化反応の段階III)または二回(チタン化反応の段階IV)繰り返されてもよい。1,3−ジエーテルは、式Iの内部電子供与体を加えた後に添加してもよく、1,3−ジエーテルが、段階IIIで、またはジエステルが加えられない場合に段階Iで、もしくはジエステルが加えられる場合に段階IIで、加えられることが好ましい。ジエステルが、チタン化反応の段階IIIにおいて加えられることがより好ましい。クロロベンゼンは、チタン化生成物(例えば、TiCln(OEt)4-n)および供与体との錯体の固体粒子から母液への除去のための効果的な溶媒として使用されてもよい。
工程iii)において、第2の中間反応生成物およびハロゲン含有チタン化合物を接触させる最中の反応温度は、好ましくは0℃と150℃の間、より好ましくは50℃と150℃の間、より好ましくは100℃と140℃の間である。反応温度が120℃と135℃の間であることが最も好ましく、その範囲は、特に高い触媒活性および高いMRF値を示す。それより高いか低い温度では、本発明による触媒成分から調製された触媒系の活性は低くなる。得られた反応生成物は、本発明の触媒成分を得るために、通常は不活性脂肪族または芳香族炭化水素またはハロゲン化芳香族化合物により、精製してもよい。所望であれば、反応工程とその後の精製工程は、一回以上繰り返してもよい。最後の洗浄工程は、他の工程に関して先に記載したように、懸濁されたまたは少なくとも部分乾燥された触媒成分が得られるように脂肪族炭化水素により行われることが好ましい。
本発明はさらに、本発明による方法により得られる重合用触媒成分、およびその触媒成分を含む重合用触媒系に関する。
この重合用触媒系は、本発明による触媒成分および助触媒を含む。この触媒系は、外部電子供与体または単に外部供与体とも称される、外部電子供与化合物も含むことが好ましい。この外部供与体化合物の主要機能は、3以上の炭素原子を有するオレフィンの重合における触媒系の立体選択性に影響を与えることであり、この理由のために、選択性制御剤とも呼ばれる。前記助触媒が、元素の周期表(Handbook of Chemistry and Physics, 70th Edition, CRC Press, 1989-1990)の1、2、12または13族の金属を含有する有機金属化合物であり、前記触媒系が外部電子供与体をさらに含むことが好ましい。
本発明はさらに、オレフィンを、本発明による触媒成分を含む、または本発明による方法によって得られる触媒成分を含む、重合用触媒系と接触させることによって、ポリオレフィンを製造する方法に関する。
本発明の触媒成分を使用することによって製造されるポリオレフィンがポリプロピレンであることが好ましい。前記触媒を利用することによって得られたポリオレフィンが少量しかアタクチック異性体を有さないことが本発明の利点である。
ポリオレフィンの調製は、本発明による触媒成分、助触媒、および必要に応じて、外部供与体を含む触媒系の存在下で、1種類以上のオレフィンを同時におよび/または連続的に重合させることによって行われる。
本発明によるオレフィンは、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキセン、オクテンおよび/またはブタジエンなどの、2から10の炭素原子を含有するモノオレフィンおよびジオレフィンから選択してよい。本発明の好ましい実施の形態によれば、そのオレフィンは、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマーを得るために、プロピレンまたはプロピレンとエチレンの混合物である。プロピレンコポリマーは、ここでは、例えば、10モル%までの、比較的少ないコモノマー含有量を有するいわゆるランダムコポリマー、並びに例えば、5から80モル%、より一般に10から60モル%の、より多いコモノマー含有量を含むいわゆる耐衝撃性コポリマーの両方を含むことを意味する。この耐衝撃性コポリマーは、実際に、コモノマー含有量が少なくかつ結晶度の高い第1の成分および結晶度が低いまたはゴム状特性を有する、コモノマー含有量の多い第2の成分などの、異なるプロピレンポリマーのブレンドである。
一般に、前記助触媒は、元素の周期表(Handbook of Chemistry and Physics, 70th Edition, CRC Press, 1989-1990)の1、2、12または13族の金属を含有する有機金属化合物である。この触媒系が有機アルミニウム化合物であることが好ましい。この有機アルミニウム化合物は、例えば、式AlR15 3を有する化合物であってよく、式中、各R15は、例えば、1〜10のC原子を有するアルキル基、または例えば、6〜20のC原子を有するアリール基を独立して表す。適切な有機アルミニウム化合物の例には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、および/またはトリオクチルアルミニウムがある。助触媒がトリエチルアルミニウムであることが好ましい。
適切な外部供与体の例としては、本発明による触媒系の調製に使用できる、内部供与体として先に記載した化合物が挙げられる。外部供与体として、有機ケイ素化合物を使用しても差し支えない。外部供与体の混合物も使用して差し支えない。
外部供与体として適している有機ケイ素化合物の例には、一般式Si(OR164-n17 nの化合物または化合物の混合物があり、式中、nは0から4であって差し支えなく、好ましくはnは1または2であり、R16およびR17の各々は、独立して、R2およびR3について先に定義したように、1つ以上のヘテロ原子、例えば、O、N、SまたはPを必要に応じて含有する、例えば、1〜20のC原子を有する、アルキルまたはアリール基を表す。適切な化合物の例としては、先に記載したような活性化化合物として使用できるシラン化合物が挙げられる。外部供与体として使用される有機ケイ素化合物が、n−プロピルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ(イソプロピル)ジメトキシシランまたはジ(イソブチル)ジメトキシシランであることが好ましい。重合中の重合用触媒系におけるチタンに対する助触媒の金属のモル比は、例えば、5から2000まで様々であってよい。この比が50と300の間にあることが好ましい。
前記重合用触媒系におけるアルミニウム/外部供与体のモル比は、好ましくは0.1と200の間、より好ましくは1と100の間である。
前記重合プロセス、気相または液相(バルクまたはスラリー)で行っても差し支えない。スラリー(液相)中における重合の場合、分散剤が存在する。適切な分散剤の例としては、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよび液体プロピレンが挙げられる。例えば、重合温度と重合時間、モノマー圧、触媒の汚染の回避、スラリープロセスにおける重合媒質の選択、ポリマーのモル質量を制御するためのさらに別の成分(水素など)の使用、および他の条件などの、本発明による方法の重合条件は、当業者によく知られている。
重合温度は、幅広い範囲内で様々であってよく、例えば、プロピレン重合について、0℃と120℃の間、好ましくは40℃と100℃の間である。(プロピレン)(共)重合中の圧力は、例えば、0.1MPaと6MPaの間、好ましくは0.5〜3MPaの間である。
重合中に得られるポリオレフィンのモル質量は、重合中に水素またはその目的に適していることが知られているどのような他の作用物質を添加することによって、制御しても差し支えない。その重合は、連続式またはバッチ様式で行って差し支えない。スラリー、バルク、および気相重合プロセス、これらのタイプの重合プロセスの各々の多段階プロセス、または多段階プロセスにおける異なるタイプの重合プロセスの組合せが、ここでは考えられる。重合プロセスは、一段階気相プロセスまたは、各段階において気相プロセスが使用される、多段階、例えば、二段階気相プロセスであることが好ましい。
気相重合プロセスの例としては、撹拌床型反応器および流動床型反応システムの両方が挙げられ、そのようなプロセスが当該技術分野においてよく知られている。典型的な気相α−オレフィン重合用反応システムは、[アルファ]−オレフィンモノマーおよび触媒系を加えることができ、成長するポリマー粒子の撹拌床を収容する反応容器を備えている。
本発明はさらに、オレフィンの重合のための触媒成分中の唯一の内部電子供与体として式Iにより表される化合物の使用に関する。
別の実施の形態において、本発明は、内部電子供与体として式I
Figure 2015512975
のフィッシャー投影式により表される化合物を含む触媒成分の使用に関し、但し、前記触媒成分は、式1および/または式2
Figure 2015512975
により表される化合物を含まない:
式中、
5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;
6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;
5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、そのヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される。
本発明は、請求項に挙げられた特徴の可能な組合せの全てに関することを留意されたい。説明に記載された特徴をさらに組み合わせてもよい。
「含む(comprising)」という用語は、他の要素の存在を排除しないことをさらに留意されたい。しかしながら、特定の成分を含む生成物についての説明が、これらの成分からなる生成物も開示することも理解すべきである。同様に、特定の工程を含む方法についての説明は、これらの工程からなる方法も開示することも理解すべきである。
本発明を、以下の実験によりさらに説明するが、それらには制限されない。
実施例1
A. グリニャール形成工程
この工程は、欧州特許第1222214B1号明細書の実施例XVIに記載されたように行った。
9lの容積のステンレス鋼製反応器にマグネシウム粉末360gを入れた。この反応器を窒素雰囲気下に置いた。マグネシウムを1時間に亘り80℃で加熱し、その後、ジブチルエーテル(1リットル)およびクロロベンゼン(200ml)の混合物を加えた。次いで、ヨウ素(0.5g)およびn−クロロブタン(50ml)を反応混合物に連続して加えた。ヨウ素の色が消えた後、温度を94℃に上昇させた。次いで、ジブチルエーテル(1.6リットル)およびクロロベンゼン(400ml)の混合物を1時間でゆっくりと加え、次いで、4リットルのクロロベンゼンを2.0でゆっくりと加えた。反応混合物の温度を98〜105℃の区間に維持した。反応混合物を97〜102℃でさらに6時間に亘り撹拌した。次に、撹拌と加熱を停止し、固体物質を48時間に亘り沈殿させた。沈殿物の上の溶液を他の容器に移すことによって、1.3モルMg/lの濃度を有する塩化フェニルマグネシウム反応生成物Aの溶液を得た。この溶液をさらに触媒調製に使用した。
B. 第1の中間反応生成物の調製
この工程は、反応器の添加温度が35℃であり、添加時間が360分であり、プロペラ式撹拌機を使用したことを除いて、欧州特許第1222214B1号明細紙の実施例XXに記載されたように行った。反応器に、プロペラ式撹拌機および2つのバッフルを取り付けた。反応器を35℃にサーモスタットで調温した。
工程Aの反応生成物の溶液(360ml、0.468モルのMg)およびジブチルエーテル中のテトラエトキシシラン(TES)の溶液(55mlのTESおよび125mlのDBE)を10℃に冷却し、次いで、撹拌機およびジャケットが設けられた、0.45mlの容積の混合装置に同時に添加した。その後、予混した反応生成物AおよびTES溶液を反応器に導入した。この混合装置(ミニミキサ)を、ミニミキサのジャケット内を循環する冷水によって10℃に冷却した。ミニミキサにおける撹拌速度は1000rpmであった。反応器内の撹拌速度は、添加の始めに350rpmであり、添加段階の終わりの600rpmまで徐々に上昇させた。
添加が完了した際に、反応混合物を60℃に加熱し、この温度に1時間に亘り維持した。次いで、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去した。500mlのヘプタンを使用して、この固体物質を3回洗浄した。その結果、反応生成物B(固体の第1の中間反応生成物;担体)である薄黄色の固体物質を得て、200mlのヘプタン中に懸濁させた。担体の平均粒径は22μmであり、スパン値(d90−d10)/d50=0.5。
C. 第2の中間反応生成物の調製
担体の活性を、国際公開第2007/134851号の実施例IVに記載されたように行って、第2の中間反応生成物を得た。
20℃の不活性窒素雰囲気において、機械式撹拌機を備えた250mlのガラスフラスコに、60mlのヘプタン中に分散された5gの反応生成物Bのスラリーを入れた。その後、20mlのヘプタン中の0.22mlのエタノール(EtOH/Mg=0.1)の溶液を1時間で撹拌しながら添加した。30分間に亘り反応混合物を20℃に維持した後、20mlのヘプタン中の0.79mlの四塩化チタン(TET/Mg=0.1)の溶液を1時間で加えた。
このスラリーを90分間で30℃にゆっくりと暖まらせ、さらに2時間に亘りその温度に維持した。最後に、上清を固体反応生成物(第2の中間反応生成物;活性化担体)から別の容器に移し、この生成物を30℃で90mlのヘプタンで一度洗浄した。
D. 触媒成分の調製
反応器を窒素雰囲気下に置き、それに125mlの四塩化チタンを加えた。反応器を100℃に加熱し、これに、15mlのヘプタン中に約5.5gの活性化担体を含有する懸濁液を撹拌しながら加えた。次いで、反応混合物の温度を10分間で110℃に上昇させ、3mlのクロロベンゼン中の0.925gのメソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステル(m−PDDB、m−PDDB/Mg=0.075)を反応器に加えた。次いで、反応混合物を105分間に亘り115℃に維持した。次いで、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、その後、固体生成物を20分間に亘り100℃でクロロベンゼン(125ml)で洗浄した。次いで、洗浄溶液をデカンテーションにより除去し、その後、四塩化チタン(62.5ml)およびクロロベンゼン(62.5ml)の混合物を加えた。反応混合物を30分間に亘り115℃に維持し、その後、固体物質を沈殿させ、最後の処理をもう一度繰り返した。得られた固体物質を、60℃で150mlのヘプタンを使用して5回洗浄し、その後、ヘプタン中に懸濁された触媒成分を得た。
E. プロピレンの重合
工程Dによる触媒成分、トリエチルアルミニウムおよびn−プロピルトリメトキシシランを含む触媒系の存在下において、70℃の温度、0.7MPaの全圧および水素の存在下(55ml)で、1時間に亘り、ヘプタン(300ml)中において、ステンレス鋼製反応器(0.7lの容積)内でプロピレンの重合を行った。触媒成分の濃度は0.033g/lであり;トリエチルアルミニウムの濃度は4.0ミリモル/lであり;n−プロピルトリメトキシシランの濃度は0.2ミリモル/lであった。
プロピレン重合での触媒性能についてのデータが表1に提示されている。
実施例2(比較実験)
実施例2を、以下を除いて実施例1と同じ様式で行った:
触媒成分の調製は、実施例1の工程Dにおけるように行ったが、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、2R,4R−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例3(比較実験)
実施例3を、以下を除いて実施例1と同じ様式で行った:
触媒成分の調製は、実施例1の工程Dにおけるように行ったが、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、2S,4S−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例4(比較実験)
実施例4を、以下を除いて実施例1と同じ様式で行った:
触媒成分の調製は、実施例1の工程Dにおけるように行ったが、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、米国特許第7388061B2号明細書の実施例5に記載されたように調製された2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例4a(比較実験)
実施例4aを、以下を除いて実施例1と同じ様式で行った:
触媒成分の調製は、実施例1の工程Dにおけるように行ったが、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、0.82gのフタル酸ジブチルを使用した。
実施例5
実施例5は、実施例1と同じ様式で行ったが、工程Dは、以下のように行った。
反応器を窒素雰囲気下に置き、それに125mlの四塩化チタンを加えた。反応器を100℃に加熱し、これに、15mlのヘプタン中に約5.5gの活性化担体を含有する懸濁液を撹拌しながら加えた。次いで、反応混合物の温度を10分間で110℃に上昇させ、3mlのクロロベンゼン中の0.886gの安息香酸エチル(EB/Mg=0.15のモル比)を反応器に加えた。反応混合物を60分間に亘り115℃に維持した(触媒調製の段階I)。次いで、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、その後、固体生成物を20分間に亘り100℃でクロロベンゼン(125ml)で洗浄した。次いで、洗浄溶液をデカンテーションにより除去し、その後、四塩化チタン(62.5ml)およびクロロベンゼン(62.5ml)の混合物を加えた。反応混合物を30分間に亘り115℃に維持した(触媒調製の段階II)。その後、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、その後、四塩化チタン(62.5ml)およびクロロベンゼン(62.5ml)の混合物を加えた。次いで、3mlのクロロベンゼン中の0.308gのメソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステル(m−PDDB、m−PDDB/Mg=0.025のモル比)を反応器に加えた。反応混合物を30分間に亘り115℃に維持し(触媒調製の段階III)、その後、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、その後、四塩化チタン(62.5ml)およびクロロベンゼン(62.5ml)の混合物を加えた。反応混合物を30分間に亘り115℃に維持した(触媒調製の段階IV)。その後、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、固体を、60℃で150mlのヘプタンを使用して5回洗浄し、その後、ヘプタン中に懸濁された触媒成分を得た。
実施例6(比較実験)
実施例6は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、2R,4R−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例7(比較実験)
実施例7は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、2S,4S−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例8(比較実験)
実施例8は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、メソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルの代わりに、米国特許第7388061B2号明細書の実施例5に記載されたように調製された2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステルを使用した。
実施例9
実施例9は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例10
実施例10は、実施例8と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
Figure 2015512975
表1から、メソ−PDDB異性体をこのプロセスの内部供与体として使用した場合、他の異性体(2R,4Rおよび2S,4S)または異性体の混合物を使用した場合と比べて、アタクチックポリプロピレンの質量百分率が低く、分子量分布(Mw/Mn)が広いことが分かった。また、PP収率が高く、APPとXSが低いのに対し、MWDはまだかなり広い。
実施例11
実施例11は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、それぞれ、115℃での0.886gの安息香酸エチル(EB/Mg=0.15)の代わりに、90℃で0.866gの酢酸エチル(EA/Mg=0.25のモル比)を使用した。
実施例11a
実施例11a、実施例11と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例12
実施例12、実施例11と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、m−PDDB/Mg=0.025の代わりに、m−PDDB/Mg=0.04のモル比を使用した。
実施例12a
実施例12a、実施例12と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例13
A. グリニャール形成工程
還流冷却器および漏斗を備えた撹拌フラスコにマグネシウム粉末(24.3g)を入れた。このフラスコを窒素雰囲気下に置いた。マグネシウムを1時間に亘り80℃で加熱し、その後、ジブチルエーテル(150ml)、ヨウ素(0.03g)およびn−クロロブタン(4ml)を連続して加えた。ヨウ素の色が消えた後、温度を80℃に上昇させ、n−クロロブタン(110ml)およびジブチルエーテル(750ml)の混合物を2.5時間でゆっくりと加えた。この反応混合物をさらに3時間に亘り80℃で撹拌した。次いで、撹拌と加熱を停止し、少量の固体物質を24時間に亘り沈殿させた。沈殿物の上の無色の溶液を他の容器に移すことによって、1.0モルMg/lの濃度を有する塩化ブチルマグネシウム(反応生成物Aの反応生成物)の溶液を得た。
B. 第1の中間反応生成物の調製
この工程は、上記工程Aの反応生成物の溶液(360ml、0.36モルのMg)およびジブチルエーテル中のテトラエトキシシラン(TES)の180mlの溶液(38mlのTESおよび142mlのDBE)を使用したことを除いて、実施例1に記載された工程Bとして行った。
その結果、工程Bの白色固体の反応生成物(第1の中間反応生成物、担体)を得て、200mlのヘプタン中に懸濁させた。この担体の平均粒径は20μmであり、スパン値(d90−d10)/d50=0.65。
C. 第2の中間反応生成物の調製
20℃の不活性窒素雰囲気において、機械式撹拌機を備えた250mlのガラスフラスコに、60mlのヘプタン中に分散された5gの第1の中間反応生成物のスラリー(上記工程B参照)を入れた。その後、20mlのヘプタン中の0.86mlのメタノール(MeOH/Mg=0.5モル)の溶液を1時間で撹拌しながら添加した。30分間に亘り反応混合物を20℃に維持した後、このスラリーを30分間で30℃まで暖まらせ、さらに2時間に亘りその温度に維持した。最後に、上清を固体反応生成物(第2の中間反応生成物;活性化担体)から別の容器に移し、この生成物を30℃で90mlのヘプタンで一度洗浄した。
D. 触媒成分の調製
この工程は、5.3gの上記活性化担体および0.937gの酢酸エチル(EA/Mg=0.25モル比)を使用したことを除いて、実施例12に記載された工程Dのように行った。
E. プロピレンの重合
この工程は、実施例1に記載された工程Eのように行った。
実施例13a
実施例13は、実施例13と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例14
実施例14は、実施例11と同じ様式で行ったが、工程Dにおける触媒成分の調製は、以下のように行った。
反応器を窒素雰囲気下に置き、それに62.5mlの四塩化チタンを加えた。反応器を90℃に加熱し、これに、15mlのヘプタン中に約5.5gの活性化担体を含有する懸濁液を撹拌しながら加えた。次いで、反応混合物の温度を10分間に亘り90℃に維持し、3mlのクロロベンゼン中の0.866gの酢酸エチル(EA/Mg=0.25のモル比)を反応器に加えた。反応混合物を10分間に亘り90℃に維持し、62.5mlのクロロベンゼンを反応器に加えた。この反応混合物を30分間に亘り90℃に維持し、3mlのクロロベンゼン中の0.616gのメソ−2,4−ペンタンジオール−二安息香酸エステル(m−PDDB、m−PDDB/Mg=0.05のモル比)を反応器に加えた。反応混合物の温度を115℃に上昇させ、この反応混合物を60分間に亘り115℃に維持した(触媒調製の段階I)。次いで、撹拌を停止し、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、その後、固体生成物を20分間に亘り100℃でクロロベンゼン(125ml)で洗浄した。次いで、洗浄溶液をデカンテーションにより除去し、その後、四塩化チタン(62.5ml)およびクロロベンゼン(62.5ml)の混合物を加えた。反応混合物を30分間に亘り115℃に維持し(触媒調製の段階II)、その後、固体物質を沈殿させた。上清をデカンテーションにより除去し、最後の処理をもう一度繰り返した(触媒調製の段階III)。得られた固体物質を、60℃で150mlのヘプタンを使用して5回洗浄し、その後、ヘプタン中に懸濁された触媒成分を得た。
実施例14a
実施例14aは、実施例14と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例15
実施例15は、実施例14と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、実施例13の工程Cで調製した、5.3gの活性化担体、および0.937gの酢酸エチル(EA/Mg=0.25のモル比)を使用した。
実施例15a
実施例15aは、実施例15と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例16
実施例16は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、m−PDDB/Mg=0.025の代わりに、m−PDDB/Mg=0.05のモル比を使用した。
実施例16a
実施例16aは、実施例16と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例17
実施例17は、実施例14と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、90℃でのEA/Mg=0.25の代わりに、115℃で0.886gの安息香酸エチル(EB/Mg=0.15)を使用した。
実施例17a
実施例17aは、実施例17と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例18
実施例18は、実施例11と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、段階IIIの代わりに段階IIで、m−PDDB/Mg=0.025を加え、段階IIIで、0.545gのフタル酸ジ−n−ブチル(DBP/Mg=0.05)を加えた。
実施例18a
実施例18aは、実施例18と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例19
実施例19は、実施例5と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、段階IIIでのm−PDDB/Mg=0.025の代わりに段階IIで、m−PDDB/Mg=0.016のモル比を使用し、段階IIIで、1.09gのフタル酸ジ−n−ブチル(DBP/Mg=0.1)を加えた。
実施例19a
実施例19aは、実施例19と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例20
実施例20は、実施例19と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、m−PDDB/Mg=0.016の代わりに、m−PDDB/Mg=0.011のモル比を使用した。
実施例20a
実施例20aは、実施例20と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
実施例21
実施例21は、実施例18と同じ様式で行ったが、工程Dにおいて、DBP/Mg=0.05のモル比の代わりに、0.5gの9,9−ビス−メトキシメチル−フルオレン(flu)(flu/Mg=0.05のモル比)を使用した。
実施例21a
実施例21aは、実施例21と同じ様式で行ったが、工程Eにおいて、n−プロピルトリメトキシシランは使用しなかった。
Figure 2015512975
Figure 2015512975
省略形および測定方法:
・PP収率、kg/g触媒は、触媒成分のグラム当たりに得られたポリプロピレンの量である
・APP、質量%は、アタクチックポリプロピレンの質量パーセントである。アタクチックPPは、重合中にヘプタン中に可溶性であるPP画分である
APPは、以下のように決定した:ポリプロピレン粉末(xg)およびヘプタンを分離して得られた100mlの濾液(yml)を水蒸気浴で、次いで、60℃での真空下で乾燥させた。これによりzgのアタクチックPPが生成された。アタクチックPPの総量(pg)は:(y/100)×z。アタクチックPPの質量パーセントは:(q/(q+x))×100%
・XS、質量%は、ASTM D5492−10にしたがって測定した、キシレン可溶物である
・MFRは、ISO 1133にしたがって測定した、2.16kgの荷重により230℃で測定したメルトフローレートである
・Mw/Mn:ポリマーの分子量およびその分布(MWD)は、Viscotek 100示差粘度計と組み合わされたWaters 150℃ゲル浸透クロマトグラフにより決定された。そのクロマトグラムは、1ml/分の流量で溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼンを使用して140℃で行った。分子量に関する信号を収集するために、屈折率検出器を使用した。
一般に、前記助触媒は、元素の周期表(Handbook of Chemistry and Physics, 70th Edition, CRC Press, 1989-1990)の1、2、12または13族の金属を含有する有機金属化合物である。この媒が有機アルミニウム化合物であることが好ましい。この有機アルミニウム化合物は、例えば、式AlR15 3を有する化合物であってよく、式中、各R15は、例えば、1〜10のC原子を有するアルキル基、または例えば、6〜20のC原子を有するアリール基を独立して表す。適切な有機アルミニウム化合物の例には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、および/またはトリオクチルアルミニウムがある。助触媒がトリエチルアルミニウムであることが好ましい。
前記重合プロセス、気相または液相(バルクまたはスラリー)で行っても差し支えない。スラリー(液相)中における重合の場合、分散剤が存在する。適切な分散剤の例としては、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよび液体プロピレンが挙げられる。例えば、重合温度と重合時間、モノマー圧、触媒の汚染の回避、スラリープロセスにおける重合媒質の選択、ポリマーのモル質量を制御するためのさらに別の成分(水素など)の使用、および他の条件などの、本発明による方法の重合条件は、当業者によく知られている。
9lの容積のステンレス鋼製反応器にマグネシウム粉末360gを入れた。この反応器を窒素雰囲気下に置いた。マグネシウムを1時間に亘り80℃で加熱し、その後、ジブチルエーテル(1リットル)およびクロロベンゼン(200ml)の混合物を加えた。次いで、ヨウ素(0.5g)およびn−クロロブタン(50ml)を反応混合物に連続して加えた。ヨウ素の色が消えた後、温度を94℃に上昇させた。次いで、ジブチルエーテル(1.6リットル)およびクロロベンゼン(400ml)の混合物を1時間でゆっくりと加え、次いで、4リットルのクロロベンゼンを2.0時間でゆっくりと加えた。反応混合物の温度を98〜105℃の区間に維持した。反応混合物を97〜102℃でさらに6時間に亘り撹拌した。次に、撹拌と加熱を停止し、固体物質を48時間に亘り沈殿させた。沈殿物の上の溶液を他の容器に移すことによって、1.3モルMg/lの濃度を有する塩化フェニルマグネシウム反応生成物Aの溶液を得た。この溶液をさらに触媒調製に使用した。
担体の活性を、国際公開第2007/134851号の実施例IVに記載されたように行って、第2の中間反応生成物を得た。
省略形および測定方法:
・PP収率、kg/g触媒は、触媒成分のグラム当たりに得られたポリプロピレンの量である
・APP、質量%は、アタクチックポリプロピレンの質量パーセントである。アタクチックPPは、重合中にヘプタン中に可溶性であるPP画分である
APPは、以下のように決定した:ポリプロピレン粉末(xg)およびヘプタンを分離して得られた100mlの濾液(yml)を水蒸気浴で、次いで、60℃での真空下で乾燥させた。これによりzgのアタクチックPPが生成された。アタクチックPPの総量(g)は:(y/100)×z。アタクチックPPの質量パーセントは:(q/(q+x))×100%
・XS、質量%は、ASTM D5492−10にしたがって測定した、キシレン可溶物である
・MFRは、ISO 1133にしたがって測定した、2.16kgの荷重により230℃で測定したメルトフローレートである
・Mw/Mn:ポリマーの分子量およびその分布(MWD)は、Viscotek 100示差粘度計と組み合わされたWaters 150℃ゲル浸透クロマトグラフにより決定された。そのクロマトグラムは、1ml/分の流量で溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼンを使用して140℃で行った。分子量に関する信号を収集するために、屈折率検出器を使用した。

Claims (16)

  1. 式I
    Figure 2015512975
    のフィッシャー投影式により表される化合物を含む、オレフィンの重合のための触媒成分:
    式中、
    5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;
    6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;
    5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、該ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択され;
    式Iの化合物は、前記触媒成分中の唯一の内部電子供与体である。
  2. 内部電子供与体として、式I
    Figure 2015512975
    のフィッシャー投影式により表される化合物を含む、オレフィンの重合のための触媒成分:
    但し、前記触媒成分は、式1および/または式2
    Figure 2015512975
    により表される化合物を含まない;
    式中、
    5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;
    6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;
    5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、該ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される。
  3. 6またはR7のいずれかが水素を表す、請求項1または2記載の触媒成分。
  4. 6またはR7のいずれかがメチル基またはエチル基を表す、請求項1または2記載の触媒成分。
  5. 6またはR7のいずれかが水素を表し、R6またはR7の他方がメチル基またはエチル基を表す、請求項1または2記載の触媒成分。
  6. 5がフェニル基を表す、請求項1から5いずれか1項記載の触媒成分。
  7. 式Iの前記内部電子供与体がメソペンタン−2,4−ジオール−二安息香酸エステルである、請求項1から6いずれか1項記載の触媒成分。
  8. 活性化剤としてモノエステルをさらに含む、請求項1から7いずれか1項記載の触媒成分。
  9. 前記モノエステルが、C1〜C10の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸のエステルである、請求項8記載の触媒成分。
  10. オレフィンの重合のための触媒成分を調製する方法であって、
    i)化合物R4 zMgX2-z(式中、R4は、1から20の炭素原子を含有する芳香族、脂肪族または脂環式基であり、Xはハロゲン化物であり、zは0より大きく2より小さい範囲内にある)をアルコキシまたはアリールオキシ含有シラン化合物と接触させて、第1の中間反応生成物を生成する工程;
    ii)前記第1の中間反応生成物を、内部電子供与体および式M(OR2v-w(R3wの化合物(式中、Mは、Ti、Zr、Hf、AlまたはSiであって差し支えなく、R2およびR3の各々は、独立して、アルキル、アルケニルまたはアリール基を表し、vはMの価数であり、wはvより小さい)により形成される群から選択される少なくとも1つの活性化化合物と接触させて、第2の中間反応生成物を生成する工程;および
    iii)前記第2の中間反応生成物を、ハロゲン含有Ti化合物、および式I
    Figure 2015512975
    のフィッシャー投影式により表される内部電子供与体(式中、R5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり、R6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され、R5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、該ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される)、および必要に応じて、モノエステル、ジエステルおよび1,3−ジエーテルを含む群から選択される少なくとも1つの化合物と接触させる工程;
    を有してなる方法。
  11. 前記R2基の少なくとも1つがエチル基を表す、請求項10記載の方法。
  12. 前記モノエステルが、C1〜C10の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸のエステルであり、前記ジエステルが、C1〜C10の脂肪族置換フタル酸エステルであり、前記1,3−ジエーテルが、C1からC10の炭素原子を有するフルオレニル配位子を有する置換および未置換1,3−ジエーテルからなる群より選択される、請求項10または11記載の方法。
  13. 請求項10から12いずれか1項記載の方法により得られる触媒成分。
  14. 請求項1から9いずれか1項または請求項13記載の触媒成分、助触媒および必要に応じて外部電子供与体を含む重合用触媒系。
  15. 少なくとも1種類のオレフィンを請求項14記載の重合用触媒系と接触させることによってポリオレフィンを製造する方法。
  16. オレフィンの重合のための触媒における唯一の内部電子供与体としての、式I
    Figure 2015512975
    のフィッシャー投影式により表される化合物の使用:
    式中、
    5は、1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルであり;
    6およびR7は、異なり、水素、ハロゲンおよび1から20の炭素原子を有する置換または未置換ヒドカルビルからなる群より独立して選択され;
    5〜R7は、1つ以上の炭素原子、1つ以上の水素原子、またはその両方を置換する1つ以上のヘテロ原子を必要に応じて含有し、該ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リンおよびハロゲンからなる群より選択される。
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