JP2015511872A - 改善された燃料電池電解質の再生器および分離器 - Google Patents
改善された燃料電池電解質の再生器および分離器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015511872A JP2015511872A JP2014553803A JP2014553803A JP2015511872A JP 2015511872 A JP2015511872 A JP 2015511872A JP 2014553803 A JP2014553803 A JP 2014553803A JP 2014553803 A JP2014553803 A JP 2014553803A JP 2015511872 A JP2015511872 A JP 2015511872A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- gas
- separator
- channel
- helical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D19/00—Degasification of liquids
- B01D19/0031—Degasification of liquids by filtration
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D19/00—Degasification of liquids
- B01D19/0042—Degasification of liquids modifying the liquid flow
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D19/00—Degasification of liquids
- B01D19/0042—Degasification of liquids modifying the liquid flow
- B01D19/0052—Degasification of liquids modifying the liquid flow in rotating vessels, vessels containing movable parts or in which centrifugal movement is caused
- B01D19/0057—Degasification of liquids modifying the liquid flow in rotating vessels, vessels containing movable parts or in which centrifugal movement is caused the centrifugal movement being caused by a vortex, e.g. using a cyclone, or by a tangential inlet
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D19/00—Degasification of liquids
- B01D19/02—Foam dispersion or prevention
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04082—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
- H01M8/04089—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
- H01M8/04119—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying
- H01M8/04156—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying with product water removal
- H01M8/04164—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying with product water removal by condensers, gas-liquid separators or filters
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04276—Arrangements for managing the electrolyte stream, e.g. heat exchange
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/18—Regenerative fuel cells, e.g. redox flow batteries or secondary fuel cells
- H01M8/184—Regeneration by electrochemical means
- H01M8/188—Regeneration by electrochemical means by recharging of redox couples containing fluids; Redox flow type batteries
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/20—Indirect fuel cells, e.g. fuel cells with redox couple being irreversible
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M2250/00—Fuel cells for particular applications; Specific features of fuel cell system
- H01M2250/20—Fuel cells in motive systems, e.g. vehicle, ship, plane
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T90/00—Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02T90/40—Application of hydrogen technology to transportation, e.g. using fuel cells
Abstract
本発明は、1つの態様では、燃料電池システムの液体電解質再生器のための分離器(100、200、300)、別の態様では、泡低減装置に関する。分離器では、螺旋(150)上に形成された螺旋流体チャンネル(100、200、300)が、気液混合物の液体および気体を伝導して気液混合物から液体を分離するように構成される。螺旋チャンネル(100、200、300)は、囲まれたチャンネルまたはパイプ(210、302)であってよく、螺旋チャンネルの全体的な直径(DHelix)は、パイプ直径の約2倍であってよい。螺旋チャンネルは、バルク気液分離器(200)、または気液接触器および分離器(300、400、500)、または凝縮熱交換器(300、400、500)の部分を形成することができる。泡低減装置(図15の155、157、図20、図16の1600、図18の1800)は、低表面エネルギー材料を有し、泡と低表面エネルギー材料の表面の間に接触をもたらすように構成される。分離器および泡低減装置は、泡のより効率的な破裂をもたらし、分離した気相および液相を提供するように、別個に、または有効に組み合わせて使用することができる。
Description
本発明は、間接的または酸化還元燃料電池システムに関し、詳細には、そのような間接的または酸化還元燃料電池システムのための液体電解質の再生器および分離器に関する。
燃料電池は、固定、バックアップ、および熱電併給(CHP)の状況に、ならびに自動車産業用の燃料電池、電子デバイスおよび携帯型電子デバイス用のマイクロ燃料電池に応用分野がある。
燃料電池は、燃料(しばしば水素)および酸素の化学的特性を使用して電気エネルギーを生成し、電流を直接生み出すデバイスである。燃料電池は、バッテリーに技術的に類似しているが、バッテリーとは異なり、エネルギーを貯蔵せず、必要に応じて外部燃料源から電気エネルギーを生成する。
燃料電池は、1839年に、サーウィリアムグローブ(Sir William Grove)によって最初に実証されたが、真に運転可能な燃料電池は、1959年まで実証されなかった。NASAの宇宙計画で使用された後、燃料電池への関心は1990年代まで低下したが、1990年代に、電力を生み出すためのより効率的でクリーンなやり方となる可能性があるために、燃料電池は、内燃エンジンの代替物として考慮された。今では燃料電池は、輸送、固定電力、さらにはラップトップコンピュータなどの応用範囲に使用される。
燃料電池は、その最も単純な形では、燃料および酸化剤を反応生成物に変換し、そのプロセス中に電気エネルギーおよび熱エネルギーを生成する、電気化学的エネルギー変換デバイスである。水素が燃料として使用され、空気または酸素が酸化剤として使用されるとき、反応の生成物は水および熱である。水素および空気/酸素ガスは、2つの電極間に電気的に帯電した粒子を運ぶ、固体または液体の電解質により分離された、触媒作用をする拡散タイプのアノードおよびカソード電極にそれぞれ供給される。
間接的または酸化還元燃料電池では、酸化剤(および/またはいくつかの場合では燃料)は、電極で直接反応せず、代わりに、酸化剤を酸化させるため酸化還元対の還元形態(燃料については酸化形態)で反応し、この酸化種がカソードに供給される。
いくつかのタイプの燃料電池があり、通常、燃料電池が含む電解質により区別される。最もよく知られているタイプは、アルカリ性融解炭酸塩リン酸固体酸化物およびプロトン交換膜(PEM)である。PEM膜は、ポリマー電解質膜を含む。直接メタノール型再生可能燃料電池が、広範囲の研究の主題である。アルカリ性電解質を利用する燃料電池は、電解質がCO2を溶かし、したがって周期的に交換する必要があるという、固有の欠点を有する。プロトン伝導性固体電池膜を有するポリマー電解質またはPEMタイプの電池は、酸性であり、この問題を回避する。
PEM燃料電池は自動車で使用される。車両で使用されるほとんどの燃料電池は、車両に電力供給するには不十分な、1.16ボルト未満の電気を生成する。したがって、複数の電池が燃料電池スタックの中にアセンブルされる。燃料電池スタックにより発生するポテンシャル力は、各電池内の膜の表面積およびスタックを構成する個々の燃料電池の総数に依存する。
PEM燃料電池は、アノードとカソードの間に挟まれたポリマー電解質膜(PEM)を備える。アノードフロープレートおよびカソードフロープレートは、アノードおよびカソードそれぞれに、それぞれの裏当て層を介して取り付けられる。アノードフロープレートは、アノードにわたって水素を分配するように働く。カソードフロープレート110は、カソードにわたって酸素/空気を分配し、カソードから水を副産物として導き出し、別の副産物として熱をもたらす。電流は、カソードフロープレートとアノードフロープレートの間に流れる。
アノードは、典型的には、炭素粒子上に均一に支持されたプラチナ粒子を含む。プラチナは、酸化プロセスの速度を増加させることにより、触媒の役割を果たす。アノードは、多孔質であり、そのため水素燃料はアノードを通過することができる。同様に、カソードは、やはり、典型的には、炭素粒子上に均一に支持されたプラチナ粒子を含む。カソードのプラチナは、還元プロセスの速度を増加させることにより、触媒の役割を果たす。カソードは、多孔質であり、そのため酸素はカソードを通過することができる。
酸素還元反応が比較的弱い電極触媒作用であることに起因して、そのようなPEMタイプ燃料電池から理論的に最大レベルに近い電力出力を得ることが、実際には困難であることが判明したという問題がある。さらなる問題は、プラチナなどの高価な貴金属電極触媒がしばしば使用され、コストに著しく影響を及ぼすことである。
最近開発された技術がこれらの問題に対処しており、カソード上に固定されたプラチナ触媒を、液体再生触媒システムで置き換えることにより、ディーゼル発電機などの従来型の発電機に対してPEM燃料電池に競争力をもたせることが見込まれる。
そのような液体再生触媒システムは、国際公開特許出願WO2010128333号に記載されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
知られている液体再生触媒システムでは、液体電解質(「カソード液」)は、ポンプにより、燃料電池を通って再生器の中へ連続的にポンピングされ、次いで燃料電池に戻される。空気が投入ポートで送風器により再生器の中に入れられ、(酸素が消耗した)空気、水蒸気、および熱が排出ポートで再生器から排出される。気体−液体の接触を提供することだけでなく、再生器は、気液分離器も含み、このことによって、再生器がカソード液から空気/酸素を除去し、実質的に空気/酸素なしでカソード液をスタックに戻すことが可能になる。
この液体電解質再生技術は、プラチナの含有量を最大80%減少させ、全体的な燃料電池システムを簡略化する。結果として、技術は、コストを徹底的に減少させるだけでなく、システムの耐久性および頑健性も改善する。この技術は、従来型のPEM燃料電池動作に関連する3つの主な制限、すなわち、触媒の装填、触媒の凝集、および熱管理を解消させる。加えて、ほぼ900mW/cm2のピーク性能電力密度が達成されており、このことは、およそ600mW/cm2の、以前に発表されたピーク電力の記録を超え、実質的な改善である。
知られている酸化還元反応が、上に記載した液体再生触媒システムの燃料電池内で生じる。酸化還元メディエータ対の組成物および/または酸化還元反応の酸化還元触媒が、公開番号第WO/2007/110663号、第WO/2009/040577号、第WO/2008/009993号、第WO/2009/093080号、第WO/2009/093082号、第WO/2008/009992号、および第WO/2009/093081号を有する国際特許出願に記載されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
液体再生触媒システム内の液体電解質(カソード液)を再生するために、十分な電子、プロトン、および酸素分子が一緒の反応を可能にして、酸化したカソード液および水の副産物を形成する、広い気液界面の面積を作ることが必要である。このことは、液体流の中に気体の気泡を作ること、または気体流の中に液滴を作ることにより達成することができる(これらの方法は、両方とも、一般的に気体−液体接触として知られている)。気体の気泡の全表面積は、十分な時間維持され、十分な質量移動を達成し、その後、気体流および液体流の分離が、最小エネルギー投入で、できるだけ早く実施される。この分離は、燃料電池を良好に動作させるために、燃料電池の中に液体電解質を投入する前に行われる。
したがって、液体電解質燃料電池システムのための気泡生成器は、液体電解質および気体を投入し、液体電解質の中に気体の気泡を生成し、液体および気体を気泡の形態で排出するように構成される。
好ましくは、カソード領域から排出される電解質液体のほとんどは、その中の気泡の形成により、泡の形態に変換される。気泡は、電解質がPEM燃料電池に再び投入される前に、再生プロセスの期間に電解質液体の再酸化を、大きく加速する。
燃料電池は、カソード電解質(カソード液)を液体の形態で使用し、燃料電池の最良の性能は、カソードにおける電解質に気体がないときに得られる。しかし、上に説明したように、再生器から排出された電解質は空気と混合され、次いで気体のかなりの割合を含み、好ましくは気泡または泡の形態である。
サイクロン式分離は、フィルタを使用することなく、渦分離によって、気体状の(または液体の)流れから微粒子を分離する、知られている方法である。遠心分離効果と重力の組合せが使用されて、固体および気体、ならびに/または固体および液体、ならびに/または液体および気体の混合物を分離する。
国際特許出願第WO2009006672号は、石油産業で使用される気液分離器を記載しており、流体の投入混合物が、螺旋状の案内羽根に沿って外のパイプの中を下向きに流れ、それによって、気体と液体が遠心力で分離される。
サイクロン式分離では、高速回転(気体)流が、サイクロンと呼ばれ、円筒状または円錐状のコンテナ内に確立される。空気は、螺旋形のパターンで流れ、サイクロンの頂部(広い端部)で始まり、底の(狭い)端部で終了し、その後、サイクロンの中心を通って頂部の外へ、真っ直ぐな流れの中を上向きにサイクロンを出る。回転流の中のより大きな(密度の高い)粒子は、大きな慣性を有しているので、流れの急なカーブをたどることができず、外側の壁に当たり、次いでサイクロンの底に落ち、そこで取り除くことができる。円錐形のサイクロンでは、回転流がサイクロンの狭い端部に向かって動くので、流れの回転半径が減少し、こうして、より小さい粒子を分離する。そのような円錐形のサイクロンは、製材機械、真空掃除機、および気液混合物中の気体と液体の分離に、適用される。
しかし、液体電解質再生システムで再生器の最良の性能を得るため要求される、気体と液体の比が約4:1であるときに、気体−液体の泡を分離しようと試みると、円錐形のサイクロンを用いたテストは、不十分な性能を示した。そのような泡を破潰するのに、高い値のg(加速度)が必要となり、2相混合物を加速させるために大量のエネルギーが必要で、寄生性電力損失に起因して、高い動作コストが生じる。さらには、液体流の不適切な下向きの運動量の結果として、気体流内への液体の非常に大きいキャリーオーバ、および液体内への気体のキャリーアンダが観察された。これらの問題は、気液円筒状サイクロン(GLCC)を利用することにより、部分的に減少させることができる。
知られている気液円筒状サイクロンは、油と気体の分離目的で、Chevronおよびタルサ大学(University of Tulsa)により開発された(例えば、Rosa E著、「The cyclone gas−liquid separator:operation and mechanistic modelling」、Journal of Petroleum Science and Engineering 32, 87〜101(2001年)を参照)。1つの設計では、気液混合物が投入ポートでサイクロンに入り、気体が上部排出ポートで出、液体が下部排出ポートでサイクロンから接線方向に抽出され、それによって、気体の渦巻きの半径が増加し、分離を改善する。
そのようなサイクロン式分離器では問題が生じる。液体が高g状態下にある時間(「滞留時間」)が限られることである。これは、部分的には、流体の速度が、壁の抗力および気体の分離により遅くされるからである。しかし、滞留時間が限られる最も重要な仕組みは、サイクロンの円筒セクションから流体を重力で引っ張る効果である。流体を遅くするこれら2つの仕組みは、(所望のような)径方向に外向きの動きの代わりに、下向きの動きをもたらす。ある程度までは、このことを、接線方向の流入速度を増加させることによりオフセットさせることができるが、しかしこうすることは、余分なポンピングエネルギーが必要となり、圧力低下が大きくなり、このため(エネルギー面および経済面の両方で)より多くコストがかかる。
上に記載した問題および制限に対処する、改善した燃料電池電解質再生器を提供すること、特に、最小のエネルギー投入でできるだけ早く、気液混合物内に含まれる気体と液体を分離することが可能な再生器を提供することが本発明の目的である。これは、大きな気体対液体比が採用される(例えば、液体に対し10倍の空気で、「乾燥泡」をもたらす)気液混合物の場合に、特に望ましい。そのような場合、合体について表面張力効果が支配的であることに起因して、従来、より多くのエネルギーまたは時間集約的な分離プロセスが必要である。
上の問題および制限に対処するための試みで、2相気液混合物の螺旋流を誘起すること、および加えて、混合物の流れを囲まれた螺旋チャンネル(すなわち、開放型の円筒ではなくパイプ)内に拘束することにより、より良好な性能を得ることができることが見出された。こうすることにより、(有効加速度geffにより表される)高重力分離力を、より長い時間区間維持し、より効率的な気泡崩壊、したがってより早い気液分離を達成することができる。
この技法は、(気泡を含む)泡の形態の気液混合物を破潰する場合で、前記泡が液体(電解質)および空気/酸素を含むとき、特に効率的である。しかし、技法は、気液混合物がほとんどもしくは全く、泡もしくは気泡を含まないとき、または実際は、密度に違いがある、混合しない液体の2相混合物(すなわち、液体と液体の分離)のとき、気液混合物の気体と液体の分離の改善をもたらすことも可能であることを理解されたい。
したがって、本発明の態様によれば、燃料電池システムの液体電解質再生器のための分離器が提供され、分離器は、螺旋上に形成され、気液混合物を伝導して気液混合物から液体を分離するように構成された、流体チャンネルの形態の螺旋チャンネルを備える。
本発明の別の態様によれば、低表面エネルギー材料を含む泡低減装置であって、前記低表面エネルギー材料の表面に沿って泡低減装置に泡が投入されたときに前記泡と接触する手段を備える装置が提供される。
前記低表面エネルギー材料の表面の少なくとも一部分が凸形であるかまたは尖っていてよく、そのため、表面の少なくとも一部分が表面の他の部分から突き出ている。
前記低表面エネルギー材料の表面のそのような一部分が、表面上の複数の凸形領域によって形成されてよい。
その一部分が、メッシュ構造の細長いストランドによって形成されてよい。
1つの表面または複数の表面が、表面を通り過ぎる流体の流れの方向に対して少なくとも部分的に平行な向きに配置されてよい。
その表面または各表面が、可撓性の材料を含んでよく、その表面または各表面が、表面の上流端または表面の上流端の近くで保持されて表面の上流端の移動を阻止することができ、一方、表面の上流端から遠い表面の部分は横方向に移動することができる。
複数の表面が、互いに対して少なくとも部分的に平行になり、かつ複数の表面の対応するそれぞれの上流端における流体流れの主たる方向に対して少なくとも部分的に平行になるように、互いに近い位置に保持される複数の表面を、表面が備えてよい。
流体流れの主たる方向を横切る方向に沿って、複数の表面が互いから間隔を置いて配置されるような位置に、複数の表面が保持されてよい。
複数の表面が、流体流れの主たる方向に対して少なくとも部分的に平行な軸に沿って互いに取り付けられ、複数の表面がそれぞれ、前記軸から、前記軸から半径方向外側へ延びるような位置に、前記複数の表面が保持されてよい。
気液分離装置は、本発明の第1の態様にしたがう分離器と、本発明の他の態様にしたがう泡低減装置を備えて実現することができる。
本明細書に記載の分離器および/または泡低減装置を備える燃料電池システムが、熱と電力を組み合わせて生成するために使用されて、車両に動力を提供し、または電子装置内で電力を生成してよく、またはそのような使用法のうちの2つ以上の任意の組合せを実現することができる。
本発明の上記の態様およびさらなる態様は、ここで、添付図面の図1から図5に、単に例として図示されている、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な記載に記載されることになる。
本発明の螺旋チャンネルをここで説明することにする。
図1は、気液混合物の液体と気体を分離するため液体触媒燃料電池で使用する、螺旋チャンネル100の螺旋150の略図である。図1aは螺旋150の側面図であり、図1bは螺旋150の斜視図である。
螺旋150は、螺旋軸102(z)、螺旋ピッチ104(PHelix)、および直径106を有する。気液混合物は、螺旋チャンネルの投入端108でチャンネルに投入され、螺旋チャンネル100の排出端110に向かって螺旋150の方向に螺旋チャンネルに沿って進むように拘束される。
図に示される螺旋150の画像が螺旋チャンネルの中心線を表すこと、およびPHelixの寸法は、長手方向(螺旋軸102に平行)に隣接する螺旋領域の間の螺旋チャンネルの壁の厚さを考慮する必要があることは、注目に値する。すなわち、PHelixは、螺旋チャンネルの1つの領域の頂部からその上に隣接する領域の頂部、または螺旋チャンネルの1つの領域の底部からその下に隣接する領域の底部を測定するべきである。このことは、下でさらに記載されることになる図2を手短に参照することによりさらに容易に理解することができる。
図2に示されるように、明らかに、螺旋チャンネルは、螺旋チャンネルに沿った任意の1点で、水力直径すなわち断面チャンネル幅またはチャンネル直径(DPipe)を有する。例えば、チャンネルが円形セクションパイプにより規定される場合、チャンネル直径は、パイプの直径(DPipe)であり、一方矩形セクションパイプは、矩形セクションの水力直径に等しいチャンネル直径DPipeを有することになる。
コンピュータによる流体力学の使用によって、無次元の直径比パラメータ(λ)の最適値を示す結果が得られた。このパラメータは、螺旋チャンネルの全体的な横軸直径または螺旋直径(DHelix)と、チャンネル上の任意の1点における螺旋チャンネルの断面の水力直径(DPipe)の間の比である(λ=DHelix/DPipe)。
下で説明されるように、λの最適値が、動作パラメータの選択された組についての、最大修正ディーン数(Dm)をもたらした。
ディーン数(Dn)は、2次流(遠心力に対する慣性)の測定値であり、Dmは、適切な螺旋の幾何学的要因を考慮に入れている。
説明として、最大分離は、理論では、各相の密度の違いによって、最大Dmで起こるはずである。
修正ディーン数は以下により与えられる。
Dm=Re√(κDpipe/2)
ここで、螺旋の曲率は以下により与えられる。
κ=(DHelix/2)/[(DHelix/2)^2+(PHelix/2π)^2]
上式で、PHelixは、前の領域の底部から次の領域の底部の垂直距離(すなわち、DPipe+螺旋領域の厚さ)として規定され、2相流れについてのレイノルド数(Re)は、以下により与えられる。
Re=(ρmixVmixDpipe)/μmix
上式で、μmix(気液混合物の粘度)およびρmix(気液混合物の密度)は以下により与えられる。
μmix=εμGas+(1−ε)μLiq
および
ρmix=ερGas+(1−ε)ρLiq
それぞれで、εは気体体積画分であり、ρmixは気液混合物の密度であり、Vmixは気液混合物の速度であり、μmixは気液混合物の粘度であり、μGas、μLiq、ρGas、およびρLiqは、気体および液体それぞれの粘度および密度である。気体体積画分εは以下で与えられる。
ε=QGas/(QGas+QLiq)
上式で、QGasおよびQLiqは、気体および液体それぞれの流量である。
修正ディーン数は以下により与えられる。
Dm=Re√(κDpipe/2)
ここで、螺旋の曲率は以下により与えられる。
κ=(DHelix/2)/[(DHelix/2)^2+(PHelix/2π)^2]
上式で、PHelixは、前の領域の底部から次の領域の底部の垂直距離(すなわち、DPipe+螺旋領域の厚さ)として規定され、2相流れについてのレイノルド数(Re)は、以下により与えられる。
Re=(ρmixVmixDpipe)/μmix
上式で、μmix(気液混合物の粘度)およびρmix(気液混合物の密度)は以下により与えられる。
μmix=εμGas+(1−ε)μLiq
および
ρmix=ερGas+(1−ε)ρLiq
それぞれで、εは気体体積画分であり、ρmixは気液混合物の密度であり、Vmixは気液混合物の速度であり、μmixは気液混合物の粘度であり、μGas、μLiq、ρGas、およびρLiqは、気体および液体それぞれの粘度および密度である。気体体積画分εは以下で与えられる。
ε=QGas/(QGas+QLiq)
上式で、QGasおよびQLiqは、気体および液体それぞれの流量である。
乱流では、遠心力は慣性力により支配され、したがって二次的効果が減少する。このことが、螺旋パイプ中の乱流の開発が遅れたことの原因になる(Mandal, S.N.およびDas, S.K著、「Gas−Liquid Flow through Helical Coils in Vertical Orientation」、Industrial & Engineering Chemistry Research 42、3487〜3494、2003年)。
最初のモデル化の研究は、本発明者により実施され、そこではPHelixは、チャンネルまたはパイプ直径より1.3倍大きいものとして固定された。
PHelix=1.3*Dpipe
PHelix=1.3*Dpipe
製造上の制約(すなわち、パイプ壁の厚さ)がこの比を制限したことに留意されたい。したがって、自由な変数は、流量および直径比λであった。液体および気体の流量は、実際の動作値に制約された。すなわち、液体流量(QLiq)は、毎分3〜30リットル(L/min)であるように選択され、気体流量(QGas)は、毎分12〜120リットル(L/min)であるように選択された。直径比λは0〜1000に変えられ、Dmが出力とされた。この研究の結果は、無次元ピッチパラメータ(H)が1に近づくときにλの最適値が生じることを示唆した。ここで、
H=PHelix/(2πRHelix)
上式で、
RHelix=DHelix/2
である。
H=PHelix/(2πRHelix)
上式で、
RHelix=DHelix/2
である。
すなわちこの結果は、螺旋ピッチPHelixが、全体的な螺旋直径DHelixのπ倍に等しいとき、すなわち以下であるときに、λの最適値が生じることを示唆した。
最適PHelix=πDHelix
このことによって、最大修正ディーン数が得られる結果となった。
最適PHelix=πDHelix
このことによって、最大修正ディーン数が得られる結果となった。
無次元ピッチパラメータHの異なる値について、修正ディーン数Dmの変化が表される実験が実施された。上で示唆されたように、Hが1に近づくとDmが最大であることが見出された。このことは、物理的に不可能であるが、直径比λの最適値が1/πであることに対応する。
これらの結果から、Dmの値が、λの異なる値について計算された。λの最適値は、Dmの最大値をもたらす。(無次元ピッチパラメータHを最適化することに加えて)最大Dm用にλを最適化することによって、完全に規定されたシステムが実現される。
上から理解することができるように、螺旋形状の中の流れを支配する数学的関係の結論は、螺旋直径がパイプ直径よりも小さい(最適λが1/πである)ときに、最大Dmが、所与の直径のパイプ内で生じることを意味する。しかし、全体的な螺旋直径DHelixは、パイプ直径DPipeの2倍未満であることはできないので(例えば、下に記載される図2を参照)、明らかに、そのようなλの理論的な最適値は物理的に不可能である。このことは、λが2以上であるように制限されることを意味する。実際には、λは、螺旋チャンネルの壁の厚さがゼロでないことのために、2よりも大きくならなければならない。
したがって、λの最良の物理的に実現可能な値は、Dmの最大値を達成するため、2よりもわずかに大きく、すなわち、できるだけ2に近い。
したがって好ましくは、好ましい実施形態によれば、任意の1点におけるDHelixおよびDPipeは、全体的な螺旋チャンネル直径DHelixが物理的に達成可能であり、できるだけ2*DPipeに近いように構成される。
図2は、完全な流れにおいて電解質液体と気体(空気)を分離するために首尾よく使用された、螺旋チャンネルを備える螺旋分離器の部分透過斜視図である。この構成中で、結果として生じる圧力低下は、同様のサイズの知られているGLCC設計で生じる圧力低下の12.5%未満であり、したがって、液体と気体の大量の分離を実施する。
図2の装置により大量の分離が実施された後、いくつかの靄粒子が、排出領域の空気流に見られる。さらに、分離器を出る空気が蒸気相の液体で飽和していることが知られている。
図2の分離器は、気体と液体を分離することに効率的であるが、気相と液相を分離した際であっても、液体の比較的大部分は、液体の蒸気相に捕捉される。これは、FlowCath(商標)システムの動作状態、すなわち、気液接触の動作状態およびこの気液接触動作が実行されるのが比較的高温であることに起因する。このことは、この技術の可能な応用分野が、熱移動の応用分野であることを表す(下で議論される図3a、図3bを参照)。
気体からの蒸気相の液体の分離は、知られている空気−空気熱交換技術により実施することができる。しかし、空気−空気熱交換器は、工業規模では比較的効率的であるが、FlowCath(商標)システムの既存のサイズおよび電力の制約を有する、少なくとも1つの知られている正味1kWの定常状態システムでは、濃度を制御するために十分な液体を蒸気相から凝縮しない。この制限が、解決するべき問題を表している。
液体のより良好な蒸気相除去を達成する2つの方法は、(a)熱交換器の表面積の増加、および(b)熱交換器を通る冷たい空気流の増加である。しかし、これらの方法は、それぞれ、大きなパッケージ体積および大きな寄生負荷のために、最適ではない。したがって、依然として問題が存在する。
上の問題および制限に対処するための試みで、(第1の螺旋分離器と同じ寸法の)第2の螺旋分離器が、任意の飛散された液相の小滴を除去し、電解質の並外れて良好な分離を行わせ、水のいくらかの予備的な凝縮もする、非常に効率的な場合があることが見出された。
加えて、螺旋分離器の好ましく想定される構成では、冷気流および(蒸気相で水分が多い)熱気流が、螺旋流路内の金属(例えば鉄鋼)筐体により隔離される。
第1の螺旋チャンネル(例えば、図2の螺旋チャンネル200)が、気液混合物の液体と気体を分離して、(a)まだ液相である大量の液体、(b)蒸気相の液体で飽和した気相、および(c)靄の形態で気相中に飛散された液相を生成する。第2の螺旋チャンネル(例えば、下で議論される、図3aまたは図3bの螺旋チャンネル302)が、次いで、飽和した気相および液相の小滴を、気体と液相の液体に分離する。
螺旋チャンネルの曲がった形状内の2次流が、層流にとってより影響が大きい熱移動係数を増加させる。現在のFlowCath(商標)システム(および近い将来のもの)についての流れの型は、空気プレート凝縮器について層状となる。囲まれた螺旋チャンネル内にまたはその部分として、熱交換器のプレートまたはフィンを閉じ込めることが、熱移動係数を(約2倍に)増加させる結果、蒸気相の液体と気体の分離を向上させる役割を果たすことが見出された。このことが、凝縮器の表面積を半分にし、一方、依然として同じ量の分離に影響を及ぼすことを可能にする。
続けて、本発明の態様は、燃料電池システムの液体電解質再生器のための分離器を提供し、螺旋上に形成されたパイプの形態の螺旋チャンネルを備え、気液混合物を伝導して気液混合物から液体を分離するように構成されており、分離器の螺旋チャンネルが、気液混合物がそれに沿って進むように拘束される、囲まれたチャンネルである。螺旋チャンネルは、冷却される流体を伝導するための熱交換器(例えば、空気−空気プレート凝縮器またはより密度の高い流体用の向流管形交換器)として使用することができる。そのような熱交換器は、流体の凝縮を実施するように、蒸気相の流体を伝導し冷却するのに特に有用である。
図3aは、凝縮器として使用するためにこの原理を採用している、新規の螺旋空気プレート熱交換器300の、提案される構成の斜視図である。熱交換器300は、6つの囲まれた螺旋チャンネル302、304、306、308、310、312(5つのチャンネルは冷却空気用、残りのチャンネルは熱く、蒸気が濃い空気用に使用される)を備える。
図3bは、図3aに示された熱交換器300の端部の、部分破断図である。螺旋チャンネル302、304などは、より明瞭に理解することができる。隣接する(冷たい空気の)螺旋チャンネル間に、間隙320が存在し、間隙320の中で、熱く、蒸気が濃い空気などの流体が、各螺旋チャンネルの外側表面310、312を通り過ぎることができる。理解できるように、本実施形態の螺旋チャンネルは、中空のフィンの形態である。この場合、「螺旋チャンネル」は、複数の中空のフィンを備える。中空の構造によって、螺旋チャンネルの外側表面上を流れるが、螺旋チャンネル内の気液混合物と混合しない、冷却流体(例えば、空気)を、分離して供給することが可能になる。
現在採用されている、既製品の空気−空気プレート凝縮器は、約0.8m2の全表面積を有する(UK Heat Exchangers(商標))。対照的に、図3aおよび図3bに示される熱交換器は、熱移動係数が2倍に増加することにより可能になった、0.431m2の全低温表面積を有しており、このことによって、所与のPEM燃料電池システムで使用される凝縮器の全体サイズを著しく減少させることが可能になる。
熱交換器の螺旋チャンネルのフィンまたは冷却表面の表面積を増加させること、例えば冷却表面(図3bの310、312)を波形にすることおよび/またはディンプル加工することによって滑らかでない冷却表面を設けることにより、パッケージ体積を増加させる必要なく、熱交換器をさらに改善することができる。
フィンまたは冷却表面が低表面エネルギー材料(例えば、PTFE)を含む表面を備えるように、フィンまたは冷却表面を構成することにより、分離をさらに改善することができる。高度に疎水性の材料は、デウェット力を利用し、台形境界を離れさせ、それによって、台形境界により分離される2つの気泡であるよりも単一の気泡を形成するほうがエネルギー的に好都合になることによって、合体を生じさせることができる。
一実施形態によれば、図3bに示された閉じたセクションが開のままとされることが例外ではあるものの、それぞれ図2および図3に示された螺旋の組合せが設けられる。この実施形態では、気液混合物は、図2について上に記載されたように螺旋に入る。しかし、流体通路は、主螺旋領域に平行に延びる領域を有するいくつかの「フィン」を収容する。これらのフィン、螺旋管の壁、および主螺旋領域は、低表面エネルギー材料でコーティングされることになる。図2に示した実施形態について上に記載したように、フィンの直径は、主螺旋直径よりもわずかに小さく、螺旋流の発生を可能にすることになる。
上に記載した低表面エネルギーフィンは、螺旋内の全体的な流体流に大きく影響することはないが、内部表面積/摩擦効果が増加することに起因して、単位長当たりに追加の圧力低下があることになる。しかし、これらの低表面エネルギーフィンは、気液分離が影響を受ける比率を増加させ、したがってより短い全体長の螺旋を必要とすることになるので、全体として圧力低下が増加することは起こらない可能性がある。この実施形態は、デバイスの全体サイズを減少させる一方、効率的な分離を維持することを可能にする。
図4aは、入口により大きな螺旋直径、出口により小さな螺旋直径を有する先細螺旋チャンネル400の流体通路の斜視図である。気液混合物は入口に入る。次いで、分離された気体が螺旋の内部コア内の気体排気口を通って徐々に出て(図4b)、最小量の空気が、流体出口を通って出、したがってパイプ流に近づいて、自由表面流から遠ざかる。螺旋途中で空気を排気することは、Rosaらにより提案された(Rosa、E著、Journal of Petroleum Science and Engineering 32、87〜101、2001年、およびOAPI特許出願公開第OA11321(A)号)。しかし、Rosaは、上に記載し、図4および図5に示された、徐々に増加する螺旋直径および徐々に増加するパイプ直径を有する実施形態とは異なり、一定の螺旋直径を有する構成を開示している。
図4aおよび図4bに示された実施形態は、図2に示された設計についての改善を提供する。流体が出口に向かって下向きに進むにつれて直径が減少するパイプを使用することによって、連続方程式にしたがって速度が増加する結果となる。付随して、気液混合物に作用する有効重力が増加することになる。
気体対液体の比率が高い場合であっても、密度の差が非常に大きいので、気液混合物の運動量に対する気体の寄与はわずかである。したがって、完全な分離が達成されたときであっても、流体は、気液混合物として螺旋に入ったときに流体が有していた運動量の大部分を維持する。流体が出口に向かって進むにつれてパイプ直径が減少することによって、液体の速度が増加することになる。流体速度が増加し、回転半径が減少することの結果として、気液混合物に作用する有効重力は、一定の断面の螺旋分離器と比較して劇的に増加する。
例えば、気液混合物の同じ流量および組成物を使用して、一定の断面(図2)上に加わる有効重力は10g(すなわち、重力の10倍、つまり、98.1m/s2)であり、一方、図3aおよび図3bに示された先細螺旋に加わる有効重力は10gで始まり、はるかに高い最大値の21gに到達する。
図5は、図4aに示された先細螺旋チャンネル400を規定するために使用することができる、内部装置500の内部斜視図である。内部装置500は、螺旋羽根501および羽根501に取り付けられる内部壁502を有しており、内部壁502は、その中に1つまたは複数の気体排気口503を有して、気体が、流体出口に再度入ることを防ぐため、垂直にまたは部分的に垂直に出ることを可能にすることができる。この構成は、液体が多い材料がチャンネルの中で形成する「スラグ」により生じる可能性がある、脈動流を無効にする役割を果たす。この構成は、チャンネルの全体的なサイズを減少させ、自由表面流から離れて、最も重要なことに、分離効率を増加させる役割も果たす。螺旋チャンネル400(図4a)は、装置500の螺旋羽根501に隣接して取り囲む外壁(図示せず)を備える。
気体排気口503は、微孔性膜503を備えることができ、微孔性膜503は、螺旋チャンネル400の内壁502の全部または一部を形成して、気体が早く逃げることを可能にし、膜の疎水性の性質に起因して液体が逃げることを防止することができる。気体排気口503は、少なくとも部分的には気体排気口503の直径が小さいことに起因して、気体排気口503を通って液体が通過することを抑制するように構成される。
螺旋チャンネル400(図4a)は、螺旋チャンネル400の外壁内に組み込まれる、多孔質の気泡生成エレメント504(図4aには図示せず)を備えることができる。多孔質の気泡生成エレメント504の位置決めは、気体と液体の間に既に存在する密度の差、ならびに、螺旋チャンネル400の中の螺旋流路の結果として加わる遠心性の重力を利用しており、外壁から内壁502に気体を迅速に確実に移動させる。この構成によって、質量移動および反応(反応物が多く集中すること)のため、最大の駆動力の結果として、気体と液体の間の最大の質量移動速度(このシステムでは反応速度に対応する)が可能になる。
加えて、この構成によって、単一の空気注入点を使用することによっては可能ではなかった、全体として非常に高い気体と液体の比率を達成することが可能になる。
多孔質の気泡生成エレメント504は、気体と液体の接触を同時に実施するために使用することができ、一方、多孔質エレメントの後の螺旋の巻き(領域)は、分離のために使用することができる。多孔質エレメント504は、図5には複数の開口または排気口として示されるが、同様に微孔性膜であってよい。多孔質エレメント504は、螺旋チャンネルが、分離器として、かつ再生器としての両方で動作することを可能にする。気体排気口503および多孔質エレメント504は、先細でないまたは徐々に増加しない、すなわち一定の螺旋直径を有する螺旋チャンネルとともに使用できることを理解されたい。
多孔質エレメントまたは隙間の使用によって、気液接触および気液分離の2重の機能のため、より容量効率的な螺旋形状を可能にすることができる。
螺旋流デバイスは、熱移動の応用分野で広く使用されている。しかし、螺旋流は、液体触媒燃料電池システムでは使用されてこなかった。そのような液体触媒燃料電池システムは、泡の破壊または高い気体と液体の比率を有する小滴流の分離についてのいかなる機能も含まなかった。微孔性膜を使用して、螺旋チャンネルから空気/気体を排気し、気液混合物の分離を達成することは、新規である。
図6は、液体電解質燃料電池システム600を示す。このシステムでは、液体酸化還元カソード電解質(カソード液)が燃料電池スタック602を循環し、燃料電池スタック602の中の燃料電池604の作用に起因して、液体酸化還元カソード電解質(カソード液)は燃料電池スタック602の中で還元される。液体酸化還元カソード液は、次いで再生器606を通過し、再生器606の中でカソード液が酸化する。
酸化プロセスは、液体カソード液と大量の空気の接触を必要とし、液体と空気は、標準温度および圧力(STP)で、4:1よりも大きい、理想的には20:1以上までの、重量ベースの空気と液体の比である。液体と気体/空気との間の界面は、気泡膜または膜の形態で生成される。気体/空気からカソード液の中への酸素の質量移動を最大にするために、これらの気液界面の全面積を最大にすることが望ましい。
再生器の中の気液界面は、小さな気泡半径を有する気泡を含む、大内部相体積の泡の形態である。液体カソード液の再生(酸化)の速度は、気液界面の全界面面積に比例する。燃料電池システム600の典型的な使用について、有用な量の電力を燃料電池スタックが生成することができるように、高速の再生が要求される。
再生された電解質、および電解質と混合された気体は、次いで、螺旋分離器(図2の200)を備える、気液分離器608の中に一緒に伝導される。分離器608は、出力として、(a)大量の液体電解質、および(b)小滴/靄および/または蒸気相の液体の形態の液体電解質と混合した気体(空気)を含む密度の低い気液混合物を提供する。混合物の中の液体を液相の大量の液体の形態で集めるために、より密度の高い液体が、貯蔵器610に(この例では重力により)供給される。分離器が気体を排出し、気体は、この例では図3aおよび図3bに示される凝縮器(図3aおよび図3bの300)、凝縮器612の中に伝導される。冷却ファン614によって、凝縮器612の冷却フィン上を、外部冷却空気が通過する。流体ポンプ616は、貯蔵器610により集められた液体をポンピングし、燃料電池スタック602の燃料電池604の中の電解質として使用するために、液体を燃料電池スタック602に出力する。凝縮器612は、貯蔵器610に凝縮した液体(凝縮液)を、液相の液体の形態で排出する。
再生器606に再び戻って、液体電解質(カソード液)が一度再生されたら、残留気体(主に窒素)は、それぞれの燃料電池604のカソードに供給され、気泡を含むべきでないカソード液から除去されなければならい。なぜならば、そのような気泡は、燃料電池604の動作に干渉するからである。残留または「使用済み」気体を係脱または分離することが、迅速に、効率的に、かつ最小の電力消費で実施されることが極めて望ましい。
ハイドロサイクロンおよび遠心器などの機械的分離法は、容認しがたい量の電力を使用する。螺旋分離器608は、より小さい電力を必要とする、代替の機械分離を実現することができる。しかし、減少した電力、およびより小さい物理的な体積で分離効率を改善するという要求が常に存在する。したがって、これまで、上に記載された機械的分離法の他に、または加えて、分離法を採用することが望ましい。
国際特許出願公開第WO2010/108227号は、疎水性粒子の乾式分離のための方法および装置を開示する。しかし、第WO2010/108227号は、粒子分離を対象とし、気液界面の破裂を対象としておらず、燃料電池に関していない。独国特許公開第DE10323155A1号は、気体流から小滴またはエアロゾル形態の液体を除去するための分離器を開示する。しかし、第DE10323155A1号は、泡または燃料電池に関係しない。
参照により本明細書に組み込まれる、日本国特許公開第JP3038231号は、親水性要素および疎水性要素から構成される分離ユニット膜を開示する。参照により本明細書に組み込まれる、日本国特許公開第JP1297122号は、気体分離のための液体膜として使用される疎水性孔のみから構成される膜を有し、積層形態で保持されるキャリアを含む液体の薄膜からなる材料を開示する。
泡の中の液体と気体の分離が、以前に調査された。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、P.R. Garrett著「Defoaming: Theory and Industrial Applications」、CRC Press、ISBN 0−8247−8770−6を参照のこと。参照により本明細書に組み込まれる、D. Weaire & S. Hutzler著、「The Physics of Foams」、Clarendon Press、ISBN 0−19−851097−7、頁149〜150も参照のこと。参照により本明細書に組み込まれる、P.R. Garrett, S.P. Wicks, E. Fowler著、「The effect of high volume fraction of latex particles on foaming and antifoam action in surfactant solutions」Colloids and Surfaces A、Physicochem. Eng. Aspects 282〜283 (2006年) 307〜328もある。
液体膜および気泡の破裂における、いわゆる「消泡剤」の作用はよく知られている。消泡剤が泡の気液界面を破裂することができる様々な仕組みが存在しており、仕組みは、消泡剤の製剤法および剤形に依存するが、そのような仕組みは一般に、液体膜と低表面エネルギー表面との間の相互作用についての以下の説明によって記載することができる。この作用は、いわゆる「デウェット」をもたらす。デウェットは、基板(液体または固体のいずれか)上の薄い液体膜の破れおよび小滴の形成のことを言う。反対のプロセス(基板上の液体の広がり)は「スプレッド(spreading)」と呼ばれる。
図7は、低表面エネルギーを有する表面702を有する固体物体701を示す。水滴706は低エネルギー表面702上に位置する。小滴は、図中でθcにより示される規定の接触角が、低エネルギー表面と周囲の気体/空気と接触する小滴の表面との間に対応するような位置にあることになる。
角度は、下に記載するような、ヤングの式により規定される。
γSL+γLGcos(θc)=γSG
γSL+γLGcos(θc)=γSG
図8は、水性泡膜806の気液界面804における、低表面エネルギー、疎水性粒子802を示す。
図9は、図8に示した疎水性粒子802および気液界面804の拡大図を示す。粒子は、膜表面と粒子表面との間の規定接触角が上に与えられたヤングの式を満足するように、膜806の中または膜806の上の位置にあり、角度は、図9のθc1により示される。
図10は、図9の液体膜の反対の表面804a、804bを貫く、図9の疎水性粒子802を示す。液体膜806の反対の表面は、2つの、それぞれ気液界面804a、804bが設けられる。示されるように粒子が膜806を貫くと、膜806の各反対の表面804a、804bから粒子が突出し、接触角が両方の気液界面において規定され、角度は、粒子の(接線方向の)表面と膜の表面804a、804bとの間にあって、図10のより低い気液界面804bについては角度がθc2により示され、角度θc1は読み取りやすくするために図10では示されていない。粒子が膜806を貫くと、液体膜806を破り、気泡が破裂し、このことによって、上で概説されたデウェット効果が達成される。疎水性、または消泡剤の粒子は、次いで膜壁または隣接する気泡の膜により提供される、次の気液界面に(例えば、重力に起因して)動き、以下同様である。
上記から推定されうるように、気体−液体の泡の中に疎水性粒子の形態で消泡剤を導入することは、泡の中の気体と液体を分離し、それによって泡を分離した液体部分と気体部分に変換するのに有効である。
しかし、液体触媒燃料電池システムでは、液体電解質の中に消泡剤粒子が存在すると、燃料電池の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。さらには、そのような消泡剤が再生器に入る液体カソード液の中に存在する場合、再生器は気泡によって気液界面を生成して酸化を促進しており、液体電解質の中の消泡剤がそのような気泡生成を抑制することになるので、不利となる。2つの矛盾する要求が存在することが理解されよう。泡の生成のためには、消泡剤が存在しないことが最良であり、一方消泡剤は、泡の破壊に有効である。液体電解質燃料電池システムでは、泡の生成および泡の破壊の両方が要求される。
実施形態は、この矛盾を回避し、さらに改善された効率で気体と液体を分離するように構成された、さらに改善された螺旋分離器を提供することを得ようとする、発明性のあるやり方を提供する。これらの実施形態によれば、螺旋分離器(例えば、図2に示される分離器(図2の200))の螺旋チャンネルは、低表面エネルギー材料を含み、気液混合物と接触するように構成された表面を備える。
ここで、泡を1つまたは複数の疎水性表面に接触させることにより、泡の破裂/破壊を引き起こすことが可能であることを理解されたい。そのような表面は、単なる疎水性粒子ではなく、泡または気泡を含む気液混合物と接触する固体構造物の表面であり、このことにより、気液界面を破断させる。
低エネルギー表面は、例えば、約18mJ/m2の表面エネルギーを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)といった、特定のポリマーの中で見出される。そのようなポリマーの表面は、泡を破潰するのに非常に効率的に使用されてきた。
実施形態によれば、電解質の泡および低表面エネルギー材料は、(一方および/または他方が動いて)互いに隣接して動かすことができる。泡は、低表面エネルギー材料の平面または曲面に沿って単に通ることができ、または、低表面エネルギー材料がメッシュの形態をとることができ、メッシュおよび泡が相対的に、かつ互いに隣接して動くことができる。
例えば、低表面エネルギー材料を含む、例えばメッシュといった穴あき部材を通して泡を押し通すことができる。あるいは、泡を通して穴あき部材を押し通すことができる。穴あき部材またはメッシュを使用すると、破裂界面の特定の表面積が増加する。穴のサイズは、0.1ミリメートルから10ミリメートルで変化することができ、穴あき部材は、50マイクロメートルと1ミリメートルの間の直径を有する低表面エネルギー材料(例えば、ポリマー)のフィラメントを有するメッシュを含むことができる。
泡と穴あき部材が互いに隣合って通ると、泡の気液界面が破れ、気体と液体は、より濃い液相およびより薄い気体状の相に分離する。さらなる機械的分離(さらなる機械的分離は、例えばさらなる螺旋分離器により実施される)の前に実施されると、この動作は、全体的な分離を増大させる。そのようなさらなる螺旋分離器は、凝縮器(図6の612)により例示されたような凝縮器であってよい。
例えばメッシュといった穴あき部材を、液体電解質燃料電池システム内の螺旋分離器の上流または下流のいずれかに含むことによって、気相と液相の分離を増大させる。
代わりに、または追加で、低表面エネルギー材料は、螺旋分離器内に組み込むことができ、図2、図3、および図4の螺旋分離器に関連して上で記載したように、分離器の内部表面が低表面エネルギー材料を含む。任意選択で有利なことに、穴あき部材またはメッシュは、そのような螺旋分離器の螺旋チャンネルの内側に存在することができる。
螺旋分離器が、粗い仕上げを有する内部表面を備えると、さらなる長所を得ることができる。好ましくは、内部表面が低表面エネルギーも有し、例えば、内部表面が低表面エネルギー材料のコーティングを備える。好ましくは、そのような粗い仕上げの粗さは、液体の泡の平均膜厚と同じ程度である寸法(例えば、平均寸法)を有する。例えば、内部表面が、泡の膜の平均厚と同様の幅を有する隆起部(バンプまたは突条)を有してよい。
低表面エネルギーを有する表面を使用するこの手法は、液体電解質燃料電池システムの電解質液体からの加水分解気体の分離など、他の気液分離機能に応用することもできる。
一実施形態によれば、泡は、再生器の気液接触セクションから、以下の3つのセクションを備える伝導装置を通して伝導される。3つのセクションとは、
・メッシュセクションにわたって泡を分配するためのフィードセクション
・分離のための低表面エネルギーメッシュパッキングセクション
・2つの出口、すなわち一方は気体の出口、他方は液体からの出口を備える相分離セクション
・メッシュセクションにわたって泡を分配するためのフィードセクション
・分離のための低表面エネルギーメッシュパッキングセクション
・2つの出口、すなわち一方は気体の出口、他方は液体からの出口を備える相分離セクション
図11は、そのようなフィードセクション1102を含む管状セクションまたは管状容器1100、メッシュパッキングセクション1104、ならびに気体セクション1106aおよび液体セクション1106bを備える相分離セクション1106を備える伝導装置1100を示す。気体は、気体セクション1106aから排出され、液体は、液体セクション1106bから排出される。装置1100を通る流体の流れは、矢印により示される。
泡の中の気体と液体の分離を実施するメッシュの使用の例として、10mlの体積の液体電解質がメスシリンダーの中に置かれ、焼結ガラススパージャを使用して、0.5リットル/分の流量でカソード液を空気が通過した。このように形成された泡が、メスシリンダーから溢れた。PTFE編みメッシュをメスシリンダーの口のところに配置し、再び、同じ条件を使用して空気が注入された。これの効果は、泡を効率的に破り、気相と液相を分離することであった。
ここで、本発明のさらなる態様および実施形態を、LEMによって支援された泡沫破裂の使用に関する発明者による最近の調査および実験に関して説明する。
低エネルギー材料(LEM)、典型的にはメッシュを含む低エネルギー材料を使用した泡沫破裂(泡沫または泡の破壊または破潰)の一般的原理を、最初に以下のように説明する。
燃料電池システムの一部として使用されたとき、効果的な気液分離は、
i)電解液(カソード液)ポンプおよび燃料電池スタックへの気体のキャリーアンダ(carry−under)、および
ii)燃料電池スタックの排気管(排出部)への液体のキャリーオーバ(carry−over)
を防ぐ働きをする。
i)電解液(カソード液)ポンプおよび燃料電池スタックへの気体のキャリーアンダ(carry−under)、および
ii)燃料電池スタックの排気管(排出部)への液体のキャリーオーバ(carry−over)
を防ぐ働きをする。
寄生負荷(気液分離反応器によって消費される電力)と気液分離反応器のサイズの両方をできるだけ小さくするため、この動作は、最適なエネルギー効率および最適な容積効率で(すなわち電力をほとんど消費しない小型の気液分離反応器を使用して)実施されなければならない。本出願人による研究によれば、PTFEメッシュは、V4 POM泡沫または泡を崩壊させるのに有効である。PTFEは低表面エネルギー材料(LEM)であり、したがって疎水性が高く、したがって水をはじく(20°Cにおいて約18mJ/m2の表面エネルギーを有する)。
水性泡沫混合物にさらされた場合、この低表面エネルギー材料は液相を選択的にはじく。これには、気泡とLEM表面との接触点における泡の気泡と気泡の間の液体境界(気泡−気泡間液体境界)を薄くし、気泡の破裂を促し、それによって気泡の合体(coalescence)、すなわちより大きなより少数の気泡への小さな気泡の合併または凝集を促す効果がある。この合併過程では、複数の気泡が合併または合体して単一の気泡を形成し、これが複数の気泡団に対して起こる。図12から図14は、2つの小さな気泡1202が合併してより大きな1つの気泡1404を形成する様子を示している。2つの小さな気泡1202をつなぐ膜部分1204はLEM表面1201から後退し、その結果、より大きな気泡1404の境界の一部を画定する単一の膜部分1405または壁セクションができる。低表面エネルギー表面を、複数の微細なストランド(strand)として提示すること、典型的にはメッシュとして提示することには以下の利点がある。
i)これは、気泡と低表面エネルギー表面との接触を促し、低表面エネルギー表面からの気泡の解放を促す隙間の多い構造、任意選択で隙間の多い動かない構造を提供し、
ii)この「接触ジオメトリ(contact geometry)」を利用することにより小さな気泡の合体を促す。他のLEMも使用可能だが、この用途に対してはPTFEが非常に適していることが分かっている。
i)これは、気泡と低表面エネルギー表面との接触を促し、低表面エネルギー表面からの気泡の解放を促す隙間の多い構造、任意選択で隙間の多い動かない構造を提供し、
ii)この「接触ジオメトリ(contact geometry)」を利用することにより小さな気泡の合体を促す。他のLEMも使用可能だが、この用途に対してはPTFEが非常に適していることが分かっている。
したがって、図12、図13および図14は、全体として、このようなLEMに基づくまたはLEMによって支援された気泡合体の仕組みを示している。上で示唆したとおり、この接触ジオメトリ、すなわち気泡と界面を形成する活性表面のジオメトリによって、この過程を強化することができる。例えば円形断面のメッシュストランドによって達成されるように、LEM表面を曲面にすると、気泡膜とLEM表面との間の接触角を小さくすることができ、小さな接触角は、気泡−気泡間液体境界をよりいっそう薄くし、したがって低エネルギー表面への気泡の付着をさらに弱める働きをする。
次に、LEMによって支援された気泡合体と、気液相離隔(phase segregation)とによる分離の概念をより詳細に説明する。
LEM材料が関与する気液分離は2段プロセスと考えることができる。上で説明したとおり、LEM材料は、気泡合体または気泡合併を強化しまたは増大させ、気泡の崩壊を効果的に引き起こすことによって、泡沫の崩壊を加速させまたは促進する。しかしながら、このプロセスは単独では気体を液体から分離せず、(小さな気泡を含む)細かい2相流れを(より大きな気泡を含む)粗い2相流れに変えるだけである。すなわち、このプロセスは小さな気泡をより大きな気泡にする。
重力または遠心力を使用した追加段である「隔離」段は、(沈降室(settling chamber)、サイクロン、ヘリックス(helix)などの隔離装置を使用することによって)真の分離、すなわち完全な分離を提供することができる。
重力または遠心力による相隔離の前のLEMによって支援された合体には、全体として、隔離がより容易に達成されるという技術上の有利な効果があり、このことは、より少ないエネルギーを消費するより小さな隔離装置または隔離「プラント」の使用を可能にする。したがって、本発明の発明者は、LEMによって支援された気液分離を、i)(強化された)合体と、ii)相隔離とを含む2段プロセスとして想定する。
さらに、本明細書の前の方で述べたとおり、相隔離装置の内面を後にさらに説明するエキスパンドメッシュ(expanded mesh)で内張りすることによって、サイクロン、ヘリックスなどの泡沫破壊/隔離用の相隔離装置を改良することができる(試験結果が示された次ページの表1を参照されたい)。
次に、1次および2次気泡合体の概念を説明する。
本発明の発明者による研究は、1次および2次LEM気泡合体デバイスまたはコアレッサ(図16参照)の開発につながった。コアレッサは、「気泡捕捉デバイス」または「気泡トラップ(トラッピング)デバイス」と呼ばれることがある。
1次コアレッサ装置
1次コアレッサデバイスまたは1次コアレッサ装置は、燃料電池システムの気液接触器の下流のパイプ内に装着することができる。図15および図19に例が示されており、以下では、それらの例についてさらに説明する。後にさらに説明するが、1次コアレッサデバイスは、図16に示されているように、2次コアレッサデバイスまたは2次コアレッサ装置の上流に配置することができる。
1次コアレッサデバイスまたは1次コアレッサ装置は、燃料電池システムの気液接触器の下流のパイプ内に装着することができる。図15および図19に例が示されており、以下では、それらの例についてさらに説明する。後にさらに説明するが、1次コアレッサデバイスは、図16に示されているように、2次コアレッサデバイスまたは2次コアレッサ装置の上流に配置することができる。
1次コアレッサデバイスは、流れに対して少なくとも部分的に平行に装着された複数の(典型的にはメッシュ)表面を備える。この配置は以下の利点を有する。
i)この配置は、表面を平行に装着することにより、流れのインピーダンスを最小化し(すなわちより小さい圧力降下およびより少ないエネルギー消費を提供し)、
ii)この配置は、合体したより大きな気泡をLEMの活性表面から押し流しまたは引き離すために、流体が、LEMの表面に対して少なくとも部分的に平行な方向に低エネルギー表面を横切って流れ、または低エネルギー表面を横切って導かれる、十字流剪断作用を利用する。
i)この配置は、表面を平行に装着することにより、流れのインピーダンスを最小化し(すなわちより小さい圧力降下およびより少ないエネルギー消費を提供し)、
ii)この配置は、合体したより大きな気泡をLEMの活性表面から押し流しまたは引き離すために、流体が、LEMの表面に対して少なくとも部分的に平行な方向に低エネルギー表面を横切って流れ、または低エネルギー表面を横切って導かれる、十字流剪断作用を利用する。
前述のように表面を横切って流体の流れを流し、または導くことは、入来するより微細な気泡がLEMの表面にさらされ、またはLEMの表面と接触することを可能にする。
気泡を表面から引き剥がしまたは引き離す働きをする前述の剪断作用がない場合、気泡を除去する唯一の仕組みは、気泡の密度が液体の密度に比べて小さいことによって生じる液体に対する気泡の浮力である。
浮力が唯一の仕組みである場合、合体した多くの気泡が単一体積の気体を形成することによって確立された気体層によって、活性表面は気泡のかなりの部分から隔離される。その結果、気液分離または気液隔離プロセスの効果が低下する。
加えて、気泡が表面、典型的にはメッシュ構造を含む表面を横切って下流に押し流されるときに、十字流剪断作用が、気泡相互の「雪だるま」式の合体または合併によって気泡の成長を促すことも観察された。
表面は、パイプの断面を横切って、互いに平行にもしくは放射状に、かつ/またはプリーツ(pleat)を付けて装着することができる。
図15は、例示的なある平行構成(155)および放射構成(157)を示す。それぞれのLEM表面1551、1571は、表面の全周もしくは全縁に沿って所定の位置に固定してもよく、または表面の上流部分に沿った部分だけ、もしくは表面の上流部分に近い部分、例えば表面の上流縁の局所部分だけを固定し、後縁(1つまたは複数)は固定せず、それによって、表面が可撓性の材料でできているときに、表面が、流れフィールド内で「吹き流し状に(streamer‐like)」振舞うことができるようにしてもよい(図16から18参照)。これによって表面はある移動度を得る。したがって、表面を横切って流れる流体の乱流は、それぞれの吹き流しを乱すことができ、それによって接触が向上し、さらに気泡の脱離が改善する。
1次コアレッサは、パイプ内の分離された一連の「エレメント」として設計し配置することができる。それぞれのエレメントは適当な量のLEM表面を含み、これを支持する。所与の流量および細かさの泡沫を合体させるのに1つのエレメントだけでは不十分であることが分かった場合には、必要に応じて複数のエレメントを設置することができる。図19は、流体流れ194の方向に沿って間隔を置いて配置されたこのような複数(3つ)の気泡合体エレメント191、192および193を含む流体パイプの一例を示す。接触を向上させるため、1つのエレメント192を、他の1つまたは複数のエレメント191、193とは異なる軸回転角度に装着して、それぞれのエレメントのLEM表面が、互いに対して、流体流れの方向またはパイプの主軸194を軸にして回転方向にずれるようにすることができる。
図16では、例示的な1次合体デバイス1620が、気相および液相を収容するリザーバ1606内に2次コアレッサデバイス1605を有する例示的な2次合体装置1600に泡沫を投入する、泡沫入口パイプ1630内の1次合体エレメント1622と、パイプから2次コアレッサデバイス1605へ泡沫を投入する泡沫投入部1640と、気体出口1642と、液体出口1644とを備える。
2次コアレッサ
この例示的な2次コアレッサデバイス1605または「気泡トラップ」はリザーバ1606内に装着されており、1次デバイス1620を通して戻り(流体)流れを受け取る。2次コアレッサデバイス1605の主な目的は、
i)1次デバイスをすり抜けた気泡を封じ込め、合体させること、および
ii)入ってきた流れを落ち着かせ、したがって再飛散(re−entrainment)を封じ込め破壊することである。
この例示的な2次コアレッサデバイス1605または「気泡トラップ」はリザーバ1606内に装着されており、1次デバイス1620を通して戻り(流体)流れを受け取る。2次コアレッサデバイス1605の主な目的は、
i)1次デバイスをすり抜けた気泡を封じ込め、合体させること、および
ii)入ってきた流れを落ち着かせ、したがって再飛散(re−entrainment)を封じ込め破壊することである。
この例示的な2次コアレッサデバイス1605は図16と図17の両方に示されている。デバイス1605は、互いの傍らに配置された垂直メッシュスクリーン1602のアレイを含むラック1605からなり、スクリーンはそれぞれ、ラックマウント1702内において、スクリーンの周囲の少なくとも一部分に沿ってまたはスクリーンの周囲の少なくとも一部分の近くで、例えば(図17に示されているように)スクリーンの側部および下縁に沿って保持され、密封される。図16では、デバイス1605が、2次合体装置1600の流体リザーバ1606内に示されている。ラック1605は、ラックの投入部端(図示のとおり上端)または頂部が開いており、ラック1605の少なくとも1つの外面1704はメッシュスクリーン1602に対して平行であり、他の面1706は流体流れを通さない。流体流れは、2次装置1600の上方およびデバイス1605の上方から、下方へ流れるジェット1616としてスクリーンのアレイに入る。この流れが、スクリーン1602を通り抜けて横方向に流れると、リザーバ1606内の気液流体混合物1608中の気体が解放され、気液流体混合物1608中の液体は最終的に、開いたラック面(1つまたは複数)1704を通って外に出る。図16および図17は全体として、この配置を示す役目を果たす。図16および図17の例示的なコアレッサに示された有用な特徴は、矢印1616によって示された2次コアレッサに投入された流体の下方へのジェット流による変形を阻止するために、スクリーンの上周囲もしくは上縁またはスクリーンの前周囲または前縁(1つまたは複数)1610に沿って、またはそれらの周囲もしくは縁1610の近くで、それぞれのスクリーンを支持することができることである。
図18は、円形の断面、および垂直メッシュスクリーン1802がその側部1812で固定されておらず、その上縁部1810でまたは上縁部1810の近くでのみ固定されている開放スクリーン構成を有する、コンテナ1801を備える、別の例示的な2次コアレッサデバイス1800を示す。スクリーン1802は、したがって図16および図17に示される例のスクリーンよりも大きな範囲で、流体の流れの方向に横方向に(図18では、頂部から底部に)動くことができ、特に、スクリーン1802は、その下(液体排出側)縁部1813でまたは下縁部1813に向かって、より動くことができる。
図16に示された例示的な配置のラック1605は、液体および気体を通さない閉じた表面またはプレート1607に、(装置1600の液体排出部端の近くの)下縁が取り付けられたスクリーンを有する。プレート1607は、隣接するスクリーン1602間の泡1614の中の液体が、装置1600の液体排出部端(図では下端)に向かって下方へ移動してラック1605の外に出ることを防ぎ、また、スクリーンとスクリーンの間を通過した液体を、矢印1650によって示されているように、ラック1605から、ラック1605の周囲の流体中へ横方向外側へ導くのを助ける。
この非常に効果的な泡沫破壊手段には少なくとも3つの仕組みがある。
第1に、第1の仕組みによれば、1次コアレッサに対する説明と同様に、破壊は、最初に泡沫が1次コアレッサエレメントのアレイ1622の191〜3内へ移動している最中に、泡沫が、LEMの表面を横切って移動しまたは流れるときに始まる(泡沫が流れる方向は、図16では下方向、図19では水平方向に示される)。
1次コアレッサエレメント1622の191〜193は、典型的には、メッシュスクリーンである。というのは、そのようなメッシュスクリーンが良好な結果をもたらすことが見い出されているからである。
第2に、2次コアレッサデバイス1605のスクリーン1602は、残存する泡沫が、(図16の矢印1616によって示されている)流体流れの主方向に対して横方向に進むことを阻止する。
脱気された液体は、スクリーン1602の開口を通して排出させる。しかしながら、それらの開口よりも大きな気泡は、開口(典型的にはメッシュ)を通過することができず、その気泡が崩壊または破裂するまでそこに留め置かれまたは保持される。
それらの開口よりも小さい気泡は、液体と一緒に開口を通過することができる。しかしながら、大部分の気泡は、留め置かれた大きな気泡によってスクリーンの表面に到達することができない。このスクリーンまたはメッシュは事実上、気泡フィルタのような働きをし、より小さな気泡を含む領域とその領域に面したスクリーン表面との間の領域のより大きな気泡の「フィルタケーキ」(図示せず)が、(隣接するスクリーン間の領域内における)より小さな気泡の保持を支援するため、このことは有利であると考えることができる。
第3の仕組みは、2次コアレッサデバイスの流体流入入口の下に存在する流れフィールドによって生じることがある。
図20はこれを示す。流入した流体泡沫2004がメッシュアレイ2006に入ると再循環渦2002が形成される。小さな気泡2007は、そのサイズのため、これらの渦2002の中に閉じ込められ、したがって(円形矢印2002によって示されているように)繰り返し再循環し、メッシュアレイ2006の表面に再びさらされる。したがって、小さな気泡2007は選択的に保持され、それらの小さな気泡は、気泡の浮力によって気泡が(矢印2015および気泡2009、2010によって示されているように)表面に脱出することができる程度に十分に大きくなるまで(気泡2008によって示されている)再処理され、大きな気泡2008、2010は、破裂気泡2011によって示されているように破裂するかまたは壊れる(崩壊する)。
これらの3つの仕組みの組合せがLEM気泡トラップを非常に効果的にすると予想され、試験結果はこれが有効であることを示している。
2次合体デバイスまたは「気泡トラップ」が存在しない場合には、(浮揚性のある気泡が液体内で液体に対して浮上することによる)重力分離が、(a)残存する泡沫の破壊/封じ込めおよび(b)液体流体中の気体の再飛散を促進する目的に使用可能な唯一の仕組みとなる。したがって、このような重力分離が唯一の仕組みである場合には、2次合体デバイスが使用される場合よりも気液隔離リザーバをはるかに大きくすることが必要となる。2次合体デバイスが、所与の流体流量に対してより小さなリザーバの使用を提供することは明らかである。
前述の1次および2次コアレッサ段に加えて、1次および2次気液隔離段を備えるように、気液分離システムを構成することもできる。
例えば、1次コアレッサの後に、気液混合流体流れを、サイクロンもしくはヘリックスまたは他のバルク分離器に導いて、液相からの気相のバルク隔離を促進することができる。次いで、バルク分離器の液体排出部(例えばサイクロンベースまたはヘリックスの排出部)から出てくる液体(および残存する泡沫)を、2次コアレッサ気泡トラップに導くことができる。次いで、気液リザーバ内の重力沈降が2次隔離を促進することになる。
このような配置の利点は、大きな流量および/または大きな流速を使用するより大電力のシステムに関して明らかになる可能性がある。段階的な合体/隔離による分離は、流体がリザーバへ戻る前に流速が徐々に低下することを可能にするであろう。これは、流れをさらに落ち着かせ、気体出口および液体出口に対する2次的なそれぞれの飛散を回避するであろう。
次に、本発明の発明者が実施したLEMメッシュ材料の試験について説明する。
本発明の発明者は、有効性を判定するため、ある範囲のLEMメッシュおよびLEM表面を調べた。結果をすぐ下の表2に示す。この試験には、編みメッシュPTFEKM22001ならびにエキスパンドメッシュET−8300および5PTFE7−100STを選択した。これらのメッシュは良好な性能を与えることが分かった。
編みメッシュPTFEKM22001(もとは外科手術用に開発されたもの)の画像が図21に、別のメッシュが図22に示されている。これらの図において、エキスパンドメッシュ2102は、規則正しい菱形の開口2104を有するように形成(例えば機械加工または成形)された単一の材料シート2102からなる。最終結果は、(断ち切られたストランド端を流れの中へ放出しうる編みメッシュまたは織られたメッシュとは違い)切断されたときに脱落しない(メッシュから離れない)相互接続した微細なストランド2206からなる連続する一貫した「リントフリー(lint−free)」メッシュである。図22および下表3は、全体として、このエキスパンドメッシュの形態および寸法を示す。
LEMによって支援された気泡合体の過程が界面現象である(すなわちそれが表面で起こる)ときには、堅い下部構造(例えばPTFEでコーティングされたワイヤメッシュ)を有する自立メッシュを製造することができる。外部支持構造体(例えばラック、フレーム、支持リブなど)は体積をとり、流れに対して妨害的(intrusive)であり、したがって流体流れの方向に沿った圧力降下に寄与する。内部支持構造体はこれらの問題を回避するであろう。
前述の1次および2次コアレッサデバイスは、ある試験/開発プログラムによって本発明の発明者が開発したものである。デバイスは泡沫発生器の下流で試験した。特に明示しない限り、使用した流体流れは、室温(摂氏約20度)の30l/分(0.5リットル毎秒)のカソード液および120l/分(2リットル毎秒)の空気であった。表3は、それぞれのプロトタイプ設計および性能の概要を示す。
ミスト防止
試験中に、前述のデバイスでは、発生する排気管へのカソード液ミスト(mist)キャリーオーバがはるかに少ない(すなわち出ていく気体または排出気体と一緒に漏出する小滴が少ない)ことも分かった。試験の結果は、本発明を使用することにより、従来の重力泡沫分離デバイスおよび遠心泡沫分離デバイス(すなわち沈降室、サイクロン、ヘリックスなど)に比べて2桁の改良を得ることが可能であることを示している。
試験中に、前述のデバイスでは、発生する排気管へのカソード液ミスト(mist)キャリーオーバがはるかに少ない(すなわち出ていく気体または排出気体と一緒に漏出する小滴が少ない)ことも分かった。試験の結果は、本発明を使用することにより、従来の重力泡沫分離デバイスおよび遠心泡沫分離デバイス(すなわち沈降室、サイクロン、ヘリックスなど)に比べて2桁の改良を得ることが可能であることを示している。
LEMミスト防止の説明
以下に、そのいくつかの例を以前に説明したLEMに基づく気液分離器が排気流中に放出するカソード液ミストの量が、重力または遠心力に基づく技法による量よりも大幅に少ない理由を説明する提案された説明を示す。
以下に、そのいくつかの例を以前に説明したLEMに基づく気液分離器が排気流中に放出するカソード液ミストの量が、重力または遠心力に基づく技法による量よりも大幅に少ない理由を説明する提案された説明を示す。
重力および遠心力に基づく気液分離
沈降室、サイクロンおよびヘリックスは全て、相密度の差を利用して泡沫の崩壊を達成し、それによって気液分離を達成する。重力または遠心力は、泡沫の気泡膜の相互接続網を通した排液を引き起こすために使用される。その結果、泡沫表面の気泡は液体を失い、これが膜の薄化したがって膜の弱化につながる。弱くなった膜は、表面張力の影響を受けて最終的に破裂する。次いで、液体の表面張力が、崩壊した膜を球状の小滴の中へ引き入れる。それらの小滴は分離気体流の中へ飛散し、排気排出部を通してシステムの外へ出る。これは望ましくない。その結果、気泡の新しい表面層が泡沫または泡の上面に現れ、この過程が繰り返される。
沈降室、サイクロンおよびヘリックスは全て、相密度の差を利用して泡沫の崩壊を達成し、それによって気液分離を達成する。重力または遠心力は、泡沫の気泡膜の相互接続網を通した排液を引き起こすために使用される。その結果、泡沫表面の気泡は液体を失い、これが膜の薄化したがって膜の弱化につながる。弱くなった膜は、表面張力の影響を受けて最終的に破裂する。次いで、液体の表面張力が、崩壊した膜を球状の小滴の中へ引き入れる。それらの小滴は分離気体流の中へ飛散し、排気排出部を通してシステムの外へ出る。これは望ましくない。その結果、気泡の新しい表面層が泡沫または泡の上面に現れ、この過程が繰り返される。
LEMに基づく気液分離と重力および遠心力に基づく気液分離との比較
PTFEまたは他の低表面エネルギー材料の疎水性のため、それぞれの液体気泡膜は、低エネルギー表面と「小さな」接触角で接触する。すなわち、気泡膜の外表面は疎水性表面によってはじかれ、したがって、気泡が表面と接触するとき、その膜は、気泡と表面との中心接触点から外側へ、その表面がより高表面エネルギーの材料でできている場合よりも表面から離れた角度で表面と接触する。言い換えると、膜と表面との接触領域における気泡膜の表面は、表面がより高表面エネルギーの材料でできている場合よりも外側に凸である。
PTFEまたは他の低表面エネルギー材料の疎水性のため、それぞれの液体気泡膜は、低エネルギー表面と「小さな」接触角で接触する。すなわち、気泡膜の外表面は疎水性表面によってはじかれ、したがって、気泡が表面と接触するとき、その膜は、気泡と表面との中心接触点から外側へ、その表面がより高表面エネルギーの材料でできている場合よりも表面から離れた角度で表面と接触する。言い換えると、膜と表面との接触領域における気泡膜の表面は、表面がより高表面エネルギーの材料でできている場合よりも外側に凸である。
この「小さな」接触角は、接触点において膜を落ち込ませ、局所的に薄くする働きをし、これが弱い表面接着につながる。次いで、固有膜表面張力が、液体膜をPTFE表面から引き剥がしまたは引き離すのに十分な大きさとなり、それによって表面から気泡を除去する。それぞれの膜が後退すると、膜に含まれる液体が、1つまたは複数の他の気泡の周囲の膜の中に流入し、2つの気泡が合体して1つの気泡になる。図12から図14を続けて参照されたい。
「スクラビング(scrubbing)」と称されることがあるがそのような用語の任意の使用により制限されない、低表面エネルギー材料による気泡の破壊または合体の前述のプロセスによれば、概括的な意味において、液体の排出によって気泡膜は弱められず、膜が後退したときに膜の完全性は維持され、そのため、それぞれの膜が崩壊して小滴になる可能性ははるかに低い。しかしながら、膜のこの維持された完全性にもかかわらず、いくつかの小滴が形成された場合でも、このような小滴の形成は2重カプセル化として起こり、泡のブランケットまたは泡沫の領域の下で起こるであろう。これは、小滴の再吸収の機会を提供し、したがって、小滴が、気体排出部または排気管に放出されることを防ぐ。
Claims (41)
- 燃料電池システムの液体電解質再生器のための分離器であって、螺旋上に形成されて、気液混合物を伝導し、前記気液混合物から液体を分離するように構成される流体チャンネルの形態の螺旋チャンネルを備える、分離器。
- 前記螺旋チャンネルの全体的な螺旋直径(DHelix)が、前記螺旋チャンネルの少なくとも一部に沿った前記螺旋チャンネルの水力直径(Dpipe)の2倍に近い、請求項1に記載の分離器。
- 気体が通過することができる、前記螺旋チャンネルの外壁領域に配置された、多孔質エレメントを備える、請求項1または2に記載の分離器。
- 気体が通過することができる、前記螺旋チャンネルの内壁領域に配置された、多孔質エレメントを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記螺旋チャンネルが、低表面エネルギー材料を含み、前記気液混合物と接触するように構成される表面を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記表面が少なくとも部分的に前記チャンネルの中の穴あき部材上に設けられ、前記穴あき部材の中の穴が、前記気液混合物が前記穴を通過することを可能にするように構成される、請求項5に記載の分離器。
- 前記穴あき部材が、メッシュまたは穴あきプレートの形態を有する、請求項6に記載の分離器。
- 前記穴あき部材が、0.1ミリメートルと10ミリメートルの間の直径を有する穴を有する、請求項6または7に記載の分離器。
- 前記穴あき部材が、前記螺旋チャンネルの内径にわたって延在する、請求項6から8のいずれか一項に記載の分離器。
- より小さい直径の螺旋上に形成され、前記螺旋チャンネルと流体連通するさらなる螺旋チャンネルを備え、前記さらなる螺旋チャンネルが、前記螺旋チャンネルから前記さらなる螺旋チャンネルに通過する前記気液混合物の一部の液体および気体を伝導し、前記気液混合物の前記一部から液体を分離するように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記さらなる螺旋チャンネルが、低表面エネルギー材料を含む表面を有する、請求項10に記載の分離器。
- 前記さらなる螺旋チャンネルが、熱伝導性材料を含んで前記螺旋チャンネルにより囲まれ、前記さらなる螺旋チャンネルが、前記気液混合物よりも冷たい流体を伝導するためのものである、請求項10または11に記載の分離器。
- 請求項10から12のいずれか一項に記載の前記螺旋チャンネルおよび/または前記さらなる螺旋チャンネルが滑らかでない外側表面を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記螺旋チャンネルが、互いに実質的に平行な複数の螺旋上にそれぞれ形成される複数のチャンネルを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記複数の螺旋が別個の長手方向軸を有する、請求項14に記載の分離器。
- 前記螺旋チャンネルの前記全体的な螺旋直径および前記水力直径が、より大きな全体的な螺旋直径およびより大きな水力直径を有する入口とより小さな全体的な螺旋直径およびより小さな水力直径を有する出口の間で、前記螺旋チャンネルに沿って徐々に増加する、請求項1から15のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記螺旋チャンネルと前記螺旋チャンネルにより囲まれた内部コアの間に気体排気口を備え、分離された気体が、前記螺旋チャンネルと前記内部コアの間の前記気体排気口を通過することを可能にする、請求項1から16のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記気体排気口が孔または微小孔を有する疎水性材料を含んで、液体が前記孔を通過することを抑制し、気体が前記孔を通過することを可能にする、請求項17に記載の分離器。
- 前記螺旋チャンネルが、前記気液混合物から液体を分離して、大量の液相の液体および気体を生成するための第1の螺旋チャンネルと、前記第1の螺旋チャンネルに結合され、前記気体から蒸気相の液体と飛散された液相の液体を分離するための第2の螺旋チャンネルとを備える、請求項1から18のいずれか一項に記載の分離器。
- 前記気液混合物が、蒸気相の液体を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の分離器。
- 液相の液体を含む気液混合物の分離を実施するためのバルク分離器と、液相および蒸気相の両方の液体を含む気液混合物の分離を実施するためのデミスターと、蒸気相の液体を含む気液混合物の分離を実施するための空気−空気プレート熱交換器を備える凝縮器とを備え、前記バルク分離器、前記デミスター、および前記凝縮器のうちの少なくとも1つが螺旋チャンネルを有する、請求項1から20のいずれか一項に記載の分離器。
- 請求項1から21のいずれか一項に記載の分離器と、液体電解質および気体を投入し、前記液体電解質の中に気体の気泡を生成し、前記液体および気体を気泡の形態で排出するように構成される再生器とを備える、分離器および再生器装置。
- 熱および電力を組み合わせて生成するための、請求項1から21のいずれか一項に記載の分離器、または請求項22に記載の分離器および再生器装置を備える、燃料電池システムの使用法。
- 車両に動力を提供するために、請求項1から21のいずれか一項に記載の分離器、または請求項22に記載の分離器および再生器装置を備える、燃料電池システムの使用法。
- 電子構成要素内で電力を生成するために、請求項1から21のいずれか一項に記載の分離器、または請求項22に記載の分離器および再生器装置を備える、燃料電池システムの使用法。
- 実質的に、明細書に記載され、添付の図面のうちの1つまたは複数に図示されるような分離器。
- 実質的に、明細書に記載され、添付の図面のうちの1つまたは複数に図示されるような分離器および再生器装置。
- 実質的に、明細書に記載され、添付の図面のうちの1つまたは複数に図示されるような螺旋熱交換器。
- 低表面エネルギー材料を含む泡低減装置であって、前記低表面エネルギー材料の表面に沿って前記泡低減装置に泡が投入されたときに前記泡と接触する手段を備える装置。
- 前記低表面エネルギー材料の前記表面の少なくとも一部分が凸形であるかまたは尖っており、そのため、前記表面の前記少なくとも一部分が前記表面の他の部分から突き出ている、請求項29に記載の装置。
- 前記一部分が、前記表面の複数の凸形領域によって形成される、請求項30に記載の装置。
- 前記一部分が、メッシュ構造の細長いストランドによって形成される、請求項30または31に記載の装置。
- 前記表面が、前記表面を通り過ぎる流体の流れの方向に対して少なくとも部分的に平行な向きに配置される、請求項29から32のいずれか一項に記載の装置。
- 前記表面が可撓性の材料を含み、前記表面が、前記表面の上流端または前記表面の上流端の近くで保持されて前記表面の上流端の移動を阻止し、一方、前記表面の上流端から遠い前記表面の部分が横方向に移動する、請求項29から33のいずれか一項に記載の装置。
- 前記表面が複数の表面を含み、前記複数の表面が、互いに近い位置に、互いに対して少なくとも部分的に平行になるように、かつ前記複数の表面の対応するそれぞれの上流端における流体流れの主たる方向に対して少なくとも部分的に平行になるように保持される、請求項29から34のいずれか一項に記載の装置。
- 流体流れの主たる方向を横切る方向に沿って前記複数の表面が互いから間隔を置いて配置されるような位置に、前記複数の表面が保持される、請求項35に記載の装置。
- 前記複数の表面が、流体流れの主たる方向に対して少なくとも部分的に平行な軸に沿って互いに取り付けられており、前記複数の表面がそれぞれ、前記軸から、前記軸から半径方向外側へ延びるような位置に、前記複数の表面が保持されている、請求項35に記載の装置。
- 請求項1から22または26から28のいずれか一項に記載の分離器と、請求項29から37のいずれか一項に記載の泡低減装置と備える気液分離装置。
- 熱と電力を組み合わせて生成するための、請求項29から38のいずれか一項に記載の装置を備える、燃料電池システムの使用法。
- 車両に動力を提供するために、請求項29から38のいずれか一項に記載の装置を備える、燃料電池システムの使用法。
- 電子装置内で電力を生成するために、請求項29から38のいずれか一項に記載の装置を備える、燃料電池システムの使用法。
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB1201246.4A GB2498741B (en) | 2012-01-25 | 2012-01-25 | Improved fuel cell electrolyte regenerator and separator |
GB1201246.4 | 2012-01-25 | ||
GB1203567.1 | 2012-02-29 | ||
GB1203567.1A GB2499820A (en) | 2012-02-29 | 2012-02-29 | Improved fuel cell electrolyte regenerator and separator |
GBGB1203565.5A GB201203565D0 (en) | 2012-02-29 | 2012-02-29 | Separator |
GB1203565.5 | 2012-02-29 | ||
PCT/GB2013/050173 WO2013110950A1 (en) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | Improved fuel cell electrolyte regenerator and separator |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015511872A true JP2015511872A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=47630407
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014553803A Pending JP2015511872A (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 改善された燃料電池電解質の再生器および分離器 |
JP2014553804A Pending JP2015511873A (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 分離器 |
JP2016186876A Expired - Fee Related JP6310982B2 (ja) | 2012-01-25 | 2016-09-26 | システム |
Family Applications After (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014553804A Pending JP2015511873A (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-25 | 分離器 |
JP2016186876A Expired - Fee Related JP6310982B2 (ja) | 2012-01-25 | 2016-09-26 | システム |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20150037695A1 (ja) |
EP (3) | EP3138617B1 (ja) |
JP (3) | JP2015511872A (ja) |
KR (1) | KR102129891B1 (ja) |
CN (1) | CN104203362B (ja) |
BR (1) | BR112014018155A8 (ja) |
WO (2) | WO2013110951A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022264500A1 (ja) * | 2021-06-17 | 2022-12-22 | 三菱重工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
KR102524737B1 (ko) * | 2022-11-02 | 2023-04-26 | 주식회사 상신 | 스파이럴 구조를 갖는 냉각탑용 물 회수 및 백연저감 장치 |
Families Citing this family (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI483452B (zh) * | 2014-01-22 | 2015-05-01 | Nat Univ Tsing Hua | 用於改善氣體流場均勻度及減少氣體壓力損失之燃料電池 |
US9687773B2 (en) | 2014-04-30 | 2017-06-27 | Honeywell International Inc. | Fuel deoxygenation and fuel tank inerting system and method |
US9976490B2 (en) * | 2014-07-01 | 2018-05-22 | United Technologies Corporation | Geared gas turbine engine with oil deaerator |
EP3187457A4 (en) * | 2014-08-27 | 2018-04-25 | Hitachi High-Technologies Corporation | Particle suction capture mechanism and unstopping device equipped with particle suction capture mechanism |
EP3188821B1 (en) * | 2014-09-02 | 2024-02-21 | Di Noi, Angelo | Filtering device for dust and other pollutants |
US9656187B2 (en) | 2014-11-12 | 2017-05-23 | Honeywell International Inc. | Fuel deoxygenation system contactor-separator |
US9834315B2 (en) | 2014-12-15 | 2017-12-05 | Honeywell International Inc. | Aircraft fuel deoxygenation system |
US9897054B2 (en) | 2015-01-15 | 2018-02-20 | Honeywell International Inc. | Centrifugal fuel pump with variable pressure control |
US10305070B2 (en) | 2015-07-14 | 2019-05-28 | Johnson Controls Technology Company | Textured lead-acid battery housing |
CA3002237C (en) | 2015-10-19 | 2020-10-27 | Conmed Corporation | Liquid-gas separator |
CN106268130A (zh) * | 2016-08-18 | 2017-01-04 | 河北永新纸业有限公司 | 一种对网部和压榨部抽吸空气的装置 |
US10683710B2 (en) * | 2016-10-07 | 2020-06-16 | Cathedral Energy Services Ltd. | Device for isolating a tool from axial vibration while maintaining conductor connectivity |
CN107051013A (zh) * | 2017-04-14 | 2017-08-18 | 李晓亮 | 旋进式空气净化器 |
CN106975245A (zh) * | 2017-04-26 | 2017-07-25 | 浙江大学 | 具有锥形集油腔和螺旋状导流道的气液分离装置 |
WO2019126438A1 (en) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | Massachusetts Institute Of Technology | Foam reduction and/or prevention methods and associated systems and articles |
CN110743206B (zh) * | 2018-07-23 | 2021-07-16 | 宝钢新日铁汽车板有限公司 | 一种自清洗消泡装置 |
JP7148364B2 (ja) * | 2018-11-09 | 2022-10-05 | 東京瓦斯株式会社 | 反応装置、及び燃料電池発電システム |
DE102019103508A1 (de) * | 2019-02-12 | 2020-08-13 | Fsp Fluid Systems Partners Holding Ag | Abscheideelement, Abscheideeinrichtung, Filterelement, Filtergehäuse, Filtervorrichtung und Verfahren zum Abscheiden von Gasblasen aus einer Flüssigkeit |
CN111082102B (zh) * | 2019-12-23 | 2020-12-29 | 上海重塑能源科技有限公司 | 分水器 |
DE102020213316A1 (de) * | 2020-10-22 | 2022-04-28 | Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Massenabscheider für Gas aus hydraulischem Druckmittel und Massenabscheider-Anordnung |
CN112915804B (zh) * | 2021-01-12 | 2022-05-17 | 宁波方太厨具有限公司 | 一种一步法获得中空纤维纳滤膜的制备方法 |
DE102021204649A1 (de) * | 2021-05-07 | 2022-11-10 | Sms Group Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zum Entgasen von Ölflüssigkeiten |
CN113324781A (zh) * | 2021-06-18 | 2021-08-31 | 山东中保康医疗器具有限公司 | 离心式血浆分离器、单采血浆机泡沫测试方法 |
CN113845246A (zh) * | 2021-10-15 | 2021-12-28 | 海南中庭建设工程有限公司 | 一种污水净化预处理装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58156506U (ja) * | 1982-04-14 | 1983-10-19 | 三菱重工業株式会社 | 消泡装置 |
JPS6150608A (ja) * | 1984-08-16 | 1986-03-12 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 超音波脱泡装置 |
JPS647916A (en) * | 1987-06-30 | 1989-01-11 | Fuji Photo Film Co Ltd | Treatment of photosensitive coating solution |
WO1992015386A1 (en) * | 1991-03-07 | 1992-09-17 | Merpro Montassa Limited | Separating apparatus |
WO2011107794A2 (en) * | 2010-03-02 | 2011-09-09 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
Family Cites Families (46)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1718013A (en) * | 1928-07-02 | 1929-06-18 | Smith Separator Company | Baffle for oil and gas separators |
US3283477A (en) * | 1964-09-28 | 1966-11-08 | Bendix Corp | Fueler unit |
US3385031A (en) * | 1966-03-03 | 1968-05-28 | Black Sivalls & Bryson Inc | Gas and liquid separator |
GB1201246A (en) | 1966-12-30 | 1970-08-05 | Texas Instruments Inc | Multi-component semiconductor network and method for making same |
CH449585A (de) * | 1967-02-28 | 1968-01-15 | Process Engineering Co | Vorrichtung zur kontinuierlichen Trennung von Schäumen in ihre flüssigen und gasförmigen Komponenten |
DE2103273C3 (de) * | 1970-02-16 | 1973-10-31 | Process Engineering Co., S.A., Maennedorf (Schweiz) | Vorrichtung zur kontinuierlichen schaum freien Ableitung gasförmiger Reaktionspro dukte oder überschüssigen Gases aus einem Behalter, insbesondere Fermentationsbehal ter |
US3722184A (en) * | 1971-05-17 | 1973-03-27 | Black Sivalls & Bryson Inc | Apparatus for separating oil and gas from a foaming crude oil stream |
FR2173728B1 (ja) * | 1972-02-29 | 1974-10-18 | Ugine Kuhlmann | |
IT1087760B (it) * | 1976-10-11 | 1985-06-04 | Process Engineering Co | Dispositivo per separare in modo continuo schiume nei loro componenti liquidi e gassosi |
US4199332A (en) * | 1977-12-07 | 1980-04-22 | Caterpillar Tractor Co. | Deaerator device |
US4204847A (en) * | 1978-06-05 | 1980-05-27 | American Air Filter Company, Inc. | Mist eliminator device for a wet scrubber apparatus |
FR2486414B1 (fr) * | 1980-07-09 | 1985-09-27 | Gaz De France | Procede et dispositif pour la coalescence d'une phase finement dispersee d'un melange fluide |
FR2551357A1 (fr) * | 1983-09-02 | 1985-03-08 | Proser Procedes Services | Dispositif de cassage de mousse |
SE455168B (sv) * | 1986-01-27 | 1988-06-27 | Gedevelop Ab | Sett att bryta skum samt fibermatris for genomforande av settet |
JPS63291858A (ja) | 1987-05-25 | 1988-11-29 | Shinagawa Refract Co Ltd | イットリア質自硬性耐火組成物 |
JPH01297122A (ja) * | 1988-01-14 | 1989-11-30 | Choichi Furuya | 疎水性細孔膜を有する気体分離装置 |
DE4020645A1 (de) * | 1990-06-29 | 1992-01-09 | Chemap Ag | Verfahren und apparat zur zerlegung von schaum |
US5218832A (en) * | 1991-09-16 | 1993-06-15 | Ball Corporation | Separation method and apparatus for a liquid and gas mixture |
CN1064460A (zh) * | 1992-03-24 | 1992-09-16 | 徐州合成洗涤剂总厂 | 表面活性剂泡沫的破除方法 |
AUPM714794A0 (en) * | 1994-07-29 | 1994-08-18 | International Fluid Separation Pty Limited | Separation apparatus and method |
JP3542852B2 (ja) * | 1995-06-06 | 2004-07-14 | 富士通株式会社 | 脱泡ろ過装置とその方法および電子デバイスの製造方法 |
JPH11137909A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Dkk Corp | 脱泡装置 |
JP2000024407A (ja) * | 1998-07-14 | 2000-01-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 戻り油泡消し装置 |
BR9901811A (pt) * | 1999-06-08 | 2001-01-16 | Petroleo Brasileiro Sa | Separador espiral de fundo de poço com canal para fuga de gás |
FR2798864B1 (fr) * | 1999-09-24 | 2001-12-14 | Inst Francais Du Petrole | Systeme de separation gaz/liquide intervenant dans un procede de conversion d'hydrocarbures |
US6641738B2 (en) * | 2001-08-16 | 2003-11-04 | Rehrig Pacific Company | Water/oil separator and use thereof |
US6673135B2 (en) * | 2002-02-08 | 2004-01-06 | National Tank Company | System and method of separating entrained immiscible liquid component of an inlet stream |
US6770121B1 (en) * | 2002-09-12 | 2004-08-03 | Harbison-Fischer, Inc. | Separator with regions of differing surface tensions |
DE10323155A1 (de) * | 2003-05-22 | 2004-12-09 | Creavis Gesellschaft Für Technologie Und Innovation Mbh | Flüssigkeitspartikelabscheider |
CA2537649C (en) * | 2003-09-09 | 2012-03-06 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | Gas/liquid separator |
US20050247198A1 (en) * | 2004-05-07 | 2005-11-10 | Kent Fraser C | Method and apparatus for removing gas bubbles from a liquid |
JP2005334682A (ja) * | 2004-05-24 | 2005-12-08 | Shimada Phys & Chem Ind Co Ltd | 気泡除去装置 |
JP2006204988A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Kyuno Kk | フィルタハウジング |
KR100670348B1 (ko) * | 2005-06-24 | 2007-01-16 | 삼성에스디아이 주식회사 | 직접액체연료전지의 기액 분리장치 |
IN266777B (ja) | 2006-03-24 | 2015-06-01 | Acal Energy Ltd | |
JP2007273167A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Toshiba Corp | 燃料電池 |
GB0614338D0 (en) | 2006-07-19 | 2006-08-30 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
GB0614337D0 (en) | 2006-07-19 | 2006-08-30 | Acal Energy Ltd | Fuel Cells |
WO2009006672A1 (en) | 2007-07-12 | 2009-01-15 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation | Fluid-fluid separator |
GB0718577D0 (en) | 2007-09-24 | 2007-10-31 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
GB0801199D0 (en) | 2008-01-23 | 2008-02-27 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
GB0801198D0 (en) | 2008-01-23 | 2008-02-27 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
GB0801195D0 (en) | 2008-01-23 | 2008-02-27 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
WO2010108227A1 (en) | 2009-03-25 | 2010-09-30 | Newcastle Innovation Limited | A method and apparatus for dry separation of hydrophobic particles |
GB0907795D0 (en) | 2009-05-07 | 2009-06-17 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
US8574350B2 (en) * | 2010-12-20 | 2013-11-05 | Chevron U.S.A. Inc. | Water separation systems and methods |
-
2013
- 2013-01-25 BR BR112014018155A patent/BR112014018155A8/pt not_active IP Right Cessation
- 2013-01-25 JP JP2014553803A patent/JP2015511872A/ja active Pending
- 2013-01-25 WO PCT/GB2013/050174 patent/WO2013110951A1/en active Application Filing
- 2013-01-25 US US14/374,874 patent/US20150037695A1/en not_active Abandoned
- 2013-01-25 US US14/374,884 patent/US20150031124A1/en not_active Abandoned
- 2013-01-25 KR KR1020147023590A patent/KR102129891B1/ko active IP Right Grant
- 2013-01-25 EP EP16190007.1A patent/EP3138617B1/en active Active
- 2013-01-25 CN CN201380006781.9A patent/CN104203362B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2013-01-25 EP EP13702098.8A patent/EP2806960A1/en not_active Withdrawn
- 2013-01-25 EP EP13704220.6A patent/EP2806959A1/en not_active Withdrawn
- 2013-01-25 JP JP2014553804A patent/JP2015511873A/ja active Pending
- 2013-01-25 WO PCT/GB2013/050173 patent/WO2013110950A1/en active Application Filing
-
2016
- 2016-09-26 JP JP2016186876A patent/JP6310982B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58156506U (ja) * | 1982-04-14 | 1983-10-19 | 三菱重工業株式会社 | 消泡装置 |
JPS6150608A (ja) * | 1984-08-16 | 1986-03-12 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 超音波脱泡装置 |
JPS647916A (en) * | 1987-06-30 | 1989-01-11 | Fuji Photo Film Co Ltd | Treatment of photosensitive coating solution |
WO1992015386A1 (en) * | 1991-03-07 | 1992-09-17 | Merpro Montassa Limited | Separating apparatus |
WO2011107794A2 (en) * | 2010-03-02 | 2011-09-09 | Acal Energy Ltd | Fuel cells |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022264500A1 (ja) * | 2021-06-17 | 2022-12-22 | 三菱重工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
KR102524737B1 (ko) * | 2022-11-02 | 2023-04-26 | 주식회사 상신 | 스파이럴 구조를 갖는 냉각탑용 물 회수 및 백연저감 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6310982B2 (ja) | 2018-04-11 |
BR112014018155A2 (ja) | 2017-06-20 |
BR112014018155A8 (pt) | 2017-07-11 |
WO2013110950A1 (en) | 2013-08-01 |
KR20140113745A (ko) | 2014-09-24 |
JP2015511873A (ja) | 2015-04-23 |
CN104203362A (zh) | 2014-12-10 |
JP2017037847A (ja) | 2017-02-16 |
CN104203362B (zh) | 2017-02-22 |
US20150037695A1 (en) | 2015-02-05 |
EP2806959A1 (en) | 2014-12-03 |
EP2806960A1 (en) | 2014-12-03 |
KR102129891B1 (ko) | 2020-07-03 |
EP3138617A1 (en) | 2017-03-08 |
WO2013110951A1 (en) | 2013-08-01 |
EP3138617B1 (en) | 2019-08-28 |
US20150031124A1 (en) | 2015-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015511872A (ja) | 改善された燃料電池電解質の再生器および分離器 | |
US20130071702A1 (en) | Fuel cells | |
JP2004509733A (ja) | マイクロシステムの毛管分離 | |
EP2349530A1 (en) | Gas liquid contactor and method thereof | |
EP0408533A1 (en) | Gas-liquid separation | |
EP3524358B1 (en) | Vortex separator and separation method | |
WO2015149196A1 (zh) | 一种适用于三相分离的组合方法与装置 | |
WO2006028237A1 (ja) | 燃料電池システム | |
US20130312609A1 (en) | Apparatus and methods for filtration of solid particles and separation of liquid droplets and liquid aerosols from a gas stream | |
JP2010269250A (ja) | サイクロン式ガスセパレーター | |
GB2499820A (en) | Improved fuel cell electrolyte regenerator and separator | |
JP2006193358A (ja) | 内燃機関用水素生成装置 | |
GB2498741A (en) | Improved fuel cell electrolyte regenerator and separator | |
CN105999871B (zh) | 一种基于流场转换的分离装置 | |
US20220186391A1 (en) | Gas-liquid separator of water electrolysis system | |
CN113004940B (zh) | 一种非均相三组元液体燃料的快速分离系统及方法 | |
JP5787573B2 (ja) | 気液分離装置 | |
CN220003437U (zh) | 除雾装置和除雾系统 | |
CN220201541U (zh) | 集成式液液分离系统 | |
CN216909797U (zh) | 一种自冷型气液分离器 | |
JP2006100239A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2004262721A (ja) | 燃料電池システム用触媒反応装置 | |
RU89625U1 (ru) | Комплекс оборудования для очистки и охлаждения выхлопных газов | |
CN114735868A (zh) | 石化废水综合处理装置 | |
JP2006073473A (ja) | 燃料電池システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150915 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160322 |