JP2015512232A - 別個の過電流及び短絡保護用の配電装置 - Google Patents

Abstract

配電回路及びそれに電気的に接続された負荷を保護するためのシステムが、過電流保護装置、例えば仮想回路遮断器と直列に回路遮断器又はヒューズを含む。回路遮断器又はヒューズは、短絡状態に対する保護を提供し、仮想回路遮断器は、過電流に対する保護を提供する。２つの保護手段を分離することによって、分岐回路上のコンセントに接続された負荷用に、より高い電流許容量を供給することが可能になる。【選択図】図１

Description

関連出願の相互参照
本出願は、Ｇｒｅｇｏｒｙ Ａ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓらによって２００６年５月１０日に出願された「ＣＵＲＲＥＮＴ ＰＲＯＴＥＣＴＩＯＮ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ」なる名称の共同所有された米国特許出願第１１／４３７，９５９号明細書で、現在は２０１０年３月２日に交付された米国特許第７，６７２，１０４号明細書、及びＧｒｅｇｏｒｙ Ａ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓらによって２００６年５月１０日に出願された「ＣＵＲＲＥＮＴ ＰＲＯＴＥＣＴＩＯＮ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ」なる名称の米国特許出願第１１／４３７，９５８号明細書で、現在は２００９年１２月８日に交付された米国特許第７，６３０，１８６号明細書に関し、それらの両方とも、その全体において本明細書に援用される。

本発明は、一般に配電システムに関し、特に負荷に対して設けられる保護配電システムに関する。

先行技術において、電力は、典型的には「配電盤」と称されるグリッド接続点から一連の接続／分配点（分岐回路）を介して個別の負荷に分配される。各分岐回路は、終端負荷装置又は別の分岐回路に電力を供給しても良い。例えば、別の下流配電盤に接続されていない配電盤が接続されるまで、グリッド接続点が、複数の配電盤に接続しても良く、今度は配電盤の幾つかが、別の配電盤に接続しても良く、この別の配電盤が、別の配電盤に接続しても良い等である。かかる配電盤のどれも、更に下流の別の配電盤と同様に、単一の負荷又は複数の負荷を含む分岐回路に電力を供給しても良い。

配電盤は、配電のための手段を含み、単一の負荷に対してであろうと又は配電ユニット（「ＰＤＵ」）若しくは別の配電盤などの別の分配装置に対してであろうと各分配点は、過電流（過剰電流）に対して、且つ短絡状態に対して保護する保護装置を含む。米国電気工事規程及びアンダーライターズ・ラボラトリーズ・インク規格などの建築基準は、分岐回路が、その下流負荷に提供しなければならない電流保護量を指示する。配電盤は、下流に接続された別の配電盤にある値の電流保護を提供するように要求される。先行技術において、要求される保護は、本質的に、問題の配電盤から下流の全ての負荷の電流の比率である。

物理的な回路遮断器は、大きく、典型的なＰＤＵにおいて貴重な空間を占め、且つ高価である。それらは、分岐回路において利用可能な電流量を制限する。何故なら、それらが、使用されるコンセントの容量に合わせたサイズにされるからである。別の配電盤等に電力を供給する配電盤の配置は、非常に大きな上流回路遮断器の要求につながる可能性がある。上流回路遮断器は、下流の電流を収容するほど十分に大きなサイズ（定格電流）にされなければならない。端末コンセントへの下流枝路は、それら自体の回路遮断器を有しなければならない。何故なら、端末コンセントが短絡及び過電流保護の両方を有することを基準が要求するからである。短絡に対する保護及び過電流状況に対する保護は、保護装置による異なる能力を必要とする。短絡は、非常に迅速に検出及び遮断されなければならない。さもなければ、短絡点か又はその近くで損傷又は火災が結果として生じる。過電流状況は、よりゆっくりと検出及び保護されても良く、回路遮断器は、ノイズスパイク（迷惑なトリッピング）から作動すべきではない。上流回路遮断器が、その下流負荷及び端末コンセントに従って定格を決定されるという要件故に、下流の利用可能な電力は制限される。例えば、６つの２０Ａ定格コンセントを備えたＰＤＵは、２０Ａの上流回路遮断器を有するように基準によって要求されることになろう。これは、６つのコンセントが、２０Ａの結合された電流だけを引き出すことができることを意味する。この制限は、各コンセントに利用可能な電流を事実上低減する。各コンセントが、３．３３Ａを引き出すと、回路は、枝路の限界にあり、且つ各コンセントの電流値の限界未満にある。

本発明概念の様々な態様によれば、仮想回路遮断器（「ＶＣＢ」）が、回路遮断器の下流におけるＰＤＵ又は配電盤（単複）に含まれる。回路遮断器は、それらが短絡能力のために設計、製造及び試験をされるという点で、短絡保護を提供する。しかしながら、下流ＰＤＵ又は配電盤は、コンセント定格に従って上流回路遮断器のサイズを制限する個別のコンセントを有しても良い。各コンセントが、仮想回路遮断器によって保護される場合には、より大きな定格の上流回路遮断器が、使用可能である。上記の例において、コンセントは、３０Ａの上流回路遮断器によって保護され、それによって、コンセント当たりわずか３．３３Ａではなく、コンセント当たり５Ａを可能にすることができる。

本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の例示的な態様を示し、且つ上記で提供された概要及び以下で提供される詳細な説明と共に、本発明の特徴を説明する働きをする。

図１は、下流負荷を短絡から保護する回路遮断器の配置の例である。

様々な実施形態が、添付の図面に関連して詳細に説明される。可能な場合は必ず、同じ参照番号が、同じ又は同様の部品を指すために、図面の全体を通して使用される。特定の例及びインプリメンテーションに対してなされる言及は、例示を目的としており、本発明又は請求項の範囲を限定するようには意図されていない。

図１を参照すると、建物配電盤１０２が、本発明概念の更なる詳細な態様に合わせて選択された特定の枝路１０６を含めて、様々な下流分岐回路１０４に電力を供給する。各枝路１０４は、専用の対応する回路遮断器（図示せず）を配電盤１０２に有し、各回路遮断器の電流仕様は、分岐回路の許容電流値に対応する。これらの枝路は、本明細書で開示される本発明概念を具体化しない。特により古いシステムにおいて、ヒューズが、回路遮断器の代わりに使用されている可能性があることに留意されたい。以下において、我々は、回路遮断器を指すが、しかし「ヒューズ」が、まさに同様に使用されても良い。回路遮断器の例は、ＵＬ−４８９装置であるが、任意の回路遮断器が、本発明を実施する際に使用されても良い。

例示的な枝路１０６が、配電盤１０２における回路遮断器１１０に接続されても良い。実例として、回路遮断器１１０は、３０アンペア回路遮断器として示されているが、任意の値が、本発明を実施する際に使用されても良い。この枝路１０６上の負荷は、多数の配電盤又はＰＤＵ１１２．１〜１１２．ｎを含み、これらの配電盤又はＰＤＵは、以下では、集合的に又は個々に単にＰＤＵ１１２と呼ばれる。各ＰＤＵ１１２は、任意の数のコンセント１０８．ｎを含む。所与のＰＤＵ１１２はまた、電力線１１４上における任意の数の下流配電盤又はＰＤＵ１１６に電力を供給しても良い。各コンセント１０８．ｎは、端末コンセントにせよ、別の下流配電盤又はＰＤＵ１１６への電気接続部にせよ、米国特許第７，６７２，１０４号明細書又は第７，６３０，１８６号明細書に開示されているような仮想回路遮断器（「ＶＣＢ」）によって過電流から保護されても良い。各ＶＣＢは、それ自体の関連するコンセント１０８又は下流配電盤１１６に適した電流制限のために個々に独立して構成されても良く、様々なコンセント電流の合計は、上流回路遮断器１１０の電流値制限によってのみ制限され、それによって、保護の分割を提供する。

開示されているように、上流回路遮断器１１０は、全ての下流負荷に対して短絡保護を提供する。回路遮断器１１０はまた、線１０６上の実際の電流値の合計が、回路遮断器１１０の保護仕様を超過した場合に、総体的で全面的な電流保護を提供する。負荷上における負荷ごとの過電流に対する保護は、各ＰＤＵ１１２内に具体化される個別のＶＣＢによって提供されても良い。所与のＰＤＵ１１２はまた、短絡保護を提供するための任意選択の直列に接続された回路遮断器１１８、及び過電流保護を提供するための各コンセント１０８におけるＶＣＢを含んでも良い。

回路遮断器は、物理的に大きい。回路遮断器は、典型的には配電盤１０２の中に物理的にぴったり入るが、しかしＰＤＵ１１２が配電盤１０２より物理的に小さいという点で、ＰＤＵ１１２においては望ましくない。したがって、ＶＣＢを使用することは、各コンセントをその定格電流で保護する柔軟性を提供し、且つより高い下流電流を可能にすることによって全体的な電気システムのコストを低下させ、それによって、幾つかの配電盤１０２を、より小さくてそれほど高価でない配電ユニット１１２又は小さな配電盤に取り替えることが可能である。

開示された実施形態の前述の説明は、当業者が本発明を実施又は利用できるようにするために提供される。これらの実施形態に対する様々な修正が、当業者には容易に明白になるであろうし、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱せずに、他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に示されている実施形態に限定されるようには意図されておらず、添付の特許請求の範囲並びに本明細書で開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。

Claims (4)

1. 過電流装置と直列に電気的に接続された短絡保護装置を含むことを特徴とする回路保護システム。
2. 請求項１に記載のシステムにおいて、前記短絡保護装置が、回路遮断器であることを特徴とするシステム。
3. 請求項１に記載のシステムにおいて、前記短絡保護装置が、ヒューズであることを特徴とするシステム。
4. 請求項１に記載のシステムにおいて、前記過電流装置が、仮想回路遮断器であることを特徴とするシステム。

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