JP2015512908A - 基礎インスリン療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、患者の2型糖尿病への進行のリスクを低減する方法、患者の新たな狭心症のリスクを低減する方法および患者の微小血管イベントのリスクを低減する方法における持続性インスリン、特にインスリングラルギンの使用であって、上記のそれを必要とする患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、上記治療有効量の上記持続性インスリンが上記リスクを低減する、使用に関する。

Description

本発明は、患者の2型糖尿病への進行のリスクを低減する方法における、持続性インスリン、特にインスリングラルギンの使用、治療有効量の持続性インスリンを、その必要のある上記患者に投与することを含む、患者の新たな狭心症のリスクを低減する方法および患者の微小血管イベントのリスクを低減する方法であって、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記リスクを低減する方法に関する。
膵臓の基礎インスリン分泌は、健常者において空腹時血漿グルコース(FPG)レベルを5.6mmo/l(100mg/dl)未満に維持する役割を果たしており、上昇したFPGレベルは、根底にあるインスリン抵抗性を克服するのに内因性空腹時インスリン分泌が不十分であることを示している。この代謝異常は、時間と伴に進行し、徐々により高いグルコースレベルおよびHbA1cレベルに反映される。代謝異常およびその進行は、糖尿病の有りまたはなしにかかわらず、心血管転帰のリスクファクターでもある[非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7]。また、それらは、空腹時血糖異常または耐糖能異常の人々における糖尿病発症のリスクファクターでもある。
上昇したグルコースレベルと心血管転帰との間の関連にもかかわらず、インスリンに加えて他のグルコース低下薬を用いた、より強いグルコース低下対あまり強くないグルコース低下の大規模な転帰試験では、明確な心血管利益が観測されておらず[非特許文献8]、これらの試験の1つは、死亡率の増加を示した[非特許文献9]。さらに、これらの試験では両治療群で基礎インスリンを用いたので、その単独の心血管効果に関する結論を引き出すことができなかった。注目すべきことに、インスリン使用の最も大きな対比を伴う試験が、新たに診断された糖尿病の人々において実施され、延長されたフォローアップ中に、それぞれ心筋梗塞および死亡における15%および13%の減少が報告された[非特許文献10]。しかし、この試験は、心血管転帰についてリスクが高い人々に限定されておらず、治療群において試験中に正常な空腹時グルコースレベルは達成されず、維持されなかった。
これらは、インスリン自体が心保護作用を有しうるエビデンス[非特許文献11、非特許文献12、非特許文献13]、予測可能な作用時間および低血糖の低いリスクを有する持続性インスリン製剤の有用性、ならびに外因性インスリン療法が時間と伴に膵機能障害の低下を遅らせうるというエビデンス[非特許文献14、非特許文献15、非特許文献16]に帰着する。Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention(ORIGIN)試験は、IFG、IGTまたは初期糖尿病およびさらなる心血管リスクファクターを有する人々においてこの可能性を明確に試験するようにデザインされた大規模国際多施設無作為化制御試験であった[非特許文献17]。
真性糖尿病および心血管疾患
2型真性糖尿病(DM)の人々は、冠動脈性心疾患を含むアテローム性動脈硬化症、脳卒中および末梢血管疾患を含むリスク増加を有する。脂質異常症、高血圧および肥満の関連するリスクファクターだけでなく、糖尿病それ自体が、このリスクの主要な部分に関与する[非特許文献18]。特に、高血糖のレベルは、重要な役割を果たしていることがある。血中グルコースの増加と微小血管合併症との関係は十分に認められているが、アテローム発生とのその関係は、最近まで、あまり十分に文書で裏付けられていなかった[非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21、非特許文献22]。2型DMを有するフィンランドの中年および高齢者の前向き集団ベース研究は、ベースライン空腹時血糖(FBG)またはHbA1cと、冠動脈性心疾患死亡率との間の累進的な関係を示している[非特許文献23]。WESDRデータベースにおいて、30歳またはそれより高齢で糖尿病と診断された人々は、グリコシル化ヘモグロビンが1%増加する毎に、血管性の原因による死亡率において統計的に有意な増加を有した[非特許文献24]。Islington Diabetes Surveyは、食後2時間のグルコースまたはHbA1cと冠動脈性心疾患との間に累進的な関係を見いだし、2時間のグルコース試験ではより強い関連があった[非特許文献25]。San Antonio Heart Studyでは、高血糖のレベルが全死因および心血管死亡率の強力な独立した予測因子であった[非特許文献26]。
耐糖能異常、空腹時血糖異常および心血管リスク
2型DMに関連する大血管合併症に対するリスク増加が、明らかな糖尿病の基準を満たさないグルコース異常を有する人にも及ぶことを示すエビデンスが増えている。米国糖尿病協会(American Diabetes Association)(ADA)は、FPGレベルが7.0mM(126mg/dL)未満で、75グラムの経口グルコース負荷後、7.8〜11.1mM(140〜199mg/dL)の2時間グルコースレベル(PPG)としてIGTを定義する。最近、ADAは、6.1〜6.9mM(110〜125mg/dL)の空腹時血漿グルコースとして定義されたIFGの新たなカテゴリーを認めた[非特許文献27]。心血管疾患は、米国人における主要な死因であり、糖尿病、IGTおよびIFG集団内では、特に一般的であり、かつ死亡率の予測となる[非特許文献18]。心血管イベントの過剰なリスクは、IGTおよびIFGならびに2型糖尿病の特徴であり、最も軽度な血中グルコースの異常で始まり、糖尿病の領域に達する連続的なリスクがある[非特許文献28、非特許文献29、非特許文献30]。この「異常血糖」および心血管疾患に対するその関係は、現在、多くの研究の興味の焦点となっている[非特許文献31]。
米国糖尿病協会は、約15年前、空腹時血漿グルコースレベルを下げ、ここでは、140mg/dLから126mg/dLまで(7.8〜7.0mM)が糖尿病と診断される。これは、126mg/dL(7.0mM)の空腹時のレベルを、140mg/dL(7.8mM)よりも、200mg/dL(11.1mmol)の負荷後2時間レベルとより密接に関連づけ、これより上のレベルでは、微小血管疾患に対するリスクが上昇し始めるという認識のため行われた[非特許文献27]。しかし、この新たな閾値は、大血管疾患に関するなんらかの特有の有意性のため選択されず、これは、IGT、IFGおよび糖尿病の人々において罹病率および死亡率の主要な原因のままである。
Hoorn研究は、全原因のリスク増加およびより高い負荷2時間グルコース値による心血管死亡率および正常から糖尿病の範囲に及ぶ血糖値を有する人々を含む男性および女性の一般的な集団におけるHbA1cの増加を見いだした[非特許文献32]。EPIC Norfolk研究では、HbA1cにおける1%の増加が、死亡リスクの28%増加と関連しており、男性4662名のコホートでは心血管または冠動脈性心疾患死亡率における約40%の増加と関連していた[非特許文献33]。この試験には糖尿病の人が含まれており、HbA1c(別の独立した予測因子)とは別々に評価したときに、糖尿病が心血管リスクの独立した予測因子であることが見いだされたが、同じ分析に両方が含まれたときに、糖尿病ではなく、HbA1cからしかCV死が予測されなかった。さらに、これは、糖尿病の有りまたはなしに対するグルコース上昇とCVリスクとの間の関連を説明している。同様に、非糖尿病の高齢女性における研究では、全死因死亡率および冠動脈性心疾患は、空腹時血漿グルコースと有意に関連があることが見いだされた[非特許文献34]。
Osloからの研究において、年齢40〜59歳の非糖尿病男性は、FPGが>85mg/dL(4.7mM)である場合、有意により高い心血管死亡率を有した[非特許文献35]。いくつかの前向き欧州コホート研究の長期的なフォローアップは、FPGおよび食後2時間グルコース値の最も高い2.5%を有する非糖尿病男性において心血管に関連する死亡率のリスクがより高いことを確認している[非特許文献35]。20コホート研究からのデータのメタ回帰分析では、DMの診断に対するカットオフ点の下でさえ、グルコースレベルと心血管リスクとの間に累進的な関係が見いだされた[非特許文献29]。同様に、7018名の中年非糖尿病男性の23年のパリ前向き研究では、空腹時または食後2時間血中グルコースの上昇は、段階的な非閾値関連において、全死亡率および冠状動脈疾患死亡率の増加と関連していた[非特許文献36]。
オメガ−3脂肪酸の研究の理論的根拠
過去30年にわたって、冠動脈性心疾患(CHD)におけるオメガ−3多価不飽和脂肪酸(オメガ−3PUFAまたはn−3PUFA)の効果の知識が急激に広がっている[非特許文献37]。オメガ−3PUFAには、リノレン酸ならびにエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)が含まれる。リノレン酸は、ダイズおよびキャノーラ油を含む食事供給源によって提供される必須脂肪酸である。EPAおよびDHAは、食事供給源(例えば、魚油)によっても提供されるが、リノレン酸の鎖伸長および脱飽和によって誘導することもできる。オメガ−3PUFAは血小板凝集を阻害し、抗炎症剤である[非特許文献37]。研究されてきたn−3PUFAの潜在的心保護作用としては、循環アテローム形成因子およびプロトロンビン因子、例えばアラキドン酸、トロンボキサンA2、フィブリノーゲン、血小板由来増殖因子および血小板活性化因子、ならびに循環トリグリセリド、カイロミクロンおよびLp(a)を低下させることが含まれる。反対に、n−3PUFA投与は、心保護因子、例えばプロスタサイクリン、組織プラスミノーゲンアクチベータ、内皮由来の弛緩因子およびHDLコレステロールの循環を高めることが示されている[非特許文献37]。
疫学調査からのデータ[非特許文献37]を合わせると、全体として、n−3PUFA摂取と、有害CVイベント、特に突然死またはCHDによる死亡のリスク減少との間の関連が示唆される。他のCVイベント、例えばMIの比率は、n−3PUFAの低い血中レベルまたは摂取とあまり密接に関連していなかった。
いくつかの重要な副次的介入研究が、いずれもMI生存者において行われており、CVリスクの減少におけるn−3PUFA摂取の影響に試験している。Diet and Reinfarction Trial(DART)において、魚を増やした食事を与えられた男性、対食事アドバイスなしでは、2年にわたって全死因死亡率における29%の減少がみられた[非特許文献38]。Lyon Diet Heart Studyでは、n−3PUFA強化食により、27ヵ月の平均フォローアップにわたってCV死または非致死的MIに対するリスクが73%減少した[非特許文献39]。最後に、非盲検GISSI-Prevenzione Trial[非特許文献40]は、平均して1日当たり850〜882mgのn−3PUFAを消費した11,324名のMI生存者の集団における、CV死、非致死的MIおよび非致死的脳卒中の複合転帰において15%の相対リスク減少を示した。GISSIにおけるn−3PUFA治療の全利益は、全原因の心血管死、および突然死のリスクにおける減少に寄与し、MIまたは脳卒中の発生率における影響は少しであった。
n−3PUFAの有害作用は、少ししか示されていない。いくつかの試験では、糖尿病参加者における血中グルコースの増加、軽度の出血傾向、LDL濃度の上昇、およびPA1−1レベルの上昇が示されている。これらの効果は、より大きな試験では支持されておらず、より長い研究ではLDL効果が一過性であると考えられている(おそらく、n−3PUFAのトリグリセリド低下効果に関連する)。最近の論文[非特許文献41]は、高トリグリセリド血症状態において安全かつ有効であるとして、n−3PUFA、第一級および第二級の両方を記述している(例えば異常血糖)。糖尿病の人々におけるn−3PUFAの有効性および安全性に関する最近のNIHワークショップは、これらの問題を明らかにするために糖尿病集団におけるn−3PUFAのさらなる介入研究が必要であると結論づけた。
n−3PUFA摂取の増加が、CV罹患率および将来のイベント、特にCV死による死亡率についてリスクのある患者を保護できることを示唆するまとまったエビデンスのため、この薬剤は、ORIGIN研究の異常血糖の参加者に対する別の治療として選択されている。オメガ−3PUFAは、集団の脂質異常およびプロトロンビン傾向からみて、異常血糖の設定においてより重大な効果を有することがあり、それらはいずれもn−3PUFA増大によって有利な影響を受けることがある。
インスリングラルギン研究の理論的根拠
ORIGIN研究は、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、または初期2型糖尿病を有する参加者の集団における心血管死亡率および罹患率のリスクを低下させるためのインスリン使用の大規模介入試験である。この研究は、頭字語ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)を有する。
米国人集団では心血管リスクファクターの認識が高まっているが(例えば血圧および脂質異常に対する定期的な監視および介入)、最近まで、異常血糖に関連する心血管疾患の過剰なリスクは、僅かに認知されているだけである。その結果、IFGまたはIGTの人々が、血糖値の低下を目標とした介入により治療されることはめったにない。これは、一部において、軽度の高血糖がしばしば無症候性(高血圧および高脂質血症の場合のように)であるため、そして関連する罹患率に対する既存の血糖降下薬療法の認められたリスク(例えば、低血糖を促進するいくつかの薬剤の傾向)のためである。さらに、IFGまたはIGTの人々における血中グルコースの低下が、微小血管疾患を縮小させるかどうかを評価するデータはない。
エビデンスは、心筋梗塞時に開始されたインスリン治療の有益効果に関する支持を提供している。DIGAMI研究[非特許文献42]では、急性MIで入院した糖尿病患者を、院内でのIVインスリン−グルコース注入、続いてインスリンによる長期にわたる強力な外来治療を受けるように割り付けた。標準治療と比較して、インスリン治療参加者では、全死因死亡率の有意な28%減少があった。これらの死亡のほとんどは、心血管の病因であった。死亡率における最も著しい減少は、以前のインスリン治療なしの患者のサブセットで見られ、MI前の心血管リスクは低かった。それらの人々では、退院前(MI後にまだ病院にいる間)に有意な生存差が見られ、長期フォローアップ中には、同じコホート中に生存の強化も観察された。
インスリン治療の利益の一部は、おそらくMI後に改善された長期的な血糖症のためであるが、しかし、院内の迅速な利益は、長期的な血糖コントロールの他にインスリンのより急性の他の効果が役割を果たしていることを示唆している。これらには、改善された血小板機能、減少したPAI−1レベル、ならびに循環遊離脂肪酸値におけるインスリン介在性の減少とそれに伴う脂質異常症の改善および心筋酸素需要量の低下が含まれうる。したがって、長期のインスリン療法は、虚血の穏やかな亜急性エピソードの累積的有害作用に対しておよびアテローム性動脈硬化の進行において保護のレベルを提供することができる。
ベルギーからの最近の研究[非特許文献43]は、重篤状態の対象におけるインスリン治療の有益な役割を強化する。この試験では、110mg/dL(6.1mM)を超えるランダムな血中グルコース値を有する救命医療の術後患者を、ICUにおいて、インスリン注入により血中グルコースを80〜110mg/dL(4.4〜6.1mM)の範囲に低下させるか;または血中グルコースが215mg/dL(11.9mM)を超える場合のみ、インスリン注入して、180〜200mg/dL(10〜11.1mM)まで血中グルコースを低下させるいずれかで治療した。12ヵ月のフォローアップは、介入群の全死亡率における有意な減少(8.0%、対して対照群では4.6%)を示した;利益のほとんどは、5日またはそれ以上ICUにいた対象のコホートに起因していた。また、対照群に対して介入群では、院内死亡率、敗血症、急性腎不全および血液透析頻度、ならびに輸血の必要性が有意に減少した。
IGT、IFGまたは糖尿病集団における外因性インスリンの使用は、いくつかの潜在的な代謝性および心血管性の利益をもたらすことになるであろう[非特許文献44、非特許文献45、非特許文献46、非特許文献47、非特許文献48]:
1.細かく漸増可能でありかつ持続性がある(経口抗糖尿病薬と比較して)という事実は、標的組織の毒性レベルの血糖への曝露を遅らせる強力な作用と解釈してもよい。
2.循環遊離脂肪酸(FFA)のインスリン介在性抑制は:
−VLDL合成を低減し、かつリポタンパク質パターンを改善する(すなわちトリグリセリドを減らし、HDLCを増やす);
−ベータ細胞のレベルで、かつインスリンの標的組織で脂肪毒性を低減する;
−虚血性心筋層において不可避な酸化的代謝を低減する。
3.外因性インスリンは、ストレスによる代謝性代償不全を妨げることになり、そのストレスは軽度かつ頻繁に起こる(すなわち日々のストレスおよび軽微な疾病または損傷)、または重度かつあまり一般的でない(すなわち大きな損傷、疾病、手術、血管イベント)のいずれかである。これらのストレスイベントは、薬理学的分泌促進物質または感作物質が存在するときでさえ、通常、内因性インスリン反応を抑制する;外因性の注射されたインスリンは、このようなやり方で抑制することができない。
4.IFG、IGTまたは糖尿病の人々では、一酸化窒素が介在する血管拡張および内皮機能が異常である。さらに、内皮炎症のマーカーが増加する。これらの異常は、すべてインスリン治療によって改善される[非特許文献49、非特許文献50、非特許文献51、非特許文献52]。
インスリングラルギン((Gly A21)Arg(B31)Arg(B32)ヒトインスリン)は、明確なピークなしに24時間のなめらかなグルコース低下作用を特徴とする、承認されたインスリン類似体である。基礎インスリン補助剤として、インスリングラルギンは、細かく漸増することができ、そのグルコース低下作用によって指示されたものとは異なり、用量の上限がない。IGT、IFGまたは初期糖尿病の人々へのインスリングラルギン投与の安全性および実現可能性を探究するために二重盲検試験(HOE901/1021)が実施された。参加者は、治療施設に2週間閉じ込められ、その間、参加者は、各人の肥満度に適したカロリー制限食事を受け、インスリングラルギンまたはプラセボの漸増を行った(FPG80〜95mg/dL、4.4〜5.3mM)。研究の開始および終了時に、適度な運動負荷を実施した。IGT、IFGまたは初期糖尿病のいずれかを有する13名の参加者には、インスリングラルギンを与え、4名にはプラセボインスリンを与えた。これらの13名のインスリングラルギン対象のうち2名が、低血糖を経験したのに対して、プラセボ治療対象では、なしであった。すべてのエピソードは、軽度であり、一般に昼食または夕食の前に起こり(しかし、運動に対する反応ではない)、間食または摂食時に急におさまる。この予備的研究に基づくと、インスリングラルギンは、この集団において、カロリー制限の食事処方が実行されたときでさえ、低血糖に対する低いリスクを示す。予備的研究により、異常血糖集団全体での高血糖の長期にわたる集中的な治療におけるインスリングラルギンの安全性および有効性のORIGINにおいて、本格的な調査のやり方がわかった。
ORIGIN試験の延長に関する理論的根拠
2008年の春までに、いくつかの研究が、2型糖尿病の人々におけるグルコース低下介入の効果に関する新たなデータを報告している。これらの研究は、以下を含む:a)新たに診断された糖尿病の人々のUnited Kingdom Prospective Diabetes Study(UKPDS)の受動的なフォローアップ[非特許文献53]、b)確定された糖尿病(平均期間10年)および高いCVリスクを有する10251名の人々のACCORD研究[非特許文献54]、c)確定された糖尿病(平均期間8年)[非特許文献55]および高いCVリスクを有する11140名の人々のADVANCE研究;d)確定された糖尿病および高いCVリスクを有する1791名の人々(主に男性)のVA糖尿病試験(VADT)(まだ非公開);およびe)確定された糖尿病(平均期間8年)および高いCVリスクを有する5238名の人々においてピオグリタゾン対プラセボの効果を試験したPROACTIVE研究[非特許文献56]。これらの所見のすべては、PROACTIVE研究がCV事象におけるより強力なグルコース低下対あまり強力でないものの効果を報告したことを除いて、ORIGIN募集が完了した後に報告された。
これらの研究のデータは、一般に、グルコ−代謝介入が2型糖尿病の人々におけるCV転帰を低減しうる仮説と一致している。具体的には、UKPDS参加者の17年のフォローアップ(および活性治療期終了後の8.5年)後、有意な15%低い心筋梗塞率、および13%低い死亡リスク[非特許文献53]、ACCORD試験中の3.5年のフォローアップ中に、有意な24%減少した心筋梗塞のリスクおよび減少した複合CV転帰を示唆する傾向[非特許文献54]、有意な17%減少した心筋梗塞のリスク、VADT中に減少した複合CV転帰を示唆する傾向[非特許文献57]、および心筋梗塞、脳卒中またはCV死における16%の減少、と共に2.9年のフォローアップ中にPROACTIVEにおいて減少した主要な複合CV転帰を示唆する傾向[非特許文献55]は、すべてこの可能性を支持する。残念なことに、ACCORD研究の打ち切られたフォローアップ(治療群の死亡率増加のため)により、長期的な利益があるかどうかを明らかにする能力は排除された。さらに、ADVANCEにおいて安定な(しかし、適度の)HbA1cのグループ間対比を達成するためにフォローアップの5年のうちの約3年かかるという事実、VADTの小さなサンプルサイズおよび低い検出力、ならびにPROACTIVE試験の短いフォローアップは、明白な利益を検出するためのこれらの研究の検出力を低減した。
実際に、これらの試験に対するイベント曲線の調査ならびに1型糖尿病の人々におけるDCCTの長期的なフォローアップの研究[非特許文献58]は、グルコース低下介入のなんらかのCV利益には、安定な血糖または治療コントラストが達成されて明らかになり始めた後に少なくとも3年、そして明らかに検出可能となるには5年より多く必要となることを示唆している。例えば、UKPDS肥満研究では、心筋梗塞および死亡のリスクにおけるメトホルミンの効果は、4〜5年後にしか明らかにならなかった。
また、これらの試験は、グルコ−代謝性介入が、より初期のまたはあまり進行してない糖尿病の人々においてより有効となりうることを示した。したがって、UKPDSは、新たに診断された糖尿病の人々における長期的なCV利益を確認し[非特許文献53]、そしてACCORD試験は、ベースラインHbA1cレベルが8%未満であった参加者の前向きに確定されたサブグループのCV複合転帰において20%を超える明らかな減少を報告した[非特許文献54]。最後に、VADT研究者によって示されたデータ[非特許文献57]は、糖尿病の期間が短い参加者ほど、グルコ−代謝性介入からのより大きなCV利益を実現しうることを示唆した。
ORIGIN試験は、2008年7月現在で、3.5年の平均フォローアップを有しており、当初は、約4.5年のフォローアップ中央値の後、終わる予定であった。それは、上記の試験によって生じた多くの問題に対処するいくつかのユニークな特徴を有する[非特許文献60]:
a)高いCVリスクであるが、異常血糖のかなり初期の段階の参加者を研究する;
b)参加者は、「糖尿病前症」、新たに診断された糖尿病、または比較的短い平均期間5年の糖尿病のいずれかでより低いベースラインHbA1cレベルを有した;
c)それは、通常治療に対するインスリン補充療法の効果(すなわち、空腹時血漿グルコースで測定されるインスリン介在性正常血糖)を試験するために設計されており、より低いHbA1cレベル対より高いHbA1cレベルの効果を試験するためではない;
d)インスリン補充療法は、遊離脂肪酸値も低下させ、それはそれ自体でCV転帰に対する有意なリスクファクターである。
e)経験豊かなIDMCによって監視を続け、それによって現在まで安全性についての懸念が高まることにはなっていない。
要約すれば、以下の考察は、すべてORIGINの24ヵ月延長を支持した:
a)最近の研究は、グルコ−代謝性介入に対するCV利益がある場合、安定な対比が現れて検出可能となった後、最長5年かかるであろうと示唆している。
b)延長により、5年を超えて安定な対比を試験することになる。
c)延長によりイベントのさらなる発生が可能となり、検出力が高まることになる。
d)ORIGINは、CV転帰に対する高リスクの多数の人々に相当する、初期異常血糖の人々におけるインスリン介在性介入の唯一の試験である。
e)研究仮説は、不変のままである。
f)研究を延長する計画は、上の考察にのみ基づいており、暫定的な転帰データの任意の分析には基づいておらず、それはIDMCによって参照されるだけであった。
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研究目的
主要目的
インスリングラルギン介在性正常血糖が、IFG、IGTまたは初期2型糖尿病のいずれかを有する血管疾患のリスクが高い人々においてCV罹患率および/または死亡率を低減することができるかどうかを明らかにすること;オメガ−3多価不飽和脂肪酸(n−3PUFA)が、IFG、IGTまたは初期2型糖尿病の人々において心血管死亡率を低減することができるかどうかを明らかにすること。
副次的目的
インスリングラルギン研究の副次的目的は、インスリングラルギン介在性正常血糖が以下を低減できるかどうかを明らかにすることである:
・全死亡率(すべての原因);
・糖尿病性の微小血管転帰(複合転帰:腎臓または眼イベント)のリスク;
・IGTまたはIFGの2型糖尿病への進行速度。
オメガ−3PUFA研究の副次的目的は、n−3PUFAが以下を低減するかどうかを明らかにすることである:
・主要な血管イベント(心血管死;心筋梗塞;または脳卒中の複合)
・全死因死亡率
・突然の予期しない死、突然ではない不整脈死、気付かれない死、または蘇生された心停止の複合
以下に、心血管有効性転帰に関して提供された定義がある。
心血管死は、以下のいずれかとして定義される:
突然の予期しない死:突然かつ予想外に起こった死として定義され、ここでは、死は目撃され、死亡時刻がわかっている:以下による目撃された死:
・確定された不整脈(医者または診療補助者のいずれかによってECGもしくは少なくともモニター記録、またはモニターで示された不整脈)
・前兆となる心不全または心筋梗塞がない心停止または心血管虚脱、または他の死亡の仕方。
・後にイベントの結果から死亡する、突然の心停止から蘇生した患者、または蘇生を試みている間に死亡する患者。
突然ではない不整脈死:死亡が突然でも予想外でもなく、かつ心筋虚血のエビデンスと関連していないときに、報告された不整脈による死亡として定義される(例えば、病院に入院して6時間後に死亡した、再発性の頻拍性不整脈または徐脈性不整脈の患者)。
気づかれない死:死亡時刻がわからずに起こった死。この場合、患者が最後に確認された時刻と死亡が明らかになった時刻との間隔が記録されることになる。状況によっては、予想外であるとみなすことができる。
致命的な心筋梗塞(MI):致命的な心筋梗塞は、以下の3つの状況のいずれか1つで判定してもよい:
・別の死因の確定エビデンスがない、報告された心筋梗塞の後に起こった死。心筋梗塞に関して治療されており、MIに関連する終末イベントとして突然死があった患者は、心筋梗塞関連の死亡があったと分類されることになる。
・別の死因の他の確定エビデンスのない新たな梗塞の剖検エビデンス。
・致命的な心筋梗塞は、梗塞に関する示唆的基準を有するが、心筋梗塞の厳密な定義を満たしていない突然死と判定してもよい。
示唆的基準は、胸痛および以下の1つの提示である:
・心筋損傷を示すECG変化または
・進化的変化のない異常な心臓マーカー(すなわち、患者が死亡した後、採血した)、または
・新たな壁運動異常の他のエビデンス
心不全死:心不全の臨床的、放射線学的または死後のエビデンスがあるが、例えば虚血、感染、リズム障害のような他の原因のエビデンスがない、心不全による死亡。心原性ショックは含まれることになる。
侵襲性の心血管介入後の死亡:心血管手術の30日以内、または心臓カテーテル検査、不整脈消失、血管形成術、アテレクトミー、ステント留置、もしくは他の侵襲性の冠状動脈もしくは末梢血管の介入の7日以内に起こった死亡が含まれる。
脳卒中による死亡:脳卒中による、および脳卒中の徴候/症状の30日以内に起こった死亡。
他の心血管の死因:肺塞栓および腹部大動脈瘤破裂を含む他の血管イベント。
推定された心血管死:他の基準を満たさないかもしれない臨床的なエビデンスを支持する心血管死の疑いがある死(例えば、MIの典型的な胸痛を有するが、MI基準を満たすECGまたは酵素の報告がない患者)
原因不明の死亡:外来性疾患の明らかなエビデンスがなければ、心血管イベントとみなす。
非心血管死は、非心血管原因の明らかなエビデンスが存在するなんらかの死亡と定義される。非心血管死の区分としては、以下が含まれる:
悪性疾患
・胃腸悪性疾患
・肺悪性疾患
・乳房悪性疾患
・前立腺悪性疾患
・脳悪性疾患
・皮膚悪性疾患
・多部位悪性疾患
・尿生殖器悪性疾患
・他の悪性疾患(明記する)
悪性疾患によらない他の非心血管死
非致死的心筋梗塞は、以下のいずれかとして定義される:
手技に伴わないMI:
以下のいずれか
虚血症状:虚血に続発する、研究者が≧10分の持続を測定した安静時の(疼痛、呼吸困難、圧力)または急激な虚血症状、
または
梗塞と一致するECG変化:
・以前のLVHまたは伝導異常がない場合、2つの近接誘導(contiguous leads)における新たな有意のQ波(またはV1〜V2中のR波)
・2つまたはそれ以上の近接誘導におけるT波変化に対して進展するST部分
・新たな左脚分枝ブロックの発生
・血栓溶解薬またはPCIを必要とするST部分上昇
および
心臓マーカー:
トロポニンを示す(drawn)場合:
・トロポニンの結果が壊死範囲にあるマーカーの任意の組合せ。
・トロポニンが壊死範囲にない場合、少なくとも1つの他のマーカーは、≧2×ULNでなければならない。
・トロポニンが範囲で得られた場合、MIに対する診断上の下限は、壊死を表す範囲における最も低い値と考えられる。
トロポニンを示さない場合:
・CKおよびCKMBを示す場合、両方の値は、≧ULNでなければならない。
・CKおよびCKMBを示しし、かつCK値が<ULNである場合、CKMBは≧1.5×ULNでなければならない。
・CKMBのみを示す場合、≧1.5×ULNでなければならない。
・CKのみを示す場合、≧2×ULNの連続変化を示さなければならない。
他の心臓マーカー:これらのマーカーには、SGOT、LDHまたはミオグロビンが含まれ、心筋損傷を除外するために示す場合、それらを用いることができる。この場合、それらは、連続的変化(≧2×ULN)を示さなければならず、心臓に特異的なマーカーを利用できないときにしか用いるべきでない。
手技に伴うMI:
・PCI後のMI
以下のいずれか
新たな病理学的Q波(中隔とは異なる他の明白に記録された壁運動異常を有することがある)
または
心臓マーカー(手技の24時間以内):最後の測定が≧ULNである場合、マーカー≧3×ULNおよび≧50%上の最後の測定値
・CABG後のMI
以下のいずれか
新たな病理学的Q波(中隔とは異なる他の明白に記録された壁運動異常を有することがある)
または
CKMB(手技の24時間以内):最後の測定が≧ULNである場合、CKMB≧5×ULNおよび≧50%上の最後の測定値
無症候性MI:
心筋梗塞に起因する心筋層壊死が起こる事例があることが認められており、これは臨床的に認められていない。これが起こったと研究者が感じる場合(臨床状態およびECGの再検討に基づく)、その者は、臨床的に認められていない心筋梗塞の診断を支持する情報を提示しなければならない。裏付けとしては、心室内伝導障害、左心室肥大、早期興奮症候群または電子ペースメーカーに起因しない新たなかつ有意なQ波を示す、少なくとも対応のあるECGが必要となる。さらに、新たな部位の壁運動異常の心エコーまたは他のエビデンスによって確定を達成してもよい。イベント判定委員会(Event Adjudication Committee)(EAC)は、盲検化されたやり方で臨床報告されたイベントを評価し、臨床的に認められていなかった有意なイベントが起こっていることを是認する十分な情報があるかどうか確認することになる。そのイベントのタイミングは、新たなQ波を示す最も早期のECGである。
非致死性脳卒中
脳卒中は、24時間を超えて持続する徴候または症状を伴う血管由来と考えられる、急性局所神経障害の存在(局所性でないことがあるクモ膜下出血を除く)として定義される。臨床症状、剖検および/またはCT/MRI/他の撮像様式に基づいて、脳卒中は、以下のように分類される:
確かなまたは見込みがある虚血性脳卒中
正常(normal)であるか、または臨床的に予想される領域に梗塞を示す、3週間以内に実施されたCT/MRI/他の撮像様式による脳卒中。
虚血性脳卒中のサブグループには、以下が含まれる:
・ラクナ梗塞−以下を伴う脳梗塞:
−意識およびより高い精神機能は維持される。
−純粋運動性脳卒中、純粋感覚性脳卒中、感覚運動性脳卒中、または運動失調不全片麻痺のような典型的なラクナ症候群の1つ。
−正常であるか、または基底核、内包、髄質もしくは脳橋に小さな梗塞を示す、3週以内に実施されたCT/MRI/他の撮像様式。
・心原性塞栓性梗塞−以下を伴う脳梗塞:
−ラクナ特徴(lacunar characteristics)の欠如
−頸部における大動脈疾患の確定的なエビデンスがない。
−主要な心原性塞栓症の原因がある(例えば、心房細動、最近6週間での心筋梗塞、心筋症、心内膜炎または人工心臓弁)
・大動脈梗塞
−ラクナ特徴の欠如
−主要な心原性塞栓症の原因が存在しない
−頸部における大動脈疾患のエビデンス(例えば、雑音、または50%を超える狭窄の二重スキャンエビデンス)
・分類されない梗塞:原因がラクナ、心原性脳塞栓症または大動脈でない脳梗塞(複数の潜在的原因のある脳卒中を含む)
確定的な出血性脳卒中:
CT/MRI/他の撮像様式または剖検によって確認された脳出血を伴う確定的な脳卒中。脳梗塞、外傷、腫瘍への出血または血管奇形に続発性の出血は含まない。
確定的な脳卒中、不確定のタイプ:
虚血性脳卒中または出血に関する上の基準を満たさない確定的な脳卒中。
クモ膜下出血:
局所徴候が有るまたはない、突然始まる頭痛の典型的な臨床的な症候群、および主にクモ膜下腔における出血のCT/MRI/他の撮像様式または脳脊髄液エビデンス。
血行再建手技には、以下のいずれかが含まれる:
PTCA(バルーン)
ステントによるPTCA
他のPCI
CABG
ステントによる頸動脈血管形成術
頸動脈内膜切除術
ステントによるまたはなしの末梢血管形成術
末梢血管手術(腹部動脈瘤修復術を含む)
血管性疾患のための四肢切断(部分的なまたは指の切断を含む)
蘇生された心停止
蘇生された心停止は、前兆となる心不全または心筋梗塞が有るまたはない突然の心停止であって、これに続いて、患者が電気的除細動、除細動または心肺蘇生術によって蘇生される、突然の心停止として定義される。この定義には、有意な心機能障害を反映しない、痙攣または血管迷走神経エピソードのような知られている一過性意識喪失が除かれる。また、このイベントの基準を満たすためには、患者は、人為的な救命措置の助けを借りずに、蘇生後、相当量の意識を獲得しなければならない。
心血管原因による入院
すべての入院は、MedDRA辞書を用いてデータセンターによってコード化されることになる。心血管の入院は、データセンターによって、心血管身体系に位置付けられたMedDRA辞書の用語にコード化されたいずれかの入院として定義される。
心不全による入院
心不全による入院は、静脈内利尿薬の投与、利尿薬用量および/もしくは変力物質の漸増のための、うっ血性心不全または救急治療環境(救急治療室)での看護のための入院として定義され、胸部X線によって確認される。
新たな狭心症
ストレス試験(ECG、ECHOまたは核)によって実証された虚血を伴う典型的なアンギナの新たな発症
悪化している狭心症
頻度、期間および/または重症度が増し、入院および/または抗狭心症薬の投薬増加を必要とする知られている狭心症
不安定狭心症
不安定狭心症は、以下のように定義される:虚血に続発すると研究者が決定する、≧10分持続する、安静時の虚血症状:(疼痛、呼吸困難、圧力)または急激な虚血症状
および
最近のECGまたは以前の安定期中と比較した虚血性ECG変化:
・2つの近接肢(contiguous limb)または胸部誘導(precordial leads)における≧0.5mmの一過性ST部分下降
・2つの近接誘導(contiguous leads)の≧1mmの一過性ST上昇
(またはV1もしくはV2におけるST下降)
・2つまたはそれ以上の近接誘導における≧2mmの一過性T波変化
または
心臓マーカー:
・心筋損傷を示唆する心臓マーカー、≧ULN、しかしMI基準に対して十分でない。トロポニンを用いる場合、壊死に関して「示唆的な」(中間の)範囲でなければならない。
血管の切断
血管不全に続発する四肢または四肢の一部の切断
認知機能
連続的認知試験(例えば、ミニメンタルステート試験(mini-mental status examination)[MMSE])によって定義される。
以下、微小血管転帰変数に関して提供される定義がある。
複合微小血管転帰は、以下のいずれかの発生によって満たされることになる:
・研究ベースライン(スクリーニング値)からの血清クレアチニンの倍加
・添付の表中の定義を用いて、正常アルブミン尿からミクロアルブミン尿もしくは臨床的タンパク尿への変化、またはミクロアルブミン尿から臨床的タンパク尿への変化として定義されたアルブミン尿進行。
正常アルブミン尿、ミクロアルブミン尿および臨床的タンパク尿の定義
Figure 2015512908
・腎代替療法(例えば、透折、腎移植)の必要、または腎不全による死
・黄斑浮腫を含む糖尿病性網膜症に対する網膜光凝固術または硝子体切除術の実施
真性糖尿病は、骨折の発生率の増加と関連しており、脊椎骨折では身長が低くなる。
ウエスト−ヒップ比(WHR)は、人の健康および重篤な健康状態を呈するリスクの指標または物差しとして用いられてきた。
Origin研究によって、驚くべきことに、死亡率または微小血管転帰において統計的に有意な差がなかったにもかかわらず、インスリングラルギンによる治療が微小血管転帰に関して有益である傾向があることが見いだされた。さらに、インスリングラルギンに割り付けられた無作為化時に糖尿病でない参加者は、標準治療参加者よりもプロトコール定義された糖尿病を発症する可能性が有意に低かった。また、インスリングラルギンで早期の介入では、新たな狭心症の発生に対する高度に有意な効果が検出された。
ORIGIN研究の結果は、持続性インスリングラルギンを用いて得られた。インスリンデテミル(レベミル(R))およびインスリンデグルデク(トレシーバ(R))のような他の持続性インスリンを用いたそれぞれの研究から、比較できる結果が得られる。
したがって、本発明の実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病への進行のリスクを低減する方法であって、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者において2型糖尿病への進行のリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、新たな狭心症のリスクを低減する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが新たな狭心症のリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、微小血管イベントのリスクを低減する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、微小血管イベントのリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病への進行を防止する方法であって、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者において2型糖尿病への進行のリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、新たな狭心症を防止する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが新たな狭心症のリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、微小血管イベントを防止する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが微小血管イベントのリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病に進行を遅らせる方法であって、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者において2型糖尿病への進行を遅らせる、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、上記のとおりであり、ここで、微小血管イベントは、臨床的な微小血管イベントであり、特に、ここで、微小血管イベントは、神経障害、網膜症および腎症を含む群から選択され、好ましくは、ここで、腎症は腎不全、末期腎疾患または腎死を特徴とする。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、レーザー手術または硝子体切除術によって治療を必要とするリスクを低減する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者は、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性が、上記患者におけるレーザー手術または硝子体切除術によって治療を必要とするリスクを低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、ベースライン血清クレアチニンの倍加を低減することに対する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者においてベースライン血清クレアチニンの倍加を低減する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、認知障害のリスクを低減する方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者において認知障害のリスクを低減し、特に、ここで、患者は、ミニメンタルステート試験(MMSE)において24またはそれより低いスコアである、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、血液中のトリグリセリド濃度を低下させる方法であって、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが上記患者において血液中のトリグリセリド濃度を低下させる、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、血液中のコレステロール濃度を低下させる方法であり、ここで、2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、上記患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、ここで、上記治療有効量の上記持続性インスリンが、上記患者において血液中のコレステロール濃度を低下させる、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、いずれも上記のとおりである、微小血管イベントのリスクを低減する方法または微小血管イベントを防止する方法であって、ここで、持続性インスリンを投与する前に患者がHbA1c≧6.4を有する、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、いずれも上記のとおりである、微小血管イベントのリスクを低減する方法または微小血管イベントを防止する方法であって、ここで、患者は、持続性インスリンを投与する前に、心房細動の病歴を有し、特に、ここで、微小血管転帰は、臨床的な微小血管転帰または実験室ベースの微小血管転帰であり、好ましくは、ここで、微小血管転帰は、以下の複合である:糖尿病性網膜症のためのレーザー手術または硝子体切除術または失明;腎死の発生または腎代替治療(透折または移植)の必要;血清クレアチニンの倍加;またはミクロアルブミン尿のより軽い重症度から重いものへの進行である、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、上記のような方法であって、ここで、持続性インスリンは、インスリングラルギン、インスリンデテミルおよびインスリンデグルデクを含む群から選択され;好ましくは、インスリングラルギンを含む群から選択される、方法である。
本発明のさらなる実施態様は、
−包装材料;
−持続性インスリン;および
−持続性インスリンで治療を受ける患者が上記のように方法によって治療できることを示す、包装材料内に含まれるラベルまたは包装添付文書
を含む製品である。
本発明のさらなる実施態様は、
−包装材料;
−インスリングラルギン;および
−持続性インスリンで治療を受ける患者が上記の方法によって治療できることを示す、包装材料内に含まれるラベルまたは包装添付文書
を含む製品であって、
ここで、このような治療において、標準グルコース低下療法と比較したときに、心血管転帰、全死因死亡率またはがんに対するリスクは変わらず、
特に、ここで、がんの任意の器官特異的タイプに関して、標準グルコース低下療法と比較したときに、がんに対するリスクが変わらず、特にここで、持続性インスリンが、インスリングラルギン、インスリンデテミルおよびインスリンデグルデクを含む群から選択され;好ましくは、インスリングラルギンを含む群から選択される、製品である。
スクリーニングから分析までの研究参加者の流れ。 主要、副次的および他のORIGIN転帰のハザード比の森林プロット。 心筋梗塞、脳卒中または心血管死(パネルA)、これらの転帰および血行再建または心不全入院(パネルB)または死亡率(パネルC)の共主要(co-primary)複合転帰を経験した参加者の比率。 心筋梗塞、脳卒中または心血管死(パネルA)、これらの転帰および血行再建または心不全入院(パネルB)または死亡率(パネルC)の共主要(co-primary)複合転帰を経験した参加者の比率。 心筋梗塞、脳卒中または心血管死(パネルA)、これらの転帰および血行再建または心不全入院(パネルB)または死亡率(パネルC)の共主要(co-primary)複合転帰を経験した参加者の比率。 新たに診断された糖尿病の確率の森林プロット。列1は、プロトコールに定義された新たな糖尿病の確率を説明する;列2は、第2のグルコース負荷試験(第1の試験後、糖尿病ではない人々でのみ実施した)後の糖尿病の確率を説明し、列3は、確定された糖尿病および疑わしいが、確定されなかった糖尿病の診断の両方を説明する。 治療割付けによる空腹時血漿グルコースおよびA1C反応。白丸および破線は、標準療法を表す;黒丸および実線は、インスリングラルギンによる治療を表す。登録時の血糖状態によるサブグループを別々に示す:AおよびCには糖尿病なし、BおよびDには糖尿病の異常血糖。中央値を示す。標準療法およびグラルギンに関する各時点の測定値の数を、各パネルの底部に表示する。Std=標準;Gla=グラルギン;End=治療の終了。 治療割付けによる空腹時血漿グルコースおよびA1C反応。白丸および破線は、標準療法を表す;黒丸および実線は、インスリングラルギンによる治療を表す。登録時の血糖状態によるサブグループを別々に示す:AおよびCには糖尿病なし、BおよびDには糖尿病の異常血糖。中央値を示す。標準療法およびグラルギンに関する各時点の測定値の数を、各パネルの底部に表示する。Std=標準;Gla=グラルギン;End=治療の終了。 治療割付けによる空腹時血漿グルコースおよびA1C反応。白丸および破線は、標準療法を表す;黒丸および実線は、インスリングラルギンによる治療を表す。登録時の血糖状態によるサブグループを別々に示す:AおよびCには糖尿病なし、BおよびDには糖尿病の異常血糖。中央値を示す。標準療法およびグラルギンに関する各時点の測定値の数を、各パネルの底部に表示する。Std=標準;Gla=グラルギン;End=治療の終了。 治療割付けによる空腹時血漿グルコースおよびA1C反応。白丸および破線は、標準療法を表す;黒丸および実線は、インスリングラルギンによる治療を表す。登録時の血糖状態によるサブグループを別々に示す:AおよびCには糖尿病なし、BおよびDには糖尿病の異常血糖。中央値を示す。標準療法およびグラルギンに関する各時点の測定値の数を、各パネルの底部に表示する。Std=標準;Gla=グラルギン;End=治療の終了。 治療割付けによるA1C<7.0%または6.5%を有する参加者の経時的なパーセンテージ。白丸および破線は、標準療法を表す;黒丸および実線は、インスリングラルギンによる治療を表す。登録時の血糖状態によるサブグループを別々に示す:AおよびCには糖尿病なし、BおよびDには糖尿病の異常血糖。 表9に示すロジスティック回帰モデルにおいてこの転帰と独立して関連するサブグループ(p<0.05)によってグラルギン対標準療法により5年にわたって平均A1C<6.5%を維持することに関するオッズ比(OR)の森林プロット。治療割り付けの効果と各サブグループとの間の相互作用に関するp値を示す。
本発明を、実施例によって以下に記述する。
実施例1:研究プラン
ORIGIN研究は、大血管イベントに対する危険性が高かった、IGT、IFGまたは初期T2DMの患者を、インスリングラルギンおよびオメガ−3PUFAで安全に治療することができるかどうか、そしてインスリングラルギン介在性正常血糖および/またはオメガ−3PUFAのいずれかがCV罹患率および/または死亡率を低減または防止するかどうか評価するための、国際多施設共同無作為化非盲検(インスリングラルギン対標準治療に関して)、二重盲検(オメガ−3PUFA対プラセボに関して)2×2要因計画研究であった。空腹時血漿グルコース(FPG)≦95mg/dLを目標とする漸増療法としてインスリングラルギン治療または適当な生活様式の変更を伴う異常血糖に関する現在のガイドラインによる標準治療のいずれかを受けるように、患者を無作為割り付けした。また、オメガ−3PUFAのエチルエステルまたはマッチングプラセボのいずれかを受けるように、患者を独立して無作為割り付けした。
本研究は、2年の募集期間からなり、また、当初は平均4年の治療およびフォローアップを含むように計画していた。本研究は、24ヵ月延長した後、治療およびフォローアップの平均期間を約6.5年に延長しており、本研究の全期間は、約7.5年(募集期間2年および最後の患者の無作為割り付け後、少なくとも5.5年のフォローアップ)に延長されるであろうと推定された。
しかし、本研究はイベント駆動型であり、その実際の期間は、観察されたイベントの数に基づくことになっていた。標準治療群に対してインスリングラルギン群を試験するための十分な統計的検出力に必要となる事前特定された主要転帰の総数(主要転帰の少なくとも1つの成分を有する2200名の患者)が達成されたときに、本研究を終了した。このイベント総数が7.5年後に達成されなかった場合、IDMCは、事前特定した数に達するまで患者のフォローアップを延長するよう運営委員会(Steering Committee)に推奨することができる。
将来的にCVイベントのリスクが高く、CV疾患のエビデンスがある約12,500名(12500)の異常血糖患者を登録した。研究集団には、以下の3つの群が含まれた:
・IFGおよび/またはIGTの患者(すなわち、前糖尿病患者);
・少なくとも先行する10週間、高血糖に対する薬物療法を受けていない、新たにまたは以前に診断されたT2DMの患者;
・少なくとも先行する10週間、安定用量の1つの経口抗糖尿病薬(OAD)を摂取していた、確定されたT2DMの患者。
2つまたはそれ以上のOADを含む配合剤を摂取している患者は、適格でなかった。患者は、異常血糖のためインスリングラルギン治療または標準治療のいずれかを受けるように無作為割り付けることになっていた。インスリングラルギン群に無作為化された患者は、≦95mg/dL(5.3mmol/L)のFPGを目標とする漸増療法において皮下(SC)注射によって1日1回(QD)ランタス(R)(インスリングラルギン100U/mL溶液)を受けた。標準治療に無作為化された非糖尿病患者については、糖尿病の発症に関して経過観察し、食事および身体活動レベルを改善し続けることを奨励した。標準治療に無作為化された糖尿病患者(または本研究中に糖尿病を発症した非糖尿病患者)の血中グルコース管理は、現在の(その時点の)ガイドラインに従って実施することになっていた。すべての患者は、生活様式を適当に改善するよう奨励されることになっていた。
患者は、オマコ−ル(R)(オメガ−3PUFAのエチルエステル)、またはマッチングプラセボのいずれかを受けるように独立して無作為割り付けされることになっていた。いくつかの場所では、オメガ−3PUFAおよびマッチングプラセボが、インスリングラルギンと同時に入手可能でなかったので、インスリングラルギン対標準治療およびオメガ−3PUFA対マッチングプラセボに対する無作為化は、何人かの患者については、個々の通院時に行うことができた。したがって、何人かの患者をインスリングラルギン対標準治療に無作為化し、そして、これらの2つの中から患者に割り付けられた治療を受けることを開始した後、オメガ−3PUFA対マッチングプラセボを受けるように無作為化した。運営委員会(Steering Committee)の見解では、このオメガ−3無作為化における遅延は、患者の安全性または安寧に影響を及ぼすことがなく、本研究の検出力にわずかしか影響を及ぼさないとオメガ−3関連の研究質疑に答えた。
このイベント駆動型の研究では、以下を含めて約7年間患者を登録した:
・スクリーニング:最長で10週間を超える(スクリーニング通院時にインフォームドコンセントに署名する4週間前までに適格経口グルコース負荷試験[OGTT]を受けることができる;CVイベントによる入院時に確認される場合、スクリーニング時に少なくとも10週間または入院前の10週間OADを摂取している);
・導入:4〜10日(在宅グルコースモニタリング[HGM]およびインスリングラルギンプラセボ[生理食塩水を含むインスリンペンカートリッジ]の自己注射が良好に完了するため);
・治療およびフォローアップ:無作為化から通常のフォローアップ終了[EUF]まで平均6.5年(5.5〜7.5年の範囲);
・EUF後のOGTT:3〜14週間(EUFによって糖尿病を有したと分類されなかった、選択された患者におけるOGTTのため)。
すべての患者について、日常的な通院は、無作為化の後、2、4、8および16週、次いで研究の残りの間、4ヵ月毎に行った。
実施例2:研究集団の選択−選択基準
1.下に定義するようなIFGおよび/またはIGT、または初期糖尿病を有する人。
A FPG<126mg/dL(7.0mmol/L)で、PPG値≧140および<200mg/dL(すなわち≧7.8および<11.1mmol/L)として定義される耐糖能異常(IGT)。
または
B 真性糖尿病ではなく(PPGは、<200mg/dL[11.1mmol/L]でなければならない)、FPG≧110および<126mg/dL(≧6.1および<7mmol/L)と定義される空腹時血糖異常(IFG)。
または
C FPG≧126mg/dL(7.0mmol/L)またはPPG≧200mg/dL(11.1mmol/L)または糖尿病の以前の診断、および以下のいずれかとして定義される初期2型糖尿病:
・薬理学的治療中でない(スクリーニングの前に少なくとも10週間通院しており、検査室の正常上限(ULN)の<150%の糖化ヘモグロビンをスクリーニングする(例えば、ULNが6%である場合、<9%)
または
・スクリーニング時に少なくとも10週間(または、CVイベントで入院する間に確認される場合、入院前の10週間)、通院しながら、スルホニル尿素(SU)、ビグアニド、チアゾリジンジオン(TZD)、アルファ−グルコシダーゼインヒビター(AGI)およびメグリチニド(MGT)の中から1つのOADを安定用量で摂取しており、スクリーニングで、最大半量またはそれを超えて、この薬剤を摂取している場合、検査室のULNの<133%の糖化ヘモグロビン(例えば、ULNが6%である場合、<8%)、そして最大半量未満で、この薬剤を摂取している場合、検査室のULNの<142%の糖化ヘモグロビン(例えば、ULNが6%である場合、<8.5%)。2つまたはそれ以上のOADを含む配合剤を摂取している人は、適格でなかった。
2.50歳およびそれ以上の男性または女性。
3.参加者は、以下の基準の1つまたはそれ以上を満たすことに基づく心血管疾患のリスクがなければならない[MT:文書化された最初のプロトコールテキストの修正プロトコールにおいて置換があったか?]
以下のCVリスクファクターの少なくとも1つ:
a)以前のMI(無作為化前の≧5日);
b)以前の脳卒中(無作為化前の≧5日);
c)以前の冠動脈、頸動脈または末梢動脈血行再建;
d)確認された虚血変化を有する狭心症(段階的運動負荷試験(Graded Exercise Test)[GXT]中のECGにおける少なくとも2mmのST部分下降;または虚血に関する陽性心臓撮像研究を用いて);または確認された虚血変化を有する不安定狭心症(少なくとも1mmのST部分下降、または正常範囲より上であるが、急性MIに関する診断範囲より下のトロポニンの増加のいずれか);
e)少なくとも1つの最初の早朝尿サンプル中のミクロアルブミン尿または臨床的タンパク尿(アルブミン:クレアチニン比≧30μg/mgまたはアルブミン排泄≧20μg/分もしくは≧30mg/24時間もしくは総タンパク質排泄≧500mg/24時間)の設定時間の蓄尿;
f)心電図または心エコー図による左心室肥大;
g)冠動脈、頸動脈または下肢動脈の血管造影における有意な狭窄(すなわち、50%またはそれ以上の狭窄);
h)足首−上腕血圧指数(ABI)<0.9。
4.任意の研究手順の前に署名および日付入りのインフォームドコンセントの準備。
5.研究日誌および質問表に記入する能力および意欲。
6.無作為化前に、グルコース自己監視デバイスを使用し、かつインスリンを自己注射する能力の提示。
7.妊娠の可能性のある(すなわち、排卵がある、閉経前、かつ外科的に生殖不能でない)すべての女性について妊娠試験陰性および本研究期間中、妊娠を防止するため信頼できる産児制限の方法を用いることに対するこれらの女性の同意。
8.本研究の期間中、以前のオメガ−3PUFA補助剤を中止するという意志。
実施例3:研究集団の選択−除外基準
以下の特徴のいずれかを有する人々は、本研究から除外されることになる:
1.1型糖尿病。
2.外来インスリン治療(ambulatory insulin treatment)を必要とするか、または無作為化の前もしくはその後の2週間以内のいずれかに外来インスリン療法もしくは新たな抗糖尿病薬の追加を必要とする可能性が高いコントロール不良もしくは症候性高血糖。
3.過去に抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ抗体(抗−GAD Ab)陽性がわかっている。
4.検査室のULNの≧150%の糖化ヘモグロビンをスクリーニングする(例えば、ULNが6%である場合、≧9%)。
5.インスリンを注射するまたはBGの自己監視を実施する意志がない。
6.無作為化前の少なくとも4日間、プラセボインスリンを注射し、毛細血管グルコース監視を行う導入の必要に対する不履行。
7.現在予定の冠動脈バイパス術(CABG)またはスクリーニング前の4年以内のCABG−しかし、たとえ最後のCABGが4年以内にあったとしても、以前のCABGは無作為化に対して適格となるため、狭心症、MIまたは脳卒中を有する患者。
8.スクリーニング時の血清クレアチニン>2.0mg/dL(176μmol/L)。9.活動性肝疾患、またはスクリーニング時に>2.5倍のULNのアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)もしくはアスパルテートアミノトランスフェラーゼ(AST)。
10.全身性コルチコステロイドによる慢性もしくは再発性の治療、または高脂質血症に対するナイアシン治療。
11.NYHA機能クラスIIIまたはIVの心不全。
12.がんのような非CV原因に対する<3年の生存が予想される。
13.プロトコールコンプライアンスまたは有害事象(AE)の報告を制限するようななんらかの他の因子。
14.TZDを中止する意志がない、またはできない。
15.活性薬理学的薬剤の他のなんらかの臨床試験の同時参加。
16.主治医と接触する場所で、研究および参加者のデータおよび治療割り付けについての情報を伝える意志がない。
17.研究中の生成物に対する過敏症の病歴。
18.本研究における以前の無作為化。
19.以前の心臓移植、または心臓移植を待っている。
20.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染がわかっている
実施例4:研究治療
研究中の医薬生成物インスリングラルギン
インスリングラルギンに無作為化された患者は、提案されたアルゴリズムに従って≦95mg/dL(5.3mmol/L)のFPGレベルを目標とする漸増療法においてペンデバイス(Optipen(R))QDSCによりインスリングラルギン100U/mL溶液(ランタス(R))の注射を受けた。事前特定された数の患者が主要転帰の少なくとも1つの成分を経験するまで治療を継続した(2200の第1の共主要転帰);
オメガ−3PUFAのエチルエステル
オメガ−3PUFAに無作為化された患者は、オメガ−3PUFAのエチルエステルの1つゼラチンカプセル(イコサペントエチルエステル465mgおよびドコネキセントエチルエステル375mg;オマコ−ル(R))を経口的に(PO)QDで受けることになっていた。インスリングラルギン療法と同様、事前特定された数の患者が主要転帰の少なくとも1つの成分を経験するまで治療を続けることになっていた。
参照療法
標準治療
標準治療は、インスリングラルギンに対する参照療法であった。標準治療を受けるように無作為化された糖尿病患者(および無作為化後に糖尿病を発症した患者)は、現在の(その時点)ガイドラインおよび治療する医師の最良の判断に従って治療した。標準治療は、非糖尿病患者に対してグルコース低下薬を含まなかった。患者が以下の異なるクラスの経口グルコース低下剤の少なくとも2つから治療の最大用量を摂取するまで、標準治療群ではインスリンを用いないことになっていた:
・SUまたはMGT;
・メトホルミン(MET)または別のビグアニド;
・TZD
これらのクラスのOADの少なくとも2つの最大用量未満を摂取している患者については、研究者は、インスリンを開始する前に両方の経口薬剤を最大用量に高めるか、または第3のクラスから経口薬剤を加えることを考えた。研究者がこの前にインスリンを加えると選択した場合、その者は、インスリンの使用を正当化する報告を完成させる必要があった。インスリンを加えるときはいつでも、研究者または医師は、その者の裁量でOADの一部もしくは全部を低減または停止することができた。
プラセボ
プラセボは、オメガ−3PUFAに対する参照療法であった。オメガ−3PUFAプラセボに無作為化された患者は、オリーブ油を含むマッチングゼラチンカプセル1つをQD、POで受けた。
投薬スケジュール
インスリングラルギン用量は、検査室および毛細血管血漿グルコースの結果の両方により調整した。
治療割り付け
研究場所によって無作為化を層別化した。集中化した電話無作為化システムを用いて参加者を無作為化した。各無作為化された参加者に固有の番号を割り当て、研究中はそれを用いた。
盲検化、包装および標識化
研究中の生成物(インスリングラルギン、導入注射用のプラセボ生理食塩水)は、Sanofiによって包装されている。補助的投薬(メトホルミン、SU)は、地元の薬局で得られた。標準異常血糖治療に対するインスリングラルギンの比較は、非盲検方式で実施した。
実施例5:Origin研究の性能の概要
方法
ORIGINは、偶発的CV転帰における漸増基礎インスリン療法対標準治療およびオメガ3脂肪酸補助剤対プラセボの効果の国際無作為化要因試験であった。オメガ3脂肪酸群の結果は、別々に報告する(REF)。以前のCVイベント(心筋梗塞、脳卒中または血行再建手技)を有する50歳またはそれより高齢の参加者;確認された虚血を有する狭心症;アルブミン尿;左心室肥大;冠動脈、頸動脈または下肢動脈の>50%狭窄の血管造影的エビデンス;または0または1つの経口薬剤で安定であった2型糖尿病の病歴を有する場合、足首/上腕指数<0.9を募集した;またはFPG≧6.1mmol/L[110mg/dL]もしくは75gの経口グルコース負荷後、2時間血漿グルコース≧7.8mmol/L[140mg/dL]のいずれかに基く、IFG、IGTもしくは新たに認められた糖尿病。以前に糖尿病を有する人々のHbA1cレベルは、標準治療に割り付けられた場合、フォローアップ中に血糖コントロールを維持するためにインスリンが必要となる可能性を最小限にするのに十分低くなければならなかった。重要な除外基準には、インスリンを注射するもしくは毛細血管グルコース試験を行う意志がないもしくは能力がないこと、インスリンもしくはオメガ3脂肪酸に対する明らかな適応症もしくは不耐性、グラルギンに割り付けられた場合、チアゾリジンジオンを停止する意志がないこと、心不全、または介在CVイベントのない以前の4年以内の冠動脈バイパス手術が含まれる。本研究は、それぞれの場所の倫理委員会によって承認され、すべての参加者は、書面によるインフォームドコンセントを提出した。
介入およびフォローアップスケジュール
参加者には、皮下生理食塩水注射剤を毎日自己投与し、10日の導入期間中に参加者の毛細血管グルコースレベルをチェックするよう求めた。次いで、忠実な参加者に、生活様式のアドバイスを提供し、インスリングラルギン(ランタスTM)または血糖コントロールに対する標準アプローチのいずれかに無作為に割り付けた。チアゾリジンジオンも摂取していた、インスリングラルギンに割り付けられた参加者は、無作為化時にその投薬を停止した;そうでない場合、インスリングラルギンをその参加者の血糖療法に加えた。これらの参加者には、2、4または6単位(参加者の最初のFPGに左右される)で出発して夜にインスリングラルギンを注射し、自己測定したFPGレベル<5.3mmol/l(95mg/dl)および>4mmol/l(72mg/dl)を目標として1週当たり少なくとも1回、用量を高めるように指示した。目標FPGレベルを症候性低血糖なしに達成できない場合、研究者は、ベースラインで用いたグリブリドを相当量のグリメピリドと置き換え;すべての他のグルコース低下薬を低減または停止し;かつ/またはメトホルミンを加えることを許可した。参加者がコントロール不良の高血糖を発症した場合、研究者は速効性インスリンを加えることを許可した。他のいかなるグルコース低下薬は、加えられることも、または増やすこともできなかった。FPGレベルを、各通院時に現地の検査室で測定し、結果をインスリンの用量とともに定期的にチェックして確実にインスリンが効果的に漸増されるようにした。最後から2番目の研究通院時までに糖尿病と診断されてない人々は、1日当たり10単位までインスリングラルギンを漸減し、定められた任意のメトホルミンを停止した。グルコースレベルが非糖尿病範囲のままである場合、3〜4週後に75gの経口グルコース負荷試験を予定した;この試験で糖尿病と診断されなかった場合、10〜12週後に繰り返した。
標準治療に割り付けられた参加者は、参加者が無作為化前にとっていたグルコース低下療法を続けた。ベースラインで糖尿病を有したまたは試験中にそれを発症した者には、グルコースレベルを自己監視するように指示した。研究者は、臨床状態および診療ガイドラインに基づいて研究者の最良の判断に従って標準アプローチを用いて血糖を管理するように助言し、インスリングラルギン以外の任意のグルコース低下薬を加える、増やす、減らす、または停止することを許可した。必要に応じて、メトホルミンおよびスルホニル尿素のみは、本研究によって提供した。糖尿病のない人々については、毎年、そして糖尿病の人々については、2年および研究終了時に、地元の検査室でFPGレベルを測定した。最後の研究通院まで糖尿病と診断されなかった人々は、3〜4週後に、75gの経口グルコース負荷試験を予定し;この試験で糖尿病と診断されなかった場合、10〜14週後に繰り返した。
転帰および他のデータは、予定の研究通院時、無作為化後の0.5、1、2および4ヵ月に、そしてその後4ヵ月毎に集めた。体重、胴回りおよび尻回りを、毎年測定した。HbA1cレベルは、最初の年は各通院時に、次いで、糖尿病のない人々については毎年、そして糖尿病の人々については4ヵ月毎、地元の検査室で測定した。第1の早朝尿採取物を中枢施設に送り、ベースライン、2年および研究終了時にクレアチニンおよびアルブミンについて検定した。
転帰
2つの共主要複合CV転帰があった。第1は、CV死、非致死的心筋梗塞または非致死的脳卒中であり、第2は、これらのイベントのいずれかまたは血行再建手技もしくは心不全による入院の複合であった。副次的転帰としては、ベースラインから血清クレアチニンの倍加、正常アルブミン尿もしくはミクロアルブミン尿からミクロアルブミン尿もしくは顕性腎症へのアルブミン尿区分の進行、腎代替療法、腎死、網膜光凝固術または網膜症のための硝子体切除術を含む複合微小血管転帰が含まれる。また、それには、ベースライン糖尿病のない参加者における、第1の試験後経口グルコース負荷試験時までに発症した新たな2型糖尿病および全死因死亡率も含まれる。他の転帰としては、偶発的がん、CV入院および狭心症が含まれる。心血管およびがん転帰は、治療割り付けに対して盲検化された裁定者が見直した。以前の通院から低血糖のエピソードを、通院毎に記録した。同時に記録した毛細血管グルコースレベルが、<3mmol/L(54mg/dL)であるかどうか確認して、症候性低血糖を分類した。重度の低血糖は、援助に加えてグルコースもしくはグルカゴンのいずれかによる迅速な回復を必要とする低血糖、または確認された毛細血管グルコース≦2.0(36mg/dL)として定義した。試験中、4ヵ月の期間内に2つの連続したFPGレベルが、≧7mM(126mg/dL)である場合、新たな糖尿病と診断した;糖尿病の診断は医師が行い、薬理学的抗糖尿病薬を摂取させ、そしてFPG≧7mM(126mg/dL)またはいずれかのグルコース値≧11.1mM(200mg/dL)のいずれか;1つもしくはそれ以上の毛細血管グルコースレベルが、≧11.1mM(200mg/dl)であり、そしてグラルギンインスリンの漸減中に、検査測定されたFPGが≧7mmol/l(126mg/dl)であったか、もしくは検査測定された無作為のグルコースレベルが≧11.1mM(200mg/dl)であったかのいずれか;または第1の経口グルコース負荷試験中に、FPGが≧7mM(126mg/dl)であったか、もしくは2時間血漿グルコースが>11.1のmM(200mg/dl)であったかのいずれかのエビデンスがあった。
試験実施
当初は、約4年の平均フォローアップ期間を予定していた。これを10ヵ月まで延長した後、FPG<5.3mmol/lの中央値を達成するには約8ヵ月のインスリングラルギン自己漸増がかかることが明らかになった後に募集を完了した。その後、グルコ−代謝性介入のなんらかの効果を検出するには、より長いフォローアップ期間が必要となりうることを示唆する、2008年に公開された臨床試験を考慮し、かつなんら治療効果の知識なしに、運営委員会(Steering Committee)は、更に2年間、試験を延長した。
インスリングラルギン(ランタス(R))は、Sanofiによって供給され、オメガ−3酸エチルエステル90(オマコ−ル(R))およびプラセボは、Pronova Biocare ASによって供給された。研究データを集め、カナダ、オンタリオ州ハミルトンの公衆衛生研究所(Population Health Research Institute)(PHRI)に拠点をおくORIGINプロジェクトオフィス(ORIGIN Project Office)が独自に分析した。
統計分析および検出力
プロトコールに記述された治療意図によるアプローチおよび所定の統計分析プランに従ってSAS(Solarusのバージョン9.1)を用いてデータを分析した。フォローアップが不明である、形式的に中止した、またはいずれのプロトコール延長にも同意しなかった参加者は、参加者の最終接触時に削除した。平均値および標準偏差、中央値および四分位範囲、または必要に応じて計数およびパーセンテージを用いてベースライン特性をまとめた。積極限推定(product limit estimation)を用いてイベントまでの時間曲線(time-to-event curves)を作製し、層別化ログランク検定を用いて比較した。
要因割り付けに対して調整されたコックス回帰モデル
ベースライン糖尿病状態およびプロトコールに記述された無作為化前の以前のCVイベントの病歴を用いて、各転帰についてのハザード比を計算した。比例ハザード仮定は、時間と治療群との相互作用に関する試験によって評価した。割り付けられた各群における、無作為化と第1の研究後経口グルコース負荷試験との間の新たな糖尿病の発生率を、要因割り付けおよび以前のCVイベントによって層別化されたコクラン−マンテル−ヘンツェル試験(Cochran-Mantel-Haenzel)を用いて比較し、オッズ比を計算した。この効果の持続性は、第2の研究後経口グルコース負荷試験の後、分析を繰り返すことによって評価した。
2つの共主要転帰に関するこの全体的な第1種の過誤5%を第1の共主要転帰をP=0.044で検定し、かつ第2の共主要転帰をP=0.01で検定するように分配した。これらの過誤率の非加算性は、これらの共主要転帰間に相関性を反映している。すべての他の分析に関する名目上の有意水準は、P=0.05であった。事前に定めたサブグループは、性別、年齢(<65または65)、地理的地域;民族性、ベースライン糖尿病状態;ボディマス指数≦30または>30kg/m2)、以前のCVイベントおよび要因割り付けであった。
第1の共主要転帰の年間発生率2.8%、平均フォローアップ6.5年、第1種の過誤率0.044、グラルギン群のインスリン服薬不履行20%および対照群のインスリン使用5%、ならびに介入効果が現れる前の12ヵ月の遅延に基づいて、12,500名の参加者から2200例の第1の共主要転帰および3900例の第2の共主要転帰が得られ、90%の検出力が与えられ、それぞれ18%および16%の相対リスク減少が検出されたと推計された。
実施例6:結果
12,537名の参加者(平均年齢63.5年;女性35%)を、40カ国の573の臨床施設から登録した。参加者を、2003年9月から2005年12月の間にインスリングラルギンまたは標準治療に無作為化し、期間中央値(IQR)6.2(5.8、6.6)年の間、追跡した。研究終了時に、12443名(99.3%)の参加者については、主要転帰状態が知られていた(図1)。参加者の約82%には、以前の糖尿病の病歴が平均(SD)期間5.4(6.0)年あり、6%には新たに見つかった糖尿病があり、そして12%にはIFGおよび/またはIGTがあった。ベースライン時のFPG(IQR)中央値は、6.9(6.1、8.2)mmol/lであった。5052名(40%)の参加者は、糖尿病薬物を摂取しておらず、3435名(27%)は、メトホルミン、そして3711名(30%)は、スルホニル尿素を摂取していた。2つの治療群のこれらのおよび他の重要なベースライン特性を表1に示す。注意すべきことに、設置された3つの施設の追加の75人からのデータは、施設監査に従ってそれぞれの国の規制機関の要請により(試験を閉鎖するまたは盲検化する前に)除外された。
療法にインスリングラルギンを加えて割り付けられた参加者の50%は、1年でFPGレベル≦5.2mmol/lを達成し、それは試験を通じて維持された(表2)。この血糖コントロールの程度を維持するために摂取されたインスリン用量の中央値は、1年目の0.28U/kgから6年目の0.40U/kgまで上昇した。インスリングラルギン群参加者の17%では、最後から2番目の通院時に(すなわち、糖尿病と診断されてない人々においてインスリングラルギンを漸減し、中止する前に)、インスリングラルギンを永続的に中止した(表5)。この時までに、35%は経口薬剤を摂取しておらず、47%はメトホルミンを摂取しており、そして14%は≧2つの経口薬剤を摂取していた(表3)。
少数の標準治療群の参加者しか、試験中にインスリンを使用しなかった(表2)。したがって、2年でなんらかのインスリンを使用していたのは、わずかに208名(3.5%)の標準治療参加者であり、5年の通院でなんらかのインスリンを使用していたのは、わずかに494名(9.0%)であった。研究終了までに、19%は、経口薬剤を摂取せず、60%は、メトホルミンを摂取しており、そして42%は、≧2つの経口薬剤を摂取していた(表3)。インスリン使用における大きな対比に加えて、2つの異なる治療アプローチは、2年でFPGにおける1.6mmol/l(29mg/dl)の差、そして試験中にA1Cレベルにおける約0.3%の差を達成した(表2)。
重度低血糖の初回エピソードの発生率は、インスリングラルギン群において100人年当たり1.00、そして標準治療群において100人年当たり0.31であった(P<0.001)。自己測定グルコースレベル≦3mmol/l(54mg/dl)によって確認された重篤でない症候性低血糖の初回エピソードの発生率は、インスリングラルギン群および標準治療群において、それぞれ9.81および2.68であり(P<0.001)、なんらかの(すなわち、確認されたまたは未確認の)低血糖の初回エピソードの発生率は、2群において、それぞれ100人年当たり16.73および5.16であった。合計インスリングラルギン参加者2691名(43%)および標準治療参加者4694名(75%)は、全試験中に症候性低血糖のエピソードをなんら経験しなかった(表4)。インスリングラルギン群参加者は、平均1.6kg体重が増えたのに対して、標準治療参加者は、平均0.7kg減った。
転帰のいずれかについて、インスリングラルギンの効果とオメガ3脂肪酸試験との間の相互作用に関する統計的エビデンスはなかった(すべての転帰についてP>0.15)。両方の共主要転帰の発生率は、治療群の間で異ならなかった(図2および3)。具体的には、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中またはCV死(すなわち第1の共主要転帰)の複合転帰の発生率は、インスリングラルギン群および標準治療群について、それぞれ2.94/100人年および2.85/100人年であった(調整HR 0.99:95%CI 0.88、1.12;P=0.9)。第2の共主要転帰に関して、発生率は、各群について、それぞれ5.53/100人年および5.28/100人年であった(調整HR 1.00:95%CI 0.91、1.10;P=0.99)。2つの共主要転帰における介入の効果は、重要なサブグループ全体で類似していた(追加の図1)。注意すべきことに、第1の共主要転帰(交互作用P=0.005)について地理的地域によるばらつきの統計的エビデンスがあり、それは、より大きな第2の共主要転帰(交互作用P=0.09)について、またはいずれかの転帰を有する民族性について明白でなかった。
また、死亡率または微小血管転帰においても、統計的有意差はなかったが、インスリングラルギンによる治療は、微小血管転帰に関して有益となる傾向がある。驚くべきことに、インスリングラルギンに割り付けられた無作為化時に糖尿病でない参加者は、標準治療参加者よりも、プロトコール定義された糖尿病を発症する可能性が27%少なかった(図4)(すなわち25%対31%:OR 0.73、95%CI 0.58、0.92;P=0.007)。第1の経口グルコース負荷試験に基づいて糖尿病でない人が、インスリンを停止した後、100(94〜112)日の中央値でそれを繰り返したときは、さらなる糖尿病の症例が両群で認められ、その比率は、それぞれ合計30%および35%であった(OR 0.80、95%CI 0.64、1.00;P=0.052)。インスリングラルギンによる早期介入下で、新たな狭心症の発症における非常に有意な効果が認められた。グラルギン群では、100名(1.6%)の患者が、新たな狭心症を発症したのに対し、標準治療群では、137名(2.2%)が、新たな狭心症を発症した。この有意差(p=0.02)は、異なる療法に6〜7年曝露した後、観察された。
最後に、試験中に発症したことが疑われる(しかし、事前に決められた基準のすべてを満たしていなかった)糖尿病の症例も含まれるときは、新たな糖尿病の発生率は、30%減少した(すなわち35%対43%:OR 0.70、95%CI 0.56、0.86;P=0.001)。任意のがんの発生率またはがん死において差がなかった(図2)。
実施例7:微小血管転帰
臨床的微小血管イベントには、有意な減少があった。これには、レーザー手術、腎不全、失明、末期腎疾患または腎死のような臨床イベントが含まれる。この最後のことを支持するとおり、糖尿病性網膜症についてはレーザー手術または硝子体切除術における有意な減少があった。ベースライン血清クレアチニンの倍加を低減する強い傾向もあった。それらの結果を表6にまとめる。
さらにまた、得られたデータは、より高いベースラインA1cを有する患者のサブグループにおける微小血管疾患の進行、および心房細動における効果を支持している。
ベースラインA1c<6.4%の患者は、リスク減少(RR)(グラルギン:皮下)1.08(有意でない)を有し、A1c≧6.4%の患者は、RR=0.88(0.79〜0.98)を有し、したがって、信頼区間が1を含まないので、統計的に有意である。
ベースライン時に心房細動の病歴がある患者は、RR0.74(0.55〜0.98)を有し、臨床的な微小血管転帰(非検査室ベース)についてはRR0.42(0.19〜0.91)を有した。
微小血管転帰は、以下の複合であった:糖尿病性網膜症についてはレーザー手術または硝子体切除術または失明;腎死の発生または腎代替治療の必要性(透折または移植);血清クレアチニンの倍加;またはミクロアルブミン尿の重症度の小さいものからより大きいものへの進行。最後の2つの成分は、検査室ベースであり、他のものは、「臨床的な」微小血管転帰である。
実施例8:認知転帰
全体的に、障害のより少ない患者に関連するグラルギン治療については、強い傾向(p=0.075)があった。表7にまとめたデータは、さまざまな時点での24またはそれより低いスコア(軽度の障害)の参加者数のミニメンタルステート試験(MMSE)[非特許文献61]データを反映している。これらの患者は、本研究中にさらに悪化するリスクがより高い患者に相当するため、試験したが、依然として、統計的比較を行うために妥当な検出力をもたらすのに十分な患者であった。約4年でベースラインから軽度障害の症例の有意な減少があった。
実施例9:グラルギンは、血液中のトリグリセリド濃度の有意な低下を導く
ORIGIN研究によって、血液中のトリグリセリド濃度は、グラルギン対標準治療で治療した患者について統計的に有意な様式で低下することが示されている::−0.21(0.03)[グラルギン]対−0.15(0.03)[標準治療](P<0.001)。
実施例10:グラルギンは血液中のコレステロール濃度の有意な低下を導く
ORIGIN研究によって、血液中のトリグリセリド濃度は、グラルギン対標準治療で治療した患者について統計的に有意な様式で低下することが示されている:
ベースラインから研究終了までの総コレステロール変化(mmol/L):
グラルギン 標準治療 p
−0.41 −0.37 0.044
実施例11:ORIGIN試験における漸増基礎インスリンまたは標準経口療法によるA1C<6.5または<7.0%の達成および維持−詳細な結果
目的−0または1つの経口グルコース低下剤で治療された異常血糖の人々において、基礎インスリングラルギン対標準血糖医療を用いた最大5年の治療について、血糖コントロール維持の成功およびベースライン予測因子を評価すること。
研究デザインおよび方法−治療意図による分析を用いて、ORIGIN試験における12,537名の参加者からのデータを、ベースライン血糖状態(2型糖尿病の有りまたはなし)によって、および治療アプローチ(漸増インスリングラルギンまたは標準療法)によって調べた。無作為化治療中のFPGおよびA1Cについての中間値、ならびにA1C<6.5%または<7.0%を達成および維持しているパーセンテージを計算した。これらのコントロール水準の到達における成功と関係なしに関連する因子を、線形回帰モデルにより分析した。
結果−両方の治療戦略では、FPGおよびA1Cの中央値は、ベースライン値またはそれ未満に維持され、それらは、それぞれ6.9mmol/l(125mg/dl)および6.4%であった。糖尿病でないことおよびベースラインA1Cがより低いことは、互いに独立して、A1C<6.5%を平均5年維持するより大きな可能性と関連があった。また、基礎インスリングラルギンへの割り付けは、他の独立した予測因子について調整した後、A1C<6.5%(OR 2.98、95%CI 2.67、3.31;p<0.001)を維持する強い予測因子であった。この効果は、全体的に、分析したサブグループのすべてにおいてみられた。
結論−異常血糖の自然経過における早期の介入は、少なくとも5年間、コントロールの悪化を防ぐことができる。ベースライン時にA1Cがより低いとき、および基礎インスリンを用いるときは、A1C<6.5%を維持することは、特に有望である。
高血糖と2型糖尿病の微小血管および大血管合併症との間には強い関係があり(1〜4)、治療研究では、改善された血糖コントロールにより、これらの合併症のいくつかを制限できることが確認されている(5〜8)。しかし、糖尿病は進行性の障害であり、時間が経つと徐々に上昇する高血糖は、治療によって防止されないことが多い(9〜11)。最初のグラルギン介入(ORIGIN)試験による転帰減少により、糖尿病の基準を満たしていない高いグルコースレベルの人々および制限された以前の療法による糖尿病の人々の両方を含む、異常血糖の自然経過における早期にほぼ正常血糖コントロールを維持するように設計された2つの治療方法の医学的転帰を比較した(12)。12,537名の参加者を、空腹時血漿グルコース≦5.3mmol/l(95mg/dl)を維持するために系統的に漸増された、基礎インスリングラルギンによる治療、または標準療法のいずれかに無作為化した。ORIGINの心血管および他の医学的転帰は、以前に報告されている(13、14)。ここで、本発明者らは、最大5年のフォローアップの間、ガイドラインが推奨する目標レベルより下にHbA1c(A1C)を維持するそれぞれの療法の能力およびこの目標の達成に関連する参加者のベースライン特性を報告する。
研究デザインおよび方法
参加者
ORIGIN試験の理論的根拠およびデザインは、以前に報告した(9)。要するに、それは、2対の介入を試験する2×2要因計画の多国間無作為化試験であった。漸増された基礎インスリングラルギンを標準段階的経口療法と比較し、オメガ−3脂肪酸補助剤をプラセボと比較した。参加者が、以前の心血管イベント、または空腹時血糖異常、耐糖能異常(または2つ一緒に)、もしくは新たに認められたもしくは以前に診断された2型糖尿病のいずれかとして定義された、確認された異常血糖と共に高い心血管リスクの他のエビデンスを有する必要があった。糖尿病の参加者は、生活様式のみにより治療するか、または1つだけ経口グルコース低下剤を加えることができた。本分析は、共変量としてのみ含まれるオメガ−3脂肪酸を用いた血糖介入に関する。40カ国12,537人の集団からのデータを評価した。
介入
標準療法に割り付けた参加者には、その参加者の以前の経口療法を続けさせ、研究者の判断ならびに血糖コントロールおよび治療アプローチ関する現地のガイドラインに従って管理した。標準参加者が2つまたはそれ以上の十分な用量摂取していなければ、研究者らは、それらの参加者についてインスリンを処方しないよう助言した。インスリンを加えた場合、グラルギンを用いないことにした。無作為化前にチアゾリジンジオンを摂取していた基礎インスリングラルギンに割り付けられた参加者は、この薬物適用を停止したが、他のグルコース低下剤の摂取は継続した。インスリングラルギン(ランタス、Sanofi)を、空腹時グルコースレベルに基づいて1日2〜6単位で開始する療法に加えた。参加者には、夜にインスリンを注射すること、および施設の研究者が支持する単純なアルゴリズムを用いて用量を自己漸増することを助言した。自己測定による血漿基準の空腹時毛細血管血中グルコース試験を少なくとも週2回行って、空腹時グルコース≦5.3mmol/l(≦95mg/dl)の達成および維持を目的として、漸増を誘導した。他の経口薬剤は、インスリングラルギンによる治療中、必要に応じて判断して継続、低減、または中止することができた。加えることができた唯一の経口薬剤(以前に使用してない場合)は、メトホルミンであり、施設の研究者は、低血糖のリスクを制限するために必要であると判断した場合、個々の参加者に対して500〜1000mg/日の用量でこれを開始した。両治療群において生活様式管理の重要性を常に強調した。
測定
自己測定によるグルコース試験に加えて、治療中、間隔をおいて、現地の検査室で空腹時血漿グルコース(FPG)およびA1Cの測定のため静脈血を集めた。A1Cの場合、測定は、すべての参加者について、ベースライン時、その後は毎年、そして治療終了後に行った。FPGの測定は、グラルギン治療群では、すべての参加者について毎年、そして治療終了後行い、標準療法を用いる群では、ベースライン時、2年後、そして治療終了後に行った。
統計分析
血糖治療割り付けによっておよび登録時の血糖状態(糖尿病のない異常血糖または糖尿病)によって、全集団のベースライン特性についておよびサブグループについて要約統計量を計算した。それぞれのサブグループに関して、すべての時点について、四分位範囲と共にFPGおよびA1Cの中央値を計算した。各時点でA1C<6.5%および<7.0%(血糖コントロールの目標として定められた2つのレベル[15、16])を有するそれぞれのサブグループにおける参加者のパーセンテージを計算した。ベースライン特性、血糖状態および血糖転帰による治療割り付けの関連を明らかにするため、無作為化されたすべての参加者に関する、最大5年の治療の所見を、統計モデルを用いて分析した。治療5年後のデータは、多くの参加者が、無作為化のタイミングのため、その間隔を越えるフォローアップを有しなかったため、含まれなかった。A1C<6.5%または<7.0%の達成は、1年でそれらのレベル未満の値を有することとして定義した。治療中のA1Cの維持は、1年から最大5年の最後の有効な測定までのすべての値の平均がそれらのレベルであることとして定義した。ベースライン特性と血糖コントロールレベルとの間の関係のすべての分析を、線形回帰モデルを用いて実施した。単変量解析における単変量(univariable)p<0.1の特性を多変量モデルに入れた。基礎インスリングラルギン対標準治療への割り付けの独立した効果は、これらの多変量モデルにおいてp<0.05で統計的に有意なすべての変量を含む最終的な多変量モデルに割り付けを加えることによって評価した。インスリングラルギンに対する割り付けの未調整の効果を、割り付け間の相互作用に関するロジスティック回帰および統計的検定を用いて推定し、これらのサブグループを計算し、森林プロットとして示した。
結果
ベースライン特性
治療割り付けおよび血糖状態によって分割された登録時のORIGIN集団の特徴を、表8に示す。無作為化された12,537名のうち、6,264名をインスリングラルギンによる治療に、そして6,273名を標準治療に割り付けた。2つの無作為化治療群は、ベースライン特性が類似していた。参加者の88パーセントは、以前に糖尿病と診断されたか(平均期間5.4年)、または新しく糖尿病が認められたかのいずれかであった。糖尿病のない12%は、FPGおよびA1Cレベルにおいて、そして、また、より頻繁な以前のCVイベント、アルコールの使用、うつ病、ならびにスタチンおよびベータ遮断剤の使用を含む他の点においても糖尿病の参加者と明らかに異なった。全集団に関して、平均年齢は63.5歳、FPGの中央値6.9mmol/l、そしてA1Cの中央値6.4%であった。
無作為化治療中の血糖反応
FPGの中央値
無作為化治療におけるフォローアップ期間の中央値は、6.2年であった。治療中のFPGおよびA1Cの反応における治療割り付けの効果を、図5に示す。糖尿病のない参加者について、FPG(四分位範囲)中央値は、無作為化治療前、6.1(5.5〜6.4)mmol/lであった(図5A)。標準治療では、このサブグループにおいてFPGはほとんど変化しなかったが、インスリングラルギンでは、1、2、5および7年で、5.0(4.5〜5.5)、4.9(4.5〜5.5)、5.0(4.5〜5.7)および5.1(4.5〜5.8)mmol/lの中央値へと持続的な減少が生じた。糖尿病の参加者については、ベースラインFPGの中央値は、7.2(6.2〜8.4)mmol/lであった。標準治療では、2年および治療終了時の値は、6.8(5.9〜8.1)および7.0mmol/l(5.9〜8.4)mmol/lであった(図5B)。グラルギンによる治療では、FPGの中央値が1、2、5および7年後に5.2(4.6〜5.9)、5.0(4.4〜5.8)、5.1(4.5〜6.1)および5.3(4.5〜6.4)mmol/lに減少した。
A1Cの中央値
糖尿病のない参加者については、いずれの療法でも、A1Cはベースラインからほとんど変化しなかった(図5C)。標準療法では、A1Cの中央値は、ベースライン時に5.7(5.4〜6.1)%、1年で5.7(5.4〜6.1)、そして5年後、6.0(5.6〜6.4)であった。糖尿病のないグラルギン治療参加者については、A1Cの中央値は、ベースライン時に5.7(5.4〜6.0)%、1年で5.6%(5.3〜5.9)、そして5年で5.8%(5.4〜6.1)であった。糖尿病の参加者については、ベースライン時のA1Cの中央値は、6.5(6.0〜7.3)であった(図5D)。標準治療中、1、2、5および7年時のA1C値の中央値は、6.3(5.8〜6.9)、6.4(5.9〜7.0)、6.6(6.1〜7.2)および6.6(6.1〜7.3)%であった。グラルギンによる治療中の対応する値は、6.0(5.5〜6.5)、6.0(5.6〜6.6)および6.3(5.8〜6.9)、および6.3(5.8〜6.9)%に減少した。
A1C7.0%および6.5%未満のパーセンテージ
両方の治療計画による無作為化治療を通して、登録時に糖尿病のない参加者のうち、A1Cレベル<7.0%を達成したのは、90%を超え、A1C<6.5%を達成したのは、75%を超えた(図6Aおよび6C)。治療開始前に、糖尿病の参加者のうち、66%がA1C<7.0%を有し、47%がA1C<6.5%を有した(図6Bおよび6D)。グラルギン治療中、糖尿病サブグループにおいてA1C<7.0%を達成しているパーセンテージは、1年で88%、5年で77%であり、A1C<6.5%を達成しているパーセンテージは、1年で74%、5年後、60%であった。
1年でA1C<6.5%または<7.0%を達成し、かつ最大5年間、<6.5%または<7.0%の平均レベルを維持する選択されたベースライン特性の関連を示す多変量モデルを、付表1に示す。無作為化前の特性に基づく成功の主要な独立した予測因子は、より低いA1C、ベースライン時に糖尿病がないこと、および報告されたアルコールの使用であった。モデルにインスリングラルギンまたは標準治療への割り付けを加える効果を表9に示す。標準治療と比較してグラルギンを用いるときの、各A1C目標の達成および維持における成功に対する調整オッズ比は、2.4から2.9までの範囲であった(すべてp<0.001)。成功における他の有意な予測因子は、より低いA1C、糖尿病がないこと、およびアルコール摂取であったが、すべてではないがいくつかのモデルで有意であった予測因子には、より高い年齢、以前のCVイベントがないこと、より大きな握力、およびより低いアルブミン排泄率が含まれる。
異なるサブグループにおいて5年にわたって平均A1C<6.5%を達成することにおける治療割り付けの効果
図7は、多変量モデルにおける治療成功との有意な関連(p<0.05)を有することに関して選択されたベースラインサブグループにおいて、標準療法と比較したグラルギンによるA1C<6.5%維持の成功に対する未調整オッズ比を示す。インスリングラルギン療法は、95%信頼区間と1との重複部分なしですべてのサブグループにおいてより有効であった。2つのサブグループは、治療割り付けと名目上有意な相互作用を示した:グラルギンは、ウエスト−ヒップ比がより高い参加者(p=0.011)および握力がより大きい参加者(p<0.001)において比較的より有効でありえた。
グルコース低下療法
無作為化前の経口グルコース低下剤の使用を付表2に記載する。糖尿病の基準を満たしていない異常血糖の参加者の2%未満は、登録前にこのような薬剤を使用していたが、スクリーニング中の経口グルコース負荷試験時には使用していなかった。登録時に糖尿病である参加者のうち、32%は、経口療法を取っておらず、31%がメトホルミン、そして33%がスルホニル尿素を摂取していた。付表3は、治療終了時の経口薬剤およびインスリンの使用を示す。登録時に糖尿病でない参加者のうち、グラルギンに割り付けられた参加者の69%および標準治療に割り付けられた参加者の2名(0.3%)は、本研究終了時にインスリンを摂取していた。フォローアップ終了時、グラルギンに無作為化された参加者の21%および標準治療に無作為化された参加者の31%は、1つまたはそれ以上の経口薬剤を摂取しており、最も多いのはメトホルミン(17%、24%;p<0.003)であった。登録時に糖尿病である参加者のうち、終了時にインスリンを使用していたのは、グラルギン治療に割り付けられた参加者の82%、そして標準治療に割り付けられた参加者の12%であった(p<0.001)。グラルギンに割り付けられた糖尿病の参加者の71%および標準治療に割り付けられた参加者の88%は、経口療法を用いた(p<0.001)。グラルギン群および標準群では、それぞれ、50%および65%がメトホルミンを摂取し、28%および52%がスルホニル尿素を使用した(それぞれ<0.001)。グラルギン治療群の14%および標準治療群の42%は、2つまたはそれ以上の経口薬剤を摂取した。
低血糖
グルコース試験<3mmol/l(<54mg/dl)によって確認された1つまたはそれ以上の重篤でない低血糖エピソードを有する、登録時に糖尿病である人のパーセンテージは、グラルギンで100人年当たり10.5、そして標準治療で100人年当たり3.0であった。登録時の糖尿病でない患者についての対応する頻度は、100人年当たり5.7および0.3であった。
結論
ORIGINに用いる治療方法は、異常血糖の参加者において少なくとも5年のフォローアップの間、FPGおよびA1Cの両方について優れた血糖コントロールを達成し、維持した。インスリングラルギンおよび標準治療の両方のでは、治療終了時のA1Cレベルは、ベースライン時よりも高くなかった。このパターンの血糖コントロールは、5〜10年(9〜11)が経過するうちに血糖コントロールが着実に悪化したいくつかの他の長期的な研究で観察されたものとは異なる。おそらく、ORIGINにおける持続した血糖コントロールは、各治療群に用いた「目標に至る治療」スキームから生じた。グラルギンの用量は、FPGレベル≧5.3mmol/lを求めて系統的に調整され、メトホルミンは、低血糖のリスクを緩和するために加えることができた。同様に、標準療法中、経口薬物適用を加え、A1Cを6.5%または7.0%未満に維持する目的で、現地で認められたガイドラインに応じて、その用量を高めた。治療終了時、標準療法を用いた参加者の42%は、2つまたはそれ以上の経口薬剤を摂取しており、グラルギン療法に割り付けられた参加者の14%が、そうしていた。対照的に、Belfast(9)、UKPDS(10)、およびADOPT(11)研究の治療は、食事のみ、メトホルミン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオンまたは基礎インスリンを含む、単剤療法の治療計画への割り付けに基づいており、特定の条件下でしか治療の拡大を伴わなかった。
ORIGINの結果は、ADVANCE(17)、ACCORD(18)およびVADT(19)のものとは異なり、これらの強化治療群におけるグルコース低下療法の試験では、正常に近い血糖コントロールを求めて系統的に調整した。これらの研究では、登録された参加者は、より長期間の糖尿病があり、ほとんどの場合、複数のグルコース低下剤による療法が確立された。ADVANCE(6.5%)およびACCORD(6.4%)で達成されたA1Cレベルは、ORIGIN(6.5%)におけるベースラインのものと近かったが、VADTのものは、わずかにより高かった(6.9%)。しかし、これらの値は、ベースライン時のより高いレベルからコントロールを改善するための懸命な努力によって達成された。したがって、ORIGINにおける正常に近い登録レベルまたはそれ未満にA1Cを維持することは、以前の不十分な血糖コントロールを修復するための他の試験の努力と対照的である。必要に応じて治療を向上させることによって、リスクの上昇を伴うレベルより下に血糖コントロールを維持することは、顕著な高血糖を生じてからより低い目標にレベルを下げようとするこれまでの一般的なやり方よりも望ましいアプローチとなりうる(20〜22)。この概念は、合併症のリスクを最小限にするための介入を許す、時宜を得た糖尿病の診断の1つ選択肢として、最近採択のA1C6.5%に合わせてある(23、24)。
驚くことではないが、正常FPGレベルを求める用量漸増を伴う基礎インスリングラルギンへの割り付けは、平均A1Cを6.5%未満に5年間維持する可能性において2〜3倍の増加に導いた。さらに、この効果は、試験したサブグループのすべてで観察された。このレベルの血糖コントロールを維持する他の独立した予測因子は、糖尿病がないこと、より低いベースラインA1Cおよび自己申告性のアルコール摂取であった。より頻繁なアルコール摂取とより良好な血糖反応との関連の優位性は、不明である。対照的に、ベースライン時にあまり重篤でない高血糖に関連する治療がより大きな成功を収めたことは、他の報告と一致している。系統的に漸増されたグラルギンの使用は、以前に報告されたように(13)、1.6kgの体重増加および低血糖リスクの上昇と関連があった。しかし、正常に近い血糖コントロールを求めるこれらの望ましくない効果は、参加者がベースライン時により長い糖尿病期間およびより高いA1Cレベルを有した試験(18、19)よりもORIGINではあまり顕著でなかった。例えば、VADTにおける強化治療計画による平均体重増加は、8.2kgであった(19)。また、ACCORDの強化治療による重度低血糖の年間発生率は、3.14%であったのに対して(25)、ORIGIN(13)では、基礎インスリンで1.00%、標準療法で0.31%であった。
本分析の制限としては、使用した治療の効果および医学的転帰において達成された血糖レベルに関して、望ましいものおよび望ましくないもの両方のさらなる情報が欠如していることが挙げられる。5年間のほとんど正常に近い血糖コントロールの維持は、糖尿病の合併症の発生を遅らせると予測されうるが、潜在的利益に対するリスクのバランスは、参加者のさらなる分析およびさらなるフォローアップによって確定されることになっているままである。
要約すれば、異常血糖の自然経過の早期段階における基礎インスリングラルギンまたは標準治療による介入は、A1Cの中央値を、少なくとも5年間、開始レベルまたはそれ未満に維持した。毎年のA1C測定の平均を6.5%未満に維持することは、最初のA1Cがより低く、かつ標準治療よりも漸増基礎インスリンを用いたときに達成されることがより多かった。
実施例11の表の説明:
表8:治療割り付けを含む選択されたベースライン特性と、A1C<6.5%または<7.0%の達成または維持との間の独立した(完全に調整された)関連を示すロジスティック回帰モデル。
特性は、p<0.1で未調整の関連を有することによって選択した。達成とは、1年時の値のことをいう;維持とは、1年目から5年目までを含む毎年の測定値の平均を有することをいう。OR=オッズ比;CI=信頼区間。
付表1:無作為化治療群(インスリングラルギンまたは標準療法)による、および血糖状態(糖尿病または糖尿病でない)によるサブグループによる登録時の参加者の臨床的な特徴。値は、必要に応じて、パーセンテージ、平均値(標準偏差)または中央値(四分位範囲)として得られる。
付表2:ベースライン特性と、A1C<6.5%または7.0%の達成または維持との間の未調整の関連を示すロジスティック回帰モデル。達成は、1年時に値のことをいう;
維持とは、1年目から5年目までを含む毎年の測定値の平均を有することをいう。OR=オッズ比;CI=信頼区間。
付表3:ベースラインの血糖状態によって、および治療割り付けによって、無作為化治療前(A)および治療終了後(B)に用いたグルコース低下療法。
表9:治療割り付けを含む選択されたベースライン特性と、A1C<6.5%または<7.0%の達成または維持との間の独立した(完全に調整された)関連を示すロジスティック回帰モデル。特性は、p<0.1で未調整の関連を有することによって選択した。達成とは、1年時の値のことをいう;維持とは、1年目から5年目までを含む毎年の測定値の平均を有することをいう。OR=オッズ比;CI=信頼区間。
実施例12:結論
インスリン療法が、心血管転帰に関して有益、有害または不明瞭かどうか、何年も議論されてきた。ORIGIN試験は、インスリンの心血管効果を明示的に試験するための最初の転帰試験であった。基礎インスリンを用いて正常または正常に近い空腹時グルコースレベルを目標とし、達成することは、インスリンなしでガイドラインに指示されたグルコースレベルを達成することと比べて、5〜7年間、重篤な心血管転帰を低減することも、増加することもなかったということがわかった。したがって、この介入では、心血管効果も、なんらかの効果を検出するために必要となる、より長い観察期間もなかった。この後者の可能性は、2型糖尿病の患者における2つの異なる試験10、18および1型糖尿病の患者における1つの試験19によって支持されており、ここでは、6〜10年の積極的治療期間の終了時に明らかでなかった心血管の利益が、さらなる8〜10年の受動的フォローアップ後に現れた。
また、ORIGINは、自己漸増インスリングラルギンに対してハイリスクの患者が自己監視空腹時グルコースレベルを用いるときは、基礎インスリンの1回の注射に0または1つの経口薬剤に加えることによって、正常に近いFPGおよびA1Cレベルを達成し、6年を超えて維持できることを示した。
注目すべきことに、糖尿病のプロトコールの定義(すなわち、インスリンを停止して1ヵ月後に行った最初の経口グルコース負荷試験までの新たな症例に基づき、かつその結果を含む)を用いるのと、糖尿病のすべての可能な症例が感受性分析に含まれた後とでは、いずれも介入により新たな糖尿病の発生率が低減した。これは、必要なインスリンのすべてを分泌する必要性が数年低下したことに反応してベータ細胞機能がいくらか保存されたこと、またはベータ細胞におけるインスリンの直接効果によるためでありうるが、外因性グラルギンインスリンの平均作用時間は約20時間であるため、それによって高血糖が不顕在化されるためである可能性は低い20
インスリングラルギンに割り付けられた参加者は、標準治療参加者より多くの低血糖を経験した。しかし、この集団における重度および重篤でない低血糖の絶対リスクは、低かった(すなわち、100人年当たりさらに約0.7の重度のエピソードおよびさらに11の疑わしいまたは確認されたエピソード)。このことおよびインスリングラルギン参加者の43%は、6.2年のフォローアップの中央値で1つのエピソードさえ経験しなかったという観察は、比較的最近に異常血糖となった人々の組み入れ;長い作用時間を有するインスリングラルギンの使用;
基礎かつ食前でないインスリンを用いた事実;および参加者の47%におけるメトホルミンの併用のためでありうる。それにもかかわらず、低血糖のリスクは、標準治療参加者において約3倍高く、インスリングラルギン参加者は、1.6kgの体重増加を経験した。心血管転帰における差が示されなかったという事実は、これらの有害効果が重篤な転帰を増やさないことを示唆する。
ORIGINには、いくつかの長所があった。治療において明確かつ矛盾のない差が、治療群間で達成され、維持された。したがって、インスリングラルギンに割り付けられたうちの50%を超える人が、5.3mmol/l(95mg/dl)未満のFPGレベルを達成するのに十分な用量に漸増し、ほとんどの試験について、それらのうちの75%が、FPGレベル≦6.0mmol/l(108mg/dl)を達成した。これは、血糖を管理するために経口薬剤を用い、かつ6.8mmol/lの最終的なFPGレベル中央値および診療ガイドラインで推奨されたものと一致するA1Cレベルを達成した標準治療参加者、ならびに試験を通して非常に少量のインスリンを用いた標準治療参加者と対照的であった。6年を超える試験期間、両群における高いフォローアップ率、多数の心血管転帰(主要複合転帰および共主要拡張複合転帰については、それぞれ100人年当たり2.9および5.4)ならびにこれらの転帰の前向き収集および判定により、本研究が、介入についての臨床的に重要な短期または中期心血管効果を検出するための十分な検出力を有することが保証された。最後に、重篤でないおよび重度の低血糖、体重増加およびがんに関する前向きデータ収集により、有害性を検出および定量化することが保証された。
ORIGINの所見により、特に、初期異常血糖による心血管転帰に対したリスクが高い人々における一般に基礎インスリンおよびインスリングラルギンの全体的な心血管安全性について、臨床医および患者は安心するはずである。具体的には、それは、より低血糖にもかかわらず、グルコース低下に対する非インスリンベースのアプローチと比較して、心血管または他の重篤な長期的健康転帰を増加させなかった。外因性インスリンがこの集団において心血管転帰を増加させなかったという事実により、インスリン抵抗性のである可能性が高い人(例えば、ORIGINに参加した人)にインスリンを提供する際の心血管効果に関する懸念も緩和される。
略語のリストおよび用語の定義
ABI 足首−上腕血圧指数
AE 有害事象
AGI アルファグルコシダーゼ阻害剤
ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ
抗GADAb 抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ抗体
AST アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
BG 血中グルコース
BID 1日につき2回(1日2回)
BMI ボディマス指数
BP 血圧
CABG 冠動脈バイパス術
CI 信頼区間
CV 心血管
EAC イベント判定委員会(Event Adjudication Committee)
ED 勃起障害
EOS 研究終了
EUF 通常のフォローアップの終了
FPG 空腹時血漿グルコース
HbA1c グリコシル化ヘモグロビンA1c
HDL 高比重リポ蛋白
HGM 在宅グルコース監視
HIV ヒト免疫不全ウイルス
ICU 集中治療室
IEC 独立した倫理委員会(Independent Ethics Committee)
IFG 空腹時血糖異常
IGT 耐糖能異常
ITT 治療意図による(intention-to-treat)
IV 静脈内
LDL 低比重リポ蛋白
LVH 左心室肥大
MedDRA Medical Dictionary for Regulatory Affairs
Met メトホルミン
MGT メグリチニド
MI 心筋梗塞
MSE メンタルステート試験(Mental Status Exam)
NGT 正常耐糖能
n−IgI 標準化インスリン指数
NYHA ニューヨーク心臓協会(New York Heart Association)
OAD 経口抗糖尿病薬
OGTT 経口グルコース負荷試験
omega-3 オメガ−3多価不飽和脂肪酸
PUFA
PCI 経皮介入
PO 経口(経口的に)
PPG 食後血漿グルコース
PTCA 経皮的経管的冠動脈形成術
QD 1日につき1回(毎日)
SC 皮下
SD 標準偏差
SU スルホニル尿素
T1DM 1型真性糖尿病
T2DM 2型真性糖尿病
TZD チアゾリジンジオン
VLDL 超低比重リポ蛋白
vs 対
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ULN 正常上限
WESDR 糖尿病性網膜症のウィスコンシン疫学調査(Wisconsin Epidemiologic Survey of Diabetic Rethinopathy)
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Claims (28)

  1. 空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病への進行のリスクを低減する方法であって、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者における該2型糖尿病への進行のリスクを低減する、方法。
  2. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、新たな狭心症のリスクを低減する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該新たな狭心症のリスクを低減する、方法。
  3. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、微小血管イベントのリスクを低減する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが微小血管イベントのリスクを低減する、方法。
  4. 空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病への進行を防止する方法であって、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者における2型糖尿病への進行のリスクを低減する、方法。
  5. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、新たな狭心症を防止する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該新たな狭心症のリスクを低減する、方法。
  6. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、微小血管イベントを防止する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが微小血管イベントを防止する、方法。
  7. 空腹時血糖異常(IFG)および耐糖能異常(IGT)からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、2型糖尿病への進行を遅らせる方法であって、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者における2型糖尿病への進行を遅らせる、方法。
  8. 前記微小血管イベントが臨床的な微小血管イベントである、請求項3または6に記載の方法。
  9. 前記微小血管イベントが神経障害、網膜症および腎症を含む群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記腎症が腎不全、末期腎疾患または腎死を特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、レーザー手術または硝子体切除術によって治療を必要とするリスクを低減する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者におけるレーザー手術または硝子体切除術によって治療を必要とするリスクを低減する、方法。
  12. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、ベースライン血清クレアチニンの倍加を低減する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者におけるベースライン血清クレアチニンの倍加を低減する、方法。
  13. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、認知障害のリスクを低減する方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが
    該患者における認知障害のリスクを低減する、方法。
  14. 前記患者がミニメンタルステート試験(MMSE)において24またはそれより低いスコアである、請求項13に記載の方法。
  15. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、血液中のトリグリセリド濃度を低下させる方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者における血液中トリグリセリド濃度を低下させる、方法。
  16. 空腹時血糖異常(IFG)、耐糖能異常(IGT)および2型糖尿病からなる群から選択される疾患または状態と診断された患者において、血液のコレステロール濃度を低下させる方法であって、該2型糖尿病と診断された患者が、薬物未使用であるかまたは経口抗糖尿病薬を受けているかのいずれかであり、該患者に治療有効量の持続性インスリンを投与することを含み、該治療有効量の該持続性インスリンが、該患者における血液中のコレステロール濃度を低下させる、方法。
  17. 前記持続性インスリンを投与する前に、前記患者がHbA1c≧6.4を有する、請求項3または6に記載の方法。
  18. 前記持続性インスリンを投与する前に、前記患者が心房細動の病歴を有した、請求項3または6に記載の方法。
  19. 前記微小血管転帰が臨床的な微小血管転帰である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記微小血管転帰が検査室ベースの微小血管転帰である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記微小血管転帰が、糖尿病性網膜症のためのレーザー手術もしくは硝子体切除術または失明;腎死の発生または腎代替治療(透折または移植)の必要性;血清クレアチニンの倍加;またはミクロアルブミン尿の重症度のより小さいものから大きいものへの進行の複合である、請求項18に記載の方法。
  22. 前記持続性インスリンが、インスリングラルギン、インスリンデテミルおよびインスリンデグルデクを含む群から選択される、前記請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記持続性インスリンが、インスリングラルギンである、前記請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. −包装材料;
    −持続性インスリン;および
    −持続性インスリンで治療を受ける患者が請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法によって治療できることを示す、包装材料内に含まれるラベルまたは包装添付文書
    を含む製品。
  25. −包装材料;
    −インスリングラルギン;および
    −持続性インスリンで治療を受ける患者が請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法によって治療できることを示す、包装材料内に含まれるラベルまたは包装添付文書
    を含む製品であって、このような治療では、標準グルコース低下療法と比較したときに、心血管転帰、全死因死亡率またはがんに対するリスクが変わらない、製品。
  26. なんらかの器官特異的タイプのがんに関して、標準グルコース低下療法と比較したときに、がんに対するリスクが変わらない、請求項25に記載の製品。
  27. 前記持続性インスリンが、インスリングラルギン、インスリンデテミルおよびインスリンデグルデクを含む群から選択される、請求項24〜26のいずれかに記載の製品。
  28. 前記持続性インスリンがインスリングラルギンである、請求項24〜26のいずれかに記載の製品。
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